JP2004125095A - 電動弁および冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置 - Google Patents

電動弁および冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置 Download PDF

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Abstract

【課題】冷媒吐出ガス熱によって除霜を行うもので、通常の冷却運転時の少流量絞りを的確に行い、除霜運転時には、最大流量を得ることができる全開機能付きの膨張弁のような複合機能の電動弁を提供すること。
【解決手段】第1のモータ回転角範囲では、弁体30の回転角に応じてスリット31と凹溝部27とによる絞り流量計量部によって絞り流量を定量的に可変設定し、第2のモータ回転角範囲では、弁体30が軸線方向に移動して弁座面23Bより離れることにより全開ポート26を開き、最大流量を得る。
【選択図】   図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電動弁および冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置に関し、特に、冷媒吐出ガス熱によって蒸発器の除霜を行う型式の冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置のための膨張弁等として使用される電動弁および冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
家庭用冷蔵庫(冷凍・冷蔵庫)の蒸発器に着霜した霜を除去する除霜(デフロスト)を、ヒータによって行うことに代えて、圧縮機より吐出される高温の冷媒吐出ガスを蒸発器に直接流入させ、冷媒吐出ガス熱によって行うことが既に提案されている。冷媒吐出ガス熱による除霜は、ヒータレスであるから、HC冷媒(R6000a)等を使用する蒸気圧縮式冷凍サイクル装置の冷凍・冷蔵庫に好適で、省エネルギ化も図られる。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−162124公報
【特許文献2】
特開平10−62035号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
HC冷媒(R6000a)等を使用する蒸気圧縮式冷凍サイクル装置では、蒸発器能力を有効に得るため、フロン系冷媒によるものに比して、蒸発器に流入する冷媒の圧力を下げ、冷媒の蒸発温度を下げるべく、冷媒絞りを少流量で的確に行う必要がある。
【0005】
このことに対して、冷媒吐出ガス熱によって除霜を行うものでは、除霜が短時間で効率よく行われるよう、除霜運転時には、冷媒吐出ガスを蒸発器に最大流量で流すことが要求される。
【0006】
この発明は、上述の如き課題を解決するためになされたもので、冷媒吐出ガス熱によって除霜を行うもので、通常の冷却運転時の少流量絞りを的確に行い、除霜運転時には、最大流量を得ることができる全開機能付きの膨張弁のような複合機能の電動弁、および、その電動弁を使用する冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、この発明による電動弁は、ステッピングモータにより回転駆動される弁体と、前記弁体を回転且つ軸線方向に移動可能に収容するケースとを有し、前記ケース側に絞り流量計量部と全開ポートとを形成された弁座面が設けられ、前記弁体は、前記弁座面に着座する第1の軸線方向位置と前記弁座面より離間する第2の軸線方向位置との間に移動可能で、第1のモータ回転角範囲では、前記第1の軸線方向位置にて前記弁座面に対して回転変位することにより、前記全開ポートを閉じた状態で、回転角に応じて前記絞り流量計量部の絞り流量を定量的に設定し、前記第1のモータ回転角範囲より大きい第2のモータ回転角範囲では、前記第2の軸線方向位置に軸線方向移動し、前記全開ポートを開くものである。
【0008】
この電動弁では、第1のモータ回転角範囲では、弁体の回転角に応じて絞り流量計量部の絞り流量が定量的に可変設定され、少流量絞りが行われ、電動膨張弁として機能する。第2のモータ回転角範囲では、弁体が軸線方向に移動して弁座面より離れることにより全開ポートが開かれ、最大流量を得ることができる。
【0009】
この発明による電動弁は、弁体の軸線方向移動手段として、前記第2のモータ回転角範囲において、前記弁体を前記第1の軸線方向位置と前記第2の軸線方向位置との間に軸線方向移動させる端面カムを有しており、端面カムによって弁体を前記第1の軸線方向位置と前記第2の軸線方向位置との間に軸線方向移動させることができる。
【0010】
