JP2004109137A - 放射線測定装置および方法 - Google Patents

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Abstract

  【課題】 実質上、環境変化に起因する波長測定値すなわち識別誤差を減少させる高集積構造を有する測定システムを提供する。
  【解決手段】 測定システム100においては、入射ビーム102が、ビーム112としてフィルタ120を通過してビーム132として出現し、このビーム132は検出器150に供給される。ビーム106は、ビーム116としてフィルタ120を通過してビーム136として出現し、このビーム136は検出器155に供給される。検出器150および155は、それぞれのフィルタにかけられた信号を、それぞれ信号処理回路160へ出力する。信号処理回路160は、アレイ中における強度の空間分布を分析し、例えばルックアップテーブルとの比較によって、入射するビーム101の波長を求める。
【選択図】   図4

Description

 本発明は、放射線源からの放射線の波長関連特性を求めるための放射線測定装置および方法に関し、特に、高分解能干渉型エンコーダなどの高分解能測定に用いられる源をモニタするのに好適な装置および方法に関する。
 ある種の測定応用には、比較的小さい波長範囲にわたる非常に高い分解能で線源の波長または周波数、または関連変化を測定することが要求される。例としては、一般的な実験室応用例と同様に、高分解能干渉型エンコーダ、様々な非接触プロファイロメータセンサ、通信業界における応用例が含まれる。さらに、多くの応用例にとって、測定は小さい空間内でかつ低いコストで実施される必要がある。いくつかの方法が、一般に、スペクトル計、干渉計および光学フィルタを通した透過を含む波長測定に用いられる。
 図1(a)は、光学バンドパスフィルタを使用する波長変化を測定するための簡単な測定システム10を示す。測定システム10は、入力入射ビーム12、バンドパスフィルタ14、フィルタにかけられたビーム16およびパワー検出器18を含む。入力入射ビーム12は、フィルタにかけられたビーム16を生成するように、フィルタ14にかけられる。この応用例においては、無視できない波長透過依存を有するいかなる光学素子も使用することができるので、バンドパスフィルタは厳密には必要ではない。フィルタにかけられたビーム16のパワーは、パワー検出器18によって検出される。
 図1(b)は、バンドパスフィルタ14に対する透過スペクトルを示す。フィルタ14は、半値全幅(FWHM)の波長Δλと同様に、中央の波長λ0によって特徴付けられる。ポイントPが、波長X1で透過レベルY1でのフィルタ曲線20上に示される。このポイントPは、フィルタ曲線20の急な部分に位置決めされ、その結果、波長におけるわずか変化を、図1(a)のパワー検出器18によって検出するのと同様に、透過されたパワーを測定することによって検出することができる。このように、フィルタ曲線20がいったん確立されると、図1(a)および1(b)の測定システム10は、透過されたパワーすなわち強度に基づいて波長変化を求めるための簡単な構成を提供する。
 図2は、図1(a)の測定システムを超えるある種の改良を提供する測定システム30を示す。図2に示すように、測定システム30は、ビームスプリッタ34、フィルタ38、およびパワー検出器42および46を含む。入力入射ビーム32が、ビームスプリッタ34によって、2つのビーム36および44に分けられる。ビーム36は、フィルタ38にかけられ、フィルタにかけられたビーム40を生成する。フィルタにかけられたビーム40のパワーは、パワー検出器42によって検出される。ビーム44のパワーは、パワー検出器46によって検出される。パワー検出器42および46の出力を用いてフィルタにかけられていないビームのパワーに対するフィルタにかけられたビームのパワーの比を計算することによって、入射パワーにおける偏差が、名目上、誤差源として排除される。言い換えれば、波長変化とパワー源の変動を区別することができない図1(a)の測定システム10に対して、図2の測定システム30は、入射パワーにおける偏差に不感知なパワー比信号を使用し、その結果、より確かに、波長変化を区別する。
 図3(a)は、波長変化を測定するための代替構成を提供する測定システム50を示す。測定システム30と同様に、測定システム50は、2つのパワー検出器の間の比を利用し、一次の入射パワーの依存を排除する。測定システム50は、ビームスプリッタ54、フィルタ58および66、およびパワー検出器62および70を含む。入射ビーム52は、ビームスプリッタ54によってビーム56および64に分けられる。ビーム56は、フィルタ58にかけられて、フィルタにかけられたビーム60を生成する。フィルタにかけられたビーム60のパワーは、パワー検出器62によって検出される。ビーム64は、フィルタ66にかけられて、フィルタにかけられたビーム68を生成する。フィルタにかけられたビーム68のパワーは、パワー検出器70によって検出される。
 図3(b)は、フィルタ58および66にそれぞれ対応する2つのフィルタ曲線80および82を示す。図3(b)に示すように、フィルタ曲線82は、フィルタ曲線80に重なり合う。言い換えれば、フィルタ66の透過スペクトルは、フィルタ58の透過スペクトルに重なり合う。ポイントP1が、波長X1、透過強度Y2でフィルタ曲線80上に示され、ポイントP2が、波長X1、透過強度Y1でフィルタ曲線82上に示される。波長X1から増加する波長について、フィルタ曲線80における透過パワーが減少し、一方、フィルタ曲線82における透過パワーが増加する。従って、フィルタ66に対応する透過パワーY1とフィルタ58に対応する透過パワーY2との比は、フィルタ58とフィルタ66によって共有される波長透過スペクトルに渡って、特定の波長に対して一意である。パワー検出器62および70の出力を用いてフィルタにかけられたビームパワーの比を計算することによって、入射パワーにおける偏差が大部分排除される。
 従来の測定システムの1つを示す1つの特許として、米国特許No.4,308,456がある。米国特許No.4,308,456は、2つのフィルタと2つのフォトダイオードを使用し、第1のフィルタの出力が増加する波長に従って減少し、第2のフィルタの出力は、575〜590nmのバンド幅に渡って、増加する波長に従って実質的に線形的に増加する。1つの実施例において、ビームスプリッタが入射ビームを2本のビームに分けるのに利用され、それらのビームはそれぞれのフィルタを通してそれぞれのパワー検出器に送られる。第1および第2の出力の比が取られて、光の周波数に対応する出力を提供するために、予め選択された周知の周波数に対応する所定値と比較される。この発明の目的は、光の色の正確な測定を提供することにある。
 従来の測定システムの1つを示すその他の特許として、米国特許No.5,729,347がある。米国特許No.5,729,347は、フィルタ出力と制御信号の間の比を使用することを教示する。1つの実施例において、光カプラが、入射ビームを2本のビームに分けるのに利用され、そのビームの1つは、さらに他の光カプラによって他の2本のビームに分けられ、合計3本のビームになる。第2の光カプラによって分けられる2本のビームは、それぞれのフィルタを通してそれぞれ送られ、そして増幅器とA/D変換器によって処理される。他方のビームは、フィルタにかけられないが、増幅器とA/D変換器によって処理される。この処理においては、2本のフィルタにかけられたビームからの2つのデジタル値が評価され、その値の1つはさらなる使用のために選択される。次に、フィルタにかけられないビームに関する透過率が計算され、対応する波長がディスプレイへ出力される。これは、比較的小さい所定範囲における波長の測定のための測定システムを提供する。米国特許No.5,729,347は、入ってくる信号のスペクトルを求めるために、所定角度でフィルタを連続回転させている間、連続的に透過率の読み取りを行い、その結果に適当な信号処理を施すことによって高分解能分光計を形成することを教示する。
 上記従来技術のシステムは、波長を測定する様々な方法を示し、これらは、また、ある種の不利な点を有する。例えば、上記従来のシステムの全ては、多くの実際の応用例、特に高精度計器の応用例に関して、温度変化および他の環境影響に対して容認できないほど高い感度を有する。本発明による様々な実施例において、100万分の1のオーダで波長変化を識別するのに役に立つ。従来技術のシステムの各信号経路に対して本質的に異なる小さい機械的な位置ずれ、ひずみ、および熱外乱が、そのような応用例および具体例においては、容認できない誤差を生成することができる。さらに、波長測定システムが多くの実際の応用例において使用可能になる前にそれらのサイズと費用を減少させる必要がある。
 本発明の目的は、改良された波長測定システムを提供する方法および装置を提供することにある。さらに詳しくは、本発明の目的は、実質上、環境変化に起因する波長測定値すなわち識別誤差を減少させる高集積構造を有する測定システムを提供することにある。さらに、本発明は、コンパクトで低いコストの構成でこれらの目的を達成する。
 本発明は、上記目的を達成するため、放射源からの放射線の波長関連特性を求めるための放射線測定装置であって、第1の入射角度で波長感度フィルタを経る第1のビーム経路であって、入力放射線の第1のビームを受け入れ、第1のフィルタにかけられたビームを出力する第1のビーム経路と、前記第1の入射角度と異なる第2の入射角度で波長感度フィルタを経る第2のビーム経路であって、入力放射線の第2のビームを受け入れ、第2のフィルタにかけられたビームを出力する第2のビーム経路と、前記第1のフィルタにかけられたビームを受け入れ、対応する第1の検出信号を出力するように位置決めされた放射線検出器を備える第1の検出チャネルと、前記第2のフィルタにかけられたビームを受け入れ、対応する第2の検出信号を出力するように位置決めされた放射線検出器を備える第2の検出チャネルとを備え、前記第1の入射角度で波長感度フィルタを経る第1のビーム経路と前記第2の入射角度で波長感度フィルタを経る第2のビーム経路とは、実質的に同一の波長感度フィルタを経ることを特徴とする。
 また、本発明は、上記目的を達成するため、放射源からの放射線の波長関連特性を求めるための放射線測定方法であって、第1の入射角度で波長感度フィルタを経る第1のビーム経路に沿った前記放射源からの入力放射線の第1ビームを受け入れる工程と、前記第1のビーム経路からの第1のフィルタにかけられたビームを出力する工程と、前記第1の入力角度と異なる第2の入射角度で波長感度フィルタを経る第2のビーム経路に沿った前記放射源からの入力放射線の第2ビームを受け入れる工程と、前記第2のビーム経路からの第2のフィルタにかけられたビームを出力する工程と、第1の検出チャネルに沿って位置決めされている放射線検出器で第1のフィルタにかけられたビームを受け入れ、第1の検出信号を出力する工程と、第2の検出チャネルに沿って位置決めされている放射線検出器で第2のフィルタにかけられたビームを受け入れ、第2の検出信号を出力する工程とを備え、前記第1の入射角度で波長感度フィルタを経る第1のビーム経路と前記第2の入射角度で波長感度フィルタを経る第3のビーム経路とは、実質的に同一の波長感度フィルタを経ることを特徴とする。
