JP2004106046A - 摩擦撹拌接合装置および摩擦撹拌接合方法 - Google Patents

摩擦撹拌接合装置および摩擦撹拌接合方法 Download PDF

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Osamu Murakishi
村岸 治
Takumi Kawasaki
川▲崎▼ 卓巳
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Abstract

【課題】接合される被接合物の強度を向上するとともに接合孔を別途埋める必要がない摩擦撹拌接合装置を提供する。
【解決手段】ツールピン21を装着するツール装着台23が、ツールピン21が被接合物22に埋没される状態で、ツールピン21を離脱する。ツール装着台23から離脱されたツールピン21は、被接合物22a,22bに埋没した状態で被接合物22a,22bに固着する。これによって被接合物22a,22bには、ツールピン21が埋没することによって形成された接合孔がツールピン21によって塞がれ、被接合物22a,22bの強度を向上することができる。またツールピン21が接合孔90に埋没した状態で固着することによって別途接合孔90を塞ぐ工程を行う必要がない。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
たとえば複数の被接合物をスポット摩擦撹拌接合する際に好適に用いられる摩擦撹拌接合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図17は、従来の技術の摩擦撹拌接合装置1を示す図である。従来の技術の摩擦撹拌接合装置1は、基準軸線L1方向に回転自在および基準軸線L1に沿って変位自在に設けられるツール保持具2と、ツール保持具2を回転させる回転モータ3と、ツール保持具2を基準軸線L1に沿って変位させる変位モータ4と、ロボットアーム7に連結される基台6とが設けられる。またツール保持具2には、円柱状の接合ツール5が装着される。(たとえば、特許文献1参照)
図18は、2つの被接合物8a,8bが接合された接合体8を拡大して示す断面図である。従来の技術の摩擦撹拌接合装置1は、ロボットアーム7によって2つの被接合物8a,8bに向かって変位駆動される。摩擦撹拌接合装置1は、ツール保持具2に装着される接合ツール5を被接合物8a,8bに回転接触させ、被接合物8a,8bに摩擦熱を発生させる。次に摩擦撹拌接合装置1は、接合ツール5の周囲を摩擦熱によって軟化させ、流動する被接合物を撹拌する。摩擦撹拌接合装置1は、2つの被接合物8a,8bを混ぜ合わせることによって、2つの被接合物8a,8bが混ざり合った接合領域8cを形成して、2つの被接合物8a,8bを接合する。
【0003】
摩擦撹拌接合装置1は、ツール保持具2に装着した接合ツール5によって、繰り返し摩擦撹拌接合が行われる。接合ツール5は、繰り返し摩擦撹拌接合が行なわれると摩耗する。また接合ツール5が被接合物8a,8bに埋没することによって、摩擦撹拌接合が行われた接合部分9には、接合ツール5の埋没跡である接合孔10が形成される。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−314982号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術の摩擦撹拌接合装置1によって、複数の被接合物8a,8bが接合された接合体8には、接合部分9に接合孔10が形成される。接合孔10が形成されることによって接合体8の強度が低下する。また接合孔10を埋めるためには、接合孔10を埋める工程を別途行う必要がある。
【0006】
したがって本発明の目的は、複数の被接合物が接合された接合体の強度を向上するとともに接合時に形成される接合孔を別途埋める必要がない摩擦撹拌接合装置および摩擦撹拌接合方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の被接合物を接合する摩擦撹拌接合装置であって、
予め定める基準軸線まわりに回転自在にかつ基準軸線に沿って変位自在に設けられ、接合ツールが着脱自在に装着され、接合ツールが被接合物に埋没される状態で、接合ツールを離脱するツール装着台と、
ツール装着台を基準軸線まわりに回転駆動するツール回転駆動手段と、
ツール装着台を基準軸線に沿って変位駆動するツール変位駆動手段とを含むことを特徴とする摩擦撹拌接合装置である。
【0008】
本発明に従えば、被接合物に対して相対的に位置決めされて、ツール装着台を基準軸線まわりに回転駆動するとともに基準軸線に沿って変位駆動する。ツール装着台を駆動することによってツール装着台に装着された接合ツールを回転駆動および変位駆動する。接合ツールを被接合物に回転接触させることによって、被接合物に摩擦熱を生じさせて被接合物を軟化させる。また接合ツールを被接合物に埋没させることで、流動する複数の被接合物を撹拌して、複数の被接合物を接合する。接合ツールは、流動した被接合物を押し退けて被接合物に接合孔を形成する。
