JP2004122118A - クラゲ処理装置及びクラゲ処理方法 - Google Patents

クラゲ処理装置及びクラゲ処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】海域に大量発生したクラゲを、発生場所において又は陸上げされた状態で分解処理して、無公害な処理液として排出する装置に関する。
【解決手段】クラゲと分解酵素とを混合するための酵素混合槽と、酵素混合槽で処理されたクラゲとクラゲからの溶出水の混合物中に含まれるCODを分解および/または除去するためのCOD分解塔と、酵素混合槽およびCOD分解塔において発生する気体の脱臭処理を行って排気するための脱臭塔とを備えてなるクラゲ処理装置により、クラゲを処理する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、海域に大量発生したクラゲを、発生場所において又は陸上げされた状態で分解処理して、無公害な処理液として排出する処理装置および処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
夏季になると日本近海には大量のクラゲが発生する。最近では、海域の温暖化等により冬季でも多量のクラゲの生存が確認されている。臨海地域に立地し、冷却水として大量の海水を必要とする発電所等のプラント施設においては、発生したクラゲが潮流にのって押し寄せ、冷却水の取水口から取り込まれると、フィルタの目詰まり等多くの弊害をもたらす。そのため、発電所等では回転式除塵機等を使用してクラゲを捕獲・回収している。このように陸揚げされたクラゲは、そのまま陸地に埋め立て処分されるか、自然乾燥されるか、あるいは、機械的、化学的又は生物学的に処理されている。
【0003】
陸揚げされたクラゲ処理には、以下のような問題点がある:
(1)死んだクラゲは魚が腐ったような臭気を発生して悪臭源となる。
(2)クラゲはその体に占める水分が95〜98%であるため焼却処理が可能であるとしてもエネルギー消費量が高く、しかもゼリー状で流動性に乏しいため、そのままでは通常の排水処理工程での処理も困難である。
(3)埋め立て処分する場合にも用地の確保が難しい。
【0004】
かかる間題を解決すべく、陸揚げされたクラゲを嫌気性条件下で、嫌気性細菌により生物学的及び機械的に処理し、その後排水処理する簡易な処理方法・装置について記載されている(例えば、特許文献1参照)。また、陸揚げされたクラゲを加圧下で加熱し、その後瞬時に脱圧により膨化処理してクラゲ水を得、このクラゲ水に次亜塩素酸ナトリウムを添加して、排水処理する方法について、記載している(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、特許文献1に記載の発明においては、そのクラゲ分解処理が嫌気性菌の自然発生又は下水処理後の活性汚泥に含まれる嫌気性細菌の添加によるので、嫌気性環境を作り出さなければならず、また、その分解処理には、3日間と長期間を要するので、迅速かつ効率のよい処理とは言い難い。特許文献2に記載の発明においては、加熱蒸気の供給設備、加圧槽、次亜塩素酸ナトリウム添加設備等の装置が必要であり、それらの装置群の建設・維持費のコストが高い。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−179327号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平11−244833号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、陸揚げクラゲの処理に関する上記の諸問題を解決すべく、また、上記従来技術のクラゲ処理方法・装置の不具合を解消すべく、迅速、かつ、効率のよいクラゲの生物学的処理方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、クラゲと分解酵素とを混合するための酵素混合槽と、酵素混合槽で処理されたクラゲとクラゲからの溶出水の混合物中に含まれるCODを分解および/または除去するためのCOD分解塔と、酵素混合槽およびCOD分解塔において発生する気体の脱臭処理を行って排気するための脱臭塔とを備えてなるクラゲ処理装置を提供する、また、クラゲと分解酵素とを混合して、クラゲの体に含まれる水を溶出させるステップと、クラゲとクラゲの溶出水の混合物中に含まれるCODを分解および/または除去するステップと、酵素混合槽およびCOD分解塔において発生する気体を脱臭処理するステップとを含むクラゲ処理方法を提供する。
【0009】
