JP2004123763A - 樹脂組成物及びゴルフボール - Google Patents

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Abstract

【課題】柔軟性、反発弾性、機械特性に優れた成形品を与える樹脂組成物、及びゴルフボールの表皮材として用いた場合、打球感が良好で、飛距離が大きく、かつ耐カット性に優れたゴルフボールを提供する。
【解決手段】アイオノマー樹脂と、アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体及び/又はアミノ基含有水添共役ジエン系重合体と、を含有することを特徴とする樹脂組成物。上記重合体の好ましいアルコキシシリル基及びアミノ基の含有量はそれぞれ0.0001〜5mmol/g、0.0001〜5mmol/gである。また、本発明のゴルフボールは、上記樹脂組成物からなる表皮材でコアが被覆形成されたことを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、柔軟性、反発弾性、機械特性に優れた成形品を与える樹脂組成物及びゴルフボールに関する。更に詳しくは、ゴルフボールの表皮材としても好適な樹脂組成物並びに該樹脂組成物で形成されたゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術】
α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体のアイオノマー樹脂は、その優れた靱性、耐摩耗性、耐油性等を活かして自動車部品、ゴルフボール、スキー靴等に利用されている。なかでも反発弾性に優れるという特性を生かし、ゴルフボールの製造に好適に使用されている。しかしながら、アイオノマー樹脂にあっては、反発弾性と硬度との間に正の相関関係があり、高い反発弾性を求めると、それに伴って硬度も高くなる。そのため、表皮材にアイオノマー樹脂を使用したゴルフボールは十分な反発弾性を有するものの打球感が悪いという問題がある。このため、反発弾性等の優れた特性を損なうことなく、アイオノマー樹脂に柔軟性を付与することが望まれている。
このような処方の1つとして、アイオノマー樹脂にポリエステルエラストマーやポリアミドエラストマーのような熱可塑性エラストマーを配合する方法が知られており、柔軟にして反発弾性の優れた成形品を与える組成物が得られる(例えば米国特許第4337947号公報)。
しかるに、このような熱可塑性エラストマーは高価であり、またその配合量が多くなると、組成物の耐久性が低下するために、できるだけその配合量を少なくすることが望まれている。即ち、柔軟性と反発弾性が同一の組成物において、これら熱可塑性エラストマーの配合量を減少しうる処方が望まれている。しかしながら、アイオノマー樹脂成分の配合量を増やすと、従来汎用のアイオノマー樹脂では成形品の反発弾性が低下し、硬度や剛性が高くなりすぎるという問題があった。
【0003】
また、アイオノマー樹脂に結晶性ポリエチレンブロックを有する熱可塑性エラストマーを一定の範囲でブレンドしたものをゴルフボール用表皮材として使用することが提案されている(特開平8−767号公報)。
この提案は従来のアイオノマー樹脂を表皮材に用いたゴルフボールの問題点である打球感の硬さ、コントロール性を大きく改善する技術として非常に有効なものといえる。
【0004】
しかしながら、この提案に係る樹脂組成物は、アイオノマー樹脂と結晶性ポリエチレンブロックを有する熱可塑性エラストマーとの相溶性に劣り、その結果、耐カット性等が問題になる場合がある。従って、かかる問題点を解決し、打球感がよく、反発弾性に優れたゴルフボールを与える表皮材が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題に鑑みなされたもので、柔軟性、機械特性に優れ、ゴルフボール表皮に用いた場合、打球感が良好で、飛距離が大きく、耐カット性に優れたゴルフボールを与える樹脂組成物及びゴルフボールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記目的を達成するため鋭意研究した結果、アルコキシシリル基含有水添ジエン系重合体及び/又はアミノ基含有水添ジエン系重合体をアイオノマー樹脂とブレンドすることにより、両者の相容性がよく、柔軟性、機械特性に優れ、且つゴルフボール表皮に用いた場合、そのゴルフボールはソフトで優れた打球感を有すると共に、高反発性を有するためボール初速、飛距離に優れる上、コアとの接着性が良好のため、アイアンショットでの優れた耐カット性を有することを知見し、本発明を完成させた。
即ち、本発明によって、下記のゴルフボール表皮の形成に好適な新規な樹脂組成物及び該樹脂組成物で形成されたゴルフボールが提供される。
【0007】
[1](a)アイオノマー樹脂と、(b)アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体及び/又はアミノ基含有水添共役ジエン系重合体と、を含有することを特徴とする樹脂組成物。
[2]上記アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体が、共役ジエン又は共役ジエンと芳香族ビニル化合物を有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、得られた共役ジエン系重合体にアルコキシシラン化合物を反応させた変性重合体とし、その後、該変性重合体を水素添加することにより製造されたものである上記[1]に記載の樹脂組成物。
[3]上記アミノ基水添共役ジエン系重合体が、下記(i)乃至(iii)のいずれかの重合体である上記[1]に記載の樹脂組成物。
(i)共役ジエン又は共役ジエンと芳香族ビニル化合物を、アミノ基を有する有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、得られた重合体を水素添加することにより製造された重合体。
(ii)共役ジエンとアミノ基を有する不飽和単量体、又はこれらと芳香族ビニル化合物を有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、その後、得られた重合体を水素添加することにより製造された重合体。
(iii)共役ジエン又は共役ジエンと芳香族ビニル化合物を有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、得られた共役ジエン系重合体に下記一般式(1)で表される化合物を反応させた変性重合体とし、その後、該変性重合体を水素添加することにより製造された重合体。
C=N−Y・・・・(1)
[上記一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又は炭素数1〜100のオルガノシロキシ基である。また、Yは水素原子、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又は炭素数1〜100のオルガノシロキシ基である。]
[4]上記アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体のアルコキシシリル基含有量が0.0001〜5mmol/gであり、上記アミノ基含有水添共役ジエン系重合体のアミノ基含有量が0.0001〜5mmol/gである上記[1]乃至[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5]上記アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体及びアミノ基含有水添共役ジエン系重合体は、いずれも共役ジエンに由来する二重結合の80%以上が飽和された上記[1]〜[4]に記載の樹脂組成物。
[6]上記共役ジエン系重合体が、下記(A)〜(D)の重合体ブロックの中から選ばれた2以上の重合体ブロックを含むブロック共重合体である上記[2]〜[5]に記載の樹脂組成物。
(A)芳香族ビニル化合物が80質量%以上である芳香族ビニル化合物重合体ブロック
(B)ビニル結合含量が25質量%未満の共役ジエン重合体ブロック
(C)ビニル結合含量が25質量%以上90質量%以下の共役ジエン重合体ブロック
(D)芳香族ビニル化合物と共役ジエンとのランダム共重合体ブロック
[7]ゴルフボール表皮用であることを特徴とする上記[1]〜[6]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[8]上記[7]に記載の樹脂組成物からなる表皮材でコアが被覆形成されたことを特徴とするゴルフボール。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の樹脂組成物の実施の形態を具体的に説明する。
本発明の樹脂組成物は、(a)アイオノマー樹脂と、(b)アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体及び/又はアミノ基含有水添共役ジエン系重合体と、を含有することを特徴とする。
以下、各構成要素ごとに更に具体的に説明する。
【0009】
1.アイオノマー樹脂