 高分解能測定システムにおいて波長変化を測定するための方法および装置が提供される。本発明の1つの側面によれば、2つ以上のビームが、同一のフィルタ構造を通してビームを導き、好ましくは、同一のフィルタ構造を通して異なるフィルタ特性を有する経路に沿ってビームを導くことによって、それぞれフィルタにかけられる。複数のビームにフィルタをかけるための単一のフィルタ構造の使用は、複数のビームにフィルタをかけるための複数のフィルタを必要とした従来技術のシステムより明確な利点を提供する。1つの特定の利点は、各ビームに異なるフィルタを利用するシステムにおけるパワーまたは温度変動を補正するときに遭遇する困難を克服することに関連する。
 本発明の他の側面によれば、回折格子が複数のビームを供給する。この格子は、入射入力ビームを第1および第2のビームに分ける。従って、ビームは、異なる角度でフィルタを通して伝わり、これは、パワーおよび/または温度変動を補正するのに使用することができる2つの異なる出力値を生成するのに使用される単一のフィルタを許容する。
 本発明のさらに他の側面によれば、第2の回折格子が、他方のビームを検出する同一の検出器に向けて集光するようにビームの1つを回折するために利用される。シャッタを、さらに、システムが2本のビームを切り換えるのを可能にするのに使用してもよい。代わりに、シャッタを単にビームの1つを調節するのに使用することができる。代替の実施例においては、シャッタと単一の検出器を利用するよりむしろ、異なる探知器を、異なるビームを検出するのに利用してもよい。
 本発明のさらに他の側面によれば、第1の回折格子が、入射ビームを第1および第2のビームに分けるのに利用され、第2の回折格子が第1のビームを第1および第3のビームに、第2のビームを第2および第4のビームに分けるのに利用される。低い温度依存性がある第1のフィルタを、第1および第3のビームをフィルタにかけるのに利用し、一方、高い温度依存性がある第2のフィルタを、第2および第4のビームをフィルタにかけるのに利用してもよい。光検出器のアレイは、第1、第2、第3および第4のビームのそれぞれを検出するのに利用される。本例の4つの出力は、パワー変動と温度変化の2つの未知の値を有効に補正することができる信号を引き出すのに利用することができる。
 本発明のさらに他の側面によれば、温度検知のビームデフレクタが1つ以上のビームに対して備えられる。ビームデフレクタは、温度関数として、ビームがフィルタに入力する角度を変更する。
 本発明のさらに他の側面によれば、回折格子が入射入力光を第1、第2および第3のビームに分ける。第1の2つのビームは、異なる角度でフィルタを通して伝わり、これは、単一のフィルタが、パワー変動を補正するのに使用することができる2つの異なる出力値を生成するのに使用することを可能にする。第3のビームは、ビームデフレクタを通過し、このビームデフレクタは、温度関数として、ビームがフィルタに入力する角度を変える。第1および/または第2のビームからの出力信号の組み合わせにおいて、本実施例の第3のビームに関連した出力は、温度変化の影響を有効的に補正するのに使用することができる信号を引き出すのに利用することができる。
 本発明のさらに他の側面によれば、温度検知のそれぞれのビームデフレクタは、少なくとも2本のビームのそれぞれに対して備えられる。1つの実施の形態において、それぞれの温度検知のビームデフレクタは、温度の関数として、それぞれのビームがフィルタに入る角度を調整する。様々な実施の形態において、デフレクタは、波長変化を測定するための装置を実質的に温度変動に対して不感にするために、それぞれのビームから生じる出力におけるフィルタ固有の温度感度の影響を取り消す角度の温度検知調整を提供する。
 本発明は、波長測定誤差を実質的に減少させるために、2本以上のビームをそれぞれにフィルタにかけるのに実質的または完全に同じフィルタ構造と異なるビーム通路を利用する超小型の構成を提供する。さらに、様々な構成が、パワー変動と温度変化の両方を補正するのに使用可能である。
 以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
 図4は、本発明に従って形成された測定システム100を示す。測定システム100は、発散放射/光源、フィルタ120、検出器150および155、および信号処理回路160を含む。
 ポイント101から、入射する発散ビームが入射ビーム102および入射する傾けられたビーム104および106に発散する。入射ビーム102は、ビーム112としてフィルタ120を通過し、フィルタにかけられたビーム132として出現し、このビーム132は検出器150に供給される。入射する傾けられたビーム106は、ビーム116としてフィルタ120を通過し、フィルタにかけられたビーム136として出現し、このビーム136は検出器155に供給される。傾けられたビーム116は、フィルタ120の表面に対して垂直な方向に関して角度θでフィルタ120を通過する。従って、傾けられたビーム116は、ビーム112と異なってフィルタにかけられ、傾けられフィルタにかけられたビーム136は、以下で詳細に説明されるように、フィルタにかけられたビーム132と異なる信号を提供する。検出器150および155は、それぞれのフィルタにかけられた信号を、信号線152および157を経てそれぞれ信号処理回路160へ出力する。1つの実施の形態において、各検出器150および155は、検出器のサイズに依存する角度の範囲例えばθ+δθに渡り積算する。様々な他の実施の形態において、様々な他の絞りまたは光学素子(図示せず)が、それぞれの検出器によって受光されるビームを狭い角度範囲に制限するように配置されている。
 他の実施の形態において、検出器150および155は、実際には、それぞれの入射角を有する発散ビーム経路の全体の範囲にわたる一次元または二次元検出アレイによって、提供される。選択された名目上の角度に対応する限定的なサブ範囲にわたる検出アレイの1つ以上の素子のそれぞれの2つのセットからの信号は、さらに以下で述べるように、(必要なら)結合されて、信号処理のためにそれぞれの信号線152および157上に出力される。
 さらに他の実施の形態において、一次元または二次元検出アレイが2つ以上の有効検出出力を供給し、各出力は、それぞれの入射角を有する異なる有効ビーム経路に対応する。信号処理回路160は、一次元または二次元検出アレイの各検出素子からの出力信号を受け取る。そして、信号処理回路160は、アレイ中における強度の空間分布を分析し、例えばルックアップテーブルとの比較によって、入射するビーム101の波長を求める。ルックアップテーブルは、様々な周知の放射源波長を入力して、対応する強度分布を格納することによって、実験的に構成される。そのような一次元または二次元の検出アレイが、2つ以上の検出出力を以下に述べられる他の様々な測定システムの実施形態に提供するために、同様に使用される。一次元または二次元の検出アレイを使用するそのような実施の形態は、いくつかの場合においてより複雑な信号処理およびより長い間処理時間を費やすけれども、様々なビームアライメントをほとんど検知せず、実際により良い測定分解能および精度を与える。
 測定システム100の構成は、ある従来技術システムで使用される2つの別々のフィルタに代わる単一のフィルタ構造の使用を許す。単一のフィルタの使用は、入射ビーム102および角度を成して入射するビーム106が異なる角度でフィルタ120を通過し、それぞれのビームに対する異なるフィルタ経路を供給し、その結果、本発明による複数のフィルタ信号を供給する。
 1つの実施の形態において、フィルタ120は、誘電性のファブリーペロー(Fabrey-Perot)フィルタである。商業的にそのようなフィルタを提供するベンダのひとつが、Melles-Griotである。そのようなフィルタは、フィルタの表面に垂直な方向に関して入射ビームの入射角θでのフィルタ特性の所望の依存を提供することができる。フィルタが最大透過の中央の波長λ0によって特徴付けられるとき、依存は以下の式(1)によって与えられる(0〜π/9(rad)のθに対して少なくとも1つの実施の形態において有効である)。
Figure 2004109137
   ここで、λθは、入射角でのピーク中央波長、
    λ0は、垂直入射でのピーク中央波長、
    Neは、外部媒体の屈折率、
    Nは、フィルタの有効屈折率、
    θは、入射角度である。
 角度θは、中央波長λ0において所望量を移行させるために選択することができるので、以下に図6および図7を参照して詳細に述べるように、2つの重なり合う透過曲線を得ることが可能になる。
 図3(b)に示される従来技術の重なり合う透過曲線に対して、本発明の原理による重なり合う透過曲線は、実質的に同じフィルタ構造を通して複数のビームを導き、好ましくは、同一のフィルタ構造を通して複数のビームを導くことから生じる。これには、さらに以下に述べるように、特に変化する環境条件の下で正確に小さい波長変化を見分ける必要がある応用例、および特に低コストとコンパクトなサイズを必要とする応用例にとって、多くの利点がある。
 1つの実施の形態において、出典波長で変化を求めることにおける分解能のppmレベルを達成するために、重なり合う透過曲線から生じるそれぞれのフィルタ信号に基づいた比は、信号処理回路160によって約1000分の1の分解能で求められ、そして、ルックアップテーブルまたは他の変換方法が、関連源波長との比を変換するか、または基準すなわち初期源波長に対する源波長における変化を求めるのに利用される。様々な実施の形態に適した、比を求める式については、以下でより詳細に説明する。測定システム100は、1つのフィルタ構造のみを利用する超小型構成を提供する。本発明による信号処理を行う様々な実施の形態においては、さらに以下で説明するように、そのような構成が、パワー変動だけでなく、特に、環境条件、潜在的な機械的および熱的ひずみおよびフィルタの温度変化による誤差に起因する波長測定誤差を実質的に減少させる。これは、離散フィルタおよび検出部品を利用する従来の方法を超える実質的な改良を提供し、その結果、測定システム設計におけるより高い部品コストと追加された複雑さと同様に、実用システム設計において高精度で補正することができない温度変動と他の環境影響に対する個々の残りの感度を有する。
 図5は、本発明の代替例を表す測定システム200を示す。測定システム200は、この測定システム200がフィルタ構造を通して複数のビーム経路を供給するための格子を含み、よりパワー効率的で、図4の測定システム100より少数の部品および源アライメントの変動を潜在的に検知しない点で、測定システム100と異なる。より具体的には、図5に示すように、測定システム200は、ビーム偏向素子として作用する格子210、フィルタ220、検出器250および255、および信号処理回路260を含む。