このクラゲ処理装置及び処理方法によれば、クラゲの処理において、CODの排水処理基準を満たした排水を、最終産物として排出することができ、かつ、クラゲの処理中に発生する異臭を除去することができる。
【0010】
COD分解塔は、紫外線処理装置、活性炭処理装置およびオゾン酸化処理装置からなる群から選択される一の処理装置、またはそれらの二以上の処理装置の組み合わせからからなってもよい。すなわち、紫外線処理装置、活性炭処理装置、またはオゾン酸化処理装置のうちのいずれか単独でCOD分解塔を構成してもよいし、紫外線処理装置、活性炭処理装置、またはオゾン酸化処理装置のうち、2以上を組み合わせてCOD分解塔を構成してもよい。これらのうち、特に好ましいのは、紫外線処理装置であり、もっとも好ましいのは、紫外線処理装置と活性炭処理装置の組み合わせである。たとえば、紫外線処理装置の後段に活性炭処理装置を設けてCOD分解塔を構成する。
【0011】
また別の実施態様では、上記の実施態様に加えて、COD分解塔に供給される処理液から、非水溶性物質を分離するための膜分離装置を、酵素混合槽とCOD分解塔との間にさらに設ける。このクラゲ処理装置によれば、クラゲを酵素で処理した処理液を膜分離装置によりろ過することによって、酵素により分解できないクラゲの破片や夾雑物等の非水溶性物を取り除いて、ろ過されたろ液をCOD分解塔に流入できる。この膜分離装置による処理によって、COD分解塔に流入される処理水のCOD値を下げることができ、結果としてCOD分解時間の低減を図ることができる。この態様においては、膜分離装置により分離した非水溶性物質を、加熱分解または焼却処理するための処理槽をさらに備えるのが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づき詳しく説明する。
図1は、本発明のクラゲ処理装置の一実施例を説明するための概略図である。図中1は、クラゲ処理装置であり、この処理装置は、クラゲ13と分解酵素とを混合して酵素分解するための酵素混合槽2と、酵素混合槽2で処理されたクラゲを含む液体中のCODを分解するためのCOD分解塔3と、酵素混合槽2およびCOD分解塔3において発生する気体の脱臭処理を行って排気する脱臭塔4とを備えてなる。
【0013】
酵素混合槽2では、クラゲとクラゲ分解酵素とを攪拌、混合して、酵素反応によりクラゲを分解する。クラゲ分解酵素としては、コラゲナーゼを例示できる。クラゲは、その体を構成するタンパク質(コラーゲン)が繊維状構造をとり、その網目に水を閉じ込めてゼリー状となっている。この網目構造を構成するコラーゲン繊維をコラゲナーゼによって切断し、クラゲ体内に閉じ込められた水を溶出させて(解放して)、またコラーゲン自身も溶解してクラゲの体から除かれ、クラゲが減容化される。クラゲの減容化に伴って、クラゲと溶出水の混合物は流動化する。本明細書中、クラゲの減容化とは、クラゲ分解酵素、特にコラゲナーゼを適用することにより、上記クラゲの体を構成するコラーゲン繊維を破壊して上記体に含有される水を除去し、またコラーゲン自身も溶解してクラゲの体から除かれ、これをもってクラゲの体積を減少させることをいう。
【0014】
コラゲナーゼは、特に限定されず、任意の生物由来のコラゲナーゼを用いてもよいが、例として、通性嫌気性のビブリオ属(Vibrio sp.)に属する細菌由来および/またはバチルス属(Bacillus sp.)に属する細菌由来のものを使用することができる。バチルス属の細菌の具体的な例は、2001年4月25日に独立行政法人産業技術総合研究所に寄託された海洋細菌バチルス属(Bacillus sp.)(J26W株)(受託番号FERM P−18313)である。クラゲ分解酵素の代わりに、クラゲ分解酵素分泌細菌、たとえば上述のビブリオ属(Vibrio sp.)に属する細菌および/またはバチルス属(Bacillus sp.)に属する細菌を直接酵素混合槽2に投入して、そこでクラゲ分解酵素を分泌させてクラゲの体を分解してもよい。
【0015】
処理されるクラゲは、クラゲが発生した海域またはプラントの取水口付近など、クラゲを除去すべき海域または海水から、捕集機5などによりクラゲを捕集し、吸引ダスト6で陸上に引き上げた後、固液分離器7によりクラゲともに回収された海水とクラゲとを分離する。分離された海水は再び海中に戻される。
【0016】
固液分離されたクラゲは、酵素混合槽2に投入され、酵素処理される。酵素混合槽に投入される前に、酵素処理時間の短縮を図るため、クラゲの体を予め破砕して酵素混合槽2に投入するための破砕機を酵素混合槽2の前段に設けてもよい。破砕は、固液分離と同時に固液分離装置内で行ってもよく、固液分離の前段または後段に別途破砕機を設けてもよい。
