JP2008244781A - 地上波デジタル放送のip再送信システム及びこれで用いるまだら編成時のシームレス切り替え制御方法 - Google Patents

地上波デジタル放送のip再送信システム及びこれで用いるまだら編成時のシームレス切り替え制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】地上波デジタル放送のIP再送信において、放送波自体を遅延させずに遅延時間を少なくして、まだら編成時のシームレス切り替えを実現する。
【解決手段】地上波デジタル放送のIP再送信システムは、受信機5出力のTSストリームにおけるPSI及び映像ストリームに基づいて、HDとSDとのまだら編成の開始および終了の切り替わりタイミングを検知する入力信号解析回路1と、切り替わりタイミングとTSストリームにおけるGOP位相との同期を取るようにGOP同期信号を生成するGOP同期信号発生回路9と、GOP同期信号に基づいて、エンコーダ7出力のTSストリームにおける切り替わりタイミングのGOP位相に対応するGOP位置にGAPを生成するGAP生成回路3と、GOP同期信号に基づいて、GAPが生成されたタイミングでTSストリームを切り替えるようにマルチプレクサ8の動作を制御するマルチプレクサ制御回路4とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、地上波デジタル放送のIP再送信システムに係り、特に地上波デジタル放送のIP再送信システムで用いる、まだら編成時のシームレス切り替え制御方法に関する。
MPEG(Moving Picture Experts Group)圧縮技術を用いた地上波デジタル放送では、映像フォーマットの異なる2種類のテレビジョン(TV)放送、即ち標準解像度(SD:Standard Definition)のTV放送(SD、SDTV、又はSD放送とも言う)と高解像度(HD:High Definition)のTV放送(HD、HDTV、又はHD放送とも言う)とを切り替えて運用する、いわゆる「まだら編成」が行われている。以下の説明では、標準解像度のTV放送を「SD」、高解像度のTV放送を「HD」と呼ぶ。
従来のデジタル放送システムの多重系システム(以下、単に「従来システム」と言う。)では、エンコーダ(ENC)およびマルチプレクサ(MUX)を用いているが、上記のまだら編成が行われる場合に、HDからSDへ、またSDからHDへ、画像及び音声が乱れずに連続して切り替わるシームレスな切り替えが行われるよう、まだら編成に切り替わる際に事前にENC及びMUXに対して制御を行っている。こうすることで、まだら編成時の画像及び音声のシームレスな切り替わりが実現されている。この場合、従来システムでは、放送波のTS(Transport Stream)ストリームにおけるGOP(Group Of Picture)位相に同期することで、ENCおよびMUXに対する、まだら編成時のシームレス切り替え制御を行っている。
これに関連して、特許文献1には、1125ライン方式の映像信号と525ライン方式の映像信号との切り替えを、画質劣化を起こすことなくシームレスに行なえるようにしたデジタル放送信号切替装置が記載されている。この装置では、符号化多重制御装置にて、MUXの切替元となるHD用ENCからストリーム情報を取得し、そのストリーム情報からバッファの遅延時間を計算し、その遅延時間が指定時間となるようにエンコーダのvbvサイズを制御するとともに、切替先となるSD用ENCからストリーム情報を取得してそれぞれのバッファの遅延時間を計算し、遅延時間が切替元の指定時間に満たなければ指定時間となるようにバッファの遅延時間に多重遅延時間を加えて、それぞれのMUXへの入力タイミングを合わせた上でMUXの切替制御を行っている。
ところで一方、地上波デジタル放送を受信できない難視聴世帯への対策等のため、地上波デジタル放送と同一のTV番組を、IP(Internet Protocol)マルチキャスト技術を利用して、リアルタイムにIPネットワーク経由で送信する、IP再送信という新しいサービスも検討されている。これによると、地上波デジタル放送を受信してその放送波のTSストリームをIPにより再送信するIP再送信システムの構築が不可欠となっている。
