JP2004121535A - マスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラー - Google Patents
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Abstract
【課題】まつ毛カーラーによるまつ毛カール処理を行った後にマスカラ液の塗布処理を効率よく実施することができるマスカラ液塗布機能を備えるまつ毛カーラーを提供すること。
【解決手段】まつ毛をカールさせる際に当接する略上目蓋の形状に湾曲した弾性体部材と、該弾性体との間でまつ毛を押圧することによりまつ毛先端部を上向きにカールさせるための湾曲板状体と、前記弾性体部材及び前記湾曲板状体どうしを選択的に押圧・離脱させる操作把手と、からなるまつ毛カーラーに対して、前記弾性体部材及び前記湾曲板状体の少なくとも一方に対してマスカラ液を滲出させるマスカラ液滲出部と、該マスカラ液滲出部に対してマスカラ液を加圧送給するポンプ手段と、該ポンプ手段に対してマスカラ液を供給するマスカラ液タンクと、を付加した構成である。
【選択図】 図1
【解決手段】まつ毛をカールさせる際に当接する略上目蓋の形状に湾曲した弾性体部材と、該弾性体との間でまつ毛を押圧することによりまつ毛先端部を上向きにカールさせるための湾曲板状体と、前記弾性体部材及び前記湾曲板状体どうしを選択的に押圧・離脱させる操作把手と、からなるまつ毛カーラーに対して、前記弾性体部材及び前記湾曲板状体の少なくとも一方に対してマスカラ液を滲出させるマスカラ液滲出部と、該マスカラ液滲出部に対してマスカラ液を加圧送給するポンプ手段と、該ポンプ手段に対してマスカラ液を供給するマスカラ液タンクと、を付加した構成である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、まつ毛(アイラッシュ)カーラーに関し、特にマスカラ液を滲出せしめる機能を具備するマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
顔に化粧を施す場合、目、鼻、口、額等の存在を際立たせることが重要であることは良く知られている。特に、目自体並びに目の周囲にどのような化粧を施しどのように仕上げるかは化粧の重要ポイントであることは広く認められるところである。目またはその周辺の化粧には、目蓋周りに対するアイライン、アイシャドウ、眉毛に対する生え際の手入れ、アイブロー等があり、さらにまつ毛(アイラッシュ)のカールやマスカラ液の塗布による形態及び色彩を変化させる化粧等が広く利用されている。
【0003】
まつ毛に対する主な化粧として、上部まつ毛を上向きにカールさせることにより目自体を特に際立たせる処理が行われている。また、まつ毛に黒色その他の所望色彩のマスカラ液を塗布することによりまつ毛の存在を強調することにより目およびその周辺にメリハリをつける化粧も広く行われているところである。
【0004】
このようなまつ毛に関する化粧において、まつ毛をカールさせる処理は、カーラーによってまつ毛を根元側から先端にかけて複数箇所で挟みながら少しずつ湾曲させるものである。また、マスカラ液をまつ毛に塗布する処理は、マスカラ液容器に挿入されている小形ブラシまたは小形櫛状ブラシを抜き出してまつ毛に沿って動かしながらブラシに付着しているマスカラ液を塗布するものである。
【0005】
このような処理は鏡の前で片目を薄目程度とし、処理をしていない側の目で確認しながら行うものであるが、利き目や利き手の具合によって左右が同一に処理できないケースや目の周りに余分に付着させてしまうケースもあり、所要時間が長くなることが多い。特に、出勤その他の外出前や仕事開始前の慌しい時間帯に化粧するような場合は、気が急くこともあり満足な処理ができないことは日頃多く経験するところである。短時間に処理しようとすると左右アンバランスになるようなこともあり、その解決が望まれていた。
【0006】
