JP2004125501A - ガスメータ - Google Patents
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Abstract
【課題】感震センサにより地震の震動を検出してガスの供給を遮断するガスメータにおいて、地震と衝撃とを区別して、地震の場合にのみ確実にガスの供給を遮断する。
【解決手段】支持具により支えられたガスメータ10が衝撃により揺動する単一方向の振動のみを検出する衝撃センサ15を設け、この衝撃センサ15で振動を検出せず、感震センサ12から出力されたパルス信号が地震の特徴を有するパルス波である場合はガスの供給を遮断し、衝撃センサ15で振動を検出したときは、感震センサ12から出力されたパルス信号が地震の特徴を有するパルス波であってもガスの供給を遮断しないように制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】支持具により支えられたガスメータ10が衝撃により揺動する単一方向の振動のみを検出する衝撃センサ15を設け、この衝撃センサ15で振動を検出せず、感震センサ12から出力されたパルス信号が地震の特徴を有するパルス波である場合はガスの供給を遮断し、衝撃センサ15で振動を検出したときは、感震センサ12から出力されたパルス信号が地震の特徴を有するパルス波であってもガスの供給を遮断しないように制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガスメータに関し、詳しくは地震による振動と衝撃による振動を判別して、地震の場合にのみガスの供給を遮断するガスメータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、特許3134793号に開示されたような、感震センサを備えたガスメータが知られている。このガスメータでは、地震が発生するとメータ内部に設けられた感震センサがこれを検出し、振動に応じたパルス信号を出力する。コントローラは、このパルス信号により地震が発生したかどうかを判断し、地震と判断した場合にはガスの流路に配置された遮断弁を閉じるように構成されている。
【0003】
【特許文献1】
特許3134793号
【0004】
しかし、感震センサは、震動に応じたパルス信号を出力するため、地震以外の振動であっても、パルス信号を出力してしまうという欠点があった。
【0005】
そこで、従来技術では、図2(A)に示すような、1パルス中にXmsec以上のハイレベル期間と、Ymsec以上のローレベル期間とを含み、T秒間にZパルス以上入力された場合は地震の特徴を有するパルス波であると判断するようにして対策している。
【0006】
なお、X、Y、T、Zの値は、あらかじめ加震装置にて地震波形を加えて試験的に決定された値である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図4は、ガスメータの一般的な設置状態を示す説明図であり、図4(A)は正面図、同図(B)は右側面図をそれぞれ示している。
【0008】
ガスメータ1の上部には、配管取り付け口2a,2bが左右に設けられており、この配管取り付け口2a,2bには、並行して設置されたガス配管3a,3bが継ぎ手を介して接続されている。このうち、左側のガス配管3aは、ガスメータ1が設置された需要家の敷地に埋設された図示しない引き込み管に接続され、右側のガス配管3bは需要家の図示しないガス器具に接続されている。また、ガス配管3a,3bは、支持具4a,4bにより壁面5に固定されている。
【0009】
ところで、この様に設置されたガスメータに、側面方向から物体がぶつかる等の衝撃が一瞬加わっても、感震センサは、従来技術による、地震波の特徴を有するパルス波形を示すことはない。
【0010】
しかし、正面から物体がぶつかる等の衝撃が一瞬加わると、ガスメータ1が支持具4a,4bを支点として前後方向(図中a方向)に振動し、ガスメータ1と支持具4a,4bとが共振し、地震により発生するパルス波と同じ特徴をもつパルス波形になることがある。
【0011】
