JP2004134144A - 電子源およびその製造方法ならびに平面撮像素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電子源10は、基板12上の領域が、光電変換部の走査領域に対応する矩形状領域A1と、非走査領域に対応する枠体状領域A2と、最外周の周辺領域A3とに分けられる。矩形状領域A1の第1のカソード電極14a〜14d上に、第1のゲート電極26a〜26dに対向して電子放出源32が形成されるとともに、枠体状領域A2の第2のカソード電極18a〜18d上等にも第2のゲート電極30に対向して電子放出源36が形成される。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導電型の平面撮像素子に用いられる電子源およびその製造方法ならびに平面撮像素子に関し、特に二次元画像情報を時系列の電気信号に変換して動画像を撮像する平面撮像素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体の微細加工技術が進展して微小な素子の製造が可能となり、真空マイクロエレクトロニクス技術の開発に大きく貢献している。
【0003】
このような微細加工技術が活用されるデバイスの一種に電界放出型電子源(以下、単に電子源という。)がある。
【0004】
電子源は、導体または半導体の表面に印加される電界を108〜109(V/m)程度まで大きくしたときに、トンネル効果によって電子が障壁を通過して真空中に放出される現象を利用したものである。この電子源は、平面表示素子への応用とともに、平面撮像素子への応用が注目されている。
【0005】
平面撮像素子へ電子源を応用したときに得られる画像の高精細化を図るために、電子源の陽極(ゲート電極)の開口部および陰極(カソード電極)の微細化が検討されている。また、画像の広ダイナミックレンジ化を図るために、陰極先端部の急峻化や、高効率陰極材料を用いた陰極の作製が検討されている。
【0006】
例えば、図1に示す従来の電子源1および光電変換部2からなる光導電型の平面撮像素子において、電子源1は、所謂スピント型であり、基板1a上にカソード電極1bが設けられ、カソード電極1b上に絶縁層1cが設けられている。絶縁層1cには細孔1dが形成され、細孔1d内にカソード電極1bから突出した微小な電子放出源(エミッタ)1eが設けられている。絶縁層1c上には、ゲート電極1fが設けられている。カソード電極1bとゲート電極1fは相互に直交する方向に配列されてXYマトリクスを構成している。そして、カソード電極1bおよびゲート電極1fをマトリクス駆動することにより、その交点位置にある電子放出源1eを選択して電子を放出することができる。
【0007】
電子源1に対面して光電変換部2が設けられている。光電変換部2は、透光性基板2aと、透光性基板2aに積層された透光性導体膜(透明電極)2bおよび光電変換膜2cで構成される。外部からの光は、透光性基板2aおよび透光性導体膜2bを介して光電変換膜2cに入射する。
【0008】
上記の平面撮像素子では、光電変換膜2cが入射光量に応じて電荷を発生、蓄積し、この電荷を電子放出源1eから放出される電子ビームによって時系列的に外部回路に読み出す。このとき、光電変換膜2c内の入射光量の空間的分布に対応した映像信号が読み出される。
【0009】
しかしながら、上記の従来の平面撮像素子では、電子ビームが広がりをもって光電変換膜2cに到達するおそれがあり、その場合、隣り合う画素間で偽信号を生じる等の不具合がある。
【0010】
この不具合を解消するために、図1に併せて示すように、電子源1および光電変換部2の間にシールド−グリッド電極4をさらに設けることにより、電子ビームの広がりを抑える方法が提案されている(特許文献1参照。)。
【0011】
このような平面撮像素子を例えば撮像管に用いた場合、従来の撮像管のようにコイルや電極を用いて走査用の電子ビームを偏向する必要がないため、CCD等の固体撮像素子と同様に、撮像管の薄型化や低消費電力化を図ることが可能である。
【0012】
しかしながら、上記の平面撮像素子は、暗電流や入射光の漏れ等によって、光電変換膜2cの走査領域外、すなわち、非走査領域である光電変換膜2cの周縁部に電荷が蓄積されるおそれがある。この電荷の蓄積によって光電変換膜2cの周縁部の電位が上昇すると、映像信号を読み出す電子ビームの軌道に乱れが生じ、シェーディングや解像度の低下、画像歪み等の原因となる。
【0013】
上記の不具合を軽減するために、例えば、図2に示す平面撮像素子が提案されている。
【0014】
図2の平面撮像素子は、電子源の図示を省き、光電変換部3のみを表示している。
【0015】
光電変換部3は、基板3a、透明電極3bおよび光電変換膜3cを有するとともに、走査領域(矢印aで示す。)の周囲の非走査領域に無感度部(矢印bで示す。)が設けられている。無感度部bは、正孔捕獲層3dおよび正孔注入阻止層3eを有し、入射光により生成する正孔を捕獲し得る構造となっている。また、無感度部bは、開口3fを形成した光電変換膜3gをさらに有するとともに、開口3f内に露出する光電変換膜3cの表面に電子ビーム注入阻止層3hを、第2の光電変換膜3gの表面に電子ビーム注入阻止強化層3iをそれぞれ有する。電子ビーム注入阻止層3hおよび電子ビーム注入阻止強化層3iにより無感度部bに位置する光電変換膜3gへの電子ビームの入射が阻止される。また、第2光電変換膜3gにより非走査領域の表面電位の上昇や変動が防止される(特許文献2参照。)。