このようにマスカラ液をまつ毛に付着させるには、手先の器用さ、訓練、慣れが必要となる。また、今日においてマスカラ化粧は10代や20代の女性にとってはごく当たり前となっているが、前記のようなマスカラ化粧の困難性の事情もあって、30代、40代以上の女性にはあまり浸透していないのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、まつ毛カーラーによるまつ毛カール処理を行った後にマスカラ液の塗布を効率よく実施することができるマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラーを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は、まつ毛をカールさせる際に当接する略上目蓋の形状に湾曲した弾性体部材12と、該弾性体との間でまつ毛を押圧することによりまつ毛先端部を上向きにカールさせるための湾曲板状体14と、前記弾性体部材及び前記湾曲板状体どうしを選択的に押圧・離脱させる操作把手18と、を備えたまつ毛カーラーにおいて、前記弾性体部材12及び前記湾曲板状体14の少なくとも一方に対してマスカラ液を滲出させるマスカラ液滲出部20と、該マスカラ液滲出部に対してマスカラ液を加圧送給するポンプ手段22と、該ポンプ手段に対してマスカラ液を供給するマスカラ液タンク24と、を具備するマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラーによって解決される。
【0009】
この場合、マスカラ液滲出部20は、前記弾性体部材12側に付加するか、あるいは湾曲板状体14側に付加するかは、任意である。また、マスカラ液滲出部20は、マスカラ液をまつ毛に塗布する際にのみ露出し、それ以外の、まつ毛をカールさせるカーラーとして使用する際または収納する際には、マスカラ液滲出を防ぎかつ液の固化を防止するための滲出部閉鎖カバーによって被覆されるように構成することができる。
【0010】
この滲出部閉鎖カバーの構成としては、マスカラ液滲出部20に形成された滲出孔を針状突起により個々に閉塞するもの等を採用でき、マスカラ液滲出部に対して手動により取り外し可能としてもよく、また閉鎖カバーを前記弾性体部材12側又は湾曲板状体14側に取り付け、本発明のまつ毛カーラーをカーラーとしてあるいはマスカラ化粧用として使用する際には、それぞれの部材12、14から外側位置に退避するように構成することもできる。
【0011】
前述のように構成された本発明のマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラーによれば、まつ毛にカールを与える処理の間は、従来から存在するまつ毛カーラー(アイラッシュカーラーまたはアイラッシュビューラー)と同様に使用することができる。まつ毛にマスカラ液を塗布する場合には、マスカラ液滲出部を露出させた後マスカラ液ポンプ手段を作用させることにより所要量のマスカラ液を滲出させ、まつ毛カーラーを使用するときよりも軽く圧接しながらまつ毛に接触させることによりまつ毛全体にマスカラ液を塗布するものである。
【0012】
このようなマスカラ液の塗布は、まつ毛全体をほぼカバーする大きさのマスカラ液滲出部によって塗布されるから、従来の小形のブラシや櫛(コーム)形ブラシによって塗布するよりも短時間で容易かつ均一に処理することができる。
【0013】
マスカラ液塗布後は、マスカラ液滲出部に残留する少量のマスカラ液を拭き取った後に閉鎖カバーでカバーする。この閉鎖カバーによって、不使用時におけるマスカラ液の不要な滲出を防ぎ、さらにマスカラ液が滲出部およびその内部送給管内部において固化し、あるいは目詰まりを起こす事態を防止すると共にマスカラ液滲出部周囲を清潔に保持することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図を参照しつつ本発明の実施の形態について開示する。図1は、本発明にかかるまつ毛カーラー10の1例を示すものであり、まつ毛カーラーは、平均的な上目蓋に沿うような湾曲部として形成された弾性体部材12、この弾性体部材に対応する湾曲体として形成され相互に接・離可能な湾曲板状体14、ピン16を支点として鋏の柄と同様の構造を有し弾性体部材12および湾曲板状体14両者の接・離操作を行うための操作把手18を備えたまつ毛カーラーを基本構造とする。
【0015】
マスカラ液塗布処理機構としては、湾曲板状体14に対応するように弾性体部材12の上部へ選択的に移動せしめられるように形成されたマスカラ液滲出部20、マスカラ液滲出部20に対して所望量のマスカラ液を滲出せしめるマスカラ液ポンプ手段22、マスカラ液を適時補給するマスカラ液タンク24を備えている。
【0016】