例えば、衝撃による振動が共振することにより、図5(C)のような振動が発生したとすると、ガスメータ1内部の図示しない感震センサからは振動波の振幅に比例したパルス幅をもつ図5(B)のようなパルス信号が出力される。衝撃による振動が共振することにより、図5(C)のような振動波となった場合、感震センサからは図5(B)のような地震の特徴を有するパルス信号が出力されるため、ガスメータ1内部の図示しないコントローラでは、このパルス信号を地震により発生したパルス信号と判断して遮断弁を閉じてしまう。この様に遮断弁が閉じてしまった場合は、需要家やガス供給者の作業者がガスメータの設置場所まで赴いて復帰作業を行うことになるため、復帰までに時間がかかり、この間、需要家はガス器具を使用することができなくなるという問題点があった。
【0012】
この発明の目的は、地震と衝撃とを区別して、地震の場合にのみ確実にガスの供給を遮断するガスメータを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、振動を検出してパルス信号として出力する振動検出手段と、支持具により支えられたガスメータが衝撃により揺動する単一方向の振動のみを検出する衝撃検出手段と、前記衝撃検出手段で振動を検出せず、前記振動検出手段から出力されたパルス信号が地震の特徴を有するパルス波である場合はガスの供給を遮断し、前記衝撃検出手段で衝撃により揺動する方向の振動を検出したときは、前記振動検出手段から出力されたパルス信号が地震の特徴を有するパルス波であってもガスの供給を遮断しないように制御するコントローラとを備えることを特徴とするガスメータである。
【0014】
上記構成によれば、地震による振動は振動検出手段により検出されるが、衝撃検出手段では検出されることがないため、この場合は地震が発生したと判断してガスの供給が遮断される。また、衝撃により地震に似た振動が発生した場合は、振動検出手段だけでなく、衝撃検出手段でも振動を検出するため、この場合は外部から一時的な衝撃が加わったものと判断してガスの供給を遮断しない。したがって、地震と衝撃とを区別して、地震の場合にのみ確実にガスの供給を遮断することができる。
【0015】
請求項2の発明は、請求項1において、前記衝撃検出手段が、外部から加えられた衝撃に対し、その振動の大きさに比例した振幅のパルス信号を発生する圧電素子により構成されることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わるガスメータの実施の形態について添付の図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1は、本実施の形態に係わるガスメータの機能的な構成を示すブロック図である。
【0018】
ガスメータ10は、ガス流量を検出する流量センサ11,地震の振動を検出する振動検出手段としての感震センサ12,ガスの圧力変動を検出する圧力センサ13,ガスの供給を遮断する遮断弁14,ガスメータ10の前後方向の振動のみを検出する衝撃検出手段としての衝撃センサ15,遠隔の監視センタ19とネットワーク20を介して接続された通信I/F(インターフェース)16,ガスメータ10の制御に必要な種々の演算処理を実行するマイクロコンピュータ(図示しないCPU、メモリ、タイマ、入出力インターフェース等を含む)で構成されるコントローラ17,回路を動作させるための電源となる電池18,及びガスの使用量や警報、その他の情報を表示する図示しない表示部を備えている。
【0019】
感震センサ12は、地震等により、あらかじめ設定された加速度以上の振動を検出したときに、この検出した振動の振幅に比例したパルス幅と、検出した振動の周期に比例したパルス周期をもつパルス信号を発生してコントローラ17に出力する。
【0020】
感震センサ12は、取り付け平面において、360度方向に発生する振動を検出して、パルス信号を出力する。
【0021】
衝撃センサ15は、外部から加えられた衝撃に対して、その振動の大きさに比例した振幅のパルス信号を発生して、コントローラ17に出力する。外部から衝撃が加えられると、衝撃センサ15からは例えば図2(B)に示すような尖ったパルス信号がコントローラ17に出力される。図2(B)に示すように、衝撃センサ15では、外部から加えられた衝撃に対し、その振動の大きさに比例した振幅Lを有するパルス信号を発生する。なお、図2(B)では、所定時間内に外部からの衝撃によりパルス信号が1つだけ出力された例を示している。
【0022】
