JP2004125330A - 高炉ガスの清浄方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高炉ガスのダスト含有量を空気のダスト含有量以下にまで低減する。
【解決手段】集塵機により二次除塵された高炉ガスに、二次除塵された高炉ガスの温度以上の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、二次除塵された高炉ガスを加熱・加湿し、次いで、加熱・加湿した高炉ガスを前記炉頂圧回収タービンに通気して、炉頂圧回収タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、そして、ダスト含有ミストを炉頂圧回収タービンから排出する。
【選択図】 図1
【解決手段】集塵機により二次除塵された高炉ガスに、二次除塵された高炉ガスの温度以上の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、二次除塵された高炉ガスを加熱・加湿し、次いで、加熱・加湿した高炉ガスを前記炉頂圧回収タービンに通気して、炉頂圧回収タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、そして、ダスト含有ミストを炉頂圧回収タービンから排出する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、高炉ガスの清浄方法および装置、特に、高炉ガスに含まれるダストの含有量を空気のダスト含有量以下にまで低減することが可能な高炉ガスの清浄方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平7−88314号公報
【0003】
製鉄所においては、高炉ガスを回収し、燃料ガスとして有効利用している。高炉ガスは、多量のダスト(10〜30g/Nm3)を含んでいるので、ダストキャッチャー(DC)により5〜10g/Nm3程度に一次除塵し、次いで、ベンチュリースクラバー(VS)によりg/Nm3以上のオーダーから100mg/Nm3程度まで二次除塵し、さらに、電気集塵機(EP)により10〜20mg/Nm3程度まで除塵した後、熱風炉、加熱炉、コークス炉、ボイラ等に送られ、これらの燃料ガスとして有効利用されている。
【0004】
しかしながら、高炉ガスをガスタービン用燃焼器あるいは他の燃焼器の燃料ガスとして利用するような場合には、さらに除塵してダスト含有量を減少させる必要がある。このために、電気集塵機により最終的に除塵した後、新たに設けた専用湿式電気集塵機によりダスト含有量のさらなる低減を図っているが、0.5mg/Nm3程度が限界であった。これはダスト含有量が0.5mg/Nm3以下となった後の残存ダストの粒径は、μmオーダー以下で非常に微粒であるので、専用電気集塵機によっても空気のダスト含有量以下に低減することは困難であるからである。
【0005】
高炉ガス中に0.5mg/Nm3程度のダストが含まれていると、微粒ダストが高温燃焼器の蓄熱体やラジアントチューブあるいはガスタービン用燃焼器やタービンブレードに付着して、詰まり、腐食、コロージョンあるいは化学反応等による劣化を引き起こす。このために、詰まり、腐食あるいは劣化した部品を定期的に新しいものと交換する必要があり、これに莫大な時間と費用を要していた。
【0006】
また、ガスタービンに関していえば、微粒ダストのタービンブレードへの付着によって、高炉ガス焚ガスタービンの総合発電効率は、クリーンな天然ガス焚ガスタービンに比べて低いのが現状である。従って、高炉ガス焚ガスタービンの総合発電効率の向上の観点からも、高炉ガスのダスト含有量を空気のダスト含有量以下にまで低減する必要があった。
【0007】
そこで、上記特許文献1には、従来技術として、専用電気集塵機のような集塵装置を新たに設ける必要なく、高炉ガスのダスト含有量を低減する、高炉ガスの清浄方法および装置が開示されている。以下、この従来技術を、図面を参照しながら説明する。
【0008】
図9は、従来技術を示す概略断面図である。
【0009】
従来技術は、図9に示すように、ガス導管31中を流れる高炉ガスにスプレーノズル32から洗浄水を噴霧し、噴霧水滴中に高炉ガス中に含まれるダストを捕捉してガスの洗浄を行うと共に、ダストを捕捉した洗浄水を、スプレーノズル32の下流側に設けられたドレン抜き管33からドレン34として回収し、このドレン34の一部を系外に排出した後、新水35を補給して大部分の前記洗浄水を循環使用するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術によれば、高炉ガス中のダスト含有量の低減効果はある程度図れるが、単に、高炉ガスにスプレーノズル32から洗浄水を噴霧して、噴霧水滴に高炉ガス中に含まれるダストを捕捉させるのみであるので、高炉ガス中のダスト含有量を空気のダスト含有量以下に低減することは不可能であった。
【0011】
従って、この発明の目的は、高炉ガスのダスト含有量を、空気のダスト含有量以下にまで低減することが可能な高炉ガスの清浄方法および装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本願発明者は、高炉ガスのダスト含有量を空気のダスト含有量以下にまで低減することが可能な高炉ガスの清浄方法および装置を得べく鋭意検討を重ねた。この結果、上記従来技術のように、噴霧水滴中に高炉ガス中に含まれるダストを捕捉させる効果をさらに向上させるには、高炉ガスを加熱すると共に加湿して水分飽和の状態(過飽和の状態でも良い。)に維持し、この後、急速に高炉ガスを冷却して、高炉ガス中の水蒸気を凝縮させれば、これにより生成したミストに高炉ガス中の微粒ダストが取り込まれるので、後は、微粒ダストが取り込まれたミストを高炉ガスから除去すれば、単に、高炉ガスにスプレーノズルから洗浄水を噴霧して、噴霧水滴に高炉ガス中に含まれるダストを捕捉させる場合に比べて、高炉ガスのダスト含有量を、大幅に低減することが可能となるといった知見を得た。
【0013】
この発明は、上記知見に基づきなされたものであり、下記を特徴とするものである。
【0014】
請求項1記載の発明は、高炉ガスをダストキャッチャーに通して一次除塵し、次いで、一次除塵した高炉ガスを集塵機に通して二次除塵し、そして、二次除塵した高炉ガスを炉頂圧回収タービンに通気する、高炉ガスの清浄方法において、前記集塵機により二次除塵された高炉ガスに、二次除塵された高炉ガスの温度以上の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、二次除塵された高炉ガスを加熱・加湿し、次いで、加熱・加湿した高炉ガスを前記炉頂圧回収タービンに通気して、前記炉頂圧回収タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、そして、前記ダスト含有ミストを前記炉頂圧回収タービンから排出することに特徴を有するものである。
【0015】
請求項2記載の発明は、高炉ガスをダストキャッチャーに通して一次除塵し、次いで、一次除塵した高炉ガスをベンチュリースクラバーに通して二次除塵し、次いで、二次除塵した高炉ガスを炉頂圧回収タービンに通気し、そして、前記炉頂圧回収タービンからの高炉ガスを集塵機に通して除塵する、高炉ガスの清浄方法において、前記ベンチュリースクラバーにおいて高炉ガスに、一次除塵した高炉ガスの温度以上の温度の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、高炉ガスを加熱・加湿し、次いで、加熱・加湿した高炉ガスを前記炉頂圧回収タービンに通気して、前記炉頂圧回収タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、そして、前記ダスト含有ミストを前記炉頂圧回収タービンから排出することに特徴を有するものである。