特開2004−112307号公報
前述した地上波デジタル放送のIP再送信システムを構築する場合、現状の従来システム(多重系システム)をそのまま適用すると、以下のような理由から、まだら編成時のシームレス切り替えを実現するのが困難であることが予想される。
すなわち、地上デジタル放送のIP再送信システムにおいては、受信した放送のまだら編成切り替わりタイミングの情報が事前に得られないという課題がある。また、従来システムでは、GOP位相に同期することでENCおよびMUXのまだら編成時のシームレス切り替え制御を行っているが、IP再送信システムでは放送波のTSストリームにおけるGOP位相を得ることができないという課題がある。さらに、IP再送信システムでは、放送波を出力しているENC出力について、GOP位相内にその画像及び音声のTSストリームが収まることを保証できないという問題がある。そのため、画像及び音声の再エンコードを行う場合、IP再送信システム側でのまだら編成のシームレスな切り替え制御を行うことができないという課題が存在する。
すなわち、従来システムでのまだら編成の切り替え制御では、切り替えタイミングの事前に制御を行うことで、シームレス切り替えを実現できるが、そのタイミングをIP再送信システム側では事前に知ることができないという問題があった。その対策として、放送波自体を遅延させ、切り替えタイミングより事前に制御を行う方法が考えられるが、まだら切り替え制御を行うのに必要な遅延時間が大きくなる。この問題は、前述した特許文献1でも同様である。
本発明は、上記課題を解決するもので、地上波デジタル放送のIP再送信において、放送波自体を遅延させずに遅延時間を少なくして、まだら編成時のシームレス切り替えを実現するシステム及び方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る地上波デジタル放送のIP再送信システムは、HDとSDとのまだら編成を含む地上波デジタル放送を受信して、PSI及び映像ストリームを含むTSストリームに復調する受信機と、前記受信機出力をデコードするデコーダと、前記デコーダ出力をエンコードするエンコーダと、前記エンコーダ出力のTSストリームを切り替えて送出するマルチプレクサとを有する地上波デジタル放送のIP再送信システムであって、前記受信機出力のTSストリームにおけるPSI及び映像ストリームに基づいて、前記HDとSDとのまだら編成の開始および終了の切り替わりタイミングを検知するタイミング検知手段と、前記切り替わりタイミングと前記TSストリームにおけるGOP位相との同期を取るようにGOP同期信号を生成するGOP同期信号生成手段と、前記GOP同期信号に基づいて、前記エンコーダ出力のTSストリームにおける前記切り替わりタイミングのGOP位相に対応するGOP位置にGAPを生成するGAP生成手段と、前記GOP同期信号に基づいて、前記GAPが生成されたタイミングで前記TSストリームを切り替えるように前記マルチプレクサの動作を制御するマルチプレクサ制御手段と、を有することを特徴とする地上波デジタル放送のIP再送信システム。
本発明において、前記GAP生成手段は、前記エンコーダ出力のTSストリームを成す符号データのうちの前記切り替わりタイミングのGOP位相に対応する第1のGOP位置とその1GOP分前のGOP位相に対応する第2のGOP位置との間の符号データを、前記第2のGOP位置から前記第1のGOP位置までの間に詰め込むことにより、前記第1のGOP位置にGAPを生成してもよい。
この場合、前記GAP生成手段は、前記第1のGOP位置と前記第2のGOP位置との間の符号データに存在する無効データを前記第1のGOP位置に移動させることにより、前記第1のGOP位置にGAPを生成してもよい。
或いは、前記GAP生成手段は、前記第1のGOP位置と前記第2のGOP位置との間の符号データの送出帯域を上げて相対的に増えた符号データを前記第2のGOP位置から前記第1のGOP位置までの間に詰め込んで送出させることにより、前記第1のGOP位置にGAPを生成してもよい。
