JP2004125861A - ロック機構付きパッケージ - Google Patents

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Abstract

【課題】解除が容易で、しかもパッケージの挿抜が容易なロック機構付きパッケージを提供する。
【解決手段】胴部102と頭部103とを有するパッケージ本体104を形成し、突起106のある作用端107が胴部102まで伸び頭部103の前端に位置する力端108が梃子回転軸109を挟んで作用端107の反対に位置する梃子110及び梃子回転軸109を頭部103の底部に設け、梃子110の力端を頭部103の底部に沿ってパッケージ本体104の幅方向に伸びたクランク軸111のクランク部112に係合させ、クランク軸111に一体化されて頭部103の側面に沿って回動可能なアーム113を設け、アーム113よりパッケージ本体104の幅方向にレバー114を延出し、レバー114が頭部103の上に位置するとき突起106が胴部102の底面外へ露出し、レバー114が頭部103の前に位置するとき突起106が胴部102の底面内に収容される。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光送受信モジュールなどのパッケージであって、基板に対して交換可能に取り付けるためのロック機構付きパッケージに係り、特に、解除が容易で、しかもパッケージの挿抜が容易なロック機構付きパッケージに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
長距離高速光通信などに使用する光送受信モジュールは、送信用光素子と受信用光素子とを1つのパッケージに収容したものである。また、光送受信モジュールは、光信号や電気信号の変調、増幅、補償或いは安定化のための電気素子をも上記パッケージに収容している。この光送受信モジュールと外部伝送路としての光ファイバとを接続するために、光素子に通じる開口部をパッケージに形成し、この開口部に光ファイバの端末に取り付けられている光ファイバコネクタを挿入するようにした、いわゆるリセプタクルタイプの光送受信モジュールがある。
【0003】
多数の光ファイバを集中配線する通信機器では、多数の光送受信モジュールの開口部をパネルに整列配置することで、任意の開口部に任意の光ファイバコネクタを挿入できるように配慮してある(本発明の図7参照)。パネルにおける光送受信モジュール開口部の配置をより集約するためと、通信機器内部の配線を簡素にするために、光送受信モジュールを基板の端部に整列配置し、各々の開口部がパネルの各窓から露出するよう、上記基板を通信機器内に設置するのが望ましい(本発明の図8参照)。
【0004】
一方、光送受信モジュール内の光学素子や電気素子に不具合が生じたとき、或いは通信仕様(光波長や変調方式など)を相手と整合させたいときに、光送受信モジュールをアセンブリ交換して対応したい。アセンブリ交換しやすくするために、上記基板に対して光送受信モジュールは着脱自在に取り付けられる。即ち、基板上には光送受信モジュールのパッケージを機械的に保持するためのケージが設けられている。ケージは、前端が開放された箱型に形成されたもので、基板上に固定されている。このケージの前端からパッケージを挿抜するようになっている。電気的には、パッケージの後端に接続端子群を形成し、基板上にはその相手方となる接続端子群を配置しておくことで、パッケージをケージに挿入したとき、接続が図られるようになっている。これにより、パネルの窓からパッケージを挿抜することができ、通信機器を分解することなく光送受信モジュールを交換することができる。
【0005】
ケージにはパッケージを係止するためのロック機構(メス側)が設けられており、パッケージにはロック機構(オス側)が設けられている。パッケージをケージに完全に挿入した状態(接続端子群同士が十分に接触した状態)のときにロック機構が働くことで、振動や衝撃によってパッケージが離脱したり電気的な接続が不安定になることがない。具体的には、ケージの底面に三角窓が開けてあり、パッケージにはこの三角窓に嵌め込むことのできる突起が設けられている。突起は、パッケージの底面内外へ出没可能に設けられている。パッケージをケージに挿入する途中では突起がパッケージの底面内に没しており、完全に挿入した状態のときに突起が底面外へ突き出して三角窓に嵌まり込み、ロックが働く。
【0006】
なお、ケージの形状(寸法や三角窓の位置)は、各メーカ共通の規格により規定されている。
【0007】
上記のようなロック機構付きパッケージを有する光送受信モジュールにあっては、通信機器のパネル外からのアクセスで挿抜できるようにするために、パッケージの前端側からロックを解除できなくてはいけない。
【0008】
従来のロック機構付きパッケージは、図12に示されるように、略直方体の胴部(この図ではケージ内にある)302とその胴部302の長手方向前端に位置する頭部303とを有するパッケージ本体304をモールド品により形成し、このパッケージ本体304の頭部303の底部にモールド品からなるスライドブロック325を前後方向へ摺動可能に取り付けたものである。板金からなるケージ201は、基板202に取り付けられている。図13に示されるように、ケージ201の底面の開放端から所定の距離のところに三角窓204が設けられている。三角窓204の両側には開放端から三角窓204の後方まで切り込みを入れることにより、板バネ205が形成されている。板バネ205の前端には若干の反り206が形成されている。これらの図12、図13は、パッケージをケージ201に完全に挿入した状態を示しており、パッケージ本体304は、胴部302が全てケージ201内に収容され頭部303のみが露出していると共に、胴部302の底部に形成された突起306がケージ201の三角窓204に嵌まり込んでいる。即ち、この状態では、ロックが働いている。また、この状態では、スライドブロック325の前端がパッケージ本体304の頭部303の前端と一致し、スライドブロック325の後端はパッケージ本体304の胴部302より前に位置している。スライドブロック325の後端には、テーパ326が形成されている。このテーパ326は、ケージ201の板バネ205の前端の反り206と向き合っている。
【0009】
図14に示されるように、スライドブロック325を後方に押していくと、テーパ326が板バネ205の反り206に潜り込んで板バネ205を下方に起こしていく。板バネ205が起きることにより、突起306が三角窓204の内側に抜ける。これによりロックが解除され、容易にパッケージを前方に引き抜くことができる。
