JP2004128022A - 基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板の搬送処理時間を短縮することができ、基板処理装置のフットプリントを低減することができる基板処理装置を提供することを課題とする。
【解決手段】異なる雰囲気間で処理する基板2の授受を行うロードロック室7を具備する基板処理装置において、ロードロック室7内に、上下少なくとも2段以上の基板支持部200a、200bと、ロードロック室7内で基板2の位置合わせを行う基板アライメント装置6とを設けた基板処理装置。
【選択図】 図1
【解決手段】異なる雰囲気間で処理する基板2の授受を行うロードロック室7を具備する基板処理装置において、ロードロック室7内に、上下少なくとも2段以上の基板支持部200a、200bと、ロードロック室7内で基板2の位置合わせを行う基板アライメント装置6とを設けた基板処理装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェハ等の基板の処理を行う基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10は従来の基板処理装置の一部切断上面図、図11は図10の矢印D方向から見た該基板処理装置の一部切断側面図である。本基板処理装置は、基板を1枚または2枚ずつ処理する枚葉式である。
【0003】
100は基板処理装置、2は半導体ウェハ等の基板、30は基板2をまとめて複数枚収納するための蓋付きで密閉可能なカセット(FOUP(Front Opening Unified Pod))、3はカセット30を載置するロードポート、4はローダ室(大気搬送室)、5はローダ(大気ロボット)、51はローダ5のアーム、6は基板アライメント装置(基板位置決め装置)、7はロードロック室(予備室)、8は真空搬送室、9は真空ロボット、91は真空ロボット9のアーム、10は冷却室、11は基板2を処理する反応室、12、13はゲートである。
【0004】
基板アライメント装置6は、ロードポート3からロードロック室7に搬入する前の基板2が一定方向になるように基板2を回転させ、位置を決める。
【0005】
ローダ5は、基板2をカセット30からロードロック室7へ搬送する。
【0006】
ロードロック室7は、基板2を真空搬送室8へ搬入出するために排気制御される。
【0007】
真空搬送室8は、基板2を反応室11へ搬送する。
【0008】
従来の基板処理装置100では、基板アライメント装置6が、図10に示すように、ローダ室4内に1個設けられていた。
【0009】
《カセット30から真空搬送室8までの基板2の搬送》
基板2をロードポート3上に載置されたカセット30から真空搬送室8まで搬送する手順について、図12(a)を用いて説明する。ただし、図12(a)(図12(b)も)には、反応室11が1個のみ図示され、また冷却室10は図示省略されている。
【0010】
▲1▼基板2をカセット30からローダ5のアーム51上に搬送する。
【0011】
▲2▼基板2を基板アライメント装置6上へ搬送する。
【0012】
▲3▼基板アライメント装置6にて基板2のアライメント(位置合わせ)処理を実行する。
【0013】
▲4▼基板2を基板アライメント装置6からロードロック室7へ搬送する。(ただし、▲4▼の開始前にロードロック室7は大気圧になっている。)
▲5▼ロードロック室7の圧力を真空搬送室8と同じ圧力に変更する。
【0014】
▲6▼基板2をロードロック室7から真空搬送室8へ搬送する。
【0015】
《真空搬送室8からカセット30までの基板2の搬送》
また、基板2を真空搬送室8からロードポート3上のカセット30まで搬送する手順について、図12(b)を用いて説明する。
【0016】
▲1▼ロードロック室7の圧力を真空搬送室8と同じ圧力に変更する。
【0017】
▲2▼基板2を真空搬送室8からロードロック室7へ搬送する。
【0018】
▲3▼基板2を冷却する。
【0019】
▲4▼ロードロック室7の圧力を大気圧に変更する。
【0020】
▲5▼基板2をロードロック室7からローダ5のアーム51上に搬送する。
【0021】
▲6▼基板2をカセット30へ搬送する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
図12(a)に示したカセット30から真空搬送室8までの搬送手順において、▲1▼から▲6▼の並列処理はできないため、処理時間は、〈式1〉のようになる。
【0023】
カセットから真空搬送室までの処理時間=▲1▼+▲2▼+▲3▼+▲4▼+▲5▼+▲6▼ …〈式1〉
〈式1〉より、基板2の搬送時間、アライメント処理時間、圧力変更時間の各制御時間の短縮によってのみ、合計時間の短縮ができるが、各々限界があり、搬送処理時間の大幅な縮小は困難である。
【0024】
また、反応室11を1台備えた基板処理装置の横幅(フットプリント)は、〈式2〉のようになる。
【0025】
反応室1台基板処理装置の横幅={MAX(ローダ室の幅、真空搬送室の幅、反応室の幅)} …〈式2〉
従来の反応室11を1台備えた基板処理装置100では、ローダ室4内に基板アライメント装置6があるため、〈式2〉より、ロードロック室7から反応室11までの基板処理装置100の横幅よりもローダ室4の横幅が大きくなり、ローダ室4の横幅が基板処理装置100全体の横幅となる。真空搬送室8、反応室11を小型化しても、ローダ室4の横幅分の設置幅が必要である。
【0026】
本発明の目的は、基板の搬送処理時間を短縮でき、基板処理装置のフットプリントを低減できる基板処理装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、異なる雰囲気間で基板の授受を行う予備室を具備する基板処理装置において、前記予備室内に、上下少なくとも2段以上の基板支持部と、前記予備室内で前記基板の位置合わせを行う基板位置合わせ手段とを設けたことを特徴とする。
【0028】