【0017】
次に、酵素混合槽2における酵素処理時間、攪拌速度、処理温度について説明するが、これらの条件は、クラゲの量および酵素の量などに応じて適宜変更可能であり、特に限定されない。たとえば、酵素混合槽2における酵素処理時間は、生きたクラゲを用いた場合、約20〜30時間程度であるが、破砕したクラゲを用いると、3時間で90%以上分解される。この程度の処理時間をかけてクラゲを酵素処理することにより、クラゲの体内のコラーゲンは分解され、体内の水分は溶出して、流動化する。酵素混合槽2における攪拌速度は、槽内のクラゲの量により変更可能であり、約10〜60rpmで攪拌するのが好ましいが、特に限定されない。また、攪拌によりクラゲと酵素が充分混合された後は静置しても良い。処理温度は、酵素が働く温度、すなわち、15〜45℃が好ましいが、通常は、加熱および冷却を特に行なわず、外気温で処理を行うことができる。ここでクラゲ分解物が腐敗する際に生じる悪臭の発生の抑制のために、珪素系の腐臭抑制処理剤を混合してもよい。
【0018】
酵素処理により減容化されたクラゲは、COD分解塔3に投入される。コラゲナーゼ処理を行っただけでは、CODが発電所などに適用される一般的な排水基準濃度(以下、排水基準という)である15mg/Lを上回るため、流動化したクラゲと溶出水の混合物を元の海域に廃棄することができない。したがって、クラゲと溶出水の混合物をCOD分解塔3においてCOD分解処理を行い、排水規制を満足する処理水として排出することができる。
【0019】
好ましくは、COD分解塔に供給されるクラゲと溶出水の混合物から、非水溶性物質を分離するための膜分離装置8を、酵素混合槽2とCOD分解塔3との間にさらに設ける。流動化したクラゲと溶出水の混合物を膜分離装置8によりろ過することによって、酵素により分解できないクラゲの破片や來雑物等の非水溶性物を除去して、ろ過されたろ液をCOD分解塔に流入できる。この膜分離装置8による処理によって、COD分解塔3に流入されるクラゲと溶出水の混合物のCODを膜処理前よりも下げることができ、結果としてCOD分解時間の低減を図ることができる。また、この膜分離装置8は、酵素混合槽2の一部として設けてもよい。この膜分離装置8としては、限外ろ過膜やマイクロフィルター等が使用され、約10μm以下の物質を非水溶性物質と分離できるものが好ましい。
【0020】
膜分離装置8により分離された非水溶性物質は、酵素混合槽2に戻してさらにコラゲナーゼ処理に供してもよいが、長期間処理を続けると、膜分離装置8の目詰まりを起こしやすいため、膜分離装置8に付着した非水溶性物質を加熱分解または焼却処理してもよい。すなわち、膜分離装置8から酵素混合槽に分離された非水溶性物資を戻すためのラィンを設けてもよく、酵素混合槽2と別に加熱または焼却処理用の処理槽(図示せず)を設けてもよい。
【0021】
COD分解塔3では、具体的には、以下の処理のいずれか一またはそれらの二つ以上の処理を組み合わせた処理が行われる。
【0022】
(1)活性炭吸着法
処理水中の有機物を活性炭により吸着して分離する。吸着後の活性炭の再生処理が必要である。
【0023】
(2)オゾン酸化法
オゾンは、水に溶解して分解するときに生成するOHラジカルによる強い酸化力を示す。その結果、水中の物質の二重結合のような不飽和結合部の切断、芳香族化合物の酸化、硫化物やアミン類の酸化に有効である。また、後段に活性炭吸着処理装置を設けることにより、オゾン難分解性成分の吸着や残留オゾンの除去に効果がある。
【0024】
(3)紫外線照射法
水中の有機物の光吸収性を利用して有機物を分解する。オゾンは、紫外線の光を吸収し、酸素原子と酸素分子に解離する。この解離した酸素原子が水と反応してOHラジカルを生成し、酸化反応が加速される。従って、紫外線照射法とオゾン酸化法との組み合わせにより、有機物の分解効果が大きくなる。
【0025】
(4)膜処理法
限外ろ過膜やマイクロフィルター膜により、数μm以上のCOD成分が分離される。処理時間の経過に伴って分離性能が低下するため、膜の再生または交換が必要になる。新品の膜と交換するたびに廃棄物が生じるが、紫外線照射法およびオゾン酸化法に比べて、装置費が安価であるという利点がある。膜処理法単独では、COD濃度の排水基準値を満足しない場合には、活性炭吸着法との併用が望ましい。
【0026】
(5)凝集剤+電解浮上法
凝集剤を添加して、クラゲと溶出水の混合物中の微細粒子、コロイド上物質を凝集させた後、浮上槽内に設置した電極問に直流電流をかけて、電気分解により水素と酸素の気泡を生じさせる。この気泡により、凝集した有機物を浮上させ固液分離により除去し、CODの低減を図る。電解浮上の換わりに加圧浮上法により凝集物を浮上させてもよい。