本実施の形態において、ガスメータ10は図4に示すように配管されている。これによると、ガスメータ10は外部から加えられた衝撃により支持具4a,4bを支点として前後方向(図中a方向)に揺動することになる。衝撃センサ15は、ガスメータ10内において、この前後方向の振動のみを検出するように配置されている。したがって、衝撃センサ15は、取り付け平面において、図4に示す前後方向以外の振動ではパルス信号を出力することはない。また、衝撃センサ15が反応する周波数範囲は数kHzであるため、通常の地震でガスメータ10が前後方向に振動したとしてもパルス信号を発生することはない。
【0023】
なお、衝撃センサ15としては、例えば、外部から衝撃が加わると電気を発生する圧電素子を用いることができる。
【0024】
コントローラ17は、ガスの使用量を演算して図示しない表示部に表示させる処理と、各センサを通じてガスの圧力低下、地震・衝撃の発生、電源電圧の低下等を常時監視し、異常の有無を判断して、ガスの遮断又は警報を行い、また必要に応じて遠隔の監視センタ19にガスメータ10の使用状態や警報内容等を通報する処理とを実行する。これらの処理は、図示しないメモリに記憶されている信号監視プログラム、異常判定プログラム、遮断/警報プログラム、通信プログラム等に基づいて実行される。
【0025】
またコントローラ17は、感震センサ12から出力されたパルス信号を所定の条件値と比較して、地震の特徴を有するパルス信号かどうかを判断するパルス信号判断処理と、流量センサ11や圧力センサ13から取得した検出信号、衝撃センサ15から取得したパルス信号、及び前記パルス信号判断処理での判断結果に基づいて、ガスの供給を遮断又は非遮断とするガス遮断処理とを実行する。これらの処理は、図示しないメモリに記憶されているパルス信号判断処理プログラム、ガス遮断処理プログラムに基づいて実行される。
【0026】
次に、コントローラ17において、感震センサ12及び衝撃センサ15で検出された振動に基づいてガスを遮断する場合の処理手順を図3のフローチャートを参照しながら説明する。
【0027】
コントローラ17では、衝撃センサ15と感震センサ12からの信号入力の有無を監視しており、いずれかの信号が入力されるとスタートする。まず、衝撃センサ15の出力があるか判定し(ステップ101)、信号入力が有った場合には(ステップ101でYes)、メモリ内の衝撃ステータスをONする(ステップ102)。次に、感震センサ12からの出力があるか判定し(ステップ103)、信号入力が有った場合には(ステップ103でYes)、地震波の判定を行う(ステップ104)。
【0028】
ここでは、地震波の判定として、1パルス中にXmsec以上のハイレベル期間と、Ymsec以上のローレベル期間とを含み、T秒間にZパルス以上入力されるという地震の特徴を有するパルス波かどうかを判断し、Noであれば処理を終了する。一方、Yesであれば、衝撃ステータスがONかどうか判定し(ステップ105)、感震センサ12からの信号入力が有った時刻と同時刻に衝撃センサ15からの信号入力の有無を判断する。ここで、Yesであればガスの供給を遮断することなく処理を終了し、Noであれば、遮断弁14を閉じてガスの供給を遮断し、表示や通信I/F16を介して、監視センタ19にガス遮断を通報する(ステップ106)。
【0029】
この様に、本実施の形態に係わるガスメータ10においては、通常の地震では衝撃センサ15からの信号入力がないので、感震センサ12から入力したパルス信号が地震の特徴を有するパルス信号であるときは、速やかにガスの供給が遮断される。
【0030】
一方、衝撃により図5(C)に示すような地震の特徴を有するパルス信号が感震センサ12から入力した場合でも、衝撃センサ15から図5(A)に示すような衝撃による信号入力がある場合は、ガスの供給を遮断することなく処理を終了する。
【0031】
したがって、従来のようにガスメータに一時的に衝撃が加わる毎に、作業者がガスメータの設置場所まで赴いて復帰の操作を行う必要がなく、またこの間、需要家がガス器具を使用できなくなるという不具合を解消することができる。
【0032】
本実施の形態では、判定フローをコントローラ17でソフトウェア的に処理しているが、論理IC等でハード的に判定するように変形することも、請求項の範囲内で可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、感震センサでのみ振動を検出した場合は地震が発生したと判断してガスの供給を遮断し、感震センサと衝撃センサの両方で振動を検出した場合は一時的な衝撃が加わったものと判断してガスの供給を遮断しないようにしたので、地震の場合にのみ確実にガスの供給を遮断することができる。
【0034】
