JP2004132889A - 漏れ電流測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】各種測定条件による漏れ電流を短時間で測定する。
【解決手段】模擬人体インピーダンス回路11を流れる電流を漏れ電流として測定する測定部(12,13,19)と、測定対象体Xに接続される電源線の接続状態を切り替える接続状態切替部15と、その切替えを制御すると共に制御の時点から規定された待機時間を経過したときに測定部に漏れ電流を測定させる制御部19とを備え、電源線の切断を伴う接続状態の切替えから測定するまでの第1の待機時間と、電源線の切断を伴わない接続状態の切替えから測定するまでの第2の待機時間とを各測定条件に対応させて別個独立して設定可能に構成され、制御部19は、接続状態切替部15による切替えを制御してから測定条件に対応して設定された第1および第2の待機時間のいずれかが経過したときに測定部に漏れ電流を測定させる。
【選択図】 図1
【解決手段】模擬人体インピーダンス回路11を流れる電流を漏れ電流として測定する測定部(12,13,19)と、測定対象体Xに接続される電源線の接続状態を切り替える接続状態切替部15と、その切替えを制御すると共に制御の時点から規定された待機時間を経過したときに測定部に漏れ電流を測定させる制御部19とを備え、電源線の切断を伴う接続状態の切替えから測定するまでの第1の待機時間と、電源線の切断を伴わない接続状態の切替えから測定するまでの第2の待機時間とを各測定条件に対応させて別個独立して設定可能に構成され、制御部19は、接続状態切替部15による切替えを制御してから測定条件に対応して設定された第1および第2の待機時間のいずれかが経過したときに測定部に漏れ電流を測定させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、測定条件に応じて少なくとも電源線の接続状態を切り替えて漏れ電流を測定可能に構成された漏れ電流測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の漏れ電流測定装置を用いて測定対象体の漏れ電流を測定する際には、測定対象体に接続される電源線や接地線の接続状態の相違によって漏れ電流の電流値が相違する。したがって、想定されるすべての測定条件下において漏れ電流が許容値内に入っているか否かを確認するには、例えば、3つの結線条件と2つの極性条件とを組み合わせた6種の測定条件(接続状態)毎に電流値をそれぞれ測定する必要がある。具体的には、結線条件としては、例えば、単相交流の2本の電源線および1本の接地線が正常に結線されている正常接続状態と、いずれか1本の電源線が断線している状態からなる単一故障状態と、接地線が断線している状態からなる単一故障状態とが存在する。また、極性条件としては、例えば、両電源線の極性が正相で接続されている正相接続状態と、両電源線の極性が逆相で接続されている逆相接続状態とが存在する。
【0003】
上記のような各測定条件下における漏れ電流の測定を実行可能な漏れ電流測定装置として、出願人は、特開平10−246645号公報に漏れ電流計(1)を開示した。この漏れ電流計は、条件設定部(2)、測定部(3)、A/D変換部(4)、CPU(5)、RAM(6)、ROM(7)、LCDコントローラ(8)、VRAM(9)、LCD(10)および設定キー(11)などを備えている。この場合、この漏れ電流計では、CPUの制御下で条件設定部が結線状態や極性の切替えを実行することにより、前述した6つの測定条件を自動的に順次切り替えて設定する。具体的には、被測定装置(測定対象体)に対する漏れ電流の測定に際しては、まず、CPUが条件設定部に対して2本の電源線と1本のグランド線(接地線)とを所定の接続状態に初期設定させる。次に、CPUは、測定部に対して漏れ電流を測定させ、その測定値が所定の許容値内に入っているか否かを判別する。次いで、測定値が許容値内と判別したときには、CPUは、その測定値をLCDコントローラに対してLCDに表示させると共に、条件設定部に対して次の測定条件に応じた接続状態に設定させた後に、測定部に対して漏れ電流を測定させる。この後、CPUは、すべての測定条件下での測定を完了したか否かを判別して、他の測定条件で測定するときには、条件設定部に対して、次の測定条件に対応する接続状態に切り替えさせた後に、測定部に対して新たな測定条件下での測定を実行させる。また、CPUは、すべての測定条件での測定を完了したと判別したときに、この測定対象体に対する漏れ電流の測定処理を終了する。
【0004】
この場合、正常接続状態からいずれか1本の電源線を断線させた単一故障状態への切り替え時、いずれか1本の電源線を断線させた単一故障状態から正常接続状態への切り替え時、正相接続状態から逆相接続状態への切り替え時、および逆相接続状態から正相接続状態への切り替え時には、測定対象体に対する商用交流電源の供給が停止(遮断)される。また、測定対象体の中には、条件設定部によって接続状態が切り替えられて新たな接続状態において商用交流電源が供給された際に、電源の供給開始から安定動作状態となるまでにある程度の時間を要するものが存在する。したがって、この漏れ電流計では、条件設定部による接続状態の切り替えを完了してから、測定部に対して漏れ電流を測定させるまでに所定の待機時間を待機する。具体的には、CPUは、条件設定部に対して接続状態を切り替えさせてから予め規定された待機時間(一例として180秒)だけ待機した後に、測定部に対して漏れ電流を測定させる。これにより、電源供給開始から180秒を経過して測定対象体が安定した動作状態において漏れ電流を測定することが可能となる。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−246645号公報(第4−6頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この漏れ電流計には、以下の改善すべき課題がある。すなわち、この漏れ電流計では、複数の測定条件下で漏れ電流を順に自動測定する際に、条件設定部による接続状態の切り替えを完了してから予め規定された待機時間を経過したときに測定部に対して漏れ電流を測定させている。この場合、各測定条件に応じた接続状態の切替えとして例えば接地線の切断や接続のみを実行する際には、測定対象体に供給されている電源が遮断されないため、測定対象体が安定動作状態を維持し続ける。一方、この漏れ電流計では、条件設定部による接続状態の切り替えの都度、設定された待機時間を経過するまで待機する。このため、測定対象体に対する電源の遮断を伴わない測定条件下での漏れ電流を測定する際に、接続状態切替後の待機時間が無駄になっており、これを改善するのが好ましい。また、測定対象体としては、前述したように、パーソナルコンピュータのような安定動作状態になるまでに比較的長時間を要するものと、電源投入後に比較的短時間で安定動作状態になるものとが存在する。このため、比較的長時間を要するものに待機時間を合わせた場合、比較的短時間で安定動作状態になる測定対象体についての漏れ電流を測定する際に余分な時間だけ待機することになり、これについても改善するのが好ましい。
【0007】
さらに、この漏れ電流計では、自動測定時に所定の測定条件での測定を完了した際に、CPUが、条件設定部に対して次の測定条件に対応する接続状態に直ちに切り替えさせている。この場合、前述したように、電源線の切断または接続を伴う接続状態の切り替え時や、極性の変更を伴う接続状態の切り替え時には、測定対象体に対する商用交流電源の供給が停止される。したがって、例えばパーソナルコンピュータなどの測定対象体は、動作状態においていきなり電源が遮断されたときには故障するおそれがあり、その故障の発生を回避できるのが好ましい。
【0008】
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、各種測定条件による漏れ電流を短時間で測定し得る漏れ電流測定装置を提供することを主目的とする。また、測定対象体の故障を招くことなく各種測定条件下で漏れ電流を測定し得る漏れ電流測定装置を提供することを他の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく請求項1記載の漏れ電流測定装置は、一対の測定用ケーブルを介して電流検出用インピーダンスを流れる電流を漏れ電流として測定する測定部と、測定対象体に接続される少なくとも電源線の接続状態を切り替える接続状態切替部と、前記漏れ電流の測定条件に応じて前記接続状態切替部による切替えを制御すると共に当該制御の時点から予め規定された待機時間を経過したときに前記測定部に対して前記漏れ電流を測定させる制御部とを備えた漏れ電流測定装置であって、前記電源線の切断を伴う前記接続状態の切替えから前記漏れ電流を測定するまでの第1の待機時間と、前記電源線の切断を伴わない前記接続状態の切替えから前記漏れ電流を測定するまでの第2の待機時間とを前記各測定条件に対応させて別個独立してそれぞれ任意に設定可能に構成され、前記制御部は、前記測定条件に応じて前記接続状態切替部による切替えを制御してから当該測定条件に対応して設定された前記第1および第2の待機時間のいずれかが経過したときに前記測定部に対して前記漏れ電流を測定させる。なお、本発明における電流検出用インピーダンスには、純抵抗成分とリアクタンス成分とで表されるインピーダンスのみならず、純抵抗も含まれる。
【0010】
また、請求項2記載の漏れ電流測定装置は、請求項1記載の漏れ電流測定装置において、前記測定部による所定の前記漏れ電流測定を完了した時点から前記接続状態切替部に対して前記電源線を切断させるまでの第3の待機時間を設定可能に構成され、前記制御部は、前記所定の漏れ電流測定を完了して前記接続状態切替部に対して前記電源線を切断させる際に、当該測定の完了を報知すると共に、当該測定の完了時点から前記第3の待機時間が経過したときに前記接続状態切替部に対して前記電源線を切断させる。