【0027】
上記の方法のうち、紫外線照射法を用いるのが好ましく、処理時間、処理効率の点から、紫外線照射によりある程度CODを分解した後、活性炭吸着法により紫外線照射後も残存するCODを除去するのが好ましい。図1の例においては、COD分解塔3は、紫外線照射塔9とその後段に活性炭充填塔10を備え、循環式に紫外線照射を行えるように供給槽11を設け、酵素混合槽2で処理されたクラゲと溶出水の混合物をいったん供給槽11に導入し、そこから紫外線照射塔9に供給し、紫外線照射塔9から流出した処理水を再び供給層11に戻す。このように、供給槽11と紫外線照射塔9との間をCODが充分減少するまで循環させ、CODが充分減少した処理水を活性炭充填塔10に導入する。紫外線照射と活性炭処理により、CODが排水基準濃度(15mg/L)以下となった処理水は、清浄排水として排水できる。図1では、COD分解塔に供給槽11を設け、循環式にしたが、バッチ式に行ってもよい。
【0028】
COD分解に紫外線照射を用いる場合には、H(過酸化水素)を紫外線照射時に添加して行うのがよく、Hの添加は、照射中に複数回又は連続的に行うのが、COD分解効率の点で望ましい。図1の例のように、供給槽11を設ける場合には、供給槽11にHを添加することができる。照射時間はCODの濃度により異なるが、100mg/Lの場合、4Wの紫外線ランプを用いて、6〜12時間程度照射することによってCOD排水基準濃度である15mg/L以下とすることができる。また、処理時間、処理効率、設備の小型化のために、紫外線照射処理によってCOD濃度を約25mg/L程度とし、紫外線処理後に他のCOD分解処理、たとえば活性炭吸着を行ってもよい。
【0029】
COD分解に活性炭吸着法を用いる場合には、クラゲと溶出水の混合物を活性炭充填カラムに通すことができる。この方法では、SV=1〜0.5h−1程度で処理を行うことによりCODを吸着除去できる。また、他の方法としては、クラゲと溶出水の混合物中に活性炭を投入して攪拌する方法が挙げられる。攪拌後、ろ過等の処理により活性炭を除去して、CODが低減した処理水を得ることができる。
【0030】
COD分解にオゾン酸化法を用いる場合には、オゾンガス流量を約1〜5L/0.1g−COD/分で、3〜8時間処理することによりCODを減少できる。オゾン酸化により、トリハロメタンを副生する可能性があるので、オゾン酸化の後に活性炭吸着法を行うことが好ましい。
【0031】
COD分解に限外ろ過膜法を用いる場合には、分画分子量3000以下のものを使用するのが好ましい。中空糸型限外ろ過膜を使用する場合、COD成分が中空糸膜に付着除去されているので、処理性能が低下すると再生または交換する必要がある。新品の膜との交換により廃棄物が生じるが、紫外線照射法やオゾン酸化法に比べ装置費が安価である。この限外ろ過膜法単独でCOD濃度の排水基準値を満たさない場合には、活性炭吸着法と併用して、排水基準値以下までCODを分解、除去する方法がある。また、分画分子量の異なるものを複数個設けて処理を行ってもよい。
【0032】
COD分解に凝集剤添加法および電解浮上法を用いる場合には、無機凝集剤としてアルミニウム系(ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム等)、鉄塩系(硫酸鉄、塩化鉄等)を用いることができ、高分子凝集剤として陰イオン性ポリマー(アルギン酸ナトリウム、ポリアクリルアミド部分加水分解塩等)、陽イオン性ポリマー(水溶性アニリン樹脂、ポリチオ尿素、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジン類等)、非イオン性ポリマー(ポリアクリルアミド、ポリオキシエチレン等)等を用いることができる。無機凝集剤と高分子凝集剤を併用するのが望ましいが、無機凝集剤単独または高分子凝集剤単独でも可能である。しかし、無機凝集剤単独使用では、生成した凝集物が細かく、沈降性が悪いため清澄な上澄みが得にくい場合があるため、このような場合には高分子凝集剤を添加して凝集物を粗大化し、沈降性をあげるのが好ましい。凝集剤添加後、電解浮上により凝集物を浮上させ、液分離により除去する。この方法では、浮上物をスクラバーでかき寄せ回収するため、一般に沈降法に比べて水分の低い汚泥となる点が有利である。
【0033】
