JP2004121541A - コンタクトレンズケース - Google Patents

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Abstract

【構成】この発明は、扁平筒状のケース本体(1)と、コンタクトレンズの収納部(3)とその収納部を支持する支持部(4)からなるレンズ容器(2)が前記ケース本体内を摺動する構造であって、前記収納部が液状シリコーンゴム選択接着材料から成形されて、収納部開口端周囲に凸条リブ(4)を有し、レンズ容器をケース本体内に収納した場合に前記凸条リブがケース本体内壁と接触して収納部を気密状態に密封することを特徴とするコンタクトレンズケースに関する。
【効果】コンタクトレンズの内面への指などの接触をできるだけ回避し、コンタクトレンズの取り出し/収納が容易であって、レンズ収納部を液密に密閉するに際して簡単な操作によりそれが可能となるレンズケースを提供することができた。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンタクトレンズの包装及び保存容器の技術に関する。より具体的には、保存液、洗浄液または消毒液に浸漬された含水性または非含水性のコンタクトレンズを、その収納部から容易に取り出しまた密閉保存することができるコンタクトレンズケースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンタクトレンズ(以後レンズという)は含水性および非含水性に大別される。含水性のレンズは、異物感が少なく、装用感が優れている反面、レンズ素材が多量の水分を含有するため、装用に伴って付着した涙液成分による汚れが原因で細菌が繁殖する可能性が高く、毎日の消毒が必須である。また、含水状態を維持するために保存中は、無菌の水溶液中に浸漬される。前記過程においてコンタクトレンズは水溶液を充たした消毒/保存ケース内に保存されるが、患者は、それぞれのレンズを手で取りだし、必要であれば保存溶液ですすいだ後、眼に装用する。患者は保存及び消毒の前やその間にレンズを繰り返し手で扱わねばならず、それによりレンズの損傷や更なる汚染の機会が増えるという問題がある。したがって、レンズを手で触れる部分を最小にするようなレンズの処理方法およびそれに使用する処理容器が要求されている。
【0003】
それに対して、非含水性のレンズは、レンズ装用中に表面に付着した汚れなどを酵素あるいは界面活性剤を含む水溶液に浸漬して除去するために、または就寝時に外したレンズの保存やレンズ表面の水濡れ性を付与するためにそれぞれ専用保存溶液に浸漬する。このような溶液を入れるためのケースとして、含水性レンズの場合と同様にレンズにキズをつけない、操作性の良いレンズケースが必要である。
【0004】
また、一般的レンズケースはレンズ収納部を有するケース本体とこれにキャップを載せて回すことによりネジ締めすることによって密閉状態に保存するものであり、レンズの取り出し、保存時にキャップを回転させるという手間と、適度に回転させて液密にしないと、ネジ部の隙間より内溶液が漏れるといった支障もある。含水性レンズあるいは非含水性レンズであっても、保存のためのレンズケースの構造としては、その大きさや長さ或いは色彩や形状に各企業の違いはあるものの、前記ネジ締め式のプラスチック製ケースを用いることに大差はなく、従って、ケースからの取り出し収納に際してはキャップを回転させる作業を免れない。
【0005】
さらに、レンズ装用者は元来視力が低いためにレンズを装用するのであるから、レンズを外してケースに収納するまで、あるいは、ケースからレンズを取り出して眼に装用するまでは、いわばぼんやりした視界の中で作業することがあり、より簡易な構造のレンズケースが求められている。また、レンズ装用者は眼からレンズを外し、これを前述の保存液または消毒液の入ったケースに入れると、レンズそのものが透明小型のものであるために、その有無・存在が極めて確認しにくくなるという不都合がある。このため、装用者はこれをその都度自らの指先の感触又は先の柔軟なピンセットに頼って探し出し、その存在を確認して取り出すことが必要となる。
【0006】
