JP2004119785A - 電子部品チップ用ホルダおよび電子部品チップの取扱い方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電子部品チップ用ホルダは、互いに対向する第1および第2の端面を有する電子部品チップ1を保持するための電子部品チップ用ホルダであって、第1部材21aと第2部材21cとを備え、第1部材21aは、電子部品チップ1の上記第1の端面に粘着して電子部品チップ1を保持するための第1の粘着面24aを有し、第2部材21cは、電子部品チップ1の上記第2の端面に粘着して電子部品チップ1を保持するための第2の粘着面24cを有し、第1の粘着面24aの粘着性持続時間より第2の粘着面24cの粘着性持続時間の方が長くなっている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子部品チップの取扱い方法、および、その方法を実施する際に有利に用いられる電子部品チップ用ホルダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9には、この発明が適用され得る電子部品チップ1の一例が斜視図で示されている。電子部品チップ1は、たとえば、積層セラミックコンデンサのようなコンデンサチップであっても、抵抗器チップであっても、インダクタチップであってもよい。
【0003】
電子部品チップ1は、互いに対向する第1および第2の端面2および3を有する。第1の端面2を含む第1の端部には、外部電極4が形成され、他方、第2の端面3を含む第2の端部には、外部電極5が形成される。なお、この明細書において、「電子部品チップ」というときは、外部電極4および5が既に形成された完成品としての電子部品チップの他、外部電極4および/または5が未だ形成されていない半製品としての電子部品チップも含んでいる。
【0004】
上述のような電子部品チップ1に外部電極4および5を形成する工程を考えるとき、電子部品チップが小型化されても、それら多数のものを適正に保持して、外部電極形成の処理を能率的に行なえるようにするために、次のような技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。その技術では、図10に示すように、多数の電子部品チップ1の各々の第1の端面2に粘着して各電子部品チップ1を保持する第1の粘着面24aを備えるホルダ体21aを用いる。ホルダ体21aによって保持された多数の電子部品チップ1は、電極ペースト30に浸漬されることにより、図11に示すように、各々の第2の端面3に外部電極5が形成される。次いで、図12に示すように別のホルダ体21bの、第1の粘着面24aより強い粘着力を有する第2の粘着面24bに電子部品チップ1を粘着させる。その結果、図13に示すように、多数の電子部品チップ1は、一斉に、この別のホルダ体21bに移し替えられる。この状態で、第1の端面2にも外部電極形成のための処理が施される。
【0005】
【特許文献1】
特許第2682250号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、第1の粘着面が与える粘着力より強い粘着力を与える第2の粘着面を備えただけでは、多数の電子部品チップを一斉に移し替えようとする際に、一部のチップが第1の粘着面側に残ってしまったり、粘着面から脱落したりするおそれがあった。
【0007】
そこで、本発明は、移し替え作業を確実に行なうことができ、多数の電子部品チップを適正に保持して、外部電極形成などの処理を能率的に行なうことができる電子部品チップ用ホルダおよび電子部品チップの取扱い方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に基づく電子部品チップ用ホルダは、互いに対向する第1および第2の端面を有する電子部品チップを保持するための電子部品チップ用ホルダであって、第1部材と第2部材とを備え、上記第1部材は、上記電子部品チップの上記第1の端面に粘着して上記電子部品チップを保持するための第1の粘着面を有し、上記第2部材は、上記電子部品チップの上記第2の端面に粘着して上記電子部品チップを保持するための第2の粘着面を有し、上記第1の粘着面の粘着性持続時間より上記第2の粘着面の粘着性持続時間の方が長くなっている。この構成を採用することにより、電子部品チップ用ホルダは、所定の粘着面を設けるだけでよいので、きわめて簡単な構造とすることができる。また、電子部品チップの大きさや個数に関係なく、粘着面に粘着させるだけで電子部品チップを保持することができ、粘着性持続時間の違いにより電子部品チップの移し替え作業も簡単かつ確実に行なうことができる。
