JP2004107473A - 副生ガスの清浄方法および装置 - Google Patents
副生ガスの清浄方法および装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004107473A JP2004107473A JP2002271312A JP2002271312A JP2004107473A JP 2004107473 A JP2004107473 A JP 2004107473A JP 2002271312 A JP2002271312 A JP 2002271312A JP 2002271312 A JP2002271312 A JP 2002271312A JP 2004107473 A JP2004107473 A JP 2004107473A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dust
- product gas
- gas
- mist
- primary
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Electrostatic Separation (AREA)
- Industrial Gases (AREA)
Abstract
【課題】高炉ガス等の副生ガスのダスト含有量を空気のダスト含有量以下にまで低減する。
【解決手段】初期除塵した高炉ガスを専用電気集塵機により一次除塵し、次いで、一次除塵した高炉ガスをスプレーノズル9からの水蒸気または高温水の吹き込みにより加熱・加湿し、次いで、冷却水導管10により急冷して、高炉ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の微粒ダストを取り込み、そして、微粒ダストが取り込まれたミストをフィルター11により高炉ガスから除去して二次除塵する。
【選択図】 図2
【解決手段】初期除塵した高炉ガスを専用電気集塵機により一次除塵し、次いで、一次除塵した高炉ガスをスプレーノズル9からの水蒸気または高温水の吹き込みにより加熱・加湿し、次いで、冷却水導管10により急冷して、高炉ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の微粒ダストを取り込み、そして、微粒ダストが取り込まれたミストをフィルター11により高炉ガスから除去して二次除塵する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、副生ガスの清浄方法および装置、特に、高炉ガス等の副生ガスのダスト含有量を空気のダスト含有量以下にまで低減することが可能な副生ガスの清浄方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平7−88314号公報
【0003】
製鉄所においては、高炉ガス、コークス炉ガス、転炉ガス等の副生ガスを回収し、燃料ガスとして有効利用している。これらの副生ガスは、多量のダスト(10〜30g/Nm3)を含んでいるので、例えば、高炉ガスの場合には、ダストキャッチャー(DC)により5〜10g/Nm3程度に除塵し、次いで、ベンチュリースクラバー(VS)によりg/Nm3以上のオーダーから100mg/Nm3程度まで除塵し、さらに、電気集塵機(EP)により10〜20mg/Nm3程度まで除塵し、そして、熱風炉、加熱炉、コークス炉、ボイラ等に送られ、これらの燃料ガスとして有効利用されている。
【0004】
しかしながら、高炉ガスをガスタービン用燃焼器あるいは他の燃焼器の燃料ガスとして利用するような場合には、さらに除塵してダスト含有量を減少させる必要がある。このために、電気集塵機により最終的に除塵した後、新たに設けた専用湿式電気集塵機によりダスト含有量のさらなる低減を図っているが、0.5mg/Nm3程度が限界であった。これはダスト含有量が0.5mg/Nm3以下となった後の残存ダストの粒径は、μmオーダー以下で非常に微粒であるので、専用電気集塵機によっても空気のダスト含有量以下に低減することは困難であるからである。
【0005】
副生ガス中に0.5mg/Nm3程度のダストが含まれていると、微粒ダストが高温燃焼器の蓄熱体やラジアントチューブあるいはガスタービン用燃焼器やタービンブレードに付着して、詰まり、腐食、コロージョンあるいは化学反応等による劣化を引き起こす。このために、詰まり、腐食あるいは劣化した部品を定期的に新しいものと交換する必要があり、これに莫大な時間と費用を要していた。
【0006】
また、ガスタービンに関していえば、微粒ダストのタービンブレードへの付着によって、副生ガス焚ガスタービンの総合発電効率は、クリーンな天然ガス焚ガスタービンに比べて低いのが現状である。従って、副生ガス焚ガスタービンの総合発電効率の向上の観点からも、副生ガスのダスト含有量を空気のダスト含有量以下にまで低減する必要があった。
【0007】
そこで、上記特許文献には、従来技術として、専用電気集塵機のような集塵装置を新たに設ける必要なく、副生ガスのダスト含有量を低減する、副生ガスの清浄方法および装置が開示されている。以下、この従来技術を、図面を参照しながら説明する。
【0008】
図4は、従来技術を示す概略断面図である。
【0009】
従来技術は、図4に示すように、ガス導管21中を流れる副生ガスにスプレーノズル22から洗浄水を噴霧し、噴霧水滴中に副生ガス中に含まれるダストを捕捉してガスの洗浄を行うと共に、ダストを捕捉した洗浄水を、スプレーノズル22の下流側に設けられたドレン抜き管23からドレン24として回収し、このドレン24の一部を系外に排出した後、新水25を補給して大部分の前記洗浄水を循環使用するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術によれば、副生ガス中のダスト含有量の低減効果はある程度図れるが、単に、副生ガスにスプレーノズル22から洗浄水を噴霧して、噴霧水滴に副生ガス中に含まれるダストを捕捉させるのみであるので、副生ガス中のダスト含有量を空気のダスト含有量以下に低減することは不可能であった。
【0011】
