しかしながら、リース切れ等により現在の画像形成装置をリース会社に返却する場合、あるいは、画像形成装置の償却が終了して廃棄する場合等において、機器使用者が、これまでの装置用の消費物品を有していれば、該消費物品は全く無駄になってしまう。
また、リース契約更新時において機種を変更した場合であっても、これまでの装置用の消費物品と新たな装置用の消費物品との間に互換性が保たれなければ、保有している古い装置用の消費物品は全く無駄になってしまう。
特に、オフィス等の多量印刷シーンにおいては、その需要に応じるために、多量の消費物品を購入しておく必要があり、多大な事前出費を伴っている。したがって、上記事態が生じた場合の損害も多大なものとなる。
上記課題を極力解決する方法として、機器の使用状況、たとえば、消費物品の前回の交換日時、消費物品が交換されてからの機器の使用時間、印字枚数等の情報を、該消費物品に装備したICチップ等に記憶させ、該情報を参照することで、感光体およびトナーの寿命予測を行う技術がある。
このような機能を有する画像形成装置によれば、感光体カートリッジおよびトナーカートリッジ等の寿命予測を電子的手段によって正確に行うようにすれば、消費物品の事前購入数をなるべく少なくした状態であっても、日頃の消費物の管理を自動化して確実に行うことができないこともない。
しかしながら、予測の精度を向上できたとしても、予備の消費物品が必要であり、該消費物品の入手には出費が伴うという点には変わりはない。さらに、予測を行うアルゴリズムの性能次第で、予測精度は大幅に変わり、予測である以上、本質的に100%の精度は得られない。
以上のように、消費物品の枯渇に伴う機器の不稼動状態を回避するためには予備の消費物品の確保が必要であるが、現在の課金システムでは該消費物品の確保のために購入する必要があり、さらに、出費により得た該予備の消費物品が、実際には必要とせず無駄になるかも知れないという点に問題がある。
本発明は、以上を解決するためになされたものであって、消費物品の枯渇に伴う機器の不稼動状態や消費物品の枯渇に伴う不便さを回避するためにサービス受給者に納入する消耗物品・消費物品の内、実際に使用した消耗物品・消費物品に対してのみ課金対象とすることにより、予測といった不確実な方法を採る必要なしに、不必要な出費を抑制することができる方法およびシステム等を提供する。なお、サービス対象としての流通物の例としては、消費物品を必要とする機器に用いられる消費物品に限らず、記録紙などのオフィス用品、石鹸等の一般家庭における日用品、さらには、工場において商品の製造に用いられる部品等、予め納品しておいて使った分だけ課金される方がサービス受給者にとって無駄がなく、便利と言える物品であれば適用し得る。
・本発明のサービス管理方法は、サービス受給者に対し納入する流通物を特定する情報、および該サービス受給者による流通物の使用状況を(コンピュータの記憶部に)随時記録した管理テーブルに(コンピュータの演算処理部が)アクセスし、該サービス受給者が購入したと認定し得る流通物の数を読み出すステップと、読み出した流通物の数に基づき、該サービス受給者に請求する課金額を(上記演算処理部が)計算するステップとを、プログラムされたコンピュータに実行させることを特徴としている。
これにより、サービス受給者に納入しただけに過ぎない未使用状態の流通物は課金処理の対象とならず、サービス受給者が購入したと認定し得る流通物のみについて求めた課金額が、サービス受給者に請求される。この結果、サービス受給者に無駄の無い課金額を請求する、合理的なサービスを提供することができ、サービス提供者にとっては、上記のサービスを提供することによって、顧客の確保が確実に行えるので、流通物の販売を安定に行うことができる。
また、サービス受給者に納入した流通物の情報がサービス提供者のコンピュータにおける管理テーブルに随時記録されているので、当サービスに適用されない海賊版としての流通物を排除することもできる。すなわち、サービス受給者が使用する流通物は、サービス提供者から直接提供され、サービス提供者自らのコンピュータに記録されるので、海賊版が記録されることはなく、したがって、海賊版に対して本発明のサービスが適用されることはないからである。
また、サービス提供者は、複数のサービス受給者で使用される流通物を、管理テーブルによって一元的に管理することができるので、異なるサービス受給者で同一の流通物の使用を検出した場合には、正規品と海賊版の区別が可能となり、したがって、海賊版と認定された流通物を使用しているサービス受給者に警告等を行うことにより、海賊版を排除することができる。
以上のようにして、同一の流通物の使用は、サービス提供者において簡単にチェックすることができ、また、サービス提供者の手により登録された流通物の情報に基づいて、当該流通物を納入したサービス受給者を特定することができるので、海賊版を使用しているサービス受給者の割り出しを簡単に行うことができる。
・本発明のサービス管理方法は、サービス受給者に対し納入する流通物の情報を端末(例えば、コンピュータの管理テーブル)に登録するステップと、サービス受給者による該流通物の使用状況を入手(例えば、上記管理テーブルに入力)するステップと、該使用状況が流通物の使用と判断される情報の場合に、該使用を購入アクションと認定するステップ(言い換えれば、該サービス受給者が購入したと認定し得る流通物を、上記使用状況が入力された上記管理テーブル上で特定するステップ)と、流通物の納入数の内、該購入アクションと認定された流通物の数に基づき課金額を計算する(例えば、コンピュータに計算させる)ステップとを(コンピュータを用いて実行する)有することを特徴としている。
これによれば、予め納入される未使用状態の流通物には課金されず、実際に使用した流通物に対してのみ課金されるシステムであるので、サービス受給者は、余計な事前支出を抑えることができる。
一方、サービス提供者にとっては、顧客の確保が確実に行えるので、流通物の販売を安定に行うことができる。また、事前に納入する流通物の情報をサービス提供者自ら登録するので、当サービスに適用されない海賊版としての流通物を排除することもできる。すなわち、サービス受給者が使用する流通物は、サービス提供者がサービス受給者に直接提供し、自らの端末に登録するので、海賊版が登録されることはなく、したがって、海賊版が使用されることはない。
また、サービス提供者は、複数のサービス受給者で使用される流通物を一元的に管理することができるので、異なるサービス受給者で同一の流通物の使用を検出した場合には、正規品と海賊版の区別が可能となり、したがって、海賊版と認定された流通物を使用しているサービス受給者に警告等を行うことにより、海賊版を排除することができる。
以上のようにして、同一の流通物の使用は、サービス提供者において簡単にチェックすることができ、また、サービス提供者の手により登録された流通物の情報に基づいて、当該流通物を納入したサービス受給者を特定することができるので、海賊版を使用しているサービス受給者の割り出しを簡単に行うことができる。
・本発明のサービス管理方法は、サービス受給者に対し納入する流通物の固有情報を端末(例えば、コンピュータの管理テーブル)に登録するステップと、サービス受給者による該流通物の使用をネットワークを介して(例えば、上記固有情報の検出に基づいて)検出するステップと、該使用を購入アクションと認定するステップと、流通物の納入数の内、該購入アクションと認定された流通物の数に基づき課金額を計算するステップとを(コンピュータが実行する)有することを特徴としている。
これによれば、上記効果に加え、ネットワークを介してサービス受給者による該流通物の使用を検出するため、サービス提供者は遠隔地に居ながら確実かつほぼリアルタイムで、サービス受給者の購入状況を入手することができる。
また、サービス受給者が複数であっても、その入手は容易である。
なお、流通物の固有情報は、該流通物を個別に特定(識別)するための情報であり、サービス提供者の端末に登録しておく。これにより、サービス受給者による該流通物の使用を検出することが可能になる。例えば、その固有情報が、ネットワークを介して、サービス受給者のコンピュータからサービス提供者の端末に送信されれば、登録された固有情報と照合することで、サービス受給者が、その固有情報を有する流通物を使用したと認定することができる。
このような、固有情報の登録、照合、使用の認定、および認定した流通物の数に基づく課金額の計算の各処理は、コンピュータプログラムによって実現することができる。
・本発明のサービス管理方法は、上記サービス受給者による該流通物の使用をネットワークを介して検出するステップは、流通物の固有情報とサービス受給者の固有情報とを対にして検出することを特徴としている。
これによれば、サービス受給者が複数であっても、流通物を使用したサービス受給者を特定することができるので、サービス受給者毎に正確な課金額管理を行うことができる。なお、流通物の固有情報とサービス受給者の固有情報は、サービス提供者側が対にして検出できれば送信の形態は限定されず、たとえば、流通物の固有情報とサービス受給者の固有情報をひとまとめにして送信する以外に、情報としては見かけ上2つにして送信することも考えられる。すなわち、該2つの情報を別のネットワークではあるが送信時間を同一にすることにより、サービス提供者側で該2つの情報を関連した情報として受信することができる。
なお、複数のサービス受給者が同一時刻に上記情報を発信することにより、サービス提供者側で流通物の固有情報とサービス受給者の固有情報とを関連付けて検出できない問題に対しては、予めサービス受給者毎に重複しないように情報の発信時刻を設定することにより回避してもよいし、あるいは、サービス提供者側で流通物の固有情報とサービス受給者の固有情報とを関連付けて検出できたか否かの判断を行い、該判断結果により、複数のサービス受給者から同一時刻に情報の送信が行われたことを検出した場合には該情報送信を無効とし、該情報を送信したサービス受給者に対してエラー通知、さらには、再度情報の送信を行うような指示を行う。該エラー通知、指示等はサービス受給者の端末に対して折り返し送信する形態であって良い。
また、該2つの情報を関連付けるための補助情報を該2つの情報に付加する方法であっても良い。この場合、たとえば、送信時間を補助情報として使用することができる。
・本発明のサービス管理方法は、サービス受給者に対し納入する流通物を特定するための固有情報を記録した管理テーブルであって、該サービス受給者による流通物の使用状況が、サービス受給者に設置された機器に装着されている流通物の固有情報を機器から受信したことに基づいて随時更新されるようにした管理テーブルにアクセスし、該サービス受給者が購入したと認定し得る流通物の数を読み出すステップと、読み出した流通物の数に基づき、該サービス受給者に請求する課金額を計算するステップとを、プログラムされたコンピュータに実行させることを特徴としている。
これによれば、上記流通物は、サービス受給者に設置された機器に装着される流通物である。また、サービス提供者のコンピュータにおける、例えば記憶手段に格納された管理テーブルには、サービス受給者に対し納入する流通物を特定するための固有情報と、サービス受給者による流通物の使用状況とが記録されるようになっており、その使用状況は、流通物を装着するタイプの機器から、装着されている流通物の固有情報を受信したことに基づいて、随時更新される。すなわち、固有情報を受信した流通物について、サービス受給者が当該流通物を購入したとみなし、管理テーブルに記録する。
したがって、そのような管理テーブルにアクセスすることによって、サービス受給者が購入したと認定し得る流通物の数を読み出すことができるので、すでに説明した同様の効果を得ることができる。
・本発明のサービス管理方法は、機器を動作させるのに必要な流通物を提供する(ためのコンピュータを用いた)サービス管理方法において、サービス提供者が、サービス受給者に対し納入する流通物の固有情報を端末(例えば、サービス提供者側のコンピュータの管理テーブル)に登録するステップと、サービス受給者に設置される機器に装着されている流通物の固有情報を(例えば、機器が)読み出すステップと、該読み出した情報を少なくとも含む情報を(例えば、機器が)サービス提供者(側のコンピュータ)に対し送信するステップと、サービス提供者が、(例えば、サービス提供者側のコンピュータを用いて)上記情報をネットワークを介して検出するステップと、固有情報を基に該機器への装着を購入アクションと認定するステップ(言い換えれば、機器から受信した固有情報を基に、該サービス受給者が購入したと認定し得る流通物を、サービス提供者が上記管理テーブル上で特定するステップ)と、流通物の納入数の内、該購入アクションと認定された流通物の数に基づき課金額を計算する(処理をサービス提供者側のコンピュータを用いて実行する)ステップとを有することを特徴としている。
これによれば、機器に装着されている流通物の固有情報を読み出すというサービス受給者側における簡単なステップにより、流通物の使用を検知すると共に、サービス提供者側において、該使用が購入に該当するかを上記固有情報を基にして認定することにより、流通物の実際の消費数を正確に知ることができる。
なお、流通物の固有情報を読み出すステップおよび該読み出した情報を少なくとも含む情報をサービス提供者に対し送信するステップは、サービス受給者に設置された機器が自動的に行うようにすれば、サービス受給者の意識なしに、サービス受給者の手を煩わせることなく、確実に行うことができる。また、ネットワークを介した処理であるので、リアルタイム処理が可能となる。
また、サービス受給者に設置される機器に装着されている流通物の固有情報を読み出すステップにより、上記サービス受給者による該流通物の使用状況を入手するステップと、該使用状況が流通物の使用と判断される情報の場合に該使用を購入アクションと認定するステップとを同時に行うことができるので、処理を簡単にすることができる。
なお、機器側で読み出された情報を少なくとも含む情報をネットワークを介して検出したときに、検出した情報に新たな固有情報が含まれている場合に、サービス受給者による該流通物の使用、すなわち購入と認定することが好ましい。これは、機器に一度装着した流通物を何らかの理由で取り外し、再度装着し直した場合のように、ネットワークを介して検出した情報には、既に検出したことのある固有情報が含まれている場合もあるためである。
また、流通物に形成されている情報は固有情報であるため、既に、同じ情報を有した流通物がサービス提供者の手によって登録されていれば、同一の情報を有する流通物が2つ以上存在するという理由でチェック動作が行われ、一般には、時間的に後で検出された流通物が海賊版(=正規品の固有情報をコピー)である可能性が高く、排除される。
・本発明のサービス管理方法は、サービス受給者に対し納入した流通物のうち、一定期間後にサービス受給者から回収する未使用状態の流通物を(例えば、上記管理テーブル上で)特定するステップを有することを特徴としている。
これによれば、回収の対象となる流通物を特定することにより、未使用状態の流通物をサービス受給者から回収することができるので、納入した流通物がサービス受給者において長期間、使用されることなく、したがって、購入に至らずに保管される状態を排除することができる。また、該回収した流通物を他のサービス受給者に納入することが可能となる。つまり、一定期間中に使用されなかった流通物は、納入したサービス受給者に対しては購入の意志がないものと判断し、他のサービス受給者に提供することで、該流通物の購入機会ないし販売機会を増大することができる。
・本発明のサービス管理装置は、サービス受給者に対し納入する流通物の情報を登録する第1の記憶部と、該流通物の使用状況を入力する入力部と、該流通物の納入数の内、使用された数に基づいて課金額を計算する演算処理部とを有することを特徴としている。
これによれば、演算処理部が、第1の記憶部に登録された流通物の情報から納入数を取り込み、入力部を介して入力された使用状況の情報から使用数を取り込んで、納入数から使用数を引き算することにより、実際の消費数を求めることができるので、予め納入される未使用状態の流通物には課金せず、実際に使用した流通物に対してのみ課金するという新たなサービスを一元的に管理することが可能となる。
なお、登録時に該流通物の情報とサービス受給者情報とを対にして保存しておくならば、流通物の使用過程において、サービス受給者が流通物情報のみを上記サービス管理装置に送信する場合であっても、サービス管理装置において該流通物を使用したサービス受給者を特定することができる。したがって、流通物の使用時に流通物の固有情報とサービス受給者情報とを対にして受信する場合に比べて、受信すべき情報量を削減することができるので、入力負荷および演算処理負荷を軽減することができる。
・本発明のサービス管理装置は、サービス受給者に対し納入する流通物の固有情報を登録する第1の記憶部と、該流通物の使用をネットワークを介して検出するための通信部と、該流通物の納入数の内、使用を検出した数に基づいて課金額を計算する演算処理部とを有することを特徴とするサービス管理装置である。
これによれば、固有情報を記憶部に登録しておくことにより、サービス受給者に対し納入した流通物の特定が容易になり、演算処理部が流通物の使用状況の管理を個々の流通物ごとにきめ細かく行うことが可能になる。また、通信部によって流通物の使用をネットワークを介して検出するため、サービス提供者は遠隔地に居ながら確実かつほぼリアルタイムで、サービス受給者の購入状況を入手することができる。
さらに、サービス受給者に提供する流通物一つ一つについて固有情報を割り当てて記憶部に登録しているので、固有情報を通信部によってネットワークを介して検出したときに、演算処理部は、サービス受給者が当該固有情報の付された流通物を使用したと同定することができる。
さらに、検出した固有情報が登録した固有情報に一致するかどうかを判定することにより、サービス受給者が海賊版を使用しているか否かを簡単に検出することができる。また、異なるサービス受給者から同じ固有情報を検出した場合にも、市場に海賊版が出回っていることを検出できる。
その上、流通物が機器に装着して使用するものであり、機器が流通物の固有情報を読み取ってサービス管理装置に送信するように構成した場合には、機器に装着された流通物の該情報が同じであるか異なっているかによって、たとえば、画像形成装置の場合にはペーパージャム処置時等の同一流通物の抜き差しか、あるいは、交換による新規流通物の装着かを演算処理部は電子的に判断することができる。したがって、装着された流通物の該情報が新たな場合、その通知結果をもって、流通物の購入アクションと同定することが可能となる。
なお、登録時に該流通物の固有情報とサービス受給者情報とを対にして保存しておくならば、流通物の使用過程において、サービス受給者が流通物情報のみを上記サービス管理装置に送信する場合であっても、サービス管理装置において該流通物を使用したサービス受給者を特定することができる。したがって、流通物の使用時に流通物の固有情報と契約者情報とを対にして受信する場合に比べて、受信すべき情報量を削減することができるので、ネットワーク負荷および演算処理負荷を軽減することができる。
・本発明のサービス管理装置は、上記第1の記憶部が、サービス受給者に納入する流通物の固有情報と、該サービス受給者の情報を関連付けて登録していることを特徴としている。
これによれば、複数のサービス受給者であっても、流通物の固有情報を基にしてサービス受給者を特定することが可能となる。つまり、基本となる管理情報として、流通物の固有情報を用いることにより、流通物管理のみならずサービス受給者管理を行うことができる。また、サービス受給者毎に、納入情報、購入情報(納入した流通物の内、実際に購入に至ったもの)を管理することができるので、流通物の固有情報を用いてサービス受給者毎に多種多様の個別サービスを行うことが可能となる。
・本発明のサービス管理装置は、さらに、上記演算処理部が、流通物が交換された情報に基づき、サービス受給者が保有している未使用の流通物の数を計算し、該計算結果を規定値と比較し、流通物の数が規定値に達した場合に、サービス受給者に新たな流通物を発送する旨の指示を出すことを特徴としている。
これにより、上記効果に加え、予備の流通物の在庫状況を監視し、規定値以下になった時点で新たな流通物を発送するようにしているので、サービス受給者宅において、流通物が枯渇することがない。
・本発明のサービス管理装置は、さらに、上記演算処理部が、流通物の使用情報と交換された日時情報に基づき、サービス受給者が該当期間内に使用した流通物の料金を計算することを特徴としている。これにより、上記効果に加え、定期的な課金処理を自動的に行うことができる。
・本発明のサービス管理装置は、さらに、サービス受給者から送信される情報を記憶する第2の記憶部を有し、上記演算処理部は、該記憶された情報と送信された最新の情報を比較し、異なる場合に上記記憶された情報を更新することを特徴としている。
これにより、同一の固有情報が幾度も送信されてきた場合には、上記第2の記憶部の内容は更新されないので、課金管理等の際に、ダブルカウントを生じる虞がない。また、上記第2の記憶部の内容が更新されたタイミングをもって、課金管理等の処理を行わせることができる。
・本発明のサービス管理装置は、さらに、サービス受給者に納入可能な流通物のリストを登録する第3の記憶部を有し、かつ、該第3の記憶部に登録されたリストはネットワークを介して外部からアクセス可能な状態にあることを特徴としている。
これによれば、第3の記憶部に登録されたリストはネットワークを介して外部からアクセス可能な状態にあるので、納入する流通物の候補をサービス受給者に選択させることが可能となる。これにより、サービス受給者に最適な流通物を納入することができ、サービス受給者による購入確率を向上させることができる。また、このような事前リクエスト結果を基に、サービス提供者は流通物を準備することができるので、サービス提供者自らの発注・在庫管理等を行うことができ、また、購入に至らない不良在庫を低減することができる。
なお、サービス受給者の選択結果等を基に人気のある流通物、逆に人気のない流通物を知ることができるので、このような事前リクエスト結果を、サービス対象としての流通物の選定の際に迅速にフィードバックするようにすれば、さらに購入確率を向上させることができる。
・本発明の流通物は、以上のサービス管理方法において用いられることを特徴としている。
該流通物は、本発明によるサービス管理方法によって管理されるので、サービス提供者にとっては、使用状況を正確に把握できるというメリットを生み、サービス受給者にとっては、使用した分だけ課金され、予備分に対して余計な支払いをしなくて済むというメリットを生む。
・本発明の流通物は、さらに、予め流通物の固有情報が形成されていることを特徴としている。
