JP2004117808A - 帯電装置、帯電装置の支持枠体、帯電装置の取り付け方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】クリーナーレス方式を採用した画像形成装置において、帯電装置取り付けの際、転写残トナー均一化手段およびトナー帯電制御手段であるブラシ状部材の毛が感光ドラム回転順方向に対して逆毛方向の毛倒れを起こすことを防止し、結果感光ドラム上の転写残トナーを掻き落とすことなく、均一に帯電を行い、動作の確実性を確保する。また構成の簡素化による組立性の向上。
【解決手段】帯電装置の感光ドラムへの取り付け工程において、転写残トナー均一化手段およびトナー帯電制御手段であるブラシ状部材の毛が感光ドラム表面の回転順方向に倒れて当接するように、帯電装置支持枠体と帯電装置にガイドを設け、取り付け移動軌跡を規制する。
【選択図】 図1
【解決手段】帯電装置の感光ドラムへの取り付け工程において、転写残トナー均一化手段およびトナー帯電制御手段であるブラシ状部材の毛が感光ドラム表面の回転順方向に倒れて当接するように、帯電装置支持枠体と帯電装置にガイドを設け、取り付け移動軌跡を規制する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電子写真複写機や電子写真プリンター等の電子写真画像形成装置に使用されるプロセスカートリッジまたは現像装置、そしてこれらを用いる電子写真画像形成装置に関する。
【0002】
ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成プロセスを用いて記録媒体52に画像を形成するものである。
【0003】
例えば、電子写真複写機、電子写真プリンター(LEDプリンター、レーザービームプリンターなど)、電子写真ファクシミリ装置、および、電子写真ワードプロセッサーなどが含まれる。
【0004】
ここで、プロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも一つと、画像担持体である電子写真感光ドラムを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。また、現像装置とは、トナー収容部と現像手段を一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。
【0005】
【従来の技術】
従来、転写型の電子写真方式を用いた複写機・プリンタ・ファクシミリ等の画像形成装置は、回転ドラム型を一般的とする像担持体である感光体、その感光体を所定の極性・電位に一様に帯電処理する帯電装置(帯電工程)、帯電処理された感光体に静電潜像を形成する情報書き込み手段として露光装置(露光工程)、感光体上に形成された静電潜像を現像剤であるトナーにより顕像化する現像装置(現像工程)、上記トナー画像を感光体面から紙などの転写材に転写する転写装置(転写工程)、転写工程後の感光体上に多少ながら残余するトナーを除去して感光体表面を清掃するクリーニング装置(クリーニング工程)、転写材上のトナー画像を定着させる定着装置(定着工程)などから構成されており、感光体は繰り返し電子写真プロセス(帯電・露光・現像・転写・クリーニング)が適用されて作像に供される。
【0006】
転写工程後に感光体上に残余するトナーはクリーニング装置により感光体表面から除去されてクリーニング装置内に溜って廃トナーとなるが、環境保全や資源の有効利用等の点からそのような廃トナーは出ないことが望ましい。
【0007】
そこで、クリーニング装置にて回収されている転写残トナーいわゆる廃トナーを現像装置に戻して再利用する画像形成装置がある。
【0008】
また、クリーニング装置を廃し、転写工程後の感光体上の転写残トナーを現像装置において現像同時クリーニングで感光体上から除去・回収し再利用するようにしたクリーナーレス方式の画像形成装置が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記画像形成装置としてトナー帯電制御手段を用い、転写残トナーの帯電量を制御し、現像装置にてこのトナーを回収し、再利用する構成が提案されている。例えば特開2001−215798号公報が知られている。
【0010】
ここでトナー帯電制御手段としてブラシ状部材を使用している。このブラシ状部材は帯電装置に長手方向、帯状に具備されており、帯電装置を帯電装置の支持枠体に取り付ける際、その取り付け方によっては、感光ドラムに対してブラシの毛が不規則に倒れる可能性が挙げられる。
【0011】
その結果、ドラム回転順方向に対して逆毛となり、その逆毛となった部位で転写残トナーを掻き落とし、トナー漏れを起こす可能性がある。また逆毛により、残留現像剤像均一化手段あるいは現像剤帯電制御手段として複数の電位が異なる帯状ブラシを用いた場合、隣接するブラシ同士が接触あるいは近接することによりリークを起こす可能性が挙げられる。
【0012】
一方、特開平7−261511号公報には、帯電ブラシが感光ドラムの離間位置から接触位置へ移動する際、感光ドラムが回転されることが知られている。
【0013】
そこで本発明は、クリーナーレス方式で、残留現像剤像均一化手段あるいは現像剤帯電制御手段を具備しているプロセスカートリッジや画像形成装置について、帯状のブラシ状部材を支持する帯電装置を感光ドラムに向けて取り付ける際、感光ドラムの回転順方向にブラシ状部材の毛が倒れるように帯電装置取り付けガイドを帯電装置と帯電装置の支持枠体(現像装置枠体)に設け、ブラシの逆毛を防止し、帯電不良や画像不良がなく、しかもクリーナーレスシステムのメリットを生かした画像形成装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は下記の構成を特徴とするカートリッジ及び画像形成装置であり、請求項と対応する番号を付して示せば以下のとおりである。
【0015】
(1)少なくとも像担持体である電子写真感光体と、
前記電子写真感光体にプロセス手段として作用し長手方向に具備された帯状ブラシを有する帯電装置と、
前記電子写真感光体と前記帯電装置を支持する枠体において、
前記電子写真感光体の略中心に前記帯状ブラシの毛の先端を向けて前記帯電装置を取り付ける際、
前記帯状ブラシの毛が前記電子写真感光体表面の回転順方向に倒れて当接するよう、
前記帯電装置の取り付け移動軌跡に所定の軌跡を持つことを特徴とする前記帯電装置の取り付け方法。
【0016】
(2)(1)に記載の帯状ブラシは、
前記像担持体に帯電を行う帯電手段より像担持体回転方向上流側に位置する、
転写工程後の前記像担持体面上に残留する現像剤帯電制御手段または、
前記現像剤帯電制御手段より像担持体回転方向上流側かつ転写工程下流側に位置する、
転写工程後の前記像担持体面上に残留する残留現像剤像均一化手段であることを特徴とする前記帯電装置の取り付け方法。
【0017】
(3)少なくとも像担持体である電子写真感光体と、
前記電子写真感光体にプロセス手段として作用し長手方向に具備された帯状ブラシを有する帯電装置と、
前記電子写真感光体と前記帯電装置を支持する枠体において、
前記電子写真感光体の略中心に前記帯状ブラシの毛の先端を向けて前記帯電装置を取り付ける際、
前記帯状ブラシの毛が前記電子写真感光体表面の回転順方向に倒れて当接するよう、
前記帯電装置の取り付け移動軌跡に所定の軌跡を持たせるガイドを設けたことを特徴とする前記枠体と前記帯電装置。
【0018】
(4)(3)に記載の帯状ブラシは、
前記像担持体に帯電を行う帯電手段より像担持体回転方向上流側に位置する、
転写工程後の前記像担持体面上に残留する現像剤帯電制御手段または、
前記現像剤帯電制御手段より像担持体回転方向上流側かつ転写工程下流側に位置する、
転写工程後の前記像担持体面上に残留する残留現像剤像均一化手段であることを特徴とする前記枠体と前記帯電装置。
【0019】
(5)(3)に記載の枠体と帯電装置を有する、プロセスカートリッジ。
【0020】
(6)(3)に記載の枠体と帯電装置を有する、画像形成装置。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わるカラー電子写真画像形成装置を図面に沿って説明する。以下の説明で長手方向とは記録媒体52の搬送方向に直交する方向で、電子写真感光体(以下、感光ドラム2)の軸線方向と同一な方向をいう。また、左右とは記録媒体52の搬送方向からみての左右である。さらに上、下はカートリッジの装着状態における、上、下である。
【0022】
[画像形成装置の全体の説明]
まずカラー電子写真画像形成装置の全体構成について、図1を参照して概略説明する。
【0023】
図1はカラートナー画像形成装置の一形態であるカラーレーザービームプリンタの全体構成説明図である。
【0024】
このカラーレーザービームプリンタの画像形成部は、像担持体である感光ドラム2を備えた4つのプロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1K(イエロー色、マゼンタ色、シアン色、ブラック色)と、このプロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Kの上方に、各色に対応した露光手段51Y、51M、51C、51K(レーザビーム光学走査系)が夫々並列配置されている。
【0025】
上記画像形成部の下方には、記録媒体52を送り出す給送手段と、感光ドラム2上に形成されたトナー像を転写する中間転写ベルト54a、及び中間転写ベルト54a上のトナー像を記録媒体52に転写する2次転写ローラ54dが配置されている。
【0026】
更に、トナー画像を転写された記録媒体52を定着する定着手段、記録媒体52を装置外へ排出し積載する排出手段が配置されている。
【0027】
ここで記録媒体52としては、例えば用紙、OHPシート、あるいは布等である。
【0028】
本実施例の画像形成装置はクリーナーレスシステムの装置であり、感光ドラム2上に残存した転写残トナーは現像手段に取り込んでおり、転写残トナーを回収貯蔵する専用のクリーナーはプロセスカートリッジ内には配置していない。
【0029】
次に上記画像形成装置の各部の構成について順次詳細に説明する。
【0030】
[給紙部]
給紙部は、画像形成部へ記録媒体52を給送するものであり、複数枚の記録媒体52を積載収納した給送カセット53aと、給送ローラ53b、重送防止のリタードローラ53c、給送ガイド53d、レジストローラ53gから主に構成される。
【0031】
給送ローラ53bは画像形成動作に応じて駆動回転し、給送カセット53a内の記録媒体52を一枚ずつ分離給送する。記録媒体52は、給送ガイド53dによってガイドされ、搬送ローラ3e、3fを経由してレジストローラ53gに搬送される。
【0032】
記録媒体52が搬送された直後は、レジストローラ53gは回転を停止しており、このニップ部に突き当たることにより記録媒体52は斜行が矯正される。
【0033】
画像形成動作中にレジストローラ53gは、記録媒体52を静止待機させる非回転の動作と、記録媒体52を中間転写ベルト54aに向けて搬送する回転の動作とを所定のシーケンスで行い、次工程である転写工程時のトナー像と記録媒体52との位置合わせを行う。
【0034】
[プロセスカートリッジ]
プロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Kは、像担持体である感光ドラム2の周囲に、帯電手段と現像手段を配置し、一体的に構成している。そして、このプロセスカートリッジは装置本体に対して、ユーザが容易に取り外しでき、感光ドラム2が寿命に至った場合に交換する。
【0035】
本実施例においては、例えば、感光ドラム2の回転回数をカウントし、所定カウント数を越えた場合に、プロセスカートリッジが寿命に至ったことを報知するようにしている。
【0036】
本実施例の感光ドラム2は負帯電の有機感光体で、直径約30mmのアルミニウム製のドラム基体上に、通常用いられる感光体層を有しており、最表層に電荷注入層を設けている。そして、所定のプロセススピード、本実施例では約117mm/secで回転駆動される。
【0037】
電荷注入層は、絶縁性樹脂のバインダーに導電性微粒子として、例えばSnO2超微粒子を分散した材料の塗工層を用いている。
【0038】
図4に示すように、感光ドラム2の奥側端部にはドラムフランジ2bが固定され、手前端部には非駆動フランジ2dが固定されている。ドラムフランジ2bと非駆動フランジ2dの中心にはドラム軸2aが貫通しており、ドラム軸2aとドラムフランジ2b及び非駆動フランジ2dは一体となって回転される。すなわち、感光ドラム2はドラム軸2aの軸を中心に回転される。
【0039】
ドラム軸2aの手前側端部は軸受2eに回転自在に支持され、軸受2eは軸受ケース2cに対して固定されている。そして軸受ケース2cはプロセスカートリッジのフレームに対して固定されている。
【0040】
[帯電手段]
帯電手段は接触帯電方法を用いたものである。本実施例においては、帯電部材として帯電ローラ3aを用いている。
【0041】
図2に示すように、この帯電ローラ3aは芯金3bの両端部をそれぞれ不図示の軸受部材により回転自在に保持させると共に、押しバネ3dによって感光ドラム方向に付勢して感光ドラム2の表面に対して所定の押圧力をもって圧接させており、感光ドラム2の回転に従動して回転する。
【0042】
図7、図8に示すように、3cは帯電ローラクリーニングユニットであり、本実施例では可撓性を持つクリーニングフィルムである。このクリーニングフィルム3eが帯電ローラ3aの長手方向に並行に配置され、かつ同長手方向に対し一定量の往復運動をする支持部材3fに一端を固定され、自由端側近傍の面において帯電ローラ3aと接触ニップを形成するように配置されている。
【0043】
支持部材3fが外部駆動手段によりカップリング15に回転駆動を伝達し、さらにカップリングギア15のギア部からカムギア16aに伝達され、カム部16bにおいて、不図示の帯電ローラクリーニングユニットアーム部が作用し、不図示の帯電シート戻しバネが帯電ローラクリーニングユニット3cの一端に配置されていることによってカム溝17cに沿って、長手方向に5mmのストロークで一定量往復運動されて帯電ローラ表面がクリーニングフィルム3eで摺擦される。これにより帯電ローラ表面の付着物(微粉トナー、外添剤など)の除去がなされる。
【0044】
なお本実施例の画像形成装置はクリーナーレスシステムを採用している。このクリーナーレスシステムに関して説明する。
【0045】
[クリーナーレスシステム]
本実施例の画像形成装置におけるクリーナーレスシステムの概要をまず説明すると、転写後の感光ドラム2上の転写残トナーを、引き続く感光ドラムの回転に伴い帯電部a、露光部bを通過させ現像部cに持ち運び、現像装置により現像同時クリーニング(回収)するものである。
【0046】
感光ドラム2面上の転写残トナーは露光部bを通るので露光工程はその転写残トナー上からなされるが、転写残トナーの量は少ないため、大きな影響は現れない。
【0047】
ただ転写残トナーには正規極性のもの、逆極性のもの(反転トナー)、帯電量が少ないものが混在しており、その内の反転トナーや帯電量が少ないトナーが帯電部aを通過する際に帯電ローラ3aに付着することで帯電ローラ3aが許容以上にトナー汚染して帯電不良を生じる事になる。
【0048】
また感光ドラム面上の転写残トナーの現像装置による現像同時クリーニングを効果的に行わせるためには、現像部cに持ち運ばれる感光ドラム上の転写残トナーの帯電極性が正規極性であり、かつその帯電量が現像装置によって感光ドラムの静電潜像を現像できる帯電量である事が必要である。反転トナーや帯電量が適切でないトナーについては感光ドラム上から現像装置に除去・回収できず、不良画像の原因となってしまう。
【0049】
また近年のユーザニーズの多様化に伴い、写真画像などといった高印字率の画像などの連続印字動作などにより、一度に大量の転写残トナーが発生し、上述したような問題を更に助長させてしまうのである。
【0050】
そこで本実施例においては、転写部dよりも感光ドラム下流側の位置において、感光ドラム2の転写残トナーを均一化するための、転写残トナー(残留現像剤像)均一化手段3gを設け、この転写残トナー均一化手段3gよりも感光ドラム回転方向下流側で帯電部aよりも感光ドラム回転方向上流側の位置において、転写残トナーの帯電極性を正規極性である負極性に揃えるためのトナー(現像剤)帯電制御手段3hを設けている。
【0051】
転写残トナー均一化手段3gを設けることにより、転写部dからトナー帯電制御手段3hへ持ち運ばれる感光ドラム上のパターン上の転写残トナーはトナー量が多くても、そのトナーが感光ドラム面に分散分布化され、非パターン化されるので、トナー帯電制御手段3hの一部にトナーが集中することがなくなり、該トナー帯電制御手段3hによる転写残トナーの全体的な正規極性帯電化処理が常に十分になされて、転写残トナーの帯電ローラ3aへの付着防止が効果的になされる。また転写残トナー像パターンのゴースト像の発生も防止される。
【0052】
本実施例では上記転写残トナー均一化手段3gとトナー帯電制御手段3hは、適度の導電性を持ったブラシ状部材であり、ブラシ部を感光ドラム面上に接触させて配置してある。
【0053】
またこれらの手段は、図示しない駆動源により感光ドラムの長手方向に移動(往復運動)するようになっている。このようにすることで、転写残トナー均一化手段3gとトナー帯電制御手段3hが感光ドラム上で同一個所に位置し続けることがなくなり、たとえばトナー帯電制御手段3hの抵抗ムラによる過帯電部、帯電不足部が存在したとしても、常に同じ感光ドラム面部分で起こるわけではないため、極小的な転写残トナーの過帯電によって感光ドラム上に融着が発生すること、また帯電不足によって帯電ローラ3aに転写残トナーが付着することが防止あるいは緩和される。
【0054】
[露光手段]
本実施例においては、上記感光ドラム2への露光は、レーザー露光手段を用いて行っている。即ち、装置本体から画像信号が送られてくると、この信号に対応して変調されたレーザー光Lが、感光ドラム2の一様帯電面に対して走査露光される。そして、感光ドラム2面には画像情報に対応した静電潜像が選択的に形成される。
【0055】
レーザー露光手段は、固体レーザー素子(不図示)、ポリゴンミラー51a、結像レンズ51b、反射ミラー51c等から構成されている。入力された画像信号に基づき発光信号発生器(不図示)により固体レーザー素子が所定タイミングでON/OFF発光制御される。固体レーザー素子から放射されたレーザー光Lは、コリメーターレンズ系(不図示)により略平行な光束に変換され、高速回転するポリゴンミラー51aにより走査される。そして、結像レンズ51b、反射ミラー51cを介して感光ドラム2にスポット状に結像される。
【0056】
この様に感光ドラム2面上には、レーザー光走査による主走査方向の露光と、更に感光ドラム2が回転することによる副走査方向の露光がなされ、画像信号に応じた露光分布が得られる。
【0057】
即ち、レーザー光Lの照射及び非照射により、表面電位が落ちた明部電位と、そうでない暗部電位が形成される。そして、明部電位と暗部電位間のコントラストにより、画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0058】
[現像手段]
現像手段である現像装置4は、2成分接触現像装置(2成分磁気ブラシ現像装置)であり、図2に示すように、マグネットローラ4bを内包した現像剤担持体である現像スリーブ4a上にキャリアとトナーからなる現像剤を保持している。現像スリーブ4aには所定間隙を有して、規制ブレード4cが設けられ、現像スリーブ4aの矢印方向への回転に伴い、現像スリーブ4a上に薄層の現像剤を形成する。
【0059】
現像スリーブ4aは、図4に示すように、その両側の縮径されたジャーナル部4a1にスペーサー4kを回転可能に嵌合させることで感光ドラム2と所定間隙を有するように配置され、現像時においては現像スリーブ4a上に形成された現像剤が、感光ドラム2に対して接触する状態で現像できるように設定されている。現像スリーブ4aは現像部において感光ドラム2の回転方向に対してカウンター方向である矢示の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。
【0060】
本実施において用いたトナーは、平均粒径6μmのネガ帯電トナーを用い、磁性キャリアとしては飽和磁化が205emu/cm3の平均粒径35μmの磁性キャリアを用いた。また、トナーとキャリアを重量比6:94で混合したものを現像剤として用いている。
【0061】
現像剤が循環している現像剤収納部4hは、両端部を除いて長手方向の隔壁4dで2つに仕切られている。そして、撹拌スクリュー4eA、4eBがこの隔壁4dを挟んで配置されている。
【0062】
トナー補給容器から補給されたトナーは、図4に示すように、撹拌スクリュー4eBの奥側に落下し、長手方向の前側に送られながら撹拌され、前側端の隔壁4dのない部分を通過する。そして、撹拌スクリュー4eAで更に長手方向の奥側に送られ、奥側の隔壁4dのない部分を通り、撹拌スクリュー4eBで送られながら撹拌され、循環を繰り返している。
【0063】
ここで感光ドラム2に形成された静電潜像を、現像装置4を用いて2成分磁気ブラシ法により顕像化する現像工程と現像剤の循環系について説明する。
【0064】
現像スリーブ4aの回転に伴い、現像容器内の現像剤がマグネットローラ4bの汲み上げ極で現像スリーブ4a面に汲み上げられて搬送される。
【0065】
その搬送される過程において、現像剤は現像スリーブ4aに対して垂直に配置された規制ブレード4cによって層厚が規制され、現像スリーブ4a上に薄層現像剤が形成される。薄層現像剤が現像部に対応する現像極に搬送されると、磁気力によって穂立ちが形成される。感光ドラム2面の静電潜像は、この穂状に形成された現像剤中のトナーによってトナー像として現像される。本例においては、静電潜像は反転現像される。
【0066】
現像部を通過した現像スリーブ4a上の薄層現像剤は引き続き現像スリーブ4aの回転に伴い現像容器内に入り、搬送極の反発磁界によって現像スリーブ4a上から離脱して現像容器内の現像剤溜りに戻される。
【0067】
現像スリーブ4aには、不図示の電源から直流(DC)電圧および交流(AC)電圧が印加される。本実施の形態では、−500Vの直流電圧と、周波数2000Hzでピーク間電圧1500Vの交流電圧が印加され、感光ドラム2の露光部にのみ選択的に現像している。
【0068】
一般に2成分現像法においては交流電圧を印加すると現像効率が増し画像は高品位になるが、逆にかぶりが発生しやすくなるという危険も生じる。このため、通常、現像スリーブ4aに印加する直流電圧と感光ドラム2の表面電位間に電位差を設けることによって、かぶりを防止することを実現している。より具体的には、感光ドラム2の露光部の電位と非露光部の電位との間の電位のバイアス電圧を印加している。
