JP2004131507A - 脳機能障害による疾患の予防・治療薬 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アルツハイマー病、アルツハイマー型老人性痴呆症又は脳血管性痴呆症を始とする細胞生存延長作用及び/又はアセチルコリントランスフェラーゼ賦活作用が有効な各種の脳機能障害による疾患の予防と治療に有用な予防・治療薬を提供する。
【解決手段】 顆粒球コロニー刺激因子を有効成分として含有する脳機能障害による疾患の予防・治療薬である。
【選択図】    なし

Description

 この発明は、脳機能障害による疾患を予防し、また、治療するために使用される治療薬に係り、更に詳しくは、エリスロポイエチン、顆粒球コロニー刺激因子又はマクロファージコロニー刺激因子を有効成分とする脳機能障害による疾患の予防・治療薬に関する。
 脳機能障害による疾患には、遺伝性で進行が早いアルツハイマー病や、老人になって発病し、非遺伝性で進行が遅いアルツハイマー型老人性痴呆症や、脳梗塞、脳出血等の脳虚血障害、脳循環障害に伴うと考えられている記憶障害、知能障害、意欲低下、注意力低下等の脳血管性痴呆症が知られている。そして、これらの疾患では、その大きな特徴として発病初期に記憶障害という症状が顕著に現れるが、これは、疾患の進行の初期に大脳基底核のコリン作動性の神経細胞が比較的選択的に変性脱落することに起因するものと考えられている。
 この様な脳機能障害による疾患は、特に近年における老年人口が急増する中で社会問題化しつつあり、医薬業界においてもこれらの疾患を根本的に予防し、治療するための治療薬の開発が急務とされている。
 そこで、従来においても、この様な疾患の発病のメカニズムと共にその治療薬の開発も種々の方面から検討され、幾つかの治療薬の開発の試みがされている。例えば、アルツハイマー型老人性痴呆症が脳内のコリン作動性神経系の機能低下、すなわち脳内のアセチルコリン量の低下を伴うことから、この脳内のアセチルコリン量を増加させる目的で、アセチルコリン前駆体物質やアセチルコリン分解酵素であるアセチルコリンエステラーゼの活性を阻害するアセチルコリンエステラーゼ阻害剤の使用が提案され、実際にもアセチルコリンエステラーゼ阻害剤としてフィゾスチグミン、テトラヒドロアミノアクリジン等の使用が提案されている。しかしながら、これらの薬剤は、アルツハイマー型老人性痴呆症を始めとする脳機能障害による疾患に対する治療効果が十分でなく、しかも、好ましくない副作用がある等の問題がある。
 また、最近では、上記と同様に脳内のアセチルコリン量を増加させる目的ではあるが、上記のアセチルコリンエステラーゼ阻害作用を利用するものではなく、アセチルコリン合成酵素であるアセチルコリントランスフェラーゼ(ChAT)の活性を賦活するアセチルコリントランスフェラーゼ賦活作用(ChAT賦活作用)を有する物質の使用が提案され、実際に、インターロイキン3(IL-3)を有効成分とする老人性痴呆症の治療・予防薬〔特開平3-93,728号公報、Kamegai et al., Neuron, 4, 429〜436 (March 1990)、Kamegai et al., Brain Research, 532, 323〜325 (1990)〕や、神経成長因子(nerve growth factor: NGF)が交感神経、感覚神経、前脳コリン作動性神経細胞等に作用してその分化や成熟を促進し、生存、機能維持に有効であること〔Dev. Brain Res. 9, 45〜52 (1983)〕、Granulocyte-Macrophage Colony-Stimulating Factor(GM-CSF)がin vitroで神経の栄養因子としての作用を有すること〔Kamegai et al., Brain Research,532, 323〜325 (1990)〕等が報告されている。
特開平3-93,728号公報 Kamegai et al., Neuron, 4, 429〜436 (March 1990) Kamegai et al., Brain Research, 532, 323〜325 (1990) Dev. Brain Res. 9, 45〜52 (1983) Kamegai et al., Brain Research,532, 323〜325 (1990)