 入射ビーム202は、格子210によって、透過光212と、+/−1次の傾けられた入力ビーム214および216とに分けられる。また、様々な実施の形態において、0次と+1次のみを回折するように、格子210をブレーズド回折格子として設計することが可能であり、その結果、ビーム214を排除し、パワー伝送効率を改善する。また、様々な他の実施の形態において、いかなる他の適当な公知または後に開発されるビーム偏向素子を、格子210に代えて使用してもよい。1つの実施の形態において、入射ビーム202のおよそ半分をトラップするプリズムまたはくさびを、格子210に代えて使用してもよい。しかしながら、プリズムを使用するそのような構成は、ビーム位置がプリズムによってトラップされるビームの割合を決定し、ビーム216を生成するので、プリズムに対する入射ビーム202の位置における変化に応答して測定誤差を生成するというより大きい傾向を有する。格子210を使用する実施の形態は、一般に、格子に対するビーム位置の小さい変動を検知せず、よって、好ましい。
 透過ビーム212と1次傾けられたビーム216はフィルタ220を通過して、フィルタにかけられたビーム232と傾けられフィルタにかけられたビーム236にそれぞれなり、本発明による異なるフィルタ経路から2つのフィルタ信号を供給する。フィルタにかけられたビーム236は、検出器250よって受光され、傾けられフィルタにかけられたビーム236は、検出器255によって受光される。検出器250および検出器255は、出力252および257をそれぞれ信号処理回路260に供給する。測定システム200は、図4の測定システム100の利点と同様の利点を提供し、各ビームに対して異なるフィルタを利用する上述の従来のシステムを超える明確な利点を提供する単一のフィルタ構造の使用を含む。具体的には、単一のフィルタ構造を通るそれぞれの放射経路のフィルタの特性の温度感度は、ほぼ同じであるか、放射経路の長さに比例するか、または少なくとも非常に相互に関連する。その結果、温度変動および他の環境影響による各放射経路に沿った残りのフィルタ感度を、実際のシステム設計において、高精度で、確実に補正することができる。さらに、測定システム設計の部品コストと複雑さは減少される。
 測定システム200の1つの実施の形態において、設計は、フィルタ120または220にバンドパスフィルタを使用して、635nmの領域で波長ドリフトを測定するのに焦点を合わせられる。図6は、本発明の原理によるバンドパスフィルタ構造から信号を供給する1つの実施の形態に対応する透過スペクトルダイアグラムである。図6は、入射角度0(rad)で入射するビームのためのバンドパスフィルタの特性に対応する第1の透過曲線270を示す。この角度に関して、フィルタは、638nmにほぼ等しい中心波長ほぼ3nmの通過帯域の半値全幅(FWHM)、および、ほぼ62%のピーク透過率T0を有する。図6は、また、入射角度0(rad)でない入射ビームに対応する同一のバンドパスフィルタについての第2の透過曲線280を示し、第2の透過曲線280は、一般に、式(1)を参照して先に述べたように、フィルタの透過曲線の中心波長λ0をより短い波長でシフトすることで一致する。
 図6は、透過曲線270および280の好ましい操作領域290を示す。また、便宜上、透過曲線は、次の説明において単一の曲線として引用され、曲線に沿った信号値が、記述されている。特定の波長とそれぞれの入射角度のビームについて、それぞれの透過曲線が、対応する検出器からの結果として生じたフィルタ信号を理想的に決定する。操作領域290は、線形領域であるにすぎない。次の説明において、関連する説明を簡素化するために、それは線形であると仮定される。最も重要なことは、操作領域は、単一の透過曲線270および280が重なり合う領域であり、その結果、単一の源波長は、フィルタを通る2つのそれぞれのビーム経路に沿って、2つの有用な出力信号を発生させる。例示的な操作領域290は、約635.5nmから約636.5nmまで広がり、よって、この操作領域は、当該領域に渡る非常に素晴らしい波長識別に適する。
 本発明の原理に従って生成された信号に関して、操作領域290における透過曲線270および280は、本質的に、わずかな波長シフトを有する同一の曲線である。従って、操作領域290におけるいかなる波長についても、2つの信号S1とS2の間の信号差分291が、名目上一定である。名目上完全に制御された操作状態で、いずれの透過曲線も、高精度で波長を求めるのに使用されるであろう。しかしながら、それぞれの信号の変化は、例えば電力供給変動、同相モード環境変化などに起因する入射ビームのパワーの変動または検出器の公称利得の変化から生じる。多くのそのような変化は、本発明の原理による測定システムにおける両信号について比例する。そのような場合、操作領域290上のいかなる波長も、同相モードパワーおよび利得変動に関して信号を標準化することによって、正確に求められる。1つの実施の形態において、各信号における同相モードパワーおよび利得変動の影響は、事実上、次の式(2)のように、結合された信号比の関数fとして波長を求めることによって、克服される。
Figure 2004109137
 代替の結合された信号比は、当業者には明らかなように、様々な他の実施の形態において用いてもよい。前述したように、ルックアップテーブルまたは他の変換方法は、式(2)による比または代替の信号比を、関連源波長λactに変換するのに、または基準または初期源波長に対する源波長の変化を求めるのに役立つ。操作領域290が十分に線形でない場合については、ほぼ正確なルックアップテーブルまたは変換方法が実験的に求められてもよい。
 ほぼ図6に対応する測定システム200の1つの実施の形態において、中心波長λ0における結果として生じるシフトが0.25nmであるような、ゼロでない角度θを提供することが好ましい。そのような実施の形態について、λ0=637.5nm、Ne=1、およびN*=2.0で、例えば、中心波長λ0におけるほぼ0.25nmの好ましいシフトを提供するために、角度θ=4π/180(rad)の入射ビームがほぼλ0=637.25nmに中心をおく透過曲線を提供することが式(1)に基づいて求められる。角度θ=4π/180(rad)の入射ビームに関連する格子特性を計算するために、格子式d*sinθ=mλを使用することができる。ここで、dは格子ピッチ、mは次数(この場合、m=1)である。θ=4π/180(rad)、635nmの源波長については、上記式は、d=9.1μmを算出する。
 測定システム200のこの実施の形態において、2mm厚のフィルタ220およびθ=4π/180(rad)について、透過ビーム212と傾けられたビーム216の中心は、フィルタ220の背面において〜0.14mmで分離される。小型検出器が検出器250および255に使用され、入射ビームのビーム直径が0.1mmのオーダであるとき、理論上、フィルタ220および格子210の直径または幅は、小型測定システム200を提供するために、1mmオーダまたはさらに小さい。しかしながら、様々な他の実施の形態において、入射ビーム202のビーム直径は、便宜上、1/2ミリメータのオーダにあり、検出器250および255は、1ミリメータのオーダの検出領域直径または幅を有し、約1ミリメータの中心間隔を有する。従って、様々実施の形態において、検出器250および255でのフィルタにかけられたビーム232および傾けられフィルタにかけられたビーム236に対する所望の分離を提供するために、本発明による小型測定システムの全径または幅は、便宜上、約3ミリメータで、入射ビーム202の方向に沿った小型測定システムの長さは14mmのオーダにある。様々な実施の形態において、格子210からフィルタ220の前面までの間隔、および/または格子210の背面から検出器250および255までの間隔は、フィルタにかけられたビーム232および傾けられフィルタにかけられたビーム236と検出器250および255に対する所望の分離を提供する間隔にセットされる。様々な実施の形態において、ガラススペーサブロックを、所望の間隔を提供するのに使用することができる。
 先の記述は、全般的に、図6に示すバンドパスフィルタ特性の点に関するものであるけれども、適当な入射角度を有するビーム経路が提供されるとき、操作領域290に類似する操作領域が他のフィルタタイプおよびそれらの対応する透過曲線によって提供されてもよい。1つの例として、図3(b)に関して前述したフィルタ曲線82に対応するフィルタが使用可能である。従って、本発明による様々な実施の形態において、損失パスフィルタ、ハイパスフィルタ、およびノッチフィルターを含むバンドパスフィルタ以外のフィルタタイプが、適切な操作範囲に渡って使用される。
 図7は、本発明の原理によるバンドパスフィルタ構造から信号を供給するための第2実施の形態を示す透過スペクトルダイアグラムである。図7は、対応するビームに対する増加された入射角を使用することによって透過曲線280’を提供するために透過曲線280がシフトされるのを除いて、図6に類似する。本発明による様々な実施の形態において、図7に示すように、中心波長λ0における結果として生じるシフトが3nmのFWHMパスバンド幅であり、透過曲線270および280’がほぼ関連するような、ゼロでない角度θを提供することが好ましい。図7は、透過曲線270および280’の好ましい操作領域290’を示す。透過曲線270および280’は、交差ポイント295で一致する。様々な実施の形態において、交差ポイント295は、公称基準温度TRでの公称基準放射波長λRに対応する。さらに、交差ポイント295は、以下に式(4A)〜(4D)を参照して述べるように、公称信号パワー/利得レベルPRでの公称基準信号値FRに対応する。
 操作領域290と同様に、操作領域290’は、単に線形領域に過ぎない。次の説明において、関連説明を簡素化するために、それが線形であると仮定する。最も重要なことは、操作領域は、透過曲線270および280’が重なり合う領域であり、その結果、単一の源波長は、フィルタを通した2つのそれぞれのビーム経路に沿って2つの有用な出力信号を発生させる。この例において、操作領域290’におけるいかなる波長についても、2つの信号S1およびS2の合計が名目上一定である。名目上完全に制御された操作状態で、いずれの透過曲線も、高精度で波長を求めるのに使用されるであろう。しかしながら、図6を参照して先に述べたように、それぞれの信号の変化は、例えば電力供給変動、同相モード環境変化などに起因する入射ビームのパワーの変動または検出器の公称利得の変化から生じる。多くのそのような変化は、本発明の原理による測定システムにおける両信号について比例する。そのような場合、操作領域290’上のいかなる波長も、同相モードパワーおよび利得変動に関して信号を標準化することによって、正確に求められる。1つの実施の形態において、各信号における同相モードパワーおよび利得変動の影響は、事実上、次の式(3)のように、結合された信号比の関数として波長を求めることによって、克服される。
Figure 2004109137
                      