【0016】
【特許文献1】
特開2000−48743号公報
【特許文献2】
特開平7−29507号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記図2に示す平面撮像素子は、光電変換部3の無感度部bで囲まれた走査領域と電子源の対応する部位の形状を揃えるとともに、両者を精密に位置合わせすることが必要であり、この条件を高精度に満たす平面撮像素子の作製は必ずしも容易ではない。
【0018】
例えば、光電変換部3の走査領域と電子源の対応する部位の形状を完全に同一に形成することができたとしても、高精度の位置合わせが行われない場合、電子ビームの照射領域に無感度部が重なることにより、映像信号の一部が欠けるおそれがある。光電変換部の走査領域を電子源の対応する部位の形状よりも小さく形成したときも同様である。
【0019】
これに対して、光電変換部3の走査領域を電子源の対応する部位の形状よりも大きく形成したときは、シェーディングや解像度の低下等の従来の問題を生じることになる。
【0020】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、シェーディングや解像度の低下が軽減された光導電型の平面撮像素子を実現することができる電子源およびその製造方法ならびに平面撮像素子を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電子源は、透光性基板上に透明電極および光電変換膜を積層した構造を有する光電変換部と、該光電変換部の走査領域の各画素に対応させた電子放出源をマトリクス状に配置した電子源とを備えた光導電型の平面撮像素子に用いられる電子源であって、該光電変換部の走査領域の周辺部に対応する位置に電子放出源を設けてなることを特徴とする。
【0022】
ここで、走査領域の周辺部とは、走査領域に近接した、映像信号に影響を与えるおそれのある領域、言い換えれば所謂非走査領域をいい、その範囲は設計条件として適宜設定することができる。
【0023】
本発明の上記の構成により、走査領域の周辺部に対応する位置に設けた電子放出源を駆動して走査領域の周辺部に蓄積し得る電荷を除去(蓄積電荷掃き出し)することで、シェーディングや解像度の低下が軽減された光導電型の平面撮像素子を実現することができる。なお、電子放出源を駆動するとは、電子放出源に電圧を印加して電子を放出させることをいう。
【0024】
この場合、前記走査領域の各画素に対応させた電子放出源が電気的に接続される帯状の第1のカソード電極、および絶縁層を介して該第1のカソード電極と直交して配列される帯状の第1のゲート電極、ならびに、前記周辺部に対応して設けた電子放出源が電気的に接続される帯状の第2のカソード電極、および該絶縁層を介して該第2のカソード電極と直交して配列される第2のゲート電極を有し、 該第1のカソード電極および該第2のカソード電極が同一平面上に設けられるとともに、該第1のゲート電極および該第2のゲート電極が同一平面上に設けられてなると、走査領域に対応する位置と走査領域の周辺部に対応する位置に別々に電子放出源等が設けられる電子源を簡易な製造プロセスで得ることができる。
【0025】
また、この場合、前記走査領域の各画素に対応させた電子放出源と、前記周辺部に対応して設けた電子放出源とがそれぞれ独立して駆動可能に設けられてなると、周辺部に対応して設けた電子放出源を、読み出し期間外に駆動させることにより、本発明の効果を好適に奏することができる。
【0026】
また、本発明に係る平面撮像素子は、上記の電子源を備えてなると、上記電子源の効果を好適に得ることができる。
【0027】
この場合、前記光電変換部の走査領域に対応する位置に設けた電子放出源が時系列映像信号の読み出し期間に引き続く読み出し期間外にさらに駆動可能に設けられてなると、走査領域に過剰に蓄積する電荷が除去され、白つぶれやスミア・残像等を軽減することができて好適である。
【0028】
また、本発明に係る電子源の製造方法は、上記の電子源の製造方法であって、透光性基板上の光電変換部の走査領域に対応する位置と走査領域の周辺部に対応する位置とにそれぞれ別々にカソード電極をパターニング形成する第1の工程と、 絶縁層を積層形成する第2の工程と、該絶縁層の該カソード電極に対応する部位に孔を形成した後、該孔に電子放出源を充填形成する第3の工程と、光電変換部の走査領域に対応する位置と走査領域の周辺部に対応する位置とにそれぞれ別々にゲート電極をパターニング形成する第4の工程と、を有することを特徴とする。
【0029】
これにより、簡易な製造プロセスで本発明の電子源を得ることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明に係る電子源およびその製造方法ならびに平面撮像素子の好適な実施の形態(以下、本実施の形態例という。)について、図を参照して、以下に説明する。
【0031】
まず、本実施の形態例に係る電子源について図3および図4を参照して説明する。図3は本実施の形態例に係る電子源の平面図であり、図4は図3の電子源の右上隅角部分をIV−IV線で切り出して示した破断部分図である。