【0009】
ツール装着台は、接合ツールが被接合物に埋没される状態で、接合ツールを離脱することによって、接合ツールが被接合物に固着し、接合ツールが埋没する接合体を形成することができる。このように接合ツールを埋没した接合体を形成することによって、接合体に形成される接合孔を塞ぐことができる。これによって接合体の強度を向上することができる。
【0010】
具体的には、埋没した接合ツールが複数の被接合物にともに固着しているので、複数の被接合物が互いにずれることが防止され、接合強度を向上することができる。また接合孔が形成される部分に応力が集中することを防止することができる。
【0011】
さらに接合孔が接合ツールによって塞がれているので、接合孔を埋めるための工程を別途行うことなく、接合孔を埋めることができる。また1つの接合ツールで1つの部分が接合されるので、1つの接合ツールによって繰り返し接合が行なわれることがなく、摩耗した接合ツールによって接合が行なわれることがない。これによって撹拌接合を均一に行うことができ、接合ツールの摩耗による接合不良をなくすことができる。
【0012】
また本発明は、前記ツール装着台には、接合ツールが部分的に嵌合する嵌合部が形成され、この嵌合部は、接合ツールをツール装着台の軸線方向に変位させることによって、嵌合および嵌合解除自在に形成され、接合ツールが嵌合されることによってツール装着台に装着され、接合ツールが嵌合解除されることによってツール装着台から離脱されることを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、接合ツールをツール装着台に嵌合させることによって、接合ツールをツール装着台に装着することができる。また嵌合状態を解除することによってツール装着台から離脱させることができる。したがって接合ツール装着台は、接合ツールを装着および装着解除するための複雑な機構を構成する必要がない。すなわち簡単な構成によって接合ツールをツール装着台に装着および離脱させることができる。
【0014】
また本発明は、ツール装着台と被接合物との間の保持位置に、接合ツールを、その軸線が基準軸線と一致する状態で保持する保持手段をさらに含むことを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、保持手段によって接合ツールが保持位置に保持された状態で、ツール装着台が被接合物に向かって変位駆動することによって、ツール装着台に接合ツールを装着させることができる。このように保持手段によって接合ツールが保持位置に保持されることによって、接合ツールをずれなく確実にツール装着台に装着することができる。これによって保持位置に接合ツールを手動で配置する必要がなく利便性を向上することができる。
【0016】
またツール装着台を変位駆動するだけで、接合ツールの装着および装着解除を実現することができるので、接合動作を開始してツール装着台が被接合物に近づくときに接合ツールを装着し、接合動作を終えて被接合物から離れるときに接合ツールの装着を解除することができる。これによって接合ツールの装着および装着解除を別途制御する必要がない。
【0017】
また本発明は、接合ツールを保持位置に供給する供給手段をさらに含むことを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、供給手段によって接合ツールを保持手段に供給することによって、保持手段に接合ツールを手動で供給することなくさらに利便性を向上することができる。
【0019】
また本発明は、複数の被接合物を接合する摩擦撹拌接合方法であって、
接合ツールを回転させながら被接合物に挿入し、被接合物を軟化させて流動させる撹拌工程と、
接合ツールが被接合物に埋没される状態で、接合ツールの回転を停止し、接合ツールを被接合物に固着させる埋没工程とを含むことを特徴とする摩擦撹拌接合方法である。
【0020】
本発明に従えば、撹拌工程によって、被接合物を軟化させて、接合ツールを被接合物に挿入することで、流動する複数の被接合物を撹拌して、複数の被接合物のそれぞれの境界部分を混ぜ合わせる。接合ツールは、流動した被接合物を押し退けて被接合物に接合孔を形成する。次に埋没工程によって、接合ツールが複数の被接合物に埋没される状態で、接合ツールの回転を停止し、接合ツールを被接合物に固着させる。複数の被接合物が接合された接合体は、接合ツールが固着することによって、撹拌工程時に被接合物に形成される接合孔が塞がれる。接合体は、接合孔が塞がれることによって、強度を向上することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態である摩擦撹拌接合装置20を示す斜視図である。摩擦撹拌接合装置20は、重ね合わされた複数の被接合物に対して相対的に位置決めされた状態で、被接合物を摩擦撹拌接合(Friction Stir Welding:略称FSW)する装置であり、特にスポット接合に用いられる。たとえば摩擦撹拌接合装置20は、アルミ製の薄厚および中厚製品の製造に用いられ、自動車ボディ、意匠構造物およびその他重ね接合物の製造に用いられる。
