JP2004121922A - 中空糸膜 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐バクテリア性を有するセルロース誘導体を素材として用いて、高い透水性能と優れた耐圧性を有する中空糸膜を提供するものである。
【解決手段】中空糸膜の製造において、2段階の凝固過程を用いることによって中空糸膜に高い純水透過速度と真円度を付与し、さらに製膜後に膜構造を固定化するための熱処理を加えることにより、飛躍的に中空糸膜の耐圧性を向上させた。すなわち、逆洗操作においても純水の透過速度の低下が少ない中空糸膜であって、さらに詳しくは、ろ過操作と逆洗操作を繰り返し行っても長期に渡って初期の膜性能を保持することが可能な分離用中空糸膜を得た。
【選択図】 なし
【解決手段】中空糸膜の製造において、2段階の凝固過程を用いることによって中空糸膜に高い純水透過速度と真円度を付与し、さらに製膜後に膜構造を固定化するための熱処理を加えることにより、飛躍的に中空糸膜の耐圧性を向上させた。すなわち、逆洗操作においても純水の透過速度の低下が少ない中空糸膜であって、さらに詳しくは、ろ過操作と逆洗操作を繰り返し行っても長期に渡って初期の膜性能を保持することが可能な分離用中空糸膜を得た。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は分離用中空糸膜に関し、詳しくは逆洗操作を行った後も純水の透過速度の低下が少ない中空糸膜に関する。さらに詳しくはろ過操作と逆洗操作を繰り返し行っても長期に渡って初期の膜性能を保持することが可能な分離用中空糸膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
20世紀における浄水プロセスとして砂濾過は広く使用されてきた。砂濾過の場合、砂層の空隙は濁度成分よりもはるかに大きく、濁度成分は砂への吸着を主として除去される。そのため濾過時間が長時間にわたると細菌やクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)の大きさを持つ微粒子が漏出する場合がある。
【0003】
一方、膜濾過技術は篩い分けにより固液分離がなされるため、漏出する微粒子は砂濾過と比較して少なく優れた分離能力を有する。ウイルス、重金属、農薬は微粒子状や微粒子に付着して存在している場合が多く、これら有害物質の除去は微粒子の除去と関連が深く、膜濾過技術により高い除去性能が期待できる。
【0004】
微粒子などの濁度成分を含む水をろ過する場合、粒子が膜内部への目詰まり、および膜表面に堆積するファウリング現象が生じる。そのため膜浄化システムにおいては時間単位の物理的洗浄及び月単位の薬洗等が必要となってくる。
【0005】
膜がファウリングを起こした場合、膜孔中及び膜表面に粒子が堆積することにより一定の流量を得るために膜間差圧は大きくなり、運転状態、濁度成分にもよるが膜間差圧は通常の数倍に上る。そのため膜浄化システムに使用する膜は運転圧力の数倍の耐圧性を有する必要がある。
【0006】
従来、耐逆洗性を向上するために、多孔性シート材の一面に透過性膜体を接合して膜強度を上げたスパイラル型膜が開示されている。(例えば、特許文献1参照)。しかし、平膜は単独では充分な強度を維持することができないため、補強シートを接合するなどの工夫が必要であった。また、補強シートと膜を接合するための技術的難易度の高さ及び接合にかかるコスト等を考慮すると、工業的に生産するのは困難であると思われる。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−225626号公報(第1−6頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決することを目的とするものであって、耐バクテリア性を有するセルロース誘導体を用いて高い透水性能と優れた耐圧性を有する分離用中空糸膜を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を克服すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。すなわち、ある特定の透水速度と真円度を有する中空糸膜に、膜構造を固定化するための熱処理を加えることにより、飛躍的に耐圧性が向上することを見出し本発明に到達した。
【0010】
すなわち、本願発明は下記の構成を有するものである。
(1) 分離用中空糸膜を内包したモジュールにおいて、25℃、100kPaにおける中空糸膜外側から中空糸膜内側への純水の透過速度(U100)が50l/(hr・m2・100kPa)以上150l/(hr・m2・100kPa)未満であり、かつ中空糸膜外側から中空糸膜内側への25℃、400kPaにおける純水の透過速度(U400)と25℃、100kPa時の純水の透過速度(U100)の比(U400/U100)が0.80以上であり、かつ再度100kPaに戻した際の中空糸膜外側から中空糸膜内側への純水の透過速度(UH)と初期100kPa時の透過速度の比(UH/U100)が0.95以上である中空糸膜。
(2)中空糸膜の内径が150〜800μmである(1)乃至(2)いずれか記載の中空糸膜。
(3)中空糸膜の膜厚が30〜300μmである(1)乃至(3)いずれか記載の中空糸膜。
(4)中空糸膜の真円度が0.8以上である(1)乃至(4)いずれか記載の中空糸膜。
(5)中空糸膜の分画分子量が15万以下である(1)乃至(5)いずれか記載の中空糸膜。
(6)中空糸膜素材がセルロース誘導体である(1)乃至(6)いずれか記載の中空糸膜。
(7)中空糸膜の用途が水濾過用である(1)乃至(7)いずれか記載の中空糸膜。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明をより詳細に説明する。
【0012】
本発明が対象とする中空糸膜は、モジュールケースに収納されて各種分野で分離に利用されている中空糸膜であれば特に限定されない。
【0013】
本発明が対象とする中空糸膜の素材は特に限定されないが、セルロース、セルロースアセテート、セルローストリアセテート、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、テフロン(R)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアラミド、ポリアクリロニトリル等が挙げられる。高い透過性能と耐圧性および耐バクテリア性を有する素材としてセルロースアセテート、セルローストリアセテートが好適に用いられる。
【0014】
中空糸膜の透過速度を測定する場合、以下の方法で中空糸膜モジュールを作製し測定を行う。中空糸膜を収納するモジュールケースには直径4cm、長さ22.3cmのポリカーボネート製円筒状モジュールケースを使用する。円筒状モジュールケースの両端からの距離1.7cmの同一直線上に直径0.9cm、長さ2.7cmの円筒状の供給口が各々1箇所ずつ設けられている。