この電動弁では、前記弁体がステッピングモータのロータと連結され、前記第1のモータ回転角範囲が前記弁体の略1回転の回転角範囲であり、前記弁体が係合し且つ前記第2のモータ回転角範囲において、ステッピングモータのロータと連結される弁体リフト用リング部材を有し、前記弁体リフト用リング部材に端面カムが形成され、当該弁体リフト用リング部材によって前記弁体が前記第1の軸線方向位置と前記第2の軸線方向位置との間に軸線方向移動する構成とすることができる。
【0011】
この電動弁では、第1のモータ回転角範囲が弁体の略1回転の回転角範囲であることにより、少流量絞りを行う回転角範囲が大きく、単位回転角当たりの少流量絞り精度(分解能)がよい。
【0012】
また、この発明による電動弁は、前記弁体を前記弁座面の側に付勢するばねと、1次側圧力雰囲気で前記弁体の一方の端面に1次側圧力を及ぼす第1圧力室と、前記弁体の他方の端面に圧力を及ぼす第2圧力室とを有し、前記第1のモータ回転角範囲では閉塞状態で、前記第2のモータ回転角範囲で連通状態となって1次側圧力より低圧の2次側圧力を前記第2圧力室に導入するパイロット通路が前記弁体に設けられ、前記パイロット通路の閉塞状態では、前記第2圧力室が1次側圧力雰囲気で、前記弁体が前記ばねのばね力によって前記第1の軸線方向位置に位置し、前記パイロット通路の連通状態では、前記第1圧力室の圧力と前記第2圧力室の圧力との差圧によって前記弁体が前記ばねのばね力に抗して前記第2の軸線方向位置に移動する差圧式のものに構成することもできる。
【0013】
また、この発明による電動弁では、前記絞り流量計量部は、弁体の回転方向と同方向に円弧状に延在し、延在方向に溝幅が漸次変化する凹溝部を有し、前記弁体に形成されているスリットが前記弁体の回転変位に応じて前記凹溝部と整合する位置が当該凹溝部の延在方向に変化することにより、前記弁体の回転角に応じて前記絞り流量計量部の絞り流量が定量的に設定されるものとすることができ、高精度な少流量絞り制御を行うことができる。
【0014】
また、この発明による冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置は、圧縮機と、凝縮器と、蒸発器と、これらを接続する冷媒通路を含む冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置において、圧縮機→凝縮器→蒸発器→圧縮機の冷却運転回路と、圧縮機→蒸発器→圧縮機の除霜運転回路とに流路切換を行う流路切換手段を有し、上述の発明による電動弁が前記蒸発器の入口側に全開機能付きの電動式膨張弁として設けられている。
【0015】
この発明による冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置によれば、冷却運転時には電動弁を第1のモータ回転角範囲で使用して少流量絞りを行い、除霜運転時には電動弁を第2のモータ回転角範囲で使用して電動弁を全開状態にし、冷媒吐出ガスを蒸発器に最大流量で流すことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図を参照してこの発明の実施の形態を詳細に説明する。
(電動弁の実施形態1)
図1〜図7はこの発明による電動弁の実施形態1を示している。
【0017】
図1に示されているように、電動弁10は、円盤形状の底蓋部材11と、底蓋部材11上に気密に溶接あるいはろう付けされたキャン状のケース12とを有している。ケース12は、底蓋部材11と共働として、内側に気密室構造の弁室・ロータ室13を形成している。
【0018】
底蓋部材11には、1次側ポート14と2次側ポート15とが貫通形成されている。1次側ポート14は底蓋部材11の中心位置より側方にずれた位置にあって弁室・ロータ室13と直接連通(常時連通)している。1次側ポート14には継手管16が接続されている。2次側ポート15は底蓋部材11の中心位置にあり、2次側ポート15にはもう一つの継手管17が接続されている。
【0019】
図4に示されているように、底蓋部材11上(弁室・ロータ室13側)には、位置合わせエンボス11A、18Aの嵌合によってベース板18が位置決めされ、ろう付けされている。ベース板18には、拡張部19Aを有し2次側ポート15と連通する中央孔19と、1次側ポート14と整合する切欠開口部20とが形成されている。
【0020】
ベース板18には、中心軸線周りに互いに180度回転変位した位置に各々傾斜面21Aとカム上面21Bとを有する端面カム部21が形成されている。カム上面21Bはベース板18の上面(ベース板上面)18Bより所定寸法(概ね、寸法L)高い位置にあり、傾斜面21Aがベース板上面18Bとカム上面21Bとを滑らかに接続している。
【0021】
また、ベース板18の端面カム部21の部分には、カム上面21Bより更に上方に立ち上がった形状のストッパ片22が一体形成されている。
【0022】
ベース板18上には、位置合わせ18A、位置決め孔23Aの嵌合によって弁座板23が位置決めされ、耐冷媒性接着剤によって貼り合わせ接着されている。弁座板23は、上面が弁座面23Bになっており、中心位置に全開ポート24を貫通形成されている。全開ポート24は、システム上の最大流量を得ることができる大きい口径Dを有し、中央孔19を介して2次側ポート15に連通している。また、弁座板23には切欠開口部20と整合する切欠開口部25が形成されている。