したがって、ガスメータに一時的に衝撃が加わった場合には、作業者がガスメータの設置場所まで赴いて復帰作業を行う必要がなく、また需要家が復旧までの間、ガス器具を使用できなくなるという不具合を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係わるガスメータの機能的な構成を示すブロック図。
【図2】(A)は感震センサから出力されるパルス信号の一例を示すタイミングチャート。(B)は衝撃センサから出力されるパルス信号の一例を示すタイミングチャート。
【図3】コントローラによるガス遮断制御の処理手順を示すフローチャート。
【図4】ガスメータの一般的な設置状態を示す説明図。(A)は正面図。(B)は側面図。
【図5】(A)は衝撃センサから出力されるパルス信号の一例を示すタイミングチャート。(B)は感震センサから出力される地震の特徴を有するパルス信号を示すタイミングチャート。(C)は衝撃による振動が共振することにより発生する振動波を示すタイミングチャート。
【符号の説明】
10 ガスメータ
11 流量センサ
12 感震センサ
13 圧力センサ
14 遮断弁
15 衝撃センサ
16 通信I/F
17 コントローラ
18 電池
19 監視センタ
20 ネットワーク
【発明の属する技術分野】
本発明はガスメータに関し、詳しくは地震による振動と衝撃による振動を判別して、地震の場合にのみガスの供給を遮断するガスメータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、特許3134793号に開示されたような、感震センサを備えたガスメータが知られている。このガスメータでは、地震が発生するとメータ内部に設けられた感震センサがこれを検出し、振動に応じたパルス信号を出力する。コントローラは、このパルス信号により地震が発生したかどうかを判断し、地震と判断した場合にはガスの流路に配置された遮断弁を閉じるように構成されている。
【0003】
【特許文献1】
特許3134793号
【0004】
しかし、感震センサは、震動に応じたパルス信号を出力するため、地震以外の振動であっても、パルス信号を出力してしまうという欠点があった。
【0005】
そこで、従来技術では、図2(A)に示すような、1パルス中にXmsec以上のハイレベル期間と、Ymsec以上のローレベル期間とを含み、T秒間にZパルス以上入力された場合は地震の特徴を有するパルス波であると判断するようにして対策している。
【0006】
なお、X、Y、T、Zの値は、あらかじめ加震装置にて地震波形を加えて試験的に決定された値である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図4は、ガスメータの一般的な設置状態を示す説明図であり、図4(A)は正面図、同図(B)は右側面図をそれぞれ示している。
【0008】
ガスメータ1の上部には、配管取り付け口2a,2bが左右に設けられており、この配管取り付け口2a,2bには、並行して設置されたガス配管3a,3bが継ぎ手を介して接続されている。このうち、左側のガス配管3aは、ガスメータ1が設置された需要家の敷地に埋設された図示しない引き込み管に接続され、右側のガス配管3bは需要家の図示しないガス器具に接続されている。また、ガス配管3a,3bは、支持具4a,4bにより壁面5に固定されている。
【0009】
ところで、この様に設置されたガスメータに、側面方向から物体がぶつかる等の衝撃が一瞬加わっても、感震センサは、従来技術による、地震波の特徴を有するパルス波形を示すことはない。
【0010】
しかし、正面から物体がぶつかる等の衝撃が一瞬加わると、ガスメータ1が支持具4a,4bを支点として前後方向(図中a方向)に振動し、ガスメータ1と支持具4a,4bとが共振し、地震により発生するパルス波と同じ特徴をもつパルス波形になることがある。
【0011】
例えば、衝撃による振動が共振することにより、図5(C)のような振動が発生したとすると、ガスメータ1内部の図示しない感震センサからは振動波の振幅に比例したパルス幅をもつ図5(B)のようなパルス信号が出力される。衝撃による振動が共振することにより、図5(C)のような振動波となった場合、感震センサからは図5(B)のような地震の特徴を有するパルス信号が出力されるため、ガスメータ1内部の図示しないコントローラでは、このパルス信号を地震により発生したパルス信号と判断して遮断弁を閉じてしまう。この様に遮断弁が閉じてしまった場合は、需要家やガス供給者の作業者がガスメータの設置場所まで赴いて復帰作業を行うことになるため、復帰までに時間がかかり、この間、需要家はガス器具を使用することができなくなるという問題点があった。