【0010】
なお、図13、図14では、この様子を分かりやすくするために、スライドブロック325の厚みや板バネの反り206の角度などを強調してロック機構の要部を描いているが、実際の板バネ205や突起306は基板202に当たらない程度の小さな膨らみしかない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、パネルにおける開口部の配置を集約するために、開口部は上下多段に配置するのが望ましく、また、その上下間隔はできるだけ短縮するのが望ましい。しかしながら、従来のロック機構付きパッケージでは、上下間隔を小さくするには限界があった。図15に示されるように、上下のパッケージ間隔を小さくすると、上段のパッケージのスライドブロック325と下段のパッケージとの隙間が小さくなる。図には、参考のため人の指先を描いた。この指先でスライドブロック325をロック解除の位置まで押し込むのは困難である。また、パッケージを前方に引き抜くには、パッケージ本体304の頭部を上下又は左右から指で挟んで行うしかないが、これもまた、配置の上下間隔や左右間隔が狭くなると困難になってくる。
【0012】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、解除が容易で、しかもパッケージの挿抜が容易なロック機構付きパッケージを提供することにある。さらに、本発明には、ロック動作を確実にさせること、組み立てを容易にすること、寸法精度を向上させること、製造コストを低減することなどの目的も含まれている。
【0013】
なお、本発明の出願にあたり先行技術文献を調査したところ、米国特許6,439,918B1が発見された。この文献によれば、ハウジング(本明細書で言うケージ)に形成されたルーフバネの力でピボットが押されてロッキングピンがリーセスに嵌まり、カムによってピボットが反対に押されてロッキングピンがリーセスから離脱するようになっている。カムは、ベイルの一部に形成されている。この技術では、ロッキングピンの進出(ロック動作)をベイルで操作することができず、ルーフバネの力に頼っているため、ルーフバネの力が劣化してくるとロックは不確実になる。
【0014】
また、上記文献の技術では、パネル配置において上下のパッケージ間隔を小さくして前述した図15のようにするとベイルを指先で引っ掛けるのが困難になる。これを解消するために文献では、「背中合わせ」配置を提案しているが、上段と下段とで光ファイバコネクタを裏返しにしなくてはならず、配線作業がやりにくくなる。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、略直方体の胴部とその胴部の長手方向前端に位置する頭部とを有するパッケージ本体を形成し、前記胴部の底面内外へ突起を出没させるべく、前記突起のある作用端が前記胴部まで伸び前記頭部の前端に位置する力端が梃子回転軸を挟んで作用端の反対に位置する梃子及び前記梃子回転軸を前記頭部の底部に設け、この梃子の力端を前記頭部の底部に沿ってパッケージ本体の幅方向に伸びたクランク軸のクランク部に係合させ、このクランク軸に一体化されて前記頭部の側面に沿って回動可能なアームを設け、そのアームよりパッケージ本体の幅方向にレバーを延出し、このレバーが前記頭部の上に位置するとき前記突起が前記胴部の底面外へ露出し、前記レバーが前記頭部の前に位置するとき前記突起が前記胴部の底面内に収容されるようにしたものである。
前記胴部の底部に前記梃子の作用端の運動空間となる凹みを形成してもよい。前記頭部の上面に前記レバーを係止するレバー用突起を形成してもよい。
【0016】
前記レバーが前記頭部の前の位置より下に行かないように前記アームの回動を規制する前方回動ストッパを設けてもよい。
【0017】
前記レバーが前記頭部の上の位置より後方に行かないように前記アームの回動を規制する後方回動ストッパを設けてもよい。
【0018】
前記アームを前記頭部の両側に設け、これら2つのアームを前記レバーと共に一体化してもよい。
【0019】
前記アームを板材加工品で構成してもよい。
【0020】
前記アームに前記頭部に臨んで滑らかに凸な膨らみを形成してもよい。
【0021】
前記頭部の底部に下方が開放された軸受けを形成し、この軸受けに下方より前記梃子回転軸を挿入してもよい。
【0022】
前記梃子の力端を前記クランク部を抱えるように折り返して前記クランク部に係合させてもよい。
【0023】
前記梃子を前記梃子回転軸と共に前記頭部の底部に押し当てて固定する固定部材を設け、この固定部材には前記頭部の両側に沿った引掛部を形成し、前記頭部の両側には前記引掛部に係合する固定部材用突起を形成してもよい。
【0024】
前記固定部材に前記梃子の力端側の運動空間の下方を覆うカバーを形成してもよい。
【0025】
前記固定部材を板材加工品で構成してもよい。
【0026】
前記アームに前記クランク軸からの径方向に段差を有する段差縁部を形成し、この段差縁部が前記固定部材に干渉して前記アームの回動が規制されるようにしてもよい。
【0027】
前記頭部の前端に光ファイバコネクタを挿入するための開口部を形成し、前記胴部内に前記開口部に臨ませた光素子を内蔵し、この光素子の電気信号のための接続端子群を前記胴部の後端に形成し、前記電気信号の処理回路が搭載されている基板上に取り付けられている前端が開放された箱型のケージに前記胴部を挿入するようにしてもよい。
【0028】
前記ケージの底面の開放端から所定の距離に窓が設けられており、この窓は底辺が前記ケージの開放端に臨み頂点が前記ケージの後端に臨む三角窓であって、この三角窓に前記胴部の底面外へ露出した前記突起が係合するよう前記梃子の長さ及び位置を定めてもよい。
【0029】
前記突起を前記三角窓の異なる2辺に臨む2つの爪で構成してもよい。
【0030】
前記爪に該爪の頂点に近いほど前記三角窓の中心に近くなるスロープを形成してもよい。
【0031】
前記レバーが前記頭部の前に位置するとき、このレバーが光ファイバコネクタの挿入を妨げるようにしてもよい。
【0032】
前記開口部が2連光ファイバコネクタを挿入するための2連開口部であって、一方の開口部には送信用光素子を臨ませ、他方の開口部には受信用光素子を臨ませてもよい。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0034】
