JP2004120491A - 宅用装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】SS方式からPDS方式に変更される場合や、PDS方式からSS方式に変更される場合であっても、同じ装置で対応することが可能な宅用装置を提供すること。
【解決手段】PDS/SS識別処理部13aは、局側装置からの光信号を検出後、所定時間内にPDS方式の制御フレームを検出したか否かによって方式を識別し、PDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19を切替える。したがって、PDS方式であるかSS方式であるかを自動的に判定して変更することができ、同じ宅用装置でPDS方式およびSS方式に対応することが可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】PDS/SS識別処理部13aは、局側装置からの光信号を検出後、所定時間内にPDS方式の制御フレームを検出したか否かによって方式を識別し、PDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19を切替える。したがって、PDS方式であるかSS方式であるかを自動的に判定して変更することができ、同じ宅用装置でPDS方式およびSS方式に対応することが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光アクセスサービス用の宅用装置に関し、特に、SS(Single Star)方式とPDS(Passive Double Star)方式とを選択的に切替えて通信を行なう宅用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットが広く普及しており、利用者は世界各地で運営されているサイトの様々な情報にアクセスし、その情報を入手することが可能である。それに伴って、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)、光アクセスサービスなどのブロードバンドアクセスに対する要望も急速に高まってきている。
【0003】
光アクセスサービスの構成方法として、SS方式、PDS方式などを挙げることができる。SS方式においては、加入者側の光加入者線終端装置(以下、宅用装置と呼ぶ。)の構成が単純になり、帯域が広くなるといったメリットがあるが、光ファイバや光信号の送受信装置が加入者ごとに必要になるため比較的コストが高くなる。
【0004】
一方、PDS方式においては、光ファイバや伝送装置を複数の加入者で共用するので、システム全体として経済的になるといったメリットがあるが、複数の加入者の共用により帯域が狭くなる場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、SS方式の宅用装置と、PDS方式の宅用装置とは全く別の装置となっているため、たとえば広い帯域を確保するためにPDS方式からSS方式に変更する場合には、宅用装置自体を変更しなければならなかった。また、逆にシステム全体の経済性を優先してSS方式からPDS方式に変更する場合にも、宅用装置自体を変更しなければならなかった。そのため、宅用装置の変更によりコストが高くなったり、手間がかかったりするといった問題点があった。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、SS方式からPDS方式に変更される場合や、PDS方式からSS方式に変更される場合であっても、同じ装置で対応することが可能な宅用装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の宅用装置は、光信号によって局側装置との間でデータを送受信する宅用装置であって、SS方式でデータの送受信を行なうための第1の送受信手段と、PDS方式でデータの送受信を行なうための第2の送受信手段と、局側装置からの光信号を検出後、所定時間内にPDS方式の制御フレームを検出したか否かによって方式を識別するための識別手段と、識別手段による識別結果に応じて、第1の送受信手段および第2の送受信手段を切替えるための切替手段とを含む。
【0008】
識別手段が、局側装置からの光信号を検出後、所定時間内にPDS方式の制御フレームを検出したか否かによって方式を識別するので、自動的に方式を変更することができ、同じ宅用装置でPDS方式およびSS方式に対応することが可能となる。
【0009】
請求項2に記載の宅用装置は、請求項1記載の宅用装置であって、識別手段は、制御フレームに含まれる情報からCRCを算出し、制御フレームに含まれるCRCと一致するか否かによって方式を識別する。
【0010】
したがって、制御フレームがPDS方式であるか否かを容易に識別することが可能となる。
【0011】
請求項3に記載の宅用装置は、請求項1記載の宅用装置であって、識別手段は制御フレームに含まれる方式を識別するための情報を抽出して方式を識別する。
【0012】
したがって、制御フレームがPDS方式であるか否かを容易に識別することが可能となる。
【0013】
請求項4に記載の宅用装置は、光信号によって局側装置との間でデータを送受信する宅用装置であって、SS方式でデータの送受信を行なうための第1の送受信手段と、PDS方式でデータの送受信を行なうための第2の送受信手段と、局側装置からの光信号を検出後、FEFIを検出したか否かによって方式を識別するための識別手段と、識別手段による識別結果に応じて、第1の送受信手段および第2の送受信手段を切替えるための切替手段とを含む。
【0014】
識別手段が、局側装置からの光信号を検出後、FEFIを検出したか否かによって方式を識別するので、自動的に方式を変更することができ、同じ宅用装置でPDS方式およびSS方式に対応することが可能となる。
【0015】
請求項5に記載の宅用装置は、光信号によって局側装置との間でデータを送受信する宅用装置であって、SS方式でデータの送受信を行なうための第1の送受信手段と、PDS方式でデータの送受信を行なうための第2の送受信手段と、局側装置から受信したフレームがSS方式の保守フレームであるか、PDS方式の制御フレームであるかによって方式を識別するための識別手段と、識別手段による識別結果に応じて、第1の送受信手段および前記第2の送受信手段を切替えるための切替手段とを含む。
【0016】
識別手段が、局側装置から受信したフレームがSS方式の保守フレームであるか、PDS方式の制御フレームであるかによって方式を識別するので、自動的に方式を変更することができ、同じ宅用装置でPDS方式およびSS方式に対応することが可能となる。
【0017】
請求項6に記載の宅用装置は、光信号によって局側装置との間でデータを送受信する宅用装置であって、SS方式でデータの送受信を行なうための第1の送受信手段と、PDS方式でデータの送受信を行なうための第2の送受信手段と、局側装置から受信した方式識別フレームに含まれる方式を識別するための情報に応じて、方式を識別するための識別手段と、識別手段による識別結果に応じて、第1の送受信手段および第2の送受信手段を切替えるための切替手段とを含む。
【0018】
識別手段が、局側装置から受信した方式識別フレームに含まれる方式を識別するための情報に応じて、方式を識別するので、自動的に方式を変更することができ、同じ宅用装置でPDS方式およびSS方式に対応することが可能となる。
【0019】
請求項7に記載の宅用装置は、請求項1〜6のいずれかに記載の宅用装置であって、さらに局側装置から受信した光信号を電気信号に変換し、電気信号を光信号に変換して局側装置に送信するための変換手段を含み、変換手段は、起動時において内部の光送信デバイスを点灯せずに受信動作のみを行ない、識別手段によって方式が識別されたときに光送信デバイスを点灯する。
【0020】
したがって、光送信デバイスの点灯時間を減らして消費電力を削減することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
まず、図8を参照して、イーサネット(R)の規格であるIEEE(the Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)802.3におけるプロトコル階層について簡単に説明する。100Mbps/1Gbpsイーサネット(R)PON(Passive Optical Network)および100Mbps/1Gbpsイーサネット(R)SSも、基本的にはこのプロトコル階層に従っている。
【0022】
図8に示すプロトコル階層は、主にデータリンク層および物理層についてのものであり、MAC(Media Access Control)101、RS(Reconcillation Sublayer)102、GMII(Giga bit Medium Independent Interface)/MII(Medium Independent Interface)103、PCS(Physical Coding Sublayer)104、PMA(Physical Medium Attachment)105およびPMD(Physical Medium Dependent)106を含む。
【0023】
MAC101は、半二重モードおよび全二重モードのモード制御を行ない、データ転送の衝突を避けて効率的にデータ転送を行なう機能を有する。RS102は、データ転送の調停を行なう機能を有する。
【0024】