この実施の形態においては、まつ毛カール処理モードとマスカラ液塗布モードとが切り替え可能に構成される。なお、マスカラ液滲出部20に対しては、不使用時ならびにまつ毛カール処理モード時においてマスカラ液の滲出を防止すると共にマスカラ液の固化を防止する閉鎖カバーを設けることが望ましい。この閉鎖カバーは、マスカラ液滲出部20に形成された滲出孔を針状突起により個々に閉塞するものであるとマスカラ液の滲出を確実に防止することができるため都合が良い。
【0017】
このように形成されたマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラー10では、まつ毛カール処理モードで使用する際には、マスカラ液滲出部20、マスカラ液ポンプ手段22ならびにマスカラ液タンク24等は、操作把手18の操作によって行われるまつ毛カール処理に対して支障のない位置に退避せしめられる。したがって、まつ毛カール処理モードでは従来のまつ毛カーラーと同様の操作によってまつ毛を好適にカールせしめることができる。
【0018】
まつ毛のカール処理が終了した後、マスカラ液塗布モードに切り替えるとマスカラ液滲出部20が湾曲弾性体12の上方を覆うようにせり出し、マスカラ液ポンプ手段22に対して操作把手18の運動が伝えられるように変化する。
【0019】
その結果、操作把手18を僅かな範囲で運動させることによりポンプ22を作動させ、接続チューブ26を介してマスカラ液滲出部20に所望量のマスカラ液を滲出させることができる。このような操作により予めマスカラ液が滲出しているマスカラ液滲出部20と湾曲板状体14とによってまつ毛を軽く挟みまつ毛先端方向へ移動させることにより適量のマスカラ液を均一に塗布することができる。なお、かかる構成おいて使用されるマスカラ液は、小形ブラシ類によって塗布されている在来品に比してやや粘度の低いものが適している。
【0020】
図2は、本発明にかかるマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラーの第1の実施例における主要部の配置及び構成を示す部分断面図である。まつ毛カーラーでまつ毛にカール処理を行う上方の湾曲板状体14と、この板状体の下端受けとなる湾曲弾性部材12と、を備えている。
【0021】
まつ毛カール処理モードにあっては、湾曲板状体14と湾曲弾性部材12が、上下からの矢印A、Bのように運動して、両者間に挟まれるまつ毛(図示していない)を根元から先端側に繰り返し押圧することによりまつ毛が先端にかけて上向きになるようにカール処理を行う。また、マスカラ液滲出部20は、まつ毛カール処理モードにあっては、実線で図示した位置に退避している。
【0022】
マスカラ液塗布モードに切り替えられると、マスカラ液滲出部20が破線で示すように両頭矢印Xのように回動して湾曲弾性体12の上方に移動するように構成される。このマスカラ液滲出部20は、上方に所要数の滲出孔が設けられた管状体によって構成される。なお、マスカラ液滲出部20は、使用者のまつ毛の横幅や形状等に応じてS、M、Lの各サイズや湾曲状態等に応じて複数種類用意されていて使用者により選択可能であると都合が良い。
【0023】
このマスカラ液滲出部20を形成する管状体の1端または両端からは、マスカラ液ポンプ22に対する両頭矢印Yのような運動によって適量のマスカラ液が接続チューブ26を介して矢印Zのように送り込まれて、図示していない滲出孔から滲出し、表面張力により上方に盛り上った状態となる。このマスカラ液ポンプ22は、まつ毛カーラーの操作把手18の操作、または別途設けられる切り替えレバー等による両頭矢印Yのような外力が与えられる。
【0024】
マスカラ液ポンプ22に対しては、マスカラ液タンク24から常時または適時にマスカラ液が供給される。なお、本実施例においては、マスカラ液ポンプ22とマスカラ液タンク24とを分離して示しているが、例えば、プラスチック弾性容器としておき、外部からの押圧によりこの弾性容器の容積を圧迫可能に形成した容器・ポンプ兼用の一体品とすることも可能である。さらに、このように形成された容器及びポンプに対して、別個の容器から必要に応じて補充可能に構成することもできる。
【0025】
このような構成において、マスカラ液滲出部20には、図示されていない閉鎖カバーが設けられていて、まつ毛カール処理モード時または不使用時には簡易な操作によりカバーされるように構成されている。
【0026】
これは、前述のようにマスカラ液の不要な滲出を防止し、マスカラ液の固化、滲出口の目詰まりを予防するためである。なお、このような閉鎖カバーに加えて、この閉鎖カバーが施された状態で、少なくともマスカラ液滲出部20及び閉鎖カバーを一体として、より機密性の高い保護容器で包囲するように構成するとさらに都合が良い。