【0016】
請求項3記載の発明は、高炉ガスをダストキャッチャーに通して一次除塵し、次いで、一次除塵した高炉ガスをベンチュリースクラバーに通して二次除塵し、次いで、二次除塵した高炉ガスを炉頂圧回収タービンに通気し、そして、前記炉頂圧回収タービンからの高炉ガスを集塵機に通して除塵する、高炉ガスの清浄方法において、前記炉頂圧回収タービンと前記集塵機との間において高炉ガスに、二次除塵した高炉ガスの温度以上の温度の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、高炉ガスを加熱・加湿し、次いで、加熱・加湿した高炉ガスを冷却して、高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、そして、前記ダスト含有ミストを前記集塵機により除去することに特徴を有するものである。
【0017】
請求項4記載の発明は、高炉ガスにより駆動される炉頂圧回収タービンのタービンブレードの洗浄媒体として、高炉ガスの温度以上の温度を保有する高温水または高温水蒸気を用い、前記洗浄媒体により前記タービンブレードを洗浄する際に、前記タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、そして、前記ダスト含有ミストを前記炉頂圧回収タービンから排出することに特徴を有するものである。
【0018】
請求項5記載の発明は、高炉ガスを一次除塵するダストキャッチャーと、前記ダストキャッチャーにより一次除塵した高炉ガスを二次除塵する集塵機とを備え、前記二次除塵した高炉ガスは、炉頂圧回収タービンに通気される、高炉ガスの清浄装置において、前記集塵機により二次除塵された高炉ガスに、二次除塵された高炉ガスの温度以上の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、二次除塵された高炉ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段を有し、前記加熱・加湿手段により加熱・加湿した高炉ガスを前記炉頂圧回収タービンに通気して、前記炉頂圧回収タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、前記ダスト含有ミストは、前記炉頂圧回収タービンから排出されることに特徴を有するものである。
【0019】
請求項6記載の発明は、高炉ガスを一次除塵するダストキャッチャーと、前記ダストキャッチャーにより一次除塵した高炉ガスを二次除塵するベンチュリースクラバーと、集塵機とを備え、前記ベンチュリースクラバーにより二次除塵した高炉ガスは、炉頂圧回収タービンに通気され、前記炉頂圧回収タービンからの高炉ガスは、前記集塵機により除塵される、高炉ガスの清浄装置において、前記ベンチュリースクラバーにおいて高炉ガスに、一次除塵した高炉ガスの温度以上の温度の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、高炉ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段を有し、前記加熱・加湿手段により加熱・加湿した高炉ガスを前記炉頂圧回収タービンに通気して、前記炉頂圧回収タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、前記ダスト含有ミストは、前記炉頂圧回収タービンから排出されることに特徴を有するものである。
【0020】
請求項7記載の発明は、高炉ガスを一次除塵するダストキャッチャーと、前記ダストキャッチャーにより一次除塵した高炉ガスを二次除塵するベンチュリースクラバーと、集塵機とを備え、前記ベンチュリースクラバーにより二次除塵した高炉ガスは、炉頂圧回収タービンに通気され、前記炉頂圧回収タービンからの高炉ガスは、前記集塵機により除塵される、高炉ガスの清浄装置において、前記炉頂圧回収タービンと前記集塵機との間に設けられた、二次除塵した高炉ガスの温度以上の温度の温度の高温水または高温水蒸気を高炉ガスに噴射して、高炉ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段と、前記加熱・加湿手段により加熱・加湿した高炉ガスを冷却する冷却手段とを備え、前記冷却手段により高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、前記ダスト含有ミストは、前記集塵機により除去されることに特徴を有するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の高炉ガスの清浄方法の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。
【0022】
図1は、第1発明の高炉ガスの清浄方法を示す概略工程図である。
【0023】
図1において、1は、高炉(BF)、2は、高炉ガスを一次除塵するダストキャッチャー(DC)、3は、ダストキャッチャー2により一次除塵した高炉ガスを二次除塵する電気集塵機(EP)、4は、炉頂圧回収タービン(TRT)、そして、5は、電気集塵機3により二次除塵した高炉ガスの導管内に、高炉ガスの温度以上の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、高炉ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段としてのスプレーノズルである。
【0024】
第1発明により高炉ガスは、以下のようにして除塵される。
【0025】
高炉1からの10〜30g/Nm3のダストを含む高炉ガスは、ダストキャッチャー2により5〜10g/Nm3程度に一次除塵され、次いで、電気集塵機3により10〜20mg/Nm3程度まで二次除塵される。次いで、二次除塵された高炉ガスの導管内に、スプレーノズル5から二次除塵した高炉ガスの温度以上の温度の高温水または高温水蒸気が噴射され、これにより、高炉ガスは、水分飽和状態(過飽和状態も含む)に維持される。次いで、加熱・加湿された高炉ガスは、炉頂圧回収タービン4に通気されて、炉頂圧回収タービン4内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分が凝縮され、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストが取り込まれる。このダスト含有ミストは、炉頂圧回収タービン4のドレン管からタービン4外に排出される。このようにして、ダストが除去された高炉ガスは、ガスホルダーに送られる。
【0026】
このようにして、高炉ガス中の粒径0.1〜0.5μmの微粒ダストの90%以上が除去される。
【0027】
なお、第1発明によれば、炉頂圧回収タービン4の入口のガス温度および湿度の増加により、タービン出力増も期待できる。
【0028】
次に、第2発明を、図面を参照しながら説明する。
【0029】
図2は、第2発明の高炉ガスの清浄方法を示す概略工程図である。
【0030】
図2において、1は、高炉(BF)、2は、高炉ガスを一次除塵するダストキャッチャー(DC)、6は、一次除塵された高炉ガスを二次除塵するベンチュリースクラバー(VS)、5は、ベンチュリースクラバー6において高炉ガスに、一次除塵(または二次除塵)した高炉ガスの温度以上の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、高炉ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段としてのスプレーノズルである。スプレーノズル5からの高温水または高温水蒸気は、ベンチュリースクラバー6の集塵水を兼用しても良い。4は、炉頂圧回収タービン(TRT)、そして、3は、炉頂圧回収タービン4からの高炉ガスをさらに除塵する電気集塵機(EP)である。
