JP2004135979A - パチンコ遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技扉や前枠の開放時に、遊技盤や、球タンクから遊技球が遊技場の床面に落下することを防止する。
【解決手段】遊技扉10と遊技開口5下部、又は前枠6と外枠2の間を遮蔽する、落球捕獲シート50aを配設し、遊技盤8面や球タンク21から落下する遊技球を、該落球捕獲シート50aで受け止めるようにした。
【選択図】 図5
【解決手段】遊技扉10と遊技開口5下部、又は前枠6と外枠2の間を遮蔽する、落球捕獲シート50aを配設し、遊技盤8面や球タンク21から落下する遊技球を、該落球捕獲シート50aで受け止めるようにした。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外枠の開口に開閉可能に配設される前枠と、該前枠の遊技開口に開閉可能に配設される遊技扉とを備えたパチンコ遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機は、一般的に、遊技島に固定される矩形の外枠と、該外枠の開口前面に配設される前枠とを備える。前枠には、その中央上部に略方形状の遊技開口が形成されており、該遊技開口全体を後方から塞ぐように合板製の遊技盤が取り付けられている。そして、遊技盤前方には、方形状の透明板を枠部で囲んだ遊技扉が、遊技盤を透視可能に遮蔽している。
【0003】
また、前記前枠の背面には、遊技球の払出作動に係る機構板や、所要電子回路を組み込まれた基板等が配設される。該機構板は、上部に備える球タンク内に、遊技島から供給される遊技球を貯留し、該遊技球を側部に備える球払出装置を介して、前枠下部前面に設けられた上皿又は下皿へ遊技球を払出すようになっている。
【0004】
ここで、上記のパチンコ遊技機においては、遊技盤面や機構板、基板等の調整や修理等を行うために、遊技扉や前枠が、夫々遊技者側に開放可能に配設されている(例えば特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−246107号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のパチンコ遊技機にあっては、遊技中に遊技釘や入賞装置等の遊技部材間に遊技球が引掛かったり、また、球タンクの出口付近に遊技球が詰まり、遊技球が、上皿や下皿へ供給されなくなる等の異常事態が発生し、遊技が中止、中断されてしまうことがある。こうした場合には、遊技場の係員が、遊技扉や前枠を、遊技者側に開放して、異常の原因となった遊技球の除去などの復旧作業を行うこととなる。
【0007】
このような復旧作業においては、遊技盤面上に引掛かった遊技球を除去する際に、除去した遊技球が、遊技盤面から跳び出して遊技扉と前枠の間から落ちたり、また、前枠開放時の衝撃や振動によって、球タンクから零れた遊技球が、前枠と外枠との間隙から落下している。こうした遊技球は、遊技場の床面に飛散することとなり、遊技場の美観を損ねると共に、その回収作業に手間を割かなければならないという問題が生じている。
【0008】
本発明はかかる問題の解決を試みたものであり、遊技扉や前枠の開放時に、遊技場床面に落下する遊技球を低減することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、遊技島に固定される矩形の外枠と、該外枠の開口に開閉可能に配設される前枠と、該前枠の中央上部の遊技開口に固定される遊技盤と、該遊技盤前面を覆うように前枠に開閉可能に枢支される遊技扉とを備えたパチンコ遊技機において、一側縁を遊技扉の下部に、他側縁を、連結端縁となる前枠の遊技開口の下縁に連結することにより、遊技扉の開放時に、遊技扉と前枠との間を下方で遮蔽する、遊技扉の開閉方向に伸縮可能な落球捕獲シートを備えることを特徴とするパチンコ遊技機(請求項1)である。
【0010】
かかる構成にあっては、遊技扉の開放時に、前枠と遊技扉との間に生じる間隙が、落球捕獲シートにより下方で遮蔽され、このため、遊技盤面から跳び出した遊技球が、該落球捕獲シート上で捕捉されることとなる。
【0011】
ここで、該落球捕獲シートは、遊技扉の開閉方向に対して、折畳可能や巻取可能とすることにより、遊技扉の開放角度に併せて伸縮し、遊技扉と前枠との間隙を下方で、不必要に弛むこと無く遮蔽することができる。また、遊技扉と、遊技開口の間は、下方で完全に遮蔽されることが望ましいが、部分的な遮蔽でも、幾分の効果を得ることが可能である。なお、こうした落球捕獲シートは、落下する遊技球を捕捉できればよく、目の細かいネット状のものや、複数のシートを継ぎ合わせたものを用いてもよい。
【0012】
また、一側縁を前枠下部に、他側縁を、連結端縁となる外枠下部に連結することにより、前枠の開放時に、外枠と前枠との間を下方で遮蔽する、前枠の開閉方向に伸縮可能な落球捕獲シートを備えることが提案される(請求項2)。かかる構成では、落球捕獲シートは、上述した遊技扉と前枠と間に設けるものと同質、同形状のものを用いるものであり、これにより、前枠の開放時に、前枠と、外枠との間に生じる間隙が、落球捕獲シートにより遮蔽されるため、球タンク上部から落下する遊技球が、該落球捕獲シート上で捕捉されることとなる。
【0013】
ここで、落球捕獲シートを、伸縮方向に折畳み可能な蛇腹状とすると共に、該落球捕獲シートが折畳み状態で収納可能な長尺状収納部材を、連結端縁に、幅方向へ差し渡して配設し、該落球捕獲シートの一側縁を長尺状収納部材内に固定するようにした構成が提案される(請求項3)。かかる構成では、落下捕球シートが、長尺状収納部材を介して、連結端縁と連結し、遊技扉の閉鎖時や、落球捕獲シートが不必要な時には、該落球捕獲シートを、折畳み、一纏めにして、長尺状収納部材内に収容可能となる。