本発明のクラゲ分解装置では、酵素混合槽およびCOD分解槽からクラゲ分解物が腐敗することにより生じるアンモニア、硫黄化合物、トリメチルアミン等の悪臭物質の除去のために、酵素分解槽およびCOD分解塔から生じた気体を捕集し、脱臭処理を行う脱臭塔4を設けることができる。脱臭塔4には、活性炭を充填し、酵素混合槽およびCOD分解塔から生じた気体を捕集して、脱臭塔4に導入するためのラインと、脱臭処理後の気体を放出するためのブロワ12の付いたラインが備えられている。悪臭物質を含む気体を脱臭塔の活性炭により吸着処理した後、大気中に放出できる。
【0034】
以上のクラゲ処理装置を用いたクラゲ処理工程の一例を述べる。
クラゲの捕集機5により海中のクラゲを捕集し、吸引ダクト6を経て、ポンプを通過させた後、固液分離器7によりクラゲと海水とを分離する。その後、分離したクラゲを酵素混合槽2の中に投入し、分解酵素を当該酵素混合槽2内に供給してこれらを攪拌・混合する。混合物はスラリー状態で循環ポンプにより抜き出され、膜分離装置8により分解液と未分解物とを分離する。分離された未分解物のスラリーは、循環ラインにより酵素混合槽2に戻される。一方、膜分離装置8を透過した分解液は、供給槽11に供給される。供給槽11に供給された分解液は、循環ポンプにより抜き出され、紫外線照射塔9を経て供給槽11の間を循環して、分解液中のCODを分解処理する。所定時間循環してCOD成分を分解した後、処理液は活性炭充填塔10にて未分解のCOD成分が吸着・分離された後、清浄排水となって排出される。発生した分解ガスは、ブロワ12により吸引され、脱臭塔4を経て排気される。
【0035】
本発明のクラゲ処理装置では、大型の装置を必要としないために、陸地に静置することには限定されることなく、移動可能な船舶および自動車のような可搬式設備に搭載することができる。クラゲ処理装置は、クラゲが出現したときのみ、クラゲ処理装置を稼動させればよく、常に臨海地域のプラントに必要となるわけではない。そのため、本発明のクラゲ分解装置を可搬式設備に搭載すれば、クラゲ分解装置をクラゲが出現した場所に移動させて、そこでクラゲ処理を行い、処理が終わってクラゲ処理装置が不要となれば、クラゲ処理が必要なほかの場所に移動させることができる。
【0036】
【実施例】
以下に実施例をあげて、本発明をさらに詳細に説明するが、これらにより本発明を制限することを意図するものではない。
【0037】
[実施例1]
(1)紫外線照射法によるCOD処理試験
紫外線照射法によるCODの分解を試験した。供試液には、54gのクラゲをクラゲ分解酵素により分解して得られたもので、初期CODは、135mg/Lのものを用いた。UVランプには、出力4W、ランプ長240mm、主波長254nmの低圧紫外線ランプを用いた。UVランプを包むカラムの形状は、塩ビ円筒容器(内径34mm、高さ285mm)中に石英管(外径28mm)を通し、中央に紫外線ランプを配置し、その外側に供試液を流す二重管構造とした。このカラムにタンクからマグネットポンプで供試液を送り、カラムを通した後、タンクに戻す循環式により供試液を循環させた。循環流量は1.6L/分とし、温度は、38℃で行った。サンプリングは2時間毎に100mLをタンクから採取して行った。結果を図2に示す。10時間後残留CODは、11mg/Lとなり、水質基準濃度である15mg/L以下になることを確認した。
【0038】
また、H無添加で紫外線処理した結果を図3に示す。本結果から、H添加の効果の大きいことが確認できる。
【0039】
(2)活性炭吸着法によるCOD処理試験
活性炭吸着法によるCODの除去を試験した。供試液には、初期COD約80mg/L相当のものを用いた。試験は25℃の室温で行い、50gの活性炭(BOMBA100CG8−32C 多木化学、一般的な水質処理用活性炭、石炭系) を添加直後、4時間後、8時間後、24時間後にサンプリングして、COD濃度を測定した。活性炭へのCOD平衡吸着量測定時の残留COD濃度の経時変化を図4に表す。24時間後の残留COD濃度は、ほぼ平衡に達しており、本点をもって平衡吸着速度とした。
【0040】
(3)活性炭へのCOD吸着カラム試験
活性炭を充填したカラムによるCODの除去を試験した。供試液には、初期COD約80mg/L相当のものを用いた。SV=1及び0.5について試験を行った。ここでSV=(液流速/活性炭量)を示す。カラムから流出した試料についてCOD濃度の経時変化を図5に示す。図5から明らかなように、クラゲと溶出液の混合物中に含まれるCODは、活性炭への吸着が遅いため、活性炭吸着塔は、SV=0.5h−1程度の低いSV値が好ましく、紫外線照射またはオゾン酸化等の処理の後段の処理として活性炭処理を行うのが好ましいことがわかった。
【0041】
(4)オゾン酸化法によるCOD処理試験