本発明に用いられるアイオノマー樹脂(以下「(a)成分」という場合がある)は、ゴルフボール用の表皮材として従来から用いられているいずれのものも使用でき、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸との共重合体、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸とそのエステルとの共重合体のカルボキシル基が金属イオン(Na,Li,Zn,Mg,K等)で中和された樹脂を好適に用いることができる。
この場合、α−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン等の炭素数の少ないものが挙げられる。
α,β−不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられるが、特にアクリル酸、メタクリル酸が好ましい。そのエステルとしては、上記カルボン酸にメタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等の低級アルコールを反応させて得たものが挙げられ、特にアクリル酸エステル、メタクリル酸エステルが好ましい。
また、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸との二元共重合体の場合、α,β−不飽和カルボン酸を5〜20質量%の割合の共重合体とすることが好ましく、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸とそのエステルとの三元共重合体の場合、α,β−不飽和カルボン酸を1〜10質量%、エステル成分を12〜45質量%の割合とすることが好ましい。更に、上記金属イオンによる中和度は酸基の10〜90モル%であることが好ましい。
【0010】
このようなアイオノマー樹脂としては、デュポン社製の「サーリン(Surlyn)」や三井デュポンポリケミカル社製の「ハイミラン(HIMILAN)」等の市販品を用いることができる。
この際、反発性を向上させる観点から、一価金属のアイオノマーと二価金属のアイオノマーとを混合して用いることが好ましい。例えば前者と後者との質量比が20/80〜80/20となるように混合して用いることが好ましい。
【0011】
2.アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体及びアミノ基含有水添共役ジエン系重合体
本発明に用いられるアルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体及び/又はアミノ基含有水添共役ジエン系重合体(以下「(b)成分」という場合がある。)のうち、アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体としては特に限定されないが、不活性有機溶媒中、共役ジエン又は共役ジエンと芳香族ビニル化合物を、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤として重合し、得られた共役ジエン系重合体にアルコキシシラン化合物を反応させた変性重合体とし、その後、該変性重合体を水素添加することにより容易に得ることができる。
【0012】
上記「アルコキシシリル基」としては炭素数1〜20のアルキルオキシ、炭素数6〜20のアリールオキシ、炭素数7〜20のアラルキルオキシから選ばれる少なくとも1つのアルコキシルが珪素原子と結合した基で、具体的にはメトキシ、エトキシ、ブトキシ、プロポキシ、ペンチロキシ、ネオペンチロキシ、ヘキシロキシ、アミロキシ、フェノキシ、好ましくはメトキシ、エトキシ、アミロキシ、フェノキシ等のアルコキシと珪素原子が結合したものが挙げられる。
【0013】
上記「共役ジエン」としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−オクタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−シクロヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、ミルセン、クロロプレン等が挙げられる。この中で、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。
【0014】
また、重合させる単量体としては、上記「共役ジエン」単独でもよいが、その他の化合物と共に重合させることができ、例えば、上記「共役ジエン」と「芳香族ビニル化合物」を重合させることができる。上記「芳香族ビニル化合物」としては、スチレン、tert−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジン等が挙げられる。この中で、スチレン及びtert−ブチルスチレンが好ましい。尚、この場合、上記「共役ジエン」と上記「芳香族ビニル化合物」と、更に他の化合物を加えて重合させてもよい。
【0015】
重合開始剤である上記「有機アルカリ金属化合物」としては、有機リチウム化合物、有機ナトリウム化合物等が挙げられ、特に有機リチウム化合物が好ましい。有機リチウム化合物としては、例えば、有機モノリチウム化合物、有機ジリチウム化合物、有機ポリリチウム化合物が挙げられる。
【0016】
上記有機リチウム化合物の具体例としては、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、iso−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ペンチルリチウム、ヘキシルリチウム、シクロヘキシルリチウム、フェニルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、シクロペンタジエニルリチウム、インデニルリチウム、1,1−ジフェニル−n−ヘキシルリチウム、1,1−ジフェニル−3−メチルペンチルリチウム、リチウムナフタレン、ブタジエニルジリチウム、イソプロペニルジリチウム、m−ジイソプレニルジリチウム、1,3−フェニレン−ビス−(3−メチル−1−フェニルペンチリデン)ビスリチウム、1,3−フェニレン−ビス−(3−メチル−1,[4−メチルフェニル]ペンチリデン)ビスリチウム、1,3−フェニレン−ビス−(3−メチル−1,[4−ドデシルフェニル]ペンチリデン)ビスリチウム、1,1,4,4−テトラフェニル−1,4−ジリチオブタン、ポリブタジエニルリチウム、ポリイソプレニルリチウム、ポリスチレン−ブタジエニルリチウム、ポリスチレニルリチウム、ポリエチレニルリチウム、ポリ−1,3−シクロヘキサジエニルリチウム、ポリスチレン−1,3−シクロヘキサジエニルリチウム、ポリブタジエン−1,3−シクロヘキサジエニルリチウム等が挙げられる。
【0017】
この中で好ましい有機リチウム化合物としては、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、iso−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、シクロヘキシルリチウム、ブタジエニルリチウム、イソプロペニルジリチウム、1,3−フェニレン−ビス−(3−メチル−1−フェニルペンチリデン)ビスリチウム、1,3−フェニレン−ビス−(3−メチル−1,[4−メチルフェニル]ペンチリデン)ビスリチウム、1,3−フェニレン−ビス−(3−メチル−1,[4−ドデシルフェニル]ペンチリデン)ビスリチウム、1,1,4,4−テトラフェニル−1,4−ジリチオブタン、ポリブタジエニルリチウム、ポリイソプレニルリチウム、ポリスチレン−ブタジエニルリチウム、ポリスチレニルリチウム、ポリ−1,3−シクロヘキサジエニルリチウム、ポリスチレン−1,3−シクロヘキサジエニルリチウム、ポリブタジエン−1,3−シクロヘキサジエニルリチウム等が挙げられる。また、より好ましい有機リチウム化合物としては、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、1,3−フェニレン−ビス−(3−メチル−1−フェニルペンチリデン)ビスリチウム等が挙げられる。また、これらの有機アルカリ金属化合物は1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0018】
有機アルカリ金属化合物の使用量については特に限定はなく、必要に応じて種々の量を使用できるが、通常はモノマー100質量部あたり0.02〜15質量部の量で、好ましくは0.03〜5質量部の量で用いられる。
【0019】
上記アルコキシシラン化合物は、共役ジエン系重合体に反応させて、変性重合体とすることができる限り、その構造には限定はない。上記アルコキシシラン化合物としては、下記一般式(2)で表される化合物が挙げられる。
(4−m−n)Si(OR     (2)
[式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又は炭素数1〜100のオルガノシロキシ基であり、Rが複数ある場合は、各Rは同じ基でも異なる基でもよい。また、Rは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基であり、Rが複数ある場合は、各Rは同じ基でも異なる基でもよい。Xは少なくともO原子、Si原子のいずれか1つ以上含む極性基を有する置換基であり(但し、ORは除く。)、Xが複数ある場合は、各Xは同じ基でも異なる基でもよく、また、各Xは独立の置換基でも環状構造を形成していてもよい。mは1、2又は3であり、nは0、1、2又は3である。mとnの和は1〜4である。特に、mは2又は3で、nは0又は1であることが好ましい。]