【0014】
また、付勢手段により回転方向に付勢される遊転ロールを備えた巻取部材を、連結端縁に、幅方向へ差し渡して配設すると共に、該落球捕獲シートの一側縁を遊転ロールの外周面に固定した構成も考えられる(請求項4)。かかる構成にあっては、遊転ロールの周りに、落球捕獲シートを巻き付けておき、必要に応じて前記付勢手段に抗して引伸ばした落球捕獲シートを、該付勢手段により、自動的に遊転ロールに巻取り可能となる。
【0015】
ここで、落球捕獲シートの一側縁に、遊技扉の下部、又は前枠下部と、脱着可能に係合するフック片を設けた構成が提案される(請求項5)。かかる構成にあっては、遊技扉と前枠間を下方で遮蔽する落球捕獲シートにおいては、その一側縁に備えるフック片を遊技扉下部に引掛けることにより、該遊技扉と連結させるものであり、また、前枠と外枠との間隙を下方で遮蔽する落球捕獲シートにおいては、その一側縁に備えるフック片を、前枠下部に引掛けることにより、該前枠と連結させるであり、このようなフック片を介した連結機構を用いることで、落球捕獲シートが、遊技扉や前枠に対して、容易に脱着可能となる。
【0016】
さらに、落球捕獲シートを柔軟性シートで構成した場合には(請求項6)、遊技盤面や球タンク等から、落球捕獲シート上へ遊技球が落下した際に、落球捕獲シートにより、該遊技球の落下衝撃が吸収され、遊技球はシート上で確実に捕捉されることとなる。また、かかる柔軟性シートとしては、布製やゴム製のものが好適に用いられる。
【0017】
【発明の実施の形態】
まず、本発明を適用するパチンコ遊技機1の基本構成について説明する。
パチンコ遊技機1は、図1に示すように、遊技島(図示省略)に固定される正面視長方形状の外枠2と、該外枠2の開口部分に、開閉可能に配設される前枠6とを備える。該外枠2は、四本の長尺板片からなり、開口の外縁を形成する枠部3と、開口の下部を前面で遮蔽する幕部14とで構成され、枠部3の左側部に設けられたヒンジ部材4を介して、前記前枠6を片開き可能に枢支している。
【0018】
一方、前枠6は、中央上部に、略正方形状の遊技開口5が形成された方形状の樹脂製板からなり、該遊技開口5の下方前面には、前面に上皿11’を備える上皿パネル11が回動可能に配設され、さらに、上皿パネル11の下方には、遊技球を貯留する下皿12と、この下皿12の右側に突出する発射ハンドル13とが備えられている。
【0019】
前記遊技開口5には、合板製の遊技盤8が、遊技開口5全体を後方から塞ぐように配設され、また、該遊技盤8の前方には、遊技盤8前面を透視可能遮蔽する遊技扉10が配設される。この遊技扉10は、図2に示すように、略方形状の枠部15に、ガラス板9を具備してなり、該枠部15の左側部を遊技開口5左側縁に枢支されることにより、開閉可能となっている。
【0020】
また、遊技盤8前面には、図3に示すように、長尺な金属レール16を、湾曲して取り付けることにより、遊技領域7と案内通路17が区画形成されており、遊技盤8の右下方に配設される発射装置(図示省略)から発射された遊技球を、案内通路17を介して、遊技領域7左上部へ放出するようになっている。そして、該遊技領域7には、遊技釘18等の各種遊技部材が配設されており、遊技領域7へ放出された遊技球は、該遊技部材間を転動流下し、遊技盤8に形成されるアウト口20や入賞口19に流入し、遊技盤8裏へ排出される。
【0021】
さらに、図4に示すように、前枠6の背面には、球タンク21を上部に備える機構板22や、所要電子回路の組み込まれた種々の基板23等が取り付けられている。前記機構板22は、遊技島より供給される遊技球を内部に貯留する球タンク21と、球タンク21底面の球排出口25と前記上皿11’及び下皿12とを連通する球通路26と、該球通路26の半ばに配設され、球通路26内の遊技球通過を制御する球払出装置27とを備える。そして、該球払出装置27が払出駆動することにより、球タンク21内の遊技球を、球通路26を介して、上皿11’や下皿12へ払出すようになっている。
【0022】
次に本発明の第一実施形態について説明する。
本実施形態では、図5に示すように、遊技扉10と前枠6との間に、蛇腹状の落球捕獲シート50aを設けると共に、遊技開口5の下縁に設けられた長尺状収納部材51a内に、折畳んだ落球捕獲シート50aを一纏めにして収納可能としたものである。
【0023】
かかる落球捕獲シート50aは、図5〜図7に示すように、扇形状の樹脂製シートからなり、その半径方向に沿って、複数の襞を均等に形成することにより、弧の方向に折畳み可能な蛇腹形状となっている。また、該落球捕獲シート50aの一側縁は、上皿パネル11上部の長尺状収納部材51aに固着され、他側辺には遊技扉10の枠部15の下辺と係合するフック片52aが固着されており、必要に応じて、該フック片52aを介して、遊技扉10と連結することにより、遊技扉10と前枠6との間隙を遮蔽可能となっている。
【0024】
前記長尺状収納部材51aは、図5〜図7に示すように、長尺な直方体形状をした樹脂製の箱枠からなり、その開口面を前方に向けた状態で、上皿パネル11の上端に固着される。そして、その内側面には、落球捕獲シート50aの一側縁が固着されており、図6ロに示すように、折畳んだ落球捕獲シート50aを、一纏めにして内部に収容可能となっている。
【0025】