【0022】
摩擦撹拌接合装置20は、接合ツールであるツールピン21を被接合物に回転接触させるとともに押圧し、ツールピン21と被接合物とに摩擦熱を生じさせる。次に摩擦熱によって被接合物を軟化させ、ツールピン21を被接合物に埋没させる。ツールピン21は複数の被接合物のそれぞれの境界部分付近まで埋没する。この状態でツールピン21の周囲の部分であって、流動する部分を撹拌することによって、複数の被接合物のそれぞれの境界部分を混ぜ合わせ、複数の被接合物が接合された接合体を形成する。
【0023】
摩擦撹拌接合装置20は、予め定められる基準軸線L1まわりに回転自在かつ基準軸線L1に沿って変位自在に構成され、ツールピン21が着脱自在に装着されるツール装着台23と、ツール装着台23を基準軸線L1まわりに回転駆動するツール回転駆動手段24と、ツール装着台23を基準軸線L1に沿って変位駆動するツール変位駆動手段25と、ツール装着台23に対向する位置に配置され、ツール装着台23と反対側から被接合物を支持する受け台30を有する受け台形成部31と、受け台形成部31を基準軸線L1に沿って変位駆動する受け台駆動手段32と、ツール装着台23と受け台形成部31との間の保持位置にツールピン21を保持する保持手段26と、保持手段26にツールピン21を順次供給する供給手段27と、ロボットアーム29に連結される基台28とを含んで構成される。
【0024】
ツール装着台23は、基準軸線L1に同軸な略円筒状に形成され、たとえば受け台30側となる軸線方向一方側の端部である先端部33に向かうにつれて先細となる略円錐台形状に形成される。ツール装着台23は、ツール回転駆動手段24によって基準軸線L1まわりに回転するとともにツール変位駆動手段25によって基準軸線L1に沿って移動する。
【0025】
ツール回転駆動手段24は、ツール装着台23を回転自在に支持するツール回転用軸受34と、ツール装着台23を基準軸線L1まわりに回転させるためのツール回転モータ35と、ツール回転モータ35からの回転力をツール装着台23に伝達する伝達部とを有する。
【0026】
回転用軸受34は、ツール装着台23を部分的に支持する。ツール装着台23は、回転用軸受34に支持される残余の部分が回転用軸受34から基準軸線L1方向に突出する。ツール回転モータ35は、ツール装着台23の回転速度を調節可能に構成されることが好ましい。
【0027】
ツール変位駆動手段25は、基準軸線L1に沿って変位自在に構成される可動部(図示せず)と、可動部を基準軸線L1に沿って変位自在に支持する支持部36と、可動部を基準軸線L1に沿って変位駆動するためのツール変位モータ37と、ツール変位モータ37からの回転力を基準軸線方向の直進力に変換して可動部に伝達する伝達部(図示せず)とを有する。たとえば支持部36は、可動部を支持するガイドレールによって実現され、ツール変位モータ37は、サーボモータによって実現される。また伝達部は、ツール変位モータ37の回転力をねじまたは歯車を用いて直進力に変換する。またたとえばツール変位駆動手段25は、リニアモータによって実現されてもよい。
【0028】
ツール変位駆動手段25の可動部には、ツール回転手段24が固定される。またツール変位駆動手段25の支持部36は、基台28に固定される。ツール変位モータ37を回転することによって、可動部とともにツール回転駆動手段24を基台28に対して変位駆動することができる。
【0029】
受け台形成部31は、略L字状に形成され、基準軸線L1に対して間隔をあけて、基準軸線L1に略平行に延びる受け台形成部第1部分38と、受け台形成部第1部分38の基準軸線方向一端部38aに連なり、基準軸線L1に略垂直な方向に延びる受け台形成部第2部分39とを有する。ただし本発明において、略平行とは平行を含み、略垂直とは垂直を含む。
【0030】
受け台形成部第2部分39は、受け台形成部第1部分38の一端部38aから基準軸線L1を通過して延びる。受け台形成部第2部分39には、受け台30が設けられる。受け台30は、受け台形成部第2部分39からツール装着台23に向かって基準軸線L1に沿って突出する。たとえば受け台30は、基準軸線L1に同軸な略円柱状に形成され、ツール装着台23に対して間隔をあけて配置される。
【0031】
受け台駆動手段32は、基準軸線L1に沿って変位自在に構成される可動部(図示せず)と、可動部を基準軸線L1に沿って変位自在に支持する支持部40と、可動部を基準軸線L1に沿って変位駆動するための受け台変位モータ41と、受け台変位モータ41からの回転力を基準軸線方向の直進力に変換して可動部に伝達する伝達部(図示せず)とを有する。たとえば受け台駆動手段32は、ツール変位駆動手段25と同一の構成を有する。
【0032】
受け台駆動手段32の可動部には、受け台形成部31の基準軸線方向他端部38bが固定される。また受け台駆動手段32の支持部40は、基台28に固定される。受け台変位モータ41を回転させることによって、可動部とともに受け台形成部31を基台28に対して変位駆動することができる。
