JP2004132594A - 真空冷却方法および真空冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被冷却物2を移動可能な搬送手段3に載置し、キャップ部材4で前記被冷却物2を被覆し、この状態で前記キャップ部材4内を減圧することを特徴としている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、食品等の冷却を行う真空冷却方法および真空冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、食品等の安全性および衛生面への配慮から、調理した食品等の温度を素早く低下させることが要求されるようになった。これらの食品等を冷却する方法の一つに、真空冷却する方法がある。この真空冷却方法は、冷却処理される食品等のそのもの自体に含まれている水分や調理品に含まれている水分の気化熱を奪うことにより、前記食品等自体を冷却するものである。すなわち、従来の真空冷却方法は、冷却処理される前記食品等(以下、「被冷却物」と云う。)を処理槽へ収容し、前記処理槽内を真空ポンプ等を用いて減圧することにより行われる。この減圧により、前記水分を気化させ、その気化熱で前記被冷却物を冷却する。この冷却処理が終了すると、前記処理槽内を大気圧まで戻し、冷却処理された前記被冷却物を取り出す。
【0003】
また、この真空冷却方法を適用する真空冷却装置は、前記処理槽と一体に設けられた減圧手段を備えており、前記処理槽には、この処理槽内を密閉するための扉を備えている。
【0004】
前記処理槽内への前記被冷却物の出し入れを簡便に行うため、前記被冷却物を容器に入れて台車に乗せる提案もあるが、前記容器や前記台車の取り扱いが不便である。また、前記被冷却物の前記容器への移し替えに要する時間や前記台車の中で放置されることにより、雑菌が繁殖するおそれがある(たとえば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、搬送手段を用いて冷却処理を行う真空冷却方法も提案されているが、前記搬送手段から2台の真空冷却装置内へ交互に前記被冷却物を出し入れする操作が必要であった(たとえば、特許文献2および特許文献3参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−60438号公報
【特許文献2】
特許第2652215号公報
【特許文献3】
特許第2652216号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明が解決しようとする課題は、素早く衛生的,かつ効率的に被冷却物を冷却し、品質の安定した冷却作業を行うことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、被冷却物を移動可能な搬送手段に載置し、キャップ部材で前記被冷却物を被覆し、この状態で前記キャップ部材内を減圧することを特徴としている。
【0009】
請求項2に記載の発明は、被冷却物を搬送する搬送手段と、この搬送手段上の前記被冷却物を被覆するキャップ部材と、このキャップ部材を変位させる変位手段と、前記キャップ部材内を減圧する減圧手段とを備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項3に記載の発明は、前記キャップ部材を前記搬送手段の搬送方向に沿って複数設けたことを特徴としている。
【0011】
さらに、請求項4に記載の発明は、前記キャップ部材内に、前記搬送手段との当接補助部を設けた補助容器を着脱自在に備えたことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明は、食品等(以下、「被冷却物」と云う)を冷却するとき、減圧手段を用いて冷却を行う真空冷却方法および真空冷却装置において実施することができる。この発明における真空冷却方法および真空冷却装置は、前記被冷却物が容器に収容されない単品で未包装である食品,たとえばおにぎり等を冷却する場合に好適に実施することができる。まず、この発明の第一の実施の形態について説明する。
【0013】
この発明を適用する真空冷却装置について説明する。この真空冷却装置は、被冷却物を搬送する搬送手段と、この搬送手段上の前記被冷却物を被覆するキャップ部材と、このキャップ部材を前記被冷却物の被覆位置と被覆しない退避位置とに変位させる変位手段と、前記被冷却物を被覆した状態で前記キャップ部材内を減圧する減圧手段とにより構成されている。
【0014】