また、フック片52aは、長尺辺に断面L字上の係合突部53a,53aを具備する金属細板よりなり、落球捕獲シート50aの一側縁に、該係合突部53a,53aを突出させるように固着される。そして、図5、図7に示すように、係合突部53a,53aを、遊技扉10の枠部15の下辺に形成される二箇所の係合穴54,54に嵌入させることにより、落球捕獲シート50aが、遊技扉10と連結するようになっている。
【0026】
かかる構成にあっては、遊技盤8面上に引掛った遊技球を除去する際に、落球捕獲シート50aを、遊技扉10の開放角度に合わせて引き伸ばし、遊技扉10と、前枠6との間を下方で遮蔽すれば、遊技盤8面から跳び出した遊技球が、該落球捕獲シート50aに受け止められるため、該遊技球が遊技場の床面に落下するのを防止できる。また、遊技扉10の閉鎖時や、遊技扉10と前枠6間に係員等が入って作業する必要がある場合等には、落球捕獲シート50aを遊技扉10下部から外し、折畳んで収縮させた状態で長尺状収納部材51a内に収容可能となる。
【0027】
なお、落球捕獲シート50aは、通常は長尺状収納部材51aに収容しておいて、必要な時に、遊技扉10と連結し、遊技扉10と前枠6との間を下方で遮蔽すればよいが、遊技扉10と連結したまま遊技扉10を閉鎖しておき、該遊技扉10の開放と連動して落球捕獲シート50aが広がり、遊技扉10と前枠6との間を下方で遮蔽することも可能である。また、かかる落球捕獲シート50aにおいては、捕捉した遊技球が、襞に沿って外方へ転動し、弧を形成する外縁部から落下するのを防止するように、襞の外縁下部を上方に折り曲げておき、球止めを形成しておくとよい。
【0028】
図8〜図11は第二実施形態を示し、この実施形態は、遊技扉10と前枠6間に、柔軟性シートからなる落球捕獲シート50bを配設すると共に、遊技開口5下縁に配設する巻取部材61により、該落球捕獲シート50bを巻取らせて、収縮状態で保持可能としたものである。
【0029】
前記落球捕獲シート50bは、図8、図9に示すように、布やゴム等からなるの扇形の柔軟性シートよりなり、その一側縁は、上皿パネル11上部の巻取部材61に固着され、他側辺には遊技扉10の枠部15の下辺と係合するフック片52bが固着されている。そして、該落球捕獲シート50bは、必要に応じて、該係合突部53bにより、遊技扉10と連結することにより、遊技扉10と前枠6との間隙を遮蔽可能となっている。なお、フック片52bの形状や、遊技扉10との係合機構は第一実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0030】
上述の巻取部材61は、図9〜図11に示すように、上皿パネル11の上端両側に固定される支持部64,64と、両支持部64に両端を保持される、先細の遊転ロール63とからなり、図9ロに示すように、該遊転ロール63の外周に、落球捕獲シート50bを巻取り可能となっている。遊転ロール63は、図10に示すように、両端を、支持部64に形成される円形穴66,66に夫々軸支されることにより、回転可能となっており、また、その外周面に、前記落球捕獲シート50bの一側端が固着される。そして、両支持部64は、遊転ロール63の筒内を貫通し、円形穴66の底面に固着される金属製の支軸62により連結されており、遊転ロール63の筒内両側には、該遊転ロール63を回転付勢する付勢手段として、ねじりコイルバネ65,65が設けられている。該ねじりコイルバネ65は、一端を支軸62に、他端を遊転ロール63の内周面に固定されており、その弾性力により、落球捕獲シート50bを巻取る方向に遊転ロール63を回転付勢している。
【0031】
かかる構成では、図9ロのように、遊転ロール63に巻付けられ、収縮した状態の落球捕獲シート50bを、必要に応じて、ねじりコイルバネ65の弾性力に逆らい、該落球捕獲シート50bを引き伸ばし、フック片52bを介して遊技扉10と連結することにより、遊技扉10と前枠6との間を遮蔽すれば、遊技盤8面から落下する遊技球を、該落球捕獲シート50bで受け止めることができる。そして、広げた落球捕獲シート50bは、ねじりコイルバネ65の弾性力により、自動的に遊転ロール63に巻取られ、収縮状態に復帰するため、落球捕獲シート50bを巻取る操作が必要ない。また、本実施例では落球捕獲シート50bが、柔軟性シートで構成されているため、遊技球が該落球捕獲シート50b上で、大きく跳ねて、該落球捕獲シート50bの遮蔽領域外から遊技場床面へと落下してしまうのを防止できる。
【0032】
なお、本実施形態においては、凹凸のない平坦な落球捕獲シート50bを用いているが、該落球捕獲シート50bの中央部を弛むようにしておけば、遊技扉と前枠間に張った状態で、中央に凹部が形成され、該凹部に落下した遊技球を纏めて貯留することができる。
【0033】
図12は、第三実施形態を示し、この実施形態は、前枠6と外枠2との間に、蛇腹状の落球捕獲シート50cを設けると共に、外枠2下部に設けられた長尺状収納部材51c内に、折畳んだ落球捕獲シート50cを一纏めにして収納可能としたものである。なお、落球捕獲シート50c、長尺状収納部材51c、フック片52cの形状については、図6に示す、第一実施形態のものと同様であり、詳細な説明を省略する。
【0034】
ここで、落球捕獲シート50cの一側縁が固着される長尺状収納部材51cは、外枠2の幕部14の上端に固定されると共に、フック片52cを、前枠6の背面下部に引掛けることにより、落球捕獲シート50cを、前枠6下部に連結させるものである。
【0035】
かかる構成では、前枠6を閉鎖する際に、落球捕獲シート50bを前枠6にと連結したまま長尺状収納部材51cに収容しておけば、前枠6を開放する時に、前枠6の開放作動に伴い落球捕獲シート50cが広がり、前枠6と外枠2との間隙が下方で遮蔽されるため、開放時の振動等で球タンク21から落下する遊技球が、該落球捕獲シート50cで捕捉され、該遊技球が遊技場床面へ飛散するのを防止できる。
