JP2004108090A - 鋼板コンクリート壁 - Google Patents
鋼板コンクリート壁 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004108090A JP2004108090A JP2002274853A JP2002274853A JP2004108090A JP 2004108090 A JP2004108090 A JP 2004108090A JP 2002274853 A JP2002274853 A JP 2002274853A JP 2002274853 A JP2002274853 A JP 2002274853A JP 2004108090 A JP2004108090 A JP 2004108090A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel plate
- concrete
- web
- web steel
- concrete wall
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Panels For Use In Building Construction (AREA)
Abstract
【解決手段】2枚の平行な表面鋼板11a,11bを複数のウエブ鋼板12により間隔を置いて連結して複数の空間13を画成し、これらの各空間にコンクリート14を打設してなる鋼板コンクリート壁10において、ウエブ鋼板にコンクリートとのずれを防止する手段、例えば穴15を穿設して、ウエブ鋼板12の両側のコンクリート14同志を結合するようにした。ずれ防止手段の他の例として、ウエブ鋼板に設けた複数のスタッド、ウエブ鋼板を貫通して延びる複数の鉄筋、ウエブ鋼板に設けた複数のアングル材、ウエブ鋼板に成形した複数の凹凸部、ウエブ鋼板を縞鋼板により形成してその複数の縞部、又はウエブ鋼板に塗布してコンクリートの打設後に硬化する接着剤がある。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子力関連施設などの建屋、特に原子炉格納容器の内部コンクリートに用いられる鋼板コンクリート壁に関し、より詳細には、2枚の平行な表面鋼板を連結して複数の空間を画成する複数のウエブ鋼板とこれらの各空間に打設したコンクリートとの間のずれを防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、図8を参照して従来の鋼板コンクリート壁について説明する。図8において、符号10は原子力関連施設などの建屋、特に原子炉格納容器の内部コンクリートなどに用いられる鋼板コンクリート壁(一般に、「SC壁」と称されている)を総括的に示す。この鋼板コンクリート壁10は、ウエブ方式であって、2枚の平行な表面鋼板11a及び11bを複数のウエブ鋼板12により間隔を置いて連結して複数の空間13を画成し、これらの各空間13にコンクリート14を打設した構造となっている(例えば、特許文献1参照)。なお、図示はしていないが、鋼板コンクリート壁10には必要に応じて配管、ケーブルなどの貫通穴スリーブが取付けられる。
【0003】
【特許文献1】
特開平2−61238号公報(第2頁上右欄第7−10行、第2図及び第8図I)
【0004】
上記構造の鋼板コンクリート壁10の工法(SC工法)は、工場で製作した壁の鋼板ユニットを他の柱、床又は部屋単位ごとの鋼板ユニットと共に現地で溶接などにより組み上げ、内部にコンクリートを打設して、建屋全体又は建屋の一部を建設するものであり、したがって、鉄筋コンクリート工法(RC工法:配筋、型枠、コンクリート打設という順序で建設される)と比べて次に述べるような利点がある。すなわち、機械側工事においては、工場にて鋼板ユニットに予め機器サポート、配管などを組み込むことによる現地における工事の省力化、鋼板ユニット組み上げ後直ちに作業を開始できることによる工程短縮などがあり、建築側工事においては鉄筋、型枠などの繁雑な現地作業量の削減による工程短縮及び現地作業員の削減などがある。そして、これらにより、プラントのトータル建築工事の合理化が図られると共にクリーンな現場環境が実現可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べた利点から、SC工法は既に原子炉格納容器の内部コンクリートなどに部分的に採用され、これから有望視される工法である。しかしながら、図8に示した如き従来のウエブ方式の鋼板コンクリート壁10の構造では、表面鋼板11a,11bとコンクリート14との間は一般に各表面鋼板の内面に設けた多数のスタッド(図示せず)によりそれらの間のずれを防止しているが、ウエブ鋼板12については特別ずれ防止の対策を採っていない。したがって、ウエブ鋼板12は単にコンクリート14を仕切っているにすぎないことから、作用荷重によってはウエブ鋼板12とコンクリート14との間にずれが生じて、壁全体の剛性、耐力が低下する場合がある。