【0020】
上記一般式(2)で表されるアルコキシシラン化合物としては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキリシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、ジメチルジフェノキシシラン、1−トリメチルシリル−2−ジメトキシ−1−アザ−2−シラシクロペンタン、1−トリメチルシリル−2−ジエトキシ−1−アザ−2−シラシクロペンタン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシロキシトリフェノキシシラン、トリメチルシロキシトリメトキシシラン、トリメチルシロキシトリエトキシシラン、トリメチルシロキシトリブトキシシラン、及び1,1,3,3−テトラメチル−1−フェノキシジシロキサン等が挙げられる。
【0021】
上記アルコキシシラン化合物による変性は、共役ジエン系重合体を製造する際の重合反応の重合転化率が90%〜100%になった時点で、上記アルコキシシラン化合物を重合系内に添加して変性反応を行うことが好ましい。重合転化率が90%に到達する以前に添加してもよいし、また、重合反応が進行中に、間欠的又は連続的にアルコキシシラン化合物を添加して変性反応を行ってもよい。
【0022】
上記アルコキシシラン化合物の使用量は、有機アルカリ金属化合物由来の活性点のモル数に対して、好ましくは0.05〜5倍モル、更に好ましくは、0.1〜1.5倍モルである。
【0023】
共役ジエン系重合体にアルコキシシラン化合物を反応させて得られた変性重合体に結合するアルコキシシリル基の含量は、通常、0.0001〜5mmol/g、好ましくは、0.001〜1mmo1/g、更に好ましくは、0.003〜0.1mmo1/gである。尚、アルコキシシリル基は、通常、重合体鎖末端に存在するが、側鎖に存在してもよい。
また、アルコキシシリル基の含量は以下で説明する水添によっても変化することはない。
【0024】
本発明に関わるアルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体は、上記のようにして得られた変性重合体を水添することにより選択的に得られる。水添の方法、反応条件については特に限定されず、通常、20〜150℃、0.1〜10MPaの水素加圧下、水添触媒の存在下で行われる。この場合、水添率は、水添触媒の量、水添反応時の水素圧力、又は反応時間等を変えることによって任意に選定することができる。水添率は、不飽和部である共役ジエンに由来する二重結合の80%以上、好ましくは95%以上である。
【0025】
上記水添触媒としては、通常、元素周期表Ib、IVb、Vb、VIb、VIIb、VIII族元素のいずれかを含む化合物、例えば、Ti、V、Co、Ni、Zr、Ru、Rh、Pd、Hf、Re、Pt元素を含む化合物を用いることができる。上記水添触媒として具体的には、例えば、Ti、Zr、Hf、Co、Ni、Pd、Pt、Ru、Rh、Re等を含むメタロセン系化合物、Pd、Ni、Pt、Rh、Ru等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等の担体に担持させた担持型不均一系触媒、Ni、Co等の有機塩又はアセチルアセトン塩と有機アルミニウム等の還元剤とを組み合わせた均一系チーグラー型触媒、Ru、Rh等の有機金属化合物又は錯体、及び水素を吸蔵させたフラーレンやカーボンナノチューブ等が挙げられる。
【0026】
この中で、Ti、Zr、Hf、Co、Niのいずれかを含むメタロセン化合物は、不活性有機溶媒中、均一系で水添反応できる点で好ましい。更に、Ti,Zr,Hfのいずれかを含むメタロセン化合物が好ましい。特にチタノセン化合物とアルキルリチウムとを反応させた水添触媒は安価で工業的に特に有用な触媒であるので好ましい。具体的な例として、例えば、特開平1−275605号公報、特開平5−271326号公報、特開平5−271325号公報、特開平5−222115号公報、特開平11−292924号公報、特開2000−37632号公報、特開昭59−133203号公報、特開昭63−5401号公報、特開昭62−218403号公報、特開平7−90017号公報、特公昭43−19960号公報、特公昭47−40473号公報に記載の水添触媒が挙げられる。尚、上記水添触媒は1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0027】
本発明においては、共役ジエン系重合体と反応させるために、保護基となり得る置換基を有するアルコキシシラン化合物を用いた場合、保護基を有する変性重合体となり得る。そのため、変性重合体に保護基が結合している場合、その保護基は、水素添加反応の最中及び/又は終了後に外すことが好ましい。上記保護基を外す方法は特に限定されず、保護基の種類に応じてその方法を選択すればよい。上記保護基を水素添加の終了後に外す方法も特に限定されず、例えば、加水分解等の方法が挙げられる。
【0028】
本発明に関わるアルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体の分子量は特に限定されないが、重量平均分子量で通常、3万〜200万、好ましくは4万〜100万、更に好ましくは5万〜50万である。
【0029】
本発明に関わるアルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体は、アミノ基、エポキシ基、グリシジル基、メタクリロイル基、アクリロイル基等の他の官能基を有していてもよい。
【0030】
一方、本発明に関わる(b)成分のうち、アミノ基含有水添共役ジエン系重合体としては特に限定されないが、例えば以下に示す(i)乃至(iii)の重合体等が挙げられる。
(i)共役ジエン又は共役ジエンと芳香族ビニル化合物を、アミノ基を有する有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、得られた重合体を水素添加することにより製造された重合体。
(ii)共役ジエンとアミノ基を有する不飽和単量体、又はこれらと芳香族ビニル化合物を有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、その後、得られた重合体を水素添加することにより製造された重合体。
(iii)共役ジエン又は共役ジエンと芳香族ビニル化合物を有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、得られた共役ジエン系重合体に下記一般式(1)で表される化合物を反応させた変性重合体とし、その後、該変性重合体を水素添加することにより製造された重合体。
C=N−Y・・・・(1)
[上記一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又は炭素数1〜100のオルガノシロキシ基である。また、Yは水素原子、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又は炭素数1〜100のオルガノシロキシ基である。]
【0031】
上記重合体(i)の製造で用いられるアミノ基を有する有機アルカリ金属化合物としては、下記一般式(3)及び(4)で示される化合物が挙げられる。
【0032】
【化1】
Figure 2004123763
【0033】
[上記一般式(3)中、R及びRは両方とも炭素数3〜18のトリアルキルシリル基であるか、又はどちらか一方が上記トリアルキルシリル基であり、他方が炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基若しくは炭素数1〜100のオルガノシロキシ基である。また、上記一般式(3)及び(4)中のRは、炭素数1〜20のアルキレン基又はアルキリデン基である。更に、上記一般式(4)中のRは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又は炭素数1〜100のオルガノシロキシ基である。]
【0034】
上記一般式(3)及び(4)で表される有機アルカリ金属化合物としては、3−リチオ−1−[N,N−ビス(トリメチルシリル)]アミノプロパン(CASNo.289719−98−8)、2−リチオ−1−[N,N−ビス(トリメチルシリル)]アミノエタン、3−リチオ−2,2−ジメチル−1−[N,N−ビス(トリメチルシリル)]アミノプロパン、2,2,5,5−テトラメチル−1−(3−リチオプロピル)−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタン、2,2,5,5−テトラメチル−1−(3−リチオ−2,2−ジメチル−プロピル)−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタン、2,2,5,5−テトラメチル−1−(2−リチオエチル)−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタン、3−リチオ−1−[N−(tert−ブチル−ジメチルシリル)−N−トリメチルシリル]アミノプロパン、3−リチオ−1−(N−メチル−N−トリメチルシリル)アミノプロパン、3−リチオ−1−(N−エチル−N−トリメチルシリル)アミノプロパン等が挙げられる。