【0031】
第2発明により高炉ガスは、以下のようにして除塵される。
【0032】
高炉1からの10〜30g/Nm3のダストを含む高炉ガスは、ダストキャッチャー2により5〜10g/Nm3程度に一次除塵され、次いで、ベンチュリースクラバー6内の高炉ガスに、スプレーノズル5から高炉ガスの温度以上の温度の温度の高温水または高温水蒸気が噴射される。これにより、高炉ガスは、水分飽和状態(過飽和状態も含む)に維持される。次いで、加熱・加湿された高炉ガスは、炉頂圧回収タービン4に通気されて、炉頂圧回収タービン4内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分が凝縮され、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストが取り込まれる。このダスト含有ミストは、炉頂圧回収タービン4のドレン管からタービン4外に排出される。そして、電気集塵機3によりさらに除塵された後、高炉ガスはガスホルダーに送られる。
【0033】
なお、スプレーノズル5からの高温水または高温水蒸気の噴射は、ベンチュリースクラバー6の出口で行っても良い。
【0034】
このようにして、高炉ガス中の粒径0.1〜0.5μmの微粒ダストの90%以上が除去される。
【0035】
なお、第2発明によれば、炉頂圧回収タービン4の入口のガス温度および湿度の増加により、タービン出力増も期待できる。
【0036】
次に、第3発明を、図面を参照しながら説明する。
【0037】
図3は、第3発明の高炉ガスの清浄方法を示す概略工程図である。
【0038】
図3において、1は、高炉(BF)、2は、高炉ガスを一次除塵するダストキャッチャー(DC)、6は、一次除塵された高炉ガスを二次除塵するベンチュリースクラバー(VS)、4は、炉頂圧回収タービン(TRT)、5は、高炉ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段としてのスプレーノズルであり、炉頂圧回収タービン4と後述する集塵機との間の高炉ガスの導管内に、タービン4からの高炉ガスの温度以上の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、高炉ガスを加熱・加湿する。7は、加熱・加湿された高炉ガスを冷却する冷却手段、そして、3は、湿式電気集塵機(EP)である。
【0039】
冷却手段7としては、前記導管内に配された冷却水導管による間接冷却以外に、製鉄所において酸素や窒素ガスの製造用に常備している液体窒素を用いても良い。この場合には、液体窒素をガス導管内に吹き込んで、直接、水分飽和状態の高炉ガスを急冷する。高炉ガスの冷却に際して、高炉ガスに向けて音波、レーザー、マイクロ波および磁気の少なくとも1つを照射すれば、高炉ガス中の水蒸気の凝縮が促進されるので、ミストの発生がさらに助長される。
【0040】
第3発明により高炉ガスは、以下のようにして除塵される。
【0041】
高炉1からの10〜30g/Nm3のダストを含む高炉ガスは、ダストキャッチャー2により5〜10g/Nm3程度に一次除塵され、次いで、ベンチュリースクラバー6により二次除塵される。次いで、二次除塵された高炉ガスは、炉頂圧回収タービン4に通気される。次いで、炉頂圧回収タービン4からの高炉ガスに、スプレーノズル5から高炉ガスの温度以上の温度の温度の高温水または高温水蒸気が噴射される。これにより、高炉ガスは、水分飽和状態(過飽和状態も含む)に維持される。次いで、水分飽和状態の高炉ガスは、冷却手段7により冷却される。この結果、高炉ガス中の水分が凝縮され、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストが取り込まれる。このダスト含有ミストは、湿式電気集塵機3により除去される。このようにして、ダストが除去された高炉ガスは、ガスホルダーに送られる。
【0042】
このようにして、高炉ガス中の粒径0.1〜0.5μmの微粒ダストの90%以上が除去される。
【0043】
次に、第4発明を説明する。
【0044】
図4に示すように、従来、高炉(BF)1からのガスは、ダストキャッチャー(DC)2により除塵され、次いで、電気集塵機(EP)3によりさらに除塵された後、炉頂圧回収タービン(TRT)4に通気され、そして、ガスホルダーに送られるか、図5に示すように、ダストキャッチャー(DC)2により除塵され、次いで、ベンチュリースクラバー(VS)6によりさらに除塵され、次いで、炉頂圧回収タービン(TRT)4に通気された後、電気集塵機(EP)3によりさらに除塵され、そして、ガスホルダーに送られる。
【0045】
上記炉頂圧回収タービン4は、高炉ガスを利用して発電をするものであるが、そのタービンブレードには、高炉ガス中のダストが付着するので、定期的に洗浄をする必要がある。
【0046】
第4発明は、炉頂圧回収タービン4のタービンブレードの洗浄媒体として、高炉ガスの温度以上の温度を保有する高温水または高温水蒸気を用い、前記洗浄媒体により前記タービンブレードを洗浄する際に、前記タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、そして、前記ダスト含有ミストは、炉頂圧回収タービン4のドレン管からタービン4外に排出するものである。
【0047】
これにより、高炉ガス中の粒径0.1〜0.5μmの微粒ダストの90%以上が除去される。
【0048】
さらに高炉ガスの除塵効果を上げるには、上記第1から第4発明により初期除塵された高炉ガスを再度、加熱・加湿し、冷却して、高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込ませ、そして、このダスト含有ミストを高炉ガスから除去すれば良い。
【0049】
一例として、第2発明に上記方法を適用した場合を、図面を参照しながら説明する。
【0050】
図6は、第2発明により除塵された高炉ガスをさらに除塵する場合を示す工程図である。
【0051】
図6において、1は、高炉(BF)、2は、ダストキャッチャー(DC)、6は、ベンチュリースクラバー(VS)、5は、スプレーノズル、4は、炉頂圧回収タービン(TRT)、3は、電気集塵機(EP)、8は、専用電気集塵機、9は、ガス導管、そして、10は、最終除塵手段である。
【0052】
第2発明により初期除塵された高炉ガスの一部は、専用電気集塵機(専用EP)8に送られ、ここで、除塵された後、ガス導管9を介して最終除塵手段10に送られる。
【0053】
図7に示すように、最終除塵手段10は、ガス導管9にそれぞれ設けられた加熱・加湿手段としてのスプレーノズル11、急冷手段としての冷却水導管12、および、ミスト除去手段としてのフィルター13を備えている。
【0054】
スプレーノズル11は、専用電気集塵機8により除塵された高炉ガスに、このガス温度以上の温度を有する水蒸気または高温水を吹き込んで、高炉ガスを水分飽和状態(過飽和も含む)に維持する。冷却水導管12は、スプレーノズル11からの水蒸気または高温水の吹き込みにより水分飽和状態となった高炉ガスを、導管内を流れる冷却水により間接的に急冷して、高炉ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより高炉ガス中の微粒ダストが取り込まれたミストを生成する。フィルター13は、冷却水導管12による急冷により生成されたミストを高炉ガスから除去する。
【0055】