このため、ウエブ方式の鋼板コンクリート壁は、シャーバー方式の鋼板コンクリート壁(ウエブ鋼板の代わりに複数のシャーバーを2枚の平行な表面鋼板間に配設している構造であり、これらのシャーバーはコンクリートを仕切るものではないので、コンクリートとの間にずれは生じない)よりも強度・剛性が低下する傾向があり、シャーバー方式の鋼板コンクリート壁なみに強度を上げることが課題とされている。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、ウエブ方式の鋼板コンクリート壁において、ウエブ鋼板とコンクリートとの間のずれを防止して壁全体の剛性、耐力を向上せしめ、これによりシャーバー方式の鋼板コンクリート壁なみの強度に上げることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の本発明は、2枚の平行な表面鋼板を複数のウエブ鋼板により間隔を置いて連結して複数の空間を画成し、これらの各空間にコンクリートを打設してなる鋼板コンクリート壁において、前記ウエブ鋼板にコンクリートとのずれを防止するずれ防止手段を設けたことを特徴とし、これにより、ウエブ鋼板とコンクリートとの間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させ、これによりシャーバー方式の鋼板コンクリート壁なみの強度に上げることができる。
【0008】
請求項2に記載の本発明は、ずれ防止手段が、ウエブ鋼板に穿設した少なくともひとつの穴からなることを特徴とし、これにより、前記穴を介してウエブ鋼板の両側のコンクリート同志を結合させ、ウエブ鋼板とコンクリートとの間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させたものである。
【0009】
請求項3に記載の本発明は、ずれ防止手段が、ウエブ鋼板の少なくとも片面に設けた複数のスタッドからなることを特徴とし、これにより、前記スタッドをコンクリート中に埋入し、ウエブ鋼板とコンクリートとの間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させたものである。
【0010】
請求項4に記載の本発明は、ずれ防止手段が、ウエブ鋼板を貫通して延びる複数の鉄筋からなることを特徴とし、これにより、前記鉄筋をコンクリート中に埋入し、ウエブ鋼板とコンクリートとのずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させたものであり、前記鉄筋はコンクリートを補強する働きもなす。
【0011】
請求項5に記載の本発明は、ずれ防止手段が、ウエブ鋼板の少なくとも片面に設けた複数のアングル材からなることを特徴とし、これにより、前記アングル材をコンクリート中に埋入し、ウエブ鋼板とコンクリートとの間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させたものであり、前記アングル材はウエブ鋼板の剛性を高める働きもなす。
【0012】
請求項6に記載の本発明は、ずれ防止手段が、ウエブ鋼板に成形した複数の凹凸部からなることを特徴とし、これにより、前記凹凸部をコンクリート中に埋入し、ウエブ鋼板とコンクリートとの間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させたものである。
【0013】
請求項7に記載の本発明は、ずれ防止手段が、ウエブ鋼板を縞鋼板により形成してその複数の縞部からなることを特徴とし、これにより、前記縞部をコンクリート中に埋入し、ウエブ鋼板とコンクリートとの間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させたものである。
【0014】
請求項8に記載の本発明は、ずれ防止手段が、ウエブ鋼板の少なくとも片面に塗布してコンクリートの打設後に硬化する接着剤からなることを特徴とし、これにより、前記接着剤を介してウエブ鋼板とコンクリートとを結合させ、それらの間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳述する。
【0016】
図1は本発明の第1実施形態を示し、(A)は本実施形態による鋼板コンクリート壁の概略斜視図及び(B)はその要部の断面図である。しかして、本実施形態によれば、2枚の平行な表面鋼板11a及び11bを複数のウエブ鋼板12により間隔を置いて連結して複数の空間13を画成し、これらの各空間13にコンクリート14を打設してなる鋼板コンクリート壁10において、ずれ防止手段として、ウエブ鋼板12に3つの穴15を穿設し、これらの穴15を介してウエブ鋼板12の両側のコンクリート14同志を結合させ、ウエブ鋼板12とコンクリート14との間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させたものである。
【0017】
本実施形態は、ウエブ鋼板12に単に穴15を穿設するだけなので施工が簡単である。なお、ウエブ鋼板12の大きさに応じて穴15は1つ、2つ又は4つ以上にまた複数の列にすることができ、かつ穴の形状は図示するような円形でなくても、多角形など他の任意の形状とすることができる。
【0018】