【0069】
現像によりトナーが消費されると、現像剤中のトナー濃度が低下する。本実施例では、撹拌スクリュー4eBの外周面に近接した位置にトナー濃度を検知するセンサー4gを配置している。現像剤内のトナー濃度が所定の濃度レベルよりも低下したことをセンサー4gで検知すると、トナー補給容器から現像装置4内にトナーを補給する命令が出される。このトナー補給動作により現像剤のトナー濃度が常に所定のレベルに維持管理される。
【0070】
[トナー補給容器]
トナー補給容器5Y、5M、5C、5Kは、プロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Kの上方に並列配置されており、装置本体100正面より装着される。
【0071】
図2に示すように、トナー補給容器の内部に撹拌軸5cに固定された撹拌板5bとスクリュー5aが配置され、容器底面にはトナーを排出する排出開口部5fが形成されている。スクリュー5aと撹拌軸5cは図5に示すように、その両端を軸受5dで回転可能に支持され、片方の最端部には駆動カップリング(凹)5eが配置されている。駆動カップリング(凹)5eは装置本体の駆動カップリング(凸)62bから駆動伝達を受け、回転駆動される。スクリュー5aの外形部は、らせんリブ形状となっており、排出開口部5fを中心に、らせんのねじれ方向を反転させている。駆動カップリング(凸)62bの回転により、所定の回転方向にスクリューは回転される。
【0072】
そして、排出開口部5fに向かってトナーは搬送され、排出開口部5fの開口よりトナーを自由落下させ、プロセスカートリッジにトナーを補給する。撹拌板の回転半径方向の先端部は傾斜しており、トナー補給容器の壁面と摺接する際には、上記先端部はある角度をもって当接される。具体的には、撹拌板の先端側はねじられて、らせん状態になる。このように、撹拌板の先端側がねじれ傾斜することにより軸方向への搬送力が発生し、トナーが長手方向に送られる。
【0073】
なお、本実施例のトナー補給容器は、2成分現像法に限らず、1成分現像法を用いるプロセスカートリッジまたは現像カートリッジにおいても補給可能であり、またトナー補給容器内に収納される粉体は、トナーだけに限らず、トナー及び磁性キャリアが混合された、いわゆる現像剤であってもよいことは言うまでもない。
【0074】
[転写手段]
転写手段である中間転写ユニット54は、感光ドラム2から順次に1次転写されて重ねられた複数のトナー像を、一括して記録媒体52に2次転写するものである。
【0075】
中間転写ユニット54は、矢印方向に走行する中間転写ベルト54aを備えており、矢印の時計方向に感光ドラム2の外周速度と略同じ周速度で走行している。この中間転写ベルト54aは、周長約940mmの無端状ベルトであり、駆動ローラ54b、2次転写対向ローラ54g、従動ローラ54cの3本のローラにより掛け渡されている。
【0076】
さらに、中間転写ベルト54a内には、転写帯電ローラ54fY、54fM、54fC、54fKが夫々感光ドラム2の対向位置に回転可能に配置され、感光ドラム2の中心方向に加圧されている。
【0077】
転写帯電ローラ54fY、54fM、54fC、54fKは不図示の高圧電源より給電され、中間転写ベルト54aの裏側からトナーと逆極性の帯電を行い、感光ドラム2上のトナー像を順次中間転写ベルト54aの上面に1次転写する。
【0078】
2次転写部には転写部材として2次転写ローラ54dが、2次転写対向ローラ54gに対向した位置で中間転写ベルト54aに圧接している。2次転写ローラ54dは、図示上下に揺動可能で且つ回転する。この時同時に中間転写ベルト54aには、バイアスが印加されるので中間転写ベルト54a上のトナー像は記録媒体52に転写される。
【0079】
ここで中間転写ベルト54aと2次転写ローラ54dは各々駆動されている。記録媒体52が2次転写部に突入すると、所定のバイアスが2次転写ローラ54dに印加され、中間転写ベルト54a上のトナー像は記録媒体52に2次転写される。
【0080】
この時、両者に挟まれた状態の記録媒体52は転写工程が行われると同時に、図示左方向に所定の速度で搬送され次工程である定着器56にむけて搬送される。
【0081】
転写工程の最下流側である中間転写ベルト54aの所定位置には、中間転写ベルト54aの表面に接離可能なクリーニングユニットが設けてあり、2次転写後に残った転写残トナーを除去する。
【0082】
転写クリーニングユニット55内には、転写残トナーを除去するためのクリーニングブレード55aが配置されている。転写クリーニングユニット55は不図示の回転中心で揺動可能に取り付けられており、クリーニングブレード55aは中間転写ベルト54aに食い込む方向に圧接している。転写クリーニングユニット55内に取りこまれた転写残トナーは、送りスクリューにより廃トナータンク(不図示)へ搬送され貯蔵される。
【0083】
ここで中間転写ベルト54aとしてはポリイミド樹脂からなるものを用いることができる。その他の材質としてはポリイミド樹脂に限定されるものではなく、ポリカーボネイト樹脂や、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂などのプラスチックや、フッ素系、シリコン系のゴムを好適に用いることができる
[定着部]
前記現像手段によって感光ドラム2に形成されたトナー像は、中間転写ベルト54aを介して記録媒体52上に転写される。そして、定着器56は、記録媒体52に転写されたトナー像に熱を用いて記録媒体52に定着させる。
【0084】
図1に示すように、定着器56は、記録媒体52に熱を加えるための定着ローラ56aと記録媒体52を定着ローラ56aに圧接させるための加圧ローラ56bを備えており、各ローラは中空ローラである。その内部にそれぞれヒータ(不図示)を有している。そして、回転駆動されることによって同時に記録媒体52を搬送する。
【0085】
即ちトナー像を保持した記録媒体52は定着ローラ56aと加圧ローラ56bとにより搬送されると共に、熱及び圧力を加えられることによりトナー像が記録媒体52に定着される。定着後の記録媒体52は、排出ローラ53h、53jにより排出され、装置本体100上のトレー57に積載される。
【0086】
[プロセスカートリッジ及びトナー補給容器の装着]
次に、プロセスカートリッジ及びトナー補給容器の装着手順を図2、図3、図4及び図5を用いて説明する。装置本体100の正面には、開閉自在な前ドア58が配置されており、この前ドア58を手前に開くと、プロセスカートリッジ及びトナー補給容器を挿入する開口部が露出される。
【0087】
プロセスカートリッジを挿入する開口部には、回動可能に支持された芯決め板59が配置されており、プロセスカートリッジを挿抜する場合は、この芯決め板59を開放した後に行う。
【0088】
装置本体100内には、プロセスカートリッジの装着を案内するガイドレール60と、トナー補給容器の装着を案内するガイドレール61が固定されている。
【0089】
プロセスカートリッジ及びトナー補給容器の装着方向は、感光ドラム2の軸線方向と平行な方向であり、ガイドレール60、61も同様な方向に配置されている。プロセスカートリッジ及びトナー補給容器は、一旦、上記ガイドレール60、61に沿って装置本体100内の手前から奥側にスライドされ挿入される。
【0090】
プロセスカートリッジが最奥部まで挿入されると、ドラムフランジ2bの中心穴2fに装置本体の芯決め軸66が挿入され、感光ドラム2の奥側の回転中心位置が装置本体に対して決められる。またこれと同時にドラムフランジ2bに形成された駆動伝達部2gと駆動カップリング(凸)62aが連結され、感光ドラム2の回転駆動が可能となる。本発明で用いた駆動伝達部2gはねじれた三角柱形状をなしており、本体からの駆動力が加わることで駆動が伝達されると共に、感光ドラム2を奥側に引き込む力を発生させている。
【0091】
さらに、後側板65には、プロセスカートリッジを位置決めする支持ピン63が配置されており、この支持ピン63がプロセスカートリッジのフレームに挿入され、プロセスカートリッジのフレームの位置が固定される。
【0092】
装置本体100の手前側には、回動可能な芯決め板59が配置されており、この芯決め板59に対してプロセスカートリッジの軸受ケース2cが支持固定される。これら一連の挿入動作により、感光ドラム2とプロセスカートリッジは装置本体に対して位置決めされる。
【0093】
一方、トナー補給容器は最奥部まで挿入されると、後側板65から突出した支持ピン64に対して固定される。またこれと同時に駆動カップリング(凹)5eと駆動カップリング(凸)62bが連結され、スクリュー5aおよび撹拌軸5cの回転駆動が可能となる。
【0094】
(実施例)
図6、図7、図8を用いて本発明の帯電手段の実施例を説明する。
【0095】
(帯電手段のブラシユニット構成)
ブラシユニット3jは、帯状ブラシである転写残トナー均一化手段3g(残留現像剤像均一化手段)とトナー帯電制御手段3h(現像剤帯電制御手段)を帯電装置長手方向に配置しユニット化したものである。さらに詳細な構成を説明すると、転写残トナー均一化手段3gをブラシ台11aに固定支持し、ブラシ台11aは板金からなるベースフレーム12に対して熱加締め、ビス締め、両面テープ等により固定し、同様にトナー帯電制御手段3hをブラシ台11bに固定支持し、ブラシ台11bをベースフレーム12に固定して構成されるユニットである。ベースフレーム12の両端は軸13a、13b、13c、13dが延出しており、一方側(駆動側)の軸13a、13bには伝達アーム部材14が取り付けられている。転写残トナー均一化手段3gおよびトナー帯電制御手段3hはそれぞれ感光ドラム2中心方向へ向いた状態となるように角度を持って配置されている。
【0096】
上述のようにブラシユニット3jは転写残トナー均一化手段3gと帯電制御手段3hをベースフレーム12に対し各々取り付けて一体化とした状態で、転写残トナー均一化手段3gとトナー帯電制御手段3hの先端部が各々感光ドラム2表面に当接して使用されるユニットである。
【0097】
(ブラシユニットの駆動構成)
帯電装置3は長手方向一方端側に駆動伝達手段としてのカップリングギア15、レシプロカム16を有し、帯電手段3のフレーム3kに回転可能に嵌合支持されている。レシプロカム16はカップリングギア15と噛み合うカムギア16aとカム16bから成り、カムギア16aとカム16bによりカム溝17cを形成し、連結されて一緒に回転をする。カム溝17cには前記ブラシユニット3jの伝達アーム部材14の伝達アームピン14aが嵌っている。画像形成装置本体に装着されると、不図示の本体カプラーがカップリングギア15と嵌合し、回転駆動力が伝達され、カップリングギア15と噛み合うレシプロカム16が回転する。レシプロカム16が回転すると、カム溝17cに嵌っているブラシユニット3jの伝達アームピン14aがカム溝17cに沿って長手方向に移動され、往復運動を行う。
【0098】
(ブラシの当接)
上述のブラシユニット3jにおいてブラシ状部材である転写残トナー均一化手段3gとトナー帯電制御手段3hは感光ドラム2表面に対して、感光ドラム2中心方向に向けられている。感光ドラム2が図の矢印方向に回転するとブラシ部は回転方向に沿って先端が倒れなければならない。もし、先端部が回転方向と逆方向に倒れ、感光ドラム2の回転に対してカウンター状態で当接してしまうと、感光ドラム2上の転写残トナーを掻き落す恐れがある。また、ブラシ部が起毛根元より倒れると感光ドラム2との当接部において当接している毛の密度や当接圧が低くなり、十分に転写残トナーに対して帯電することができなくなり、良好な画像を得ることができなくなる。