図1(a)に示されるように、本発明に係るロック機構付きパッケージ101は、略直方体の胴部102とその胴部102の長手方向前端に位置する頭部103とを有するパッケージ本体104を形成し、胴部102の底面105内外へ突起106を出没させるべく、突起106のある作用端107が胴部102まで伸び頭部103の前端に位置する力端108が梃子回転軸109を挟んで作用端107の反対に位置する梃子110及び前記梃子回転軸109を頭部103の底部に設け、この梃子110の力端108を頭部103の底部に沿ってパッケージ本体104の幅方向(左右方向)に伸びたクランク軸111のクランク部112に係合させ、このクランク軸111に一体化されて頭部103の側面に沿って回動可能なアーム113を設け、そのアーム113よりパッケージ本体104の幅方向にレバー114を延出し、このレバー114が頭部103の上に位置するとき突起106が胴部102の底面105外へ露出し、レバー114が頭部103の前に位置するとき突起106が胴部102の底面105内に収容されるようにしたものである。
【0035】
アーム113は、パッケージ本体104の左右両側にそれぞれ設けられている。クランク軸111は、左右両側のアーム113に設けられた軸穴に挿通してカシメ等によって接合されている。パッケージ本体104の頭部103の底面には、クランク軸111の軸受けとなるU字溝又は半丸溝が形成されている(図4参照)。クランク部112はクランク軸111の軸方向中央部を径方向に隆起させて形成されている。頭部103の底面には、クランク部112及び梃子110の力端108の運動空間となる凹み123が形成されている。レバー114は左右両側のアーム113のそれぞれに繋がっている。レバー114及びアーム113は、クランク軸111を中心にして回動可能である。クランク部112は、そのクランク軸111の回転運動に伴い回転角位置が変化し、そのクランク部112に係合されている梃子110の力端108は、上下運動する。パッケージ本体104の頭部103の底面には、梃子回転軸109の軸受け131となるU字溝又は半丸溝が形成されている(図4参照)。梃子110には、この梃子回転軸109が取り付けられており、梃子110は梃子回転軸109を中心として梃子運動する。よって、作用端107は、力端108とは反対に上下運動する。図1(b)には、梃子110の作用端107、力端108の回転の方向とおおよその可動範囲を、図1(c)にはアーム113及びレバー114の回動の方向とおおよその可動範囲をそれぞれ矢印で示してある。
【0036】
胴部102の底部には梃子110の作用端107の運動空間となる凹み115が形成されている。また、頭部103の上面には、レバー114を係止するためのレバー用突起116が形成されている。レバー114には、レバー用突起116に係合する凸部117が形成されている。
【0037】
図1は、レバー114が頭部103の前に位置する状態を示している。このとき、クランク部112はクランク軸111よりやや下の位置にあり、梃子110の作用端107は凹み115の最も深いところに収容され、突起106はその全体が胴部102の底面105より内部、図で言えば上に収容されている。ケージのロック機構(メス側)との関係については後述するが、少なくともパッケージのロック機構(オス側)としては、この状態にてロックが解除される。
【0038】
図2は、図1のロック機構付きパッケージ101において、レバー114が頭部103の上に位置する状態を示している。断面図であるためアーム113は描かれていないが、アーム113は頭部103の左右側面に沿って起立している。このとき、クランク部112は隠れているクランク軸111よりやや上の位置に来ており、梃子110は胴部102の底面105とほぼ平行をなしており、突起106は胴部102の底面105外へ十分に露出している。少なくともパッケージのロック機構としては、この状態にてロックが働く。
【0039】
118は補助レバー、119は補助アームである。補助レバー118及び補助アーム119はレバー114に収容された補助レバー軸120を中心にして回動可能な部材である。補助アーム119の自由端にある補助レバー118は、図1ではレバー114よりも前方に位置し、図2では頭部103の端面の下辺のあたりに位置している。この実施形態では、レバー114が板材で構成されており、補助レバー118、補助アーム119、補助レバー軸120は、一連の丸棒材で構成されている。補助レバー軸120は、折り返されたレバー114の一部によって抱え込まれて保持されている。
【0040】
図9にレバー114近傍を拡大して示す。また、図10には、図9と同一箇所についてレバー114を部分的に切り欠いて示す。これらの図に示されるように、アーム113は、頭部103の側面に沿い、頭部103の前端から斜め上後方へ伸びている。レバー114は頭部103の右側面から左側面へ真っ直ぐに伸びている。レバー114の右側端及び左側端は、補助レバー軸120を抱え込む補助レバー軸保持部181となっている。
【0041】
補助アーム119とレバー114(アーム113)との間には、補助アーム119をアーム113の方向へ付勢して補助アーム119の自由端を頭部103の前端に復帰させるための付勢部材182が設けられる。この実施形態では、補助レバー軸保持部181内にコイルバネからなる付勢部材182が設けられている。補助レバー軸120は、付勢部材182の穴に挿通されている。付勢部材182は、一端182aをレバー114の上に接し、他端182bを補助アーム119に接することにより、補助アーム119をアーム113に向けて付勢している。従って、外力を与えない限り、図4〜図6のように補助アーム119はアーム113に接するように寄り添うことになる。付勢部材がなくとも補助アーム119は自重で垂れ下がって図4〜図6の状態に戻るが、付勢部材があったほうがより積極的に復帰ができる。
【0042】
なお、付勢部材は、コイルバネである必要はなく板バネでもよいし、補助レバー118につながっている一連の丸棒材に弾性を持たせてこの丸棒材自体を付勢部材としてもよい。
【0043】
補助アーム119は、補助レバー118がなくとも、また、頭部103の両側に設けなくともレバー114を前方に移動させる部材として使用できる。その場合、補助アーム119の自由端は、頭部103の端面の下辺まで届く必要はない。即ち、補助アーム119の自由端は、アーム113の途中の屈曲部の辺りまであれば、指先で引き起こすことが可能である。しかし、本実施形態では、補助レバー118、左右の補助アーム119、補助レバー軸120でループを形成することで堅牢性を高めると共に、補助レバー軸120やクランク軸111を片利きで回転させることを避けるために、補助レバー118を設けている。補助レバー118がある場合、頭部103の端面の中央を補助レバー118が横切らないよう、補助アーム119の自由端を頭部103の前端下辺まで延ばす。これにより、補助レバー118が頭部103の端面の下辺に位置することになる。