【0015】
上記モジュールケースに中空糸膜の充填率が55vol%になるよう収納、両端をポリウレタン樹脂により遠心接着し、モジュール端部を固定後、片端面をカッティングし濾液出口を作製した。両端部の接着長さは0.7〜1cmになるようウレタン樹脂の注入量を調節する。
【0016】
中空糸膜モジュールは濾液出口を上に向け、ウレタン樹脂で閉塞している端面を下に向け垂直に固定、開口端側に設けられている供給口は400kPaに耐えられるよう固く栓をする。その後、25℃の純水を供給口からモジュール内に満たすと同時に、供給中は十分な振動を与えモジュール内の気泡を除去しておく。疎水性の強い膜の場合、希釈したアルコール等に中空糸膜を浸漬して親水化した後水の充填を行う。濾液出口から液が流出してから1時間、入口圧として100kPaの圧力下で放置し膜の圧密化の影響を排除した。その後、濾液側から流出してきた液をメスシリンダーで1分間測定し、流出してきた純水体積Q100(ml)、中空糸膜の外径基準膜面積A(m2)、測定時間1分から次式(1)より100kPaにおける膜の純水透過速度U100を算出した。
U100=Q100/(A・60) ・・・(1)
【0017】
本発明は上記U100が50l/(hr・m2・100kPa)以上の中空糸膜である。U100が50l/(hr・m2・100kPa)以上あれば、運転時の圧力損失が小さくなるためポンプ負荷を小さくすることができる。また膜面積を小さくすることができるので処理コストを下げることができる。また、透水量を150l/(hr・m2・100kPa)以上にすると、膜孔径が大きくなりすぎ、分画性能が低下する可能性がある。さらに膜構造が疎になるため、耐圧性が低下する可能性がある。
【0018】
本発明における中空糸膜の耐圧性は400kPa時での純水の透過速度と100kPa時での純水の透過速度の比で評価した。更に詳細に説明すると以下の通りである。
【0019】
100kPaでの透過流量Q100測定後、中空糸膜周囲の純水の供給圧力を100kPaから400kPaに加圧、1時間濾液側から水を流出させながら放置後、濾液側から流出する純水の量Q400(ml)を1分間測定し、式(2)により400kPaでの純水の透過速度を算出した。U400/U100を算出し中空糸膜の耐圧性評価とした。
U400=Q400/(A・60・4) ・・・(2)
【0020】
本発明は上記U400/U100が0.8以上の中空糸膜である。U400/U100は、圧力による中空糸膜の圧密化や変形の度合いを示す指標となる。すなわち、U400/U100が0.8以上であれば、膜の再生操作である逆洗によっても性能の低下や品質の低下が軽微であるため好ましい。耐逆洗性の点から0.85以上であればより好ましい。
【0021】
U400算出後、供給圧力を再度100kPaへ降下させ1時間濾液側から水を流出させながら放置する。その後、濾液側から流出する純水の量QH(ml)を1分間測定し式(3)によりUHを算出UH/U100を評価する。
UH=QH/( A・60) ・・・(3)
【0022】
本発明は上記UH/U100が0.95以上の中空糸膜である。UH/U100は逆洗により発生した中空糸膜の圧密化や変形の回復の度合い、および逆洗による洗浄性を示すものと考えることができる。したがって、UH/U100が0.95以上であれば、洗浄がしやすく、また濾過と逆洗を繰り返し行っても初期の膜性能を長期間維持できるため好ましい。
【0023】
本発明における純水とはRO膜を通過させた水であり、電気伝導度が2〜5μS/cmの水のことをいう。
【0024】
本発明において使用される中空糸膜の内径は好ましくは150〜800μm、更に150〜500μmが好ましい。内径が800μmよりも大きい場合、モジュールが大型化するため容積効率の点でロスがあり、150μmよりも小さい場合、供給液が中空糸膜を通過する際の圧力損失が大きくなり装置のポンプ負荷が大きくなる。膜厚は30〜300μmが好ましく300μmを越えるとモジュールが大型化するため容積効率の点でロスとなり、30μmより薄くなると耐圧性を保持するのが困難となる。
【0025】
本発明における真円度とは中空糸内部の円または楕円状の空間の短軸/長軸比のことであり、例えば真円であれば真円度は1である。本発明で使用される中空糸膜の真円度は0.8以上が好ましく、それ以下であると耐圧性に劣る膜となる。
【0026】
本発明における分画分子量は15万以下が好ましく、それ以上であるとクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)等の濾過対象が除去出来ない可能性がある。
【0027】
本発明における分画分子量の測定は以下の方法による。
分子量の異なるデキストラン(平均分子量 6000、40000、70000、220000)を各々0.5g/lになるように純水に溶解し、この溶液を25℃に加熱、前記モジュールにクロスフローで供給流量200ml/min、濾過流量30ml/minで中空糸の内側から外側に濾過を行った。平衡状態になるまで20分間送りつづけ、その後入口、出口、濾過液のサンプリングを行った。
【0028】
サンプリングした溶液を細孔径0.5μmのフィルターで濾過を行った。その溶液をゲル透過クロマトグラフィー用カラム(東ソー TSKgel G3000PW)、カラム温度40℃、移動相を液クロ用純水1ml/min、サンプル打ちこみ量50μlで検出器はRIを使用し分析を行った。これにより、ふるい係数を2×濾液濃度/(入口濃度+出口濃度)で算出し分画曲線を作成した。ここで濃度はGPC分析クロマトグラムの強度から見積もった。本発明における分画分子量とは分画曲線におけるふるい係数が0.1となるデキストラン分子量である。
【0029】
本発明における中空糸膜の使用用途としては水濾過用として好適であり、一例として、河川もしくは海水等から病原菌を除去する目的で使用することができる。
【0030】
本発明において中空糸膜素材としてセルローストリアセテート(CTA)を使用する場合、例えば以下の方法で紡糸される。紡糸原液中のポリマーの濃度は14〜23重量%が好ましい。14重量%以下の場合、希望する耐圧が得られない可能性があり、23重量%以上の場合、希望する透過性能が得られない可能性がある。溶媒にN−メチルピロリドン(NMP)、非溶媒にトリエチレングリコール(TEG)を使用した場合のNMP/TEGの重量比は8/2〜6/4が好ましい。8/2以上の場合、希望する透過性能が得られない場合があり、6/4以下の場合均一に溶解できないことがある。
【0031】
上記組成にて攪拌容器内温が160℃以上170℃以下で1時間撹拌溶解を行い紡糸原液を作製し、チューブインオリフィス型の紡糸金型から吐出する。
【0032】