本発明の基板処理装置では、予備室内に、上下少なくとも2段以上の基板載置台と、基板位置合わせ手段とを設けたことにより、基板の搬送処理時間を短縮でき、基板処理装置のフットプリントを低減することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下で説明する図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0030】
図3は本発明の実施の形態の基板処理装置の一部切断上面図、図4は図3の矢印B方向から見た該基板処理装置の一部切断側面図である。
【0031】
1は基板処理装置である。なお、ロードロック室7とローダ室4以外の構成は、図9、図10に示した従来の基板処理装置100とほぼ同様であり、個々の説明は省略する。
【0032】
図2(a)〜(f)は本発明の実施の形態の基板処理装置の概要を説明する図で、(a)はロードロック室7の断面側面図、(b)はロードロック室7の断面上面図、(c)〜(f)はそれぞれロードロック室7におけるアライメント(位置決め)処理を示す断面側面図である。
【0033】
アライメント処理とは、前述のように、ロードポート3からロードロック室7に搬入する前の基板2が一定方向になるように基板2を回転させ、位置を決める処理であり、基板面方向の位置修正も含む。しかし、基板面方向の位置修正手順や位置修正手段についての詳細な説明および図示は省略する。
【0034】
本実施の形態は、異なる雰囲気間で基板2の授受を行う予備室、すなわち、ロードロック室7を具備する基板処理装置1において、ロードロック室7内に、図2(a)に示すように、上下少なくとも2段以上(図では3段)の基板支持部200a、200b、200cと、ロードロック室7内で基板2の位置合わせを行う基板位置合わせ手段、すなわち、基板アライメント装置6とを設けたことを特徴とする。
【0035】
図2(b)において、201は基板2の位置決め用のノッチである。オリエンテーションフラットの場合もある。120、130はそれぞれゲート12、13のゲート弁である。
【0036】
図2(c)〜(f)を用いてアライメント処理について簡単に説明する。図2(c)は3枚の基板2がローダ5によりロードロック室7内に搬送された後のアライメント処理開始前を示す。まず、図2(d)に示すように、基板アライメント装置6が上昇し、基板2を基板支持部200aから浮かせる。その後、図2(e)に示すように、基板アライメント装置6が回転し、アライメント処理を実行する。最後に、アライメント処理が終了すると、図2(f)に示すように、基板アライメント装置6が下降し、アライメント処理された基板2が基板支持部200a上に載置される。この後、図2(b)のゲート12のゲート弁120が開いて、基板2は真空搬送室8内の真空ロボット9により反応室11へ搬送される。
【0037】
このようにして、まず、1番下の基板支持部200a上の基板2のアライメント処理を行い、その基板2を反応室11へ搬送した後、同様に2段目(真中)の基板支持部200b上の基板2のアライメント処理を行う。2段目の基板2を反応室11へ搬送した後、同様に1番上の基板支持部200c上の基板2のアライメント処理を行い、反応室11へ搬送する。
【0038】
すなわち、上方の基板支持部200b、200c上に載置した基板2のアライメント処理は、下方の基板支持部200a、200b上に基板2が存在しないときに実行し、それぞれアライメント処理と反応室11への搬送を基板2の枚数だけ繰り返す。
【0039】
詳細な基板2の流れについては後で図5を用いて説明する。
【0040】
図1(a)は、図2(a)、(b)に概要を示したロードロック室7の詳細断面上面図、図1(b)は図1(a)の矢印A方向から見たロードロック室7の詳細断面側面図である。なお、図1と図2とは厳密には対応していない点もある。例えば、図2では基板支持部200a〜cが3段の場合を示したが、図1では2段の場合を示している。また、基板載置部14の形状も異なる。
【0041】
14は基板アライメント装置6の基板載置部、16は基板2を回転させる基板回転用真空モータ、17は基板2に冷却ガス(図6(h)の26)を流す冷却ガス導入口、18は排気口、19は基板2を上下動させる上下動用モータ、20はボールねじ、21はガイド、22はベローズ、23は基板位置検出手段(図2(b)に示したノッチ201の位置検出手段)、24はレーザやLED等を用いた基板位置検出手段23の投光部、25はCCDカメラ等を用いた基板位置検出手段23の受光部、202は投光部24と受光部25はセンサ光を透過させるために基板支持部200a、200bに設けた切欠きである。投光部24と受光部25は、基板支持部200a、200bの各段にそれぞれ1組ずつ設けられている。
【0042】
基板アライメント装置6は、基板載置部14、基板回転用真空モータ16、投光部24および受光部25を有する基板位置検出手段23、基板面方向の位置修正手段(図示省略)等から構成される。図の基板載置部14の状態は、基板2のアライメント処理を行う状態を示す。
【0043】
基板アライメント装置6の円盤状の基板載置部14は、処理後の高温の基板の冷却手段を兼ねており、熱吸熱率の高い赤外線をよく吸収するアルミニウムやステンレス等の金属、あるいはDCL(ダイヤモンドライクカバー)、あるいはグラファイトからなる板等で構成されている。
【0044】
図5(a)〜(f)および図6(g)〜(j)は、本実施の形態の基板処理装置1のロードロック室7における基板2の搬送(投入および払い出し)の動作を示す図である。図5、図6においても、基板支持部200が2段の場合を示す。
【0045】
以下、図5(a)〜図6(j)を用いて、本実施の形態の基板処理装置1のロードロック室7での基板2の投入、払い出しの動作について説明する。
【0046】
