JP2004130438A - ブラスト材の吹出し方法と装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ブラストエアライン4の途中をそのほぼ周方向に連続したまたは並んだ開口6にてブラスト材貯留域7内に開放し、ブラストエアライン4に供給して前記開口6部を通過するエア3に前記開口6を通じブラスト材1を導入してエア3とともに以降へ吹き出させるようにして、上記の目的を達成する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラスト材を供給エアーとともに噴き付けて処理対象物の被処理面をブラスト処理するのに用いるブラスト材の吹出し方法と装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ブラスト処理は工業上、砂などをブラスト材として永年行なわれ、金属表面の研磨や硬化の加工、金属やガラス表面の梨地化加工などに広く用いられてきた。
【0003】
本出願人はこのブラスト処理につき、型成形品のバリ取り、表面の研削、研磨、塗料剥がし、洗浄など種々な用途をブラスト方法や装置、システムなどとともに開発している。
【0004】
その多くの場合に、図5に示すようなブラスト材の吹出し方式を採用している。この方式はエアaが供給されるブラストエアラインbの途中に、ブラスト材cを貯留するブラスト材容器eからオリフィスfを介し下方に延びたノズルdを接続し、このノズルdの先端をブラストエアラインb内に臨ませて斜めに切断し、この切断によって形成したノズル口d1を下流側に向けてブラストエアラインb内に開口させている。
【0005】
これによると、ブラスト材容器e内のブラスト材cは、オリフィスfによる規制のもとに自重による流下でノズルdを通じてブラストエアラインb内に流れ込むのと、エアaの流れによって下流側に開口しているノズル口d1の附近にできる負圧による吸引作用がノズルdを通じて及びブラストエアラインb内に引き込まれるのとで、比較的スムーズに供給し、ほぼ、むらなくエアaに混合して吹き出しブラスト処理に供することができる。また、ノズル口d1の切断角度やブラストエアラインb内への突出量などを調整することで、ブラスト材cの供給流量の違いやブラスト材cの種類の違いに対応することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ブラスト処理の開発の進展に伴い、多種多様なブラスト材を採用し、また新規なブラスト材の使用を試みているなか、上記のようなブラスト材の吹出し方式ではブラスト材を首尾よく噴き出せないことがある。例えば、おが屑のように軽すぎるブラスト材は、棚吊やブリッジなどが生じやすく吹出し不良を招く。水気や油気のあるブラスト材は流動性が悪く凝集しやすいのでスムーズに噴き出せない。このため、予め洗浄や乾燥処理を行う必要がある。また、ブラスト材を回収しながら再使用するブラスト処理でバリ取りをすると、ブラスト材にバリが次第に混入して詰まりやすくなり、吹出し不能になる。ブラスト材が微粉であるほどブリッジが生じやすく吹出し不良を招く。
【0007】
本発明の目的は、重いブラスト材、軽いブラスト材、微粉、水気や油気のあるブラスト材、バリなどの詰まりの原因になる異物が混在するブラスト材など、どのようなブラスト材でも、前洗浄や前乾燥なしに安定して吹き出しブラスト処理に供することができるブラスト材の吹出し方法と装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明のブラスト材吹出し方法は、エアを供給したブラストエアライン内にその途中でブラスト材を導入してエアとともに以降へ吹き出すのに、ブラストエアラインの途中をそのほぼ周方向に連続したまたは並んだ開口にてブラスト材貯留域内に開放し、ブラストエアラインに供給して前記開口部を通過するエアに前記開口部を通じブラスト材を導入してエアとともに以降へ吹き出させることを1つの特徴としている。
【0009】