【0032】
本実施の形態例に係る電子源10は、電界放出型である。
【0033】
電子源10は、従来の電界放出型電子源と同様に、基本構成として、絶縁層と、絶縁層を挟んで直交して配列される複数の帯状のカソード電極およびゲート電極と、カソード電極に電気的に接続される電子放出源とを有する。
【0034】
電子源10は、基板12上の領域が、電子源10の中央に位置する矩形状領域A1と、その矩形状領域A1の周囲に位置する枠体状領域A2と、最外周に位置する周辺領域A3とに分けられる。図3中、矢印Cで示す囲み破線は矩形状領域A1および枠体状領域A2の境界線である。矩形状領域A1は後述する光電変換部の走査領域に、また、枠体状領域A2は光電変換部の非走査領域に、それぞれ対応する。
【0035】
カソード電極、ゲート電極および電子放出源は、矩形状領域A1と、枠体状領域A2とにそれぞれ別々に設けられている。
【0036】
すなわち、基板12の上面には、この場合4×4のマトリクス状に形成される画像の画素に対応して、4つの第1のカソード電極14a〜14dが、画素のピッチに対応した所定の間隔で、図3中上下方向に、矩形状領域A1および矩形状領域A1から図3中下側に続く枠体状領域A2および周辺領域A3に延出して帯状に形成されている。第1のカソード電極14a〜14dのうちの周辺領域A3に形成された部分(矢印Bで示す。)は、引き出し電極となる。
【0037】
また、基板12上の第1のカソード電極14a〜14dと同一平面上の図3中左右両端には、矩形状領域A1の端部分から枠体状領域A2をとおって周辺領域A3の最外縁にかけて、8つの第1のゲート引き出し電極16a〜16hが、画素のピッチに対応した所定の間隔で、図3中左右方向に対称に延出して短尺の帯状に形成されている。
【0038】
さらに、同じく基板12上の第1のカソード電極14a〜14dと同一平面上の、周辺領域A3から枠体状領域A2にわたって占める四隅には、矩形状の第2のカソード電極18a〜18dが形成されている。
【0039】
またさらに、第2のカソード電極18a〜18dと8つのゲート引き出し電極16a〜16hとの間には、第2のカソード電極18a〜18dに近接して、4つの第2のゲート引き出し電極20a〜20dが図3中左右方向に延出して第1のゲート引き出し電極16a〜16hと同形の帯状に形成されている。
【0040】
各電極14a〜14d、16a〜16h、18a〜18d、20a〜20dの外部回路との接続部分(図示せず。)となる周辺領域A3の部分を除いて、矩形状領域A1および枠体状領域A2に位置する各電極14a〜14d、16a〜16h、18a〜18d、20a〜20dおよび基板12の露出部の全面にわたって、アルミニウム陽極酸化膜(陽極酸化Al2O3膜)からなる絶縁層22が形成されている。絶縁層22には、全面にわたって多数の微細孔24が形成されている。微細孔24は、各電極に接する側の端部および基板に接する側の端部がそれぞれ閉塞されている。すなわち、各微細孔24は、絶縁層22の上面側のみが開放されている。微細孔24の底の絶縁層22が残存した部分は、バリア層とされる。なお、絶縁層22は、アルミニウム陽極酸化膜に変えて他の材料の陽極酸化膜を用いてもよい。
【0041】
絶縁層22の上面には、矩形状領域A1に、4つの第1のゲート電極26a〜26dが、第1のカソード電極14a〜14dと直交して、画素のピッチに対応した所定の間隔で図3中左右方向に延出して帯状に形成されている。第1のゲート電極26a〜26dは、絶縁層22の微細孔24と対応する部位に貫通孔28が形成されており、これにより、微細孔24および貫通孔28が連通している。
【0042】
また、絶縁層22の上面には、第1のゲート電極26a〜26dを取り囲んで、枠体状領域A2の略全面にわたって第2のゲート電極30が形成されている。第2のゲート電極30は、第2のゲート引き出し電極20a〜20dと重なる部分を除いて、第1のゲート電極26a〜26dと同様に、絶縁層22の微細孔24と対応する部位に貫通孔28が形成されており、これにより、微細孔24および貫通孔28が連通している。なお、本実施の形態例の説明において、重なるとは、特に断らない限り空間的に離間して上下に重なった状態をいう。また、第2のゲート電極30は、第2のカソード電極18a〜18dと重なる部分の絶縁層22の微細孔24と対応する部位にも貫通孔28が形成されており、これにより、微細孔24および貫通孔28が連通している。
【0043】
第1のゲート電極26a〜26dおよび第1のカソード電極14a〜14dが直交する部分(矢印Dで示す。)が画素に対応する。なお、本実施の形態例の説明において、直交するとは、特に断らない限り空間的に交差した状態をいう。この直交する部分の微細孔24の内部には、貫通孔28から露出する微小な円柱状の電子放出源32が設けられている。電子放出源32は、微細孔24の底の絶縁層22の部分(バリア層)を介して第1のカソード電極14a〜14dと電気的に接続されている。一方、電子放出源32は、微細孔24および貫通孔28とは空隙によって隔てられている。この空隙の形成により、電流のリークを防止することができ、また、各電極間の電気容量を低減することができる。
【0044】