【0011】
さらに、請求項3記載の漏れ電流測定装置は、請求項1記載の漏れ電流測定装置において、前記接続状態切替部による前記電源線の切断を許容する操作ボタンを備え、前記制御部は、前記測定部による所定の前記漏れ電流測定を完了した際に、当該測定の完了を報知すると共に、当該測定の完了後に前記操作ボタンが操作されたときに前記接続状態切替部に対して前記電源線を切断させる。
【0012】
また、請求項4記載の漏れ電流測定装置は、請求項1記載の漏れ電流測定装置において、前記電源線を介して前記測定対象体に流れる電流を検出する電流検出部を備え、前記制御部は、前記測定部による所定の前記漏れ電流測定を完了した際に、当該測定の完了を報知すると共に、当該測定の完了後における前記電流検出部の検出値に基づいて前記接続状態切替部に対して前記電源線を切断させる。
【0013】
さらに、請求項5記載の漏れ電流測定装置は、請求項1から4のいずれかに記載の漏れ電流測定装置において、設定された前記各待機時間についての設定内容情報を読出し可能に記憶する記憶部を備え、前記制御部は、前記設定内容情報による前記待機時間の設定についての命令を入力した際に、前記記憶部から前記設定内容情報を読み出して、当該設定内容情報に従い前記各待機時間を設定する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る漏れ電流測定装置の好適な実施の形態について説明する。
【0015】
最初に、漏れ電流測定装置1の構成について、図面を参照して説明する。
【0016】
漏れ電流測定装置1は、図1に示すように、模擬人体インピーダンス回路11、電圧検出部12、A/D変換部13、測定用ケーブル14a,14b、接続状態切替部15、電流検出部16、操作部17、表示部18、制御部19、ROM20、RAM21およびROM22を備え、測定対象体Xについての漏れ電流を各種の規格に従って測定可能に構成されている。
【0017】
模擬人体インピーダンス回路11は、例えば、複数の電流検出用抵抗と、複数の容量性素子と、これらの各素子の接続状態を切り替えるための複数のリレーとを備え(図示せず)、制御部19によって各リレーがオン/オフ制御されることにより、各種の規格に規定された複数種類の模擬人体インピーダンス(電流検出用インピーダンス)を形成可能に構成されている。電圧検出部12は、A/D変換部13および制御部19と相俟って本発明における測定部を構成し、例えば、測定対象体Xの筐体や導電部と接地点(グランド電位)との間に接続される模擬人体インピーダンス回路11内の模擬人体インピーダンス(正確には内部の電流検出用抵抗)の両端に発生した両端電圧を所定の比率で増幅または減衰させることによって検出電圧を生成するレンジ回路と、検出電圧を検波することによって直流電圧を生成してA/D変換部13に出力する検波回路とを備えている(いずれも図示せず)。具体的には、例えば、JIS規格の医用電気機器の安全通則に規定されている外装漏れ電流を測定する際には、測定用ケーブル14aを測定対象体Xの外装(筐体)に接続して、測定用ケーブル14bを接地点に接続する。この場合、測定対象体X内で電源線(LまたはN)と筐体との間に絶縁不良が生じているときには、測定対象体Xの筐体と接地点との間に接続されている模擬人体インピーダンスに漏れ電流が流れて電圧が発生する。したがって、電圧検出部12は、この絶縁不良に起因する漏れ電流を測定するための電圧を検出する。A/D変換部13は、電圧検出部12によって出力される直流電圧の電圧値をアナログ−ディジタル変換して制御部19に出力する。
【0018】
接続状態切替部15は、制御部19から出力される制御信号に従い、商用交流電源(単相交流)の電源線(L,N)および接地線(G)の接続状態を切り替えることにより、電源線の極性を正相または逆相に切り替えたり、電源線または接地線を接続または断線させたりして、前述した6つの測定条件を順次切り替えて設定する。電流検出部16は、例えば、電源線(L)の間に接続されて測定対象体Xによる商用交流の消費電流を検出すると共に、その検出値を制御部19に出力する。操作部17は、後述する測定条件選択用画面31(図2参照)などでカーソル30を上下左右に移動させるためのカーソル移動キーや、OKボタンおよびキャンセルボタンなどの複数の操作ボタンを備えて構成されている。表示部18は、一例として液晶パネルで構成され、制御部19の制御下で図2〜図7に示す測定条件選択用画面31、測定項目設定用画面32、待機時間設定用画面33、測定完了報知用画面34,35および測定結果表示用画面(図示せず)などを表示する。
【0019】
制御部19は、本発明における測定部および制御部に相当し、模擬人体インピーダンス回路11の各リレーをオン/オフ制御すると共に、接続状態切替部15の切替えを制御する。また、制御部19は、A/D変換部13によって変換された測定値と模擬人体インピーダンス回路11における電流検出用抵抗の値とに基づいて漏れ電流値を演算(測定)すると共に表示部18の表示を制御する。ROM20は、本発明における記憶部に相当し、EPROM等の不揮発性メモリで構成されて、漏れ電流の測定に関する測定条件の内容を示す測定条件データDs(本発明における設定内容情報)を記憶する。RAM21は、制御部19の演算結果などを一時的に記憶し、ROM22は、制御部19の動作プログラムなどを記憶する。
【0020】
次に、漏れ電流測定装置1における自動測定処理について、図面を参照して説明する。
【0021】
前述したように、この漏れ電流測定装置1の測定対象体Xは、電源投入時から安定動作状態となるまでの時間が多種多様であり、接続状態の切り替えによっていきなり電源が遮断されても故障するおそれのない機器(例えば、扇風機や電気ポット等)と、故障を防止するために測定対象体X側で電源を遮断した後に接続状態を切り替えるのが好ましい機器(例えば、パーソナルコンピュータやエアコン等)とが存在する。したがって、漏れ電流の測定に際しては、所定の測定項目についての測定完了時点から接続状態切替部15に対して電源線(L,N)のいずれか一方または双方を切断する接続切替え時までの待機時間(本発明における第3の待機時間)と、電源線(L,N)の切断を伴う接続状態の切替え(電源投入時)から漏れ電流を測定するまでの待機時間(本発明における第1の待機時間)と、電源線(L,N)の切断を伴わない接続状態の切替え(例えば、接地線切断)から漏れ電流を測定するまでの待機時間(本発明における第2の待機時間)とを測定対象体Xについての各測定条件に対応させて別個独立して任意に設定する。
【0022】
具体的には、まず、操作部17を操作することにより、図2に示す測定条件選択用画面31を表示部18に表示させる。この測定条件選択用画面31には、オペレータによって設定されて登録(ROM20に記憶)された測定条件(測定条件データDs)を表す既設定値候補(同図に示す「測定条件1(TV)」や「測定条件2(エアコン)」など)と、新たに測定条件を設定するための「新規測定条件」が表示される。この場合、漏れ電流の測定を実施しようとする測定対象体Xについての既設定値候補が存在するとき(例えば、エアコンを測定対象体Xとするとき)には、操作部17のカーソル移動キーを操作してカーソル30を所望の既設定値候補に重ね合わせた後にOKボタンを操作する。これにより、登録されている既設定値に基づく漏れ電流の測定を直ちに実施することができる。なお、同図に示す「測定条件3(パソコン)」は、この時点では表示されていないものとする。
【0023】
一方、これから漏れ電流を測定する測定対象体Xについての既設定値候補が存在しないときには、各種測定条件を新規に入力(設定)する。具体的には、例えばパーソナルコンピュータについての漏れ電流を測定する際には、まず、操作部17のカーソル移動キーを操作してカーソル30を「新規測定条件」に重ね合わせた後にOKボタンを操作する。これにより、図3に示す測定項目設定用画面32が表示部18に表示される。この測定項目設定用画面32には、極性を示す正相接続状態アイコン41および逆相接続状態アイコン42と、機器の状態を示す正常接続状態アイコン43、電源線断線状態アイコン44および接地線断線状態アイコン45と、測定電流を示す測定電流アイコン46〜48とが表示されると共に、これらの各アイコンによって示される測定条件についての漏れ電流の測定を実行するか否かを示す「ON」または「OFF」の文字(「ON」は実施、「OFF」は不実施を示す)が各アイコンの上にそれぞれ表示される。この場合、正相接続状態アイコン41は、商用交流の極性が正相接続状態の測定項目を示し、逆相接続状態アイコン42は、極性が逆相接続状態の測定項目を示す。また、正常接続状態アイコン43は、電源線および接地線が共に正常に接続された状態の測定項目を示し、電源線断線状態アイコン44は、いずれか一方の電源線が断線した状態の測定項目を示し、接地線断線状態アイコン45は、接地線が断線した状態の測定項目を示す。さらに、測定電流アイコン46〜48は、漏れ電流の測定に際して使用される電流の種類をそれぞれ示す。
【0024】
この際に、正相接続状態および逆相接続状態の双方について、正常接続状態、電源線断線状態および接地線断線状態のすべての条件下でAC(商用交流)を使用して漏れ電流を測定する場合、各アイコン41〜46の上の文字を「ON」にすると共に、アイコン47,48の上の文字を「OFF」にする。この場合、この漏れ電流測定装置1では、測定条件の初期設定値として、各アイコン41〜48のそれぞれに対応する各測定項目のすべてを実施する旨が選択されて各アイコン41〜48の上の文字として「ON」が表示される。したがって、今回の測定では実行しないアイコン47,48によって示される測定項目を「OFF」にするために、操作部17を操作してカーソル30をアイコン47,48の上に順に移動させ、その都度キャンセルボタンを操作する。これにより、測定項目の設定を完了する。
【0025】
