JP2004113124A - 成熟型インターロイキン−8の製造法 - Google Patents

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大橋 研作
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Abstract

【課題】N末端が単一のIL−8でしかも高純度品を得るための製造法を提供することにある。
【解決手段】カテプシンLを用いることを特徴とする単一分子種であるIL−8の製造方法
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は前駆体型インターロイキン−8から成熟型インターロイキン−8(以下、IL−8という)を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
IL−8はサイトカインの一種であり、1987年に松島らによって単球由来の好中球走化性因子(MDNCF)として精製され(非特許文献1参照)、その遺伝子もクローニングされている(非特許文献2参照)。IL−8の前駆体は99個のアミノ酸より成り、N末端部位に分泌に必須と考えられるシグナルペプチドを有する。成熟型IL−8は一般に28番目のSer残基で始まる72個のアミノ酸の長さをもつものとみなされている。ところが、動物細胞を用いて作られたIL−8を解析した結果、N末端バリアントが検出されている。N末端バリアントとしては、72IL−8よりもN末端に7残基もしくは5残基アミノ酸が付加された79アミノ酸型IL−8(79IL−8)、77アミノ酸型IL−8(77IL−8)、また、72IL−8のN末端から2もしくは3残基のアミノ酸が少なくなっている70アミノ酸型IL−8(70IL−8)および69アミノ酸型IL−8(69IL−8)の存在が明らかになっている。
【0003】
IL−1、LPS(もしくはTNF刺激したヒト血管内皮細胞(非特許文献3参照)、およびIL−1、TNF刺激した皮膚線維芽細胞の産生するIL−8は77アミノ酸型の割合が高い(非特許文献4参照)。それに対し、IL−1、LPS,ConA、PHA,もしくはTNF刺激したヒト単球もしくはリンパ球は77アミノ酸型IL−8(以下、77IL−8という)と72アミノ酸型IL−8(以下、72IL−8という)の両者を産生する(非特許文献5参照)。また、ConA刺激したヒト末梢血単核細胞の産生するIL−8は72アミノ酸型以外に70アミノ酸型、69アミノ酸型の存在が報告されている(非特許文献6参照)。つまり産生されたIL−8の多様性は細胞や刺激の種類によって異なることが示されている。
【0004】
医薬品を目的とした製造においてもIL−8の多様性について次のようなことが知られている。ヒト線維芽細胞をスピナー培養し、IFN−βでプライミング、合成核酸poly I : poly C で刺激後、培養上清に含まれる5μg/mlのIL−8をシリカ担体および陽イオン交換体を用いて精製した結果、得られたIL−8は72IL−8、77IL−8、および79IL−8が検出された(特許文献1参照)。
【0005】
IL−8サブタイプの生物活性について、in vitroでウサギ腹膜好中球に対する細胞内Ca2+の流入で活性を測定した場合、72IL−8の方が77IL−8より強いCa2+流入活性を示した。ヒト好中球に対する親和性は72IL−8の方が77IL−8より10倍強い。このようにin vitroの生物活性では77IL−8と72IL−8の生物活性には差異が存在する(非特許文献7参照)。以上の理由より、77IL−8を前駆体型インターロイキン−8、72IL−8を成熟型インターロイキン−8、72IL−8のN末端が削られて生成した70および69アミノ酸型IL−8は72IL−8の分解物としてとらえられている。従って、IL−8を医薬品として製造する場合、規格上の理由から高純度の72IL−8を得る必要がある。
精製標品中のIL−8のN末端バリアントについて詳細に解析した以下の報告がある。
【0006】
Van Damme J.らはConAもしくはLPS刺激したヒト末梢血単核白血球培養上清を中性で2時間ケイ酸にバッチ吸着させ50%エチレングリコール、1.4MNaCl、0.3Mグリシン/塩酸緩衝液で回収した。透析後、ヘパリンクロマトもしくはゲルろ過により回収し、さらに透析後pH4での陽イオン交換クロマトによりIL−8を単離している。得られたIL−8は主に72IL−8であるが、その他77、79、71、70、69アミノ酸型IL−8型も検出される。また調整法の相違によりN末端バリアントに相違がみられた(非特許文献8参照)。この様な陽イオン交換を主体とする精製方法では個々のバリアントを分離するにはいたっていない。