本発明において、前記タイミング検知手段は、前記デコーダ内に搭載され、前記GAP生成手段は、前記エンコーダ内に搭載されてもよい。
本発明に係る地上波デジタル放送のIP再送信システムで用いるまだら編成時のシームレス切り替え制御方法は、HDとSDとのまだら編成を含む地上波デジタル放送を受信して、PSI及び映像ストリームを含むTSストリームに復調する受信機と、前記受信機出力をデコードするデコーダと、前記デコーダ出力をエンコードするエンコーダと、前記エンコーダ出力のTSストリームを切り替えて送出するマルチプレクサとを有する地上波デジタル放送のIP再送信システムで用いるまだら編成時のシームレス切り替え制御方法であって、前記受信機出力のTSストリームにおけるPSI及び映像ストリームに基づいて、前記HDとSDとのまだら編成の開始および終了の切り替わりタイミングを検知するステップと、前記切り替わりタイミングと前記TSストリームにおけるGOP位相との同期を取るようにGOP同期信号を生成するステップと、前記GOP同期信号に基づいて、前記エンコーダ出力のTSストリームにおける前記切り替わりタイミングのGOP位相に対応するGOP位置にGAPを生成するステップと、前記GOP同期信号に基づいて、前記GAPが生成されたタイミングで前記TSストリームを切り替えるように前記マルチプレクサの動作を制御するステップとを有することを特徴とする。
本発明において、前記GAPを生成するステップは、前記エンコーダ出力のTSストリームを成す符号データのうちの前記切り替わりタイミングのGOP位相に対応する第1のGOP位置とその1GOP分前のGOP位相に対応する第2のGOP位置との間の符号データを、前記第2のGOP位置から前記第1のGOP位置までの間に詰め込むことにより、前記第1のGOP位置にGAPを生成してもよい。
この場合、前記GAPを生成するステップは、前記第1のGOP位置と前記第2のGOP位置との間の符号データに存在する無効データを前記第1のGOP位置に移動させることにより、前記第1のGOP位置にGAPを生成してもよい。
或いは、前記GAPを生成するステップは、前記第1のGOP位置と前記第2のGOP位置との間の符号データの送出帯域を上げて相対的に増えた符号データを前記第2のGOP位置から前記第1のGOP位置までの間に詰め込んで送出させることにより、前記第1のGOP位置にGAPを生成してもよい。
本発明に係る放送波の再送信システムは、HDとSDとのまだら編成を含む放送波を受信して、PSI及び映像ストリームを含むTSストリームに復調して出力する受信機と、前記受信機出力をデコードするデコーダと、前記デコーダ出力をエンコードするエンコーダと、前記エンコーダ出力のTSストリームを切り替えて送出するマルチプレクサとを有する放送波の再送信システムであって、前記受信機出力のTSストリームにおけるPSI及び映像ストリームに基づいて、前記HDとSDとのまだら編成の開始および終了の切り替わりタイミングを検知するタイミング検知手段と、前記切り替わりタイミングと前記TSストリームにおけるGOP位相との同期を取るようにGOP同期信号を生成するGOP同期信号生成手段と、前記GOP同期信号に基づいて、前記エンコーダ出力のTSストリームにおける前記切り替わりタイミングのGOP位相に対応するGOP位置にGAPを生成するGAP生成手段と、前記GOP同期信号に基づいて、前記GAPが生成されたタイミングで前記TSストリームを切り替えるように前記マルチプレクサの動作を制御するマルチプレクサ制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、地上波デジタル放送のIP再送信システムにおいて、まだら編成時の切り替え制御にかかる処理時間を相対的に短縮して、シームレス切り替えを実現することができる。