【0027】
また、この保護容器はマスカラ液に使用される溶剤と同種の溶剤雰囲気が形成されるものであるとなお都合が良い。このような保護容器は、長期間にわたり不使用状態が継続する場合や旅行等に持参する場合等に、固化や目詰まりが進行するような事態やマスカラ液の不所望の漏出により周囲を汚染せしめる事態等を防止する上で好ましい。なお、このような保護容器はまつ毛カーラーの先端部、さらにはまつ毛カーラー全体を収納密閉するものであっても良い。
【0028】
【発明の効果】
本発明にかかるマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラーによれば、本来のまつ毛カール処理を従来通りに実行するまつ毛カール処理モードに加えて、マスカラ液塗布を希望する際に切り替え操作によりマスカラ液塗布モードを選択することができる。
【0029】
マスカラ液塗布モードが選択されると、マスカラ液滲出部がまつ毛に直接接触する部位に移動して、マスカラ液の加圧送給操作によりマスカラ液が滲出し、その後湾曲板状体との間でまつ毛を軽く挟む操作を行うことにより、まつ毛全体に適量のマスカラ液の塗布が行われる。
【0030】
このようなマスカラ液塗布処理の所要操作時間は、従来の小形ブラシを使用する場合に比して大幅に短縮することが可能である上、均一な塗布処理が期待でき、外出前、接客前、仕事開始前等の貴重な時間の有功利用が可能となる。また、マスカラ化粧に不慣れな年代層の女性に対してもマスカラ化粧を普及させることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラーの構成例を示す斜視図である。
【図2】本発明にかかるマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラーの主要部配置例および動作状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 まつ毛カーラー
12 弾性体部材
14 湾曲板状体
16 支点
18 操作把手
20 マスカラ液滲出部
22 マスカラ液ポンプ
24 マスカラ液タンク
【発明の属する技術分野】
本発明は、まつ毛(アイラッシュ)カーラーに関し、特にマスカラ液を滲出せしめる機能を具備するマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
顔に化粧を施す場合、目、鼻、口、額等の存在を際立たせることが重要であることは良く知られている。特に、目自体並びに目の周囲にどのような化粧を施しどのように仕上げるかは化粧の重要ポイントであることは広く認められるところである。目またはその周辺の化粧には、目蓋周りに対するアイライン、アイシャドウ、眉毛に対する生え際の手入れ、アイブロー等があり、さらにまつ毛(アイラッシュ)のカールやマスカラ液の塗布による形態及び色彩を変化させる化粧等が広く利用されている。
【0003】
まつ毛に対する主な化粧として、上部まつ毛を上向きにカールさせることにより目自体を特に際立たせる処理が行われている。また、まつ毛に黒色その他の所望色彩のマスカラ液を塗布することによりまつ毛の存在を強調することにより目およびその周辺にメリハリをつける化粧も広く行われているところである。
【0004】
このようなまつ毛に関する化粧において、まつ毛をカールさせる処理は、カーラーによってまつ毛を根元側から先端にかけて複数箇所で挟みながら少しずつ湾曲させるものである。また、マスカラ液をまつ毛に塗布する処理は、マスカラ液容器に挿入されている小形ブラシまたは小形櫛状ブラシを抜き出してまつ毛に沿って動かしながらブラシに付着しているマスカラ液を塗布するものである。
【0005】
このような処理は鏡の前で片目を薄目程度とし、処理をしていない側の目で確認しながら行うものであるが、利き目や利き手の具合によって左右が同一に処理できないケースや目の周りに余分に付着させてしまうケースもあり、所要時間が長くなることが多い。特に、出勤その他の外出前や仕事開始前の慌しい時間帯に化粧するような場合は、気が急くこともあり満足な処理ができないことは日頃多く経験するところである。短時間に処理しようとすると左右アンバランスになるようなこともあり、その解決が望まれていた。
【0006】