該流通物の固有情報により、サービス提供者は、“どのサービス受給者に対し、どのような流通物を事前納入したか?”を流通物の納入時に確認することができる。
また、該サービス受給者の流通物の使用情報を、例えば電子的に検出するに当たり、同一流通物の使用か、あるいは、交換による新規流通物の使用かを判断することができ、検出された流通物の該情報が新たな場合、その通知結果をもって、流通物の購入と同定することが可能となる。
なお、流通物に形成される固有情報を、たとえば、それ単体では意味をなさないコード情報とし、サービス提供者側で用意される商品テーブルの参照によって初めて、該流通物のコード情報を商品名として翻訳するようにしてもよい。
この場合、本発明における流通物の固有情報は、第三者に流出し、あるいは解読されてもサービス提供者およびサービス受給者双方にとって危険度の低い情報であるので、暗号化、復号化等の高度な処理を行う必要がない。故に、セキュリティー対策として行われるこのような情報の読み出し時に比べ、ハードウエアおよびソフトウエア規模を小さくでき、また、復号化を行わない分だけ処理時間の短縮を行うことができるので高速読み出しを行うことができる。
また、サービス提供者は、流通物の納入時において該流通物情報とサービス受給者情報を関連づけて登録しておけば、流通物の固有情報を入手するだけで契約者を特定することができる。すなわち、流通物の固有情報に加えて、該流通物の使用者であるサービス受給者情報を対にして入手する場合に比べて、情報伝達量を削減することができ、ネットワークを利用する場合には、通信負荷を抑えることができる。
また、本願発明のサービス管理方法において用いれば、第三者が上記流通物の固有情報を含めて流通物のコピーを製造・販売したとしても、サービス提供者が該流通物を取り扱わない限りサービス対象とはならないので、海賊版を排除することができる。
・本発明の流通物は、さらに、該流通物の固有情報が形成された第1の情報記録体が添付されていることを特徴としている。
これによれば、流通物に対して、固有情報を直接形成する必要がないので、流通物の製造プロセスを全く変更する必要が無く、別途、固有情報を形成した第1の情報記録体を製造し、該第1の情報記録体を流通物に添付するという簡単なステップの追加のみで、流通物を本発明によるサービス対象とすることが可能となる。
・本発明の流通物は、複数の商品を1パック化したものであると共に、該パック化された流通物に対し流通物の固有情報が形成された第1の情報記録体を添付したことを特徴としている。
これによれば、流通物単体のみならず、該単体の流通物を複数、あるいは他の流通物と組み合わせることにより新たな商品を生み出した場合にも、本発明によるサービス対象とすることが可能となる。例えば、自動車のタイヤの如く、4本、場合によっては2本(前輪用あるいは後輪用)、あるいは、テンポラリータイヤが装着タイヤと同じ場合には、それぞれ5本、3本が最小の単位となる場合には、複数本のタイヤをまとめて本発明における1つのサービス対象とすることができる。また、シャンプー、リンス等のように異なる流通物を組み合わせることにより新たなセット商品を創出してもよい。
また、個々の流通物の製造メーカによっては流通物の有効な組み合わせの仕方が創出されず、あるいは、速やかには組み合わせ販売ができない場合であっても、サービス提供者は、市場の動向に敏感に反応して、流通物を用いて、最適な組み合わせ販売を速やかに行えるという利点がある。
・本発明の流通物は、梱包部材により商品をパックしたものであり、梱包部材内部に流通物の固有情報が形成された第1の情報記録体が配置され、かつ梱包部材における第1の情報記録体の配置位置に対応する部位が少なくとも透明になっていることを特徴としている。
これによれば、梱包部材内部の第1の情報記録体の配置位置が、梱包部材の透明部位に対応しているので、パック化した商品の内容、すなわち、種類、種別等の情報を開封することなく視覚的、ないし光学的に認識することができるので、商品の確認を容易に行えるという利点がある。
なお、第1の情報記録体に形成された情報は、視覚的または光学的に検出できるので、流通物の納入時に、サービスマンが梱包部材を開封することなく、納入した流通物の情報を得るための後述する第2の情報記録体を省略することができる。上記梱包部材の構成は、第1の情報記録体に形成された情報が、特に、秘密保持性を有しないことに大きく係わっているとも言える。
・本発明の流通物は、さらに、該流通物を梱包もしくは包装する保護材と、該保護材の表面あるいは内部に上記流通物の固有情報と同じ内容の情報が形成された第2の情報記録体とを備えていることを特徴としている。
これにより、サービスマンは、流通物の納入時において納入する該流通物の情報を梱包材等の流通物表面に貼付された第2の情報記録体から入手することができるので、梱包材等を開封して流通物を取り出し、該流通物に形成されている固有情報を入手する必要が無く、開封に伴う商品性の喪失を生じることがない。
また、該第2の情報記録体に形成されている情報の入手は、スキャナで読み込むことにより行うことができる。たとえば、固有情報をバーコード化して形成しておけば、簡単かつ迅速に行うことができ、納入時の納品チェック等の作業の迅速化を図ることができる。
さらに、第2の情報記録体が流通物表面に貼付されている場合には、情報の読み取り性に優れているので、上記作業の迅速化を図ることができる。
また、第2の情報記録体を流通物内部に添付する場合には、開封に伴う商品性の喪失を生じさせないような注意が必要とされるものの、表面に貼付する方法に比べ、該第2の情報記録体が破損等のダメージを受けることがないので、第2の情報記録体の紛失、破損等により、情報を読み取れないという事態を回避することができる。
なお、該第2の情報記録体を流通物から切り離せるように形成しておけば、第2の情報記録体の有無により、未納品か既納品かの判断を行うことができる。また、該第2の情報記録体を持ち帰ることが可能となるので、スキャナが故障している場合等においても、事前登録が行えないという事態を回避することができ、サービス提供者宅に持ち帰って情報の読み取りおよび事前登録を行うことができる。
・本発明の流通物は、さらに、上記第2の情報記録体は流通物に対し取り外し可能なように形成されていることを特徴としている。
これにより、上記第2の情報記録体の有無を確認することで、該流通物が納入されたものか、あるいは納入前のものなのかを容易に区別することができる。また、該第2の情報記録体をサービス提供者はサービス提供者宅に持ち帰ることが可能となり、納入後においてサービス提供者宅で、納入した流通物の登録を行うことができる。したがって、納入した流通物の固有情報を納入時に登録する場合に比べ、より確実に納入品の確認を行うことができる。また、両者を併用すれば、より確実性が向上する。
さらに、第2の情報記録体を繰り返し貼付可能な接着剤等により流通物に貼付するようにすれば、一度、納入したことにより第2の情報記録体を剥がした場合であっても、流通物の外観を損ねることなく、再度該第2の情報記録体を再貼付することが可能となる。このような状況は、あるサービス受給者に一旦納入したにも係わらず、サービス受給者が本発明によるサービスのメリットを最大限に生かした結果、購入しなかった場合に、該未使用状態の流通物を回収して、他のサービス受給者に納入する場合が該当する。
・本発明の流通物は、さらに、ICチップを有しており、該ICチップ内に上記流通物の固有情報が記憶されていることを特徴としている。
これにより、従来、海賊版を排除する目的で装着が検討されているICチップをそのまま利用することができ、ハードウエア上の新たなコストアップを発生することなく、本発明において必要な流通物の固有情報を記憶させることができる。
・本発明の流通物は、さらに、トナーを蓄えてなるカートリッジであることを特徴としている。
電子写真方式の画像形成装置は、一般に、該トナーカートリッジ等の消耗品の交換を前提として設計されており、画像形成装置本体以上にアフターマーケットとしての市場が大きいため、海賊版の製造・販売が横行している。このような状況にあって、本発明によるサービス管理方法を利用すれば、海賊版を排除しながら、正規流通物を提供することができるという効果を奏する。つまり、該流通物は、製造、流通、販売全ての過程をサービス提供者が保証および管理しているので、海賊版が紛れ込む余地がなく、さらに、納入時において流通物を登録するのはサービス提供者であるので、サービス提供者が認めた流通物のみをサービス対象とすることができる。
・本発明の流通物は、さらに、インクを蓄えてなるカートリッジであることを特徴としている。
これにより、インクジェットプリンタのインクカートリッジに対しても上記トナーカートリッジと同様の効果を有する。
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、固有情報を有し消費または消耗される流通物が、装脱着可能に配設された機器であって、該流通物から該流通物の固有情報を検出するための読み取り部と、該読み取った情報をネットワークを介して外部に送信する送信部と、該読み取り部および送信部の制御を行うコントローラ部とを有する機器から構成される第1のグループと、上記第1のグループと通信を行うための通信部と、第1のグループにおける流通物の情報を登録する記憶部と、該流通物の使用状況を確認し、該流通物の納入数の内、使用された数に基づいて課金額を計算する演算処理部とを有するサービス管理装置から構成される第2のグループとから構成されるネットワークシステムである。
これにより、上述したサービス管理方法をネットワークシステムおよびICチップ等のIT技術を利用することにより実現することができる。
また、機器に装着された流通物から読み取り部によって検出された固有情報を含む情報は、送信部からサービス管理装置の通信部に対して送信される。これにより、演算処理部は、受信された固有情報を基に、流通物の使用状況を確認することができ、使用された数に基づいて、第1のグループに対して請求する課金額を計算することができる。したがって、第2のグループは、第1のグループにて予備の流通物と交換された事実をもって、購入行為と同定することができる。
また、仮に、海賊版が使用されていたとしても、機器は、該流通物に形成されている流通物の固有情報を読み取るように動作するため、流通物の固有情報を有しない流通物はこのチェックに基づいて排除できる。
なお、サービス管理装置に、流通物の使用状況を入力する入力部を別途設け、流通物の使用状況を入力部からの手入力によって随時更新してもよい。
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、前記の構成に加え、上記機器の読み取り部が、流通物が機器に装着されたタイミング情報を基に、該流通物から流通物の固有情報を検出することを特徴とするネットワークシステムである。
たとえば、流通物が機器に装着されているかを検知するセンサを設け、該センサ出力信号の立ち上がりあるいは立ち下がりのタイミングを検出し、該タイミングに同期して読み取り部を動作させて、固有情報の読み取りを行うようにする。これにより、固有情報の読み取りに関わる機器の操作性を向上させることができる。
流通物の交換を行うためには、使用済みの流通物の脱着および新しい流通物の装着作業が必要であるので、流通物が脱着されて再度装着されたタイミングを読み取り部動作のためのトリガ信号に用いることができる。
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、さらに、上記機器が読み取り部から入力された情報を記憶する記憶部と、読み取り部から入力された最新の情報と既に記憶されている情報とを比較するための比較器とを有する演算部を備えており、上記コントローラ部は、読み取り部から入力された最新の情報が既に記憶されている情報と異なる場合に、記憶部に記憶されている記憶内容を更新する制御を行うことを特徴としている。
これにより、ペーパージャム処置時等の同一流通物の抜き差しか、あるいは、交換による新規流通物の装着かを電子的操作によって判断することができ、コントローラ部は、装着された流通物の該情報が新たな場合にのみ、新規流通物の装着と同定することが可能となる。
これにより、新規流通物から流通物の固有情報が、機器の読み取り部によって検出され、送受信部からネットワークを介して、第2のグループの通信部へと送信されるので、演算処理部は新規流通物の購入を認識することができる。
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、さらに、上記演算処理部が、第1のグループの機器の流通物が交換された情報に基づき、第1のグループが保有している未使用の流通物の数を計算し、該計算結果を規定値と比較し、流通物の数が規定値に達した場合に、第1のグループに新たな流通物を発送する旨の指示を出すことを特徴とするネットワークシステムである。
これにより、上記サービス管理ネットワークシステムの構成による効果に加え、予備の流通物の在庫状況を監視し、規定値以下になった時点で新たな流通物を発送するようにしているので、機器使用者宅において、流通物が枯渇することがない。
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、さらに、上記演算処理部が、上記機器の流通物の使用情報と交換された日時情報に基づき、第1のグループが該当期間内に使用した流通物の料金を計算することを特徴とするネットワークシステムである。
これにより、定期的な課金処理を自動的に行うことができる。
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、さらに、第1のグループから送信される情報を記憶する第2の記憶部を有し、上記演算処理部が、該記憶された情報と送信された最新の情報を比較し、異なる場合に上記記憶された情報を更新することを特徴とするネットワークシステムである。
これにより、ペーパージャム処置時等の同一流通物の抜き差しか、あるいは、交換による新規流通物の装着かを電子的かつ遠隔操作によって判断することができ、装着された流通物の該情報が新たな場合のみ、その通知結果をもって、流通物の購入と同定することが可能となる。したがって、演算処理部は、装着された
流通物の該情報が同じ場合には、課金処理等の不必要な演算を行う必要がない。
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、さらに、上記機器が画像形成装置であることを特徴とするネットワークシステムである。
これにより、ネットワーク接続された画像形成装置に対し、トナーカートリッジ等の流通物情報をネットワークを通じて一元管理することができる。
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、固有情報を有する流通物から該流通物の固有情報を検出するための読み取り部と、該読み取った情報をネットワークを介して外部に送信する送受信部と、該読み取り部および送受信部の制御を行うコントローラ部と、を有する機器から構成される第1のグループと、上記第1のグループと通信を行うための通信部と、第1のグループにおける流通物の情報を登録する流通物情報記憶部と、該流通物の使用状況を確認し、該流通物の納入数の内、使用された数に基づいて課金額を計算する演算処理部と、を有するサービス管理装置から構成される第2のグループとから構成されることを特徴としている。
これによれば、サービス対象が、機器を動作させるのに必要な流通物に限定されることなく、一般に流通している殆どの通常商品、すなわち、備えとしてサービス受給者に納品することが可能で、使用数に応じて課金することが可能な全ての商品をサービス対象とすることができる。
なぜなら、機器の読み取り部は、固有情報を有する流通物から該流通物の固有情報を検出する機能を備えており、流通物が機器に装着されることを必要としないからである。また、一般に流通している殆どの商品は、該商品を個別に特定する固有情報を、ICチップ、バーコード等の各種情報記録形態を用いて伴わせることができるからである。
なお、サービス管理装置に、流通物の使用状況を入力する入力部を別途設け、流通物の使用状況を入力部からの手入力によって随時更新してもよい。
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、上記サービス管理装置が、第1のグループに納入可能な流通物のリストを登録するリスト記憶部を有し、第1のグループの機器は、上記リストを表示する表示部と、表示されたリストの中から特定の流通物を選択する選択部を有したことを特徴としている。
これによれば、サービス管理装置のリスト記憶部に登録された流通物のリストは、サービス管理装置の通信部と機器の送受信部との間で通信され、機器の表示部に表示される。サービス受給者は、表示部に表示されたリストを見ながら、選択部によって自己の好みにあった流通物を自らが選択してサービス対象とすることができる。したがって、購入の可能性のほとんどない流通物の納入をなくすことができ、購入される確率を大幅に増大することができる。
なお、サービス提供者は、サービス受給者が選択した情報を自動的に入手することができるので、該情報の分析あるいは統計的な分析をさらに付加するようにすれば、サービス受給者の好みにあった流通物を納入可能な流通物リストに加えることができる等、サービス提供者からサービス受給者に対し提案することが可能となる。
なお、ネットワークとしてインターネットを利用し、また、登録された納入可能な流通物のリストを表示させる手段としてブラウザを利用すれば、既存の技術を利用することで、本サービスを実現することができる。
本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明のサービス管理方法を実行するプログラムを記録したことを特徴としている。
また、本発明のサービス管理プログラムは、本発明のサービス管理方法の各ステップを、コンピュータに実行させることを特徴としている。
上記構成によれば、上記記録媒体に記録されたプログラムあるいはネットワークを介してダウンロードしたプログラムを、サービス管理装置にロードすることによって、本発明のサービス管理方法をサービス受給者に提供することができる。また、上記記録媒体に記録されたプログラムあるいはネットワークを介してダウンロードしたプログラムを、コンピュータにロードすることによって、一般的なコンピュータを用いて、本発明のサービス管理方法をサービス受給者に提供することができる。
以上のように、本発明によれば、消費物品の枯渇に伴う機器の不稼動状態を回避するために機器使用者に納入する消費物品の内、実際に使用した消費物品に対してのみ課金対象としているので、契約者側に於いて、不要な在庫を有することなく、消費物品の交換を行うことができる。
また、事前納入のための納品作業と、請求作業が必ずしも同一時期である必要はなく、納品作業は、実際の消費状況を基に決定・実行し、一方、請求作業は、納品作業に関係なく、たとえば、月単位を区切りとして、定期的に実行することができるので、それぞれ、効率的かつ都合の良い最良の方法で行うことができる。
また、本発明によれば、機器の稼働を伴わない一般的な消費物品の枯渇を回避するために、契約者に納入する消費物品の内、実際に使用した消費物品に対してのみ課金対象としているので、契約者側に於いて、不要な出費を負担することなく、予め納品された消費物品の中から必要な消費物品を選択して使用することができる。また、予め納品される消費物品を契約者のリクエストに応じたものとすることにより、契約者側での不要な在庫を減らすことができる。
詳細には次のようである。
・本発明のサービス管理方法は、サービス受給者に対し納入する流通物を特定する情報、および該サービス受給者による流通物の使用状況を(コンピュータの記憶部に)随時記録した管理テーブルに(コンピュータの演算処理部が)アクセスし、該サービス受給者が購入したと認定し得る流通物の数を読み出すステップと、読み出した流通物の数に基づき、該サービス受給者に請求する課金額を(上記演算処理部が)計算するステップとを、プログラムされたコンピュータに実行させることを特徴としている。
これにより、サービス受給者に納入しただけに過ぎない未使用状態の流通物は課金処理の対象とならず、サービス受給者が購入したと認定し得る流通物のみについて求めた課金額が、サービス受給者に請求される。この結果、サービス受給者に無駄の無い課金額を請求する、合理的なサービスを提供することができ、サービス提供者にとっては、上記のサービスを提供することによって、顧客の確保が確実に行えるので、流通物の販売を安定に行うことができる。
また、サービス受給者に納入した流通物の情報がサービス提供者のコンピュータにおける管理テーブルに随時記録されているので、当サービスに適用されない海賊版としての流通物を排除することもできる。
また、サービス提供者は、複数のサービス受給者で使用される流通物を、管理テーブルによって一元的に管理することができるので、異なるサービス受給者で同一の流通物の使用を検出した場合には、正規品と海賊版の区別が可能となり、海賊版を排除することができるという種々の効果を併せて奏する。
・本発明によれば、サービス受給者に対し納入する流通物の情報を端末に登録するステップと、サービス受給者による該流通物の使用状況を入手するステップと、該使用状況が流通物の使用と判断される情報の場合に、該使用を購入アクションと認定するステップと、流通物の納入数の内、該購入アクションと認定された流通物の数に基づき課金額を計算するステップとを有することを特徴とするサービス管理方法であるので、サービス受給者は、流通物の管理を特に行うことなく、また、予め納入される未使用状態の流通物には課金されず、実際に使用した流通物に対してのみ課金されるシステムであるので、余計な事前支出を抑えることができる。
・また、ネットワークを介して未使用状態の該流通物の使用を検出するステップを有しているため、サービス提供者は遠隔地に居ながら確実かつほぼリアルタイムで、契約者の購入状況を入手することができる。
・また、上記サービス受給者による該流通物の使用をネットワークを介して検出するステップは、流通物の固有情報とサービス受給者の固有情報を対にして検出することを特徴としているため、サービス受給者が複数であっても、流通物を使用したサービス受給者を特定することができるので、サービス受給者毎に正確な課金額管理を行うことができる。
・本発明のサービス管理方法は、サービス受給者に対し納入する流通物を特定するための固有情報を記録した管理テーブルであって、該サービス受給者による流通物の使用状況が、サービス受給者に設置された機器に装着されている流通物の固有情報を機器から受信したことに基づいて随時更新されるようにした管理テーブルにアクセスし、該サービス受給者が購入したと認定し得る流通物の数を読み出すステップと、読み出した流通物の数に基づき、該サービス受給者に請求する課金額を計算するステップとを、プログラムされたコンピュータに実行させることを特徴としている。