第1のゲート電極26a〜26dが第1のゲート引き出し電極16a〜16hと重なる部分の絶縁層22の微細孔24の内部には円柱状の第1のゲート接続電極34が充填形成されており、これにより、第1のゲート電極26a〜26dおよび第1のゲート引き出し電極16a〜16hが電気的に接続されている。
【0045】
第2のゲート電極30が、枠体状領域A2において、第1のカソード電極14a〜14d、第2のカソード電極18a〜18dおよび第1のゲート引き出し電極16a〜16hと重なる部分の絶縁層22の微細孔24の内部には貫通孔38に露出して微小な円柱状の電子放出源36が形成されており、各電子放出源36は、それぞれ第1のカソード電極14a〜14d、第2のカソード電極18a〜18dまたは第1のゲート引き出し電極16a〜16hのいずれかに電気的に接続されている。
【0046】
また、第2のゲート電極30が、枠体状領域A2において、第2のゲート引き出し電極20a〜20dと重なる部分の絶縁層22の微細孔24の内部には第2のゲート接続電極39が充填形成されており、これにより、第2のゲート電極30および第2のゲート引き出し電極20a〜20dが電気的に接続されている。
【0047】
上記のように構成した本実施の形態例に係る電子源10は、基板12の上面の同一の平面上に、第1のカソード電極14a〜14d、第2のカソード電極18a〜18d、第1のゲート引き出し電極16a〜16h、第2のゲート引き出し電極20a〜20dが形成されている。そして、第1のカソード電極14a〜14dの矩形状領域A1の部位上に電子放出源32が形成されるとともに、さらに第1のカソード電極14a〜14dの枠体状領域A2の部位、第2のカソード電極18a〜18dおよび第1のゲート引き出し電極16a〜16h上にも電子放出源36が形成されている。また、第1のゲート電極26a〜26dと第1のゲート引き出し電極16a〜16hとが第1のゲート接続電極34により、また、第2のゲート電極30と第2のゲート引き出し電極20a〜20dとが第2のゲート接続電極39により、それぞれ電気的に接続されている。
【0048】
そして、第1のカソード電極14a〜14dの矩形状領域A1の部分を介して電子放出源32に、また、第1のカソード電極14a〜14dの枠体状領域A2の部分を含む枠体状領域A2の各電極を介して電子放出源36に、それぞれ別々に独立して電圧を印加することができるため、電子放出源32および電子放出源36を別々に選択して駆動することができる。
【0049】
本実施の形態例に係る電子源10は、枠体状領域A2に形成された電子放出源36を駆動することにより、暗電流や入射光の漏れ等によって、光電変換膜の走査領域外、すなわち、非走査領域である光電変換膜の周縁部に蓄積された電荷を放電することができ、これにより、シェーディングや解像度の低下、画像歪み等を軽減することができる。この点については、後でさらに詳述する。
【0050】
また、本実施の形態例に係る電子源10は、上記のように電子源のみの構造で上記の効果を得ることができ、光電変換膜の走査領域に対する位置決めを精密に行う必要がないため、例えば後述する製造方法等により、電子源10を容易かつ安価に形成することができる。
【0051】
また、本実施の形態例に係る電子源10は、上記のように第1および第2のゲート電極26a〜26d、30が絶縁層22の微細孔24に形成された第1および第2のゲート接続電極34、39を介して外部との接続端子である第1および第2のゲート引き出し電極16a〜16h、20a〜20dと電気的に接続されており、ボンディング接続していないため、ボンディング接続の際に生じる絶縁層22の変形や損壊のおそれがない。また、第1および第2のゲート電極26a〜26d、30を基板12まで直接延長し、外部との接続端子とする従来の方法では厚みの厚い絶縁層の段差部の箇所で接続不良を生じうるが、本発明ではそのおそれがない。
【0052】
上記電子源10の製造方法について、図5〜図10を参照して説明する。なお、図5〜図10は、電子源10の一隅を表示した図4に対応して、電子源10の一隅を表示したものであり、各図中(a)は側断面を、(b)は平面を示す。
【0053】
基板12は、例えばガラス材料を用いる。但し、ガラス材料に変えて、セラミックス、合成樹脂等の絶縁体材料や、シリコン等の半導体材料を用いてもよい。
【0054】
図示しないフォトマスクを用い、例えば銅材料をスパッタリング法や真空蒸着法等により基板12上に例えば幅20μm、厚み0.4〜1μm程度の帯状に成膜し、第1のカソード電極14(14a〜14d)、第1のゲート引き出し電極16(16a〜16h)、第2のゲート引き出し電極20(20a〜20d)をパターン形成する。同時に、例えば幅200μm、厚み0.4〜1μm程度の第2のカソード電極18(18a〜18d)を基板12の四隅にパターン形成する。なお、銅材料に変えて、銅材料と同様の良好な導電性を有する銀、白金等の材料を用いてもよい。その後、例えば銅材料をスパッタリング法や真空蒸着法等により、周縁部(周辺領域A3に対応する部分)を除いて、各電極14、16、18、20の上および各電極14、16、18、20間に露出した基板12の部分の上に高純度のアルミニウム層22aを厚み1〜5μm程度に形成する(図5(a)、図5(b))。
【0055】