【0044】
補助レバー118には、頭部103の前端面に干渉する干渉部183と頭部103の前端より下にはみ出す出張部184とが形成されている(図3参照)。前述のように補助レバー118は頭部103の端面の下辺に位置されるのがよいが、補助アーム119がアーム113に向けて付勢されているため、補助レバー118の全体が頭部103の前端より下にはみ出すと、補助アーム119の回動が規制されずに補助レバー118が頭部103の前端より後方に移動してしまう。すると、補助レバー118を指先で引き出そうとするときに、やりにくくなる。一方、補助レバー118の全体が頭部103の前端面に干渉すると補助アーム119の回動は規制され、補助レバー118が頭部103の前端面に接して止まる。すると、補助レバー118を引き出すには爪を立てるなどして補助レバー118を頭部103の前端面から剥がさなければならない。つまり、補助レバー118の全体が頭部103の前端より下にはみ出しても、補助レバー118の全体が頭部103の前端面に干渉しても、それぞれ不都合がある。そこで、本発明では、補助レバー118に干渉部183と出張部184とを形成した。これにより、補助レバー118が頭部103の前端より後方に移動することがなく、しかも、出張部184が頭部103の底面より下に出っ張っているので、指先を当てるだけで容易に補助レバー118を引き起こすことができる。
【0045】
図3は、図1のロック機構付きパッケージ101を右上方向から見た斜視図であり、図1、図2を理解する上で参考になるであろう。
【0046】
図2の状態から図1の状態、図1の状態から図2の状態に至る動作を説明すると、図2の状態ではレバー114がレバー用突起116により係止されているため、振動や衝撃が加わってもレバー114が頭部103の前方向に移動することはない。従って、突起106が胴部102の底面105外へ露出したロック状態が維持される。付勢部材182の働きにより、補助アーム119は側部材113に接するように寄り添っている。
【0047】
ここで、レバー114の上部に指先を載せて前方へ引くと、レバー114がレバー用突起116を乗り越えて自由になる。補助レバー118を利用する場合は、補助レバー118に指先を掛けて前方へ引くと、補助アーム119が回動して補助レバー118は頭部103の前方に移動する。さらに、補助レバー118を前方へ引くと、レバー114がレバー用突起116を乗り越えて自由になる。そのままレバー114又は補助レバー118を前方へ引けば、アーム113が回動して図1のロック解除状態に至る。
【0048】
このように、指先を正面からアクセスするだけで、ロック解除ができる。これは従来のようにスライドブロックをロック解除の位置まで押し込むよりも、容易である。しかも、ロック解除の状態でレバー114や補助レバー118が頭部103の前方に飛び出しているので、このレバー114又は補助レバー118をさらに前方へ引けばパッケージを前方に引き抜くことができ、従来のようにパッケージを指で摘む必要がなく、狭いスペースでも行うことができる。また、従来はケージ201の板バネ205の復元力を利用してロックを達成しているので、経時変化や取り扱いのミスなどにより板バネ205の復元力が弱くなると、突起306と三角窓204との係合が不確実になるが、本発明では突起106を出没させており、板バネ205を使用していないので、板バネ205の劣化が生じないし、劣化の影響をうけない。
【0049】
図1の状態からレバー114を指先で後方に押すと、或いは補助レバー118を摘んで後方に押すと、レバー114が頭部103の上に移動し、レバー用突起116を乗り越える。指を放してもレバー114はラッチされているので動かない。補助レバー118は、付勢部材182の作用で自然に図2に示した位置に戻る。
【0050】
以上により、本発明の基本的な原理が理解されたであろう。本発明のさらに細部を以下に説明する。
【0051】
図3に示されるように、本発明に係るロック機構付きパッケージ101には、レバー114が頭部103の上の位置より後方に行かないようにアーム113の回動を規制する後方回動ストッパ121が設けられている。後方回動ストッパ121は、頭部103の側面に段差を形成することで実現されている。この段差は、レバー114が頭部103の上でレバー用突起116により係止されている状態でアーム113の後端縁に当接するよう、パッケージ101の幅を前では狭く後では少し広くして形成されている。これにより、アーム113の回動が規制されるので、レバー114は図2の位置より後方に移動できず、ロック機構のガタつきが防止されると共にクランク軸111の接合部やクランク部112などに無益な力が加わることがない。
【0052】
既に述べたようにアーム113は、頭部103の左右両側に設けられている。前述した基本的な原理から分かるように、アーム113は片側だけでもロック機構を実現することができる。しかし、2つのアーム113,113を設けてレバー114と共に一体化することで、堅牢性や動作の確実性が増す。また、2つのアーム113,113及びレバー114をバラバラに製造して組み立てるのではなく、単一の材料から一体的に成形することで、製造が容易となる。各アーム113にクランク軸111を挿入し接合することで、アーム113,113、レバー114及びクランク軸111が閉じた一体の枠となるので、いっそう堅牢性が増すことになる。
【0053】
アーム113は、板金等の板材を加工して構成するとよい。即ち、パネルの窓から頭部103が露出しているような利用形態(図7参照)においては、頭部103の左右への部材の突出ができるだけ小さいほうが望ましい。例えば、アーム113を丸棒で構成した場合と比較すると、板材で構成したほうが突出を小さくすることができる。前述した後方回動ストッパ121としての段差が頭部103の側面に形成されていることと相俟って、板金からなるアーム113が頭部103の側面と同一面になり、幅方向への突出がなくなる。また、板金をプレス加工するようにすれば、丸棒を曲げ加工するよりも寸法精度が高く、しかも量産性が高い。さらに、前述した2つのアーム113,113及びレバー114の一体成形もプレス加工であれば簡単である。
【0054】