このような構成では、ブラストエアラインに供給したエアが、ブラストエアラインのほぼ周方向に連続したまたは並んだ開口の内側を、これと交差する向きにて外まわりへの吹出しなく一瞬に通過することにより強い負圧が生じ、これがこの開口の外まわりのブラスト材に及んで、ブラストエアライン内に分散させながら吸い込み、下流へ吹き飛ばすことを連続に繰り返してブラストエアラインの以降の部分へエアとともに吹出させるので、ブラスト材貯留域ではその広さによって前記開口外周りの吸い込み域へのブラスト材の自重を伴う補充が、ブラスト材の種類の違いにかかわらず、従って、おが屑などの軽いブラスト材、水気や油気のあるブラスト材、バリなど詰まり易い異物が混入したブラスト材、微粉などであっても、前洗浄や前乾燥なしに、棚吊、ブリッジ、詰まりなどなく確実に行なえるのと相まって、ブラスト材をエアとともに以降のエアラインへ安定して吹き出させ、ブラスト処理などに供することができる。
【0010】
エアはブロワによって供給する、さらなる構成では、ブロワによって風量を確保しやすく、ブラスト材の投射量は風量によって確保できるという本発明者による先の知見から、ブラストエアラインおよびその先端に設ける吹出し筒ないしは吹出しノズルは比較的大径のものとしてブラスト処理に十分な風量でエアの吹き出しを図る上で好適であり、バリなど詰まりの原因になる異物が混入するような、また、混入しているブラスト材でも、選別や前洗浄などなしに詰まりなく使用してバリ取りなどができるし、バリ取りでも十分な風量によるブラスト材の十分な投射量によって短時間に確実に処理することができる。
【0011】
ブロワが中圧以下のものである、さらなる構成では、吹出し空気が大気温度+40℃〜60℃、例えば80℃〜100℃程度には十分昇温していて、ブラスト材に湿気や水気があってもこれを昇温空気によって加熱して発散させ、乾燥させられるので、ブラスト材が湿気や水気によって凝集するのを分散させてより安定に吹き出しブラストに供することができる。
【0012】
開口の開口域幅またはおよび開口域長さによってブラスト材の導入流量を調節する、さらなる構成では、開口域幅をエアの吹き出しが生じない範囲で大きくすることにより、ブラスト材の吸い込み流量を多くすることができ、開口域長さはエアの吹き出しに影響なく、その大きさに応じてブラスト材の吸い込み量を増減できるが、ブラストエアラインの周長全域に設ける場合通路断面積の大小の影響を受けるので、これが不都合な場合に開口域幅と併せ調節すると好適である。
【0013】
開口域長さはブラストエアラインの上側を閉じ域として調節する、さらなる構成では、閉じ域がなければブラスト材は、負圧による吸い込みに加え、自重によっても開口へ上方から流れ込むので、適量のブラスト材を吹き出すのに適し、上部に閉じ域があると、その開口域長さに応じてブラスト材の自重による開口への流れ込みを制限しブラスト材の供給量を調節することができる。特に、閉じ域を外れた部分での開口への流れ込みは、閉じ域のエッジからの安息角に沿う状態でなされる。従って、閉じ域長さと安息角との関係によってブラストエアラインの通路断面積のどの程度の割合に流れ込ませるかが容易に判断でき、ブラスト材の供給量の調節を的確に行える。また、閉じ域長さをブラスト材の安息角に沿った自重での流れ込みが生じないように設定すると、ブラスト材の供給は負圧による開口を通じた吸い込みだけで行うようになり、自重による流れが安定でないおが屑などの軽いブラスト材や微粉なブラスト材を吸い込みのみによって安定に供給することができるし、この場合の開口域幅や開口域長さによって供給量を容易に調節することができる。
【0014】
上記のような方法を達成するブラスト材の吹出し装置としては、ブラスト材を貯留し供給するブラスト材容器と、エアの供給を受け、途中でブラスト材容器内のブラスト材を導入してエアとともに以降へ吹き出させるブラストエアラインを備えた基本的構成において、
ブラストエアラインの途中にほぼ周方向に連続したまたは並んだ開口を設けて、この開口をブラスト材容器のブラスト材貯留域に臨ませたことを1つの特徴とする装置でも、