これによれば、固有情報を受信した流通物について、サービス受給者が当該流通物を購入したとみなし、記録するようになっている管理テーブルにアクセスすることによって、サービス受給者が購入したと認定し得る流通物の数を読み出すことができるので、すでに説明した同様の効果を奏する。
・また、サービス受給者に設置される機器に装着されている流通物の固有情報を読み出すステップにより、上記サービス受給者による該流通物の使用状況を入手するステップと、該使用状況が流通物の使用と判断される情報の場合に該使用アクションを購入アクションと認定するステップとを同時に行うことができるので、処理を簡単にすることができる。
・また、サービス受給者に対し納入した流通物のうち、一定期間後にサービス受給者から回収する未使用状態の流通物を特定するステップを有することを特徴としているため、納入した流通物がサービス受給者において長期間、使用されることなく、したがって、購入に至らずに保管される状態を排除することができ、また、該回収した流通物を他のサービス受給者に納入することが可能となる。
・本発明のサービス管理装置は、サービス受給者に対し納入する流通物の情報を登録する第1の記憶部と、該流通物の使用状況を入力する入力部と、該流通物の納入数の内、使用された数に基づいて課金額を計算する演算処理部とを有することを特徴としている。
これによれば、演算処理部が、記憶部に登録された流通物の情報から納入数を取り込み、入力部を介して入力された使用状況の情報から使用数を取り込んで、納入数から使用数を引き算することにより、実際の消費数を求めることができるので、予め納入される未使用状態の流通物には課金せず、実際に使用した流通物に対してのみ課金するという新たなサービスを一元的に管理することが可能となる。
・本発明のサービス管理装置は、サービス受給者に対し納入する流通物の固有情報を登録する第1の記憶部と、該流通物の使用をネットワークを介して検出するための通信部と、該流通物の納入数の内、使用を検出した数に基づいて課金額を計算する演算処理部とを有することを特徴とするサービス管理装置である。
これによれば、流通物の使用をネットワークを介して検出するため、サービス提供者は遠隔地に居ながら確実かつほぼリアルタイムで、契約者の購入状況を入手することができる。
また、サービス受給者に提供する流通物一つ一つについて固有情報を割り当てて記憶部に登録しているので、装着された流通物の該情報が同じであるか異なっているかによって、たとえば、画像形成装置の場合にはペーパージャム処置時等の同一流通物の抜き差しか、あるいは、交換による新規流通物の装着かを演算処理部は電子的に判断することができる。したがって、装着された流通物の該情報が新たな場合、その通知結果をもって、流通物の購入と同定することが可能となる。
・本発明のサービス管理装置は、さらに、上記第1の記憶部が、サービス受給者に納入する流通物の固有情報と、該サービス受給者の情報を関連付けて登録していることを特徴としている。これによれば、複数のサービス受給者であっても、流通物の固有情報を基にしてサービス受給者を特定することが可能となる。
・本発明のサービス管理装置は、さらに、上記演算処理部が、流通物が交換された情報に基づき、サービス受給者が保有している未使用の流通物の数を計算し、該計算結果を規定値と比較し、流通物の数が規定値に達した場合に、サービス受給者に新たな流通物を発送する旨の指示を出すことを特徴としている。
これにより、上記効果に加え、予備の流通物の在庫状況を監視し、規定値以下になった時点で新たな流通物を発送するようにしているので、機器使用者宅において、流通物が枯渇することがない。
・本発明のサービス管理装置は、さらに、上記演算処理部が、流通物の使用情報と交換された日時情報に基づき、サービス受給者が該当期間内に使用した流通物の料金を計算することを特徴としている。これにより、上記効果に加え、定期的な課金処理を自動的に行うことができる。
・本発明のサービス管理装置は、さらに、サービス受給者から送信される情報を記憶する第2の記憶部を有し、上記演算処理部は、該記憶された情報と送信された最新の情報を比較し、異なる場合に上記記憶された情報を更新することを特徴としている。これにより、同一の固有情報が幾度も送信されてきた場合であっても、上記第2の記憶部の内容は更新されないので、課金管理等の際に、ダブルカウントを生じる虞がない。また、上記第2の記憶部の内容が更新されたタイミングをもって、課金管理等の処理を行わせることができる。
・本発明のサービス管理装置は、さらに、サービス受給者に納入可能な流通物のリストを登録する第3の記憶部を有し、かつ、該第3の記憶部に登録されたリストはネットワークを介して外部からアクセス可能な状態にあることを特徴としている。
これによれば、納入する流通物の候補をサービス受給者に選択させることが可能となるので、サービス受給者に最適な流通物を納入することができ、サービス受給者による購入確率を向上させることができる。また、このような事前リクエスト結果を基に、サービス提供者は流通物を準備することができるので、サービス提供者自らの発注・在庫管理等を行うことができ、また、購入に至らない不良在庫を低減することができる。
・本発明の流通物は、以上のサービス管理方法において用いられることを特徴としている。該流通物は、本発明によるサービス管理方法によって管理されるので、サービス提供者にとっては、使用状況を正確に把握できるというメリットを生み、サービス受給者にとっては、使用した分だけ課金され、予備分に対して余計な支払いをしなくて済むというメリットを生む。
・本発明の流通物は、さらに、流通物の固有情報が形成されていることを特徴としている。該流通物の固有情報により、サービス提供者は、“どの契約者に対し、どのような流通物を事前納入したか?”を確認することができる。
また、該契約者の流通物の使用情報を電子的に検出するに当たり、同一流通物の使用か、あるいは、交換による新規流通物の使用かを判断することができ、検出された流通物の該情報が新たな場合、その通知結果をもって、流通物の購入と同定することが可能となる。
また、本願発明のサービス管理方法において用いれば、第三者が上記流通物の固有情報を含めて流通物のコピーを製造・販売したとしても、サービス提供者が該流通物を取り扱わない限りサービス対象とはならないので、海賊版を排除することができる。
・本発明の流通物は、さらに、該流通物の固有情報が形成された第1の情報記録体が添付されていることを特徴としている。
これによれば、流通物に対して、固有情報を直接形成する必要がないので、流通物の製造プロセスを全く変更する必要が無く、別途、固有情報を形成した第1の情報記録体を製造し、該第1の情報記録体を流通物に添付するという簡単なステップの追加のみで、流通物を本発明によるサービス対象とすることが可能となる。
・本発明の流通物は、複数の商品を1パック化したものであると共に、該パック化された流通物に対し流通物の固有情報が形成された第1の情報記録体を添付したことを特徴としている。
これによれば、流通物単体のみならず、該単体の流通物を複数、あるいは他の流通物と組み合わせることにより新たな商品を生み出した場合にも、本発明によるサービス対象とすることが可能となる。
・本発明の流通物は、梱包部材により商品をパックしたものであり、梱包部材内部に流通物の固有情報が形成された第1の情報記録体が配置され、かつ梱包部材における第1の情報記録体の配置位置に対応する部位が少なくとも透明になっていることを特徴としている。
これによれば、パック化した商品の内容、すなわち、種類、種別等の情報を開封することなく視覚的、ないし光学的に認識することができるので、商品の確認を容易に行えるという利点がある。
・本発明の流通物は、さらに、該流通物を梱包もしくは包装する保護材と、該保護材の表面あるいは内部に流通物の上記流通物の固有情報と同じ内容の情報が形成された第2の情報記録体とからなることを特徴としている。
これにより、サービスマンは、流通物の納入時において納入する該流通物の情報を梱包材等の流通物表面に貼付された第2の情報記録体から入手することができるので、梱包材等を開封して流通物を取り出し、該流通物に形成されている固有情報を入手する必要が無く、開封に伴う商品性の喪失を生じることがない。
また、第2の情報記録体を流通物内部に添付する場合には、開封に伴う商品性の喪失を生じさせないような注意が必要とされるものの、表面に貼付する方法に比べ、該第2の情報記録体が破損等のダメージを受けることがないので、第2の情報記録体の紛失、破損等により、情報を読み取れないという事態を回避することができる。
・本発明の流通物は、さらに、上記第2の情報記録体は流通物に対し取り外し可能なように形成されていることを特徴としている。
これにより、上記第2の情報記録体の有無を確認することで、該流通物が納入されたものか、あるいは納入前のものなのかを容易に区別することができる。また、該第2の情報記録体をサービス提供者はサービス提供者宅に持ち帰ることが可能となり、納入後においてサービス提供者宅で、納入した流通物の登録を行うことができる。したがって、納入した流通物の固有情報を納入時に登録する場合に比べ、より確実に納入品の確認を行うことができる。また、両者を併用すれば、より確実性が向上する。
・本発明の流通物は、さらに、ICチップを有しており、該ICチップ内に上記流通物の固有情報が記憶されていることを特徴としている。これにより、従来、海賊版を排除する目的で装着が検討されているICチップをそのまま利用することができ、ハードウエア上の新たなコストアップを発生することなく、本発明において必要な流通物の固有情報を記憶させることができる。
・本発明の流通物は、さらに、トナーを蓄えてなるカートリッジであることを特徴としている。電子写真方式の画像形成装置は、一般に、該トナーカートリッジ等の消耗品の交換を前提として設計されており、画像形成装置本体以上にアフターマーケットとしての市場が大きいため、海賊版の製造・販売が横行している。このような状況にあって、本発明によるサービス管理方法を利用すれば、海賊版を排除しながら、正規流通物を提供することができるという効果を奏する。つまり、該流通物は、製造、流通、販売全ての過程をサービス提供者が保証および管理しているので、海賊版が紛れ込む余地がなく、さらに、納入時において流通物を登録するのはサービス提供者であるので、サービス提供者が認めた流通物のみをサービス対象とすることができる。
・本発明の流通物は、さらに、インクを蓄えてなるカートリッジであることを特徴としている。これにより、インクジェットプリンタのインクカートリッジに対しても上記トナーカートリッジと同様の効果を有する。
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、固有情報を有し消費または消耗される流通物が、装脱着可能に配設された機器であって、該流通物から該流通物の固有情報を検出するための読み取り部と、該読み取った情報をネットワークを介して外部に送信する送信部と、該読み取り部および送信部の制御を行うコントローラ部とを有する機器から構成される第1のグループと、上記第1のグループと通信を行うための通信部と、第1のグループにおける流通物の情報を登録する第1の記憶部と、該流通物の使用状況を確認し、該流通物の納入数の内、使用された数に基づいて課金額を計算する演算処理部とを有するサービス管理装置
から構成される第2のグループとから構成されるネットワークシステムである。
これにより、上述したサービス管理方法をネットワークシステムおよびICチップ等のIT技術を利用することにより実現することができる。
また、機器に装着された流通物から読み取り部によって検出された固有情報を含む情報は、送信部からサービス管理装置の通信部に対して送信されるので、第2のグループは、第1のグループにて予備の流通物と交換された事実をもって、購入行為と同定することができる。
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、前記の構成に加え、上記機器の読み取り部が、流通物が機器に装着されたタイミング情報を基に、該流通物から流通物の固有情報を検出することを特徴とするネットワークシステムである。
たとえば、流通物が機器に装着されているかを検知するセンサを設け、該センサ出力信号の立ち上がりあるいは立ち下がりのタイミングを検出し、該タイミン
グに同期して読み取り部を動作させて、固有情報の読み取りを行うようにする。
流通物の交換を行うためには、使用済みの流通物の脱着および新しい流通物の装着作業が必要であるので、流通物が脱着されて再度装着されたタイミングを読み取り部動作のためのトリガ信号に用いることができる。
これにより、固有情報の読み取りに関わる機器の操作性を向上させることができる。
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、さらに、上記機器が読み取り部から入力された情報を記憶する記憶部と、読み取り部から入力された最新の情報と既に記憶されている情報とを比較するための比較器とを有する演算部を備えており、上記コントローラ部は、読み取り部から入力された最新の情報が既に記憶されている情報と異なる場合に、記憶部に記憶されている記憶内容を更新する制御を行うことを特徴としている。
これにより、ペーパージャム処置時等の同一流通物の抜き差しか、あるいは、交換による新規流通物の装着かを電子的操作によって判断することができ、コントローラ部は、装着された流通物の該情報が新たな場合にのみ、その通知結果をもって、流通物の購入と同定することが可能となる。
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、さらに、上記演算処理部が、第1のグループの機器の流通物が交換された情報に基づき、第1のグループが保有している未使用の流通物の数を計算し、該計算結果を規定値と比較し、流通物の数が規定値に達した場合に、第1のグループに新たな流通物を発送する旨の指示を出すことを特徴とするネットワークシステムである。
これにより、上記上記サービス管理ネットワークシステムの構成による効果に加え、予備の流通物の在庫状況を監視し、規定値以下になった時点で新たな流通物を発送するようにしているので、機器使用者宅において、流通物が枯渇することがない。
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、さらに、上記演算処理部が、上記機器の流通物の使用情報と交換された日時情報に基づき、第1のグループが該当期間内に使用した流通物の料金を計算することを特徴とするネットワーク
システムである。これにより、定期的な課金処理を自動的に行うことができる。
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、さらに、第1のグループから送信される情報を記憶する第2の記憶部を有し、上記演算処理部は、該記憶された情報と送信された最新の情報を比較し、異なる場合に上記記憶された情報を更新することを特徴とするネットワークシステムである。
これにより、ペーパージャム処置時等の同一流通物の抜き差しか、あるいは、交換による新規流通物の装着かを電子的かつ遠隔操作によって判断することができ、装着された流通物の該情報が新たな場合のみ、その通知結果をもって、流通物の購入と同定することが可能となる。したがって、演算処理部は、装着された
流通物の該情報が同じ場合には、課金処理等の不必要な演算を行う必要がない。
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、さらに、上記機器が画像形成装置であることを特徴とするネットワークシステムである。これにより、ネットワーク接続された画像形成装置に対し、トナーカートリッジ等の流通物情報をネットワークを通じて一元管理を行うことができる。
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、固有情報を有する流通物から該流通物の固有情報を検出するための読み取り部と、該読み取った情報をネットワークを介して外部に送信する送受信部と、該読み取り部および送受信部の制御を行うコントローラ部と、を有する機器から構成される第1のグループと、上記第1のグループと通信を行うための通信部と、第1のグループにおける流通物の情報を登録する流通物情報記憶部と、該流通物の使用状況を確認し、該流通物の納入数の内、使用された数に基づいて課金額を計算する演算処理部と、を有するサービス管理装置から構成される第2のグループとから構成されることを特徴としている。
これによれば、サービス対象が、機器を動作させるのに必要な流通物に限定されることなく、一般に流通している殆どの通常商品、すなわち、備えとしてサービス受給者に納品することが可能で、使用数に応じて課金することが可能な全ての商品をサービス対象とすることができる。
・本発明のサービス管理ネットワークシステムは、上記サービス管理装置が、第1のグループに納入可能な流通物のリストを登録するリスト記憶部を有し、第1のグループの機器は、上記リストを表示する表示部と、表示されたリストの中から特定の流通物を選択する選択部を有したことを特徴としている。
これによれば、サービス受給者は、自己の好みにあった流通物を自らが選択してサービス対象とすることができるので、購入の可能性のほとんどない流通物の納入をなくすことができ、したがって、購入される確率を大幅に増大することができる。
本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明のサービス管理方法を実行するプログラムを記録したことを特徴としている。
また、本発明のサービス管理プログラムは、本発明の上記サービス管理方法の各ステップを、コンピュータに実行させることを特徴としている。
上記構成によれば、上記記録媒体に記録されたプログラムあるいはネットワークを介してダウンロードしたプログラムを、サービス管理装置にロードすることによって、本発明のサービス管理方法をサービス受給者に提供することができる。また、上記記録媒体に記録されたプログラムあるいはネットワークを介してダウンロードしたプログラムを、コンピュータにロードすることによって、一般的なコンピュータを用いて、本発明のサービス管理方法をサービス受給者に提供することができる。
[実施の形態1]
(流通物)
本実施の形態に於いて、流通物とは、機能から見れば装置の一部を構成し、交換により性能が回復・保持できるものを指す。たとえば、装置が、画像形成装置の場合には、トナーカートリッジあるいは現像カートリッジ、感光体カートリッジ、現像部材と感光体が一体的に形成されたカートリッジ、インクカートリッジ、インクタンクと印字ヘッドが一体的に形成されたカートリッジ等が相当する。当業界では、これらの商品をサプライ品と呼ぶ場合がある。
図6に、流通物6がトナーカートリッジの場合の一般例を示す。流通状態のトナーカートリッジ60は、包装材62および梱包材63により、包装および梱包されている。これら包装材62および梱包材63は、品質保持上あるいは保護上使用されており、包装材62は、たとえば、アルミパックであり、また、梱包材63は紙、ダンボールであり、トナーカートリッジの実使用上は不要のものである。したがって、流通状態の流通物6には、上記包装材62および梱包材63等を含めるものとするが、機器装着時の流通物6はトナーカートリッジ60を指すものとする。
上記トナーカートリッジ60に対し、流通物を個別に特定(識別)可能な固有情報を形成した固有情報形成部としてのICチップ61が備わっている点が、本発明の特徴とするところである。
インクジェットプリンタのインクカートリッジも同様な構成である。
(ネットワーク構成および装置構成)
図3は、サービス提供者10と契約者1とのネットワーク上の一般的な構成を示している。
サービス提供者10は、契約者1(サービス受給者)に対し、以下で詳細に説明するようなトナーカートリッジ60等の流通物6に関するサービスを提供する。
サービス提供者10がリース会社等の場合には、画像形成装置本体に対するリース契約を結ぶサービスであってもよい。
ネットワーク20は、たとえば、電話回線等のパブリックネットワークである。以下では、特定の契約者1とサービス提供者10の関係について説明する。
まず、サービス提供者10は、画像形成装置2の納入と共に、該画像形成装置2に適合したトナーカートリッジ60等の流通物6を納入する。一般に、同一メーカ製であっても、画像形成装置の機種が異なれば、それに用いられる流通物も異なる場合が多いので、画像形成装置本体情報を基に流通物の型番・コード番号等を決定・確認する。
このとき、流通物6の納入数は、特に規定はなく、装置本体で直ちに使用するものを除き、予備が1個以上であればよい。
ネットワーク20として、図1に示すように、契約者1側の画像形成装置2は、電話回線20A等によりサービス提供者10側の端末12と接続されている。
以下に、契約者1側の画像形成装置2の構成について説明する。画像形成装置2は、図示しない画像形成手段と、消耗部品としてのトナーカートリッジ60と、該トナーカートリッジ60に形成されている情報(後述)を読み取るための読み取り部4と、該読み込んだ情報を外部に出力する送受信部5と、読み取り部4および送受信部5の制御を行うコントローラ部3と、を有している。センサ回路9は、トナーカートリッジ60が画像形成装置2に装着されているか否かを検出するためのセンサおよびその周辺回路からなり、通常の複写機・プリンタには装備されている場合が多いので、それを利用することを前提とする。しかし、該センサがない場合には、代替手段を用いることができるので、必ずしも必要な要件ではない。
トナーカートリッジ60としては、前述のようにその表面あるいは内部に固有情報が記録されていることが好ましい。たとえば、図2に示すように、ICチップ61(第1の情報記録体)として搭載し、その中のEEPROM、強誘電体メモリ等の不揮発性メモリに商品種別番号およびID番号を予め記憶させておく。あるいは、バーコード等の簡易な方法により形成しても良い。本発明において、ICチップ61に保存するID番号には、特段の秘密保持性を必要としないからである。
なお、流通管理、在庫管理等の目的のため、従来から流通物種別を特定するためのバーコードが印刷されている場合がある。このとき、印刷負担、印刷時間、管理負担等を削減するために、同一の流通物に対しては、同一のバーコードが用いられる。したがって、この状態では、異なる種別である場合には、当バーコードによって判別が可能であるが、同じ種別である場合には個々の判別が行えない。