中空形成補助剤には例えば非凝固性の流動パラフィン、紡糸原液に対して不活性な気体、凝固性の水溶液等が使用される。中空形成補助剤に液体を使用した場合、紡糸後液体を除去、場合によっては洗浄する工程が必要となるため本発明においては、好ましくは窒素等の不活性気体を使用する。
【0033】
本発明における中空糸膜は、目的とする透過速度、真円度を得るため2段階の凝固プロセスを経て製造される。第一段凝固液の温度は0〜50℃、濃度は10〜50重量%が好ましい。温度、濃度がそれ以上の場合、膜の純水透過速度は増加するが、真円度が低下し希望する耐圧性が得られないことがある。また紡糸原液が第1段凝固浴を通過する時間は0.6〜3秒間が好ましい。それ以上の時間が経過した場合、純水の透過速度が低下する恐れがあり、それ以下であると中空部の真円度が低下するおそれがある。ここでいう凝固浴の濃度は、(溶媒+非溶媒)/(溶媒+非溶媒+水)×100重量%として表される。
【0034】
第1段凝固浴を通過した中空糸膜は続いて第2段凝固浴へと導かれる。第2段凝固液の温度は60〜90℃、濃度は0〜30重量%が好ましい。温度、濃度がそれ以下の場合、目標とする透過性能を得ることが出来ない可能性がある。また第2段凝固浴においては0.8秒以上滞留させることが望ましい。0.8秒以下の場合、膜の凝固が不充分となり中空糸内外部構造が不均一となり、モジュールにおいて外部圧力が増加した際、接着部分の剥離が生じる可能性がある。
【0035】
以上の凝固過程を経て得られた中空糸膜は水洗槽にて過剰の溶媒、非溶媒を洗浄した後、グリセリン等の膜孔保持剤を浸透させる。本発明においてのグリセリン浸透条件は好ましくは温度40℃、濃度20重量%以上、更に好ましくは温度60℃、濃度60重量%以上が好ましい。温度40℃、濃度20重量%以下の場合、グリセリンの膜孔への浸透不足のため乾燥工程で膜孔が収縮してしまい希望する透過性能が得られない恐れがある。
【0036】
本発明における中空糸膜の乾燥条件は50〜120℃、好ましくは60〜80℃である。50℃以下の場合、乾燥時間が長くなるためコスト高になることがある。また、乾燥不充分となり中空糸膜モジュール作製の際樹脂の剥離等を引き起こす可能性がある。120℃以上の場合、中空糸膜の破断強度が減少し中空糸膜モジュール作製の際、糸切れなどの問題を起こす可能性がある。
【0037】
本発明における中空糸膜の巻き取り速度は5〜100m/minが好ましく、更に好ましくは15〜50m/minである。5m/minより遅い速度では生産性に問題があり、100m/min以上では真円度が低下する恐れがある。巻き取られた中空糸膜はポリエチレン製の袋に入れ70℃で18時間乾燥機でヒートセットされる。
【0038】
本発明における中空糸膜素材にセルローストリアセテートを使用した場合、膜の圧密化を抑制する為アニール処理を施すのが好ましい。ここで言うアニール処理とは、巻き取られた中空糸膜で希望の中空糸膜モジュールを作成した後、中空糸膜内側から中空糸膜外側へ純水を透過させ膜孔中に水を含浸させた後、50℃以上、好ましくは75℃以上、より好ましくは98℃以上の熱水中に1時間以上放置し膜構造を固定化する処理である。
【0039】
【実施例】
以下本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
【0040】
(実施例1)
CTA19重量%、NMP56.7重量%、TEG24.3重量%を160℃で溶解し紡糸原液を得た。
【0041】
得られた紡糸原液を外径540μmの環状スリット口金から空気中に2.45cc/minの速度で吐出し、同時に中空形成補助剤として窒素ガスを0.53cc/min吐出して中空部を形成した。吐出された紡糸原液を空気中に30mm走行させ、温度36℃、濃度30重量%(NMP:TEG:H2O=21:9:70)からなる第一段凝固浴に1.2秒間導いて凝固させた。その後、温度70℃、濃度5重量% (NMP:TEG:H2O=3.5:1.5:95)の第二段凝固浴に1.7秒間通過させた後水洗し、濃度70重量%、温度85℃のグリセリン浴に浸積後、80℃で乾燥し、ボビンに巻き取った。巻き取り速度は40m/minであった。
【0042】
上記方法によって得られた膜から充填率55vol%のモジュールを作製し、モジュール端面から中空糸の内径、膜厚、真円度を算出した結果、中空糸の内径は203μm、膜厚は50μm、真円度は0.91であった。
【0043】
上記中空糸膜の内側から中空糸膜の外側へ濾過されるよう純水を透過させモジュール内を純水で満たし、98℃の湯浴に1hr放置しアニール処理を行った。
【0044】
上記中空糸膜モジュールの透過速度を評価した結果、U100=62 U400/U100=0.83、UH/U100=0.98であり透過性、耐圧性に優れた膜が作製された。
【0045】
上記中空糸膜モジュールの分画分子量を測定すると64000であった。
【0046】
(実施例2)
CTA18重量%、NMP53.3重量%、TEG28.7重量%を160℃で溶解し紡糸原液を得た。
【0047】
紡糸原液を外径400μmの環状スリット口金から2.58cc/minの速度で空気中に吐出し、同時に中空形成補助剤として窒素ガスを0.4cc/min吐出して中空部を形成した。吐出された紡糸原液を空気中に30mm走行させ温度46℃、濃度10重量%(NMP:TEG:H2O=6.5:3.5:90)からなる第一段凝固浴に2.4秒間導いて凝固させた。その後温度70℃、濃度5重量%( NMP:TEG:H2O=3.5:1.5:95)の第二段凝固浴に3.4秒間通過させ、水洗した後、濃度70重量% 温度85℃のグリセリン浴に浸積、ついで温度60℃で乾燥し、巻き取った。巻き取り速度は20m/minであった。
【0048】
上記方法によって得られた中空糸膜から充填率55vol%のモジュールを作製し、モジュール端面から中空糸の内径、膜厚、真円度を算出した結果、中空糸の内径は280μm、膜厚は70μm、真円度は0.87であった。
【0049】
上記中空糸膜の内側から中空糸膜の外側へ濾過されるよう純水を透過させモジュール内を純水で満たし、98℃の湯浴に1hr浸漬しアニール処理を行った。
【0050】
上記中空糸膜モジュールの透過性能を評価した結果、U100=124、U400/U100=0.87、UH/U100=0.97であり透過性、耐圧性に優れた膜が作製できた。
【0051】
上記中空糸膜モジュールの分画分子量を測定すると95000であった。
【0052】
(比較例1)
CTA19重量%、NMP56.7重量%、TEG24.3重量%を160℃で溶解し紡糸原液を得た。
【0053】
紡糸原液を外径540μmの環状スリット口金から2.45cc/minの速度で空気中に吐出し、同時に中空形成補助剤として窒素ガスを0.53cc/min吐出して中空部を形成した。吐出された紡糸原液を空気中に30mm走行させ、温度10℃、濃度30重量%(NMP:TEG:H2O=21:9:70)からなる第一段凝固浴に1.2秒間導いて凝固させた。その後、中空糸膜を温度10℃、濃度30% (NMP:TEG:H2O=21:9:70)の第二段凝固浴に1.7秒間通過させ、水洗、温度85℃、濃度70重量%のグリセリン浴に浸積後、温度85℃で乾燥し、巻き取った。巻き取り速度は40m/minであった。