まず、ロードポート3(図3参照)からローダ5によって取り出された基板2は、大気圧状態のロードロック室7(図1参照)に搬送される。つまり、図5(a)に示すように、ローダ5によって、基板2がゲート12を介してロードロック室7内の2段の基板支持部200a、200b上にそれぞれ搬送され(図5(a)では1枚目の基板2を搬送する状態を示す)、2枚の基板2がロードロック室7内に投入される。なお、ロードポート3からロードロック室7への基板2の搬送の順番は、下段からでも上段からでも良い(図5(a)では下段から搬送する場合を示す)。基板2を載置保持していたローダ5のアーム51は、図5(b)に示すように少し下方に下がって、基板2を基板支持部200a(あるいは200b)上に載置する。図5(c)は2枚の基板2が基板支持部200a、200b上に搬送され、載置された状態を示す。図5(d)は図5(c)の状態を図3の矢印C方向から見た断面側面図である。
【0047】
次に、図5(e)に示すように、排気口18からロードロック室7内の排気を行い、ロードロック室7内の真空置換と同時に、図2(c)〜(f)を用いて説明したように基板載置部14が基板アライメント装置6の上下動用モータ19(図1(b))により図5(e)に示す位置まで上昇することにより、基板2を基板載置部14上に載置した後、基板回転用真空モータ16および基板位置検出手段23等を用いて基板2のアライメント処理を行う。
【0048】
基板2のアライメント処理が終了すると、基板載置部14は上下動用モータ19により図5(f)に示す元の位置まで下降し、ロードロック室7内が真空状態になったところで、図5(f)に示すように、真空ロボット9により、基板2がロードロック室7からゲート13を介して同一処理を行う別の反応室11(図3参照)(あるいは1個の反応室11内で、複数枚の基板2が処理可能な場合は同一の1個の反応室11)へそれぞれ搬送される。
【0049】
上段の基板2についても、下段の基板2と同様に図5(e)、(f)に示したようにアライメント処理および真空ロボット9により反応室11への搬送を行う(図示省略)。なお、ロードロック室7から反応室11への基板2の搬送の順番は、下段から行う。
【0050】
反応室11で処理された基板2は、図6(g)に示すように、真空ロボット9により、反応室11(処理後の基板を冷却室10で冷却する場合は、冷却室10)からゲート13を介してロードロック室7へ搬送される。基板2を載置保持していた真空ロボット9のアーム91は、少し下方に下がって、基板2を基板支持部200a、200b上に載置する(図示省略。図5(b)参照)。このようにして反応室11で処理された2枚の基板2を順次基板支持部200a、200b上に載置する。なお、反応室11からロードロック室7への基板2の搬送の順番は、上段からでも下段からでも良い。
【0051】
処理後の高温の基板2を冷却するため、図6(h)に示すように、例えば窒素(N2)等の冷却ガス26を冷却ガス導入口17から導入し、大気圧になったら、排気口18から排気する。このように、大気圧復帰工程と同時に、冷却ガス26により2枚の基板2の表面の熱を吸収、排気する。
【0052】
基板2の冷却処理終了後、図6(i)に示すように、上下動用モータ19(図1(b))により前述のように冷却用手段を兼ねた熱吸収率の高い部材からなる基板載置部14が上昇し、基板2を基板載置部14の表面に接触させて、冷却する。このとき、基板2の位置は、基板アライメント装置6によって自由に変更できるので、基板2のアライメント情報を元に基板2は基板投入時の元の位置に戻してもよいし、必要がなければそのままの位置でもよい。最後に、図6(j)に示すように、基板2をローダ5によりゲート12を介して、大気圧状態のロードロック室7からロードポート3へ基板2を払い出す。もう1枚の基板2についても、基板載置部14の表面に接触させて、冷却した後、ローダ5によりゲート12を介して、ロードポート3へ払い出す。なお、ロードロック室7からロードポート3への基板2の搬送の順番は、下段から行う。
【0053】
前述のように、基板2を反応室11からロードロック室7に移動した時点では、反応室11での処理により基板2は高温である。図6(i)にも示したように、基板アライメント装置6の上部に位置する回転する基板冷却手段を兼ねた基板載置部14を上昇し、基板2の裏面に接触させることにより基板冷却時間を短縮することが可能である。また、このようにロードロック室7内で基板2を冷却する手段を設けたので、図3に示した別室の冷却室10を設けなくてもよく、反応室11の取り付け可能数を増加できる。
図7(a)〜(c)はこの様子を示す図である。
【0054】
(a)は基板載置部14の上昇前の状態、(b)は基板載置部14を上昇し、基板2の裏面に接触させ、基板2を冷却する状態、(c)は基板2の冷却が完了し、基板載置部14が降下した状態を示す。
【0055】
図8は、本発明の基板処理装置1におけるカセット30から真空搬送室8までの基板2の搬送の流れを示す図である。
【0056】
本図では、反応室11を1個のみ設置し、冷却室10を設置しない場合を示している。
【0057】
▲1▼基板2をカセット30からローダ5のアーム51上に搬送する。
【0058】
▲2▼基板2をロードロック室7へ搬送する。(ただし、▲2▼の開始前にロードロック室7は大気圧になっている。)
▲3▼ロードロック室7内の基板アライメント装置6にて基板2のアライメント処理を実行する。
【0059】
▲4▼ロードロック室7の圧力を真空搬送室8と同じ圧力に変更する。
(▲3▼、▲4▼は並列に処理する。)
▲5▼基板2をロードロック室7から真空搬送室8へ搬送する。
【0060】
本発明では、
カセットから真空搬送室までの処理時間=▲1▼+▲2▼+(▲3▼または▲4▼の大きい方)+▲5▼ …〈式3〉
このように、本発明では、従来、ローダ室4に内蔵されていた基板アライメント装置6を、ロードロック室7に設置することにより、カセット30から真空搬送室8までの基板2の搬送時間を短縮することができ、生産効率(スループット)を向上することができる。
【0061】
