JP2004127832A - ガスアレスタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内周面の中央領域に形成された、カーボン線4が線引きされる内部凸状部31及び該合内部凸状部の両側に形成された内部段差部33とを有する円筒状の絶縁管3と、該絶縁管の開放端に嵌着された放電電極2とを有するガスアレスタ1に関するものである。
【効果】絶縁管の内周面の中央領域に、カーボン線が線引きされる内部凸状部を形成するとともに、内部凸状部の両側に内部段差部を形成したので、カーボン線の線引き長さを気にすることなく、カーボン線の線引き作業を行うことができるので、カーボン線の線引き作業を簡単に、且つ、短時間で行うことができる。
【選択図】図1
【効果】絶縁管の内周面の中央領域に、カーボン線が線引きされる内部凸状部を形成するとともに、内部凸状部の両側に内部段差部を形成したので、カーボン線の線引き長さを気にすることなく、カーボン線の線引き作業を行うことができるので、カーボン線の線引き作業を簡単に、且つ、短時間で行うことができる。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電線路等に設置した電気回路に侵入する雷等の過大サージを吸収して、電気回路に接続された電気機器等を保護するギャップ式のガスアレスタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電線路等に設置された電気回路に侵入した雷等の過大サージから、ギャップ式のガスアレスタを用いて、電気回路に接続された電気機器等を保護することが行われている。例えば、従来のギャップ式のガスアレスタ1’は、一例として、図6及び図7に示すように、円筒状の絶縁管2’の内壁面2a’に両端の開放端に達しない距離にカーボン線を配置し、該絶縁管2’内において、板状電極4’からなる放電面を対向配置してギャップG’を構成し、絶縁管2’内にガスを充填するとともに、板状電極4’にリード線5’を取り付けてある(例えば、実公昭54−8346号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ガスアレスタは、電流容量が大きく、且つ、静電容量が小さい等、長所も多い反面、作業工程も多くコストがかかるという問題があった。
【0004】
即ち、図6及び図7に示されている従来のガスアレスタ1’においては、その作製過程において、円筒状の絶縁管2’の内壁面2a’に、所定の長さのカーボン線3’を、絶縁管2’の軸線に沿って、配設(線引き)する作業があるが、この線引き作業の際には、カーボン線3’の先端と絶縁管2’の開放端との間に、線引き後、絶縁管2’の開放端に嵌着される電極板体4’が、カーボン線3’に接触しないように、所定の間隔をあけて線引きする必要がある。この線引き作業は、ガスアレスタが小型になるほど、細かい作業のため困難を極め、煩雑で時間もかかり、且つ、電気特性にも大きな影響を与えるという問題があった。
【0005】
また、ガスアレスタ1’を電気回路に接続して使用する場合、電極板体4’にリード線5’を、スポット溶接等して端子部6’を構成し、更に、回路基板等の回路配線路に取り付けができる孔間隔に嵌合するように端子部6’を加工しなければならないという問題があった。更にまた、回路基板の回路配線路に、アッタチメントを取付け、このアッタチメントにガスアレスタ1’を取り付けなければならないという問題もあった。
【0006】
本発明の目的は、上述した従来のガスアレスタが有する課題を解決することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、第1には、ガスアレスタを、内周面の中央領域に形成された、カーボン線が線引きされる内部凸状部及び該合内部凸状部の両側に形成された内部段差部とを有する円筒状の絶縁管と、該絶縁管の開放端に嵌着された放電電極とにより構成したものであり、第2には、放電電極を形成する電極板体の外周面を、端子部としたものである。
【0008】
【実施例】
以下、図1〜図4を用いて、2極形のガスアレスタを例に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り、何ら、本実施例に限定されるものではない。
【0009】