従って、この発明の目的は、高炉ガス等の副生ガスのダスト含有量を、空気のダスト含有量以下にまで低減することが可能な副生ガスの清浄方法および装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本願発明者は、高炉ガス等の副生ガスのダスト含有量を空気のダスト含有量以下にまで低減することが可能な副生ガスの清浄方法および装置を得べく鋭意検討を重ねた。この結果、上記従来技術のように、噴霧水滴中に副生ガス中に含まれるダストを捕捉させる効果をさらに向上させるには、副生ガスを加熱すると共に加湿して水分飽和の状態(過飽和の状態でも良い。)に維持し、この後、急速に副生ガスを冷却して、副生ガス中の水蒸気を凝縮させれば、これにより生成したミストに副生ガス中の微粒ダストが取り込まれるので、後は、微粒ダストが取り込まれたミストを副生ガスから除去すれば、単に、副生ガスにスプレーノズルから洗浄水を噴霧して、噴霧水滴に副生ガス中に含まれるダストを捕捉させる場合に比べて、副生ガスのダスト含有量を、大幅に低減することが可能となるといった知見を得た。
【0013】
この発明は、上記知見に基づきなされたものであり、下記を特徴とするものである。
【0014】
請求項1記載の発明は、初期除塵した副生ガスを一次除塵し、次いで、一次除塵した前記副生ガスを加熱・加湿し、次いで、急冷して、前記副生ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより生成されたミストに前記副生ガス中の微粒ダストを取り込み、そして、微粒ダストが取り込まれた前記ミストを前記副生ガスから除去して二次除塵することに特徴を有するものである。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記一次除塵は、電気集塵機により行い、微粒ダストが取り込まれた前記ミストの除去は、フィルター、電気集塵機および長距離裸管による重力沈降分離の少なくとも1つにより行うことに特徴を有するものである。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、二次除塵における副生ガスの急冷前の温度は、25℃以上に維持することに特徴を有するものである。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項1から3の何れか1つに記載の発明において、二次除塵を一次除塵の前に行うことに特徴を有するものである。
【0018】
請求項5記載の発明は、初期除塵した副生ガスを加熱・加湿し、次いで、急冷して、前記副生ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより生成されたミストに前記副生ガス中の微粒ダストを取り込み、そして、微粒ダストが取り込まれた前記ミストを前記副生ガスから除去することに特徴を有するものである。
【0019】
請求項6記載の発明は、請求項1から5の何れか1つに記載の発明において、前記副生ガスの急冷に際して、前記副生ガスに音波、レーザー、マイクロ波および磁気の少なくとも1つを照射することに特徴を有するものである。
【0020】
請求項7記載の発明は、初期除塵した副生ガスを一次除塵する一次除塵手段と、前記一次除塵手段により一次除塵した前記副生ガスを二次除塵する二次除塵手段とからなり、前記二次除塵手段は、前記副生ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段と、前記加熱・加湿手段により加熱・加湿した前記副生ガスを急冷して、前記副生ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより前記副生ガス中の微粒ダストが取り込まれたミストを生成する急冷手段と、前記急冷手段により生成された前記ミストを前記副生ガスから除去するミスト除去手段とを備えていることに特徴を有するものである。
【0021】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、一次除塵手段は、電気集塵機からなり、ミスト除去手段は、フィルター、電気集塵機および長距離裸管による重力沈降分離装置の少なくとも1つからなることに特徴を有するものである。
【0022】
請求項9記載の発明は、請求項7または8記載の発明において、一次除塵手段と二次除塵手段との配置が入れ替わっていることに特徴を有するものである。
【0023】
請求項10記載の発明は、初期除塵した副生ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段と、前記加熱・加湿手段により加熱・加湿した前記副生ガスを急冷して、前記副生ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより前記副生ガス中の微粒ダストが取り込まれたミストを生成する急冷手段と、前記急冷手段により生成された前記ミストを前記副生ガスから除去するミスト除去手段とを備えていることに特徴を有するものである。
【0024】
請求項11記載の発明は、請求項7から10の何れか1つに記載の発明において、前記ミストを生成する際に、前記副生ガスに向けて音波、レーザー、マイクロ波および磁気の少なくとも1つを照射して、前記副生ガス中の水蒸気の凝縮を促進させる凝縮促進手段を備えていることに特徴を有するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、この発明を高炉ガスに適用した場合の高炉ガスの清浄方法の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。
【0026】
図1は、この発明の、高炉ガスの清浄方法を実施する清浄装置を示す概略工程図、図2は、図1における二次除塵手段の詳細図、図3は、長距離裸管による重力沈降分離装置を示す構成図である。
【0027】
図1から図3において、1は、高炉、2は、ダストキャッチャー、3は、ベンチュリースクラバー、4は、炉頂圧回収タービン、そして、5は、電気集塵機である。高炉ガスは、以下のようにして、初期除塵される。
【0028】
高炉1からの10〜30g/Nm3のダストを含んでいる高炉ガスは、ダストキャッチャー2により5〜10g/Nm3程度に除塵され、次いで、ベンチュリースクラバー3によりg/Nm3以上のオーダーから100mg/Nm3程度まで除塵され、炉頂圧回収タービン4を駆動した後、電気集塵機5により10〜20mg/Nm3程度まで除塵される。
【0029】