【0012】
この発明の目的は、地震と衝撃とを区別して、地震の場合にのみ確実にガスの供給を遮断するガスメータを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、振動を検出してパルス信号として出力する振動検出手段と、支持具により支えられたガスメータが衝撃により揺動する単一方向の振動のみを検出する衝撃検出手段と、前記衝撃検出手段で振動を検出せず、前記振動検出手段から出力されたパルス信号が地震の特徴を有するパルス波である場合はガスの供給を遮断し、前記衝撃検出手段で衝撃により揺動する方向の振動を検出したときは、前記振動検出手段から出力されたパルス信号が地震の特徴を有するパルス波であってもガスの供給を遮断しないように制御するコントローラとを備えることを特徴とするガスメータである。
【0014】
上記構成によれば、地震による振動は振動検出手段により検出されるが、衝撃検出手段では検出されることがないため、この場合は地震が発生したと判断してガスの供給が遮断される。また、衝撃により地震に似た振動が発生した場合は、振動検出手段だけでなく、衝撃検出手段でも振動を検出するため、この場合は外部から一時的な衝撃が加わったものと判断してガスの供給を遮断しない。したがって、地震と衝撃とを区別して、地震の場合にのみ確実にガスの供給を遮断することができる。
【0015】
請求項2の発明は、請求項1において、前記衝撃検出手段が、外部から加えられた衝撃に対し、その振動の大きさに比例した振幅のパルス信号を発生する圧電素子により構成されることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わるガスメータの実施の形態について添付の図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1は、本実施の形態に係わるガスメータの機能的な構成を示すブロック図である。
【0018】
ガスメータ10は、ガス流量を検出する流量センサ11,地震の振動を検出する振動検出手段としての感震センサ12,ガスの圧力変動を検出する圧力センサ13,ガスの供給を遮断する遮断弁14,ガスメータ10の前後方向の振動のみを検出する衝撃検出手段としての衝撃センサ15,遠隔の監視センタ19とネットワーク20を介して接続された通信I/F(インターフェース)16,ガスメータ10の制御に必要な種々の演算処理を実行するマイクロコンピュータ(図示しないCPU、メモリ、タイマ、入出力インターフェース等を含む)で構成されるコントローラ17,回路を動作させるための電源となる電池18,及びガスの使用量や警報、その他の情報を表示する図示しない表示部を備えている。
【0019】
感震センサ12は、地震等により、あらかじめ設定された加速度以上の振動を検出したときに、この検出した振動の振幅に比例したパルス幅と、検出した振動の周期に比例したパルス周期をもつパルス信号を発生してコントローラ17に出力する。
【0020】
感震センサ12は、取り付け平面において、360度方向に発生する振動を検出して、パルス信号を出力する。
【0021】
衝撃センサ15は、外部から加えられた衝撃に対して、その振動の大きさに比例した振幅のパルス信号を発生して、コントローラ17に出力する。外部から衝撃が加えられると、衝撃センサ15からは例えば図2(B)に示すような尖ったパルス信号がコントローラ17に出力される。図2(B)に示すように、衝撃センサ15では、外部から加えられた衝撃に対し、その振動の大きさに比例した振幅Lを有するパルス信号を発生する。なお、図2(B)では、所定時間内に外部からの衝撃によりパルス信号が1つだけ出力された例を示している。
【0022】
本実施の形態において、ガスメータ10は図4に示すように配管されている。これによると、ガスメータ10は外部から加えられた衝撃により支持具4a,4bを支点として前後方向(図中a方向)に揺動することになる。衝撃センサ15は、ガスメータ10内において、この前後方向の振動のみを検出するように配置されている。したがって、衝撃センサ15は、取り付け平面において、図4に示す前後方向以外の振動ではパルス信号を出力することはない。また、衝撃センサ15が反応する周波数範囲は数kHzであるため、通常の地震でガスメータ10が前後方向に振動したとしてもパルス信号を発生することはない。