【0007】
さらに、陽イオン交換クロマトを用いたIL−8バリアントの分離としてC.A.Herertらは77IL−8と72IL−8の分離状態について詳細に報告しているが、電気泳動による分析では明らかに72IL−8画分に77IL−8が含まれる(非特許文献9参照)。この様に、77IL−8と72IL−8の混合物より72IL−8のみを単離することすなわちバリアントの分離は容易ではない。
【0008】
単一なN末端を有するIL−8を得ようとした場合、一つの方法として酵素による処理が考えられる。77IL−8を72IL−8にプロセシング(変換)する酵素としては、トロンビン(非特許文献10参照)、プラスミンン(非特許文献11参照)が報告されている。またヒト好中球をホモジネートして調製した溶解産物が77IL−8を72IL−8に変換することも報告されている(非特許文献12参照)。しかし、医薬品組成物としてIL−8を利用する場合には、トロンビン、もしくはプラスミンなどの外来からの酵素の添加はなるべく避けたい。同じ理由でヒト由来の好中球の溶解産物の添加も適さない。
【0009】
ヒト線維芽細胞の培養上清中に含まれるIL−8をシリカクロマトグラフィー後、pH6.0下でインキュベーションすることにより77IL−8が72IL−8に変換されることを本発明者らが確認している(特許文献2参照)。しかしながら、この変換反応に係わる酵素が同定されていないため、変換反応のコントロールが容易でなく、一定にしかも均一な72IL−8を得るためにはなおも課題が残る。従って、単一酵素標品さらに言えばIL−8産生細胞由来である酵素による前駆体型IL−8の成熟型IL−8への効率的な変換方法の開発が求められた。
【特許文献1】
特開平5−170799号公報
【特許文献2】
特開平11−221094号公報
【特許文献3】
特開平6−319582号公報
【非特許文献1】
Yoshimura T.et al., Proc.Natal.Acad.Sci.USA 84 9233頁 1987年
【非特許文献2】
Matsushima K.et al.,J.Exp.Med.167  1883頁 1988年
【非特許文献3】
Grimbrone M.A.et al., J.Immunol.142 244頁 1989年
【非特許文献4】
Schroder J.−M. et al., J.Immunol.144 2223頁 1990年
【非特許文献5】
Gregory H.et al., Biochem.Biophys.Res.Commun.151 883頁 1988年
【非特許文献6】
Van Demme J.,et al., Eur J Immunol.20 2113頁 1990年
【非特許文献7】
Nourshargh S,et al., J.Immunol.148 106頁 1992年
【非特許文献8】
Van Demme J.,et al., Eur. J. Biochem.181 337頁 1989年
【非特許文献9】
A.Hebert et al., J.Immunol. 145 3033頁 1990年
【非特許文献10】
Hebert CA.et al.,J.Immunol.145 3033頁 1990年
【非特許文献11】
Nakagawa H.et al., FEBS Lett.282 412頁 1991年
【非特許文献12】
Padrines M.et al.,FEBS Lett.352 231頁 1994年
【非特許文献13】
勝沼信彦 細胞内タンパク質分解 東京化学同人 10−12  1992
【非特許文献14】
Maciewiczら Collagen Relat. Res.  295−304 1987,
【非特許文献15】
Masonら Biochem.Journal 257 125−129 1989
【非特許文献16】
Masonら Biochem. Journal 248 449−454 1987
【非特許文献17】
Masonら Biochem. Journal 240 373−377 1986
【非特許文献18】
Josephら Nucleic Acids Reserch 15 3186 1987
【非特許文献19】
Masonら Biochem. Journal 248 449−454 1987
【非特許文献20】
