JP2004114022A - 高圧水噴射ガンの噴射水回収装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】手持ち式高圧水噴射ガンの作業後の噴射水や飛散物を効率よく回収することができる。
【解決手段】高圧水噴射ガン1の先端に固定カバー3を装着し、この固定カバーの先に固定カバーに対し径の大きな保護カバー4を付けて、固定カバーと保護カバーの間を柔軟なアーム13で繋ぎ自在に動ける構造とし、固定カバー3と保護カバーの間に開孔18を設ける、開孔から空気を吸引して、飛散物や噴射水を回収する。
【選択図】 図1
【解決手段】高圧水噴射ガン1の先端に固定カバー3を装着し、この固定カバーの先に固定カバーに対し径の大きな保護カバー4を付けて、固定カバーと保護カバーの間を柔軟なアーム13で繋ぎ自在に動ける構造とし、固定カバー3と保護カバーの間に開孔18を設ける、開孔から空気を吸引して、飛散物や噴射水を回収する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は超高圧水を利用してコンクリート構造物表面の劣化部除去並びに付着物や金属の塗装面の塗料を取り除くための手持ち式高圧水噴射ガンの噴射水回収装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンクリート構造物の劣化部除去や金属の表面の塗料や付着物を取り除く場合、高圧水を利用した除去方法が行われている。この高圧水を使用した方法では、噴射ガンをむき出しのまま使用するかまたは噴射ガンの先端に噴射ガンの先端保護カバーを取り付けた構造のものが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の高圧水によるコンクリート構造物の劣化部除去や金属の表面の塗料や付着物を取り除く方法では、高圧水噴射ガンを直接対象物に向けて作業をする。この場合、ガンから噴射された高圧水や除去された塗料やコンクリート粉は飛散して周囲を汚したり、また、むき出しのままのノズルから噴射される高圧水により、大きな騒音が発生するという問題点があった。
【0004】
本発明は、噴射ノズルの先端に筒状の固定カバーを設け、この固定カバーに自在に動く筒状の保護カバーを取り付け、固定カバーと保護カバーの間に隙間を設け、固定カバー内を吸引減圧する事により、この隙間より空気を吸い込み噴射水や除去飛散物を吸引して回収しようとするものである。そして、対象物に対し常に密着してこの保護カバーを当てられる構造にすることにより、吸引効率を高めると共に対象物に吸着することなく作業が行えると共に安全に噴射水や除去物を回収するための高圧水噴射ガンの噴射水回収装置を提供することを目的としている。
【0005】
【議題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、筒状の固定カバーの開放した先端部分に筒状の保護カバーを着脱自在に取り付け、固定カバーまたは保護カバーの一部を柔軟な構造とし、高圧水噴射ガンの先端に対して自在に動ける構造とすると共に固定カバー内部を吸引減圧できる構造とし、高圧水噴射ガンの先端に取り付けて利用する噴射水回収装置。
【0006】
保護カバーは固定カバーより大きな径とし、少なくとも三箇所の柔軟なアームにより、固定カバーに取り付けられており、柔軟なアームを支点とし、自在に動ける構造とする。
【0007】
固定カバーは一端が開放した形状で、他端は高圧水噴射ガンに着脱自在に固定できると共に、内部を吸引減圧するための吸引口を設けた構造とする。
【0008】
保護カバーの先端の部分には緩衝材又はシール材を設ける構造とする。
【0009】
保護カバーと固定カバーの間に開孔部を設ける構造とする。
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
図1において示される実施例において、手持ち式高圧水噴射ガンに本発明の噴射水回収装置を装着した状態を示す。高圧水噴射ガン1のケーシングの先端に本装置を固定するための固定具2を取り付けて、この固定具2に固定カバー3を装着した状態である。固定カバー3には保護カバー4が取り付けてある。また、固定カバー3には固定カバー3内部を吸引減圧するための吸引口5が設けてあり、吸引口5の先端には吸引ホース6が取り付けてあり、吸引装置Aに接続されている。また、高圧水噴射ガン1の高圧水取り入れ口7に取り付けられた高圧ホース8は高圧水発生装置Bに接続されており、エアーモーター駆動用の圧縮空気は圧縮空気取り入れ口9に取り付けられたエアホース10で圧縮空気発生装置Cに接続されている。