前記搬送手段は、たとえばベルトコンベアのように、前記被冷却物を載置でき、前記被冷却物を移送できるように構成されている。前記搬送手段は、所定の幅で形成されており、前記被冷却物を載置しても前記被冷却物の周囲に適当な平面積(以下、「当接部」と云う。)を確保できる幅に形成されている。そして、前記搬送手段の上流側には、前記被冷却物の製造ラインと、前記被冷却物を前記搬送手段へほぼ連続的に載置する供給手段が設けられている。
【0015】
前記キャップ部材は、前記搬送手段上の前記被冷却物を被覆することができる形状であり、いわゆる椀を逆さにしたような形状に構成されている。また、前記キャップ部材は、前記減圧手段と接続されている。そして、前記キャップ部材は、前記被冷却物を被覆した状態での減圧時に耐える耐圧構造としている。さらに、前記キャップ部材は、このキャップ部材内の圧力を検出する圧力センサを備えている。
【0016】
ここにおいて、前記キャップ部材の形状は、前記被冷却物の形状に対応させるものであるが、単品の前記被冷却物を被覆する前記椀形状でなく、たとえば前記被冷却物を複数直列に載置した状態で被覆することができる形状,たとえば長方形の箱型形状とすることも好適である。
【0017】
前記変位手段は、たとえばエアシリンダーのように、往復移動するように構成されており、前記キャップ部材を前記当接部と当接自在とする構成となっている。具体的に説明すると、前記変位手段は、前記キャップ部材を前記搬送手段上に載置された前記被冷却物を被覆する被覆位置と、被覆しない退避位置,すなわち前記被冷却物を被覆せず、かつ前記搬送手段から離れる位置との間を移動させることができるように構成されている。
【0018】
前記減圧手段は、たとえば真空ポンプ方式,エジェクタ方式等により前記キャップ部材内を減圧するように構成されている。
【0019】
このような構成の真空冷却装置を用いる真空冷却方法について説明する。まず、前記被冷却物を前記供給手段により前記搬送手段上に載置し、前記被冷却物の位置と前記キャップ部材との位置を合わせる。そして、前記変位手段を作動し、前記キャップ部材を前記被覆位置まで変位させて前記被冷却物を被覆する。つぎに、この状態で前記キャップ部材内を前記減圧手段を作動させて減圧する。前記キャップ部材内の圧力が低下し、前記被冷却物の温度が低下すると、冷却処理を終了し、前記キャップ部材を前記退避位置まで変位させる。そして、前記被冷却物をつぎの工程,たとえば包装工程へ前記搬送手段により移送する。以降、つぎの被冷却物の冷却処理を繰返し行う。これにより、前記被冷却物を容器等に移し替えたり、冷却処理槽内に出し入れすることなく、素早く衛生的に、かつほぼ連続的に冷却することができる。
【0020】
ここにおいて、前記冷却処理は、前記キャップ部材内の圧力値の検出により前記被冷却物の温度が低下したことを検出する代わりに、所定時間経過することにより、あるいはこれらの組合せに基づいて、前記被冷却物の温度が低下したことを検出することも好適である。
【0021】
つぎに、第二の実施の形態について説明する。この第二の実施の形態は、前記第一の実施の形態の変形例であり、前記キャップ部材を前記搬送手段の搬送方向に沿って複数設けるものである。具体的に説明すると、前記搬送手段上に前記被冷却物を前記搬送手段の搬送方向に沿って複数載置し、これらの被冷却物を複数のキャップ部材により被覆して冷却処理を行う。たとえば、前記被冷却物を20個前記搬送手段上に載置し、2つの前記キャップ部材でそれぞれ10個ずつ前記被冷却物を被覆して冷却処理を行うものである。これにより、時間当たりの冷却処理数を増加させることができる。
【0022】
さらに、第三の実施の形態について説明する。この第三の実施の形態は、前記第一の実施の形態および前記第二の実施の形態における前記搬送手段の耐久性を向上させるものである。具体的に説明すると、前記キャップ部材内に、前記搬送手段との当接補助部を設けた補助容器を着脱自在に備える構成である。
【0023】
前記補助容器は、たとえばプラスチック材料により形成されており、前記被冷却物より大きめの空間部を有するように構成されている。すなわち、前記キャップ部材内に収容する前記被冷却物の数に対応した数の前記空間部を有する。さらに、前記補助容器は、洗浄するため前記キャップ部材から取り外すことができる構成としている。
【0024】
ここにおいて、前記補助容器は、前記空間部が複数のとき、適宜、前記空間部ごとに独立した補助容器とし、前記キャップ部材内にそれぞれ装着することも好適である。すなわち、前記補助容器を一体化したものではなく、前記空間部の数に分割することも好適である。
【0025】