上記▲4▼のように、基板2をロードロック室7から真空搬送室8へ移動する前に、ロードロック室7内の圧力を大気圧から真空搬送室8の圧力へ変更する際、排気口18から真空に吸気しつつ、N2ガスなどを用いて通気する。このとき、同時に、アライメント処理のために、基板載置部14により基板2が回転することにより、基板2表面に付着している塵を除去できる効果がある。なお、この際、塵除去の目的で基板載置部14により基板2を意図的に回転させるようにしてもよい。
【0062】
図9は本発明の基板処理装置1における横幅の縮小効果を示す図である。
【0063】
W1は従来の基板処理装置の横幅、W2は本発明を適用した場合の基板処理装置の横幅を示す。
【0064】
本発明では、従来、ローダ室4に内蔵されていた基板アライメント装置6を、ロードロック室7に設置するので、図9のW1とW2とを比較すれば明らかなように基板処理装置1の横幅(フットプリント)縮小することができる。
【0065】
また、本発明では、ロードロック室7内に基板2のアライメント処理を行う多段の基板支持部200a〜200cを備えているので、同一処理を行う複数の反応室11を有するマルチチャンバタイプ、あるいは1個の反応室11内に複数枚の基板2が処理可能な基板処理装置1においては、基板2を1枚ずつロードロック室7内で大気圧雰囲気と真空雰囲気を交互に繰り返すのではなく、複数枚まとめて行うことにより、生産効率を向上させることができる。
【0066】
すなわち、長時間大気にさらすことができず、大気以外の雰囲気もしくは大気圧以外の特定圧力の中に保持する必要がある基板2に対し、1つのカセット30内の基板枚数、例えば25枚以上の多段構成の場合、ロードロック室7に上から順に基板2を充填していくと、従来の基板アライメント装置6を備えた基板処理装置100に比較して、本発明の基板処理装置1は、スループットは向上しつつ、大気以外に基板2を保持することが可能である。
【0067】
図12(a)を参照して、従来のカセット30内の25段構成のカセット30に対応する基板アライメント装置6を備えた基板処理装置100において、カセット30からロードロック室7までの基板2の搬送手順は、既述のように、
▲1▼基板2をカセット30からローダ5のアーム51上に搬送する。
【0068】
▲2▼基板2を基板アライメント装置6上へ搬送する。
【0069】
▲3▼基板アライメント装置6にて基板2のアライメント処理を実行する。
【0070】
▲4▼基板2を基板アライメント装置6からロードロック室7へ搬送する。
【0071】
図8を参照して、本発明のカセット30内の25段構成のカセット30に対応する基板アライメント装置6を備えた基板処理装置100において、カセット30からロードロック室7までの基板2の搬送手順は、既述のように、
▲1▼基板2をカセット30からローダ5のアーム51上に搬送する。
【0072】
▲2▼基板2をロードロック室7へ搬送する。
【0073】
▲3▼ロードロック室7内の基板アライメント装置6にて基板2のアライメント処理を実行する。
【0074】
従来の基板処理装置100において、カセットからロードロック室へ基板25枚を搬送する処理時間=(▲1▼+▲2▼+▲3▼+▲4▼)×25 …〈式4〉
本発明の基板処理装置1において、カセットからロードロック室へ基板25枚を搬送する処理時間=MAX{(▲1▼+▲2▼)、▲3▼)}×25 …〈式5〉
よって、〈式5〉において、(▲1▼+▲2▼)<▲3▼である場合、〈式5〉が〈式4〉より短縮できる処理時間=「〈式5〉の(▲1▼+▲2▼)×25」となる。
【0075】
また、〈式5〉において、(▲1▼+▲2▼)>▲3▼である場合、〈式5〉が〈式4〉より短縮できる処理時間=「〈式5〉の(▲3▼+▲4▼)×25」となる。
【0076】
以上本発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の基板処理装置によれば、基板の搬送処理時間を短縮でき、基板処理装置のフットプリントを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施の形態の基板処理装置のロードロック室の断面上面図、(b)は(a)の矢印A方向から見たロードロック室の断面側面図である。
【図2】(a)〜(f)は本発明の実施の形態の基板処理装置の概要を説明する図で、(a)はロードロック室の断面側面図、(b)はロードロック室の断面上面図、(c)〜(f)はそれぞれロードロック室におけるアライメント処理を示す断面側面図である。
【図3】本実施の形態の基板処理装置の一部切断上面図である。
【図4】図3の矢印B方向から見た基板処理装置の一部切断側面図である。
【図5】(a)〜(f)は本実施の形態の基板処理装置のロードロック室での基板の投入、払い出しの動作を示す図である。
【図6】(g)〜(j)は本実施の形態の基板処理装置のロードロック室での基板の投入、払い出しの動作を示す図である。
【図7】(a)〜(c)は基板冷却手段を兼ねた基板載置部により基板を冷却する様子を示す図である。
【図8】本発明の基板処理装置におけるカセットから真空搬送室までの基板の搬送の流れを示す図である。
【図9】本発明の基板処理装置における横幅の縮小効果を示す図である。
【図10】従来の基板処理装置の一部切断上面図である。
【図11】図10の矢印D方向から見た従来の基板処理装置の一部切断側面図である。
【図12】(a)は従来の基板処理装置におけるカセットから真空搬送室までの基板の搬送の流れを示す図、(b)は従来の基板処理装置における真空搬送室からカセットまでの基板の搬送の流れを示す図である。
【符号の説明】
1、100…基板処理装置
2…基板
3…ロードポート
4…ローダ室
5…ローダ
6…基板アライメント装置
7…ロードロック室
8…真空搬送室
9…真空ロボット
10…冷却室
11…反応室
12、13…ゲート
14…基板載置部
16…基板回転用真空モータ
17…冷却ガス導入口
18…排気口
19…上下動用モータ
20…ボールねじ
21…ガイド
22…ベローズ