Josephら Nucleic Acids Reserch 15 3186 1987
【非特許文献21】
Josephら、Journal of Clinical Investigation、81 1621−1629 1988
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこの課題を解決すべく前駆体型IL−8のN末端アミノ酸5残基を正確に切断する酵素を同定し、前駆体型IL−8の成熟型IL−8への変換方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前駆体型IL−8の成熟型IL−8の変換反応を触媒する酵素を見出すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成させた。
【0012】
すなわち、本発明は前駆体型インターロイキン−8をカテプシンLで処理することにより成熟型インターロイキン−8を製造することを特徴とする成熟型インターロイキン−8の製造法である。そして、このカテプシンLとしてはヒト線維芽細胞由来のカテプシンLが挙げられる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明によって得られるIL−8は高純度のN末端が単一な成熟型IL−8である。
カテプシンLはリソソームに局在するシステインプロテアーゼの一種で、主にリソソーム中でタンパク質の分解に係っている(非特許文献13参照)。これまでのin vitroの実験から、カテプシンLがコラーゲンやエラスチンをも基質にしうることが報告された(非特許文献14、非特許文献15)。カテプシンLは細胞内ばかりでなく、細胞外にも成熟型およびプロ体として分泌することが知られているが、細胞外での役割についてそれほど明らかにされていない。恐らく、細胞外マトリックスタンパク質の分解に関与し、病態とも関係があることが考えられている(非特許文献16参照)。
【0014】
ヒトカテプシンLのプレプロ体は、333個のアミノ酸残基からなり(分子量38,000 Da)、前駆体(プロ体)はN末端1−17残基が除去されたものである。すなわち、18−333残基を含み(316個のアミノ酸残基で分子量36,000 Da)、さらにN末端の18−113残基が除去され、成熟型のカテプシンLが生成する(221個のアミノ酸残基で分子量30,000 Da.、非特許文献17参照)。成熟型のカテプシンLについては、N末端アミノ酸が一つ多い222個のアミノ酸からなるとの報告もある(非特許文献18参照)。
【0015】
ヒトカテプシンLのプレプロ体のアミノ酸配列を配列番号2に示す。Masonら(非特許文献19参照)が報告している成熟型カテプシンLのアミノ酸配列を配列番号3に示す。さらに、Josephら(非特許文献20参照)が報告している成熟型カテプシンLのアミノ酸配列を配列番号4に示す。
【0016】
カテプシンLの活性を測定する際に使われる合成基質としてベンジルキシカルボニル−アリギニン−2−ナフチルアミドが知られている。この基質はアルギニンのC末端で切断されることによって発色される。すなわちカテプシンLがアルギニンのC末端で切断されることは周知の事実である。しかしながら、カテプシンLは典型的なエンドペプチターゼ活性を有し、特定のアミノ酸を認識して切断する酵素ではない。事実、ミオシンH鎖を切断する場合、アルギニン以外でも、リシン、グルタミン、ヒスチジン、グリシン、チロシンのC末端側を切断する。また、77IL−8には6つのアルギニン(Arg)を有しており、Arg−Serのみを特異的に切断することは到底推定できない。
【0017】
また、これまでカテプシンL成分による前駆体型IL−8の成熟型IL−8の変換活性についてはまったく知られておらず、本発明によってその活性が初めて明らかにされた。すなわち本発明は、カテプシンLを用いた前駆体型IL−8の成熟型IL−8の製造方法に関する。
【0018】
本発明によって使用されるカテプシンLは、ヒト培養細胞の細胞培養によって得ることができるもののほか、すでにそのcDNAがクローニングされて配列番号5のとおり全塩基配列が決定されているので(非特許文献21参照)、いわゆる遺伝子組換え技術を応用して組換え型タンパク質として得られたものであってもよい。
【0019】