【0023】
弁座板23の中心位置より側方にずれた位置には、絞り制御用全開ポート26が貫通形成されている。絞り制御用全開ポート26は、絞り制御のための小さい口径dを有し、中央孔19の拡張部19Aを介して2次側ポート15と連通している。
【0024】
弁座板23の弁座面23Bには、絞り流量計量部(少流量制御部)として、後述の弁体30の回転方向と同方向に円弧状に延在し、すなわち、中心軸線周りに略270度の回転角範囲(第1のモータ回転角範囲)に延在し、延在方向に溝幅が漸次変化する凹溝部27を有している。
【0025】
凹溝部27は、ハーフエッチング等によって形成されており、均一深さhで、図2に示されているように、最大幅Wmによる最大幅部分(始端)27Aで絞り制御用全開ポート26と連通接続され、これより図にて反時計廻り方向に進むに従って溝幅が漸次減少し、終端(弁開点)27Bで最小幅Woになっている。
【0026】
図1に示されているように、弁座板23の弁座面23B上には、弁体30が中心軸線周りに回転可能に、且つ軸線方向に移動可能に設けられている。弁体30は、弁室・ロータ室13内にあって、図5に示されているように下底面30Aをもって弁座面23Bに着座する第1の軸線方向位置(図7(a)参照)と、図6に示されているように下底面30Aが弁座面23Bより離間した第2の軸線方向位置(図7(b)参照)との間に移動可能になっている。
【0027】
弁体30が第1の軸線方向位置に位置している状態では、弁体30の下底面30Aによって全開ポート24が塞がれ、弁体30が第2の軸線方向位置に位置することにより、全開ポート24が開かれる。全開ポート24が開かれた状態での全開面積Afは、弁リフト量をL(図6参照)とすると、Af=D・π・Lで表され、全開面積Afによってシステム上の最大流量を得る。
【0028】
弁体30には、図4に示されているように、絞り流量制御用のスリット31が形成されており、第1の軸線方向位置での弁体30の回転変位に応じて凹溝部27と整合する位置が凹溝部27の延在方向に変化することにより、弁体30の回転角に応じて絞り流量を定量的に設定する。スリット31が整合している部位の凹溝部27の溝幅をWiとすると(図7(b)参照)、絞り通路の開口面積Aiは、Ai=Wi・hで表され、制御溝幅Wiが弁体30の回転角に応じて全閉から最小幅Woと最大幅Wmの範囲で連続的に変化する。
【0029】
弁体30は、後述のステッピングモータ50のロータ51と互いの半割状係合部30B、51Bの係合によってトルク伝達関係で連結され、ロータ51と一体的に回転する。
【0030】
弁体30の外周には、弁体リフト用リング部材32が嵌合している。弁体リフト用リング部材32は、内周段差部32Aにて弁体30の外周段差部30Cに係合し、この係合によって弁体30を軸線方向に持ち上げることができる。弁体リフト用リング部材32の下底面には、中心軸線周りに互いに180度回転変位した位置に各々周方向の傾斜面によるカムフォロワ面33が形成されている。
【0031】
カムフォロワ面33は、弁座側の端面カム21と係合し、弁体リフト用リング部材32の中心軸線周りの回転により、弁体リフト用リング部材32を第1の軸線方向位置(図7(a)参照)と同等の軸線方向位置と、第2の軸線方向位置(図7(b)参照)と同等の軸線方向位置に軸線方向移動させる。
【0032】
弁体リフト用リング部材32には中心軸線周りに互いに180度回転変位した位置に各々ストッパ片34が形成されている。ストッパ片34は、径方向外方に突出し、ベース板18のストッパ片22に当接することにより、正逆両回転を略1回転に制限される。
【0033】
また、弁体リフト用リング部材32には、ロータ係合突起片35が上方に突出形成されている。ロータ係合突起片35は、ロータ51の内周面の一箇所に設けられているキー形状の係合突起52と係合可能になっている。係合突起52は、イニシャライズ位置(完全弁閉位置)より、図2、図7(a)〜(d)で見て反時計廻り方向に略1回転することにより、ロータ係合突起片35と当接し、これにより同方向に回転(第2のモータ回転角範囲)することにより、弁体リフト用リング部材32を連れ回しする。
【0034】
図1に示されているように、弁室・ロータ室13内には、ステッピングモータ50のロータ51が回転可能に設けられている。ロータ51は、図4に示されているように、外周部51Cを多極着磁されたプラスチックスマグネットであり、ボス部51Aの中心部を中心軸53が貫通している。中心軸53の上端部には軸受部材54がインサート成形されている。
【0035】
軸受部材54は、図1に示されているように、上部突起54Aにてケース12の天井部に形成された軸受凹部12Aに係合し、ケース12より回転可能に支持されている。中心軸53は、下端部にて弁体30の中心孔30Dに軸受け嵌合している。
【0036】
ロータ51のボス部51Aと弁体30との間には、弁体30を弁座面23Bの側に付勢する圧縮コイルばね36が設けられている。
【0037】