次に、カーソル30を「次へ」に重ね合わせてOKボタンを操作する。この際には、図4に示す待機時間設定用画面33が表示部18に表示される。この待機時間設定用画面33では、切替条件1としての正相接続状態から逆相接続状態への切り替え、または逆相接続状態から正相接続状態への切り替えと、切替条件2としての正常接続状態から電源線断線状態への切り替え、または電源線断線状態から正常接続状態への切り替えと、切替条件3としての正常接続状態から接地線断線状態への切り替え、または接地線断線状態から正常接続状態への切り替えとの3つの切替条件のそれぞれについて、測定完了から切り替え実行までの待機時間(「切替実行」)と、切り替えを完了してから測定を開始するまでの待機時間(「測定開始」)とがそれぞれ設定可能となっている。この場合、切替条件1,2における「測定開始」に設定される待機時間は、電源線の切断を伴うため、本発明における第1の待機時間に相当する。一方、切替条件3における「測定開始」に設定される待機時間は、電源線の切断を伴わないため、本発明における第2の待機時間に相当する。また、切替条件1〜3における「切替実行」に設定される待機時間は、電源供給開始時点から測定対象体Xが安定動作状態に至るまでに要する時間が設定され、本発明における第3の待機時間に相当する。なお、切替条件2としての正常接続状態から電源線断線状態に切り替えたときの「測定開始」に対応する待機時間については、電源線断線状態では測定対象体Xが作動しないのが明らかで待機する必要がないため、切替条件2における電源線断線状態から正常接続状態への切り替え時の待機時間とは別個にして「0秒後」に設定することもできる。
【0026】
この場合、パーソナルコンピュータを測定対象体Xとするときには、パーソナルコンピュータ側の電源を遮断する操作(シャットダウン操作)を行った後に極性の切り替えや電源線の遮断または接続を実行する必要がある。また、接続状態の切り替え完了の後に(電源供給開始後に)、パーソナルコンピュータが安定動作状態に至るまでには、通常、2分から3分程度の時間を要する。したがって、測定条件に応じて電源線の極性変更や遮断または接続を実行する際には、オペレータに対して電源遮断処理を要求し、かつ、電源遮断を判別した後に電源線の接続状態を切り替えて、その後さらに3分程度経過した時点で、その測定項目についての漏れ電流を測定するように、待機時間設定用画面33上で設定する。
【0027】
具体的には、操作部17を操作することにより、カーソル30を所望の設定項目に重ね合わせた後に、予め用意された選択候補から所望の待機時間(または待機方法)を選択する。この際に、この漏れ電流測定装置1では、「切替実行」および「測定開始」として、例えば、「自動判定」、「確認操作後」、「0秒後」、「15秒後」、「30秒後」、「60秒後」、「120秒後」、「180秒後」、「300秒後」および「自由設定」の10種類の選択候補が用意されており、操作部17の所定のボタンを操作することによってこれらの選択候補がカーソル30の表示位置に順に表示される。この場合、「自動判定」を選択したときには、制御部19が漏れ電流の測定時に電流検出部16の検出値(測定対象体Xの消費電流)に基づいて接続状態の切り替えや漏れ電流の測定開始を制御する。また、「確認操作後」を選択したときには、漏れ電流の測定時にオペレータによって操作部17の所定のボタンが操作されることで、制御部19が接続状態の切り替えや漏れ電流の測定開始を制御する。さらに、「0秒後」〜「300秒後」または「自由設定」を選択したときには、漏れ電流の測定時に各選択候補に対応する時間(「自由設定」については、入力された任意の秒数)だけ待機した後に、制御部19が接続状態の切り替えや漏れ電流の測定開始を制御する。
【0028】
なお、前述した測定項目設定用画面32における測定項目の選択時に、正相接続状態および逆相接続状態のいずれかの測定項目を実施しない旨を設定したとき(正相接続状態アイコン41および逆相接続状態アイコン42のいずれかの上の文字を「OFF」としたとき)には、待機時間設定用画面33における切替条件1に関する「切替実行」および「測定開始」に関する待機時間の設定値として「−−−」が変更不能に表示される。また、測定項目設定用画面32における測定項目の選択時に、電源線断線状態の測定項目または接地線断線状態の測定項目を実施しない旨を設定したとき(電源線断線状態アイコン44または接地線断線状態アイコン45の上の文字を「OFF」としたとき)には、待機時間設定用画面33における切替条件2または切替条件3に関する「切替実行」および「測定開始」に関する待機時間の設定値として「−−−」が変更不能に表示される。さらに、待機時間設定用画面33に表示された切替条件1〜3に合致する測定項目がすべて選択されているときには、待機時間設定用画面33における各切替条件に関する「切替実行」および「測定開始」に関する待機時間の設定値として「自動判定」が初期設定値として表示される。ここでは、一例として、切替条件1,2の「切替実行」の設定値を「自動判定」のままとして「測定開始」の設定値を「180秒後」に変更すると共に、切替条件3の「切替実行」および「測定開始」をそれぞれ「0秒後」(待機時間なし)に変更する。これにより、測定条件に関する設定操作を完了する。
【0029】
次に、カーソル30を「OK」の上に重ねた状態でOKボタンを操作する。この際に、制御部19は、上記の設定操作によって設定した測定条件の登録名をオペレータに対して入力させ、登録名が入力されたときに、ほかの既設定値候補と共に新たに登録された登録名(この場合、一例として「測定条件3(パソコン)」)を測定条件選択用画面31に表示させる。また、制御部19は、測定条件選択用画面31の表示と同時に、登録された測定条件に関する測定条件データDsを生成してROM20に記憶させる。これにより、次回以降にパーソナルコンピュータを測定対象体Xとする漏れ電流の測定を実施する際に、ROM20に記憶させた測定条件データDsに基づいて迅速に測定を開始することが可能となる。次いで、測定条件選択用画面31においてカーソル30を「測定条件3(パソコン)」に重ね合わせた状態でOKボタンを操作(本発明における設定内容情報による待機時間の設定についての命令に相当する)することにより、漏れ電流の測定準備を完了する。なお、実際には、模擬人体インピーダンス回路11における各リレーのオン/オフ状態についても設定する必要があるが、本発明についての理解を容易とするために、その説明を省略する。
【0030】
次に、漏れ電流測定装置1と測定対象体X(この場合、パーソナルコンピュータ)とを電源線および測定用ケーブル14a,14bで接続した後に、漏れ電流測定処理を実行する。この際に、制御部19は、まず、電流検出部16によって検出された測定対象体Xの消費電流に基づいて測定対象体Xが動作状態か否かを判別し、動作状態でないと判別したときに、接続状態切替部15に対して所定の制御信号を出力する。これに応じて、接続状態切替部15は、正常接続状態で、かつ正相接続状態となるように電源線を接続して商用交流電源を測定対象体Xに供給する。この際に、接続状態切替部15および電源線を介して測定対象体Xに商用交流が供給されることによって測定対象体Xが起動させられて、供給開始から2分程度経過した時点で安定動作状態となる。一方、制御部19は、接続状態切替部15による接続切替えを完了した後に、設定された待機時間(この場合、180秒)を経過したときに漏れ電流を測定する。この際に、模擬人体インピーダンス回路11が、漏れ電流が流れて発生する電圧を検出する。次いで、電圧検出部12内のレンジ回路が、検出された電圧を所定電圧の検出電圧に変換し、検波回路が、その検出電圧を整流して直流電圧を生成してA/D変換部13に出力する。また、A/D変換部13が、電圧検出部12によって出力される直流電圧の電圧値をアナログ−ディジタル変換して制御部19に出力する。これに応じて、制御部19は、A/D変換部13によって出力された電圧値に基づいて漏れ電流値を演算すると共に、その演算結果をRAM21に記憶させる。これにより、6つの測定条件のうちの1つ目の測定条件での測定を完了する。
【0031】
次に、制御部19は、いずれか一方の電源線を遮断した電源線断線状態(6つの測定条件のうちの2つ目)での漏れ電流の測定を実行する。この際に、制御部19は、図5に示す測定完了報知用画面34を表示部18に表示させると共に(本発明における「測定の完了の報知」の一例)、電流検出部16の検出値に基づいて測定対象体Xの電源が遮断されたか否かを監視する。一方、オペレータは、表示部18に表示された測定完了報知用画面34の報知に従い測定対象体Xの電源を遮断(シャットダウン)する。この際に、測定対象体Xのシャットダウンを完了したときには、制御部19は、電流検出部16に検出値に基づいて測定対象体Xの電源が遮断されたと判別して、接続状態切替部15に対して、2本の電源線(L,N)とのいずれか一方が遮断された電源線断線状態となるように電源線を切り替える。この際に、制御部19は、接続状態切替部15による接続切替えを完了した後に、設定された待機時間(この場合、一例として180秒、ただし0秒に設定することも可能)だけ待機する。次に、制御部19は、待機時間を経過した時点で漏れ電流を演算すると共に、その演算結果をRAM21に記憶させる。これにより、6つの測定条件のうちの2つ目の測定条件での測定を完了する。
【0032】
次いで、制御部19は、接地線を遮断した接地線断線状態(6つの測定条件のうちの3つ目)での漏れ電流の測定を実行する。この際に、制御部19は、正常接続状態で、かつ正相接続状態となるように電源線を接続して設定された待機時間(この場合、180秒)を経過した時点で、前述した待機時間設定用画面33での設定内容に応じて、接続状態切替部15に対して制御信号を出力することによって接地線を切断させる。また、制御部19は、接続状態切替部15による接続状態の切り替えを完了した時点で、その測定条件下での測定を直ちに開始して、その演算結果をRAM21に記憶させる。これにより、6つの測定条件のうちの3つ目の測定条件での測定を完了する。この後、逆相接続状態での測定項目を順に実行することにより、RAM21には、6つの測定条件に関する漏れ電流値についての各演算結果が記憶される。この後、制御部19は、RAM21に記憶されている各演算結果に基づいて、各測定条件に関するそれぞれの漏れ電流値を表示部18に例えば数値表示させた後に、一連の漏れ電流測定処理を終了する。