【0010】
図2において示される実施例では、本装置および高圧水噴射ガン取り付け部の詳細に付いて示す。高圧水噴射ガン1は先端にノズルチップ16を取り付けたノズルヘッド15、ノズルヘッド15を取り付けたシャフト17とこれらの部分を回転させる駆動部およびケーシング等から構成されている。そして、本発明の噴射水回収装置はこのケーシングの先端に取付けてある固定具2にボルト、ナットで固定する構造になっている。
【0011】
尚、ノズルチップ16はノズルヘッド15に少なくとも一個付けてあり、ノズルヘッド15を取り付けたシャフト17は空気圧で回転するエアモーターに連結してある。シャフト17は中空で内部を高圧水が流れ、ノズルヘッド15に取付けてあるノズルチップ16から高圧水を噴射する構造になっている。
【0012】
そして、本装置の噴射ガン1への取り付けは、本装置の固定カバー3を高圧水噴射ガン1のケーシングにボルト、ナットで固定してある固定具2に取り付けるようになっており、この際、ノズルチップ16を取付けたノズルヘッド15が作業中に対象物に接触して損傷しないように、ノズルヘッド15を保護する必要がある。そのため、固定カバー3はノズルヘッド15の先端より、約1cm前に出るように取付けられている。また、固定カバー3には、噴射水を吸引して回収するための空気の吸引口5があり、吸引口5には先端には吸引ホース6が取り付けられるようになっている。
【0013】
そして、本装置の構造は高圧水噴射ガン1の固定具2に一端が開放した筒型の固定カバー3が取付けており、固定カバー3には、固定カバー3より径の大きな保護カバーが取り付けられている。保護カバーの固定カバーへの取り付けは固定カバーの外周に保護カバー4を差し込み、固定部11で固定ボルト、ナット12で着脱自在に固定する構造となっている。
【0014】
そして、保護カバー4は、その外周部と固定カバー3取り付け部の間が一定間隔の開孔14を有しており、この開孔14に一定の距離で均等に三本のアーム13が設けてある。このアーム13は柔軟構造を有しており、保護カバー4が対象物に様々な角度で当たっても常に密着した状態で自在に動ける構造となっている。そして、空気吸引口5から空気を吸引した場合、前記開孔14から吸い込まれた吸引空気に随伴されることにより、噴射水や除去された固形物を回収することができるようになっている。
【0015】
また、保護カバー4の先端部には作業に際して、対象物との接触時に摩耗を防止し、移動を容易にするための球状の緩衝材20が複数個取付けてあり、さらに密着性を良好にして吸引効率を高めるため薄いゴムシート19が外周に巻き付けてあり、固定バンド18で着脱自在に固定されている。
【0016】
本発明は以上の構成よりなっており、本発明の使用に際しては以下のように実施する。本発明の噴射水回収装置を装着した高圧水噴射ガン1を高圧水発生装置Bの高圧水取り出し口と高圧水噴射ガン1の高圧水取り入れ口7を高圧ホース8に接続する。また、圧縮空気発生装置Cと高圧水噴射ガンの空気取り入れ口9をエアホース10で繋ぎ合わせる。また、固定カバー3にある空気吸引口5と吸引装置Aを吸引ホース6で繋ぎ合わせる。
【0017】
次に、高圧水発生装置B、圧縮空気発生装置C及び吸引装置Aの運転を開始する。エアーモーターへの空気コックを開き圧縮空気を供給し、ノズルヘッド15を回転させる。また、吸引装置Aも同時に吸引を開始する。次に高圧水発生装置Aの起動スゥイッチを入れノズルチップ16より高圧水を噴射させる。この状態で作業を実施する。もちろん作業条件が異なる場合、吸引風量を調整しながら、噴射水や除去物が充分回収できるように、最適な吸引風量に調整すれば好い。
【0018】
この状態で作業する事により、保護カバー4を対象物に密着させても、保護カバー4と固定カバー3の開孔14から、減圧された固定カバー3内部に空気が吸い込まれることにより、保護カバー4は対象物に吸着することなく、容易に移動することができる。もちろん、吸引された空気が固定カバー3と保護カバー4の開孔14を通過することにより、噴射された高圧水や除去された固形物も吸引された空気と一緒に吸引回収される。
【0019】
これらの除去された固形物には塗料滓やコンクリート粉等、作業により発生した廃棄物も回収できるため、除去作業に際して周囲を汚したり、濡らしたりすることがない。そして、これらの吸引回収された水や飛散物は汚水槽に溜められた後で固液分離した後で処理される。
【0020】
