JP2004119113A - 撚線導体 - Google Patents
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Abstract
【課題】可撓性に優れ、導体の断面積を変えることなく導体の外径を小さくすることのできる撚線導体を提供する。
【解決手段】中心導体2の外周に複数本の外層素線3を撚り込んで圧縮し、該外層素線を大径の外側円弧と小径の内側円弧5を有する端面扇状に形成してなる撚線導体1において、
前記外層素線3を予め、前記内側円弧5を前記中心導体2と同じ径に形成すると共に、該外層素線3の側面4を中心導体2の中心軸6から放射線状に延伸する放射面7と一致するように形成し、前記外層素線3を前記中心導体2の外周に密着させて端面形状を円形に成形した。
【選択図】 図5
【解決手段】中心導体2の外周に複数本の外層素線3を撚り込んで圧縮し、該外層素線を大径の外側円弧と小径の内側円弧5を有する端面扇状に形成してなる撚線導体1において、
前記外層素線3を予め、前記内側円弧5を前記中心導体2と同じ径に形成すると共に、該外層素線3の側面4を中心導体2の中心軸6から放射線状に延伸する放射面7と一致するように形成し、前記外層素線3を前記中心導体2の外周に密着させて端面形状を円形に成形した。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配電線などの被覆電線の導体として用いられる撚線導体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、被覆電線の導体に高周波電流を流す際には、高周波電流が導体断面の外周に近いほど電流が多く流れて、逆に導体断面の中心に近いほど電流が流れづらくなる表皮効果という現象が起こる。この表皮効果を減らすために、従来の撚線導体は、図7に示すように、中心導体20を1本設けて、この中心導体20の周囲に、素線21を複数本配置してなる同心撚り軟銅導体22が用いられている。この同心撚り軟銅導体22は、1本の中心導体20の周囲に、前記中心導体20と同一の外径からなる素線21を6本、12本、24本というように配置するものであって、図においては6本の素線21が撚り合わせて配置された構造となっている。
【0003】
このような同心撚り軟銅導体22は、自動車内部の配線や、電子機器等の内部において使用されることが多いため、外径を小さくすることが求められていたが、同心撚り軟銅導体22は、1本の中心導体20と、該中心導体20の周りに配置される素線21とが同一の外径を有する円形に形成されていたので、同心撚り軟銅導体22としての外径が大きいものであった。
【0004】
このため、図8に示すように、前記同心撚り軟銅導体22の最外層が撚り合わせられた後に、圧縮ダイス等を通過させて、中心導体の周りに配置される素線を圧縮した圧縮導体23が形成されている。この圧縮導体23は、図7の同心撚り軟銅導体22の導体断面積を維持した状態で、外径を細径化させるために圧縮された状態となっている。この圧縮導体23は、1本の中心導体20の周囲に6本の素線24が撚り合わせられた状態で圧縮されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−153328号公報(第5頁、第3図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この図8に示す圧縮導体23は、中心導体20と素線24との間に隙間ができてしまっていたので、同心撚り軟銅導体22と比べて、さほど外径を小さくすることができなかった。圧縮導体23の圧縮率を上げれば、この隙間を小さくすることが可能であるが、圧縮率を上げると、素線24の加工硬化が進んでしまう問題があった。このため、この素線24の加工硬化を緩和するために、中心導体20と素線21との撚り合わせ後に焼なましをして硬度を低下させる方法があるが、圧縮導体23の生産工程が多くなってしまい、圧縮導体23の生産性が悪くなってしまっていた。
【0007】
本発明の目的は、可撓性に優れ、導体の断面積を変えることなく外径を小さくすることのできる撚線導体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の撚線導体は、中心導体の外周に複数本の外層素線を撚り込んで圧縮し、該外層素線を大径の外側円弧と小径の内側円弧を有する端面扇状に形成してなる撚線導体において、前記外層素線を予め、前記内側円弧を前記中心導体と同じ径に形成すると共に、該外層素線の側面を中心導体の中心軸から放射線状に延伸する放射面と一致するように形成し、前記外層素線を前記中心導体の外周に密着させて端面形状を円形に成形したものである。
このように請求項1に記載の発明によると、中心導体の径と外層素線の円弧の径とが一致するので、中心導体の外周と外層素線とを合わせた際に中心導体と外層素線とに隙間が生じることがないので、撚線導体の外径を小さくすることができる。
【0009】
上記目的を達成するために、請求項2に記載の撚線導体は、前記複数本の外層素線は3本ないし6本としたものである。