【0035】
重合体(i)を得るための水添の方法、反応条件については特に限定されず、上記アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体における説明と同様に行うことができる。水添率は、不飽和部である共役ジエンに由来する二重結合の80%以上、好ましくは95%以上である。
【0036】
上記重合体(ii)の製造で用いられるアミノ基を有する不飽和単量体としては、下記一般式(5)及び(6)で示される化合物が挙げられる。
【0037】
【化2】
Figure 2004123763
【0038】
[上記一般式(5)及び(6)中、R及びR10は、両方とも炭素数3〜18のトリアルキルシリル基であるか、又はどちらか一方が上記トリアルキルシリル基であり、他方が炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基若しくは炭素数1〜100のオルガノシロキシ基である。また、上記一般式(6)中、R11は、炭素数1〜20のアルキレン基又はアルキリデン基である。更に、上記一般式(5)及び(6)中のnは1〜3である。]
【0039】
上記一般式(5)及び(6)で表される不飽和単量体としては、p−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]スチレン、p−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノメチル]スチレン、p−{2−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]エチル}スチレン、m−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]スチレン、p−(N−メチル−N−トリメチルシリルアミノ)スチレン、p−(N−メチル−N−トリメチルシリルアミノメチル)スチレン等が挙げられる。
【0040】
上記一般式(5)及び(6)で表される不飽和単量体は、有機アルカリ金属由来の活性点のモル数に対して通常、0.01〜100倍モル、好ましくは0.01〜10倍モル、特に好ましくは1.0〜3.0倍モルの割合で添加する。また、反応時間は、1秒〜2時間の範囲で行うのが好ましい。更に、不飽和単量体は、重合の開始時、重合途中、重合終了前、重合終了後等の任意の時に添加することができる。
【0041】
重合体(ii)を得るための水添の方法、反応条件については特に限定されず、上記アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体における説明と同様に行うことができる。水添率は、不飽和部である共役ジエンに由来する二重結合の80%以上、好ましくは95%以上である。
【0042】
また、上記重合体(iii)の製造で用いられる上記一般式(1)の化合物としては、N−ベンジリデンメチルアミン、N−ベンジリデンエチルアミン、N−ベンジリデンブチルアミン、N−ベンジリデンアニリン等が挙げられる。
上記一般式(1)で表される化合物を共役ジエン系重合体と反応させる場合の使用量は、有機アルカリ金属化合物由来の活性点のモル数に対し、通常、0.2〜3倍モル、好ましくは0.3〜1.5倍モル、更に好ましくは0.4〜1.3倍モルの割合で添加する。
【0043】
重合体(iii)を得るための水添の方法、反応条件については特に限定されず、上記アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体における説明と同様に行うことができる。水添率は、不飽和部である共役ジエンに由来する二重結合の80%以上、好ましくは95%以上である。
【0044】
上記のようにして得られるアミノ基含有水添共役ジエン系重合体中のアミノ基の含量は、通常、0.0001〜5mmol/g、好ましくは、0.001〜1mmo1/g、更に好ましくは、0.003〜0.1mmo1/gである。尚、アミノ基の位置は特に限定はなく、重合体鎖末端に存在してもよく、側鎖に存在してもよい。また、アミノ基は第1級アミノ基及び/又は第2級アミノ基が好ましい。
【0045】
本発明に関わるアミノ基含有水添共役ジエン系重合体の分子量は特に限定されないが、重量平均分子量で通常、3万〜200万、好ましくは4万〜100万、更に好ましくは5万〜50万である。
【0046】
本発明に関わるアミノ基含有水添共役ジエン系重合体は、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル基、メタクリロイル基、アクリロイル基等の他の官能基を有していてもよい。
【0047】
上記のように、本発明に関わる(b)成分としては、アルコキシシリル基及びアミノ基を有する水添共役ジエン系重合体であってもよいが、その製造方法としては特に限定されず、例えば、以下に示す▲1▼乃至▲3▼の方法等が挙げられる。
▲1▼共役ジエン又は共役ジエンと芳香族ビニル化合物を、アミノ基を有する有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、得られた共役ジエン系重合体に上記一般式(2)で表される化合物を反応させた変性重合体とし、その後、該重合体を水素添加する方法。
▲2▼共役ジエンとアミノ基を有する不飽和単量体又はこれらと芳香族ビニル化合物とを有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、得られた共役ジエン系重合体に上記一般式(2)で表される化合物を反応させた変性重合体とし、その後、該変性重合体を水素添加する方法。
▲3▼共役ジエン又は共役ジエンと芳香族ビニル化合物を有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、得られた共役ジエン系重合体に下記一般式(7)で表されるアルコキシシラン化合物を反応させた変性重合体とし、その後、該重合体を水素添加する方法。
12 (4−m−n)Si(OR13     (7)
[式中、R12は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又は炭素数1〜100のオルガノシロキシ基であり、R12が複数ある場合は、各R12は同じ基でも異なる基でもよい。また、R13は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基であり、R13が複数ある場合は、各R13は同じ基でも異なる基でもよい。Xは少なくともN原子を含む極性基を有する置換基であり(但し、OR13は除く。)、Xが複数ある場合は、各Xは同じ基でも異なる基でもよく、また、各Xは独立の置換基でも環状構造を形成していてもよい。mは1、2又は3であり、nは0、1、2又は3である。mとnの和は1〜4である。特に、mは2又は3で、nは0又は1であることが好ましい。]
【0048】
上記一般式(7)で表されるアルコキシシラン化合物としては、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルジメチルエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルジメチルメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルジメチルエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルジメチルメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルメチルジエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルメチルジメトキシシラン、N−メチル−N−トリメチルシリルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチル−N−トリメチルシリルアミノプロピルトリエトキシシラン、N−メチル−N−トリメチルシリルアミノプロピルジメチルエトキシシラン、N−メチル−N−トリメチルシリルアミノプロピルジメチルメトキシシラン、N−メチル−N−トリメチルシリルアミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−メチル−N−トリメチルシリルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ジメチルアミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ジメチルアミノプロピルジメチルエトキシシラン、N,N−ジメチルアミノプロピルジメチルメトキシシラン、N,N−ジメチルアミノプロピルメチルジエトキシシラン、N,N−ジメチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(トリメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(トリメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(トリメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(トリメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(メチルジメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(メチルジメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(メチルジメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(メチルジメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(メチルジメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(メチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(メチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(メチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(メチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(メチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(ジメチルメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(ジメチルメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(ジメチルメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(ジメチルメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(ジメチルメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(ジメチルエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(ジメチルエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(ジメチルエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(ジメチルエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(ジメチルエトキシシリル)−1−プロパンアミン等が挙げられる。
【0049】
得られるアルコキシシリル基及びアミノ基を有する水添共役ジエン系重合体中のアルコキシシリル基及びアミノ基の含量は、いずれも、通常、0.0001〜5mmol/g、好ましくは、0.001〜1mmo1/g、更に好ましくは、0.003〜0.1mmo1/gである。尚、これらの基は、通常、重合体鎖末端に存在するが、側鎖に存在してもよい。
【0050】
本発明に関わるアルコキシシリル基及びアミノ基を含有する水添共役ジエン系重合体は、エポキシ基、グリシジル基、メタクリロイル基、アクリロイル基等の他の官能基を有していてもよい。
【0051】
アルコキシシリル基及びアミノ基を含有する水添共役ジエン系重合体を得るための水添の方法、反応条件については特に限定されず、上記アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体において説明と同様に行うことができる。水添率は、不飽和部である共役ジエンに由来する二重結合の80%以上、好ましくは95%以上である。
【0052】
上記アルコキシシリル基及びアミノ基を有する水添共役ジエン系重合体の分子量は特に限定されないが、重量平均分子量で通常、3万〜200万、好ましくは4万〜100万、更に好ましくは5万〜50万である。
【0053】
ここで、アルコキシシラン化合物又はアミノ基を有する化合物等と反応させる共役ジエン系重合体は、共役ジエンのみを重合したものであってもよいし、共役ジエンと芳香族ビニル化合物とを重合したものであってもよい。得られる組成物の成形加工性及び成形品の物性の点から、以下の(A)〜(D)の重合体ブロックの中から選ばれた2以上の重合体ブロックを含むブロック共重合体であることが好ましい。
(A)芳香族ビニル化合物が80質量%以上である芳香族ビニル化合物重合体ブロック
(B)ビニル結合含量が25質量%未満の共役ジエン重合体ブロック
(C)ビニル結合含量が25質量%以上90質量%以下の共役ジエン重合体ブロック
(D)芳香族ビニル化合物と共役ジエンのランダム共重合体ブロック
これらの中で、特に上記(B)または上記(C)の重合体ブロックを少なくともいずれか1以上有するブロック共重合体が好ましい。
【0054】
また、上記「共役ジエン系重合体」における上記「共役ジエン」及び上記「ビニル芳香族化合物」の組成比については特に限定はないが、通常、共役ジエン5〜100質量%と芳香族ビニル化合物0〜95質量%、好ましくは5〜95質量%と95〜5質量%、更に好ましくは共役ジエン30〜92質量%と芳香族ビニル化合物70〜8質量%の範囲とすることができる。
【0055】
上記(D)のランダム共重合体ブロックにおいては、芳香族ビニル化合物含量が連続的に一分子中で変化するいわゆるテーパータイプも含まれて良い。また、上記「(A)〜(D)の重合体ブロックの中から選ばれた2以上の重合体ブロックを含むブロック共重合体」の例としては、(A)−(B)、(A)−(C)、(A)−(D)、(C)−(D)、(B)−(C)、[(A)−(B)]x―Y、[(A)−(C)]x―Y、[(A)−(D)]x―Y、[(C)−(D)]x―Y、[(B)−(C)]x―Y、(A)−(B)−(C)、(A)−(B)−(D)、(A)−(B)−(A)、(A)−(C)−(A)、(A)−(D)−(A)、(A)−(D)−(C)、(A)−(C)−(B)、(B)−(C)−(B)、[(A)−(B)−(C)]x―Y、[(A)−(B)−(A)]x―Y、[(A)−(C)−(A)]x―Y、[(A)−(D)−(A)]x―Y、[(A)−(D)−(C)]x―Y、(A)−(B)−(A)−(B)、(B)−(A)−(B)−(A)、(A)−(C)−(A)−(C)、(C)−(A)−(C)−(A)、[(A)−(B)−(A)−(B)]x―Y、(A)−(B)−(A)−(B)−(A)、[(A)−(B)−(A)−(B)−(A)]x―Y、[(B)−(A)]x―Y、[(C)−(A)]x―Y、[(D)−(A)]x―Y、(B)−(A)−(B)−(C)、(B)−(A)−(B)−(A)、(B)−(A)−(C)−(A)、(C)−(A)−(D)−(A)、(C)−(A)−(D)−(C)、[(C)−(A)−(B)−(C)]x―Y、[(D)−(A)−(B)−(A)]x―Y、[(D)−(A)−(C)−(A)]x―Y、[(D)−(A)−(D)−(A)]x―Y、[(D)−(A)−(D)−(C)]x―Y、(D)−(A)−(B)−(A)−(B)、(D)−(B)−(A)−(B)−(A)、(D)−(A)−(C)−(A)−(C)、(D)−(C)−(A)−(C)−(A)、[(D)−(A)−(B)−(A)−(B)]x―Y、(D)−(A)−(B)−(A)−(B)−(A)、[(D)−(A)−(B)−(A)−(B)−(A)]x―Y等が挙げられる(但し、x≧2であり、Yはカップリング剤の残基である。)。ペレット形状にする場合は、水添変性重合体の外側のブロック成分として少なくとも1つ以上の(A)及び/又は(B)重合体ブロックを含むことが好ましい。
【0056】
上記カップリング剤としては、例えば、ハロゲン化合物、エポキシ化合物、カルボニル化合物、ポリビニル化合物等が挙げられる。上記カップリング剤として具体的には、メチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ブチルトリクロロシラン、テトラクロロシラン、ジブロモエタン、エポキシ化大豆油、ジビニルベンゼン、テトラクロロ錫、ブチルトリクロロ錫、テトラクロロゲルマニウム、ビス(トリクロロシリル)エタン、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジメチル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、ポリイソシアネート等が挙げられる。
【0057】
本発明に関わる(b)成分としては、アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体のみであってもよいし、アミノ基含有水添共役ジエン系重合体のみであってもよい。尚、アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体は、アミノ基を有する重合体であってもよい。(アミノ基含有水添共役ジエン系重合体は、アルコキシシリル基を有する重合体であってもよい。)また、本発明に関わる(b)成分としては、アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体及びアミノ基含有水添共役ジエン系重合体の混合物であってもよい。
従って、本発明の樹脂組成物を構成としては、以下のような組み合わせが挙げられる。