このようにして初期除塵された高炉ガスの一部は、一次除塵手段としての専用電気集塵機(専用EP)6に送られ、ここで、一次除塵されて、ダスト含有量が0.5mg/Nm3以下に低減される。さらに、一次除塵された高炉ガスは、ガス導管7を介して二次除塵手段8に送られ、ここで二次除塵される。
【0030】
図2に示すように、二次除塵手段8は、ガス導管7にそれぞれ設けられた加熱・加湿手段としてのスプレーノズル9、急冷手段としての冷却水導管10、および、ミスト除去手段としてのフィルター11を備えている。
【0031】
スプレーノズル9は、専用電気集塵機6により一次除塵された高炉ガスに、このガス温度以上の温度を有する水蒸気または高温水を吹き込んで、高炉ガスを水分飽和状態(過飽和も含む)に維持する。冷却水導管10は、スプレーノズル9からの水蒸気または高温水の吹き込みにより水分飽和状態となった高炉ガスを、導管内を流れる冷却水により間接的に急冷して、高炉ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより高炉ガス中の微粒ダストが取り込まれたミストを生成する。フィルター11は、冷却水導管10による急冷により生成されたミストを高炉ガスから除去する。
【0032】
スプレーノズル9からの水蒸気または高温水の吹き込みによる高炉ガスの加熱温度は、25℃以上、好ましくは40℃程度が良い。これは、この温度範囲が最も急冷によりミストが発生しやすいからである。
【0033】
急冷手段としては、冷却水導管10による間接冷却以外に、製鉄所において酸素や窒素ガスの製造用に常備している液体窒素を用いても良い。この場合には、液体窒素をガス導管7内に吹き込んで、直接、水分飽和状態の高炉ガスを急冷する。高炉ガスの急冷に際して、凝縮促進手段から高炉ガスに向けて音波、レーザー、マイクロ波および磁気の少なくとも1つを照射すれば、高炉ガス中の水蒸気の凝縮が促進されるので、ミストの発生がさらに助長される。
【0034】
フィルター11は、2系統に分けられたガス導管7Aの各々内に開閉弁12を介して設けられ、開閉弁12を開閉することにより交互使用される。ミスト除去手段は、フィルター11以外に、湿式電気集塵機または長距離裸管(ガス導管7)からなる重力沈降分離装置を使用しても、あるいはこれらを組み合わせて使用しても良い。なお、長距離裸管による重力沈降分離装置を使用する場合には、水分飽和状態の高炉ガスが裸管を流れる過程で冷却されるので、急冷手段を不要とすることもできる。
【0035】
図3に示すように、長距離裸管による重力沈降分離装置において、長距離裸管となるガス導管7内に溜まったダストを含有するドレン(ミスト)は、ガス導管7の途中に接続したドレン管15からドレンポット16に溜めることにより行う。ドレンポット16内のドレンは、液面計17、自動排出弁18により常時一定液面に維持され、排出管19からドレンポット16内のドレン全量を排出できる。ドレン管15の設置間隔は、高炉ガス中のダスト含有量に応じて決める。
【0036】
専用電気集塵機6により一次除塵された高炉ガスは、スプレーノズル9からガス導管7内に吹き込まれる水蒸気または高温水によって水分飽和状態に維持される。この後、直ちに、冷却水導管10内を流れる冷却水により急冷される。この結果、高炉ガス中の水蒸気が凝縮し、これにより生成されたミストに高炉ガス中の微粒ダストが取り込まれる。この後、高炉ガスは、例えば、ろ過膜を有するフィルター11を通過し、この過程で高炉ガス中に含まれる微粒ダストが取り込まれたミストが除去される。
【0037】
フィルター11は、時間の経過と共に微粒ダストによる目詰まりを起して、ろ過効率が低下する。この場合には、目詰まりを起した一方のフィルター11を開閉弁12により閉鎖して逆洗する。この間、他方のフィルター11を使用する。このように一対のフィルター11を交互使用することによって、フィルター11による微粒ダストのろ過効率を常に良好に維持することができる。このように、フィルター11を通すことによって、高炉ガス中の粒径0.1〜0.5μmの微粒ダストの90%以上を除去することができる。
【0038】
このようにして、二次除塵された高炉ガスは、ガス圧縮機13、出口弁14を介してガスタービン用燃焼器や他の燃焼器に送られ、燃焼に供される。これらの燃焼器に送られる高炉ガスのダスト含有量は、空気のダスト含有量以下に低減されているので、微粒ダストが高温燃焼器の蓄熱体やラジアントチューブあるいはガスタービン用燃焼器やタービンブレードに付着して、詰まり、腐食、コロージョンあるいは化学反応等による劣化を引き起こす恐れは激減する。
【0039】
以上は、専用電気集塵機6により一次除塵した後、二次除塵手段8により二次除塵する場合であるが、二次除塵を一次除塵の前に行っても良い。この場合には、専用電気集塵機6によりミストが除去されるため、フィルター11等のミスト除去手段を省略することも可能であり、設備が簡素化できる。また、冷却装置と専用電気集塵機6とを一体化した構造とすることも可能である。この場合には、専用電気集塵機6により一次除塵した後、二次除塵手段8により二次除塵する場合に比べて、除塵効率は若干低下するが、副生ガスの用途に応じて適宜選択すればよい。
【0040】
さらに、高純度の除塵が要求されない場合には、専用電気集塵機6の代替として、本発明の二次除塵手段8を用いても良い。すなわち、初期除塵した副生ガスを加熱・加湿し、次いで、急冷して、副生ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより生成されたミストに副生ガス中の微粒ダストを取り込み、そして、微粒ダストが取り込まれたミストを副生ガスから、フィルター、電気集塵機および長距離裸管による重力沈降分離の少なくとも1つにより除去する。この場合でも、専用電気集塵機6に比べてダスト含有量の低減を図ることができる。
【0041】
この発明は、上述の高炉ガス以外の他の副生ガスあるいは石炭系発生炉ガス等にも適用可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、初期除塵した副生ガスを一次除塵し、次いで、一次除塵した前記副生ガスを加熱・加湿し、次いで、急冷して、前記副生ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより生成されたミストに前記副生ガス中の微粒ダストを取り込み、そして、微粒ダストが取り込まれた前記ミストを前記副生ガスから除去して二次除塵することによって、副生ガスのダスト含有量を空気のダスト含有量以下にまで低減することが可能となるといった有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の、高炉ガスの清浄方法を実施する清浄装置を示す概略工程図である。