また、ブラストエアラインの途中をブラスト材容器のブラスト材貯留域に通し、この途中にほぼ周方向に連続したまたは並んだ開口を設けて前記ブラスト材貯留域に開放させたことを他の特徴とする装置でもよい。
【0015】
これらの構成では、ブラストエアラインのほぼ周方向の開口が、ブラスト材貯留域に臨むか開放していて、ブラストエアラインに供給したエアが、ブラストエアラインのほぼ周方向に連続したまたは並んだ開口の内側を、これと交差する向きにて外まわりへの吹出しなく一瞬に通過するときの強い負圧により、この開口が臨むか開放された部分の外まわり域のブラスト材に吸引力を及ぼして、ブラストエアライン内に分散させながら吸い込み、下流へ吹き飛ばすことを連続に繰り返すし、ブラスト材貯留域ではその広さによって前記開口外周りの吸い込み域へのブラスト材の自重による補充が、ブラスト材の種類の違いにかかわらず、棚吊、ブリッジ、詰まりなどなく確実に行なえるので、ブラスト材を安定して吹き出させてブラスト処理に供することができる。
【0016】
開口を、ブラストエアラインの分断部が形成している、さらなる構成では、ブラストエアラインの分断部を突き合せるだけで、ほぼ周方向に連続したスリット状に形成することができる。
【0017】
分断部の間隔を調節して開口域幅を調節する開口調節手段を有している、さらなる構成では、分断部の間隔を開口調節手段によって調節するだけで、開口域幅を調節することができる。
【0018】
開口を上方から覆って開口域長さを調節する開口調節シャッタを、着脱、交換、または長さ調節ができるように設けた、さらなる構成では、開口調節シャッタの着脱、長さが異なるものとの交換、長さ調節によって、開口の開口域長さを調節することができる。
【0019】
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面によって明らかになる。これら本発明の各特徴は、可能な範囲で個別に、あるいは互いに複合して適用することができる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明に係るブラスト材の吹出し方法と装置の実施例について図1〜図4を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
本実施例のブラスト材の吹出し方法は、例えば、図1に示すようなブラスト装置Aに用いられる。このブラスト装置Aはブラスト材1を貯留し供給するブラスト材容器2と、エア3の供給を受け、途中でブラスト材容器2内のブラスト材1を導入してエア3とともに吹き出させブラスト処理に供するブラストエアライン4を備えている。ブラストエアライン4の先端には通常、開閉トリガを持ったガンタイプの筒状ないしはノズル状をした金属製の吹出し筒5が設けられ、エアを適度に絞って、あるいは絞らずに比較的長期に摩耗なく安定して吹き出せるようにしてある。
【0022】
本実施例のブラスト装置Aは、図1に示すようにエア3を供給したブラストエアライン4内にその途中でブラスト材1を導入してエア3とともに以降へ吹き出して、ブラストエアライン4の先端の吹出し筒5に供給し、吹出し筒5からの吹き出しによってブラスト処理に供する。このために、ブラストエアライン4の途中をそのほぼ周方向に連続したまたは並んだ開口6にてブラスト材容器2におけるブラスト材貯留域7内に開放している。これにより、ブラストエアライン4に供給して前記開口6部を通過するエア3に前記開口6部を通じブラスト材1を導入してエア3とともにブラストエアライン4の以降へ吹き出させ、前記ブラスト処理に供する。
【0023】