図2は本発明の第2実施形態を示し、(A)は本実施形態による鋼板コンクリート壁の概略斜視図及び(B)はその要部の断面図である。しかして、本実施形態によれば、2枚の平行な表面鋼板11a及び11bを複数のウエブ鋼板12により間隔を置いて連結して複数の空間13を画成し、これらの各空間13にコンクリート14を打設してなる鋼板コンクリート壁10において、ずれ防止手段として、ウエブ鋼板12の両面に複数のスタッド16を設け、これらのスタッド16をコンクリート14中に埋入し、ウエブ鋼板12とコンクリート14との間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させたものである。
【0019】
本実施形態は、表面鋼板11a,11bとコンクリート14との間のずれ防止に実績があるスタッド16をずれ防止手段としたので、信頼性が高い。なお、図2(A)では一部分のスタッド16しか図示していないが、ウエブ鋼板12の全面に設けられているものである。また、ウエブ鋼板の取付けられる位置によってはウエブ鋼板の片面のみにスタッドを設けてもよく、さらにスタッドの配置も図示するような規則的でなくても不規則でもよく、かつウエブ鋼板の大きさに応じてスタッドの列及び数も適当に変えることができるものである。
【0020】
図3は本発明の第3実施形態を示し、(A)は本実施形態による鋼板コンクリート壁の概略斜視図及び(B)はその要部の断面図である。しかして、本実施形態によれば、2枚の平行な表面鋼板11a及び11bを複数のウエブ鋼板12により間隔を置いて連結して複数の空間13を画成し、これらの各空間13にコンクリート14を打設してなる鋼板コンクリート壁10において、ずれ防止手段として、ウエブ鋼板12に穿設した複数の穴17を貫通して延びる複数の鉄筋18を配設し、これらの鉄筋18をコンクリート14中に埋入し、ウエブ鋼板12とコンクリート14との間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させたものである。
【0021】
本実施形態は、ウエブ鋼板12を貫通して延びる複数の鉄筋18をずれ防止手段としたので、これらの鉄筋18はずれ防止に加え、コンクリート14を補強する働きもなす。なお、図3(A)では一部分の鉄筋18しか図示していないが、ウエブ鋼板12の全面に配設されているものである。また、鉄筋の配置は図示するような規則的でなくても不規則でもよく、かつウエブ鋼板の大きさに応じて鉄筋の列及び数も適当に変えることができるものである。
【0022】
図4は本発明の第4実施形態を示し、(A)は本実施形態による鋼板コンクリート壁の概略斜視図及び(B)はその要部の断面図である。しかして、本実施形態によれば、2枚の平行な表面鋼板11a及び11bを複数のウエブ鋼板12により間隔を置いて連結して複数の空間13を画成し、これらの各空間13にコンクリート14を打設してなる鋼板コンクリート壁10において、ずれ防止手段として、ウエブ鋼板12の両面に複数のアングル材19を設け、これらのアングル材19をコンクリート14中に埋入し、ウエブ鋼板12とコンクリート14との間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させたものである。
【0023】
本実施形態は、複数のアングル材19をずれ防止手段としたので、ずれ防止に加え、ウエブ鋼板の剛性を高めることもできる。なお、図4(A)では一部分のアングル材19しか図示していないが、ウエブ鋼板12の全面に設けられているものである。また、ウエブ鋼板の取付けられる位置によってはウエブ鋼板の片面のみにアングル材を設けてもよい。さらに、アングル材の配置は図示するような水平(横)方向でなくても垂直(縦)方向でもよいものであるが、ずれは垂直方向に生ずるので、ずれを有効に防止するためには、ずれ方向(垂直方向)に垂直な方向、すなわち、水平方向に配置するのが好ましい。また、アングル材の形状も図示するような下向きのL字形でなくても、上向きのL字形又はT字形など他の任意の形状とすることができ、かつウエブ鋼板の大きさに応じてアングル材の数も適当に変えることができるものである。
【0024】
図5は本発明の第5実施形態を示し、(A)は本実施形態による鋼板コンクリート壁の概略斜視図及び(B)はその要部の断面図である。しかして、本実施形態によれば、2枚の平行な表面鋼板11a及び11bを複数のウエブ鋼板12により間隔を置いて連結して複数の空間13を画成し、これらの各空間13にコンクリート14を打設してなる鋼板コンクリート壁10において、ウエブ鋼板12に複数の凹部20及び凸部21を成形し、これらの凹凸部20,21をコンクリート14中に埋入し、ウエブ鋼板12とコンクリート14との間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させたものである。
【0025】
本実施形態は、ウエブ鋼板12に単に凹凸部20,21を成形するだけなので施工が簡単である。なお、図5(A)では一部分の凹凸部20,21しか図示していないが、ウエブ鋼板12の全面に設けられているものである。また、凹凸部の深さ及び高さは、5mm以上とするのが好ましい。さらに、図示するように、複数の凹部20及び凸部21をそれぞれ水平方向に一列をなすように成形すると共にこれらの列を垂直方向に交互に成形してもよいが、複数の凹部20及び凸部21をそれぞれ垂直方向に一列をなすように成形すると共にこれらの列を水平方向に交互に成形してもよい。また、各列において、凹部20及び凸部21を交互に成形してもよい。さらに、ウエブ鋼板の大きさに応じて凹凸部の列及び数も適当に変えることができるものである。
