JP2004112472A - 動画像処理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】伝送過程で混入された伝送誤りによって高解像度画像の再生が影響されるのを防ぐようにする。
【解決手段】動画像受信復号化端末3は、高解像度画像符号化データの復号処理に際して、参照すべき低解像度画像符号化データに伝送誤りが混入されていた場合、復号処理を中止し、該伝送誤りが混入された低解像度画像符号化データを参照せずに復号可能なデータから復号処理を再開する。また、動画像受信復号化端末3は、高解像度画像符号化データの復号処理に際して、該高解像度画像符号化データに伝送誤りが混入されていた場合、復号処理を中止し、該伝送誤りが混入された高解像度画像符号化データを参照せずに復号可能なデータから復号処理を再開する。
【選択図】 図1
【解決手段】動画像受信復号化端末3は、高解像度画像符号化データの復号処理に際して、参照すべき低解像度画像符号化データに伝送誤りが混入されていた場合、復号処理を中止し、該伝送誤りが混入された低解像度画像符号化データを参照せずに復号可能なデータから復号処理を再開する。また、動画像受信復号化端末3は、高解像度画像符号化データの復号処理に際して、該高解像度画像符号化データに伝送誤りが混入されていた場合、復号処理を中止し、該伝送誤りが混入された高解像度画像符号化データを参照せずに復号可能なデータから復号処理を再開する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、MPEG−4ビデオ等の動画像の処理を行う動画像処理システムに関し、特に、伝送過程で混入された伝送誤りによって高解像度画像の再生が影響されるのを防ぐことを可能にした動画像処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、この種のMPEG−4ビデオ等の動画像処理システムにおいては、符号化データの一部を復元しても画像を復元可能にするスケーラビリティ機能が知られている。
【0003】
このスケーラビリティ機能は、インターネットや狭帯域無線網によるビデオ配信、ビデオデータベースブラウジングにとって重要な機能である。
【0004】
特に、現在のインターネットでは、伝送帯域に関するネットワークサービス品質が保証されていないため、高い符号化速度で動画像を安定に伝送することが難しい。
【0005】
また、動画像復号をソフトウェア処理で実現することが一般的になりつつあり、処理機能が低い端末では受信した符号化データを全て復号できない場合も危惧される。
【0006】
そこで、低解像度と高解像度の2種類のデータを用意しておき、ネットワークや端末の状態が良いときは高解像度の動画像を復号し、状態が悪くなった場合は画質を破綻させることなく低解像度画像の品質を保証することが考えられる。
【0007】
MPEG−4ビデオは、このような状況を想定して時空間スケーラビリティの機能を提供している。
【0008】
ところで、MPEG−4では低解像度画像の符号化にはエラー耐性機能を持たせることが可能であるが、高解像度画像の符号化ではエラー耐性機能を持たせていない。
【0009】
従って、例えば、低解像度画像の復号結果を用いて高解像度画像を予測符号化された場合、受信復号化側では、受信した低解像度画像の符号化データ中に伝送誤りが挿入されていると、その伝送誤りで劣化した低解像度画像の補完を行うエラーコンシールメント処理を施している。
【0010】
ところが、他方、高解像度画像に対しては、そのエラーコンシールメント処理が施された低解像度画像を参照して高解像度画像の復号化処理を行っているため、高解像度画像に、上記コンシールメント処理された低解像度画像の影響が発生し、画像品質が低下してしまう。
【0011】
また、従来では、受信復号側で、受信した高解像度画像の符号化データ中に伝送誤りが挿入されている場合の上記伝送誤りに対する対処方法については何等規定されていない。
【0012】
このため、高解像度の符号化画像データに伝送誤りが挿入されていると、高解像度画像として表示しているにもかかわらず、画像品質が悪くなってしまう。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如く、従来では、低解像度画像の復号結果を用いて高解像度画像を予測符号化された場合、受信復号化側で、受信した低解像度画像の符号化データ中に伝送誤りが挿入されていると、その伝送誤りで劣化した低解像度画像の補完を行うエラーコンシールメント処理を施し、他方、高解像度画像に対しては、そのエラーコンシールメント処理が施された低解像度画像を用いて高解像度画像の復号化処理を行っているため、高解像度画像に、上記コンシールメント処理された低解像度画像の影響が発生し、画像品質が低下してしまうという不都合があった。
【0014】
また、従来では、受信復号側で、受信した高解像度画像の符号化データ中に伝送誤りが挿入されている場合の上記伝送誤りに対する対処方法については何等規定されていないため、高解像度の符号化画像データに伝送誤りが挿入されていると、高解像度画像として表示しているにもかかわらず、画像品質が悪くなってしまうという不都合があった。
【0015】
そこで、本発明は上記実状を鑑み、伝送過程で混入された伝送誤りによって高解像度画像の再生が影響されるのを防ぐことが可能な動画像処理システムの提供を目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、入力画像から低解像度画像符号化データと高解像度画像符号化データとを生成し、それら符号化データを多重化して送信する動画像符号化送信端末と、前記動画像符号化送信端末からの多重化データを受信して前記低解像度画像符号化データと前記高解像度符号化データとを分離し、前記低解像度画像符号化データを復号すると共に、前記高解像度画像の復号処理に際しては前記低解像度符号化データを参照する動画像受信復号化端末とを具える動画像処理システムであって、前記動画像受信復号化端末は、前記高解像度画像符号化データの復号処理に際して、参照すべき前記低解像度画像符号化データに伝送誤りが混入されていた場合、復号処理を中止し、該伝送誤りが混入された低解像度画像符号化データを参照せずに復号可能なデータから復号処理を再開することを特徴とする。
【0017】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記動画像受信復号化端末は、前記高解像度画像符号化データの復号処理に際して、該高解像度画像符号化データに伝送誤りが混入されていた場合、復号処理を中止し、該伝送誤りが混入された高解像度画像符号化データを参照せずに復号化可能なデータから復号処理を再開することを特徴とする。
【0018】
また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記動画像受信復号化端末は、前記低解像度画像符号化データに伝送誤りが混入されていた場合、エラーコンシールメント処理中フラグをオンにし、前記高解像度画像符号化データの復号処理を中止することを特徴とする。
【0019】
また、請求項4の発明は、請求項1又は3の発明において、前記動画像受信復号化端末は、前記エラーコンシールメント処理が完了した後、前記フラグをオフにし、前記高解像度画像符号化データの復号処理を再開することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明に係わる動画像処理システムを適用した動画像処理システム100の一構成例を示す図である。尚、この動画像処理システムは、符号化データの一部を復元しても画像を復元可能にするスケーラビリティ機能を具えている。
【0022】
図1に示すように、この動画像処理システム100は、大きくは、動画像符号送信端末1と、無線通信網2と、動画像受信復号化端末3とを具えて構成される。
【0023】
ここで、動画像符号化送信端末1は、MPEG−4ビデオ等の動画像データを上記無線通信網2を介して上記動画像受信復号化端末3に送信する。尚、この送信端末1は、例えば、動画像を提供するサービス業者に設置されるサーバ装置などである。