ガスアレスタ1Aは、大きく分けて、放電電極2と絶縁管3とカーボン線4とから構成されている。
【0010】
放電電極2は、銅材等により形成されており、略正方形状の板状の電極板体21の中央には、略円柱状の電極凸状部22が立設されており、この電極凸状部22の放電面23には、凹部24が形成されている。電極凸状部22の放電面23に形成された凹部24には、放電活性物質25が充填されており、また、電極板体21の電極凸状部22が立設されている面の周縁部には、突縁部26が、電極凸状部22の突設方向と同じ方向に突設されている。そして、電極板体21の外周面21aは、突縁部26を含む端子部27として構成されている。なお、図1において、一方の電極凸状部22の放電面23に形成された凹部24(図1において、左側に位置する凹部)には、説明の都合上、便宜的に、放電活性物質25の充填が省略されている。
【0011】
絶縁管3は、セラミックス等で円筒状に形成されており、絶縁管3の内周面は、中央領域に形成された、周方向に延在する内部凸状部31と、内部凸状部31に対して、絶縁管3の開放端32側に形成された、周方向に延在する内部段差部33とから形成されており、内部凸状部31の先端面31aは、平坦に形成されている。
【0012】
4は、炭素材等から形成されたカーボン線で、カーボン線4は、絶縁管3の内部凸状部31の先端面31aに、絶縁管3の軸線に沿って、略直線状に配設(線引き)されている。本実施例においては、カーボン線4が、絶縁管3の内部凸状部31の先端面31aに、先端面31aの絶縁管3の軸線に沿った全長に亘たって線引きされている例が示されているが、必要に応じて、これより短く線引きすることもできる。
【0013】
放電電極2や絶縁管3やカーボン線4等からなるガスアレスタ1Aの組み立てにおいては、先ず最初に、上述したように、絶縁管3の内部凸状部31の先端面31aに、カーボン線4が配設(線引き)され、次いで、絶縁管3の一方の開放端32に、電極凸状部22に形成された凹部24に放電活性物質25が充填された放電電極2を、電極凸状部22が、絶縁管3に挿入されるように、嵌着する。この時、絶縁管3の外周面は、放電電極2の突設された突縁部26の内側に位置するように構成されている。絶縁管3のもう一方の開放端32にも、同様に、電極凸状部22に形成された凹部24に放電活性物質25が充填された放電電極2を嵌着する。この時も、絶縁管3の外周面は、放電電極2の突縁部26の内側に位置するように構成されている。絶縁管3の両開放端32に嵌着された一対の放電電極2は、電極板体21の中央に立設された電極凸状部22の放電面23が、対向するように配設されることになる。また、絶縁管3の絶縁管3の内部凸状部31の先端面31aに線引きされたカーボン線4は、先端面31aを越えて、内部段差部33に線引きされることがないように構成されており、従って、カーボン線4が放電電極2に接触するようなことはない。
【0014】
絶縁管3の一方の開放端32に嵌着された放電電極2の電極凸状部22の放電面23と、絶縁管3のもう一方の開放端32に嵌着された放電電極2の電極凸状部22の放電面23とで、ギャップGが構成される。その後、絶縁管3内にガスを充填するとともに、放電電極2と絶縁管3とを半田付け等して、ガスアレスタ1Aが組み立てられ作製されることになる。
【0015】
上述したガスアレスタ1Aにおいては、放電電極2、2間に、雷等の過大サージが印加されると、ギャップGが、カーボン線4の促進により速やかに放電を開始する。この放電により、ガスアレスタ1Aが接続された電気回路は、ガスアレスタ1Aの吸収により、雷等の過大サージから保護される。ガスアレスタ1AのギャップGが放電をすると、電極凸状部22に形成された凹部24に充填された放電活性物質25がスパッタするが、ギャップGが、絶縁管3の略中央に位置していることや絶縁管3の内周面の開放端32側に形成された段差部33により、スパッタが拡散されず、従って、カーボン線4と放電電極2との短絡が生じるようなことはない。
【0016】
一例として、放電電極2、2間の外形寸法が約3.5mm、ギャップGが0.4mm、カーボン線4の長さが1.3mm及び略正方形状の電極板体21の一辺が4.4mmであるガスアレスタ1Aを製作した結果、ガスアレスタ1Aの特性を十分に満足し、且つ、放電活性物質25のスパッタによるカーボン線4と電極板体21との間の短絡や絶縁低下も生じなかった。また、ガスアレスタ1Aの端子部27のプリント回路基板等の回路パターンへの取り付けも十分に満足できるものであった。