(1)アイオノマー樹脂と、アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体(あるいはアミノ基を有するアルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体)との組み合わせ、
(2)アイオノマー樹脂と、アミノ基含有水添共役ジエン系重合体(あるいはアルコキシシリル基を有するアミノ基含有水添共役ジエン系重合体)との組み合わせ、
(3)アイオノマー樹脂と、アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体(あるいはアミノ基を有するアルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体)、アミノ基含有水添共役ジエン系重合体(あるいはアルコキシシリル基を有するアミノ基含有水添共役ジエン系重合体)との組み合わせ。
【0058】
本発明の樹脂組成物は、(a)成分及び(b)成分を含有する。(a)成分及び(b)成分の含有割合(a)/(b)は、(a)成分及び(b)成分の合計を100質量%とすると、好ましくは30〜95質量%/70〜5質量%であり、更に好ましくは、40〜85質量%/60〜15質量%である。(a)成分の含有割合が30質量%未満であると、引張強度が劣り、ゴルフボールの表皮に用いた場合、打球時の耐カット性が損なわれ、95質量%を超えると、ソフト化が十分行なわれず、打球感、コントロール性の改良が十分になされない。
【0059】
本発明の樹脂組成物は、その特性を損なわない範囲で、(a)成分及び(b)成分に加え、更に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、1−ブテン・エチレン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体等のポリオレフィン樹脂、ナイロン4,6、ナイロン6、ナイロン6,6等のポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリラクトン等のポリエステル樹脂、ポリ−2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)プロパンカーボネート等のポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル等のアクリル系重合体、ポリオキシメチレン、ポリスチレン、ABS、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、熱可塑性ポリエステルエラストマー、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、熱可塑性ポリアミドエラストマー、α,β−不飽和ニトリル−アクリル酸エステル−不飽和ジエン共重合ゴム、ウレタンゴム等を配合することができる。
【0060】
更に、本発明の樹脂組成物には、その改質を目的として、無機充填剤、可塑剤、ガラス繊維、カーボン繊維、熱老化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、離型剤、難燃剤、発泡剤、顔料、染料、増白剤等を添加することもできる。
無機充填剤としては、酸化チタン、タルク、炭酸カルシウム、カオリン等が挙げられ、これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。無機充填剤の配合量は、(a)成分及び(b)成分の合計100質量部に対して、好ましくは0.1〜40質量部、より好ましくは2〜30質量部である。また、可塑剤としては、プロセスオイル、低分子量ポリエチレン、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
【0061】
本発明の樹脂組成物は、(a)成分と(b)成分等とを混合することによって調製することができ、単軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロール等の混練機を用いて各構成成分を加熱溶融状態で混練することによって得られる。
このようにして得られた樹脂組成物は、射出成形、ブロー成形、プレス成形、押出成形、カレンダー成形等の任意の成形法によって成形することができる。
【0062】
本発明の樹脂組成物は、十分な反発弾性を有するとともに機械特性、柔軟性に優れた成形品を与えるので、かかる特長を生かして、各種の用途に利用することができる。具体的には、ボディーパネル、サイドシール等の自動車部品、ゴルフボール、スキー靴等のスポーツ用品、食品包装材、シリンジガスケット等の医療用品、レジャー用品、日用品、玩具用品等に利用できる。とりわけゴルフボール表皮材として好適に使用される。
【0063】
本発明の樹脂組成物をゴルフボール表皮材として使用する場合、樹脂組成物を用いて得られる成形品の硬度は、ショアD硬度で40〜62の範囲にあることが好ましく、より好ましくは45〜60である。
【0064】
本発明のゴルフボールは、上記樹脂組成物からなる表皮材でコアを被覆したものである。
上記表皮材によって被覆されるコアとしては、ソリッドゴルフボール用コア及び糸巻きゴルフボール用コアのいずれでもよい。ソリッドゴルフボール用コア(ソリッドコア)の場合、ツーピースゴルフボール用コアでも、スリーピース等のマルチプルソリッドゴルフボール用コアでもよく、これらソリッドコアは、公知の組成、製法で製造されたものを用いることができる。
一方、糸巻きゴルフボール用コア(糸巻きコア)の場合、センターに糸ゴムを巻きつけてなるもので、センターとしてはリキッドセンター、ソリッドセンターのいずれでもよく、これら糸巻きコアも、公知の組成、製法で製造されたものを用いることができる。
【0065】
上記コアに表皮材を被覆形成する方法は特に限定はなく、例えば、コアに表皮材組成物を直接射出成形する方法、表皮材用組成物で予め半球殻状の2個のハーフカップを形成し、これらカップでコアを被包し、110〜160℃で2〜10分間加圧加熱成形する方法等が採用され得る。
本発明のゴルフボールは、ゴルフボール規則に従った大きさ、重量に形成されるが、この場合、表皮材の厚みは1〜3mmの範囲にあることが好ましい。
【0066】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限を受けるものではない。
尚、実施例、比較例中の部及び%は、特に断らない限り質量基準である。また、各種測定は、下記の方法に拠った。
【0067】
▲1▼ビニル結合(1,2及び3,4結合)含量
赤外吸収スペクトル法(モレロ法)によって求めた。
▲2▼結合スチレン含量
赤外吸収スペクトル法により、検量線を作成し求めた。
▲3▼重量平均分子量
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー社製、HLC−8120)を用いてポリスチレン換算で求めた。
▲4▼アルコキシシリル基含量(mmol/g)
赤外吸収スペクトルにより、Si−OC結合に起因する1250cm−1付近の吸収量により作成した検量線から定量した。また、アルコキシシリル基がSi−OCH、Si−OC、Si−OC(CH(C)結合の場合は、1100cm−1付近の吸収量により作成した検量線から定量した。但し、定量された値をGPC法で得られたポリスチレン換算数平均分子量Mnと、アルコキシシリル基の分子量で除して、アルコキシシリル基のモル数とした。
▲5▼アミノ基含量(mmol/g)
アミン滴定法(Anal.Chem.(1952) p.564参照)により求めた。即ち、水添重合体を精製後、有機溶剤に溶解し、指示薬としてメチルバイオレットを用い、溶液の色が紫から水色に変化するまでHClO/CHCOOHを滴定することにより求めた。
▲6▼共役ジエンの水添率
四塩化炭素を溶媒に、270MHz、H−NMRスペクトルから算出した。
【0068】
[1]アルコキシシリル基及び/又はアミノ基含有水添共役ジエン系重合体の合成
以下に記載の方法により、アルコキシシリル基及び/又はアミノ基含有水添共役ジエン系重合体を合成した。
合成例1
窒素置換された内容積10リットルの反応容器に、シクロヘキサン5000g、スチレン150g、テトラヒドロフラン150g、及びn−ブチルリチウム0.9gを加え、重合開始温度50℃にて1段目重合し、反応完結後、温度を20℃として1,3−ブタジエン690gを添加して断熱にて2段目重合した。30分後、スチレン150gを添加し3段目重合し、反応完結後、1,3−ブタジエン10gを添加して更に4段目重合を行った。一部取り出したこのブロック重合体はビニル結合を80%含有し、GPCで測定した重量平均分子量は約11万であった。そして、この系内に変性剤としてメチルトリフェノキシシラン3.93gを加え、30分反応させた。反応後、反応溶液を70℃にし、ビス(η−シクロペンタジエニル)チタニウム(テトラヒドロフルフリルオキシ)クロライド0.4g及びn−ブチルリチウム0.15gを加え、水素圧1.0MPaで60分反応させた。反応後、反応液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留除去することによってアルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体(b−1)を得た。得られた重合体(b−1)の水添率は98%、重量平均分子量は約12万、アルコキシシリル基含量は0.0161mmol/gであった。