【0033】
このように、この漏れ電流測定装置1によれば、電源線の切断を伴う接続状態の切替えから漏れ電流を測定するまでの第1の待機時間と、電源線の切断を伴わない接続状態の切替えから漏れ電流を測定するまでの第2の待機時間とを各測定条件に対応させて別個独立してそれぞれ任意に設定可能に構成したことにより、複数の測定条件についての漏れ電流を測定する際に、電源線の切断を伴わない接続状態の切り替え後の待機時間の分だけ一連の測定に要する測定時間を短縮することができる。また、測定対象体Xに応じて各待機時間を任意に設定できるため、例えば、電源供給開始後に比較的短時間で安定動作状態となる扇風機のような測定対象体Xについては、待機時間を短時間に設定することで、一連の測定に要する測定時間を大幅に短縮することができる。一方、安定動作状態となるまでにある程度長時間を必要とするパーソナルコンピュータのような測定対象体Xについては、待機時間を長い時間に設定することで、適切な測定を行うことができる。
【0034】
また、制御部19が、所定の漏れ電流測定を完了した際に、測定の完了を報知すると共に、測定の完了後における電流検出部16の検出値に基づいて接続状態切替部15に対して電源線を切断させることにより、測定対象体Xの故障を確実に防止しつつ、一連の漏れ電流測定処理を自動化することができる。
【0035】
さらに、この漏れ電流測定装置1によれば、制御部19がROM20に記憶されている測定条件データDsを読み出して各待機時間を設定することにより、待機時間についての設定を一度行った測定対象体Xについては、ROM20に記憶させている測定条件データDsを読み出すだけで漏れ電流の測定を迅速に開始することができる。
【0036】
なお、本発明は、上記した本発明の実施の形態に示した構成に限定されない。例えば、上記の漏れ電流測定処理では、制御部19が待機時間設定用画面33における設定内容に応じて電流検出部16の検出値に基づいて測定対象体Xの電源が遮断されたか否かを判別する方法について説明したが、これに限らない。一例として、図6に示す待機時間設定用画面33に設定されているように、「自動判別」に代えて「確認操作後」を設定したときには、制御部19は、操作部17のOKボタン(本発明における「操作ボタン」の一例)が操作されたときに測定対象体Xの電源が遮断されたと判別する。具体的には、待機時間設定用画面33において、測定終了から切替実行までの待機時間として「確認操作後」が設定されているときには、制御部19は、所定の測定条件での測定を完了した際に、前述した例における測定完了報知用画面34に代えて、図7に示す測定完了報知用画面35を表示部18に表示させると共に(本発明における「測定の完了の報知」の他の一例)、OKボタンが操作されたか否かを監視する。一方、オペレータは、表示部18に表示された測定完了報知用画面35の報知に従い、測定対象体Xの電源を遮断(シャットダウン)した後に、操作部17のOKボタンを操作する。これに応じて、制御部19は、接続状態切替部15に制御信号を出力することによって接続状態を切り替えさせた後に、設定された待機時間だけ待機して漏れ電流値を演算する。
【0037】
このように、制御部19が、所定の漏れ電流測定を完了した際に、測定の完了を報知すると共に、測定の完了後にOKボタンが操作されたときに接続状態切替部15に対して電源線を切断させることにより、例えばパーソナルコンピュータを測定対象体Xとする漏れ電流の測定に際しては、測定対象体Xの電源が遮断された後(オペレータによるボタン操作後)に接続状態を切り替えることで、測定対象体Xの故障を確実に防止しつつ、漏れ電流を測定することができる。
【0038】
また、待機時間設定用画面33において、測定終了から切替実行までの待機時間として「180秒後」等の時間が設定されているときには、制御部19は、所定の測定条件での測定を完了した際に、測定の完了を報知した後に、設定されている待機時間を経過した時点で電源線を切断することもできる。この漏れ電流測定装置1によれば、制御部19が、所定の漏れ電流測定を完了して接続状態切替部15に対して電源線を切断させる際に、測定の完了を報知(測定完了報知用画面34,35による表示)すると共に、測定の完了時点から第3の待機時間が経過したときに接続状態切替部15に対して電源線を切断させることにより、例えばパーソナルコンピュータを測定対象体Xとする漏れ電流の測定に際しては、そのシャットダウンに要する時間に応じた待機時間を自由に設定できるため、測定対象体Xを故障させることなく漏れ電流を測定することができる。
【0039】
また、本発明の実施の形態では、所定の測定項目についての測定を完了した際に測定完了報知用画面34,35を表示部18に表示することで測定完了をオペレータに報知する例について説明したが、本発明における「測定の完了の報知」についての方法はこれに限定されず、音声による報知方法や、ランプ等の点滅による報知方法を採用することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の漏れ電流測定装置によれば、電源線の切断を伴う接続状態の切替えから漏れ電流を測定するまでの第1の待機時間と、電源線の切断を伴わない接続状態の切替えから漏れ電流を測定するまでの第2の待機時間とを各測定条件に対応させて別個独立してそれぞれ任意に設定可能に構成したことにより、複数の測定条件についての漏れ電流を測定する際に、電源線の切断を伴わない接続状態の切り替え後の待機時間の分だけ一連の測定に要する測定時間を短縮することができる。
【0041】
また、請求項2記載の漏れ電流測定装置によれば、制御部が、所定の漏れ電流測定を完了して接続状態切替部に対して電源線を切断させる際に、測定の完了を報知すると共に、測定の完了時点から第3の待機時間が経過したときに接続状態切替部に対して電源線を切断させることにより、例えばパーソナルコンピュータなどを測定対象体とする漏れ電流の測定に際しては、そのシャットダウンに要する時間に応じた待機時間を自由に設定できるため、測定対象体を故障させることなく漏れ電流を測定することができる。
【0042】
さらに、請求項3記載の漏れ電流測定装置によれば、制御部が、所定の漏れ電流測定を完了した際に、測定の完了を報知すると共に、測定の完了後に操作ボタンが操作されたときに接続状態切替部に対して電源線を切断させることにより、例えばパーソナルコンピュータなどを測定対象体とする漏れ電流の測定に際しては、測定対象体の電源が遮断された後(オペレータによるボタン操作後)に接続状態を切り替えることで、測定対象体の故障を確実に防止しつつ、漏れ電流を測定することができる。
【0043】
また、請求項4記載の漏れ電流測定装置によれば、制御部が、所定の漏れ電流測定を完了した際に、測定の完了を報知すると共に、測定の完了後における電流検出部の検出値に基づいて接続状態切替部に対して電源線を切断させることにより、測定対象体の故障を確実に防止しつつ、一連の漏れ電流測定処理を自動化することができる。
【0044】
さらに、請求項5記載の漏れ電流測定装置によれば、制御部が記憶部に記憶されている設定内容情報を読み出して各待機時間を設定することにより、待機時間についての設定を一度行った測定対象体については、記憶部に記憶させている設定内容情報を読み出すだけで漏れ電流の測定を迅速に開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る漏れ電流測定装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】漏れ電流測定装置1の表示部18に表示される測定条件選択用画面31の一例を示す表示画面図である。
【図3】漏れ電流測定装置1の表示部18に表示される測定項目設定用画面32の一例を示す表示画面図である。
【図4】漏れ電流測定装置1の表示部18に表示される待機時間設定用画面33の一例を示す表示画面図である。
【図5】漏れ電流測定装置1の表示部18に表示される測定完了報知用画面34の一例を示す表示画面図である。
【図6】漏れ電流測定装置1の表示部18に表示される待機時間設定用画面33の他の一例を示す表示画面図である。
【図7】漏れ電流測定装置1の表示部18に表示される測定完了報知用画面35の一例を示す表示画面図である。
【符号の説明】
1 漏れ電流測定装置
11 模擬人体インピーダンス回路
12 電圧検出部
13 A/D変換部
14a,14b 測定用ケーブル
15 接続状態切替部
16 電流検出部
17 操作部
18 表示部
19 制御部
20 ROM
31 測定条件選択用画面
32 測定項目設定用画面
33 待機時間設定用画面
34 測定完了報知用画面
35 測定完了報知用画面
Ds 測定条件データ
X 測定対象体
【発明の属する技術分野】
本発明は、測定条件に応じて少なくとも電源線の接続状態を切り替えて漏れ電流を測定可能に構成された漏れ電流測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の漏れ電流測定装置を用いて測定対象体の漏れ電流を測定する際には、測定対象体に接続される電源線や接地線の接続状態の相違によって漏れ電流の電流値が相違する。したがって、想定されるすべての測定条件下において漏れ電流が許容値内に入っているか否かを確認するには、例えば、3つの結線条件と2つの極性条件とを組み合わせた6種の測定条件(接続状態)毎に電流値をそれぞれ測定する必要がある。具体的には、結線条件としては、例えば、単相交流の2本の電源線および1本の接地線が正常に結線されている正常接続状態と、いずれか1本の電源線が断線している状態からなる単一故障状態と、接地線が断線している状態からなる単一故障状態とが存在する。また、極性条件としては、例えば、両電源線の極性が正相で接続されている正相接続状態と、両電源線の極性が逆相で接続されている逆相接続状態とが存在する。