【0024】
また、無線通信網2は、無線基地局、交換局、通信回線等から構成される。
【0025】
動画像受信復号端末3は、上記動画像符号送信端末1から上記無線通信網2を介して送信されてきたMPEG−4等の動画像データを受信して再生する端末である。尚、この受信端末3は、例えば、上記サービス業者が提供するサービスを利用する利用者が所持する携帯電話機や携帯情報端末であり、この場合、MPEG−4ビデオ等の動画像を処理する機能を有する。
【0026】
図2は、上記図1に示した動画像処理システム100の詳細な構成を示す図であり、この場合、動画像符号化送信端末1と動画像受信復号化端末3の内部構成を詳しく示している。尚、この図2の実施例では、MPEG−4ビデオ等の動画像処理に係わる機能ブロックのみを示し、他の構成は省略している。また、この実施例では、スケーラビリティ機能として、時間当たりの画面数すなわち時間解像度に差をつける時間スケーラビリティ機能を具えている場合を例にしている。
【0027】
図2に示すように、動画像符号化送信端末1は、MPEG−4等の動画像処理に係わる構成として、画像入力インタフェース部101と、前処理部102と、下位レイヤ符号化部103と、中間処理部104と、上位レイヤ符号化部105と、多重化処理部106と、通信部107とを具えて構成される。
【0028】
ここで、画像入力インタフェース部101は、符号化送信対象となる動画像を入力するインタフェース部である。
【0029】
前処理部102は、上記画像入力インタフェース部101からの入力画像を高フレームレート画像(高解像度画像)用と、低フレームレート画像(低解像度画像)用とに分ける。
【0030】
下位レイヤ符号化部103は、上記前処理部102からの低フレームレート画像用の画像を入力し、通常の符号化アルゴリズムで符号化処理を施し、VOL(Video Object Layer:複数のフレームから構成されるデータ)0のビットストリームを形成して後述の多重化処理部106に出力すると共に、該符号化処理した後の低フレームレート画像の再生画像を中間処理部104に出力する。
【0031】
中間処理部104は、フレームバッファを有し、下位レイヤ符号化部103から入力した再生画像(符号化された低解像度画像を復号した復号画像)をバッファリングし、この再生画像から予測画像を生成し、後述の上位レイヤ符号化部105に入力する。
【0032】
上位レイヤ符号化部105は、上記中間処理部104から入力した予測画像と、上述の前処理部102から入力された高フレームレート画像用の画像とから高フレームレート画像の符号化処理を施し、VOL1のビットストリームを形成して多重化処理部106に出力する。
【0033】
多重化処理部106は、上記下位レイヤ符号化102からのVOL0のビットストリームと、上記上位レイヤ符号化部105からのVOL1のビットストリームを入力し、これら2つのビットストリームを多重化して通信部107に出力する。
【0034】
通信部107は、上記多重化処理部106から入力した多重化データを所定の通信プロトコルに応じて変換処理を施して通信網2へ送信する。
【0035】
また、他方、動画像受信復号化端末3は、無線通信部301と、分離化処理部302と、下位レイヤ復号化部303と、中間処理部304と、上位レイヤ復号化部305と、後処理部306と、表示部307とを具えて構成される。
【0036】
ここで、無線通信部301は、無線通信網2及びアンテナを介して上記動画像符号化送信端末1から多重送信されてきた多重化データを受信する。
【0037】
分離化処理部302は、上記無線通信部301にて受信した多重化データから低フレームレート画像のVOL0ビットストリームと、高フレームレート画像のVOL1ビットストリームとに分離して後段の下位レイヤ復号化部303及び上位レイヤ復号化部305に出力する。
【0038】
下位レイヤ復号化部303は、上記分離化処理部302からの低フレームレート画像のVOL0ビットストリームデータに通常の復号化処理を施し、中間処理部304と後処理部306の両方に出力する。
【0039】
尚、本実施例では、この下位レイヤ復号化部303は、エラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段303aを具える。
【0040】
具体的に、エラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段303aは、下位レイヤの低フレームレート画像に伝送誤りが混入されていた場合、該伝送誤りで劣化した低解像度画像の補完を行うエラーコンシールメント処理を行うが、この時、エラーコンシールメント処理中である事を上位レイヤ復号化部305に通知する為のフラグを「オン」とし、上位レイヤ復号化部305の下位レイヤエラー対処制御手段305bに通知する。
【0041】
また、このエラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段303aは、当該エラーコンシールメント処理が完了した時点で上位レイヤ復号化部305に対してエラーコンシールメント処理が完了した旨を通知するフラグを「オフ」とし、上記上位レイヤ復号化部305の下位レイヤエラー対処制御手段305bに通知する。
【0042】
中間処理部304は、フレームバッファを有し、上記下位レイヤ復号化部303から入力される低フレームレート画像をバッファリングすると共に、この低フレームレート画像から予測画像(低解像度の復号画像)を生成し、後述の上位レイヤ復号化部305に出力する。
【0043】
上位レイヤ復号化部305は、上記分離化処理部302から出力される高フレームレート画像のVOL1ビットストリームデータと、上記中間処理部304から入力される予測画像から高フレームレート画像の復号化処理を行う。
【0044】
尚、本発明では、この上位レイヤ復号化部305は、上位レイヤエラー対処制御手段305aと、下位レイヤエラー対処制御手段305bとを具える。
【0045】
具体的に、上位レイヤエラー対処制御手段305aは、高フレームレート画像中に伝送誤りがあった場合に該伝送誤りのあったフレーム画像の復号処理を中止し、該伝送誤りのあったフレーム画像を参照しないフレーム画像[例えば、次のI−VOP(Intra Video Object Plane)又は下位レイヤの再生画像を参照画像とするVOP]までスキップしてから復号処理を開始する。
【0046】
また、下位レイヤエラー対処制御手段305bは、上述の下位レイヤ復号化部303のエラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段303aから通知されるフラグ「オン」、またはフラグ「オン」及び「オフ」情報に基づいて高解像度画像の復号処理の中止及び復号処理の再開処理を制御する。
【0047】
後処理部306は、ネットワークや端末の状態に応じて、後段の表示部307を用いて高解像度画像の再生表示か、低解像度画像の再生表示を行う。また、低解像度画像の再生にあっては、フレームレートをあげて後段のディスプレイ307にて表示を行う。尚、上述のように、高解像度画像の復号処理を中止している間には、下位レイヤのみとする。即ち、低解像度画像の再生のみを行なうようにする。
【0048】
尚、上記図1に示した例では、送信側の動画像符号送信端末1には、MPEG−4ビデオ等の動画像を符号化して送信する為の送信側の機能のみを示し、受信側の動画像受信復号端末3には、MPEG−4ビデオの動画像を受信して復号化する為の受信側の機能のみを示しているが、本発明は、これに限らず、両者共に、送信側と受信側の両方の機能を具え、相互に動画像データを送受信するようにしても良い。
【0049】
尚、相互に動画像データを送受信する形態では、動画像符号化送信端末1側も携帯電話機等にし、更に、両者側にディジタルカメラ等を具え、該ディジタルカメラにて撮影した映像を送受信するようにしても良い。
【0050】