このようにブラストエアライン4に供給したエア3が、ブラストエアライン4のほぼ周方向に連続したまたは並んだ開口6の部分を、これと交差する向きにて外まわりへの吹出しなく一瞬に通過するとき強い負圧が生じる。この負圧はこの開口6の外まわりにあるブラスト材貯留域7のブラスト材1に吸引力を直接及ぼして、ブラストエアライン4内に分散させながら吸い込み、下流へ吹き飛ばすことを連続に繰り返して以降への吹出しを図る。これに併せ、ブラスト材貯留域7ではその広さによって前記開口6外周りの吸い込み域8へのブラスト材1の自重による補充が、ブラスト材1の種類の違いにかかわらず、従って、おが屑などの軽いブラスト材1、水気や油気のあるブラスト材1、バリなど詰まり易い異物が混入したブラスト材1、微粉なブラスト材1などであっても、前洗浄や前乾燥などの前処理なしに、棚吊、ブリッジ、詰まりなどなく確実に行なえるのと相まって、ブラスト材1を安定してブラストエアライン4の以降の部分へ吹き出させ、前記ブラスト処理に供することができる。開口6はエア3の流れに直角な向きであるほどエア3の開口6外まわりへの吹出しを防止することができ、エア3の流れ方向に一致するほどエア3の開口6外まわりへの吹出しを助長することになる。しかし、開口6がブラストエアライン4の軸線に対して斜めであったり、波型であったりすることもできる。また、ほぼ周方向に並ぶ開口6とは、開口6が周方向に不連続に設けられる態様を含むことを意味し、不連続部分が少ないほど、ブラスト材1の投射量を多くするのに対応しやすい。
【0024】
ブラストエアライン4の開口6が臨み、または開放されるブラスト材貯留域7は、開口6を有したブラストエアライン4の外まわりで広いほど、ブラスト材1の棚吊、ブリッジ、詰まりなどは生じにくい。しかし、あまり広すぎるとブラストエアライン4を流れるエア3の負圧によるブラスト材1の吸い込み引き込みが広域に分散しすぎてブラスト材1を十分に吸い込めないことが考えられるし、装置が徒に大きくなる。そこで、本例では図1、図2に示すように、そのような棚吊、ブリッジ、詰まりなどが生じないのを条件にブラスト材容器2よりも十分に小さくしたエジェクターボックス12をブラスト材容器2の下部に設けて、このエジェクターボックス12内にブラストエアライン4の開口6を臨ませ、ないしは開放して、前記ブラスト材1の導入を図るようにしている。これを満足するのに図示する例では、ブラストエアライン4の径に対してエジェクターボックス12の径を約2.5倍程度に設定してある。もっとも、ブラストエアライン4およびエジェクターボックス12の一方または双方は必ずしも横断面円形である必要はない。
【0025】
エジェクターボックス12の下部にはオイルなどのドレン溜まり14が設けられ、ドレン溜まり14の排砂口15にはキャップ16をねじ合わせて着脱できるように装着し、溜まった油や水などのドレンはもとより、ブラスト材容器2内のブラスト材1を排出することもできる。
【0026】
一方、エア3は例えばブロワ11によってヘッダー10を介し安定した圧力、流量にて供給している。ブロワ11を採用すると風量を確保しやすい。これにより、ブラスト材1の投射量は風量によって確保できるという本発明者の知見から、ブラストエアライン4および吹出し筒5ないしは吹出しノズルは比較的大径のものとしてブラスト処理に十分な風量でエアのを吹き出しを図る上で好適であり、バリなど詰まりの原因になる異物が混入するような、また、混入しているブラスト材でも、詰まりなく使用することができるし、バリ取りでも十分な風量によるブラスト材の十分な投射量によって短時間に確実に処理することができる。
【0027】
ブロワ11は特に中圧以下のものを採用する。これにより、吹出しエア3が2kg/cm2以下程度の低圧で80℃程度、これを超える3kg/cm2前後の中圧で100℃程度には昇温していて、ブラスト材1に湿気や水気があってもこれを昇温空気によって加熱して発散させ、乾燥させられる。従って、ブラスト材1が湿気や水気によって凝集するのを分散させて、より安定に吹き出しブラストに供することができる。
【0028】
また、開口6の図1に示す開口域幅Bまたはおよび図3、図4に示す開口域長さLによってブラスト材1の導入流量を調節する。開口域幅Bをエア3の開口6からの吹き出しが生じない範囲で大きくすることにより、ブラスト材1の吸い込み量を多くすることができ、開口長さLはエア3の吹き出しに影響なく、その大きさに応じてブラスト材1の吸い込み量を増減できるが、ブラストエアライン4の周長全域に設ける場合通路断面積の大小の影響を受ける。このため、これが不都合な場合に開口域幅Bと併せ調節すると好適である。