【0033】
保持手段26は、基台28に固定される本体部42と、ツールピン21を支持するための2本の保持用棒43,44とを有する。本体部42は、受け台30とツール装着台23との間に向かって延びる。2本の保持用棒43,44は、本体部42に連結され、ともに予め設定される保持位置に向かって延びる。保持位置は、ツールピン21が基準軸線L1に同軸に配置される位置である。
【0034】
具体的には、2つの保持用棒43,44は、基準軸線L1に垂直な方向に並んで、互いに略平行に延びる。各保持用棒43,44は、それぞれ先端部43a,44aに向かうにつれて、鉛直下向きに傾斜して延びる。2つの保持用棒43,44の間の間隔D1は、ツールピン21の最大直径よりも小さく形成される。また2つのうちいずれか一方の保持用棒43,44は、その先端部43a,44aが、他方の保持用棒44,43に近接するように屈曲して形成される。
【0035】
本発明の実施の形態では、一方の保持用棒44の先端部44aが、他方の保持用棒43に向かって残余の部分から約90度屈曲する。2つの保持用棒43,44は、弾性および可撓性を有し、たとえばばね鋼から成るばね棒によって実現される。
【0036】
供給手段27は、ツールピン21を蓄積する補充パイプ45と、補充パイプ45を駆動する補充パイプ駆動手段56とを有する。補充パイプ駆動手段56は、基準軸線L1に沿って変位自在に構成される可動部(図示せず)と、可動部を基準軸線L1に沿って変位自在に支持する支持部46と、可動部を基準軸線L1に沿って変位駆動するためのパイプ変位モータ47と、パイプ変位モータ47からの回転力を基準軸線方向の直進力に変換して可動部に伝達する伝達部(図示せず)とを有する。たとえば補充パイプ駆動手段56は、ツール変位駆動手段25と同一の構成を有する。
【0037】
保持パイプ駆動手段56の可動部には、基準軸線L1に沿って延びる補充パイプ45が固定されている。また補充パイプ駆動手段56の支持部46は、基台28に固定される。パイプ変位モータ47を回転させることによって、可動部とともに補充パイプ45を基台28に対して基準軸線L1沿う方向に変位駆動することができる。
【0038】
補充パイプ45は、両端に開口が形成される円筒状であり、ツールピン21を複数収容可能に形成される。補充パイプ45内に収容される複数のツールピン21は、基準軸線L1に沿って一列に並ぶ。また補充パイプ45は、その下方側の開口が2つの保持用棒43,44に臨んで配置される。
【0039】
基台28は、上述するようにツール変位駆動手段25の支持部36、受け台駆動手段32の支持部40、保持手段26の本体部42および補充パイプ駆動手段56の支持部46が固定される。また基台28は、ロボットアーム29の先端部29aに連結される。基台28は、ロボットアーム29によって変位駆動され、接合が行われる被接合物の接合位置に移動する。基台28が移動すると、基台28に固定される各手段もまた基台28と一体的に移動し、摩擦撹拌接合装置が移動する。
【0040】
図2は、ツール装着台23とツールピン21とを拡大して示す斜視図であり、図3は、ツールピン21を装着した状態のツール装着台23を示す断面図である。
【0041】
ツール装着台23の受け台30側となる先端部33には、ツールピン21が部分的に嵌合する嵌合部48が形成される。本実施の形態では、嵌合部48には、凹所49が形成される。凹所49は、先端部33の端面53から没入し、基準軸線L1と同軸に形成される。
【0042】
ツールピン21は、部分的に嵌合部48に嵌合してツール装着台23に装着される。装着されるツールピン21とツール装着台23とは、互いの軸線が同軸となるように形成される。ツール装着台23に装着されたツールピン21は、ツール装着台23に対して相対的に基準軸線L1まわりに回転することが阻止され、ツール装着台23とともに回転する。またツール装着台23に装着されたツールピン21は、基準軸線L1に沿う方向に変位自在に形成される。ツール装着台23が基準軸線L1に沿ってツールピン21から離反する方向に移動することによって、ツールピン21とツール装着台23との装着が解除される。
【0043】
ツールピン21は、たとえば略コマ状に形成され、短円柱状に形成される円柱部50と、円柱部50の軸線方向一方側に連なり、ピン状に形成されてツール装着台23の凹所49に嵌合する突部51と、円柱部50の軸線方向他方側に連なり、円錐状に形成される円錐部52とを有する。円柱部50の軸線方向一方側端面54は、円柱部50の軸線に垂直に形成され、突部51は、円柱部50の軸線に沿って突出する。また円柱部50の他方側端部には円錐部52の底面が連なり、円柱部50の直径と円錐部52の底面の直径とは、同じ大きさに形成される。また円錐部52の頂点52aは、円柱部50の軸線上に形成される。
【0044】