 そこで、本発明者らは、脳機能障害による疾患がその特徴として発病初期に記憶障害という症状を伴い、大脳基底核のコリン作動性の神経細胞が比較的選択的に変性脱落することに着目し、このコリン作動性の神経細胞の変性脱落を予防し、また、治療できる治療薬の開発について鋭意研究を重ねた結果、造血因子であるエリスロポイエチン(EPO)、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)及びマクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)が優れた細胞生存延長作用とアセチルコリントランスフェラーゼ賦活作用とを有し、脳機能障害による疾患の予防と治療に有効であることを見出し、本発明に到達した。
 従って、本発明の目的は、脳機能障害による各種の疾患の予防と治療に有効である予防・治療薬を提供することにある。
 また、本発明の目的は、細胞生存延長作用及び/又はアセチルコリントランスフェラーゼ賦活作用が有効な疾患の予防と治療に有効である予防・治療薬を提供することにある。更に、本発明の目的は、アルツハイマー病、アルツハイマー型老人性痴呆症又は脳血管性痴呆症の予防と治療に有効である予防・治療薬を提供することにある。
 本発明は、エリスロポイエチン、顆粒球コロニー刺激因子及びマクロファージコロニー刺激因子から選ばれた1種又は2種以上の造血因子を有効成分として含有する脳機能障害による疾患の予防・治療薬である。
 本発明で有効成分として使用する造血因子のエリスロポイエチン、顆粒球コロニー刺激因子及びマクロファージコロニー刺激因子については、造血因子としての本質的作用を奏する限り、それが如何なる方法で製造されたものでもよいと考えられる。すなわち、天然から抽出したものでもよいし、遺伝子組換技術により製造したものでもよい。また、この際、その形質転換細胞は原核細胞又は真核細胞の何れであってもよい。
 すなわち、エリスロポイエチン(EPO)については、例えば、ヒト再生不良性貧血患者の尿から抽出して得られた天然のヒトEPO(特公平1-38,800号公報)や、ヒトEPOのアミノ酸配列に対応するメッセンジャーRNA(mRNA)を採取し、そのmRNAを利用して組換DNA体を作成し、次いで適当な宿主(例えば、大腸菌の如き菌類や、酵母類や、植物の細胞株や、COS細胞、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)、マウスC-127細胞等の動物の細胞株等)で生産させる遺伝子組換技術により製造されたもの〔例えば、特公平1-44,317号公報、Kenneth Jacobs等,Nature, 313, 806〜810 (1985)〕等を挙げることができる。そして、具体的には、例えば、天然ヒト尿EPO、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)を宿主として産生させた遺伝子組換ヒトEPOであるrhEPO/CHO等のEPOが挙げられる。
 また、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)については、例えば、ヒトG-CSF産生細胞を培養し、その培養上澄から抽出、分離、精製して得られた天然のヒトG-CSF(特公平1-44,200号公報)や、遺伝子組換によって大腸菌や動物細胞等の宿主を形質転換して得た形質転換体から産生せしめこれを単離精製したもの又はそれを化学修飾したもの等を挙げることができる(例えば、特公平2-5,395号、特開昭62-129,298号、特開昭62-132,899号、特開昭62-236,488号、特開昭64-85,098号の各公報)。そして、具体的には、例えば、天然ヒトG-CSF、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)を宿主として産生させた遺伝子組換ヒトG-CSFであるrhG-CSF/CHO、大腸菌(E.coli.)を宿主として産生させた遺伝子組換ヒトG-CSFであるrhG-CSF/E.coli.等のG-CSFが挙げられる。