【図2】図1における二次除塵手段の詳細図である。
【図3】長距離裸管による重力沈降分離装置を示す構成図である。
【図4】従来技術を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1:高炉
2:ダストキャッチャー
3:ベンチュリースクラバー
4:炉頂圧回収タービン
5:電気集塵機
6:専用電気集塵機
7:ガス導管
8:二次除塵手段
9:スプレーノズル
10:冷却水導管
11:フィルター
12:開閉弁
13:ガス圧縮機
14:出口弁
15:ドレン管
16:ドレンポット
17:液面計
18:自動排出弁
19:排出管
21:ガス導管
22:スプレーノズル
23:ドレン抜き管
24:ドレン
25:新水
【発明の属する技術分野】
この発明は、副生ガスの清浄方法および装置、特に、高炉ガス等の副生ガスのダスト含有量を空気のダスト含有量以下にまで低減することが可能な副生ガスの清浄方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平7−88314号公報
【0003】
製鉄所においては、高炉ガス、コークス炉ガス、転炉ガス等の副生ガスを回収し、燃料ガスとして有効利用している。これらの副生ガスは、多量のダスト(10〜30g/Nm3)を含んでいるので、例えば、高炉ガスの場合には、ダストキャッチャー(DC)により5〜10g/Nm3程度に除塵し、次いで、ベンチュリースクラバー(VS)によりg/Nm3以上のオーダーから100mg/Nm3程度まで除塵し、さらに、電気集塵機(EP)により10〜20mg/Nm3程度まで除塵し、そして、熱風炉、加熱炉、コークス炉、ボイラ等に送られ、これらの燃料ガスとして有効利用されている。
【0004】
しかしながら、高炉ガスをガスタービン用燃焼器あるいは他の燃焼器の燃料ガスとして利用するような場合には、さらに除塵してダスト含有量を減少させる必要がある。このために、電気集塵機により最終的に除塵した後、新たに設けた専用湿式電気集塵機によりダスト含有量のさらなる低減を図っているが、0.5mg/Nm3程度が限界であった。これはダスト含有量が0.5mg/Nm3以下となった後の残存ダストの粒径は、μmオーダー以下で非常に微粒であるので、専用電気集塵機によっても空気のダスト含有量以下に低減することは困難であるからである。
【0005】
副生ガス中に0.5mg/Nm3程度のダストが含まれていると、微粒ダストが高温燃焼器の蓄熱体やラジアントチューブあるいはガスタービン用燃焼器やタービンブレードに付着して、詰まり、腐食、コロージョンあるいは化学反応等による劣化を引き起こす。このために、詰まり、腐食あるいは劣化した部品を定期的に新しいものと交換する必要があり、これに莫大な時間と費用を要していた。
【0006】
また、ガスタービンに関していえば、微粒ダストのタービンブレードへの付着によって、副生ガス焚ガスタービンの総合発電効率は、クリーンな天然ガス焚ガスタービンに比べて低いのが現状である。従って、副生ガス焚ガスタービンの総合発電効率の向上の観点からも、副生ガスのダスト含有量を空気のダスト含有量以下にまで低減する必要があった。
【0007】
そこで、上記特許文献には、従来技術として、専用電気集塵機のような集塵装置を新たに設ける必要なく、副生ガスのダスト含有量を低減する、副生ガスの清浄方法および装置が開示されている。以下、この従来技術を、図面を参照しながら説明する。
【0008】
図4は、従来技術を示す概略断面図である。
【0009】
従来技術は、図4に示すように、ガス導管21中を流れる副生ガスにスプレーノズル22から洗浄水を噴霧し、噴霧水滴中に副生ガス中に含まれるダストを捕捉してガスの洗浄を行うと共に、ダストを捕捉した洗浄水を、スプレーノズル22の下流側に設けられたドレン抜き管23からドレン24として回収し、このドレン24の一部を系外に排出した後、新水25を補給して大部分の前記洗浄水を循環使用するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術によれば、副生ガス中のダスト含有量の低減効果はある程度図れるが、単に、副生ガスにスプレーノズル22から洗浄水を噴霧して、噴霧水滴に副生ガス中に含まれるダストを捕捉させるのみであるので、副生ガス中のダスト含有量を空気のダスト含有量以下に低減することは不可能であった。
【0011】
従って、この発明の目的は、高炉ガス等の副生ガスのダスト含有量を、空気のダスト含有量以下にまで低減することが可能な副生ガスの清浄方法および装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本願発明者は、高炉ガス等の副生ガスのダスト含有量を空気のダスト含有量以下にまで低減することが可能な副生ガスの清浄方法および装置を得べく鋭意検討を重ねた。この結果、上記従来技術のように、噴霧水滴中に副生ガス中に含まれるダストを捕捉させる効果をさらに向上させるには、副生ガスを加熱すると共に加湿して水分飽和の状態(過飽和の状態でも良い。)に維持し、この後、急速に副生ガスを冷却して、副生ガス中の水蒸気を凝縮させれば、これにより生成したミストに副生ガス中の微粒ダストが取り込まれるので、後は、微粒ダストが取り込まれたミストを副生ガスから除去すれば、単に、副生ガスにスプレーノズルから洗浄水を噴霧して、噴霧水滴に副生ガス中に含まれるダストを捕捉させる場合に比べて、副生ガスのダスト含有量を、大幅に低減することが可能となるといった知見を得た。
【0013】
この発明は、上記知見に基づきなされたものであり、下記を特徴とするものである。
【0014】