【0029】
開口域長さLは図2、図3、図4に示す例のようにブラストエアライン4の上側を閉じ域21として調節する。図1に示すように閉じ域21がなければブラスト材1は、負圧による吸い込みに加え、自重によっても開口6へ上方から流れ込む。これにより、多量のブラスト材1を吹き出すのに適する。一方、上部に閉じ域21があると、その長さL1に応じてブラスト材1の自重による開口6への流れ込みを制限しブラスト材1の供給量を調節することができる。
【0030】
特に、閉じ域21を外れた部分での開口6への流れ込みは、閉じ域21のエッジ21aからの安息角θに沿う状態でなされる。これにより、閉じ域長さL1と安息角θとの関係によってブラストエアライン4の通路断面積に対し、どの程度の範囲、割合に流れ込ませるかが容易に判断でき、ブラスト材1の供給量の調節を的確に行える。また、閉じ域長さL1を図4に示すようにブラスト材1の安息角θに沿った自重での流れ込みが生じないように設定すると、ブラスト材1の供給は負圧による開口6を通じた吸い込みだけで行うようになり、自重による流れが安定でないおが屑などの軽いブラスト材1や微粉なブラスト材1を吸い込みのみによって安定に供給することができる。また、この場合の開口域幅Bや開口域長さLによって供給量を容易に調節することができる。
【0031】
以上のような方法を達成するのに本実施例のブラスト装置Aは、特に、開口6を、ブラストエアライン4の分断部31が形成している。これにより、ブラストエアライン4の分断端31aどうしを突き合せるだけで、ほぼ周方向に連続した環状のスリットに形成することができる。具体的には、2つの接続管32、33をエジェクターボックス12の両側から挿入してほぼ中央部にて突合せ、周方向に連続した、つまりブラストエアライン4の途中が完全に分断したスリット状の開口6を全周に形成している。
【0032】
また、分断部31の間隔を調節して開口域幅Bを調節する開口幅調節手段34を有している。この開口幅調節手段34は、接続管32、33をエジェターボックス12の周壁に固着したガイド管37に対して抜き差しできるように嵌め合わせて、パイプホルダーナット36をガイド管37に螺子合わせることにより、パイプホルダーナット36とガイド管37との間に挟み付けたOリング38を接続管32、33の外周面に押し付けて三者間をシールするとともに接続管32、33を着脱できるように締結し取り付けるようにしてある。
【0033】
パイプホルダーナット36による接続管33の締結を緩めると、接続管32、33を抜き差しできるし、接続管32、33の間隔を調節して開口6の開口域幅Bを簡単に調節することができる。この調節が正確に行なわれるようにするには、接続管32、33とガイド管37との間に開口6の開口域幅Bを表示する目盛りと指標を設けるのが好適である。これによると、接続管32、33の間隔ないしは開口6の開口域幅Bを実測する手間が省ける。しかし、接続管32、33の一方のみによって間隔を調整し、開口域幅Bを調節する方が手間が省けるし、開口幅調節手段34の構造が簡単になる。図2に示す例では上流側の接続管32はエジェクターボックス12に溶接部35などで固着しておき、下流側の接続管33のみを着脱、および間隔調整できるようにしている。また、下流側の接続管33はブラスト材1が吹き込まれて撹乱状態となる部分であるので、着脱できるのはメンテナンスに好適である。接続管33の内面にタングステンなどの耐磨耗性の高い材料によるライナーを設けて摩耗を防ぎ、寿命を長くすることができる。
【0034】
また、開口6を上方から覆って開口域長さLを調節する図2、図3、図4に示すような開口調節シャッタ41を、着脱、交換、または長さ調節ができるように設ける。図示する例では、開口調節シャッタ41を接続管32、33の分断端管に跨って当てがい、固着側の接続管32にボルト42により螺子止めして着脱できるように取り付け、幅、つまり閉じ域長さL1の異なったものと取り替えることにより、閉じ域長さL1を調節し、その結果、開口6の開口域長さLを調節する。
