JP2004137568A - Cvd用カーボン含有皮膜原料及びcvdによるカーボン含有皮膜の形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】CVD用カーボン含有皮膜原料12の成分中に、アセチルアセトン、アセチルアセトナト配位子、ジピバロイルメタン、ジピバロイルメタネート配位子及びβジケトンアニオンからなる群のうちの少なくとも一つ以上を含ませる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CVD用カーボン含有皮膜原料及びCVDによるカーボン含有皮膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ダイヤモンドライクカーボン、アモルファスカーボン、iカーボン等と呼ばれる炭素原子を主体とする皮膜(カーボン含有皮膜)は、最も一般的にはイオン化蒸着法を用いて形成される。
【0003】
この場合、より具体的には、高真空中でメタンやベンゼン等の炭化水素をプラズマ放電によりイオン化し、このイオン(炭素原子イオンや炭素分子イオン)を基板(皮膜形成対象物)に印加した負のバイアス電圧により加速してその基板に衝突させ、その基板上にカーボン含有皮膜を形成している。
【0004】
このようにして形成されたカーボン含有皮膜は、ビッカース硬さがHv2000〜4000と充分な硬さを有し、電気抵抗が106〜1012Ω・cmと大きく、赤外線領域での透光性があり、かつ、高屈折率等の性質がある。さらに、このカーボン含有皮膜の結晶構造は非晶質(アモルファス)であるため、結晶粒界を持たずに摩擦係数が極めて小さい等の特徴がある。
【0005】
しかしながら、このような優れた特徴を持つ反面、カーボン含有皮膜を形成する際にかけた電界の影響によってカーボン含有皮膜中には圧縮残留応力が大きくなり、基板に対するカーボン含有皮膜の付着力が低くなる。さらに、大きな圧縮残留応力が存在して基板に対するカーボン含有皮膜の付着力が低くなっていることにより、高温時の熱膨張によってカーボン含有皮膜が基板から剥がれやすくなり、高温に対して弱くなる。
【0006】
このような欠点をなくすため、従来から、スパッタリング、電子ビーム蒸着、アーク放電等を利用して、基板に対する付着力が高く、耐熱性のあるカーボン含有皮膜の形成が行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−273621公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらのスパッタリング、電子ビーム蒸着、アーク放電等を利用したカーボン含有皮膜の形成は、いずれも、減圧真空下で操作がなされ、一方向に飛来する炭素原子や炭素分子を基板で受け止めるため、3次元的な面に対して均一な膜厚のカーボン含有皮膜を形成することは困難である。
【0009】
本発明の目的は、CVD(化学蒸着)法により、充分な硬さを有し、基板に対して高い付着力を有し、摩擦係数が小さく、3次元的に均一な膜厚とすることができるカーボン含有皮膜を形成することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、CVD装置で使用されるCVD用カーボン含有皮膜原料であって、その成分中に、アセチルアセトン、アセチルアセトナト配位子、ジピバロイルメタン、ジピバロイルメタネート配位子及びβジケトンアニオンからなる群のうちの少なくとも一つ以上が含まれていることを特徴とする。
【0011】
したがって、このCVD用カーボン含有皮膜原料を用いてCVD法によってカーボン含有皮膜を形成することにより、ビッカース硬さがHv2000以上の充分な硬さを有し、基板に対する高い付着力を有し、摩擦係数が0.1以下と小さく、3次元的に均一な膜厚となるカーボン含有皮膜を形成することができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明のCVD用カーボン含有皮膜原料において、アセチルアセトン、アセチルアセトナト配位子、ジピバロイルメタン、ジピバロイルメタネート配位子及びβジケトンアニオンからなる群のうちの少なくとも一つ以上が、最終的なカーボン含有皮膜が形成される途中過程において形成されることを特徴とする。
【0013】
したがって、アセチルアセトン、アセチルアセトナト配位子、ジピバロイルメタン、ジピバロイルメタネート配位子とβジケトンアニオンとのいずれもがCVD用カーボン含有皮膜原料の成分として当初から存在しなくても、それらのうちの少なくとも一つが最終的なカーボン含有皮膜が形成される途中過程において形成されることにより、ビッカース硬さがHv2000以上の充分な硬さを有し、基板に対する高い付着力を有し、摩擦係数が0.1以下と小さく、3次元的に均一な膜厚となるカーボン含有皮膜を形成することができる。
【0014】