代替の結合された信号比の式は、当業者に明らかなように、様々な実施の形態において使用される。式(2)を参照した先の説明と同様に、操作領域290’が十分に線形でない場合については、ほぼ正確なルックアップテーブルまたは変換方法が実験的に求められる。
 ほぼ図7に対応する測定システム200の1つの実施の形態において、中心波長λ0における結果として生じるシフトが3.0nmであるような、ゼロでない角度θを提供することが好ましい。そのような実施の形態について、λ0=637.5nm、Ne=1、およびN*=2.0で、例えば、中心波長λ0におけるほぼ3.0nmの好ましいシフトを提供するために、角度θ=11.2π/180(rad)の入射ビームがほぼλ0=634.5nmに中心をおく透過曲線を提供することが式(1)に基づいて求められる。角度θ=11.2π/180(rad)の入射ビームに関連する格子特性を計算するために、格子式d*sinθ=mλを使用することができる。ここで、dは格子ピッチ、mは次数(この場合、m=1)である。θ=11.2π/180(rad)、635nmの源波長については、上記式は、d=3.27μmを算出する。
 測定システム200のこの実施の形態において、2mm厚のフィルタ220およびθ=11.2π/180(rad)について、透過ビーム212と傾けられたビーム216の中心は、フィルタ220の背面において〜0.40mmで分離される。小型検出器が検出器250および255に使用され、入射ビームのビーム直径が0.3mmのオーダであるとき、理論上、フィルタ220および格子210の直径または幅は、小型測定システム200を提供するために、1mmオーダまたはさらに小さい。しかしながら、様々な他の実施の形態において、入射ビーム202のビーム直径は、便宜上、1/2ミリメータのオーダにあり、検出器250および255は、1ミリメータのオーダの検出領域直径または幅を有し、約1ミリメータの中心間隔を有する。従って、様々実施の形態において、検出器250および255でのフィルタにかけられたビーム232および傾けられフィルタにかけられたビーム236に対する所望の分離を提供するために、本発明による小型測定システムの全径または幅は、便宜上、約3ミリメータで、入射ビーム202の方向に沿った小型測定システムの長さは5mmのオーダにある。様々な実施の形態において、格子210からフィルタ220の前面までの間隔、および/または格子210の背面から検出器250および255までの間隔は、フィルタにかけられたビーム232および傾けられフィルタにかけられたビーム236と検出器250および255に対する所望の分離を提供する間隔にセットされる。様々な実施の形態において、ガラススペーサブロックを、所望の間隔を提供するのに使用することができる。
 図6および図7のいずれかに示される透過曲線構成に関して、本発明による様々な実施の形態において、信号S1およびS2が、信号源ビームからのそれらの分割後に、同じ物理素子およびインタフェースのみを伝わるビームから引き出される。従って、従来技術のシステムとの比較において、材質または汚れを変えることなどによるビーム経路に沿った温度、アライメント変動、パワー減衰に渡る、フィルタ特性における名目上のフィルタ特性変動における小さな変動に起因するある種の誤差は、本発明の原理による同相モード誤差として、大部分排除される。
 図8は、本発明の第2の代替実施の形態を示す測定システム300のブロック図である。測定システム300は、格子310、フィルタ320、格子330、シャッタ340、検出器350、信号処理回路360、および温度検知素子365を含む。1つの実施の形態において、格子310および330は、直接、フィルタ320上に蒸着され、また、他の実施の形態において、フィルタ上に接着された基板上に蒸着される。様々な他の実施の形態において、格子310および330は、適当な機械的手段によって、フィルタ320の2つの面から所望の距離で簡単に装着される。測定システム300は、第2の格子330、シャッタ340、および信号検出器350の使用によって、図5の測定システム200と異なる。
 図8に示すように、入射ビーム302が格子310によって透過ビーム312と、+/−1次傾斜されたビーム314および316に分けられる。透過ビーム312と1次傾けられたビーム314および316は、本発明の原理に従って、フィルタ320を通過して、異なるフィルタ経路からのフィルタ信号を提供する。フィルタ320を通過した後、透過ビーム312と1次傾けられたビーム314および316は、ほぼ図示するように、格子330によって偏向され、フィルタにかけられたビーム332および傾けられフィルタにかけられたビーム314および316を提供する。傾けられフィルタにかけられたビーム314および316が単一の検出器に集光するために、格子330は、一般に、格子310より細かいピッチを有する。全てのフィルタにかけられたビーム332,334および336は、シャッタ340の操作に従って、それらが全て検出器350に到達することができるように導かれる。また、シャッタ340は、有効に、単一の検出器350を共有する2つの検出チャネルを提供する。検出器350は、シャッタ340の動作によって決定されるように、異なる時間で2つの異なる信号を提供する。
 フィルタにかけられたビーム332,334および336は、全て、検出器350に入射する前にシャッタ340を通過する。シャッタ340は、測定システムがフィルタにかけられたビーム332,334および336を選択的に切り換えることを許す。様々な実施の形態において、シャッタ340は、フィルタにかけられたビーム332,334および336のそれぞれに対する開口を提供する複数開口シャッタであり、ビーム332,334および/または336のいずれが検出器350に入射されるかを選択するのに使用可能な、適当な公知または後に開発されるシャッタ、光弁、またはビームステアリング装置から構成されてもよい。様々な実施の形態において、MEMSに基づいたシャッタ、光弁またはビームステアリング装置が使用される。適当なMEMS装置は、1つ以上の米国6,226,116,6,313,937および6,275,320に開示されている。代わりに、Coventor Inc. of Cary, North Carolina, USAから商業的に入手可能な小型Optical Shutter Array Platformが、シャッタ340を提供するのに適合する。様々な他の実施の形態において、シャッタ340は、いかなる適当な公知または後に開発される、小型の慣用的なエレクトロメカニカルアクチュエータまたはモータ、シャッタ、および/または開口から構成されてもよい。さらに他の実施の形態において、シャッタ340は、いかなる適当な公知または後に開発されるLCD光弁から構成されてもよい。いかなる場合においても、ビームがいったん検出器350に入射されると、検出器350は、前述したように、少なくとも2つの出力352および357を信号処理回路360に供給する。
 本発明の原理による様々な実施の形態の測定ステムの前述した利点に加えて、図8に示す実施の形態は、さらに、個々の検出器変動によって起こる信号変動に起因する測定システム誤差を減少させる。例えば、材質を変えるまたは汚れなどによるビーム経路に沿った温度、アライメント変動、パワー減衰に渡る、検出器特性における名目上の検出器特性変動の小さな変動に起因するある種の誤差は、図8に示す構成に従って、同相モード誤差として、大部分排除される。
 一般に、光学フィルタのフィルタ特性は、温度によっていくらか変化する。特に、ピークまたは中心透過波長によって特徴付けられているフィルタに関しては、中心波長(すなわち、全体の透過曲線)が温度でシフトされる。図6に関して、これは、透過曲線270または280を、フィルタの温度の変化に比例してより高いまたは低い波長側にシフトさせることに同等である。従って、以下により詳細に述べるように、温度影響は、ビームの入射角度における変化とほぼ区別することができない。同様に、付加情報がないとき、フィルタにおける温度影響による信号変化は、フィルタに入る放射線の波長変化と区別することができない。
 本発明による実施の形態の測定システムの様々な応用において、測定システムの波長測定分解能および精度は、温度影響について信号を補正することなく、十分である。1つの実施の形態において、低い温度感度を有するフィルタが使用される。例えば、商業的に入手可能な高密度波長分割多重方式(DWDM)フィルタ(ベンダであるEdmund ScientificからのDWDMバンドパスフィルタのファミリなど)は、約.001nm/Kの温度感度を有する。すなわち、フィルタの中心波長は、約.001nm/Kで変化する。従って、操作環境が比較的安定している多くの応用例において、例えば、+/−5Kの場合、関連誤差は、たった+/−.005nmのオーダ、または635nmの光に対して約8ppmにある。
 しかしながら、本発明による実施の形態の測定システムの様々な他の応用例において、波長測定分解能および精度は、1ppmのオーダにあるかまたはより良いことが望まれる。このような応用例において、信号は、フィルタ構造における温度影響に対して補正されなければならない。図8は、温度検知素子365を示し、この温度検知素子365は、信号処理回路360へ温度信号を供給する温度信号出力357を提供する。様々な実施の形態において、温度検知素子365は、サーミスタ、熱電対、抵抗温度検出器(RTD)、電流出力温度デバイス、または他の適当な公知または後に開発される温度検知素子のいずれか1つでもよい。
 温度信号は、フィルタ320における温度影響を補正するために、信号処理回路360で使用可能である。前述したように、温度変化の影響は、図6および図7に示す透過曲線270,280および/または280’を、フィルタの温度の変化に比例してより高いまたは低い波長側にシフトさせることにほぼ同等である。従って、様々な実施の形態において、源波長における変化の温度補正測定を達成するために、重なり合う透過曲線から生じるそれぞれのフィルタ信号に基づいた比は、信号処理回路360によって求められる。基準すなわち初期温度信号に対する温度信号の値に基づいて、ルックアップテーブルまたは他の変換方法が、基準すなわち初期温度で、信号比をその期待値に補正するか変換する。ルックアップテーブルまたは他の変換方法は、制御された状態で測定装置温度を変え、様々な源波長に対するフィルタ信号または信号比における対応する変動を求めることによって、実験的に求められる。補正または変換された信号比は、正確に、フィルタの温度影響と独立して、源波長または周波数に対応する。代わりに、信号比を求める前に、各検出器信号を温度補正するようにしてもよい。
 本発明による様々な測定システムにおいて、上述した温度補正方法および装置は、満足できるものである。しかしながら、本発明による様々な測定システムにおいて、より正確そして/または簡単な測定システムは、以下に詳細に述べるように、フィルタ操作温度における変動を求めるかまたは補正するために、本発明による付加フィルタ経路信号の使用から生じる。