GMII/MII103は、MAC101が物理層の機能を使う際に、伝送メディアが異なっていても共通のインタフェースを利用できるように、伝送メディアの差を吸収する機能を有する。
【0025】
PCS104は、GMII/MII103を介してMAC101から転送された符号を、100Mbps/1Gbpsの速度で伝送するのに適した伝送符号に変換する機能、およびPMA105から転送された伝送符号をMAC101が理解できる符号に変換する機能を有する。
【0026】
PMA105は、PCS104によって符号化されたパラレルデータを、伝送メディアが送信するのに適したシリアルデータに変換する機能、およびPMD106から転送されたシリアルデータをパラレルデータに変換する機能を有する。
PMD106は、PMA105から転送されたシリアルデータを、それぞれの伝送メディアに応じて、光のオン/オフ信号等に変換する機能を有する。
【0027】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態における宅用装置の概略構成を示すブロック図である。この宅用装置は、光リンク部11と、PHY(PHYsical layer protocol)部12と、PDS/SS識別処理部13aと、PDS下り信号処理部14と、SS下り信号処理部15と、PDS/SS下り信号切替部16と、PDS上り信号処理部17と、SS上り信号処理部18と、PDS/SS上り信号切替部19と、共通処理部20とを含む。
【0028】
光リンク部11は、光データ回線を介して受信した光信号を電気信号に変換し、PHY部12に転送する。また、光リンク部11は、PHY部12から転送された電気信号を光信号に変換し、光データ回線を介して局側装置に送信する。この光リンク部11は、主に図8に示すPMD106の機能を実現する。
【0029】
PHY部12は、光リンク部11から転送されたシリアルデータをパラレルデータに変換した後、MAC101が理解できるデータに変換して、PDS/SS識別処理部13aおよびPDS/SS下り信号切替部16に転送する。また、PHY部12は、PDS上り信号処理部17またはSS上り信号処理部18から転送されたデータに対して所定の符号化を行ない、シリアルデータに変換して光リンク部11に転送する。このPHY部12は、主に図8に示すPCS104およびPMA105の機能を実現する。
【0030】
PDS/SS識別処理部13aは、PHY部12から転送されたデータを参照して、PDS方式によるデータ伝送であるかSS方式によるデータ伝送であるかを識別する。なお、PDS/SS識別処理部13aの処理の詳細は後述する。
【0031】
PDS下り信号処理部14は、PHY部12から転送されたPDS方式のデータ(フレーム)の中継、削除などの制御を行なう。PDS下り信号処理部14は、フレームに含まれるMACアドレスが宅用装置に接続された端末宛てであればそのフレームを取込み、データを抽出して共通処理部20に転送する。このPDS下り信号処理部14は、主に図8に示すMAC101の機能を実現する。
【0032】
SS下り信号処理部15は、PHY部12から転送されたSS方式のデータ(フレーム)の中継、削除などの制御を行なう。SS下り信号処理部15は、フレームに含まれるデータを抽出して共通処理部20に転送する。このSS下り信号処理部15は、主に図8に示すMAC101の機能を実現する。
【0033】
PDS/SS下り信号切替部16は、PDS/SS識別処理部13aによる識別結果に応じて、PHY部12から出力されたデータをPDS下り信号処理部14およびSS下り信号処理部15のいずれかに選択的に転送する。
【0034】
PDS上り信号処理部17は、共通処理部20から出力されたデータを受け、PDS方式のフレームを生成してPHY部12に転送する。このPDS上り信号処理部17は、主に図8に示すMAC101の機能を実現する。
【0035】
SS上り信号処理部18は、共通処理部20から出力されたデータを受け、SS方式のフレームを生成してPHY部12に転送する。このSS上り信号処理部18は、主に図8に示すMAC101の機能を実現する。
【0036】
PDS/SS上り信号切替部19は、PDS/SS識別処理部13aによる識別結果に応じて、共通処理部20から出力されたデータをPDS上り信号処理部17およびSS上り信号処理部18のいずれかに選択的に転送する。
【0037】
共通処理部20は、PDS下り信号処理部14またはSS下り信号処理部15から転送されたデータを、宅用装置に接続される端末に転送する。また、共通処理部20は、宅用装置に接続される端末から転送されたデータを、PDS/SS上り信号切替部19に転送する。
【0038】
図2は、本発明の第1の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13aの識別方法を説明するための図である。図2(a)は、SS方式のフレームフォーマットを示しており、SPD(Start of Packet Delimiter)/SSD(Start of Stream Delimiter)と、6バイトのPA(PreAmble)と、SFD(Start of Frame Delimiter)と、MACクライアント・データとを含む。
【0039】
SS方式において、局側装置は、IEEE802.3に規定されるフレームを送信する。また、局側装置がリンクアップを検出するまで、原則として局側装置はフレームを宅用装置に送信しない。
【0040】
図2(b)は、PDS方式のフレームフォーマットを示しており、SPD/SSDと、6バイトの制御データと、CRC(Cyclic Redundancy Check)と、MACクライアント・データとを含む。
【0041】
PDS方式においては、プリアンブル部が制御データとして使用されており、先頭から7バイト目までに対応するCRCが8バイト目に格納される。また、局側装置は、常に定期的に制御フレームを宅用装置に送信している。
【0042】
光リンク部11が連続して光信号を検出している状態において、PDS/SS識別処理部13aは、PHY部12から転送されたフレームのプリアンブル部(制御データ)を検出し、先頭から7バイト目までのCRCを算出して、フレームに含まれるCRCの値と比較する。PDS/SS識別処理部13aは、CRCが一致するフレームを連続して3回受信した場合には、光データ回線がPDS方式で運用されていると判断する。
【0043】
また、光リンク部11が光信号を一定時間継続して検出しているにもかかわらず、PDS方式と判断できるフレームを受信しなかった場合には、PDS/SS識別処理部13aは、その光データ回線がSS方式で運用されていると判断する。ここで、一定時間とは、PDS方式における制御フレーム送信間隔の10倍とする。
【0044】
なお、本実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13aは、プリアンブル部(制御データ)を検出してPDS方式であるかSS方式であるかを判定しているため、図8のPCS104に相当している。
【0045】
また、光リンク部11は、起動時においては内部の光送信デバイスを点灯せずに、光信号の受信のみを行なう。そして、PDS/SS識別処理部13aによって方式が識別されたときに、光リンク部11は光送信デバイスを点灯して送信動作を開始するようにしてもよい。
【0046】
以上説明したように、本実施の形態における宅用装置によれば、PDS/SS識別処理部13aがPHY部12から転送されたフレームに含まれるプリアンブル部(制御データ)を検出し、そのCRCが一致するか否かによってPDS方式であるかSS方式であるかを判定し、PDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19を切替えるようにしたので、SS方式からPDS方式に変更される場合や、PDS方式からSS方式に変更される場合であっても、同じ宅用装置で対応することができ、変更に伴うコストや手間の削減が可能となった。
【0047】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態における宅用装置の概略構成は、図1に示す第1の実施の形態における宅用装置の概略構成と比較して、PDS/SS識別処理部の機能が異なる点のみが異なる。したがって、重複する構成および機能の詳細な説明は繰返さない。なお、本実施の形態におけるPDS/SS識別処理部の参照符号を13bとして説明する。
【0048】
図3は、本発明の第2の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13bの識別方法を説明するための図である。図3(a)は、SS方式のフレームフォーマットを示しており、SPD/SSDと、6バイトのPAと、SFDと、MACクライアント・データとを含む。
【0049】
SS方式において、局側装置は、IEEE802.3に規定されるフレームを送信する。また、局側装置がリンクアップを検出するまで、原則として局側装置はフレームを送信しない。
【0050】
図3(b)は、PDS方式のフレームフォーマットを示しており、SPD/SSDと、6バイトのPAまたは制御データと、SFDと、MACクライアント・データとを含む。
【0051】
図3(c)は、PDS方式の制御フレームのフォーマットを示しており、SPD/SSDと、6バイトのPAまたは制御データと、SFDと、DA(Destination Address)と、SA(Source Address)と、EtherType(0x8808)と、制御データと、CRCとを含む。