このように請求項2に記載の発明によると、扇形状の外層素線を中心導体に撚り込んでいるので、良好な可撓性を有する撚線導体を得ることができる。また、多くとも6本の外層素線で撚線導体に良好な可撓性を与えることができるため、撚線導体の製造コストを低減させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る撚線導体の実施の形態について説明する。
図1には、本発明に係る撚線導体の一実施の形態における斜視図が示されている。
図において、1は、本発明に係る撚線導体である。この撚線導体1は、中心導体2と、断面扇形状の外層素線3とを有する構造となっていて、1本の中心導体2の外周に複数本の外層素線3が撚り込まれた状態となっている。
【0011】
本実施の形態において、中心導体2は、従来の中心導体と同様に軟銅等からなっていて、その外径の大きさは、従来と同一の大きさとなっている。
【0012】
この中心導体2は真円に成形されている。中心導体2を真円に成形することで、該中心導体2の上に同心円状に樹脂を押出被覆して電線を形成した際に、電線が良好な可撓性を得ることができるようになっている。
【0013】
そして、この真円に成形された中心導体2の外周には複数本の外層素線3が撚り込まれた状態となっている。本実施の形態においては、1本の中心導体2に3本の外層素線3が撚り込まれている。図において、この外層素線3は、端面が扇形状となるように形成された素線であって、中心導体2の長手方向に沿って、中心導体2の外周に撚り込まれている。
【0014】
図1における撚線導体1の外層素線3は、図2に示すように配置されるようになっている。図においては、この外層導体3が中心導体2に撚り込まれる前の状態が示されている。
図において、中心導体2の外周には、3本の外層導体3が設けられている。この外層導体3は、1本の素線を扇形状となるように伸線したものである。そして、この外層素線3は、中心導体2の外周に沿って配置されている。本実施の形態においては、中心導体2の外周に3本の同一形状の外層導体3が配置されるようになっている。
【0015】
ここで、この3本の外層導体3には各両端部に側面4を有する構造となっていて、外層素線3を中心導体2に接合させた際に、隣り合う外層素線3の側面4同士が面接触するようになっている。また、この3本の外層素線3は、内側円弧5の径が前記中心導体2の径と同一となるように成形されていて、3本の外層素線3の各側面4を合わせると、前記中心導体2の外周と前記外層素線3の内側円弧5とが接合するようになっている。
【0016】
すなわち、本実施の形態においては、3本の外層素線3の隣り合う側面4同士が面接触し、かつ外層素線3の内側円弧5が中心導体2の外周に接合することで、3本の外層素線3が一体となって端面形状がリング状になり、この外層素線の内側円弧5に前記中心導体2が接合されるようになっている。
【0017】
このような中心導体2と外層素線3とが接合した状態が図3に示されている。
【0018】
図3は、図2における外層素線3の構成を示す端面図である。
図3には、中心導体2と1本の外層素線3との接触を示す端面図が示されている。図において、この中心導体2は、仮想線で示されている。
この外層素線3は、中心導体2の中心軸6から放射線状に延びる仮想の放射面7と一致する位置に側面4を有する扇形状に形成されていて、前記中心軸6から内側円弧5までが切り欠かれた形状となっている。また、この外層素線3の内側円弧5の径は、中心導体2の径と同一の径となっている。すなわち、中心導体2の外周に外層素線3を配置した際に、中心導体2の外周と外層素線3の内側円弧5とが接合するようになっている。また、本実施の形態においては、中心導体2に3本の外層素線3を撚り合わせて撚線導体1を成形するので、中心導体の中心軸6から放射線状に延びる線の間の角度rは、120度となっている。
【0019】
図4には、図3における仮想の放射面7を詳細に説明する斜視図が示されている。
図において、中心導体2の外周に配置される外層素線3は、2本となっている。これは、説明のために3本の外層素線3のうちの1本が描かれていない状態である。
【0020】
図において、中心導体2の中心軸6からは、仮想の放射面7が延伸した状態となっている。この放射面7は、仮想上描かれているものであって、本発明の撚線導体1には実際に設けられているものではない。図においては、この放射面7が仮想線で示されている。この放射面7は、中心導体2の中心軸6から放射線状に延伸し、中心導体2の長手方向に連続する面となっていて、本実施の形態においては、放射線状に延伸する2つの面が配置されている。
【0021】
この撚線導体1の外周に設けられる外層素線3の側面4は、この仮想の放射面7と一致するように形成されている。図においては、この2本の外層素線3は、中心導体2から離れた状態となっているが、各外層素線3を中心導体2と接合させることによって、各外層素線3の側面4と、仮想の放射面7とが一致するようになっている。
【0022】
図5には、図4に示すような撚線導体1の中心導体2と外層素線3とが密着する前の端面図が示されている。
図において、外層素線3は3本設けられていて、中心導体2の外周に密着して配置される前の状態が示されている。また、図において、この中心導体2の中心軸3から3本の仮想の放射面7が延伸した状態となっている。