すなわちレンズは外したらレンズケースに収納し、必要な洗浄や消毒等のために各種のレンズ用液剤中に浸漬されるのであり、このようなケースは数多く提案されているのだが、前記問題を完全に解決したものは得られていない。
【0007】
例えば、特開平6−296514号公報では含水性レンズ用パッケージに関して簡易的な容器を提案している。この容器は、プラスチック製の平板にレンズを収納するくぼみを形成し、該くぼみに保存液とともにレンズを収容し開口部をアルミシートなどで封止する構造のものである。しかしこの容器から取り出す際には、保存液やレンズと指先が接触し清浄であるレンズ表面を指先で汚染したり、レンズが容器のくぼみの凹面に沿うようにして取り出されるため、特にレンズの内面側に指先が接触するので傷がつきやすく、異物が付着してそのまま眼に装用したときにレンズと角膜との間で異物が擦られて患者に激しい痛みと不快感を起こさせることもある。これとは、別に特開平10−313928号公報のようにくぼみ中央部を凸状にした容器が提案されている。これはレンズを取り出しやすいのであるが、逆にレンズを収容する場合にはレンズの凸面が上になるようにケース内溶液に浸漬するためにレンズ内面に気泡を捕捉しやすくレンズが溶液から浮き上がってしまうという問題がある。また、特開平2−278225号公報には、レンズのための柔軟な保持バスケットを備えるレンズ保持装置が提案されている。これを用いることで、レンズの取り出しという面では容易になるものの、バスケットに保持する操作自体が複雑で該バスケットを閉じるに際してレンズを挟まないよう十分な注意が必要であり、バスケット面を広くしてレンズが挟まることの無いようにしようとすれば、ケース全体の大きさが大きくなって携帯に不向きになる可能性がある。
【0008】
上記問題を解決するために、本発明者等は既に特開2001−70026号公報において、レンズ収納部が可撓性を有する様に構成し、レンズを取り出す際には該収納部底面を押し上げて、浸漬液中から収納部底面ごとレンズを液外へ現し、レンズを視認し易い状態で扱うことにより、レンズに対してキズをつけたりあるいはレンズの内面に直接指を触れなくても取り出すことができるようにした。
【0009】
該提案によりレンズの取り扱い容易なレンズケースが得られたが、レンズ収納部の密閉/開封に際しては、簡易的なスナップ留めで密閉することも提案されてはいるが、従来ケースと同様にキャップによるネジ締め方式を主としているので、さらに容易な開閉方法については依然求められているのである。
【0010】
一方、容易な開閉方法については、例えば特開平11−64806号公報、特開2000−111号公報において開示されるレンズケースが挙げられる。これらのケースは、ワンタッチ係合式の蓋体をレンズ収納部の開口部に嵌着させて、該収容部を有するレンズ容器を筒状のレンズケース本体内に出没自在にスライドさせ、レンズ容器をケース本体内に収納した場合に、本体内壁から蓋体に対して作用する圧力により容器内に密閉することを特徴とする。これらの容器は確かにそのケースの開閉という意味において簡易とはなったものの、その収納部からレンズを取り出すという操作については未だ改良されてはいないのである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ここにおいて、本発明は、上述した事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、レンズの内面への指などの接触をできるだけ回避し、レンズの取り出し/収納が容易であって、レンズ収納部を液密に密閉するに際して簡単な操作によりそれが可能となるようなレンズケースを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そして、本発明にあっては上記課題を解決するために、以下に示すケースを提案するものである。すなわち、扁平筒状のケース本体(1)と、コンタクトレンズの収納部(3)とその収納部を支持する支持部(4)からなるレンズ容器(2)が前記ケース本体内を摺動する構造であって、前記収納部が液状シリコーンゴム選択接着材料から成形されて、収納部開口端周囲に凸条リブ(4)を有し、レンズ容器をケース本体内に収納した場合に前記凸条リブがケース本体内壁と接触して収納部を気密状態に密封することを、その要旨とするものである。