 更に、マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)についても、例えば、人の尿等の生体試料から抽出、分離、精製して得られた天然のヒトM-CSF(例えば、特開昭64-22,899号、特開平3-17,021号の各公報)や、遺伝子組換技術により製造されたもの(例えば、特表昭62-501,607号、特表平1-502,397号の各公報)等を挙げることができる。そして、具体的には、例えば、天然ヒトM-CSF、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)を宿主として産生させた遺伝子組換ヒトM-CSFであるrhM-CSF/CHO、大腸菌(E.coli.)を宿主として産生させた遺伝子組換ヒトM-CSFであるrhM-CSF/E.coli.等のM-CSFが挙げられる。
 この様なEPO、G-CSF又はM-CSFの投与経路としては、外科的に脳内に直接薬剤を投与する脳内投与や、脳脊髄液内に直接薬剤を注射する脳脊髄液内投与が考えられ、また、静脈内注射等も可能性が期待される。
 そして、これらEPO、G-CSF又はM-CSFの投与量については、対象となる疾患やその病状等を配慮して適宜決定できるものであるが、投与量については、EPOの場合が通常成人1人当たり0.1〜500μg、好ましくは5〜100μgであり、また、G-CSFの場合が通常成人1人当たり0.1〜1,000μg、好ましくは1〜700μgであり、更に、M-CSFの場合が通常成人1人当たり0.1〜1,000μg、好ましくは1〜700μgである。
 更に、本発明のEPO、G-CSF又はM-CSFを有効成分とする製剤については、その投与方法や剤型に応じて必要により、懸濁化剤、溶解補助剤、安定化剤、等張化剤、保存剤、吸着防止剤等を添加することができる。ここで、懸濁化剤の例としては例えばメチルセルロース、ポリソルベート80、ヒドロキシエチルセルロース、アラビアゴム、トラガント末、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等を挙げることができ、溶解補助剤としては例えばポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリソルベート80、ニコチン酸アミド、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、マグロゴール、ヒマシ油脂肪酸エチルエステル等を挙げることができ、安定化剤としては例えばヒト血清アルブミン、デキストラン40、メチルセルロース、ゼラチン、亜硫酸ナトリウム、メタ亜硫酸ナトリウム等を挙げることができ、等張化剤としては例えばD-マンニトール、ソルビトール等を挙げることができ、また、保存剤としては例えばパラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、ソルビン酸、フェノール、クレゾール、クロロクレゾール等を挙げることができ、更に、吸着防止剤としては例えばヒト血清アルブミン、レシチン、デキストラン、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド共重合体、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール等を挙げることができる。
 次に、以下に本発明の効果を確認するための実験例を示す。
〔1〕初代培養細胞の調製
 胎児期15日のBALB/マウス(三共実験サービス、東京)から前脳基底を含んだ中隔野を得た。ハンクスの平衡塩類溶液(HBSS溶液、pH7.4)中で組織を摘出して細断し、これを37℃で3分間0.03%のトリプシンを含んだHBSS溶液(pH6.5)で処理した。63μmのナイロンメッシュで濾過した後、無血清培地に再度懸濁した。培養は、細胞6×105個/mlで開始した。細胞の培養開始時にマウスβNGF(mβNGF、シグマ社、ミズリー州)100ng/ml、リコンビナントヒトマクロファージコロニー刺激因子(rhM-CSF)(ゲンザイム社製、米国マサチューセッツ州)10CFU/ml、50CFU/ml又は100CFU/ml、リコンビナントヒト顆粒球コロニー刺激因子(rhG-CSF)(中外製薬株式会社製)10CFU/ml、50CFU/ml又は100CFU/ml、若しくはリコンビナントヒトエリスロポイエチン(rhEPO)(中外製薬株式会社製)1IU/ml、5IU/ml又は10IU/mlをそれぞれ加え、3日後に培養液交換を行い、5日目に細胞をラバーポリスマン(ガラス管の先にゴムを嵌め込んだ器具)で回収し、下記の方法でコリンアセチルトランスフェラーゼ(ChAT)活性を測定した。