【0023】
本実施の形態において、この3本の各外層素線3の両端には、それぞれ側面4が設けられている。この側面4は、前記中心軸6から延伸する仮想の放射面7と一致するように形成されている。図における3本の外層素線3をそれぞれ矢印方向に移動させると、外層素線3の内側円弧5と中心導体2の外周とが接合し、かつ外層素線3の各側面4が仮想の各放射面7と一致するようになっている。そして、前記中心導体2と前記各外層素線3とが接合して、前記外層素線3の隣り合う各側面4同士が接触して、図6に示すような撚線導体1が形成される。
【0024】
図6は、本実施の形態における撚線導体1の端面図である。
図において、撚線導体1の中心導体2の外周には、外層素線3が撚り込まれた状態となっている。この中心導体2は、真円となっている。また、この中心導体2の外周には、前記中心導体2に沿って3本の外層素線3が配置されている。この外層素線3は、端面形状が扇形状となっていて、各外層素線3の内側円弧5(図2〜図5参照)が中心導体2の外周と接触した状態となっている。この中心導体2の外周には、同一形状の3本の外層素線3が撚り込まれている。そして、このように中心導体2の外周に同一形状の外層素線3が複数本設けられ、中心導体2の外周に接合されて撚線導体1が真円となるように形成されている。
【0025】
このように、3本の外層素線3を中心導体2の外周に接合させることで、外層素線3の内側円弧5と中心導体2の外周とが接合し、隣り合う外層素線3の側面4同士が接合するので、中心導体2と外層素線3とを隙間がない状態で沿わせることが可能となっている。
【0026】
ここで、本実施の形態における撚線導体1は、1本の中心導体2の外周に3本の外層素線3を設けた形状となっているが、この外層素線3は、扇形状の外層素線3の大きさを変更することで、中心導体2の外周に3本以上の外層素線を形成させることが可能となっている。この場合、図3に示す中心導体の中心軸6から放射線状に延びる仮想の放射面の間の角度rを変更させた外層素線を形成させればよい。すなわち、4本の外層素線を有する撚線導体を形成させる際は、この角度rを90度とした外層素線を4本伸線し、この4本の外層素線を中心導体に撚り込むことで撚線導体を形成させることができ、6本の外層素線を有する撚線導体を形成させる際は、この角度rを60度とした外層素線を6本伸線し、この6本の外層素線を中心導体に撚り込むことで撚線導体を形成させることができるようになっている。
【0027】
また、中心導体2に撚り込む外層素線3は、3本ないし6本程度であることが好ましい。中心導体2に外層素線3を3本ないし6本撚り込むことで、撚線導体1の可撓性を向上させることが可能で、かつ低コストで撚線導体を形成させることが可能となる。
【0028】
また、本実施の形態における撚線導体1の中心導体2の外径は、同一断面積を有する非圧縮導体の外径±20%程度が良く、好ましくは±10%程度が良い。これは、撚線導体1としての許容電流と可撓性との両方を得るためである。中心導体2の外径を上記の範囲内とすることで、撚線導体1としての許容電流と可撓性の両方を得ることが可能となっている。
【0029】
この図1〜4に示す外層素線3は、一般的な伸線ダイスで素線を成形させる方法と同様の方法で成形することができる。すなわち、一般の伸線ダイスの形状を扇形状に成形して、この扇形状の伸線ダイスに素線を通過させることで、素線を異形伸線させることができる。そして、この扇形状に形成された外層素線と中心導体とを巻取り回転型撚り機を用いて撚り合わせる。この巻取り回転型撚り機を用いて、巻取り回転型撚り機のサプライ側の中心に断面真円の中心導体を配置して、該中心導体の外周に複数本の扇形状の外層素線を配置させる。そして、外層素線が嵌合された撚線導体を巻き取る工程において、該撚線導体に撚りを加えながら巻き取ることによって、図1に示すような撚りを有する撚線導体1が形成されるようになっている。
【0030】
ここで、本発明に係る撚線導体と、従来の同心撚線導体と、従来の圧縮導体とを中心導体の外径が同一となるように製造し、
実施例1が、中心導体の外径が2.6mmで、該中心導体の外周に3本の扇形状の外層素線を設けた撚線導体、
比較例1が、中心導体の外径が2.6mmで、該中心導体の外周に、該中心導体と同一の外径を有する円形の外層素線を6本配置してなる同心撚線導体、
比較例2が、中心導体の外径が2.6mmで、該中心導体の外周に、該中心導体と同一の外径を有する円形の外層素線を6本配置し、6本の該外層素線を圧縮してなる圧縮導体、
の導体の外径と可撓性及び導体抵抗を比較して表1に示している。
【0031】
【表1】
表1から、複数本の導体を撚り合わせた導体の外径についての測定結果を見る。
【0032】
比較例1は、外径2.6mmの中心導体の外周に、該中心導体と同一の2.6mmの外径を有する円形の外層素線を6本設けてなる同心撚線導体であって、この同心撚線導体の外径は7.82mmであった。
【0033】
比較例2は、外径2.6mmの中心導体の外周に、該中心導体と同一の2.6mmの外径を有する外層素線を6本設けた同心撚線導体の最外層を圧縮してなる圧縮導体であって、この圧縮導体の外径は、7.22mmであった。
【0034】