図3は、下位レイヤのビットストリームにエラー(伝送誤り)が挿入されていた場合の下位レイヤ復号化部303のエラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段の303aにおけるフラグ「オン」または「オフ」通知処理のイメージを示す図である。
【0051】
図3に示すように、下位レイヤ復号化部303では、通常、低フレームレート画像のビットストリーム中にエラー(伝送誤り)が挿入されていた場合、該伝送誤りで劣化した低解像度画像の補完を行うエラーコンシールメント処理を行って復号化処理を行う。
【0052】
これにより、該下位レイヤ復号化部303の後段側、即ち、後処理部306及び表示部307(図2参照)で、低解像度画像の画像表示処理が行われる。
【0053】
ところで、本発明では、下位レイヤ復号化部303のエラーコンシールメント処理フラグオン/オフ通知制御手段303aでは、低フレームレート画像のビットストリーム中にエラー(伝送誤り)が挿入されていると、該伝送誤りで劣化した画像の補完を行うエラーコンシールメント処理実行中であることを上位レイヤ復号化部305に通知すべく、該エラーコンシールメント処理中を示すフラグを「オン」とし、上位レイヤ復号化部305の下位レイヤ対処制御手段305bに通知する。
【0054】
また、下位レイヤ復号化部303では、エラーコンシールメント処理が完了して当該エラーフレームが正常に復号された後、該エラーコンシールメント処理が完了したことを上位レイヤ処理側に通知すべく、上記エラーコンシールメント処理中フラグを「オフ」とし、上位レイヤ復号化部305の下位レイヤエラー対処制御手段305bに通知する。
【0055】
図4は、上記図3に示した下位レイヤ復号化部303のエラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段303aにおける処理手順を示すフローチャートである。
【0056】
図4に示すように、下位レイヤ復号化部303では、復号化処理対象の下位レイヤのビットストリームフレーム中にエラー(伝送誤り)が挿入されているかどうかが判定される(ステップS101)。
【0057】
ここで、エラー(伝送誤り)が挿入されていると(ステップS101YES)、下位レイヤ復号化部303では、エラーコンシールメント処理が実行されると共に(ステップS102)、エラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段303aにて、エラーコンシールメント処理中フラグが「オン」とされ、上位レイヤ復号化部305の下位レイヤエラー対処制御手段305bに対して処理中フラグ「オン」が通知される(ステップS103)。
【0058】
その後、該エラーコンシールメント処理が終了し、該エラーフレームが正常に復号完了すると(ステップS104)、エラーコンシールメント処理中フラグが「オフ」とされ、上位レイヤ復号化部305の下位レイヤエラー対処制御手段305bに対して処理中フラグ「オフ」が通知される(ステップS105)。
【0059】
その後、上述のステップS101の処理に移行して以下同様の処理が行われる。
【0060】
また、上述のステップS101の判定の結果、復号化処理対象の下位レイヤのビットストリームフレームにエラーが挿入されていない場合(ステップS101NO)、該フレーム、即ち現在復号化処理対象フレームの通常の復号化処理が行われ(ステップS106)、その後、上述のステップS101の処理に戻って以下同様の処理が行われる。
【0061】
尚、上記フローでは、ステップS103における処理中フラグの「オン」通知は、1回だけ通知するように説明しているが、これに限らず、連続的に「オン」通知を行うようにしても良い。
【0062】
図5は、上記図3及び図4に示した下位レイヤ復号化部303のエラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段303aから処理中フラグの「オン」または「オフ」通知を受けた場合の上位レイヤ復号化部305の下位レイヤエラー対処制御手段305bにおける処理手順を示すフローチャートである。
【0063】
図5に示すように、上位レイヤ復号化部305では、下位レイヤエラー対処制御手段305bが、下位レイヤ復号化部303のエラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段303aから処理中フラグ「オン」の通知を受け取ると(ステップS201YES)、当該エラー(伝送誤り)を含む低解像度画像を参照して復号化処理を行うフレーム画像(P−VOP)の復号化処理が中止される(ステップS202)。
【0064】
その後、エラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段303aから処理中フラグ「オフ」の通知を受け取ると(ステップS203YES)、復号化処理が再開され(ステップS204)、該フレームに対する通常の復号処理が行われる(ステップS205)。即ち、この場合、上記エラーの波及がなくなるI−VOP或いは下位レイヤを参照するP−VOPのことである。
【0065】
その後、上述のステップS201に戻って、以下同様の処理が行われる。
【0066】
また、他方、上述のステップS201の判定処理の結果、処理中フラグ「オン」の通知が無ければ(ステップS201NO)、上述のステップS205の処理に移行して該フレームに対する通常の復号処理が行われる。即ち、この場合、現在復号化処理対象となっている高フレームレート符号化画像のフレーム(I−VOP又はP−VOP)に対する通常の復号処理が行われる。
【0067】
また、上述のステップS203の判定処理の結果、処理中フラグ「オフ」の通知が無ければ(ステップS203NO)、上述のステップS202の処理が継続される。
【0068】
図6は、上位レイヤ側の上位レイヤ復号化部305で、下位レイヤの低フレームレート画像の復号画像を参照する必要のあるP−VOPフレームで下位レイヤ側の下位レイヤ復号化部303がエラーコンシールメント処理を実行中である場合のイメージを示す図である。尚、この場合、下位レイヤ復号化部303は、エラーコンシールメント処理を完了した後にフラグオフ通知を行わない場合を示している。
【0069】
図6において、上位レイヤ復号化部305では、下位レイヤの低フレームレート画像の復号結果を参照するP−VOPで下位レイヤがエラーコンシールメント処理中である場合、復号処理を中止する。
【0070】
そして、次の下位レイヤの低フレームレート画像を参照しないI−VOP又は次の下位レイヤの低フレームレート画像を参照するP−VOPまで復号処理をスキップする。
【0071】
これは、上位レイヤが下位レイヤの再生画像を参照画像として復号する場合に、当該参照画像がエラーコンシールメント処理されていると、高解像度画像の復号に悪影響を及ぼし、画像品質が低下してしまうからである。
【0072】
この場合、画像再生は、下位レイヤの低解像度画像のみとし、エラーの波及がなくなるI−VOP或いは下位レイヤを参照するP−VOPまでスキップする。
【0073】
図7は、上記図6に示した上位レイヤ復号化部305の処理手順を示すフローチャートである。
【0074】
図7に示すように、上位レイヤ復号化部305では、下位レイヤエラー対処制御手段305bにて、下位レイヤからエラーコンシールメント処理フラグ「オン」の通知があるかどうかが判定される(ステップS301)。
【0075】
この判定の結果、エラーコンシールメント処理フラグ「オン」の通知があると(ステップS301YES)、当該エラー(伝送誤り)を含む低解像度画像を参照して復号化処理を行うフレーム画像(P−VOP)の復号化処理が中止される(ステップS302)。
【0076】
その後、下位レイヤエラー対処制御手段305bでは、次にくる下位レイヤの低フレームレート画像を参照しないI−VOP又は次の下位レイヤの低フレームレート画像を参照するP−VOPの検出監視が行われる(ステップS303)。
【0077】