請求項1記載の発明は、初期除塵した副生ガスを一次除塵し、次いで、一次除塵した前記副生ガスを加熱・加湿し、次いで、急冷して、前記副生ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより生成されたミストに前記副生ガス中の微粒ダストを取り込み、そして、微粒ダストが取り込まれた前記ミストを前記副生ガスから除去して二次除塵することに特徴を有するものである。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記一次除塵は、電気集塵機により行い、微粒ダストが取り込まれた前記ミストの除去は、フィルター、電気集塵機および長距離裸管による重力沈降分離の少なくとも1つにより行うことに特徴を有するものである。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、二次除塵における副生ガスの急冷前の温度は、25℃以上に維持することに特徴を有するものである。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項1から3の何れか1つに記載の発明において、二次除塵を一次除塵の前に行うことに特徴を有するものである。
【0018】
請求項5記載の発明は、初期除塵した副生ガスを加熱・加湿し、次いで、急冷して、前記副生ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより生成されたミストに前記副生ガス中の微粒ダストを取り込み、そして、微粒ダストが取り込まれた前記ミストを前記副生ガスから除去することに特徴を有するものである。
【0019】
請求項6記載の発明は、請求項1から5の何れか1つに記載の発明において、前記副生ガスの急冷に際して、前記副生ガスに音波、レーザー、マイクロ波および磁気の少なくとも1つを照射することに特徴を有するものである。
【0020】
請求項7記載の発明は、初期除塵した副生ガスを一次除塵する一次除塵手段と、前記一次除塵手段により一次除塵した前記副生ガスを二次除塵する二次除塵手段とからなり、前記二次除塵手段は、前記副生ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段と、前記加熱・加湿手段により加熱・加湿した前記副生ガスを急冷して、前記副生ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより前記副生ガス中の微粒ダストが取り込まれたミストを生成する急冷手段と、前記急冷手段により生成された前記ミストを前記副生ガスから除去するミスト除去手段とを備えていることに特徴を有するものである。
【0021】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、一次除塵手段は、電気集塵機からなり、ミスト除去手段は、フィルター、電気集塵機および長距離裸管による重力沈降分離装置の少なくとも1つからなることに特徴を有するものである。
【0022】
請求項9記載の発明は、請求項7または8記載の発明において、一次除塵手段と二次除塵手段との配置が入れ替わっていることに特徴を有するものである。
【0023】
請求項10記載の発明は、初期除塵した副生ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段と、前記加熱・加湿手段により加熱・加湿した前記副生ガスを急冷して、前記副生ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより前記副生ガス中の微粒ダストが取り込まれたミストを生成する急冷手段と、前記急冷手段により生成された前記ミストを前記副生ガスから除去するミスト除去手段とを備えていることに特徴を有するものである。
【0024】
請求項11記載の発明は、請求項7から10の何れか1つに記載の発明において、前記ミストを生成する際に、前記副生ガスに向けて音波、レーザー、マイクロ波および磁気の少なくとも1つを照射して、前記副生ガス中の水蒸気の凝縮を促進させる凝縮促進手段を備えていることに特徴を有するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、この発明を高炉ガスに適用した場合の高炉ガスの清浄方法の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。
【0026】
図1は、この発明の、高炉ガスの清浄方法を実施する清浄装置を示す概略工程図、図2は、図1における二次除塵手段の詳細図、図3は、長距離裸管による重力沈降分離装置を示す構成図である。
【0027】
図1から図3において、1は、高炉、2は、ダストキャッチャー、3は、ベンチュリースクラバー、4は、炉頂圧回収タービン、そして、5は、電気集塵機である。高炉ガスは、以下のようにして、初期除塵される。
【0028】
高炉1からの10〜30g/Nm3のダストを含んでいる高炉ガスは、ダストキャッチャー2により5〜10g/Nm3程度に除塵され、次いで、ベンチュリースクラバー3によりg/Nm3以上のオーダーから100mg/Nm3程度まで除塵され、炉頂圧回収タービン4を駆動した後、電気集塵機5により10〜20mg/Nm3程度まで除塵される。
【0029】
このようにして初期除塵された高炉ガスの一部は、一次除塵手段としての専用電気集塵機(専用EP)6に送られ、ここで、一次除塵されて、ダスト含有量が0.5mg/Nm3以下に低減される。さらに、一次除塵された高炉ガスは、ガス導管7を介して二次除塵手段8に送られ、ここで二次除塵される。
【0030】
図2に示すように、二次除塵手段8は、ガス導管7にそれぞれ設けられた加熱・加湿手段としてのスプレーノズル9、急冷手段としての冷却水導管10、および、ミスト除去手段としてのフィルター11を備えている。
【0031】
スプレーノズル9は、専用電気集塵機6により一次除塵された高炉ガスに、このガス温度以上の温度を有する水蒸気または高温水を吹き込んで、高炉ガスを水分飽和状態(過飽和も含む)に維持する。冷却水導管10は、スプレーノズル9からの水蒸気または高温水の吹き込みにより水分飽和状態となった高炉ガスを、導管内を流れる冷却水により間接的に急冷して、高炉ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより高炉ガス中の微粒ダストが取り込まれたミストを生成する。フィルター11は、冷却水導管10による急冷により生成されたミストを高炉ガスから除去する。
【0032】