 図9は、本発明の第3の代替実施の形態を示す測定システム400を示す。以下により詳細に述べるように、測定システム400は、1つのフィルタ構造を使用して2本のビームを生成するというよりむしろ測定システム400が2つのフィルタ構造を使用して4本のビームを生成することを除いて、図4〜図8に関して上述した概念と同様の概念を利用する。様々な実施の形態において、本発明による信号処理に関して、さらに以下に詳細に述べるように、この構成は、測定システムの精度におけるさらなる改良を可能にする。いくつかの改良は、実質的に、パワー変動によるだけでなく、環境変動による波長測定誤差、そして特に、測定システム400のフィルタ部品の温度変化による誤差を減少させることを含む。
 測定システム400は、第1の回折格子410、光学的透明基板420、第2の回折格子430、フィルタ440および445、および、4つの光検出器450,451,452および453を有する光検出アレイを含む。これらの部品の全ては、ハウジング470内に収容される。入射ビーム402は、格子410によって、入射0次ビーム412および入射1次ビーム416に分けられる。透明基板420を通過した後、入射ビーム412は、格子430によって分けられ、フィルタにかけられたビーム432および傾けられフィルタにかけられたビーム434を含む第1のフィルタにかけられたビーム対431を提供する。同様に、入射1次ビーム416は、格子430によって分けられ、フィルタにかけられたビーム436および傾けられフィルタにかけられたビーム438を含む第2のフィルタにかけられたビーム対435を提供する。図9に示す実施の形態において、回折格子410および430は、同じ仕様で製作されるブレーズド回折格子である。ただし、上記回折格子の1つは、図示の主要経路に沿った光信号に干渉するかもしれない他の放射経路に沿った他の回折次数を抑えて、ブレーズ角が、図9に示されるようにほぼ操作可能な方向に沿って4つの放射ビーム432,434,436および438を発生するように、逆向きに配置される。格子ピッチは、特定の実施の形態において所望の入射角を提供するために、前述したように求められる。1つの実施の形態において、回折格子410および430は、他の次数を抑えて、そのような回折格子に関する技術分野で一般的に知られているように、0次および1次回折ビームとして等しい効率の放射ビームを発生させる。格子ピッチなどの格子パラメータは、図9に拡大して示されない。
 フィルタにかけられたビーム432および傾けられフィルタにかけられたビーム434は、それぞれ、検出器450および451に向けて、バンドパスフィルタのフィルタ440を通過する。1つの実施の形態において、狭いバンドパスフィルタのフィルタ440は、比較的小さい温度依存を有する。フィルタにかけられたビーム436および傾けられフィルタにかけられたビーム438は、それぞれ、検出器452および453に向けて、バンドパスフィルタのフィルタ445を通過する。1つの実施の形態において、狭いバンドパスフィルタのフィルタ445は、比較的小さい温度依存を有する。検出器450〜453を有する検出アレイは、単一のコンパクトな組立部品を利用するのと同時に、複数ビームの同時測定を可能にする。様々な実施の形態において、アレイに利用される検出器は、象限アレイなどのように、別々の離散的な検出器またはモノリシック結合アレイとすることができ、それは、検出器較正を簡素化し、誤差の同相モード除去を強調することができる。例えば、様々な実施の形態において、結合アレイは、様々な検出器450〜453の温度感度がほぼ一致するかまたは非常に相互に関連があるので、使用される。その結果、温度変動および他の環境影響による残りの検出器感度は、実際のシステム設計において、高い精度で確実に補正することができる。さらに、測定システム設計の部品コストおよび複雑さは、実質的に減少される。代わりの実施の形態において、測定システム400の平面的に構成された組立部品は、それぞれ異なる波長を有する放射線の複数ビームの同時検出および測定のために実施された検出器の追加列を有する形に拡張されてもよい。
 上述したように、回折格子410および430の両方を通過した後、入射ビーム402は、4つの別々のフィルタにかけられたビーム432,434,436および438に分けられる。フィルタにかけられたビーム432および436は、フィルタ440および445を垂直入射で通過し、一方傾けられフィルタにかけられたビーム434および438は、フィルタ440および445を前述した角度で通過する。この構成は、各フィルタ440および445にそれぞれ対応する本発明によるそれぞれの対の別々のフィルタ信号を提供する。すなわち、各フィルタ構造は、それぞれ、単一のフィルタ構造から1つのフィルタ信号を提供する実施の形態に関して上述したように、1対のフィルタ信号を提供する。従って、測定システム400は、前述した測定システム100,200および300と比較して、適当な信号処理に従って、温度変動を求めそして/または温度誤差を補正するのに使用することができる追加測定信号を提供する。測定システム400のフィルタ温度応答と2つの信号対に関する様々な関連信号処理原理を、以下により詳細に述べる。
 図9の測定システム400は、説明のために、1つの実施の形態において、2つの測定サブシステム480および490を含むことを考慮することができる。それぞれは、前述した原理に従って構成される。しかしながら、それぞれのサブシステム480および490は、同様の中心波長および操作領域を有するフィルタを使用するが、1つのフィルタは、比較的小さい温度依存に従って選択されるかまたは設計され、1つは、比較的高い温度依存に従って選択されるかまたは設計される。2つの信号は、それぞれ、2つの測定サブシステムのそれぞれを通して、例えば検出器450および451と検出器452および453によって、供給され、その結果、各測定サブシステムの出力を、パワー標準化のために補正することができる。代わりの実施の形態において、入力パワーが両方のフィルタに対して同様に変化すると仮定することができるので、4つよりむしろ3つの信号が利用される。しかしながら、以下に述べるように4つの信号の使用は、精度と信頼性の余分なマージンを許容する。
 図4〜図8を参照して前述した測定システムによって提供される2つの信号は、一般に、パワー変動で引き起こされた波長測定誤差を補正するように設計される。代わりに、パワー変動が公知または後に開発される手段によって無視可能なレベルまで減少され、適当な温度センサが追加されると、温度で引き起こされた測定誤差は、名目上、求められ、補正される。しかしながら、より一般的には、無視できないパワー変動および温度変動の両方があると、図4〜図8を参照して前述した測定システムは、いくつかの実施の形態において、温度とパワー変化の寄与の両方を補正するように設計されない。これに対し、図9を参照して述べた測定システムなど、3または4つの信号を供給し利用するシステムは、温度とパワー変化の両方を補正するように設計される。
 原則として、各サブシステムは、実際の波長変化と、意図的に制御され、各サブシステムに対して一意にされる見かけの波長変化に対する温度依存寄与の両方を含む見かけの波長変化を求める。本発明によるサブシステムは、温度誤差以外の潜在的な誤差源に関して非常に正確で安定である。その結果、2つのサブシステムによって示される見掛けの波長変化の間の関係は、分析、実験および/または較正に基づいて、確実に温度に関連付けられる。従って、いずれかまたは両方のサブシステムの温度誤差を排除すことができる。例えば、適切に正確なルックアップテーブルまたは変換方法は、サブシステム信号間の関係がフィルタ温度を求めるのに使用可能であるように、実験的に求められる。フィルタ温度は、そのフィルタサブシステムによって示される波長を補正するのに用いられる。代わりに、2つの特定のサブシステムの波長指示の間の関係は、直接、温度補正波長を参照するかまたは計算するのに使用される。
 次に、温度およびパワー変化の2つの未知の変数について解くのに使用可能な2つの式を生成するのに4つの信号を利用することができる1組の例示的な式を求めるための解析例を説明する。この解析は、式(4a)〜(4d)における様々な項の符号を説明するために、各サブシステムフィルタセットが、図7に従う2つの重なり合うフィルタ透過曲線を有する2つのサブシステムを仮定する。2つのフィルタセットは、用意されていないそして用意されたシンボルによって用語上区別される。先の議論によれば、用意されていないフィルタ経路上の信号は、用意されたフィルタ経路上の信号より異なる波長および温度依存を有するであろう。基本原理の説明の明確化のために、システム内の図7による2つの重なり合うフィルタ透過曲線は、同じ透過特性(反対側のスロープ部分を除く)を有し、同じ温度依存を有するものと仮定する。信号は、図7を参照して前述した交差ポイント295を参照して決定される。
 次の用語が用いられる。
  P/PRは、現在の信号パワーPの基準信号パワーPRとの比、
  S1,S2,S1’,S2’は、4つのフィルタ経路から生じる信号、
  F0およびF0’は、信号パワーPRでの、各サブシステムについての交差ポイントでの各フィルタの透過率に関連するそれぞれの信号、
  Δλは、サブシステムの交差ポイントに対する、求められるべき波長変化、
  ΔTは、温度変化である。
 よって、4つのフィルタのそれぞれを通して伝達されるパワーは、次の式(4A)〜(4D)によって表される。
Figure 2004109137
 解析の第1の目的は、Pの出力の依存を取り除くことである。従って、フィルタの各組について、その組内の2つのフィルタ出力間の比が取られる。式(4A)〜(4D)における最後の2つの項が実際の使用において常に小さいと仮定されるとき、次の式(5A),(5B)が得られる。
Figure 2004109137
 ΔTが非常に小さい(すなわち無視できる)ならば、解析は、いくつかの事例において、Δλを推論するために、SまたはS’を用いてこのポイントで完了される。他方、2つのパワーの標準化された比が、次の式(6)を用いて解かれるΔλに対する2つの未知における2つの式を形成する。
Figure 2004109137
 いくつかの事例において、最良の温度誤差補正を得るために、可能な限り異なる∂F/∂Tと∂F’/∂Tを有することは、有利である。さらに、∂F/∂Tが一般に∂F’/∂Tより大きいと、可能な限り小さい∂F’/∂Tを有することは、有利である。逆に、∂F’/∂Tが一般に∂F/∂Tより大きいと、可能な限り小さい∂F/∂Tを有することは、有利である。また、いくつかの事例において、パワーを標準化するために、1組当たり2つのフィルタを使用する必要はない。また、S1およびS1’、またはS2およびS2’のいずれかについてパワーを標準化するために、フィルタなしの単に1つの検出器を使用することが可能である。この場合、再度、2つの式および2つの未知数があるが、ここでは、SNおよびSN’が、例えば式(4A)〜(4B)において、S1およびS1’に対応するフィルタ関数であり、標準化によって取り除かれるパワー項、すなわち、次の(7A),(7B)によって示されるように、SN=S1(PR/P)を有する。
Figure 2004109137