アーム113には、前端縁と後端縁との中間に頭部103に臨んで滑らかに凸な膨らみ122を形成するとよい。図3では、膨らみ122の縁を鮮明に描くことによって膨らみ122の存在を強調しているが、実際には、緩やかに膨らんで角ばりのないものであり、その膨らみ122が頭部103の側面に接するので、アーム113の前端縁及び後端縁が頭部103よりわずかに離間する。これにより、アーム113が頭部103に沿って回動するとき、前端縁或いは後端縁の稜線でパッケージ本体104が傷つくことがない。パッケージ本体104を樹脂モールドで構成した場合には、上記傷つきにより樹脂粉末が発生して飛散すると、その周囲において光結合や電気的導通を妨げる障害の原因になることが考えられ、パッケージ本体104を金属ダイキャストで構成した場合には、上記傷つきにより金属粉末が発生するので、光結合を妨げる障害や電気的な短絡障害の原因になることが考えられる。膨らみ122は、これらの障害を未然に防止するのに有効である。また、膨らみ122は、アーム113の機械的強度を増すのにも有効である。
【0055】
次に、ロック機構の部材をパッケージ本体104に取り付けるための構造について説明する。
【0056】
図4に示されるように、本発明に係るロック機構付きパッケージ101は、パッケージ本体104の頭部103の底部に軸受け131が形成されている。この軸受け131は、U字溝又は半丸溝からなり、下方が開放されているので、下方より梃子回転軸109を挿入することができる。
【0057】
頭部103の底部には、軸受け131と平行にもう一つ軸受け132が形成されている。この軸受け132は、U字溝又は半丸溝からなり、下方が開放されているので、下方よりクランク軸111を挿入することができる。
【0058】
梃子回転軸109は、板金を加工してなる梃子110に取り付けられている。即ち、梃子110の両側より折り曲げ形成した軸穴鍔133に梃子回転軸109が挿通されている。
【0059】
梃子110の力端108は、クランク部112を抱えるように折り返してクランク部112に係合されている(図1参照)。これによって、クランク軸111と梃子110との連結が図られている。クランク部112は、板状の梃子110と連結しやすくするためにクランク軸111と平行になるよう、“U”字状或いは“コ”字状に形成されている。
【0060】
以上のように、梃子回転軸109が梃子110に取り付けられ、この梃子110にクランク部112が連結されており、かつ既に述べたようにクランク軸111と左右のアーム113,113及びレバー114とが一体化されているので、結局、ロック機構の可動部材群が全て一繋がりになっていることになる。従って、このパッケージ101を組み立てるに際し、パッケージ本体104を裏返して図4に見られる底面を上向きにしておき、その上方(図で言うと下方)より前記一繋がりになった可動部材群を降ろすようにして軸受け131に梃子回転軸109を挿入し、軸受け132にクランク軸111を挿入すると、簡単に組み立てができる。この可動部材群を次に述べる固定部材により固定すると組み立てが完了する。
【0061】
図5に示されるように、パッケージ本体104の頭部103には、固定部材134が取り付けられている。固定部材134は、図4に示した梃子10を梃子回転軸109と共に頭部103の底部に押し当てて固定するものである。具体的には、固定部材134が軸受け131を覆って梃子回転軸109の落下を規制している。これによって梃子回転軸109が軸受け131内に保持され、梃子回転軸109と一体化されている梃子110もまた凹み123及び凹み115内に保持される。
【0062】
固定部材134には頭部103の両側に沿った引掛部135が形成されている。引掛部135は、板材に穴を形成したものである。これに対するパッケージ本体104のほうには、頭部103の両側に引掛部135に係合する固定部材用突起136が形成されている。固定部材用突起136は、頭部103の側面から突き出すのではなく、頭部103の側面のほうに引掛部135を埋め込む段差137(図4参照)を形成することで、相対的に固定部材用突起136を隆起させている。この固定部材用突起136に引掛部135を係合させることで固定部材134がパッケージ本体104に固定される。
【0063】
固定部材134は、頭部103の前端近傍まで延出されている。この固定部材延出部138は、軸受け132を覆ってクランク軸111の落下を規制している。これによってクランク軸111が軸受け132内に保持され、クランク軸111と一体化されている左右のアーム113,113及びレバー114も保持される。即ち、固定部材134は、固定部材延出部138と一体的に形成されていることにより、梃子回転軸109の保持とクランク軸111の保持とを同時に達成するものである。よって、前述したように可動部材群をパッケージ本体104に載置した後、固定部材134を被せるだけで組み立てが完了する。
【0064】
固定部材134には、梃子110の力端108側の運動空間の下方を覆うカバー139が形成されている。カバー139は、固定部材延出部138の一部を膨らませたものである。このカバー139によって、梃子110の力端108側が覆われているので、パッケージ101の搬送中・保管中、或いは機器に取り付けて使用中に異物が入って故障の原因となることが防止される。
【0065】
固定部材134は、板金等の板材を加工して構成するとよい。これは、引掛部135、固定部材延出部138、カバー139などが一体化した複雑形状をプレス加工によって簡単に成形する上で有利であるからである。また、固定部材134を板材で構成すると、段差137が頭部103の側面に形成されていることと相俟って、引掛部135が頭部103の側面と同一面になり、幅方向への突出がなくなる。
【0066】
固定部材134は、アーム113に対する回動規制部材を兼ねている。アーム113には、図3(b)に示されるように、クランク軸111からの径方向に段差を有する段差縁部140が形成されている。アーム113が起立しているか前方上方に傾いているときはアーム113の縁が固定部材134が届かないので、アーム113は回動が許容される。レバー114が頭部103の前に位置し、ロックが解除された状態になったとき、段差縁部140が固定部材134に干渉してアーム113の回動が規制される。これにより、レバー114や補助レバー118がパッケージ本体104より下に垂れ下がることが防止される。これにより、複数のパッケージ101を上下に重ねて使用する場合などに、上段のパッケージ101のレバー114や補助レバー118が垂れ下がって下段のパッケージ101の挿抜の邪魔になることがない。さらに、パッケージ101がリセプタクルタイプの光送受信モジュールであるような場合には、レバー114が頭部103の前に位置するとき、レバー114が光ファイバコネクタの挿入を妨げ、レバー114が頭部103の上に位置するときのみ光ファイバコネクタの挿入を許容するので、ロックされていない光送受信モジュールへの光ファイバコネクタの挿入を防止することができる。