【0003】
上記のような各測定条件下における漏れ電流の測定を実行可能な漏れ電流測定装置として、出願人は、特開平10−246645号公報に漏れ電流計(1)を開示した。この漏れ電流計は、条件設定部(2)、測定部(3)、A/D変換部(4)、CPU(5)、RAM(6)、ROM(7)、LCDコントローラ(8)、VRAM(9)、LCD(10)および設定キー(11)などを備えている。この場合、この漏れ電流計では、CPUの制御下で条件設定部が結線状態や極性の切替えを実行することにより、前述した6つの測定条件を自動的に順次切り替えて設定する。具体的には、被測定装置(測定対象体)に対する漏れ電流の測定に際しては、まず、CPUが条件設定部に対して2本の電源線と1本のグランド線(接地線)とを所定の接続状態に初期設定させる。次に、CPUは、測定部に対して漏れ電流を測定させ、その測定値が所定の許容値内に入っているか否かを判別する。次いで、測定値が許容値内と判別したときには、CPUは、その測定値をLCDコントローラに対してLCDに表示させると共に、条件設定部に対して次の測定条件に応じた接続状態に設定させた後に、測定部に対して漏れ電流を測定させる。この後、CPUは、すべての測定条件下での測定を完了したか否かを判別して、他の測定条件で測定するときには、条件設定部に対して、次の測定条件に対応する接続状態に切り替えさせた後に、測定部に対して新たな測定条件下での測定を実行させる。また、CPUは、すべての測定条件での測定を完了したと判別したときに、この測定対象体に対する漏れ電流の測定処理を終了する。
【0004】
この場合、正常接続状態からいずれか1本の電源線を断線させた単一故障状態への切り替え時、いずれか1本の電源線を断線させた単一故障状態から正常接続状態への切り替え時、正相接続状態から逆相接続状態への切り替え時、および逆相接続状態から正相接続状態への切り替え時には、測定対象体に対する商用交流電源の供給が停止(遮断)される。また、測定対象体の中には、条件設定部によって接続状態が切り替えられて新たな接続状態において商用交流電源が供給された際に、電源の供給開始から安定動作状態となるまでにある程度の時間を要するものが存在する。したがって、この漏れ電流計では、条件設定部による接続状態の切り替えを完了してから、測定部に対して漏れ電流を測定させるまでに所定の待機時間を待機する。具体的には、CPUは、条件設定部に対して接続状態を切り替えさせてから予め規定された待機時間(一例として180秒)だけ待機した後に、測定部に対して漏れ電流を測定させる。これにより、電源供給開始から180秒を経過して測定対象体が安定した動作状態において漏れ電流を測定することが可能となる。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−246645号公報(第4−6頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この漏れ電流計には、以下の改善すべき課題がある。すなわち、この漏れ電流計では、複数の測定条件下で漏れ電流を順に自動測定する際に、条件設定部による接続状態の切り替えを完了してから予め規定された待機時間を経過したときに測定部に対して漏れ電流を測定させている。この場合、各測定条件に応じた接続状態の切替えとして例えば接地線の切断や接続のみを実行する際には、測定対象体に供給されている電源が遮断されないため、測定対象体が安定動作状態を維持し続ける。一方、この漏れ電流計では、条件設定部による接続状態の切り替えの都度、設定された待機時間を経過するまで待機する。このため、測定対象体に対する電源の遮断を伴わない測定条件下での漏れ電流を測定する際に、接続状態切替後の待機時間が無駄になっており、これを改善するのが好ましい。また、測定対象体としては、前述したように、パーソナルコンピュータのような安定動作状態になるまでに比較的長時間を要するものと、電源投入後に比較的短時間で安定動作状態になるものとが存在する。このため、比較的長時間を要するものに待機時間を合わせた場合、比較的短時間で安定動作状態になる測定対象体についての漏れ電流を測定する際に余分な時間だけ待機することになり、これについても改善するのが好ましい。
【0007】
さらに、この漏れ電流計では、自動測定時に所定の測定条件での測定を完了した際に、CPUが、条件設定部に対して次の測定条件に対応する接続状態に直ちに切り替えさせている。この場合、前述したように、電源線の切断または接続を伴う接続状態の切り替え時や、極性の変更を伴う接続状態の切り替え時には、測定対象体に対する商用交流電源の供給が停止される。したがって、例えばパーソナルコンピュータなどの測定対象体は、動作状態においていきなり電源が遮断されたときには故障するおそれがあり、その故障の発生を回避できるのが好ましい。
【0008】
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、各種測定条件による漏れ電流を短時間で測定し得る漏れ電流測定装置を提供することを主目的とする。また、測定対象体の故障を招くことなく各種測定条件下で漏れ電流を測定し得る漏れ電流測定装置を提供することを他の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく請求項1記載の漏れ電流測定装置は、一対の測定用ケーブルを介して電流検出用インピーダンスを流れる電流を漏れ電流として測定する測定部と、測定対象体に接続される少なくとも電源線の接続状態を切り替える接続状態切替部と、前記漏れ電流の測定条件に応じて前記接続状態切替部による切替えを制御すると共に当該制御の時点から予め規定された待機時間を経過したときに前記測定部に対して前記漏れ電流を測定させる制御部とを備えた漏れ電流測定装置であって、前記電源線の切断を伴う前記接続状態の切替えから前記漏れ電流を測定するまでの第1の待機時間と、前記電源線の切断を伴わない前記接続状態の切替えから前記漏れ電流を測定するまでの第2の待機時間とを前記各測定条件に対応させて別個独立してそれぞれ任意に設定可能に構成され、前記制御部は、前記測定条件に応じて前記接続状態切替部による切替えを制御してから当該測定条件に対応して設定された前記第1および第2の待機時間のいずれかが経過したときに前記測定部に対して前記漏れ電流を測定させる。なお、本発明における電流検出用インピーダンスには、純抵抗成分とリアクタンス成分とで表されるインピーダンスのみならず、純抵抗も含まれる。
【0010】
また、請求項2記載の漏れ電流測定装置は、請求項1記載の漏れ電流測定装置において、前記測定部による所定の前記漏れ電流測定を完了した時点から前記接続状態切替部に対して前記電源線を切断させるまでの第3の待機時間を設定可能に構成され、前記制御部は、前記所定の漏れ電流測定を完了して前記接続状態切替部に対して前記電源線を切断させる際に、当該測定の完了を報知すると共に、当該測定の完了時点から前記第3の待機時間が経過したときに前記接続状態切替部に対して前記電源線を切断させる。
【0011】
さらに、請求項3記載の漏れ電流測定装置は、請求項1記載の漏れ電流測定装置において、前記接続状態切替部による前記電源線の切断を許容する操作ボタンを備え、前記制御部は、前記測定部による所定の前記漏れ電流測定を完了した際に、当該測定の完了を報知すると共に、当該測定の完了後に前記操作ボタンが操作されたときに前記接続状態切替部に対して前記電源線を切断させる。
【0012】
また、請求項4記載の漏れ電流測定装置は、請求項1記載の漏れ電流測定装置において、前記電源線を介して前記測定対象体に流れる電流を検出する電流検出部を備え、前記制御部は、前記測定部による所定の前記漏れ電流測定を完了した際に、当該測定の完了を報知すると共に、当該測定の完了後における前記電流検出部の検出値に基づいて前記接続状態切替部に対して前記電源線を切断させる。
【0013】
さらに、請求項5記載の漏れ電流測定装置は、請求項1から4のいずれかに記載の漏れ電流測定装置において、設定された前記各待機時間についての設定内容情報を読出し可能に記憶する記憶部を備え、前記制御部は、前記設定内容情報による前記待機時間の設定についての命令を入力した際に、前記記憶部から前記設定内容情報を読み出して、当該設定内容情報に従い前記各待機時間を設定する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る漏れ電流測定装置の好適な実施の形態について説明する。
【0015】
最初に、漏れ電流測定装置1の構成について、図面を参照して説明する。
【0016】
漏れ電流測定装置1は、図1に示すように、模擬人体インピーダンス回路11、電圧検出部12、A/D変換部13、測定用ケーブル14a,14b、接続状態切替部15、電流検出部16、操作部17、表示部18、制御部19、ROM20、RAM21およびROM22を備え、測定対象体Xについての漏れ電流を各種の規格に従って測定可能に構成されている。
【0017】