つぎに、アルミニウム層22aを陽極酸化処理する。具体的には、例えば、アルミニウム層22aの表面をアルカリ脱脂処理、水洗、酸による中和、水洗の手順により清浄化した後、電解液として2〜5%シュウ酸水溶液を用い、アルミニウム層22aを陽極として例えば液温17℃で40Vの定電圧電解を行う。これにより、アルミニウム層22aが陽極酸化され、例えば直径が0.03μm程度の微細孔24が例えば0.1μm程度のピッチで無数に形成された酸化アルミニウム層からなる絶縁層22が容易に得られる(図6(a)、図6(b))。
【0056】
微細孔24の底部分には陽極酸化処理により除去されなかった絶縁層の部分(矢印Eで示す。)が残り、バリア層として機能する。絶縁層22をさらに上記の電解液や酸浴中で電圧が十分低い値なるまで定電流電解を行い、各バリア層を均一に薄くする。さらに、後述する工程で内部に電子源または金属電極を設ける微細孔24のバリア層のみをフォトマスクでマスクし、ホウ酸アンモニウムや酒石酸アンモニウム等の電解液中で、10V以上、より好ましくは40V以上の電圧で再電解することにより、電子源または金属電極を設ける微細孔24以外の微細孔24のバリア層の厚みを厚くする(図6(a)中、バリア層の厚みの違いは明示していない。図7(a)参照。)。これらの処理により、絶縁層22の微細孔24の底のバリア層の厚みは、容易に、選択的に調整される。なお、バリア層の厚みを厚くする方法としては、上記の方法のほかに、日本印刷学会論文集,第16巻,第3号(1976),pp.137〜142に記載されている公知の電解印刷法によっても、短時間で容易に処理することができる。
【0057】
つぎに、ニッケル、鉄、コバルト等の磁性体金属や、あるいはスズ、銅等の非磁性体金属の硫酸塩溶液等に適宜の量のホウ酸とアンモニウムを加えた混合液中で、絶縁層22を含む基板12を変形交流電解処理する。これにより、バリア層の厚みの薄い微細孔24のバリア層上に磁性体または非磁性体の金属が選択的に電析され、微細孔24の上端、すなわち絶縁層22表面まで充填された円柱金属40が微細孔24内に形成される(図7(a),図7(b))。さらに、後述する電子放出源となる円柱金属40の先端部と後述する第1および第2のゲート電極との高さ方向の位置を調整すべく、絶縁層22の表面を、リン酸と三酸化クロムの混合水溶液中で0.02〜1μm程度エッチング除去してもよい。
【0058】
つぎに、ニッケル、コバルト、銅、タングステン等の良好な導電性を有する金属材料をスパッタリング法や真空蒸着法等を用いて、金属層を成膜した後、図示しないフォトマスクを用いてエッチングして、または、マスクを使用したスパッタリング法や真空蒸着法により形状を制御して成膜して、例えば幅20μm、厚み0.4〜1μm程度の第1のゲート電極となる帯状の金属層42、および例えば幅200μm、厚み0.4〜1μm程度の第2のゲート電極となる枠体帯状の金属層44を形成する(図8(a)、図8(b))。なお、金属層44は図8では枠体状に形成されているが、金属層42を囲むものであれば、金属層44の形状は枠体に限定されない。
【0059】
つぎに、絶縁層22を介して第2のゲート引き出し電極20と重なる金属層44の部分にフォトレジスト膜を塗布した後、第1のカソード電極14、第2のカソード電極18、第1のゲート引き出し電極16および第2のゲート引き出し電極20を電極として、公知の電解研磨液中で電解研磨処理(アノード溶解)する。このとき、円柱金属40に接している金属層42、44の部分に電界が集中して選択的に溶解され、円柱金属40に接している金属層42、44の部分に貫通孔28が形成される。この貫通孔28により、円柱金属40と金属層42、44とが電気的に絶縁され、金属層42および金属層44は、それぞれ第1のゲート電極26(26a〜26d)および第2のゲート電極30となる(図9(a)、図9(b))。ここで、第1のゲート電極26および第2のゲート電極30を電極として再度電解研磨して貫通孔28の径を大きくすると、第1のゲート電極26および第2のゲート電極30と円柱金属40との絶縁性をさらに高めることができる。
【0060】
つぎに、第1のゲート電極26、第2のゲート電極30、第1のゲート引き出し電極16および第2のゲート引き出し電極20を電極として、リン酸浴中で定電流電解を行い、絶縁層22の微細孔24の側面を溶解する。これにより、微細孔24の側面と円柱金属40の側面との間に空隙46が形成され、微細孔24と円柱金属40とが電気的に絶縁される。最後に、フォトレジスト膜を公知の方法で除去する。これにより、電子源10が完成する(図10)。
【0061】
以上説明した電子源の製造方法によれば、簡易な方法で本発明の電子源を得ることができる。
【0062】
つぎに、上記した方法とは別の製造方法により電子源10を製造する方法について、図11〜図16を参照して説明する。なお、図11〜図16の電子源10aの部分は、図5〜図10の電子源10の部分と同じ部分を取り出して示している。以下の説明において、上記した方法の説明と重複する部分は詳細な説明を省略することがある。なお、各図において(a)、(b)の各要素は厳密には位置関係が対応していない。
【0063】