23…基板位置検出手段
24…投光部
25…受光部
26…冷却ガス
30…カセット
51…ローダのアーム
91…真空ロボットのアーム
120、130…ゲート弁
200a、200b、200c…基板支持部
201…ノッチ
202…切欠き
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェハ等の基板の処理を行う基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10は従来の基板処理装置の一部切断上面図、図11は図10の矢印D方向から見た該基板処理装置の一部切断側面図である。本基板処理装置は、基板を1枚または2枚ずつ処理する枚葉式である。
【0003】
100は基板処理装置、2は半導体ウェハ等の基板、30は基板2をまとめて複数枚収納するための蓋付きで密閉可能なカセット(FOUP(Front Opening Unified Pod))、3はカセット30を載置するロードポート、4はローダ室(大気搬送室)、5はローダ(大気ロボット)、51はローダ5のアーム、6は基板アライメント装置(基板位置決め装置)、7はロードロック室(予備室)、8は真空搬送室、9は真空ロボット、91は真空ロボット9のアーム、10は冷却室、11は基板2を処理する反応室、12、13はゲートである。
【0004】
基板アライメント装置6は、ロードポート3からロードロック室7に搬入する前の基板2が一定方向になるように基板2を回転させ、位置を決める。
【0005】
ローダ5は、基板2をカセット30からロードロック室7へ搬送する。
【0006】
ロードロック室7は、基板2を真空搬送室8へ搬入出するために排気制御される。
【0007】
真空搬送室8は、基板2を反応室11へ搬送する。
【0008】
従来の基板処理装置100では、基板アライメント装置6が、図10に示すように、ローダ室4内に1個設けられていた。
【0009】
《カセット30から真空搬送室8までの基板2の搬送》
基板2をロードポート3上に載置されたカセット30から真空搬送室8まで搬送する手順について、図12(a)を用いて説明する。ただし、図12(a)(図12(b)も)には、反応室11が1個のみ図示され、また冷却室10は図示省略されている。
【0010】
▲1▼基板2をカセット30からローダ5のアーム51上に搬送する。
【0011】
▲2▼基板2を基板アライメント装置6上へ搬送する。
【0012】
▲3▼基板アライメント装置6にて基板2のアライメント(位置合わせ)処理を実行する。
【0013】
▲4▼基板2を基板アライメント装置6からロードロック室7へ搬送する。(ただし、▲4▼の開始前にロードロック室7は大気圧になっている。)
▲5▼ロードロック室7の圧力を真空搬送室8と同じ圧力に変更する。
【0014】
▲6▼基板2をロードロック室7から真空搬送室8へ搬送する。
【0015】
《真空搬送室8からカセット30までの基板2の搬送》
また、基板2を真空搬送室8からロードポート3上のカセット30まで搬送する手順について、図12(b)を用いて説明する。
【0016】
▲1▼ロードロック室7の圧力を真空搬送室8と同じ圧力に変更する。
【0017】
▲2▼基板2を真空搬送室8からロードロック室7へ搬送する。
【0018】
▲3▼基板2を冷却する。
【0019】
▲4▼ロードロック室7の圧力を大気圧に変更する。
【0020】
▲5▼基板2をロードロック室7からローダ5のアーム51上に搬送する。
【0021】
▲6▼基板2をカセット30へ搬送する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
図12(a)に示したカセット30から真空搬送室8までの搬送手順において、▲1▼から▲6▼の並列処理はできないため、処理時間は、〈式1〉のようになる。
【0023】
カセットから真空搬送室までの処理時間=▲1▼+▲2▼+▲3▼+▲4▼+▲5▼+▲6▼ …〈式1〉
〈式1〉より、基板2の搬送時間、アライメント処理時間、圧力変更時間の各制御時間の短縮によってのみ、合計時間の短縮ができるが、各々限界があり、搬送処理時間の大幅な縮小は困難である。
【0024】
また、反応室11を1台備えた基板処理装置の横幅(フットプリント)は、〈式2〉のようになる。
【0025】
反応室1台基板処理装置の横幅={MAX(ローダ室の幅、真空搬送室の幅、反応室の幅)} …〈式2〉
従来の反応室11を1台備えた基板処理装置100では、ローダ室4内に基板アライメント装置6があるため、〈式2〉より、ロードロック室7から反応室11までの基板処理装置100の横幅よりもローダ室4の横幅が大きくなり、ローダ室4の横幅が基板処理装置100全体の横幅となる。真空搬送室8、反応室11を小型化しても、ローダ室4の横幅分の設置幅が必要である。
【0026】
本発明の目的は、基板の搬送処理時間を短縮でき、基板処理装置のフットプリントを低減できる基板処理装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、異なる雰囲気間で基板の授受を行う予備室を具備する基板処理装置において、前記予備室内に、上下少なくとも2段以上の基板支持部と、前記予備室内で前記基板の位置合わせを行う基板位置合わせ手段とを設けたことを特徴とする。
【0028】
本発明の基板処理装置では、予備室内に、上下少なくとも2段以上の基板載置台と、基板位置合わせ手段とを設けたことにより、基板の搬送処理時間を短縮でき、基板処理装置のフットプリントを低減することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下で説明する図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0030】
図3は本発明の実施の形態の基板処理装置の一部切断上面図、図4は図3の矢印B方向から見た該基板処理装置の一部切断側面図である。
【0031】