【0054】
上記方法によって得られた膜から充填率55vol%のモジュールを作製し、モジュール端面から中空糸の内径、膜厚、真円度を算出した結果中空糸の内径は201μm、膜厚は52μm、真円度は0.93であった。
【0055】
上記中空糸膜の内側から中空糸膜の外側へ濾過されるよう純水を透過させモジュール内を純水で満たし、98℃の湯浴に1hr静置しアニール処理を行った。
【0056】
上記中空糸膜モジュールの透過性能を評価した結果、U100=37、U400/U100=0.90、UH/U100=0.98であり期待される透過性能を得られなかった。
【0057】
(比較例2)
CTA19重量%、NMP56.7重量%、TEG24.3重量%を160℃で溶解し紡糸原液を得た。
【0058】
紡糸原液を外径540μmの環状スリット口金から空気中に2.45cc/minの速度で吐出し、同時に中空部形成材として窒素ガスを0.53cc/min吐出して中空部を形成した。吐出された紡糸原液を空気中に30mm走行させ温度85℃、濃度30重量%(NMP:TEG:H2O=21:9:70)からなる第一段凝固浴に1.2秒間導いて凝固させた。その後、温度70℃、濃度5重量%(NMP:TEG:H2O=3.5:1.5:95)の第二段凝固浴に1.7秒間通過させ、水洗、温度85℃、濃度70重量%のグリセリン浴に浸積後、温度85℃で乾燥、巻き取った。巻き取り速度は40m/minであった。
【0059】
上記方法によって得られた膜から充填率55vol%のモジュールを作製し、モジュール端面から中空糸の内径、膜厚、真円度を算出した結果中空糸の内径は203μm、膜厚は50μm、真円度は0.55であり希望する真円度の膜は得られなかった。
【0060】
上記中空糸膜の内側から中空糸膜の外側へ濾過されるよう純水を透過させモジュール内を純水で満たし、98℃の湯浴に1hr浸漬した。
【0061】
上記中空糸膜モジュールの透過性能を評価した結果、U100=110、U400/U100=0.33、UH/U100=0.65と期待される耐圧性を得られなかった。
【0062】
(比較例3)
CTA19重量%、NMP56.7重量%、TEG24.3重量%を160℃で溶解し紡糸原液を得た。
【0063】
紡糸原液を外径540μmの環状スリット口金から2.45cc/minの速度で空気中に吐出し、同時に中空部形成材として窒素ガスを0.53cc/minの速度で吐出して中空部を形成した。吐出された紡糸原液を空気中に30mm走行させ温度36℃、濃度30重量%(NMP:TEG:H2O=21:9:70)からなる第一段凝固浴に1.2秒間導いて凝固させた。その後、温度70℃、濃度5重量%( NMP:TEG:H2O=3.5:1.5:95)の第二段凝固浴を1.7秒間通過させ、水洗、温度85℃、濃度70重量%のグリセリン浴に浸積後温度85℃で乾燥、巻き取った。巻き取り速度は40m/minであった。
【0064】
上記方法によって得られた膜から充填率55vol%のモジュールを作製し、モジュール端面から中空糸の内径、膜厚、真円度を算出した結果中空糸の内径は203μm、膜厚は50μm、真円度は0.92であった。
【0065】
上記中空糸膜モジュールにアニール処理を施さず透過性能を評価した結果、U100=62、U400/U100=0.34、UH/U100=0.68であり期待される耐圧性が得られなかった。
【0066】
(比較例4)
CTA13重量%、NMP60.9重量%、TEG26.1重量%を160℃で溶解し紡糸原液を得た。
【0067】
紡糸原液を外径540μmの環状スリット口金から空気中に0.65cc/minの速度で吐出し、同時に中空部形成材として窒素ガスを0.53cc/min吐出して中空部を形成した。吐出された紡糸原液を空気中に30mm走行させ温度36℃、濃度30重量%(NMP:TEG:H2O=21:9:70)からなる第一段凝固浴に0.1秒間導いて凝固させた。その後、温度70℃、濃度5重量%( NMP:TEG:H2O=3.5:1.5:95)の第二凝固浴に0.2秒間通過させ、水洗、温度85℃、濃度70重量%のグリセリン浴に浸積後温度85℃で乾燥、巻き取った。巻き取り速度は40m/minであった。
【0068】
上記方法によって得られた膜から充填率55vol%のモジュールを作製し、モジュール端面から中空糸の内径、膜厚、真円度を算出した結果中空糸の内径は200μm、膜厚は15μm、真円度は0.52であった。
【0069】
上記中空糸膜モジュールの透過性能を評価した結果、U100=224、U400/U100=0.25、UH/U100=0.56であり耐圧は得られなかった。
【0070】
(比較例5)
CTA18重量%、NMP53.3重量%、TEG28.7重量%を160℃で溶解し紡糸原液を得た。
【0071】
紡糸原液を外径540μmの環状スリット口金から空気中に2.45cc/minの速度で吐出し同時に中空部形成材として窒素ガスを0.53cc/min吐出して中空部を形成した。吐出された紡糸原液を空気中に30mm走行させ温度36℃、濃度30重量% (NMP:TEG:H2O=21:9:70)からなる第一段凝固浴に0.6秒間導いて凝固させた。その後第二段凝固浴をスキップして、水洗浴に導き、温度85℃、濃度70重量%のグリセリン浴に浸積後、温度85℃で乾燥し、巻き取った。巻き取り速度は40m/minであった。
【0072】
上記方法によって得られた膜から充填率55vol%のモジュールを作製し、モジュール端面から中空糸の内径、膜厚、真円度を算出した結果中空糸の内径は202μm、膜厚は45μm、真円度は0.92であった。
【0073】
上記中空糸膜モジュールに98℃、1hrのアニール処理を施こし、透過性能を評価した結果、U100=63、U400/U100=0.62、UH/U100=0.95であった。U400/U100が低下した理由についてはよくわからないが、凝固浴通過時間が短いために凝固が不充分となり、中空糸内外部構造が不均一となり、耐圧性が低下したものと思われる。
【0074】
【表1】
【0075】
【発明の効果】
本願発明によれば、中空糸膜の製造において2段階の凝固工程を用いることによって中空糸膜に高い純水透過速度と真円度を付与し、さらに製膜後に膜構造を固定化するために熱処理(アニール処理)を加えることによって、飛躍的に中空糸膜の耐圧性を向上させることができる。すなわち、逆洗操作においても純水の透過速度の低下が少ない中空糸膜であって、さらに詳しくは、ろ過操作と逆洗操作を繰り返し行っても長期にわたって初期の膜性能と品質を保持することが可能な分離用中空糸膜を得ることが可能となった。
【発明の属する技術分野】