スプレーノズル11からの水蒸気または高温水の吹き込みによる高炉ガスの加熱温度は、25℃以上、好ましくは40℃程度が良い。これは、この温度範囲が最も急冷によりミストが発生しやすいからである。
【0056】
急冷手段としては、冷却水導管12による間接冷却以外に、製鉄所において酸素や窒素ガスの製造用に常備している液体窒素を用いても良い。この場合には、液体窒素をガス導管9内に吹き込んで、直接、水分飽和状態の高炉ガスを急冷する。高炉ガスの急冷に際して、高炉ガスに向けて音波、レーザー、マイクロ波および磁気の少なくとも1つを照射すれば、高炉ガス中の水蒸気の凝縮が促進されるので、ミストの発生がさらに助長される。
【0057】
フィルター13は、2系統に分けられたガス導管9Aの各々内に開閉弁14を介して設けられ、開閉弁14を開閉することにより交互使用される。ミスト除去手段は、フィルター13以外に、湿式電気集塵機または長距離裸管(ガス導管9)からなる重力沈降分離装置を使用しても、あるいはこれらを組み合わせて使用しても良い。なお、長距離裸管による重力沈降分離装置を使用する場合には、水分飽和状態の高炉ガスが裸管を流れる過程で冷却されるので、急冷手段が不要とすることもできる。
【0058】
図8に示すように、長距離裸管による重力沈降分離装置において、長距離裸管となるガス導管9内に溜まったダストを含有するドレン(ミスト)は、ガス導管9の途中に接続したドレン管15からドレンポット16に溜めることにより行う。ドレンポット16内のドレンは、液面計17、自動排出弁18により常時一定液面に維持され、排出管19からドレンポット16内のドレン全量を排出できる。ドレン管15の設置間隔は、高炉ガス中のダスト含有量に応じて決める。
【0059】
専用電気集塵機8により除塵された初期除塵済みの高炉ガスは、スプレーノズル11からガス導管9内に吹き込まれる水蒸気または高温水によって水分飽和状態に維持される。この後、直ちに、冷却水導管12内を流れる冷却水により急冷される。この結果、高炉ガス中の水蒸気が凝縮し、これにより生成されたミストに高炉ガス中の微粒ダストが取り込まれる。この後、高炉ガスは、例えば、ろ過膜を有するフィルター13を通過し、この過程で高炉ガス中に含まれる微粒ダストが取り込まれたミストが除去される。
【0060】
フィルター13は、時間の経過と共に微粒ダストによる目詰まりを起して、ろ過効率が低下する。この場合には、目詰まりを起した一方のフィルター13を開閉弁14により閉鎖して逆洗する。この間、他方のフィルター13を使用する。このように一対のフィルター13を交互使用することによって、フィルター13による微粒ダストのろ過効率を常に良好に維持することができる。このように、フィルター13を通すことによって、初期除塵された高炉ガス中のダストをさらに除塵することができる。
【0061】
このようにして、最終除塵された高炉ガスは、ガス圧縮機20、出口弁21を介してガスタービン用燃焼器や他の燃焼器に送られ、燃焼に供される。これらの燃焼器に送られる高炉ガスのダスト含有量は、空気のダスト含有量以下に低減されているので、微粒ダストが高温燃焼器の蓄熱体やラジアントチューブあるいはガスタービン用燃焼器やタービンブレードに付着して、詰まり、腐食、コロージョンあるいは化学反応等による劣化を引き起こす恐れは激減する。
【0062】
以上の除塵手段を、第2発明以外の他の発明に適用した場合にも、同様な効果が得られる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、集塵機により二次除塵された高炉ガスに、二次除塵された高炉ガスの温度以上の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、二次除塵された高炉ガスを加熱・加湿し、次いで、加熱・加湿した高炉ガスを前記炉頂圧回収タービンに通気して、炉頂圧回収タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、そして、ダスト含有ミストを炉頂圧回収タービンから排出することによって、高炉ガスのダスト含有量を空気のダスト含有量以下にまで低減することが可能となるといった有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の高炉ガスの清浄方法を示す概略工程図である。
【図2】第2発明の高炉ガスの清浄方法を示す概略工程図である。
【図3】第3発明の高炉ガスの清浄方法を示す概略工程図である。
【図4】高炉ガスの従来の清浄方法を示す概略工程図である。
【図5】高炉ガスの従来の他の清浄方法を示す概略工程図である。
【図6】第2発明により除塵された高炉ガスをさらに除塵する場合を示す工程図である。
【図7】最終除塵手段を示す工程図である。
【図8】長距離裸管による重力沈降分離装置を示す構成図である。
【図9】従来技術を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1:高炉
2:ダストキャッチャー
3:電気集塵機
4:炉頂圧回収タービン
5:スプレーノズル
6:ベンチュリースクラバー
7:冷却手段
8:専用電気集塵機
9:ガス導管
10:最終除塵手段
11:スプレーノズル
12:冷却水導管
13:フィルター
14:開閉弁
15:ドレン管
16:ドレンポット
17:液面計
18:自動排出弁
19:排出管
20:ガス圧縮機
21:出口弁
31:ガス導管
32:スプレーノズル
33:ドレン抜き管
34:ドレン
35:新水
【発明の属する技術分野】
この発明は、高炉ガスの清浄方法および装置、特に、高炉ガスに含まれるダストの含有量を空気のダスト含有量以下にまで低減することが可能な高炉ガスの清浄方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平7−88314号公報
【0003】
製鉄所においては、高炉ガスを回収し、燃料ガスとして有効利用している。高炉ガスは、多量のダスト(10〜30g/Nm3)を含んでいるので、ダストキャッチャー(DC)により5〜10g/Nm3程度に一次除塵し、次いで、ベンチュリースクラバー(VS)によりg/Nm3以上のオーダーから100mg/Nm3程度まで二次除塵し、さらに、電気集塵機(EP)により10〜20mg/Nm3程度まで除塵した後、熱風炉、加熱炉、コークス炉、ボイラ等に送られ、これらの燃料ガスとして有効利用されている。
【0004】
しかしながら、高炉ガスをガスタービン用燃焼器あるいは他の燃焼器の燃料ガスとして利用するような場合には、さらに除塵してダスト含有量を減少させる必要がある。このために、電気集塵機により最終的に除塵した後、新たに設けた専用湿式電気集塵機によりダスト含有量のさらなる低減を図っているが、0.5mg/Nm3程度が限界であった。これはダスト含有量が0.5mg/Nm3以下となった後の残存ダストの粒径は、μmオーダー以下で非常に微粒であるので、専用電気集塵機によっても空気のダスト含有量以下に低減することは困難であるからである。
【0005】
高炉ガス中に0.5mg/Nm3程度のダストが含まれていると、微粒ダストが高温燃焼器の蓄熱体やラジアントチューブあるいはガスタービン用燃焼器やタービンブレードに付着して、詰まり、腐食、コロージョンあるいは化学反応等による劣化を引き起こす。このために、詰まり、腐食あるいは劣化した部品を定期的に新しいものと交換する必要があり、これに莫大な時間と費用を要していた。
【0006】
また、ガスタービンに関していえば、微粒ダストのタービンブレードへの付着によって、高炉ガス焚ガスタービンの総合発電効率は、クリーンな天然ガス焚ガスタービンに比べて低いのが現状である。従って、高炉ガス焚ガスタービンの総合発電効率の向上の観点からも、高炉ガスのダスト含有量を空気のダスト含有量以下にまで低減する必要があった。