ケース12の外周部には、ステッピングモータ50のステータ組立体55が位置決め固定されている。ステータ組立体55は、上下2段のステータコイル56、複数個の磁極歯57等を有し、カバー58の内側をポッティング樹脂60によって全体を液密封止されている。
【0038】
ステータ組立体55はステータ組立体55の設けられた位置決め片59が底蓋部材11の外周部に形成されている複数個の位置決め凹部11Bに係合することにより、位相合わせされる。
【0039】
つぎに、上述の構成による電動弁10の動作について説明する。
(完全弁閉=イニシャライズ)
ステッピングモータ50のステータコイル56に、弁閉方向(時計廻り方向)を回転方向とする規定パルス数の励磁を行う。これにより、ロータ51が時計廻り方向に回転し、ロータ51と一体的に弁体30が時計廻り方向に回転し、図7(a)に示されているように、弁体30のスリット31が絞り制御用全開ポート26、凹溝部27の何れよりも離間した回転位置に位置する。
【0040】
また、ロータ50の係合突起52が弁体リフト用リング部材32のロータ係合突起片35の一方の端面に当接して弁体リフト用リング部材32が時計廻り方向に回転する。弁体リフト用リング部材32の時計廻り方向の回転は、ストッパ片34がベース部材18のストッパ片22の一方の端面に当接するまで行われる。
【0041】
この状態では、弁体30は、弁体リフト用リング部材32と共に、第1の軸線方向位置にあって下底面30Aが弁座面23Bに着座し(図7(a)参照)、全開ポート24を閉じている。
【0042】
これにより、完全弁閉状態が得られ、A相0パルスで、弁体30の基点位置(相)出しが成される。
【0043】
(絞り流量制御域)
ステッピングモータ50のステータコイル56に、弁開方向(反時計廻り方向)を回転方向とする規定パルス数の励磁を行う。これにより、ロータ51が反時計廻り方向に回転し、ロータ51と一体的に弁体30が反時計廻り方向に回転する。たとえば、A相8パルスで、図7(b)に示されているように、弁体30のスリット31が凹溝部27の弁開点27Bに位置し、Ai=Wo・hの開口面積による絞り通路が1次側ポート14(弁室・ロータ室13)と2次側ポート15との間に成立する。
【0044】
絞り通路の開口面積は、弁体30の反時計廻り方向の回転角の増加に応じてスリット31が凹溝部27に整合する位置が変化することにより、最小のAi=Wo・hから最大のAi=Wm・hの範囲で連続的に増加する。これにより、微少流量制御が高精度に行われる。
【0045】
スリット31と凹溝部27との整合により得られる可変絞り通路では、そこで絞られた流体も凹溝部27の延在方向に流れるため、微少流量制御におけるごみ詰まりに、強い構造になる。
【0046】
たとえば、A相70パルスで、図7(c)に示されているように、弁体30のスリット31が絞り制御用全開ポート26と整合し、絞り全開状態になる。ロータ1回転は80パルスであるから、70/80パルスの範囲が第1のモータ回転角範囲で、このモータ回転角範囲が絞り流量制御域である。
【0047】
この70/80パルス範囲(第1のモータ回転角範囲)では、ロータ50の係合突起52が弁体リフト用リング部材32のロータ係合突起片35の一方の端面より離れ、A相70パルスで、係合突起52がロータ係合突起片35の他方の端面に当接する。したがって、第1のモータ回転角範囲では、弁体リフト用リング部材32は回転せず、弁体30は、図7(a)に示されているように、下底面30Aによって弁座面23Bに着座する第1の軸線方向位置にあることを維持する。
【0048】
(最大流量全開)
更に、ステッピングモータ50のステータコイル56に、弁開方向(反時計廻り方向)を回転方向とする規定パルス数の励磁を行う。これにより、ロータ51が更に反時計廻り方向に回転し、第2のモータ回転角範囲で、係合突起52がロータ係合突起片35の他方の端面に当接した状態で、弁体リフト用リング部材32を同方向に連れ回しする。
【0049】
弁体リフト用リング部材32の回転により、カムフォロワ面33が端面カム21の傾斜面21Aに対して摺動し、弁体リフト用リング部材32が回転しつつ圧縮コイルばね36のばね力に抗して軸線方向に変位する。たとえば、A相104パルスで、カムフォロワ面33がカム上面21B(最上位)に当接する。この状態では、図7(d)に示されているように、ストッパ片34がベース部材18のストッパ片22の他方の端面に当接し、ロータ51の反時計廻り方向の回転が停止する。
【0050】
カムフォロワ面33がカム上面21B(最上位)に当接することにより、弁体リフト用リング部材32が弁体30を弁リフト量Lをもって弁座面23Bより離れる方向に持ち上げる。これにより、図7(b)に示されているように、弁体30が第2の軸線方向位置に位置し、全開ポート24が開かれ、全開面積Af=D・π・Lによってシステム上の最大流量が得られる。
【0051】
この最大流量を得る時、電磁弁におけるような吸着音やウォータハンマ現象が生じることがないので、静音性が得られる。
【0052】
