JP2004108248A - 二次空気供給装置 - Google Patents

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Shigemasa Hirooka
広岡 重正
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Abstract

【課題】二次空気供給装置において、大気圧の変化に応じて二次空気の供給量を変更することができる技術を提供する。
【解決手段】内燃機関の排気系に設けられ排気中の有害成分を浄化する排気浄化触媒と、排気浄化触媒の上流の排気中へ二次空気を供給する二次空気供給手段と、二次空気供給手段による二次空気の供給の停止時期を判定する停止時期判定手段と、大気の圧力を検出する大気圧検出手段と、大気圧検出手段により検出された大気圧に基づいて、停止時期判定手段による二次空気供給の停止時期を可変とする停止時期変更手段と、を具備した。
【選択図】図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気中へ空気を供給する二次空気供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の二次空気供給装置では、適切な二次空気の量を排気管内に供給するために、エンジンの少なくとも負荷を含む運転パラメータに応じてポンプ駆動初期値を補正して、ポンプ駆動値を設定し、そのポンプ駆動値に応じた電力をポンプに供給していた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、エンジン温度が所定温度に到達すると二次空気の供給を停止させる技術があった(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−229861号公報(第2−5頁、図3)
【特許文献2】
特開平6−108833号公報(第3−4頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、高地において機関が運転されると、空気密度の低下により吸入空気量及び二次空気量が減少する。このため、燃料供給量が低下し、また、排気での燃料の反応量が減少するため、平地と比較して触媒の暖機に時間がかかる。従って、高地では平地と同様の二次空気供給停止時期の設定を行うと触媒の昇温が不十分となる虞がある。
【0006】
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、二次空気供給装置において、大気圧の変化に応じて二次空気の供給量を変更することができる技術を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために本発明による二次空気供給装置は、以下の手段を採用した。即ち、
内燃機関の排気系に設けられ排気中の有害成分を浄化する排気浄化触媒と、
前記排気浄化触媒の上流の排気中へ二次空気を供給する二次空気供給手段と、
前記二次空気供給手段による二次空気の供給の停止時期を判定する停止時期判定手段と、
大気の圧力を検出する大気圧検出手段と、
前記大気圧検出手段により検出された大気圧に基づいて、前記停止時期判定手段による二次空気供給の停止時期を可変とする停止時期変更手段と、
を具備することを特徴とする。
【0008】
本発明の最大の特徴は、大気圧に基づいて二次空気の供給期間を可変とすることにより、大気圧に見合った量の二次空気の供給を行うことにある。
【0009】
このように構成された二次空気供給装置では、所定の条件を満たすことにより二次空気の供給が行われ、停止時期判定手段により判定された時期となると二次空気の供給が停止される。しかし、内燃機関に吸入される空気及び二次空気の空気密度が大気圧力により変化する。このため、停止時期変更手段は大気圧の影響を考慮して二次空気の供給停止時期を変更し、これにより大気圧に見合った二次空気の供給時間を得ることが可能となる。
【0010】
本発明においては、前記停止時期判定手段は、前記停止時期判定手段により決定された二次空気供給停止時期に大気圧が低いときほど長くなる期間を付加して停止時期を可変とすることができる。大気圧が低いほど空気密度は小さくなるため、付加期間を長くする。これにより、二次空気の供給時間が延長され触媒の温度を目標となる温度まで上昇させることが可能となる。
【0011】
本発明においては、二次空気供給時に内燃機関に吸入される新気の量を検出する吸入空気量検出手段をさらに備え、前記停止時期判定手段は、前記吸入空気量検出手段により検出された新気の積算量が多くなるほど付加する期間を短くすることができる。内燃機関に吸入される新気の総量である積算値と触媒の昇温速度とには相関があり、吸入空気量の積算値が多くなるほど触媒の温度が高くなる。従って、吸入空気量の積算値が多くなるほど付加する期間を短くすることで、適正な二次空気の供給時間を得ることが可能となる。