【0099】
そこで本実施例では、帯電装置3取り付け工程において帯電装置3の転写残トナー均一化手段3g及びトナー帯電制御手段3hであるブラシ状部材の先端が感光ドラム2の回転順方向に傾斜した状態で当接するよう、図10に示すように現像装置枠体(帯電装置の支持枠体)19にガイド19aを、帯電装置3のサイドカバー18に円筒状ガイド18aを設けている。本実施例における帯電装置3の取り付け工程を4段階に分割し、図9、図10、図11、図12、図13、図14を用いて説明していく。
【0100】
図9は本発明に係わる現像装置と感光ドラムおよび帯電装置の斜視図を示したものである。
【0101】
図10は本発明に係わる帯電装置取り付け工程の第1段階(現像装置駆動側)として概略側面図と概略斜視図を示したものである。
【0102】
図11は本発明に係わる帯電装置取り付け工程の第2段階(現像装置駆動側)として概略側面図と概略斜視図を示したものである。
【0103】
図12は本発明に係わる帯電装置取り付け工程の第3段階(現像装置駆動側)として概略側面図と概略斜視図を示したものである。
【0104】
図13は本発明に係わる帯電装置取り付け工程の第4段階(現像装置駆動側)として概略側面図と概略斜視図を示したものである。
【0105】
図14は本発明に関わる帯電装置取り付け工程の第4段階におけるブラシ状部材の毛倒れ方向の詳細断面図を示したものである。
【0106】
プロセスカートリッジ1は主に現像装置4と感光ドラム2および帯電装置3で構成されている。図9に示すように現像装置4本体は帯電装置3を支持する為の現像装置枠体19を現像装置4の長手方向両端部に備えている。帯電装置3は、現像装置4に感光ドラム2が組まれた状態に上方から落とし込むようにして取り付ける。ブラシユニット3jは図14に示すように感光ドラム2との当接面断面形状が感光ドラム2の同心円上に形成されている為、取り付ける方向によっては、ブラシユニット端部eの突出部との接触により、感光ドラム2に打痕等が発生する可能性がある。よって組立性の関点から、感光ドラム2の略中心に帯状ブラシの毛の先端を向けてブラシユニット3jを具備する帯電装置3の取り付けを行っている。
【0107】
実施例に関して現像装置駆動側を用いて説明していく。
【0108】
(第1段階)
帯電装置3の現像装置4への取り付けは、図9に示すように感光ドラム2を現像装置4に取り付けた状態で行う。感光ドラム2を取り付けた後、図10に示すように帯電装置3を矢印Aの方向に落とし込む形で取り付けを開始する。ここで図中の感光ドラム2上の矢印は画像形成時の感光ドラム回転方向を表している(図11、図12、図13、図14も同様である)。
【0109】
(第2段階)
現像装置4に落とし込まれた帯電装置3は、図11に示すように現像装置枠体19に設けられたガイド19aと帯電装置3に設けられた円筒状ガイド18aの干渉により、帯電装置3に設けられた円筒状ガイド18aが現像装置枠体19に設けられたガイド19aの形状bに沿って下降する。結果帯電装置全体が矢印Bの方向に移動する。
【0110】
(第3段階)
その後図12に示すように、帯電装置3に設けられた円筒状ガイド18aが現像装置枠体19に設けられたガイド19aを乗り越えた後、転写残トナー均一化手段3gおよびトナー帯電制御手段3hは感光ドラム2に当接し始める。現像装置枠体19に設けられたガイド19aと帯電装置3に設けられた円筒状ガイド18aの干渉が解け、帯電装置3に設けられた円筒状ガイド18aが現像装置枠体19に設けられたガイド19aの形状cに沿って下降する。結果帯電装置全体が矢印Cの方向に移動する。感光ドラム2に当接した転写残トナー均一化手段3gおよびトナー帯電制御手段3hのブラシ先端は、帯電装置全体が矢印Cの方向に移動することにより、感光ドラム回転順方向に対して傾斜するように均一に倒れ始める。
【0111】
(第4段階)
さらに帯電装置3の現像装置4に対する位置決めが、プロセスカートリッジ1を構成する不図示の位置決め部材により行われ、図13に示すように転写残トナー均一化手段3gおよびトナー帯電制御手段3hは感光ドラム回転順方向に対して均一に傾斜した状態で当接する。図14は帯電装置3が現像装置4に位置決めされた時の転写残トナー均一化手段3gおよびトナー帯電制御手段3hの毛倒れ方向を示したものである。
【0112】
以上帯電装置3の現像装置4への取り付け工程において、現像装置枠体19にガイド19aを、帯電装置3に円筒状ガイド18aを設けたことにより、帯電装置3が図13に図示された矢印dの軌跡で現像装置4に取り付けられ、図14に示すように転写残トナー均一化手段3gおよびトナー帯電制御手段3hであるブラシ状部材の毛が感光ドラム2表面の回転順方向に均一に倒れて当接するように規制し、感光ドラム回転方向に対しカウンター状態に当接することを防止する。
【0113】
本実施例では現像装置枠体19に設けられたガイド19aと帯電装置3に設けられた円筒状ガイド18aのような構成を現像装置4両端部に実施しており、現像装置非駆動側に関しても設計思想は同様である。
【0114】
【発明の効果】
現像剤帯電制御手段を用いたクリーナーレス方式を採用した帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置において、帯電装置取り付けガイドを帯電装置、帯電装置の支持枠体に設けることにより、帯電装置取り付けの際、転写残トナー均一化手段およびトナー帯電制御手段のブラシ状部材の毛が感光ドラム回転順方向に対して逆毛方向の毛倒れを起こすことが無く、結果以下の効果をあげる。
【0115】
1.転写残トナー均一化手段およびトナー帯電制御手段であるブラシ状部材の毛が感光ドラム回転順方向に均一に倒れてドラム表面に当接することにより、感光ドラム上の転写残トナーを掻き落すことを防止し、均一に帯電を行うことができる。
【0116】
2.動作の確実性確保による画像不良の防止。
【0117】
3.構成の簡素化による組立性の向上。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる画像形成装置本体の断面図
【図2】本発明に係わるプロセスカートリッジ及びトナー補給容器の断面図
【図3】本発明に係わる画像形成装置本体の概略斜視図
【図4】本発明に係わるプロセスカートリッジの長手断面図
【図5】本発明に係わるトナー補給容器の長手断面図
【図6】本発明に係わるクリーナーレスシステムを採用している帯電装置の概略斜視図
【図7】本発明に係わるクリーナーレスシステムを採用している帯電装置の略正面図
【図8】本発明に係わるクリーナーレスシステムを採用している帯電装置の概略断面図
【図9】本発明に係わる現像装置と感光ドラムおよび帯電装置の斜視図
【図10】本発明に係わる帯電装置取り付け工程の第1段階(現像装置駆動側)の概略側面図と概略斜視図
【図11】本発明に係わる帯電装置取り付け工程の第2段階(現像装置駆動側)の概略側面図と概略斜視図
【図12】本発明に係わる帯電装置取り付け工程の第3段階(現像装置駆動側)の概略側面図と概略斜視図
【図13】本発明に係わる帯電装置取り付け工程の第4段階(現像装置駆動側)の概略側面図と概略斜視図
【図14】本発明に関わる帯電装置取り付け工程の第4段階におけるブラシ状部材の毛倒れ方向の詳細断面図
【符号の説明】
1Y、1M、1C、1K:プロセスカートリッジ
1c:露光開口
2:感光ドラム
2a:ドラム軸
2b:ドラムフランジ
2c:軸受ケース
2d:非駆動フランジ、
2e:軸受
2f:中心穴
2g:駆動伝達部
3:帯電装置
3a:帯電ローラ
3b:芯金
3c:帯電ローラクリーニングユニット
3d:押しバネ
3e:クリーニングフィルム
3f:支持部材
3g:転写残トナー均一化手段
3h:トナー帯電制御手段
3j:ブラシユニット、
3k:帯電容器
3k1:帯電ローラ支持部
4:現像装置
4a:現像スリーブ
4a1:ジャーナル部
4b:マグネットローラ
4c:規制ブレード
4d:隔壁
4eA、4eB:撹拌スクリュー
4g:センサー
4h:現像剤収納部、
4k:スペーサー
5Y、5M、5C、5K:トナー補給容器
5a:スクリュー
5b:撹拌板
5c:撹拌軸
5d:軸受
5e:駆動カップリング(凹)
5f:排出開口部
5f1:排出口カバー
5f2:押さえ部材
5f3:排出口シャッター、
5f5:開口
5f6:シール部材
11a、11b:ブラシ台
12:ベースフレーム
13a、13b、13c、13d:軸
14:伝達アーム部材
14a:伝達アームピン
15:カップリングギア
16:レシプロカム
16a:カムギア
16b:カム部
17c:カム溝
18:サイドカバー
18a:円筒状ガイド
19:現像装置枠体
19a:ガイド
51Y、51M、51C、51K:露光手段、
51a:ポリゴンミラー
51b:結像レンズ
51c:反射ミラー
L:レーザー光
52:記録媒体
53:給送手段
53a:給送カセット
53b:給送ローラ
53c:リタードローラ
53d:給送ガイド、
53e、53f:搬送ローラ
53g:レジストローラ
53h、53j:排出ローラ
54:中間転写ユニット
54a:中間転写ベルト
54b:駆動ローラ
54c:従動ローラ
54d:2次転写ローラ、
54fY、54fM、54fC、54fK:転写帯電ローラ
54g:2次転写対向ローラ
55:転写クリーニングユニット
55a:クリーニングブレード
56:定着器
56a:定着ローラ
56b:加圧ローラ
57:トレー
58:前ドア
59:芯決め板
60、61:ガイドレール
62a、62b:駆動カップリング
63、64:支持ピン
65:後側板
66:芯決め軸
68:凸部
100:装置本体
a:帯電部
b:露光部
c:現像部
d:転写部
e:ブラシユニット端部
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電子写真複写機や電子写真プリンター等の電子写真画像形成装置に使用されるプロセスカートリッジまたは現像装置、そしてこれらを用いる電子写真画像形成装置に関する。
【0002】
ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成プロセスを用いて記録媒体52に画像を形成するものである。
【0003】
例えば、電子写真複写機、電子写真プリンター(LEDプリンター、レーザービームプリンターなど)、電子写真ファクシミリ装置、および、電子写真ワードプロセッサーなどが含まれる。
【0004】
ここで、プロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも一つと、画像担持体である電子写真感光ドラムを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。また、現像装置とは、トナー収容部と現像手段を一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。
【0005】
【従来の技術】