なお、上述した動作の逆動作で、最大流量全開状態→絞り流量制御状態→完全弁閉状態が可逆的に得られる。
【0053】
(電動弁の実施形態2)
図8〜図13はこの発明による電動弁の実施形態2を示している。なお、図8〜図13において、図1〜図7に対応する部分は、図1〜図7に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
【0054】
この発明の実施形態2に係る電動弁10では、図8に示されているように、ケース12の内側にインナシェル37が気密溶接されている。弁体30は、インナシェル37の円筒部37Aに嵌合し、インナシェル37より回転可能に且つ軸線方向に移動可能に支持されている。
【0055】
インナシェル37は、弁室・ロータ室13を、1次側ポート14と常時連通により1次側圧力雰囲気で弁体30の下底面(一方の端面)30Aに1次側圧力を上向きに及ぼす第1圧力室13Aと、弁体30の上面(他方の端面)30Eに圧力を下向きに及ぼす第2圧力室13Bとに区分している。
【0056】
弁体30には、ストッパ片38が一つ突出形成されている。ストッパ片38がベース板18のストッパ片22(一つだけ)に当接することにより、弁体30の回転が略1回転に制限される。
【0057】
弁体30には、下底面30Aと上面30Eとの間にパイロット通路39が貫通形成されている。パイロット通路39は、弁体30のスリット31と弁座板23の凹溝部27との整合によって絞り流量制御を行う第1のモータ回転角範囲(たとえば、64/72パルス範囲)では、絞り制御用全開ポート26より離れた位置にあって閉塞状態となり、第2のモータ回転角範囲(たとえば、72パルス)で絞り制御用全開ポート26と整合して連通状態となり、1次側圧力より低圧の2次側圧力を第2圧力室13Bに導入する。
【0058】
パイロット通路39が閉塞している状態では、弁体30とインナシェル37の円筒部37Aとの嵌合部間隙37Bを通って第1圧力室13Aの1次側圧力が第2圧力室13Bに伝わるため、第2圧力室13Bが第1圧力室Aと同圧の1次側圧力雰囲気になり、圧縮コイルばね36のばね力によって弁体30が、図11に示されているように、第1の軸線方向位置に位置する。
【0059】
パイロット通路39が連通状態になると、パイロット通路39によって第2圧力室13Bに2次側圧力が導入され、第2圧力室13Bの圧力が第1圧力室13Aの圧力より低圧になり、第1圧力室13Aの圧力と第2圧力室13Bの圧力との差圧によって弁体30が、図12に示されているように、圧縮コイルばね36のばね力に抗して第2の軸線方向位置に移動する。
上述の構成以外は、実施形態1のものと同様に構成されている。
【0060】
つぎに、上述の構成による実施形態2の電動弁10の動作について説明する。(完全弁閉=イニシャライズ)
ステッピングモータ50のステータコイル56に、弁閉方向(時計廻り方向)を回転方向とする規定パルス数の励磁を行う。これにより、ロータ51が時計廻り方向に回転し、ロータ51と一体的に弁体30が時計廻り方向に回転し、図13(a)に示されているように、弁体30のスリット31が絞り制御用全開ポート26、凹溝部27の何れよりも離間した回転位置に位置する。また、パイロット通路39も絞り制御用全開ポート26より離れた位置に位置する。
【0061】
この時計廻り方向の回転は、弁体30のストッパ片38がベース部材18のストッパ片22の一方の端面に当接するまで行われる。
【0062】
この状態では、弁体30は圧縮コイルばね36のばね力によって第1の軸線方向位置に押され、弁体30の下底面30Aが弁座面23Bに着座し(図11参照)、全開ポート24を閉じている。
【0063】
これにより、完全弁閉状態が得られ、A相0パルスで、弁体30の基点位置(相)出しが成される。
【0064】
(絞り流量制御域)
ステッピングモータ50のステータコイル56に、弁開方向(反時計廻り方向)を回転方向とする規定パルス数の励磁を行う。これにより、ロータ51が反時計廻り方向に回転し、ロータ51と一体的に弁体30が反時計廻り方向に回転する。たとえば、A相4パルスで、図13(b)に示されているように、弁体30のスリット31が凹溝部27の弁開点27Bに位置し、Ai=Wo・hの開口面積による絞り通路が1次側ポート14(弁室・ロータ室13)と2次側ポート15との間に成立する。
【0065】
絞り通路の開口面積は、弁体30の反時計廻り方向の回転角の増加に応じてスリット31が凹溝部27に整合する位置が変化することにより、最小のAi=Wo・hから最大のAi=Wm・hの範囲で連続的に増加する。これにより、微少流量制御が高精度に行われる。
【0066】
スリット31と凹溝部27との整合により得られる可変絞り通路では、そこで絞られた流体も凹溝部27の延在方向に流れるため、微少流量制御におけるごみ詰まりに、強い構造になる。
【0067】
たとえば、A相64パルスで、図13(c)に示されているように、弁体30のスリット31が絞り制御用全開ポート26と整合し、絞り全開状態になる。ロータ1回転は80パルスであるから、64/80パルスの範囲が第1のモータ回転角範囲で、このモータ回転角範囲が絞り流量制御域である。