【0012】
本発明においては、内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段をさらに備え、前記停止時期判定手段は、前記運転状態検出手段により検出された検出値と予め設定された閾値とを比較して二次空気の供給停止時期を決定し、且つ大気圧が低いときほど二次空気の供給停止時期の遅延が大きくなる方向に閾値の値を変更して二次空気供給の停止時期を可変とすることができる。このように構成された二次空気供給装置では、運転状態検出手段により検出された値と予め求められた閾値との関係により二次空気供給実行の可否が判定される。この閾値を変更することにより、二次空気供給実行の可否の判定基準を変更することが可能となり、二次空気供給時間を延長することが可能となる。
【0013】
本発明においては、二次空気供給時に内燃機関に吸入される新気の量を検出する吸入空気量検出手段をさらに備え、前記停止時期判定手段は、前記吸入空気量検出手段により検出された新気の積算量が多くなるほど閾値の変更値を小さくすることができる。内燃機関に吸入空気量の積算値と触媒の昇温速度とには相関があり、吸入空気量の積算値が多くなるほど触媒の温度が高くなる。従って、吸入空気量の積算値が多くなるほど閾値の変更値を小さくすることにより、適正な二次空気の供給時間を得ることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
<第1の実施の形態>
以下、本発明に係る二次空気供給装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。ここでは、本発明に係る二次空気供給装置を車両駆動用のガソリン機関に適用した場合を例に挙げて説明する。
【0015】
図1は、本実施の形態に係るエンジンとその吸排気系及び二次空気供給機構の概略構成を示す図である。図1に示すエンジン1は、4つの気筒2を有する水冷式の4サイクル・ガソリン機関である。
【0016】
エンジン1には、吸気枝管3が接続されており、吸気枝管3の各枝管は、各気筒2の燃焼室と吸気ポート1aを介して連通している。
【0017】
前記吸気枝管3は、吸気管4に接続されている。前記吸気管4における吸気枝管3の直上流に位置する部位には、該吸気管4内を流通する吸気の流量を調節するスロットル弁5が設けられている。このスロットル弁5には、スロットル開度に応じた電気信号を出力するスロットルセンサ6が取り付けられている。このスロットルセンサ6の出力信号により、スロットル弁5の開度を求めることができる。スロットル弁5の上流の吸気管4には、該吸気管4内を流通する吸気の質量に対応した電気信号を出力するエアフローメータ7が取り付けられている。
【0018】
また、吸気枝管3には、各気筒2に流入する吸気中へ燃料を噴射する燃料噴射弁8が備えられている。各燃料噴射弁8は、燃料を分配する燃料分配管9に接続されている。
【0019】
このように構成された吸気系では、吸気は吸気管4を介して吸気枝管3に流入する。吸気枝管3に流入した吸気は、各枝管を介して各気筒2の燃焼室へ分配される。この際に燃料噴射弁8に駆動電流が印加されて燃料噴射弁8が開弁し、その結果、燃料噴射弁8から吸気枝管3内若しくは吸気ポート1a内へ燃料が噴射される。吸気枝管3内に噴射された燃料は吸気とともに混合気となって各気筒2に流入する。気筒2内では点火プラグ(図示省略)により点火された混合気が燃焼する。
【0020】
一方、エンジン1には、排気枝管10が接続され、排気枝管10の各枝管が排気ポート1bを介して各気筒2の燃焼室と連通している。
【0021】
前記排気枝管10は、排気管11と接続され、この排気管11は、下流にてマフラー(図示省略)に接続されている。
【0022】
前記排気管11の途中には、三元触媒12が設けられている。この三元触媒12は、還元雰囲気でNOxを還元浄化することができる。一方、三元触媒12は、リーン空燃比のときに酸化作用が活発となり、炭化水素(HC)及び一酸化炭素(CO)等を酸化させ浄化させることができる。そして、理論空燃比近傍のときに三元触媒12は最も有効に働く。
【0023】
前記三元触媒12より上流の排気管11には、該排気管11内を流通する排気の空燃比に対応した電気信号を出力する空燃比センサ13が取り付けられている。一方、三元触媒12より下流の排気管11には、該排気管11内を流通する排気の酸素濃度に対応した電気信号を出力する酸素濃度センサ14が取り付けられている。空燃比センサ13により、三元触媒12へ流入する排気の空燃比をフィードバック制御することができる。また、酸素濃度センサ14により、大気中へ放出される排気が三元触媒12により実際に浄化されているか否か検出することが可能となる。