 Δλについての解法は、式(6)の解法に非常に類似するが、F0は、2F0によって置き換えられ、SおよびS’は、それぞれ、SN/F0およびSN’/F0’によって置き換えられたものである。しかしながら、この手法は、波長測定感度を減少させる。
 上述したような4チャネルシステムにおける検出器変動に関して、最も重要な影響は、検出器オフセットおよび検出器利得変動である。1つの実施の形態において、これらの影響を公称信号レベルの0.1%以下に減少させることが好ましい。影響を減少させる1つの方法は、4つの一致する検出器を使用することである。4つの一致する検出器を使用することに加えて、マルチプレクサが、4つの検出器のすべてを単一の増幅器によって読み出すのに使用される。本発明による波長測定システムが線源波長をモニタするために精密機器に組み込まれるとき、検出器オフセットと利得の影響を減少させるための他の方法は、波長測定の間、何らかの周波数で線源強度を変調し、変調信号に基づく信号値を求めることである。さらに、与えられたフィルタサブシステムについて影響を減少させるための他の方法は、S1/S2および/またはS1’/S2’の比を取る代わりに、(S1−S2)/Pおよび/または(S1’−S2’)/Pの比率を取って、同相モードオフセットキャンセルを提供する。
 図10(a)は、選択された温度依存に従ったフィルタ540の1つの全体構成に一例を示す図である。そのような全体構成は、図9におけるフィルタ440および445に使用可能である。一般に、異なる温度依存は、1つの実施の形態において、2つの方法の1つまたは両方によって達成され、1つの方法は異なる温度依存を有する異なる材質を使用し、他の1つの方法は異なる多層フィルタ構成において同じ材質を使用する。多層フィルタ構成に関して、フィルタ積層を構成する多層(合計iの層)が、異なる温度依存を除いてほぼ同じフィルタ波長特性(反射境界で同じ位相)を達成するために、波長の整数倍Nλによって変えられるそれぞれの厚さtiを有する。ここで、λは材質の有効波長である。この多層フィルタ設計法の特定の例として、1つの方法が4分の1波長厚さ(t=λ/4)である層を要求すると、厚さは、波長の整数倍より厚いもの、すなわちt=(N+1/4)λ、N=1,2,3,…に調整される。この層は、元の層と温度依存が異なることを除いて、元の層と同じ光学的性質を有する。これは厚さを規定し、反射された線の位相が、温度の依存のために、異なる割合で変化する。また、屈折率は、温度に従って、変化する。この設計は、同様に、この依存を考慮する。小さい温度変化のための両方の影響は、線形である。材質および波長によって、これらの影響は、互いに加算されるかまたは補正される。与えられたフィルタに関しては、フィルタの透過スペクトルの中心波長を移行させるいかなる影響温度でも、それらの結合されたメカニズムによって、その影響は、一般に、増加するNに従って大きさを増す。
 図10(a)に示すように、フィルタ540は、バンドパスセクション580およびブロックセクション590を含み、アルミニウムリング548に入れられている。操作において、フィルタ540は、フィルタにかけられていない放射ビーム512を受け入れ、フィルタにかけられた放射ビーム542を出力する。バンドパスセクション580は、基板層582および多層誘電体バンドパスフィルタ584を含む。多層誘電体バンドパスフィルタ584の構成については、以下に図10(b)を参照してより詳細に述べる。ブロックセクション590は、エポキシ層592、メタル誘電体多層ブロックフィルタ594、基板層596、およびオプション色付ガラス層598を含む。
 図10(b)は、図10(a)の多層誘電体バンドパスフィルタ584の構成の一例を示す。図10(b)に示すように、多層誘電体バンドパスフィルタ584は、4つの積層セクション601〜604を含む。積層セクション601および602は、全誘電体空洞を備え、不在層ABによって、全誘電体空洞を備える積層セクション603および604から分離されている。積層セクション601および602は、スペーサ層SP1によって分離され、積層セクション603および604は、スペーサ層SP2によって分離される。積層セクション601〜604のそれぞれは、単一周期の層を含む。
 フィルタの温度特性は、温度によるフィルタ層の熱膨張と層の屈折率の両方によって決まる。従って、多層フィルタに関して、様々な設計代替手法が存在し、様々な光学フィルタベンダが、本発明の原理に従って使用可能な代替の構造の様々な標準またはカスタムフィルタを提供することができる。
 図11は、単一のフィルタ構造から3つのフィルタ経路信号を供給する本発明の原理による測定システムの第4の代替実施の形態を示すブロック図である。単一のフィルタ構造が使用されるのを除いて、温度補正が前述した原理に従って提供されるように、フィルタ経路信号の1つは、他の2つの信号に対して一意の温度依存に従って提供される。以下により詳細に述べるように、図11に示す測定システム700は、図4〜図8に関して上述したコンセプトと同様のコンセプトを利用する。
 測定システム700は、回折格子710を担持する基板720に結合された源入力光ファイバ705、ビームデフレクタ730、フィルタ740、および3つの光検出器750,751および752を含む。これらの部品の全ては、適当な公知または後に開発される取り付け手段によって、互いにそしてスペーサ/ハウジング770に結合される。格子710の格子ピッチは、前述したように、特定の実施の形態において所望の入射角を提供するように、求められる。源入力光ファイバ705は、入射ビーム702を導き、入射ビーム702は、格子710によって、入射ビーム712と+/−1次ビーム714および716に分けられる。源入力光ファイバ705は、入射ビーム702,712,714および716を所望の角度に合わせるための特に簡単で安定し信頼できる方法を提供するならば、適当に並べられて基板720に強固に結合される。同様の光ファイバ配置は、ここで述べられた多数の他の測定システムの実施の形態において源放射入射ビームを導くのに同様に使用され、同様の利益を有する。
 入射ビーム712および1次ビーム714は、フィルタにかけられたビーム732および傾けられフィルタにかけられたビーム734を提供するために、フィルタ740に向かう。フィルタにかけられたビーム732および傾けられフィルタにかけられたビーム734は、それぞれ、フィルタ740を経て検出器750および751に向かう。1次ビーム716は、デフレクタ730に向かい、デフレクタ730は、フィルタ740に対して、傾けられフィルタにかけられたビーム738に対する所望の入射角を提供するために、偏向角を通してビームを偏向する。さらに、デフレクタ730は、以下に詳述するように、温度依存である偏向角を提供する。図11に示す実施の形態において、デフレクタ730は、プリズム角731を有するプリズムである。しかしながら、様々な他の実施の形態において、デフレクタ730は、他の公知または後に開発されるビーム偏向素子でもよく、これは、限定されることはないが、MEMSデバイスなどの受動光素子と能動ビームステアリング素子を含み、本発明の原理に従って、温度依存である偏向角を提供することができる。傾けられフィルタにかけられたビーム738は、フィルタ740を経て検出器752に向かう。
 傾けられフィルタにかけられたビーム738のようなフィルタを経た各ビーム経路は、名目上、傾けられフィルタにかけられたビーム738からの同一の中心波長温度依存寄与を有する。従って、図9に示す測定システムの実施の形態400においては、第2のフィルタが、異なる中心波長温度寄与と、フィルタ温度誤差を求めそして/または補正するのに使用可能な関連信号を提供するために、使用された。これに対し、測定して無の実施の形態700においては、デフレクタ730が、フィルタ740から異なる中心波長温度依存を有するフィルタ経路を提供するために、温度依存である偏向角を提供する。また、そのようなフィルタ経路は、フィルタ温度誤差を求めそして/または補正するのに使用可能な信号を提供する。
 1つの実施の形態においては、狭いバンドパスフィルタのフィルタ740が、約0.001nm/Kの温度依存を有する。回折格子710は、約8π/180(rad)の偏向角を提供する。デフレクタ730は、ポリアミドなどの光学ポリマからなるプリズムであり、約1.5の屈折率、および約−14×10-5parts/Kの屈折率の温度係数を有する。スネルの法則によると、先に与えられた設計パラメータに関して、35.1π/180(rad)のプリズム角731が、傾けられフィルタにかけられたビーム734と同様に、約8.0π/180(rad)のフィルタ740に対する傾けられフィルタにかけられたビーム738に対する入射角を生成するであろう。さらに、デフレクタ730のプリズムの屈折率の温度係数は、式(1)に関連して上述した原理に従って、傾けられフィルタにかけられたビーム738に対する0.001nm/Kの中心波長温度依存を生成する入射角における温度係数依存変化を生成する。傾けられフィルタにかけられたビーム738に対するこの中心波長温度依存は、フィルタ740によってそれぞれのフィルタにかけられたビーム732,734および738に寄与される中心波長温度依存に加えられる。従って、デフレクタ730は、単一のフィルタ740を経た他のビーム経路から異なる中心波長温度依存を有するフィルタ経路を提供するための、温度依存である偏向角を提供する。よって、測定システム700は、フィルタ温度誤差を求めそして/または補正するのに使用可能な信号を提供する。
 前述した実施の形態において、デフレクタ730の温度影響は、フィルタ740の温度影響をほぼまたは正確に補正することができる。従って、検出器752からの信号は、ほぼまたは確実にフィルタ温度特性による温度変動を持つことができない。従って、様々な実施の形態において、検出器750および751からの信号は、前述したように、パワー変動を補正するのに使用され、そして、検出器752からのパワー補正された信号は、名目上、温度誤差がない非常に正確な波長測定を提供する。しかしながら、様々な他の実施の形態において、要求された全てが、他の信号に対して一意の温度依存を有する1つの信号である。従って、様々な他の実施の形態において、代替のプリズム角および代替のプリズム材質が、好ましい設計上の特徴とトレードオフの様々な組合せを達成するのに使用されてもよい。
 より一般的には、プリズム角731は、本発明の原理に従って使用可能な様々な代替の温度依存と名目上の入射角を提供するために、変更され、様々な格子回折角の組合せにおいて「逆にされる」ことさえできる。いかなる場合においても、測定システム700のような測定システムの実施の形態は、本発明による単一のフィルタ構造を経た様々なビーム経路に基づいて様々な透過曲線を生成することによって、非常に高度な同相モード誤差拒絶を保持し、一方、また、様々な潜在的な温度関連誤差を克服するのに使用することができる信号を提供する。
 前述したように、測定システム700の1つの実施の形態において、デフレクタ730の温度影響は、ほぼまたは正確にフィルタ740の温度影響を補正することができる。従って、検出器752からの信号は、フィルタ温度特性に起因する温度変動をほぼまたは確実に持たない。この原理は、図12に示す実施の形態において使用される。