まず、上記した方法と同様の手順で、基板12上に例えば幅50μm、厚み0.1μm程度の帯状の第1のカソード電極14、第1のゲート引き出し電極16、第2のゲート引き出し電極20を形成する。同時に、例えば幅300μm、厚み0.1μm程度の第2のカソード電極18を基板12の四隅にパターン形成する。その後、例えば化学気相成長法やスパッタリング法により、周縁部(周辺領域)を除いて、各電極14、16、18、20の上および各電極14、16、18、20間に露出した基板12の部分の上に酸化シリコン層を厚み0.8μm程度に形成する。酸化シリコン層は絶縁層22となる(図11(a)、図11(b))。
【0064】
つぎに、絶縁層22の上に、良好な導電性を有する金属材料をスパッタリング法や真空蒸着法等を用いて、金属層を成膜した後、図示しないフォトマスクを用いたエッチング処理により直径が1μm程度の多数の貫通孔28を有する、第1のゲート電極となる部分および第2のゲート電極となる部分を含む金属層46を形成する(図12(a)、図12(b))。
【0065】
つぎに、反応性イオンエッチング等の異方性ドライエッチング方法および等方性ウエットエッチング方法を併用して、金属層46をマスクとして絶縁層22の内部に貫通孔28と連通する微細孔24を形成する。その後、金属層46上のみに、傾斜角度20°の斜め方向蒸着法で、リフトオフ用アルミニウム層48を厚み0.3〜0.7μm程度に形成する(図13(a)、図13(b))。
【0066】
つぎに、リフトオフ用アルミニウム層48の上から、スパッタリング法や真空蒸着法等を用いて、高融点で導電性の良好なモリブデン等の金属を成膜して厚みが1μm程度の金属層50を形成することにより、絶縁層22の微細孔24の内部にモリブデン等の金属からなる円錐状の微小な電子放出源52が形成される(図14(a)、図14(b))。
【0067】
つぎに、リフトオフ用アルミニウム層48をウエットエッチング法でリフトオフすることにより、金属層50を除去する(図15(a)、図15(b))。
【0068】
つぎに、金属層46が第1のゲート引き出し電極16および第2のゲート引き出し電極20と重なる部分に位置する貫通孔28を除いた部分を図示しない粘性の高いフォトレジスト膜で覆った後、再度モリブデン等の金属をスパッタリングすることで、第1および第2のゲート接続電極34、39を形成する。そして、最後に、フォトレジスト膜を剥離した後、金属層46をフォトエッチングすることにより、幅50μmの帯状の第1のゲート電極26(26a〜26d)および幅300μmの第2のゲート電極30を形成することで、電子源10が得られる。
【0069】
上記の電子源10の製造方法において、先に、金属層46が第1のゲート引き出し電極16および第2のゲート引き出し電極20と重なる部分に位置する貫通孔28を除いた部分を図示しない粘性の高いフォトレジスト膜で覆い、その後、リフトオフ用アルミニウム層48を形成した後、フォトレジスト膜を除去し、スパッタリング法または真空蒸着法等により金属を堆積させると、電子放出源52と第1および第2のゲート接続電極34、39とを同時に形成することができて好適である。
【0070】
つぎに、本実施の形態例に係る平面撮像素子の動作方法について、図17および図18を参照して説明する。
【0071】
平面撮像素子は、例えば図1の平面撮像素子において、電子源として本実施の形態例に係る電子源10を用いたものとすることができる。図1中、記号O.P.は後述する出力端子を示す。なお、光電変換膜2cとして、例えば1インチサイズ、厚み8μmのHARP(High−gain Avalanche Rushing amorphous Photoconductor)膜を用いる。この場合、標準TV規格の白100%を得るための基準信号量を例えば200nAとしたとき、光電変換膜2cの走査面電位(基準走査面電位)は約3.2V程度となる。電子源10は、垂直(Y)方向の画素選択には第1のゲート電極26(26a〜26d)を用い、水平(X)方向の画素選択には第1のカソード電極14(14a〜14d)を用いる。
【0072】
図17に示す例えば任意の1ライン(水平方向)選択期間T3を63.5μsecとし、このライン選択期間T3のうち、ライン読出し期間T5を52.6μsec、水平ブランキング期間T6を10.9μsecとする。一方、画素選択期間T4を例えば160nsecとする。このとき、1ラインは約250画素となる。
【0073】
走査領域内の蓄積電荷を読み出すには、ライン選択期間T3の間、第1のゲート電極(i)に例えば40Vの電圧を印加するとともに、画素選択期間T4の間、任意の第1のカソード電極(j)を例えば0Vとする。
【0074】
このとき、選択された、第1のゲート電極(i)と第1のカソード電極(j)とが交差する領域(画素に相当。)に位置する電子放出源32から電子ビームが放出され、光電変換膜2cの走査面電位がカソード電位と平衡状態となるまで出力端子O.P.に電流が流れ、1画素の出力信号として読み出される。
【0075】
ところが、入射光が非常に強い場合、画素選択期間T4内に光電変換膜2cの走査面電位がカソード電位と平衡状態になるまでに至らず、つぎのフィールドで再度読み出すことにより残像を生じたり、あるいは、隣接した画素の電子ビームが広がって残留電荷を読むことにより解像度の劣化を生じるおそれがある。
【0076】
そこで、1ライン上の画素信号を読み出した後も、残留電荷掃き出し期間T7の間、第1のゲート電極(i)に引き続き電圧を印加しておくとともに、全ての第1のカソード電極(j)、(j+1)の電位を0Vにすることで、読み残した残留電荷を掃き出すことができる。