【0013】
上記特徴を有するコンタクトレンズケースにあっては、ケース収納部にあえて蓋体を設けないで、レンズ容器の密閉を収納部開口端周囲のリブとケース本体内壁との密着によるものとした。従って従来必要とされた蓋体のネジ締め操作を省略することができ、密閉と開封がレンズ容器をケース本体内で摺動させることにより、本体内から開放側にスライドさせてレンズ収納部を開封し、反対に本体内にスライドさせて収納部の密封ができる。従来のように蓋体を使用しない分だけ液密を保証する点に不安があるが、柔軟なゴム材料により形成される開口端部周囲の凸条リブにより本体内壁への密着が確保されるので、熱消毒などに使用して収容部内圧が上昇するようなことが無い以上、通常の使用における液密を確保するには充分である。むしろ従来のネジ締め式のケースの場合は、何処まで締めれば液漏れがなくなるのか使用者にとって判りにくいものであったが、本発明の場合には、レンズ容器がケース本体内に完全に入り込んでいれば密閉されていることが一目で判るといった利点もあるのである。
【0014】
本発明のレンズ容器は、その収納部が液状シリコーンゴム選択接着材料から成形されていることが重要な要素であるが、液状シリコーンゴム選択接着材料とは、液状の材料を通常の射出成形機により射出して形成されたものが、金属金型とは接着せず、プラスチック樹脂との選択的接着力の高いものをいい、2色成形や、プラスチックとのインサート成形に最適な材料である。従来、シリコーンゴム材料は金型内での成形により金型と接着し型を開いたときに、両方の型に引っ張られて破れたり、あるいは、一方の型から外すことができても、他方の型から外すことが困難であったりしたが、本発明で使用する液状シリコーンゴム選択接着材料は金型からの離型性に優れ、しかも特定のプラスチックとの選択接着性が高いために、プラスチックとのインサート成形が容易である。従って、ゴムと樹脂が接着し一体化した成形物を得ることができ、従来の2色成形で組み込みにより一体成形物を得ようとするときの構造上の制約や、インサート成形で発生するプライマーの塗りむら、乾燥状態などによる接着性の問題を解決することができる。
【0015】
液状シリコーンゴム選択接着材料がこのように、金型に接着せず樹脂との接着のみが可能になるのかについては、この接着材料の製造メーカーである信越化学工業(株)発行のシリコーンレビュー集(1999年77号)に説明されている。本発明では、この液状シリコーンゴム選択接着材料をレンズの収納部に使用することにより、ゴムとプラスチックの一体成形物であるレンズ容器を得る。特にレンズの収納部にゴムを使用することで、レンズの取り出しに際して収納部の底面を押し上げて溶液中に浸漬されているレンズを視認しながら扱うことを可能とした。従来、透明な溶液中に透明なレンズが収納されているのでレンズを探し当てるために指先により手探りする状態であったために、不用意にレンズをキズつけたり、レンズ内面側に指先が触れることがあり、その時汚れが付着すると、レンズ装用時に角膜表面との間で汚れが擦れて角膜までキズつけることになる。本発明では、レンズを収納部底面に載置した状態でレンズ容器から浮き上がらせることになるので、レンズ内面に触れずに外面を摘んで保持することができ、角膜とレンズとの間に汚れが入り込む事態を効果的に防ぐこととなる。
【0016】
また、液状シリコーンゴム選択接着材料を使用することにより、レンズ収納部と支持部とが異なる材質からできているにも係わらず、一体成形により工業的に量産容易となり、かつ両者の接着強度が良好であるので、使用に際して収納部を押し上げあるいはもとの形状にもどすなど継続的な変形に対しても耐久性のある容器が得られる。
【0017】
レンズ収納部開口端周囲には凸条のリブを有しており、当該部分も液状シリコーンゴム材料で形成することにより、レンズ容器をケース本体に収容した場合に、当該リブがケース本体内壁と適度な面圧力で変形接触することによって、内溶液の漏れの心配のない、レンズの液密保存を確保できる。従って、本発明では従来ケースに採用されていたキャップとのネジ締め操作を排除し、ケース本体にレンズ容器をスライド挿入させるだけで、内容液等の漏れを解決した。これにより、使用者はより簡単にレンズへアクセスすることができ、レンズの取り扱いをより簡便にした。