【0017】
図5に示されている実施例は、3極形のガスアレスタ1Bであり、上述した2極形のガスアレスタ1Aとは、絶縁管3が1個多いことと、中間放電電極5が追加して配置されていることが相違する。3極形のガスアレスタ1に使用されている放電電極2や絶縁管3は、上述した2極形のガスアレスタ1Aと同じであるので、その説明は省略する。
【0018】
この中間放電電極5は、略正方形状の板状の放電板体51の両面に、上述した放電電極2の電極板体21に形成された略円柱状の電極凸状部22と同様の電極凸状部52を形成したものである。電極凸状部52にも、上述した電極凸状部22と同様に、放電面53には、凹部54が形成されており、凹部54には、放電活性物質55が充填されている。
【0019】
3極形のガスアレスタ1Bにおいては、放電電極2の電極板体21と中間放電電極5の放電板体51との間に、1個の絶縁管3を配置し、更に、中間放電電極5の放電板体51ともう1個の放電電極2の電極板体21との間に、もう1個の絶縁管3を配置して、2個の放電電極2の電極凸状部22と、中間放電電極5の放電板体51の両面に形成された電極凸状部52との間に、2個のギャップGが形成されることになる。
【0020】
上述したように、絶縁管3の内周面を、中央領域に形成された内部凸状部31と内部段差部33とを形成するとともに、カーボン線4を、絶縁管3の内部凸状部31の先端面31aに配設(線引き)するように構成したので、カーボン線4の線引き長さを気にすることなく、カーボン線4の線引き作業を行うことができるので、カーボン線4の線引き作業を、簡単に、且つ、短時間で行うことができる。
【0021】
また、ガスアレスタ1間で、カーボン線4の長さを略一定にすることができるとともに、放電電極2の放電板体21が、端子部27を兼ね備えているので、何ら後加工をすることもなく、ガスアレスタ1A、1Bを、プリント基板の回路パターンに取り付けることができる。
【0022】
更に、絶縁管3の内周面の中央領域に形成された内部凸状部31の両側に内部段差部33を形成したので、スパッタによる放電電極2とカーボン線4間の短絡を防止することができ、従って、小型でカーボン線4が正確に線引きされた、しかも、長寿命化が実現されたガスアレスタ1A、1Bが作製できる。
【0023】
上述した実施例においては、放電電極2の放電板体21を、端子部27として用いたが、放電板体21にリード線を付加して、端子部としてもよい。更に、カーボン線4は、必ずしも直線状に線引きすることなく、らせん状等に形成してもよい。
【0024】
【発明の効果】
本発明は、上述した構成により、以下に記載する効果を奏するものである。
【0025】
絶縁管の内周面の中央領域に、カーボン線が線引きされる内部凸状部を形成するとともに、内部凸状部の両側に内部段差部を形成したので、カーボン線の線引き長さを気にすることなく、カーボン線の線引き作業を行うことができるので、カーボン線の線引き作業を簡単に、且つ、短時間で行うことができる。
【0026】
絶縁管の内周面の中央領域に形成された内部凸状部の両側に内部段差部を形成したので、スパッタによる放電電極とカーボン線間の短絡を防止することができ、従って、小型でカーボン線が正確に線引きされた、しかも、長寿命化が実現されたガスアレスタを作製することができる。
【0027】
放電電極を形成する電極板体の外周面を、端子部としたので、何らの後加工をすることもなく、ガスアレスタを、プリント基板の回路パターンに取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の1実施例としてのガスアレスタの側断面図である。
【図2】図2は、図1のI−I線に沿った断面図である。
【図3】図3は、図1に示されているガスアレスタを構成する放電電極の一部断面を含む側面図である。
【図4】図4は、図1に示されているガスアレスタを構成する絶縁管の側断面図である。
【図5】図5は、本発明の他の実施例のガスアレスタの側断面図である。
【図6】図6は、従来のガスアレスタの斜視図である。
【図7】図7は、従来のガスアレスタの側断面図である。
【符号の説明】
1A、1B・・・・・・・・ガスアレスタ