また、長時間の作業に際して固定カバー3や保護カバー4が飛散物や対象物との接触により損傷した場合、特に保護カバー4が損傷した場合は、固定カバー3に取付けてある保護カバー4の固定部11の固定ボルト、ナット12外し、保護カバー4を新しい物に交換すれば好い。また、固定カバー3の損傷に際しては、固定カバー3を固定具2から外して交換すれば好い。
【0019】
また、本発明の噴射水回収装置は、全体として金属またはプラスチックで作られており、除去作業に伴う飛散物からの衝撃や摩耗に十分耐えられる構造となっている。特に、保護カバー4は飛散物の衝突等により、摩耗が激しいため、耐摩耗性を考慮した構造および材質で作られている。特に、アーム部のように柔軟性と耐摩耗性を考慮した場合、保護カバー全体をゴム等の柔軟材で製作してもよい。又は、保護カバーを金属やプラスチックとしアーム部をゴムのような柔軟な材料としても好い。
【0020】
また、手持ち式高圧水噴射ガンでの作業を効率よく行わせるために装置の軽量化にも配慮された構造になっている。尚、本発明をエアー式回転ガンを例に説明したが、水圧等他の方法で回転するガンに取り付けてもよく、使用するガンの種類を何等限定するものではない。
【0021】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0022】
高圧水噴射ガンに本発明の噴射水回収装置を取り付けることにより、利用後の噴射水を回収して処理できることにより、周辺の環境を汚染することなく作業できる。
【0023】
本装置の装着により、ノズルからの噴射による騒音を軽減できる。
【0024】
構造が簡単で、作業に際して吸引減圧しても保護カバーが対象物に吸着しないため、より安定した作業が効率よくできると共に仕上がりに斑が無い。
【0025】
構造が簡単で軽量化できるため操作しやすく足場上など不安定な場所でも安全な作業が行える。
【0026】
構造が簡単で取り付け、取り外しが簡単に行えるため効率よく現場作業が行える。
【0027】
また、作業によって生じた有害な塗料滓やリサイクル可能なコンクリート粉等の回収ができるため作業現場での環境保持や資源有効利用ができる。
【0028】
保護カバーが一体として製作することができるため、コストも安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】噴射水回収装置を高圧水噴射ガンに取り付けた全体図である。
【図2】本発明の実施例の断面詳細図である。
【符号の説明】
1 高圧水噴射ガン
2 固定具
3 固定カバー
4 保護カバー
5 空気吸引口
6 吸引ホース
7 高圧水取り入れ口
8 高圧ホース
9 圧縮空気取り入れ口
10 エアーホース
11 固定部
12 固定ボルト、ナット
13 アーム
14 開孔
15 ノズルヘッド
16 ノズルチップ
17 シャフト
18 固定バンド
19 ゴムシート
20 緩衝材
A 吸引装置
B 高圧水発生装置
C 圧縮空気発生装置
【発明の属する技術分野】
本発明は超高圧水を利用してコンクリート構造物表面の劣化部除去並びに付着物や金属の塗装面の塗料を取り除くための手持ち式高圧水噴射ガンの噴射水回収装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンクリート構造物の劣化部除去や金属の表面の塗料や付着物を取り除く場合、高圧水を利用した除去方法が行われている。この高圧水を使用した方法では、噴射ガンをむき出しのまま使用するかまたは噴射ガンの先端に噴射ガンの先端保護カバーを取り付けた構造のものが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の高圧水によるコンクリート構造物の劣化部除去や金属の表面の塗料や付着物を取り除く方法では、高圧水噴射ガンを直接対象物に向けて作業をする。この場合、ガンから噴射された高圧水や除去された塗料やコンクリート粉は飛散して周囲を汚したり、また、むき出しのままのノズルから噴射される高圧水により、大きな騒音が発生するという問題点があった。
【0004】
本発明は、噴射ノズルの先端に筒状の固定カバーを設け、この固定カバーに自在に動く筒状の保護カバーを取り付け、固定カバーと保護カバーの間に隙間を設け、固定カバー内を吸引減圧する事により、この隙間より空気を吸い込み噴射水や除去飛散物を吸引して回収しようとするものである。そして、対象物に対し常に密着してこの保護カバーを当てられる構造にすることにより、吸引効率を高めると共に対象物に吸着することなく作業が行えると共に安全に噴射水や除去物を回収するための高圧水噴射ガンの噴射水回収装置を提供することを目的としている。