ツールピン21の突部51が、ツール装着台23に嵌合した状態で、ツール装着台23の先端部33の端面53と、ツールピン21の円柱部50の軸線方向一方側端面54とが互いに当接する。またツール装着台23の先端部33の端面53と、ツールピン21の円柱部50の軸線方向一方側端面54とは、装着状態において、中心が同軸の円形に形成される。
【0045】
またツール装着台23の先端部33の端面53の外径が、ツールピン21の円柱部50の一方側端面54の外径よりも大きく形成される。ツールピン装着状態においてツール装着台23の先端部33の端面53が露出する部分は、ツールピン21の軸線に対して垂直であり、被接合物に当接するショルダー面55となる。
【0046】
本発明の実施の形態では、図1に示すように基準軸線L1は、鉛直方向に略平行に延びる。したがってツール装着台23は、上下方向A1,A2に変位駆動し、ツール装着台23の下端部に嵌合部48が形成される。また補充パイプ45は、上下方向に延び、補充パイプ45の下方に2つの保持用棒43,44が配置される。
【0047】
図4は、摩擦撹拌接合装置20の電気的構成を示すブロック図である。摩擦撹拌接合装置20は、ツール回転駆動手段24、ツール変位駆動手段25、受け台駆動手段32および補充パイプ駆動手段56を制御する制御手段57をさらに有する。
【0048】
制御手段57は、ロボットアーム29を駆動するロボットアーム駆動手段58から信号を受け取り、摩擦撹拌接合装置の移動位置を知る。また制御手段57は、ツール回転駆動手段24にツール装着台23の回転駆動および回転停止を示す信号を与える。また制御手段57は、ツール変位駆動手段25にツール装着台23の変位駆動および変位停止を示す信号を与える。また制御手段57は、受け台駆動手段32に受け台形成部30の変位駆動および変位停止を示す信号を与える。また制御手段57は、補充パイプ駆動手段56に補充パイプの変位駆動および変位停止を示す信号を与える。
【0049】
また制御手段57は、ツール回転駆動手段24、ツール変位駆動手段25および受け台変位駆動手段32から、それぞれ各モータ35,37,41に流される電流値が与えられ、それぞれの電流値に基づいて各モータ35,37,41の負荷トルクを検出してもよい。
【0050】
図5は、ツールピン21を保持位置に保持する保持手段26を簡略化して示す図である。保持手段26に供給されるツールピン21は、その円錐部52が、2つの保持用棒43,44の間に嵌り込む。2つの保持用棒43,44が先端部43a,44aに向かうにつれて下方A1に傾斜して延びるので、2つの保持用棒43,44に嵌り込んだツールピン21は、自重によって下方A1に向かって移動する。また、ツールピン21を保持用棒43,44の先端部43a,44aに移動させる移動手段を備えてもよい。たとえば保持手段26の本体部42から空気が噴出する空気供給手段を有してもよい。空気供給手段によって本体部42から空気をツールピン21に噴きつけて、ツールピン21を移動させる。またたとえば保持用棒43,44の先端部43a,44a付近に空気を吸引する空気吸引手段を有してもよい。空気吸引手段によってツールピン21を吸引して移動させる。
【0051】
一方の保持用棒44の先端部44aが、他方の保持用棒43に向かって屈曲するので、2つの保持用棒43,44に沿って移動するツールピン21は、保持用棒43,44の先端部43a,44aで移動が阻止される。言換えるとツールピン21は、各保持用棒43,44の先端部43a,44aで保持される。保持棒43,44によって保持されるツールピン21は、ツール装着台23と受け台30との間であって、ツールピン21の軸線が基準軸線L1と一致する状態となる保持位置で保持される。このようにツールピン21を保持位置で保持するように保持用棒43,44の形状が決定される。
【0052】
補充パイプ45の下方側開口は、各保持用棒43,44に臨んで配置される。補充パイプ45に収容され、上下方向A1,A2方向に並ぶツールピン21のうち最も下側のツールピン21は、各保持用棒43,44に嵌り込んで、鉛直下向きに移動することが阻止される。また補充パイプ45の内周面に当接して、各保持用棒43,44に沿って移動することが阻止される。
【0053】
図6は、ツールピン21を供給する動作を説明するための図である。保持位置にあるツールピン21が消費され、ツールピン21を保持位置に供給する必要があると制御手段57が判断すると、補充パイプ駆動手段56に補充パイプ45を上昇させる指令を与える。
【0054】
制御手段57から補充パイプ45を上昇させる指令が与えられた補充パイプ駆動手段56は、補充パイプ45を各保持用棒43,44に対して予め定める距離分だけ上昇させる。たとえば補充パイプ駆動手段56は、ツールピン21の軸線方向寸法分だけ上昇させる。
【0055】
これによって補充パイプ45に収容されて、上下方向A1,A2方向に並ぶツールピン21のうち最も下側のツールピン21は、補充パイプ45の内周面に当接した状態が解除され、各保持用棒43,44に沿って移動する。移動したツールピン21は、各保持用棒43,44の先端部43a,44aまで移動し、保持用棒43,44によって保持位置に保持される。図6において保持位置に保持されたツールピン21を2点鎖線で示す。