前記搬送手段の耐久性向上について具体的に説明すると、前記当接補助部は、前記搬送手段に前記キャップ部材を被覆した状態で減圧するに際し、前記搬送手段の減圧される部分(前記当接部でない部分)が変形するのを防止する。すなわち、前記当接補助部は、前記減圧される部分の面積を少なくするため、前記被冷却物の載置面積の周りを押さえるように作用し、前記搬送手段の変形範囲を小さくさせて耐久性を向上させる。
【0026】
さらに、第四の実施の形態について説明する。この第四の実施の形態は、前記第三の実施の形態の変形例であり、前記搬送手段の耐久性向上機能に加えて、前記キャップ部材の衛生管理を向上させるものである。具体的に説明すると、前記補助容器の天井部を円錐形状とした構成である。
【0027】
前記キャップ部材の衛生管理の向上として、結露水の付着防止について説明する。前記天井部は、この天井部に結露水が生じたとき、この結露水が落下して前記被冷却物に水滴として付着するのを防止するため円錐形状とし、結露水をこの円錐形状の内壁面に沿わせて底部まで導くようにしている。さらに、前記補助容器は、付着した結露水を洗浄するため、前記キャップ部材から取り外すことができる構成としている。
【0028】
ここにおいて、前記円錐形状の変形例として、いわゆるドーム形状とし、このドーム形状とした内壁面に沿わせて前記底部まで導くようにすることも好適である。
【0029】
前記搬送手段の耐久性向上についての説明は、前記第三の実施の形態と同じであるので、詳細な説明は省略する。すなわち、前記補助容器は、前記搬送手段の耐久性を向上を図るとともに、前記キャップ部材の衛生管理の向上を図るものである。
【0030】
つぎに、第五の実施の形態について説明する。この第五の実施の形態は、前記減圧手段として水封式真空ポンプを用いる場合において好適に実施することができる。この場合、前記キャップ部材内の減圧制御を前記水封式真空ポンプの封水の温度を加味して制御することができる。具体的に説明すると、前記圧力センサの検出温度に基づいて、前記被冷却物の通常の温度低下を制御するとともに、前記水封式真空ポンプに使用した封水の温度に基づいて、前記被冷却物の冷やし過ぎの監視を行う。これにより、前記被冷却物の冷却温度をより正確に制御することができる。
【0031】
また、前記圧力センサと前記温度センサとの2系統で制御するので、前記圧力センサが故障した場合、前記温度センサによる制御に切替える,すなわちバックアップして制御することができる。
【0032】
ここにおいて、前記冷却処理は、前記キャップ部材内の圧力値の検出と封水の温度により前記被冷却物の温度が低下したことを検出するとともに、さらに所定時間経過することも組合せて、前記被冷却物の温度が低下したことを検出し、前記被冷却物の冷却温度をさらに正確に制御することも好適である。
【0033】
つぎに、第六の実施の形態について説明する。この第六の実施の形態は、冷却処理をさらに効率的に行うものである。すなわち、前記搬送手段を複数並列に設けるとともに、それぞれの搬送手段ごとに前記キャップ部材を備え、前記供給手段から供給される前記被冷却物を順番に前記各搬送手段上にそれぞれ載置し、順番に冷却処理を行うものである。これにより、前記供給手段からの供給を停止することなく、複数の前記搬送手段と前記キャップ部材により、順番にローテーションしながらほぼ連続して冷却するので、冷却処理数をさらに増やすことができる。
【0034】
以上のように、これらの実施の形態によれば、素早く衛生的,かつ効率的に被冷却物を冷却し、品質の安定した冷却作業を行うことができる。
【0035】
【実施例】
以下、この発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明を適用する第一実施例の真空冷却装置を説明する概略的な説明図である。
【0036】
図1において、この真空冷却装置1は、複数の被冷却物2,たとえばおにぎり2,2,…を搬送する搬送手段であるベルトコンベア3と、このベルトコンベア3上の前記おにぎり2(図1においては4個のおにぎりを図示している。)を被覆するキャップ部材4と、このキャップ部材4を前記各おにぎり2の被覆位置と被覆しない退避位置とに変位させる変位手段であるエアシリンダー5と、前記4個のおにぎり2を被覆した状態で前記キャップ部材4内を減圧する減圧手段6と、前記真空冷却装置1を制御する制御器(図示省略)とにより構成されている。
【0037】
前記各おにぎり2は、前記ベルトコンベア3の上流側に設けた製造ライン(図示省略)で1個ずつ成形され、温度の高い状態のまま、供給手段(図示省略)により、前記ベルトコンベア3上へほぼ連続的に、前記ベルトコンベア3の搬送方向に沿って載置される。この場合、前記各おにぎり2は、容器に収容されない単品で未包装のまま、前記ベルトコンベア3上に載置される。