【0036】
なお、本実施形態においては、一側縁を長尺状収納部材51cに固定された蛇腹状の落球捕獲シート50cを、前枠6と外枠2との間に配設したものであるが、第二実施形態における、巻取部材61及び落球捕獲シート50bを用いた構成も同様にして適用可能である。
【0037】
【発明の効果】
本発明は、一側縁を遊技扉の下部に、他側縁を、連結端縁となる前枠の遊技開口の下縁に連結することにより、遊技扉の開放時に、遊技扉と前枠との間を下方で遮蔽する、遊技扉の開閉方向に伸縮可能な落球捕獲シートを備えたパチンコ遊技機である(請求項1)。かかる構成により、遊技盤面から跳び出した遊技球が、該落球捕獲シート上で捕捉されるため、該遊技球が遊技場の床面に落ちるのを防止できる。これにより、遊技盤面から弾き出された遊技球の回収作業を簡略化できると共に、該遊技球を遊技者に速やかに返却することが可能となる。
【0038】
また、一側縁を前枠下部に、他側縁を、連結端縁となる外枠下部に連結することにより、前枠の開放時に、外枠と前枠との間を下方で遮蔽する、前枠の開閉方向に伸縮可能な落球捕獲シートを備えた構成においては(請求項2)、前枠を開放する際に、球タンクから落下する遊技球を、該落球捕獲シート上で捕捉可能となり、遊技場床面に落下する遊技球を低減することができる。
【0039】
ここで、落球捕獲シートを、伸縮方向に折畳み可能な蛇腹状とすると共に、該落球捕獲シートが折畳み状態で収納可能な長尺状収納部材を、連結端縁に、幅方向へ差し渡して配設し、該落球捕獲シートの一側縁を長尺状収納部材内に固定するようにした場合には(請求項3)、落球捕獲シートが不必要な場合には、落球捕獲シートを折畳んで、一纏めにして長尺状収納部材内に収容しておくことができ、落球捕獲シートが他の作業の支障となることがなくなる。
【0040】
一方、付勢手段により回転方向に付勢される遊転ロールを備えた巻取部材を、連結端縁に、幅方向へ差し渡して配設すると共に、該落球捕獲シートの一側縁を遊転ロールの外周面に固定した構成とすれば(請求項4)、落球捕獲シートが、引き伸ばされた状態から、遊転ロールに巻取られた状態へと自動的に復帰するため、作業をする係員は、遊技扉や、前枠を容易に閉鎖することができる。また、落球捕獲シートは、付勢手段により常時張力がかけられるため、必要以上に落球捕獲シートが弛むことも防止できる。
【0041】
そして、落球捕獲シートの一側縁に、遊技扉の下枠、又は前枠下部と、脱着可能に係合するフック片を設けた場合には(請求項5)、作業内容に応じて、落球捕獲シートを、遊技扉や前枠に対して、容易に脱着することができるため、修理や点検作業等を効率的に行うことが可能となる。
【0042】
さらに、落球捕獲シートを、遊技球の落下衝撃を吸収する、柔軟性シートで構成すれば(請求項6)、落球捕獲シート上に落下する遊技球を、確実に捕球することができ、遊技扉や前枠の開放中に、パチンコ遊技機から遊技場の床面に落下する遊技球を一層少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】前枠6開放時のパチンコ遊技機1の前方斜視図である。
【図2】遊技扉10開放時のパチンコ遊技機1の前方斜視図である。
【図3】パチンコ遊技機1の正面図である。
【図4】パチンコ遊技機1の後方斜視図である。
【図5】遊技扉10開放時における、第一実施形態のパチンコ遊技機1の斜視図である。
【図6】落球捕獲シート50a、長尺状収納部材51a、フック片52aの斜視図であり、(イ)はそれぞれを分離した状態を、(ロ)は長尺状収納部材51a内に、落球捕獲シート50aを収容した状態を示す。
【図7】遊技扉10開放時における、第一実施形態のパチンコ遊技機1の分離斜視図である。
【図8】遊技扉10開放時における、第二実施形態のパチンコ遊技機1の斜視図である。
【図9】落球捕獲シート50b、巻取部材61、フック片52bの斜視図であり、(イ)はそれぞれを分離した状態を、(ロ)は巻取部材61に、落球捕獲シート50bを巻付けた状態を示す。
【図10】巻取部材61の横断面図である。
【図11】遊技扉10開放時における、第二実施形態のパチンコ遊技機1の分離斜視図である。
【図12】前枠6開放時における、第三実施形態のパチンコ遊技機1の斜視図である。
【符号の説明】
2 外枠
6 前枠
10 遊技扉
11 上皿パネル
50a,50b,50c 落球捕獲シート
51a,51c 長尺状収納部材
52a,52b,52c フック片
61 巻取部材
63 遊転ロール
【発明の属する技術分野】
本発明は、外枠の開口に開閉可能に配設される前枠と、該前枠の遊技開口に開閉可能に配設される遊技扉とを備えたパチンコ遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機は、一般的に、遊技島に固定される矩形の外枠と、該外枠の開口前面に配設される前枠とを備える。前枠には、その中央上部に略方形状の遊技開口が形成されており、該遊技開口全体を後方から塞ぐように合板製の遊技盤が取り付けられている。そして、遊技盤前方には、方形状の透明板を枠部で囲んだ遊技扉が、遊技盤を透視可能に遮蔽している。
【0003】
また、前記前枠の背面には、遊技球の払出作動に係る機構板や、所要電子回路を組み込まれた基板等が配設される。該機構板は、上部に備える球タンク内に、遊技島から供給される遊技球を貯留し、該遊技球を側部に備える球払出装置を介して、前枠下部前面に設けられた上皿又は下皿へ遊技球を払出すようになっている。
【0004】