これに対し、本発明において流通物6に付与されるバーコードは、流通物6を個別に特定可能な固有情報であり、流通物6の個々の判別を可能とする点で、従来のバーコードとは異なっている。
本発明に於いては、ICチップ61に記憶させる情報は、基本的に商品種別番号および該特定の商品におけるID番号だけであり、通常は情報の書き換えは必要ないので、メモリ容量・機能も少なくて済み、また、メモリコントローラ等のソフトウエア規模・ハードウエア規模を大幅に削減できる。
また、必要に応じて、トナー残量検出センサを設けることにより、現在使用中のトナー量を比較的正確に検出することができる。
読み取り部4は、上記トナーカートリッジ60に形成される情報の形態によって異なり、バーコードの場合にはバーコードリーダであり、また、ICチップの場合には電気的あるいは高周波による読み取り手段から構成される。
送受信部5は、たとえば、モデムである。接続形態は、電話回線に限定されるものではなく、CATV等でもよい。また、画像形成装置2と端末12との伝送形態としては、全てが有線である必要はなく、一部に無線を介して伝送するものであってもよい。たとえば、図14に示すように、画像形成装置2に搭載もしくは接続される送受信部5の伝送形態を無線とし、契約者1内に設置される第2の送受信部51に対し無線状態で送信し、該第2の送受信部51は有線状態でネットワーク20(電話回線20A)と接続されている形態を採用することができる。また、ローカルネットワーク21に接続するための機能を有していてもよい。なお、第2の送受信部51と端末12の通信部121との間が、無線伝送を一部に用いるものであっても当然よい。
センサ回路9は、各種センサおよび該センサからの信号を加工する周辺回路から成る。センサとしては、扉センサ、カートリッジセンサであり、機械式、光学式等の原理のものが用いられる。扉センサは、画像形成装置2の扉の開閉状態を検出するセンサであり、また、カートリッジセンサは、トナーカートリッジ60が画像形成装置2に対し装着されているか否かを検出するためのセンサである。周辺回路としては、該センサ出力の波形整形を行う波形整形回路、フィルタ回路、2値化回路、電圧レベル調整回路等が含まれ、センサ出力を0−5Vの論理レベルを有するデジタル信号に変換する。
コントローラ部3は、トナーカートリッジ60の交換があったときなどに、ICチップ61にアクセスしてトナーカートリッジ情報を読み出すよう、読み取り部4に指示を出す。また、該読み取った情報を必要に応じて、外部に送信するよう送受信部5に指示する。また、各種センサからの信号を監視しており、信号内容に応じて所定の指示を行う。装置全体の制御のためにCPUを用いている画像
形成装置の場合には、コントローラ部3として該CPUを用いることができる。
次に、トナーカートリッジ60に形成される情報の記録内容について説明する。ICチップ61には、トナーカートリッジ60を特定する情報(ID番号)として、
0011 0001 0010 1101 1010
等の2進化された20桁の数字が予め記憶されている。なお、桁数はこれに限定されるものではない。該数字は、サービス提供者10によって作成され、管理される。
次に、上記数字の意味について説明する。
最上位4桁の数字は、複数あるトナーカートリッジ60の種類を特定するための情報である。この場合、0000から1111まで、16機種まで区別可能となる。なお、カラー機種の場合であって、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)の4色のトナーカートリッジ60が必要である場合には、最上位2桁をカラー情報に割り当ててもよく、例えば、
とすれば、残りの2桁によって4機種まで区別可能となる。たとえば、表2のようになる。
あるいは、表3に示すように、トナーカートリッジAおよびB、感光体カートリッジCおよびDである。
これらの対応表は、以下に述べる、サービス提供者10側の端末12に、流通物情報テーブルとして用意される。
残り16桁の数字部分は、上記例でいえば、0011という種別番号を有するトナーカートリッジ60の個別番号(固有情報)であり、
0000 0000 0000 0000
から
1111 1111 1111 1111
までの65536とおりの数字が、1つのトナーカートリッジ60に対して単一かつ唯一の数字として割り当てられる。この情報も、サービス提供者10側の端末12に、上記流通物情報テーブルに加えられる。なお、上記個別番号をトナーカートリッジ60を個々に識別するための固有情報として説明したが、種別番号と個別番号とを合わせた全体を固有情報として位置付けても構わない。
次に、サービス提供者10の端末12(サービス管理装置)の構成について説明する。
端末12は、たとえば、パーソナルコンピュータ(PC)またはワークステーション(WS)であり、通信部121と、演算処理部122と、入力部123と、記憶部124と、出力部125とから構成されている。
通信部121は、ネットワーク20に対して接続するためであり、電話回線20Aの場合には、たとえば、モデムである。また、ローカルネットワーク22に接続するための機能を有していてもよい。
演算処理部122は、通信部121あるいは入力部123から入力された情報に対して演算を行う部分であり、たとえば、CPUおよびメモリである。メモリは、処理結果を一時的に保存しておくためのRAM等のメモリである。演算処理をソフトウエア的に行う場合には、処理手順を記したプログラムを保存しておくための不揮発性メモリを用意する。あるいは、後述する記憶部124にプログラムを保存しておき、プログラム動作時に該記憶部124から読み出し、RAM上で展開してもよい。
入力部123は、たとえば、キーボード、マウス、ポインティングデバイス、イメージスキャナ、バーコードスキャナ等であり、契約者1の情報等を入力するために用いられる。
記憶部124は、通信部121あるいは入力部123から入力された情報および演算処理部122により行われた演算結果を記憶するための部分(第1の記憶部および第2の記憶部、第3の記憶部、流通物情報記憶部、リスト記憶部)であり、たとえば、ハードディスク、光ディスクである。記憶内容としては、先述した表1乃至3に示した流通物情報テーブル、後述する契約者情報テーブル、契約者毎のサービス管理テーブル(流通物の使用状況を随時記録した管理テーブル)、本発明によるサービス管理方法の処理フローを記したアプリケーションプログラム等がある。なお、記憶部124は、本発明の記録媒体に相当する。
出力部125は、情報のソフトコピーおよびハードコピーのためであり、前者に対してはCRTあるいは液晶等のディスプレイが、また、後者に対してはプリンタが該当する。
(登録過程)
次に、システムの動作について説明する。
まず、サービス提供者10は、事前情報として契約者1の情報を入手する。図8(a)に契約者テーブル[1]として示すように、該情報は、契約者1を特定できるものであれば何でもよく、たとえば、契約者1が1企業である場合には会社名であり、また、同一会社であっても、事業所毎に契約する場合には該事業所名までを特定する必要があるため、部署名までを登録する。
次に、端末12において上記契約者情報を扱うために、サービス提供者10は、契約者1毎に契約者IDを発行する。該契約者IDは、ユニークであり、000125等の番号のような1つのIDが1つの契約者1毎に割り振られる。
さらに、サービス対象物としての流通物6を納品するために所在地情報を、また、料金回収のために支払方法等の情報を入手する。
以上を、電子ファイルという形態で端末12の記憶部124に保存する。前述の図8(a)は、該ファイルを端末12の出力部125に表示した場合の一例である。
次に、サービス提供者10は、契約者1にサービスマンを派遣し、画像形成装置2の設置・設定および流通物6の納入を行う。該画像形成装置2は外部のネットワーク20と通信可能に接続・設定され、通信可能な状態となった時点で、上記与えられた契約者IDに加えて、該画像形成装置2の機種番号、製品個別のID番号等の情報を送るようにしてもよい。
契約者1がどのような種類の画像形成装置を有しているかを知りさえすればよいのであれば、機種を特定できる機種番号、商品番号等でよいが、契約者1が同一の画像形成装置を複数有している場合であって、各画像形成装置毎の情報を個別に知る必要がある場合には、該画像形成装置を特定できる製造番号等のユニークな情報がよい。
複写機の場合には、印字枚数を指定する等のためにテンキーが具えられているので、該入力手段を利用して契約者ID番号あるいは/および画像形成装置2のID番号を画像形成装置2に簡単に入力することができる。一度入力した契約者ID番号は、不揮発性のメモリに保存されるようにしておけば、契約者1からサービス提供者10に情報を送信する際、改めて入力を行う必要はない。また、画像形成装置ID番号も出荷時に不揮発性のメモリに保存するようにしておけば、その後において入力動作を省略することができるので、一連の動作を電子的に自動で行うことができる。上述した不揮発性メモリは、コントローラ部3の構成要素の一部として形成する。
以上のようにして、端末12には、図8(b)に示すように、契約者テーブル[2]に必要事項が入力される。たとえば、ID番号000003の契約者は、AR−2000およびAR−2001という2つの画像形成装置について、本発明によるサービスを受けていることが分かる。
なお、上記契約者テーブル[1]と本契約者テーブル[2]とは、ID番号(契約者ID)を関連づけるための共通情報として結合し得る。したがって、図8(a)を参照すれば、図8(b)のID番号000003の契約者は、“C株式会社 △△△事業部”であることが分かる。
該端末12は、このステップにより、契約者1の画像形成装置2の機種を自動的に検知することができ、サービス対象としての機種情報を入手することができる。
また、該画像形成装置2用のトナーカートリッジ60が性能向上等のため変更されて、該トナーカートリッジ60の種別番号が変更になっても、画像形成装置2の機種情報を基に、最新のトナーカートリッジ60を提供することができる。また、製品個別のID番号は特に必要ではないが、機種は同じでも、製造途中で一部変更等がある場合があるので、トナーカートリッジ60等の流通物6等に係わる、あるいはそれらに及ぶ変更がなされた場合には、それに正しく対応するためである。また、一部変更の前後に於いて、画像形成装置2の不具合が発見されたときに、契約者1への不具合の通知等の付加的なサービスを行う場合にも利用できる。
なお、サービス提供者10側の端末12には、各契約者1に対し、サービス管理ファイル(前記サービス管理テーブル)が作成され、記憶部124に保存されている。該ファイルを端末12の出力部125に表示した場合の一例を図9に示す。この場合、使用中カートリッジ・テーブル(同図(a))および予備カートリッジ・テーブル(同図(b))が用意されているが、予備カートリッジ・テーブルのみであってもよい。初期状態では、図9(a)および(b)に示すように、契約者1の画像形成装置2で現在使用中のカートリッジ情報および契約者1側に納入されている予備のカートリッジ情報は入っていない。
次に、サービス提供者10は、契約者1側に予め納めるトナーカートリッジ60全てについて情報を収集しておき、該情報を即時に、あるいは後でサービス提供者10の端末12に蓄える。
情報収集方法としては、図5に示すように、トナーカートリッジ60を個別に特定できる情報(流通物の固有情報)を記した情報記録体7(第2の情報記録体)を、流通物6の梱包材63に別途貼付しておき、契約者1側に納入する際に、該情報記録体7の情報形成部分73に形成された情報をスキャナで読み込むことで行う。上記情報記録体7の内容は、トナーカートリッジ60に搭載されているICチップ61の記憶内容と同一であり、たとえば、トナーカートリッジ60毎に割り振られたID番号であるが、情報の形成方法は同一である必要はない。すなわち、バーコードスキャナで読み取るようなバーコード化したものであってよい。本発明において、流通物の固有情報としてICチップ61に保存するID番号には、特段の秘密保持性がないので暗号化、復号化のような複雑なデータ処理を要しない簡易な情報形成方法を採用することができる。
このように、ICチップ61と同様の内容(すなわち、流通物の固有情報)を形成した情報記録体7を、流通物6の梱包材63に別途貼付しておくことにより、サービスマンは、流通物6の納入時において納入する該流通物6の情報を梱包材63等の流通物6の表面に貼付された情報記録体7から入手することが可能となり、梱包材63等を開封して流通物6を取り出し、該流通物6に形成されている固有情報を入手する必要が無く、開封に伴う商品性の喪失を生じることがない。
情報収集後、サービスマンは読み込みが済んだことを確認するために、該情報記録体7を回収する。このように、情報記録体7を流通物6から切り離し可能に形成しておけば、情報記録体7の有無により、未納品か既納品かの判断を行うことができる。また、該情報記録体7を持ち帰ることが可能となるので、スキャナが故障している場合等においても、事前登録が行えないという事態を回避することができ、サービス提供者10宅に持ち帰って情報の読み取りおよび事前登録を行うことができる。
この場合の、情報記録体7の添付方法は、該トナーカートリッジ60を開封することなく得られるように、図5(a)に示すように、梱包材63あるいは包装材62等の保護部材の外表面部分にその一部71を接着剤等によって接着あるいはステープラー等により結合し、情報が記された部分72は切取線Kにより一部71から切り取り可能なように構成されている。
該情報記録体7の材質としては、紙、樹脂等のフィルム部材、カール等が生じない程度に厚みを有するシート部材である。硬質のシート部材の場合には、切取線Kから折り取ることとなる。耐久性、情報の読み取り性から、硬質の樹脂である方が好ましい。
また、情報記録体7の他の添付方法としては、図5(b)に示すように、情報が形成されていない情報記録体7の裏面に接着剤等により流通物6の梱包材63に貼付しておき、情報73が記された部分72は切取線K1およびK2により接着部分71から切り取り可能なように構成されている。
また、情報記録体7のさらに他の添付方法としては、図5(c)に示すように、破損することなく開閉可能な保護部材63の蓋部分の内部64であってもよい。これにより、流通過程において、情報記録体7が劣化することがないので、紙等の素材であっても問題ない。
なお、以上では、流通状態の流通物6は梱包材63により梱包されているとしたので、情報記録体7を貼付する箇所は梱包材63であったが、流通状態の流通物6の最外表部分という意味である。
このように、ICチップ61に記憶されている情報と情報記録体7に形成されている情報とは、内容的には同一であるが、形成の仕方は必ずしも同一である必要はない。
スキャナで読み取った情報は、即座に、図示しない通信手段を介してサービス提供者10側の端末12に送信する。あるいは、スキャナで読み取った情報をフロッピィディスク、メモリースティック等の媒体に保存しておき、持ち帰った後で、サービス提供者10側の端末12に入力する形態であってもよい。
通信手段を用いて即座に送信する場合には、スキャナで読み取った情報と契約者ID番号を対にして、端末12に送信する。これにより、端末12側で、契約者1と該契約者1に納入した流通物6の情報とを関連づけることができる。
端末12の動作についてより詳細に説明すると、通信部121にて受信した情報から、契約者1を特定する。これは、受信した情報に含まれる契約者IDを演算処理部122が識別することで行うことができる。次に、演算処理部122は該特定された契約者1に関するサービス管理テーブル(図9)を呼び出す。該管理テーブルは、契約時等において、サービス対象が明確になった時点で契約者1毎に作成されている。
次に、演算処理部122は受信した情報に含まれるトナーカートリッジ60のID番号を抽出する。該ID番号は、図の「全情報(全桁)」欄に入力されるべきデータである。図10(b)は、受信した全情報の入力が完了した状態を示している。同図では、受信順に通し番号が付けられているが、色毎にソートし直してもよい。また、一旦、全受信情報を記憶部124の仮記憶領域(あるいは、作業領域)に保存しておき、全情報に含まれるカラー情報(全情報の最上位2桁)を識別することにより、色毎に整理した上で、図10(b)のように予備カートリッジ・テーブルに自動的に入力するようにすることもできる。このとき、同一色の場合には、ID番号を比較し、該番号の若い順にテーブルに入力するとよい。
また、現場では携帯情報端末等を用いて、スキャナで読み取った情報と契約者ID番号を対にして記憶しておき、サービス提供者10宅に帰った時点で、端末12と携帯情報端末を有線接続あるいは赤外線通信を行うことにより、携帯情報端末に記憶されている情報を端末12に転送するようにしてもよい。
あるいは、現場でスキャナを用いずとも、回収した情報記録体7の部分72を持ち帰り、サービス提供者10側の端末12に接続されたバーコードスキャナ等の入力部123を用いて情報の読み込み、あるいは、キーボード等を用いて手入力で端末12に入力するようにしてもよい。この場合も、流通物6の固有情報を契約者ID情報と対にして入力する。現場で電子的に情報の読み取りおよび送信を行う前者の方法は、即時性があり、また、納品書内容と実際の納入品とが異なるというミスを排除できるので確実性があり、より好ましいといえる。
なお、流通物6の固有情報を契約者ID情報と対にして入力する処理は、サービス提供者10から契約者1へ流通物6を発送する前に、サービス提供者10側の端末12に、キーボード等を用いて手入力で行っておく形態でも構わない。
以上の操作により、サービス提供者10側の端末12に、契約者1側に納入した未使用状態のトナーカートリッジ60の数、種類および個別番号情報が蓄積される。
なお、本実施例では、現場で電子的に情報の読み取りおよび送信を即座に行う場合について説明する。
サービス提供者10側の端末12は、受信された情報を基に情報の更新を行う。すなわち、図10(b)は、黒、イエロー、マゼンタ、シアンの各トナーカートリッジ60を2個づつ納入した場合を示しているが、全てについて、異なる20桁のコード情報が入力される。他の情報として、納入日が入力される。なお、同図の説明では、ユーザーインターフェースの観点から、トナーカートリッジ60等の種別の情報に関する表示は、コード情報だけでなく、“黒トナー”等のように実際の名称を補助的に使用している。この時点では、各トナーカートリッジ60に関する情報が予備カートリッジ・テーブルに初めて入力されることを演算処理部122がトナーカートリッジ60毎に判断することによって、使用状況欄は、全て“未(予備)”と自動的に表示されるようになっている。
したがって、納入直後の時点では、図10(a)に示す現在使用中のカートリッジ情報に変化はなく、図9(a)と同内容である。
次に、サービスマンは、画像形成装置2を動作させるに必要なトナーカートリッジ60を開封し、画像形成装置2にセットする。画像形成装置2は、既に、外部と通信可能に接続・設定され、通信可能な状態となっているので、画像形成装置2は、サービス提供者10側の端末12に対し、セットされた上記トナーカートリッジ60の情報を送信する。端末12側で、どの契約者1からの情報かを判別するために、契約者IDとともに送信する。
以上の動作を自動的に行う場合について、以下に説明する。画像形成装置2には、一般に、扉の開閉具合、トナーカートリッジ60の装着有無を検出するための各種センサが配設されており、コントローラ部3は、各センサを監視する機能を有している。トナーカートリッジセンサからの信号に基づきトナーカートリッジ60の装着を検出すると、コントローラ部3は読み取り部4に対し、トナーカートリッジ60のICチップ61に記憶されている情報を読み出すよう指示する。さらに、送受信部5から該情報を送信するよう送受信部5に送信命令を出す。該動作の詳細については、後述する。
サービス提供者10側では、端末12の演算処理部122は、通信部121で受信した情報を基に、図11(a)に示すように、契約者1の画像形成装置2で現在使用中のカートリッジ情報欄を更新する。また、同図(b)に示すように、予備カートリッジ情報として入力されているトナーカートリッジ60であって、上記操作により、現在使用中として設定されたトナーカートリッジ60に対しては、使用状況欄が、“未(予備)”から“現在使用中”に更新される。
なお、通信部121で受信した情報に、新たに使用されたトナーカートリッジ60の固有情報が含まれているかどうかは、使用中カートリッジ・テーブルに同じ固有情報が既に記録されているかどうかを演算処理部122がチェックすることによって検出することができる。また、予備カートリッジ・テーブルで使用状況欄が、“未(予備)”と記録されているトナーカートリッジ60の固有情報と通信部121で受信した情報に含まれている固有情報とを演算処理部122が比較することによっても、たとえば両者が一致した場合に、通信部121で受信した情報に新たに使用されたトナーカートリッジ60の固有情報が含まれていることを検出することができる。
以上で、初期の設定・登録は終了する。
なお、以上の説明では、該画像形成装置2の機種番号、製品個別のID番号等の情報が、サービス提供者10側の端末12に自動的に送られるとしたが、サービス提供者10側が入力部123により端末12に登録するようにしてもよい。
図33のフローチャートは、予備カートリッジ・テーブルの新規登録処理を手入力で行う場合に関する演算処理部122の制御動作の流れを示している。以下、フローチャートに基づき演算処理部122の制御動作を説明する。
ステップ〔20〕(S20)
初めに、予備カートリッジ・テーブルの新規登録を行うプログラムの実行指示命令により、図9に示す予備カートリッジ・テーブルの新規登録画面を出力部125に表示する。予備カートリッジ・テーブルの新規登録を行うプログラムとは、以下に示すS21〜S27の処理を行うプログラムである。また、該プログラムは端末12の記憶部124に予めインストールされており、またその実行は、出力部125に表示される新規登録を行うプログラムの実行ボタンのクリックの検出により行われる。
ステップ〔21〕(S21)
次に、”契約者ID””本体機種”情報、および予備カートリッジ情報欄の”全情報(全桁)”情報欄が入力可能状態となり、入力部123からの情報の入力待ちとなっていることを表示する。たとえば、プロンプトを用いて入力箇所の表示および催促を行う。図9は、”契約者ID”(図示せず)および”本体機種”情報が入力された後の状態を示している。
ステップ〔22〕(S22)
次に、図示しない確認ボタンのクリックにより、登録画面の入力内容に対して確認命令が発生したか否かを検出する。確認命令が発生した場合にはS23に処理が移行し、発生しなければ、そのまま待機状態となる。
ステップ〔23〕(S23)