ヒト培養細胞は、カテプシンLを産生する能力を有する各種の正常組織由来細胞、あるいは株化細胞のいずれでも対象となるが、好ましくは線維芽細胞、上皮細胞、白血球が用いられるが、さらに好ましくは線維芽細胞が用いられる。動物細胞の培養方法としては、IL−1、TNFなどのサイトカイン類、Con A、PHAなどのレクチン類、LPS、あるいは合成核酸などの誘導刺激剤を用いて産生せしめたものが望ましい。特に望ましくは、ヒト細胞の中でも線維芽細胞を合成核酸で刺激したものが良い(特許文献3)。
【0020】
遺伝子組み替え技術を利用してカテプシンLを調製する場合には、宿主細胞として、CHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞、マウスC127細胞などの哺乳類動物細胞、カイコ、夜盗蛾などの昆虫細胞、大腸菌、枯草菌、酵母などの微生物などを用いることができる。さらにトランスジェニック動物を宿主とする場合には、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、ブタ、ウシなどを用いることができる。
【0021】
このようにして調製されたカテプシンLを含む細胞培養上清、虫体抽出液、菌体抽出液、生体体液などを原料として種々のクロマトグラフィーにより、カテプシンLを精製分離することができる。用いるクロマトフラフィーは、カテプシンLに親和性を有するものであればいずれでもよいが、例えば、二酸化ケイ素(シリカ)やリン酸カルシウムを吸着素材とするカラム、ヘパリン、色素、レクチン、疎水性のリガンドを固定化したカラム、金属キレートカラム、イオン交換カラム、ゲルろ過カラムなどである。
【0022】
本発明において用いるカテプシンLは、通常は該酵素含有溶液として用いるが、その他当該酵素を担体に固定した固定化酵素としても用いることができ、その使用態様を限定するものではない。
【0023】
カテプシンLを含有する抽出液を用いて前駆体型IL−8を成熟型IL−8に変換する場合、pH3〜7、好ましくはpH4〜6で行う。変換反応は2〜40℃で行うことができ、37℃で行うことがより好ましい。変換反応に要する時間は酵素活性、温度、pHに依存するが、通常カテプシンL濃度0.2〜20μg/mlの間で2〜40℃で、1時間〜14日間インキュベーションすることで満足する結果が得られる。より好ましくは、pH4〜6で37℃で2〜7日間のインキュベーションであるが、これに限定されない。IL−8溶液はIL−8濃度が10μg/ml〜5,000μg/mlであるものが用いられるが、これに限定されるものではない。
【0024】
本発明でN末端の異なるIL−8の定量はトリシンゲルを用いたSDS−PAGE (トリシン−SDS−PAGE、Schagger, H. Anal. Bichem. 166 368頁 1987年)を行い、クマシーブリリアントブルー染色後、デンシトメータなどを用いて、バンドの濃度を測定する方法,N末端アミノ酸シークエンサーを用いてアミノ酸含量を測定する方法がある。
【0025】
本発明ではpH処理してもなお電気泳動による分析でわずかに検出され残存が示された分子量の異なるIL−8をさらに低減化するために、陽イオン交換クロマトが有効である。
【0026】
72IL−8を得る場合わずかに77IL−8が含まれる場合には酸性で陽イオン交換体に吸着し,吸着したIL−8が担体より溶出されない濃度のNaClを含む酸性液で洗浄する。そのまま、中性の溶液で洗浄し、イオン強度の上昇により、IL−8を担体より溶出させる。IL−8を吸着した担体を酸性緩衝液で洗浄することによりIL−8の溶出順序は77IL−8、続いて72IL−8となる。しかもこの順番の方が72IL−8を得やすい。ここで用いる陽イオン交換体は、カルボキシル基,スルホン酸基,リン酸基を結合した担体を指し、担体の骨格としてはセルロース,アガロース,デキストランなどを材料とする多糖体、及びポリビニルアルコール,スチレンジビニルベンゼン重合体などの合成高分子系、などいずれでも良い。
【0027】
このようにして得られたIL−8精製標品は、通常十分に高純度として得られるが、必要に応じてさらに純度を向上させるには、アルキル基(C1〜C18)などを有する担体をカラムに充填した逆相系高速液体クロマトグラフィーを用いることができ、また、後段に陽イオン交換体、シリカ系吸着担体精製法を組み合わせることができる。これは、濃縮を目的とする事もできる。
目的に応じて脱塩を行いたい場合は、脱塩カラムなどの使用も考えられる。
【0028】
本発明で対象とするIL−8は、次の方法により定量することができる。1次抗体としてヤギ抗IL−8ポリクローナル抗体、2次抗体としてペルオキシダーゼ標識したマウス抗IL−8モノクローナル抗体を組み合わせるサンドイッチ法による酵素免疫測定法により定量した。