【0024】
このように構成された排気系では、エンジン1の各気筒2で燃焼された混合気(既燃ガス)が排気ポート1bを介して排気枝管10へ排出され、次いで、排気管11を介して三元触媒12へ流入し、有害ガス成分が浄化された後マフラーを介して大気中に放出される。
【0025】
また、エンジン1には、各気筒2からの排気中に二次空気を供給するための二次空気供給機構が備えられている。
【0026】
二次空気供給機構は、各気筒2の排気ポート1bから排気枝管10へ流入する排気中へ二次空気を噴射する二次空気噴射弁20を備えている。各二次空気噴射弁20は、空気分配管21に接続されている。空気分配管21には、空気導入管22aの一端が接続され、該空気導入管22aの他端は吸気枝管3の負圧を導入して開閉するエアスイッチングバルブ(ASV)24に備わる二次空気室24bの出口側に接続されている。このASV24は、吸気枝管3の負圧を導入する負圧室24a、二次空気が流通する二次空気室24b、負圧室24aに負圧が導入されたときに該負圧室24a方向へ移動するロッド24c、該ロッド24cの移動により開閉する開閉弁24d、エアポンプ23側から二次空気噴射弁20側へのみ空気を流通させるリードバルブ24eを備えて構成されている。
【0027】
二次空気室24bの入口側には空気導入管22bの一端が接続され、該空気導入管22bの他端は、エアポンプ23に接続されている。このエアポンプ23は、電気モータを駆動源として作動するポンプである。エアポンプ23とASV24との間の空気導入管22bには、該空気導入管22bを流通する二次空気の圧力に応じた電気信号を出力する圧力センサ27が取り付けられている。
【0028】
また、負圧室24aは負圧導入管25を介して吸気枝管3と接続されている。負圧導入管25の途中には、駆動電圧の印加により開閉するバキューム・スイッチング・バルブ(VSV)26が設けられている。
【0029】
このように構成された二次空気供給機構では、エアポンプ23に電力を供給すると該エアポンプ23が回転し、その回転に応じた空気が吐出される。エアポンプ23から吐出された空気は、空気導入管22b内の圧力を上昇させる。一方、VSV26に駆動電圧が印加されると、該VSV26が開弁して、負圧室24aに吸気枝管3の負圧が導入される。負圧室24aに導入された負圧により、ロッド24cが負圧室24a側に誘引される。ロッド24cと接続された開閉弁24dは開弁し、空気導入管22aと空気導入管22bとを連通させる。エアポンプ23により昇圧された空気は空気導入管22bから空気導入管22aを流通して空気分配管21に到達する。そして、空気分配管21に到達した空気は、各二次空気噴射弁20に分配され、各二次空気噴射弁20から排気ポート1b内に噴射される。排気ポート1bに噴射された空気は、排気中の未燃燃料と反応して排気の温度を上昇させる。この温度が上昇した排気により、三元触媒12の温度を上昇させることが可能となる。
【0030】
エアポンプ23の回転を停止させ、同時にVSV26を閉弁させると、開閉弁24dが閉じて空気の流通が停止する。この場合、リードバルブ24eは、排気ポート1bからの排気の逆流を防ぐ。
【0031】
エアポンプ23の作動状態は、圧力センサ27の出力信号により監視されている。
【0032】
尚、本実施の形態では、開閉弁24dの開閉をVSV26により制御しているが、これに代えて電磁弁を用いても良い。
【0033】
以上述べたように構成されたエンジン1には、該エンジン1を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)28が併設されている。このECU28は、エンジン1の運転条件や運転者の要求に応じてエンジン1の運転状態を制御するユニットである。
【0034】
ECU28には、各種センサが電気配線を介して接続され、上記した各種センサの出力信号がECU28に入力されるようになっている。一方、ECU28には、燃料噴射弁8、エアポンプ23、VSV26等が電気配線を介して接続され、これらを制御することが可能になっている。また、前記ECU28は、各種アプリケーションプログラム及び各種制御マップを記憶している。
【0035】