この監視の結果、次のI−VOP若しくは下位レイヤ参照P−VOPが検出されると(ステップS303NO)、復号化処理が再開される(ステップS304)。
【0078】
そして、該フレームに対する通常の復号化処理が行われる(ステップS305)。即ち、この場合、上記検出されたI−VOP或いは下位レイヤを参照するP−VOPのことである。
【0079】
その後、上述のステップS301に戻って、以下同様の処理が行われる。
【0080】
また、他方、上述のステップS301の判定処理の結果、処理中フラグ「オン」の通知が無ければ(ステップS301NO)、上述のステップS305の処理に移行して該フレームに対する通常の復号処理が行われる。即ち、この場合、現在復号化処理対象となっている高フレームレート符号化画像のフレーム(I−VOP又はP−VOP)に対する通常の復号処理が行われる。
【0081】
図8は、上位レイヤのビットストリーム中にエラーが挿入されていた場合の上位レイヤ復号化部305の処理のイメージを示す図である。
【0082】
図8において、上位レイヤ復号化部305では、上位レイヤの高フレームレート画像中にエラー(伝送誤り)が挿入されていた場合、該エラーのフレーム画像の復号化処理を中止する。
【0083】
そして、次にくる該エラーフレームを参照せずに復号可能なI−VOP又は次にくる下位レイヤの再生画像を参照画像とするP−VOPまで復号化処理をスキップする。
【0084】
これは、上位レイヤの符号化には、エラー耐性機能がなく、高フレームレート画像の符号化データ中にエラーが挿入されると、高解像度画像の再生時に画像品質が低下してしまう虞があるからである。
【0085】
この場合、受信復号化装置では、上位レイヤの復号は行わず、低レイヤの復号を行って、低解像度画像の再生のみを行うようにする。そして、上記エラー(伝送誤り)が高フレームレート画像の復号再生に影響を及ぼさないフレーム、即ち、次のI−VOPまたは下位レイヤの再生画像を参照するI−VOPになったら高フレームレート画像の復号処理を再開する。
【0086】
この構成によれば、エラーが影響を及ぼす間は、高フレームレート画像の復号化処理をスキップし、下位レイヤの復号のみを行うことで、高フレームレート画像の再生品質が低下することを未然に防止することができる。
【0087】
図9は、上記図8に示した上位例や復号化部305における上位レイヤエラー対処生後手段305aにおける処理手順を示すフローチャートである。
【0088】
図9に示すように、上位レイヤ復号化部305では、上位レイヤエラー対処制御手段305aにて、復号化処理対象の上位レイヤのビットストリームのフレームエラーがあるかどうかが判定される(ステップS401)。
【0089】
この判定の結果、上位レイヤのビットストリーム中にフレームエラーがあると(ステップS401YES)、上位レイヤ復号化部305では、該エラーのフレーム画像の復号化処理が中止される(ステップS402)。
【0090】
その後、上位レイヤエラー対処制御手段305aでは、次にくる上記エラーフレームを参照せずに復号可能なI−VOP又は次にくる下位レイヤの再生画像を参照画像とするP−VOPの検出が監視される(ステップS403)。
【0091】
この監視の結果、次のI−VOP若しくは下位レイヤ参照P−VOPが検出されると(ステップS403YES)、復号化処理が再開され(ステップS404)、該フレームに対する通常の復号処理が行われる(ステップS405)。即ち、この場合、上記検出されたI−VOP或いは下位レイヤを参照するP−VOPに対する通常の復号処理が行われる。
【0092】
その後、上述のステップS401に戻って、以下同様の処理が行われる。
【0093】
また、他方、上述のステップS401の判定処理の結果、上位レイヤのビットストリーム中にフレームエラーが無ければ(ステップS401NO)、上述のステップS405の処理に移行して該フレームに対する通常の復号処理が行われる。即ち、この場合、現在復号化処理対象となっている高フレームレート符号化画像のフレーム(I−VOP又はP−VOP)に対する通常の復号処理が行われる。
【0094】
この構成によると、高解像度のビットストリームに誤りが混入した場合、高解像度画像の復号処理を中止し、誤りの影響がなくなるフレーム内予測符号化されたフレーム又は低解像度画像を参照して符号化されたフレームまで、復号処理をスキップさせることにより、画像品質の低下を防ぐことができるようになる。
【0095】
尚、上記実施例では、時間スケーラビティを採用した装置に適用した場合を例にして説明したが、本発明は、これに限らず、空間スケーラビリティ或いは時空間スケーラビリティを採用した装置に適用しても良いものとする。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、高解像度画像符号化データの復号処理に際して、参照すべき前記低解像度画像符号化データに伝送誤りが混入されていた場合、復号処理を中止し、該伝送誤りが混入された低解像度画像符号化データを参照せずに復号可能なデータから復号処理を再開するようにしたため、伝送過程で混入された伝送誤りによって高解像度画像の再生が影響されるのを未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる動画像処理システム及びその動画像受信復号化装置を適用した動画像処理システムの一構成例を示す図。
【図2】図1に示した動画像処理システムの詳細な構成を示す図。
【図3】下位レイヤのビットストリームにエラーが挿入されていた場合の下位レイヤ復号化部のエラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段におけるフラグ「オン」または「オフ」通知処理のイメージを示す図。
【図4】図3に示した下位レイヤ復号化部のエラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段における処理手順を示すフローチャート。
【図5】図3及び図4に示した下位レイヤ復号化部のエラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段から処理中フラグの「オン」または「オフ」通知を受けた場合の上位レイヤ復号化部の下位レイヤエラー対処制御手段における処理手順を示すフローチャート。
【図6】上位レイヤ側の上位レイヤ復号化部で、下位レイヤの低フレームレート画像の復号画像を参照する必要のあるP−VOPフレームで下位レイヤ側の下位レイヤ復号化部がエラーコンシールメント処理を実行中である場合のイメージ図。
【図7】図6に示した上位レイヤ復号化部の処理手順を示すフローチャート。
【図8】上位レイヤのビットストリーム中にエラーが挿入されていた場合の上位レイヤ復号化部の処理のイメージを示す図。
【図9】図8に示した上位例や復号化部における上位レイヤエラー対処生後手段における処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
100 動画像伝送処理システム
1 動画像符号化送信端末
11 アンテナ
12 ビデオカメラ
13 ディスプレイ
14 操作ボタン
2 無線通信網
3 動画像受信復号化端末
31 アンテナ
32 ビデオカメラ
33 ディスプレイ
34 操作ボタン
101 前処理部
102 下位レイヤ符号化部
103 中間処理部
104 上位レイヤ符号化部
105 多重化処理部
106 無線処理部
301 無線処理部
302 分離化処理部
303 下位レイヤ復号化部
303a エラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段
304 中間処理部
305 上位レイヤ復号化部
305a 上位レイヤエラー対処制御手段
305b 下位レイヤエラー対処制御手段
306 後処理部
【発明の属する技術分野】