【0052】
PDS方式においては、局側装置が、常に定期的に制御フレームを宅用装置に送信している。また、フレームフォーマットの8バイト目は、IEEE802.3に規定されるフレームと同様にSFDである。さらには、制御フレームのEtherTypeが0x8808であり、この値はSS方式においては使用されないとする。
【0053】
光リンク部11が連続して光信号を検出している状態において、PDS/SS識別処理部13bは、正しく受信したフレームのEtherTypeが0x8808であれば、光データ回線がPDS方式で運用されていると判断する。
【0054】
また、光リンク部11が光信号を一定時間継続して検出しているにもかかわらず、PDS方式と判断できるフレームを受信しなかった場合には、PDS/SS識別処理部13bは、その光データ回線がSS方式で運用されていると判断する。ここで、一定時間とは、PDS方式における制御フレーム送信間隔の10倍とする。
【0055】
なお、本実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13bは、制御フレームに含まれるEtherTypeが0x8808であるか否かを判定してPDS方式であるかSS方式であるかを判定しているため、図8のMAC101に相当している。
【0056】
以上説明したように、本実施の形態における宅用装置によれば、PDS/SS識別処理部13bがPHY部12から転送された制御フレームに含まれるEtherTypeが0x8808であるか否かによってPDS方式であるかSS方式であるかを判定し、PDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19を切替えるようにしたので、SS方式からPDS方式に変更される場合や、PDS方式からSS方式に変更される場合であっても、同じ宅用装置で対応することができ、変更に伴うコストや手間の削減が可能となった。
【0057】
(第3の実施の形態)
図4は、本発明の第3の実施の形態における宅用装置の概略構成を示すブロック図である。この宅用装置は、光リンク部11と、PHY部12’と、PDS下り信号処理部14と、SS下り信号処理部15と、PDS/SS下り信号切替部16と、PDS上り信号処理部17と、SS上り信号処理部18と、PDS/SS上り信号切替え部19と、共通処理部20とを含む。なお、図1に示す本発明の第1の実施の形態における宅用装置と同じ構成および機能を有する部分については同じ参照符号を付すものとし、その詳細な説明は繰返さない。
【0058】
PHY部12’は、光データ回線を介して局側装置から送出されたFEFI(Far End Fault Indication)を検出し、PDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19にFEFI信号を出力する。SS方式においては、局側装置は光リンクがアップするまでFEFIを送出する。一方、PDS方式においては、局側装置がFEFIを送出することはない。
【0059】
光リンク部11が連続して光信号を検出している状態において、PHY部12’がFEFIを検出すると、FEFI信号によってPDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19を切替えて、SS下り信号処理部15およびSS上り信号処理部18が動作するように制御を行なう。また、PHY部12’がFEFIを検出しなければ、FEFI信号によってPDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19を切替えて、PDS下り信号処理部14およびPDS上り信号処理部17が動作するように制御を行なう。
【0060】
なお、PHY部12’において、FEFIを検出するのは、100BASE−Xの場合にはPMA105に相当する部分であり、1000BASE−Xの場合にはPCS104に相当する部分である。
【0061】
以上説明したように、本実施の形態における宅用装置によれば、PHY部12’がFEFIを検出するか否かによってPDS方式であるかSS方式であるかを判定し、PDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19を切替えるようにしたので、SS方式からPDS方式に変更される場合や、PDS方式からSS方式に変更される場合であっても、同じ宅用装置で対応することができ、変更に伴うコストや手間の削減が可能となった。
【0062】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態における宅用装置の概略構成は、図1に示す第1の実施の形態における宅用装置の概略構成と比較して、PDS/SS識別処理部の機能が異なる点のみが異なる。したがって、重複する構成および機能の詳細な説明は繰返さない。なお、本実施の形態におけるPDS/SS識別処理部の参照符号を13cとして説明する。
【0063】
図5は、本発明の第4の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13cの識別方法を説明するための図である。図5(a)は、SS方式の一般フレームのフォーマットを示しており、SPD/SSDと、6バイトのPAと、SFDと、MACクライアント・データとを含む。
【0064】
図5(b)は、SS方式の保守フレームのフォーマットを示しており、SPD/SSDと、10バイトの保守フレーム・データと、CRCとを含む。
【0065】
SS方式において、局側装置は、光リンクがアップしているか否かにかかわらず、定期的にTTC(The telecommunication Technology Committee)標準TS−1000に準拠した保守フレームを送信する。この保守フレームは、SFDのない12バイトのプリアンブルのように見える。なお、12バイト目が、先頭から11バイト目までのCRCとなっている。
【0066】
図5(c)は、PDS方式の一般フレームのフォーマットを示しており、SPD/SSDと、6バイトの制御データと、CRCと、MACクライアント・データとを含む。
【0067】
図5(d)は、PDS方式の制御フレームのフォーマットを示しており、SPD/SSDと、6バイトの制御データと、CRCとを含む。
【0068】
PDS方式においては、局側装置が、常に定期的に制御フレームを宅用装置に送信している。また、フレームフォーマットの8バイト目は、先頭から7バイト目までのCRCである。
【0069】
光リンク部11が連続して光信号を検出している状態において、PDS/SS識別処理部13cは、PHY部12から転送されたフレームのフレーム長が8バイトであり、そのプリアンブル部(制御データ)を検出し、先頭から7バイト目までのCRCを算出して、フレームに含まれるCRCの値と比較する。PDS/SS識別処理部13cは、CRCが一致する場合には当該フレームがPDS方式の制御フレームであると判断し、光データ回線がPDS方式で運用されていると判断する。
【0070】
また、PDS/SS識別処理部13cは、PHY部12から転送されたフレームのフレーム長が12バイトであり、その保守フレーム・データを検出し、先頭から11バイト目までのCRCを算出して、フレームに含まれるCRCの値と比較する。PDS/SS識別処理部13cは、CRCが一致する場合には当該フレームがSS方式の保守フレームであると判断し、光データ回線がSS方式で運用されていると判断する。
【0071】
なお、本実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13cは、制御データまたは保守フレーム・データを検出してPDS方式であるかSS方式であるかを判定しているため、図8のPCS104に相当している。
【0072】
以上説明したように、本実施の形態における宅用装置によれば、PDS/SS識別処理部13cがPHY部12から転送されたフレームに含まれる制御データまたは保守フレーム・データを検出し、そのCRCが一致するか否かによってPDS方式であるかSS方式であるかを判定し、PDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19を切替えるようにしたので、SS方式からPDS方式に変更される場合や、PDS方式からSS方式に変更される場合であっても、同じ宅用装置で対応することができ、変更に伴うコストや手間の削減が可能となった。
【0073】
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態における宅用装置の概略構成は、図1に示す第1の実施の形態における宅用装置の概略構成と比較して、PDS/SS識別処理部の機能が異なる点のみが異なる。したがって、重複する構成および機能の詳細な説明は繰返さない。なお、本実施の形態におけるPDS/SS識別処理部の参照符号を13dとして説明する。
【0074】
図6は、本発明の第5の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13dの識別方法を説明するための図である。図6は、SS/PDS方式を識別するための方式識別フレームのフォーマットを示しており、SPD/SSDと、SS/SPD識別子と、5バイトのプリアンブル(制御データ)と、CRCとを含む。
【0075】