【0005】
【議題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、筒状の固定カバーの開放した先端部分に筒状の保護カバーを着脱自在に取り付け、固定カバーまたは保護カバーの一部を柔軟な構造とし、高圧水噴射ガンの先端に対して自在に動ける構造とすると共に固定カバー内部を吸引減圧できる構造とし、高圧水噴射ガンの先端に取り付けて利用する噴射水回収装置。
【0006】
保護カバーは固定カバーより大きな径とし、少なくとも三箇所の柔軟なアームにより、固定カバーに取り付けられており、柔軟なアームを支点とし、自在に動ける構造とする。
【0007】
固定カバーは一端が開放した形状で、他端は高圧水噴射ガンに着脱自在に固定できると共に、内部を吸引減圧するための吸引口を設けた構造とする。
【0008】
保護カバーの先端の部分には緩衝材又はシール材を設ける構造とする。
【0009】
保護カバーと固定カバーの間に開孔部を設ける構造とする。
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
図1において示される実施例において、手持ち式高圧水噴射ガンに本発明の噴射水回収装置を装着した状態を示す。高圧水噴射ガン1のケーシングの先端に本装置を固定するための固定具2を取り付けて、この固定具2に固定カバー3を装着した状態である。固定カバー3には保護カバー4が取り付けてある。また、固定カバー3には固定カバー3内部を吸引減圧するための吸引口5が設けてあり、吸引口5の先端には吸引ホース6が取り付けてあり、吸引装置Aに接続されている。また、高圧水噴射ガン1の高圧水取り入れ口7に取り付けられた高圧ホース8は高圧水発生装置Bに接続されており、エアーモーター駆動用の圧縮空気は圧縮空気取り入れ口9に取り付けられたエアホース10で圧縮空気発生装置Cに接続されている。
【0010】
図2において示される実施例では、本装置および高圧水噴射ガン取り付け部の詳細に付いて示す。高圧水噴射ガン1は先端にノズルチップ16を取り付けたノズルヘッド15、ノズルヘッド15を取り付けたシャフト17とこれらの部分を回転させる駆動部およびケーシング等から構成されている。そして、本発明の噴射水回収装置はこのケーシングの先端に取付けてある固定具2にボルト、ナットで固定する構造になっている。
【0011】
尚、ノズルチップ16はノズルヘッド15に少なくとも一個付けてあり、ノズルヘッド15を取り付けたシャフト17は空気圧で回転するエアモーターに連結してある。シャフト17は中空で内部を高圧水が流れ、ノズルヘッド15に取付けてあるノズルチップ16から高圧水を噴射する構造になっている。
【0012】
そして、本装置の噴射ガン1への取り付けは、本装置の固定カバー3を高圧水噴射ガン1のケーシングにボルト、ナットで固定してある固定具2に取り付けるようになっており、この際、ノズルチップ16を取付けたノズルヘッド15が作業中に対象物に接触して損傷しないように、ノズルヘッド15を保護する必要がある。そのため、固定カバー3はノズルヘッド15の先端より、約1cm前に出るように取付けられている。また、固定カバー3には、噴射水を吸引して回収するための空気の吸引口5があり、吸引口5には先端には吸引ホース6が取り付けられるようになっている。
【0013】
そして、本装置の構造は高圧水噴射ガン1の固定具2に一端が開放した筒型の固定カバー3が取付けており、固定カバー3には、固定カバー3より径の大きな保護カバーが取り付けられている。保護カバーの固定カバーへの取り付けは固定カバーの外周に保護カバー4を差し込み、固定部11で固定ボルト、ナット12で着脱自在に固定する構造となっている。
【0014】
そして、保護カバー4は、その外周部と固定カバー3取り付け部の間が一定間隔の開孔14を有しており、この開孔14に一定の距離で均等に三本のアーム13が設けてある。このアーム13は柔軟構造を有しており、保護カバー4が対象物に様々な角度で当たっても常に密着した状態で自在に動ける構造となっている。そして、空気吸引口5から空気を吸引した場合、前記開孔14から吸い込まれた吸引空気に随伴されることにより、噴射水や除去された固形物を回収することができるようになっている。
【0015】
また、保護カバー4の先端部には作業に際して、対象物との接触時に摩耗を防止し、移動を容易にするための球状の緩衝材20が複数個取付けてあり、さらに密着性を良好にして吸引効率を高めるため薄いゴムシート19が外周に巻き付けてあり、固定バンド18で着脱自在に固定されている。