次に、本発明に係る地上波デジタル放送のIP再送信システム及びそのまだら編成時のシームレス切り替え制御方法を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示す本実施形態に係る地上波デジタル放送のIP再送信システムは、入力信号解析回路1と、GAP(隙間)制御回路2と、GAP生成回路3と、マルチプレクサ(MUX)制御回路4と、TS出力受信機(以下、「TS−IRD」と呼ぶ。)5と、デコーダ(DEC)6と、エンコーダ(ENC)7と、マルチプレクサ(MUX)8と、GOP同期信号発生装置9とを備える。このうち、TS−IRD5、DEC6、ENC7、MUX8は、従来システムで用いられているものと同様の構成である。
TS−IRD5は、HDとSDとのまだら編成を含む地上波デジタル放送の放送波を受信して、TSストリーム(TS信号)に復調し、復調されたTSストリームをDEC6及び入力信号解析回路1に供給する。復調されたTSストリームには、1サービス分(SV1)のHD(SV1 HD)のTSストリームと、複数サービス分(図中の例では3つのSV1、2、3)のSD(SV1 SD、SV2 SD、SV3 SD)のTSストリームとが含まれる。これらのTSストリームには、複数の画面を成すIピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャの内の少なくともIピクチャを含むGOPを単位とする映像ストリームが含まれる。
入力信号解析回路1は、TS−IRD5により復調されたTSストリームを入力とし、その入力信号を解析することにより、TSストリームを監視するストリーム監視機能と、そのTSストリームとして伝送されるPSI(Program Specific Information:番組特定情報)を監視するPSI監視機能とを有する。これらの機能により、入力信号解析回路1は、入力信号の解析で得られるPSIを構成する各テーブルの内のPMT(Program Map Table:番組対応テーブル)及びPSIで管理される映像ストリームから、まだら編成の開始および終了の切り替わりタイミングを検知し、その検知タイミングをGAP制御回路2、MUX制御回路4、及びGOP同期信号生成装置9に対して通知する。
DEC6は、TS−IRD5出力の復調されたTSストリームを入力とし、そのTSストリームのうち、1サービス分のHD(SV1 HD)に対応するTSストリームを入力してデコードするHD用デコーダ(HD DEC)と、複数サービス分のSD(SV1 SD、SV2 SD、SV3 SD)に対応するTSストリームを入力してデコードする複数のSD用デコーダ(SD DEC)とを有する。
ENC7は、DEC6出力のうち、HD DEC出力を入力してエンコードするHD用エンコーダ(HD ENC)と、各SD DEC出力を入力してエンコードする複数のSD用エンコーダ(SD ENC)とを有する。
GOP同期信号発生装置9は、入力信号解析回路1からの通知に基づいて、ENC7出力の画像及び音声の切り替わりタイミングにGOP位相の同期が取れるように、GOP位相をまだら編成の開始及び終了の切り替わりタイミングに設定する。
GAP制御回路2は、入力信号解析回路1からの通知に基づいて、まだら編成の開始および終了の切り替わりタイミングを判断し、その切り替わりタイミングで、GAP生成の制御が行われるようにGAP生成回路3の動作を制御する。
GAP生成回路3は、ENC7出力のTSストリームの符号データを入力とし、2GOP分の入力ストリームの符号データを蓄積して順次MUX8に送出すると共に、GAP制御回路2からの制御により、まだら編成の開始及び終了の切り替わりタイミングに設定されたGOP位相のタイミングで、符号データのGOP位置にGAPを生成する。
MUX制御回路4は、入力信号解析回路1からの通知に基づいて、GAP生成回路3が生成したGAPが存在するタイミングで、MUX8の入力ストリーム切り替え制御が行われるようにMUX8の動作を制御する。
MUX8は、MUX制御回路4からの制御により、GAP生成回路3の入力ストリームを切り替える。
なお、GAP制御回路2、GAP生成回路3、ENC7、及びMUX8においては、各装置の動作の同期を取るため、GOP同期信号生成装置9からのGOP同期信号に基づいて、GOP位相の同期を行う。また、GAP生成回路3、ENC7、及びMUX8においては、PCR(Program Clock Reference)生成及びジッタ補正のため、STC(System Time Clock)の同期も行う。