SS/PDS識別子が、“1”のときに光データ回線がSS方式で運用されていることを示し、“2”のときに光データ回線がPDS方式で運用されていることを示している。一般のフレームにおいては、フレームの2バイト目が“1”および“2”にはならないものとする。なお、局側装置は、定期的に方式識別フレームを宅用装置に送信している。
【0076】
光リンク部11が連続して光信号を検出している状態において、PDS/SS識別処理部13dは、PHY部12から転送されたフレームのフレーム長が8バイトであり、そのプリアンブル部(制御データ)を検出し、先頭から7バイト目までのCRCを算出して、フレームに含まれるCRCの値と同じであることを確認して、当該フレームが方式識別フレームであることを確認する。そして、PDS/SS識別処理部13dは、1バイト目がSPDまたはSSDであるならば、2バイト目のSS/PDS識別子を抽出する。
【0077】
SS/PDS識別子の値が“1”であれば、光データ回線がSS方式で運用されていると判断する。また、SS/PDS識別子の値が“2”であれば、光データ回線がPDS方式で運用されていると判断する。
【0078】
なお、本実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13dは、方式識別フレームに含まれるSS/PDS識別子の値によってPDS方式であるかSS方式であるかを判定しているため、図8のPCS104に相当している。
【0079】
以上説明したように、本実施の形態における宅用装置によれば、PDS/SS識別処理部13dがPHY部12から転送された方式識別フレームに含まれるSS/PDS識別子の値によってPDS方式であるかSS方式であるかを判定し、PDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19を切替えるようにしたので、SS方式からPDS方式に変更される場合や、PDS方式からSS方式に変更される場合であっても、同じ宅用装置で対応することができ、変更に伴うコストや手間の削減が可能となった。
【0080】
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施の形態における宅用装置の概略構成は、図1に示す第1の実施の形態における宅用装置の概略構成と比較して、PDS/SS識別処理部の機能が異なる点のみが異なる。したがって、重複する構成および機能の詳細な説明は繰返さない。なお、本実施の形態におけるPDS/SS識別処理部の参照符号を13eとして説明する。
【0081】
図7は、本発明の第6の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13eの識別方法を説明するための図である。図7は、SS/PDS方式を識別するための方式識別フレームのフォーマットを示しており、SPD/SSDと、6バイトのPA(制御データ)と、SFDと、DAと、SAと、EtherType(0x8808)と、SS/SPD識別子と、他の制御データ(padding)と、CRCとを含む。なお、MACクライアント・データ長は64バイトである。
【0082】
SS/PDS識別子が、“1”のときに光データ回線がSS方式で運用されていることを示し、“2”のときに光データ回線がPDS方式で運用されていることを示している。なお、局側装置は、定期的に方式識別フレームを宅用装置に送信している。
【0083】
光リンク部11が連続して光信号を検出している状態において、PDS/SS識別処理部13eは、PHY部12から転送されたMACクライアント・データ長が64バイトであり、そのプリアンブル部(制御データ)を検出し、先頭からCRCの前までのCRCを算出して、フレームに含まれるCRCの値と同じであることを確認して、当該フレームが方式識別フレームであることを確認する。そして、PDS/SS識別処理部13eは、SS/PDS識別子を抽出する。
【0084】
SS/PDS識別子の値が“1”であれば、光データ回線がSS方式で運用されていると判断する。また、SS/PDS識別子の値が“2”であれば、光データ回線がPDS方式で運用されていると判断する。
なお、本実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13eは、方式識別フレームに含まれるSS/PDS識別子の値によってPDS方式であるかSS方式であるかを判定しているため、図8のPCS104に相当している。
【0085】
以上説明したように、本実施の形態における宅用装置によれば、PDS/SS識別処理部13eがPHY部12から転送された方式識別フレームに含まれるSS/PDS識別子の値によってPDS方式であるかSS方式であるかを判定し、PDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19を切替えるようにしたので、SS方式からPDS方式に変更される場合や、PDS方式からSS方式に変更される場合であっても、同じ宅用装置で対応することができ、変更に伴うコストや手間の削減が可能となった。
【0086】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0087】
【発明の効果】
請求項1に記載の宅用装置によれば、識別手段が、局側装置からの光信号を検出後、所定時間内にPDS方式の制御フレームを検出したか否かによって方式を識別するので、自動的に方式を変更することができ、同じ宅用装置でPDS方式およびSS方式に対応することが可能となった。
【0088】
請求項2に記載の宅用装置によれば、制御フレームがPDS方式であるか否かを容易に識別することが可能となった。
【0089】
請求項3に記載の宅用装置によれば、制御フレームがPDS方式であるか否かを容易に識別することが可能となった。
【0090】
請求項4に記載の宅用装置によれば、識別手段が、局側装置からの光信号を検出後、FEFIを検出したか否かによって方式を識別するので、自動的に方式を変更することができ、同じ宅用装置でPDS方式およびSS方式に対応することが可能となった。
【0091】
請求項5に記載の宅用装置によれば、識別手段が、局側装置から受信したフレームがSS方式の保守フレームであるか、PDS方式の制御フレームであるかによって方式を識別するので、自動的に方式を変更することができ、同じ宅用装置でPDS方式およびSS方式に対応することが可能となった。
【0092】
請求項6に記載の宅用装置によれば、識別手段が、局側装置から受信した方式識別フレームに含まれる方式を識別するための情報に応じて、方式を識別するので、自動的に方式を変更することができ、同じ宅用装置でPDS方式およびSS方式に対応することが可能となった。
【0093】
請求項7に記載の宅用装置によれば、光送信デバイスの点灯時間を減らして消費電力を削減することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における宅用装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13aの識別方法を説明するための図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13bの識別方法を説明するための図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態における宅用装置の概略構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13cの識別方法を説明するための図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13dの識別方法を説明するための図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13eの識別方法を説明するための図である。
【図8】IEEE802.3におけるプロトコル階層を説明するための図である。
【符号の説明】
11 光リンク部、12,12’ PHY部、13a PDS/SS識別処理部、14 PDS下り信号処理部、15 SS下り信号処理部、16 PDS/SS下り信号切替部、17 PDS上り信号処理部、18 SS上り信号処理部、19 PDS/SS上り信号切替部、20 共通処理部、101 MAC、102 RS、103 GMII/MII、104 PCS、105 PMA、106 PMD。
【発明の属する技術分野】
本発明は、光アクセスサービス用の宅用装置に関し、特に、SS(Single Star)方式とPDS(Passive Double Star)方式とを選択的に切替えて通信を行なう宅用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットが広く普及しており、利用者は世界各地で運営されているサイトの様々な情報にアクセスし、その情報を入手することが可能である。それに伴って、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)、光アクセスサービスなどのブロードバンドアクセスに対する要望も急速に高まってきている。
【0003】
光アクセスサービスの構成方法として、SS方式、PDS方式などを挙げることができる。SS方式においては、加入者側の光加入者線終端装置(以下、宅用装置と呼ぶ。)の構成が単純になり、帯域が広くなるといったメリットがあるが、光ファイバや光信号の送受信装置が加入者ごとに必要になるため比較的コストが高くなる。
【0004】