【0029】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
線維芽細胞によるIL−8の産生
20Lのガラス製培養槽を用いて16Lの5%新生子牛血清を含むイーグルMEM培地中で細胞数がおよそ10個/mlになるようにヒト線維芽細胞を培養した[使用したマイクロキャリア:”サイトデックス1”(ファルマシア社),37℃]。その後、培地を0.1%カルボキシメチルセルロースを含む無血清イーグルMEM培地16Lに交換し、100国際単位/mlのヒト天然型インターフェロンβを添加した。翌日さらにポリI:ポリC 10mg/Lを添加した。その2時間後、産生培地としての1%メチルセルロースを含むイーグルMEM培地に置換し、8日間さらに培養を続けた。撹拌を停止してマイクロキャリアを沈降させた後、上清を得た。抗IL−8抗体を用いた酵素免疫測定法により5μg/mlのIL−8の存在が確認された(図1)。図1において、写真は8日目の培養上清を、シリカクロマトグラフィー、逆相−HPLCによって精製後、トリシン−SDS−PAGEを行ったものを示す。
【0030】
実施例2
77IL−8および72IL−8の精製方法
実施例1で得た培養上清液中に含まれるIL−8は77IL−8と72IL−8が4:1で含まれていることが、SDS−PAGE(図1)、N末端アミノ酸配列分析、TOFMAF分析(図2)より明らかとなった。77IL−8を得る場合、16Lの培養上清液を100mlのシリカカラムに加え、1M NaClを含む10mMリン酸ナトリウム緩衝液400mlで順次洗浄を行ってから、20mMのHCl(pH2)を通じることでIL−8を含む画分を回収した。溶出液に0.1ボリュームの50mMリン酸緩衝液pH7.0を加え中和を行った。これに1/20容量の酢酸を加え、Source15S(アマシャム・ファルマシアバイオテク社製)を用いた陽イオン交換カラム(内径11mm x 110mm、11mlベッドボリューム)に適用した。カラムはあらかじめ、50mM酢酸緩衝液pH4.0で平行化した。適用後、カラムは0.45M NaClを含む50mM酢酸緩衝液で洗い、NaCl濃度を0.45Mから0.8Mまで上昇させることにより、IL−8の溶出を行った。溶出したIL−8を20mMリン酸緩衝液pH7.2で透析後、再度、20mMリン酸緩衝液pH7.2で平行化した陽イオン交換カラムに適用した。100〜250mMのNaClグラジエントを用いることにより、IL−8を溶出した。溶出したIL−8の濃度は2mg/mlで、約20%の72IL−8が含まれていた。
【0031】
72IL−8のを得るためには、シリカカラムからの77IL−8及び72IL−8を含む回収液をpH6.0に調整し、37℃で3日間インキュベーションすることにより、77IL−8の72IL−8への変換反応を行った。変換により、トリシン−SDS−PAGEによる解析では、77IL−8は検出されず、72IL−8のみが検出された。以後、77IL−8の精製方法と同様に精製を行った。2mg/mlの濃度の72IL−8が得られた。
【0032】
実施例3
77IL−8の72IL−8の変換活性の測定方法
適量のサンプルに1/10量の0.5Mリン酸緩衝液pH6.0を加え、さらに0.5N NaClもしくは0.5N HClを微量添加してpH6.0±0.1に調整した。このサンプル190μLを1.5mlエッペンドルフチューブに分注し、2μLの10%NaNを加え、さらに77IL−8を20μg加えた。攪拌後、37℃下でインキュベーションを行った。インキュベーション直前、および直後、反応液30μLを取り出し、等量のサンプルバッファー(8%SDS、24%グリセロール、0.1Mトリス緩衝液pH6.8、0.6%ブロモフェノールブルー)を添加して混合し、16%トリス/トリシンゲルシステム(テフコ社製Peptide PAGE mini,トリシン−SDS−PAGEと呼ぶ)を用いて電気泳動した。1レーン当たり20μLをロードし、泳動終了後クマシー・ブリリアント・ブルーによりゲル中のタンパク質を染色した。77IL−8から72IL−8へのバンドのシフトより、変換活性をの有無を確認した。
【0033】
実施例4
変換酵素の精製