ここで、上記のパチンコ遊技機においては、遊技盤面や機構板、基板等の調整や修理等を行うために、遊技扉や前枠が、夫々遊技者側に開放可能に配設されている(例えば特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−246107号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のパチンコ遊技機にあっては、遊技中に遊技釘や入賞装置等の遊技部材間に遊技球が引掛かったり、また、球タンクの出口付近に遊技球が詰まり、遊技球が、上皿や下皿へ供給されなくなる等の異常事態が発生し、遊技が中止、中断されてしまうことがある。こうした場合には、遊技場の係員が、遊技扉や前枠を、遊技者側に開放して、異常の原因となった遊技球の除去などの復旧作業を行うこととなる。
【0007】
このような復旧作業においては、遊技盤面上に引掛かった遊技球を除去する際に、除去した遊技球が、遊技盤面から跳び出して遊技扉と前枠の間から落ちたり、また、前枠開放時の衝撃や振動によって、球タンクから零れた遊技球が、前枠と外枠との間隙から落下している。こうした遊技球は、遊技場の床面に飛散することとなり、遊技場の美観を損ねると共に、その回収作業に手間を割かなければならないという問題が生じている。
【0008】
本発明はかかる問題の解決を試みたものであり、遊技扉や前枠の開放時に、遊技場床面に落下する遊技球を低減することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、遊技島に固定される矩形の外枠と、該外枠の開口に開閉可能に配設される前枠と、該前枠の中央上部の遊技開口に固定される遊技盤と、該遊技盤前面を覆うように前枠に開閉可能に枢支される遊技扉とを備えたパチンコ遊技機において、一側縁を遊技扉の下部に、他側縁を、連結端縁となる前枠の遊技開口の下縁に連結することにより、遊技扉の開放時に、遊技扉と前枠との間を下方で遮蔽する、遊技扉の開閉方向に伸縮可能な落球捕獲シートを備えることを特徴とするパチンコ遊技機(請求項1)である。
【0010】
かかる構成にあっては、遊技扉の開放時に、前枠と遊技扉との間に生じる間隙が、落球捕獲シートにより下方で遮蔽され、このため、遊技盤面から跳び出した遊技球が、該落球捕獲シート上で捕捉されることとなる。
【0011】
ここで、該落球捕獲シートは、遊技扉の開閉方向に対して、折畳可能や巻取可能とすることにより、遊技扉の開放角度に併せて伸縮し、遊技扉と前枠との間隙を下方で、不必要に弛むこと無く遮蔽することができる。また、遊技扉と、遊技開口の間は、下方で完全に遮蔽されることが望ましいが、部分的な遮蔽でも、幾分の効果を得ることが可能である。なお、こうした落球捕獲シートは、落下する遊技球を捕捉できればよく、目の細かいネット状のものや、複数のシートを継ぎ合わせたものを用いてもよい。
【0012】
また、一側縁を前枠下部に、他側縁を、連結端縁となる外枠下部に連結することにより、前枠の開放時に、外枠と前枠との間を下方で遮蔽する、前枠の開閉方向に伸縮可能な落球捕獲シートを備えることが提案される(請求項2)。かかる構成では、落球捕獲シートは、上述した遊技扉と前枠と間に設けるものと同質、同形状のものを用いるものであり、これにより、前枠の開放時に、前枠と、外枠との間に生じる間隙が、落球捕獲シートにより遮蔽されるため、球タンク上部から落下する遊技球が、該落球捕獲シート上で捕捉されることとなる。
【0013】
ここで、落球捕獲シートを、伸縮方向に折畳み可能な蛇腹状とすると共に、該落球捕獲シートが折畳み状態で収納可能な長尺状収納部材を、連結端縁に、幅方向へ差し渡して配設し、該落球捕獲シートの一側縁を長尺状収納部材内に固定するようにした構成が提案される(請求項3)。かかる構成では、落下捕球シートが、長尺状収納部材を介して、連結端縁と連結し、遊技扉の閉鎖時や、落球捕獲シートが不必要な時には、該落球捕獲シートを、折畳み、一纏めにして、長尺状収納部材内に収容可能となる。
【0014】
また、付勢手段により回転方向に付勢される遊転ロールを備えた巻取部材を、連結端縁に、幅方向へ差し渡して配設すると共に、該落球捕獲シートの一側縁を遊転ロールの外周面に固定した構成も考えられる(請求項4)。かかる構成にあっては、遊転ロールの周りに、落球捕獲シートを巻き付けておき、必要に応じて前記付勢手段に抗して引伸ばした落球捕獲シートを、該付勢手段により、自動的に遊転ロールに巻取り可能となる。
【0015】
ここで、落球捕獲シートの一側縁に、遊技扉の下部、又は前枠下部と、脱着可能に係合するフック片を設けた構成が提案される(請求項5)。かかる構成にあっては、遊技扉と前枠間を下方で遮蔽する落球捕獲シートにおいては、その一側縁に備えるフック片を遊技扉下部に引掛けることにより、該遊技扉と連結させるものであり、また、前枠と外枠との間隙を下方で遮蔽する落球捕獲シートにおいては、その一側縁に備えるフック片を、前枠下部に引掛けることにより、該前枠と連結させるであり、このようなフック片を介した連結機構を用いることで、落球捕獲シートが、遊技扉や前枠に対して、容易に脱着可能となる。
【0016】
さらに、落球捕獲シートを柔軟性シートで構成した場合には(請求項6)、遊技盤面や球タンク等から、落球捕獲シート上へ遊技球が落下した際に、落球捕獲シートにより、該遊技球の落下衝撃が吸収され、遊技球はシート上で確実に捕捉されることとなる。また、かかる柔軟性シートとしては、布製やゴム製のものが好適に用いられる。
【0017】
【発明の実施の形態】
まず、本発明を適用するパチンコ遊技機1の基本構成について説明する。