一方、PDS方式においては、光ファイバや伝送装置を複数の加入者で共用するので、システム全体として経済的になるといったメリットがあるが、複数の加入者の共用により帯域が狭くなる場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、SS方式の宅用装置と、PDS方式の宅用装置とは全く別の装置となっているため、たとえば広い帯域を確保するためにPDS方式からSS方式に変更する場合には、宅用装置自体を変更しなければならなかった。また、逆にシステム全体の経済性を優先してSS方式からPDS方式に変更する場合にも、宅用装置自体を変更しなければならなかった。そのため、宅用装置の変更によりコストが高くなったり、手間がかかったりするといった問題点があった。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、SS方式からPDS方式に変更される場合や、PDS方式からSS方式に変更される場合であっても、同じ装置で対応することが可能な宅用装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の宅用装置は、光信号によって局側装置との間でデータを送受信する宅用装置であって、SS方式でデータの送受信を行なうための第1の送受信手段と、PDS方式でデータの送受信を行なうための第2の送受信手段と、局側装置からの光信号を検出後、所定時間内にPDS方式の制御フレームを検出したか否かによって方式を識別するための識別手段と、識別手段による識別結果に応じて、第1の送受信手段および第2の送受信手段を切替えるための切替手段とを含む。
【0008】
識別手段が、局側装置からの光信号を検出後、所定時間内にPDS方式の制御フレームを検出したか否かによって方式を識別するので、自動的に方式を変更することができ、同じ宅用装置でPDS方式およびSS方式に対応することが可能となる。
【0009】
請求項2に記載の宅用装置は、請求項1記載の宅用装置であって、識別手段は、制御フレームに含まれる情報からCRCを算出し、制御フレームに含まれるCRCと一致するか否かによって方式を識別する。
【0010】
したがって、制御フレームがPDS方式であるか否かを容易に識別することが可能となる。
【0011】
請求項3に記載の宅用装置は、請求項1記載の宅用装置であって、識別手段は制御フレームに含まれる方式を識別するための情報を抽出して方式を識別する。
【0012】
したがって、制御フレームがPDS方式であるか否かを容易に識別することが可能となる。
【0013】
請求項4に記載の宅用装置は、光信号によって局側装置との間でデータを送受信する宅用装置であって、SS方式でデータの送受信を行なうための第1の送受信手段と、PDS方式でデータの送受信を行なうための第2の送受信手段と、局側装置からの光信号を検出後、FEFIを検出したか否かによって方式を識別するための識別手段と、識別手段による識別結果に応じて、第1の送受信手段および第2の送受信手段を切替えるための切替手段とを含む。
【0014】
識別手段が、局側装置からの光信号を検出後、FEFIを検出したか否かによって方式を識別するので、自動的に方式を変更することができ、同じ宅用装置でPDS方式およびSS方式に対応することが可能となる。
【0015】
請求項5に記載の宅用装置は、光信号によって局側装置との間でデータを送受信する宅用装置であって、SS方式でデータの送受信を行なうための第1の送受信手段と、PDS方式でデータの送受信を行なうための第2の送受信手段と、局側装置から受信したフレームがSS方式の保守フレームであるか、PDS方式の制御フレームであるかによって方式を識別するための識別手段と、識別手段による識別結果に応じて、第1の送受信手段および前記第2の送受信手段を切替えるための切替手段とを含む。
【0016】
識別手段が、局側装置から受信したフレームがSS方式の保守フレームであるか、PDS方式の制御フレームであるかによって方式を識別するので、自動的に方式を変更することができ、同じ宅用装置でPDS方式およびSS方式に対応することが可能となる。
【0017】
請求項6に記載の宅用装置は、光信号によって局側装置との間でデータを送受信する宅用装置であって、SS方式でデータの送受信を行なうための第1の送受信手段と、PDS方式でデータの送受信を行なうための第2の送受信手段と、局側装置から受信した方式識別フレームに含まれる方式を識別するための情報に応じて、方式を識別するための識別手段と、識別手段による識別結果に応じて、第1の送受信手段および第2の送受信手段を切替えるための切替手段とを含む。
【0018】
識別手段が、局側装置から受信した方式識別フレームに含まれる方式を識別するための情報に応じて、方式を識別するので、自動的に方式を変更することができ、同じ宅用装置でPDS方式およびSS方式に対応することが可能となる。
【0019】
請求項7に記載の宅用装置は、請求項1〜6のいずれかに記載の宅用装置であって、さらに局側装置から受信した光信号を電気信号に変換し、電気信号を光信号に変換して局側装置に送信するための変換手段を含み、変換手段は、起動時において内部の光送信デバイスを点灯せずに受信動作のみを行ない、識別手段によって方式が識別されたときに光送信デバイスを点灯する。
【0020】
したがって、光送信デバイスの点灯時間を減らして消費電力を削減することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
まず、図8を参照して、イーサネット(R)の規格であるIEEE(the Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)802.3におけるプロトコル階層について簡単に説明する。100Mbps/1Gbpsイーサネット(R)PON(Passive Optical Network)および100Mbps/1Gbpsイーサネット(R)SSも、基本的にはこのプロトコル階層に従っている。
【0022】
図8に示すプロトコル階層は、主にデータリンク層および物理層についてのものであり、MAC(Media Access Control)101、RS(Reconcillation Sublayer)102、GMII(Giga bit Medium Independent Interface)/MII(Medium Independent Interface)103、PCS(Physical Coding Sublayer)104、PMA(Physical Medium Attachment)105およびPMD(Physical Medium Dependent)106を含む。
【0023】
MAC101は、半二重モードおよび全二重モードのモード制御を行ない、データ転送の衝突を避けて効率的にデータ転送を行なう機能を有する。RS102は、データ転送の調停を行なう機能を有する。
【0024】
GMII/MII103は、MAC101が物理層の機能を使う際に、伝送メディアが異なっていても共通のインタフェースを利用できるように、伝送メディアの差を吸収する機能を有する。
【0025】
PCS104は、GMII/MII103を介してMAC101から転送された符号を、100Mbps/1Gbpsの速度で伝送するのに適した伝送符号に変換する機能、およびPMA105から転送された伝送符号をMAC101が理解できる符号に変換する機能を有する。
【0026】
PMA105は、PCS104によって符号化されたパラレルデータを、伝送メディアが送信するのに適したシリアルデータに変換する機能、およびPMD106から転送されたシリアルデータをパラレルデータに変換する機能を有する。
PMD106は、PMA105から転送されたシリアルデータを、それぞれの伝送メディアに応じて、光のオン/オフ信号等に変換する機能を有する。
【0027】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態における宅用装置の概略構成を示すブロック図である。この宅用装置は、光リンク部11と、PHY(PHYsical layer protocol)部12と、PDS/SS識別処理部13aと、PDS下り信号処理部14と、SS下り信号処理部15と、PDS/SS下り信号切替部16と、PDS上り信号処理部17と、SS上り信号処理部18と、PDS/SS上り信号切替部19と、共通処理部20とを含む。
【0028】
光リンク部11は、光データ回線を介して受信した光信号を電気信号に変換し、PHY部12に転送する。また、光リンク部11は、PHY部12から転送された電気信号を光信号に変換し、光データ回線を介して局側装置に送信する。この光リンク部11は、主に図8に示すPMD106の機能を実現する。
【0029】
PHY部12は、光リンク部11から転送されたシリアルデータをパラレルデータに変換した後、MAC101が理解できるデータに変換して、PDS/SS識別処理部13aおよびPDS/SS下り信号切替部16に転送する。また、PHY部12は、PDS上り信号処理部17またはSS上り信号処理部18から転送されたデータに対して所定の符号化を行ない、シリアルデータに変換して光リンク部11に転送する。このPHY部12は、主に図8に示すPCS104およびPMA105の機能を実現する。
【0030】
PDS/SS識別処理部13aは、PHY部12から転送されたデータを参照して、PDS方式によるデータ伝送であるかSS方式によるデータ伝送であるかを識別する。なお、PDS/SS識別処理部13aの処理の詳細は後述する。