線維芽細胞培養上清160Lを400mlのシリカカラム(マイクロビーズシリカゲルMB−5D、富士シリシア化学社製)に適用した後、20mMHClで溶出を行い(図3)、直ちに1/10量の0.5Mリン酸緩衝液pH7.0を添加して中和した。溶出フラクションの内、SF−3、4に活性が含まれた(図4)。図4において、変換活性の測定は、37℃で、0.5時間、2時間インキュベーションしたのち、トリシン−SDS−PAGEしたものである。このフラクションを、あらかじめ20mMKHPO/NaHPO緩衝液pH6.0で平衡化したハイドロキシアパタイトカラム(バイオラッド社製Bio Gel HT, φ2x6cm)に適用し、平衡化液でカラムを洗浄後、100mM、200mM、500mMKHPO/NaHPO緩衝液pH6.0を用いて段階的溶出を行った(図5)。
【0034】
変換活性は200mMと500mMKHPO/NaHPO緩衝液pH6.0(HF−2,  HF−3  図6)にあった。図6においては、カラム適用液(Ap)、素通り液(BT)、洗浄液(W)、溶出フラクション(HF−1〜3)を2倍(x2)もしくは5倍(x5)に20mMリン酸緩衝液で希釈後、37℃で1時間培養しトリシン−SDS−PAGEを行ったものを示す。HF−2とHF−3を混合し、4Lの20mMリン酸緩衝液pH6.0で透析後、Con Aセファロースカラム(アマシャム・ファルマシア社製Con AセファロースCL6B、φ1.4x13cm)に適用した。Con Aセファロースカラムはあらかじめ、0.2M NaCl, 1mM MnCl, 1mMCaClを含む20mMリン酸緩衝液pH6.0で平衡化した。適用後、20mMリン酸緩衝液pH6.0および0.5M NaCl, 1mM MnCl, 1mM CaClを含む20mMリン酸緩衝液pH6.0でカラムを洗浄した。溶出は、0.6M α−メチルD−マンノシドを含む20mMリン酸緩衝液pH6.0で行った(図7)。強い変換活性がCF−2に検出された(図8)。図8においては、カラム適用液(Ap)、素通り液(BT)、洗浄液(W)、溶出フラクション(CF−1〜3)を20倍(x20)に20mMリン酸緩衝液で希釈後、37℃で1時間培養しトリシンSDS−PAGEを行ったものを示す。この活性フラクションをセファアクリルS−100(アマシャム・ファルマシア社製、φ2.6x60cm)を用いてゲルろ過を行った(図9)。移動相として、0.2M NaClを含む20mMリン酸緩衝液pH6.0を用いた。GF−13、14に強い変換活性が検出された(図10,図11)。なお、図10においては、カラム適用液(Ap)およびゲルろ過フラクションを5倍希釈し、37℃で1時間インキュベーションし、トリシン−SDS−PAGEを行ったものを示し、図11においては、カラム適用液(Ap)およびゲルろ過フラクションを20倍希釈し、37℃で1時間インキュベーションし、トリシン−SDS−PAGEを行ったものを示す。このフラクションを20mMリン酸緩衝液pH6.0で透析し、陰イオン交換クロマトを行った(図12)。すなわち、DEAE−5PW(東ソー社製、φ7.5mmx7.5cm)をウォーターズ社製高速液体クロマトグラフィーWaters 600に取り付けて行った。適用時の流速は0.1ml/min、適用後流速を0.5ml/minに設定し、180分間でNaCl濃度を0.4Mまで上昇させてカラムに吸着したタンパク質の溶出を行った。変換活性はDF−14〜21まで広範に検出された(図13)。フラクションのSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE、UK Laemmli 227 680−685 Nature 1970)を行ったところ、活性フラクションからは32kDaのバンドが検出された(図14)。活性フラクションDF−21を約0.2μg用いて18μgの77IL−8とインキュベーションしたところ、時間に応じて低分子側への経時的なバンドシフトが観察された(図15)。TOFMAS分析から、反応生成物が72IL−8であることを確認した(図17)。
【0035】
実施例5
変換酵素の同定
変換活性を指標に精製を行い、電気泳動上ほぼ単一バンドのフラクション(DF−21)を得ることができたので、N末端アミノ酸配列分析を行った。分析にはプロテインシーケンサーG−1000A、およびPTHアナライザーを用いて行った。決定したN末端の10アミノ酸配列は、配列番号1のとおりであった。この配列は、ヒトカテプシンLの配列に完全に一致した(L. Joseph他、Nucleic Acids Research 15 3186, 1987)。この酵素がカテプシンLであることをさらに実証するために、変換活性を有するフラクション(GF−13,14)をSDS−PAGE後、PVDF膜に転写し、ウサギ抗ヒトカテプシンL抗体(4.5μg/ml、Anthens R and T社製、品番17−0518−01)およびヒツジ抗ヒトカテプシンL抗体(4.0μg/ml、Biogenesis社製、品番1911−0507)との反応性を調べた。