 結果を表1に示す。
 なお、無血清培地は、4.5g/lのグルコースを含むダルベッコの修正したイーグル培地(DMEM)(ギブコ社製、米国ニューヨーク州)と下記の成分を補足したHamのF12(ギブコ社製)(pH7.4)との1:1の混合物であった。すなわち、15mMのHEPES緩衝液、30nMのセレン酸ナトリウム、1%のペニシリン-ストレプトマイシン溶液(ギブコ社製)、100μg/mlのヒトトランスフェリン、25μ/mlのウシ結晶化インシュリン、20nMのプロゲステロン、20nMのヒドロコルチゾン-21-燐酸塩、10mMのL-カルニチン、30nMの3,3',5-トリヨード-L-サイロニン、7ng/mlのトコフェロール、7ng/mlのレチノール、1μMのチオクト酸、及び、1μl/mlのミネラル混合物〔Hutchingsら,P.N.A.S., 75, 901〜904 (1978)〕である。化合物は、特別に記載がない限り、シグマ社(米国ルイジアナ州又はミズリー州)製を使用した。
〔2〕SN6.10.2.2の培養細胞の調製
 米国シカゴ大学に保管されており、この大学のWainer博士から提供されたSN6.10.2.2細胞は、マウス中隔野神経細胞とマウス神経芽細胞腫N18TG2との融合雑種細胞として樹立されたSN6細胞〔Hanmondら、Science, 234, 1237〜1240 (1986)〕のサブクローンである。細胞は、10%ウシ胎児血清を含むDMEM中に維持した。使用の前に、細胞2×105個/mlをHBSS溶液(pH7.4)で2回、無血清培地で1回洗浄した。rhM-CSF、rhG-CSF又はrhEPOを含んだ試験培地で35mm皿(ベクトン ディッキンソン社製、米国ニュージャージー州)中で2日間培養した後、3日目に細胞をラバーポリスマンで回収し、下記の方法でChAT活性を測定した。
 結果を表2に示す。
〔3〕Fimbria(海馬采)-Fornix(脳弓)切断による脳内in vivoモデルの作製
 体重300〜350gのWister系アルビノ雄ラット(日本クレア、東京)を30〜50mg/kgのペントバルビタールナトリウム(sodium pentobarbital)で麻酔し、頭部を脳定位装置(ナリシゲ器械社、東京)に固定した。次いで、以下に示す手順でFimbria-Fornix切断を行った。すなわち、左側頭蓋骨のBregmaより0.5mm後方の線及び正中線を直交二辺とする3mm角の部分を切除し、左背側のFimbriaとFornixを皮質と共に吸引除去した。右側頭蓋骨のBregmaから0.2mm前方及び正中線より1mm右側の位置に穿孔し、この孔に直径1mmのカニューレ(クニイ社、東京)を挿入した。
 このカニューレを通じて、125I.U./15μl/dayあるいは12.5I.U./15μl/dayの2doseのrhEPOを各々ラット3匹からなる実験群に4日間連続投与した。対照群として、5μg/15μl/dayのβ-NGFあるいは15μl/dayの生理食塩水を上記と同じ条件下で投与した。
 術後14日目のラットに2mg/kgのジイソプロピルフルオロフォスフェート(diisopropyl fluorophosphate)を筋肉内投与し、4時間後に100mlの生理食塩水並びに300mlの4%パラホルムアルデヒド(paraformaldehyde)及び0.1%のグルタールアルデヒド(glutaraldehyde)を含む冷却した0.1Mリン酸緩衝液で灌流した。脳を摘出して、2%ザンボーニ(Zamboni)液で4日間固定した後、4℃の10%蔗糖溶液中に一晩静置した。厚さ20μmの脳冠状切片を作成し、ブッチャーらの方法〔Butcher et al. Neuron, 7, 197〜208 (1991)〕の改法で染色した。