本発明は、MPEG−4ビデオ等の動画像の処理を行う動画像処理システムに関し、特に、伝送過程で混入された伝送誤りによって高解像度画像の再生が影響されるのを防ぐことを可能にした動画像処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、この種のMPEG−4ビデオ等の動画像処理システムにおいては、符号化データの一部を復元しても画像を復元可能にするスケーラビリティ機能が知られている。
【0003】
このスケーラビリティ機能は、インターネットや狭帯域無線網によるビデオ配信、ビデオデータベースブラウジングにとって重要な機能である。
【0004】
特に、現在のインターネットでは、伝送帯域に関するネットワークサービス品質が保証されていないため、高い符号化速度で動画像を安定に伝送することが難しい。
【0005】
また、動画像復号をソフトウェア処理で実現することが一般的になりつつあり、処理機能が低い端末では受信した符号化データを全て復号できない場合も危惧される。
【0006】
そこで、低解像度と高解像度の2種類のデータを用意しておき、ネットワークや端末の状態が良いときは高解像度の動画像を復号し、状態が悪くなった場合は画質を破綻させることなく低解像度画像の品質を保証することが考えられる。
【0007】
MPEG−4ビデオは、このような状況を想定して時空間スケーラビリティの機能を提供している。
【0008】
ところで、MPEG−4では低解像度画像の符号化にはエラー耐性機能を持たせることが可能であるが、高解像度画像の符号化ではエラー耐性機能を持たせていない。
【0009】
従って、例えば、低解像度画像の復号結果を用いて高解像度画像を予測符号化された場合、受信復号化側では、受信した低解像度画像の符号化データ中に伝送誤りが挿入されていると、その伝送誤りで劣化した低解像度画像の補完を行うエラーコンシールメント処理を施している。
【0010】
ところが、他方、高解像度画像に対しては、そのエラーコンシールメント処理が施された低解像度画像を参照して高解像度画像の復号化処理を行っているため、高解像度画像に、上記コンシールメント処理された低解像度画像の影響が発生し、画像品質が低下してしまう。
【0011】
また、従来では、受信復号側で、受信した高解像度画像の符号化データ中に伝送誤りが挿入されている場合の上記伝送誤りに対する対処方法については何等規定されていない。
【0012】
このため、高解像度の符号化画像データに伝送誤りが挿入されていると、高解像度画像として表示しているにもかかわらず、画像品質が悪くなってしまう。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如く、従来では、低解像度画像の復号結果を用いて高解像度画像を予測符号化された場合、受信復号化側で、受信した低解像度画像の符号化データ中に伝送誤りが挿入されていると、その伝送誤りで劣化した低解像度画像の補完を行うエラーコンシールメント処理を施し、他方、高解像度画像に対しては、そのエラーコンシールメント処理が施された低解像度画像を用いて高解像度画像の復号化処理を行っているため、高解像度画像に、上記コンシールメント処理された低解像度画像の影響が発生し、画像品質が低下してしまうという不都合があった。
【0014】
また、従来では、受信復号側で、受信した高解像度画像の符号化データ中に伝送誤りが挿入されている場合の上記伝送誤りに対する対処方法については何等規定されていないため、高解像度の符号化画像データに伝送誤りが挿入されていると、高解像度画像として表示しているにもかかわらず、画像品質が悪くなってしまうという不都合があった。
【0015】
そこで、本発明は上記実状を鑑み、伝送過程で混入された伝送誤りによって高解像度画像の再生が影響されるのを防ぐことが可能な動画像処理システムの提供を目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、入力画像から低解像度画像符号化データと高解像度画像符号化データとを生成し、それら符号化データを多重化して送信する動画像符号化送信端末と、前記動画像符号化送信端末からの多重化データを受信して前記低解像度画像符号化データと前記高解像度符号化データとを分離し、前記低解像度画像符号化データを復号すると共に、前記高解像度画像の復号処理に際しては前記低解像度符号化データを参照する動画像受信復号化端末とを具える動画像処理システムであって、前記動画像受信復号化端末は、前記高解像度画像符号化データの復号処理に際して、参照すべき前記低解像度画像符号化データに伝送誤りが混入されていた場合、復号処理を中止し、該伝送誤りが混入された低解像度画像符号化データを参照せずに復号可能なデータから復号処理を再開することを特徴とする。
【0017】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記動画像受信復号化端末は、前記高解像度画像符号化データの復号処理に際して、該高解像度画像符号化データに伝送誤りが混入されていた場合、復号処理を中止し、該伝送誤りが混入された高解像度画像符号化データを参照せずに復号化可能なデータから復号処理を再開することを特徴とする。
【0018】
また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記動画像受信復号化端末は、前記低解像度画像符号化データに伝送誤りが混入されていた場合、エラーコンシールメント処理中フラグをオンにし、前記高解像度画像符号化データの復号処理を中止することを特徴とする。
【0019】
また、請求項4の発明は、請求項1又は3の発明において、前記動画像受信復号化端末は、前記エラーコンシールメント処理が完了した後、前記フラグをオフにし、前記高解像度画像符号化データの復号処理を再開することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明に係わる動画像処理システムを適用した動画像処理システム100の一構成例を示す図である。尚、この動画像処理システムは、符号化データの一部を復元しても画像を復元可能にするスケーラビリティ機能を具えている。
【0022】
図1に示すように、この動画像処理システム100は、大きくは、動画像符号送信端末1と、無線通信網2と、動画像受信復号化端末3とを具えて構成される。
【0023】
ここで、動画像符号化送信端末1は、MPEG−4ビデオ等の動画像データを上記無線通信網2を介して上記動画像受信復号化端末3に送信する。尚、この送信端末1は、例えば、動画像を提供するサービス業者に設置されるサーバ装置などである。
【0024】
また、無線通信網2は、無線基地局、交換局、通信回線等から構成される。
【0025】
動画像受信復号端末3は、上記動画像符号送信端末1から上記無線通信網2を介して送信されてきたMPEG−4等の動画像データを受信して再生する端末である。尚、この受信端末3は、例えば、上記サービス業者が提供するサービスを利用する利用者が所持する携帯電話機や携帯情報端末であり、この場合、MPEG−4ビデオ等の動画像を処理する機能を有する。
【0026】
図2は、上記図1に示した動画像処理システム100の詳細な構成を示す図であり、この場合、動画像符号化送信端末1と動画像受信復号化端末3の内部構成を詳しく示している。尚、この図2の実施例では、MPEG−4ビデオ等の動画像処理に係わる機能ブロックのみを示し、他の構成は省略している。また、この実施例では、スケーラビリティ機能として、時間当たりの画面数すなわち時間解像度に差をつける時間スケーラビリティ機能を具えている場合を例にしている。
【0027】
図2に示すように、動画像符号化送信端末1は、MPEG−4等の動画像処理に係わる構成として、画像入力インタフェース部101と、前処理部102と、下位レイヤ符号化部103と、中間処理部104と、上位レイヤ符号化部105と、多重化処理部106と、通信部107とを具えて構成される。
【0028】
ここで、画像入力インタフェース部101は、符号化送信対象となる動画像を入力するインタフェース部である。
【0029】
前処理部102は、上記画像入力インタフェース部101からの入力画像を高フレームレート画像(高解像度画像)用と、低フレームレート画像(低解像度画像)用とに分ける。
【0030】