2次抗体として、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)標識抗ウサギIgG(1,000倍希釈、アマシャム・ファルマシア社製)、HRP標識抗ヒツジIgG(500倍希釈、ICN社製)。抗体と反応させる前に、転写後の膜を5%スキムミルク/TBS(20mMTris・HCl、0.5MNaCl)によりブロッティングした。どちらの抗体も32kDaにバンドが検出された(図15)。また、ヒト肝由来のカテプシンL(Calbiocem社製、品番219402)を1μg/0.2mlで77IL−8と反応させたところ、インキュベーション時間に応じて72IL−8への変換が観察された(図16)。変換したIL−8が72IL−8であることをTOFMASを用いて確認できた(図18)。
【0036】
実施例6
シリカクロマトフラクション中の変換酵素の分析
変換活性は培養上清中には観察されず、培養上清をシリカカラムにかけて回収されてはじめて検出される。シリカクロマトフラフィーにより得られたフラクション(SF−3,4)に含まれる変換酵素がカテプシンLであるかを知るために、プロテアーゼ阻害剤を用いた分析を行った。SF−3,4をpH6.0に調整後、その200μLにそれぞれのプロテアーゼ阻害剤を添加し、37℃で2時間インキュベーションを行った。インキュベーション前後のサンプルをトリシン−SDS−PAGE分析し、77IL−8から72IL−8への変換活性を算出した。
変換率(%)=100x(77IL−8のバンドの濃度)/(77IL−8のバンドの濃度+72IL−8のバンドの濃度)
用いた阻害剤の濃度と溶媒の以下に示した。
ADC:アンチパイン・ヂヒドロクロライド(Antipain dihydrochloride)50 ug/ml、H
ベスタチン(Bestatin):40 ug/ml (130 uM)、メタノール
チモスタチン(Chymostatin): 1 ng/ml、DMF
E64:1ug/ml、メタノールとHO(1:1)
ロイペプチン(Leupeptin):0.5ug/ml (1 uM)、H
フォスフォラミドン(Phosphoramidon):10 ug/ml、H
ペフアブロック(Pefabloc) SC:4−[2−アミノエチル]ベンゼンスルフォニル・フロライド、1ng/ml、メタノール
EDTA−Na2:0.2 mg/ml、H
アプロチニン(Aprotinin):1ug/ml、H
3,4−DI:3,4−ジクロロロイソコウマリン 10 ug/ml、DMF
pA−PMSF:(4−アミノフェニル)−メタンスルフォニルフロライド 10 ug/ml、H
TLCK:L−1−クロロ−3−[4−トシルアミド]−7−アミノ−2−ヘプタノン−HCl 50 ug/ml、H
TPCK:L−1−クロロ−3−[4−トシルアミド]−4−フェニル−2−ブタノン 100 ug/ml、HODMF:ジメチルスルホアミド
MeOH:メタノール
【0037】
その結果、ADC、E−64など、システインプロテアーゼを阻害する薬剤により、変換活性は完全に阻害された。しかしながら、セリンプロテアーゼを阻害するペフアブロック SC、3,4DIC、pA−PMSF、アプロチニンや、アミノペプチターゼを阻害するベスタチン、メタロプロテアーゼを阻害するフォスフォラミドンでは活性の一部しか阻害しなかった(図19)。すなわち、シリカクロマトグラフィー回収フラクション中でみられた変換酵素はシステインプロテアーゼであることが示唆され、変換酵素がカテプシンLであることと一致した。
【0038】
比較例1
カテプシンBによる77IL−8の消化
実施例4記載のシリカクロマトグラフィーにより得られたフラクション(SF−3,4)中の変換活性は、システインプロテアーゼであることが示唆された。そこで、同じシステインプロテアーゼであるヒトカテプシンBの精製標品(シグマ社製カタログ番号C6286)を用いて77IL−8が72IL−8に変換されるかいなかを調べた。0.1uのヒト肝由来のカテプシンBを13μgの77IL−8と37℃下にて最長5日間までインキュベーションし、トリシン−SDS−PAGEによって反応性生物を観察した。77IL−8のバンドは77IL−8と72IL−8との間にシフトしたが、72IL−8と同じ位置にはバンドは現れなかった。このことから、カテプシンBは77IL−8の72IL−8への変換活性を有していないものと考えられた。