パチンコ遊技機1は、図1に示すように、遊技島(図示省略)に固定される正面視長方形状の外枠2と、該外枠2の開口部分に、開閉可能に配設される前枠6とを備える。該外枠2は、四本の長尺板片からなり、開口の外縁を形成する枠部3と、開口の下部を前面で遮蔽する幕部14とで構成され、枠部3の左側部に設けられたヒンジ部材4を介して、前記前枠6を片開き可能に枢支している。
【0018】
一方、前枠6は、中央上部に、略正方形状の遊技開口5が形成された方形状の樹脂製板からなり、該遊技開口5の下方前面には、前面に上皿11’を備える上皿パネル11が回動可能に配設され、さらに、上皿パネル11の下方には、遊技球を貯留する下皿12と、この下皿12の右側に突出する発射ハンドル13とが備えられている。
【0019】
前記遊技開口5には、合板製の遊技盤8が、遊技開口5全体を後方から塞ぐように配設され、また、該遊技盤8の前方には、遊技盤8前面を透視可能遮蔽する遊技扉10が配設される。この遊技扉10は、図2に示すように、略方形状の枠部15に、ガラス板9を具備してなり、該枠部15の左側部を遊技開口5左側縁に枢支されることにより、開閉可能となっている。
【0020】
また、遊技盤8前面には、図3に示すように、長尺な金属レール16を、湾曲して取り付けることにより、遊技領域7と案内通路17が区画形成されており、遊技盤8の右下方に配設される発射装置(図示省略)から発射された遊技球を、案内通路17を介して、遊技領域7左上部へ放出するようになっている。そして、該遊技領域7には、遊技釘18等の各種遊技部材が配設されており、遊技領域7へ放出された遊技球は、該遊技部材間を転動流下し、遊技盤8に形成されるアウト口20や入賞口19に流入し、遊技盤8裏へ排出される。
【0021】
さらに、図4に示すように、前枠6の背面には、球タンク21を上部に備える機構板22や、所要電子回路の組み込まれた種々の基板23等が取り付けられている。前記機構板22は、遊技島より供給される遊技球を内部に貯留する球タンク21と、球タンク21底面の球排出口25と前記上皿11’及び下皿12とを連通する球通路26と、該球通路26の半ばに配設され、球通路26内の遊技球通過を制御する球払出装置27とを備える。そして、該球払出装置27が払出駆動することにより、球タンク21内の遊技球を、球通路26を介して、上皿11’や下皿12へ払出すようになっている。
【0022】
次に本発明の第一実施形態について説明する。
本実施形態では、図5に示すように、遊技扉10と前枠6との間に、蛇腹状の落球捕獲シート50aを設けると共に、遊技開口5の下縁に設けられた長尺状収納部材51a内に、折畳んだ落球捕獲シート50aを一纏めにして収納可能としたものである。
【0023】
かかる落球捕獲シート50aは、図5〜図7に示すように、扇形状の樹脂製シートからなり、その半径方向に沿って、複数の襞を均等に形成することにより、弧の方向に折畳み可能な蛇腹形状となっている。また、該落球捕獲シート50aの一側縁は、上皿パネル11上部の長尺状収納部材51aに固着され、他側辺には遊技扉10の枠部15の下辺と係合するフック片52aが固着されており、必要に応じて、該フック片52aを介して、遊技扉10と連結することにより、遊技扉10と前枠6との間隙を遮蔽可能となっている。
【0024】
前記長尺状収納部材51aは、図5〜図7に示すように、長尺な直方体形状をした樹脂製の箱枠からなり、その開口面を前方に向けた状態で、上皿パネル11の上端に固着される。そして、その内側面には、落球捕獲シート50aの一側縁が固着されており、図6ロに示すように、折畳んだ落球捕獲シート50aを、一纏めにして内部に収容可能となっている。
【0025】
また、フック片52aは、長尺辺に断面L字上の係合突部53a,53aを具備する金属細板よりなり、落球捕獲シート50aの一側縁に、該係合突部53a,53aを突出させるように固着される。そして、図5、図7に示すように、係合突部53a,53aを、遊技扉10の枠部15の下辺に形成される二箇所の係合穴54,54に嵌入させることにより、落球捕獲シート50aが、遊技扉10と連結するようになっている。
【0026】
かかる構成にあっては、遊技盤8面上に引掛った遊技球を除去する際に、落球捕獲シート50aを、遊技扉10の開放角度に合わせて引き伸ばし、遊技扉10と、前枠6との間を下方で遮蔽すれば、遊技盤8面から跳び出した遊技球が、該落球捕獲シート50aに受け止められるため、該遊技球が遊技場の床面に落下するのを防止できる。また、遊技扉10の閉鎖時や、遊技扉10と前枠6間に係員等が入って作業する必要がある場合等には、落球捕獲シート50aを遊技扉10下部から外し、折畳んで収縮させた状態で長尺状収納部材51a内に収容可能となる。
【0027】
なお、落球捕獲シート50aは、通常は長尺状収納部材51aに収容しておいて、必要な時に、遊技扉10と連結し、遊技扉10と前枠6との間を下方で遮蔽すればよいが、遊技扉10と連結したまま遊技扉10を閉鎖しておき、該遊技扉10の開放と連動して落球捕獲シート50aが広がり、遊技扉10と前枠6との間を下方で遮蔽することも可能である。また、かかる落球捕獲シート50aにおいては、捕捉した遊技球が、襞に沿って外方へ転動し、弧を形成する外縁部から落下するのを防止するように、襞の外縁下部を上方に折り曲げておき、球止めを形成しておくとよい。
【0028】
図8〜図11は第二実施形態を示し、この実施形態は、遊技扉10と前枠6間に、柔軟性シートからなる落球捕獲シート50bを配設すると共に、遊技開口5下縁に配設する巻取部材61により、該落球捕獲シート50bを巻取らせて、収縮状態で保持可能としたものである。
【0029】