 ゲイジらの方法〔Gage et al. Neuroscience, 19, 241〜255 (1986)〕に従い、アセチルコリンエステラーゼ(AchE)陽性細胞、すなわち内側中隔野の主軸沿いに存在する最小直径12μmの神経細胞を画像解析ソフトウエア(オリンパス光学社、東京)を用いて調べた。
 個々の動物のFimbria-Fornix切断側及び反対側の両方の中隔野領域について、AchE陽性細胞の数を計測し、切断側に存在するAchE陽性細胞数を反対側に存在する細胞数で割ったパーセンテージをアセチルコリン作動性神経細胞の生存率とした。
 結果を図1に示す。
 なお、図中のカラムはMean±1S.D.であり、**はp<0.01を示し、また、EPO-Hは125I.U./15μl/day投与群を、EPO-Lは12.5I.U./15μl/day投与群をそれぞれ示す。
〔4〕コリンアセチルトランスフェラーゼ(ChAT)活性の測定及び蛋白質の定量
 ChAT活性は、Fonnumの方法〔F. Fonnum, J. Neurochem., 24, 407〜409 (1975)〕に基づいて求めた。すなわち、上記の初代培養細胞あるいはSN6.10.2.2培養細胞をラバーポリスマンで回収した後、30μlの10mM-EDTA液中でホモジナイズし、更に最終濃度0.5%(v/v)Triton-X100を加えたものを酵素源とした。酵素反応溶液は300mM-NaCl、50mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)、20mM-EDTAに基質として0.2mM〔1-14C〕acetyl-CoA(アマシャム ジャパン社より購入)及び8mM-Choline bromide及びアセチルコリンエステラーゼ阻害剤として0.1mM-Physostigmineを加えたものである。この反応溶液5μlを1.5mlのマイクロチューブ(エッペンドルフ社製、ドイツ)に入れ、酵素液サンプル2μlを加えて軽く振とう攪拌し、37℃で15分間反応させた。氷冷することによって反応を停止させ、マイクロチューブを液体シンチレーション用バイアルの中に入れて中身の反応混液を5mlの10mM-Phosphate bufferで洗いだした。このバイアルに10mg/mlのカリグノスト(Sodium Tetraphenylborate)を含む2mlのアセトニトリルと10mlのトルエン系シンチレーターを加え、1分間軽く振とうした。バイアルを10分間静置した後、液体シンチレーションカウンターによって14Cで標識されたアセチルコリンの量を決定し、ChAT活性を求めた。
 また、蛋白質の定量は、ローリー法〔Lowryら, J. Biol. Chem., 193, 265〜275 (1951)〕に従って行った。この目的で上述の酵素液サンプルの10μlを使用した。
 そして、これらの値を基に比活性、総蛋白量及び総ChAT活性をそれぞれ算出した。ChAT活性、タンパク質濃度及び生存率についてはt-testを行った。
Figure 2004131507
Figure 2004131507
 上記表1に示す結果から明らかなように、中隔野神経細胞の初代培養系に本発明のrhM-CSF、rhG-CSF又はrhEPOを表中に示すDoseで添加したときの5日後のChAT比活性、総蛋白量及び総ChAT活性を調べた結果は、rhM-CSFの場合にはControlに対してDose:10CFU/ml、50CFU/ml及び100CFU/mlで総蛋白量をそれぞれ25%、44%及び15%増加させ、rhG-CSFの場合にはControlに対してDose:10CFU/ml、50CFU/ml及び100CFU/mlで総蛋白量をそれぞれ12%、24%及び18%増加させ、また、rhEPOの場合にはControlに対してDose:1IU/ml、5IU/ml及び10IU/mlで総蛋白量をそれぞれ31%、25%及び38%増加させた。これらの値は、対照として実験したmβNGF(100ng/ml)の場合の効果23%と同等あるいはそれ以上の結果を示すものであり、本発明で使用する造血因子類が神経栄養因子のmβNGFと類似の作用を発揮し、初代培養神経細胞の生存を促進することが判明した。