【0056】
制御手段57は、予め定める時間が経過すると補充パイプ45を下降させる指令を与える。制御手段57から補充パイプ45を下降させる指令が与えられた補充パイプ駆動手段56は、補充パイプ45を各保持用棒43,44に対して予め定める距離分だけ下降させる。たとえば補充パイプ駆動手段56は、1つのツールピン21の軸線方向寸法分だけ下降させる。
【0057】
補充パイプ45に収容される複数のツールピン21のうち最も下側のツールピン21が移動した後に、補充パイプ45は、収容する複数のツールピン21を内周面に当接させることができる。これによって複数のツールピン21が一度に保持用棒43,44に沿って移動することを防止する。このように摩擦撹拌接合装置20は、ツールピン21を保持手段26に供給する供給動作を行う。摩擦撹拌接合装置20が、ツールピン21が消費されるたびに供給動作を行うことによって、手動で作業者が保持位置にツールピン21を配置する必要がない。
【0058】
摩擦撹拌接合装置20は、補充パイプ45にツールピン21を収容した状態で移動し、摩擦撹拌接合時に補充パイプ45から保持位置にツールピン21を順次供給する。またツールピン21が保持位置にない状態で移動する。これによって摩擦撹拌接合装置20が、移動時に振動しても、また移動開始および移動終了時に加速しても、ツールピン21が落下することを防止することができる。
【0059】
図7は、摩擦撹拌接合装置20の動作を説明するためのタイミングチャートである。2つの被接合物22a,22bの摩擦撹拌接合にあたって、受け台30の上下方向の位置は、図7(1)に示されるとおりである。また補充パイプ45の上下方向の位置は、図7(2)に示されるとおりである。またツール装着台23の上下方向の位置は、図7(3)に示されるとおりである。またツール装着台23の回転速度は、図7(4)に示されるとおりである。また接合を行うためのツールピン21の上下方向の位置は、図7(5)に示されるとおりである。
【0060】
図8は、摩擦撹拌接合時における制御手段57の動作を説明するためのフローチャートである。また図9は、摩擦撹拌接合装置20の摩擦撹拌接合動作を説明するための図であり、図9(1)〜図9(4)に順に動作が進む。図7〜図9を参照して、摩擦撹拌接合装置20の摩擦撹拌接合動作を説明する。
【0061】
受け台30が移動する時間T1以前では、ロボットアーム29によって摩擦撹拌接合装置20が被接合物22に向かって移動する。受け台30、補充パイプ45、ツール装着台23およびツールピン21は、相対的な位置関係の変化がない状態で移動する。
【0062】
このとき受け台30とツール装着台23との間の寸法は、接合すべき2つの被接合物22a,22bの厚み寸法よりも大きく設定される。またツール装着台23は、回転が停止している。またツールピン21は、補充パイプ45に複数収容されている。
【0063】
ロボットアーム29によって摩擦撹拌接合装置20が各被接合物22a,22bを接合するための予め定められた位置に移動すると、図7の時刻T1に達し、図9のステップs1に進んで摩擦撹拌接合における各動作を開始する。このときツール装着台23と受け台30と間には重ね合わされた2つの被接合物22a,22bが配置される。またツールピン21は、保持位置に保持されていない。
【0064】
ステップs1において、制御手段57が受け台駆動手段32に指令を与える。図7の時刻T1で、制御手段57から指令を与えられた受け台駆動手段32は、被接合物22a,22bの厚み方向寸法に基づいて、受け台形成部31を上方向に変位駆動する。受け台30の上側端面が下側の被接合物22bの下側端面に当接すると図7の時刻T2に達し、ステップs2に進む。たとえば制御手段57は、受け台変位モータ41の負荷トルクを検出することによって、受け台30が下側の被接合物22bの下側端面に当接したことを判断する。
【0065】
ステップs2において、制御手段57が補充パイプ駆動手段56に指令を与える。図7の時刻T2で、制御手段57から指令を与えられた補充パイプ駆動手段56は、補充パイプ45を上方向A2に変位駆動する。これによって補充パイプ45が収容する複数のツールピン21のうち最も下側のツールピン21が、保持位置に移動する。また補充パイプ駆動手段56は、1つのツールピン21を保持位置に移動させると、補充パイプ45を下方向A1に変位移動し、複数のツールピン21が同時に保持位置に向かって移動しないようにする。1つのツールピン21が保持位置に移動すると図7の時刻T3に達し、ステップs3に進む。
【0066】
ステップs3において、制御手段57が、ツール回転駆動手段24およびツール変位駆動手段25に指令を与える。図7の時刻T3で、制御手段57から指令を与えられたツール回転駆動手段24は、ツール装着台23を回転させる。また制御手段57から指令を与えられたツール変位駆動手段25は、ツール装着台23を下方に移動させる。
【0067】