【0023】
なお、衝撃センサ15としては、例えば、外部から衝撃が加わると電気を発生する圧電素子を用いることができる。
【0024】
コントローラ17は、ガスの使用量を演算して図示しない表示部に表示させる処理と、各センサを通じてガスの圧力低下、地震・衝撃の発生、電源電圧の低下等を常時監視し、異常の有無を判断して、ガスの遮断又は警報を行い、また必要に応じて遠隔の監視センタ19にガスメータ10の使用状態や警報内容等を通報する処理とを実行する。これらの処理は、図示しないメモリに記憶されている信号監視プログラム、異常判定プログラム、遮断/警報プログラム、通信プログラム等に基づいて実行される。
【0025】
またコントローラ17は、感震センサ12から出力されたパルス信号を所定の条件値と比較して、地震の特徴を有するパルス信号かどうかを判断するパルス信号判断処理と、流量センサ11や圧力センサ13から取得した検出信号、衝撃センサ15から取得したパルス信号、及び前記パルス信号判断処理での判断結果に基づいて、ガスの供給を遮断又は非遮断とするガス遮断処理とを実行する。これらの処理は、図示しないメモリに記憶されているパルス信号判断処理プログラム、ガス遮断処理プログラムに基づいて実行される。
【0026】
次に、コントローラ17において、感震センサ12及び衝撃センサ15で検出された振動に基づいてガスを遮断する場合の処理手順を図3のフローチャートを参照しながら説明する。
【0027】
コントローラ17では、衝撃センサ15と感震センサ12からの信号入力の有無を監視しており、いずれかの信号が入力されるとスタートする。まず、衝撃センサ15の出力があるか判定し(ステップ101)、信号入力が有った場合には(ステップ101でYes)、メモリ内の衝撃ステータスをONする(ステップ102)。次に、感震センサ12からの出力があるか判定し(ステップ103)、信号入力が有った場合には(ステップ103でYes)、地震波の判定を行う(ステップ104)。
【0028】
ここでは、地震波の判定として、1パルス中にXmsec以上のハイレベル期間と、Ymsec以上のローレベル期間とを含み、T秒間にZパルス以上入力されるという地震の特徴を有するパルス波かどうかを判断し、Noであれば処理を終了する。一方、Yesであれば、衝撃ステータスがONかどうか判定し(ステップ105)、感震センサ12からの信号入力が有った時刻と同時刻に衝撃センサ15からの信号入力の有無を判断する。ここで、Yesであればガスの供給を遮断することなく処理を終了し、Noであれば、遮断弁14を閉じてガスの供給を遮断し、表示や通信I/F16を介して、監視センタ19にガス遮断を通報する(ステップ106)。
【0029】
この様に、本実施の形態に係わるガスメータ10においては、通常の地震では衝撃センサ15からの信号入力がないので、感震センサ12から入力したパルス信号が地震の特徴を有するパルス信号であるときは、速やかにガスの供給が遮断される。
【0030】
一方、衝撃により図5(C)に示すような地震の特徴を有するパルス信号が感震センサ12から入力した場合でも、衝撃センサ15から図5(A)に示すような衝撃による信号入力がある場合は、ガスの供給を遮断することなく処理を終了する。
【0031】
したがって、従来のようにガスメータに一時的に衝撃が加わる毎に、作業者がガスメータの設置場所まで赴いて復帰の操作を行う必要がなく、またこの間、需要家がガス器具を使用できなくなるという不具合を解消することができる。
【0032】
本実施の形態では、判定フローをコントローラ17でソフトウェア的に処理しているが、論理IC等でハード的に判定するように変形することも、請求項の範囲内で可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、感震センサでのみ振動を検出した場合は地震が発生したと判断してガスの供給を遮断し、感震センサと衝撃センサの両方で振動を検出した場合は一時的な衝撃が加わったものと判断してガスの供給を遮断しないようにしたので、地震の場合にのみ確実にガスの供給を遮断することができる。
【0034】
したがって、ガスメータに一時的に衝撃が加わった場合には、作業者がガスメータの設置場所まで赴いて復帰作業を行う必要がなく、また需要家が復旧までの間、ガス器具を使用できなくなるという不具合を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係わるガスメータの機能的な構成を示すブロック図。