重合体(b−1)に準じて、変性剤種類、単量体量等を変化させて表1に示すようなアルコキシシリル基及び/又はアミノ基含有水添共役ジエン系重合体(b−2)〜(b−5)を得た。重合体(b−6)はアルコキシシラン化合物を用いずに得た。尚、表1に記載する重合体の構造Aは「スチレン重合体ブロック」、Cは「ビニル結合含量が25質量%以上90質量%以下のブタジエン重合体ブロック」を示す。
【0069】
合成例2
窒素置換された内容積10リットルの反応容器に、シクロヘキサン5000g、ブタジエン300g、テトラヒドロフラン0.25g、及びn−ブチルリチウム0.9gを加え、重合開始温度70℃にて1段目重合し、反応完結後、一部取り出したこのブロック重合体のビニル結合は10%であった。その後、温度を20℃としてテトラヒドロフラン75g添加後、1,3−ブタジエン700gを添加して断熱にて2段目重合した。一部取り出したこのブロック重合体の2段目のビニル結合は80%含有し、GPCで測定した重量平均分子量は約14万であった。そして、この系内にメチルトリフェノキシシラン2.1gを加え、30分反応させた。反応後、反応溶液を70℃にし、ビス(η−シクロペンタジエニル)チタニウム(フルフリルオキシ)クロライド0.4g及びn−ブチルリチウム0.15gを加え、水素圧1.0MPaで60分反応させた。反応後、常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留除去することによって、アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体(b−7)を得た。得られた重合体(b−7)の水添率は95%、重量平均分子量は約27万、アルコキシシリル基含量は0.003mmol/gであった。
重合体(b−7)に準じて、変性剤種類、単量体量等を変化させて表2に示すようなアルコキシシリル基及びアミノ基含有水添共役ジエン系重合体(b−8)を得た。重合体(b−9)はアルコキシシラン化合物を用いずに得た。
【0070】
合成例3
窒素置換された内容積10リットルの反応容器に、シクロヘキサン5000g、ブタジエン150g、テトラヒドロフラン0.25g、及びn−ブチルリチウム0.95gを加え、重合開始温度70℃にて1段目重合し反応完結後、一部取り出したこのブロック重合体のビニル結合は10%であった温度を20℃としてテトラヒドロフラン25g添加後、1,3−ブタジエン690gを添加して断熱にて2段目重合した。30分後、スチレン150gを添加し3段目重合し、反応完結後、1,3−ブタジエン10gを添加して更に4段目重合を行った。一部取り出したこのブロック重合体はビニル結合を65%含有し、GPCで測定した重量平均分子量は約12万であった。そして、この系内にメチルトリフェノキシシラン4.03gを加え、30分反応させた。反応後、反応溶液を70℃にし、ビス(η−シクロペンタジエニル)チタニウム(テトラヒドロフルフリルオキシ)クロライド0.4g及びn−ブチルリチウム0.15gを加え、水素圧1.0MPaで60分反応させた。反応後、反応液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留除去することによって、アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体(b−10)を得た。得られた重合体(b−10)の水添率は95%、重量平均分子量は約13万、アルコキシシリル基含量は0.0148mmol/gであった。
重合体(b−10)に準じて、変性剤種類、単量体量等を変化させて表2に示すようなアルコキシシリル基及びアミノ基含有水添共役ジエン系重合体(b−11)を得た。(b−12)はアルコキシシラン化合物を用いずに得た。尚、表2に記載する重合体の構造Aは「スチレン重合体ブロック」、Bは「ビニル結合含量が25質量%未満のブタジエン重合体ブロック」、Cは「ビニル結合含量が25質量%以上90質量%以下のブタジエン重合体ブロック」を示す。
【0071】
合成例4
窒素置換された内容積10リットルの反応容器に、シクロヘキサン5000g、テトラヒドロフラン150g、スチレン400g、及び3−リチオ−1−N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロパン2.88gを加え、重合開始温度50℃にて重合した。反応完結後、温度を20℃として1,3−ブタジエン500gを添加して断熱にて重合した。30分後、スチレン100gを添加し、更に重合を行った。そして、反応溶液を80℃以上にして系内に水素を導入した。次いで、ビス(η−シクロペンタジエニル)チタニウム(テトラヒドロフルフリルオキシ)クロライド0.32g、テトラクロロシラン0.39gを加え、水素圧1.0MPaを保つようにして1時間反応させた。反応後、反応溶液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、次いで、反応溶液を水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留除去することによって、アミノ基含有水添共役ジエン系重合体(b−13)を得た。得られた重合体(b−13)の水添率は98%、重量平均分子量は約10万、アミノ基含量は0.0095mmol/gであった。
【0072】
合成例5
窒素置換された内容積10リットルの反応容器に、シクロヘキサン5000g、テトラヒドロフラン150g、スチレン100g、及び2,2,5,5−テトラメチル−1−(3−リチオプロピル)−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタン2.89gを加え、重合開始温度50℃にて重合した。反応完結後、温度を20℃として1,3−ブタジエン850gを添加して断熱にて重合した。30分後、スチレン50gを添加し、更に重合を行った。そして、反応溶液を80℃以上にして系内に水素を導入した。次いで、ビス(η−シクロペンタジエニル)チタニウム(フルフリルオキシ)クロライド0.55g及びテトラクロロシラン0.39gを加え、水素圧1.0MPaを保つようにして1時間反応させた。反応後、反応溶液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、次いで、反応溶液を水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留除去することによって、アミノ基含有水添共役ジエン系重合体(b−14)を得た。得られた重合体(b−14)の水添率は97%、重量平均分子量は約12万、アミノ基含量は0.0083mmol/gであった。
【0073】
合成例6
重合開始剤にn−BuLiを用いて、表3の(b−15)に示す重合体構造になるように重合開始剤の量、単量体種類、単量体量、重合温度、重合時間等を変化させて、合成例1に準じブロック共重合体を得た。そして、該重合体の活性点にp−{2−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]エチル}スチレン7.4gを加え、30分反応させた。そして、反応溶液を80℃以上にして系内に水素を導入した。次いで、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム2.97gを加え、水素圧2.0MPaを保つようにして1時間反応させた。反応後、反応溶液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、次いで、反応溶液を水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留除去することによって、アミノ基含有水添共役ジエン系重合体(b−15)を得た。得られた重合体(b−15)の水添率は99%、重量平均分子量は約12万、アミノ基含量は0.045mmol/gであった。
【0074】
合成例7
重合開始剤にn−BuLiを用いて、表3の(b−16)に示す共重合体構造になるように重合開始剤の量、単量体種類、単量体量、重合温度、重合時間等を変化させて、合成例1に準じブロック共重合体を得た。次いで、該重合体の活性点にN−ベンジリデンエチルアミン1.56gを加え、30分反応させた。そして、反応溶液を80℃以上にして系内に水素を導入した。次いで、Pd−BaSO2.60gを加え、水素圧2.0MPaを保つようにして1時間反応させた。反応後、反応溶液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、次いで、反応溶液を水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留除去することによって、アミノ基含有水添共役ジエン系重合体(b−16)を得た。得られた重合体(b−16)の水添率は98%、重量平均分子量は約13万、アミノ基含量は0.007mmol/gであった。尚、表3に記載する重合体の構造Aは「スチレン重合体ブロック」、Cは「ビニル結合含量が25質量%以上90質量%以下のブタジエン重合体ブロック」を示す。
【0075】
【表1】
Figure 2004123763
【0076】
【表2】
Figure 2004123763
【0077】
【表3】
