JP2004130520A - 保温パネルの製造方法 - Google Patents

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Daisuke Endo
遠藤 大輔
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Abstract

【課題】簡単な工程でFRPパネルと保温材とを一体化することができ、安定した品質の保温パネルを低コストで得られる保温パネルの製造方法を提供する。
【解決手段】あらかじめ成形されたウレタン発泡体からなる保温材13と、あらかじめSMC圧縮成形法によるプレス成形で形成された繊維強化プラスチック(FRP)パネル12とを、前記保温材13の外面を包み込むように樹脂コンパウンドを注型成形することによって一体に接着し、保温材13をFRPパネル12と注型成形したFRP層15とで挟み込んだ保温パネル11を得る。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、保温パネルの製造方法に関し、詳しくは、パネル式組み立て水槽の壁面等に使用される繊維強化プラスチック製の保温パネルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、パネル式組み立て水槽の壁面に用いられる保温パネルは、繊維強化プラスチック(FRP)製パネル間に保温材を挟んだ構造を有している。このような保温パネルの製造方法として、あらかじめシートモールディングコンパウンド(SMC)を圧縮成形することによって形成した所定形状の一対のFRPパネル間に保温材を挟み、両FRPパネルの対向面同士及び保温材を接着剤によって接着する方法等が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−226179号公報(第2頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、接着剤を使用する場合は、接着剤の塗布状態によって品質がばらつくことがあり、接着力の信頼性が低いという問題があった。さらに、サンディングによってFRPパネルの接着面から離型材を除去するとともに接着面を荒らしておく必要があるが、このサンディングの状態によっても接着強度に差が出てしまうという問題もある。また、他の製造方法として、ハンドレイアップ法やSMCプレス成形法、BMC成形法が知られているが、いずれの方法においても、製造コストや品質安定性等に問題があった。
【0005】
そこで本発明は、簡単な工程でFRPパネルと保温材とを一体化することができ、安定した品質の保温パネルを低コストで得られる保温パネルの製造方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の保温パネルの製造方法は、あらかじめ成形された保温材と、あらかじめ成形された繊維強化プラスチックパネルとを、前記保温材の外面を包み込むように樹脂コンパウンドを注型成形することによって一体に接着することを特徴とするものであって、特に、前記繊維強化プラスチックパネルがあらかじめシートモールディングコンパウンド圧縮成形法によるプレス成形で成形されたものであり、前記保温材がウレタン発泡体であり、前記樹脂コンパウンドが不飽和ポリエステル樹脂と硬化剤と補強用短繊維との混合物であることを特徴とし、さらに、前記繊維強化プラスチックパネルにおける前記保温材との接着面に600g/m以上のガラスクロスマットが半含浸していることを特徴としている。
【0007】
また、前記注型成形を終えた後、得られた成形品を加熱プレスして前記保温材と前記繊維強化プラスチックパネルとを加熱圧着すること、前記保温材と前記繊維強化プラスチックパネルとを積層する前に、該保温材に前記樹脂コンパウンドを含浸させることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の保温パネルの製造方法により保温パネルを製造する際の注型成形を行っている状態を示す説明図、図2は成形された保温パネルの一例を示す断面図である。まず、図2に示すような保温パネル11を製造するにあたっては、保温パネル11を構成する一方のFRPパネル12を適当な方法、例えば、SMCプレス成形にて所定形状に形成する。
【0009】
すなわち、通常のスチレンモノマーを用いた不飽和ポリエステル樹脂に、炭酸カルシウム粉末を主とする充填材、硬化剤、分散剤等を添加した樹脂コンパウンドを、チョップドロービングガラスやチョップドストランドマット等の補強用の短繊維状のガラス繊維基材に含浸させたSMCを加熱プレスすることによってFRPパネル12を成形する。このFRPパネル12の形状は、その使用状態に応じた強度やデザインを考慮して形成することができる。
【0010】
さらに、FRPパネル12における保温材13との接着面に、番手が600g/m以上のガラスクロスマット14を半含浸させた状態とする。このガラスクロスマット14は、保温材13を接着するときにアンカーとしての効果を発揮し、接着強度を大幅に向上させることができる。ガラスクロスマット14をFRPパネル12の表層に半含浸状態とするには、前記SMCの上に前記ガラスクロスマット14を載せてプレスするだけで自動的に形成することができる。
【0011】
このとき、ガラスクロスマット14の番手が600g/m未満であると、ガラスクロスマット全体がSMCに含浸されてしまうため、前記接着時のアンカー効果を期待することができなくなる。なお、番手が600g/m以上のガラスクロスマットならば前記効果を期待できるが、番手が大きくなりすぎるとSMC表皮への含浸が不十分となってしまうことがあるので、800g/m程度までが適当である。さらに、ガラスクロスマット14を使用しない場合は、プレス成形後のSMCパネル表面に残っている離型材が接着に悪影響を与えるため、表面にサンディングを施して離型材を除去しておく必要がある。
【0012】