続いて、S23では、上記情報および情報欄(入力が必須の情報)の入力が全て行われているか否かを検出する。入力が完了していれば、S24に処理が移行し、入力されていない項目があれば、S25に処理が移行する。
ステップ〔24〕(S24)
S24では、”全情報(全桁)”欄に入力された固有情報を基に、図32に示す流通物情報テーブルの”備考”欄を参照して、商品名、型番を読み出し、予備カートリッジ・テーブルの”カラー情報”欄、”機種情報”欄等に転記する。また、”納入日付”欄に対する日付の入力は、”全情報(全桁)”欄に固有情報が入力されたことによって、その入力した日付、すなわちトナーカートリッジ60を契約者1に納入した日付が自動的に書き込まれるようにしてもよい。この日付の自動入力には、端末12が有するタイマ機能が利用される。
当ステップは、端末12の操作者に対する操作性の向上を意図したものである。すなわち、数値化されたトナーカートリッジ60の固有情報(ここでは”全情報”)だけでは、操作者がその商品名、型番等を具体的に特定できないため、付加的に設けられたステップであり、コンピュータ処理においては必ずしも必要ではない。
ステップ〔25〕(S25)
S23で上記情報および情報欄の入力が全て行われていない場合、S25で入力催促のメッセージを表示し、S21に戻る。より詳細に説明すれば、
”全情報(全桁)が入力されていません。”
等のエラーメッセージおよび該メッセージに対する確認ボタンの表示を行い、該確認ボタンのクリックを検出した場合に、S21の状態に戻るようにする。なお、この場合のS21の状態とは、単に入力可能状態であることを意味し、既に入力されている情報をクリアするものではない。
ステップ〔26〕(S26)
S24に続いて、予備カートリッジ・テーブルの新規登録が完了し、登録ボタンのクリックによって登録命令が発生したか否かを検出する。
ステップ〔27〕(S27)
上記情報を予備カートリッジ・テーブルに保存し、新規登録処理が完了する。これにより、管理画面は、図9から図10に示したように変化する。
以上の操作により、サービス提供者10側の端末12に、契約者1側に納入した未使用状態のトナーカートリッジ60の数、種類及び個別番号情報が蓄積される。
(交換過程)
次に、トナーカートリッジ60の交換が行われた場合の動作について説明する。
サービス提供者10と契約している契約者1の中の機器管理者あるいは機器利用者は、画像形成装置2から発せられている“トナーカートリッジ交換”メッセージを基に、予備として備えられている新規のトナーカートリッジ60と交換する。本実施例では、黒トナーのみが消費された場合について説明する。
画像形成装置2から、図11(b)に示す使用済みのトナーカートリッジ60(予備カートリッジNo.1)を取り出し、その代わりに未使用状態のトナーカートリッジ60(予備カートリッジNo.5)を装着する。
以下に、図7を用いて、画像形成装置2の内部動作について説明する。
画像形成装置2には、一般に、トナーカートリッジ60の装着の有無を検出するためのセンサが設けられている。したがって、該センサの反応結果を用いて、トナーカートリッジ60の脱着および装着を検出することができる。
同図(a)および(b)は、トナーカートリッジ60の装着/脱着動作およびその時のセンサ出力の一例を示している。トナーカートリッジ60が装着されている時のセンサ出力信号はロー・レベルであり、脱着されている時のセンサ出力信号はハイ・レベルである。
次に、センサ回路9は、上記センサ出力信号を基に、同図(c)に示すようなトリガパルスを発生する。すなわち、センサ出力信号の立ち下がりをタイミングとして、一定パルス幅のパルス信号を発生する。回路的には、モノマルチ・バイブレータを用いて、センサ出力信号をモノマルチ・バイブレータの入力信号とし、センサ出力信号の立ち下がりタイミングで立ち上がるパルスを生成することができる。なお、センサ出力信号に含まれるノイズ、チャッタリングにより、モノマルチ・バイブレータの誤動作が生じないように、センサ出力信号をシュミットトリガ回路、フィルタ回路等を通してモノマルチ・バイブレータに入力するようにしてもよい。
以上のようにして、トナーカートリッジ60の装着タイミングを検出し、該タイミングを読み取り部4が動作を行うためのトリガとする。
次に、該トリガが発生すると、読み取り部4は、トナーカートリッジ60のICチップ61にアクセスを行う。同図(d)には、読み取り部4がICチップ61にアクセスを行っている期間について示している。具体的には、ストローブ信号であり、該期間中にアドレス指定、データ読み出しを行う。読み出したデータは、RAM等の揮発性メモリに記憶する。
上記ストローブ信号の立ち下がりをタイミングとして、同図(e)に示すように、一定パルス幅のパルス信号を発生する。
上記トリガパルスは、読み取り部4が読み取った情報を送受信部5により送信するためのタイミング信号として用いられる。すなわち、上記トリガパルスにより、送受信部5において通信形態に応じて情報の加工等が行われ、同図(f)に示すように、送信される。
以上の動作により、画像形成装置2からは、未使用状態のトナーカートリッジ60に関する情報がサービス提供者10の端末12に送信される。
以上では、画像形成装置2にトナーカートリッジ60の装着の有無を検出するためのセンサが設けられているとしたが、ない場合には、扉センサを利用してもよい。扉は、トナーカートリッジ60の交換のために、あるいは、紙詰まりの際に紙を取り除くために設けられており、該扉には安全のために、開閉状態のチェックのための扉センサが設けられているのが一般的である。したがって、トナーカートリッジ60を交換する時は、必ず扉を開閉する動作が発生するため、間接的ではあるが、扉センサの開閉動作をトナーカートリッジ60へのアクセスタイミングとすることもできる。
さらに、一切のセンサがない機器の場合には、コントローラ部3を一定間隔毎に読み取りのためのイベントが発生するようにプログラミングしておくことで対応可能である。
サービス提供者10の端末12においては、図12(b)に示すように、予備カートリッジNo.1およびNo.5の使用状況欄がそれぞれ“使用済み”および“現在使用中”に更新される。また、同図(a)に示すように、使用中カートリッジ・テーブルでは、黒トナー・カートリッジの情報(交換日付、全情報、固有情報、予備カートリッジ対応)のみが更新される。
すなわち、演算処理部122は、予備カートリッジ・テーブルで使用状況欄が、“未(予備)”と記録されているトナーカートリッジ60の固有情報と通信部121で受信した情報に含まれている固有情報とを比較することによって、トナーカートリッジ60(予備カートリッジNo.5)の固有情報を検出した場合に、同色トナーの予備カートリッジNo.1が予備カートリッジNo.5に交換されたと認定する。つまり、演算処理部122は、通信部121で受信した流通物6の固有情報の変化を検出することによって、契約者1における流通物6の交換を認定する交換認定部として機能する。
また、演算処理部122は、この認定に基づいて、予備カートリッジNo.5の使用状況欄を“現在使用中”に更新する。このとき同時に、演算処理部122は、新たに使用されたトナーカートリッジ60(予備カートリッジNo.5)が黒トナー用であることを検知し、同じ黒トナー用のトナーカートリッジ60(予備カートリッジNo.1)を使用済みになったと認定し、予備カートリッジNo.1の使用状況欄を“使用済み”に更新する。このような演算処理部122の判定動作によって、予備カートリッジ・テーブルの更新が実行される。
この段階に於いて、予備の黒トナー・カートリッジはないので、サービス提供者10は、少なくとも黒トナー・カートリッジを契約者1に発送する。図12(a)(b)はこの状態を表示しており、前記の初期の設定・登録の処理と同様にして、No.9の新たな予備カートリッジ情報が追加されている。
以上のようにして、サービス提供者10は、予備のトナーカートリッジ情報を常に監視し、予備のトナーカートリッジ60がなくなると同時に、あるいはなくなる前に、新たな予備のトナーカートリッジ60を契約者1に発送することにより、契約者1側での消費物品の欠如を阻止するようになっている。
すなわち、以上の処理を端末12が電子的に行うには、納入されている流通物6の数をNf、使用された流通物6の数をNu、とした場合、演算処理部122によりNf−Nuの演算を行った結果、Nf−Nu=0であれば、演算処理部122は発送の指示に関する処理を行う。Nfの値は、契約者1別に記憶部124に保存されており、上記演算を行う場合には該記憶部124から値を読み出す。また、新たな納入が行われた場合に、該値を更新するようになっている。Nfの値は、図11(b)等において、通し番号(図中No.)の最大値を用いることができる。
また、Nuの値は、以下のようにして算出する。
前回までの累計使用数を記憶部124に保存しておき、今回、端末12に入力された最新情報としての使用数を上記累計使用数に対し加算する。これにより、最新の使用数を算出することができる。たとえば、図12(b)等において、使用状況欄において、“使用済み”および“使用中”と表示された全件数を加算することで可能である。この場合も、記憶部124に保存されている累計使用数値を更新する。
発送する旨の指示内容としては、端末12の出力部125に表示するものであってもよいし、あるいは、通信部121に接続されたローカルネットワーク22を利用して、サービス提供者10の社内の発送部門に電子メール等の手段により通知するものであってもよい。さらには、通信部121に接続されたネットワーク20(電話回線20A)を利用して、契約者1に対し、発送の予告連絡を行うようにしてもよい。
なお、予備のトナーカートリッジ60を契約者1に対し発送するタイミングおよびその判断は、予め、基準となる数N(≠0)を設定しておき、契約者1側に予備として保管されている数N’との比較により、
N>N’
となった場合に行うようにしてもよい。N=0の場合に比べ、危険度は減少するが、発送回数(発送頻度)は増えることになる。危険度と発送回数とはトレードオフの関係にあるので、経験により適切なNに設定すればよい。
(課金過程)
次に、課金処理方法について説明する。図13は、課金対象となる消費物品リスト(課金リスト[1]〜[3])である。課金対象期間は、たとえば、1ヶ月単位である。該消費物品リストは、たとえば、図11(b)、図12(b)に示す予備カートリッジ・テーブルを基に、課金計算の締め日(本実施例では、毎月15日)から1ヶ月前までに使用されたカートリッジ情報を抜き出したものである。このときの抽出方法は、上記予備カートリッジ・テーブルの使用状況欄において、使用済みあるいは現在使用中のものを対象とし、かつ、使用日付が課金計算の締め日から1ヶ月前までに該当するものを抽出することで行われる。
図13では、過去3ヶ月分のリストを表示している。
以上のように、本発明においては、契約者1が実際に使用したトナーカートリッジ60のみを課金対象としており、未使用のトナーカートリッジ60については課金対象としていないことを特徴としている。これにより、契約者1側に於いては、無用の在庫を抱えることなく、また、消費物品の欠如を生じることなく、また、煩雑な管理を行うことなく、画像形成装置2を使用することが可能になる。
また、最大の特徴は、新たなトナーカートリッジ60が装着されたことを検出することによって、予備カートリッジの数を確認するようにした点である。これによって、単一の管理方法によって、従来の画像形成装置2自体の管理と、予備のトナーカートリッジ60の在庫管理の両方を実現することができる。
なお、契約者1がサービス提供者10から納入された純正品ではない、模造品等の海賊版を使用したことは、以下のようにして検出される。
例えば、通信部121が受信した情報を、演算処理部122が図12(a)(b)等に示すサービス管理テーブルに登録した情報と照合した結果、「使用済み」として既に登録されているID番号と同じID番号、若しくは「使用済み」として既に登録されている個別番号(固有情報)と同じ個別番号(固有情報)が含まれていることを、演算処理部122が検出した場合、模造品等の海賊版の使用が疑われるので、演算処理部122は、その旨をサービス提供者10に知らせる処理(表示処理、電子メール送信処理等)を行う。
これにより、サービス提供者10は、模造品等の海賊版の使用が疑われる契約者1へサービスマンを派遣する等して、事実関係を確認したり、模造品等の海賊版の流通経路を探る等、海賊版の排除に必要な措置を取ることができる。
なお、通信部121が受信した情報は、全ての契約者1に関してそれぞれ作成された全サービス管理テーブルに登録した情報と照合される。また、流通物6の製造時ないし梱包時に、各流通物6に割り振られるID番号を管理するID番号管理ファイルを別途作成して記憶部124等の記憶手段に格納しておき、通信部121が受信した情報をID番号管理ファイルに登録された全ID番号と照合するようにしてもよい。この場合には、ID番号管理ファイルに登録されていないID番号またはそれらしき情報を通信部121が受信したときに、演算処理部122は実際には製造されていない非純正品であると判断できる。
また、通信部121が、契約者1側から契約者IDと流通物6のID番号とを、常にセットで受信する実施形態では、契約者IDと流通物6のID番号との両方を、登録された情報とそれぞれ照合するようにすれば、模造品等の海賊版の使用チェックの精度を向上させることができる。
以上説明した予備カートリッジ・テーブルの自動更新処理、在庫管理、海賊版の検出処理に関する演算処理部122の制御動作の流れを、図34のフローチャートに基づいてさらに説明する。
ステップ〔30〕(S30)
まず、通信部121を介して、契約者1の画像形成装置2から流通物6の情報(契約者ID、トナーカートリッジ60の固有情報等)を受信したか否かの判断を行う。該情報を受信した場合、S31に進み、受信しない場合には受信待ちの状態となる。
ステップ〔31〕(S31)
S30で受信した流通物6の情報から契約者IDを検出し、検出した契約者IDを基にして、記憶部124に保存されている複数の予備カートリッジ・テーブルの中から、該当する契約者IDの付された予備カートリッジ・テーブル(図10(b))を読み出す。なお、出力部125には、読み出した予備カートリッジ・テーブルを必要に応じて表示する。
ステップ〔32〕(S32)
次に、S30で受信した固有情報(全情報)を含むトナーカートリッジ60について、予備カートリッジ・テーブルの”使用状況”欄を検索する。
ステップ〔33〕(S33)
続いて、該当する”使用状況”欄が”未(予備)”と記録されているか否かを判定する。判定の結果、”使用状況”欄が”未(予備)”と記録されている場合には、S34へ処理が進み、そうでない場合にはS43へ処理が進む。
ステップ〔34〕(S34)
上記S33において、”使用状況”欄が”未(予備)”と判定された場合は、S30で受信したトナーカートリッジ60の固有情報(全情報)から、カラー情報を読み出すことにより、トナーカートリッジ60の色の種類を特定する。特定の仕方について説明すると、上述した固有情報の作成ルールに従えば、受信した固有情報(全情報)の最上位4桁がカラー種別および適応機種に関する情報なので、最上位4桁の読み出しを行い、表1ないし表3等で与えられる流通物情報テーブルを参照することで、上記色の種類および適応機種を特定することができる。
たとえば、図12(b)に示した場合では、2000年06月12日時点で受信した流通物6の情報は、No.5のトナーカートリッジ60についてであり、最上位4桁の情報”0000”から、AR−2000という機種の画像形成装置2に適応した黒色のトナーカートリッジ60に関する情報であると判別できる。
なお、契約者1のサービス対象としての画像形成装置2が1つしかない場合には、機種情報の個別の記録または読み出しを省略することができ、最上位2桁のカラー情報のみを判定すればよい。
ステップ〔35〕(S35)
次に、予備カートリッジ・テーブルに対し、S34で特定したカラー情報を含むトナーカートリッジ60の”使用状況”欄を検索する。
ステップ〔36〕(S36)
上記S35における”使用状況”欄の検索の結果、”現在使用中”と記録されている”使用状況”欄が有るか否かを判定する。判定の結果、”現在使用中”と記録された”使用状況”欄が有る場合には、S37へ処理が進み、そうでない場合にはS38へ処理が進む。
より具体的に説明すると、本ステップで”現在使用中”と記録されている”使用状況”欄が無かった場合には、予備カートリッジ・テーブルに固有情報を登録して以降、その固有情報の検出が、契約者1の画像形成装置2にとって初めてのケースに該当する。すなわち、契約者1に納入済みで未使用のトナーカートリッジ60の1つが、画像形成装置2に初めて装着され、その固有情報が読み取り部4で読み取られ、端末12へ送信されたことになる。
また、本ステップで”現在使用中”と記録されている”使用状況”欄が有った場合は、”現在使用中”と記録されているトナーカートリッジ60が、S30で固有情報を受信したトナーカートリッジ60に交換されたケースに該当する。すなわち、画像形成装置2に装着されていたトナーカートリッジ60が取り外されて、契約者1に納入済みで未使用のトナーカートリッジ60の1つに交換された結果、その固有情報が読み取り部4で読み取られ、端末12へ送信されたことになる。
ステップ〔37〕(S37)
そこで、S36において、”現在使用中”と記録された”使用状況”欄が有った場合には、本ステップへ処理が進み、”現在使用中”と記録された”使用状況”欄を”使用済み”に更新し、S38に処理を進める。
ステップ〔38〕(S38)
本ステップでは、S30で受信したトナーカートリッジ60の固有情報(全情報)を含むトナーカートリッジ60について、”使用状況”欄を”未(予備)”から”現在使用中”に更新する。
これにより、画像形成装置2にトナーカートリッジ60が初めて装着された場合も、装着されていたトナーカートリッジ60が別の新しいトナーカートリッジ60に交換された場合も、いずれも予備カートリッジ・テーブルの”使用状況”欄は、”現在使用中”と記録され、その記録に基づいて画像形成装置2に装着されているトナーカートリッジ60を識別することができる。
ステップ〔39〕(S39)
S38に引き続き、本ステップで、S30で固有情報を受信したトナーカートリッジ60の”使用状況”欄が”未(予備)”となっていた場合に、その”使用日付”欄に、固有情報を検出した当日の日付を入力する。この日付の自動入力には、前述のように、端末12が有するタイマ機能が利用され、固有情報を受信した時点のタイマ値を読み出し、コピーする方法を採用することができる。
ステップ〔40〕(S40)
次に、上記S34において特定したカラー情報を含むトナーカートリッジ60について、”使用状況”欄が”未(予備)”となっている数を調べる。
ステップ〔41〕(S41)
続いて、S40で求めた数を規定値と比較し、”使用状況”欄が”未(予備)”となっているトナーカートリッジ60の数が、該規定値以下になったか否かを判定する。判定結果が規定値以下の場合には、S42へ処理が進む。
また、判定結果が該規定値を上回っている場合には、予備カートリッジ・テーブル更新処理を終了する。もしくは、S30に処理を戻し、予備カートリッジ・テーブル更新処理を繰り返すようにしてもよい。
ステップ〔42〕(S42)
上記S41で、”使用状況”欄が”未(予備)”となっているトナーカートリッジ60の数が、規定値以下の場合には、契約者1の手元に置かれている当該カラー用のトナーカートリッジ60の在庫が少なくなっている状態を意味しているので、当該契約者1にトナーカートリッジ60を補給するための発送処理を行う。なお、在庫管理の詳細については前述したとおりである。
ステップ〔43〕(S43)
一方、S33で、受信した固有情報を含むトナーカートリッジ60の”使用状況”欄が”未(予備)”となっていなかった場合には、本ステップへ処理が進み、当該”使用状況”欄が”現在使用中”となっているか否かを、更に判定する。
ステップ〔44〕(S44)
S43で、当該”使用状況”欄が”現在使用中”となっている場合、画像形成装置2でトナーカートリッジ60の交換が行われたのではなく、同一のトナーカートリッジ60が、後でも説明するように、何らかの理由で抜き差しされたと判断する。したがって、この場合には、予備カートリッジ・テーブルの更新処理を行わないようにする。
ステップ〔45〕(S45)
これに対し、S43で、当該”使用状況”欄が”現在使用中”ともなっていなかった場合には、該当するトナーカートリッジ60の記録自体が無い、”使用状況”欄が”使用済み”となっている、等の不正常な状態に該当する。すなわち、画像形成装置2に装着されたトナーカートリッジは、海賊版であるとの疑いが持たれるので、原因究明処理を行う。具体的には、出力部125の表示画面に警告メッセージを表示したり、通信部121に接続されたローカルネットワーク22を利用して、サービス提供者10の社内の管理部門に電子メール等の手段により通知する等の処理を行う。
以上の予備カートリッジ・テーブル更新処理の結果の一例が、図12(b)である。図11(b)と比較すれば、No.1とNo.5のレコードが更新されていることが分かる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、契約者1側で使用する契約対象としての画像形成装置2は、サービス提供者10の端末12に対し、常時接続していたが、カートリッジ交換の頻度からみて、1回/日あるいは1回/週、1回/月等であってもよい。契約者1およびサービス提供者10間で、契約者1側が情報を送信する接続時間を予め設定しておき、たとえば、1回/日の場合、24時に接続するようにしておき、当日の0時から23時59分までに発生したイベント内容を図示しない記憶手段に記憶させ、接続時間にサービス提供者10側の端末12に対し送信する。
トナーカートリッジ60の交換が行われた場合には、改めて装着されたトナーカートリッジ60の情報を送信し、トナーカートリッジ60の交換が全く行われなかった場合には、現在装着されているトナーカートリッジ60の情報あるいは変化なしを意味する情報を送信する。トナーカートリッジ60の交換が行われなかった場合にも、何らかの情報を発信することで、トナーカートリッジ60の交換が実際になされなかったのか、あるいは、通信自体の不具合によるものなのかを区別することができる。
一方、サービス提供者10側の端末12は、契約者1側の機器から送信される時間帯、たとえば、23時55分から24時5分の間(接続開始時の前後5分間)を少なくともカバーするように、activeの状態にしておく。ここで、activeな状態とは、契約者1側の機器から送信される情報を的確に処理できる状態にあることをいう。