従来、転写型の電子写真方式を用いた複写機・プリンタ・ファクシミリ等の画像形成装置は、回転ドラム型を一般的とする像担持体である感光体、その感光体を所定の極性・電位に一様に帯電処理する帯電装置(帯電工程)、帯電処理された感光体に静電潜像を形成する情報書き込み手段として露光装置(露光工程)、感光体上に形成された静電潜像を現像剤であるトナーにより顕像化する現像装置(現像工程)、上記トナー画像を感光体面から紙などの転写材に転写する転写装置(転写工程)、転写工程後の感光体上に多少ながら残余するトナーを除去して感光体表面を清掃するクリーニング装置(クリーニング工程)、転写材上のトナー画像を定着させる定着装置(定着工程)などから構成されており、感光体は繰り返し電子写真プロセス(帯電・露光・現像・転写・クリーニング)が適用されて作像に供される。
【0006】
転写工程後に感光体上に残余するトナーはクリーニング装置により感光体表面から除去されてクリーニング装置内に溜って廃トナーとなるが、環境保全や資源の有効利用等の点からそのような廃トナーは出ないことが望ましい。
【0007】
そこで、クリーニング装置にて回収されている転写残トナーいわゆる廃トナーを現像装置に戻して再利用する画像形成装置がある。
【0008】
また、クリーニング装置を廃し、転写工程後の感光体上の転写残トナーを現像装置において現像同時クリーニングで感光体上から除去・回収し再利用するようにしたクリーナーレス方式の画像形成装置が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記画像形成装置としてトナー帯電制御手段を用い、転写残トナーの帯電量を制御し、現像装置にてこのトナーを回収し、再利用する構成が提案されている。例えば特開2001−215798号公報が知られている。
【0010】
ここでトナー帯電制御手段としてブラシ状部材を使用している。このブラシ状部材は帯電装置に長手方向、帯状に具備されており、帯電装置を帯電装置の支持枠体に取り付ける際、その取り付け方によっては、感光ドラムに対してブラシの毛が不規則に倒れる可能性が挙げられる。
【0011】
その結果、ドラム回転順方向に対して逆毛となり、その逆毛となった部位で転写残トナーを掻き落とし、トナー漏れを起こす可能性がある。また逆毛により、残留現像剤像均一化手段あるいは現像剤帯電制御手段として複数の電位が異なる帯状ブラシを用いた場合、隣接するブラシ同士が接触あるいは近接することによりリークを起こす可能性が挙げられる。
【0012】
一方、特開平7−261511号公報には、帯電ブラシが感光ドラムの離間位置から接触位置へ移動する際、感光ドラムが回転されることが知られている。
【0013】
そこで本発明は、クリーナーレス方式で、残留現像剤像均一化手段あるいは現像剤帯電制御手段を具備しているプロセスカートリッジや画像形成装置について、帯状のブラシ状部材を支持する帯電装置を感光ドラムに向けて取り付ける際、感光ドラムの回転順方向にブラシ状部材の毛が倒れるように帯電装置取り付けガイドを帯電装置と帯電装置の支持枠体(現像装置枠体)に設け、ブラシの逆毛を防止し、帯電不良や画像不良がなく、しかもクリーナーレスシステムのメリットを生かした画像形成装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は下記の構成を特徴とするカートリッジ及び画像形成装置であり、請求項と対応する番号を付して示せば以下のとおりである。
【0015】
(1)少なくとも像担持体である電子写真感光体と、
前記電子写真感光体にプロセス手段として作用し長手方向に具備された帯状ブラシを有する帯電装置と、
前記電子写真感光体と前記帯電装置を支持する枠体において、
前記電子写真感光体の略中心に前記帯状ブラシの毛の先端を向けて前記帯電装置を取り付ける際、
前記帯状ブラシの毛が前記電子写真感光体表面の回転順方向に倒れて当接するよう、
前記帯電装置の取り付け移動軌跡に所定の軌跡を持つことを特徴とする前記帯電装置の取り付け方法。
【0016】
(2)(1)に記載の帯状ブラシは、
前記像担持体に帯電を行う帯電手段より像担持体回転方向上流側に位置する、
転写工程後の前記像担持体面上に残留する現像剤帯電制御手段または、
前記現像剤帯電制御手段より像担持体回転方向上流側かつ転写工程下流側に位置する、
転写工程後の前記像担持体面上に残留する残留現像剤像均一化手段であることを特徴とする前記帯電装置の取り付け方法。
【0017】
(3)少なくとも像担持体である電子写真感光体と、
前記電子写真感光体にプロセス手段として作用し長手方向に具備された帯状ブラシを有する帯電装置と、
前記電子写真感光体と前記帯電装置を支持する枠体において、
前記電子写真感光体の略中心に前記帯状ブラシの毛の先端を向けて前記帯電装置を取り付ける際、
前記帯状ブラシの毛が前記電子写真感光体表面の回転順方向に倒れて当接するよう、
前記帯電装置の取り付け移動軌跡に所定の軌跡を持たせるガイドを設けたことを特徴とする前記枠体と前記帯電装置。
【0018】
(4)(3)に記載の帯状ブラシは、
前記像担持体に帯電を行う帯電手段より像担持体回転方向上流側に位置する、
転写工程後の前記像担持体面上に残留する現像剤帯電制御手段または、
前記現像剤帯電制御手段より像担持体回転方向上流側かつ転写工程下流側に位置する、
転写工程後の前記像担持体面上に残留する残留現像剤像均一化手段であることを特徴とする前記枠体と前記帯電装置。
【0019】
(5)(3)に記載の枠体と帯電装置を有する、プロセスカートリッジ。
【0020】
(6)(3)に記載の枠体と帯電装置を有する、画像形成装置。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わるカラー電子写真画像形成装置を図面に沿って説明する。以下の説明で長手方向とは記録媒体52の搬送方向に直交する方向で、電子写真感光体(以下、感光ドラム2)の軸線方向と同一な方向をいう。また、左右とは記録媒体52の搬送方向からみての左右である。さらに上、下はカートリッジの装着状態における、上、下である。
【0022】
[画像形成装置の全体の説明]
まずカラー電子写真画像形成装置の全体構成について、図1を参照して概略説明する。
【0023】
図1はカラートナー画像形成装置の一形態であるカラーレーザービームプリンタの全体構成説明図である。
【0024】
このカラーレーザービームプリンタの画像形成部は、像担持体である感光ドラム2を備えた4つのプロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1K(イエロー色、マゼンタ色、シアン色、ブラック色)と、このプロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Kの上方に、各色に対応した露光手段51Y、51M、51C、51K(レーザビーム光学走査系)が夫々並列配置されている。
【0025】
上記画像形成部の下方には、記録媒体52を送り出す給送手段と、感光ドラム2上に形成されたトナー像を転写する中間転写ベルト54a、及び中間転写ベルト54a上のトナー像を記録媒体52に転写する2次転写ローラ54dが配置されている。
【0026】
更に、トナー画像を転写された記録媒体52を定着する定着手段、記録媒体52を装置外へ排出し積載する排出手段が配置されている。
【0027】
ここで記録媒体52としては、例えば用紙、OHPシート、あるいは布等である。
【0028】
本実施例の画像形成装置はクリーナーレスシステムの装置であり、感光ドラム2上に残存した転写残トナーは現像手段に取り込んでおり、転写残トナーを回収貯蔵する専用のクリーナーはプロセスカートリッジ内には配置していない。
【0029】
次に上記画像形成装置の各部の構成について順次詳細に説明する。
【0030】
[給紙部]
給紙部は、画像形成部へ記録媒体52を給送するものであり、複数枚の記録媒体52を積載収納した給送カセット53aと、給送ローラ53b、重送防止のリタードローラ53c、給送ガイド53d、レジストローラ53gから主に構成される。
【0031】
給送ローラ53bは画像形成動作に応じて駆動回転し、給送カセット53a内の記録媒体52を一枚ずつ分離給送する。記録媒体52は、給送ガイド53dによってガイドされ、搬送ローラ3e、3fを経由してレジストローラ53gに搬送される。
【0032】
記録媒体52が搬送された直後は、レジストローラ53gは回転を停止しており、このニップ部に突き当たることにより記録媒体52は斜行が矯正される。
【0033】
画像形成動作中にレジストローラ53gは、記録媒体52を静止待機させる非回転の動作と、記録媒体52を中間転写ベルト54aに向けて搬送する回転の動作とを所定のシーケンスで行い、次工程である転写工程時のトナー像と記録媒体52との位置合わせを行う。
【0034】
[プロセスカートリッジ]
プロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Kは、像担持体である感光ドラム2の周囲に、帯電手段と現像手段を配置し、一体的に構成している。そして、このプロセスカートリッジは装置本体に対して、ユーザが容易に取り外しでき、感光ドラム2が寿命に至った場合に交換する。
【0035】
本実施例においては、例えば、感光ドラム2の回転回数をカウントし、所定カウント数を越えた場合に、プロセスカートリッジが寿命に至ったことを報知するようにしている。
【0036】
本実施例の感光ドラム2は負帯電の有機感光体で、直径約30mmのアルミニウム製のドラム基体上に、通常用いられる感光体層を有しており、最表層に電荷注入層を設けている。そして、所定のプロセススピード、本実施例では約117mm/secで回転駆動される。
【0037】
電荷注入層は、絶縁性樹脂のバインダーに導電性微粒子として、例えばSnO2超微粒子を分散した材料の塗工層を用いている。
【0038】
図4に示すように、感光ドラム2の奥側端部にはドラムフランジ2bが固定され、手前端部には非駆動フランジ2dが固定されている。ドラムフランジ2bと非駆動フランジ2dの中心にはドラム軸2aが貫通しており、ドラム軸2aとドラムフランジ2b及び非駆動フランジ2dは一体となって回転される。すなわち、感光ドラム2はドラム軸2aの軸を中心に回転される。
【0039】
ドラム軸2aの手前側端部は軸受2eに回転自在に支持され、軸受2eは軸受ケース2cに対して固定されている。そして軸受ケース2cはプロセスカートリッジのフレームに対して固定されている。
【0040】
[帯電手段]
帯電手段は接触帯電方法を用いたものである。本実施例においては、帯電部材として帯電ローラ3aを用いている。
【0041】
図2に示すように、この帯電ローラ3aは芯金3bの両端部をそれぞれ不図示の軸受部材により回転自在に保持させると共に、押しバネ3dによって感光ドラム方向に付勢して感光ドラム2の表面に対して所定の押圧力をもって圧接させており、感光ドラム2の回転に従動して回転する。
【0042】
図7、図8に示すように、3cは帯電ローラクリーニングユニットであり、本実施例では可撓性を持つクリーニングフィルムである。このクリーニングフィルム3eが帯電ローラ3aの長手方向に並行に配置され、かつ同長手方向に対し一定量の往復運動をする支持部材3fに一端を固定され、自由端側近傍の面において帯電ローラ3aと接触ニップを形成するように配置されている。
【0043】