1は基板処理装置である。なお、ロードロック室7とローダ室4以外の構成は、図9、図10に示した従来の基板処理装置100とほぼ同様であり、個々の説明は省略する。
【0032】
図2(a)〜(f)は本発明の実施の形態の基板処理装置の概要を説明する図で、(a)はロードロック室7の断面側面図、(b)はロードロック室7の断面上面図、(c)〜(f)はそれぞれロードロック室7におけるアライメント(位置決め)処理を示す断面側面図である。
【0033】
アライメント処理とは、前述のように、ロードポート3からロードロック室7に搬入する前の基板2が一定方向になるように基板2を回転させ、位置を決める処理であり、基板面方向の位置修正も含む。しかし、基板面方向の位置修正手順や位置修正手段についての詳細な説明および図示は省略する。
【0034】
本実施の形態は、異なる雰囲気間で基板2の授受を行う予備室、すなわち、ロードロック室7を具備する基板処理装置1において、ロードロック室7内に、図2(a)に示すように、上下少なくとも2段以上(図では3段)の基板支持部200a、200b、200cと、ロードロック室7内で基板2の位置合わせを行う基板位置合わせ手段、すなわち、基板アライメント装置6とを設けたことを特徴とする。
【0035】
図2(b)において、201は基板2の位置決め用のノッチである。オリエンテーションフラットの場合もある。120、130はそれぞれゲート12、13のゲート弁である。
【0036】
図2(c)〜(f)を用いてアライメント処理について簡単に説明する。図2(c)は3枚の基板2がローダ5によりロードロック室7内に搬送された後のアライメント処理開始前を示す。まず、図2(d)に示すように、基板アライメント装置6が上昇し、基板2を基板支持部200aから浮かせる。その後、図2(e)に示すように、基板アライメント装置6が回転し、アライメント処理を実行する。最後に、アライメント処理が終了すると、図2(f)に示すように、基板アライメント装置6が下降し、アライメント処理された基板2が基板支持部200a上に載置される。この後、図2(b)のゲート12のゲート弁120が開いて、基板2は真空搬送室8内の真空ロボット9により反応室11へ搬送される。
【0037】
このようにして、まず、1番下の基板支持部200a上の基板2のアライメント処理を行い、その基板2を反応室11へ搬送した後、同様に2段目(真中)の基板支持部200b上の基板2のアライメント処理を行う。2段目の基板2を反応室11へ搬送した後、同様に1番上の基板支持部200c上の基板2のアライメント処理を行い、反応室11へ搬送する。
【0038】
すなわち、上方の基板支持部200b、200c上に載置した基板2のアライメント処理は、下方の基板支持部200a、200b上に基板2が存在しないときに実行し、それぞれアライメント処理と反応室11への搬送を基板2の枚数だけ繰り返す。
【0039】
詳細な基板2の流れについては後で図5を用いて説明する。
【0040】
図1(a)は、図2(a)、(b)に概要を示したロードロック室7の詳細断面上面図、図1(b)は図1(a)の矢印A方向から見たロードロック室7の詳細断面側面図である。なお、図1と図2とは厳密には対応していない点もある。例えば、図2では基板支持部200a〜cが3段の場合を示したが、図1では2段の場合を示している。また、基板載置部14の形状も異なる。
【0041】
14は基板アライメント装置6の基板載置部、16は基板2を回転させる基板回転用真空モータ、17は基板2に冷却ガス(図6(h)の26)を流す冷却ガス導入口、18は排気口、19は基板2を上下動させる上下動用モータ、20はボールねじ、21はガイド、22はベローズ、23は基板位置検出手段(図2(b)に示したノッチ201の位置検出手段)、24はレーザやLED等を用いた基板位置検出手段23の投光部、25はCCDカメラ等を用いた基板位置検出手段23の受光部、202は投光部24と受光部25はセンサ光を透過させるために基板支持部200a、200bに設けた切欠きである。投光部24と受光部25は、基板支持部200a、200bの各段にそれぞれ1組ずつ設けられている。
【0042】
基板アライメント装置6は、基板載置部14、基板回転用真空モータ16、投光部24および受光部25を有する基板位置検出手段23、基板面方向の位置修正手段(図示省略)等から構成される。図の基板載置部14の状態は、基板2のアライメント処理を行う状態を示す。
【0043】
基板アライメント装置6の円盤状の基板載置部14は、処理後の高温の基板の冷却手段を兼ねており、熱吸熱率の高い赤外線をよく吸収するアルミニウムやステンレス等の金属、あるいはDCL(ダイヤモンドライクカバー)、あるいはグラファイトからなる板等で構成されている。
【0044】
図5(a)〜(f)および図6(g)〜(j)は、本実施の形態の基板処理装置1のロードロック室7における基板2の搬送(投入および払い出し)の動作を示す図である。図5、図6においても、基板支持部200が2段の場合を示す。
【0045】
以下、図5(a)〜図6(j)を用いて、本実施の形態の基板処理装置1のロードロック室7での基板2の投入、払い出しの動作について説明する。
【0046】
まず、ロードポート3(図3参照)からローダ5によって取り出された基板2は、大気圧状態のロードロック室7(図1参照)に搬送される。つまり、図5(a)に示すように、ローダ5によって、基板2がゲート12を介してロードロック室7内の2段の基板支持部200a、200b上にそれぞれ搬送され(図5(a)では1枚目の基板2を搬送する状態を示す)、2枚の基板2がロードロック室7内に投入される。なお、ロードポート3からロードロック室7への基板2の搬送の順番は、下段からでも上段からでも良い(図5(a)では下段から搬送する場合を示す)。基板2を載置保持していたローダ5のアーム51は、図5(b)に示すように少し下方に下がって、基板2を基板支持部200a(あるいは200b)上に載置する。図5(c)は2枚の基板2が基板支持部200a、200b上に搬送され、載置された状態を示す。図5(d)は図5(c)の状態を図3の矢印C方向から見た断面側面図である。