2・・・・・・・・・・・・放電電極
21・・・・・・・・・・・電極板体
3・・・・・・・・・・・・絶縁管
31・・・・・・・・・・・内部凸状部
33・・・・・・・・・・・内部段差部
4・・・・・・・・・・・・カーボン線
5・・・・・・・・・・・・中間放電電極
【発明の属する技術分野】
本発明は、電線路等に設置した電気回路に侵入する雷等の過大サージを吸収して、電気回路に接続された電気機器等を保護するギャップ式のガスアレスタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電線路等に設置された電気回路に侵入した雷等の過大サージから、ギャップ式のガスアレスタを用いて、電気回路に接続された電気機器等を保護することが行われている。例えば、従来のギャップ式のガスアレスタ1’は、一例として、図6及び図7に示すように、円筒状の絶縁管2’の内壁面2a’に両端の開放端に達しない距離にカーボン線を配置し、該絶縁管2’内において、板状電極4’からなる放電面を対向配置してギャップG’を構成し、絶縁管2’内にガスを充填するとともに、板状電極4’にリード線5’を取り付けてある(例えば、実公昭54−8346号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ガスアレスタは、電流容量が大きく、且つ、静電容量が小さい等、長所も多い反面、作業工程も多くコストがかかるという問題があった。
【0004】
即ち、図6及び図7に示されている従来のガスアレスタ1’においては、その作製過程において、円筒状の絶縁管2’の内壁面2a’に、所定の長さのカーボン線3’を、絶縁管2’の軸線に沿って、配設(線引き)する作業があるが、この線引き作業の際には、カーボン線3’の先端と絶縁管2’の開放端との間に、線引き後、絶縁管2’の開放端に嵌着される電極板体4’が、カーボン線3’に接触しないように、所定の間隔をあけて線引きする必要がある。この線引き作業は、ガスアレスタが小型になるほど、細かい作業のため困難を極め、煩雑で時間もかかり、且つ、電気特性にも大きな影響を与えるという問題があった。
【0005】
また、ガスアレスタ1’を電気回路に接続して使用する場合、電極板体4’にリード線5’を、スポット溶接等して端子部6’を構成し、更に、回路基板等の回路配線路に取り付けができる孔間隔に嵌合するように端子部6’を加工しなければならないという問題があった。更にまた、回路基板の回路配線路に、アッタチメントを取付け、このアッタチメントにガスアレスタ1’を取り付けなければならないという問題もあった。
【0006】
本発明の目的は、上述した従来のガスアレスタが有する課題を解決することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、第1には、ガスアレスタを、内周面の中央領域に形成された、カーボン線が線引きされる内部凸状部及び該合内部凸状部の両側に形成された内部段差部とを有する円筒状の絶縁管と、該絶縁管の開放端に嵌着された放電電極とにより構成したものであり、第2には、放電電極を形成する電極板体の外周面を、端子部としたものである。
【0008】
【実施例】
以下、図1〜図4を用いて、2極形のガスアレスタを例に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り、何ら、本実施例に限定されるものではない。
【0009】
ガスアレスタ1Aは、大きく分けて、放電電極2と絶縁管3とカーボン線4とから構成されている。
【0010】
放電電極2は、銅材等により形成されており、略正方形状の板状の電極板体21の中央には、略円柱状の電極凸状部22が立設されており、この電極凸状部22の放電面23には、凹部24が形成されている。電極凸状部22の放電面23に形成された凹部24には、放電活性物質25が充填されており、また、電極板体21の電極凸状部22が立設されている面の周縁部には、突縁部26が、電極凸状部22の突設方向と同じ方向に突設されている。そして、電極板体21の外周面21aは、突縁部26を含む端子部27として構成されている。なお、図1において、一方の電極凸状部22の放電面23に形成された凹部24(図1において、左側に位置する凹部)には、説明の都合上、便宜的に、放電活性物質25の充填が省略されている。