実施例1は、外径2.6mmの中心導体の外周に、扇形状に成形された外層素線を3本配置して撚り合わせてなる撚線導体であって、この撚線導体の外径は、6.89mmであった。
【0035】
以上の測定結果から実施例1と比較例1、比較例2を比較すると、中心導体の外径を同一として導体を形成させた際に、比較例1、比較例2に対して実施例1は導体の外径を小さくすることが可能となった。
【0036】
次に、表1から、複数本の導体を撚り合わせた導体に厚み1.5mmの架橋ポリエチレンを被覆して電線とした際の可撓性の評価結果を見る。
比較例1は、最大外径が7.82mmの同心撚線導体であって、この上に厚み1.5mmの架橋ポリエチレンを被覆して、可撓性を評価したところ、評価は「○」で、同心撚線導体の可撓性は良好であった。
【0037】
比較例2は、最大外径が7.22mmの圧縮導体であって、この上に厚み1.5mmの架橋ポリエチレンを被覆して、可撓性を評価したところ、評価は「○」で、圧縮導体の可撓性は良好であった。
【0038】
実施例1は、最大外径が6.89mmの撚線導体であって、この上に厚み1.5mmの架橋ポリエチレンを被覆して、可撓性を評価したところ、評価は「○」で、撚線導体の可撓性は良好であった。
【0039】
以上の測定結果から実施例1と比較例1、比較例2を比較すると、いずれも可撓性の評価は「○」で、実施例1、比較例1、比較例2共に、同等に良好な可撓性を得ることが可能であったが、特に実施例1は、電線としての良好な可撓性を保持した状態で、導体の外径を小さくすることが可能であるのがわかる。
【0040】
さらに、表1から、複数本の導体を撚り合わせた導体に厚み1.5mmの架橋ポリエチレンを被覆して電線した際の導体抵抗の評価結果を見る。
比較例1は、最大外径が7.82mmの同心撚線導体であって、この上に厚み1.5mmの架橋ポリエチレンを被覆して、導体抵抗を評価したところ、評価は「○」であって、同心撚線導体の導体抵抗は良好であった。
【0041】
比較例2は、最大外径が7.22mmの圧縮導体であって、この上に厚み1.5mmの架橋ポリエチレンを被覆して、導体抵抗を評価したところ、評価は「○」であって、圧縮導体の導体抵抗は良好であった。
【0042】
実施例1は、最大外径が6.89mmの撚線導体であって、この上に厚み1.5mmの架橋ポリエチレンを被覆して、導体抵抗を評価したところ、評価は「○」であって、撚線導体の導体抵抗は良好であった。
【0043】
以上の測定結果から、実施例1と比較例1、比較例2を比較すると、いずれも導体抵抗の評価は「○」で、導体抵抗の評価は良好であったが、特に実施例1は、電線としての良好な導体抵抗を保持した状態で、外径を小さくすることが可能であるのがわかる。
【0044】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0045】
請求項1に記載の発明によれば、中心導体の径と外層素線の円弧の径とが一致するので、中心導体の外周に外層素線を合わせた際に中心導体と外層素線とに隙間が生じることがなく、撚線導体としての導体断面積を変えずに外径の小さい撚線導体を得ることができる。
【0046】
請求項2に記載の発明によれば、扇形状の外層素線を3本ないし6本撚り込んでいるので、良好な可撓性を有する撚線導体を得ることができる。また、多くとも6本の外層素線で撚線導体に良好な可撓性を与えることができるため、撚線導体の製造コストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る撚線導体の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】図1における撚線導体の一部分解斜視図である。
【図3】本実施の形態における撚線導体の外層素線と中心導体との接触箇所を示す端面図である。
【図4】本実施の形態における撚線導体の仮想の放射面を示す一部分解斜視図である。
【図5】本実施の形態における撚線導体の中心導体と外層素線との接合前の状態を示す端面図である。
【図6】本実施の形態における撚線導体の一実施の形態を示す端面図である。
【図7】従来の同心撚線導体を示す端面図である。
【図8】従来の圧縮導体を示す端面図である。
【符号の説明】
1……………………………撚線導体
2……………………………中心導体
3……………………………外層素線
4……………………………側面
5……………………………内側円弧
6……………………………中心軸
7……………………………放射面
【発明の属する技術分野】
本発明は、配電線などの被覆電線の導体として用いられる撚線導体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、被覆電線の導体に高周波電流を流す際には、高周波電流が導体断面の外周に近いほど電流が多く流れて、逆に導体断面の中心に近いほど電流が流れづらくなる表皮効果という現象が起こる。この表皮効果を減らすために、従来の撚線導体は、図7に示すように、中心導体20を1本設けて、この中心導体20の周囲に、素線21を複数本配置してなる同心撚り軟銅導体22が用いられている。この同心撚り軟銅導体22は、1本の中心導体20の周囲に、前記中心導体20と同一の外径からなる素線21を6本、12本、24本というように配置するものであって、図においては6本の素線21が撚り合わせて配置された構造となっている。