【0007】
そこで、上記特許文献1には、従来技術として、専用電気集塵機のような集塵装置を新たに設ける必要なく、高炉ガスのダスト含有量を低減する、高炉ガスの清浄方法および装置が開示されている。以下、この従来技術を、図面を参照しながら説明する。
【0008】
図9は、従来技術を示す概略断面図である。
【0009】
従来技術は、図9に示すように、ガス導管31中を流れる高炉ガスにスプレーノズル32から洗浄水を噴霧し、噴霧水滴中に高炉ガス中に含まれるダストを捕捉してガスの洗浄を行うと共に、ダストを捕捉した洗浄水を、スプレーノズル32の下流側に設けられたドレン抜き管33からドレン34として回収し、このドレン34の一部を系外に排出した後、新水35を補給して大部分の前記洗浄水を循環使用するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術によれば、高炉ガス中のダスト含有量の低減効果はある程度図れるが、単に、高炉ガスにスプレーノズル32から洗浄水を噴霧して、噴霧水滴に高炉ガス中に含まれるダストを捕捉させるのみであるので、高炉ガス中のダスト含有量を空気のダスト含有量以下に低減することは不可能であった。
【0011】
従って、この発明の目的は、高炉ガスのダスト含有量を、空気のダスト含有量以下にまで低減することが可能な高炉ガスの清浄方法および装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本願発明者は、高炉ガスのダスト含有量を空気のダスト含有量以下にまで低減することが可能な高炉ガスの清浄方法および装置を得べく鋭意検討を重ねた。この結果、上記従来技術のように、噴霧水滴中に高炉ガス中に含まれるダストを捕捉させる効果をさらに向上させるには、高炉ガスを加熱すると共に加湿して水分飽和の状態(過飽和の状態でも良い。)に維持し、この後、急速に高炉ガスを冷却して、高炉ガス中の水蒸気を凝縮させれば、これにより生成したミストに高炉ガス中の微粒ダストが取り込まれるので、後は、微粒ダストが取り込まれたミストを高炉ガスから除去すれば、単に、高炉ガスにスプレーノズルから洗浄水を噴霧して、噴霧水滴に高炉ガス中に含まれるダストを捕捉させる場合に比べて、高炉ガスのダスト含有量を、大幅に低減することが可能となるといった知見を得た。
【0013】
この発明は、上記知見に基づきなされたものであり、下記を特徴とするものである。
【0014】
請求項1記載の発明は、高炉ガスをダストキャッチャーに通して一次除塵し、次いで、一次除塵した高炉ガスを集塵機に通して二次除塵し、そして、二次除塵した高炉ガスを炉頂圧回収タービンに通気する、高炉ガスの清浄方法において、前記集塵機により二次除塵された高炉ガスに、二次除塵された高炉ガスの温度以上の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、二次除塵された高炉ガスを加熱・加湿し、次いで、加熱・加湿した高炉ガスを前記炉頂圧回収タービンに通気して、前記炉頂圧回収タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、そして、前記ダスト含有ミストを前記炉頂圧回収タービンから排出することに特徴を有するものである。
【0015】
請求項2記載の発明は、高炉ガスをダストキャッチャーに通して一次除塵し、次いで、一次除塵した高炉ガスをベンチュリースクラバーに通して二次除塵し、次いで、二次除塵した高炉ガスを炉頂圧回収タービンに通気し、そして、前記炉頂圧回収タービンからの高炉ガスを集塵機に通して除塵する、高炉ガスの清浄方法において、前記ベンチュリースクラバーにおいて高炉ガスに、一次除塵した高炉ガスの温度以上の温度の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、高炉ガスを加熱・加湿し、次いで、加熱・加湿した高炉ガスを前記炉頂圧回収タービンに通気して、前記炉頂圧回収タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、そして、前記ダスト含有ミストを前記炉頂圧回収タービンから排出することに特徴を有するものである。
【0016】
請求項3記載の発明は、高炉ガスをダストキャッチャーに通して一次除塵し、次いで、一次除塵した高炉ガスをベンチュリースクラバーに通して二次除塵し、次いで、二次除塵した高炉ガスを炉頂圧回収タービンに通気し、そして、前記炉頂圧回収タービンからの高炉ガスを集塵機に通して除塵する、高炉ガスの清浄方法において、前記炉頂圧回収タービンと前記集塵機との間において高炉ガスに、二次除塵した高炉ガスの温度以上の温度の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、高炉ガスを加熱・加湿し、次いで、加熱・加湿した高炉ガスを冷却して、高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、そして、前記ダスト含有ミストを前記集塵機により除去することに特徴を有するものである。
【0017】
請求項4記載の発明は、高炉ガスにより駆動される炉頂圧回収タービンのタービンブレードの洗浄媒体として、高炉ガスの温度以上の温度を保有する高温水または高温水蒸気を用い、前記洗浄媒体により前記タービンブレードを洗浄する際に、前記タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、そして、前記ダスト含有ミストを前記炉頂圧回収タービンから排出することに特徴を有するものである。
【0018】
請求項5記載の発明は、高炉ガスを一次除塵するダストキャッチャーと、前記ダストキャッチャーにより一次除塵した高炉ガスを二次除塵する集塵機とを備え、前記二次除塵した高炉ガスは、炉頂圧回収タービンに通気される、高炉ガスの清浄装置において、前記集塵機により二次除塵された高炉ガスに、二次除塵された高炉ガスの温度以上の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、二次除塵された高炉ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段を有し、前記加熱・加湿手段により加熱・加湿した高炉ガスを前記炉頂圧回収タービンに通気して、前記炉頂圧回収タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、前記ダスト含有ミストは、前記炉頂圧回収タービンから排出されることに特徴を有するものである。
【0019】
請求項6記載の発明は、高炉ガスを一次除塵するダストキャッチャーと、前記ダストキャッチャーにより一次除塵した高炉ガスを二次除塵するベンチュリースクラバーと、集塵機とを備え、前記ベンチュリースクラバーにより二次除塵した高炉ガスは、炉頂圧回収タービンに通気され、前記炉頂圧回収タービンからの高炉ガスは、前記集塵機により除塵される、高炉ガスの清浄装置において、前記ベンチュリースクラバーにおいて高炉ガスに、一次除塵した高炉ガスの温度以上の温度の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、高炉ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段を有し、前記加熱・加湿手段により加熱・加湿した高炉ガスを前記炉頂圧回収タービンに通気して、前記炉頂圧回収タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、前記ダスト含有ミストは、前記炉頂圧回収タービンから排出されることに特徴を有するものである。
【0020】