 また、ChAT比活性に関しては、Controlに対して、rhM-CSFがDose:50CFU/ml及び100CFU/mlでそれぞれ17%増加させ、rhG-CSFがDose:10CFU/ml、50CFU/ml及び100CFU/mlでそれぞれ1%、25%及び14%増加させ、また、rhEPOがDose:5IU/ml及び10IU/mlでそれぞれ20%及び18%増加させた。更に、総ChAT活性については、Controlに対して、rhM-CSFがDose:10CFU/ml、50CFU/ml及び100CFU/mlでそれぞれ20%、70%及び37%増加させ、rhG-CSFがDose:10CFU/ml、50CFU/ml及び100CFU/mlでそれぞれ14%、55%及び33%増加させ、また、rhEPOがDose:1IU/ml、5IU/ml及び10IU/mlでそれぞれ19%、49%及び62%増加させた。これらの結果から、本発明で使用する造血因子、rhM-CSF、rhG-CSF又はrhEPOは、ChAT賦活作用においても優れた効果を発揮することが判明した。
 更に、表2は、SN6.10.2.2細胞のChAT比活性、総蛋白量及び総ChAT活性に対する本発明のrhM-CSF、rhG-CSF及びrhEPOの影響を示すもので、この系では、総蛋白量がControlの場合と造血因子を添加した場合とでほとんど変化していないことからも分かるように、造血因子類の分化形質に対してのみの影響を単独で観察することができる。この実験の結果から明らかなように、rhM-CSF(50CFU/ml)、rhG-CSF(50CFU/ml)及びrhEPO(10IU/ml)は、ChAT比活性をそれぞれ61%、68%及び80%上昇させ、また、総ChAT活性をそれぞれ80%、58%及び74%上昇させた。
 また、図1に示したように、rhEPO投与群では、対照群(生理食塩水、0.1%BSA)に比べて片側性にFimbria-Fornix切断したラットの中隔野におけるAchE陽性細胞の生存率が有意に改善された。
 片側性にFimbria-Fornix切断したラットの中隔野で、rhEPOのアセチルコリン作動性神経細胞に対するin vivoの効果が確認されたことは、実際の臨床的展開を考える上で意義深い。
 以上の実験から明らかなように、本発明のrhM-CSF、rhG-CSF及びrhEPOは、元々血液細胞系に対して作用を有するものとして発見された造血因子であるが、中枢神経細胞系に対してもmβNGFと同様の活性を有することが判明した。すなわち、マウス中隔野神経細胞のin vitro初代培養において総蛋白量を顕著に増加させると共にChAT比活性や総ChAT活性を増加させ、また、マウス中隔野由来コリン作動性神経細胞株SN6.10.2.2細胞においてもChAT比活性や総ChAT活性を増加させ、従って、これらの造血因子、rhM-CSF、rhG-CSF及びrhEPOは、優れた細胞生存延長作用を発揮すると共にChAT賦活作用を発揮するという二通りの作用を発揮する。
 更に、in vivoの実験、すなわちFimbria-Fornixの神経経路切断系においてもアセチルコリン作動性神経細胞の生存を支持する効果が認められた。この系では、海馬で産生され軸索を逆行性に運ばれてくるNGFの供給が切断によって途絶えるために、中隔野のアセチルコリン作動性神経細胞はその供給を受けることができなくなり死滅する。従って、in vivoにおいてrhEPOがNGF様のNeurotrophic Factor活性を持つことが明らかとなった。
 このため、本発明のrhM-CSF、rhG-CSF及びrhEPOは、コリン作動性の神経細胞が変性脱落して記憶障害をもたらすような疾患、例えばアルツハイマー病やアルツハイマー型老人性痴呆症等に対して有効であるほか、脳梗塞、脳出血等の脳虚血障害、脳循環障害に伴うと考えられている記憶障害、知能障害、意欲低下、注意力低下等の脳血管性痴呆症等に対しても有効である。