【0077】
その後、過蓄積電荷掃き出し期間T8から、つぎのラインの第1のゲート電極(i+1)に電圧を印加するとともに、全ての第1のカソード電極(j)、(j+1)の電位を基準走査面電位の5倍の16V程度に設定することで、電子ビームが画素選択期間T4中に読み出せる以上の蓄積電荷を予め掃き出すことができる。
【0078】
これにより、高輝度な被写体を撮像した場合であっても、固体撮像素子の電子シャッタと同様の作用を奏し、白つぶれ、スミア・残像、解像度の劣化を解消することができる。
【0079】
一方、同じ水平ブランキング期間T6の間、選択されている第1のゲート電極(i)、(i+1)が接続されている第1のゲート引き出し電極を除く他の第1のゲート引き出し電極および第2のカソード電極の電位を0Vに設定し、第2のゲート電極に例えば第1のゲート電極と同じ40Vの電圧を印加することで、上記他の第1のゲート引き出し電極および第2のカソード電極と第2のゲート電極とが交差する非走査領域の電子放出源から電子ビームが放出され、光電変換膜の非走査領域の漏れ光や暗電流等による走査面側の電位をリセットできるので、走査領域周辺部でのシェーディングや解像度の劣化を解消することができる。なお、この場合、第2のカソード電極のみの電位を0Vに設定してもよい。
【0080】
さらに、1フィールド読出し期間T1中に、全走査ライン上の蓄積電荷を出力信号として読み出した後、新たに光電変換膜2c上に蓄積された電荷のうち、本実施の形態例の平面撮像素子のダイナミックレンジを超える電荷および非走査領域に蓄積された電荷を垂直ブランキング期間T2中に掃き出すことで上記の不良現象を一層容易に解決することができる。
【0081】
すなわち、図18に示すように、垂直ブランキング期間T2中、第2のゲート電極の電位を高くするとともに、全ての第1のカソード電極(j)、(j+1)および第2のカソード電極の電位を0Vに設定することで、走査領域周辺部の蓄積電荷を全て掃き出せ、シェーディングや解像度の劣化を防止することができる。
【0082】
また、この垂直ブランキング期間T2中に、全ての第1のゲート電極(i)、(i+1)の電位を高くするとともに、全ての第1のカソード電極(j)、(j+1)の電位を例えば16V程度にすることで、白つぶれ、スミア・残像、解像度の劣化を解消することができる。
【0083】
以上説明した本実施の形態例に係る平面撮像素子の動作方法によれば、走査領域全面において特性が一様で、残像やスミア等の偽信号を生じない平面撮像素子を容易に実現することができる。
【0084】
なお、以上説明した本実施の形態例に関わらず、本発明の要旨内で各種の変形、変更が可能である。
【0085】
【発明の効果】
本発明に係る電子源によれば、光電変換部の走査領域の周辺部に対応する位置に電子放出源を設けてなるため、シェーディングや解像度の低下が軽減された光導電型の平面撮像素子を実現することができる。
【0086】
また、本発明に係る電子源によれば、走査領域の各画素に対応させた電子放出源が電気的に接続される帯状の第1のカソード電極、および絶縁層を介して第1のカソード電極と直交して配列される帯状の第1のゲート電極、ならびに、周辺部に対応して設けた電子放出源が電気的に接続される帯状の第2のカソード電極、および絶縁層を介して第2のカソード電極と直交して配列される第2のゲート電極を有し、第1のカソード電極および第2のカソード電極が同一平面上に設けられるとともに、第1のゲート電極および第2のゲート電極が同一平面上に設けられてなるため、走査領域に対応する位置と走査領域の周辺部に対応する位置に別々に電子放出源等が設けられる電子源を簡易な製造プロセスで得ることができる。
【0087】
また、本発明に係る平面撮像素子によれば、上記の電子源を備えてなるため、上記電子源の効果を好適に得ることができる。
【0088】
また、本発明に係る平面撮像素子によれば、光電変換部の走査領域に対応する位置に設けた電子放出源が時系列映像信号の読み出し期間に引き続く読み出し期間外にさらに駆動可能に設けられてなるため、走査領域に過剰に蓄積する電荷が除去され、白つぶれやスミア・残像等を軽減することができる。
【0089】
また、本発明に係る電子源の製造方法によれば、透光性基板上の光電変換部の走査領域に対応する位置と走査領域の周辺部に対応する位置とにそれぞれ別々にカソード電極をパターニング形成する第1の工程と、絶縁層を積層形成する第2の工程と、絶縁層のカソード電極に対応する部位に孔を形成した後、孔に電子放出源を充填形成する第3の工程と、光電変換部の走査領域に対応する位置と走査領域の周辺部に対応する位置とにそれぞれ別々にゲート電極をパターニング形成する第4の工程と、を有するため、簡易な製造プロセスで本発明の電子源を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の平面撮像素子の一例の概略構成を示す図である。
【図2】従来の平面撮像素子の他の一例の光電変換部の概略構成を示す図である。
【図3】本実施の形態例に係る電子源の平面図である。
【図4】本実施の形態例に係る電子源の一部を破断して取り出した状態を示す部分斜視図である。
【図5】本実施の形態例に係る電子源の製造法を説明するためのものであり、基板に絶縁層を積層するまでの工程を示す、部分側断面図(a)および部分平面図(b)である。