【0003】
このような同心撚り軟銅導体22は、自動車内部の配線や、電子機器等の内部において使用されることが多いため、外径を小さくすることが求められていたが、同心撚り軟銅導体22は、1本の中心導体20と、該中心導体20の周りに配置される素線21とが同一の外径を有する円形に形成されていたので、同心撚り軟銅導体22としての外径が大きいものであった。
【0004】
このため、図8に示すように、前記同心撚り軟銅導体22の最外層が撚り合わせられた後に、圧縮ダイス等を通過させて、中心導体の周りに配置される素線を圧縮した圧縮導体23が形成されている。この圧縮導体23は、図7の同心撚り軟銅導体22の導体断面積を維持した状態で、外径を細径化させるために圧縮された状態となっている。この圧縮導体23は、1本の中心導体20の周囲に6本の素線24が撚り合わせられた状態で圧縮されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−153328号公報(第5頁、第3図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この図8に示す圧縮導体23は、中心導体20と素線24との間に隙間ができてしまっていたので、同心撚り軟銅導体22と比べて、さほど外径を小さくすることができなかった。圧縮導体23の圧縮率を上げれば、この隙間を小さくすることが可能であるが、圧縮率を上げると、素線24の加工硬化が進んでしまう問題があった。このため、この素線24の加工硬化を緩和するために、中心導体20と素線21との撚り合わせ後に焼なましをして硬度を低下させる方法があるが、圧縮導体23の生産工程が多くなってしまい、圧縮導体23の生産性が悪くなってしまっていた。
【0007】
本発明の目的は、可撓性に優れ、導体の断面積を変えることなく外径を小さくすることのできる撚線導体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の撚線導体は、中心導体の外周に複数本の外層素線を撚り込んで圧縮し、該外層素線を大径の外側円弧と小径の内側円弧を有する端面扇状に形成してなる撚線導体において、前記外層素線を予め、前記内側円弧を前記中心導体と同じ径に形成すると共に、該外層素線の側面を中心導体の中心軸から放射線状に延伸する放射面と一致するように形成し、前記外層素線を前記中心導体の外周に密着させて端面形状を円形に成形したものである。
このように請求項1に記載の発明によると、中心導体の径と外層素線の円弧の径とが一致するので、中心導体の外周と外層素線とを合わせた際に中心導体と外層素線とに隙間が生じることがないので、撚線導体の外径を小さくすることができる。
【0009】
上記目的を達成するために、請求項2に記載の撚線導体は、前記複数本の外層素線は3本ないし6本としたものである。
このように請求項2に記載の発明によると、扇形状の外層素線を中心導体に撚り込んでいるので、良好な可撓性を有する撚線導体を得ることができる。また、多くとも6本の外層素線で撚線導体に良好な可撓性を与えることができるため、撚線導体の製造コストを低減させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る撚線導体の実施の形態について説明する。
図1には、本発明に係る撚線導体の一実施の形態における斜視図が示されている。
図において、1は、本発明に係る撚線導体である。この撚線導体1は、中心導体2と、断面扇形状の外層素線3とを有する構造となっていて、1本の中心導体2の外周に複数本の外層素線3が撚り込まれた状態となっている。
【0011】
本実施の形態において、中心導体2は、従来の中心導体と同様に軟銅等からなっていて、その外径の大きさは、従来と同一の大きさとなっている。
【0012】
この中心導体2は真円に成形されている。中心導体2を真円に成形することで、該中心導体2の上に同心円状に樹脂を押出被覆して電線を形成した際に、電線が良好な可撓性を得ることができるようになっている。
【0013】
そして、この真円に成形された中心導体2の外周には複数本の外層素線3が撚り込まれた状態となっている。本実施の形態においては、1本の中心導体2に3本の外層素線3が撚り込まれている。図において、この外層素線3は、端面が扇形状となるように形成された素線であって、中心導体2の長手方向に沿って、中心導体2の外周に撚り込まれている。
【0014】
図1における撚線導体1の外層素線3は、図2に示すように配置されるようになっている。図においては、この外層導体3が中心導体2に撚り込まれる前の状態が示されている。
図において、中心導体2の外周には、3本の外層導体3が設けられている。この外層導体3は、1本の素線を扇形状となるように伸線したものである。そして、この外層素線3は、中心導体2の外周に沿って配置されている。本実施の形態においては、中心導体2の外周に3本の同一形状の外層導体3が配置されるようになっている。
【0015】