このときツール装着台23は、被接合物22a,22bに摩擦熱を生じさせるための回転速度R1に比べて小さい回転速度R2で回転する。またツール装着台23は、被接合物22a,22bに摩擦熱を生じさせるための加圧力に比べて小さい加圧力が与えられる。
【0068】
図9(1)に示すように、ツール装着台23を回転させながら下降させることによって、図9(2)に示すように、図7の時刻T4に達して、ツール装着台23の凹所49に、ツールピン21の突部51が嵌合する。ツール装着台23が小さい回転速度および加圧力に設定されることによって、嵌合不良を生じることなく確実にツール装着台23の凹所49にツールピン21の突部51を嵌合させることができる。ツール装着台23と凹所49とが嵌合することによって、ツール装着台23にツールピン21が装着され、ステップs4に進む。
【0069】
ステップs4において、制御手段57が、ツール回転駆動手段24およびツール変位駆動手段25に指令を与える。図7の時刻T4で、制御手段57から指令を与えられたツール回転駆動手段24は、図7の時刻T4より前に比べて、ツール装着台23を高速回転させる。また図7の時刻T4で、制御手段57から指令を与えられたツール変位駆動手段25は、図7の時刻T4より前に比べて、ツール装着台23の加圧力を大きくして、ツール装着台23を下方に移動させる。
【0070】
装着されたツールピン21とともにツール装着台23を回転させながら下降させることによって、ツールピン21と被接合物22a,22bとの間で摩擦熱を生じさせる。図9(3)に示すように、摩擦熱によって被接合物22a,22bを軟化させ、ツールピン21を被接合物221,22bに埋没して下方A1に変位させる。ツール装着台23は、下降してツールピン21を保持する保持用棒43,44を基準軸線L1に対して垂直な方向に押し拡げ、ツール装着台23の外周面に当接させる。
【0071】
ツールピン21とともにツール装着台23が下降して、図7の時刻T5に達すると、ツール装着台23のショルダー面55が被接合物22aに接触し、ステップs5に進む。制御手段57は、ツール回転駆動手段24またはツール変位駆動手段25の負荷トルクを検出することによってショルダー面55が被接合物22aに当接したかを判断する。
【0072】
ステップs5において、制御手段57が、ツール変位駆動手段25に指令を与える。図7の時刻T5で、制御手段57から指令を与えられたツール変位駆動手段25は、図7の時刻T5より前に比べて、ツール装着台23の下降速度を低下する。たとえばツール装着台23に与える加圧力を小さくする。ショルダー面55が被接合物22に当接することによって、より確実に被接合物22を軟化し、ツールピン21の周囲の被接合物22を流動して、流動する被接合物を撹拌して混ぜ合わせる。図7の時刻T6に達すると、流動する被接合物22の撹拌が十分に行われ、ステップs6に進む。
【0073】
ステップs6では、制御手段57が、ツール回転駆動手段24、ツール変位駆動手段25および受け台駆動手段56に指令を与える。図7の時刻T6で、制御手段57から指令を与えられたツール回転駆動手段24は、図9(4)に示すように、ツール装着台23の回転を停止する。また制御手段57から指令を与えられたツール変位駆動手段25は、ツール装着台23の回転停止後、ツール装着台23を上昇駆動する。ツール装着台23が上昇すると、ツールピン21との装着状態が解除され、ツールピン21は、ツール装着台23から離脱する。したがってツールピン21の上下方向の位置は変化せず、ツール装着台23のみが上方A2に移動する。また受け台駆動手段56は、受け台形成部31を下方に駆動する。図7の時刻T7に達すると、ツール装着台23および受け台30は、基台28に対する初期位置に移動し、ステップs7に進み、摩擦撹拌動作を終了する。繰り返し摩擦撹拌接合が行われる場合には、ロボットアームによって別の接合位置に移動し、再びステップs1〜s6が繰り返される。制御手段57は、時刻T1〜T7を計時することによって各ステップs1〜s6を順に移行してもよく、また接合状態を検出するセンサによって各ステップs1〜s6を順に移行してもよい。
【0074】
図10は、摩擦撹拌接合装置20によって2つの被接合物22a,22bが接合された接合体22を示す断面図である。ツールピン21が回転接触することによって、重ねられた2つの被接合物22a,22bがそれぞれ部分的に流動化して、流動化した部分が撹拌される。流動化したそれぞれの部分は、互いに混ぜ合わされて2つの被接合物22a,22bを接合する接合領域22cが形成される。接合領域22cが固まることによって2つの被接合物22a,22bが接合された接合体22が形成される。
【0075】
ツールピン21は、2つの被接合物22a,22bに埋没することによって、流動化した被接合物22a,22bを押し退け、被接合物22a,22bにツールピン21が嵌り込む空間となる接合孔90を形成する。接合体22は、埋没したツールピン21を含んで固まる。したがって摩擦撹拌接合装置20は、2つの被接合物22a,22bを接合するとともに、ツールピン21によって接合孔90を塞ぐことができる。