請求項7記載の発明は、高炉ガスを一次除塵するダストキャッチャーと、前記ダストキャッチャーにより一次除塵した高炉ガスを二次除塵するベンチュリースクラバーと、集塵機とを備え、前記ベンチュリースクラバーにより二次除塵した高炉ガスは、炉頂圧回収タービンに通気され、前記炉頂圧回収タービンからの高炉ガスは、前記集塵機により除塵される、高炉ガスの清浄装置において、前記炉頂圧回収タービンと前記集塵機との間に設けられた、二次除塵した高炉ガスの温度以上の温度の温度の高温水または高温水蒸気を高炉ガスに噴射して、高炉ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段と、前記加熱・加湿手段により加熱・加湿した高炉ガスを冷却する冷却手段とを備え、前記冷却手段により高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、前記ダスト含有ミストは、前記集塵機により除去されることに特徴を有するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の高炉ガスの清浄方法の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。
【0022】
図1は、第1発明の高炉ガスの清浄方法を示す概略工程図である。
【0023】
図1において、1は、高炉(BF)、2は、高炉ガスを一次除塵するダストキャッチャー(DC)、3は、ダストキャッチャー2により一次除塵した高炉ガスを二次除塵する電気集塵機(EP)、4は、炉頂圧回収タービン(TRT)、そして、5は、電気集塵機3により二次除塵した高炉ガスの導管内に、高炉ガスの温度以上の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、高炉ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段としてのスプレーノズルである。
【0024】
第1発明により高炉ガスは、以下のようにして除塵される。
【0025】
高炉1からの10〜30g/Nm3のダストを含む高炉ガスは、ダストキャッチャー2により5〜10g/Nm3程度に一次除塵され、次いで、電気集塵機3により10〜20mg/Nm3程度まで二次除塵される。次いで、二次除塵された高炉ガスの導管内に、スプレーノズル5から二次除塵した高炉ガスの温度以上の温度の高温水または高温水蒸気が噴射され、これにより、高炉ガスは、水分飽和状態(過飽和状態も含む)に維持される。次いで、加熱・加湿された高炉ガスは、炉頂圧回収タービン4に通気されて、炉頂圧回収タービン4内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分が凝縮され、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストが取り込まれる。このダスト含有ミストは、炉頂圧回収タービン4のドレン管からタービン4外に排出される。このようにして、ダストが除去された高炉ガスは、ガスホルダーに送られる。
【0026】
このようにして、高炉ガス中の粒径0.1〜0.5μmの微粒ダストの90%以上が除去される。
【0027】
なお、第1発明によれば、炉頂圧回収タービン4の入口のガス温度および湿度の増加により、タービン出力増も期待できる。
【0028】
次に、第2発明を、図面を参照しながら説明する。
【0029】
図2は、第2発明の高炉ガスの清浄方法を示す概略工程図である。
【0030】
図2において、1は、高炉(BF)、2は、高炉ガスを一次除塵するダストキャッチャー(DC)、6は、一次除塵された高炉ガスを二次除塵するベンチュリースクラバー(VS)、5は、ベンチュリースクラバー6において高炉ガスに、一次除塵(または二次除塵)した高炉ガスの温度以上の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、高炉ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段としてのスプレーノズルである。スプレーノズル5からの高温水または高温水蒸気は、ベンチュリースクラバー6の集塵水を兼用しても良い。4は、炉頂圧回収タービン(TRT)、そして、3は、炉頂圧回収タービン4からの高炉ガスをさらに除塵する電気集塵機(EP)である。
【0031】
第2発明により高炉ガスは、以下のようにして除塵される。
【0032】
高炉1からの10〜30g/Nm3のダストを含む高炉ガスは、ダストキャッチャー2により5〜10g/Nm3程度に一次除塵され、次いで、ベンチュリースクラバー6内の高炉ガスに、スプレーノズル5から高炉ガスの温度以上の温度の温度の高温水または高温水蒸気が噴射される。これにより、高炉ガスは、水分飽和状態(過飽和状態も含む)に維持される。次いで、加熱・加湿された高炉ガスは、炉頂圧回収タービン4に通気されて、炉頂圧回収タービン4内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分が凝縮され、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストが取り込まれる。このダスト含有ミストは、炉頂圧回収タービン4のドレン管からタービン4外に排出される。そして、電気集塵機3によりさらに除塵された後、高炉ガスはガスホルダーに送られる。
【0033】
なお、スプレーノズル5からの高温水または高温水蒸気の噴射は、ベンチュリースクラバー6の出口で行っても良い。
【0034】
このようにして、高炉ガス中の粒径0.1〜0.5μmの微粒ダストの90%以上が除去される。
【0035】
なお、第2発明によれば、炉頂圧回収タービン4の入口のガス温度および湿度の増加により、タービン出力増も期待できる。
【0036】
次に、第3発明を、図面を参照しながら説明する。
【0037】
図3は、第3発明の高炉ガスの清浄方法を示す概略工程図である。
【0038】
図3において、1は、高炉(BF)、2は、高炉ガスを一次除塵するダストキャッチャー(DC)、6は、一次除塵された高炉ガスを二次除塵するベンチュリースクラバー(VS)、4は、炉頂圧回収タービン(TRT)、5は、高炉ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段としてのスプレーノズルであり、炉頂圧回収タービン4と後述する集塵機との間の高炉ガスの導管内に、タービン4からの高炉ガスの温度以上の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、高炉ガスを加熱・加湿する。7は、加熱・加湿された高炉ガスを冷却する冷却手段、そして、3は、湿式電気集塵機(EP)である。
【0039】
冷却手段7としては、前記導管内に配された冷却水導管による間接冷却以外に、製鉄所において酸素や窒素ガスの製造用に常備している液体窒素を用いても良い。この場合には、液体窒素をガス導管内に吹き込んで、直接、水分飽和状態の高炉ガスを急冷する。高炉ガスの冷却に際して、高炉ガスに向けて音波、レーザー、マイクロ波および磁気の少なくとも1つを照射すれば、高炉ガス中の水蒸気の凝縮が促進されるので、ミストの発生がさらに助長される。
【0040】
第3発明により高炉ガスは、以下のようにして除塵される。
【0041】