オゾン酸化法によるCODの除去を試験した。供試液には、初期COD約80mg/L相当のものを用いた。オゾン発生装置として、株式会社増田研究所のAOC−30Wを使用し、オゾンガス流量3L/分として21〜23℃の室温で行った。オゾン酸化法によるCOD濃度の経時変化を図6に示す。
【0042】
オゾン処理により、COD成分は低減することが確認された。しかしながら、オゾンは強い酸化作用があり、クラゲ中に含まれる有機物、塩素、臭素からトリハロメタンが処理反応時に生成する可能性がある。トリハロメタンは、ハロゲン系有機化合物であり、クロロホルム(CHCl)、ブロモジクロロメタン(CHBrCl)、ジブロモクロロメタン(CHBrCl)、ブロモホルム(CHBr)の総称である。これらには、発がん性を有する可能性があるものもあり、日本では、トリハロメタンについて水道水の水質基準が定められているが、排水基準は定められていない。CODをオゾンによる処理とその後の活性炭処理により行うことを想定し、JIS K0125:1995「用水・排水中の揮発性有機化合物試験方法」に準拠し、処理前後のトリハロメタンの濃度を測定した。結果を下記の表1に示す。
【0043】
【表1】
Figure 2004122118
【0044】
表から明らかなように、オゾン処理後に活性炭吸着処理することによって、トリハロメタンは除去可能であることがわかった。
【0045】
(5)限外ろ過膜法によるCOD処理試験
限外ろ過膜法によるCODの除去を試験した。クラゲ分解液中のCOD成分となる微細粒子、コロイド状物質を半透膜によって分離し、CODを低減処理した。装置には、CODによる膜面の堆積物形成を抑制しやすく、またモジュールあたりの膜面積を広く取りやすい中空糸膜を用いたクロスフローろ過方式を用いた。供試液には、850mLの初期COD約80mg/L相当のものを用い、限外ろ過膜として、SEP−0013(旭化成製、膜内径2mm、有効膜面積80cm、公称孔径0.25μm、分画分子量3000、モジュール外径20mm×130mm(ペンシル型))を用いた。通水は、チューブポンプで中空糸内側に流して、循環ろ過する方式を採用し、21〜23℃の室温で行った。ろ過速度は1.1〜1.3mL/分とした。10時間循環させた後、処理液を測定した。結果を下記の表2に示す。
【0046】
【表2】
Figure 2004122118
【0047】
10時間の膜処理により、COD濃度80mg/Lの原水は、13mg/LまでCODが除去されて、水質基準濃度である15mg/L以下の透明なろ過水が得られた。膜処理法では、COD成分が中空糸膜に付着して除去されているので、処理性能が低下したときには再生または新品と取り替えて使用する必要がある。また、処理後のCOD濃度が排水基準値に満たない場合には、活性炭吸着法など他法との併用により基準値を満たす処理水を得ることができる。
【0048】
(6)凝集剤+電解浮上法によるCOD処理試験
凝集剤を添加した後、電解浮上を行ってCODの除去を試験した。供試液には、初期COD約92mg/L相当のものを用いた。この供試液を500mLビーカーに入れ、無機凝集剤PAC(多木化学)を500mg/Lまたは1000mg/L添加し、スターラーで攪拌しながらpH試験紙でpH8に中和した。続いて攪拌を緩めて、高分子凝集剤A−133(多木化学)を2mg/L添加し、静置して懸濁物を沈降させて、上清を採集し、COD濃度を測定した。また、無機凝集剤のみを500mg/L添加して、同様にCOD濃度を測定した。結果を表3に示す。
【0049】
【表3】
Figure 2004122118
【0050】
無機凝集剤1000mg/L、高分子凝集剤2mg/Lを添加することにより、原水中のCOD濃度92mg/Lが57mg/Lまで低減した。また、また、処理後のCOD濃度が排水基準値に満たない場合には、活性炭吸着法など他法との併用により基準値を満たす処理水を得ることができる。
【0051】
さらに、上記の結果のうち、凝集状況がよく、薬剤添加量が少ない、無機凝集剤500mg/L、高分子凝集剤2mg/Lの組み合わせを採用して、2Lの容器に凝集処理した供試液をいれ、電極を設置した。電極は、65×30×2mmの電極を3枚並べて、中央を陽極とした。電極面積は39cm(中央の電極の表裏面の合計)、電流密度2.6A/dcm(気泡発生時の電流値1A電流抑制、電圧3A)として、電流を流した。
【0052】
処理前後のCOD濃度を表4に示す。1時間後には、COD濃度が61mg/Lとなったが、その後4時間後でもほとんどCODは減少しなかったため、短時間での処理で充分であると考えられる。
【0053】
【表4】
Figure 2004122118
【0054】
[実施例2]