【0011】
絶縁管3は、セラミックス等で円筒状に形成されており、絶縁管3の内周面は、中央領域に形成された、周方向に延在する内部凸状部31と、内部凸状部31に対して、絶縁管3の開放端32側に形成された、周方向に延在する内部段差部33とから形成されており、内部凸状部31の先端面31aは、平坦に形成されている。
【0012】
4は、炭素材等から形成されたカーボン線で、カーボン線4は、絶縁管3の内部凸状部31の先端面31aに、絶縁管3の軸線に沿って、略直線状に配設(線引き)されている。本実施例においては、カーボン線4が、絶縁管3の内部凸状部31の先端面31aに、先端面31aの絶縁管3の軸線に沿った全長に亘たって線引きされている例が示されているが、必要に応じて、これより短く線引きすることもできる。
【0013】
放電電極2や絶縁管3やカーボン線4等からなるガスアレスタ1Aの組み立てにおいては、先ず最初に、上述したように、絶縁管3の内部凸状部31の先端面31aに、カーボン線4が配設(線引き)され、次いで、絶縁管3の一方の開放端32に、電極凸状部22に形成された凹部24に放電活性物質25が充填された放電電極2を、電極凸状部22が、絶縁管3に挿入されるように、嵌着する。この時、絶縁管3の外周面は、放電電極2の突設された突縁部26の内側に位置するように構成されている。絶縁管3のもう一方の開放端32にも、同様に、電極凸状部22に形成された凹部24に放電活性物質25が充填された放電電極2を嵌着する。この時も、絶縁管3の外周面は、放電電極2の突縁部26の内側に位置するように構成されている。絶縁管3の両開放端32に嵌着された一対の放電電極2は、電極板体21の中央に立設された電極凸状部22の放電面23が、対向するように配設されることになる。また、絶縁管3の絶縁管3の内部凸状部31の先端面31aに線引きされたカーボン線4は、先端面31aを越えて、内部段差部33に線引きされることがないように構成されており、従って、カーボン線4が放電電極2に接触するようなことはない。
【0014】
絶縁管3の一方の開放端32に嵌着された放電電極2の電極凸状部22の放電面23と、絶縁管3のもう一方の開放端32に嵌着された放電電極2の電極凸状部22の放電面23とで、ギャップGが構成される。その後、絶縁管3内にガスを充填するとともに、放電電極2と絶縁管3とを半田付け等して、ガスアレスタ1Aが組み立てられ作製されることになる。
【0015】
上述したガスアレスタ1Aにおいては、放電電極2、2間に、雷等の過大サージが印加されると、ギャップGが、カーボン線4の促進により速やかに放電を開始する。この放電により、ガスアレスタ1Aが接続された電気回路は、ガスアレスタ1Aの吸収により、雷等の過大サージから保護される。ガスアレスタ1AのギャップGが放電をすると、電極凸状部22に形成された凹部24に充填された放電活性物質25がスパッタするが、ギャップGが、絶縁管3の略中央に位置していることや絶縁管3の内周面の開放端32側に形成された段差部33により、スパッタが拡散されず、従って、カーボン線4と放電電極2との短絡が生じるようなことはない。
【0016】
一例として、放電電極2、2間の外形寸法が約3.5mm、ギャップGが0.4mm、カーボン線4の長さが1.3mm及び略正方形状の電極板体21の一辺が4.4mmであるガスアレスタ1Aを製作した結果、ガスアレスタ1Aの特性を十分に満足し、且つ、放電活性物質25のスパッタによるカーボン線4と電極板体21との間の短絡や絶縁低下も生じなかった。また、ガスアレスタ1Aの端子部27のプリント回路基板等の回路パターンへの取り付けも十分に満足できるものであった。
【0017】
図5に示されている実施例は、3極形のガスアレスタ1Bであり、上述した2極形のガスアレスタ1Aとは、絶縁管3が1個多いことと、中間放電電極5が追加して配置されていることが相違する。3極形のガスアレスタ1に使用されている放電電極2や絶縁管3は、上述した2極形のガスアレスタ1Aと同じであるので、その説明は省略する。
【0018】
この中間放電電極5は、略正方形状の板状の放電板体51の両面に、上述した放電電極2の電極板体21に形成された略円柱状の電極凸状部22と同様の電極凸状部52を形成したものである。電極凸状部52にも、上述した電極凸状部22と同様に、放電面53には、凹部54が形成されており、凹部54には、放電活性物質55が充填されている。