【0031】
PDS下り信号処理部14は、PHY部12から転送されたPDS方式のデータ(フレーム)の中継、削除などの制御を行なう。PDS下り信号処理部14は、フレームに含まれるMACアドレスが宅用装置に接続された端末宛てであればそのフレームを取込み、データを抽出して共通処理部20に転送する。このPDS下り信号処理部14は、主に図8に示すMAC101の機能を実現する。
【0032】
SS下り信号処理部15は、PHY部12から転送されたSS方式のデータ(フレーム)の中継、削除などの制御を行なう。SS下り信号処理部15は、フレームに含まれるデータを抽出して共通処理部20に転送する。このSS下り信号処理部15は、主に図8に示すMAC101の機能を実現する。
【0033】
PDS/SS下り信号切替部16は、PDS/SS識別処理部13aによる識別結果に応じて、PHY部12から出力されたデータをPDS下り信号処理部14およびSS下り信号処理部15のいずれかに選択的に転送する。
【0034】
PDS上り信号処理部17は、共通処理部20から出力されたデータを受け、PDS方式のフレームを生成してPHY部12に転送する。このPDS上り信号処理部17は、主に図8に示すMAC101の機能を実現する。
【0035】
SS上り信号処理部18は、共通処理部20から出力されたデータを受け、SS方式のフレームを生成してPHY部12に転送する。このSS上り信号処理部18は、主に図8に示すMAC101の機能を実現する。
【0036】
PDS/SS上り信号切替部19は、PDS/SS識別処理部13aによる識別結果に応じて、共通処理部20から出力されたデータをPDS上り信号処理部17およびSS上り信号処理部18のいずれかに選択的に転送する。
【0037】
共通処理部20は、PDS下り信号処理部14またはSS下り信号処理部15から転送されたデータを、宅用装置に接続される端末に転送する。また、共通処理部20は、宅用装置に接続される端末から転送されたデータを、PDS/SS上り信号切替部19に転送する。
【0038】
図2は、本発明の第1の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13aの識別方法を説明するための図である。図2(a)は、SS方式のフレームフォーマットを示しており、SPD(Start of Packet Delimiter)/SSD(Start of Stream Delimiter)と、6バイトのPA(PreAmble)と、SFD(Start of Frame Delimiter)と、MACクライアント・データとを含む。
【0039】
SS方式において、局側装置は、IEEE802.3に規定されるフレームを送信する。また、局側装置がリンクアップを検出するまで、原則として局側装置はフレームを宅用装置に送信しない。
【0040】
図2(b)は、PDS方式のフレームフォーマットを示しており、SPD/SSDと、6バイトの制御データと、CRC(Cyclic Redundancy Check)と、MACクライアント・データとを含む。
【0041】
PDS方式においては、プリアンブル部が制御データとして使用されており、先頭から7バイト目までに対応するCRCが8バイト目に格納される。また、局側装置は、常に定期的に制御フレームを宅用装置に送信している。
【0042】
光リンク部11が連続して光信号を検出している状態において、PDS/SS識別処理部13aは、PHY部12から転送されたフレームのプリアンブル部(制御データ)を検出し、先頭から7バイト目までのCRCを算出して、フレームに含まれるCRCの値と比較する。PDS/SS識別処理部13aは、CRCが一致するフレームを連続して3回受信した場合には、光データ回線がPDS方式で運用されていると判断する。
【0043】
また、光リンク部11が光信号を一定時間継続して検出しているにもかかわらず、PDS方式と判断できるフレームを受信しなかった場合には、PDS/SS識別処理部13aは、その光データ回線がSS方式で運用されていると判断する。ここで、一定時間とは、PDS方式における制御フレーム送信間隔の10倍とする。
【0044】
なお、本実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13aは、プリアンブル部(制御データ)を検出してPDS方式であるかSS方式であるかを判定しているため、図8のPCS104に相当している。
【0045】
また、光リンク部11は、起動時においては内部の光送信デバイスを点灯せずに、光信号の受信のみを行なう。そして、PDS/SS識別処理部13aによって方式が識別されたときに、光リンク部11は光送信デバイスを点灯して送信動作を開始するようにしてもよい。
【0046】
以上説明したように、本実施の形態における宅用装置によれば、PDS/SS識別処理部13aがPHY部12から転送されたフレームに含まれるプリアンブル部(制御データ)を検出し、そのCRCが一致するか否かによってPDS方式であるかSS方式であるかを判定し、PDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19を切替えるようにしたので、SS方式からPDS方式に変更される場合や、PDS方式からSS方式に変更される場合であっても、同じ宅用装置で対応することができ、変更に伴うコストや手間の削減が可能となった。
【0047】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態における宅用装置の概略構成は、図1に示す第1の実施の形態における宅用装置の概略構成と比較して、PDS/SS識別処理部の機能が異なる点のみが異なる。したがって、重複する構成および機能の詳細な説明は繰返さない。なお、本実施の形態におけるPDS/SS識別処理部の参照符号を13bとして説明する。
【0048】
図3は、本発明の第2の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13bの識別方法を説明するための図である。図3(a)は、SS方式のフレームフォーマットを示しており、SPD/SSDと、6バイトのPAと、SFDと、MACクライアント・データとを含む。
【0049】
SS方式において、局側装置は、IEEE802.3に規定されるフレームを送信する。また、局側装置がリンクアップを検出するまで、原則として局側装置はフレームを送信しない。
【0050】
図3(b)は、PDS方式のフレームフォーマットを示しており、SPD/SSDと、6バイトのPAまたは制御データと、SFDと、MACクライアント・データとを含む。
【0051】
図3(c)は、PDS方式の制御フレームのフォーマットを示しており、SPD/SSDと、6バイトのPAまたは制御データと、SFDと、DA(Destination Address)と、SA(Source Address)と、EtherType(0x8808)と、制御データと、CRCとを含む。
【0052】
PDS方式においては、局側装置が、常に定期的に制御フレームを宅用装置に送信している。また、フレームフォーマットの8バイト目は、IEEE802.3に規定されるフレームと同様にSFDである。さらには、制御フレームのEtherTypeが0x8808であり、この値はSS方式においては使用されないとする。
【0053】
光リンク部11が連続して光信号を検出している状態において、PDS/SS識別処理部13bは、正しく受信したフレームのEtherTypeが0x8808であれば、光データ回線がPDS方式で運用されていると判断する。
【0054】
また、光リンク部11が光信号を一定時間継続して検出しているにもかかわらず、PDS方式と判断できるフレームを受信しなかった場合には、PDS/SS識別処理部13bは、その光データ回線がSS方式で運用されていると判断する。ここで、一定時間とは、PDS方式における制御フレーム送信間隔の10倍とする。
【0055】
なお、本実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13bは、制御フレームに含まれるEtherTypeが0x8808であるか否かを判定してPDS方式であるかSS方式であるかを判定しているため、図8のMAC101に相当している。
【0056】
以上説明したように、本実施の形態における宅用装置によれば、PDS/SS識別処理部13bがPHY部12から転送された制御フレームに含まれるEtherTypeが0x8808であるか否かによってPDS方式であるかSS方式であるかを判定し、PDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19を切替えるようにしたので、SS方式からPDS方式に変更される場合や、PDS方式からSS方式に変更される場合であっても、同じ宅用装置で対応することができ、変更に伴うコストや手間の削減が可能となった。
【0057】
(第3の実施の形態)
図4は、本発明の第3の実施の形態における宅用装置の概略構成を示すブロック図である。この宅用装置は、光リンク部11と、PHY部12’と、PDS下り信号処理部14と、SS下り信号処理部15と、PDS/SS下り信号切替部16と、PDS上り信号処理部17と、SS上り信号処理部18と、PDS/SS上り信号切替え部19と、共通処理部20とを含む。なお、図1に示す本発明の第1の実施の形態における宅用装置と同じ構成および機能を有する部分については同じ参照符号を付すものとし、その詳細な説明は繰返さない。