以上のように接続時間を制限することで、電話回線の場合には、通信回線費用の削減ができ、また、契約者1側およびサービス提供者10側両方の通信機器(5,121等)の消費電力を削減することができる。
また、画像形成装置2は、夜間等の非就業時間帯は電源を切ることが一般的であるが、接続時間帯が上述のように非就業時間帯に設定されている場合では、画像形成装置2本体の電源のOFFと同時に通信手段の電源がOFFにされると通信不能となってしまうので、通信手段(送受信部5)の電源は画像形成装置2本体の電源とは別の系統から取るようにする方がよい。また、誤って、通信手段の電源がOFFにされても、それまでに保存されていた記憶手段の内容が消去されることがないように、記憶手段のメモリとしては、書き換え可能な不揮発性メモリであることが好ましい。
[実施の形態3]
画像形成装置2を使用する際、装置搬送系が主な原因となるトラブルにより、用紙が機器内部で詰まる状況、いわゆる、ペーパージャムが生じることがある。この場合、用紙を取り除くために、抜き差し可能になっているトナーカートリッジ60類を取り出す必要がある。
このようなカートリッジ交換に関係しない同一カートリッジの抜き差しが行われた場合、上記実施の形態で説明した手順通りに、一々情報を送信していては煩雑である。
一方、受信者側であるサービス提供者10においても、このような有用でない情報を受信しても意味ないばかりか、図9乃至図12で説明したように、更新日付欄等が更新されてしまうと、課金計算の場合に誤った計算を行ってしまうという虞がある。
したがって、本実施の形態では、同一カートリッジの抜き差しが行われた場合には、カートリッジ情報を送信しないようにする。この目的のために、図4に示すように、画像形成装置2に演算部8を設ける。該演算部8は、記憶部81と比較部82とから構成されており、読み取り部4から入力された最新の情報と既に記憶されている情報とを比較器82により比較し、異なる場合には、該情報を送受信部5に送信すると共に記憶部81に記憶されている記憶内容を更新し、また、同一である場合には、記憶更新も情報送信も行わないような処理を行う。
なお、演算部8を別途設ける必要はなく、コントローラ部3の機能に含ませるように構成してもよい。
また、画像形成機能の一部としてハードディスク等の記憶装置を有する画像形成装置の場合には、記憶部81として該ハードディスクを用いることができる。
[実施の形態4]
前実施の形態では、契約者1側において対応する方法であったが、別途、演算部8を設ける必要があり、装置のコストアップにつながるという問題がある。
したがって、本実施の形態では、サービス提供者10側に於いて、受信した情報が「現在使用中」として既に登録されている情報と同じ場合には、演算処理部122は同一カートリッジの抜き差しであると判断し、情報の一切の更新を行わないようにし、一方、異なる場合には、カートリッジ交換が行われたと判断し、予備カートリッジ・テーブルおよび使用中カートリッジ・テーブルを更新するような処理を行う。このような処理は、前実施の形態で説明したと同様なハードウエアで実現してもよいし、あるいは、端末12においてソフトウエア処理により行ってもよい。後者の方が、汎用性、コスト、制御方法の変更への対応の柔軟さ等からよい。
なお、本発明は、プリンタだけでなく、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インターフェース機器,リーダー,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることはいうまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,磁気テープ,不揮発性のメモリーカード,等を用いることができる。
また、上記プログラムコードは、通信ネットワークのような伝送媒体を介して、他のコンピュータシステムから端末12の記憶部124へダウンロードされるものであってもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードを格納することになる。
本発明は上述した各実施形態に限らず、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。
なお、全体を通じ、本発明の主要部分は、消費物品・消耗物品等の交換サービスに関する内容であるので、画像形成装置本体に対する契約は必ずしも前提ではなく、また、必須ではない。つまり、契約者側が別ルートでリース契約、レンタル契約もしくは購入した画像形成装置本体に対し、本発明によるサービスを適用できることはいうまでもない。しかし、新たに画像形成装置本体をリース契約、レンタル契約もしくは購入した者に対しては、本体契約・購入と同時に本発明によるサービスに関する契約を行うことは、手続き上本発明のサービス管理方法をスムーズに行わせることができる。
また、本発明に係わる機器は、複写機・プリンタ等に限定されるわけではなく、本体装置の消費および消耗期限より短い交換部品全てが対象となり得る。さらに好ましくは、交換部品の固有情報が形成されており、本体装置によって該情報が読み出し可能であれば、交換部品の脱着・装着を電子的に検知できる。
[実施の形態5]
上記実施の形態1乃至4においては、画像形成装置2の動作に必要な流通物6をサービス対象とする例を示したが、本発明はこれに限らず、より一般的な商品を契約者1に提供する場合にも適用することができる。
以下の実施形態において、通常商品とは、一般消費者が通常入手し得る状態のものを意味し、従って、実際に使用または消費する使用物、消費物に加え、それらを収容している容器、ケース、さらに、それらを梱包、包装している部材を含んでよい。
上記通常商品に対し、商品個別のID番号等の情報を格納した前述のICチップ61のような固有情報形成部(第1の情報記録体)を内包するように新たに梱包、包装等の再加工を施した状態の消耗物品・消費物品を、改めて流通物と呼ぶことにする。したがって、通常商品をいくつかまとめて新たに梱包、包装することにより(=パック化)、当サービスにおいては1つの新たな商品として扱うこともできる。一方、詰め合わせセットのようにメーカが自ら上記新たな梱包、包装を行って上記パック化商品を製造・販売している場合であって、製造時点等において、上記第1の情報記録体を収容した形で梱包、包装等が可能な場合も本発明による流通物である。なお、本システム上、単に商品と称する場合もある。このような例としては、4本あるいは2本のタイヤあるいはホイール等を1セットとする場合や、複数種類の日用品あるいは嗜好品等を詰め合わせる場合が相当する。
さらに、上記流通物は、前記情報記録体7の添付等の加工を行ったものであってよい。
流通物の例としては、いわゆるエンドユーザが購入対象とする商品の他、モジュールメーカを契約者1とすれば、商品を構成する部品等も含み得る。たとえば、液晶の表示装置を具備したコンピュータ装置は、液晶表示装置、液晶モジュール、液晶ドライバ等もそれぞれ流通物に該当する。
その他の例を示せば、以下のようなものが含まれる。すなわち、シャンプー・洗剤等の日用品、化粧品、乳幼児・高齢者等の介護用品、タイヤ・モジュール化された構成部品等の自動車部品、事務用品、書籍・CD・ビデオテープ・DVD等の情報記録媒体、比較的保存期間の長い食料品、衣料品、医療品、IC等の電子部品、玩具、電気・機械製品、電気・機械部品、化学薬品、プロパンガスボンベ、住宅用等の建材、金属・プラスチック材料等がある。
また、以上の例でも分かるように、実際に使用または消費される使用物、消費物が粉体、あるいは、液体、気体、液状のように不可算の場合であっても、一定量を収容することにより可算できる場合には、当然に本発明の範囲内である。
(ネットワークシステム)
まず、図15に示すように、サービス提供者10は、契約者1に対して第2の端末40の提供と共に、プリンタのサプライ商品としての用紙、あるいは、画像・映画・音楽、アプリケーションソフト、ゲームソフト等が記録されたCD、DVD等の光ディスク、ビデオテープ等の商品65(実施の形態1乃至4との統一的表記からは流通物6。しかし、トナーカートリッジ60等のような機器の動作に必要な流通物と区別する場合には、商品65と称する場合がある。)を納入する。このとき、商品の種類、納入数に特に規定はないが、パック化商品を除き、本発明の趣旨を有効に実行するためには2以上あればよい。
サービス提供者10は、必要に応じて、次回以降に納入される商品リストが記載された、パンフレット等を契約者1に提供する。これにより、次回以降に納入される商品リストを契約者1側で決定・指示することが可能となり、ユーザ・ニーズにマッチした商品のみを提供することができ、サービス提供者10にとっては、販売実績を増やすことができる。なお、上記パンフレットに代えて、サービス提供者10が予めリストアップした流通物6の中から、所望のものを契約者1がリクエストし、該リクエスト結果を反映させて事前納入する流通物6を決定してもよい。詳細については後述する。
図15のブロック図を参照し、装置的には、契約者1側に設置される第2の端末2は、電話回線20A等によりサービス提供者10側の端末12と送受信部41を介して接続されている。送受信部41は、たとえば、モデムである。接続形態は、電話回線に限定されるものではなく、CATV等でもよい。あるいは、専用のネットワークシステムであってよい。
より詳細に説明すると、第2の端末40の基本構成は、商品65に付随している情報記録体161(ICチップ61に代わる第1の情報記録体)の情報を読み取る読み取り部42と、該制御を行うコントローラ部43と、該読み込んだ情報を外部に出力する送受信部41と、を有している。
外観上は、たとえば、図21に示すように第2の端末40は、機器の電源スイッチ23、読み取り部42が収容され情報記録体161を設置する読み取り口212、送受信部41のコネクタ22から構成されている。なお、第2の端末40に電源を供給するためのケーブル、コネクタは省略している。
また、上記第2の端末40は、通信ケーブル200を介して家屋等に設置されたネットワークコネクタ210と接続されている。
コントローラ部43は、同図(b)に示すように、第2の端末40の読み取り口212にICカード等の情報記録体161が人為的に挿入もしくは接続された場合などに、電子情報を自動的に読み出し、さらに、その後、送信ボタン243が押された場合に、送受信部41から該情報を外部に送信するための制御を行う。
なお、送信動作を自動化することにより、送信ボタン243を省略することもできる。
サービス提供者10側の端末12は、ネットワーク20(電話回線20A)を介して、あるいは/および入力部123により、契約者1側の情報を登録・更新・修正等するようになっている。
(流通物のリクエスト)
図16を用いて、契約者1に事前に納入される流通物6として、該契約者1の希望を加味した決定方法について説明する。
同図(a)、(b)は、インターネット上で契約者1が事前に納入される流通物6のリクエストを行う画面(以下、事前リクエスト画面と称する)の一例を示している。
共に、本発明によるサービスの提供を受けていることを証明する情報として、契約者IDを入力する入力欄がある。
同図(a)は、事務用品、娯楽用品、日用品、・・・等のように、概略の商品カテゴリーをリクエストする場合であり、また、同図(b)は、該カテゴリーをより細分化した場合を示している。これらは択一的に用いられてもよいし、あるいは、同図(a)において、たとえば、”娯楽用品”を選択した場合に、該カテゴリーの詳細を示す同図(b)の事前リクエスト画面が新たに表示され、さらなる入力要求を行うものであってもよい。この場合には、同図(b)の事前リクエスト画面に契約者IDを入力する入力欄を表示する必要はない。さらに、後述する図27に示したように、「△△△」情報検索・活用ソフトのように具体的な流通物名を事前リクエスト画面に表示する形態であってもよい。
契約者1は上記事前リクエスト画面において、希望する商品カテゴリー、商品名、具体的流通物名等を選択し、送信ボタンをクリックすることで、該アンケート結果はサービス提供者10の端末に送信される。該端末は、一般にはWEBサーバとして用意されるものであるが、上述した端末12を代用してもよい。
同図(c)は、同図(b)に示した事前リクエスト画面のHTML(Hyper Text Markup Language)ソースの一部を示したものである。このように、<FORM>タグを用いれば簡単にアンケートを行うことができる。さらに、複数の項目を選択可能にするために、<INPUT>タグのTYPE属性として”checkbox”が用いられている。なお、該ファイルはWEBサーバ上に置かれる。
なお、上記WEBサーバを端末12で代用する実施形態では、端末12の記憶部124(第3の記憶部)に、契約者1に納入可能な流通物6のリストを上記HTMLソースとして格納しておき、ブラウザ機能を有する第2の端末40からの要求に応じて、該流通物6のリストをHTMLドキュメントの形式で、端末12から端末40へ送信する。これにより、契約者1は端末12に保持された流通物6のリストにアクセス可能となる。
次に、サービス提供者10は、契約者1からのリクエスト結果を集計する。
具体的には、同図(b)に示したように、契約者1が”PC用ソフトウエア”という項目を選択した場合には、同図(c)により、NAME属性で設定された”0210”というコードデータが送受信部41を介して端末12に送信される。同様に、契約者1が選択した”洋画(DVD)”に対応した”0220”というコードデータも同時に送信される。
したがって、端末12には、契約者1毎に、たとえば、
(契約者ID)+(該契約者により選択されたコードデータ)
という形で、事前リクエスト情報が取り込まれる。
次に、端末12は、受信した全ての契約者1からの事前リクエスト情報を集計する。集計テーブルの一例を図16(d)に示す。データ欄に記入されたコードデータは、同図(a)(b)で示した選択項目に1対1に対応しており、該対応関係は同図(c)に示したファイルにより決定されたものである。なお、該対応関係を同図(e)に示した。また、集計テーブルの回答数欄は、上記コードデータ毎に集計された回答数(リクエスト数)である。
次に、同図(c)の回答数欄について、回答数が大きい順にコードデータを再配列する。
次に、たとえば、上位10番目までを事前納入する、すなわち本発明のサービス管理方法によるサービス対象とする流通物6として決定する。なお、どれだけの流通物6をサービス対象として決定するかは、サービス提供者10の選択範囲内である。
次に、同図(e)を参照して、上記処理により決定された流通物6のコードデータを商品名称等に翻訳することで、人間が理解できる情報となる。
なお、契約者1の数が多くなければ、契約者1毎の希望通りに事前納入する流通物6を決定してもよい。
以上の処理は、演算処理部122が行い、また、該処理手順を示したリクエスト・プログラム、集計プログラムは記憶部124に保存されている。
以上のように、契約者1に納入される流通物6に関して、契約者1に事前リクエストをさせ、購入希望の有る流通物6を選択させるので、契約者1に最適な流通物6を納入することができ、契約者1による購入確率を向上させることができる。また、事前リクエストを集計するので、その事前リクエスト結果を基に、サービス提供者10は流通物6を準備することができる。したがって、サービス提供者10自らの発注・在庫管理等が容易になる。
さらに、事前リクエスト結果を反映した流通物6のリストを契約者1に提示することにより、人気の高い流通物6を契約者1に知らせることができるので、購入確率をさらに向上させることができる一方、購入に至らない不良在庫を低減する効果を得ることができる。
なお、契約者1の事前リクエスト結果等を基に人気のある流通物6、逆に人気のない流通物6をサービス提供者10は知ることができるので、このような事前リクエスト結果を、サービス対象としての流通物6の選定の際に迅速にフィードバックすることで、さらに購入確率を向上させることができる等、効率的なサービス提供を行うことができる。
(流通物の形態)
図17乃至19を用いて、流通物6について説明する。
図17(a)は、前記商品65および情報記録体161(情報保持部)を収容するための開口部660を有した透明の樹脂袋状の包装材66を用いて、商品65および情報記録体161を包装することによって流通物6を形成する例を示している。商品65および情報記録体161を収容後、開口部660を熱的に接着して封止する(封止部分661)。
包装材66内での、商品65および情報記録体161の衝突・摩擦による、情報記録体161の破損を避ける目的で、必要に応じて、情報記録体161を商品65に対して、テープ等で接着・固定する。
また、包装材66の収容容積が商品65の容積に比べ大きい場合には、流通物6の容積は、商品65の容積に比べ増加してしまう虞があるため、これに対応するため、封止時に、包装材66内の空気を抜気してもよい。
次に、図17(b)は、ラミネート包装等の形態を取ることのできる包装材66により、商品65および情報記録体161を包装する例を示したものである。図17(a)の方法に比べ、商品65および情報記録体161に対し、密着包装することができるので、商品65および情報記録体161の衝突による、情報記録体161の破損を避けることができる。また、商品65以上に、かさばることがない。
以上いずれも、包装材66として、透明樹脂部材を用いたが、開封せずに中身の確認を容易ならしめるためである。
次に、図17(c)は、ダンボールケース状の包装材66に、商品65および情報記録体161を収容する例を示したものである。上記2例は共に、包装材66として透明な部材を使用したので、包装加工後も、外部から商品65の内容を確認することが可能であった。このような要求に対応するため、ダンボールケース状の包装材66に開口部662を設け、該開口部662を透明樹脂フィルムで覆うように形成されている。これにより、商品65を視覚的に判別可能となる。なお、情報記録体161は、その添付状態を確認することを目的とするので有れば、少なくともその一部が開口部662から見えるように配置しておくだけでもよい。
以上の例では、情報記録体161としては、磁気カード、ICカード等のカード状の媒体が、好適に用いることができる。情報記録体161の詳細については、後で述べる。
次に、図18(a)(b)は、情報記録体161として、ディスク型の媒体を用いた例である。図18(a)は、商品65のサイズに対し、情報記録体161のサイズが小さい場合を示しており、商品65としては、たとえば、A4サイズの100枚入りの記録用紙等が挙げられる。また、図18(b)は、情報記録体161のサイズが商品65のサイズと同等、あるいは、大きい場合について示しており、商品65としては、たとえば、インクジェットプリンタ用カートリッジ等が挙げられる。いずれの場合も、透明樹脂フィルム67により密着包装している。
図18(c)は、の情報記録体161として、バーコード形成している媒体の例を示している。このような情報形成の場合に、視覚的に、かつ、容易に情報内容が認識されてしまい模造されることを防ぐため、また、情報面が損傷するのを防ぐために、情報面を裏にして商品65に配置して、透明樹脂フィルム67で密着包装する。密着包装に代えて、セロハンテープ等により、情報記録体161を商品65に接着することも可能である。
さらに、商品65をいくつかまとめて梱包、包装することにより、1パック化したものでもよい。たとえば、インクジェットプリンタ用の普通紙(100枚入り)、フォト紙(20枚入り)、シール紙をセットにしてもよい。この場合、それら集合体が本発明のサービス管理方法における新たな商品となる。これらの例を図19に示す。
上記図17(a)乃至(c)に対応した場合を、それぞれ、図19(a)乃至(c)に示す。
以上では、商品65全体をさらに梱包、包装する形態のため、商品65の確認のし易さの観点から、梱包、包装部材としての包装材66を少なくとも一部が透明な部材で構成した。しかしながら、商品65の一部を包装する形態では、商品65の露出部があるので、必ずしも、包装材66が透明部材である必要はない。
(第1の情報記録体の例1)
次に、情報記録体161としては、その表面あるいは内部に商品の固有情報が記録されていることが好ましい。たとえば、図21(b)の例では情報記録体161はICチップであり、固有情報が電子データの形で記憶されている。
ICチップの中のEEPROM、マスクROM等の不揮発性ROMに商品種別番号およびID番号を予め記憶させておく。あるいは、バーコード等の簡易な方法であっても良い。海賊版を排除する目的からすれば、コピーおよび類似品の製造が困難な前者の方が好ましい。
本発明に於いては、ICチップに記憶させる情報は、基本的に商品種別番号および該特定の商品におけるID番号だけでよい。
また、ICカード、ICチップとしては、特別なものを用意する必要はなく、実用化されている各種メモリーカード、すなわち、コンパクトフラッシュ(登録商標)(CF)、スマートメディア(SM)、メモリースティック(MS)等を利用できる。
なお、本発明において必要とするICカード、ICチップの場合、記憶させる情報は、基本的に商品種別番号および該特定の商品におけるID番号だけであり、通常は情報の書き換えは必要ないので、メモリ容量・機能も少なくて済み、また、メモリコントローラ等のソフトウエア規模・ハードウエア規模を大幅に削減できる。
(第1の情報記録体の例2)
他の情報形成方法を用いる場合について説明する。
情報記録体161として、可逆的な記録材料を用いることができる。たとえば、サーモクロミズム、フォトクロミズム、エレクトロクロミズム等、熱、光、磁気、電気により記録の書き込みおよび消去を行う方法がある。
その中で、熱エネルギーを用いた感熱記録媒体は、取り扱いが簡便であり、既に、スーパーマーケット、カー用品店等において実用化がなされており、記録媒体のリサイクルおよびリユースが可能であるという特徴を有する。該可逆的感熱記録媒体は、電子供与性染料前駆体であるロイコ染料の発色、消色特性を利用したものや、高分子化合物を利用した相分離・相転移などによる光の散乱、あるいは、屈折率の変化により生じる透明・不透明(白濁)の光学的変化を利用したタイプがある。
上記読み取り手段としても基本的に可逆性感熱記録媒体のリーダーを用いればよい。
(第1の情報記録体の例3)
さらに他の情報形成方法を用いる場合について説明する。
図22(b)は情報記録体161として、光磁気記録媒体を用いた例であり、該媒体を用いたシステムとしては、音楽、データを記録対象としたMD、MD2、MO等において実用化がなされており、情報の繰り返し記録が可能なため、記録媒体のリユースが可能である。上記読み取り手段としても基本的に光磁気記録媒体用のドライブ装置、あるいは、ピックアップ装置をそのまま用いることができるので、本販売システムへの移行も、新たな設備投資を行うことなく、比較的簡単に行うことができる。