【0009】
上記発明において好ましくは、第1及び第2の粘着面は弾性材料で形成される。この構成を採用することにより、電子部品チップの大きさのばらつきを弾性材料の弾性変形で吸収することができ、所望のすべての電子部品チップを確実に漏れなく付着させることができる。また、作業時に電子部品チップにかかる過大な荷重も弾性材料の弾性変形で吸収することができ、電子部品チップの破損を防止することができる。
【0010】
また、上記目的を達成するため、本発明に基づく電子部品チップの取扱い方法は、互いに対向する第1および第2の端面を有する電子部品チップを取扱う方法であって、第1の電子部品チップ用ホルダの第1の粘着面に上記電子部品チップの第1の端面を粘着させて、上記電子部品チップを上記第1の電子部品チップ用ホルダで保持するステップと、上記第1の電子部品チップ用ホルダに保持された状態で上記電子部品チップの上記第2の端面を含む第2の端部に所定の処理を施すステップと、上記電子部品チップを保持した上記第1の電子部品チップ用ホルダと上記第1の粘着面が有する粘着性持続時間より長い粘着性持続時間を有する第2の粘着面を有する上記第2の電子部品チップ用ホルダとを互いに近づけ、上記電子部品チップの上記第2の端面に上記第2の粘着面を粘着させるステップと、上記第1の粘着面の粘着力がなくなった状態で上記第1の電子部品チップ用ホルダと上記第2の電子部品チップ用ホルダとを互いに離し、上記電子部品チップを上記第2の電子部品チップ用ホルダで保持するステップと、上記第2の電子部品チップ用ホルダに保持された状態で上記電子部品チップの上記第1端面を含む第1の端部に所定の処理を施すステップとを含む。この方法を採用することにより、電子部品チップは、第1の電子部品チップ用ホルダ上での配列状態をそのまま維持しながら、粘着性持続時間の違いを利用して、一挙に、第2の電子部品チップ用ホルダに移し替えることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
(電子部品チップ用ホルダ)
図1は、本発明に基づく実施の形態1における電子部品チップ用ホルダ20を示す斜視図である。電子部品チップ用ホルダ20は、ホルダ体21aとホルダ体21cとの2つの部分を備える。ホルダ体21a,21cは、それぞれたとえば金属または樹脂のような材料からなる板状の基材22a,22cを備える。基材22a,22cのそれぞれ一方の面には、粘着膜23a,23cが形成され、それによって、この粘着膜23a,23cの表面に粘着面24a,24cが与えられる。図1では、ホルダ体21a,21cは、粘着面24a,24cを互いに対向させるように配置されている。ここで、粘着面24cは、粘着面24aが与える粘着性持続時間より長い粘着性持続時間を与えるように設定されている。
【0012】
本実施の形態では、上述した粘着膜23a,23cは、たとえばゴムのような弾性を有するものから構成される。この場合、ゴムのような弾性体自身が有する粘着性によって粘着面24a,24cを与えるようにしても、ゴムのような弾性体上に、別の粘着剤をコートすることによって、粘着面24a,24cを与えるようにしてもよい。また、粘着膜23a,23cは、別の場所で成形されたものを基材22a,22c上に貼り付けることによって形成されても、基材22a,22c上で成形されることによって形成されてもよい。
【0013】
一例としては、上述した粘着膜23a,23cは、シリコンゴムで構成することができる。ただし、粘着面24cは、粘着面24aが与える粘着性持続時間より長い粘着性持続時間を与えるようにシリコンゴムの種類が選択される。