【0068】
この64/80パルス範囲(第1のモータ回転角範囲)では、パイロット通路39が絞り制御用全開ポート26より離れた閉塞状態にあり、弁体30とインナシェル37の円筒部37Aとの嵌合部間隙37Bを通って第1圧力室13Aの1次側圧力が第2圧力室13Bに伝わるため、第2圧力室13Bが第1圧力室Aと同圧の1次側圧力雰囲気になり、圧縮コイルばね36のばね力によって弁体30が、図11に示されているように、下底面30Aが弁座面23Bに着座する第1の軸線方向位置にあることを維持する。
【0069】
(最大流量全開)
更に、ステッピングモータ50のステータコイル56に、弁開方向(反時計廻り方向)を回転方向とする規定パルス数の励磁を行う。これにより、ロータ51が更に反時計廻り方向に第2のモータ回転角範囲を回転する。たとえば、図13(d)に示されているように、弁体30のストッパ片38がベース部材18のストッパ片22の他方の端面に当接し、ロータ51の反時計廻り方向の回転が停止する。
【0070】
この時には、パイロット通路39が絞り制御用全開ポート26に整合し、パイロット通路39が連通状態になる。これにより、パイロット通路39によって第2圧力室13Bに2次側圧力が導入され、第2圧力室13Bの圧力が第1圧力室13Aの圧力より低圧になり、第1圧力室13Aの圧力と第2圧力室13Bの圧力との差圧によって弁体30が、図12に示されているように、圧縮コイルばね36のばね力に抗して第2の軸線方向位置に移動する。
【0071】
これにより、図12に示されているように、弁体30が第2の軸線方向位置に位置し、全開ポート24が開かれ、全開面積Af=D・π・Lによってシステム上の最大流量が得られる。
【0072】
この最大流量を得る時、電磁弁におけるような吸着音やウォータハンマ現象が生じることがないので、静音性が得られる。
【0073】
なお、この実施形態でも、上述した動作の逆動作で、最大流量全開状態→絞り流量制御状態→完全弁閉状態が可逆的に得られる。
【0074】
(電動弁を使用した冷凍・冷蔵庫用冷凍サイクル装置の実施形態1)
つぎに、上述の構成による電動弁10を組み込まれた冷凍・冷蔵庫用冷凍サイクル装置の実施形態1を、図14及び図15を参照して説明する。
【0075】
冷凍・冷蔵庫の冷凍サイクル装置は、圧縮機101と、凝縮器102と、全開機能付きの電動膨張弁としての電動弁10と、蒸発器103と、三方切換弁104と、これらを接続する冷媒通路105〜109を含み、HC冷媒(R6000a)等を使用する蒸気圧縮式冷凍サイクル装置を構成している。電動弁10は、上述した実施形態1あるいは実施形態2の何れであってもよい。冷凍・冷蔵庫は、冷凍室121、冷蔵室122、野菜室123を有している。
【0076】
三方切換弁104の高圧側ポートDは圧縮機101の吐出ポート101dに接続され、第1の流路切換ポートCを冷媒通路105によって凝縮器102に、第2の流路切換ポートEをバイパス冷媒通路109によって電動弁10の一次側ポート14に各々接続されている。バイパス冷媒通路109は凝縮器102をバイパスして第2の流路切換ポートEを電動弁10の入口側に接続する。電動弁10の2次側ポート15は冷媒通路107によって蒸発器103の入口に接続されている。
【0077】
三方切換弁104が第1の切換状態にある時には、図14に示されているように、圧縮機101の吐出ポート101dが冷媒通路105によって凝縮器102に接続され、圧縮機101→凝縮器102→電動弁10→蒸発器103→圧縮機101の循環経路(冷却運転回路)が成立する。
【0078】
この時には、電動弁10が第1のモータ回転角範囲で制御されることにより、微少な絞り流量制御(少流量絞り)が行われ、電動弁10が電動膨張弁として有効に動作する。これにより、HC冷媒(R6000a)等の使用でも、蒸発器103の能力を有効に得えて効率のよい冷却運転が行われる。
【0079】
この冷却運転時には、蒸発器103より冷気が、ファン124によって冷凍室121へ送られ、また、冷気がダンパ125の開閉によって冷蔵室122へ送られる。
【0080】
三方切換弁104が第2の切換状態に切り換わると、図15に示されているように、圧縮機101の吐出ポート101dがバイパス冷媒通路109によって凝縮器102をバイパスして電動弁10の1次側ポート14に直接接続され、圧縮機101→電動弁10→蒸発器103→圧縮機101の循環経路(除霜運転回路)が成立する。
【0081】
この時には、電動弁10が第2のモータ回転角範囲で制御されることにより、システム上の最大流量が得られる状態になる。
【0082】
これにより、圧縮機101より高温高圧の冷媒がバイパス冷媒通路109によって蒸発器103に最大流量をもって直接流れ、吐出冷媒ガス熱によって蒸発器103の除霜(デフロスト)が効率よく行われる。
【0083】
上述したように、本発明による電動弁10は、冷却運転時には、家庭用冷凍・冷蔵庫の蒸発器能力に相応する少流量膨張弁として機能し、また、除霜運転時には、デフロスト能力に相応した大流量の全開特性が得られる。