【0018】
レンズ収納部の底面はレンズを安定して静置するに十分な滑らかさを有する曲面であって、内部に置くレンズの曲率半径よりは大きな曲率半径を有する球面状で、前記レンズ収納部が内部に入れるレンズの直径より小さい深さを有する。収納部底面に対してレンズは凸面側を向けて接しているので、収納部下から押し上げた場合に安定してレンズを載置させるために、別の態様では、底面中央部に適度な凹凸を設けてもよい。この凹凸によって押し上げ時にレンズが側方へズレることを効果的に防止することができる。この凹凸は収納部底面にリング状の凸条を形成したものであっても良い。
【0019】
レンズ収納部がレンズの曲率半径より大きな曲率の球面状であることにより、収納されたレンズが自然に収納部中央に寄せられることとなるので、取り出しの際に収納部底面を押し上げた時に、ちょうどレンズが底部に載置されて取り出すことができる。保存中のレンズに対しては、特に余分な外力が加えられれることがないので、レンズの変形、特にベースカーブに対して影響を与えることがない。また、収納部の深さがレンズの直径より小さいので保存中にレンズが裏返しになったり反転することがないのである。当該底面部の形状は、前記球面状だけでなく、円錐状、多角錐状を呈していてもよいが、収容レンズの形状にできるだけ影響しないように前記、球面状が好ましい。
【0020】
また、レンズ収納部の開口径はレンズがスムーズに入る大きさが必要であるが、形状についてはいかなる形状でもよく、例えば円形、楕円形、三角形、四角形、五角形などの多角形、曲線と直線からなる複合形、不定形等であってもよい。この形状については成形することができる形状であれば特に限定されることはないが、開口径が大きいとケース全体の大きさが大きくなってしまうため、携帯を考慮してレンズのサイズより大きく、レンズサイズの2倍以内であることが望ましい。
【0021】
レンズ収納部は、前記したように液状シリコーンゴム選択接着材料からなるが、レンズ容器の他の部分(支持部)は勿論同じゴム材料から形成してもよく、収納部のゴム材料と接着性の良いプラスチック材料から選択される。例えば、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリフタルアミド、ポリアミドなどのプラスチック材料で構成できる。またアルミニウムなどの金属材料で支持部を形成することも可能であるが、原料費の増加や、その材料を選択する必要性がないことから、一般的にプラスチック材料で形成される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下本発明をより具体的に明らかにするために、本発明に係るコンタクトレンズケースについて、構成図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0023】
先ず、図1には、ケース本体1に、レンズ容器2を収容した状態を示す。レンズ容器2はケース本体に収容する際に把持する把持部5を有しており、当該把持部はケース本体の切り込み部11の形状に合うような外形である。ケース本体は楕円筒状を形成し、本体の両端を開放してレンズ容器を収容することができる。コンタクトレンズは、通常右眼用と左眼用とがありそれぞれ規格が異なることがあるので、ケース本体表面にそれと判るような表示を付すことが有効である。同様に、レンズ容器の色をそれぞれ異なるようにするとか、レンズ容器の周囲のうちケース外側に現れる部分に右または左の表示をすることもできる。これらは、ケース本体等を成形する際に表面に現れるように形成してもよいし、レーザーなどにより刻印したり着色剤等を使用して表示しても良い。
【0024】
ケース本体は、透明、不透明を問わず、特にどのような材質からなっていてもよく、一般的には射出成形可能なプラスチック樹脂、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等から選択される。勿論、ガラス製や金属製にしてもよいが、携帯性、コスト、耐久性などの点で前記プラスチック樹脂で構成することが好ましい。
【0025】