図1で示すクラゲ処理装置におけるクラゲ分解装置、紫外線照射塔、及び活性炭充填塔について、ベンチスケールでのクラゲ分解実験を行った。その実験内容及び結果を以下に述べる。
【0055】
<クラゲ分解装置>
クラゲ分解装置は図7に示したような形状で、アクリル製であり、有効処理容積は50Lである。
図7のクラゲ分解装置に、海水で5倍希釈した粗酵素液15kgを入れ、切断したクラゲ20kgを投入し、60rpmで攪拌しながら室温で反応させ、時間経過後の残存固形分を調べたところ、図8に示すように、5時間以内に残存固形分が10%以下となった。
【0056】
<COD低減装置>
上記クラゲ分解装置をもちいて処理した後のクラゲ分解物に対し、JIS K010217の過マンガン酸カリウム法でCODを測定したところ、約500mg/Lであった。このCODを低減化するため、紫外線処理装置及び活性炭処理装置を作製し、COD低減効果を調べた。
【0057】
図9に紫外線酸化試験装置の概略図を示す。紫外線照射装置100は、SUS316L製の円筒容器(内径40mm)101の中に、石英管(外径30mm)102を通し、中心に紫外線ランプ(出力85W)を設置したもので、円筒容器101と石英管102の間に、アクリル製タンク(50L容量;底面の直径350mm、高さ550mmの円筒形)103からポンプ104で循環供給されるクラゲ分解液を通した。タンク103にクラゲ分解液35kgを投入し、開始時にHを175g(5000mg/L相当)添加し、7.5時間後より連続的に5.83g/h(167mg/L/h相当)を添加する条件で紫外線照射を行い、経時的にCOD濃度(図10A)、及びH濃度(図10B)を測定した。この結果、紫外線照射のみで、COD濃度を規制値15mg/L以下に減少させられることが確認できた。
【0058】
一方、活性炭は比表面積が500〜1500m/gと大きいため、微量の溶存有機物を吸着できる。そこで、確実にCOD濃度を低減させるため、図1に示した様に、紫外線照射塔9の後段に活性炭充填塔10を設置した。活性炭充填塔110の概略図を図11に示す。活性炭充填塔110は、塩ビ製の円筒111(底面の直径120mm、高さ400mm)であり、3Lの活性炭を充填した。紫外線照射処理されたクラゲ分解液(CODは約25mg/L)を、ポンプ112で下方より連続供給した。活性炭充填塔110の上部に設けられた液出口において、経時的にCOD濃度、及びH濃度を測定した(図12)。結果として、少なくとも210時間にわたって、安定してCOD及びHの濃度低減処理ができることが明らかになった。
【0059】
<脱臭テスト>
以上のようなクラゲ処理の際に生じる臭気を、臭覚測定法によって、各処理段階で測定した。臭覚測定法は、人間の臭覚を利用して、臭いの強さを定量化しようとするものである。その場合、臭気全体で臭いの強さを評価するのであって、機器分析法のように、臭いの各原因物質ごとに濃度を測定する方法とは異なる。
【0060】
図13に示す各槽に、テフロンチューブでフレックスポンプ(ジールサイエンス社)をつなぎ、槽内の気体を試料採取用バッグ(テドラーバッグ、アズワン社)に採取した。
【0061】
臭気の官能試験は、以下のように行った。まず、無臭の空気の入った袋と対象とする気体を希釈した気体の入った袋を準備した。3人のパネラー(臭いを判定する判定者)にその2つの袋を与え、違いが感じられるかどうか判定するというやり方で、希釈倍率を徐々に上げてゆき、パネラー全員が2つの袋の違いが感じられなくなった時点の希釈倍率を求めた。結果を表5に示す。
【0062】
【表5】
Figure 2004122118
【0063】
この結果より、各処理段階での臭気濃度及び臭気指数を求めた。
まず、以下のようにして、各パネラーの閾値を常用対数として求めた。例えば、パネラーiの場合、次式でパネラーの閾値Xiを求める。
【0064】
Xi=(logM1i+logM0i)/2
式中、M1i:パネラーの回答が正解である最大である希釈倍率
M0i:パネラーの回答が不正解である希釈倍率
求めた各パネラーの閾値の平均値Xより、次式で臭気濃度Yを求めた。
Y=10
パネラーの閾値の平均値Xを10倍した値Zを臭気指数とする。
Z=10X(=10logY)
このようにして得られた、各処理段階での臭気濃度Y及び臭気指数を表6に示す。
【0065】
【表6】
Figure 2004122118
【0066】
悪臭は、感覚的で、長期に渡って大気や土壌を汚染しない公害であるとの見解から、全国一律の規制値は設けられていないが、総理府令定める範囲内で、都道府県知事及び指定都市、中核市、特例市の庁が規定地域及び規定基準を決めることとなっている。各地での敷地境界線における規制基準(1号規制)は臭気指数10〜21となっており、本発明にかかるクラゲ処理装置の各槽から漏れる気体における臭気指数12〜22は、ほぼ規制基準に適合している。