【0058】
PHY部12’は、光データ回線を介して局側装置から送出されたFEFI(Far End Fault Indication)を検出し、PDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19にFEFI信号を出力する。SS方式においては、局側装置は光リンクがアップするまでFEFIを送出する。一方、PDS方式においては、局側装置がFEFIを送出することはない。
【0059】
光リンク部11が連続して光信号を検出している状態において、PHY部12’がFEFIを検出すると、FEFI信号によってPDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19を切替えて、SS下り信号処理部15およびSS上り信号処理部18が動作するように制御を行なう。また、PHY部12’がFEFIを検出しなければ、FEFI信号によってPDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19を切替えて、PDS下り信号処理部14およびPDS上り信号処理部17が動作するように制御を行なう。
【0060】
なお、PHY部12’において、FEFIを検出するのは、100BASE−Xの場合にはPMA105に相当する部分であり、1000BASE−Xの場合にはPCS104に相当する部分である。
【0061】
以上説明したように、本実施の形態における宅用装置によれば、PHY部12’がFEFIを検出するか否かによってPDS方式であるかSS方式であるかを判定し、PDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19を切替えるようにしたので、SS方式からPDS方式に変更される場合や、PDS方式からSS方式に変更される場合であっても、同じ宅用装置で対応することができ、変更に伴うコストや手間の削減が可能となった。
【0062】
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態における宅用装置の概略構成は、図1に示す第1の実施の形態における宅用装置の概略構成と比較して、PDS/SS識別処理部の機能が異なる点のみが異なる。したがって、重複する構成および機能の詳細な説明は繰返さない。なお、本実施の形態におけるPDS/SS識別処理部の参照符号を13cとして説明する。
【0063】
図5は、本発明の第4の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13cの識別方法を説明するための図である。図5(a)は、SS方式の一般フレームのフォーマットを示しており、SPD/SSDと、6バイトのPAと、SFDと、MACクライアント・データとを含む。
【0064】
図5(b)は、SS方式の保守フレームのフォーマットを示しており、SPD/SSDと、10バイトの保守フレーム・データと、CRCとを含む。
【0065】
SS方式において、局側装置は、光リンクがアップしているか否かにかかわらず、定期的にTTC(The telecommunication Technology Committee)標準TS−1000に準拠した保守フレームを送信する。この保守フレームは、SFDのない12バイトのプリアンブルのように見える。なお、12バイト目が、先頭から11バイト目までのCRCとなっている。
【0066】
図5(c)は、PDS方式の一般フレームのフォーマットを示しており、SPD/SSDと、6バイトの制御データと、CRCと、MACクライアント・データとを含む。
【0067】
図5(d)は、PDS方式の制御フレームのフォーマットを示しており、SPD/SSDと、6バイトの制御データと、CRCとを含む。
【0068】
PDS方式においては、局側装置が、常に定期的に制御フレームを宅用装置に送信している。また、フレームフォーマットの8バイト目は、先頭から7バイト目までのCRCである。
【0069】
光リンク部11が連続して光信号を検出している状態において、PDS/SS識別処理部13cは、PHY部12から転送されたフレームのフレーム長が8バイトであり、そのプリアンブル部(制御データ)を検出し、先頭から7バイト目までのCRCを算出して、フレームに含まれるCRCの値と比較する。PDS/SS識別処理部13cは、CRCが一致する場合には当該フレームがPDS方式の制御フレームであると判断し、光データ回線がPDS方式で運用されていると判断する。
【0070】
また、PDS/SS識別処理部13cは、PHY部12から転送されたフレームのフレーム長が12バイトであり、その保守フレーム・データを検出し、先頭から11バイト目までのCRCを算出して、フレームに含まれるCRCの値と比較する。PDS/SS識別処理部13cは、CRCが一致する場合には当該フレームがSS方式の保守フレームであると判断し、光データ回線がSS方式で運用されていると判断する。
【0071】
なお、本実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13cは、制御データまたは保守フレーム・データを検出してPDS方式であるかSS方式であるかを判定しているため、図8のPCS104に相当している。
【0072】
以上説明したように、本実施の形態における宅用装置によれば、PDS/SS識別処理部13cがPHY部12から転送されたフレームに含まれる制御データまたは保守フレーム・データを検出し、そのCRCが一致するか否かによってPDS方式であるかSS方式であるかを判定し、PDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19を切替えるようにしたので、SS方式からPDS方式に変更される場合や、PDS方式からSS方式に変更される場合であっても、同じ宅用装置で対応することができ、変更に伴うコストや手間の削減が可能となった。
【0073】
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態における宅用装置の概略構成は、図1に示す第1の実施の形態における宅用装置の概略構成と比較して、PDS/SS識別処理部の機能が異なる点のみが異なる。したがって、重複する構成および機能の詳細な説明は繰返さない。なお、本実施の形態におけるPDS/SS識別処理部の参照符号を13dとして説明する。
【0074】
図6は、本発明の第5の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13dの識別方法を説明するための図である。図6は、SS/PDS方式を識別するための方式識別フレームのフォーマットを示しており、SPD/SSDと、SS/SPD識別子と、5バイトのプリアンブル(制御データ)と、CRCとを含む。
【0075】
SS/PDS識別子が、“1”のときに光データ回線がSS方式で運用されていることを示し、“2”のときに光データ回線がPDS方式で運用されていることを示している。一般のフレームにおいては、フレームの2バイト目が“1”および“2”にはならないものとする。なお、局側装置は、定期的に方式識別フレームを宅用装置に送信している。
【0076】
光リンク部11が連続して光信号を検出している状態において、PDS/SS識別処理部13dは、PHY部12から転送されたフレームのフレーム長が8バイトであり、そのプリアンブル部(制御データ)を検出し、先頭から7バイト目までのCRCを算出して、フレームに含まれるCRCの値と同じであることを確認して、当該フレームが方式識別フレームであることを確認する。そして、PDS/SS識別処理部13dは、1バイト目がSPDまたはSSDであるならば、2バイト目のSS/PDS識別子を抽出する。
【0077】
SS/PDS識別子の値が“1”であれば、光データ回線がSS方式で運用されていると判断する。また、SS/PDS識別子の値が“2”であれば、光データ回線がPDS方式で運用されていると判断する。
【0078】
なお、本実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13dは、方式識別フレームに含まれるSS/PDS識別子の値によってPDS方式であるかSS方式であるかを判定しているため、図8のPCS104に相当している。
【0079】
以上説明したように、本実施の形態における宅用装置によれば、PDS/SS識別処理部13dがPHY部12から転送された方式識別フレームに含まれるSS/PDS識別子の値によってPDS方式であるかSS方式であるかを判定し、PDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19を切替えるようにしたので、SS方式からPDS方式に変更される場合や、PDS方式からSS方式に変更される場合であっても、同じ宅用装置で対応することができ、変更に伴うコストや手間の削減が可能となった。
【0080】
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施の形態における宅用装置の概略構成は、図1に示す第1の実施の形態における宅用装置の概略構成と比較して、PDS/SS識別処理部の機能が異なる点のみが異なる。したがって、重複する構成および機能の詳細な説明は繰返さない。なお、本実施の形態におけるPDS/SS識別処理部の参照符号を13eとして説明する。
【0081】