本発明は分離用中空糸膜に関し、詳しくは逆洗操作を行った後も純水の透過速度の低下が少ない中空糸膜に関する。さらに詳しくはろ過操作と逆洗操作を繰り返し行っても長期に渡って初期の膜性能を保持することが可能な分離用中空糸膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
20世紀における浄水プロセスとして砂濾過は広く使用されてきた。砂濾過の場合、砂層の空隙は濁度成分よりもはるかに大きく、濁度成分は砂への吸着を主として除去される。そのため濾過時間が長時間にわたると細菌やクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)の大きさを持つ微粒子が漏出する場合がある。
【0003】
一方、膜濾過技術は篩い分けにより固液分離がなされるため、漏出する微粒子は砂濾過と比較して少なく優れた分離能力を有する。ウイルス、重金属、農薬は微粒子状や微粒子に付着して存在している場合が多く、これら有害物質の除去は微粒子の除去と関連が深く、膜濾過技術により高い除去性能が期待できる。
【0004】
微粒子などの濁度成分を含む水をろ過する場合、粒子が膜内部への目詰まり、および膜表面に堆積するファウリング現象が生じる。そのため膜浄化システムにおいては時間単位の物理的洗浄及び月単位の薬洗等が必要となってくる。
【0005】
膜がファウリングを起こした場合、膜孔中及び膜表面に粒子が堆積することにより一定の流量を得るために膜間差圧は大きくなり、運転状態、濁度成分にもよるが膜間差圧は通常の数倍に上る。そのため膜浄化システムに使用する膜は運転圧力の数倍の耐圧性を有する必要がある。
【0006】
従来、耐逆洗性を向上するために、多孔性シート材の一面に透過性膜体を接合して膜強度を上げたスパイラル型膜が開示されている。(例えば、特許文献1参照)。しかし、平膜は単独では充分な強度を維持することができないため、補強シートを接合するなどの工夫が必要であった。また、補強シートと膜を接合するための技術的難易度の高さ及び接合にかかるコスト等を考慮すると、工業的に生産するのは困難であると思われる。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−225626号公報(第1−6頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決することを目的とするものであって、耐バクテリア性を有するセルロース誘導体を用いて高い透水性能と優れた耐圧性を有する分離用中空糸膜を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を克服すべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。すなわち、ある特定の透水速度と真円度を有する中空糸膜に、膜構造を固定化するための熱処理を加えることにより、飛躍的に耐圧性が向上することを見出し本発明に到達した。
【0010】
すなわち、本願発明は下記の構成を有するものである。
(1) 分離用中空糸膜を内包したモジュールにおいて、25℃、100kPaにおける中空糸膜外側から中空糸膜内側への純水の透過速度(U100)が50l/(hr・m2・100kPa)以上150l/(hr・m2・100kPa)未満であり、かつ中空糸膜外側から中空糸膜内側への25℃、400kPaにおける純水の透過速度(U400)と25℃、100kPa時の純水の透過速度(U100)の比(U400/U100)が0.80以上であり、かつ再度100kPaに戻した際の中空糸膜外側から中空糸膜内側への純水の透過速度(UH)と初期100kPa時の透過速度の比(UH/U100)が0.95以上である中空糸膜。
(2)中空糸膜の内径が150〜800μmである(1)乃至(2)いずれか記載の中空糸膜。
(3)中空糸膜の膜厚が30〜300μmである(1)乃至(3)いずれか記載の中空糸膜。
(4)中空糸膜の真円度が0.8以上である(1)乃至(4)いずれか記載の中空糸膜。
(5)中空糸膜の分画分子量が15万以下である(1)乃至(5)いずれか記載の中空糸膜。
(6)中空糸膜素材がセルロース誘導体である(1)乃至(6)いずれか記載の中空糸膜。
(7)中空糸膜の用途が水濾過用である(1)乃至(7)いずれか記載の中空糸膜。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明をより詳細に説明する。
【0012】
本発明が対象とする中空糸膜は、モジュールケースに収納されて各種分野で分離に利用されている中空糸膜であれば特に限定されない。
【0013】
本発明が対象とする中空糸膜の素材は特に限定されないが、セルロース、セルロースアセテート、セルローストリアセテート、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、テフロン(R)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアラミド、ポリアクリロニトリル等が挙げられる。高い透過性能と耐圧性および耐バクテリア性を有する素材としてセルロースアセテート、セルローストリアセテートが好適に用いられる。
【0014】
中空糸膜の透過速度を測定する場合、以下の方法で中空糸膜モジュールを作製し測定を行う。中空糸膜を収納するモジュールケースには直径4cm、長さ22.3cmのポリカーボネート製円筒状モジュールケースを使用する。円筒状モジュールケースの両端からの距離1.7cmの同一直線上に直径0.9cm、長さ2.7cmの円筒状の供給口が各々1箇所ずつ設けられている。
【0015】
上記モジュールケースに中空糸膜の充填率が55vol%になるよう収納、両端をポリウレタン樹脂により遠心接着し、モジュール端部を固定後、片端面をカッティングし濾液出口を作製した。両端部の接着長さは0.7〜1cmになるようウレタン樹脂の注入量を調節する。
【0016】
中空糸膜モジュールは濾液出口を上に向け、ウレタン樹脂で閉塞している端面を下に向け垂直に固定、開口端側に設けられている供給口は400kPaに耐えられるよう固く栓をする。その後、25℃の純水を供給口からモジュール内に満たすと同時に、供給中は十分な振動を与えモジュール内の気泡を除去しておく。疎水性の強い膜の場合、希釈したアルコール等に中空糸膜を浸漬して親水化した後水の充填を行う。濾液出口から液が流出してから1時間、入口圧として100kPaの圧力下で放置し膜の圧密化の影響を排除した。その後、濾液側から流出してきた液をメスシリンダーで1分間測定し、流出してきた純水体積Q100(ml)、中空糸膜の外径基準膜面積A(m2)、測定時間1分から次式(1)より100kPaにおける膜の純水透過速度U100を算出した。
U100=Q100/(A・60) ・・・(1)
【0017】