【0047】
次に、図5(e)に示すように、排気口18からロードロック室7内の排気を行い、ロードロック室7内の真空置換と同時に、図2(c)〜(f)を用いて説明したように基板載置部14が基板アライメント装置6の上下動用モータ19(図1(b))により図5(e)に示す位置まで上昇することにより、基板2を基板載置部14上に載置した後、基板回転用真空モータ16および基板位置検出手段23等を用いて基板2のアライメント処理を行う。
【0048】
基板2のアライメント処理が終了すると、基板載置部14は上下動用モータ19により図5(f)に示す元の位置まで下降し、ロードロック室7内が真空状態になったところで、図5(f)に示すように、真空ロボット9により、基板2がロードロック室7からゲート13を介して同一処理を行う別の反応室11(図3参照)(あるいは1個の反応室11内で、複数枚の基板2が処理可能な場合は同一の1個の反応室11)へそれぞれ搬送される。
【0049】
上段の基板2についても、下段の基板2と同様に図5(e)、(f)に示したようにアライメント処理および真空ロボット9により反応室11への搬送を行う(図示省略)。なお、ロードロック室7から反応室11への基板2の搬送の順番は、下段から行う。
【0050】
反応室11で処理された基板2は、図6(g)に示すように、真空ロボット9により、反応室11(処理後の基板を冷却室10で冷却する場合は、冷却室10)からゲート13を介してロードロック室7へ搬送される。基板2を載置保持していた真空ロボット9のアーム91は、少し下方に下がって、基板2を基板支持部200a、200b上に載置する(図示省略。図5(b)参照)。このようにして反応室11で処理された2枚の基板2を順次基板支持部200a、200b上に載置する。なお、反応室11からロードロック室7への基板2の搬送の順番は、上段からでも下段からでも良い。
【0051】
処理後の高温の基板2を冷却するため、図6(h)に示すように、例えば窒素(N2)等の冷却ガス26を冷却ガス導入口17から導入し、大気圧になったら、排気口18から排気する。このように、大気圧復帰工程と同時に、冷却ガス26により2枚の基板2の表面の熱を吸収、排気する。
【0052】
基板2の冷却処理終了後、図6(i)に示すように、上下動用モータ19(図1(b))により前述のように冷却用手段を兼ねた熱吸収率の高い部材からなる基板載置部14が上昇し、基板2を基板載置部14の表面に接触させて、冷却する。このとき、基板2の位置は、基板アライメント装置6によって自由に変更できるので、基板2のアライメント情報を元に基板2は基板投入時の元の位置に戻してもよいし、必要がなければそのままの位置でもよい。最後に、図6(j)に示すように、基板2をローダ5によりゲート12を介して、大気圧状態のロードロック室7からロードポート3へ基板2を払い出す。もう1枚の基板2についても、基板載置部14の表面に接触させて、冷却した後、ローダ5によりゲート12を介して、ロードポート3へ払い出す。なお、ロードロック室7からロードポート3への基板2の搬送の順番は、下段から行う。
【0053】
前述のように、基板2を反応室11からロードロック室7に移動した時点では、反応室11での処理により基板2は高温である。図6(i)にも示したように、基板アライメント装置6の上部に位置する回転する基板冷却手段を兼ねた基板載置部14を上昇し、基板2の裏面に接触させることにより基板冷却時間を短縮することが可能である。また、このようにロードロック室7内で基板2を冷却する手段を設けたので、図3に示した別室の冷却室10を設けなくてもよく、反応室11の取り付け可能数を増加できる。
図7(a)〜(c)はこの様子を示す図である。
【0054】
(a)は基板載置部14の上昇前の状態、(b)は基板載置部14を上昇し、基板2の裏面に接触させ、基板2を冷却する状態、(c)は基板2の冷却が完了し、基板載置部14が降下した状態を示す。
【0055】
図8は、本発明の基板処理装置1におけるカセット30から真空搬送室8までの基板2の搬送の流れを示す図である。
【0056】
本図では、反応室11を1個のみ設置し、冷却室10を設置しない場合を示している。
【0057】
▲1▼基板2をカセット30からローダ5のアーム51上に搬送する。
【0058】
▲2▼基板2をロードロック室7へ搬送する。(ただし、▲2▼の開始前にロードロック室7は大気圧になっている。)
▲3▼ロードロック室7内の基板アライメント装置6にて基板2のアライメント処理を実行する。
【0059】
▲4▼ロードロック室7の圧力を真空搬送室8と同じ圧力に変更する。
(▲3▼、▲4▼は並列に処理する。)
▲5▼基板2をロードロック室7から真空搬送室8へ搬送する。
【0060】
本発明では、
カセットから真空搬送室までの処理時間=▲1▼+▲2▼+(▲3▼または▲4▼の大きい方)+▲5▼ …〈式3〉
このように、本発明では、従来、ローダ室4に内蔵されていた基板アライメント装置6を、ロードロック室7に設置することにより、カセット30から真空搬送室8までの基板2の搬送時間を短縮することができ、生産効率(スループット)を向上することができる。
【0061】
上記▲4▼のように、基板2をロードロック室7から真空搬送室8へ移動する前に、ロードロック室7内の圧力を大気圧から真空搬送室8の圧力へ変更する際、排気口18から真空に吸気しつつ、N2ガスなどを用いて通気する。このとき、同時に、アライメント処理のために、基板載置部14により基板2が回転することにより、基板2表面に付着している塵を除去できる効果がある。なお、この際、塵除去の目的で基板載置部14により基板2を意図的に回転させるようにしてもよい。
【0062】
図9は本発明の基板処理装置1における横幅の縮小効果を示す図である。
【0063】
W1は従来の基板処理装置の横幅、W2は本発明を適用した場合の基板処理装置の横幅を示す。
【0064】