支持部材3fが外部駆動手段によりカップリング15に回転駆動を伝達し、さらにカップリングギア15のギア部からカムギア16aに伝達され、カム部16bにおいて、不図示の帯電ローラクリーニングユニットアーム部が作用し、不図示の帯電シート戻しバネが帯電ローラクリーニングユニット3cの一端に配置されていることによってカム溝17cに沿って、長手方向に5mmのストロークで一定量往復運動されて帯電ローラ表面がクリーニングフィルム3eで摺擦される。これにより帯電ローラ表面の付着物(微粉トナー、外添剤など)の除去がなされる。
【0044】
なお本実施例の画像形成装置はクリーナーレスシステムを採用している。このクリーナーレスシステムに関して説明する。
【0045】
[クリーナーレスシステム]
本実施例の画像形成装置におけるクリーナーレスシステムの概要をまず説明すると、転写後の感光ドラム2上の転写残トナーを、引き続く感光ドラムの回転に伴い帯電部a、露光部bを通過させ現像部cに持ち運び、現像装置により現像同時クリーニング(回収)するものである。
【0046】
感光ドラム2面上の転写残トナーは露光部bを通るので露光工程はその転写残トナー上からなされるが、転写残トナーの量は少ないため、大きな影響は現れない。
【0047】
ただ転写残トナーには正規極性のもの、逆極性のもの(反転トナー)、帯電量が少ないものが混在しており、その内の反転トナーや帯電量が少ないトナーが帯電部aを通過する際に帯電ローラ3aに付着することで帯電ローラ3aが許容以上にトナー汚染して帯電不良を生じる事になる。
【0048】
また感光ドラム面上の転写残トナーの現像装置による現像同時クリーニングを効果的に行わせるためには、現像部cに持ち運ばれる感光ドラム上の転写残トナーの帯電極性が正規極性であり、かつその帯電量が現像装置によって感光ドラムの静電潜像を現像できる帯電量である事が必要である。反転トナーや帯電量が適切でないトナーについては感光ドラム上から現像装置に除去・回収できず、不良画像の原因となってしまう。
【0049】
また近年のユーザニーズの多様化に伴い、写真画像などといった高印字率の画像などの連続印字動作などにより、一度に大量の転写残トナーが発生し、上述したような問題を更に助長させてしまうのである。
【0050】
そこで本実施例においては、転写部dよりも感光ドラム下流側の位置において、感光ドラム2の転写残トナーを均一化するための、転写残トナー(残留現像剤像)均一化手段3gを設け、この転写残トナー均一化手段3gよりも感光ドラム回転方向下流側で帯電部aよりも感光ドラム回転方向上流側の位置において、転写残トナーの帯電極性を正規極性である負極性に揃えるためのトナー(現像剤)帯電制御手段3hを設けている。
【0051】
転写残トナー均一化手段3gを設けることにより、転写部dからトナー帯電制御手段3hへ持ち運ばれる感光ドラム上のパターン上の転写残トナーはトナー量が多くても、そのトナーが感光ドラム面に分散分布化され、非パターン化されるので、トナー帯電制御手段3hの一部にトナーが集中することがなくなり、該トナー帯電制御手段3hによる転写残トナーの全体的な正規極性帯電化処理が常に十分になされて、転写残トナーの帯電ローラ3aへの付着防止が効果的になされる。また転写残トナー像パターンのゴースト像の発生も防止される。
【0052】
本実施例では上記転写残トナー均一化手段3gとトナー帯電制御手段3hは、適度の導電性を持ったブラシ状部材であり、ブラシ部を感光ドラム面上に接触させて配置してある。
【0053】
またこれらの手段は、図示しない駆動源により感光ドラムの長手方向に移動(往復運動)するようになっている。このようにすることで、転写残トナー均一化手段3gとトナー帯電制御手段3hが感光ドラム上で同一個所に位置し続けることがなくなり、たとえばトナー帯電制御手段3hの抵抗ムラによる過帯電部、帯電不足部が存在したとしても、常に同じ感光ドラム面部分で起こるわけではないため、極小的な転写残トナーの過帯電によって感光ドラム上に融着が発生すること、また帯電不足によって帯電ローラ3aに転写残トナーが付着することが防止あるいは緩和される。
【0054】
[露光手段]
本実施例においては、上記感光ドラム2への露光は、レーザー露光手段を用いて行っている。即ち、装置本体から画像信号が送られてくると、この信号に対応して変調されたレーザー光Lが、感光ドラム2の一様帯電面に対して走査露光される。そして、感光ドラム2面には画像情報に対応した静電潜像が選択的に形成される。
【0055】
レーザー露光手段は、固体レーザー素子(不図示)、ポリゴンミラー51a、結像レンズ51b、反射ミラー51c等から構成されている。入力された画像信号に基づき発光信号発生器(不図示)により固体レーザー素子が所定タイミングでON/OFF発光制御される。固体レーザー素子から放射されたレーザー光Lは、コリメーターレンズ系(不図示)により略平行な光束に変換され、高速回転するポリゴンミラー51aにより走査される。そして、結像レンズ51b、反射ミラー51cを介して感光ドラム2にスポット状に結像される。
【0056】
この様に感光ドラム2面上には、レーザー光走査による主走査方向の露光と、更に感光ドラム2が回転することによる副走査方向の露光がなされ、画像信号に応じた露光分布が得られる。
【0057】
即ち、レーザー光Lの照射及び非照射により、表面電位が落ちた明部電位と、そうでない暗部電位が形成される。そして、明部電位と暗部電位間のコントラストにより、画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0058】
[現像手段]
現像手段である現像装置4は、2成分接触現像装置(2成分磁気ブラシ現像装置)であり、図2に示すように、マグネットローラ4bを内包した現像剤担持体である現像スリーブ4a上にキャリアとトナーからなる現像剤を保持している。現像スリーブ4aには所定間隙を有して、規制ブレード4cが設けられ、現像スリーブ4aの矢印方向への回転に伴い、現像スリーブ4a上に薄層の現像剤を形成する。
【0059】
現像スリーブ4aは、図4に示すように、その両側の縮径されたジャーナル部4a1にスペーサー4kを回転可能に嵌合させることで感光ドラム2と所定間隙を有するように配置され、現像時においては現像スリーブ4a上に形成された現像剤が、感光ドラム2に対して接触する状態で現像できるように設定されている。現像スリーブ4aは現像部において感光ドラム2の回転方向に対してカウンター方向である矢示の時計方向に所定の周速度で回転駆動される。
【0060】
本実施において用いたトナーは、平均粒径6μmのネガ帯電トナーを用い、磁性キャリアとしては飽和磁化が205emu/cm3の平均粒径35μmの磁性キャリアを用いた。また、トナーとキャリアを重量比6:94で混合したものを現像剤として用いている。
【0061】
現像剤が循環している現像剤収納部4hは、両端部を除いて長手方向の隔壁4dで2つに仕切られている。そして、撹拌スクリュー4eA、4eBがこの隔壁4dを挟んで配置されている。
【0062】
トナー補給容器から補給されたトナーは、図4に示すように、撹拌スクリュー4eBの奥側に落下し、長手方向の前側に送られながら撹拌され、前側端の隔壁4dのない部分を通過する。そして、撹拌スクリュー4eAで更に長手方向の奥側に送られ、奥側の隔壁4dのない部分を通り、撹拌スクリュー4eBで送られながら撹拌され、循環を繰り返している。
【0063】
ここで感光ドラム2に形成された静電潜像を、現像装置4を用いて2成分磁気ブラシ法により顕像化する現像工程と現像剤の循環系について説明する。
【0064】
現像スリーブ4aの回転に伴い、現像容器内の現像剤がマグネットローラ4bの汲み上げ極で現像スリーブ4a面に汲み上げられて搬送される。
【0065】
その搬送される過程において、現像剤は現像スリーブ4aに対して垂直に配置された規制ブレード4cによって層厚が規制され、現像スリーブ4a上に薄層現像剤が形成される。薄層現像剤が現像部に対応する現像極に搬送されると、磁気力によって穂立ちが形成される。感光ドラム2面の静電潜像は、この穂状に形成された現像剤中のトナーによってトナー像として現像される。本例においては、静電潜像は反転現像される。
【0066】
現像部を通過した現像スリーブ4a上の薄層現像剤は引き続き現像スリーブ4aの回転に伴い現像容器内に入り、搬送極の反発磁界によって現像スリーブ4a上から離脱して現像容器内の現像剤溜りに戻される。
【0067】
現像スリーブ4aには、不図示の電源から直流(DC)電圧および交流(AC)電圧が印加される。本実施の形態では、−500Vの直流電圧と、周波数2000Hzでピーク間電圧1500Vの交流電圧が印加され、感光ドラム2の露光部にのみ選択的に現像している。
【0068】
一般に2成分現像法においては交流電圧を印加すると現像効率が増し画像は高品位になるが、逆にかぶりが発生しやすくなるという危険も生じる。このため、通常、現像スリーブ4aに印加する直流電圧と感光ドラム2の表面電位間に電位差を設けることによって、かぶりを防止することを実現している。より具体的には、感光ドラム2の露光部の電位と非露光部の電位との間の電位のバイアス電圧を印加している。
【0069】
現像によりトナーが消費されると、現像剤中のトナー濃度が低下する。本実施例では、撹拌スクリュー4eBの外周面に近接した位置にトナー濃度を検知するセンサー4gを配置している。現像剤内のトナー濃度が所定の濃度レベルよりも低下したことをセンサー4gで検知すると、トナー補給容器から現像装置4内にトナーを補給する命令が出される。このトナー補給動作により現像剤のトナー濃度が常に所定のレベルに維持管理される。
【0070】
[トナー補給容器]
トナー補給容器5Y、5M、5C、5Kは、プロセスカートリッジ1Y、1M、1C、1Kの上方に並列配置されており、装置本体100正面より装着される。
【0071】
図2に示すように、トナー補給容器の内部に撹拌軸5cに固定された撹拌板5bとスクリュー5aが配置され、容器底面にはトナーを排出する排出開口部5fが形成されている。スクリュー5aと撹拌軸5cは図5に示すように、その両端を軸受5dで回転可能に支持され、片方の最端部には駆動カップリング(凹)5eが配置されている。駆動カップリング(凹)5eは装置本体の駆動カップリング(凸)62bから駆動伝達を受け、回転駆動される。スクリュー5aの外形部は、らせんリブ形状となっており、排出開口部5fを中心に、らせんのねじれ方向を反転させている。駆動カップリング(凸)62bの回転により、所定の回転方向にスクリューは回転される。
【0072】
そして、排出開口部5fに向かってトナーは搬送され、排出開口部5fの開口よりトナーを自由落下させ、プロセスカートリッジにトナーを補給する。撹拌板の回転半径方向の先端部は傾斜しており、トナー補給容器の壁面と摺接する際には、上記先端部はある角度をもって当接される。具体的には、撹拌板の先端側はねじられて、らせん状態になる。このように、撹拌板の先端側がねじれ傾斜することにより軸方向への搬送力が発生し、トナーが長手方向に送られる。
【0073】
なお、本実施例のトナー補給容器は、2成分現像法に限らず、1成分現像法を用いるプロセスカートリッジまたは現像カートリッジにおいても補給可能であり、またトナー補給容器内に収納される粉体は、トナーだけに限らず、トナー及び磁性キャリアが混合された、いわゆる現像剤であってもよいことは言うまでもない。
【0074】
[転写手段]
転写手段である中間転写ユニット54は、感光ドラム2から順次に1次転写されて重ねられた複数のトナー像を、一括して記録媒体52に2次転写するものである。
【0075】