また、保温材13は、各種材料を選択可能であるが、強度等を考慮するとウレタン発泡体が好適である。この保温材13は、保温パネル11の形状に合わせてあらかじめ成形あるいは切断して用いられる。
【0013】
一方、このように形成したFRPパネル12と、通常の方法によって所定の形状に成形した保温材13とを接着するとともに、他方のFRP層15を注型成形するための容器21は、FRPパネル12の外周形状に対応した四周の側壁22と、この側壁22内に設置される所定形状の底板23及び天板24とからなるものであって、底板23には、真空ポンプ等の排気手段に接続される排気口25が設けられ、天板24には、樹脂コンパウンドを注入するための注入口26が設けられている。また、各部材は、成形品(保温パネル11)を容器21内から取り出すために分解できるように形成されている。
【0014】
保温パネル11を成形する際には、組み立てた容器21の底板23上に前記FRPパネル12を設置し、このFRPパネル12の上面所定位置に前記保温材13を設置する。そして、天板24を所定位置にセットして前記排気口25から容器内を真空排気した後、前記注入口26から他方のFRP層15を形成するための樹脂コンパウンドを注入する。この樹脂コンパウンドは、前記SMCと同様に、不飽和ポリエステル樹脂に充填材、硬化剤、分散剤等と共に補強用の短繊維を混合したものであって、十分な流動性を有するものを使用すればよく、従来からこの種の注型成形に用いていた樹脂コンパウンドを使用することが可能である。
【0015】
注入口26から注入された樹脂コンパウンドは、保温材13の外面を包み込むように流れるとともに、一部が保温材13に含浸し、さらに、FRPパネル12と保温材13との接触面にも進入する。また、FRPパネル12の表皮に前記ガラスクロスマット14を半含浸状態としておくことにより、このガラスクロスマット14に樹脂コンパウンドが含浸した状態となる。
【0016】
そして、樹脂コンパウンドが硬化した後、容器21から成形品を取り出すことにより、図2に示すように、あらかじめ成形した一方のFRPパネル12と、前記注型成形によって保温材13を包含するように形成された他方のFRP層15との間に保温材13を挟み込んだ保温パネル11を得ることができる。
【0017】
このように、他方のFRP層15の成形と同時に保温材13をFRPパネル12に一体に接着することにより、十分な接着強度を安定して得られることができる。また、注型成形を行う容器内にあらかじめ成形したFRPパネル12と保温材13とを設置して樹脂コンパウンドを注入するだけで得ることができるので、作業性が向上するだけでなく、品質のばらつきも抑えることができ、しかも、高価なプレス機や金型等の設備も不要となるため、均一な品質の保温パネル11を安定して低コストで製造することが可能となる。
【0018】
また、このようにして注型成形を行った後、得られた成形品を加熱プレスして前記保温材13と前記繊維強化プラスチックパネル12とを圧着することにより、両者の接着力をさらに高めることができる。さらに、前記容器21内にセットする前の保温材13に前記樹脂コンパウンドを含浸させておくこともできる。
【0019】
ここで、前記方法で製造した保温パネル11と、従来法においてサンディングを行って接着した保温パネルと、サンディングを行わずに接着した保温パネルとにおける接着強度を比較した。なお、樹脂コンパウンドや保温材(発泡ウレタン)にはそれぞれ同種のものを使用し、形状も同一とした。その結果、本発明方法により得た保温パネル11の接着強度は1.0t/mであり、破壊形態が保温材13の破壊であったのに対し、サンディングを行った従来の保温パネルにおける接着強度は1.0t/m、破壊形態は界面剥離、また、サンディングを行わなかった従来の保温パネルにおける接着強度は0.7t/mであり、破壊形態は保温材の破壊であった。この結果から、本発明方法で製造した保温パネルは、サンディングを行って積層接着したものと同等の接着強度を有していることが分かる。
【0020】
さらに、前記保温パネル11について、FRP水槽構造設計計算法に記載されているパネル耐圧試験に準拠して水圧荷重による強度剛性試験を行い、図3に示す水圧−歪み曲線(SS曲線)を得た。この試験結果から、破壊水圧は約100kPa(1.0kgf/cm)以上であることがわかった。また、破壊位置は、保温パネル11におけるFRPパネル12のリブ部における第1ボルト部分であり、この部分に亀裂破断が生じた。なお、保温材13及びFRP層15にクラックは発生しなかった。さらに、FRPパネル12と保温材13との間及び保温材13とFRP層15と間には剥離を生じなかった。
【0021】
また、SS曲線から、保温パネル11における両面(接水部と外側)で歪み量に大きな差はないことが分かる。水圧試験機の枠材に拘束しているのはFRPパネル12のリブ部のみであり、他方は自由端となっているので、FRPパネル12と保温材13との間に大きな隙間が発生した場合は、繰り返し荷重の間で歪み量と水圧との関係にヒシテリシスあるいは両面の歪み量に差が発生するはずである。試験の結果、SS曲線にヒシテリシスはなく、ほぼ同じ軌跡を辿っていることが分かる。これにより、FRPパネル12と保温材13とは、お互いの初期形状を維持したまま変形していることが分かる。すなわち、保温パネル11は、一体になっているものと考えられる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の保温パネルの製造方法によれば、ウレタン発泡体等の保温材をFRPで挟み込んだ保温パネルを容易に製造することができ、十分な接着強度により一体化された製品を安定した品質で、かつ、低コストで得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】注型成形時の状態を示す説明図である。
【図2】保温パネルの一例を示す断面図である。
【図3】保温パネルのSS曲線を示す図である。
【符号の説明】
11…保温パネル、12…FRPパネル、13…保温材、14…ガラスクロスマット、15…FRP層、21…容器、22…側壁、23…底板、24…天板、25…排気口、26…注入口