このようにマスカラ液をまつ毛に付着させるには、手先の器用さ、訓練、慣れが必要となる。また、今日においてマスカラ化粧は10代や20代の女性にとってはごく当たり前となっているが、前記のようなマスカラ化粧の困難性の事情もあって、30代、40代以上の女性にはあまり浸透していないのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、まつ毛カーラーによるまつ毛カール処理を行った後にマスカラ液の塗布を効率よく実施することができるマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラーを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は、まつ毛をカールさせる際に当接する略上目蓋の形状に湾曲した弾性体部材12と、該弾性体との間でまつ毛を押圧することによりまつ毛先端部を上向きにカールさせるための湾曲板状体14と、前記弾性体部材及び前記湾曲板状体どうしを選択的に押圧・離脱させる操作把手18と、を備えたまつ毛カーラーにおいて、前記弾性体部材12及び前記湾曲板状体14の少なくとも一方に対してマスカラ液を滲出させるマスカラ液滲出部20と、該マスカラ液滲出部に対してマスカラ液を加圧送給するポンプ手段22と、該ポンプ手段に対してマスカラ液を供給するマスカラ液タンク24と、を具備するマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラーによって解決される。
【0009】
この場合、マスカラ液滲出部20は、前記弾性体部材12側に付加するか、あるいは湾曲板状体14側に付加するかは、任意である。また、マスカラ液滲出部20は、マスカラ液をまつ毛に塗布する際にのみ露出し、それ以外の、まつ毛をカールさせるカーラーとして使用する際または収納する際には、マスカラ液滲出を防ぎかつ液の固化を防止するための滲出部閉鎖カバーによって被覆されるように構成することができる。
【0010】
この滲出部閉鎖カバーの構成としては、マスカラ液滲出部20に形成された滲出孔を針状突起により個々に閉塞するもの等を採用でき、マスカラ液滲出部に対して手動により取り外し可能としてもよく、また閉鎖カバーを前記弾性体部材12側又は湾曲板状体14側に取り付け、本発明のまつ毛カーラーをカーラーとしてあるいはマスカラ化粧用として使用する際には、それぞれの部材12、14から外側位置に退避するように構成することもできる。
【0011】
前述のように構成された本発明のマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラーによれば、まつ毛にカールを与える処理の間は、従来から存在するまつ毛カーラー(アイラッシュカーラーまたはアイラッシュビューラー)と同様に使用することができる。まつ毛にマスカラ液を塗布する場合には、マスカラ液滲出部を露出させた後マスカラ液ポンプ手段を作用させることにより所要量のマスカラ液を滲出させ、まつ毛カーラーを使用するときよりも軽く圧接しながらまつ毛に接触させることによりまつ毛全体にマスカラ液を塗布するものである。
【0012】
このようなマスカラ液の塗布は、まつ毛全体をほぼカバーする大きさのマスカラ液滲出部によって塗布されるから、従来の小形のブラシや櫛(コーム)形ブラシによって塗布するよりも短時間で容易かつ均一に処理することができる。
【0013】
マスカラ液塗布後は、マスカラ液滲出部に残留する少量のマスカラ液を拭き取った後に閉鎖カバーでカバーする。この閉鎖カバーによって、不使用時におけるマスカラ液の不要な滲出を防ぎ、さらにマスカラ液が滲出部およびその内部送給管内部において固化し、あるいは目詰まりを起こす事態を防止すると共にマスカラ液滲出部周囲を清潔に保持することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図を参照しつつ本発明の実施の形態について開示する。図1は、本発明にかかるまつ毛カーラー10の1例を示すものであり、まつ毛カーラーは、平均的な上目蓋に沿うような湾曲部として形成された弾性体部材12、この弾性体部材に対応する湾曲体として形成され相互に接・離可能な湾曲板状体14、ピン16を支点として鋏の柄と同様の構造を有し弾性体部材12および湾曲板状体14両者の接・離操作を行うための操作把手18を備えたまつ毛カーラーを基本構造とする。
【0015】