模擬人体インピーダンス回路11は、例えば、複数の電流検出用抵抗と、複数の容量性素子と、これらの各素子の接続状態を切り替えるための複数のリレーとを備え(図示せず)、制御部19によって各リレーがオン/オフ制御されることにより、各種の規格に規定された複数種類の模擬人体インピーダンス(電流検出用インピーダンス)を形成可能に構成されている。電圧検出部12は、A/D変換部13および制御部19と相俟って本発明における測定部を構成し、例えば、測定対象体Xの筐体や導電部と接地点(グランド電位)との間に接続される模擬人体インピーダンス回路11内の模擬人体インピーダンス(正確には内部の電流検出用抵抗)の両端に発生した両端電圧を所定の比率で増幅または減衰させることによって検出電圧を生成するレンジ回路と、検出電圧を検波することによって直流電圧を生成してA/D変換部13に出力する検波回路とを備えている(いずれも図示せず)。具体的には、例えば、JIS規格の医用電気機器の安全通則に規定されている外装漏れ電流を測定する際には、測定用ケーブル14aを測定対象体Xの外装(筐体)に接続して、測定用ケーブル14bを接地点に接続する。この場合、測定対象体X内で電源線(LまたはN)と筐体との間に絶縁不良が生じているときには、測定対象体Xの筐体と接地点との間に接続されている模擬人体インピーダンスに漏れ電流が流れて電圧が発生する。したがって、電圧検出部12は、この絶縁不良に起因する漏れ電流を測定するための電圧を検出する。A/D変換部13は、電圧検出部12によって出力される直流電圧の電圧値をアナログ−ディジタル変換して制御部19に出力する。
【0018】
接続状態切替部15は、制御部19から出力される制御信号に従い、商用交流電源(単相交流)の電源線(L,N)および接地線(G)の接続状態を切り替えることにより、電源線の極性を正相または逆相に切り替えたり、電源線または接地線を接続または断線させたりして、前述した6つの測定条件を順次切り替えて設定する。電流検出部16は、例えば、電源線(L)の間に接続されて測定対象体Xによる商用交流の消費電流を検出すると共に、その検出値を制御部19に出力する。操作部17は、後述する測定条件選択用画面31(図2参照)などでカーソル30を上下左右に移動させるためのカーソル移動キーや、OKボタンおよびキャンセルボタンなどの複数の操作ボタンを備えて構成されている。表示部18は、一例として液晶パネルで構成され、制御部19の制御下で図2〜図7に示す測定条件選択用画面31、測定項目設定用画面32、待機時間設定用画面33、測定完了報知用画面34,35および測定結果表示用画面(図示せず)などを表示する。
【0019】
制御部19は、本発明における測定部および制御部に相当し、模擬人体インピーダンス回路11の各リレーをオン/オフ制御すると共に、接続状態切替部15の切替えを制御する。また、制御部19は、A/D変換部13によって変換された測定値と模擬人体インピーダンス回路11における電流検出用抵抗の値とに基づいて漏れ電流値を演算(測定)すると共に表示部18の表示を制御する。ROM20は、本発明における記憶部に相当し、EPROM等の不揮発性メモリで構成されて、漏れ電流の測定に関する測定条件の内容を示す測定条件データDs(本発明における設定内容情報)を記憶する。RAM21は、制御部19の演算結果などを一時的に記憶し、ROM22は、制御部19の動作プログラムなどを記憶する。
【0020】
次に、漏れ電流測定装置1における自動測定処理について、図面を参照して説明する。
【0021】
前述したように、この漏れ電流測定装置1の測定対象体Xは、電源投入時から安定動作状態となるまでの時間が多種多様であり、接続状態の切り替えによっていきなり電源が遮断されても故障するおそれのない機器(例えば、扇風機や電気ポット等)と、故障を防止するために測定対象体X側で電源を遮断した後に接続状態を切り替えるのが好ましい機器(例えば、パーソナルコンピュータやエアコン等)とが存在する。したがって、漏れ電流の測定に際しては、所定の測定項目についての測定完了時点から接続状態切替部15に対して電源線(L,N)のいずれか一方または双方を切断する接続切替え時までの待機時間(本発明における第3の待機時間)と、電源線(L,N)の切断を伴う接続状態の切替え(電源投入時)から漏れ電流を測定するまでの待機時間(本発明における第1の待機時間)と、電源線(L,N)の切断を伴わない接続状態の切替え(例えば、接地線切断)から漏れ電流を測定するまでの待機時間(本発明における第2の待機時間)とを測定対象体Xについての各測定条件に対応させて別個独立して任意に設定する。
【0022】
具体的には、まず、操作部17を操作することにより、図2に示す測定条件選択用画面31を表示部18に表示させる。この測定条件選択用画面31には、オペレータによって設定されて登録(ROM20に記憶)された測定条件(測定条件データDs)を表す既設定値候補(同図に示す「測定条件1(TV)」や「測定条件2(エアコン)」など)と、新たに測定条件を設定するための「新規測定条件」が表示される。この場合、漏れ電流の測定を実施しようとする測定対象体Xについての既設定値候補が存在するとき(例えば、エアコンを測定対象体Xとするとき)には、操作部17のカーソル移動キーを操作してカーソル30を所望の既設定値候補に重ね合わせた後にOKボタンを操作する。これにより、登録されている既設定値に基づく漏れ電流の測定を直ちに実施することができる。なお、同図に示す「測定条件3(パソコン)」は、この時点では表示されていないものとする。
【0023】
一方、これから漏れ電流を測定する測定対象体Xについての既設定値候補が存在しないときには、各種測定条件を新規に入力(設定)する。具体的には、例えばパーソナルコンピュータについての漏れ電流を測定する際には、まず、操作部17のカーソル移動キーを操作してカーソル30を「新規測定条件」に重ね合わせた後にOKボタンを操作する。これにより、図3に示す測定項目設定用画面32が表示部18に表示される。この測定項目設定用画面32には、極性を示す正相接続状態アイコン41および逆相接続状態アイコン42と、機器の状態を示す正常接続状態アイコン43、電源線断線状態アイコン44および接地線断線状態アイコン45と、測定電流を示す測定電流アイコン46〜48とが表示されると共に、これらの各アイコンによって示される測定条件についての漏れ電流の測定を実行するか否かを示す「ON」または「OFF」の文字(「ON」は実施、「OFF」は不実施を示す)が各アイコンの上にそれぞれ表示される。この場合、正相接続状態アイコン41は、商用交流の極性が正相接続状態の測定項目を示し、逆相接続状態アイコン42は、極性が逆相接続状態の測定項目を示す。また、正常接続状態アイコン43は、電源線および接地線が共に正常に接続された状態の測定項目を示し、電源線断線状態アイコン44は、いずれか一方の電源線が断線した状態の測定項目を示し、接地線断線状態アイコン45は、接地線が断線した状態の測定項目を示す。さらに、測定電流アイコン46〜48は、漏れ電流の測定に際して使用される電流の種類をそれぞれ示す。
【0024】
この際に、正相接続状態および逆相接続状態の双方について、正常接続状態、電源線断線状態および接地線断線状態のすべての条件下でAC(商用交流)を使用して漏れ電流を測定する場合、各アイコン41〜46の上の文字を「ON」にすると共に、アイコン47,48の上の文字を「OFF」にする。この場合、この漏れ電流測定装置1では、測定条件の初期設定値として、各アイコン41〜48のそれぞれに対応する各測定項目のすべてを実施する旨が選択されて各アイコン41〜48の上の文字として「ON」が表示される。したがって、今回の測定では実行しないアイコン47,48によって示される測定項目を「OFF」にするために、操作部17を操作してカーソル30をアイコン47,48の上に順に移動させ、その都度キャンセルボタンを操作する。これにより、測定項目の設定を完了する。
【0025】
次に、カーソル30を「次へ」に重ね合わせてOKボタンを操作する。この際には、図4に示す待機時間設定用画面33が表示部18に表示される。この待機時間設定用画面33では、切替条件1としての正相接続状態から逆相接続状態への切り替え、または逆相接続状態から正相接続状態への切り替えと、切替条件2としての正常接続状態から電源線断線状態への切り替え、または電源線断線状態から正常接続状態への切り替えと、切替条件3としての正常接続状態から接地線断線状態への切り替え、または接地線断線状態から正常接続状態への切り替えとの3つの切替条件のそれぞれについて、測定完了から切り替え実行までの待機時間(「切替実行」)と、切り替えを完了してから測定を開始するまでの待機時間(「測定開始」)とがそれぞれ設定可能となっている。この場合、切替条件1,2における「測定開始」に設定される待機時間は、電源線の切断を伴うため、本発明における第1の待機時間に相当する。一方、切替条件3における「測定開始」に設定される待機時間は、電源線の切断を伴わないため、本発明における第2の待機時間に相当する。また、切替条件1〜3における「切替実行」に設定される待機時間は、電源供給開始時点から測定対象体Xが安定動作状態に至るまでに要する時間が設定され、本発明における第3の待機時間に相当する。なお、切替条件2としての正常接続状態から電源線断線状態に切り替えたときの「測定開始」に対応する待機時間については、電源線断線状態では測定対象体Xが作動しないのが明らかで待機する必要がないため、切替条件2における電源線断線状態から正常接続状態への切り替え時の待機時間とは別個にして「0秒後」に設定することもできる。
【0026】
この場合、パーソナルコンピュータを測定対象体Xとするときには、パーソナルコンピュータ側の電源を遮断する操作(シャットダウン操作)を行った後に極性の切り替えや電源線の遮断または接続を実行する必要がある。また、接続状態の切り替え完了の後に(電源供給開始後に)、パーソナルコンピュータが安定動作状態に至るまでには、通常、2分から3分程度の時間を要する。したがって、測定条件に応じて電源線の極性変更や遮断または接続を実行する際には、オペレータに対して電源遮断処理を要求し、かつ、電源遮断を判別した後に電源線の接続状態を切り替えて、その後さらに3分程度経過した時点で、その測定項目についての漏れ電流を測定するように、待機時間設定用画面33上で設定する。
【0027】