【0035】
なお、図2に示す例ではエジェクターボックス12とブラスト材容器2との間に手動の開閉弁13を設けて、ブラスト材1の供給開始やメンテのためなどの供給停止が手動操作で行えるようにしている。しかし、手動のものに代えて電磁弁などとし、自動で、あるいはスイッチ操作で開閉するようにもできる。このような開閉弁13なども開き状態ではブラスト材1に棚吊、ブリッジ、詰まりなどが生じないだけの広い通路断面積を持ったものとするのは勿論である。図2に示す例ではエジェクターボックス12よりも小径であるが、内部にブラストエアライン4などが存在しないので問題はない。
【0036】
さらに、図1に示す例では、ブラスト材容器2の上にブラスト材補給タンク51からの補給口51aを接続し、この補給口51aを下方から開閉する傘弁52を設けてある。傘弁52は接続管32から分岐した分岐路54からのエア3をブラスト材容器2内に導き、傘弁52に閉じ圧を与える開閉調節器53に設けられ、ブラスト材容器2内がブラスト材1の消費によって負圧になって、これが分岐路54からの閉じ圧に打ち勝つ都度傘弁52が開き、ブラスト材補給タンク51からブラスト材容器2内にブラスト材1が補給されるようになっている。
【0037】
また、ブラストエアライン4の分岐路54の分岐位置、および接続管32よりもさらに上流側からエアブロー回路55が三方弁56を介して分岐し、ブラストエアライン4の接続管33の下流側、できれば下流側直ぐの位置に接続してある。これによりブラスト処理を停止するとき、三方弁56を図1のブラスト材供給状態から180°反転させて、ブラストエアライン4のエア3がエアブロー回路55に流れるようにすると、ブラストエアライン4の下流側に残存するブラスト材1をブラスト処理に関係なく吹出しておけるので、次にブラスト処理を開始する際にブラストエアライン4の下流側にブラスト材1が残っていることによる初期吹出しの負荷を無くすか低減することができる。特に、ブラストエアライン4の下流側、つまり吹出し筒5側が高い位置にあるような場合は、残留するブラスト材1が低位部に戻って溜まりが生じるので、次のブラスト再開にさいしてこれを一挙に吹出すために異常に高い負荷に対応する必要があった問題が解消する。
【0038】
本発明のブラスト材の吹出し方法と装置は、先の出願に係る特開平9−103960号、特開平11−285972号、特開平11−291172号、特開平11−333727号に開示されたブラスト方法や装置に適用して好適であり、特に、特開平11−333727号での1つのブラスト材容器2に複数のブラストラインを並列に接続して同時、あるいは異時、あるいは位相を持って働かせ用いるようにすることができる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、ブラストエアラインに供給したエアが、ブラストエアラインのほぼ周方向に連続したまたは並んだ開口部分を、これと交差する向きにて外まわりへの吹出しなく一瞬に通過するときの負圧により、この開口の外まわりにあるブラスト材貯留域のブラスト材に吸引力を直接及ぼして、ブラストエアライン内に分散させながら引き込み、先へ吹き飛ばすことを連続に繰り返してブラストエアラインの以降部分へエアとともに吹出させるので、ブラスト材貯留域ではその広さによって前記引き込み域へのブラスト材の自重による補充が、ブラスト材の種類の違いにかかわらず、従って、おが屑などの軽いブラスト材、水気や油気のあるブラスト材、バリなど詰まり易い異物が混入したブラスト材、微粉などであっても、前洗浄や前乾燥などの前処理なしに、棚吊、ブリッジ、詰まりなどなく確実に行なえるのと相まって、ブラスト材を安定して吹き出させ、ブラスト処理などに供することができる。
【0040】