マスカラ液塗布処理機構としては、湾曲板状体14に対応するように弾性体部材12の上部へ選択的に移動せしめられるように形成されたマスカラ液滲出部20、マスカラ液滲出部20に対して所望量のマスカラ液を滲出せしめるマスカラ液ポンプ手段22、マスカラ液を適時補給するマスカラ液タンク24を備えている。
【0016】
この実施の形態においては、まつ毛カール処理モードとマスカラ液塗布モードとが切り替え可能に構成される。なお、マスカラ液滲出部20に対しては、不使用時ならびにまつ毛カール処理モード時においてマスカラ液の滲出を防止すると共にマスカラ液の固化を防止する閉鎖カバーを設けることが望ましい。この閉鎖カバーは、マスカラ液滲出部20に形成された滲出孔を針状突起により個々に閉塞するものであるとマスカラ液の滲出を確実に防止することができるため都合が良い。
【0017】
このように形成されたマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラー10では、まつ毛カール処理モードで使用する際には、マスカラ液滲出部20、マスカラ液ポンプ手段22ならびにマスカラ液タンク24等は、操作把手18の操作によって行われるまつ毛カール処理に対して支障のない位置に退避せしめられる。したがって、まつ毛カール処理モードでは従来のまつ毛カーラーと同様の操作によってまつ毛を好適にカールせしめることができる。
【0018】
まつ毛のカール処理が終了した後、マスカラ液塗布モードに切り替えるとマスカラ液滲出部20が湾曲弾性体12の上方を覆うようにせり出し、マスカラ液ポンプ手段22に対して操作把手18の運動が伝えられるように変化する。
【0019】
その結果、操作把手18を僅かな範囲で運動させることによりポンプ22を作動させ、接続チューブ26を介してマスカラ液滲出部20に所望量のマスカラ液を滲出させることができる。このような操作により予めマスカラ液が滲出しているマスカラ液滲出部20と湾曲板状体14とによってまつ毛を軽く挟みまつ毛先端方向へ移動させることにより適量のマスカラ液を均一に塗布することができる。なお、かかる構成おいて使用されるマスカラ液は、小形ブラシ類によって塗布されている在来品に比してやや粘度の低いものが適している。
【0020】
図2は、本発明にかかるマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラーの第1の実施例における主要部の配置及び構成を示す部分断面図である。まつ毛カーラーでまつ毛にカール処理を行う上方の湾曲板状体14と、この板状体の下端受けとなる湾曲弾性部材12と、を備えている。
【0021】
まつ毛カール処理モードにあっては、湾曲板状体14と湾曲弾性部材12が、上下からの矢印A、Bのように運動して、両者間に挟まれるまつ毛(図示していない)を根元から先端側に繰り返し押圧することによりまつ毛が先端にかけて上向きになるようにカール処理を行う。また、マスカラ液滲出部20は、まつ毛カール処理モードにあっては、実線で図示した位置に退避している。
【0022】
マスカラ液塗布モードに切り替えられると、マスカラ液滲出部20が破線で示すように両頭矢印Xのように回動して湾曲弾性体12の上方に移動するように構成される。このマスカラ液滲出部20は、上方に所要数の滲出孔が設けられた管状体によって構成される。なお、マスカラ液滲出部20は、使用者のまつ毛の横幅や形状等に応じてS、M、Lの各サイズや湾曲状態等に応じて複数種類用意されていて使用者により選択可能であると都合が良い。
【0023】
このマスカラ液滲出部20を形成する管状体の1端または両端からは、マスカラ液ポンプ22に対する両頭矢印Yのような運動によって適量のマスカラ液が接続チューブ26を介して矢印Zのように送り込まれて、図示していない滲出孔から滲出し、表面張力により上方に盛り上った状態となる。このマスカラ液ポンプ22は、まつ毛カーラーの操作把手18の操作、または別途設けられる切り替えレバー等による両頭矢印Yのような外力が与えられる。
【0024】
マスカラ液ポンプ22に対しては、マスカラ液タンク24から常時または適時にマスカラ液が供給される。なお、本実施例においては、マスカラ液ポンプ22とマスカラ液タンク24とを分離して示しているが、例えば、プラスチック弾性容器としておき、外部からの押圧によりこの弾性容器の容積を圧迫可能に形成した容器・ポンプ兼用の一体品とすることも可能である。さらに、このように形成された容器及びポンプに対して、別個の容器から必要に応じて補充可能に構成することもできる。