【0067】
【発明の効果】
上記したところから明らかなように、本発明によれば、クラゲの処理において、CODの排水処理基準を満たした排水を、最終産物として排出することができ、かつ、クラゲの処理中に発生する異臭を除去することができる。本発明によれば、水質汚濁防止法に基づく排水基準160mg/L(日間平均120mg/L)よりも厳しい、10〜20mg/L以下にすることも可能である。したがって、環境に影響を与えることなく、クラゲを処理することができる。また、酵素処理後に膜分離処理を行うことによって、COD分解塔に流入される処理水のCOD値を下げることができ、結果としてCOD分解時間の低減を図ることができる。さらに、本発明のクラゲ処理装置を可搬式設備に搭載すれば、クラゲ出現場所にクラゲ処理装置を移動させて処理すればよく、プラントにおいてクラゲ処理装置の設置面積を取らずにすむ点でも好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクラゲ処理装置の模式図を表す。
【図2】実施例1における、初期CODが135mg/Lの供試液を紫外線照射法により処理したCOD処理試験の結果を表す。
【図3】実施例1におけるH無添加の場合の紫外線照射法によるCOD処理試験の結果を表す。
【図4】実施例1における活性炭へのCOD平衡吸着測定時の残留COD濃度の経時変化を示す。
【図5】実施例1におけるCOD吸着カラム試験結果を表す。
【図6】実施例1におけるオゾン酸化処理時のCOD濃度の経時的変化を表す。
【図7】実施例2におけるクラゲ分解装置の概略図である。
【図8】実施例2におけるクラゲ分解時の、残存固形分の経時変化を示す図である。
【図9】実施例2における紫外線参加試験装置の概略図である。
【図10】実施例2における紫外線照射時のCOD濃度(A)及びH濃度(B)の経時変化を示す図である。
【図11】実施例2における活性炭充填塔の概略図である。
【図12】実施例2における活性炭処理の際のCOD濃度及びH濃度の経時変化を示す図である。
【図13】実施例2における臭気を測定した場所を示す図である。

Claims (10)

  1. クラゲと分解酵素とを混合するための酵素混合槽と、酵素混合槽で処理されたクラゲとクラゲからの溶出水の混合物中に含まれるCODを分解および/または除去するためのCOD分解塔と、酵素混合槽およびCOD分解塔において発生する気体の脱臭処理を行って排気するための脱臭塔とを備えてなるクラゲ処理装置。
  2. COD分解塔が、紫外線処理装置、活性炭処理装置およびオゾン酸化処理装置からなる群から選択される一の処理装置、またはそれらの二以上の処理装置の組み合わせからなる請求項1に記載のクラゲ処理装置。
  3. COD分解塔に供給される処理液から、非水溶性物質を分離するための膜分離装置を、酵素混合槽とCOD分解塔との間にさらに設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のクラゲ処理装置。
  4. 膜分離装置により分離した非水溶性物質を加熱分解または焼却処理するための処理槽をさらに有する請求項3に記載のクラゲ処理装置。
  5. クラゲを破砕するための粉砕装置を酵素混合槽の前段にさらに設けたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のクラゲ処理装置。
  6. クラゲと分解酵素とを混合して、クラゲの体に含まれる水を溶出させるステップと、クラゲとクラゲの溶出水の混合物中に含まれるCODを分解および/または除去するステップと、酵素混合槽およびCOD分解塔において発生する気体を脱臭処理するステップとを含むクラゲ処理方法。
  7. CODの分解および/または除去が、紫外線処理、活性炭処理およびオゾン酸化処理からなる群から選択される一の処理、またはそれらの二以上の処理の組み合わせにより行われる請求項6に記載のクラゲ処理方法。
  8. CODの分解および/または除去の前に、非水溶性物質を膜分離により分離するステップをさらに含む請求項6または7に記載のクラゲ処理方法。
  9. 膜分離により分離した非水溶性物質を加熱分解または焼却処理するステップをさらに含む請求項8に記載のクラゲ処理方法。
  10. 酵素とクラゲを混合する前に、クラゲを破砕するステップをさらに含む請求項6から9のいずれかに記載のクラゲ処理方法。
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