 図12は、本発明の原理による単一のフィルタ構造からの2つの温度補正されたフィルタ経路信号を提供する本発明による測定システムの第5の代替実施の形態を示すブロック図である。以下により詳細に述べるように、図12に示す測定システム800は、図4〜図8に関して上述したコンセプトと特に図11に示す測定システム700を参照して上述したコンセプトと同様のコンセプトを利用する。
 測定システム800は、基板820上の回折格子810、ビームデフレクタ830および832、フィルタ840、および、光検出器850および852を有する光検出アレイを含む。これらの部品の全ては、適当な公知または後に開発される取り付け手段によって、互いにそしてスペーサ/ハウジング870に結合される。格子810の格子ピッチは、前述したように、特定の実施の形態において出現するビーム間の所望の回折角を提供するように、求められる。入射ビーム802は、格子810によって、入射ビーム814と+/−1次ビーム813および816に分けられる。ここで述べた先の実施の形態に対し、図12に示す実施の形態において、格子810は、また、0次ビーム814を含む結果として生じる813,814および816のそれぞれが全て所望の角度で出現するように、入射ビーム802に対して傾けられている。ビーム813,814および816に対して所望の角度を提供するための格子810の適当な傾きは、公知の格子式に従って求めることができる。
 1次ビーム813は、検出器850と852から離れて導かれ、様々な実施の形態においては、光学バッフル(図示せず)によって捕らえられる。1次ビーム816は、デフレクタ830に向かい、デフレクタ830は、フィルタ840に対して傾けられフィルタにかけられたビーム838に対するそれぞれの所望の入射角を提供するための偏向角を介してビームを偏向する。さらに、デフレクタ830は、前述したように、そして以下にさらに詳述するように、温度依存である偏向角を提供する。入射ビーム814は、デフレクタ832に向かい、デフレクタ832は、フィルタ840に対する傾けられフィルタにかけられたビーム834に対するそれぞれの所望の入射角を提供するための偏向角を介してビームを偏向する。さらに、デフレクタ832は、前述したように、温度依存である偏向角を提供する。図12に示す実施の形態において、デフレクタ830および832は、それぞれのプリズム角831および833を有するプリズムである。しかしながら、様々な他の実施の形態において、デフレクタ830および832は、他の公知または後に開発されるビーム偏向素子でもよく、これは、限定されることはないが、MEMSデバイスなどの受動光素子と能動ビームステアリング素子を含み、本発明の原理に従って、温度依存である偏向角を提供することができる。傾けられフィルタにかけられたビーム834および838は、それぞれ、フィルタ840を経て検出器850および852に向かう。
 図12に示す測定システム800において、ビーム813,814および816の構成と、温度依存デフレクタ830および832の構成は、デフレクタ830および832の温度依存がほぼまたは確実にそれぞれのビーム経路に対してフィルタ840の温度影響を補正することができるように、選択される。従って、検出器850および852からの信号は、ほぼまたは確実に、フィルタ温度特性に起因する温度変動を持つことができない。
 1つの実施の形態において、狭いバンドパスフィルタのフィルタ840が、約0.001nm/Kの温度依存を有する。回折格子810は、フィルタ840の表面垂線に対してビーム814が4π/180(rad)の角度分回転され、ビーム816が12π/180(rad)の角度分回転されるような、格子ピッチおよび姿勢を有する。デフレクタ830および832は、図11を参照して前述したプリズム730と同じ材質および光学的性質を有するプリズムである。スネルの法則によると、先に与えられた設計パラメータに関して、37.4π/180(rad)のプリズム角831が、約−7.0π/180(rad)のフィルタ840に対する傾けられフィルタにかけられたビーム838に対する入射角を生成し、33.0π/180(rad)のプリズム角833が、約−9.34π/180(rad)のフィルタ840に対する傾けられフィルタにかけられたビーム834に対する入射角を生成するであろう。さらに、デフレクタ830および832のプリズムの屈折率の温度係数は、式(1)に関連して上述した原理に従って、それぞれ、傾けられフィルタにかけられたビーム838および834に対する0.001nm/Kの中心波長温度依存を生成する入射角における温度係数依存変化を生成する。傾けられフィルタにかけられたビーム838および834に対するこの中心波長温度依存は、フィルタ840によって傾けられフィルタにかけられたビーム834および838のそれぞれに寄与される中心波長温度依存に加えられる。従って、デフレクタ830および832は、フィルタ840の温度影響に対してほぼまたは確実に補正されるそれぞれのフィルタ経路を提供するための、温度依存である偏向角を提供する。よって、検出器850および852からの信号は、ほぼまたは確実にフィルタ温度特性に起因する温度変動を持つことができない。よって、様々な実施の形態において、検出器850および852からの信号は、前述したように、パワー変動を補正するのに用いられ、そして、検出器850および852からのパワー補正された信号は、名目上、温度誤差を持たない非常に正確な波長測定を提供する。
 先の記述は、本発明の原理に従って、実質的に同じフィルタを経た異なる入射角を有するビーム経路から生じる少なくとも2つの波長測定信号を最も便利にかつ確実に提供するために、同じフィルタ構造を経てビームを導く実施の形態を強調する。そのような実施の形態において、実質的に同じフィルタは、それらが同様の構造とアライメントの単一のフィルタの一部であるので、より、完全に同じである傾向がある。しかしながら、より一般に、様々な他の実施の形態において、ビームは、本発明の原理による波長測定信号を提供するために、多少物理的に分離されている実質的に同一のフィルタ構造を経て異なる入射角度で導かれ、そして、本発明による多くの利点が保持される。実質的に同一のフィルタ間の物理的分離が減少して排除されるとき、本発明による最大限の利点がそれ相応に得られる。従って、発明の好ましい実施の形態が図示されて述べられているが、発明の精神と範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができる。
(a)は光学バンドパスフィルタを使用する波長変化を測定するための簡単な測定システム10を示す図、(b)はバンドパスフィルタ14に対する透過スペクトルを示す図である。 図1(a)の測定システムを超えるある種の改良を提供する測定システム30を示す図である。 (a)は波長変化を測定するための代替構成を提供する測定システム50を示す図、(b)はフィルタ58および66にそれぞれ対応する2つのフィルタ曲線80および82を示す図である。 本発明に従って形成された測定システム100を示す図である。 本発明の代替例を表す測定システム200を示す図である。 本発明の原理によるバンドパスフィルタ構造から信号を供給する1つの実施の形態に対応する透過スペクトルダイアグラムである。 本発明の原理によるバンドパスフィルタ構造から信号を供給するための第2実施の形態を示す透過スペクトルダイアグラムである。 本発明の第2の代替実施の形態を示す測定システム300のブロック図である。 本発明の第3の代替実施の形態を示す測定システム400を示す図である。 (a)は選択された温度依存に従ったフィルタ540の1つの全体構成に一例を示す図、(b)は図10(a)の多層誘電体バンドパスフィルタ584の構成の一例を示す図である。 単一のフィルタ構造から3つのフィルタ経路信号を供給する本発明の原理による測定システムの第4の代替実施の形態を示すブロック図である 本発明の原理による単一のフィルタ構造からの2つの温度補正されたフィルタ経路信号を提供する本発明による測定システムの第5の代替実施の形態を示すブロック図である。
符号の説明
 100,200,300,400,700,800 測定システム
 120,220,320,440,445,740,840 フィルタ
 150,155,250,255,350 検出器
 160,260,360 信号処理回路
 365 温度検知素子
 450,451,452,453,750,751,752,850,852 光検出器
 730,830 ビームデフレクタ

Claims (33)

  1.  放射源からの放射線の波長関連特性を求めるための放射線測定装置であって、
     第1の入射角度で波長感度フィルタを経る第1のビーム経路であって、入力放射線の第1のビームを受け入れ、第1のフィルタにかけられたビームを出力する第1のビーム経路と、
     前記第1の入射角度と異なる第2の入射角度で波長感度フィルタを経る第2のビーム経路であって、入力放射線の第2のビームを受け入れ、第2のフィルタにかけられたビームを出力する第2のビーム経路と、
     前記第1のフィルタにかけられたビームを受け入れ、対応する第1の検出信号を出力するように位置決めされた放射線検出器を備える第1の検出チャネルと、
     前記第2のフィルタにかけられたビームを受け入れ、対応する第2の検出信号を出力するように位置決めされた放射線検出器を備える第2の検出チャネルとを備え、
     前記第1の入射角度で波長感度フィルタを経る第1のビーム経路と前記第2の入射角度で波長感度フィルタを経る第2のビーム経路とは、実質的に同一の波長感度フィルタを経ることを特徴とする放射線測定装置。
  2.  さらに、前記第1および第2の検出信号を入力し、少なくとも前記第1および第2の検出信号値を含む少なくとも1つの信号比を求める信号処理回路を備えることを特徴とする請求項1記載の放射線測定装置。
  3. 前記少なくとも1つの信号比は、装置へ入力される放射線の放射線波長と放射線周波数との少なくとも1つを示す信号比を備えることを特徴とする請求項2記載の放射線測定装置。
  4.  前記第1のビーム経路は、名目上、前記波長感度フィルタの表面に対して垂直であることを特徴とする請求項1記載の放射線測定装置。
  5.  入力放射線波長の公称操作範囲に渡って操作可能であり、
     前記第1ビーム経路の前記波長感度フィルタの透過率は、前記公称操作範囲に渡る入力放射線波長の増加に従って増加し、
     前記第2ビーム経路の前記波長感度フィルタの透過率は、前記公称操作範囲に渡る入力放射線波長の増加に従って増加し、
     前記第1および第2の検出信号は、名目上、前記公称操作範囲に渡って異なることを特徴とする請求項1記載の放射線測定装置。
  6.  入力放射線波長の公称操作範囲に渡って操作可能であり、
     前記第1ビーム経路の前記波長感度フィルタの透過率は、前記公称操作範囲に渡る入力放射線波長の減少に従って減少し、
     前記第2ビーム経路の前記波長感度フィルタの透過率は、前記公称操作範囲に渡る入力放射線波長の減少に従って減少し、