【0038】
前記ベルトコンベア3は、このベルトコンベア3上に前記各おにぎり2を載置して前記各おにぎり2をほぼ水平方向に移送できるように構成されている。前記ベルトコンベア3は、所定の幅で形成されており、前記各おにぎり2を載置しても前記各おにぎり2の周囲に適当な平面積(以下、「当接部7」と云う。)を確保できる幅に形成されている。前記当接部7は、前記キャップ部材4と当接することにより、前記キャップ部材4内を密閉するように機能する。
【0039】
前記キャップ部材4は、前記ベルトコンベア3上の前記各おにぎり2を被覆することができる形状であり、いわゆる長方形の箱を逆さにしたような形状に構成されている。この箱を逆さにしたような形状とするため、前記キャップ部材4は、天井の壁(符号省略)と矩形状の側壁(符号省略)とにより構成されている。また、前記キャップ部材4は、前記4個のおにぎり2を被覆した状態での減圧時に耐えるため、前記各壁の板厚をそれぞれ厚くして、強度を持たせた構造としている。そして、前記キャップ部材4は、前記減圧手段6とフレキシブルホース8を介して接続されている。さらに、前記キャップ部材4は、このキャップ部材4内の圧力を検出する圧力センサ9を備えている。
【0040】
前記エアシリンダー5は、アーム10が往復移動(図1において上下方向に移動)するように構成されており、このアーム10の下端部(符号省略)が前記キャップ部材4の上部(図1において左側上部、符号省略)と固着されている。したがって、前記アーム10の変位とともに、前記キャップ部材4が往復移動(図1において上下方向に移動)することにより、前記キャップ部材4を前記当接部7と当接自在とする構成である。まず、前記被覆位置の状態を図1で示す。前記エアシリンダー5は、前記アーム10を伸ばし、前記キャップ部材4を前記当接部7と当接させる。
【0041】
つぎに、前記退避位置について、図2に基づいて説明する。図2は、前記アーム10および前記キャップ部材4が前記退避位置へ変位した状態の概略説明図である。前記エアシリンダー5は、前記アーム10を縮め、このアーム10を前記エアシリンダー5内へ収納する。前記フレキシブルホース8は、前記アーム10が縮むのに伴なって自在に変位する。したがって、前記キャップ部材4は、前記各おにぎり2を被覆せず、かつ前記ベルトコンベア3から離れる位置となる。
【0042】
前記減圧手段6は、真空引きのできる水封式真空ポンプ11と、この水封式真空ポンプ11へ封水を供給する第一制御弁12を設けた封水ライン13と、前記水封式真空ポンプ11の上流側の吸引ライン14に設けた逆止弁15および冷却用の熱交換器16と、前記キャップ部材4内を復圧するとき、空気を供給する第二制御弁17およびエアフィルター18を設けたエアライン19とにより構成されている。前記吸引ライン14と前記エアライン19とは、前記熱交換器16および前記第二制御弁17の上流側で合流し、この合流地点20で前記フレキシブルホース8と接続されている。前記減圧手段6は、前記フレキシブルホース8を介して、前記水封式真空ポンプ11の作動により、前記キャップ部材4内を減圧するように構成されている。
【0043】
そして、前記水封式真空ポンプ11の下流側には、排出ライン21が接続されている。また、前記封水ライン13には、封水の温度を検出する温度センサ22が設けられている。さらに、前記熱交換器16には、冷却水ライン(図示省略)が接続されている。この冷却水ラインへの冷却水の供給は、前記第一制御弁12の上流側で前記封水ライン13から分岐して供給することも実施に応じて好適である。
【0044】
前記圧力センサ9は、前記キャップ部材4内の圧力を検出し、その圧力信号を前記制御器(図示省略)へ出力する。また、前記温度センサ22は、封水の温度を検出し、その温度信号を前記制御器へ出力する。前記制御器は、ベルトコンベア3の駆動手段(図示省略),前記エアシリンダー5,前記水封式真空ポンプ11,前記圧力センサ9,前記温度センサ22および前記両制御弁12,17とそれぞれ回線(図示省略)を介して接続されている。前記制御器は、前記真空冷却装置1の運転を制御するとともに、前記圧力センサ9と前記温度センサ22との出力信号を演算処理して冷却温度を判定する判定部(図示省略)を内蔵している。そして、前記制御器は、前記ベルトコンベア3,前記エアシリンダー5,前記水封式真空ポンプ11の作動を制御するとともに、前記両制御弁12,17の開閉作動を制御するように構成されている。
【0045】