【図2】(A)は感震センサから出力されるパルス信号の一例を示すタイミングチャート。(B)は衝撃センサから出力されるパルス信号の一例を示すタイミングチャート。
【図3】コントローラによるガス遮断制御の処理手順を示すフローチャート。
【図4】ガスメータの一般的な設置状態を示す説明図。(A)は正面図。(B)は側面図。
【図5】(A)は衝撃センサから出力されるパルス信号の一例を示すタイミングチャート。(B)は感震センサから出力される地震の特徴を有するパルス信号を示すタイミングチャート。(C)は衝撃による振動が共振することにより発生する振動波を示すタイミングチャート。
【符号の説明】
10 ガスメータ
11 流量センサ
12 感震センサ
13 圧力センサ
14 遮断弁
15 衝撃センサ
16 通信I/F
17 コントローラ
18 電池
19 監視センタ
20 ネットワーク
Claims (2)
- 振動を検出してパルス信号として出力する振動検出手段と、
支持具により支えられたガスメータが衝撃により揺動する単一方向の振動のみを検出する衝撃検出手段と、
前記衝撃検出手段で振動を検出せず、前記振動検出手段から出力されたパルス信号が地震の特徴を有するパルス波である場合はガスの供給を遮断し、前記衝撃検出手段で振動を検出したときは、前記振動検出手段から出力されたパルス信号が地震の特徴を有するパルス波であってもガスの供給を遮断しないように制御するコントローラと、
を備えることを特徴とするガスメータ。 - 前記衝撃検出手段は、外部から加えられた衝撃に対し、その振動の大きさに比例した振幅のパルス信号を発生する圧電素子により構成されることを特徴とする請求項1に記載のガスメータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002287432A JP2004125501A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | ガスメータ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002287432A JP2004125501A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | ガスメータ |
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ID=32280237
Family Applications (1)
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JP2002287432A Pending JP2004125501A (ja) | 2002-09-30 | 2002-09-30 | ガスメータ |
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JP (1) | JP2004125501A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020164083A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 東京瓦斯株式会社 | 災害情報収集システム、災害情報収集方法及び災害情報収集プログラム |
JP2020164082A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 東京瓦斯株式会社 | 災害情報収集システム、災害情報収集方法及び災害情報収集プログラム |
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2002
- 2002-09-30 JP JP2002287432A patent/JP2004125501A/ja active Pending
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JP7177743B2 (ja) | 2019-03-29 | 2022-11-24 | 東京瓦斯株式会社 | 災害情報収集システム、災害情報収集方法及び災害情報収集プログラム |
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