ここで、アセチルアセトン、アセチルアセトナト配位子、ジピバロイルメタン、ジピバロイルメタネート配位子及びβジケトンアニオンからなる群のうちの少なくとも一つ以上が、最終的なカーボン含有皮膜が形成される途中過程において形成される場合の一例としては、例えば、三弗化ホウ素の存在下で無水酢酸によるアセトンのアセチル化によって、アセチルアセトンが生成される。また、他の一例としては、非極性溶媒中で塩化アセチルに無水塩化アルミニウムを作用させることによって、アセチルアセトンが生成される。
【0015】
請求項3記載の発明のCVDによるカーボン含有皮膜の形成方法は、請求項1又は2に記載のCVD用カーボン含有皮膜原料を熱、光、電磁波等のエネルギーを供給することにより分解し、カーボン含有皮膜として基板に蒸着させるようにした。
【0016】
ここで、「CVD用カーボン含有皮膜原料を熱、光、電磁波等のエネルギーを供給することにより分解する」とは、CVD用カーボン含有皮膜原料に対して熱、光、電磁波等のエネルギーを供給し、炭素と結合している水素を取り除くことを意味する。
【0017】
「熱により分解する」とは、その一例として、CVD用カーボン含有皮膜原料をガス化させて原料ガスとし、この原料ガスを加熱した基板に接触させ、基板から熱エネルギーを受けて分解する場合が挙げられる。
【0018】
「光により分解する」とは、その一例として、CVD用カーボン含有皮膜原料をガス化させて原料ガスとし、この原料ガスに赤外線(又は紫外線)を照射して赤外線エネルギー(又は紫外線エネルギー)を吸収させて分解する場合が挙げられる。
【0019】
「電磁波により分解する」とは、その一例として、CVD用カーボン含有皮膜原料をガス化させて原料ガスとし、この原料ガスの近傍で高周波電界をかけてプラズマを発生させ、そこで発生した電子や紫外線やラジカル分子によって原料ガスを分解する場合が挙げられる。
【0020】
したがって、水素が取り除かれた炭素が基板に蒸着することにより基板上にカーボン含有皮膜が形成され、これらのカーボン含有皮膜は、ビッカース硬さがHv2000以上の充分な硬さを有し、基板に対する高い付着力を有し、摩擦係数が0.1以下と小さく、3次元的に均一な膜厚となる。さらに、少なくともエネルギーを供給して分解するときの温度までは耐熱性のあるカーボン含有皮膜とすることができる。
【0021】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明のCVDによるカーボン含有皮膜の形成方法において、カーボン含有皮膜の形成時の気相中に酸素ガスを供給するようにした。
【0022】
したがって、酸素ガスを供給することにより、形成されるカーボン含有皮膜の形成効率が高くなり、形成されるカーボン含有皮膜の膜厚を厚くすることができる。酸素ガスは、C−H結合から外れたHをH2Oとして安定化させ、これにより基板上へのカーボン含有皮膜の形成に寄与するものと考えられる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態のCVD成膜装置は、皮膜成長容器1、窒素ガス供給部2、酸素ガス供給部3とを有し、窒素ガス供給部2と皮膜成長容器1とが接続管4により接続され、酸素ガス供給部3と皮膜成長容器1とが接続管5により接続されている。
【0024】
皮膜成長容器1内には、圧力調整バルブ6、基板加熱ヒータ7、加熱ボート8が配置されている。
【0025】
圧力調整バルブ6は、排気ポンプ(図示せず)と連動して皮膜成長容器1内の圧力を調整する。
【0026】
基板加熱ヒータ7には、カーボン含有皮膜が形成される基板9が取付けられる。
【0027】
加熱ボート8は、アルミナるつぼ10とアルミナるつぼ10に巻回されたタングステンフィラメント11とにより構成されている。アルミナるつぼ10にCVD用カーボン含有皮膜原料12を入れ、タングステンフィラメント11に通電することにより、そのCVD用カーボン含有皮膜原料12が原料ガスとなる。
【0028】
窒素ガス供給部2から皮膜成長容器1へは窒素ガスが供給され、酸素ガス供給部3から皮膜成長容器1内へは酸素ガスが供給される。
【0029】
このような構成において、基板9へのカーボン含有皮膜の形成工程について説明する。まず、基板加熱ヒータ7に基板(アルミニウム基板)9を取付け、アルミナるつぼ10にCVD用カーボン含有皮膜原料12としてビスディピバロイルメタネートジンク(Zn(C11H19O2)2:以下、DPM2Znと表記する)を0.25g投入し、皮膜成長容器1内を10−4(Pa)まで減圧する。
【0030】
その後、タングステンフィラメント11に通電して150℃で加熱し、DPM2Znを固体粉末状態から昇華させて原料ガスを発生させる。同時に、皮膜成長容器1内へ窒素ガスを10sccm、酸素ガスを2.5sccmの流量で投入し、圧力調整バルブ6の開度調節によって皮膜成長容器1内を10−3(Pa)の一定圧力とした。基板9は基板加熱ヒータ7により570℃まで加熱する。
【0031】