     前記第1および第2の検出信号は、名目上、前記公称操作範囲に渡って異なることを特徴とする請求項1記載の放射線測定装置。
  7.  入力放射線波長の公称操作範囲に渡って操作可能であり、
     前記第1のビーム経路および前記第2のビーム経路の1つの前記波長感度フィルタの透過率は、前記公称操作範囲に渡る入力放射線波長の減少に従って減少し、
     前記第1のビーム経路および前記第2のビーム経路の他方の前記波長感度フィルタの透過率は、前記公称操作範囲に渡る入力放射線波長の減少に従って減少することを特徴とする請求項1記載の放射線測定装置。
  8.  前記実質的に同一の波長感度フィルタは、バンドパスフィルタを備えることを特徴とする請求項1記載の放射線測定装置。
  9.  前記実質的に同一の波長感度フィルタは、単一のフィルタの一部を備えることを特徴とする請求項1記載の放射線測定装置。
  10.  前記単一のフィルタは、バンドパスフィルタを備えることを特徴とする請求項9記載の放射線測定装置。
  11.  前記バンドパスフィルタは、10ナノメータ以下の半値全幅の範囲を備えることを特徴とする請求項10記載の放射線測定装置。
  12.  前記バンドパスフィルタは、5ナノメータ以下の半値全幅の範囲を備えることを特徴とする請求項10記載の放射線測定装置。
  13.  前記第1の検出チャネルは、第1の放射線検出器を備え、前記第2の検出チャネルは、第2の放射線検出器を備えることを特徴とする請求項1記載の放射線測定装置。
  14.  前記放射線源からの前記放射線の入射発散ビームは、入力放射線の前記第1および第2のビームを生成することを特徴とする請求項13記載の放射線測定装置。
  15.  さらに、入力放射線を受け入れ、それぞれの入射角度でのそれぞれのビーム経路に沿った入力放射線の前記第1および第2のビームの少なくとも1つを供給するように位置決めされた第1のビーム偏向素子を備えることを特徴とする請求項1記載の放射線測定装置。
  16.  前記第1のビーム偏向素子は、第1の格子を備えることを特徴とする請求項15記載の放射線測定装置。
  17.  入力放射線の第2のビームは、前記第1の格子によって供給された、偏向された1次ビームであることを特徴とする請求項16記載の放射線測定装置。
  18.  第1の検出チャネルは、第1の放射線検出器を備え、前記第2の検出チャネルは、第2の放射線検出器を備えることを特徴とする請求項15記載の放射線測定装置。
  19.  さらに、少なくとも前記第2のフィルタにかけられたビームを受け入れ、前記第2の検出チャネルによって受け取られるべき前記第2のフィルタにかけられたビームの少なくとも一部を偏向するように位置決めされた第2のビーム偏向素子を備えることを特徴とする請求項15記載の放射線測定装置。
  20.  前記第2のビーム偏向素子は、第2の格子を備えることを特徴とする請求項19記載の放射線測定装置。
  21.  前記第1の検出チャネルの前記放射線検出器と前記第2の検出チャネルの前記放射線検出器とは、同一の放射線検出器を備え、
     さらに、前記第2のビーム偏向素子と前記放射線検出器との間に位置するシャッタを備え、前記シャッタは、前記第1の検出チャネルを提供するための前記第1のフィルタにかけられたビームの通過と、前記第2の検出チャネルを提供するための前記第2のフィルタにかけられたビームの通過とを切り換えることが可能であることを特徴とする請求項19記載の放射線測定装置。
  22.  さらに、前記実質的に同一の波長感度フィルタの少なくとも1つに近接して位置決めされた少なくとも1つの温度検知素子を備え、前記少なくとも1つの温度検知素子は、前記実質的に同一の波長感度フィルタの温度を示す温度信号を出力することを特徴とする請求項1記載の放射線測定装置。
  23.  さらに、前記第1および第2の検出信号および前記温度信号を入力し、少なくとも前記第1および第2の検出信号値を備える少なくとも1つの温度補正された信号比を求める信号処理回路を備えることを特徴とする請求項22記載の放射線測定装置。
  24.  さらに、入力放射線を受け入れ、前記第1の入射角度での第1のビーム経路に沿った入力放射線の前記第1のビームを出力するように位置決めされている第1の温度検出ビームデフレクタと、
     入力放射線を受け入れ、前記第2の入射角度での第2のビーム経路に沿った入力放射線の前記第2のビームを出力するように位置決めされている第2の温度検出ビームデフレクタとを備え、
     前記第1の入射角度は、前記第1のビーム経路の前記波長感度フィルタのフィルタ特性における温度誘導変化に起因する前記第1の検出信号における潜在的変化が、前記第1の入射角度の調整によって少なくとも部分的に補正されるように、前記第1の温度検出ビームデフレクタの温度に基づいて調整され、
     前記第2の入射角度は、前記第2のビーム経路の前記波長感度フィルタのフィルタ特性における温度誘導変化に起因する前記第2の検出信号における潜在的変化が、前記第2の入射角度の調整によって少なくとも部分的に補正されるように、前記第1の温度検出ビームデフレクタの温度に基づいて調整されることを特徴とする請求項1記載の放射線測定装置。
  25.  第3の入射角度で波長感度フィルタを経る第3のビーム経路であって、入力放射線の第3のビームを受け入れ、第3のフィルタにかけられたビームを出力する第3のビーム経路と、
     前記第3のフィルタにかけられたビームを受け入れ、対応する第3の検出信号を出力するように位置決めされた放射線検出器を備える第3の検出チャネルと、
     入力放射線を受け入れ、前記第3の入射角度で第3のビーム経路に沿った入力放射線の前記第3のビームを出力するように位置決めされている温度検出ビームデフレクタとを備え、
     前記第1の入射角度で波長感度フィルタを経る第1のビーム経路と前記第2の入射角度で波長感度フィルタを経る第2のビーム経路と前記第3の入射角度で波長感度フィルタを経る第3のビーム経路とは、実質的に同一の波長感度フィルタを経由し、
     前記第3の入射角度は、前記第2のビーム経路の前記波長感度フィルタのフィルタ特性における温度誘導変化に起因する前記第3の検出信号における潜在的変化が、前記第3の入射角度の調整によって少なくとも部分的に補正されるように、前記温度検出ビームデフレクタの温度に基づいて調整されることを特徴とする請求項1記載の放射線測定装置。
  26.  第3の入射角度で波長感度フィルタを経る第3のビーム経路であって、入力放射線の第3のビームを受け入れ、第3のフィルタにかけられたビームを出力する第3のビーム経路と、
     第4の入射角度で波長感度フィルタを経る第4のビーム経路であって、入力放射線の第4のビームを受け入れ、第4のフィルタにかけられたビームを出力する第4のビーム経路と、
     前記第3のフィルタにかけられたビームを受け入れ、対応する第3の検出信号を出力するように位置決めされた放射線検出器を備える第3の検出チャネルと、
     前記第4のフィルタにかけられたビームを受け入れ、対応する第4の検出信号を出力するように位置決めされた放射線検出器を備える第4の検出チャネルとを備え、
     前記第3の入射角度で波長感度フィルタを経る第3のビーム経路と前記第4の入射角度で波長感度フィルタを経る第4のビーム経路とは、実質的に同一の波長感度フィルタを経由し、
     前記第1および第2のビーム経路の前記実質的に同一のフィルタは、前記第3および第4のビーム経路の前記実質的に同一のフィルタと異なる温度感度を有することを特徴とする請求項1記載の放射線測定装置。
  27.  さらに、第1の格子および第2の格子を備え、
     前記第1の格子は、入力放射線を受け入れ、少なくとも入力放射線の第1の予備ビームを前記第1の入射角度で前記第2の格子へ、入力放射線の第2の予備ビームを前記第4の入射角度で前記第2の格子へ供給するように位置決めされ、
     前記第2の格子は、入力放射線の前記第1の予備ビームを受け入れ、入力放射線の前記第1のビームを前記第1の入射角度で前記第1のビーム経路に沿って、入力放射線の前記第2のビームを前記第2の入射角度で前記第2のビーム経路に沿って供給し、入力放射線の前記第2の予備ビームを受け入れ、入力放射線の前記第4のビームを前記第4の入射角度で前記第4のビーム経路に沿って、入力放射線の前記第3のビームを前記第3の入射角度で前記第3のビーム経路に沿って供給するように位置決めされることを特徴とする請求項26記載の放射線測定装置。
  28.  前記第1および第2のビーム経路の前記実質的に同一のフィルタと前記第3および第4のビーム経路の前記実質的に同一のフィルタとは、全て、実質的に同一の波長依存透過特性を有することを特徴とする請求項26記載の放射線測定装置。
  29.  装置が1000立方ミリメートル以下の体積内に収まることを特徴とする請求項1記載の放射線測定装置。
  30.  さらに、放射線源からの放射線を受け入れるための第1の端部と、少なくとも1つの波長感度フィルタに対して固定された配置状態で源放射線を伝えるように位置決めされた第2の端部とを有する少なくとも1つの源入力光ファイバを備えることを特徴等する請求項1記載の放射線測定装置。
  31.  放射源からの放射線の波長関連特性を求めるための放射線測定方法であって、
     第1の入射角度で波長感度フィルタを経る第1のビーム経路に沿った前記放射源からの入力放射線の第1ビームを受け入れる工程と、
     前記第1のビーム経路からの第1のフィルタにかけられたビームを出力する工程と、
     前記第1の入力角度と異なる第2の入射角度で波長感度フィルタを経る第2のビーム経路に沿った前記放射源からの入力放射線の第2ビームを受け入れる工程と、
     前記第2のビーム経路からの第2のフィルタにかけられたビームを出力する工程と、
     第1の検出チャネルに沿って位置決めされている放射線検出器で第1のフィルタにかけられたビームを受け入れ、第1の検出信号を出力する工程と、
     第2の検出チャネルに沿って位置決めされている放射線検出器で第2のフィルタにかけられたビームを受け入れ、第2の検出信号を出力する工程とを備え、
     前記第1の入射角度で波長感度フィルタを経る第1のビーム経路と前記第2の入射角度で波長感度フィルタを経る第3のビーム経路とは、実質的に同一の波長感度フィルタを経ることを特徴とする放射線測定方法。
  32.  さらに、前記第1および第2の検出チャネル信号を処理し、少なくとも第1および第2の検出チャネル信号値の比を備える少なくとも1つの信号比を求める工程を備え、前記少なくとも1つの信号比は、放射線源からの放射線の放射線波長および放射線周波数の少なくとも1つを示す信号比を備えることを特徴とする請求項31記載の放射線測定方法。
  33.  前記実質的に同一の波長感度フィルタは、単一のフィルタの一部を備えることを特徴とする請求項31記載の放射線測定方法。
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