前記構成の真空冷却装置1を用いたときの第一実施例としての真空冷却方法について、図1および図2に基づいて説明する。まず、前記キャップ部材4を前記退避位置としておく(図2の状態)。つぎに、前記各おにぎり2を前記供給手段(図示省略)により前記ベルトコンベア3上に4個載置し、前記4個のおにぎり2の位置と前記キャップ部材4との位置を合わせる。すなわち、前記ベルトコンベア3を所定の位置で停止する。そして、前記アーム10を伸ばし、前記キャップ部材4を前記被覆位置(図1の状態)まで変位させて前記各おにぎり2を被覆する。
【0046】
つぎに、この状態で前記キャップ部材4内を前記減圧手段6を作動させて減圧する。すなわち、前記制御器は、前記第一制御弁12を開くとともに、前記水封式真空ポンプ11を作動させる。前記キャップ部材4内の空気および前記各おにぎり2から蒸発した水蒸気は、前記熱交換器16で冷却される。すると、水蒸気は凝縮し、水蒸気が少なくなった空気が前記真空ポンプ11により吸引され、前記キャップ部材4内は減圧される。
【0047】
そして、前記制御器は、前記キャップ部材4内の圧力が低下し、前記各おにぎり2の温度が低下したことを前記判定部で判定すると、前記第一制御弁12を閉じるとともに、前記水封式真空ポンプ11の作動を停止し、代わりに前記第二制御弁17を開き、前記エアフィルター18で清浄にした空気を導入して前記キャップ部材4内を復圧し、冷却処理を終了する。
【0048】
つぎに、前記制御器は、前記圧力センサ9により、前記キャップ部材4内の圧力値が大気圧まで復圧したことを検出すると、前記アーム10を縮め、前記キャップ部材4を前記退避位置まで変位させる。そして、前記各おにぎり2をつぎの工程,たとえば包装手段(図示省略)へ前記ベルトコンベア3により移送する。
【0049】
以降、つぎの各おにぎり2の冷却処理を繰返し行う。これにより、前記各おにぎり2を、製造してから素早く衛生的,かつほぼ連続的に冷却することができる。
【0050】
つぎに、第二実施例について図3に基づいて説明する。図3は、この第二実施例を説明する概略説明図である。この第二実施例は、前記第一実施例の第一変形例であり、前記第一実施例と同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。この第二実施例は、前記エアライン19の取り付け位置の変形例である。
【0051】
図3において、前記エアライン19は、前記第一実施例の前記合流地点20で前記吸引ライン14と接続されるのではなく、前記キャップ部材4へ直に取り付けられている。すなわち、前記エアライン19は、前記フレキシブルホース8を介さないで、前記キャップ部材4に取り付けられている。この第二実施例においても、前記エアライン19は、前記第一実施例と同様の復圧作動を行うことができる。
【0052】
つぎに、第三実施例について図4に基づいて説明する。この第三実施例は、前記第一実施例の第二変形例であり、前記キャップ部材4を前記ベルトコンベア3の搬送方向に沿って複数設けるものである。図4は、前記キャップ部材4を2個設けたときの概略説明図であり、前記第一実施例と同一の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0053】
具体的に説明すると、前記ベルトコンベア3上に前記各おにぎり2を前記ベルトコンベア3の搬送方向に沿って8個載置し、これらの各おにぎり2を2個の前記キャップ部材4,4により、4個ずつの前記各おにぎり2をそれぞれ被覆して冷却処理を行う。これにより、時間当たりの冷却処理数を増加させることができる。
【0054】
また、この第三実施例においては、4個ずつ被覆する例を示したが、処理数を増加させるため、前記各おにぎり2を20個前記ベルトコンベア3上に載置し、2つの前記キャップ部材4,4でそれぞれ10個ずつ被覆して冷却処理を行うことも好適である。
【0055】
さらに、この第三実施例においては、前記エアライン19の取付け位置は、前記第二実施例と同様、前記各キャップ部材4にそれぞれ直接取り付けることも好適である。
【0056】
つぎに、第四実施例について図5,図6および図7に基づいて説明する。この第四実施例は、前記第一実施例から前記第三実施例における前記ベルトコンベア3の耐久性を向上させるものである。具体的に説明すると、前記キャップ部材4内に、補助容器23を着脱自在に備える構成である。図5は、前記補助容器23を前記キャップ部材4内に装着した状態の概略縦断面説明図である。図6は、図5のVI−VI線の断面説明図であり、また図7は、図5のVII−VII線の断面説明図である。
【0057】