本発明は上記U100が50l/(hr・m2・100kPa)以上の中空糸膜である。U100が50l/(hr・m2・100kPa)以上あれば、運転時の圧力損失が小さくなるためポンプ負荷を小さくすることができる。また膜面積を小さくすることができるので処理コストを下げることができる。また、透水量を150l/(hr・m2・100kPa)以上にすると、膜孔径が大きくなりすぎ、分画性能が低下する可能性がある。さらに膜構造が疎になるため、耐圧性が低下する可能性がある。
【0018】
本発明における中空糸膜の耐圧性は400kPa時での純水の透過速度と100kPa時での純水の透過速度の比で評価した。更に詳細に説明すると以下の通りである。
【0019】
100kPaでの透過流量Q100測定後、中空糸膜周囲の純水の供給圧力を100kPaから400kPaに加圧、1時間濾液側から水を流出させながら放置後、濾液側から流出する純水の量Q400(ml)を1分間測定し、式(2)により400kPaでの純水の透過速度を算出した。U400/U100を算出し中空糸膜の耐圧性評価とした。
U400=Q400/(A・60・4) ・・・(2)
【0020】
本発明は上記U400/U100が0.8以上の中空糸膜である。U400/U100は、圧力による中空糸膜の圧密化や変形の度合いを示す指標となる。すなわち、U400/U100が0.8以上であれば、膜の再生操作である逆洗によっても性能の低下や品質の低下が軽微であるため好ましい。耐逆洗性の点から0.85以上であればより好ましい。
【0021】
U400算出後、供給圧力を再度100kPaへ降下させ1時間濾液側から水を流出させながら放置する。その後、濾液側から流出する純水の量QH(ml)を1分間測定し式(3)によりUHを算出UH/U100を評価する。
UH=QH/( A・60) ・・・(3)
【0022】
本発明は上記UH/U100が0.95以上の中空糸膜である。UH/U100は逆洗により発生した中空糸膜の圧密化や変形の回復の度合い、および逆洗による洗浄性を示すものと考えることができる。したがって、UH/U100が0.95以上であれば、洗浄がしやすく、また濾過と逆洗を繰り返し行っても初期の膜性能を長期間維持できるため好ましい。
【0023】
本発明における純水とはRO膜を通過させた水であり、電気伝導度が2〜5μS/cmの水のことをいう。
【0024】
本発明において使用される中空糸膜の内径は好ましくは150〜800μm、更に150〜500μmが好ましい。内径が800μmよりも大きい場合、モジュールが大型化するため容積効率の点でロスがあり、150μmよりも小さい場合、供給液が中空糸膜を通過する際の圧力損失が大きくなり装置のポンプ負荷が大きくなる。膜厚は30〜300μmが好ましく300μmを越えるとモジュールが大型化するため容積効率の点でロスとなり、30μmより薄くなると耐圧性を保持するのが困難となる。
【0025】
本発明における真円度とは中空糸内部の円または楕円状の空間の短軸/長軸比のことであり、例えば真円であれば真円度は1である。本発明で使用される中空糸膜の真円度は0.8以上が好ましく、それ以下であると耐圧性に劣る膜となる。
【0026】
本発明における分画分子量は15万以下が好ましく、それ以上であるとクリプトスポリジウム(Cryptosporidium)等の濾過対象が除去出来ない可能性がある。
【0027】
本発明における分画分子量の測定は以下の方法による。
分子量の異なるデキストラン(平均分子量 6000、40000、70000、220000)を各々0.5g/lになるように純水に溶解し、この溶液を25℃に加熱、前記モジュールにクロスフローで供給流量200ml/min、濾過流量30ml/minで中空糸の内側から外側に濾過を行った。平衡状態になるまで20分間送りつづけ、その後入口、出口、濾過液のサンプリングを行った。
【0028】
サンプリングした溶液を細孔径0.5μmのフィルターで濾過を行った。その溶液をゲル透過クロマトグラフィー用カラム(東ソー TSKgel G3000PW)、カラム温度40℃、移動相を液クロ用純水1ml/min、サンプル打ちこみ量50μlで検出器はRIを使用し分析を行った。これにより、ふるい係数を2×濾液濃度/(入口濃度+出口濃度)で算出し分画曲線を作成した。ここで濃度はGPC分析クロマトグラムの強度から見積もった。本発明における分画分子量とは分画曲線におけるふるい係数が0.1となるデキストラン分子量である。
【0029】
本発明における中空糸膜の使用用途としては水濾過用として好適であり、一例として、河川もしくは海水等から病原菌を除去する目的で使用することができる。
【0030】
本発明において中空糸膜素材としてセルローストリアセテート(CTA)を使用する場合、例えば以下の方法で紡糸される。紡糸原液中のポリマーの濃度は14〜23重量%が好ましい。14重量%以下の場合、希望する耐圧が得られない可能性があり、23重量%以上の場合、希望する透過性能が得られない可能性がある。溶媒にN−メチルピロリドン(NMP)、非溶媒にトリエチレングリコール(TEG)を使用した場合のNMP/TEGの重量比は8/2〜6/4が好ましい。8/2以上の場合、希望する透過性能が得られない場合があり、6/4以下の場合均一に溶解できないことがある。
【0031】
上記組成にて攪拌容器内温が160℃以上170℃以下で1時間撹拌溶解を行い紡糸原液を作製し、チューブインオリフィス型の紡糸金型から吐出する。
【0032】
中空形成補助剤には例えば非凝固性の流動パラフィン、紡糸原液に対して不活性な気体、凝固性の水溶液等が使用される。中空形成補助剤に液体を使用した場合、紡糸後液体を除去、場合によっては洗浄する工程が必要となるため本発明においては、好ましくは窒素等の不活性気体を使用する。
【0033】
本発明における中空糸膜は、目的とする透過速度、真円度を得るため2段階の凝固プロセスを経て製造される。第一段凝固液の温度は0〜50℃、濃度は10〜50重量%が好ましい。温度、濃度がそれ以上の場合、膜の純水透過速度は増加するが、真円度が低下し希望する耐圧性が得られないことがある。また紡糸原液が第1段凝固浴を通過する時間は0.6〜3秒間が好ましい。それ以上の時間が経過した場合、純水の透過速度が低下する恐れがあり、それ以下であると中空部の真円度が低下するおそれがある。ここでいう凝固浴の濃度は、(溶媒+非溶媒)/(溶媒+非溶媒+水)×100重量%として表される。
【0034】
第1段凝固浴を通過した中空糸膜は続いて第2段凝固浴へと導かれる。第2段凝固液の温度は60〜90℃、濃度は0〜30重量%が好ましい。温度、濃度がそれ以下の場合、目標とする透過性能を得ることが出来ない可能性がある。また第2段凝固浴においては0.8秒以上滞留させることが望ましい。0.8秒以下の場合、膜の凝固が不充分となり中空糸内外部構造が不均一となり、モジュールにおいて外部圧力が増加した際、接着部分の剥離が生じる可能性がある。
【0035】