 しかるに、本発明の造血因子、rhM-CSF、rhG-CSF及びrhEPOの適応疾患は、上記の如きコリン作動性神経細胞が関与する疾患に限られるものではない。すなわち、中枢神経細胞系に対するmβNGFはその作用が末梢交感神経あるいは感覚神経や脳のコリン作動性神経に限られて比較的狭い細胞特異性を有するのに対し、本発明のrhM-CSF、rhG-CSF及びrhEPOは元来血球系の細胞に対する因子であり、脳のより広範な種類の神経細胞に対して生存促進因子として作用する可能性を有するものと考えられ、これが優れた細胞生存延長作用を発揮する要因であると考えられる。このため、本発明のrhM-CSF、rhG-CSF及びrhEPOは、単にコリン作動性神経細胞が関与する疾患に限られるものではなく、例えば、大脳基底核黒質のドパミン作動性神経細胞が変性脱落して生じるパーキンソン病や、大脳基底核の線条体(尾状核、被殻)のGABA作動性神経細胞が変性脱落して生じるハンチントン舞踏病等、広く脳機能障害による疾患の予防薬として、又は、治療薬として有望である。
 本発明のエリスロポイエチン、顆粒球コロニー刺激因子又はマクロファージコロニー刺激因子を有効成分として含有する予防・治療薬は、優れた細胞生存延長作用及びChAT賦活作用を有し、しかも、副作用が低いことから、アルツハイマー病、アルツハイマー型老人性痴呆症又は脳血管性痴呆症を始とする脳機能障害による各種の疾患に適用する医薬として有用である。
 以下、製剤に関する実施例に基づいて、本発明の好適な実施の形態を具体的に説明する。
 実施例1
  エリスロポイエチン    8μg
  注射用蒸留水にて全量   2ml
 上記組成比で無菌的に溶液を調製し、バイアル瓶に分注し、密封した。
 実施例2
  エリスロポイエチン    8μg
  注射用蒸留水にて全量   2ml
 上記組成比で無菌的に溶液を調製し、バイアル瓶に分注し、凍結乾燥して密封した。
 実施例3
  エリスロポイエチン   16μg
  注射用蒸留水にて全量   2ml
 上記組成比で無菌的に溶液を調製し、バイアル瓶に分注し、密封した。
 実施例4
  エリスロポイエチン   16μg
  注射用蒸留水にて全量   2ml
 上記組成比で無菌的に溶液を調製し、バイアル瓶に分注し、凍結乾燥して密封した。
 実施例5
  エリスロポイエチン    8μg
  ヒト血清アルブミン    5mg
  注射用蒸留水にて全量   2ml
 上記組成比で無菌的に溶液を調製し、バイアル瓶に分注し、密封した。
 実施例6
  エリスロポイエチン    8μg
  ヒト血清アルブミン    5mg
  注射用蒸留水にて全量   2ml
 上記組成比で無菌的に溶液を調製し、バイアル瓶に分注し、凍結乾燥して密封した。
 実施例7
  エリスロポイエチン   16μg
  ヒト血清アルブミン    5mg
  注射用蒸留水にて全量   2ml
 上記組成比で無菌的に溶液を調製し、バイアル瓶に分注し、密封した。
 実施例8
  エリスロポイエチン   16μg
  ヒト血清アルブミン    5mg
  注射用蒸留水にて全量   2ml
 上記組成比で無菌的に溶液を調製し、バイアル瓶に分注し、凍結乾燥して密封した。
 実施例9〜12
 実施例5〜8におけるヒト血清アルブミンに代えて5mgのデキストラン40を用い、これら実施例5〜8と同様にして注射剤を調製した。
 実施例13
 注射用蒸留水100ml中にD-マンニトール5g、エリスロポイエチン1mg、ヒト血清アルブミン100mgを無菌的に溶解して水溶液を調製し、1mlずつバイアル瓶に分注し、凍結乾燥して密封した。
 実施例14
 pH7.0の0.05M-リン酸緩衝液50ml中にエリスロポイエチン0.5mgとソルビトール1gとを無菌的に溶解して水溶液を調製し、0.5mlずつバイアル瓶に分注し、凍結乾燥して密封した。別に0.1%-メチルセルロース水溶液を無菌的に調製し、1mlずつアンプルに分注し、溶解用溶液とした。
 実施例15
 精製されたヒトG-CSF(10mM-リン酸緩衝液 pH7.0)の75μg/ml及びD-マンニトールの15mg/mlを注射用蒸留水に溶解して0.3mlとした後、0.22μmのポアサイズを有するメンブランフィルターで濾過滅菌した。得られた溶液を滅菌処理したバイアル瓶中に充填し、同様に滅菌処理したゴム栓を半打栓し、続いてアルミニウムキャップに巻き締めて注射用溶液製剤を得た。この注射用溶液製剤の保存は10℃以下の冷暗所で行う。
 実施例16