本発明では、従来、ローダ室4に内蔵されていた基板アライメント装置6を、ロードロック室7に設置するので、図9のW1とW2とを比較すれば明らかなように基板処理装置1の横幅(フットプリント)縮小することができる。
【0065】
また、本発明では、ロードロック室7内に基板2のアライメント処理を行う多段の基板支持部200a〜200cを備えているので、同一処理を行う複数の反応室11を有するマルチチャンバタイプ、あるいは1個の反応室11内に複数枚の基板2が処理可能な基板処理装置1においては、基板2を1枚ずつロードロック室7内で大気圧雰囲気と真空雰囲気を交互に繰り返すのではなく、複数枚まとめて行うことにより、生産効率を向上させることができる。
【0066】
すなわち、長時間大気にさらすことができず、大気以外の雰囲気もしくは大気圧以外の特定圧力の中に保持する必要がある基板2に対し、1つのカセット30内の基板枚数、例えば25枚以上の多段構成の場合、ロードロック室7に上から順に基板2を充填していくと、従来の基板アライメント装置6を備えた基板処理装置100に比較して、本発明の基板処理装置1は、スループットは向上しつつ、大気以外に基板2を保持することが可能である。
【0067】
図12(a)を参照して、従来のカセット30内の25段構成のカセット30に対応する基板アライメント装置6を備えた基板処理装置100において、カセット30からロードロック室7までの基板2の搬送手順は、既述のように、
▲1▼基板2をカセット30からローダ5のアーム51上に搬送する。
【0068】
▲2▼基板2を基板アライメント装置6上へ搬送する。
【0069】
▲3▼基板アライメント装置6にて基板2のアライメント処理を実行する。
【0070】
▲4▼基板2を基板アライメント装置6からロードロック室7へ搬送する。
【0071】
図8を参照して、本発明のカセット30内の25段構成のカセット30に対応する基板アライメント装置6を備えた基板処理装置100において、カセット30からロードロック室7までの基板2の搬送手順は、既述のように、
▲1▼基板2をカセット30からローダ5のアーム51上に搬送する。
【0072】
▲2▼基板2をロードロック室7へ搬送する。
【0073】
▲3▼ロードロック室7内の基板アライメント装置6にて基板2のアライメント処理を実行する。
【0074】
従来の基板処理装置100において、カセットからロードロック室へ基板25枚を搬送する処理時間=(▲1▼+▲2▼+▲3▼+▲4▼)×25 …〈式4〉
本発明の基板処理装置1において、カセットからロードロック室へ基板25枚を搬送する処理時間=MAX{(▲1▼+▲2▼)、▲3▼)}×25 …〈式5〉
よって、〈式5〉において、(▲1▼+▲2▼)<▲3▼である場合、〈式5〉が〈式4〉より短縮できる処理時間=「〈式5〉の(▲1▼+▲2▼)×25」となる。
【0075】
また、〈式5〉において、(▲1▼+▲2▼)>▲3▼である場合、〈式5〉が〈式4〉より短縮できる処理時間=「〈式5〉の(▲3▼+▲4▼)×25」となる。
【0076】
以上本発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の基板処理装置によれば、基板の搬送処理時間を短縮でき、基板処理装置のフットプリントを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施の形態の基板処理装置のロードロック室の断面上面図、(b)は(a)の矢印A方向から見たロードロック室の断面側面図である。
【図2】(a)〜(f)は本発明の実施の形態の基板処理装置の概要を説明する図で、(a)はロードロック室の断面側面図、(b)はロードロック室の断面上面図、(c)〜(f)はそれぞれロードロック室におけるアライメント処理を示す断面側面図である。
【図3】本実施の形態の基板処理装置の一部切断上面図である。
【図4】図3の矢印B方向から見た基板処理装置の一部切断側面図である。
【図5】(a)〜(f)は本実施の形態の基板処理装置のロードロック室での基板の投入、払い出しの動作を示す図である。
【図6】(g)〜(j)は本実施の形態の基板処理装置のロードロック室での基板の投入、払い出しの動作を示す図である。
【図7】(a)〜(c)は基板冷却手段を兼ねた基板載置部により基板を冷却する様子を示す図である。
【図8】本発明の基板処理装置におけるカセットから真空搬送室までの基板の搬送の流れを示す図である。
【図9】本発明の基板処理装置における横幅の縮小効果を示す図である。
【図10】従来の基板処理装置の一部切断上面図である。
【図11】図10の矢印D方向から見た従来の基板処理装置の一部切断側面図である。
【図12】(a)は従来の基板処理装置におけるカセットから真空搬送室までの基板の搬送の流れを示す図、(b)は従来の基板処理装置における真空搬送室からカセットまでの基板の搬送の流れを示す図である。
【符号の説明】
1、100…基板処理装置
2…基板
3…ロードポート
4…ローダ室
5…ローダ
6…基板アライメント装置
7…ロードロック室
8…真空搬送室
9…真空ロボット
10…冷却室
11…反応室
12、13…ゲート
14…基板載置部
16…基板回転用真空モータ
17…冷却ガス導入口
18…排気口
19…上下動用モータ
20…ボールねじ
21…ガイド
22…ベローズ
23…基板位置検出手段
24…投光部
25…受光部
26…冷却ガス
30…カセット
51…ローダのアーム
91…真空ロボットのアーム
120、130…ゲート弁
200a、200b、200c…基板支持部
201…ノッチ
202…切欠き
Claims (1)
- 異なる雰囲気間で基板の授受を行う予備室を具備する基板処理装置において、前記予備室内に、上下少なくとも2段以上の基板支持部と、前記予備室内で前記基板の位置合わせを行う基板位置合わせ手段とを設けたことを特徴とする基板処理装置。
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