図5〜図7に基づいて、前記補助容器23の構成について具体的に説明する。前記補助容器23は、前記ベルトコンベア3の耐久性向上の機能を有するものであり、プラスチック材料により形成されており、前記キャップ部材4内に収容される大きさとしている。そして、前記補助容器23は、前記各おにぎり2より大きめの空間部24を刳り抜いて形成している。すなわち、前記空間部24内に前記おにぎり2を収納することができるように構成されている。また、前記補助容器23で前記空間部24以外の部分は、前記プラスチック材料であり、減圧により前記ベルトコンベア3が前記キャップ部材4内の方向へ変形することを防止することができるような強度をもっている。この第四実施例において、前記空間部24は、前記第一実施例に対応して、4個の前記空間部24を形成している。
【0058】
以下の説明は、ここにおける前記各空間部24のうちの1つの前記空間部24について説明する。図5に示すように、前記空間部24の天井部25の頂部には、連通孔26が設けられている。この連通孔26は、前記空間部24内を減圧および復圧するために設けられている。この連通孔26は、図6および図7に示すように、連通溝27により他の3つの前記各空間部24のそれぞれの前記各天井部25の頂部において、前記各連通孔26とそれぞれ連通している。そして、前記連通溝27は、前記補助容器23の上面28まで連通し、前記キャップ部材4の天井部に穿設した2個の開口(符号省略)を介して、前記フレキシブルホース8および前記圧力センサ9と連通している。
【0059】
さらに、前記補助容器23は、洗浄するため、たとえばネジ止め等の係止手段(図示省略)を解除して、前記キャップ部材4から取り外すことができる構成としている。すなわち、前記補助容器23は、前記キャップ部材4内に着脱自在に装着されている。
【0060】
つぎに、図6および図7に基づいて、前記ベルトコンベア3の耐久性向上の機能について詳細に説明する。前記補助容器23は、前記ベルトコンベア3との当接補助部29を備えた構成としている。この当接補助部29は、図7に示すように、前記キャップ部材4内で前記補助容器23が前記ベルトコンベア3と当接するに際し、前記各空間部24以外の面積の部分,すなわち前記各空間部24を刳り抜いた部分以外の部分が該当する。この点につき、図6で説明すると、前記補助容器23のハッチング部分の端面(前記ベルトコンベア3側の端面)が該当する。
【0061】
そして、前記ベルトコンベア3に前記キャップ部材4を被覆した状態で減圧するに際し、前記当接補助部29は、前記ベルトコンベア3の減圧される部分30(前記当接部7でない部分)が変形するのを防止する。すなわち、前記当接補助部29は、前記減圧される部分30の面積を少なくするため、前記各おにぎり2の載置面積の周りを押さえるように作用する。したがって、前記ベルトコンベア3の変形範囲が小さくなり、耐久性が向上する。
【0062】
ここにおいて、前記連通溝27は、前記上面28に設けたが、実施に応じ、前記キャップ部材4の天井付近に溝等(図示省略)を形成して、前記連通溝27の代わりとすることも好適である。
【0063】
さらに、第五実施例について図5および図7に基づいて説明する。この第五実施例における前記補助容器23は、前記ベルトコンベア3の耐久性向上機能に加えて、前記キャップ部材4の衛生管理の向上機能として、結露水が前記被冷却物2へ付着するのを防止する機能を有するものである。
【0064】
図5に基づいて、結露水の付着を防止する機能ついて説明する。前記天井部25は、この天井部25に結露水が生じたとき、この結露水が落下して前記おにぎり2に水滴として付着するのを防止するため円錐形状とし、結露水をこの円錐形状の内壁面31に沿わせて底部32まで導くようにしている。
【0065】
さらに、前記補助容器23は、付着した結露水を洗浄するため、前記ネジ止めを解除して、前記キャップ部材4から取り外すことができる構成としている。
【0066】
つぎに、第六実施例について図1に基づいて説明する。この第六実施例は、前記水封式真空ポンプ11を用い、前記キャップ部材4内の減圧制御を封水の温度を加味して制御する。具体的に説明すると、前記圧力センサ9の検出温度に基づいて、前記各おにぎり2の通常の温度低下を制御するとともに、前記温度センサ22により検出する封水の温度に基づいて、前記各おにぎり2の冷やし過ぎの監視を行う。これにより、前記各おにぎり2の冷却温度をより正確に制御することができる。
【0067】
また、前記圧力センサ9と前記温度センサ22との2系統で制御するので、前記圧力センサ9が故障した場合、前記温度センサ22による制御に切替える,すなわちバックアップして制御することができる。