Claims (5)

  1. あらかじめ成形された保温材と、あらかじめ成形された繊維強化プラスチックパネルとを、前記保温材の外面を包み込むように樹脂コンパウンドを注型成形することによって一体に接着することを特徴とする保温パネルの製造方法。
  2. 前記繊維強化プラスチックパネルは、あらかじめシートモールディングコンパウンド圧縮成形法によるプレス成形で成形されたものであり、前記保温材がウレタン発泡体であり、前記樹脂コンパウンドが不飽和ポリエステル樹脂と硬化剤と補強用短繊維との混合物であることを特徴とする請求項1記載の保温パネルの製造方法。
  3. 前記繊維強化プラスチックパネルにおける前記保温材との接着面に600g/m以上のガラスクロスマットが半含浸していることを特徴とする請求項1記載の保温パネルの製造方法。
  4. 前記注型成形を終えた後、得られた成形品を加熱プレスして前記保温材と前記繊維強化プラスチックパネルとを加熱圧着することを特徴とする請求項1記載の保温パネルの製造方法。
  5. 前記保温材と前記繊維強化プラスチックパネルとを積層する前に、該保温材に前記樹脂コンパウンドを含浸させることを特徴とする請求項1記載の保温パネルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022052855A (ja) * 2020-09-24 2022-04-05 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置および断熱部材

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