スプレーノズル9からの水蒸気または高温水の吹き込みによる高炉ガスの加熱温度は、25℃以上、好ましくは40℃程度が良い。これは、この温度範囲が最も急冷によりミストが発生しやすいからである。
【0033】
急冷手段としては、冷却水導管10による間接冷却以外に、製鉄所において酸素や窒素ガスの製造用に常備している液体窒素を用いても良い。この場合には、液体窒素をガス導管7内に吹き込んで、直接、水分飽和状態の高炉ガスを急冷する。高炉ガスの急冷に際して、凝縮促進手段から高炉ガスに向けて音波、レーザー、マイクロ波および磁気の少なくとも1つを照射すれば、高炉ガス中の水蒸気の凝縮が促進されるので、ミストの発生がさらに助長される。
【0034】
フィルター11は、2系統に分けられたガス導管7Aの各々内に開閉弁12を介して設けられ、開閉弁12を開閉することにより交互使用される。ミスト除去手段は、フィルター11以外に、湿式電気集塵機または長距離裸管(ガス導管7)からなる重力沈降分離装置を使用しても、あるいはこれらを組み合わせて使用しても良い。なお、長距離裸管による重力沈降分離装置を使用する場合には、水分飽和状態の高炉ガスが裸管を流れる過程で冷却されるので、急冷手段を不要とすることもできる。
【0035】
図3に示すように、長距離裸管による重力沈降分離装置において、長距離裸管となるガス導管7内に溜まったダストを含有するドレン(ミスト)は、ガス導管7の途中に接続したドレン管15からドレンポット16に溜めることにより行う。ドレンポット16内のドレンは、液面計17、自動排出弁18により常時一定液面に維持され、排出管19からドレンポット16内のドレン全量を排出できる。ドレン管15の設置間隔は、高炉ガス中のダスト含有量に応じて決める。
【0036】
専用電気集塵機6により一次除塵された高炉ガスは、スプレーノズル9からガス導管7内に吹き込まれる水蒸気または高温水によって水分飽和状態に維持される。この後、直ちに、冷却水導管10内を流れる冷却水により急冷される。この結果、高炉ガス中の水蒸気が凝縮し、これにより生成されたミストに高炉ガス中の微粒ダストが取り込まれる。この後、高炉ガスは、例えば、ろ過膜を有するフィルター11を通過し、この過程で高炉ガス中に含まれる微粒ダストが取り込まれたミストが除去される。
【0037】
フィルター11は、時間の経過と共に微粒ダストによる目詰まりを起して、ろ過効率が低下する。この場合には、目詰まりを起した一方のフィルター11を開閉弁12により閉鎖して逆洗する。この間、他方のフィルター11を使用する。このように一対のフィルター11を交互使用することによって、フィルター11による微粒ダストのろ過効率を常に良好に維持することができる。このように、フィルター11を通すことによって、高炉ガス中の粒径0.1〜0.5μmの微粒ダストの90%以上を除去することができる。
【0038】
このようにして、二次除塵された高炉ガスは、ガス圧縮機13、出口弁14を介してガスタービン用燃焼器や他の燃焼器に送られ、燃焼に供される。これらの燃焼器に送られる高炉ガスのダスト含有量は、空気のダスト含有量以下に低減されているので、微粒ダストが高温燃焼器の蓄熱体やラジアントチューブあるいはガスタービン用燃焼器やタービンブレードに付着して、詰まり、腐食、コロージョンあるいは化学反応等による劣化を引き起こす恐れは激減する。
【0039】
以上は、専用電気集塵機6により一次除塵した後、二次除塵手段8により二次除塵する場合であるが、二次除塵を一次除塵の前に行っても良い。この場合には、専用電気集塵機6によりミストが除去されるため、フィルター11等のミスト除去手段を省略することも可能であり、設備が簡素化できる。また、冷却装置と専用電気集塵機6とを一体化した構造とすることも可能である。この場合には、専用電気集塵機6により一次除塵した後、二次除塵手段8により二次除塵する場合に比べて、除塵効率は若干低下するが、副生ガスの用途に応じて適宜選択すればよい。
【0040】
さらに、高純度の除塵が要求されない場合には、専用電気集塵機6の代替として、本発明の二次除塵手段8を用いても良い。すなわち、初期除塵した副生ガスを加熱・加湿し、次いで、急冷して、副生ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより生成されたミストに副生ガス中の微粒ダストを取り込み、そして、微粒ダストが取り込まれたミストを副生ガスから、フィルター、電気集塵機および長距離裸管による重力沈降分離の少なくとも1つにより除去する。この場合でも、専用電気集塵機6に比べてダスト含有量の低減を図ることができる。
【0041】
この発明は、上述の高炉ガス以外の他の副生ガスあるいは石炭系発生炉ガス等にも適用可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、初期除塵した副生ガスを一次除塵し、次いで、一次除塵した前記副生ガスを加熱・加湿し、次いで、急冷して、前記副生ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより生成されたミストに前記副生ガス中の微粒ダストを取り込み、そして、微粒ダストが取り込まれた前記ミストを前記副生ガスから除去して二次除塵することによって、副生ガスのダスト含有量を空気のダスト含有量以下にまで低減することが可能となるといった有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の、高炉ガスの清浄方法を実施する清浄装置を示す概略工程図である。
【図2】図1における二次除塵手段の詳細図である。
【図3】長距離裸管による重力沈降分離装置を示す構成図である。
【図4】従来技術を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1:高炉
2:ダストキャッチャー
3:ベンチュリースクラバー
4:炉頂圧回収タービン
5:電気集塵機
6:専用電気集塵機
7:ガス導管
8:二次除塵手段
9:スプレーノズル
10:冷却水導管
11:フィルター
12:開閉弁
13:ガス圧縮機
14:出口弁
15:ドレン管
16:ドレンポット
17:液面計
18:自動排出弁
19:排出管
21:ガス導管
22:スプレーノズル
23:ドレン抜き管
24:ドレン
25:新水
Claims (11)