さらには、本発明において必要な記録情報量は、上記実用化レベルのディスク容量に比べ極めて少ないため、より小径なディスクを用いることができる。この場合には、現状のピックアップ装置に対し、簡単な設計変更を加えるだけで対応することができる。商品に添付するためには、情報記録体161の大きさとして、小さいものが要求されるため、12cmよりは5cmといった小径のディスクを用いる必要性が発生する。一方で、光ディスク分野においては、ディスクの小径化に関する研究開発は常に進行しているので、これらの規格および市販フェーズにあわせれば、特段の設備投資を行うことなく、また、本販売システムだけの特殊装置に終わらせることなく導入・利用することができる。
なお、ディスクが本来有する記憶容量を活用する目的で、次回納入する商品リスト情報、新着情報、広告等の付加情報を情報記録体161に予め記憶させていてもよい。
(第1の情報記録体の例4)
以上では、商品の固有情報を磁気データあるいは電子データの形で、磁気カードあるいはICチップ、ICカード内に記憶させていたが、より低コスト、簡易な方法について説明する。
情報記録体161の詳細について説明する。該情報記録体161は、図18(c)に示すように、たとえば、15mm×50mmの媒体上に、消費物品である流通物6を特定する情報、
A00000001
・・・
A99999999
等の10進化された9桁の英数字が印刷されている。なお、10進および桁数はこれに限定されるものではなく、2進、14桁であってもよい。また、数字のみで構成されていてもよい。また、記録媒体の大きさもこれに限るわけではなく、対象とする商品が多岐にわたる場合には、そのサイズが最も小さい商品に合わせることが望ましく、これにより、商品に関係なく同一サイズの記録媒体を商品中に同包して使用可能であり、したがって、読み取り手段としても単一のものが使用できる。
次に、上記英数字の意味について説明する。
最上位の英字は、複数ある商品の種類を特定するための情報である。この場合、英字26文字に対応して、26種類まで区別可能となる。
数字部分は、例えばAという種類の商品における個別番号であり、1つの商品に対して単一かつ唯一の数字が割り当てられる。
また、情報の形成方法としては、印刷に限らず、パンチングによる穴開け・凹凸形成、バーコードであってもよい。
また、媒体の材料としては、紙、プラスチック、金属、それらの複合体等いずれを用いてもよく、紙の場合には使い捨てができ、廃棄が簡単で、また、コストを抑えることができる。また、プラスチックの場合は、耐久性がより優れているので、リサイクル・リユースが可能である。さらに、金属を用いれば、さらに、リサイクル性・リユース性に優れており、環境の面でメリットがある。
また、媒体の厚みは、上記材質・大きさ等にもよるが、薄すぎると紙、プラスチックシートの場合にはカールの問題があるので、実用化されている各種情報カードのサイズを参考にすればよい。
また、大きさは、小さければ小さいほど、小さな従来の消費物品の内部にも収容することができるが、あまりに小さすぎると、ハンドリングに問題を生じたり、また、紛失し易いので、切手サイズ程度が下限として妥当である。
(商品の固有情報の例1)
次に、情報記録体161としては、その表面あるいは内部に商品の固有情報が形成されていることが好ましい。たとえば、情報記録体161は、図20(b)に示すような磁気カードであり、固有情報が磁気情報として記録されている。
本発明に於いては、情報記録体161に記憶させる情報は、基本的に商品種別番号および該特定の商品におけるID番号だけでよい。
次に、情報の記録内容について説明する。磁気カードには、商品65を特定する情報、
0011 0001 0010 1101 1010
等の2進化された20桁の数字が予め記憶されている。なお、桁数はこれに限定されるものではない。なお、メモリの記憶原理からすればこのような2値表示であるが、マン−マシン・インターフェースの観点からは、10進表示であっても良い。これにより、2進数に関し知識を有さない専門家以外の一般の人であっても2進−10進変換を行うことなく通常使用している10進表示に基づいて該情報を取り扱うことが可能となる。
次に、上記数字の意味について説明する。
最上位4桁の数字は、複数ある商品65の種類を特定するための情報である。この場合、0000から1111まで、16種類まで区別可能となる。例えば、最上位2桁を商品大分類、次の2桁を商品小分類として、以下の表4に示す割り当てが考えられる。
詳細に説明すると、大分類用識別ビットは用紙サイズを規定しており、また、小分類は、用紙の種類を表すように規定されている。
例えば、大分類用識別ビットが”00”は、商品65がA6サイズのインクジェット用紙であることを示しており、さらに、その内容によって、小分類用識別ビットが”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、普通紙、専用紙、光沢紙、フォト紙が割り当てられている。
同様に、大分類用識別ビットが”01”は、商品65がA4サイズのインクジェット用紙であることを示しており、さらに、その内容によって、小分類用識別ビットが”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、普通紙、専用紙、光沢紙、フォト紙が割り当てられている。
さらに、大分類用識別ビットが11”は、商品65が裏面に郵便番号記入欄等を予め印刷した、はがきサイズのインクジェット用紙であることを示しており、さらに、その内容によって、小分類用識別ビットが”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、普通紙、専用紙、光沢紙、フォト紙が割り当てられている。
次に、残り16桁の数字部分は、先の例では、0011という種別番号を有する商品、(すなわち、A6サイズ、フォト紙のインクジェット用紙)の個別番号であり、
0000 0000 0000 0000
から
1111 1111 1111 1111
までの65536とおりの数字が、1つの商品に対して単一かつ唯一の数字として割り当てられる。
これにより、契約者1がA6サイズ、フォト紙のインクジェット用紙という商品65を2つ購入した場合、それぞれに、異なった個別番号が割り当てられているので、サービス提供者10は、該個別番号情報を基に正確に購入情報を入手することができる。
なお、商品65として、インクジェットプリンタ用シール紙、コピー用紙、OHP用紙等を付加する場合には、大分類ビットを増やして構成すればよい。
また、用紙の枚数、たとえば、フォト紙20枚セット品、フォト紙50枚セット品等の区別を行うために、さらに、そのための識別ビットを設けてもよい。
(商品の固有情報の例2)
以上は、同一メーカにおけるインクジェットプリンタ用紙であったが、同一メーカ製品であっても、機種により最適な用紙特性が異なる場合もあり、また、ビデオプリンタ用の専用紙のように、画像形成方法に応じた専用紙が存在する。これらに適用させることは容易である。
さらには、以下に示すように、複数メーカのインクジェットプリンタ用紙を含ませることも可能である。
情報記録体161には、商品65を特定する情報として、
000011 000101 011010 101101
等の2進化された24桁の数字が予め記憶されている。なお、桁数はこれに限定されるものではない。次に、上記数字の意味について説明する。
最上位6桁の数字は、複数ある商品65の種類を特定するための情報である。この場合、000000から111111まで、64種類まで区別可能となる。例えば、最上位2桁を商品大分類、次の2桁を商品中分類、最下位2桁を商品小分類として、以下の表5に示す割り当てが考えられる。
詳細に説明すると、大分類用識別ビットはメーカ情報を規定しており、また、中分類は、用紙サイズを、また、小分類は用紙の種類を表すように規定されている。
例えば、大分類用識別ビットが”00”は、商品65がA社のインクジェット用紙であることを示しており、中分類用識別ビットについて、”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、A6、A4、B5、はがきサイズを表しており、さらに、小分類用識別ビットについて、”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、普通紙、フォト紙、専用紙、光沢紙が割り当てられている。
同様に、大分類用識別ビットが”01”は、商品65がB社のインクジェット用紙であることを示しており、中分類用識別ビットについて、”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、A6、A4、A3、はがきサイズを表しており、さらに、小分類用識別ビットについて、”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、普通紙、フォト紙、専用紙、光沢紙が割り当てられている。
さらに、大分類用識別ビットが”10”および”11”は、商品65がC社およびD社のインクジェット用紙であることをそれぞれ示している。
次に、残りの数字部分は、先の例では、000011という種別番号を有する商品65、すなわち、A社のインクジェット用紙であって、サイズA6、用紙種別が光沢紙の商品65に割り当てた個別番号である。
(商品の固有情報の例3)
次に、他の情報記録内容について説明する。情報記録体161には、商品65を特定する情報として、
0011 0001 0010 1101 1010
等の2進化された20桁の数字が予め記憶されている。なお、桁数はこれに限定されるものではない。
次に、上記数字の意味について説明する。
最上位4桁の数字は、複数ある商品65の種類を特定するための情報である。この場合、0000から1111まで、16種類まで区別可能となる。例えば、最上位2桁を商品大分類、次の2桁を商品小分類として、以下の表6に示す割り当てが考えられる。
詳細に説明すると、商品65はインクジェットプリンタにおけるインクカートリッジであり、大分類用識別ビットはメーカ情報を表しており、また、小分類は、機種情報を表すように規定されている。
例えば、大分類用識別ビットが”00”は、商品がA社のインクジェットプリンタ用のインクカートリッジであることを示しており、さらに、その内容によって、小分類用識別ビットとして”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、機種a1、機種a2、機種a3、機種a4が割り当てられている。
同様に、大分類用識別ビットが”01”は、商品がB社のインクジェットプリンタ用のインクカートリッジであることを示しており、さらに、その内容によって、小分類用識別ビットが”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、機種a1、機種a2、機種a3、機種a4が割り当てられている。
さらに、大分類用識別ビットが”10”および”11”は、商品がC社およびD社のインクジェットプリンタ用のインクカートリッジであることをそれぞれ示している。
なお、カートリッジ形態として、・全色一体型、・黒、カラー分離型、・全色分離型等があるため、分離型の場合には、その色を特定するために、小分類用識別ビットの桁数を増やせばよい。
次に、残り16桁の数字部分は、先の例では、0011という種別番号を有する商品の個別番号である。
(商品の固有情報の例4)
次に、さらに他の情報記録内容について説明する。情報記録体161には、商品65を特定する情報、
0011 0001 0010 1101 1010
等の2進化された20桁の数字が予め記憶されている。なお、桁数はこれに限定されるものではない。
次に、上記数字の意味について説明する。
最上位4桁の数字は、複数ある商品65の種類を特定するための情報である。この場合、0000から1111まで、16種類まで区別可能となる。例えば、最上位2桁を商品大分類、次の2桁を商品小分類として、以下の表7に示す割り当てが考えられる。
詳細に説明すると、大分類用識別ビットが”00”は、商品がCD−ROMであることを示しており、さらに、その内容によって、小分類用識別ビットについて”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、音楽、ゲームソフト、アプリケーションソフト、業務支援ソフトが割り当てられている。
同様に、大分類用識別ビットが”01”は、商品がDVD−ROMであることを示しており、さらに、その内容によって、小分類用識別ビットについて”00”、”01”、”10”、”11”の4種類が用意され、それぞれ、映画、ナビゲーション用ソフト、百科事典等のデータベースソフト、・・・が割り当てられている。
さらに、大分類用識別ビットが”10”および”11”は、それぞれ、VHS
規格のビデオテープおよび未記録の生テープであることをそれぞれ示している。
なお、大分類としては、以上に限らず、MD等の光磁気ディスク、リムーバブル・HDD、フロッピー(登録商標)ディスク、スーパーディスク等の磁気ディスク、DVD−RW、CD−RW、PD(Phase Change Optical Disk)等の光ディスクであってよい。また、中分類以下に、小分類を設けてもよい。
次に、残り16桁の数字部分は、先の例では、0011という種別番号を有する商品の個別番号であり、
0000 0000 0000 0000
から
1111 1111 1111 1111
までの65536とおりの数字が、1つの商品に対して単一かつ唯一の数字として割り当てられる。
(第2の端末40の例1)
図20(a)〜(c)は、情報記録体161として磁気カードを用いる場合に、契約者1に提供する第2の端末40の一例であり、第2の端末40に該磁気カードを挿入するスリット部42aを設けておき、図20(b)に示すように、該スリット部42aに沿って人為的に磁気カードを移動させることにより、読み取り装置のスリット部42aの内部に設けられた固定型のヘッド部(図示せず)によって情報を読み取る。
該読み取った情報は、送受信部41、通信コネクタ22、通信ケーブル200、ネットワークコネクタ210等から構成される通信手段により、外部に発信され、ネットワーク20を通じて端末12の通信部121により受信される。
なお、読み取り装置に対し情報記録体161を固定配置し、移動可能に設けられたヘッド部を移動することにより読み出す形態であってもよい。
(第2の端末40の例2)
図21を用いて、第2の端末40の他の実施形態について説明する。
図21(a)〜(b)は、情報記録体161としてメモリーカードを用いた場合の例であり、第2の端末40に該メモリーカードを接続するコネクタ部212を設けておき、該コネクタ部212にメモリーカードを接続することにより、電気的に情報を読み取る。
該読み取った情報は、送受信部41、通信コネクタ22、通信ケーブル200、ネットワークコネクタ210等から構成される通信手段により、外部に発信される。
発信する動作を行うための送信ボタン243、メモリーカードを排出するためのイジェクトボタンが装備されている。
なお、さらに、エラーメッセージ警告用等の表示部242が装備されていてもよい。
このような表示部242を設けることで、読み取りが確実に行われたか、あるいは、情報の送信が確実に行われたかを、使用者に対し通知することができるので、使用者は、安心して該プロセスを行うことができる。
(第2の端末40の例3)
図22を用いて、第2の端末40のさらに他の例について説明する。
図22(a)〜(c)は、情報記録体161が光ディスクである場合の例であり、該光ディスクを回転させることにより、読み取り装置に設けられたヘッドにより読み出す形態であり、基本的に、光ディスクドライブ装置である。光ディスクの挿入方法により、同図(a)、(c)にそれぞれ示す構造が考えられる。
同図(a)(b)は、ディスク挿入口211に対し、情報記録体161としての光ディスクを挿入する形態であり、同図(c)の方法に比べ、ローディング用のトレー213がないため、挿入完了までに要する時間の短縮、装置の信頼性の向上、部品の削減による低コスト化等にメリットがある。
一方、同図(c)に示した方法は、光ディスクを収容するためのトレー213を有するタイプであり、同図(a)の方法に比べ、防塵性能に優れ、複数の径を有したディスクに対応可といったメリットがある。
本発明において、情報記録体161としては、そのリサイクル性から、繰り返し記録可能な媒体が好ましいが、第2の端末40の機能としては、情報記録体161に記録された情報の読み取りだけでよいので、不用意な情報の書き込み、消去を避けるため、第2の端末40のピックアップ構成としては、再生専用の機能だけ持たせて構成すればよい。
たとえば、光磁気ディスクの場合であって、磁気変調により情報を記録する形態の場合には、磁気回路が不要である。また、相変化型等の光ディスクの場合には、書き込みおよび消去のためのレーザパワーが必要ないため、使用するレーザとしては、再生に必要なより低出力のパワーを出力するレーザでよく、低出力化による信頼性の向上、低コスト化が図れる。また、制御回路も再生専用に簡略化できる。
なお、ディスク型の情報記録体161としては、光磁気ディスクに限らず、磁気ディスク、相変化型の光ディスク、等が適用できる。さらに、リサイクル性を望まなければ、CD−ROM、CD−R等の媒体であってもよい。
(第2の端末40の例4)
消費者側に設置される第2の端末40は、図20(c)、図22(c)および図23に示すように、該情報記録体161を配置すると共に該情報記録体161に記録された情報を読み出す読み取り部と、サービス提供者10との通信を行うためのインターフェース部と、さらに、液晶ディスプレイ等の表示部24・241を備えていてもよい。
このように、表示部24・241を液晶ディスプレイ等で構成することにより、より多くの情報を瞬時に表示することが可能となり、前実施の形態同様の効果に加え、インターネットを通じて、外部の情報の取り込み・表示を行うことができる。
たとえば、第2の端末40に、ブラウザ機能を追加することにより、WWW(World−Wide Web)で使用されているHTML(Hyper Text Markup Language)ドキュメントを表示させることができる。ドキュメント内容としては、契約者1に納入可能な流通物6をリスト表示したものが考えられる。該リストの形式は、通常のオンラインショッピングで使用されているものを流用することができ、たとえば、希望する納入品にチェックあるいはクリックすることにより該流通物を納入希望品としてリクエストすることができる。
これにより、サービス提供者10側にあっては、通常のPC(パーソナルコンピュータ)を利用してアクセスする利用者向けに作成したHTMLドキュメントを、該契約者1にもそのまま提供することができるので、別途ファイルを作成する必要がない。また、ブラウザ機能は、パーソナルコンピュータ(PC)において使用されるものに対し、機能の制限、独自機能の追加等を行った独自仕様であれば、不要な機能の省略によるソフトウエア負担、ハードウエア規模の軽減、独自機能の追加による利便性向上が図れる。
また、利用者においては、第2の端末40はOSを意識しない手軽な情報端末という位置づけであり、通常のPCと比較し、瞬時起動、特別な知識・習得を必要としない、機能の特化による小型化・低消費電力化等の多大なメリットがある。
なお、ブラウジングの際の画面のスクロール、ページ切り替え(戻る、進む)、アクション決定(クリック)動作を行う選択部として、図23(a)のようなプッシュ式ボタン251、図23(b)に示したダイヤル式のボタン252を設けてもよい。あるいは、静電容量式等のポインティングデバイスを予め装備する、あるいは、図23(c)に示すようにマウス等の入力デバイス254を接続するためのコネクタを設けておいてもよい。
さらに、インターネット接続のためのURL(Uniform Resource Locator)等の入力のために、キーボードを予め装備する、あるいは、外付けでキーボードを接続するためのコネクタを設けておいてもよい。
これらの入力手段は、納入可能な流通物リストから、所望の流通物を選択する際の選択部の働きを担う。
また、契約者1の管理情報を表示することも可能である。すなわち、第2の端末40側に、各契約者1の情報、たとえば、月別の利用明細をデータベース化しておき、該ファイルにアクセスすることにより、契約者1は、該当月の利用明細を入手および表示できるようになる。これにより、リアルタイムでの確認が行え、また、利用明細書、請求書等の発行を省略でき、ペーパーレス化を推進することができる。
さらに、次回納品リストをネットワークを介して、提供することも可能である。カタログ配布に比べて、サービス提供者10においては、ペーパーレス化に伴う制作費用・時間の削減、最新情報の迅速な提供、契約者1においては、迅速なリクエスト、保管不要等のメリットがある。
(第2の端末40の例5)
前実施例と異なる点は、ブラウザ機能に代えて、あるいは、それに加えて、電子メール機能を第2の端末40が備えたことである。また、情報記録体161としては、情報記録体161の例2あるいは4に示した形態であり、情報記録体161に形成した情報が、人間にとって直接認識可能な場合に以下のような効果を有する。
すなわち、仮に、第2の端末40の読み取り部42のみが故障した場合などには、マニュアル動作によって、契約者1のID番号、購入した商品情報等をサービス提供者10へ発信することができる。
(第2の端末40の例6)
本実施例の第2の端末40は、前実施例に対し、さらに大容量ハードディスク、TVチューナー機能を付加したものである。大容量ハードディスクは、内蔵型であっても、外部接続型であってもよい。これにより、TV放送の受信および記録が可能となり、セットトップボックスあるいはホームサーバとして機能させることができる。
音声に関しては、オーディオボードあるいは/およびスピーカを内蔵する方法であっても良いし、オーディオ端子あるいは/およびスピーカ端子を配設しておくことにより、外部のアンプ、スピーカを利用する方法であっても良い。
なお、ケーブルTV等の場合には、放送受信とインターネット利用を同一のケーブルで済ませることができる。
(第2の端末40の例7)
図24に示す第2の端末40は、図15に示した基本構成に対し、電話機能を付加したものである。電話に必要な通信機能に加え、番号を入力するためのキーボード26が用意されている。
これにより、例5と同様、仮に、情報記録体161に形成した情報が、人間にとって直接認識可能な場合であって、第2の端末40の読み取り部のみが故障した場合などには、マニュアル動作によって、契約者1のID番号、購入した商品情報等をサービス提供者1へ発信することができる。
通常の据え置き型電話と同様、複数の子機からも同様の操作ができるようにすることは可能である。
(第2の端末40の例8)