【0026】
図6は本発明の第6実施形態を示し、(A)は本実施形態による鋼板コンクリート壁の概略斜視図及び(B)はその要部の断面図である。しかして、本実施形態によれば、2枚の平行な表面鋼板11a及び11bを複数のウエブ鋼板12により間隔を置いて連結して複数の空間13を画成し、これらの各空間13にコンクリート14を打設してなる鋼板コンクリート壁10において、ウエブ鋼板12を縞鋼板により形成し、その複数の模様が浮き出された部分、すなわち縞部22をコンクリート14中に埋入し、ウエブ鋼板12とコンクリート14との間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させたものである。
【0027】
本実施形態は、ウエブ鋼板に単に縞鋼板により形成するだけなので施工が簡単である。なお、図6(A)では一部分の縞部22しか図示していないが、ウエブ鋼板12の全面に成形されているものである。また、縞部の高さは、5mm以上とするのが好ましい。さらに、ウエブ鋼板の大きさに応じて縞部の形状、列、数及び配置は任意に変えることができるものである。
【0028】
図7は本発明の第7実施形態を示し、(A)は本実施形態による鋼板コンクリート壁の概略斜視図及び(B)はその要部の断面図である。しかして、本実施形態によれば、2枚の平行な表面鋼板11a及び11bを複数のウエブ鋼板12により間隔を置いて連結して複数の空間13を画成し、これらの各空間13にコンクリート14を打設してなる鋼板コンクリート壁10において、ウエブ鋼板12の両面に例えば有機系またはポリマーセメント系のプライマーなどの接着剤23を塗布し、これらの接着剤23をコンクリート14の打設後に硬化するようにして、ウエブ鋼板12とコンクリート14とを結合させ、それらの間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させたものである。
【0029】
本実施形態は、ウエブ鋼板12に単に接着剤23を塗布するだけなので施工が簡単であると共に、既存のウエブ鋼板をそのまま用いることができる。なお、図7(A)では一部分の接着剤23しか図示していないが、ウエブ鋼板12の全面に塗布されているものである。また、ウエブ鋼板12の取付けられる位置によってはウエブ鋼板12の片面のみに接着剤23を設けてもよい。さらに、本実施形態は上記の第1〜6実施形態、特に第1、5及び6実施形態と併用できるものである。
【0030】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1に記載の本発明によれば、2枚の平行な表面鋼板を複数のウエブ鋼板により間隔を置いて連結して複数の空間を画成し、これらの各空間にコンクリートを打設してなる鋼板コンクリート壁において、前記ウエブ鋼板にコンクリートとのずれを防止するずれ防止手段を設けたので、ウエブ鋼板とコンクリートとの間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させ、これによりシャーバー方式の鋼板コンクリート壁なみの強度・剛性に上げることができる。
【0031】
請求項2に記載の本発明によれば、ウエブ鋼板に穿設した少なくともひとつの穴をずれ防止手段とし、前記穴を介してウエブ鋼板の両側のコンクリート同志を結合させ、ウエブ鋼板とコンクリートとの間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させることができ、かつその施工が簡単である。
【0032】
請求項3に記載の本発明によれば、ウエブ鋼板の両面に設けた複数のスタッドをずれ防止手段としたので、前記スタッドをコンクリート中に埋入し、ウエブ鋼板とコンクリートとの間のずれを確実に防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させることができ、かつその信頼性が高い。
【0033】
請求項4に記載の本発明によれば、ウエブ鋼板を貫通して延びる複数の鉄筋をずれ防止手段としたので、前記鉄筋をコンクリート中に埋入し、ウエブ鋼板とコンクリートとのずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させることができ、かつ前記鉄筋はコンクリートを補強する働きもなす。
【0034】
請求項5に記載の本発明によれば、ウエブ鋼板の少なくとも片面に設けた複数のアングル材をずれ防止手段としたので、前記アングル材をコンクリート中に埋入し、ウエブ鋼板とコンクリートとの間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させることができ、かつ前記アングル材はウエブ鋼板の剛性を高める働きもなす。
【0035】