Figure 2004123763
【0078】
[2]実施例及び比較例
実施例及び比較例において用いた各種の成分は、以下のとおりである。
(a)アイオノマー樹脂;[デュポン社製、サーリン9945とサーリン8945の1/1ブレンド物]
(b)アルコキシシリル基及び/又はアミノ基含有水添共役ジエン系重合体;表1乃至表3に示す構造を有する重合体(b−1)〜(b−16)
【0079】
実施例1
(a)成分を80部、(b)成分として(b−1)を20部とを200℃に設定したシリンダー径45mm、L/D=32の二軸押出機(池貝社製)を用いて200rpmで溶融混練りした後、ペレット化物とし、このペレット化物を用いて2mm厚のプレス成形にて、200℃で2mm厚の物性評価用の試験片を作製した。下記記載の方法により引張破断強度、引張破断伸び及び硬度を測定した。結果を表4に示す。
【0080】
実施例2〜11、比較例1〜3
表4及び表5に示す配合処方を用い、実施例1と同様に試験片を作製し、物性評価を行った。結果を以下の表4及び表5に示す。
【0081】
実施例12〜15
表6に示す配合処方を用い、実施例1と同様に試験片を作製し、物性評価を行った。結果を以下の表6に示す。
【0082】
<評価方法>
▲1▼引張破断強度及び引張破断伸び
JIS C3005に従って、23℃の温度条件下で3号ダンベルにて引張試験を行い測定した。
▲2▼硬度(ショア D)
柔軟性の指標としてJIS−K6253に準拠して測定した。
【0083】
【表4】
Figure 2004123763
【0084】
【表5】
Figure 2004123763
【0085】
【表6】
Figure 2004123763
【0086】
表5より、比較例1〜3は、アルコキシシリル基及びアミノ基を含有しない水添重合体を用いているため、硬度は十分であるが、引張強度及び引張伸びに劣り、柔軟性に劣る。一方、表4乃至表6より、実施例1〜15は、引張強度及び引張伸びと、硬度とのバランスに優れる。
【0087】
実施例16〜30、比較例4〜6
ポリブタジエン(ジェイエスアール社製BR01)100質量部、ジアクリル酸亜鉛25質量部、酸化亜鉛22質量部、ジクミルパーオキサイド1.8質量部及び酸化防止剤0.5質量部をロールで混練し、得られたコア組成物を150℃で30分間加圧架橋成形して、直径38.5mmのコアを得た。
【0088】
次に、得られたコアを、表7乃至表9に示す重合体組成物100質量部と二酸化チタン2質量部との混合物からなる表皮材用組成物を用いてインジェクション成形法で被覆して表皮材を形成し、外径42.7mmのツーピースソリッドゴルフボールを作製した。
【0089】
得られたツーピースソリッドゴルフボールについて、その重量、硬度、ボール初速、飛距離及び耐カット性を測定した。その結果を表7乃至表9に示す。また、得られたゴルフボールをウッド1番クラブで実打して、その打球感を調べた。その結果も表7乃至表9に併せて示す。
【0090】
上記硬度、ボール初速、及び飛距離の測定方法並びに打球感及び耐カット性の評価方法は次に示すとおりである。
(1)硬度;ボールに100kg荷重をかけた時のたわみ量(mm)を測定した。数値が大きいほどボールが軟らかいことを示す。
(2)ボール初速;ツルーテンパー社製スイングロボットにウッド1番クラブを取り付け、ボールをヘッドスピード45m/秒で打撃し、その時のボール初速(m/秒)を測定した。
(3)飛距離;ツルーテンパー社製スイングロボットにウッド1番クラブを取り付け、ボールをヘッドスピード45m/秒で打撃した時のボールの落下点までの距離(ヤード)を測定した。
(4)打球感;実打テストで評価した。打球感の評価にあたっては、比較例4のボールを比較の対象として打球感を評価した。評価基準は次のとおりであり、評価結果を表中に表示する際も同様の記号で表示する。評価基準は以下のとおりである。
○;比較例4のボールより打球感がソフトで良い。
△;比較例4のボールと打球感が同等である。
×;比較例4のボールより打球感が硬くて悪い。
【0091】
(5)耐カット性;ボールを23℃に保温し、ピッチングウェッジをスウィングロボットマシンに取り付け、ヘッドスピート32m/秒でトップ打ちし、カット傷の有無を調べた。評価基準は以下のとおりである。
○;傷なし。
×;傷あり。
【0092】
【表7】
Figure 2004123763
【0093】
【表8】
Figure 2004123763
【0094】
【表9】
Figure 2004123763
【0095】
[3]実施例の効果
表8より、比較例4〜6は、成形品の反発弾性に劣るため、打球の初速が64〜65m/秒であり、飛距離も230ヤードに達しなかった。また、耐カット性試験においては傷が確認された。一方、表7乃至表9より、実施例16〜30は、いずれも打球の初速が65m/秒を上回り、飛距離も230ヤードを超えた。また、ボールの打球感にも優れ、耐カット性も良好であった。
【0096】
【発明の効果】
本発明の樹脂組成物は、アイオノマー樹脂と、アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体及び/又はアミノ基含有水添共役ジエン系重合体とを含むことにより、柔軟性、反発弾性、機械特性に優れた成形品を与えることができる。また、このような性質を利用すれば、ゴルフボール表皮材として有用である。更に、このゴルフボール表皮材によって被覆されたゴルフボールは、打球感が良好で、飛距離が大きく、且つ耐カット性に優れる。

Claims (8)

  1. (a)アイオノマー樹脂と、(b)アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体及び/又はアミノ基含有水添共役ジエン系重合体と、を含有することを特徴とする樹脂組成物。
  2. 上記アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体が、共役ジエン又は共役ジエンと芳香族ビニル化合物を有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、得られた共役ジエン系重合体にアルコキシシラン化合物を反応させた変性重合体とし、その後、該変性重合体を水素添加することにより製造されたものである請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 上記アミノ基水添共役ジエン系重合体が、下記(i)乃至(iii)のいずれかの重合体である請求項1に記載の樹脂組成物。
    (i)共役ジエン又は共役ジエンと芳香族ビニル化合物を、アミノ基を有する有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、得られた重合体を水素添加することにより製造された重合体。
    (ii)共役ジエンとアミノ基を有する不飽和単量体、又はこれらと芳香族ビニル化合物を有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、その後、得られた重合体を水素添加することにより製造された重合体。
    (iii)共役ジエン又は共役ジエンと芳香族ビニル化合物を有機アルカリ金属化合物の存在下で重合し、得られた共役ジエン系重合体に下記一般式(1)で表される化合物を反応させた変性重合体とし、その後、該変性重合体を水素添加することにより製造された重合体。
    C=N−Y・・・・(1)
    [上記一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又は炭素数1〜100のオルガノシロキシ基である。また、Yは水素原子、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又は炭素数1〜100のオルガノシロキシ基である。]
  4. 上記アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体のアルコキシシリル基含有量が0.0001〜5mmol/gであり、上記アミノ基含有水添共役ジエン系重合体のアミノ基含有量が0.0001〜5mmol/gである請求項1乃至3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 上記アルコキシシリル基含有水添共役ジエン系重合体及び上記アミノ基含有水添共役ジエン系重合体は、いずれも共役ジエンに由来する二重結合の80%以上が飽和された請求項1乃至4のいずれかに記載の樹脂組成物。
  6. 上記共役ジエン系重合体が、下記(A)〜(D)の重合体ブロックの中から選ばれた2以上の重合体ブロックを含むブロック共重合体である請求項2乃至5のいずれかに記載の樹脂組成物。
    (A)芳香族ビニル化合物が80質量%以上である芳香族ビニル化合物重合体ブロック
    (B)ビニル結合含量が25質量%未満の共役ジエン重合体ブロック
    (C)ビニル結合含量が25質量%以上90質量%以下の共役ジエン重合体ブロック
    (D)芳香族ビニル化合物と共役ジエンとのランダム共重合体ブロック。
  7. ゴルフボール表皮用である請求項1乃至6のいずれかに記載の樹脂組成物。
  8. 請求項7に記載の樹脂組成物からなる表皮材でコアが被覆形成されたことを特徴とするゴルフボール。
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