【0039】
【発明の効果】
本発明によりN末端が単一でしかも高純度のIL−8を得るための製造法の提供が可能となる。
【0040】
【配列表】
Figure 2004113124
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【図面の簡単な説明】
【図1】IFN−βプライミング、polyI:polyC刺激後、8日間培養し、培養上清中のIL−8濃度の経日変化を表した図である。
【図2】培養8日目の上清をシリカ担体および逆相−HPLCによって精製後、0.1ugをMALDI−TOFMASによって分子量を分析した図である。
【図3】培養上清をシリカビーズに吸着後、20mMHClによって溶出させたときの280nmの吸収(A)を連続的にモニタリングした図
【図4】培養上清をシリカビーズに吸着後、20mMHClによって溶出させたときの各フラクション(SF−1〜5)の変換活性をSDS−PAGEによって調べた図である。
【図5】シリカクロマトグラフィーの活性フラクション(SF−3)をハイドロキシアパタイトクロマトグラフィーを行った。KH2PO4/Na2HPO4の段階的溶出を280nmで連続的にモニタリングした図。
【図6】シリカクロマトグラフィーの活性フラクション(SF−3)をハイドロキシアパタイトクロマトグラフィーを行い、KHPO/NaHPOの段階的溶出の活性測定した図である。
【図7】ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィーの活性フラクション(HF−2、3)をCon Aクロマトグラフィーを行った。0.6MαメチルDマンノシドによる溶出を280nmで連続的にモニタリングした図である。
【図8】ハイドロキシアパタイトクロマトグラフィーの活性フラクション(HF−2、3)をCon Aクロマトグラフィーを行い、0.6MαメチルDマンノシドによる溶出フラクションを活性測定した図である。
【図9】Con Aクロマトグラフィーの活性フラクション(CF−2)を濃縮後、ゲルろ過を行った時の280nmで連続的にモニタリングした図である。
【図10】Con Aクロマトグラフィーの活性フラクション(CF−2)を濃縮後、ゲルろ過を行った時の活性測定した図である。
【図11】Con Aクロマトグラフィーの活性フラクション(CF−2)を濃縮後、ゲルろ過を行った時の活性測定した図である。
【図12】ゲルろ過の活性フラクション(GF−13、4)の陰イオン交換クロマトグラフィーを行い、280nmで連続的にモニタリングした図である。
【図13】ゲルろ過の活性フラクション(GF−13、4)の陰イオン交換クロマトグラフィーを行った。適用液(Ap)を20倍希釈、溶出液(DF−10〜25)を5倍希釈し、37℃で13時間インキュベーション後、SDS−PAGEを行った図である。
【図14】ゲルろ過の活性フラクション(GF−13、4)の陰イオン交換クロマトグラフィーを行い、その活性フラクションのトリシン−SDS−PAGEを行った図である。
【図15】ゲルろ過フラクション(GF−13、14)をSDS−PAGE後ブロッティングし、ウサギ抗ヒトカテプシンL抗体およびヒツジ抗ヒトカテプシンL抗体を用いたウェスタンブロッティング解析を行った図である。
【図16】陰イオン交換クロマトグラフィーによる溶出フラクション(DF−21、0.2μg;アミノ酸分析より算出)とヒト肝由来カテプシンL(1μg)を18μgの77IL−8と37℃でインキュベーションした。経時的にサンプリングし、反応生成物をトリシン−SDS−PAGEにより分析した図である。
【図17】図16のDF−21から得られた反応生成物をTOFMAS分析した図である。
【図18】図16のヒト肝由来カテプシンLから得られた反応生成物をTOFMAS分析した図である。
【図19】線維芽細胞培養上清のシリカクロマトグラフィによる活性フラクション(図2のSF−3)に、プロテアーゼ阻害剤を添加してインキュベーションした後、変換したIL−8をトリシン−SDS−PAGEにより観察した図である。変換率を数値で表した。

Claims (2)

  1. 前駆体型インターロイキン−8をカテプシンLで処理することにより成熟型インターロイキン−8を製造することを特徴とする成熟型インターロイキン−8の製造法。
  2. カテプシンLがヒト線維芽細胞由来のものである請求項1記載の成熟型インターロイキン−8の製造法。
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