請求項6に記載の本発明によれば、ウエブ鋼板に成形した複数の凹凸部をずれ防止手段としたので、前記凹凸部をコンクリート中に埋入し、ウエブ鋼板とコンクリートとの間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させることができ、かつその施工が簡単である。
【0036】
請求項7に記載の本発明によれば、ウエブ鋼板を縞鋼板により形成して、その複数の縞部をずれ防止手段としたので、前記縞部をコンクリート中に埋入し、ウエブ鋼板とコンクリートとの間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させることができ、かつその施工が簡単である。
【0037】
請求項8に記載の本発明によれば、ウエブ鋼板の少なくとも片面に塗布してコンクリートの打設後に硬化する接着剤をずれ防止手段としたので、前記接着剤を介してウエブ鋼板とコンクリートコンクリートとを結合させ、それらの間のずれを防止して、壁全体の剛性、耐力を向上させることができ、かつその施工が簡単であると共に、既存のウエブ鋼板をそのまま用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示し、(a)は本実施形態による鋼板コンクリート壁の概略斜視図及び(b)はその要部の断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示し、(a)は本実施形態による鋼板コンクリート壁の概略斜視図及び(b)はその要部の断面図である。
【図3】本発明の第3実施形態を示し、(a)は本実施形態による鋼板コンクリート壁の概略斜視図及び(b)はその要部の断面図である。
【図4】本発明の第4実施形態を示し、(a)は本実施形態による鋼板コンクリート壁の概略斜視図及び(b)はその要部の断面図である。
【図5】本発明の第5実施形態を示し、(a)は本実施形態による鋼板コンクリート壁の概略斜視図及び(b)はその要部の断面図である。
【図6】本発明の第6実施形態を示し、(a)は本実施形態による鋼板コンクリート壁の概略斜視図及び(b)はその要部の断面図である。
【図7】本発明の第7実施形態を示し、(a)は本実施形態による鋼板コンクリート壁の概略斜視図及び(b)はその要部の断面図である。
【図8】従来の鋼板コンクリート壁を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
10 鋼板コンクリート壁
11a,11b 表面鋼板
12 ウエブ鋼板
13 空間
14 コンクリート
15 穴
16 スタッド
17 穴
18 鉄筋
19 アングル材
20 凹部
21 凸部
22 縞部
23 接着剤
Claims (8)
- 2枚の平行な表面鋼板を複数のウエブ鋼板により間隔を置いて連結して複数の空間を画成し、これらの各空間にコンクリートを打設してなる鋼板コンクリート壁において、前記ウエブ鋼板にコンクリートとのずれを防止するずれ防止手段を設けたことを特徴とする鋼板コンクリート壁。
- 請求項1に記載の鋼板コンクリート壁において、前記ずれ防止手段が、前記ウエブ鋼板に穿設した少なくともひとつの穴からなることを特徴とする鋼板コンクリート壁。
- 請求項1に記載の鋼板コンクリート壁において、前記ずれ防止手段が、前記ウエブ鋼板の少なくとも片面に設けた複数のスタッドからなることを特徴とする鋼板コンクリート壁。
- 請求項1に記載の鋼板コンクリート壁において、前記ずれ防止手段が、前記ウエブ鋼板を貫通して延びる複数の鉄筋からなることを特徴とする鋼板コンクリート壁。
- 請求項1に記載の鋼板コンクリート壁において、前記ずれ防止手段が、前記ウエブ鋼板の少なくとも片面に設けた複数のアングル材からなることを特徴とする鋼板コンクリート壁。
- 請求項1に記載の鋼板コンクリート壁において、前記ずれ防止手段が、前記ウエブ鋼板に成形した複数の凹凸部からなることを特徴とする鋼板コンクリート壁。
- 請求項1に記載の鋼板コンクリート壁において、前記ずれ防止手段が、前記ウエブ鋼板を縞鋼板により形成してその複数の縞部からなることを特徴とする鋼板コンクリート壁。
- 請求項1に記載の鋼板コンクリート壁において、前記ずれ防止手段が、前記ウエブ鋼板の少なくとも片面に塗布してコンクリートの打設後に硬化する接着剤からなることを特徴とする鋼板コンクリート壁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002274853A JP2004108090A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | 鋼板コンクリート壁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002274853A JP2004108090A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | 鋼板コンクリート壁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004108090A true JP2004108090A (ja) | 2004-04-08 |
Family