【図6】本実施の形態例に係る電子源の製造法を説明するためのものであり、絶縁層に微細孔を形成するまでの工程を示す、部分側断面図(a)および部分平面図(b)である。
【図7】本実施の形態例に係る電子源の製造法を説明するためのものであり、微細孔内に電子放出源を形成するまでの工程を示す、部分側断面図(a)および部分平面図(b)である。
【図8】本実施の形態例に係る電子源の製造法を説明するためのものであり、絶縁層上にゲート電極を形成するまでの工程を示す、部分側断面図(a)および部分平面図(b)である。
【図9】本実施の形態例に係る電子源の製造法を説明するためのものであり、ゲート電極に貫通孔を形成するまでの工程を示す、部分側断面図(a)および部分平面図(b)である。
【図10】本実施の形態例に係る電子源の製造法を説明するためのものであり、完成した電子源の部分側断面図である。
【図11】本実施の形態例に係る電子源の他の製造法を説明するためのものであり、基板に絶縁層を積層するまでの工程を示す、部分側断面図(a)および部分平面図(b)である。
【図12】本実施の形態例に係る電子源の他の製造法を説明するためのものであり、絶縁層上に金属層を形成するまでの工程を示す、部分側断面図(a)および部分平面図(b)である。
【図13】本実施の形態例に係る電子源の他の製造法を説明するためのものであり、リフトオフ用アルミニウム層を形成した後、リフトオフ用アルミニウム層を開口し、微細孔および貫通を形成するまでの工程を示す、部分側断面図(a)および部分平面図(b)である。
【図14】本実施の形態例に係る電子源の他の製造法を説明するためのものであり、リフトオフ用アルミニウム層上にさらに金属層を形成するまでの工程を示す、部分側断面図(a)および部分平面図(b)である。
【図15】本実施の形態例に係る電子源の他の製造法を説明するためのものであり、リフトオフ用アルミニウム層をリフトオフするまでの工程を示す、部分側断面図(a)および部分平面図(b)である。
【図16】本実施の形態例に係る電子源の製造法を説明するためのものであり、完成した電子源の部分側断面図である。
【図17】本実施の形態例に係る平面撮像素子の動作方法を説明するためのものであり、ライン読み出しの駆動パターンを示す図である。
【図18】本実施の形態例に係る平面撮像素子の動作方法を説明するためのものであり、フィールド読み出しの駆動パターンを示す図である。
【符号の説明】
10 電子源
12 基板
14、14a〜14d 第1のカソード電極
16、16a〜16h 第1のゲート引き出し電極
18a〜18d 第2のカソード電極
20、20a〜20d 第2のゲート引き出し電極
22 絶縁層
22a アルミニウム層
26、26a〜26d 第1のゲート電極
30 第2のゲート電極
32、36、52 電子放出源
34 第1のゲート接続電極
39 第2のゲート接続電極
40 円柱金属
42、44、46、50 金属層
48 リフトオフ用アルミニウム層
Claims (6)
- 透光性基板上に透明電極および光電変換膜を積層した構造を有する光電変換部と、該光電変換部の走査領域の各画素に対応させた電子放出源をマトリクス状に配置した電子源とを備えた光導電型の平面撮像素子に用いられる電子源であって、
該光電変換部の走査領域の周辺部に対応する位置に電子放出源を設けてなることを特徴とする電子源。 - 前記走査領域の各画素に対応させた電子放出源が電気的に接続される帯状の第1のカソード電極、および絶縁層を介して該第1のカソード電極と直交して配列される帯状の第1のゲート電極、ならびに、前記周辺部に対応して設けた電子放出源が電気的に接続される帯状の第2のカソード電極、および該絶縁層を介して該第2のカソード電極と直交して配列される第2のゲート電極を有し、
該第1のカソード電極および該第2のカソード電極が同一平面上に設けられるとともに、該第1のゲート電極および該第2のゲート電極が同一平面上に設けられてなることを特徴とする請求項1記載の電子源。 - 前記走査領域の各画素に対応させた電子放出源と、前記周辺部に対応して設けた電子放出源とがそれぞれ独立して駆動可能に設けられてなることを特徴とする請求項2記載の電子源。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子源を備えてなることを特徴とする光導電型の平面撮像素子。
- 前記光電変換部の走査領域に対応する位置に設けた電子放出源が時系列映像信号の読み出し期間に引き続く読み出し期間外にさらに駆動可能に設けられてなることを特徴とする請求項4記載の平面撮像素子。
- 請求項2記載の電子源の製造方法であって、
透光性基板上の光電変換部の走査領域に対応する位置と走査領域の周辺部に対応する位置とにそれぞれ別々にカソード電極をパターニング形成する第1の工程と、
絶縁層を積層形成する第2の工程と、
該絶縁層の該カソード電極に対応する部位に孔を形成した後、該孔に電子放出源を充填形成する第3の工程と、
光電変換部の走査領域に対応する位置と走査領域の周辺部に対応する位置とにそれぞれ別々にゲート電極をパターニング形成する第4の工程と、を有することを特徴とする電子源の製造方法。
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