ここで、CVD用カーボン含有皮膜原料12であるDPM2Znは、その成分中に、ジピバロイルメタネート配位子[(CH3)3CCOCHCOC(CH3)3]を2つ含有した原料である。
【0032】
また、皮膜成長容器1内に投入した窒素ガスと酸素ガスとは、カーボン含有皮膜を形成するために使用されるガスである。窒素ガスは、昇華したDPM2Znの気体(原料ガス)を拡散させる効果を有する。酸素ガスは、DPM2Znが気化することによりC−H結合から外れたHをH2Oとして安定化させる役割を担っていると推定される。
【0033】
上述した条件を50分継続した結果、基板9上には120nmの厚みで、屈折率が2.4のカーボン含有皮膜が形成された。しかも、このカーボン含有皮膜は、基板9における加熱ボート8に対向する面のみではなく、3次元的に均一な膜厚に形成された。
【0034】
このカーボン含有皮膜を高倍率で顕微鏡観察した結果、カーボン含有皮膜には、基板9との熱膨張の差に伴うひずみによって生じたと思われるクラック状のすじが見られたが、そのすじの深さはカーボン含有皮膜の膜厚の半分以下であり、このクラックの発生に伴うカーボン含有皮膜の基板9からの剥離は一切見られなかった。即ち、基板9へのカーボン含有皮膜の付着力が高いことが判明した。
【0035】
また、形成されたカーボン含有皮膜を蛍光X腺分析装置にて測定したところ、Znと思われるピークは検出されず、Znはカーボン含有皮膜中にも、基板9との界面にも存在しないことが判明した。このことは、形成されたカーボン含有皮膜が、純粋にカーボンのみで形成された膜であることを意味している。
【0036】
また、形成されたカーボン含有皮膜をラマン分光法により測定した結果、その測定結果は図2に示すようになり、1330cm−1と1600cm−1付近にピークがあることが確認できた。ラマン分光法による測定結果として、1330cm−1付近にピークがあるということは、カーボン原子がsp3混成軌道を形成して結合していることを意味し、これは、カーボンがダイヤモンド結合している証となる。一方、1600cm−1付近にピークがあるということは、カーボン原子がsp2混成軌道を形成して結合していることを意味し、これは、カーボンがグラファイトのように六角形網目状に2次元的に広がって結合しているという証しとなる。ここでは、その両方のピークが出ており、1330cm−1のピークがやや優勢を示していることから、グラファイトよりダイヤモンドに近く、しかしながらダイヤモンドではないという皮膜になっていることを示している。
【0037】
形成されたカーボン含有皮膜の硬度は、ビッカース硬さがHv4200で、摩擦係数は0.1であった。
【0038】
また、形成されたカーボン含有皮膜は、真空中500℃において変色せず、1300℃の高温ガスにも10秒間耐えうることが判明した。
【0039】
一方、酸素ガスの投入を止め、その他の条件は同じにしてカーボン含有皮膜の形成を行ったところ、形成されたカーボン含有皮膜の膜厚は10nmと薄くなった。これにより、形成されるカーボン含有皮膜の形成効率を高め、膜厚の厚いカーボン含有皮膜を形成するためには酸素ガスの存在が必要であることが判明した。
【0040】
(実施例1)
CVD用カーボン含有皮膜原料として、アセチルアセトン(その成分中に、アセチルアセトン[CH3COCH2COCH3]を含む原料)、ビスアセチルアセトナートジンク(その成分中に、アセチルアセトナト配位子[CH3COCHCOCH3]を含む原料)、ジピバロイタルメタン(その成分中に、ジピバロイタルメタン[(CH3)3CCOCH2COC(CH3)3]を含む原料)、ビスアセチルアセトナトカッパー(その成分中に、βジケトンアニオン[(C2H7O2)1−]を含む原料)、及び、上記の各成分のいずれをも含まないベンゼンとを用いて、カーボン含有皮膜の形成を行った。
【0041】
上述したDPM2Znを含む、各種のCVD用カーボン含有皮膜原料を用いて形成されたカーボン含有皮膜に関し、皮膜の硬さ、付着力の強さ、摩擦係数、皮膜の形成方向は、以下の表1に示す結果となった。
【0042】
【表1】
【0043】
この表1に示す結果によれば、CVD用カーボン含有皮膜原料として、その成分中に、ジピバロイルメタネート配位子、アセチルアセトン、アセチルアセトナト配位子、ジピバロイルメタン及びβジケトンアニオンからなる群のうちの少なくとも一つ以上が含まれている場合には、ビッカース硬さがHv2000以上の充分な硬さを有し、基板に対する高い付着力を有し、摩擦係数が0.1以下と小さく、3次元的に均一な膜厚となるカーボン含有皮膜を形成できることが判明した。
【0044】
(実施例2)
また、アルミナるつぼ10に投入するCVD用カーボン含有皮膜原料として、最終的なカーボン含有皮膜が形成される途中過程において、上述したジピバロイルメタネート配位子、アセチルアセトン、アセチルアセトナト配位子、ジピバロイルメタン及びβジケトンアニオンからなる群のうちの少なくとも一つ以上の成分が形成されるものを使用してカーボン含有皮膜を形成した。その一例としては、アルミナるつぼ10に無水酢酸とアセトンと三弗化ホウ素とを投入して加熱した。この場合、三弗化ホウ素の存在下で無水酢酸によるアセトンのアセチル化によって、アセチルアセトンが形成される。