ID=32271213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002274853A Pending JP2004108090A (ja) | 2002-09-20 | 2002-09-20 | 鋼板コンクリート壁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004108090A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016205100A (ja) * | 2015-04-28 | 2016-12-08 | 清水建設株式会社 | 鋼板コンクリート構造 |
KR102086111B1 (ko) | 2019-08-07 | 2020-03-06 | (주)에코이노텍 | 외장재 합체형 프리캐스트 패널과 프리캐스트 접합부 개량에 대한 제조방법 및 시공방법 |
-
2002
- 2002-09-20 JP JP2002274853A patent/JP2004108090A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016205100A (ja) * | 2015-04-28 | 2016-12-08 | 清水建設株式会社 | 鋼板コンクリート構造 |
KR102086111B1 (ko) | 2019-08-07 | 2020-03-06 | (주)에코이노텍 | 외장재 합체형 프리캐스트 패널과 프리캐스트 접합부 개량에 대한 제조방법 및 시공방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI438326B (zh) | Semi - pre - cast flooring and its board construction method | |
CN210216714U (zh) | 梁柱节点结构及装配式建筑 | |
KR101679666B1 (ko) | 중고층 모듈러 건축물용 코아구조물 및 그 시공방법 | |
JP2008144459A (ja) | スラブ型枠、および合成床版の構築方法 | |
JP2008115539A (ja) | フラットプレート構築方法 | |
JP2004108090A (ja) | 鋼板コンクリート壁 | |
KR20190052638A (ko) | 빔 보강 데크플레이트 및 이를 이용한 시공방법 | |
KR102042090B1 (ko) | 프리캐스트 바닥판-보강철근 결합체와 지지판을 이용한 h말뚝과 콘크리트 교대 구조체의 일체화 구성을 가지는 일체식 교대 및 그 시공방법 | |
JP6961408B2 (ja) | プレキャストコンクリート板、およびコンクリート構造スラブ | |
JPH08170311A (ja) | Ct型鋼を有する床版 | |
JP6576204B2 (ja) | スラブ構造の施工方法 | |
JP6684088B2 (ja) | 既存建物の耐震補強構造及び耐震補強方法 | |
CN112359965A (zh) | 一种带肋模构造的预制混凝土装配式结构及其施工方法 | |
JP2674470B2 (ja) | プレキャスト部材の組み合わせによる床架構 | |
JP7377709B2 (ja) | 床の施工方法 | |
JP6300228B2 (ja) | フラットスラブ構造 | |
JP2012136932A (ja) | 既存建造物の耐震補強構造 | |
JP5024696B2 (ja) | 既存建造物の耐震補強構造 | |
JP2010281040A (ja) | 鋼コンクリート合成床版、鋼コンクリート合成床版構築用パネルおよび鋼コンクリート合成床版の構築方法 | |
JP7265343B2 (ja) | 鉄骨造建物 | |
KR200425809Y1 (ko) | 메움부재를 구비한 슬라브용 골조시스템 | |
KR100686468B1 (ko) | 익스팬드 채널과 y형강판을 사용한 강콘크리트벽 | |
RU68542U1 (ru) | Строительное изделие (варианты) | |
KR20110006225U (ko) | 단면 손실 방지형 강도 보강용 결합구조체 | |
JP3207276B2 (ja) | ユニット建物の構築方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040528 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060313 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20060322 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060522 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20060620 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061107 |