【0014】
また、上述のように、粘着膜23a,23cが弾性体で構成されているときには、後で説明するように、電子部品チップを粘着するため、電子部品チップを粘着面24a,24cに向かって押圧したとき、粘着膜23a,23cはそれ自身が有する弾性に抗して変形し、複数個の電子部品チップ間の寸法誤差を有利に吸収しながら、各電子部品チップに対して粘着面24a,24cを確実に接触させることができる。したがって、粘着面24a,24cによる電子部品チップの粘着の信頼性が高められる。しかしながら、このような利点を望まないのであれば、粘着面は、剛体の表面上に、たとえば接着剤をコートしたり、両面粘着テープを貼付けることなどによって形成されてもよい。
【0015】
(電子部品チップの取扱い方法)
以下に、本実施の形態における電子部品チップの取扱い方法として、図9に示した電子部品チップ1にたとえば外部電極4および5を形成する方法について説明する。この方法において、図1に示したような構造の電子部品チップ用ホルダ20が用意される。電子部品チップ用ホルダ20は、第1のホルダ体21aと第2のホルダ体21cとを備える。これら第1および第2のホルダ体21aおよび21cは、それぞれ、基材22aおよび22cならびにゴムなどの弾性体からなる粘着膜23aおよび23cを備える。また、これら粘着膜23aおよび23cの各表面上には、第1のホルダ体21aについては、第1の粘着面24aが与えられ、第2のホルダ体21cについては、第2の粘着面24cが与えられる。ここで、第2の粘着面24cは、第1の粘着面24aが与える粘着性持続時間より長い粘着性持続時間を与えるように設定されている。なお、粘着膜23aおよび23cをシリコンゴムで形成する場合、第1および第2の粘着面24a,24bは、シリコンゴムの露出面がそのまま利用できる。なお、粘着面を形成するためには、弾性体の層を設ける代わりに接着剤をコートすることとしてもよい。
【0016】
図2に示すように、搬送ベルト(図示省略)から複数の電子部品チップ1を、上面に複数の凹部7を有するチップ整列器6の上に落とし込む。チップ整列器6を揺動させることで、チップ整列器6の複数の凹部7内に各電子部品チップ1が入るように仕向ける。この結果、複数の電子部品チップ1が整列配置される。凹部7の入口には、テーパが付けられることが好ましい。第1のホルダ体21aをアーム(図示省略)で保持し、チップ整列器6上に移動させ、第1の粘着面24aを下向きにして降下させる。第1の粘着面24は電子部品チップ1に接した状態で押圧される。その結果、図3に示すように、チップ整列器6の複数の凹部7内に配置された各電子部品チップ1が、第1の粘着面24aに付着する。したがって、各電子部品チップ1は、第1のホルダ体21aに保持された状態となる。
【0017】
なお、本実施の形態のように、粘着面24aをゴムのような弾性体からなる粘着膜23aの表面に形成すれば、図3に示したステップを実施するとき、複数個の電子部品チップ1間で長さ方向の寸法誤差が存在していても、このような寸法誤差を有利に吸収することができる。したがって、特定の電子部品チップ1に損傷を与えたり、特定の電子部品チップ1が粘着面24aに粘着されないような事態を招くことは防止できる。
【0018】
一方、図4に示すように、定盤29に、電極ペースト30が所定の厚みをもって形成される。電子部品チップ1を保持したホルダ体21aは、粘着面24aによって保持された電子部品チップ1を下方に向けた状態で、アームまたは他の搬送装置によってディッピングステージまで搬送される。なお、搬送時にはホルダ体21aを反転して電子部品チップ1を上方に向けた状態で搬送することとしてもよい。
【0019】
再び電子部品チップ1を下方に向けた状態で、矢印31で示すように、ホルダ体21aが定盤29に近づけられ、それに応じて、電子部品チップ1の第2の端面3を含む第2の端部が、電極ペースト30中にディッピングされる。次いで、電子部品チップ1が電極ペースト30から引上げられる。これによって、図5に示すように、電子部品チップ1の各々の第2の端部には、外部電極5が形成される。電極ペースト30によって形成された外部電極5は、乾燥させられる。