エアはブロワによって供給する、さらなる構成によれば、風量を確保しやすく、ブラスト材の投射量は風量によって確保できるという本発明者の知見から、ブラストエアラインおよび吹出し筒ないしは吹出しノズルは比較的大径のものとしてブラスト処理に十分な風量のエアを吹き出すのに好適で、バリなど詰まりの原因になる異物が混入するような、また、混入しているブラスト材でも、詰まりなく使用することができるし、バリ取りでも十分な風量によるブラスト材の十分な投射量によって短時間に確実に処理することができる。
【0041】
ブロワが中圧以下のものである、さらなる構成によれば、吹出し空気が80℃〜100℃程度には昇温していて、ブラスト材に湿気や水気があってもこれを昇温空気によって加熱して発散させ、乾燥させられるので、ブラスト材が湿気や水気によって凝集するのを解除して、より安定に吹き出してブラストに供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な1つの実施例としての、ブラスト材吹出し方法と装置を示す半部を断面して見た構成図である。
【図2】図1の装置の変形例を示す一部を断面して見た側面図である。
【図3】図2の装置の開口域長さの1つの調節状態を示す断面図である。
【図4】図2の装置の開口域長さの別の調節状態を示す断面図である。
【図5】従来のブラスト材吹出し装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ブラスト材
2 ブラスト材容器
3 エア
4 ブラストエアライン
5 吹出し筒
6 開口
7 ブラスト材貯留域
8 吸い込み域
11 ブロワ
12 エジェクターボックス
31 分断部
31a 分断端
32、33 接続管
34 開口幅調節手段
41 開口調節シャッタ
Claims (11)
- エアを供給したブラストエアライン内にその途中でブラスト材を導入してエアとともに以降へ吹き出すのに、
ブラストエアラインの途中をそのほぼ周方向に連続したまたは並んだ開口にてブラスト材貯留域内に開放し、ブラストエアラインに供給して前記開口部を通過するエアに前記開口を通じブラスト材を導入してエアとともに以降へ吹き出させることを特徴とするブラスト材の吹出し方法。 - エアはブロワによって供給する請求項1に記載のブラスト材の吹出し方法。
- ブロワは中圧以下のものを用いる請求項2に記載のブラスト材の吹出し方法。
- 開口の開口域幅またはおよび開口域長さによってブラスト材の導入流量を調節する請求項1〜3のいずれか1項に記載のブラスト材の吹出し方法。
- 開口域長さはブラストエアラインの上側を閉じ域として調節する請求項4に記載のブラスト材の吹出し方法。
- ブラスト材を貯留し供給するブラスト材容器と、エアの供給を受け、途中でブラスト材容器内のブラスト材を導入してエアとともに以降へ吹き出させるブラストエアラインを備えたブラスト材の吹出し装置において、
ブラストエアラインの途中にほぼ周方向に連続したまたは並んだ開口を設けて、この開口をブラスト材容器のブラスト材貯留域に臨ませたことを特徴とするブラスト材の吹出し装置。 - ブラスト材を貯留し供給するブラスト材容器と、エアの供給を受け、途中でブラスト材容器内のブラスト材を導入してエアとともに以降へ吹き出させるブラストエアラインを備えたブラスト材の吹出し装置において、
ブラストエアラインの途中をブラスト材容器のブラスト材貯留域に通し、この途中にほぼ周方向に連続したまたは並んだ開口を設けて前記ブラスト材貯留域に開放させたことを特徴とするブラスト材の吹出し装置。 - ブラストエアラインは中圧以下のブロワをエア供給源として接続されている請求項6、7のいずれか1項に記載のブラスト材の吹出し装置。
- 開口は、ブラストエアラインの分断部が形成している請求項6〜8のいずれか1項に記載のブラスト材の吹出し装置。
- 分断部の間隔を調節して開口域幅を調節する開口調節手段を有している請求項9に記載のブラスト材の吹出し装置。
- 開口を上方から覆って開口域長さを調節する開口調節シャッタを、着脱、交換、または長さ調節ができるように設けた請求項9、10のいずれか1項に記載のブラスト材の吹出し装置。
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