具体的には、操作部17を操作することにより、カーソル30を所望の設定項目に重ね合わせた後に、予め用意された選択候補から所望の待機時間(または待機方法)を選択する。この際に、この漏れ電流測定装置1では、「切替実行」および「測定開始」として、例えば、「自動判定」、「確認操作後」、「0秒後」、「15秒後」、「30秒後」、「60秒後」、「120秒後」、「180秒後」、「300秒後」および「自由設定」の10種類の選択候補が用意されており、操作部17の所定のボタンを操作することによってこれらの選択候補がカーソル30の表示位置に順に表示される。この場合、「自動判定」を選択したときには、制御部19が漏れ電流の測定時に電流検出部16の検出値(測定対象体Xの消費電流)に基づいて接続状態の切り替えや漏れ電流の測定開始を制御する。また、「確認操作後」を選択したときには、漏れ電流の測定時にオペレータによって操作部17の所定のボタンが操作されることで、制御部19が接続状態の切り替えや漏れ電流の測定開始を制御する。さらに、「0秒後」〜「300秒後」または「自由設定」を選択したときには、漏れ電流の測定時に各選択候補に対応する時間(「自由設定」については、入力された任意の秒数)だけ待機した後に、制御部19が接続状態の切り替えや漏れ電流の測定開始を制御する。
【0028】
なお、前述した測定項目設定用画面32における測定項目の選択時に、正相接続状態および逆相接続状態のいずれかの測定項目を実施しない旨を設定したとき(正相接続状態アイコン41および逆相接続状態アイコン42のいずれかの上の文字を「OFF」としたとき)には、待機時間設定用画面33における切替条件1に関する「切替実行」および「測定開始」に関する待機時間の設定値として「−−−」が変更不能に表示される。また、測定項目設定用画面32における測定項目の選択時に、電源線断線状態の測定項目または接地線断線状態の測定項目を実施しない旨を設定したとき(電源線断線状態アイコン44または接地線断線状態アイコン45の上の文字を「OFF」としたとき)には、待機時間設定用画面33における切替条件2または切替条件3に関する「切替実行」および「測定開始」に関する待機時間の設定値として「−−−」が変更不能に表示される。さらに、待機時間設定用画面33に表示された切替条件1〜3に合致する測定項目がすべて選択されているときには、待機時間設定用画面33における各切替条件に関する「切替実行」および「測定開始」に関する待機時間の設定値として「自動判定」が初期設定値として表示される。ここでは、一例として、切替条件1,2の「切替実行」の設定値を「自動判定」のままとして「測定開始」の設定値を「180秒後」に変更すると共に、切替条件3の「切替実行」および「測定開始」をそれぞれ「0秒後」(待機時間なし)に変更する。これにより、測定条件に関する設定操作を完了する。
【0029】
次に、カーソル30を「OK」の上に重ねた状態でOKボタンを操作する。この際に、制御部19は、上記の設定操作によって設定した測定条件の登録名をオペレータに対して入力させ、登録名が入力されたときに、ほかの既設定値候補と共に新たに登録された登録名(この場合、一例として「測定条件3(パソコン)」)を測定条件選択用画面31に表示させる。また、制御部19は、測定条件選択用画面31の表示と同時に、登録された測定条件に関する測定条件データDsを生成してROM20に記憶させる。これにより、次回以降にパーソナルコンピュータを測定対象体Xとする漏れ電流の測定を実施する際に、ROM20に記憶させた測定条件データDsに基づいて迅速に測定を開始することが可能となる。次いで、測定条件選択用画面31においてカーソル30を「測定条件3(パソコン)」に重ね合わせた状態でOKボタンを操作(本発明における設定内容情報による待機時間の設定についての命令に相当する)することにより、漏れ電流の測定準備を完了する。なお、実際には、模擬人体インピーダンス回路11における各リレーのオン/オフ状態についても設定する必要があるが、本発明についての理解を容易とするために、その説明を省略する。
【0030】
次に、漏れ電流測定装置1と測定対象体X(この場合、パーソナルコンピュータ)とを電源線および測定用ケーブル14a,14bで接続した後に、漏れ電流測定処理を実行する。この際に、制御部19は、まず、電流検出部16によって検出された測定対象体Xの消費電流に基づいて測定対象体Xが動作状態か否かを判別し、動作状態でないと判別したときに、接続状態切替部15に対して所定の制御信号を出力する。これに応じて、接続状態切替部15は、正常接続状態で、かつ正相接続状態となるように電源線を接続して商用交流電源を測定対象体Xに供給する。この際に、接続状態切替部15および電源線を介して測定対象体Xに商用交流が供給されることによって測定対象体Xが起動させられて、供給開始から2分程度経過した時点で安定動作状態となる。一方、制御部19は、接続状態切替部15による接続切替えを完了した後に、設定された待機時間(この場合、180秒)を経過したときに漏れ電流を測定する。この際に、模擬人体インピーダンス回路11が、漏れ電流が流れて発生する電圧を検出する。次いで、電圧検出部12内のレンジ回路が、検出された電圧を所定電圧の検出電圧に変換し、検波回路が、その検出電圧を整流して直流電圧を生成してA/D変換部13に出力する。また、A/D変換部13が、電圧検出部12によって出力される直流電圧の電圧値をアナログ−ディジタル変換して制御部19に出力する。これに応じて、制御部19は、A/D変換部13によって出力された電圧値に基づいて漏れ電流値を演算すると共に、その演算結果をRAM21に記憶させる。これにより、6つの測定条件のうちの1つ目の測定条件での測定を完了する。
【0031】
次に、制御部19は、いずれか一方の電源線を遮断した電源線断線状態(6つの測定条件のうちの2つ目)での漏れ電流の測定を実行する。この際に、制御部19は、図5に示す測定完了報知用画面34を表示部18に表示させると共に(本発明における「測定の完了の報知」の一例)、電流検出部16の検出値に基づいて測定対象体Xの電源が遮断されたか否かを監視する。一方、オペレータは、表示部18に表示された測定完了報知用画面34の報知に従い測定対象体Xの電源を遮断(シャットダウン)する。この際に、測定対象体Xのシャットダウンを完了したときには、制御部19は、電流検出部16に検出値に基づいて測定対象体Xの電源が遮断されたと判別して、接続状態切替部15に対して、2本の電源線(L,N)とのいずれか一方が遮断された電源線断線状態となるように電源線を切り替える。この際に、制御部19は、接続状態切替部15による接続切替えを完了した後に、設定された待機時間(この場合、一例として180秒、ただし0秒に設定することも可能)だけ待機する。次に、制御部19は、待機時間を経過した時点で漏れ電流を演算すると共に、その演算結果をRAM21に記憶させる。これにより、6つの測定条件のうちの2つ目の測定条件での測定を完了する。
【0032】
次いで、制御部19は、接地線を遮断した接地線断線状態(6つの測定条件のうちの3つ目)での漏れ電流の測定を実行する。この際に、制御部19は、正常接続状態で、かつ正相接続状態となるように電源線を接続して設定された待機時間(この場合、180秒)を経過した時点で、前述した待機時間設定用画面33での設定内容に応じて、接続状態切替部15に対して制御信号を出力することによって接地線を切断させる。また、制御部19は、接続状態切替部15による接続状態の切り替えを完了した時点で、その測定条件下での測定を直ちに開始して、その演算結果をRAM21に記憶させる。これにより、6つの測定条件のうちの3つ目の測定条件での測定を完了する。この後、逆相接続状態での測定項目を順に実行することにより、RAM21には、6つの測定条件に関する漏れ電流値についての各演算結果が記憶される。この後、制御部19は、RAM21に記憶されている各演算結果に基づいて、各測定条件に関するそれぞれの漏れ電流値を表示部18に例えば数値表示させた後に、一連の漏れ電流測定処理を終了する。
【0033】
このように、この漏れ電流測定装置1によれば、電源線の切断を伴う接続状態の切替えから漏れ電流を測定するまでの第1の待機時間と、電源線の切断を伴わない接続状態の切替えから漏れ電流を測定するまでの第2の待機時間とを各測定条件に対応させて別個独立してそれぞれ任意に設定可能に構成したことにより、複数の測定条件についての漏れ電流を測定する際に、電源線の切断を伴わない接続状態の切り替え後の待機時間の分だけ一連の測定に要する測定時間を短縮することができる。また、測定対象体Xに応じて各待機時間を任意に設定できるため、例えば、電源供給開始後に比較的短時間で安定動作状態となる扇風機のような測定対象体Xについては、待機時間を短時間に設定することで、一連の測定に要する測定時間を大幅に短縮することができる。一方、安定動作状態となるまでにある程度長時間を必要とするパーソナルコンピュータのような測定対象体Xについては、待機時間を長い時間に設定することで、適切な測定を行うことができる。
【0034】
また、制御部19が、所定の漏れ電流測定を完了した際に、測定の完了を報知すると共に、測定の完了後における電流検出部16の検出値に基づいて接続状態切替部15に対して電源線を切断させることにより、測定対象体Xの故障を確実に防止しつつ、一連の漏れ電流測定処理を自動化することができる。
【0035】
さらに、この漏れ電流測定装置1によれば、制御部19がROM20に記憶されている測定条件データDsを読み出して各待機時間を設定することにより、待機時間についての設定を一度行った測定対象体Xについては、ROM20に記憶させている測定条件データDsを読み出すだけで漏れ電流の測定を迅速に開始することができる。
【0036】