図1に示すケース本体には、切り込み部がレンズ容器の両側に位置するように2個所形成されているが、当該切り込み部は片側のみあるいはケース本体下面の適当な位置に形成されていてもよい。この切り込み部からレンズ容器の一部がケース本体外側に向けて突出することにより、レンズ容器を取り出す際に摘みやすい部位を提供する。図1においては、6が突出部に相当する。レンズ容器を収容したときにケース全体としてできるだけスマートな外観である方が、携帯に便利であるのでレンズ容器を収容した場合にはケース本体と一体となるような形状を取るが、そうするとレンズ容器を取り出す際に取り出し難くなるので、このような一部突出部を形成しておくと良い。レンズ収納部はケース本体内壁との間で適度な圧力によって液密性を保持しているので、自然にレンズ容器がケース本体から抜けることはなく、レンズ容器収容時に凹凸のない一体形状となるとその取り出しが容易でなくなるために、このような突出部をとっかかりとして形成する必要がある。
【0026】
ケース本体の上面内壁部は、レンズ容器の開口部を覆い密閉するために全面的に平坦面である必要があり、後述する収納部周囲の凸条リブと適度な圧力で密着するように形成されている。その他の内壁面は必ずしも平坦である必要はないが、下面側の内壁部も平坦面にすることで、ケース本体のどの方向からでもレンズ容器を収容し密閉することができる構造にしてもよい。
【0027】
図2にはケース本体1に、レンズ容器2を収容する直前の状態を示す。レンズ容器2の収納部3は、それを支持する支持部4と接着している。この収納部は、前記したように液状シリコーンゴム選択接着材料からなるので、支持部は当該ゴム材料と選択的に接着しやすい樹脂から構成される。収納部にはコンタクトレンズ20と共にそのレンズを浸漬する溶液が満たされており、図に示す矢印方向にレンズ容器を挿入することによりケース本体内にセットされる。本発明においては、収納部を覆蓋するキャップなどの使用をなくし、後述する凸条リブの作用により液密を保つので、収納部開口端周囲7まではゴム材料により形成される。さらに開口端より外側に向けて平坦に延びる支持部4は、レンズ容器の外形を保持し、ケース本体の切り込み部に固定するために把持部5とともに適度な硬さを有する樹脂により形成される。レンズ容器の収納部と支持部ならびに把持部は従来別個に成形する必要があったが、本発明の液状シリコーンゴム選択接着材料は、金型とは離型しやすく、特定樹脂との接着力が強いので、プラスチックインサート成形が容易であって、両材料の接着強度が強いものが低コストで生産性よく得られる。図には支持部と把持部に段差を設けて形成されているが、このような段差はデザイン的なものであって必ずしも必要ではない。また、支持部は上から見ると正方形または長方形の形状を有していることが望ましいが、他の平行四角形あるいは2つの辺が平行な五角形など、ケース本体にセットして固定できる形状であれば良い。支持部および把持部はゴム材料と接着しやすい樹脂から形成すればよく、例えば、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリフタルアミド、ポリアミドなどのプラスチック材料から構成できる。これらの部材についてもケース本体同様、着色、非着色、透明、不透明は問わない。図に示すI−Iのラインで切断した断面図を次図3に示す。
【0028】
図3から、収納部開口端周囲7に凸条のリブ8が形成されていることが分かる。収納部からこれら凸条リブに至るまではゴム材料により形成されており、この凸条リブがケース本体内壁に弾力的に接触して収納部の液密を保つ。従って、この凸条リブは支持部4の平坦面よりも突出した位置にあることが好ましく、レンズ容器をケース本体に収容し易いように、適度の高さの凸条であることが望ましい。例えば、支持部と本体内壁との隙間が0.5mm以下であって、凸条リブの高さがレンズ容器をケース本体に挿入した時の本体内壁面よりも0.1mm以上高いことが望ましい。また、開口端周囲が柔軟なゴム材料により形成されているところから、レンズ収納時に従来ケースよりもレンズに対して傷を付けることがなく、取扱いが容易となる。
【0029】
収納部3と支持部4とは接着性が良好であるとはいっても、元々別種の材料であるためにその接着強度をより向上する目的で、収納部と支持部との接着面をより広く確保するために図3にしめす部位9を有する構造にすることもできる(例えば2色成形法により成形)。こうして、ゴム材料により成形された収納部は、当然に柔軟性を示すものであり、底に収納されたレンズを取り出すに際しては図4に示すように、収納部底面を指先にて押し上げるようにして取り出すことができる。