ここで、この3本の外層導体3には各両端部に側面4を有する構造となっていて、外層素線3を中心導体2に接合させた際に、隣り合う外層素線3の側面4同士が面接触するようになっている。また、この3本の外層素線3は、内側円弧5の径が前記中心導体2の径と同一となるように成形されていて、3本の外層素線3の各側面4を合わせると、前記中心導体2の外周と前記外層素線3の内側円弧5とが接合するようになっている。
【0016】
すなわち、本実施の形態においては、3本の外層素線3の隣り合う側面4同士が面接触し、かつ外層素線3の内側円弧5が中心導体2の外周に接合することで、3本の外層素線3が一体となって端面形状がリング状になり、この外層素線の内側円弧5に前記中心導体2が接合されるようになっている。
【0017】
このような中心導体2と外層素線3とが接合した状態が図3に示されている。
【0018】
図3は、図2における外層素線3の構成を示す端面図である。
図3には、中心導体2と1本の外層素線3との接触を示す端面図が示されている。図において、この中心導体2は、仮想線で示されている。
この外層素線3は、中心導体2の中心軸6から放射線状に延びる仮想の放射面7と一致する位置に側面4を有する扇形状に形成されていて、前記中心軸6から内側円弧5までが切り欠かれた形状となっている。また、この外層素線3の内側円弧5の径は、中心導体2の径と同一の径となっている。すなわち、中心導体2の外周に外層素線3を配置した際に、中心導体2の外周と外層素線3の内側円弧5とが接合するようになっている。また、本実施の形態においては、中心導体2に3本の外層素線3を撚り合わせて撚線導体1を成形するので、中心導体の中心軸6から放射線状に延びる線の間の角度rは、120度となっている。
【0019】
図4には、図3における仮想の放射面7を詳細に説明する斜視図が示されている。
図において、中心導体2の外周に配置される外層素線3は、2本となっている。これは、説明のために3本の外層素線3のうちの1本が描かれていない状態である。
【0020】
図において、中心導体2の中心軸6からは、仮想の放射面7が延伸した状態となっている。この放射面7は、仮想上描かれているものであって、本発明の撚線導体1には実際に設けられているものではない。図においては、この放射面7が仮想線で示されている。この放射面7は、中心導体2の中心軸6から放射線状に延伸し、中心導体2の長手方向に連続する面となっていて、本実施の形態においては、放射線状に延伸する2つの面が配置されている。
【0021】
この撚線導体1の外周に設けられる外層素線3の側面4は、この仮想の放射面7と一致するように形成されている。図においては、この2本の外層素線3は、中心導体2から離れた状態となっているが、各外層素線3を中心導体2と接合させることによって、各外層素線3の側面4と、仮想の放射面7とが一致するようになっている。
【0022】
図5には、図4に示すような撚線導体1の中心導体2と外層素線3とが密着する前の端面図が示されている。
図において、外層素線3は3本設けられていて、中心導体2の外周に密着して配置される前の状態が示されている。また、図において、この中心導体2の中心軸3から3本の仮想の放射面7が延伸した状態となっている。
【0023】
本実施の形態において、この3本の各外層素線3の両端には、それぞれ側面4が設けられている。この側面4は、前記中心軸6から延伸する仮想の放射面7と一致するように形成されている。図における3本の外層素線3をそれぞれ矢印方向に移動させると、外層素線3の内側円弧5と中心導体2の外周とが接合し、かつ外層素線3の各側面4が仮想の各放射面7と一致するようになっている。そして、前記中心導体2と前記各外層素線3とが接合して、前記外層素線3の隣り合う各側面4同士が接触して、図6に示すような撚線導体1が形成される。
【0024】
図6は、本実施の形態における撚線導体1の端面図である。
図において、撚線導体1の中心導体2の外周には、外層素線3が撚り込まれた状態となっている。この中心導体2は、真円となっている。また、この中心導体2の外周には、前記中心導体2に沿って3本の外層素線3が配置されている。この外層素線3は、端面形状が扇形状となっていて、各外層素線3の内側円弧5(図2〜図5参照)が中心導体2の外周と接触した状態となっている。この中心導体2の外周には、同一形状の3本の外層素線3が撚り込まれている。そして、このように中心導体2の外周に同一形状の外層素線3が複数本設けられ、中心導体2の外周に接合されて撚線導体1が真円となるように形成されている。
【0025】
このように、3本の外層素線3を中心導体2の外周に接合させることで、外層素線3の内側円弧5と中心導体2の外周とが接合し、隣り合う外層素線3の側面4同士が接合するので、中心導体2と外層素線3とを隙間がない状態で沿わせることが可能となっている。
【0026】
ここで、本実施の形態における撚線導体1は、1本の中心導体2の外周に3本の外層素線3を設けた形状となっているが、この外層素線3は、扇形状の外層素線3の大きさを変更することで、中心導体2の外周に3本以上の外層素線を形成させることが可能となっている。この場合、図3に示す中心導体の中心軸6から放射線状に延びる仮想の放射面の間の角度rを変更させた外層素線を形成させればよい。すなわち、4本の外層素線を有する撚線導体を形成させる際は、この角度rを90度とした外層素線を4本伸線し、この4本の外層素線を中心導体に撚り込むことで撚線導体を形成させることができ、6本の外層素線を有する撚線導体を形成させる際は、この角度rを60度とした外層素線を6本伸線し、この6本の外層素線を中心導体に撚り込むことで撚線導体を形成させることができるようになっている。