【0067】
ここまでの説明では、パッケージ101の頭部近辺、とりわけロック機構に注目したが、パッケージ101の周辺についての説明を補足しておく。図1〜図3において、201はケージであり、202は基板である。ケージ201は、板金を加工して、前端が開放された箱型に形成したものである。ケージ201は、従来より知られている手段により基板202上に固定されている。このケージ201の前端からパッケージ101を挿抜するようになっている。光送受信モジュールを収納するケージ201に設けられるロック機構(メス側)については、各メーカ共通の規格に準拠しているので、ここでは詳しく説明しない。
【0068】
なお、本発明に係るロック機構付きパッケージ101は、光送受信モジュールに限らず、基板や機器に対して着脱可能に取り付ける部品(例えば、外部記憶モジュール、外付け無線モジュールなど)の全てに適用することができる。
【0069】
以下、パッケージ101がリセプタクルタイプの光送受信モジュールのパッケージである実施形態について説明する。
【0070】
図4、図5に示されるように、パッケージ本体104の頭部103の前端には光ファイバコネクタを挿入するための開口部151が形成されている。また、図1、図2に示されるように、パッケージ本体104の胴部102内には、開口部151に向けて送受光面を臨ませた光素子152が内蔵されている。この光素子152の後方には、内部基板153が設けられており、光素子152の直ぐ近くに配置することが必要な電気素子、例えば、駆動回路、変調回路、増幅・減衰回路、遅延回路などの電気素子は内部基板153に搭載することができる。胴部102の後端には、電気信号のための接続端子群154が形成されている。接続端子群154は、内部基板153の上に導体パターンを整列配置した公知のエッジコネクタ(オス側)として形成されている。一方、基板202には前記電気信号の処理回路が搭載されている。そして、ケージ201内の基板202上には、相手方の接続端子群を有するエッジコネクタ(メス側)203が取り付けられている。パッケージ本体104の胴部102の後部は、エッジコネクタ203を回避するべく階段状に形成されており、この階段部分に内部基板153の接続端子群154が突き出している。ケージ201に胴部102を挿入すると、接続端子群154がエッジコネクタ203に挿入されて相手方の接続端子群と接触し、内部基板153と基板202との間で電気信号の導通が達成される。
【0071】
パッケージ本体104の頭部103の前端上部には、丸く窪んだ切り欠きが形成されている。この切り欠きは、開口部151に光ファイバコネクタを着脱する際に指を当てやすくしたものである。従って、図6のようにアーム113及び補助アーム119は、切り欠きからはみ出さないよう、略“く”字状に形成されている。レバー114は頭部103の前端よりやや後方に位置することになる。頭部103の上面には開口部151に連通する2つの角窓152(図3参照)が左右にふり分けて設けられており、これらの角窓に挟まれた切り欠きの後方中央部にレバー用突起116が設けられている。
【0072】
図6(a)に示されるように、ケージ201の底面の開放端から所定の距離に窓204が設けられており、この窓204は底辺204aがケージ201の開放端に臨み、底辺204aに対向する頂点がケージ201の後端に臨む三角窓である。図13と比較すれば分かるように三角窓204は従来と同じである。図2に示されるように、本発明のパッケージ101は、この三角窓204に胴部102の底面外へ露出した突起106が係合するよう梃子110の長さ及び位置を定めたものである。
【0073】
突起106は、三角窓204の大部分を占めるような塊状の部材で構成しても良いが、ここでは、図6(b)に示されるように、ケージ201の開放端に臨まない三角窓204の2辺204b,204cにそれぞれ臨む2つの爪106b,106cで構成した。それぞれの爪106b,106cが2辺204b,204cで規制されるので、突起106と三角窓204との位置ずれが生じない。また、爪106b,106cは、プレス加工により梃子110の一部を折り曲げて形成することができるので部材の簡素化、製造工程の簡素化に有効である。
【0074】
三角窓204の3辺204a,204b,204cのうちパッケージ101を前方へ引き抜く力に抗する係合部となるのは底辺204aのみである。この底辺204aに対して突起106が後退角をもって接していると、良好な係合効果が望めない。その点、2つの爪106b,106cは、ケージ201の開放端に臨まない三角窓204の2辺204b,204cに臨んでいるので、爪106b,106cの前端側の縁164が底辺204aに接する。爪106b,106cの縁が底辺204aに対して後退角なしに接するので、よく係合してパッケージ101をロックすることになる。
【0075】
図6(c)に示されるように、爪106b,106cには、爪106b,106cの頂点161に近いほど三角窓204の中心に近くなるスロープ(左右への傾斜のこと;後への傾斜は前記後退角となる)162が形成されている。このため、梃子110が運動して突起106が三角窓204に近付いていくと、爪106b,106cの頂点161がまず三角窓204に入り、それから爪106b,106cの根元のほうが入っていくので、突起106と三角窓204との位置ずれがあっても、爪106b,106cの頂点161が三角窓204の辺204b,204cに衝突することがなく、また、そのずれは爪106b,106cがスロープ162によっ案内されていくことで解消される。
【0076】
爪106b,106cには、底辺204aに対向する頂点に近いほど高さを減じるコーナーカット163が施されている。図2(b)に示されるように、突起106は、コーナーカット163があるため梃子110の後端に近いほど梃子110からの高さが低くなっている。これにより、梃子110が運動する際に突起106が三角窓204の各辺を擦ったりすることがない。
【0077】
図2及び図6はロックが作動している状態である。このロック状態ではパッケージ101がケージ201に確実に保持されているので、開口部151に光ファイバコネクタを挿入してよい。しかし、図1或いは図3のようにロックが解除された状態では、パッケージ101がケージ201に確実に保持されていないため、接続端子群154とエッジコネクタ203との電気的接続が保証されない。このことにユーザが気付かないで開口部151に光ファイバコネクタを挿入して通信を開始してしまうと、振動や衝撃により通信に障害が発生するおそれがある。そこで、本発明では、ロック解除状態、即ち、レバー114が頭部103の前に位置するとき、このレバー114が光ファイバコネクタの挿入を妨げるようにした。具体的には、既に図3を用いて説明したようにアーム113の段差縁部140が固定部材134に干渉してアーム113の回動が規制され、レバー114が開口部151の前方を横切った状態となる。また、図1に示されるように、アーム113は、クランク軸111から真っ直ぐ前方に伸びているのではなく、途中で略“く”の字状に曲がって斜め上方に傾斜している。このため、レバー114が開口部151の下部ではなく正面を封鎖することになり、誤挿入の防止効果が大である。