下位レイヤ符号化部103は、上記前処理部102からの低フレームレート画像用の画像を入力し、通常の符号化アルゴリズムで符号化処理を施し、VOL(Video Object Layer:複数のフレームから構成されるデータ)0のビットストリームを形成して後述の多重化処理部106に出力すると共に、該符号化処理した後の低フレームレート画像の再生画像を中間処理部104に出力する。
【0031】
中間処理部104は、フレームバッファを有し、下位レイヤ符号化部103から入力した再生画像(符号化された低解像度画像を復号した復号画像)をバッファリングし、この再生画像から予測画像を生成し、後述の上位レイヤ符号化部105に入力する。
【0032】
上位レイヤ符号化部105は、上記中間処理部104から入力した予測画像と、上述の前処理部102から入力された高フレームレート画像用の画像とから高フレームレート画像の符号化処理を施し、VOL1のビットストリームを形成して多重化処理部106に出力する。
【0033】
多重化処理部106は、上記下位レイヤ符号化102からのVOL0のビットストリームと、上記上位レイヤ符号化部105からのVOL1のビットストリームを入力し、これら2つのビットストリームを多重化して通信部107に出力する。
【0034】
通信部107は、上記多重化処理部106から入力した多重化データを所定の通信プロトコルに応じて変換処理を施して通信網2へ送信する。
【0035】
また、他方、動画像受信復号化端末3は、無線通信部301と、分離化処理部302と、下位レイヤ復号化部303と、中間処理部304と、上位レイヤ復号化部305と、後処理部306と、表示部307とを具えて構成される。
【0036】
ここで、無線通信部301は、無線通信網2及びアンテナを介して上記動画像符号化送信端末1から多重送信されてきた多重化データを受信する。
【0037】
分離化処理部302は、上記無線通信部301にて受信した多重化データから低フレームレート画像のVOL0ビットストリームと、高フレームレート画像のVOL1ビットストリームとに分離して後段の下位レイヤ復号化部303及び上位レイヤ復号化部305に出力する。
【0038】
下位レイヤ復号化部303は、上記分離化処理部302からの低フレームレート画像のVOL0ビットストリームデータに通常の復号化処理を施し、中間処理部304と後処理部306の両方に出力する。
【0039】
尚、本実施例では、この下位レイヤ復号化部303は、エラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段303aを具える。
【0040】
具体的に、エラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段303aは、下位レイヤの低フレームレート画像に伝送誤りが混入されていた場合、該伝送誤りで劣化した低解像度画像の補完を行うエラーコンシールメント処理を行うが、この時、エラーコンシールメント処理中である事を上位レイヤ復号化部305に通知する為のフラグを「オン」とし、上位レイヤ復号化部305の下位レイヤエラー対処制御手段305bに通知する。
【0041】
また、このエラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段303aは、当該エラーコンシールメント処理が完了した時点で上位レイヤ復号化部305に対してエラーコンシールメント処理が完了した旨を通知するフラグを「オフ」とし、上記上位レイヤ復号化部305の下位レイヤエラー対処制御手段305bに通知する。
【0042】
中間処理部304は、フレームバッファを有し、上記下位レイヤ復号化部303から入力される低フレームレート画像をバッファリングすると共に、この低フレームレート画像から予測画像(低解像度の復号画像)を生成し、後述の上位レイヤ復号化部305に出力する。
【0043】
上位レイヤ復号化部305は、上記分離化処理部302から出力される高フレームレート画像のVOL1ビットストリームデータと、上記中間処理部304から入力される予測画像から高フレームレート画像の復号化処理を行う。
【0044】
尚、本発明では、この上位レイヤ復号化部305は、上位レイヤエラー対処制御手段305aと、下位レイヤエラー対処制御手段305bとを具える。
【0045】
具体的に、上位レイヤエラー対処制御手段305aは、高フレームレート画像中に伝送誤りがあった場合に該伝送誤りのあったフレーム画像の復号処理を中止し、該伝送誤りのあったフレーム画像を参照しないフレーム画像[例えば、次のI−VOP(Intra Video Object Plane)又は下位レイヤの再生画像を参照画像とするVOP]までスキップしてから復号処理を開始する。
【0046】
また、下位レイヤエラー対処制御手段305bは、上述の下位レイヤ復号化部303のエラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段303aから通知されるフラグ「オン」、またはフラグ「オン」及び「オフ」情報に基づいて高解像度画像の復号処理の中止及び復号処理の再開処理を制御する。
【0047】
後処理部306は、ネットワークや端末の状態に応じて、後段の表示部307を用いて高解像度画像の再生表示か、低解像度画像の再生表示を行う。また、低解像度画像の再生にあっては、フレームレートをあげて後段のディスプレイ307にて表示を行う。尚、上述のように、高解像度画像の復号処理を中止している間には、下位レイヤのみとする。即ち、低解像度画像の再生のみを行なうようにする。
【0048】
尚、上記図1に示した例では、送信側の動画像符号送信端末1には、MPEG−4ビデオ等の動画像を符号化して送信する為の送信側の機能のみを示し、受信側の動画像受信復号端末3には、MPEG−4ビデオの動画像を受信して復号化する為の受信側の機能のみを示しているが、本発明は、これに限らず、両者共に、送信側と受信側の両方の機能を具え、相互に動画像データを送受信するようにしても良い。
【0049】
尚、相互に動画像データを送受信する形態では、動画像符号化送信端末1側も携帯電話機等にし、更に、両者側にディジタルカメラ等を具え、該ディジタルカメラにて撮影した映像を送受信するようにしても良い。
【0050】
図3は、下位レイヤのビットストリームにエラー(伝送誤り)が挿入されていた場合の下位レイヤ復号化部303のエラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段の303aにおけるフラグ「オン」または「オフ」通知処理のイメージを示す図である。
【0051】
図3に示すように、下位レイヤ復号化部303では、通常、低フレームレート画像のビットストリーム中にエラー(伝送誤り)が挿入されていた場合、該伝送誤りで劣化した低解像度画像の補完を行うエラーコンシールメント処理を行って復号化処理を行う。
【0052】
これにより、該下位レイヤ復号化部303の後段側、即ち、後処理部306及び表示部307(図2参照)で、低解像度画像の画像表示処理が行われる。
【0053】
ところで、本発明では、下位レイヤ復号化部303のエラーコンシールメント処理フラグオン/オフ通知制御手段303aでは、低フレームレート画像のビットストリーム中にエラー(伝送誤り)が挿入されていると、該伝送誤りで劣化した画像の補完を行うエラーコンシールメント処理実行中であることを上位レイヤ復号化部305に通知すべく、該エラーコンシールメント処理中を示すフラグを「オン」とし、上位レイヤ復号化部305の下位レイヤ対処制御手段305bに通知する。
【0054】
また、下位レイヤ復号化部303では、エラーコンシールメント処理が完了して当該エラーフレームが正常に復号された後、該エラーコンシールメント処理が完了したことを上位レイヤ処理側に通知すべく、上記エラーコンシールメント処理中フラグを「オフ」とし、上位レイヤ復号化部305の下位レイヤエラー対処制御手段305bに通知する。
【0055】