- 初期除塵した副生ガスを一次除塵し、次いで、一次除塵した前記副生ガスを加熱・加湿し、次いで、急冷して、前記副生ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより生成されたミストに前記副生ガス中の微粒ダストを取り込み、そして、微粒ダストが取り込まれた前記ミストを前記副生ガスから除去して二次除塵することを特徴とする、副生ガスの清浄方法。
- 前記一次除塵は、電気集塵機により行い、微粒ダストが取り込まれた前記ミストの除去は、フィルター、電気集塵機および長距離裸管による重力沈降分離の少なくとも1つにより行うことを特徴とする、請求項1記載の、副生ガスの清浄方法。
- 前記二次除塵における前記副生ガスの急冷前の温度は、25℃以上に維持することを特徴とする、請求項1または2記載の、副生ガスの清浄方法。
- 前記二次除塵を前記一次除塵の前に行うことを特徴とする、請求項1から3の何れか1つに記載の、副生ガスの清浄方法。
- 初期除塵した副生ガスを加熱・加湿し、次いで、急冷して、前記副生ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより生成されたミストに前記副生ガス中の微粒ダストを取り込み、そして、微粒ダストが取り込まれた前記ミストを前記副生ガスから除去することを特徴とする、副生ガスの清浄方法。
- 前記副生ガスの急冷に際して、前記副生ガスに音波、レーザー、マイクロ波および磁気の少なくとも1つを照射することを特徴とする、請求項1から5の何れか1つに記載の、副生ガスの清浄方法。
- 初期除塵した副生ガスを一次除塵する一次除塵手段と、前記一次除塵手段により一次除塵した前記副生ガスを二次除塵する二次除塵手段とからなり、前記二次除塵手段は、前記副生ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段と、前記加熱・加湿手段により加熱・加湿した前記副生ガスを急冷して、前記副生ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより前記副生ガス中の微粒ダストが取り込まれたミストを生成する急冷手段と、前記急冷手段により生成された前記ミストを前記副生ガスから除去するミスト除去手段とを備えていることを特徴とする、副生ガスの清浄装置。
- 前記一次除塵手段は、電気集塵機からなり、前記ミスト除去手段は、フィルター、電気集塵機および長距離裸管による重力沈降分離装置の少なくとも1つからなることを特徴とする、請求項7記載の、副生ガスの清浄装置。
- 前記一次除塵手段と前記二次除塵手段との配置が入れ替わっていることを特徴とする、請求項7または8記載の、副生ガスの清浄装置。
- 初期除塵した副生ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段と、前記加熱・加湿手段により加熱・加湿した前記副生ガスを急冷して、前記副生ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより前記副生ガス中の微粒ダストが取り込まれたミストを生成する急冷手段と、前記急冷手段により生成された前記ミストを前記副生ガスから除去するミスト除去手段とを備えていることを特徴とする、副生ガスの清浄装置。
- 前記ミストを生成する際に、前記副生ガスに向けて音波、レーザー、マイクロ波および磁気の少なくとも1つを照射して、前記副生ガス中の水蒸気の凝縮を促進させる凝縮促進手段を備えていることを特徴とする、請求項7から10の何れか1つに記載の、副生ガスの清浄装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002271312A JP2004107473A (ja) | 2002-09-18 | 2002-09-18 | 副生ガスの清浄方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002271312A JP2004107473A (ja) | 2002-09-18 | 2002-09-18 | 副生ガスの清浄方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004107473A true JP2004107473A (ja) | 2004-04-08 |
Family
ID=32268663
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002271312A Pending JP2004107473A (ja) | 2002-09-18 | 2002-09-18 | 副生ガスの清浄方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004107473A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010261033A (ja) * | 2009-05-07 | 2010-11-18 | General Electric Co <Ge> | 高炉ガスからn2を分離するための酸素濃縮器の使用 |
WO2011010439A1 (ja) * | 2009-07-22 | 2011-01-27 | 関谷洋一 | 煤煙粒子除去装置 |
CN103952187A (zh) * | 2014-05-20 | 2014-07-30 | 湖南华银能源技术有限公司 | 两段式煤焦油回收系统及回收方法 |
CN103980952A (zh) * | 2014-05-29 | 2014-08-13 | 唐山科源环保技术装备有限公司 | 带干馏段单出口煤气发生炉煤气净化冷却及油水分离工艺 |
CN104289066A (zh) * | 2014-10-14 | 2015-01-21 | 中节能大地环境修复有限公司 | 热脱附尾气高温除尘装置 |
CN105854486A (zh) * | 2016-05-27 | 2016-08-17 | 同济大学 | 一种余热回收式定型机废气处理装置 |
CN106047423A (zh) * | 2016-07-01 | 2016-10-26 | 朱绍辉 | 一种低阶煤低温热解焦油气回收设备 |
CN106390671A (zh) * | 2016-10-25 | 2017-02-15 | 安徽帝元现代农业投资发展有限公司 | 一种生物质可燃气焦油分离脱除装置 |