高炉1からの10〜30g/Nm3のダストを含む高炉ガスは、ダストキャッチャー2により5〜10g/Nm3程度に一次除塵され、次いで、ベンチュリースクラバー6により二次除塵される。次いで、二次除塵された高炉ガスは、炉頂圧回収タービン4に通気される。次いで、炉頂圧回収タービン4からの高炉ガスに、スプレーノズル5から高炉ガスの温度以上の温度の温度の高温水または高温水蒸気が噴射される。これにより、高炉ガスは、水分飽和状態(過飽和状態も含む)に維持される。次いで、水分飽和状態の高炉ガスは、冷却手段7により冷却される。この結果、高炉ガス中の水分が凝縮され、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストが取り込まれる。このダスト含有ミストは、湿式電気集塵機3により除去される。このようにして、ダストが除去された高炉ガスは、ガスホルダーに送られる。
【0042】
このようにして、高炉ガス中の粒径0.1〜0.5μmの微粒ダストの90%以上が除去される。
【0043】
次に、第4発明を説明する。
【0044】
図4に示すように、従来、高炉(BF)1からのガスは、ダストキャッチャー(DC)2により除塵され、次いで、電気集塵機(EP)3によりさらに除塵された後、炉頂圧回収タービン(TRT)4に通気され、そして、ガスホルダーに送られるか、図5に示すように、ダストキャッチャー(DC)2により除塵され、次いで、ベンチュリースクラバー(VS)6によりさらに除塵され、次いで、炉頂圧回収タービン(TRT)4に通気された後、電気集塵機(EP)3によりさらに除塵され、そして、ガスホルダーに送られる。
【0045】
上記炉頂圧回収タービン4は、高炉ガスを利用して発電をするものであるが、そのタービンブレードには、高炉ガス中のダストが付着するので、定期的に洗浄をする必要がある。
【0046】
第4発明は、炉頂圧回収タービン4のタービンブレードの洗浄媒体として、高炉ガスの温度以上の温度を保有する高温水または高温水蒸気を用い、前記洗浄媒体により前記タービンブレードを洗浄する際に、前記タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、そして、前記ダスト含有ミストは、炉頂圧回収タービン4のドレン管からタービン4外に排出するものである。
【0047】
これにより、高炉ガス中の粒径0.1〜0.5μmの微粒ダストの90%以上が除去される。
【0048】
さらに高炉ガスの除塵効果を上げるには、上記第1から第4発明により初期除塵された高炉ガスを再度、加熱・加湿し、冷却して、高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込ませ、そして、このダスト含有ミストを高炉ガスから除去すれば良い。
【0049】
一例として、第2発明に上記方法を適用した場合を、図面を参照しながら説明する。
【0050】
図6は、第2発明により除塵された高炉ガスをさらに除塵する場合を示す工程図である。
【0051】
図6において、1は、高炉(BF)、2は、ダストキャッチャー(DC)、6は、ベンチュリースクラバー(VS)、5は、スプレーノズル、4は、炉頂圧回収タービン(TRT)、3は、電気集塵機(EP)、8は、専用電気集塵機、9は、ガス導管、そして、10は、最終除塵手段である。
【0052】
第2発明により初期除塵された高炉ガスの一部は、専用電気集塵機(専用EP)8に送られ、ここで、除塵された後、ガス導管9を介して最終除塵手段10に送られる。
【0053】
図7に示すように、最終除塵手段10は、ガス導管9にそれぞれ設けられた加熱・加湿手段としてのスプレーノズル11、急冷手段としての冷却水導管12、および、ミスト除去手段としてのフィルター13を備えている。
【0054】
スプレーノズル11は、専用電気集塵機8により除塵された高炉ガスに、このガス温度以上の温度を有する水蒸気または高温水を吹き込んで、高炉ガスを水分飽和状態(過飽和も含む)に維持する。冷却水導管12は、スプレーノズル11からの水蒸気または高温水の吹き込みにより水分飽和状態となった高炉ガスを、導管内を流れる冷却水により間接的に急冷して、高炉ガス中の水蒸気を凝縮させ、これにより高炉ガス中の微粒ダストが取り込まれたミストを生成する。フィルター13は、冷却水導管12による急冷により生成されたミストを高炉ガスから除去する。
【0055】
スプレーノズル11からの水蒸気または高温水の吹き込みによる高炉ガスの加熱温度は、25℃以上、好ましくは40℃程度が良い。これは、この温度範囲が最も急冷によりミストが発生しやすいからである。
【0056】
急冷手段としては、冷却水導管12による間接冷却以外に、製鉄所において酸素や窒素ガスの製造用に常備している液体窒素を用いても良い。この場合には、液体窒素をガス導管9内に吹き込んで、直接、水分飽和状態の高炉ガスを急冷する。高炉ガスの急冷に際して、高炉ガスに向けて音波、レーザー、マイクロ波および磁気の少なくとも1つを照射すれば、高炉ガス中の水蒸気の凝縮が促進されるので、ミストの発生がさらに助長される。
【0057】
フィルター13は、2系統に分けられたガス導管9Aの各々内に開閉弁14を介して設けられ、開閉弁14を開閉することにより交互使用される。ミスト除去手段は、フィルター13以外に、湿式電気集塵機または長距離裸管(ガス導管9)からなる重力沈降分離装置を使用しても、あるいはこれらを組み合わせて使用しても良い。なお、長距離裸管による重力沈降分離装置を使用する場合には、水分飽和状態の高炉ガスが裸管を流れる過程で冷却されるので、急冷手段が不要とすることもできる。
【0058】
図8に示すように、長距離裸管による重力沈降分離装置において、長距離裸管となるガス導管9内に溜まったダストを含有するドレン(ミスト)は、ガス導管9の途中に接続したドレン管15からドレンポット16に溜めることにより行う。ドレンポット16内のドレンは、液面計17、自動排出弁18により常時一定液面に維持され、排出管19からドレンポット16内のドレン全量を排出できる。ドレン管15の設置間隔は、高炉ガス中のダスト含有量に応じて決める。
【0059】
専用電気集塵機8により除塵された初期除塵済みの高炉ガスは、スプレーノズル11からガス導管9内に吹き込まれる水蒸気または高温水によって水分飽和状態に維持される。この後、直ちに、冷却水導管12内を流れる冷却水により急冷される。この結果、高炉ガス中の水蒸気が凝縮し、これにより生成されたミストに高炉ガス中の微粒ダストが取り込まれる。この後、高炉ガスは、例えば、ろ過膜を有するフィルター13を通過し、この過程で高炉ガス中に含まれる微粒ダストが取り込まれたミストが除去される。
【0060】
フィルター13は、時間の経過と共に微粒ダストによる目詰まりを起して、ろ過効率が低下する。この場合には、目詰まりを起した一方のフィルター13を開閉弁14により閉鎖して逆洗する。この間、他方のフィルター13を使用する。このように一対のフィルター13を交互使用することによって、フィルター13による微粒ダストのろ過効率を常に良好に維持することができる。このように、フィルター13を通すことによって、初期除塵された高炉ガス中のダストをさらに除塵することができる。
【0061】
このようにして、最終除塵された高炉ガスは、ガス圧縮機20、出口弁21を介してガスタービン用燃焼器や他の燃焼器に送られ、燃焼に供される。これらの燃焼器に送られる高炉ガスのダスト含有量は、空気のダスト含有量以下に低減されているので、微粒ダストが高温燃焼器の蓄熱体やラジアントチューブあるいはガスタービン用燃焼器やタービンブレードに付着して、詰まり、腐食、コロージョンあるいは化学反応等による劣化を引き起こす恐れは激減する。
【0062】
以上の除塵手段を、第2発明以外の他の発明に適用した場合にも、同様な効果が得られる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、集塵機により二次除塵された高炉ガスに、二次除塵された高炉ガスの温度以上の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、二次除塵された高炉ガスを加熱・加湿し、次いで、加熱・加湿した高炉ガスを前記炉頂圧回収タービンに通気して、炉頂圧回収タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、そして、ダスト含有ミストを炉頂圧回収タービンから排出することによって、高炉ガスのダスト含有量を空気のダスト含有量以下にまで低減することが可能となるといった有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の高炉ガスの清浄方法を示す概略工程図である。