次に、本実施例の動作について、図2を参照して詳細に説明する。
まず、入力信号解析回路1において、前述のPSI監視機能およびストリーム監視機能により得られたPMTおよび映像ストリームから、まだら編成の開始及び終了の切り替わりタイミングを検知する(S1参照)。そして、入力信号解析回路1は、まだら編成時の開始及び終了の切り替わりタイミングを検知後、GOP同期信号生成装置、GAP制御回路2およびMUX制御回路4に、検知したまだら編成の開始及び終了の切り替わりタイミングの通知を行う(S2参照)。
その通知を受けたGOP同期信号発生器9は、ENC7出力の画像及び音声の切り替わりにGOP位相の同期が取れるように、GOP位相をまだら編成の開始及び終了の切り替わりタイミングに設定する(S3参照)。また、GAP制御回路2およびMUX制御回路4は、GOP同期信号に基づいて、それぞれGAP生成回路3およびMUX8に対する制御を行う(S4、S5参照)。
GAP制御回路2からの制御を受けたGAP生成回路3は、まだら編成の開始及び終了の切り替わりタイミングで、ENC7出力のTSストリームを成す符号データのGOP位置に、GAP(隙間)を生成する(S6参照)。このGAPの生成方法については、図3を参照し、以下に説明する。
図3を参照すると、GAP生成回路3は、ENC7出力の2GOP分のTSストリームを成す符号データ、即ちまだら編成の開始及び終了の切り替わりタイミングのGOP位相に対応する第1のGOP位置A+1を基準としたときに、そのGOP位相から1GOP分前の第2のGOP位置Aから1GOP分後の第3のGOP位置A+2の間の符号データのうち、第2のGOP位置Aから第1のGOP位置A+1の間のGOPの符号データを、第2のGOP位置Aから第1のGOP位置A+1の間に詰め込む。こうすることで、まだら編成の開始及び終了の切り替わりタイミングのGOP位相に対応する第1のGOP位置A+1にGAPを生成する。ここで、ENC7出力の符号データを第2のGOP位置Aから第1のGOP位置A+1までの間に詰め込む方法としては、次の二手法によって実現する。
1)第2のGOP位置Aから第1のGOP位置A+1までの間のGOPの符号データに存在する無効データ(NULLパケット)を第1のGOP位置A+1に移動させることにより、第1のGOP位置A+1にGAPを生成する。
2)第2のGOP位置Aから第1のGOP位置A+1までの間のGOPの符号データの送出帯域を上げ、相対的に増えた符号データを、第2のGOP位置Aから第2のGOP位置A+1までの間に詰め込み、送出させることにより、第1のGOP位置A+1にGAPを生成する。
次いで、MUX8は、GAP生成回路3がGAPを生成したGOP位相のタイミングで、入力ストリームの切り替え制御を行う(S7参照)。
以上の動作フローにより、IP再送信システムでのまだら編成のシームレス切り替えを実現することができる。
このように本実施形態では、MUX8がまだら編成時の入力ストリーム切り替え制御を行うために、ENC7出力のTSストリームに対してGAPを生成する。すなわち、放送波から復調したTSから、入力信号解析回路1により、まだら編成の開始及び終了の切り替わりタイミングを検知する。そして、GAP制御回路2がGAP生成回路3に対して制御を行うことにより、検知された放送波のまだら編成の開始および終了の切り替わりタイミングで、ENC7出力のTSストリームに対してGAPを生成する。MUX制御回路4がMUX8の制御を行うことにより、MUX8がそのGAPのタイミングで、入力ストリーム切り替え制御を行う。これにより、まだら編成のシームレス切り替えを行う。
従って、本実施形態によれば、従来システムでは実現できないIP再送信システムでの、まだら編成時のシームレス切り替えを実現することができる。また、従来システムに比べ、まだら編成時の切り替え制御にかかる処理時間を相対的に短縮することができる。