JP2018004208A (ja) * | 2016-07-06 | 2018-01-11 | Jfeスチール株式会社 | 除塵・熱量変動抑制一体化設備 |
CN108404550A (zh) * | 2018-05-09 | 2018-08-17 | 王俊 | 一种锅炉用可刮除灰尘颗粒的气体节能净化装置 |
CN110496519A (zh) * | 2019-08-30 | 2019-11-26 | 淮南北新建材有限公司 | 一种沸腾炉外排颗粒物处理方法及系统 |
CN111085065A (zh) * | 2018-10-24 | 2020-05-01 | 宁夏金圆化工有限公司 | 一种自动化硅铁炉烟气降温除尘装置 |
-
2002
- 2002-09-18 JP JP2002271312A patent/JP2004107473A/ja active Pending
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010261033A (ja) * | 2009-05-07 | 2010-11-18 | General Electric Co <Ge> | 高炉ガスからn2を分離するための酸素濃縮器の使用 |
WO2011010439A1 (ja) * | 2009-07-22 | 2011-01-27 | 関谷洋一 | 煤煙粒子除去装置 |
JP2011041936A (ja) * | 2009-07-22 | 2011-03-03 | Koshichi Suzuki | 煤煙粒子除去装置 |
CN103952187B (zh) * | 2014-05-20 | 2016-05-11 | 湖南华银能源技术有限公司 | 两段式煤焦油回收系统及回收方法 |
CN103952187A (zh) * | 2014-05-20 | 2014-07-30 | 湖南华银能源技术有限公司 | 两段式煤焦油回收系统及回收方法 |
CN103980952A (zh) * | 2014-05-29 | 2014-08-13 | 唐山科源环保技术装备有限公司 | 带干馏段单出口煤气发生炉煤气净化冷却及油水分离工艺 |
CN104289066A (zh) * | 2014-10-14 | 2015-01-21 | 中节能大地环境修复有限公司 | 热脱附尾气高温除尘装置 |
CN105854486A (zh) * | 2016-05-27 | 2016-08-17 | 同济大学 | 一种余热回收式定型机废气处理装置 |
CN105854486B (zh) * | 2016-05-27 | 2018-06-05 | 同济大学 | 一种余热回收式定型机废气处理装置 |
CN106047423A (zh) * | 2016-07-01 | 2016-10-26 | 朱绍辉 | 一种低阶煤低温热解焦油气回收设备 |
JP2018004208A (ja) * | 2016-07-06 | 2018-01-11 | Jfeスチール株式会社 | 除塵・熱量変動抑制一体化設備 |
CN106390671A (zh) * | 2016-10-25 | 2017-02-15 | 安徽帝元现代农业投资发展有限公司 | 一种生物质可燃气焦油分离脱除装置 |
CN108404550A (zh) * | 2018-05-09 | 2018-08-17 | 王俊 | 一种锅炉用可刮除灰尘颗粒的气体节能净化装置 |
CN111085065A (zh) * | 2018-10-24 | 2020-05-01 | 宁夏金圆化工有限公司 | 一种自动化硅铁炉烟气降温除尘装置 |
CN110496519A (zh) * | 2019-08-30 | 2019-11-26 | 淮南北新建材有限公司 | 一种沸腾炉外排颗粒物处理方法及系统 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2004125330A (ja) | 高炉ガスの清浄方法および装置 | |
JP4853737B2 (ja) | 排ガス処理方法及び装置 | |
JP2004107473A (ja) | 副生ガスの清浄方法および装置 | |
CN105944495A (zh) | 燃煤烟气深度净化烟羽去除系统 | |
CN107034335A (zh) | 一种对转炉一次烟气超净除尘的工艺系统和方法 | |
JP4074826B2 (ja) | 燃焼設備の白煙防止装置 | |
CN110925775A (zh) | 一种垃圾焚烧烟气综合处理箱 | |
KR101652164B1 (ko) | 보일러의 분진전처리장치 및 이를 이용한 화력발전소의 배기가스 처리 방법 | |
KR101609817B1 (ko) | 오일 제조용 정압하의 바이오매스 합성가스 정화 방법 및 그 구성 시스템 | |
CN113073170A (zh) | 一种转炉烟气余热回收系统和方法 | |
JP2019173992A (ja) | 排ガス処理装置ならびに排ガス処理方法 | |
CN209909935U (zh) | 一种液态危险废物焚烧系统 | |
CN206814805U (zh) | 一种对转炉一次烟气超净除尘的工艺系统 | |
CN103614509A (zh) | 一种全过程回收余热的碳钢转炉干法布袋除尘工艺及其装置 | |
JPH0821618A (ja) | 排ガス処理装置 | |
JP2004243216A (ja) | ガス清浄方法および装置 | |
KR20210102547A (ko) | 백연저감장치, 백연저감냉각탑 및 백연저감방법 | |
CN110793341A (zh) | 一种电炉烟气净化及余热利用系统及方法 | |
JP5279062B2 (ja) | 燃焼排ガス処理方法及び燃焼排ガス処理装置 | |
JPH11248142A (ja) | 燃焼炉の排ガス処理方法および処理装置 | |
JP2004243217A (ja) | ガス清浄方法および装置 | |
JP3514044B2 (ja) | コークス乾式消火設備 | |
KR20150074619A (ko) | 전로 배가스 처리 장치 | |
JP5440822B1 (ja) | レキュペレータの運転方法及び排ガス処理設備の運転方法 | |
RU2303480C1 (ru) | Способ очистки пылегазовых выбросов |