 精製されたヒトG-CSF(10mM-リン酸緩衝液 pH7.0)の50μg/mlをNaClで浸透圧比を1に調整した後、0.22μmのポアサイズを有するメンブランフィルターで濾過滅菌した。得られた溶液を滅菌処理したバイアル瓶中に充填し、同様に滅菌処理したゴム栓を打栓し、続いてアルミニウムキャップに巻き締めて注射用溶液製剤を得た。この注射用溶液製剤の保存は10℃以下の冷暗所で行う。
 実施例17
 精製されたヒトG-CSF(10mM-リン酸緩衝液 pH7.0)の100μg/mlをNaClで浸透圧比を1に調整した後、0.22μmのポアサイズを有するメンブランフィルターで濾過滅菌した。得られた溶液を滅菌処理したバイアル瓶中に充填し、同様に滅菌処理したゴム栓を打栓し、続いてアルミニウムキャップに巻き締めて注射用溶液製剤を得た。この注射用溶液製剤の保存は10℃以下の冷暗所で行う。
 実施例18
 精製されたヒトG-CSF(10mM-リン酸緩衝液 pH7.0)の50μg/mlにHSA濃度10mg/ml及びD-マンニトール濃度50mg/mlとなるように加えて溶解した後、0.22μmのポアサイズを有するメンブランフィルターで濾過滅菌した。得られた溶液を滅菌処理したバイアル瓶中に充填し、同様に滅菌処理したゴム栓を半打栓し、続いてアルミニウムキャップに巻き締めて注射用溶液製剤を得た。この注射用溶液製剤は室温以下の温度条件で保存し、使用時に注射用蒸留水で希釈して使用する。
 実施例19
 精製されたヒトG-CSF(10mM-リン酸緩衝液 pH7.0)の100μg/mlにゼラチン濃度10mg/ml及びD-マンニトール濃度50mg/mlとなるように加えて溶解した後、0.22μmのポアサイズを有するメンブランフィルターで濾過滅菌した。得られた溶液を滅菌処理したバイアル瓶中に充填し、同様に滅菌処理したゴム栓を半打栓し、続いてアルミニウムキャップに巻き締めて注射用溶液製剤を得た。この注射用溶液製剤は室温以下の温度条件で保存し、使用時に注射用蒸留水で希釈して使用する。
 実施例20
 精製されたヒトM-CSF(10mM-リン酸緩衝液 pH7.0)の75μg/ml及びD-マンニトールの15mg/mlを注射用蒸留水に溶解して0.3mlとした後、0.22μmのポアサイズを有するメンブランフィルターで濾過滅菌した。得られた溶液を滅菌処理したバイアル瓶中に充填し、同様に滅菌処理したゴム栓を半打栓し、続いてアルミニウムキャップに巻き締めて注射用溶液製剤を得た。この注射用溶液製剤の保存は10℃以下の冷暗所で行う。
 実施例21
 精製されたヒトM-CSF(10mM-リン酸緩衝液 pH7.0)の50μg/mlをNaClで浸透圧比を1に調整した後、0.22μmのポアサイズを有するメンブランフィルターで濾過滅菌した。得られた溶液を滅菌処理したバイアル瓶中に充填し、同様に滅菌処理したゴム栓を打栓し、続いてアルミニウムキャップに巻き締めて注射用溶液製剤を得た。この注射用溶液製剤の保存は10℃以下の冷暗所で行う。
 本発明のエリスロポイエチン、顆粒球コロニー刺激因子又はマクロファージコロニー刺激因子を有効成分として含有する予防・治療薬は、優れた細胞生存延長作用及びChAT賦活作用を有し、しかも、副作用が低いことから、アルツハイマー病、アルツハイマー型老人性痴呆症又は脳血管性痴呆症を始とする脳機能障害による各種の疾患に適用する医薬として有用である。
図1は実験例〔3〕で得られた脳内in vivoモデルにおけるrhEPOの細胞生存延長効果を示すグラフ図であり、図中、縦軸は細胞の相対的な生存率を、また、横軸は実験群をそれぞれ示す。

Claims (3)

  1.  顆粒球コロニー刺激因子を有効成分として含有する脳機能障害による疾患の予防・治療薬。
  2.  脳機能障害による疾患が、細胞生存延長作用及び/又はアセチルコリントランスフェラーゼ賦活作用が有効な疾患である請求項1記載の脳機能障害による痴呆症の予防・治療薬。
  3.  脳機能障害による疾患が、アルツハイマー病、アルツハイマー型老人性痴呆症又は脳血管性痴呆症である請求項1記載の脳機能障害による疾患の予防・治療薬。
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