【0078】
図6に示されるように、開口部151は、左右中央の隔壁で区画された2つの開口部151a,151bからなる2連開口部である。この2連開口部151には、公知の2連光ファイバコネクタを挿入することができる。光送受信モジュールは、一方の開口部151aには送信用光素子を臨ませ、他方の開口部151bには受信用光素子を臨ませたものである。
【0079】
次に、本発明に係る光送受信モジュールを用いた通信機器について説明する。図7に示されるように、通信機器171は箱型シャーシ172の前面をフランジ付きパネル173にしたもので、このパネル173には光送受信モジュール174を挿入するための窓175が縦横複数列に整列配置されている。箱型シャーシ172の中には、図8に示されるように、窓175に位置を合わせて複数のケージ201を端部に整列配置した基板202が上下に重ねて収容されている。
【0080】
光送受信モジュール174は、これまでに説明してきたパッケージ101を使用したものである。光送受信モジュール174は、通信機器171に正しく装着した状態では頭部103だけがパネル173外に露出し、胴部102は箱型シャーシ172の内部にある。
【0081】
図7、図8に示した状態では、各光送受信モジュール174は、それぞれ通信機器171内のケージ201に対してロックされている。レバー114及びアーム113からなる枠も補助レバー118及び補助アーム119からなる枠も開口部151を遮っていないので、容易に開口部151に光ファイバコネクタを挿入することができる。
【0082】
光送受信モジュール174を取り外すとき、パネル173における開口部151の上下配置間隔がある程度狭くても、レバー114を指先で引き出すことができる。開口部151の上下配置間隔がさらに狭いときには、図8のように指先を軽く補助レバー118に触れるだけで補助アーム119を起こすことができる。その後のロック解除の操作は既に説明した通りである。従来の光送受信モジュール(図15)と比較すると、ロック解除の操作が非常に容易になったことが分かる。そして、パネル173における開口部151の上下配置間隔が狭くなるほど、本発明が有効であることが分かる。
【0083】
また、図8の状態からロックだけ解除して光送受信モジュール174は抜かずに放置したとする。このとき光送受信モジュール174は図1のようにレバー114が前方に突き出た状態になる(補助アーム119はアーム113のほうへ戻る)。このとき開口部151に光ファイバコネクタを挿入しようとしても、レバー114がこれを阻止する。また、レバー114が前に倒れていることは視覚的にも認めやすいので、オペレータはロックが解除されていることを容易に判断することができる。
【0084】
次に、補助レバー及び補助アームについての他の実施形態を説明する。図11に示されるように、補助レバー401は、パッケージ本体104の頭部103の前面に対して面を臨ませた板材で構成されている。補助レバー401は、、少なくともその一部が頭部103の前面に干渉し、一部が頭部103の底面より下に出っ張っている。この出張部402は既に説明した補助レバー118の出張部184と同じ働きをする。
【0085】
補助アーム403は、パッケージ本体104の頭部103の側面に対して面を臨ませた板材で構成されている。これにより、補助アーム403の厚みが後方回動ストッパ121としての段差に吸収されて幅方向への突出がなくなる。補助アーム403は、アーム113の前端縁に沿うように略“く”字状に形成されている。ただし、補助アーム403のうち頭部103の前端より前に位置する前縁部404は、図示のように頭部103の前面へ曲げ込んでもよい。
【0086】
補助アーム403には、丸棒材からなる補助レバー軸405が挿入して接合されている。補助レバー軸405は、レバー114の一部である補助レバー軸保持部181によって抱え込まれて保持されている。補助レバー軸保持部181内には、コイルバネからなる付勢部材406が設けられている。
【0087】
補助アーム403は、外力が加えられないとき、付勢部材406の働きにより図11のようにアーム113に寄り添う。補助レバー401を前方に引くと、補助アーム403は補助レバー軸405を中心に回動し、さらに補助レバー401を前方に引くと、レバー114が前方に移動してロックが解除される。
【0088】
補助レバー401及び補助アーム403は、板材をプレス加工することにより一体的に形成することができる。これにより、補助レバー118、補助アーム119を一連の丸棒材で構成する場合に比べ、寸法精度が正確である、量産性が高い、幅方向への突き出しがない、機械的強度が高いなどの利点が得られる。
【0089】
【発明の効果】
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
【0090】
(1)レバーの移動で突起が出没するので、ロック解除が容易である。
【0091】
(2)パッケージにレバーが付いているので、狭い場所でもパッケージの挿抜が容易である。
【0092】
(3)レバー用突起がレバーを係止するので、振動や衝撃が加わってもロックが解除されない。
【0093】
(4)ケージのバネ要素に依存していないので、バネ要素の劣化による不具合が発生しない。
【0094】
(5)パッケージ本体に形成した軸受けに梃子回転軸、クランク軸を載せて固定部材を取り付けるだけで容易に組み立てることができる。
【0095】
(6)部材を板金で製造できるので、寸法精度を向上させると共に、製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の一実施形態を示すロック機構付きパッケージの側断面図である。
(b)は、梃子の運動の様子を説明する図、(c)は、アームの運動の様子を説明する図である。
【図2】(a)は、本発明の一実施形態を示すロック機構付きパッケージの側断面図である。
(b)は、梃子の作用端の拡大図である。
【図3】(a)は、本発明の一実施形態を示すロック機構付きパッケージの斜視図である。
(b)は、クランク軸近辺の拡大図である。