なお、本発明は、上記した本発明の実施の形態に示した構成に限定されない。例えば、上記の漏れ電流測定処理では、制御部19が待機時間設定用画面33における設定内容に応じて電流検出部16の検出値に基づいて測定対象体Xの電源が遮断されたか否かを判別する方法について説明したが、これに限らない。一例として、図6に示す待機時間設定用画面33に設定されているように、「自動判別」に代えて「確認操作後」を設定したときには、制御部19は、操作部17のOKボタン(本発明における「操作ボタン」の一例)が操作されたときに測定対象体Xの電源が遮断されたと判別する。具体的には、待機時間設定用画面33において、測定終了から切替実行までの待機時間として「確認操作後」が設定されているときには、制御部19は、所定の測定条件での測定を完了した際に、前述した例における測定完了報知用画面34に代えて、図7に示す測定完了報知用画面35を表示部18に表示させると共に(本発明における「測定の完了の報知」の他の一例)、OKボタンが操作されたか否かを監視する。一方、オペレータは、表示部18に表示された測定完了報知用画面35の報知に従い、測定対象体Xの電源を遮断(シャットダウン)した後に、操作部17のOKボタンを操作する。これに応じて、制御部19は、接続状態切替部15に制御信号を出力することによって接続状態を切り替えさせた後に、設定された待機時間だけ待機して漏れ電流値を演算する。
【0037】
このように、制御部19が、所定の漏れ電流測定を完了した際に、測定の完了を報知すると共に、測定の完了後にOKボタンが操作されたときに接続状態切替部15に対して電源線を切断させることにより、例えばパーソナルコンピュータを測定対象体Xとする漏れ電流の測定に際しては、測定対象体Xの電源が遮断された後(オペレータによるボタン操作後)に接続状態を切り替えることで、測定対象体Xの故障を確実に防止しつつ、漏れ電流を測定することができる。
【0038】
また、待機時間設定用画面33において、測定終了から切替実行までの待機時間として「180秒後」等の時間が設定されているときには、制御部19は、所定の測定条件での測定を完了した際に、測定の完了を報知した後に、設定されている待機時間を経過した時点で電源線を切断することもできる。この漏れ電流測定装置1によれば、制御部19が、所定の漏れ電流測定を完了して接続状態切替部15に対して電源線を切断させる際に、測定の完了を報知(測定完了報知用画面34,35による表示)すると共に、測定の完了時点から第3の待機時間が経過したときに接続状態切替部15に対して電源線を切断させることにより、例えばパーソナルコンピュータを測定対象体Xとする漏れ電流の測定に際しては、そのシャットダウンに要する時間に応じた待機時間を自由に設定できるため、測定対象体Xを故障させることなく漏れ電流を測定することができる。
【0039】
また、本発明の実施の形態では、所定の測定項目についての測定を完了した際に測定完了報知用画面34,35を表示部18に表示することで測定完了をオペレータに報知する例について説明したが、本発明における「測定の完了の報知」についての方法はこれに限定されず、音声による報知方法や、ランプ等の点滅による報知方法を採用することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の漏れ電流測定装置によれば、電源線の切断を伴う接続状態の切替えから漏れ電流を測定するまでの第1の待機時間と、電源線の切断を伴わない接続状態の切替えから漏れ電流を測定するまでの第2の待機時間とを各測定条件に対応させて別個独立してそれぞれ任意に設定可能に構成したことにより、複数の測定条件についての漏れ電流を測定する際に、電源線の切断を伴わない接続状態の切り替え後の待機時間の分だけ一連の測定に要する測定時間を短縮することができる。
【0041】
また、請求項2記載の漏れ電流測定装置によれば、制御部が、所定の漏れ電流測定を完了して接続状態切替部に対して電源線を切断させる際に、測定の完了を報知すると共に、測定の完了時点から第3の待機時間が経過したときに接続状態切替部に対して電源線を切断させることにより、例えばパーソナルコンピュータなどを測定対象体とする漏れ電流の測定に際しては、そのシャットダウンに要する時間に応じた待機時間を自由に設定できるため、測定対象体を故障させることなく漏れ電流を測定することができる。
【0042】
さらに、請求項3記載の漏れ電流測定装置によれば、制御部が、所定の漏れ電流測定を完了した際に、測定の完了を報知すると共に、測定の完了後に操作ボタンが操作されたときに接続状態切替部に対して電源線を切断させることにより、例えばパーソナルコンピュータなどを測定対象体とする漏れ電流の測定に際しては、測定対象体の電源が遮断された後(オペレータによるボタン操作後)に接続状態を切り替えることで、測定対象体の故障を確実に防止しつつ、漏れ電流を測定することができる。
【0043】
また、請求項4記載の漏れ電流測定装置によれば、制御部が、所定の漏れ電流測定を完了した際に、測定の完了を報知すると共に、測定の完了後における電流検出部の検出値に基づいて接続状態切替部に対して電源線を切断させることにより、測定対象体の故障を確実に防止しつつ、一連の漏れ電流測定処理を自動化することができる。
【0044】
さらに、請求項5記載の漏れ電流測定装置によれば、制御部が記憶部に記憶されている設定内容情報を読み出して各待機時間を設定することにより、待機時間についての設定を一度行った測定対象体については、記憶部に記憶させている設定内容情報を読み出すだけで漏れ電流の測定を迅速に開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る漏れ電流測定装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】漏れ電流測定装置1の表示部18に表示される測定条件選択用画面31の一例を示す表示画面図である。
【図3】漏れ電流測定装置1の表示部18に表示される測定項目設定用画面32の一例を示す表示画面図である。
【図4】漏れ電流測定装置1の表示部18に表示される待機時間設定用画面33の一例を示す表示画面図である。
【図5】漏れ電流測定装置1の表示部18に表示される測定完了報知用画面34の一例を示す表示画面図である。
【図6】漏れ電流測定装置1の表示部18に表示される待機時間設定用画面33の他の一例を示す表示画面図である。
【図7】漏れ電流測定装置1の表示部18に表示される測定完了報知用画面35の一例を示す表示画面図である。
【符号の説明】
1 漏れ電流測定装置
11 模擬人体インピーダンス回路
12 電圧検出部
13 A/D変換部
14a,14b 測定用ケーブル
15 接続状態切替部
16 電流検出部
17 操作部
18 表示部
19 制御部
20 ROM
31 測定条件選択用画面
32 測定項目設定用画面
33 待機時間設定用画面
34 測定完了報知用画面
35 測定完了報知用画面
Ds 測定条件データ
X 測定対象体
Claims (5)
- 一対の測定用ケーブルを介して電流検出用インピーダンスを流れる電流を漏れ電流として測定する測定部と、測定対象体に接続される少なくとも電源線の接続状態を切り替える接続状態切替部と、前記漏れ電流の測定条件に応じて前記接続状態切替部による切替えを制御すると共に当該制御の時点から予め規定された待機時間を経過したときに前記測定部に対して前記漏れ電流を測定させる制御部とを備えた漏れ電流測定装置であって、
前記電源線の切断を伴う前記接続状態の切替えから前記漏れ電流を測定するまでの第1の待機時間と、前記電源線の切断を伴わない前記接続状態の切替えから前記漏れ電流を測定するまでの第2の待機時間とを前記各測定条件に対応させて別個独立してそれぞれ任意に設定可能に構成され、
前記制御部は、前記測定条件に応じて前記接続状態切替部による切替えを制御してから当該測定条件に対応して設定された前記第1および第2の待機時間のいずれかが経過したときに前記測定部に対して前記漏れ電流を測定させる漏れ電流測定装置。 - 前記測定部による所定の前記漏れ電流測定を完了した時点から前記接続状態切替部に対して前記電源線を切断させるまでの第3の待機時間を設定可能に構成され、
前記制御部は、前記所定の漏れ電流測定を完了して前記接続状態切替部に対して前記電源線を切断させる際に、当該測定の完了を報知すると共に、当該測定の完了時点から前記第3の待機時間が経過したときに前記接続状態切替部に対して前記電源線を切断させる請求項1記載の漏れ電流測定装置。 - 前記接続状態切替部による前記電源線の切断を許容する操作ボタンを備え、
前記制御部は、前記測定部による所定の前記漏れ電流測定を完了した際に、当該測定の完了を報知すると共に、当該測定の完了後に前記操作ボタンが操作されたときに前記接続状態切替部に対して前記電源線を切断させる請求項1記載の漏れ電流測定装置。 - 前記電源線を介して前記測定対象体に流れる電流を検出する電流検出部を備え、
前記制御部は、前記測定部による所定の前記漏れ電流測定を完了した際に、当該測定の完了を報知すると共に、当該測定の完了後における前記電流検出部の検出値に基づいて前記接続状態切替部に対して前記電源線を切断させる請求項1記載の漏れ電流測定装置。 - 設定された前記各待機時間についての設定内容情報を読出し可能に記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記設定内容情報による前記待機時間の設定についての命令を入力した際に、前記記憶部から前記設定内容情報を読み出して、当該設定内容情報に従い前記各待機時間を設定する請求項1から4のいずれかに記載の漏れ電流測定装置。
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Cited By (2)
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JP2006038707A (ja) * | 2004-07-28 | 2006-02-09 | Tempearl Ind Co Ltd | 接地極付きコンセントの極性チェック装置 |
JP2011027721A (ja) * | 2009-06-30 | 2011-02-10 | Hioki Ee Corp | 漏れ電流測定装置 |
-
2002
- 2002-10-11 JP JP2002299124A patent/JP2004132889A/ja active Pending
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