【0020】
次に、ホルダ体21aは、搬送装置(図示省略)によって移し替えステージまで移動する。移し替えステージには第2のホルダ体21cが配置されている。図6に示すように、電子部品チップ1を保持した第1のホルダ体21aが、矢印32で示すように、第2のホルダ体21cに近づけられ、各電子部品チップ1の第2の端面3に第2の粘着面24cが粘着される。このステップにおいて、第1のホルダ体21aを介して、各電子部品チップ1は、図3に示したステップと同様、第2のホルダ体21cに向かって押圧される。
【0021】
前述したように、第2のホルダ体21cの第2の粘着面24cが与える粘着性持続時間は、第1のホルダ体21aの第1の粘着面24aが与える粘着性持続時間より長くなるように材料が選ばれている。したがって、図6に示したステップの後、第1の粘着面24aの粘着力がなくなった時点で第1のホルダ体21aと第2のホルダ体21cとを互いに離したとき、図7に示すように、各電子部品チップ1は、第2のホルダ体21cに保持された状態となる。
【0022】
第2のホルダ体21cはディッピングステージまで搬送される。各電子部品チップ1の第1の端面2を含む第1の端部に外部電極4を形成するため、第2のホルダ体21cを上下反転し、前述した図4および図5にそれぞれ示した各ステップと実質的に同様の各ステップが実施される。
【0023】
このようにして、第1および第2の端部に外部電極4および5がそれぞれ形成された、図9に示すような電子部品チップ1が得られる。
【0024】
(作用・効果)
この発明による電子部品チップ用ホルダは、粘着持続時間の異なる2つの粘着面が与える粘着力によって順にそれぞれ電子部品チップを保持する。したがって、電子部品チップ用ホルダは、粘着面を設けるだけでよいので、その構造が極めて簡単になる。
【0025】
また、この発明による電子部品チップ用ホルダは、電子部品チップを、その大きさに関係なく、保持することができる。また、電子部品チップを粘着面に粘着させるだけで電子部品チップ用ホルダが電子部品チップを保持した状態とすることができるので、電子部品チップを保持させるための操作が極めて簡単である。
【0026】
また、電子部品チップは、電子部品チップ用ホルダによって、第1の端面が粘着されることによって保持される。したがって、電子部品チップの第2の端面は、開放端とされるので、この第2の端面を含む端部に外部電極を形成するなどの所定の処理を施す工程を支障なく適用することができる。
【0027】
また、この発明による電子部品チップ用ホルダは、電子部品チップを保持するために、たとえば貫通孔のような特定的な構造を必要とせず、粘着面全体をもって電子部品チップを保持するための場所として利用することができる。したがって、異なる寸法の電子部品チップに対しても、1種類の電子部品チップ用ホルダで対応することができる。また、たとえば複数個の電子部品チップを保持する場合、保持状態における電子部品チップの分布状態を任意に選ぶことができる。
【0028】
次に、この発明にかかる電子部品チップの取扱い方法では、上述したような電子部品チップ用ホルダが用いられる。したがって、この電子部品チップ用ホルダによって奏された作用効果は、そのまま、この発明にかかる取扱い方法においても保有される。
【0029】
また、この発明にかかる電子部品チップの取扱い方法では、第1および第2の電子部品チップ用ホルダが用いられる。第1の電子部品チップ用ホルダは、第1の粘着面を備え、他方、第2の電子部品チップ用ホルダは、第2の粘着面を備える。ここで、第2の粘着面は、第1の粘着面より、長い粘着性持続時間を与えるように設定される。したがって、電子部品チップの各端部に所定の処理を順次施すにあたっては、第1の電子部品チップ用ホルダから第2の電子部品チップ用ホルダへの電子部品チップの移し替えは、上述した粘着性持続時間の差に基づいて、能率的に進めることができる。すなわち、第1の電子部品チップ用ホルダに保持されている電子部品チップに対して、第2の電子部品チップ用ホルダに備える第2の粘着面を粘着させた後、第1の粘着面24aの粘着力がなくなった時点で第2の電子部品チップ用ホルダを第1の電子部品チップ用ホルダから離せば、電子部品チップは、第2の電子部品チップ用ホルダに保持された状態とすることができる。したがって、たとえば複数個の電子部品チップを取扱っている場合、これら電子部品チップは、第1の電子部品チップ用ホルダ上での配列状態をそのまま維持しながら、一挙に、第2の電子部品チップ用ホルダに移し替えることができる。