なお、上記の実施形態では、入力信号解析回路1がタイミング検知手段を、GOP同期信号発生装置9がGOP同期信号生成手段を、GAP制御回路2及びGAP生成回路3がGOP生成手段を、MUX制御回路4がマルチプレクサ制御手段をそれぞれ構成しているが、本発明は必ずしもこの構成に限らない。
上記の地上波デジタル放送のIP再送信システムは、そのハードウェア構成は特に限定されるものではなく、上述した各部の機能を実現可能なものであれば、いずれのものでも適用可能である。例えば、各部の機能毎に回路を独立させて構成したものでも、複数の機能を1つの回路にまとめて一体に構成したものでも、いずれのものであってもよい。
例えば、入力信号解析回路1の機能をDEC6内に、またGAP制御回路2およびGAP生成回路3の機能をENC7内に搭載してもよい。こうすることで、さらに遅延が少なく精度の高いシステムを実現することが可能である。
本発明は、地上波デジタル放送のIP再送信システムのほか、放送波の再送信システムの用途にも適用可能である。
本発明の実施形態に係る地上波デジタル放送のIP再送信システムのブロック図である。 本発明の実施形態に係る地上波デジタル放送のIP再送信システムの動作を説明するタイミングチャートである。 本発明の実施形態に係る地上波デジタル放送のIP再送信システムによるGAPの生成方法を説明する図である。
符号の説明
1 入力信号解析装置
2 GAP制御回路
3 GAP生成回路
4 MUX制御回路
5 TS出力受信機(TS−IRD)
6 デコーダ(DEC)
7 エンコーダ(ENC)
8 マルチプレクサ(MUX)
9 GOP同期信号発生装置

Claims (10)

  1. HDとSDとのまだら編成を含む地上波デジタル放送を受信して、PSI及び映像ストリームを含むTSストリームに復調する受信機と、前記受信機出力をデコードするデコーダと、前記デコーダ出力をエンコードするエンコーダと、前記エンコーダ出力のTSストリームを切り替えて送出するマルチプレクサとを有する地上波デジタル放送のIP再送信システムであって、
    前記受信機出力のTSストリームにおけるPSI及び映像ストリームに基づいて、前記HDとSDとのまだら編成の開始および終了の切り替わりタイミングを検知するタイミング検知手段と、
    前記切り替わりタイミングと前記TSストリームにおけるGOP位相との同期を取るようにGOP同期信号を生成するGOP同期信号生成手段と、
    前記GOP同期信号に基づいて、前記エンコーダ出力のTSストリームにおける前記切り替わりタイミングのGOP位相に対応するGOP位置にGAPを生成するGAP生成手段と、
    前記GOP同期信号に基づいて、前記GAPが生成されたタイミングで前記TSストリームを切り替えるように前記マルチプレクサの動作を制御するマルチプレクサ制御手段と、を有することを特徴とする地上波デジタル放送のIP再送信システム。
  2. 前記GAP生成手段は、前記エンコーダ出力のTSストリームを成す符号データのうちの前記切り替わりタイミングのGOP位相に対応する第1のGOP位置とその1GOP分前のGOP位相に対応する第2のGOP位置との間の符号データを、前記第2のGOP位置から前記第1のGOP位置までの間に詰め込むことにより、前記第1のGOP位置にGAPを生成することを特徴とする請求項1に記載の地上波デジタル放送のIP再送信システム。
  3. 前記GAP生成手段は、前記第1のGOP位置と前記第2のGOP位置との間の符号データに存在する無効データを前記第1のGOP位置に移動させることにより、前記第1のGOP位置にGAPを生成することを特徴とする請求項2に記載の地上波デジタル放送のIP再送信システム。
  4. 前記GAP生成手段は、前記第1のGOP位置と前記第2のGOP位置との間の符号データの送出帯域を上げて相対的に増えた符号データを前記第2のGOP位置から前記第1のGOP位置までの間に詰め込んで送出させることにより、前記第1のGOP位置にGAPを生成することを特徴とする請求項2に記載の地上波デジタル放送のIP再送信システム。
  5. 前記タイミング検知手段は、前記デコーダ内に搭載され、