【0027】
また、中心導体2に撚り込む外層素線3は、3本ないし6本程度であることが好ましい。中心導体2に外層素線3を3本ないし6本撚り込むことで、撚線導体1の可撓性を向上させることが可能で、かつ低コストで撚線導体を形成させることが可能となる。
【0028】
また、本実施の形態における撚線導体1の中心導体2の外径は、同一断面積を有する非圧縮導体の外径±20%程度が良く、好ましくは±10%程度が良い。これは、撚線導体1としての許容電流と可撓性との両方を得るためである。中心導体2の外径を上記の範囲内とすることで、撚線導体1としての許容電流と可撓性の両方を得ることが可能となっている。
【0029】
この図1〜4に示す外層素線3は、一般的な伸線ダイスで素線を成形させる方法と同様の方法で成形することができる。すなわち、一般の伸線ダイスの形状を扇形状に成形して、この扇形状の伸線ダイスに素線を通過させることで、素線を異形伸線させることができる。そして、この扇形状に形成された外層素線と中心導体とを巻取り回転型撚り機を用いて撚り合わせる。この巻取り回転型撚り機を用いて、巻取り回転型撚り機のサプライ側の中心に断面真円の中心導体を配置して、該中心導体の外周に複数本の扇形状の外層素線を配置させる。そして、外層素線が嵌合された撚線導体を巻き取る工程において、該撚線導体に撚りを加えながら巻き取ることによって、図1に示すような撚りを有する撚線導体1が形成されるようになっている。
【0030】
ここで、本発明に係る撚線導体と、従来の同心撚線導体と、従来の圧縮導体とを中心導体の外径が同一となるように製造し、
実施例1が、中心導体の外径が2.6mmで、該中心導体の外周に3本の扇形状の外層素線を設けた撚線導体、
比較例1が、中心導体の外径が2.6mmで、該中心導体の外周に、該中心導体と同一の外径を有する円形の外層素線を6本配置してなる同心撚線導体、
比較例2が、中心導体の外径が2.6mmで、該中心導体の外周に、該中心導体と同一の外径を有する円形の外層素線を6本配置し、6本の該外層素線を圧縮してなる圧縮導体、
の導体の外径と可撓性及び導体抵抗を比較して表1に示している。
【0031】
【表1】
表1から、複数本の導体を撚り合わせた導体の外径についての測定結果を見る。
【0032】
比較例1は、外径2.6mmの中心導体の外周に、該中心導体と同一の2.6mmの外径を有する円形の外層素線を6本設けてなる同心撚線導体であって、この同心撚線導体の外径は7.82mmであった。
【0033】
比較例2は、外径2.6mmの中心導体の外周に、該中心導体と同一の2.6mmの外径を有する外層素線を6本設けた同心撚線導体の最外層を圧縮してなる圧縮導体であって、この圧縮導体の外径は、7.22mmであった。
【0034】
実施例1は、外径2.6mmの中心導体の外周に、扇形状に成形された外層素線を3本配置して撚り合わせてなる撚線導体であって、この撚線導体の外径は、6.89mmであった。
【0035】
以上の測定結果から実施例1と比較例1、比較例2を比較すると、中心導体の外径を同一として導体を形成させた際に、比較例1、比較例2に対して実施例1は導体の外径を小さくすることが可能となった。
【0036】
次に、表1から、複数本の導体を撚り合わせた導体に厚み1.5mmの架橋ポリエチレンを被覆して電線とした際の可撓性の評価結果を見る。
比較例1は、最大外径が7.82mmの同心撚線導体であって、この上に厚み1.5mmの架橋ポリエチレンを被覆して、可撓性を評価したところ、評価は「○」で、同心撚線導体の可撓性は良好であった。
【0037】
比較例2は、最大外径が7.22mmの圧縮導体であって、この上に厚み1.5mmの架橋ポリエチレンを被覆して、可撓性を評価したところ、評価は「○」で、圧縮導体の可撓性は良好であった。
【0038】
実施例1は、最大外径が6.89mmの撚線導体であって、この上に厚み1.5mmの架橋ポリエチレンを被覆して、可撓性を評価したところ、評価は「○」で、撚線導体の可撓性は良好であった。
【0039】
以上の測定結果から実施例1と比較例1、比較例2を比較すると、いずれも可撓性の評価は「○」で、実施例1、比較例1、比較例2共に、同等に良好な可撓性を得ることが可能であったが、特に実施例1は、電線としての良好な可撓性を保持した状態で、導体の外径を小さくすることが可能であるのがわかる。
【0040】
さらに、表1から、複数本の導体を撚り合わせた導体に厚み1.5mmの架橋ポリエチレンを被覆して電線した際の導体抵抗の評価結果を見る。
比較例1は、最大外径が7.82mmの同心撚線導体であって、この上に厚み1.5mmの架橋ポリエチレンを被覆して、導体抵抗を評価したところ、評価は「○」であって、同心撚線導体の導体抵抗は良好であった。
【0041】
比較例2は、最大外径が7.22mmの圧縮導体であって、この上に厚み1.5mmの架橋ポリエチレンを被覆して、導体抵抗を評価したところ、評価は「○」であって、圧縮導体の導体抵抗は良好であった。