【0016】
本発明は以上の構成よりなっており、本発明の使用に際しては以下のように実施する。本発明の噴射水回収装置を装着した高圧水噴射ガン1を高圧水発生装置Bの高圧水取り出し口と高圧水噴射ガン1の高圧水取り入れ口7を高圧ホース8に接続する。また、圧縮空気発生装置Cと高圧水噴射ガンの空気取り入れ口9をエアホース10で繋ぎ合わせる。また、固定カバー3にある空気吸引口5と吸引装置Aを吸引ホース6で繋ぎ合わせる。
【0017】
次に、高圧水発生装置B、圧縮空気発生装置C及び吸引装置Aの運転を開始する。エアーモーターへの空気コックを開き圧縮空気を供給し、ノズルヘッド15を回転させる。また、吸引装置Aも同時に吸引を開始する。次に高圧水発生装置Aの起動スゥイッチを入れノズルチップ16より高圧水を噴射させる。この状態で作業を実施する。もちろん作業条件が異なる場合、吸引風量を調整しながら、噴射水や除去物が充分回収できるように、最適な吸引風量に調整すれば好い。
【0018】
この状態で作業する事により、保護カバー4を対象物に密着させても、保護カバー4と固定カバー3の開孔14から、減圧された固定カバー3内部に空気が吸い込まれることにより、保護カバー4は対象物に吸着することなく、容易に移動することができる。もちろん、吸引された空気が固定カバー3と保護カバー4の開孔14を通過することにより、噴射された高圧水や除去された固形物も吸引された空気と一緒に吸引回収される。
【0019】
これらの除去された固形物には塗料滓やコンクリート粉等、作業により発生した廃棄物も回収できるため、除去作業に際して周囲を汚したり、濡らしたりすることがない。そして、これらの吸引回収された水や飛散物は汚水槽に溜められた後で固液分離した後で処理される。
【0020】
また、長時間の作業に際して固定カバー3や保護カバー4が飛散物や対象物との接触により損傷した場合、特に保護カバー4が損傷した場合は、固定カバー3に取付けてある保護カバー4の固定部11の固定ボルト、ナット12外し、保護カバー4を新しい物に交換すれば好い。また、固定カバー3の損傷に際しては、固定カバー3を固定具2から外して交換すれば好い。
【0019】
また、本発明の噴射水回収装置は、全体として金属またはプラスチックで作られており、除去作業に伴う飛散物からの衝撃や摩耗に十分耐えられる構造となっている。特に、保護カバー4は飛散物の衝突等により、摩耗が激しいため、耐摩耗性を考慮した構造および材質で作られている。特に、アーム部のように柔軟性と耐摩耗性を考慮した場合、保護カバー全体をゴム等の柔軟材で製作してもよい。又は、保護カバーを金属やプラスチックとしアーム部をゴムのような柔軟な材料としても好い。
【0020】
また、手持ち式高圧水噴射ガンでの作業を効率よく行わせるために装置の軽量化にも配慮された構造になっている。尚、本発明をエアー式回転ガンを例に説明したが、水圧等他の方法で回転するガンに取り付けてもよく、使用するガンの種類を何等限定するものではない。
【0021】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0022】
高圧水噴射ガンに本発明の噴射水回収装置を取り付けることにより、利用後の噴射水を回収して処理できることにより、周辺の環境を汚染することなく作業できる。
【0023】
本装置の装着により、ノズルからの噴射による騒音を軽減できる。
【0024】
構造が簡単で、作業に際して吸引減圧しても保護カバーが対象物に吸着しないため、より安定した作業が効率よくできると共に仕上がりに斑が無い。
【0025】
構造が簡単で軽量化できるため操作しやすく足場上など不安定な場所でも安全な作業が行える。
【0026】
構造が簡単で取り付け、取り外しが簡単に行えるため効率よく現場作業が行える。
【0027】
また、作業によって生じた有害な塗料滓やリサイクル可能なコンクリート粉等の回収ができるため作業現場での環境保持や資源有効利用ができる。
【0028】
保護カバーが一体として製作することができるため、コストも安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】噴射水回収装置を高圧水噴射ガンに取り付けた全体図である。
【図2】本発明の実施例の断面詳細図である。
【符号の説明】
1 高圧水噴射ガン
2 固定具
3 固定カバー
4 保護カバー
5 空気吸引口
6 吸引ホース
7 高圧水取り入れ口
8 高圧ホース
9 圧縮空気取り入れ口