図25(a)(b)に示す第2の端末40は、図15に示した基本構成に対し、携帯電話(あるいはPHS)29と接続可能なようにインターフェース部28を付加したものである。電話に必要な機能は、携帯電話29の方に備わっているので、第2の端末40からは省略することができる。つまり、第2の端末40の基本的機能としては、情報記録体161からの情報の読み取りだけで十分であり、表示部241および242は、必ずしも必要ではない。
より詳細に説明すると、
(ステップ1)コントローラ部43(図15参照)は、情報記録体161が該端末40にセットされると、該情報記録体161に記憶されている情報を読み出すよう、ヘッド部、駆動部等に指示し、読み取り部は待機状態となる。
(ステップ2)第2の端末40に携帯電話29が接続されており、該携帯電話29から第2の端末40に向けて、情報読み出しのためのリクエスト信号が送信されると、コントローラ部43は、情報記録体161から情報を読み出すと共に、該情報に端末40の固有情報を加えて携帯電話29に向けて送信するよう指示する。携帯電話29の接続の有無、接続具合(電気的に不完全接続等の場合)等のエラー表示を表示部242により行うこともできる。
(ステップ3)携帯電話29は、第2の端末40から送信された情報を内部のメモリに記憶させる。
(ステップ4)携帯電話29により、端末12に対しネットワーク接続を行う。
(ステップ5)内部メモリに記憶した情報を、端末12に向けて送信する。
なお、上記(ステップ1)において、別途、第2の端末40にメモリ手段を内蔵させておくことにより、読み出した情報を該メモリに記憶させることもできる。この場合、第2の端末40に携帯電話29が接続された時点で、再度、記憶している情報を携帯電話29に送信するよう指示することになる。さらに、メモリ手段に情報が記憶されているか否かの表示を、表示部242により行わせることもできる。
また、(ステップ3)と(ステップ4)が、逆転していてもよい。
さらに、情報記録体161からの情報に加えて送信する情報は、第2の端末40の固有情報に限られず、サービス提供者10から契約者1に対して割り振られたユーザ情報(契約者ID)であってもよい。この場合、第2の端末40には、上記基本機能に比べ、該ユーザ情報を記憶しておくための不揮発性メモリが必要である。
以上の効果として、技術の進歩により電話機能のみが陳腐化しても、携帯電話の交換のみでよく、第2の端末40はそのまま使用することができる。逆に、第2の端末40の方が早く陳腐化した場合には、第2の端末40の交換のみでよく、携帯電話29はそのまま使用することができる。
さらに、電話機能を分離して構成しておけば、携帯電話29の携帯性を最大限に活用することができる。
(販売システム−登録−)
次に、システムの動作について説明する。
まず、契約者1側に設置される第2の端末40は、外部と通信可能に接続・設定され、通信可能な状態となった時点で、該第2の端末40の機種番号、製品個別のID番号等の情報が、サービス提供者10側の端末12に送られる。該端末12は、このステップにより、契約者1の第2の端末40の機種を自動的に検知することができ、別途、関連づけられている機種情報テーブルと契約者情報テーブルとにより、複数の契約者1の中から該当の契約者1を識別することができる。
あるいは、別途、契約者1に対し契約者IDを提供しておき、端末12との通信時に該契約者IDも送信することで、契約者1を特定するようにしてもよい。図30に、端末12側で管理される、端末テーブルと顧客テーブルの一例を示した。
端末テーブルとは、同図左側に示すように、端末ID(機器の固有情報)と契約者ID(契約者の固有情報)が1対1あるいは1対多の関係で結びつけられたテーブルである。一方、顧客テーブルとは、同図右側に示すように、契約者IDと名称、名前等の契約者一般情報が1対1の関係で結びつけられたテーブルである。これら2つのテーブルは、契約者IDという共通のキーにより結合することが可能であり、たとえば、端末IDが”000001”である契約者1の名前は、契約者IDを基にして顧客テーブルを検索することにより、”△△ △△”であることが分かるようになっている。
なお、サービス提供者10側の端末12には、図26に示すように、契約者1毎に管理テーブルが用意される。この段階では、図26に示すように、サービス提供者10側の端末12内には、情報は入っていない。
次に、サービス提供者10は、契約者1側に予め納める商品全てについて、情報を収集しておき、該情報を即時に、あるいは後でサービス提供者10の端末12に蓄える。
情報収集方法としては、すでに説明したとおりであるので、詳細な説明は省略する。
サービス提供者10側の端末12は、上記情報を受信し、受信された情報を基に、図27に示すように、契約者1側に納入されている商品65について、管理テーブルに該当情報が入力される。なお、図の説明では、ユーザーインターフェースの観点から、商品等の種別の情報に関する表示は、コード情報だけではなく、実際の商品名等を補助的に使用している。この時点では、購入状況欄は、全て”未”と表示されている。
以上で、初期の設定・登録は終了する。
(販売システム−購入−)
次に、商品購入時の動作について説明する。
契約者1は、購入を決定した商品65を開封し、開封したことでのみ得られる情報記録体161を第2の端末40にセットする。本実施例では、該梱包材もしくは該包装材の内に、商品65とは別に、商品65を特定する固有情報を記した情報記録体161を同包することを特徴とする。つまり、商品65を特定するだけでなく、開封したという動作を確定するために、上記梱包材あるいは包装材の中に同包しているのである。
なお、これら梱包材あるいは包装材は、商品65自体の梱包材あるいは包装材とは別物であるので、梱包材あるいは包装材の開封により商品65が商品性を失うことはない。
第2の端末40は、既に、外部と通信可能に接続・設定され、通信可能な状態となっているので、第2の端末40は、サービス提供者10側の端末12に対し、セットされた情報記録体161に形成されている商品情報を送信する。
サービス提供者10側の端末12では、演算処理部122が上記情報を受けて、送信された情報を基に契約者1および商品65を特定し、図28に示すように、契約者1が開封、すなわち購入した商品65を検知して、管理テーブルの該当する購入状況欄の情報を”未(予備)”から”購入”に更新する。
サービス提供者10と契約している契約者1は、納入されている商品65の中から、必要なものを購入する。該購入は、購入を決定した商品65を開封し、開封したことでのみ得られる情報記録体161の情報を第2の端末40に読み取らせ、該情報がネットワークを通じてサービス提供者10側の端末12に登録される、すなわち上記管理テーブルに記録されることで確定する。
(販売システム−課金−)
次に、課金処理方法について説明する。図31は、課金対象となる消費物品リストを示す。課金対象期間は、たとえば、1ヶ月単位である。該消費物品リストは、たとえば、上記管理テーブルを基に、課金計算の締め日(本実施例では、毎月15日)から1ヶ月前までに使用された商品情報を抜き出したものである。このときの抽出方法は、上記管理テーブルの購入状況欄において、”購入”と記録済みのものを対象とし、かつ、使用日付が課金計算の締め日から1ヶ月前までに該当するものを抽出することで行われる。
図31では、過去3ヶ月分のリストを表示している。
以上のように、本発明においては、契約者1が使用のために実際に購入した商品65のみを課金対象としており、未使用の商品65については課金対象としていないことを特徴としている。これにより、契約者1側に於いては、必要な商品65を直ちに使用することができ、先行出費、無用の在庫を抱えることなく、また、消費物品の欠如を生じることなく、また、煩雑な管理を行うことなく、商品65をオン・デマンドで使用することが可能になる。
(販売システム−未使用商品の回収および新規商品の納入−)
次に、未使用商品の回収および新規商品の納入システムについて説明する。
課金対象期間に合わせて、例えば毎月1回、決められた日時にサービス提供者10は、前月に納入した商品65のうち、購入されなかった商品65の回収および当月の新規納入商品の納入作業を行う。
図29においては、毎月1日を回収日および納入日とした場合を示している。前月、すなわち、3月1日に納入した商品65のうち、契約者1が購入しなかった商品65を特定する。その特定は、演算処理部122が図29に示す管理テーブルを、購入状況欄の記録データが”未(予備)”になっている条件1と、商品65の中で、納入日付が回収対象期間に該当する条件2とで検索し、両方の条件1・2とも満足する商品65を選別することによって行う。
ただし、毎月1日を回収日と決めている場合には、条件2の検索が不要となる。また、図29に示す管理テーブルを出力部125の表示画面に表示させ、サービス提供者10がポインティングデバイス等を用いて表示画面上で特定する手法を用いることもできる。
このような回収対象となる商品65の特定処理の結果、たとえば、No.2、3、4が特定されるので、No.2、3、4の商品65について演算処理部122またはサービス提供者10は、商品65の発送部門に対し回収の指示を出す。これにより、当該商品65が、4月1日に回収される。回収情報が、サービス提供者10の端末12に入力されると、同図に示したように、回収日付欄に該情報が表示される。
また、上記未購入商品の回収と共に、4月分の新規納入商品、すなわち、No.6、7、8を契約者1に納入する。納入時の設定・登録は、上述した通りであるので、説明は省略する。新規納入情報が、サービス提供者10の端末12に入力されると、同図に示したように、納入日付欄に該情報が表示される。
なお、新規商品の選定方法については、契約者1がこれまでに購入した商品内容を基に、さらには、家族構成等の付加情報を加味して、サービス提供者10が予測・提案する形で決めてもよく、あるいは、既に説明したように、事前に契約者1に配布された納入可能な全商品リストの中から、契約者1が自分の好みにあった商品65を選択し、サービス提供者10へ知らせる方法であっても良い。該商品リストは、情報記録体161の1例で示したところの光磁気ディスクに記録していてもよく、あるいは、カタログによる配布、さらには、インターネットを通じて閲覧可能な形態で提供する。これらの方法を採ることにより、契約者1のニーズにあった商品65を提供することができる。
また、前月の未購入商品の回収日と当月の新規商品の納入日とは、同じであれば、回収・納入作業が単一化できるので、好ましいと言える。
(未使用商品の回収の例1)
本発明における販売システムでは、新たな商品65の納品と、購入に至らなかった商品65の回収という2つのサービスが必要である。
現在の物流システムを考えた場合、上記サービス手段として宅配車を利用することが考えられる。さらに、複数の契約者1を巡回すると共に、1つの契約者1に対して、商品65の納入および回収を同時に行うのが効率的である。
その場合、ある契約者1からの回収商品と、該契約者1への新規納入商品と、他の契約者1からの回収商品と、該契約者1への新規納入商品とが規則なく混在した状態では、納入および回収に多大な時間を要してしまう。さらに、契約者1毎に商品65が異なると、扱う商品数は膨大となり、納入および回収を行うサービスマンに対し、商品65の正確な管理を任せることは不可能になる。
また、同一の契約者1に対しても、単一のコンテナを用いた場合には、納入商品と回収商品が混在してしまった場合に、それらを迅速に区別することができず、時間を要する場合がある。たとえば、納入商品と回収商品が共に光ディスクであった場合、タイトル名等の情報を基に、サービス提供者の端末12に登録されている内容と照合する方法が確実であるが、そのような環境が要求されること、および、照合に時間を要すること等問題が多い。一方、登録動作が行われる前にあっては、第2の情報記録体7の有無により、回収品か新規納入品かの判断を行うことができるが、登録動作後にあっては、サービスマンは正確に区別することができない。
以上の問題を解決するために、本発明では、1つの契約者1毎に、専用のコンテナを用意すると共に、さらに、納入用のコンテナと回収用のコンテナを用意することを特徴とする。これにより、回収品と新規納入品との不用意な混入を避けている。
サービス提供者10側は、契約者1からの事前リクエスト等により、商品配送センター等において、該当商品65をまとめて契約者1毎に新規納入用コンテナに収容する。契約者1宅において、サービスマンは、該新規納入用コンテナごと契約者1に納入する。
一方、契約者1は、前回(回収サイクルが1月の場合には、前月)納入されたコンテナに、非購入の商品65を収容しておく。新規納入および回収日において、新規納入用コンテナをサービスマンから受け取ると共に、該非購入の商品65を収容したコンテナをサービスマンに受け渡す。
確実性を増すために、各コンテナには、少なくとも、納入日、さらには回収予定日を記した情報を形成しておくとよい。この情報を基に、今回の新規納入および回収日時点において、納入用コンテナか、回収用コンテナかを判断することができる。
あるいは、コンテナのカラーと納入月とを関連づけておき、たとえば、回収サイクルが1月の場合には、納入月が偶数月の場合のコンテナ・カラーは青、奇数月の場合のコンテナ・カラーをグレーとしておけば、瞬時に判断を行うことができる。
(未使用商品の回収の例2)
上記実施例に関連し、本実施例は、コンテナを収容する宅配車の構造および宅配車に対するコンテナの収容方法を提供するものである。
宅配車の貨物室は、新規納入用コンテナを収容する貨物室と、回収用コンテナを収容する貨物室とに分離もしくは区分された構造になっている。
これにより、新規納入および回収作業を一層迅速かつ正確に行うことができる。
最後に、なお、上述した各実施の形態は本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、以下のように構成することができる。
本発明のサービス管理方法は、第1の記憶部と、通信部と、演算処理部とを有するサービス管理装置によるサービス管理方法であって、サービス管理装置が、上記第1の記憶部に、流通物を個別に特定可能な固有情報のうち、サービス受給者に対して納入された各流通物の固有情報および当該各流通物の使用状況の情報を含み、各サービス受給者に対応する管理テーブルを作成して記憶するステップと、上記通信部が、サービス受給者のサービス受給者IDおよび当該サービス受給者が現在使用中の流通物の固有情報をネットワークを介して受信するステップと、上記演算処理部が、上記通信部の受信した情報に含まれるサービス受給者IDを識別してサービス受給者を特定し、該特定したサービス受給者に対応する管理テーブルを読み出し、上記受信した情報の中から現在使用中の流通物の固有情報を抽出し、該抽出した現在使用中の流通物の固有情報に基づいて、該管理テーブルの各流通物の使用状況の情報を「使用済み」、「現在使用中」のいずれかによって更新するステップと、上記演算処理部が、該管理テーブルに記憶された各流通物の使用状況の情報に基づき課金額を計算するステップとを有する方法であってもよい。
また、本発明のサービス管理方法は、第1の記憶部と、通信部と、演算処理部とを有するサービス管理装置によるサービス管理方法であって、サービス管理装置が、上記第1の記憶部に、流通物を個別に特定可能な固有情報のうち、サービス受給者に対して納入された各流通物の固有情報および当該各流通物の使用状況の情報を含み、各サービス受給者に対応する管理テーブルを作成して記憶するステップと、上記通信部が、サービス受給者のサービス受給者IDおよび当該サービス受給者が現在使用中の流通物の固有情報をネットワークを介して受信するステップと、上記演算処理部が、上記通信部の受信した情報に含まれるサービス受給者IDを識別してサービス受給者を特定し、該特定したサービス受給者に対応する管理テーブルを読み出し、上記受信した情報の中から現在使用中の流通物の固有情報を抽出し、該抽出した現在使用中の流通物の固有情報に基づいて、該管理テーブルの各流通物の使用状況の情報を「使用済み」、「現在使用中」のいずれかによって更新するステップと、上記演算処理部が、該管理テーブルに記憶された各流通物の使用状況の情報に基づいて、「使用済み」、「現在使用中」、あるいは「使用済み」および「現在使用中」の流通物の数に応じた課金額を計算するステップとを有する方法であってもよい。
さらに、本発明のサービス管理方法は、上記演算処理部にて、サービス受給者に対し納入した流通物のうち、一定期間後にサービス受給者から回収する未使用状態の流通物を特定するステップを有する方法であってもよい。
また、本発明のサービス管理装置は、流通物を個別に特定可能な固有情報のうち、サービス受給者に対して納入された各流通物の固有情報および当該各流通物の使用状況の情報を含み、各サービス受給者に対応する管理テーブルを記憶する第1の記憶部と、サービス受給者のサービス受給者IDおよび当該サービス受給者が現在使用中の流通物の固有情報をネットワークを介して受信するための通信部と、上記通信部が受信した情報に含まれるサービス受給者IDを識別してサービス受給者を特定し、該特定したサービス受給者に対応する管理テーブルを読み出し、上記受信した情報の中から現在使用中の流通物の固有情報を抽出し、該抽出した現在使用中の流通物の固有情報に基づいて、該管理テーブルの各流通物の使用状況の情報を「使用済み」、「現在使用中」のいずれかによって更新すると共に、該管理テーブルに記憶された各流通物の使用状況の情報に基づき課金額を計算する演算処理部と、を有する構成であってもよい。
また、本発明のサービス管理装置は、流通物を個別に特定可能な固有情報のうち、サービス受給者に対して納入された各流通物の固有情報および当該各流通物の使用状況の情報を含み、各サービス受給者に対応する管理テーブルを記憶する第1の記憶部と、サービス受給者のサービス受給者IDおよび当該サービス受給者が現在使用中の流通物の固有情報をネットワークを介して受信するための通信部と、上記通信部が受信した情報に含まれるサービス受給者IDを識別してサービス受給者を特定し、該特定したサービス受給者に対応する管理テーブルを読み出し、上記受信した情報の中から現在使用中の流通物の固有情報を抽出し、該抽出した現在使用中の流通物の固有情報に基づいて、該管理テーブルの各流通物の使用状況の情報を「使用済み」、「現在使用中」のいずれかによって更新すると共に、該管理テーブルに記憶された各流通物の使用状況の情報に基づいて、「使用済み」、「現在使用中」、あるいは「使用済み」および「現在使用中」の流通物の数に応じた課金額を計算する演算処理部と、を有する構成であってもよい。
さらに、本発明のサービス管理装置は、上記演算処理部は、流通物が交換された情報に基づき、サービス受給者が保有している未使用の流通物の数を計算し、該計算結果を規定値と比較し、流通物の数が規定値に達した場合に、サービス受給者に新たな流通物を発送する旨の指示を出す構成であってもよい。
さらに、本発明のサービス管理装置は、上記演算処理部は、流通物の使用情報と交換された日時情報に基づき、サービス受給者が該当期間内に使用した流通物の料金を計算する構成であってもよい。
さらに、本発明のサービス管理装置は、サービス受給者から送信される情報を記憶する第2の記憶部を有し、上記演算処理部は、該記憶された情報と送信された最新の情報を比較し、異なる場合に上記記憶された情報を更新する構成であってもよい。
さらに、本発明のサービス管理装置は、サービス受給者に納入可能な流通物のリストを登録する第3の記憶部を有し、かつ、該第3の記憶部に登録されたリストはネットワークを介して外部からアクセス可能な状態にある構成であってもよい。
また、本発明のサービス管理ネットワークシステムは、上記のサービス管理装置と、個別に特定可能な固有情報を有し消費または消耗される流通物が、装脱着可能に配設された機器であって、該流通物から該流通物の固有情報を読み取るための読み取り部と、該読み取り部が読み取った流通物の固有情報をサービス受給者が現在使用中の流通物の固有情報として、当該サービス受給者のサービス受給者IDと共にネットワークを介して上記サービス管理装置の通信部に送信する送信部と、該読み取り部および送信部の制御を行うコントローラ部と、を有する機器から構成される第1のグループとから構成されていてもよい。
さらに、本発明のサービス管理ネットワークシステムは、上記機器の読み取り部は、流通物が機器に装着されたタイミングをトリガとして、該流通物から流通物の固有情報を検出する構成であってもよい。
さらに、本発明のサービス管理ネットワークシステムは、上記機器は、読み取り部から入力された情報を記憶する記憶部と、読み取り部から入力された最新の情報と既に記憶されている情報とを比較するための比較器と、を有する演算部を備えており、上記コントローラ部は、読み取り部から入力された最新の情報が既に記憶されている情報と異なる場合に、記憶部に記憶されている記憶内容を更新する制御を行う構成であってもよい。
さらに、本発明のサービス管理ネットワークシステムは、上記演算処理部は、第1のグループの機器の流通物が交換された情報に基づき、第1のグループが保有している未使用の流通物の数を計算し、該計算結果を規定値と比較し、流通物の数が規定値に達した場合に、第1のグループに新たな流通物を発送する旨の指示を出す構成であってもよい。
さらに、本発明のサービス管理ネットワークシステムは、上記演算処理部は、上記機器の流通物の使用情報と交換された日時情報に基づき、第1のグループが該当期間内に使用した流通物の料金を計算する構成であってもよい。
さらに、本発明のサービス管理ネットワークシステムは、上記サービス管理装置は、第1のグループから送信される情報を記憶する第2の記憶部を有し、上記演算処理部は、該記憶された情報と送信された最新の情報を比較し、異なる場合に上記記憶された情報を更新する構成であってもよい。
さらに、本発明のサービス管理ネットワークシステムは、上記サービス管理装置は、第1のグループに納入可能な流通物のリストを登録するリスト記憶部を有し、第1のグループの機器は、上記リストを表示する表示部と、表示されたリストの中から特定の流通物を選択する選択部を有した構成であってもよい。
さらに、本発明のサービス管理ネットワークシステムは、上記機器は画像形成装置であってもよい。
また、本発明のサービス管理ネットワークシステムは、上記のサービス管理装置と、個別に特定可能な固有情報を有する流通物から該流通物の固有情報を読み取るための読み取り部と、該読み取り部が読み取った流通物の固有情報をサービス受給者が現在使用中の流通物の固有情報として、当該サービス受給者のサービス受給者IDと共にネットワークを介して上記サービス管理装置の通信部に送信する送信部と、該読み取り部および送信部の制御を行うコントローラ部と、を有する機器から構成される第1のグループとから構成されていてもよい。