【0042】
実施例1は、最大外径が6.89mmの撚線導体であって、この上に厚み1.5mmの架橋ポリエチレンを被覆して、導体抵抗を評価したところ、評価は「○」であって、撚線導体の導体抵抗は良好であった。
【0043】
以上の測定結果から、実施例1と比較例1、比較例2を比較すると、いずれも導体抵抗の評価は「○」で、導体抵抗の評価は良好であったが、特に実施例1は、電線としての良好な導体抵抗を保持した状態で、外径を小さくすることが可能であるのがわかる。
【0044】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0045】
請求項1に記載の発明によれば、中心導体の径と外層素線の円弧の径とが一致するので、中心導体の外周に外層素線を合わせた際に中心導体と外層素線とに隙間が生じることがなく、撚線導体としての導体断面積を変えずに外径の小さい撚線導体を得ることができる。
【0046】
請求項2に記載の発明によれば、扇形状の外層素線を3本ないし6本撚り込んでいるので、良好な可撓性を有する撚線導体を得ることができる。また、多くとも6本の外層素線で撚線導体に良好な可撓性を与えることができるため、撚線導体の製造コストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る撚線導体の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】図1における撚線導体の一部分解斜視図である。
【図3】本実施の形態における撚線導体の外層素線と中心導体との接触箇所を示す端面図である。
【図4】本実施の形態における撚線導体の仮想の放射面を示す一部分解斜視図である。
【図5】本実施の形態における撚線導体の中心導体と外層素線との接合前の状態を示す端面図である。
【図6】本実施の形態における撚線導体の一実施の形態を示す端面図である。
【図7】従来の同心撚線導体を示す端面図である。
【図8】従来の圧縮導体を示す端面図である。
【符号の説明】
1……………………………撚線導体
2……………………………中心導体
3……………………………外層素線
4……………………………側面
5……………………………内側円弧
6……………………………中心軸
7……………………………放射面
Claims (2)
- 中心導体の外周に複数本の外層素線を撚り込んで圧縮し、該外層素線を大径の外側円弧と小径の内側円弧を有する端面扇状に形成してなる撚線導体において、
前記外層素線を予め、前記内側円弧を前記中心導体と同じ径に形成すると共に、該外層素線の側面を中心導体の中心軸から放射線状に延伸する放射面と一致するように形成し、前記外層素線を前記中心導体の外周に密着させて端面形状を円形に成形したことを特徴とする撚線導体。 - 前記複数本の外層素線は3本ないし6本である請求項1に記載の撚線導体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002278883A JP2004119113A (ja) | 2002-09-25 | 2002-09-25 | 撚線導体 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002278883A JP2004119113A (ja) | 2002-09-25 | 2002-09-25 | 撚線導体 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102842389A (zh) * | 2011-08-08 | 2012-12-26 | 蒋菊生 | 三芯电缆及其制作方法 |
US9415206B2 (en) | 2011-08-12 | 2016-08-16 | Cardiac Pacemakers, Inc. | Method for coating devices using electrospinning |
US9855415B2 (en) | 2015-07-25 | 2018-01-02 | Cardiac Pacemakers, Inc. | Medical electrical lead with biostable PVDF-based materials |
US10465318B2 (en) | 2016-12-27 | 2019-11-05 | Boston Scientific Scimed Inc | Degradable scaffolding for electrospinning |
US11155933B2 (en) | 2013-07-22 | 2021-10-26 | Cardiac Pacemakers, Inc. | Lubricious, biocompatible hydrophilic thermoset coating using interpenetrating hydrogel networks |
-
2002
- 2002-09-25 JP JP2002278883A patent/JP2004119113A/ja active Pending
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