中間転写ユニット54は、矢印方向に走行する中間転写ベルト54aを備えており、矢印の時計方向に感光ドラム2の外周速度と略同じ周速度で走行している。この中間転写ベルト54aは、周長約940mmの無端状ベルトであり、駆動ローラ54b、2次転写対向ローラ54g、従動ローラ54cの3本のローラにより掛け渡されている。
【0076】
さらに、中間転写ベルト54a内には、転写帯電ローラ54fY、54fM、54fC、54fKが夫々感光ドラム2の対向位置に回転可能に配置され、感光ドラム2の中心方向に加圧されている。
【0077】
転写帯電ローラ54fY、54fM、54fC、54fKは不図示の高圧電源より給電され、中間転写ベルト54aの裏側からトナーと逆極性の帯電を行い、感光ドラム2上のトナー像を順次中間転写ベルト54aの上面に1次転写する。
【0078】
2次転写部には転写部材として2次転写ローラ54dが、2次転写対向ローラ54gに対向した位置で中間転写ベルト54aに圧接している。2次転写ローラ54dは、図示上下に揺動可能で且つ回転する。この時同時に中間転写ベルト54aには、バイアスが印加されるので中間転写ベルト54a上のトナー像は記録媒体52に転写される。
【0079】
ここで中間転写ベルト54aと2次転写ローラ54dは各々駆動されている。記録媒体52が2次転写部に突入すると、所定のバイアスが2次転写ローラ54dに印加され、中間転写ベルト54a上のトナー像は記録媒体52に2次転写される。
【0080】
この時、両者に挟まれた状態の記録媒体52は転写工程が行われると同時に、図示左方向に所定の速度で搬送され次工程である定着器56にむけて搬送される。
【0081】
転写工程の最下流側である中間転写ベルト54aの所定位置には、中間転写ベルト54aの表面に接離可能なクリーニングユニットが設けてあり、2次転写後に残った転写残トナーを除去する。
【0082】
転写クリーニングユニット55内には、転写残トナーを除去するためのクリーニングブレード55aが配置されている。転写クリーニングユニット55は不図示の回転中心で揺動可能に取り付けられており、クリーニングブレード55aは中間転写ベルト54aに食い込む方向に圧接している。転写クリーニングユニット55内に取りこまれた転写残トナーは、送りスクリューにより廃トナータンク(不図示)へ搬送され貯蔵される。
【0083】
ここで中間転写ベルト54aとしてはポリイミド樹脂からなるものを用いることができる。その他の材質としてはポリイミド樹脂に限定されるものではなく、ポリカーボネイト樹脂や、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂などのプラスチックや、フッ素系、シリコン系のゴムを好適に用いることができる
[定着部]
前記現像手段によって感光ドラム2に形成されたトナー像は、中間転写ベルト54aを介して記録媒体52上に転写される。そして、定着器56は、記録媒体52に転写されたトナー像に熱を用いて記録媒体52に定着させる。
【0084】
図1に示すように、定着器56は、記録媒体52に熱を加えるための定着ローラ56aと記録媒体52を定着ローラ56aに圧接させるための加圧ローラ56bを備えており、各ローラは中空ローラである。その内部にそれぞれヒータ(不図示)を有している。そして、回転駆動されることによって同時に記録媒体52を搬送する。
【0085】
即ちトナー像を保持した記録媒体52は定着ローラ56aと加圧ローラ56bとにより搬送されると共に、熱及び圧力を加えられることによりトナー像が記録媒体52に定着される。定着後の記録媒体52は、排出ローラ53h、53jにより排出され、装置本体100上のトレー57に積載される。
【0086】
[プロセスカートリッジ及びトナー補給容器の装着]
次に、プロセスカートリッジ及びトナー補給容器の装着手順を図2、図3、図4及び図5を用いて説明する。装置本体100の正面には、開閉自在な前ドア58が配置されており、この前ドア58を手前に開くと、プロセスカートリッジ及びトナー補給容器を挿入する開口部が露出される。
【0087】
プロセスカートリッジを挿入する開口部には、回動可能に支持された芯決め板59が配置されており、プロセスカートリッジを挿抜する場合は、この芯決め板59を開放した後に行う。
【0088】
装置本体100内には、プロセスカートリッジの装着を案内するガイドレール60と、トナー補給容器の装着を案内するガイドレール61が固定されている。
【0089】
プロセスカートリッジ及びトナー補給容器の装着方向は、感光ドラム2の軸線方向と平行な方向であり、ガイドレール60、61も同様な方向に配置されている。プロセスカートリッジ及びトナー補給容器は、一旦、上記ガイドレール60、61に沿って装置本体100内の手前から奥側にスライドされ挿入される。
【0090】
プロセスカートリッジが最奥部まで挿入されると、ドラムフランジ2bの中心穴2fに装置本体の芯決め軸66が挿入され、感光ドラム2の奥側の回転中心位置が装置本体に対して決められる。またこれと同時にドラムフランジ2bに形成された駆動伝達部2gと駆動カップリング(凸)62aが連結され、感光ドラム2の回転駆動が可能となる。本発明で用いた駆動伝達部2gはねじれた三角柱形状をなしており、本体からの駆動力が加わることで駆動が伝達されると共に、感光ドラム2を奥側に引き込む力を発生させている。
【0091】
さらに、後側板65には、プロセスカートリッジを位置決めする支持ピン63が配置されており、この支持ピン63がプロセスカートリッジのフレームに挿入され、プロセスカートリッジのフレームの位置が固定される。
【0092】
装置本体100の手前側には、回動可能な芯決め板59が配置されており、この芯決め板59に対してプロセスカートリッジの軸受ケース2cが支持固定される。これら一連の挿入動作により、感光ドラム2とプロセスカートリッジは装置本体に対して位置決めされる。
【0093】
一方、トナー補給容器は最奥部まで挿入されると、後側板65から突出した支持ピン64に対して固定される。またこれと同時に駆動カップリング(凹)5eと駆動カップリング(凸)62bが連結され、スクリュー5aおよび撹拌軸5cの回転駆動が可能となる。
【0094】
(実施例)
図6、図7、図8を用いて本発明の帯電手段の実施例を説明する。
【0095】
(帯電手段のブラシユニット構成)
ブラシユニット3jは、帯状ブラシである転写残トナー均一化手段3g(残留現像剤像均一化手段)とトナー帯電制御手段3h(現像剤帯電制御手段)を帯電装置長手方向に配置しユニット化したものである。さらに詳細な構成を説明すると、転写残トナー均一化手段3gをブラシ台11aに固定支持し、ブラシ台11aは板金からなるベースフレーム12に対して熱加締め、ビス締め、両面テープ等により固定し、同様にトナー帯電制御手段3hをブラシ台11bに固定支持し、ブラシ台11bをベースフレーム12に固定して構成されるユニットである。ベースフレーム12の両端は軸13a、13b、13c、13dが延出しており、一方側(駆動側)の軸13a、13bには伝達アーム部材14が取り付けられている。転写残トナー均一化手段3gおよびトナー帯電制御手段3hはそれぞれ感光ドラム2中心方向へ向いた状態となるように角度を持って配置されている。
【0096】
上述のようにブラシユニット3jは転写残トナー均一化手段3gと帯電制御手段3hをベースフレーム12に対し各々取り付けて一体化とした状態で、転写残トナー均一化手段3gとトナー帯電制御手段3hの先端部が各々感光ドラム2表面に当接して使用されるユニットである。
【0097】
(ブラシユニットの駆動構成)
帯電装置3は長手方向一方端側に駆動伝達手段としてのカップリングギア15、レシプロカム16を有し、帯電手段3のフレーム3kに回転可能に嵌合支持されている。レシプロカム16はカップリングギア15と噛み合うカムギア16aとカム16bから成り、カムギア16aとカム16bによりカム溝17cを形成し、連結されて一緒に回転をする。カム溝17cには前記ブラシユニット3jの伝達アーム部材14の伝達アームピン14aが嵌っている。画像形成装置本体に装着されると、不図示の本体カプラーがカップリングギア15と嵌合し、回転駆動力が伝達され、カップリングギア15と噛み合うレシプロカム16が回転する。レシプロカム16が回転すると、カム溝17cに嵌っているブラシユニット3jの伝達アームピン14aがカム溝17cに沿って長手方向に移動され、往復運動を行う。
【0098】
(ブラシの当接)
上述のブラシユニット3jにおいてブラシ状部材である転写残トナー均一化手段3gとトナー帯電制御手段3hは感光ドラム2表面に対して、感光ドラム2中心方向に向けられている。感光ドラム2が図の矢印方向に回転するとブラシ部は回転方向に沿って先端が倒れなければならない。もし、先端部が回転方向と逆方向に倒れ、感光ドラム2の回転に対してカウンター状態で当接してしまうと、感光ドラム2上の転写残トナーを掻き落す恐れがある。また、ブラシ部が起毛根元より倒れると感光ドラム2との当接部において当接している毛の密度や当接圧が低くなり、十分に転写残トナーに対して帯電することができなくなり、良好な画像を得ることができなくなる。
【0099】
そこで本実施例では、帯電装置3取り付け工程において帯電装置3の転写残トナー均一化手段3g及びトナー帯電制御手段3hであるブラシ状部材の先端が感光ドラム2の回転順方向に傾斜した状態で当接するよう、図10に示すように現像装置枠体(帯電装置の支持枠体)19にガイド19aを、帯電装置3のサイドカバー18に円筒状ガイド18aを設けている。本実施例における帯電装置3の取り付け工程を4段階に分割し、図9、図10、図11、図12、図13、図14を用いて説明していく。
【0100】
図9は本発明に係わる現像装置と感光ドラムおよび帯電装置の斜視図を示したものである。
【0101】
図10は本発明に係わる帯電装置取り付け工程の第1段階(現像装置駆動側)として概略側面図と概略斜視図を示したものである。
【0102】
図11は本発明に係わる帯電装置取り付け工程の第2段階(現像装置駆動側)として概略側面図と概略斜視図を示したものである。
【0103】
図12は本発明に係わる帯電装置取り付け工程の第3段階(現像装置駆動側)として概略側面図と概略斜視図を示したものである。
【0104】
図13は本発明に係わる帯電装置取り付け工程の第4段階(現像装置駆動側)として概略側面図と概略斜視図を示したものである。
【0105】
図14は本発明に関わる帯電装置取り付け工程の第4段階におけるブラシ状部材の毛倒れ方向の詳細断面図を示したものである。
【0106】
プロセスカートリッジ1は主に現像装置4と感光ドラム2および帯電装置3で構成されている。図9に示すように現像装置4本体は帯電装置3を支持する為の現像装置枠体19を現像装置4の長手方向両端部に備えている。帯電装置3は、現像装置4に感光ドラム2が組まれた状態に上方から落とし込むようにして取り付ける。ブラシユニット3jは図14に示すように感光ドラム2との当接面断面形状が感光ドラム2の同心円上に形成されている為、取り付ける方向によっては、ブラシユニット端部eの突出部との接触により、感光ドラム2に打痕等が発生する可能性がある。よって組立性の関点から、感光ドラム2の略中心に帯状ブラシの毛の先端を向けてブラシユニット3jを具備する帯電装置3の取り付けを行っている。
【0107】
実施例に関して現像装置駆動側を用いて説明していく。
【0108】
(第1段階)