【0019】
3極形のガスアレスタ1Bにおいては、放電電極2の電極板体21と中間放電電極5の放電板体51との間に、1個の絶縁管3を配置し、更に、中間放電電極5の放電板体51ともう1個の放電電極2の電極板体21との間に、もう1個の絶縁管3を配置して、2個の放電電極2の電極凸状部22と、中間放電電極5の放電板体51の両面に形成された電極凸状部52との間に、2個のギャップGが形成されることになる。
【0020】
上述したように、絶縁管3の内周面を、中央領域に形成された内部凸状部31と内部段差部33とを形成するとともに、カーボン線4を、絶縁管3の内部凸状部31の先端面31aに配設(線引き)するように構成したので、カーボン線4の線引き長さを気にすることなく、カーボン線4の線引き作業を行うことができるので、カーボン線4の線引き作業を、簡単に、且つ、短時間で行うことができる。
【0021】
また、ガスアレスタ1間で、カーボン線4の長さを略一定にすることができるとともに、放電電極2の放電板体21が、端子部27を兼ね備えているので、何ら後加工をすることもなく、ガスアレスタ1A、1Bを、プリント基板の回路パターンに取り付けることができる。
【0022】
更に、絶縁管3の内周面の中央領域に形成された内部凸状部31の両側に内部段差部33を形成したので、スパッタによる放電電極2とカーボン線4間の短絡を防止することができ、従って、小型でカーボン線4が正確に線引きされた、しかも、長寿命化が実現されたガスアレスタ1A、1Bが作製できる。
【0023】
上述した実施例においては、放電電極2の放電板体21を、端子部27として用いたが、放電板体21にリード線を付加して、端子部としてもよい。更に、カーボン線4は、必ずしも直線状に線引きすることなく、らせん状等に形成してもよい。
【0024】
【発明の効果】
本発明は、上述した構成により、以下に記載する効果を奏するものである。
【0025】
絶縁管の内周面の中央領域に、カーボン線が線引きされる内部凸状部を形成するとともに、内部凸状部の両側に内部段差部を形成したので、カーボン線の線引き長さを気にすることなく、カーボン線の線引き作業を行うことができるので、カーボン線の線引き作業を簡単に、且つ、短時間で行うことができる。
【0026】
絶縁管の内周面の中央領域に形成された内部凸状部の両側に内部段差部を形成したので、スパッタによる放電電極とカーボン線間の短絡を防止することができ、従って、小型でカーボン線が正確に線引きされた、しかも、長寿命化が実現されたガスアレスタを作製することができる。
【0027】
放電電極を形成する電極板体の外周面を、端子部としたので、何らの後加工をすることもなく、ガスアレスタを、プリント基板の回路パターンに取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の1実施例としてのガスアレスタの側断面図である。
【図2】図2は、図1のI−I線に沿った断面図である。
【図3】図3は、図1に示されているガスアレスタを構成する放電電極の一部断面を含む側面図である。
【図4】図4は、図1に示されているガスアレスタを構成する絶縁管の側断面図である。
【図5】図5は、本発明の他の実施例のガスアレスタの側断面図である。
【図6】図6は、従来のガスアレスタの斜視図である。
【図7】図7は、従来のガスアレスタの側断面図である。
【符号の説明】
1A、1B・・・・・・・・ガスアレスタ
2・・・・・・・・・・・・放電電極
21・・・・・・・・・・・電極板体
3・・・・・・・・・・・・絶縁管
31・・・・・・・・・・・内部凸状部
33・・・・・・・・・・・内部段差部
4・・・・・・・・・・・・カーボン線
5・・・・・・・・・・・・中間放電電極
Claims (2)
- 内周面の中央領域に形成された、カーボン線が線引きされる内部凸状部及び該合内部凸状部の両側に形成された内部段差部とを有する円筒状の絶縁管と、該絶縁管の開放端に嵌着された放電電極とを有することを特徴とするガスアレスタ。
- 放電電極を形成する電極板体の外周面を、端子部としたことを特徴とする請求項1に記載のガスアレスタ。
Priority Applications (1)
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