【0030】
なお、上述した実施の形態において外部電極4および5を形成するため、電極ペースト30に浸漬付与する方法を採用したが、たとえば、めっき等の方法を採用してもよい。
【0031】
また、上述した実施の形態では、電子部品チップ1が、外部電極4および5を形成するために取扱われたが、このような外部電極4および5の形成以外の処理を施す場合であっても、この発明による電子部品チップ用ホルダおよび電子部品チップの取扱い方法を適用することができる。
【0032】
(実施の形態2)
(電子部品チップ用ホルダのより具体的な例)
図1を参照して電子部品チップ用ホルダのより具体的な例を説明する。粘着膜23はシリコンゴムで形成されている。粘着膜23の表面である粘着面24には凹みなどの凹凸は何ら設けられていない。このようにシリコンゴムで形成した粘着膜23を備える電子部品チップ用ホルダは、少なくとも粘着面24に粘着性を有しているため、小型部品をその上に置くだけで、その粘着力により確実に保持できる。たとえば角型のチップ部品の場合、その平坦な一側面を粘着面24に密着させれば、簡単に保持することができる。
【0033】
この状態で、電気的特性を測定するために小型部品を測定端子などで押さえ付けると、その荷重は粘着膜23によって吸収され、小型部品には衝撃が加わらない。したがって、小型部品に割れや欠けが発生しない。また、測定端子を小型部品に押し付けた後は、小型部品は粘着面24の粘着力によって安定に保持されるので、測定中に位置ずれせず、精密な測定が可能となる。
【0034】
(作用・効果)
シリコンゴムのような弾性率の低いゴム材料の場合、反発弾性が低くなると同時に粘性が生じる。この粘性はそのゴム材料の表面において物体を粘着させる性質を発揮する。たとえば、軟質のシリコンゴムの場合、1〜20gf/mm2程度の粘着力を有する。本実施の形態では、この性質を利用し、少なくとも表面部を粘着性を有する弾性体としてのゴム材料で構成した電子部品チップ用ホルダとしている。したがって、振動を受けたり、小型部品を逆さに保持した場合でも、小型部品は電子部品チップ用ホルダから脱落することなく、安定に保持することができる。作業を終了し、小型部品を粘着面から外したときには、小型部品には粘着物が全く付かないので、小型部品の性能を損なうこともない。
【0035】
一方、粘着面に汚れが付着すると、その粘着力が低下するが、粘着面の汚れを除去すれば粘着力は容易に回復するので、粘着膜は何回でも繰返し利用することができる。
【0036】
(実験例)
粘着力持続時間の異なる2種類のシリコンゴムの粘着面にそれぞれプローブを押し込み、静止させた後、引き離して粘着力を測定する実験を行なった。粘着力測定装置としては、ASTM D−2979−71に準拠したタッキング試験装置(株式会社レスカ製)で測定した。プローブとしては、直径5.1mmの円柱形でステンレス(SUS304)製のものを用いた。プローブの進入および引き離し速度は30mm/分、加圧力は60gf、加圧時間は4秒として、横軸に時間、縦軸に粘着力をとり、グラフにしたものを図8に示す。
【0037】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、電子部品チップ用ホルダは、所定の粘着面を設けるだけでよいので、きわめて簡単な構造とすることができる。また、電子部品チップの大きさや個数に関係なく、粘着面に粘着させるだけで電子部品チップを保持することができ、さらに、粘着性持続時間の違いにより電子部品チップの移し替え作業も簡単かつ確実に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく実施の形態1における電子部品チップ用ホルダを示す斜視図である。