ここで、従来の二次空気供給装置では、二次空気の供給時間や二次空気供給時に内燃機関に吸入された新気の量や二次空気の供給時間で触媒が活性温度に達したか否かを判定していた。しかし、このような判定方法では、大気圧の低い高地で運転された場合に、空気密度低下のため吸入空気量及び二次空気量の減少により、触媒温度が活性温度に達していなくても二次空気の供給を停止してしまう。このため、高地では平地と比較して触媒の温度が低くなってしまう。また、大気圧の低い高地では、揮発性の低い燃料が供給されることから、吸気ポート等に付着する燃料量が増加する。この吸気ポート等に付着した燃料のためエンジンに吸入される混合気の空燃比が変動してしまう。以上により、高地では、冷間時の加速時等でエミッション悪化の虞がある。
【0036】
そこで、本実施の形態では、大気圧が低いときほど二次空気の供給時間が長くなるように二次空気供給時間を変更する。大気圧が低いほど二次空気の供給時間を長くすることで、触媒の温度を活性温度まで上昇させることが可能となる。
【0037】
図2は、機関回転数、車速、スロットル開度、AI実行フラグ値、触媒床温、触媒下流へのHC排出量の時間推移を示したタイムチャート図である。ここで、機関回転数は、所定のクランク角度毎に信号を出力するクランクポジションセンサ(図示省略)により検出される、エンジンの回転数である。車速は、エンジンが搭載されている車両の速度を表している。スロットル開度は、スロットル弁5の開度を示している。また、AI実行フラグとは、二次空気を供給する必要がある場合にONとなるフラグである。触媒床温は、平地と高地とで比較した値が示されている。HC排出量は、触媒で浄化されずに触媒の下流へ流出する炭化水素(HC)の量を示している。
【0038】
エンジンが始動され、二次空気供給の実行条件が成立するとAI実行フラグがONとなる。AI実行フラグがONとなると二次空気の供給が開始される。二次空気の供給により触媒床温が上昇するが、平地と比較して高地では触媒の昇温速度が遅くなる。また、エンジン始動時には燃料の供給が過剰となるため、触媒から流出する炭化水素(HC)の量が多い。
【0039】
ここで、本実施の形態では、高地において、図2に示すAIoffディレー時間分、二次空気の供給停止時期を遅延させることにより触媒の温度上昇を図る。ここで、AI実行フラグは例えばスロットル弁が開弁するとOFFになり二次空気の供給が停止される。AI実行フラグがOFFとなる時期を遅延させると、スロットル弁が開弁され、機関回転数が上昇した後にも二次空気が供給されるため触媒の温度が急激に上昇する。
【0040】
図3は、大気圧と空気密度との関係を示した図である。このように、大気圧と空気密度とには相関があり、大気圧が低くなるほど空気密度が小さくなり、二次空気供給時の触媒の昇温速度が遅くなる。
【0041】
図4は、大気圧と二次空気の供給停止遅延時間(AIoffディレー時間)との関係を示した図である。大気圧が低いほど触媒の昇温速度が遅くなるので、二次空気供給停止の遅延時間を長くする。この関係は、予め実験等により求めることができる。平地(標高0)では、ディレー時間は0となる。
【0042】
次に、本実施の形態による二次空気供給制御について説明する。
【0043】
図5は、本実施の形態による二次空気供給制御のフローを示したフローチャート図である。
【0044】
ステップS101では、大気圧Pabsを取り込む。大気圧は、大気圧に応じた信号を出力する大気圧センサ(図示省略)により検出する。
【0045】
ステップS102では、二次空気供給(AI)実行条件が成立しているか否か判定される。AI実行条件は、例えば、(1)冷却水温若しくは吸気温度が所定値以下、(2)バッテリ電圧が所定値以上、(3)AI実行中のエアフローメータ7により検出された吸入空気量の積算値が所定値以下、(4)エンジン負荷が所定値以下、(5)故障診断装置によるAIシステムの診断結果が正常、等である。これらの条件を満たした場合に、二次空気の供給が行われる。
【0046】
ステップS102で肯定判定がなされた場合にはステップS103へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS106へ進む。
【0047】
ステップS103では、二次空気供給停止の遅延時間であるディレー時間Taioffdlyを算出する。図4に示す大気圧とディレー時間との関係を予め実験等により求めてマップ化し、ECU28に記憶させておく。ステップS101で取り込んだ大気圧Pabsをマップに代入してディレー時間Taioffを算出する。
【0048】
ステップS104では、AI実行条件が成立していないときにカウントされるAIoffディレーカウンタCAIDLYをクリアする。
【0049】
ステップS105では、AI制御が実施され、AI実行フラグに1(ON)が代入される。
【0050】
ステップS106では、AIoffディレーカウンタCAIDLYをカウントアップする。これにより、AI実行条件が成立していない時間を積算することができる。