以上の凝固過程を経て得られた中空糸膜は水洗槽にて過剰の溶媒、非溶媒を洗浄した後、グリセリン等の膜孔保持剤を浸透させる。本発明においてのグリセリン浸透条件は好ましくは温度40℃、濃度20重量%以上、更に好ましくは温度60℃、濃度60重量%以上が好ましい。温度40℃、濃度20重量%以下の場合、グリセリンの膜孔への浸透不足のため乾燥工程で膜孔が収縮してしまい希望する透過性能が得られない恐れがある。
【0036】
本発明における中空糸膜の乾燥条件は50〜120℃、好ましくは60〜80℃である。50℃以下の場合、乾燥時間が長くなるためコスト高になることがある。また、乾燥不充分となり中空糸膜モジュール作製の際樹脂の剥離等を引き起こす可能性がある。120℃以上の場合、中空糸膜の破断強度が減少し中空糸膜モジュール作製の際、糸切れなどの問題を起こす可能性がある。
【0037】
本発明における中空糸膜の巻き取り速度は5〜100m/minが好ましく、更に好ましくは15〜50m/minである。5m/minより遅い速度では生産性に問題があり、100m/min以上では真円度が低下する恐れがある。巻き取られた中空糸膜はポリエチレン製の袋に入れ70℃で18時間乾燥機でヒートセットされる。
【0038】
本発明における中空糸膜素材にセルローストリアセテートを使用した場合、膜の圧密化を抑制する為アニール処理を施すのが好ましい。ここで言うアニール処理とは、巻き取られた中空糸膜で希望の中空糸膜モジュールを作成した後、中空糸膜内側から中空糸膜外側へ純水を透過させ膜孔中に水を含浸させた後、50℃以上、好ましくは75℃以上、より好ましくは98℃以上の熱水中に1時間以上放置し膜構造を固定化する処理である。
【0039】
【実施例】
以下本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
【0040】
(実施例1)
CTA19重量%、NMP56.7重量%、TEG24.3重量%を160℃で溶解し紡糸原液を得た。
【0041】
得られた紡糸原液を外径540μmの環状スリット口金から空気中に2.45cc/minの速度で吐出し、同時に中空形成補助剤として窒素ガスを0.53cc/min吐出して中空部を形成した。吐出された紡糸原液を空気中に30mm走行させ、温度36℃、濃度30重量%(NMP:TEG:H2O=21:9:70)からなる第一段凝固浴に1.2秒間導いて凝固させた。その後、温度70℃、濃度5重量% (NMP:TEG:H2O=3.5:1.5:95)の第二段凝固浴に1.7秒間通過させた後水洗し、濃度70重量%、温度85℃のグリセリン浴に浸積後、80℃で乾燥し、ボビンに巻き取った。巻き取り速度は40m/minであった。
【0042】
上記方法によって得られた膜から充填率55vol%のモジュールを作製し、モジュール端面から中空糸の内径、膜厚、真円度を算出した結果、中空糸の内径は203μm、膜厚は50μm、真円度は0.91であった。
【0043】
上記中空糸膜の内側から中空糸膜の外側へ濾過されるよう純水を透過させモジュール内を純水で満たし、98℃の湯浴に1hr放置しアニール処理を行った。
【0044】
上記中空糸膜モジュールの透過速度を評価した結果、U100=62 U400/U100=0.83、UH/U100=0.98であり透過性、耐圧性に優れた膜が作製された。
【0045】
上記中空糸膜モジュールの分画分子量を測定すると64000であった。
【0046】
(実施例2)
CTA18重量%、NMP53.3重量%、TEG28.7重量%を160℃で溶解し紡糸原液を得た。
【0047】
紡糸原液を外径400μmの環状スリット口金から2.58cc/minの速度で空気中に吐出し、同時に中空形成補助剤として窒素ガスを0.4cc/min吐出して中空部を形成した。吐出された紡糸原液を空気中に30mm走行させ温度46℃、濃度10重量%(NMP:TEG:H2O=6.5:3.5:90)からなる第一段凝固浴に2.4秒間導いて凝固させた。その後温度70℃、濃度5重量%( NMP:TEG:H2O=3.5:1.5:95)の第二段凝固浴に3.4秒間通過させ、水洗した後、濃度70重量% 温度85℃のグリセリン浴に浸積、ついで温度60℃で乾燥し、巻き取った。巻き取り速度は20m/minであった。
【0048】
上記方法によって得られた中空糸膜から充填率55vol%のモジュールを作製し、モジュール端面から中空糸の内径、膜厚、真円度を算出した結果、中空糸の内径は280μm、膜厚は70μm、真円度は0.87であった。
【0049】
上記中空糸膜の内側から中空糸膜の外側へ濾過されるよう純水を透過させモジュール内を純水で満たし、98℃の湯浴に1hr浸漬しアニール処理を行った。
【0050】
上記中空糸膜モジュールの透過性能を評価した結果、U100=124、U400/U100=0.87、UH/U100=0.97であり透過性、耐圧性に優れた膜が作製できた。
【0051】
上記中空糸膜モジュールの分画分子量を測定すると95000であった。
【0052】
(比較例1)
CTA19重量%、NMP56.7重量%、TEG24.3重量%を160℃で溶解し紡糸原液を得た。
【0053】
紡糸原液を外径540μmの環状スリット口金から2.45cc/minの速度で空気中に吐出し、同時に中空形成補助剤として窒素ガスを0.53cc/min吐出して中空部を形成した。吐出された紡糸原液を空気中に30mm走行させ、温度10℃、濃度30重量%(NMP:TEG:H2O=21:9:70)からなる第一段凝固浴に1.2秒間導いて凝固させた。その後、中空糸膜を温度10℃、濃度30% (NMP:TEG:H2O=21:9:70)の第二段凝固浴に1.7秒間通過させ、水洗、温度85℃、濃度70重量%のグリセリン浴に浸積後、温度85℃で乾燥し、巻き取った。巻き取り速度は40m/minであった。
【0054】
上記方法によって得られた膜から充填率55vol%のモジュールを作製し、モジュール端面から中空糸の内径、膜厚、真円度を算出した結果中空糸の内径は201μm、膜厚は52μm、真円度は0.93であった。
【0055】
上記中空糸膜の内側から中空糸膜の外側へ濾過されるよう純水を透過させモジュール内を純水で満たし、98℃の湯浴に1hr静置しアニール処理を行った。
【0056】
上記中空糸膜モジュールの透過性能を評価した結果、U100=37、U400/U100=0.90、UH/U100=0.98であり期待される透過性能を得られなかった。
【0057】
(比較例2)
CTA19重量%、NMP56.7重量%、TEG24.3重量%を160℃で溶解し紡糸原液を得た。
【0058】
紡糸原液を外径540μmの環状スリット口金から空気中に2.45cc/minの速度で吐出し、同時に中空部形成材として窒素ガスを0.53cc/min吐出して中空部を形成した。吐出された紡糸原液を空気中に30mm走行させ温度85℃、濃度30重量%(NMP:TEG:H2O=21:9:70)からなる第一段凝固浴に1.2秒間導いて凝固させた。その後、温度70℃、濃度5重量%(NMP:TEG:H2O=3.5:1.5:95)の第二段凝固浴に1.7秒間通過させ、水洗、温度85℃、濃度70重量%のグリセリン浴に浸積後、温度85℃で乾燥、巻き取った。巻き取り速度は40m/minであった。