【図2】本発明に基づく実施の形態1における電子部品チップの取扱い方法の一例としての外部電極形成方法に含まれる第1のステップを示す図解的断面図である。
【図3】同じく外部電極形成方法に含まれる第2のステップを示す図解的断面図である。
【図4】同じく外部電極形成方法に含まれる第3のステップを示す図解的断面図である。
【図5】同じく外部電極形成方法に含まれる第4のステップを示す図解的断面図である。
【図6】同じく外部電極形成方法に含まれる第5のステップを示す図解的断面図である。
【図7】同じく外部電極形成方法に含まれる第6のステップを示す図解的断面図である。
【図8】本発明に基づく実施の形態2における実験結果を示すグラフである。
【図9】電子部品チップの斜視図である。
【図10】従来技術に基づく電子部品チップ用ホルダの使用例の第1のステップを示す図解的断面図である。
【図11】従来技術に基づく電子部品チップ用ホルダの使用例の第2のステップを示す図解的断面図である。
【図12】従来技術に基づく電子部品チップ用ホルダの使用例の第3のステップを示す図解的断面図である。
【図13】従来技術に基づく電子部品チップ用ホルダの使用例の第4のステップを示す図解的断面図である。
【符号の説明】
1 電子部品チップ、2 第1の端面、3 第2の端面、4,5 外部電極、6 チップ整列器、7 凹部、12,28,31,32 矢印、20 電子部品チップ用ホルダ、21a,21b,21c ホルダ体、22a,22b,22c基材、23a,23b,23c 粘着膜、24a,24b,24c 粘着面、25 配向装置、29 定盤、30 電極ペースト。
Claims (4)
- 互いに対向する第1および第2の端面を有する電子部品チップを保持するための電子部品チップ用ホルダであって、
第1部材と第2部材とを備え、
前記第1部材は、前記電子部品チップの前記第1の端面に粘着して前記電子部品チップを保持するための第1の粘着面を有し、前記第2部材は、前記電子部品チップの前記第2の端面に粘着して前記電子部品チップを保持するための第2の粘着面を有し、前記第1の粘着面の粘着性持続時間より前記第2の粘着面の粘着性持続時間の方が長くなっている、電子部品チップ用ホルダ。 - 前記第1の粘着面および前記第2の粘着面が弾性材料で形成されている、請求項1に記載の電子部品チップ用ホルダ。
- 互いに対向する第1および第2の端面を有する電子部品チップを取扱う方法であって、
第1の電子部品チップ用ホルダの第1の粘着面に前記電子部品チップの第1の端面を粘着させて、前記電子部品チップを前記第1の電子部品チップ用ホルダで保持するステップと、
前記第1の電子部品チップ用ホルダに保持された状態で前記電子部品チップの前記第2の端面を含む第2の端部に所定の処理を施すステップと、
前記電子部品チップを保持した前記第1の電子部品チップ用ホルダと前記第1の粘着面が有する粘着性持続時間より長い粘着性持続時間を有する第2の粘着面を有する前記第2の電子部品チップ用ホルダとを互いに近づけ、前記電子部品チップの前記第2の端面に前記第2の粘着面を粘着させるステップと、
前記第1の粘着面の粘着力がなくなった状態で前記第1の電子部品チップ用ホルダと前記第2の電子部品チップ用ホルダとを互いに離し、前記電子部品チップを前記第2の電子部品チップ用ホルダで保持するステップと、
前記第2の電子部品チップ用ホルダに保持された状態で前記電子部品チップの前記第1端面を含む第1の端部に所定の処理を施すステップとを含む、電子部品チップの取扱い方法。 - 前記第1の粘着面および前記第2の粘着面として弾性材料で形成された面を用いる、請求項3に記載の電子部品チップの取扱い方法。
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2002
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