前記落球捕獲シート50bは、図8、図9に示すように、布やゴム等からなるの扇形の柔軟性シートよりなり、その一側縁は、上皿パネル11上部の巻取部材61に固着され、他側辺には遊技扉10の枠部15の下辺と係合するフック片52bが固着されている。そして、該落球捕獲シート50bは、必要に応じて、該係合突部53bにより、遊技扉10と連結することにより、遊技扉10と前枠6との間隙を遮蔽可能となっている。なお、フック片52bの形状や、遊技扉10との係合機構は第一実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0030】
上述の巻取部材61は、図9〜図11に示すように、上皿パネル11の上端両側に固定される支持部64,64と、両支持部64に両端を保持される、先細の遊転ロール63とからなり、図9ロに示すように、該遊転ロール63の外周に、落球捕獲シート50bを巻取り可能となっている。遊転ロール63は、図10に示すように、両端を、支持部64に形成される円形穴66,66に夫々軸支されることにより、回転可能となっており、また、その外周面に、前記落球捕獲シート50bの一側端が固着される。そして、両支持部64は、遊転ロール63の筒内を貫通し、円形穴66の底面に固着される金属製の支軸62により連結されており、遊転ロール63の筒内両側には、該遊転ロール63を回転付勢する付勢手段として、ねじりコイルバネ65,65が設けられている。該ねじりコイルバネ65は、一端を支軸62に、他端を遊転ロール63の内周面に固定されており、その弾性力により、落球捕獲シート50bを巻取る方向に遊転ロール63を回転付勢している。
【0031】
かかる構成では、図9ロのように、遊転ロール63に巻付けられ、収縮した状態の落球捕獲シート50bを、必要に応じて、ねじりコイルバネ65の弾性力に逆らい、該落球捕獲シート50bを引き伸ばし、フック片52bを介して遊技扉10と連結することにより、遊技扉10と前枠6との間を遮蔽すれば、遊技盤8面から落下する遊技球を、該落球捕獲シート50bで受け止めることができる。そして、広げた落球捕獲シート50bは、ねじりコイルバネ65の弾性力により、自動的に遊転ロール63に巻取られ、収縮状態に復帰するため、落球捕獲シート50bを巻取る操作が必要ない。また、本実施例では落球捕獲シート50bが、柔軟性シートで構成されているため、遊技球が該落球捕獲シート50b上で、大きく跳ねて、該落球捕獲シート50bの遮蔽領域外から遊技場床面へと落下してしまうのを防止できる。
【0032】
なお、本実施形態においては、凹凸のない平坦な落球捕獲シート50bを用いているが、該落球捕獲シート50bの中央部を弛むようにしておけば、遊技扉と前枠間に張った状態で、中央に凹部が形成され、該凹部に落下した遊技球を纏めて貯留することができる。
【0033】
図12は、第三実施形態を示し、この実施形態は、前枠6と外枠2との間に、蛇腹状の落球捕獲シート50cを設けると共に、外枠2下部に設けられた長尺状収納部材51c内に、折畳んだ落球捕獲シート50cを一纏めにして収納可能としたものである。なお、落球捕獲シート50c、長尺状収納部材51c、フック片52cの形状については、図6に示す、第一実施形態のものと同様であり、詳細な説明を省略する。
【0034】
ここで、落球捕獲シート50cの一側縁が固着される長尺状収納部材51cは、外枠2の幕部14の上端に固定されると共に、フック片52cを、前枠6の背面下部に引掛けることにより、落球捕獲シート50cを、前枠6下部に連結させるものである。
【0035】
かかる構成では、前枠6を閉鎖する際に、落球捕獲シート50bを前枠6にと連結したまま長尺状収納部材51cに収容しておけば、前枠6を開放する時に、前枠6の開放作動に伴い落球捕獲シート50cが広がり、前枠6と外枠2との間隙が下方で遮蔽されるため、開放時の振動等で球タンク21から落下する遊技球が、該落球捕獲シート50cで捕捉され、該遊技球が遊技場床面へ飛散するのを防止できる。
【0036】
なお、本実施形態においては、一側縁を長尺状収納部材51cに固定された蛇腹状の落球捕獲シート50cを、前枠6と外枠2との間に配設したものであるが、第二実施形態における、巻取部材61及び落球捕獲シート50bを用いた構成も同様にして適用可能である。
【0037】
【発明の効果】
本発明は、一側縁を遊技扉の下部に、他側縁を、連結端縁となる前枠の遊技開口の下縁に連結することにより、遊技扉の開放時に、遊技扉と前枠との間を下方で遮蔽する、遊技扉の開閉方向に伸縮可能な落球捕獲シートを備えたパチンコ遊技機である(請求項1)。かかる構成により、遊技盤面から跳び出した遊技球が、該落球捕獲シート上で捕捉されるため、該遊技球が遊技場の床面に落ちるのを防止できる。これにより、遊技盤面から弾き出された遊技球の回収作業を簡略化できると共に、該遊技球を遊技者に速やかに返却することが可能となる。
【0038】
また、一側縁を前枠下部に、他側縁を、連結端縁となる外枠下部に連結することにより、前枠の開放時に、外枠と前枠との間を下方で遮蔽する、前枠の開閉方向に伸縮可能な落球捕獲シートを備えた構成においては(請求項2)、前枠を開放する際に、球タンクから落下する遊技球を、該落球捕獲シート上で捕捉可能となり、遊技場床面に落下する遊技球を低減することができる。
【0039】
ここで、落球捕獲シートを、伸縮方向に折畳み可能な蛇腹状とすると共に、該落球捕獲シートが折畳み状態で収納可能な長尺状収納部材を、連結端縁に、幅方向へ差し渡して配設し、該落球捕獲シートの一側縁を長尺状収納部材内に固定するようにした場合には(請求項3)、落球捕獲シートが不必要な場合には、落球捕獲シートを折畳んで、一纏めにして長尺状収納部材内に収容しておくことができ、落球捕獲シートが他の作業の支障となることがなくなる。