帯電装置3の現像装置4への取り付けは、図9に示すように感光ドラム2を現像装置4に取り付けた状態で行う。感光ドラム2を取り付けた後、図10に示すように帯電装置3を矢印Aの方向に落とし込む形で取り付けを開始する。ここで図中の感光ドラム2上の矢印は画像形成時の感光ドラム回転方向を表している(図11、図12、図13、図14も同様である)。
【0109】
(第2段階)
現像装置4に落とし込まれた帯電装置3は、図11に示すように現像装置枠体19に設けられたガイド19aと帯電装置3に設けられた円筒状ガイド18aの干渉により、帯電装置3に設けられた円筒状ガイド18aが現像装置枠体19に設けられたガイド19aの形状bに沿って下降する。結果帯電装置全体が矢印Bの方向に移動する。
【0110】
(第3段階)
その後図12に示すように、帯電装置3に設けられた円筒状ガイド18aが現像装置枠体19に設けられたガイド19aを乗り越えた後、転写残トナー均一化手段3gおよびトナー帯電制御手段3hは感光ドラム2に当接し始める。現像装置枠体19に設けられたガイド19aと帯電装置3に設けられた円筒状ガイド18aの干渉が解け、帯電装置3に設けられた円筒状ガイド18aが現像装置枠体19に設けられたガイド19aの形状cに沿って下降する。結果帯電装置全体が矢印Cの方向に移動する。感光ドラム2に当接した転写残トナー均一化手段3gおよびトナー帯電制御手段3hのブラシ先端は、帯電装置全体が矢印Cの方向に移動することにより、感光ドラム回転順方向に対して傾斜するように均一に倒れ始める。
【0111】
(第4段階)
さらに帯電装置3の現像装置4に対する位置決めが、プロセスカートリッジ1を構成する不図示の位置決め部材により行われ、図13に示すように転写残トナー均一化手段3gおよびトナー帯電制御手段3hは感光ドラム回転順方向に対して均一に傾斜した状態で当接する。図14は帯電装置3が現像装置4に位置決めされた時の転写残トナー均一化手段3gおよびトナー帯電制御手段3hの毛倒れ方向を示したものである。
【0112】
以上帯電装置3の現像装置4への取り付け工程において、現像装置枠体19にガイド19aを、帯電装置3に円筒状ガイド18aを設けたことにより、帯電装置3が図13に図示された矢印dの軌跡で現像装置4に取り付けられ、図14に示すように転写残トナー均一化手段3gおよびトナー帯電制御手段3hであるブラシ状部材の毛が感光ドラム2表面の回転順方向に均一に倒れて当接するように規制し、感光ドラム回転方向に対しカウンター状態に当接することを防止する。
【0113】
本実施例では現像装置枠体19に設けられたガイド19aと帯電装置3に設けられた円筒状ガイド18aのような構成を現像装置4両端部に実施しており、現像装置非駆動側に関しても設計思想は同様である。
【0114】
【発明の効果】
現像剤帯電制御手段を用いたクリーナーレス方式を採用した帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置において、帯電装置取り付けガイドを帯電装置、帯電装置の支持枠体に設けることにより、帯電装置取り付けの際、転写残トナー均一化手段およびトナー帯電制御手段のブラシ状部材の毛が感光ドラム回転順方向に対して逆毛方向の毛倒れを起こすことが無く、結果以下の効果をあげる。
【0115】
1.転写残トナー均一化手段およびトナー帯電制御手段であるブラシ状部材の毛が感光ドラム回転順方向に均一に倒れてドラム表面に当接することにより、感光ドラム上の転写残トナーを掻き落すことを防止し、均一に帯電を行うことができる。
【0116】
2.動作の確実性確保による画像不良の防止。
【0117】
3.構成の簡素化による組立性の向上。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる画像形成装置本体の断面図
【図2】本発明に係わるプロセスカートリッジ及びトナー補給容器の断面図
【図3】本発明に係わる画像形成装置本体の概略斜視図
【図4】本発明に係わるプロセスカートリッジの長手断面図
【図5】本発明に係わるトナー補給容器の長手断面図
【図6】本発明に係わるクリーナーレスシステムを採用している帯電装置の概略斜視図
【図7】本発明に係わるクリーナーレスシステムを採用している帯電装置の略正面図
【図8】本発明に係わるクリーナーレスシステムを採用している帯電装置の概略断面図
【図9】本発明に係わる現像装置と感光ドラムおよび帯電装置の斜視図
【図10】本発明に係わる帯電装置取り付け工程の第1段階(現像装置駆動側)の概略側面図と概略斜視図
【図11】本発明に係わる帯電装置取り付け工程の第2段階(現像装置駆動側)の概略側面図と概略斜視図
【図12】本発明に係わる帯電装置取り付け工程の第3段階(現像装置駆動側)の概略側面図と概略斜視図
【図13】本発明に係わる帯電装置取り付け工程の第4段階(現像装置駆動側)の概略側面図と概略斜視図
【図14】本発明に関わる帯電装置取り付け工程の第4段階におけるブラシ状部材の毛倒れ方向の詳細断面図
【符号の説明】
1Y、1M、1C、1K:プロセスカートリッジ
1c:露光開口
2:感光ドラム
2a:ドラム軸
2b:ドラムフランジ
2c:軸受ケース
2d:非駆動フランジ、
2e:軸受
2f:中心穴
2g:駆動伝達部
3:帯電装置
3a:帯電ローラ
3b:芯金
3c:帯電ローラクリーニングユニット
3d:押しバネ
3e:クリーニングフィルム
3f:支持部材
3g:転写残トナー均一化手段
3h:トナー帯電制御手段
3j:ブラシユニット、
3k:帯電容器
3k1:帯電ローラ支持部
4:現像装置
4a:現像スリーブ
4a1:ジャーナル部
4b:マグネットローラ
4c:規制ブレード
4d:隔壁
4eA、4eB:撹拌スクリュー
4g:センサー
4h:現像剤収納部、
4k:スペーサー
5Y、5M、5C、5K:トナー補給容器
5a:スクリュー
5b:撹拌板
5c:撹拌軸
5d:軸受
5e:駆動カップリング(凹)
5f:排出開口部
5f1:排出口カバー
5f2:押さえ部材
5f3:排出口シャッター、
5f5:開口
5f6:シール部材
11a、11b:ブラシ台
12:ベースフレーム
13a、13b、13c、13d:軸
14:伝達アーム部材
14a:伝達アームピン
15:カップリングギア
16:レシプロカム
16a:カムギア
16b:カム部
17c:カム溝
18:サイドカバー
18a:円筒状ガイド
19:現像装置枠体
19a:ガイド
51Y、51M、51C、51K:露光手段、
51a:ポリゴンミラー
51b:結像レンズ
51c:反射ミラー
L:レーザー光
52:記録媒体
53:給送手段
53a:給送カセット
53b:給送ローラ
53c:リタードローラ
53d:給送ガイド、
53e、53f:搬送ローラ
53g:レジストローラ
53h、53j:排出ローラ
54:中間転写ユニット
54a:中間転写ベルト
54b:駆動ローラ
54c:従動ローラ
54d:2次転写ローラ、
54fY、54fM、54fC、54fK:転写帯電ローラ
54g:2次転写対向ローラ
55:転写クリーニングユニット
55a:クリーニングブレード
56:定着器
56a:定着ローラ
56b:加圧ローラ
57:トレー
58:前ドア
59:芯決め板
60、61:ガイドレール
62a、62b:駆動カップリング
63、64:支持ピン
65:後側板
66:芯決め軸
68:凸部
100:装置本体
a:帯電部
b:露光部
c:現像部
d:転写部
e:ブラシユニット端部
Claims (6)
- 少なくとも像担持体である電子写真感光体と、
前記電子写真感光体にプロセス手段として作用し長手方向に具備された帯状ブラシを有する帯電装置と、
前記電子写真感光体と前記帯電装置を支持する枠体において、
前記電子写真感光体の略中心に前記帯状ブラシの毛の先端を向けて前記帯電装置を取り付ける際、
前記帯状ブラシの毛が前記電子写真感光体表面の回転順方向に倒れて当接するよう、
前記帯電装置の取り付け移動軌跡に所定の軌跡を持つことを特徴とする前記帯電装置の取り付け方法。 - 請求項1に記載の帯状ブラシは、
前記像担持体に帯電を行う帯電手段より像担持体回転方向上流側に位置する、
転写工程後の前記像担持体面上に残留する現像剤帯電制御手段または、
前記現像剤帯電制御手段より像担持体回転方向上流側かつ転写工程下流側に位置する、
転写工程後の前記像担持体面上に残留する残留現像剤像均一化手段であることを特徴とする前記帯電装置の取り付け方法。 - 少なくとも像担持体である電子写真感光体と、
前記電子写真感光体にプロセス手段として作用し長手方向に具備された帯状ブラシを有する帯電装置と、
前記電子写真感光体と前記帯電装置を支持する枠体において、
前記電子写真感光体の略中心に前記帯状ブラシの毛の先端を向けて前記帯電装置を取り付ける際、
前記帯状ブラシの毛が前記電子写真感光体表面の回転順方向に倒れて当接するよう、
前記帯電装置の取り付け移動軌跡に所定の軌跡を持たせるガイドを設けたことを特徴とする前記枠体と前記帯電装置。 - 請求項3に記載の帯状ブラシは、
前記像担持体に帯電を行う帯電手段より像担持体回転方向上流側に位置する、
転写工程後の前記像担持体面上に残留する現像剤帯電制御手段または、
前記現像剤帯電制御手段より像担持体回転方向上流側かつ転写工程下流側に位置する、
転写工程後の前記像担持体面上に残留する残留現像剤像均一化手段であることを特徴とする前記枠体と前記帯電装置。 - 請求項3に記載の枠体と帯電装置を有する、プロセスカートリッジ。
- 請求項3に記載の枠体と帯電装置を有する、画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002280766A JP2004117808A (ja) | 2002-09-26 | 2002-09-26 | 帯電装置、帯電装置の支持枠体、帯電装置の取り付け方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002280766A JP2004117808A (ja) | 2002-09-26 | 2002-09-26 | 帯電装置、帯電装置の支持枠体、帯電装置の取り付け方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004117808A true JP2004117808A (ja) | 2004-04-15 |
Family
ID=32275385
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JP2002280766A Pending JP2004117808A (ja) | 2002-09-26 | 2002-09-26 | 帯電装置、帯電装置の支持枠体、帯電装置の取り付け方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004117808A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010159917A (ja) * | 2009-01-08 | 2010-07-22 | Sanyo Electric Co Ltd | 空気調和機 |
JP2010169977A (ja) * | 2009-01-23 | 2010-08-05 | Kyocera Mita Corp | トナーカートリッジ、および画像形成装置 |
-
2002
- 2002-09-26 JP JP2002280766A patent/JP2004117808A/ja active Pending
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