【0084】
本発明による家庭用冷凍・冷蔵庫では、冷却運転時も除霜運転時も、蒸発器103の冷媒流れ方向が同じで、電動弁10を可逆流れとして使用しないから、電動弁(膨張弁)10を可逆流れ対応の逆耐圧性仕様のものに構成する必要がなくなる。また、電動弁10の本体部分やコイル部に着霜した霜も、吐出ガスが流れることで蒸発器103の除霜運転時に除霜される。
【0085】
(電動弁を使用した冷凍・冷蔵庫用冷凍サイクル装置の実施形態2)
つぎに、上述の構成による電動弁10を組み込まれた冷凍・冷蔵庫用冷凍サイクル装置の実施形態2を、図16及び図17を参照して説明する。なお、図16及び図17において、図14及び図15に対応する部分は、図14及び図15に付した符号と同一の符号を付けて、その説明を省略する。
【0086】
この冷凍・冷蔵庫の冷凍サイクル装置は、冷凍室用の蒸発器103Fと冷蔵室用の蒸発器103Rを各々個別に有し、冷蔵室用のキャピラリチューブ110を別に有し、もう一つの三方切換弁111によって、冷媒通路112、キャピラリチューブ110、冷媒通路112、蒸発器103Rの冷媒回路と、冷媒通路106、電動弁10、冷媒通路107、蒸発器103Fの冷媒回路とに、回路切換が行われ得るようになっている。冷蔵室用の蒸発器103Rと冷凍室用の蒸発器103Fとは逆止弁114を含む冷媒通路115によって接続されている。
【0087】
この実施形態2でも、三方切換弁104の高圧側ポートDは圧縮機101の吐出ポート101dに接続され、第1の流路切換ポートCを冷媒通路105によって凝縮器102に、第2の流路切換ポートEをバイパス冷媒通路109によって電動弁10の一次側ポート14に各々接続されている。
【0088】
三方切換弁104が第1の切換状態にあり、三方切換弁111によって冷媒通路106、電動弁10、冷媒通路107、蒸発器103Fの冷媒回路に冷媒が流れる時には、図16に示されているように、圧縮機101の吐出ポート101dが冷媒通路105によって凝縮器102に接続され、圧縮機101→凝縮器102→三方切換弁111→電動弁10→蒸発器103F→圧縮機101の循環経路(冷却運転回路)が成立する。
【0089】
この時には、電動弁10が第1のモータ回転角範囲で制御されることにより、微少な絞り流量制御(少流量絞り)が行われ、電動弁10が電動膨張弁として有効に動作する。これにより、HC冷媒(R6000a)等の使用でも、蒸発器103Fの能力を有効に得て効率のよい冷却運転が行われる。
【0090】
三方切換弁104が第2の切換状態に切り換わると、図17に示されているように、圧縮機101の吐出ポート101dがバイパス冷媒通路109によって凝縮器102をバイパスして電動弁10の1次側ポート14に直接接続され、圧縮機101→電動弁10→蒸発器103F→圧縮機101の循環経路(除霜運転回路)が成立する。
【0091】
この時には、電動弁10が第2のモータ回転角範囲で制御されることにより、システム上の最大流量が得られる状態になる。
【0092】
これにより、圧縮機101より高温高圧の冷媒がバイパス冷媒通路109によって蒸発器103Fに最大流量をもって直接流れ、吐出冷媒ガス熱によって蒸発器103Fの除霜(デフロスト)が効率よく行われる。
【0093】
上述したように、この実施形態でも、本発明による電動弁10は、冷却運転時には、家庭用冷凍・冷蔵庫の蒸発器能力に相応する少流量膨張弁として機能し、また、除霜運転時には、デフロスト能力に相応した大流量の全開特性が得られる。
【0094】
また、この実施形態でも、冷却運転時も除霜運転時も、蒸発器103Fの冷媒流れ方向が同じで、電動弁10を可逆流れとして使用しないから、電動弁(膨張弁)10を可逆流れ対応の逆耐圧性仕様のものに構成する必要がなくなる。また、電動弁10の本体部分やコイル部に着霜した霜も、吐出ガスが流れることで蒸発器103Fの除霜運転時に除霜される。
【0095】
【発明の効果】
以上の説明から理解される如く、この発明による電動弁によれば、第1のモータ回転角範囲では、弁体の回転角に応じて絞り流量計量部の絞り流量が定量的に可変設定され、少流量絞りを行うことができ、第2のモータ回転角範囲では、弁体が軸線方向に移動して弁座面より離れることにより全開ポートが開かれ、最大流量を得ることができるから、冷媒吐出ガス熱によって除霜を行う冷凍・冷蔵庫用冷凍サイクル装置での使用で、通常の冷却運転時の少流量絞りを的確に行い、除霜運転時には、最大流量を得ることができる全開機能付きの膨張弁のような複合機能弁として有効に使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による電動弁の実施形態1を示す縦断面図である。
【図2】実施形態1による電動弁の要部の平面図である。
【図3】実施形態1による電動弁の弁座部分の斜視図である。
【図4】実施形態1による電動弁の要部の分解斜視図である。
【図5】実施形態1による電動弁の動作を示す要部の縦断面図である。
【図6】実施形態1による電動弁の動作を示す要部の縦断面図である。