【0040】
一方、付勢手段により回転方向に付勢される遊転ロールを備えた巻取部材を、連結端縁に、幅方向へ差し渡して配設すると共に、該落球捕獲シートの一側縁を遊転ロールの外周面に固定した構成とすれば(請求項4)、落球捕獲シートが、引き伸ばされた状態から、遊転ロールに巻取られた状態へと自動的に復帰するため、作業をする係員は、遊技扉や、前枠を容易に閉鎖することができる。また、落球捕獲シートは、付勢手段により常時張力がかけられるため、必要以上に落球捕獲シートが弛むことも防止できる。
【0041】
そして、落球捕獲シートの一側縁に、遊技扉の下枠、又は前枠下部と、脱着可能に係合するフック片を設けた場合には(請求項5)、作業内容に応じて、落球捕獲シートを、遊技扉や前枠に対して、容易に脱着することができるため、修理や点検作業等を効率的に行うことが可能となる。
【0042】
さらに、落球捕獲シートを、遊技球の落下衝撃を吸収する、柔軟性シートで構成すれば(請求項6)、落球捕獲シート上に落下する遊技球を、確実に捕球することができ、遊技扉や前枠の開放中に、パチンコ遊技機から遊技場の床面に落下する遊技球を一層少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】前枠6開放時のパチンコ遊技機1の前方斜視図である。
【図2】遊技扉10開放時のパチンコ遊技機1の前方斜視図である。
【図3】パチンコ遊技機1の正面図である。
【図4】パチンコ遊技機1の後方斜視図である。
【図5】遊技扉10開放時における、第一実施形態のパチンコ遊技機1の斜視図である。
【図6】落球捕獲シート50a、長尺状収納部材51a、フック片52aの斜視図であり、(イ)はそれぞれを分離した状態を、(ロ)は長尺状収納部材51a内に、落球捕獲シート50aを収容した状態を示す。
【図7】遊技扉10開放時における、第一実施形態のパチンコ遊技機1の分離斜視図である。
【図8】遊技扉10開放時における、第二実施形態のパチンコ遊技機1の斜視図である。
【図9】落球捕獲シート50b、巻取部材61、フック片52bの斜視図であり、(イ)はそれぞれを分離した状態を、(ロ)は巻取部材61に、落球捕獲シート50bを巻付けた状態を示す。
【図10】巻取部材61の横断面図である。
【図11】遊技扉10開放時における、第二実施形態のパチンコ遊技機1の分離斜視図である。
【図12】前枠6開放時における、第三実施形態のパチンコ遊技機1の斜視図である。
【符号の説明】
2 外枠
6 前枠
10 遊技扉
11 上皿パネル
50a,50b,50c 落球捕獲シート
51a,51c 長尺状収納部材
52a,52b,52c フック片
61 巻取部材
63 遊転ロール
Claims (6)
- 遊技島に固定される矩形の外枠と、該外枠の開口に開閉可能に配設される前枠と、該前枠の中央上部の遊技開口に固定される遊技盤と、該遊技盤前面を覆うように前枠に開閉可能に枢支される遊技扉とを備えたパチンコ遊技機において、
一側縁を遊技扉の下部に、他側縁を、連結端縁となる前枠の遊技開口の下縁に連結することにより、遊技扉の開放時に、遊技扉と前枠との間を下方で遮蔽する、遊技扉の開閉方向に伸縮可能な落球捕獲シートを備えることを特徴とするパチンコ遊技機。 - 遊技島に固定される矩形の外枠と、該外枠の開口に開閉可能に配設される前枠と、該前枠の中央上部の遊技開口に固定される遊技盤と、該遊技盤前面を覆うように前枠に開閉可能に枢支される遊技扉とを備えたパチンコ遊技機において、
一側縁を前枠下部に、他側縁を、連結端縁となる外枠下部に連結することにより、前枠の開放時に、外枠と前枠との間を下方で遮蔽する、前枠の開閉方向に伸縮可能な落球捕獲シートを備えることを特徴とするパチンコ遊技機。 - 前記落球捕獲シートを、伸縮方向に折畳み可能な蛇腹状とすると共に、該落球捕獲シートが折畳み状態で収納可能な長尺状収納部材を、連結端縁に、幅方向へ差し渡して配設し、該落球捕獲シートの一側縁を長尺状収納部材内に固定するようにした請求項1又は請求項2に記載のパチンコ遊技機。
- 付勢手段により回転方向に付勢される遊転ロールを備えた巻取部材を、連結端縁に、幅方向へ差し渡して配設すると共に、落球捕獲シートの一側縁を遊転ロールの外周面に固定した請求項1又は請求項2に記載のパチンコ遊技機。
- 落球捕獲シートの一側縁に、遊技扉の下部、又は前枠下部と、脱着可能に係合するフック片を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
- 落球捕獲シートを柔軟性シートで構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のパチンコ遊技機。
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Cited By (3)
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JP2010063540A (ja) * | 2008-09-09 | 2010-03-25 | Sammy Corp | 弾球遊技機 |
JP2012147870A (ja) * | 2011-01-18 | 2012-08-09 | Sophia Co Ltd | 遊技機 |
-
2002
- 2002-10-18 JP JP2002305054A patent/JP2004135979A/ja not_active Withdrawn
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