図4は、上記図3に示した下位レイヤ復号化部303のエラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段303aにおける処理手順を示すフローチャートである。
【0056】
図4に示すように、下位レイヤ復号化部303では、復号化処理対象の下位レイヤのビットストリームフレーム中にエラー(伝送誤り)が挿入されているかどうかが判定される(ステップS101)。
【0057】
ここで、エラー(伝送誤り)が挿入されていると(ステップS101YES)、下位レイヤ復号化部303では、エラーコンシールメント処理が実行されると共に(ステップS102)、エラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段303aにて、エラーコンシールメント処理中フラグが「オン」とされ、上位レイヤ復号化部305の下位レイヤエラー対処制御手段305bに対して処理中フラグ「オン」が通知される(ステップS103)。
【0058】
その後、該エラーコンシールメント処理が終了し、該エラーフレームが正常に復号完了すると(ステップS104)、エラーコンシールメント処理中フラグが「オフ」とされ、上位レイヤ復号化部305の下位レイヤエラー対処制御手段305bに対して処理中フラグ「オフ」が通知される(ステップS105)。
【0059】
その後、上述のステップS101の処理に移行して以下同様の処理が行われる。
【0060】
また、上述のステップS101の判定の結果、復号化処理対象の下位レイヤのビットストリームフレームにエラーが挿入されていない場合(ステップS101NO)、該フレーム、即ち現在復号化処理対象フレームの通常の復号化処理が行われ(ステップS106)、その後、上述のステップS101の処理に戻って以下同様の処理が行われる。
【0061】
尚、上記フローでは、ステップS103における処理中フラグの「オン」通知は、1回だけ通知するように説明しているが、これに限らず、連続的に「オン」通知を行うようにしても良い。
【0062】
図5は、上記図3及び図4に示した下位レイヤ復号化部303のエラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段303aから処理中フラグの「オン」または「オフ」通知を受けた場合の上位レイヤ復号化部305の下位レイヤエラー対処制御手段305bにおける処理手順を示すフローチャートである。
【0063】
図5に示すように、上位レイヤ復号化部305では、下位レイヤエラー対処制御手段305bが、下位レイヤ復号化部303のエラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段303aから処理中フラグ「オン」の通知を受け取ると(ステップS201YES)、当該エラー(伝送誤り)を含む低解像度画像を参照して復号化処理を行うフレーム画像(P−VOP)の復号化処理が中止される(ステップS202)。
【0064】
その後、エラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段303aから処理中フラグ「オフ」の通知を受け取ると(ステップS203YES)、復号化処理が再開され(ステップS204)、該フレームに対する通常の復号処理が行われる(ステップS205)。即ち、この場合、上記エラーの波及がなくなるI−VOP或いは下位レイヤを参照するP−VOPのことである。
【0065】
その後、上述のステップS201に戻って、以下同様の処理が行われる。
【0066】
また、他方、上述のステップS201の判定処理の結果、処理中フラグ「オン」の通知が無ければ(ステップS201NO)、上述のステップS205の処理に移行して該フレームに対する通常の復号処理が行われる。即ち、この場合、現在復号化処理対象となっている高フレームレート符号化画像のフレーム(I−VOP又はP−VOP)に対する通常の復号処理が行われる。
【0067】
また、上述のステップS203の判定処理の結果、処理中フラグ「オフ」の通知が無ければ(ステップS203NO)、上述のステップS202の処理が継続される。
【0068】
図6は、上位レイヤ側の上位レイヤ復号化部305で、下位レイヤの低フレームレート画像の復号画像を参照する必要のあるP−VOPフレームで下位レイヤ側の下位レイヤ復号化部303がエラーコンシールメント処理を実行中である場合のイメージを示す図である。尚、この場合、下位レイヤ復号化部303は、エラーコンシールメント処理を完了した後にフラグオフ通知を行わない場合を示している。
【0069】
図6において、上位レイヤ復号化部305では、下位レイヤの低フレームレート画像の復号結果を参照するP−VOPで下位レイヤがエラーコンシールメント処理中である場合、復号処理を中止する。
【0070】
そして、次の下位レイヤの低フレームレート画像を参照しないI−VOP又は次の下位レイヤの低フレームレート画像を参照するP−VOPまで復号処理をスキップする。
【0071】
これは、上位レイヤが下位レイヤの再生画像を参照画像として復号する場合に、当該参照画像がエラーコンシールメント処理されていると、高解像度画像の復号に悪影響を及ぼし、画像品質が低下してしまうからである。
【0072】
この場合、画像再生は、下位レイヤの低解像度画像のみとし、エラーの波及がなくなるI−VOP或いは下位レイヤを参照するP−VOPまでスキップする。
【0073】
図7は、上記図6に示した上位レイヤ復号化部305の処理手順を示すフローチャートである。
【0074】
図7に示すように、上位レイヤ復号化部305では、下位レイヤエラー対処制御手段305bにて、下位レイヤからエラーコンシールメント処理フラグ「オン」の通知があるかどうかが判定される(ステップS301)。
【0075】
この判定の結果、エラーコンシールメント処理フラグ「オン」の通知があると(ステップS301YES)、当該エラー(伝送誤り)を含む低解像度画像を参照して復号化処理を行うフレーム画像(P−VOP)の復号化処理が中止される(ステップS302)。
【0076】
その後、下位レイヤエラー対処制御手段305bでは、次にくる下位レイヤの低フレームレート画像を参照しないI−VOP又は次の下位レイヤの低フレームレート画像を参照するP−VOPの検出監視が行われる(ステップS303)。
【0077】
この監視の結果、次のI−VOP若しくは下位レイヤ参照P−VOPが検出されると(ステップS303NO)、復号化処理が再開される(ステップS304)。
【0078】
そして、該フレームに対する通常の復号化処理が行われる(ステップS305)。即ち、この場合、上記検出されたI−VOP或いは下位レイヤを参照するP−VOPのことである。
【0079】
その後、上述のステップS301に戻って、以下同様の処理が行われる。
【0080】
また、他方、上述のステップS301の判定処理の結果、処理中フラグ「オン」の通知が無ければ(ステップS301NO)、上述のステップS305の処理に移行して該フレームに対する通常の復号処理が行われる。即ち、この場合、現在復号化処理対象となっている高フレームレート符号化画像のフレーム(I−VOP又はP−VOP)に対する通常の復号処理が行われる。
【0081】
図8は、上位レイヤのビットストリーム中にエラーが挿入されていた場合の上位レイヤ復号化部305の処理のイメージを示す図である。
【0082】
図8において、上位レイヤ復号化部305では、上位レイヤの高フレームレート画像中にエラー(伝送誤り)が挿入されていた場合、該エラーのフレーム画像の復号化処理を中止する。
【0083】
そして、次にくる該エラーフレームを参照せずに復号可能なI−VOP又は次にくる下位レイヤの再生画像を参照画像とするP−VOPまで復号化処理をスキップする。
【0084】
これは、上位レイヤの符号化には、エラー耐性機能がなく、高フレームレート画像の符号化データ中にエラーが挿入されると、高解像度画像の再生時に画像品質が低下してしまう虞があるからである。
【0085】