【図7】(a)〜(d)は実施形態1による電動弁の動作を示す要部の平面図である。
【図8】この発明による電動弁の実施形態2を示す縦断面図である。
【図9】実施形態2による電動弁の弁座部分の斜視図である。
【図10】実施形態2による電動弁の要部の分解斜視図である。
【図11】実施形態2による電動弁の動作を示す要部の縦断面図である。
【図12】実施形態2による電動弁の動作を示す要部の縦断面図である。
【図13】(a)〜(d)は実施形態2による電動弁の動作を示す要部の平面図である。
【図14】この発明による冷凍・冷蔵庫用冷凍サイクル装置の実施形態1を示す冷媒回路図である。
【図15】この発明による冷凍・冷蔵庫用冷凍サイクル装置の実施形態1を示す冷媒回路図である。
【図16】この発明による冷凍・冷蔵庫用冷凍サイクル装置の実施形態2を示す冷媒回路図である。
【図17】この発明による冷凍・冷蔵庫用冷凍サイクル装置の実施形態2を示す冷媒回路図である。
【符号の説明】
10 電動弁
11 底蓋部材
12 ケース
13 弁室・ロータ室
13A 第1圧力室
13B 第2圧力室
14 1次側ポート
15 2次側ポート
18 ベース板
21 端面カム部
23 弁座板
24 全開ポート
26 絞り制御用開ポート
27 凹溝部
30 弁体
31 スリット
32 弁体リフト用リング部材
33 カムフォロワ面
36 圧縮コイルばね
39 パイロット通路
50 ステッピングモータ
51 ロータ
55 ステータ組立体
101 圧縮機
102 凝縮器
103、103F、103R 蒸発器
104 三方弁
109 バイパス冷媒通路

Claims (6)

  1. ステッピングモータにより回転駆動される弁体と、前記弁体を回転且つ軸線方向に移動可能に収容するケースとを有し、
    前記ケース側に絞り流量計量部と全開ポートとを形成された弁座面が設けられ、
    前記弁体は、前記弁座面に着座する第1の軸線方向位置と前記弁座面より離間する第2の軸線方向位置との間に移動可能で、第1のモータ回転角範囲では、前記第1の軸線方向位置にて前記弁座面に対して回転変位することにより、前記全開ポートを閉じた状態で、回転角に応じて前記絞り流量計量部の絞り流量を定量的に設定し、前記第1のモータ回転角範囲より大きい第2のモータ回転角範囲では、前記第2の軸線方向位置に軸線方向移動し、前記全開ポートを開くことを特徴とする電動弁。
  2. 前記第2のモータ回転角範囲において、前記弁体を前記第1の軸線方向位置と前記第2の軸線方向位置との間に軸線方向移動させる端面カムを有することを特徴とする請求項1記載の電動弁。
  3. 前記弁体はステッピングモータのロータと連結され、前記第1のモータ回転角範囲は前記弁体の略1回転の回転角範囲であり、前記弁体が係合し且つ前記第2のモータ回転角範囲において、ステッピングモータのロータと連結される弁体リフト用リング部材を有し、前記弁体リフト用リング部材に端面カムが形成され、当該弁体リフト用リング部材によって前記弁体が前記第1の軸線方向位置と前記第2の軸線方向位置との間に軸線方向移動することを特徴とする請求項2記載の電動弁。
  4. 前記弁体を前記弁座面の側に付勢するばねと、
    1次側圧力雰囲気で前記弁体の一方の端面に1次側圧力を及ぼす第1圧力室と、前記弁体の他方の端面に圧力を及ぼす第2圧力室とを有し、
    前記第1のモータ回転角範囲では閉塞状態で、前記第2のモータ回転角範囲で連通状態となって1次側圧力より低圧の2次側圧力を前記第2圧力室に導入するパイロット通路が前記弁体に設けられ、
    前記パイロット通路の閉塞状態では、前記第2圧力室が1次側圧力雰囲気で、前記弁体が前記ばねのばね力によって前記第1の軸線方向位置に位置し、前記パイロット通路の連通状態では、前記第1圧力室の圧力と前記第2圧力室の圧力との差圧によって前記弁体が前記ばねのばね力に抗して前記第2の軸線方向位置に移動することを特徴とする請求項1記載の電動弁。
  5. 前記絞り流量計量部は、弁体の回転方向と同方向に円弧状に延在し、延在方向に溝幅が漸次変化する凹溝部を有し、前記弁体に形成されているスリットが前記弁体の回転変位に応じて前記凹溝部と整合する位置が当該凹溝部の延在方向に変化することにより、前記弁体の回転角に応じて前記絞り流量計量部の絞り流量が定量的に設定されることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の電動弁。
  6. 圧縮機と、凝縮器と、蒸発器と、これらを接続する冷媒通路を含む冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置において、
    圧縮機→凝縮器→蒸発器→圧縮機の冷却運転回路と、圧縮機→蒸発器→圧縮機の除霜運転回路とに流路切換を行う流路切換手段を有し、
    請求項1〜5の何れか1項記載の電動弁が前記蒸発器の入口側に全開機能付きの電動式膨張弁として設けられていることを特徴とする冷凍・冷蔵庫用の冷凍サイクル装置。
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