【0051】
ステップS107では、前回のルーチンでAI制御が実施されたか否か判定される。これにより、AI実行条件が成立していないにもかかわらずAI制御実行中であるか否か判定される。
【0052】
ステップS107で肯定判定がなされた場合にはステップS108へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS109へ進む。
【0053】
ステップS108では、AIoffディレーカウンタCAIDLYがディレー時間Taioffdly以下であるか否か判定される。これにより、ステップS103で算出されたディレー時間Taioffdly以下の間中、AI制御の停止が遅延される。
【0054】
ステップS108で肯定判定がなされた場合にはステップS105へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS109へ進む。
【0055】
ステップS109では、AI制御が実施されず、AI実行フラグに0(OFF)が代入される。
【0056】
このようにして、大気圧Pabsから二次空気供給停止の遅延時間(ディレー時間Taioffdly)を算出することが可能となる。
【0057】
尚、本実施の形態では、二次空気供給時にエンジン1に吸入される新気の量をも考慮してディレー時間Taioffdlyを算出するようにしても良い。二次空気供給時にエンジン1に吸入される新気の量と触媒温度の昇温速度とには相関があり、このときの吸入新気量が多いほど触媒の昇温速度が速くなる。従って、吸入新気量が多いほどディレー時間Taioffdlyを短くする。
【0058】
図6は、積算空気量、大気圧、ディレー時間の関係を示した図である。積算空気量は、二次空気供給時にエンジン1に吸入される新気の量であり、エアフローメータ7による検出値を積算して求められる。ここで、積算空気量が多くなるほど、また、大気圧が高くなるほどディレー時間Taioffdlyは短くなる。この関係は予め実験等により求めてマップ化し、ECU28に記憶しておく。そして、図5中のステップS101において、大気圧Pabsとともに積算空気量を読み込み、ステップS103において、図6に示すマップからディレー時間Taioffdlyを算出する。
【0059】
このようにして、大気圧Pabs及び積算空気量から二次空気供給停止の遅延時間(ディレー時間Taioffdly)を算出することが可能となる。
【0060】
以上説明したように、本実施の形態によれば、大気圧Pabsから二次空気供給停止の遅延時間を算出して二次空気の供給時間を延長して触媒の温度を上昇させることができる。
<第2の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態と比較して以下の点で相違する。即ち、本実施の形態では、AI実行条件が成立しているか否かの判定を行う場合に用いられる判定条件を大気圧Pabsにより可変として最適な二次空気供給時間が得られるようにする。尚、適用対象となるエンジン1やその他ハードウェアの基本構成については、第1の実施の形態と共通なので説明を割愛する。
【0061】
図5に示される第1の実施の形態によるディレー時間Taioffdlyを求めるフローでは、ステップS102においてAI実行条件が成立しているか否か判定していた。このAI実行条件は、例えば、(1)冷却水温若しくは吸気温度が所定値以下、(2)バッテリ電圧が所定値以上、(3)AI実行中のエアフローメータ7により検出された吸入空気量の積算値が所定値以下、(4)エンジン負荷が所定値以下、(5)故障診断装置によるAIシステムの診断結果が正常、等を挙げることができる。ここで、エンジン負荷は、スロットル弁の開度、負荷率、吸入空気量としても良い。負荷率とは、エンジン1の最大機関負荷に対する現在の負荷割合を示し、標準大気状態のもとで、行程容積を占める新気の質量を100%とした時のエアフローメータで計測した1回転あたりのエンジン吸入空気量(質量流量)の割合である。吸入空気量は、単位時間当たりにエンジン1に吸入される新気の量である。
【0062】
二次空気の供給は、例えば、スロットル弁が所定開度以上に開弁された、負荷率が所定値以上となった、単位時間当たりの吸入空気量が所定量以上となった等の場合に停止されるが、例えば、スロットル弁開度の場合、判定条件となる所定開度の値を大きくすることで、AI実行停止の条件が緩和されディレー時間Taioffdlyが長くなる。また、負荷率の場合及び吸入空気量の場合には、判定条件となる所定値を大きくすることでディレー時間Taioffdlyが長くなる。
【0063】