この場合、受信復号化装置では、上位レイヤの復号は行わず、低レイヤの復号を行って、低解像度画像の再生のみを行うようにする。そして、上記エラー(伝送誤り)が高フレームレート画像の復号再生に影響を及ぼさないフレーム、即ち、次のI−VOPまたは下位レイヤの再生画像を参照するI−VOPになったら高フレームレート画像の復号処理を再開する。
【0086】
この構成によれば、エラーが影響を及ぼす間は、高フレームレート画像の復号化処理をスキップし、下位レイヤの復号のみを行うことで、高フレームレート画像の再生品質が低下することを未然に防止することができる。
【0087】
図9は、上記図8に示した上位例や復号化部305における上位レイヤエラー対処生後手段305aにおける処理手順を示すフローチャートである。
【0088】
図9に示すように、上位レイヤ復号化部305では、上位レイヤエラー対処制御手段305aにて、復号化処理対象の上位レイヤのビットストリームのフレームエラーがあるかどうかが判定される(ステップS401)。
【0089】
この判定の結果、上位レイヤのビットストリーム中にフレームエラーがあると(ステップS401YES)、上位レイヤ復号化部305では、該エラーのフレーム画像の復号化処理が中止される(ステップS402)。
【0090】
その後、上位レイヤエラー対処制御手段305aでは、次にくる上記エラーフレームを参照せずに復号可能なI−VOP又は次にくる下位レイヤの再生画像を参照画像とするP−VOPの検出が監視される(ステップS403)。
【0091】
この監視の結果、次のI−VOP若しくは下位レイヤ参照P−VOPが検出されると(ステップS403YES)、復号化処理が再開され(ステップS404)、該フレームに対する通常の復号処理が行われる(ステップS405)。即ち、この場合、上記検出されたI−VOP或いは下位レイヤを参照するP−VOPに対する通常の復号処理が行われる。
【0092】
その後、上述のステップS401に戻って、以下同様の処理が行われる。
【0093】
また、他方、上述のステップS401の判定処理の結果、上位レイヤのビットストリーム中にフレームエラーが無ければ(ステップS401NO)、上述のステップS405の処理に移行して該フレームに対する通常の復号処理が行われる。即ち、この場合、現在復号化処理対象となっている高フレームレート符号化画像のフレーム(I−VOP又はP−VOP)に対する通常の復号処理が行われる。
【0094】
この構成によると、高解像度のビットストリームに誤りが混入した場合、高解像度画像の復号処理を中止し、誤りの影響がなくなるフレーム内予測符号化されたフレーム又は低解像度画像を参照して符号化されたフレームまで、復号処理をスキップさせることにより、画像品質の低下を防ぐことができるようになる。
【0095】
尚、上記実施例では、時間スケーラビティを採用した装置に適用した場合を例にして説明したが、本発明は、これに限らず、空間スケーラビリティ或いは時空間スケーラビリティを採用した装置に適用しても良いものとする。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、高解像度画像符号化データの復号処理に際して、参照すべき前記低解像度画像符号化データに伝送誤りが混入されていた場合、復号処理を中止し、該伝送誤りが混入された低解像度画像符号化データを参照せずに復号可能なデータから復号処理を再開するようにしたため、伝送過程で混入された伝送誤りによって高解像度画像の再生が影響されるのを未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる動画像処理システム及びその動画像受信復号化装置を適用した動画像処理システムの一構成例を示す図。
【図2】図1に示した動画像処理システムの詳細な構成を示す図。
【図3】下位レイヤのビットストリームにエラーが挿入されていた場合の下位レイヤ復号化部のエラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段におけるフラグ「オン」または「オフ」通知処理のイメージを示す図。
【図4】図3に示した下位レイヤ復号化部のエラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段における処理手順を示すフローチャート。
【図5】図3及び図4に示した下位レイヤ復号化部のエラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段から処理中フラグの「オン」または「オフ」通知を受けた場合の上位レイヤ復号化部の下位レイヤエラー対処制御手段における処理手順を示すフローチャート。
【図6】上位レイヤ側の上位レイヤ復号化部で、下位レイヤの低フレームレート画像の復号画像を参照する必要のあるP−VOPフレームで下位レイヤ側の下位レイヤ復号化部がエラーコンシールメント処理を実行中である場合のイメージ図。
【図7】図6に示した上位レイヤ復号化部の処理手順を示すフローチャート。
【図8】上位レイヤのビットストリーム中にエラーが挿入されていた場合の上位レイヤ復号化部の処理のイメージを示す図。
【図9】図8に示した上位例や復号化部における上位レイヤエラー対処生後手段における処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
100 動画像伝送処理システム
1 動画像符号化送信端末
11 アンテナ
12 ビデオカメラ
13 ディスプレイ
14 操作ボタン
2 無線通信網
3 動画像受信復号化端末
31 アンテナ
32 ビデオカメラ
33 ディスプレイ
34 操作ボタン
101 前処理部
102 下位レイヤ符号化部
103 中間処理部
104 上位レイヤ符号化部
105 多重化処理部
106 無線処理部
301 無線処理部
302 分離化処理部
303 下位レイヤ復号化部
303a エラーコンシールメント処理オン/オフ通知制御手段
304 中間処理部
305 上位レイヤ復号化部
305a 上位レイヤエラー対処制御手段
305b 下位レイヤエラー対処制御手段
306 後処理部
Claims (4)
- 入力画像から低解像度画像符号化データと高解像度画像符号化データとを生成し、それら符号化データを多重化して送信する動画像符号化送信端末と、前記動画像符号化送信端末からの多重化データを受信して前記低解像度画像符号化データと前記高解像度符号化データとを分離し、前記低解像度画像符号化データを復号すると共に、前記高解像度画像の復号処理に際しては前記低解像度符号化データを参照する動画像受信復号化端末とを具える動画像処理システムであって、
前記動画像受信復号化端末は、
前記高解像度画像符号化データの復号処理に際して、参照すべき前記低解像度画像符号化データに伝送誤りが混入されていた場合、復号処理を中止し、該伝送誤りが混入された低解像度画像符号化データを参照せずに復号可能なデータから復号処理を再開する
ことを特徴とする動画像処理システム。 - 前記動画像受信復号化端末は、
前記高解像度画像符号化データの復号処理に際して、該高解像度画像符号化データに伝送誤りが混入されていた場合、復号処理を中止し、該伝送誤りが混入された高解像度画像符号化データを参照せずに復号可能なデータから復号処理を再開することを特徴とする請求項1記載の動画像処理システム。 - 前記動画像受信復号化端末は、
前記低解像度画像符号化データに伝送誤りが混入されていた場合、エラーコンシールメント処理中フラグをオンにし、前記高解像度画像符号化データの復号処理を中止することを特徴とする請求項1記載の動画像処理システム。 - 前記動画像受信復号化端末は、
前記エラーコンシールメント処理が完了した後、前記フラグをオフにし、前記高解像度画像符号化データの復号処理を再開することを特徴とする請求項1又は3記載の動画像処理システム。
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-
2002
- 2002-09-19 JP JP2002273586A patent/JP2004112472A/ja active Pending
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