【0025】
このような構成において、マスカラ液滲出部20には、図示されていない閉鎖カバーが設けられていて、まつ毛カール処理モード時または不使用時には簡易な操作によりカバーされるように構成されている。
【0026】
これは、前述のようにマスカラ液の不要な滲出を防止し、マスカラ液の固化、滲出口の目詰まりを予防するためである。なお、このような閉鎖カバーに加えて、この閉鎖カバーが施された状態で、少なくともマスカラ液滲出部20及び閉鎖カバーを一体として、より機密性の高い保護容器で包囲するように構成するとさらに都合が良い。
【0027】
また、この保護容器はマスカラ液に使用される溶剤と同種の溶剤雰囲気が形成されるものであるとなお都合が良い。このような保護容器は、長期間にわたり不使用状態が継続する場合や旅行等に持参する場合等に、固化や目詰まりが進行するような事態やマスカラ液の不所望の漏出により周囲を汚染せしめる事態等を防止する上で好ましい。なお、このような保護容器はまつ毛カーラーの先端部、さらにはまつ毛カーラー全体を収納密閉するものであっても良い。
【0028】
【発明の効果】
本発明にかかるマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラーによれば、本来のまつ毛カール処理を従来通りに実行するまつ毛カール処理モードに加えて、マスカラ液塗布を希望する際に切り替え操作によりマスカラ液塗布モードを選択することができる。
【0029】
マスカラ液塗布モードが選択されると、マスカラ液滲出部がまつ毛に直接接触する部位に移動して、マスカラ液の加圧送給操作によりマスカラ液が滲出し、その後湾曲板状体との間でまつ毛を軽く挟む操作を行うことにより、まつ毛全体に適量のマスカラ液の塗布が行われる。
【0030】
このようなマスカラ液塗布処理の所要操作時間は、従来の小形ブラシを使用する場合に比して大幅に短縮することが可能である上、均一な塗布処理が期待でき、外出前、接客前、仕事開始前等の貴重な時間の有功利用が可能となる。また、マスカラ化粧に不慣れな年代層の女性に対してもマスカラ化粧を普及させることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラーの構成例を示す斜視図である。
【図2】本発明にかかるマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラーの主要部配置例および動作状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 まつ毛カーラー
12 弾性体部材
14 湾曲板状体
16 支点
18 操作把手
20 マスカラ液滲出部
22 マスカラ液ポンプ
24 マスカラ液タンク
Claims (4)
- まつ毛をカールさせる際に当接する略上目蓋の形状に湾曲した弾性体部材と、該弾性体との間でまつ毛を押圧することによりまつ毛先端部を上向きにカールさせるための湾曲板状体と、前記弾性体部材及び前記湾曲板状体どうしを選択的に押圧・離脱動作を行う操作把手と、からなるまつ毛カーラーにおいて、
前記弾性体部材及び前記湾曲板状体の少なくとも一方に対してマスカラ液を滲出させるマスカラ液滲出部と、該マスカラ液滲出部に対してマスカラ液を加圧送給するマスカラ液ポンプ手段と、該ポンプ手段に対してマスカラ液を供給するマスカラ液タンクと、を具備することを特徴とするマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラー。 - 前記マスカラ液滲出部が前記略目蓋の形状に湾曲した弾性体部材に形成されることを特徴とする請求項1に記載のマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラー。
- 前記マスカラ液滲出部が前記湾曲板状体に沿って設けられることを特徴とする請求項1に記載のマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラー。
- 前記マスカラ液滲出部に対して、マスカラ液の滲出を希望しない場合に被覆される滲出部閉鎖カバーが設けられることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のマスカラ液塗布機能を備えたまつ毛カーラー。
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