【0059】
上記方法によって得られた膜から充填率55vol%のモジュールを作製し、モジュール端面から中空糸の内径、膜厚、真円度を算出した結果中空糸の内径は203μm、膜厚は50μm、真円度は0.55であり希望する真円度の膜は得られなかった。
【0060】
上記中空糸膜の内側から中空糸膜の外側へ濾過されるよう純水を透過させモジュール内を純水で満たし、98℃の湯浴に1hr浸漬した。
【0061】
上記中空糸膜モジュールの透過性能を評価した結果、U100=110、U400/U100=0.33、UH/U100=0.65と期待される耐圧性を得られなかった。
【0062】
(比較例3)
CTA19重量%、NMP56.7重量%、TEG24.3重量%を160℃で溶解し紡糸原液を得た。
【0063】
紡糸原液を外径540μmの環状スリット口金から2.45cc/minの速度で空気中に吐出し、同時に中空部形成材として窒素ガスを0.53cc/minの速度で吐出して中空部を形成した。吐出された紡糸原液を空気中に30mm走行させ温度36℃、濃度30重量%(NMP:TEG:H2O=21:9:70)からなる第一段凝固浴に1.2秒間導いて凝固させた。その後、温度70℃、濃度5重量%( NMP:TEG:H2O=3.5:1.5:95)の第二段凝固浴を1.7秒間通過させ、水洗、温度85℃、濃度70重量%のグリセリン浴に浸積後温度85℃で乾燥、巻き取った。巻き取り速度は40m/minであった。
【0064】
上記方法によって得られた膜から充填率55vol%のモジュールを作製し、モジュール端面から中空糸の内径、膜厚、真円度を算出した結果中空糸の内径は203μm、膜厚は50μm、真円度は0.92であった。
【0065】
上記中空糸膜モジュールにアニール処理を施さず透過性能を評価した結果、U100=62、U400/U100=0.34、UH/U100=0.68であり期待される耐圧性が得られなかった。
【0066】
(比較例4)
CTA13重量%、NMP60.9重量%、TEG26.1重量%を160℃で溶解し紡糸原液を得た。
【0067】
紡糸原液を外径540μmの環状スリット口金から空気中に0.65cc/minの速度で吐出し、同時に中空部形成材として窒素ガスを0.53cc/min吐出して中空部を形成した。吐出された紡糸原液を空気中に30mm走行させ温度36℃、濃度30重量%(NMP:TEG:H2O=21:9:70)からなる第一段凝固浴に0.1秒間導いて凝固させた。その後、温度70℃、濃度5重量%( NMP:TEG:H2O=3.5:1.5:95)の第二凝固浴に0.2秒間通過させ、水洗、温度85℃、濃度70重量%のグリセリン浴に浸積後温度85℃で乾燥、巻き取った。巻き取り速度は40m/minであった。
【0068】
上記方法によって得られた膜から充填率55vol%のモジュールを作製し、モジュール端面から中空糸の内径、膜厚、真円度を算出した結果中空糸の内径は200μm、膜厚は15μm、真円度は0.52であった。
【0069】
上記中空糸膜モジュールの透過性能を評価した結果、U100=224、U400/U100=0.25、UH/U100=0.56であり耐圧は得られなかった。
【0070】
(比較例5)
CTA18重量%、NMP53.3重量%、TEG28.7重量%を160℃で溶解し紡糸原液を得た。
【0071】
紡糸原液を外径540μmの環状スリット口金から空気中に2.45cc/minの速度で吐出し同時に中空部形成材として窒素ガスを0.53cc/min吐出して中空部を形成した。吐出された紡糸原液を空気中に30mm走行させ温度36℃、濃度30重量% (NMP:TEG:H2O=21:9:70)からなる第一段凝固浴に0.6秒間導いて凝固させた。その後第二段凝固浴をスキップして、水洗浴に導き、温度85℃、濃度70重量%のグリセリン浴に浸積後、温度85℃で乾燥し、巻き取った。巻き取り速度は40m/minであった。
【0072】
上記方法によって得られた膜から充填率55vol%のモジュールを作製し、モジュール端面から中空糸の内径、膜厚、真円度を算出した結果中空糸の内径は202μm、膜厚は45μm、真円度は0.92であった。
【0073】
上記中空糸膜モジュールに98℃、1hrのアニール処理を施こし、透過性能を評価した結果、U100=63、U400/U100=0.62、UH/U100=0.95であった。U400/U100が低下した理由についてはよくわからないが、凝固浴通過時間が短いために凝固が不充分となり、中空糸内外部構造が不均一となり、耐圧性が低下したものと思われる。
【0074】
【表1】
【0075】
【発明の効果】
本願発明によれば、中空糸膜の製造において2段階の凝固工程を用いることによって中空糸膜に高い純水透過速度と真円度を付与し、さらに製膜後に膜構造を固定化するために熱処理(アニール処理)を加えることによって、飛躍的に中空糸膜の耐圧性を向上させることができる。すなわち、逆洗操作においても純水の透過速度の低下が少ない中空糸膜であって、さらに詳しくは、ろ過操作と逆洗操作を繰り返し行っても長期にわたって初期の膜性能と品質を保持することが可能な分離用中空糸膜を得ることが可能となった。
Claims (7)
- 分離用中空糸膜を内包したモジュールにおいて、25℃、100kPaにおける中空糸膜外側から中空糸膜内側への純水の透過速度(U100)が50l/(hr・m2・100kPa)以上150l/(hr・m2・100kPa)未満であり、かつ中空糸膜外側から中空糸膜内側への25℃、400kPaにおける純水の透過速度(U400)と25℃、100kPa時の純水の透過速度(U100)の比(U400/U100)が0.80以上であり、かつ再度100kPaに戻した際の中空糸膜外側から中空糸膜内側への純水の透過速度(UH)と初期100kPa時の透過速度の比(UH/U100)が0.95以上である中空糸膜。
- 中空糸膜の内径が150〜800μmである請求項1記載の中空糸膜。
- 中空糸膜の膜厚が30〜300μmである請求項1乃至2いずれか記載の中空糸膜。
- 中空糸膜の真円度が0.8以上である請求項1乃至3いずれか記載の中空糸膜。
- 中空糸膜の分画分子量が15万以下である請求項1乃至4いずれか記載の中空糸膜。
- 中空糸膜素材がセルロース誘導体である請求項1乃至5いずれか記載の中空糸膜。
- 中空糸膜の用途が水濾過用である請求項1乃至6いずれか記載の中空糸膜。
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- 2002-09-30 JP JP2002286636A patent/JP2004121922A/ja active Pending
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