    前記GAP生成手段は、前記エンコーダ内に搭載されることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の地上波デジタル放送のIP再送信システム。
  6. HDとSDとのまだら編成を含む地上波デジタル放送を受信して、PSI及び映像ストリームを含むTSストリームに復調する受信機と、前記受信機出力をデコードするデコーダと、前記デコーダ出力をエンコードするエンコーダと、前記エンコーダ出力のTSストリームを切り替えて送出するマルチプレクサとを有する地上波デジタル放送のIP再送信システムで用いるまだら編成時のシームレス切り替え制御方法であって、
    前記受信機出力のTSストリームにおけるPSI及び映像ストリームに基づいて、前記HDとSDとのまだら編成の開始および終了の切り替わりタイミングを検知するステップと、
    前記切り替わりタイミングと前記TSストリームにおけるGOP位相との同期を取るようにGOP同期信号を生成するステップと、
    前記GOP同期信号に基づいて、前記エンコーダ出力のTSストリームにおける前記切り替わりタイミングのGOP位相に対応するGOP位置にGAPを生成するステップと、
    前記GOP同期信号に基づいて、前記GAPが生成されたタイミングで前記TSストリームを切り替えるように前記マルチプレクサの動作を制御するステップとを有することを特徴とする地上波デジタル放送のIP再送信システムで用いるまだら編成時のシームレス切り替え制御方法。
  7. 前記GAPを生成するステップは、前記エンコーダ出力のTSストリームを成す符号データのうちの前記切り替わりタイミングのGOP位相に対応する第1のGOP位置とその1GOP分前のGOP位相に対応する第2のGOP位置との間の符号データを、前記第2のGOP位置から前記第1のGOP位置までの間に詰め込むことにより、前記第1のGOP位置にGAPを生成することを特徴とする請求項6に記載の地上波デジタル放送のIP再送信システムで用いるまだら編成時のシームレス切り替え制御方法。
  8. 前記GAPを生成するステップは、前記第1のGOP位置と前記第2のGOP位置との間の符号データに存在する無効データを前記第1のGOP位置に移動させることにより、前記第1のGOP位置にGAPを生成することを特徴とする請求項7に記載の地上波デジタル放送のIP再送信システムで用いるまだら編成時のシームレス切り替え制御方法。
  9. 前記GAPを生成するステップは、前記第1のGOP位置と前記第2のGOP位置との間の符号データの送出帯域を上げて相対的に増えた符号データを前記第2のGOP位置から前記第1のGOP位置までの間に詰め込んで送出させることにより、前記第1のGOP位置にGAPを生成することを特徴とする請求項7に記載の地上波デジタル放送のIP再送信システムで用いるまだら編成時のシームレス切り替え制御方法。
  10. HDとSDとのまだら編成を含む放送波を受信して、PSI及び映像ストリームを含むTSストリームに復調する受信機と、前記受信機出力をデコードするデコーダと、前記デコーダ出力をエンコードするエンコーダと、前記エンコーダ出力のTSストリームを切り替えて送出するマルチプレクサとを有する放送波の再送信システムであって、
    前記受信機出力のTSストリームにおけるPSI及び映像ストリームに基づいて、前記HDとSDとのまだら編成の開始および終了の切り替わりタイミングを検知するタイミング検知手段と、
    前記切り替わりタイミングと前記TSストリームにおけるGOP位相との同期を取るようにGOP同期信号を生成するGOP同期信号生成手段と、
    前記GOP同期信号に基づいて、前記エンコーダ出力のTSストリームにおける前記切り替わりタイミングのGOP位相に対応するGOP位置にGAPを生成するGAP生成手段と、
    前記GOP同期信号に基づいて、前記GAPが生成されたタイミングで前記TSストリームを切り替えるように前記マルチプレクサの動作を制御するマルチプレクサ制御手段と、を有することを特徴とする放送波の再送信システム。
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