【図2】第2発明の高炉ガスの清浄方法を示す概略工程図である。
【図3】第3発明の高炉ガスの清浄方法を示す概略工程図である。
【図4】高炉ガスの従来の清浄方法を示す概略工程図である。
【図5】高炉ガスの従来の他の清浄方法を示す概略工程図である。
【図6】第2発明により除塵された高炉ガスをさらに除塵する場合を示す工程図である。
【図7】最終除塵手段を示す工程図である。
【図8】長距離裸管による重力沈降分離装置を示す構成図である。
【図9】従来技術を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1:高炉
2:ダストキャッチャー
3:電気集塵機
4:炉頂圧回収タービン
5:スプレーノズル
6:ベンチュリースクラバー
7:冷却手段
8:専用電気集塵機
9:ガス導管
10:最終除塵手段
11:スプレーノズル
12:冷却水導管
13:フィルター
14:開閉弁
15:ドレン管
16:ドレンポット
17:液面計
18:自動排出弁
19:排出管
20:ガス圧縮機
21:出口弁
31:ガス導管
32:スプレーノズル
33:ドレン抜き管
34:ドレン
35:新水
Claims (7)
- 高炉ガスをダストキャッチャーに通して一次除塵し、次いで、一次除塵した高炉ガスを集塵機に通して二次除塵し、そして、二次除塵した高炉ガスを炉頂圧回収タービンに通気する、高炉ガスの清浄方法において、
前記集塵機により二次除塵された高炉ガスに、二次除塵された高炉ガスの温度以上の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、二次除塵された高炉ガスを加熱・加湿し、次いで、加熱・加湿した高炉ガスを前記炉頂圧回収タービンに通気して、前記炉頂圧回収タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、そして、前記ダスト含有ミストを前記炉頂圧回収タービンから排出することを特徴とする、高炉ガスの清浄方法。 - 高炉ガスをダストキャッチャーに通して一次除塵し、次いで、一次除塵した高炉ガスをベンチュリースクラバーに通して二次除塵し、次いで、二次除塵した高炉ガスを炉頂圧回収タービンに通気し、そして、前記炉頂圧回収タービンからの高炉ガスを集塵機に通して除塵する、高炉ガスの清浄方法において、
前記ベンチュリースクラバーにおいて高炉ガスに、一次除塵した高炉ガスの温度以上の温度の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、高炉ガスを加熱・加湿し、次いで、加熱・加湿した高炉ガスを前記炉頂圧回収タービンに通気して、前記炉頂圧回収タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、そして、前記ダスト含有ミストを前記炉頂圧回収タービンから排出することを特徴とする、高炉ガスの清浄方法。 - 高炉ガスをダストキャッチャーに通して一次除塵し、次いで、一次除塵した高炉ガスをベンチュリースクラバーに通して二次除塵し、次いで、二次除塵した高炉ガスを炉頂圧回収タービンに通気し、そして、前記炉頂圧回収タービンからの高炉ガスを集塵機に通して除塵する、高炉ガスの清浄方法において、
前記炉頂圧回収タービンと前記集塵機との間において高炉ガスに、二次除塵した高炉ガスの温度以上の温度の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、高炉ガスを加熱・加湿し、次いで、加熱・加湿した高炉ガスを冷却して、高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、そして、前記ダスト含有ミストを前記集塵機により除去することを特徴とする、高炉ガスの清浄方法。 - 高炉ガスにより駆動される炉頂圧回収タービンのタービンブレードの洗浄媒体として、高炉ガスの温度以上の温度を保有する高温水または高温水蒸気を用い、前記洗浄媒体により前記タービンブレードを洗浄する際に、前記タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、そして、前記ダスト含有ミストを前記炉頂圧回収タービンから排出することを特徴とする、高炉ガスの清浄方法。
- 高炉ガスを一次除塵するダストキャッチャーと、前記ダストキャッチャーにより一次除塵した高炉ガスを二次除塵する集塵機とを備え、前記二次除塵した高炉ガスは、炉頂圧回収タービンに通気される、高炉ガスの清浄装置において、
前記集塵機により二次除塵された高炉ガスに、二次除塵された高炉ガスの温度以上の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、二次除塵された高炉ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段を有し、前記加熱・加湿手段により加熱・加湿した高炉ガスを前記炉頂圧回収タービンに通気して、前記炉頂圧回収タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、前記ダスト含有ミストは、前記炉頂圧回収タービンから排出されることを特徴とする、高炉ガスの清浄装置。 - 高炉ガスを一次除塵するダストキャッチャーと、前記ダストキャッチャーにより一次除塵した高炉ガスを二次除塵するベンチュリースクラバーと、集塵機とを備え、前記ベンチュリースクラバーにより二次除塵した高炉ガスは、炉頂圧回収タービンに通気され、前記炉頂圧回収タービンからの高炉ガスは、前記集塵機により除塵される、高炉ガスの清浄装置において、
前記ベンチュリースクラバーにおいて高炉ガスに、一次除塵した高炉ガスの温度以上の温度の温度の高温水または高温水蒸気を噴射して、高炉ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段を有し、前記加熱・加湿手段により加熱・加湿した高炉ガスを前記炉頂圧回収タービンに通気して、前記炉頂圧回収タービン内での高炉ガスの膨張過程で高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、前記ダスト含有ミストは、前記炉頂圧回収タービンから排出されることを特徴とする、高炉ガスの清浄装置。 - 高炉ガスを一次除塵するダストキャッチャーと、前記ダストキャッチャーにより一次除塵した高炉ガスを二次除塵するベンチュリースクラバーと、集塵機とを備え、前記ベンチュリースクラバーにより二次除塵した高炉ガスは、炉頂圧回収タービンに通気され、前記炉頂圧回収タービンからの高炉ガスは、前記集塵機により除塵される、高炉ガスの清浄装置において、
前記炉頂圧回収タービンと前記集塵機との間に設けられた、二次除塵した高炉ガスの温度以上の温度の温度の高温水または高温水蒸気を高炉ガスに噴射して、高炉ガスを加熱・加湿する加熱・加湿手段と、前記加熱・加湿手段により加熱・加湿した高炉ガスを冷却する冷却手段とを備え、前記冷却手段により高炉ガス中の水分を凝縮させ、これにより生成されたミストに高炉ガス中の残留ダストを取り込み、前記ダスト含有ミストは、前記集塵機により除去されることを特徴とする、高炉ガスの清浄装置。
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