【0068】
さらに、第七実施例について説明する。この第七実施例は、冷却処理をさらに効率的に行うものである。すなわち、図4で説明した前記ベルトコンベア3を複数,たとえば5ライン並列に設けるとともに、それぞれのベルトコンベア3ごとに前記キャップ部材4を2個ずつ備え、前記供給手段から供給される前記各おにぎり2を順番に前記ベルトコンベア3上にそれぞれ載置し、順番に冷却処理を行うものである。これにより、前記供給手段からの供給を停止することなく、5ラインの前記ベルトコンベア3と10個の前記キャップ部材4により、順番にローテーションしながらほぼ連続して冷却するので、冷却処理数をさらに増やすことができる。
【0069】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、素早く衛生的,かつ効率的に被冷却物を冷却し、品質の安定した冷却作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用する第一実施例の真空冷却装置を説明する概略的な説明図である。
【図2】アームおよびキャップ部材が退避位置へ変位した状態の概略説明図である。
【図3】この発明を適用する第二実施例の真空冷却装置を説明する概略的な説明図である。
【図4】キャップ部材を2個設けたときの概略説明図である。
【図5】補助容器をキャップ部材内に装着した状態の概略縦断面説明図である。
【図6】図5のVI−VI線の断面説明図である。
【図7】図5のVII−VII線の断面説明図である。
【符号の説明】
2 おにぎり(被冷却物)
3 ベルトコンベア(搬送手段)
4 キャップ部材
5 エアシリンダー(変位手段)
6 減圧手段
23 補助容器
29 当接補助部
Claims (4)
- 被冷却物2を移動可能な搬送手段3に載置し、キャップ部材4で前記被冷却物2を被覆し、この状態で前記キャップ部材4内を減圧することを特徴とする真空冷却方法。
- 被冷却物2を搬送する搬送手段3と、この搬送手段3上の前記被冷却物2を被覆するキャップ部材4と、このキャップ部材4を変位させる変位手段5と、前記キャップ部材4内を減圧する減圧手段6とを備えたことを特徴とする真空冷却装置。
- 前記キャップ部材4を前記搬送手段3の搬送方向に沿って複数設けたことを特徴とする請求項2に記載の真空冷却装置。
- 前記キャップ部材4内に、前記搬送手段3との当接補助部29を設けた補助容器23を着脱自在に備えたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の真空冷却装置。
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JP2002296830A JP2004132594A (ja) | 2002-10-10 | 2002-10-10 | 真空冷却方法および真空冷却装置 |
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JP2002296830A JP2004132594A (ja) | 2002-10-10 | 2002-10-10 | 真空冷却方法および真空冷却装置 |
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JP2004132594A true JP2004132594A (ja) | 2004-04-30 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017161184A (ja) * | 2016-03-10 | 2017-09-14 | 三浦工業株式会社 | 真空冷却装置 |
CN113200179A (zh) * | 2020-02-03 | 2021-08-03 | 莫迪维克西普哈根牧勒股份及两合公司 | 具有真空冷却站的深拉包装机和真空冷却热包装产品的方法 |
-
2002
- 2002-10-10 JP JP2002296830A patent/JP2004132594A/ja active Pending
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CN113200179A (zh) * | 2020-02-03 | 2021-08-03 | 莫迪维克西普哈根牧勒股份及两合公司 | 具有真空冷却站的深拉包装机和真空冷却热包装产品的方法 |
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