図7は、本発明の第6の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13eの識別方法を説明するための図である。図7は、SS/PDS方式を識別するための方式識別フレームのフォーマットを示しており、SPD/SSDと、6バイトのPA(制御データ)と、SFDと、DAと、SAと、EtherType(0x8808)と、SS/SPD識別子と、他の制御データ(padding)と、CRCとを含む。なお、MACクライアント・データ長は64バイトである。
【0082】
SS/PDS識別子が、“1”のときに光データ回線がSS方式で運用されていることを示し、“2”のときに光データ回線がPDS方式で運用されていることを示している。なお、局側装置は、定期的に方式識別フレームを宅用装置に送信している。
【0083】
光リンク部11が連続して光信号を検出している状態において、PDS/SS識別処理部13eは、PHY部12から転送されたMACクライアント・データ長が64バイトであり、そのプリアンブル部(制御データ)を検出し、先頭からCRCの前までのCRCを算出して、フレームに含まれるCRCの値と同じであることを確認して、当該フレームが方式識別フレームであることを確認する。そして、PDS/SS識別処理部13eは、SS/PDS識別子を抽出する。
【0084】
SS/PDS識別子の値が“1”であれば、光データ回線がSS方式で運用されていると判断する。また、SS/PDS識別子の値が“2”であれば、光データ回線がPDS方式で運用されていると判断する。
なお、本実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13eは、方式識別フレームに含まれるSS/PDS識別子の値によってPDS方式であるかSS方式であるかを判定しているため、図8のPCS104に相当している。
【0085】
以上説明したように、本実施の形態における宅用装置によれば、PDS/SS識別処理部13eがPHY部12から転送された方式識別フレームに含まれるSS/PDS識別子の値によってPDS方式であるかSS方式であるかを判定し、PDS/SS下り信号切替部16およびPDS/SS上り信号切替部19を切替えるようにしたので、SS方式からPDS方式に変更される場合や、PDS方式からSS方式に変更される場合であっても、同じ宅用装置で対応することができ、変更に伴うコストや手間の削減が可能となった。
【0086】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0087】
【発明の効果】
請求項1に記載の宅用装置によれば、識別手段が、局側装置からの光信号を検出後、所定時間内にPDS方式の制御フレームを検出したか否かによって方式を識別するので、自動的に方式を変更することができ、同じ宅用装置でPDS方式およびSS方式に対応することが可能となった。
【0088】
請求項2に記載の宅用装置によれば、制御フレームがPDS方式であるか否かを容易に識別することが可能となった。
【0089】
請求項3に記載の宅用装置によれば、制御フレームがPDS方式であるか否かを容易に識別することが可能となった。
【0090】
請求項4に記載の宅用装置によれば、識別手段が、局側装置からの光信号を検出後、FEFIを検出したか否かによって方式を識別するので、自動的に方式を変更することができ、同じ宅用装置でPDS方式およびSS方式に対応することが可能となった。
【0091】
請求項5に記載の宅用装置によれば、識別手段が、局側装置から受信したフレームがSS方式の保守フレームであるか、PDS方式の制御フレームであるかによって方式を識別するので、自動的に方式を変更することができ、同じ宅用装置でPDS方式およびSS方式に対応することが可能となった。
【0092】
請求項6に記載の宅用装置によれば、識別手段が、局側装置から受信した方式識別フレームに含まれる方式を識別するための情報に応じて、方式を識別するので、自動的に方式を変更することができ、同じ宅用装置でPDS方式およびSS方式に対応することが可能となった。
【0093】
請求項7に記載の宅用装置によれば、光送信デバイスの点灯時間を減らして消費電力を削減することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における宅用装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13aの識別方法を説明するための図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13bの識別方法を説明するための図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態における宅用装置の概略構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13cの識別方法を説明するための図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13dの識別方法を説明するための図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態におけるPDS/SS識別処理部13eの識別方法を説明するための図である。
【図8】IEEE802.3におけるプロトコル階層を説明するための図である。
【符号の説明】
11 光リンク部、12,12’ PHY部、13a PDS/SS識別処理部、14 PDS下り信号処理部、15 SS下り信号処理部、16 PDS/SS下り信号切替部、17 PDS上り信号処理部、18 SS上り信号処理部、19 PDS/SS上り信号切替部、20 共通処理部、101 MAC、102 RS、103 GMII/MII、104 PCS、105 PMA、106 PMD。
Claims (7)
- 光信号によって局側装置との間でデータを送受信する宅用装置であって、
SS方式でデータの送受信を行なうための第1の送受信手段と、
PDS方式でデータの送受信を行なうための第2の送受信手段と、
前記局側装置からの光信号を検出後、所定時間内にPDS方式の制御フレームを検出したか否かによって方式を識別するための識別手段と、
前記識別手段による識別結果に応じて、前記第1の送受信手段および前記第2の送受信手段を切替えるための切替手段とを含む宅用装置。 - 前記識別手段は、前記制御フレームに含まれる情報からCRCを算出し、前記制御フレームに含まれるCRCと一致するか否かによって方式を識別する、請求項1記載の宅用装置。
- 前記識別手段は、前記制御フレームに含まれる方式を識別するための情報を抽出して方式を識別する、請求項1記載の宅用装置。
- 光信号によって局側装置との間でデータを送受信する宅用装置であって、
SS方式でデータの送受信を行なうための第1の送受信手段と、
PDS方式でデータの送受信を行なうための第2の送受信手段と、
前記局側装置からの光信号を検出後、FEFIを検出したか否かによって方式を識別するための識別手段と、
前記識別手段による識別結果に応じて、前記第1の送受信手段および前記第2の送受信手段を切替えるための切替手段とを含む宅用装置。 - 光信号によって局側装置との間でデータを送受信する宅用装置であって、
SS方式でデータの送受信を行なうための第1の送受信手段と、
PDS方式でデータの送受信を行なうための第2の送受信手段と、
前記局側装置から受信したフレームがSS方式の保守フレームであるか、PDS方式の制御フレームであるかによって方式を識別するための識別手段と、
前記識別手段による識別結果に応じて、前記第1の送受信手段および前記第2の送受信手段を切替えるための切替手段とを含む宅用装置。 - 光信号によって局側装置との間でデータを送受信する宅用装置であって、
SS方式でデータの送受信を行なうための第1の送受信手段と、
PDS方式でデータの送受信を行なうための第2の送受信手段と、
前記局側装置から受信した方式識別フレームに含まれる方式を識別するための情報に応じて、方式を識別するための識別手段と、
前記識別手段による識別結果に応じて、前記第1の送受信手段および前記第2の送受信手段を切替えるための切替手段とを含む宅用装置。 - 前記宅用装置はさらに、前記局側装置から受信した光信号を電気信号に変換し、電気信号を光信号に変換して前記局側装置に送信するための変換手段を含み、
前記変換手段は、起動時において内部の光送信デバイスを点灯せずに受信動作のみを行ない、前記識別手段によって方式が識別されたときに前記光送信デバイスを点灯する、請求項1〜6のいずれかに記載の宅用装置。
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JP2002282687A JP2004120491A (ja) | 2002-09-27 | 2002-09-27 | 宅用装置 |
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JP2008523669A (ja) * | 2004-12-13 | 2008-07-03 | アルカテル−ルーセント | プロトコルの構成方法 |
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- 2002-09-27 JP JP2002282687A patent/JP2004120491A/ja not_active Withdrawn
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