【0030】
収納部底面を押し上げるようにして容器外に姿を見せたレンズは、容器内にある時よりも視認し易いので、直接角膜と接触することになるレンズ内面に指先を触れないようにして、レンズを保持することが容易になり、従来誤ってレンズ内面に触れて汚れが角膜とレンズとの間でこすられるという事態を生じることがなくなって、レンズのより安全で衛生的な取扱いが可能になった。レンズ収納部内面が単純な球面状である場合には図4に示されるように、レンズの凸面と収納部の内面との接触が少ないために、レンズ面と収納部との摩擦力が小さく、レンズを押し上げる前に時として収納部底面から外側へレンズが逃げてしまうことが考えられる。そのような場合には、例えば図5に示すような収納部内底面に凸部乃至、リング状の凸条部10を形成させておいてもよい。これらの凸条部により、レンズがずれて押し上げられないといった事態を有効に回避することができる。
【0031】
以上、本発明の具体的な構成について記述してきたが、これはあくまでも例示にすぎないのであって、本発明は上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
【0032】
例えば、レンズ容器を収容する場合に、ケース本体の両端開放部より挿入することとしているが、レンズ容器を2つ連結したものを用いて、これを一方の側より挿入する構成としてもよく、また、レンズ容器を2段にしてケース本体にセットする構成であっても良い。更にまた、レンズ容器の把持部の長さについても、具体例に示すような長さの半分あるいはそれ以下であってもよく、これらは適宜変更可能であるということは言うまでもないところである。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に従うコンタクトレンズケースにあっては、コンタクトレンズの内面への指などの接触をできるだけ回避し、コンタクトレンズの取り出し/収納が容易であって、レンズ収納部を液密に密閉するに際して簡単な操作によりそれが可能となるレンズケースが提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施態様を示す斜視図である。
【図2】図2はレンズケースとレンズ容器が分離した状態を示す斜視図である。
【図3】図3は図2のI−I断面図である。
【図4】図4はレンズを取り出す際の状態を示す説明図である。
【図5】図5はレンズ収納部の他の態様を示す説明図である。
【符号の説明】
1     ケース本体
2     レンズ容器
3     レンズ収納部
4     支持部
5     把持部
8     凸条リブ
11    切り込み部
20    コンタクトレンズ

Claims (5)

  1. 扁平筒状のケース本体(1)と、コンタクトレンズの収納部(3)とその収納部を支持する支持部(4)からなるレンズ容器(2)が前記ケース本体内を摺動する構造であって、前記収納部が柔軟材料から成形されて、収納部開口端周囲に凸条リブ(4)を有し、レンズ容器をケース本体内に収納した場合に前記凸条リブがケース本体内壁と接触して収納部を気密状態に密封することを特徴とするコンタクトレンズケース。
  2. 前記収納部が液状シリコーンゴム選択接着材料からなることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズケース。
  3. 前記収納部が収納するレンズの曲率より大きな曲率を有する球面であることを特徴とする請求項1または2に記載のコンタクトレンズケース。
  4. レンズ容器の支持部がプラスチックからなり、前記収納部と支持部とがプラスチックスインサート成形により成形されたレンズ容器であることを特徴とする請求項1乃至4記載のコンタクトレンズケース。
  5. レンズ容器が摺動によりケース本体から取り出して分離可能であることを特徴とする請求項1乃至5記載のコンタクトレンズケース。
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