【図4】本発明の一実施形態を示すロック機構取り付け過程中のパッケージの斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態を示すロック機構取り付け完了後のパッケージの斜視図である。
【図6】(a)は、本発明の一実施形態を示すロック機構付きパッケージの斜視図である。
(b)は、三角窓の拡大底面図、(c)は、三角窓の拡大横断面図である。
【図7】本発明を利用した通信機器の斜視図である。
【図8】本発明を利用した通信機器の側断面図である。
【図9】本発明の一実施形態を示すロック機構付きパッケージのレバー近傍の拡大斜視図である。
【図10】図9の一部を切り欠いた拡大斜視図である。
【図11】本発明の一実施形態を示すロック機構付きパッケージの部分斜視図である。
【図12】従来のロック機構付きパッケージの斜視図である。
【図13】従来のロック機構付きパッケージの斜視図である。
【図14】従来のロック機構付きパッケージの斜視図である。
【図15】従来のロック機構付きパッケージを利用した通信機器の側断面図である。
【符号の説明】
101 パッケージ
102 胴部
103 頭部
104 パッケージ本体
105 底面
106 突起
107 作用端
108 力端
109 梃子回転軸
110 梃子
111 クランク軸
112 クランク部
113 アーム
114 レバー
118 補助レバー

Claims (20)

  1. 略直方体の胴部とその胴部の長手方向前端に位置する頭部とを有するパッケージ本体を形成し、前記胴部の底面内外へ突起を出没させるべく、前記突起のある作用端が前記胴部まで伸び前記頭部の前端に位置する力端が梃子回転軸を挟んで作用端の反対に位置する梃子及び前記梃子回転軸を前記頭部の底部に設け、この梃子の力端を前記頭部の底部に沿ってパッケージ本体の幅方向に伸びたクランク軸のクランク部に係合させ、このクランク軸に一体化されて前記頭部の側面に沿って回動可能なアームを設け、そのアームよりパッケージ本体の幅方向にレバーを延出し、このレバーが前記頭部の上に位置するとき前記突起が前記胴部の底面外へ露出し、前記レバーが前記頭部の前に位置するとき前記突起が前記胴部の底面内に収容されるようにしたことを特徴とするロック機構付きパッケージ。
  2. 前記胴部の底部に前記梃子の作用端の運動空間となる凹みを形成したことを特徴とする請求項1記載のロック機構付きパッケージ。
  3. 前記頭部の上面に前記レバーを係止するレバー用突起を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のロック機構付きパッケージ。
  4. 前記レバーが前記頭部の前の位置より下に行かないように前記アームの回動を規制する前方回動ストッパを設けたことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のロック機構付きパッケージ。
  5. 前記レバーが前記頭部の上の位置より後方に行かないように前記アームの回動を規制する後方回動ストッパを設けたことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のロック機構付きパッケージ。
  6. 前記アームを前記頭部の両側に設け、これら2つのアームを前記レバーと共に一体化したことを特徴とする請求項1〜5いずれか記載のロック機構付きパッケージ。
  7. 前記アームを板材加工品で構成したことを特徴とする請求項1〜6いずれか記載のロック機構付きパッケージ。
  8. 前記アームに前記頭部に臨んで滑らかに凸な膨らみを形成したことを特徴とする請求項1〜7いずれか記載のロック機構付きパッケージ。
  9. 前記頭部の底部に下方が開放された軸受けを形成し、この軸受けに下方より前記梃子回転軸を挿入したことを特徴とする請求項1〜8いずれか記載のロック機構付きパッケージ。
  10. 前記梃子の力端を前記クランク部を抱えるように折り返して前記クランク部に係合させたことを特徴とする請求項1〜9いずれか記載のロック機構付きパッケージ。
  11. 前記梃子を前記梃子回転軸と共に前記頭部の底部に押し当てて固定する固定部材を設け、この固定部材には前記頭部の両側に沿った引掛部を形成し、前記頭部の両側には前記引掛部に係合する固定部材用突起を形成したことを特徴とする請求項1〜10いずれか記載のロック機構付きパッケージ。
  12. 前記固定部材に前記梃子の力端側の運動空間の下方を覆うカバーを形成したことを特徴とする請求項11記載のロック機構付きパッケージ。
  13. 前記固定部材を板材加工品で構成したことを特徴とする請求項11又は12記載のロック機構付きパッケージ。
  14. 前記アームに前記クランク軸からの径方向に段差を有する段差縁部を形成し、この段差縁部が前記固定部材に干渉して前記アームの回動が規制されるようにしたことを特徴とする請求項11〜13いずれか記載のロック機構付きパッケージ。
  15. 前記頭部の前端に光ファイバコネクタを挿入するための開口部を形成し、前記胴部内に前記開口部に臨ませた光素子を内蔵し、この光素子の電気信号のための接続端子群を前記胴部の後端に形成し、前記電気信号の処理回路が搭載されている基板上に取り付けられている前端が開放された箱型のケージに前記胴部を挿入するようにしたことを特徴とする請求項1〜14いずれか記載のロック機構付きパッケージ。
  16. 前記ケージの底面の開放端から所定の距離に窓が設けられており、この窓は底辺が前記ケージの開放端に臨み頂点が前記ケージの後端に臨む三角窓であって、この三角窓に前記胴部の底面外へ露出した前記突起が係合するよう前記梃子の長さ及び位置を定めたことを特徴とする請求項15記載のロック機構付きパッケージ。
  17. 前記突起を前記三角窓の異なる2辺に臨む2つの爪で構成したことを特徴とする請求項16記載のロック機構付きパッケージ。
  18. 前記爪に該爪の頂点に近いほど前記三角窓の中心に近くなるスロープを形成したことを特徴とする請求項17記載のロック機構付きパッケージ。
  19. 前記レバーが前記頭部の前に位置するとき、このレバーが光ファイバコネクタの挿入を妨げるようにしたことを特徴とする請求項15〜18いずれか記載のロック機構付きパッケージ。
  20. 前記開口部が2連光ファイバコネクタを挿入するための2連開口部であって、一方の開口部には送信用光素子を臨ませ、他方の開口部には受信用光素子を臨ませたことを特徴とする請求項15〜19いずれか記載のロック機構付きパッケージ。
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