10 エアーホース
11 固定部
12 固定ボルト、ナット
13 アーム
14 開孔
15 ノズルヘッド
16 ノズルチップ
17 シャフト
18 固定バンド
19 ゴムシート
20 緩衝材
A 吸引装置
B 高圧水発生装置
C 圧縮空気発生装置
Claims (5)
- 筒状の固定カバー(3)の開放した先端部分に筒状の保護カバー(4)を着脱自在に取り付け、固定カバーまたは保護カバーの一部を柔軟な構造とし、高圧水噴射ガンの先端に対して自在に動ける構造とすると共に固定カバー内部を吸引減圧できる構造とし、高圧水噴射ガン(1)の先端に取り付けて利用する噴射水回収装置。
- 前記保護カバーは固定カバーより大きな径とし、少なくとも三箇所の柔軟なアーム(13)により、固定カバーに取り付けられており、柔軟なアームを支点とし、自在に動ける構造とする請求項1記載の噴射水回収装置。
- 前記固定カバーは一端が開放した形状で、他端は高圧水噴射ガンに着脱自在に固定できると共に、内部を吸引減圧するための吸引口(5)を設けた構造とする請求項1記載の噴射水回収装置。
- 前記保護カバーの先端の部分には緩衝材(20)又はシール材(19)を設ける構造とする請求項1記載の噴射水回収装置。
- 前記保護カバーと固定カバーの間に開孔部(14)を設ける構造とする請求項1記載の噴射水回収装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002315053A JP2004114022A (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | 高圧水噴射ガンの噴射水回収装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002315053A JP2004114022A (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | 高圧水噴射ガンの噴射水回収装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004114022A true JP2004114022A (ja) | 2004-04-15 |
Family
ID=32289582
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002315053A Pending JP2004114022A (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | 高圧水噴射ガンの噴射水回収装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004114022A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009261341A (ja) * | 2008-04-25 | 2009-11-12 | Unjo Senpaku Kogyo Kk | 海底生物採取機 |
JP2015166482A (ja) * | 2014-03-04 | 2015-09-24 | 株式会社ダイヘン | 工業製品の製造方法、溶射システム |
CN109629803A (zh) * | 2019-01-25 | 2019-04-16 | 中国五冶集团有限公司 | 可自动回收洒落砂浆的抹墙机 |
-
2002
- 2002-09-24 JP JP2002315053A patent/JP2004114022A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009261341A (ja) * | 2008-04-25 | 2009-11-12 | Unjo Senpaku Kogyo Kk | 海底生物採取機 |
JP2015166482A (ja) * | 2014-03-04 | 2015-09-24 | 株式会社ダイヘン | 工業製品の製造方法、溶射システム |
CN109629803A (zh) * | 2019-01-25 | 2019-04-16 | 中国五冶集团有限公司 | 可自动回收洒落砂浆的抹墙机 |
CN109629803B (zh) * | 2019-01-25 | 2024-03-19 | 中国五冶集团有限公司 | 可自动回收洒落砂浆的抹墙机 |
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