図7は、大気圧と例えばスロットル弁開度若しくは吸入空気量の嵩上げ量との関係を示した図である。ここで、スロットル弁開度若しくは吸入空気量の嵩上げ量とは、二次空気供給停止の判定条件となる閾値の増加量を示している。即ち、スロットル弁開度では、閾値を開き側へ大きくする量を示し、吸入空気量では、吸入空気量の増量側へ閾値を大きくする量を示している。この図に示されるように、大気圧が低いほど嵩上げ量を大きくして二次空気の供給時間が長くなるようにして、二次空気の供給量を増量させる。尚、負荷率についても同様に、閾値を大きくすることで二次空気の供給量を増量させることができる。
【0064】
次に、本実施の形態による二次空気供給制御について説明する。
【0065】
図8は、本実施の形態による二次空気供給制御のフローを示したフローチャート図である。
【0066】
ステップS201では、大気圧Pabsを取り込む。大気圧は、大気圧に応じた信号を出力する大気圧センサ(図示省略)により検出することができる。
【0067】
ステップS202では、積算空気量GAsumを取り込む。積算空気量GAsumは、二次空気の供給が開始されてからエアフローメータ7により検出された吸入空気量を積算したものである。
【0068】
ステップS203では、大気圧Pabsから嵩上げ量TAupを算出する。図7に示したように、大気圧Pabsと嵩上げ量TAupとの関係を予め実験等により求めてマップ化しECU28に記憶させておく。このマップに大気圧Pabsを代入して嵩上げ量TAupを算出することができる。
【0069】
ステップS204では、積算空気量GAsumから基になるAI実行条件TAonを算出する。積算空気量GAsumと基になるAI実行条件TAonとの関係は予め実験等により求めてマップ化しECU28に記憶させておく。このマップに積算空気量GAsumを代入して基になるAI実行条件TAonを算出する。この値は、平地での運転中にAI実行条件として用いられる値である。
【0070】
ステップS205では、新たなAI実行条件を算出する。ステップS204で算出された基になるAI実行条件TAonと嵩上げ量TAupとを加えて新たなAI実行条件を算出する。
【0071】
ステップS206では、二次空気供給(AI)実行条件が成立しているか否か判定される。ここでは、ステップS205において算出されたAI実行条件にて判定される。例えば、スロットル弁開度がステップS205で算出された開度以上である、吸入空気量がステップS205で算出された値以上である等により判定される。他にも、例えば、冷却水温若しくは吸気温度が所定値以下である、バッテリ電圧が所定値以上である、AI実行中のエアフローメータ7により検出された吸入空気量の積算値が所定値以下である、故障診断装置によるAIシステムの診断結果が正常である等が判定される。これらの条件を満たした場合には、二次空気の供給を行う。
【0072】
ステップS206で肯定判定がなされた場合にはステップS207へ進み、一方、否定判定がなされた場合にはステップS208へ進む。
【0073】
ステップS207では、AI制御が実施され、AI実行フラグに1(ON)が代入される。
【0074】
ステップS208では、AI制御が実施されず、AI実行フラグに0(OFF)が代入される。
【0075】
このように、大気圧Pabsに基づいてAI実行条件を変更して二次空気供給時間を延長することが可能となる。
【0076】
尚、本実施の形態では、二次空気供給時にエンジン1に吸入される新気の量をも考慮して嵩上げ量TAupを算出するようにしても良い。二次空気供給時にエンジン1に吸入される新気の量と触媒温度の昇温速度とには相関があり、吸入新気量が多いほど触媒の昇温速度が速くなる。従って、吸入新気量が多いほど嵩上げ量TAupを小さくする。
【0077】
図9は、積算空気量、大気圧、嵩上げ量の関係を示した図である。積算空気量は、二次空気供給時にエンジン1に吸入される新気の量であり、エアフローメータ7による検出値を積算して求めることができる。積算空気量が多くなるほど、また、大気圧が高くなるほど嵩上げ量TAupは小さくなる。この関係はマップ化され、ECU28に記憶しておく。そして、図8中のステップS203において、図9のマップから嵩上げ量TAupを算出する。
【0078】
図10は、積算空気量とスロットル弁開度、負荷率、吸入空気量の閾値との関係を示した図である。図10中の実線▲1▼が嵩上げ前の閾値を示し、点線▲2▼が大気圧Pabsに基づいて嵩上げされた後の閾値を示し、実線▲3▼が大気圧Pabs及び積算空気量GAsumに基づいて嵩上げされた後の閾値を示している。点線▲2▼で示される大気圧Pabsに基づいて嵩上げされた後の閾値では、全体的に同じ値だけ嵩上げされるが、実線▲3▼で示される大気圧Pabs及び積算空気量GAsumに基づいて嵩上げされた後の閾値では、積算空気量が多くなるほど嵩上げ値は少なくなっている。