【0045】
そして、この場合にも、基板9上に形成されたカーボン含有皮膜は、実施例1で説明したカーボン含有皮膜と同じように、充分な硬さを有し(ビッカース硬さがHv2000以上)、基板9に対する高い付着力を有し、摩擦係数が0.1以下と小さく、3次元的に均一な膜厚となるカーボン含有皮膜を形成できることが判明した。
【0046】
【発明の効果】
請求項1記載の発明のCVD用カーボン含有皮膜原料によれば、その成分中に、アセチルアセトン、アセチルアセトナト配位子、ジピバロイルメタン、ジピバロイルメタネート配位子及びβジケトンアニオンからなる群のうちの少なくとも一つ以上が含まれていることにより、ビッカース硬さがHv2000以上の充分な硬さを有し、基板に対する高い付着力を有し、摩擦係数が0.1以下と小さく、3次元的に均一な膜厚となるカーボン含有皮膜を形成することができる。
【0047】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明のCVD用カーボン含有皮膜原料において、アセチルアセトン、アセチルアセトナト配位子、ジピバロイルメタン、ジピバロイルメタネート配位子及びβジケトンアニオンからなる群のうちの少なくとも一つ以上が、最終的なカーボン含有皮膜が形成される途中過程において形成されることにより、アセチルアセトンとアセチルアセトナト配位子とジピバロイルメタンとジピバロイルメタネート配位子とβジケトンアニオンとのいずれもがCVD用カーボン含有皮膜原料の成分として当初から存在しなくても、それらのうちの少なくとも一つが最終的なカーボン含有皮膜が形成される途中過程において形成されることにより、ビッカース硬さがHv2000以上の充分な硬さを有し、基板に対する高い付着力を有し、摩擦係数が0.1以下と小さく、3次元的に均一な膜厚となるカーボン含有皮膜を形成することができる。
【0048】
請求項3記載の発明のCVDによるカーボン含有皮膜の形成方法によれば、請求項1又は2に記載のCVD用カーボン含有皮膜原料を熱、光、電磁波等のエネルギーを供給することにより分解し、カーボン含有皮膜として基板に蒸着させるようにしたので、ビッカース硬さがHv2000以上の充分な硬さを有し、基板に対する高い付着力を有し、摩擦係数が0.1以下と小さく、3次元的に均一な膜厚となるカーボン含有皮膜を形成することができ、さらに、少なくともエネルギーを供給して分解するときの温度までは耐熱性のあるカーボン含有皮膜とすることができる。
【0049】
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明のCVDによるカーボン含有皮膜の形成方法において、カーボン含有皮膜の形成時の気相中に酸素ガスを供給するようにしたので、形成されるカーボン含有皮膜の形成効率が高くなり、形成されるカーボン含有皮膜の膜厚を厚くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のCVD装置を示す概略図である。
【図2】形成されたカーボン含有皮膜をラマン分光法により測定した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
9 基板
12 CVD用カーボン含有皮膜原料
Claims (4)
- CVD装置で使用されるCVD用カーボン含有皮膜原料であって、その成分中に、アセチルアセトン、アセチルアセトナト配位子、ジピバロイルメタン、ジピバロイルメタネート配位子及びβジケトンアニオンからなる群のうちの少なくとも一つ以上が含まれていることを特徴とするCVD用カーボン含有皮膜原料。
- アセチルアセトン、アセチルアセトナト配位子、ジピバロイルメタン、ジピバロイルメタネート配位子及びβジケトンアニオンからなる群のうちの少なくとも一つ以上が、最終的なカーボン含有皮膜が形成される途中過程において形成されることを特徴とする請求項1記載のCVD用カーボン含有皮膜原料。
- 請求項1又は2に記載のCVD用カーボン含有皮膜原料を熱、光、電磁波等のエネルギーを供給することにより分解し、カーボン含有皮膜として基板に蒸着させるようにしたCVDによるカーボン含有皮膜の形成方法。
- カーボン含有皮膜の形成時の気相中に酸素ガスを供給するようにした請求項3記載のCVDによるカーボン含有皮膜の形成方法。
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JP2011032122A (ja) * | 2009-07-31 | 2011-02-17 | Asahi Glass Co Ltd | プレス成形用ガラス素材の製造方法及び製造装置 |
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