【0079】
このように、大気圧Pabs及び積算空気量GAsumに基づいてAI実行条件を変更して二次空気供給時間を延長することが可能となる。
【0080】
以上説明したように、本実施の形態によれば、大気圧Pabsから二次空気供給停止の条件となる閾値を変更して二次空気供給時間を延長し、触媒の温度を速やかに上昇させることができる。
【0081】
【発明の効果】
本発明に係る二次空気供給装置では、二次空気の供給時間を延長することで大気圧が低い場合であっても触媒を活性化温度まで速やかに上昇させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンとその吸排気系及び二次空気供給機構の概略構成を示す図である。
【図2】機関回転数、車速、スロットル開度、AI実行フラグ値、触媒床温、触媒下流へのHC排出量の時間推移を示したタイムチャート図である。
【図3】大気圧と空気密度との関係を示した図である。
【図4】大気圧と二次空気の供給停止遅延時間(AIoffディレー時間)との関係を示した図である。
【図5】第1の実施の形態による二次空気供給制御のフローを示したフローチャート図である。
【図6】積算空気量、大気圧、ディレー時間の関係を示した図である。
【図7】大気圧と例えばスロットル弁開度若しくは吸入空気量の嵩上げ量との関係を示した図である。
【図8】第2の実施の形態による二次空気供給制御のフローを示したフローチャート図である。
【図9】積算空気量、大気圧、嵩上げ量の関係を示した図である。
【図10】積算空気量とスロットル弁開度、負荷率、吸入空気量の閾値との関係を示した図である。
【符号の説明】
1・・・・エンジン
1a・・・吸気ポート
1b・・・排気ポート
2・・・・気筒
3・・・・吸気枝管
4・・・・吸気管
5・・・・スロットル弁
6・・・・スロットルセンサ
7・・・・エアフローメータ
8・・・・燃料噴射弁
9・・・・燃料分配管
10・・・排気枝管
11・・・排気管
12・・・三元触媒
13・・・空燃比センサ
14・・・酸素濃度センサ
20・・・二次空気噴射弁
21・・・空気分配管
22a・・空気導入管
22b・・空気導入管
23・・・エアポンプ
24・・・エアスイッチングバルブ(ASV)
24a・・負圧室
24b・・二次空気室
24c・・ロッド
24d・・開閉弁
24e・・リードバルブ
25・・・負圧導入管
26・・・バキューム・スイッチング・バルブ(VSV)
27・・・圧力センサ
28・・・ECU

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気系に設けられ排気中の有害成分を浄化する排気浄化触媒と、
    前記排気浄化触媒の上流の排気中へ二次空気を供給する二次空気供給手段と、
    前記二次空気供給手段による二次空気の供給の停止時期を判定する停止時期判定手段と、
    大気の圧力を検出する大気圧検出手段と、
    前記大気圧検出手段により検出された大気圧に基づいて、前記停止時期判定手段による二次空気供給の停止時期を可変とする停止時期変更手段と、
    を具備することを特徴とする二次空気供給装置。
  2. 前記停止時期判定手段は、前記停止時期判定手段により決定された二次空気供給停止時期に大気圧が低いときほど長くなる期間を付加して停止時期を可変とすることを特徴とする請求項1に記載の二次空気供給装置。
  3. 二次空気供給時に内燃機関に吸入される新気の量を検出する吸入空気量検出手段をさらに備え、前記停止時期判定手段は、前記吸入空気量検出手段により検出された新気の積算量が多くなるほど付加する期間を短くすることを特徴とする請求項2に記載の二次空気供給装置。
  4. 内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段をさらに備え、前記停止時期判定手段は、前記運転状態検出手段により検出された検出値と予め設定された閾値とを比較して二次空気の供給停止時期を決定し、且つ大気圧が低いときほど二次空気の供給停止時期の遅延が大きくなる方向に閾値の値を変更して二次空気供給の停止時期を可変とすることを特徴とする請求項1に記載の二次空気供給装置。
  5. 二次空気供給時に内燃機関に吸入される新気の量を検出する吸入空気量検出手段をさらに備え、前記停止時期判定手段は、前記吸入空気量検出手段により検出された新気の積算量が多くなるほど閾値の変更値を小さくすることを特徴とする請求項4に記載の二次空気供給装置。
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