【0076】
このように接合体22にツールピン21が埋没して固着するので、接合体22の接合部分における、ツールピン挿入側の面92からツールピン挿入側と反対側の面93までの最小厚み寸法D2は、2つの被接合物22a,22bの厚み寸法を足し合わせた厚み寸法D3とほぼ同じとなる。また厚み方向とは、ツールピン21が接合時に挿入した方向である。
【0077】
図11は、2つの被接合物122a,122bを部分的に流動させた状態からツールピン21を離脱して、各被接合物122a,122bが接合された比較例の接合体122を示す断面図である。ツールピン21が流動化した状態の被接合物122a,122bから離脱することによって、ツールピン21が嵌り込んだ空間となる接合孔90が塞がれることなく形成される。これによってツールピン挿入側の面192からツールピン挿入側と反対側の面193までの最小厚み寸法D4は、2つの被接合物122a,122bを足し合わせた厚み寸法D5よりも小さくなる。また各被接合物122a,122bの接合領域122cの厚み寸法D10が本発明によって接合された場合の接合領域の厚み寸法に比べて薄くなる。
【0078】
このように本発明の摩擦撹拌接合装置20によって接合された接合体22は、一方の被接合物22aと他方の被接合物22bとを互いに反対方向に引張るせん断力F1が働いた場合、ツールピン21が2つの被接合物22a,22bの両方に埋没するので、せん断力F1が働く方向に2つの被接合物22a,22bがずれることを防止できる。これによって接合強度を向上することができる。
【0079】
また本発明によって接合される接合体22は、接合孔90をツールピン21によって埋めて塞ぐことができる。接合体22のツールピン挿入側の面92とツールピン挿入側と反対側の面93との間の最小厚み寸法D3は、残余の部分とほぼ同じにすることができる。これによって接合体22の接合部分に応力が集中することを防ぐことができ、接合体22の強度を向上することができる。また本発明に示すようにツールピン21が埋設される接合体22は、ツールピン21を接合体22から離脱する場合に比べて接合領域の厚みを大きくすることができ、接合強度を向上することができる。
【0080】
以上のように本発明の摩擦撹拌接合装置20に従えば、ツールピン21を複数の被接合物22a,22bに埋没した状態で、ツールピン21を各被接合物22a,22bに固着する。これによって接合体22に形成される接合孔90をツールピン21によって塞ぐことができる。ツールピン21によって接合体22に形成される接合孔90を塞ぐことによって接合体22の接合強度を向上することができる。また接合孔90を塞ぐことによって、接合体22の気密性を向上することができる。
【0081】
また接合体22に形成される接合孔90を埋めるための工程を別途行う必要がないので、製造時における工程数を低減することができ、製造コストを低減することができる。またツールピン21ごとに1つの部分が接合されるので摩耗したツールピン21によって摩擦撹拌接合が行われることがない。これによって摩擦撹拌接合を均一に行うことができ、接合不良を防止することができる。またツールピン21は、摩耗による影響を考慮することがないので、柔らかい材料によって実現することができる。ツールピン21は、被接合物と同じ材料であっても異なる材料であってもよい。たとえば被接合物22a,22bがアルミ合金からなる場合、ツールピン21自体もアルミ合金を用いることによって、接合時にツールピン21自体が部分的に流動化する。これによって接合領域22cをふやすことができ、接合体22の接合強度をさらに向上することができる。また被接合物22a,22bよりも硬い材質からツールピン21を構成することによっても強度を向上することができる。
【0082】
またツール装着台23とツールピン21とを嵌合することによってツールピン21をツール装着台23に装着し、ツール装着台23とツールピン21との嵌合を解除することによってツールピン21をツール装着台23から離脱する。これによってツール装着台23をツール変位駆動手段25によって変位駆動するだけで、ツールピン21の装着および装着解除機構を達成することができる。簡単な構成によってツールピン21の装着および装着解除を実現し、摩擦撹拌接合装置20を安価に製造することができる。また構成が簡単なので故障が少なくメンテナンスを容易にすることができる。
【0083】
また保持手段26によってツールピン21が保持位置に保持された状態で、ツール装着台23が被接合物22a,22bに向かって変位駆動することによって、ツール装着台23にツールピン21を装着させることができる。これによってツールピン21をずれなく確実にツール装着台23に装着することができるとともに手動でツールピン21をツール装着台23に装着する必要がなく利便性を向上することができる。
【0084】
たとえば摩擦撹拌接合装置20は、重ね合わされた複数の被接合物22a,22bに対して複数の接合位置に順次移動して接合する。上述するようにツールピン21を保持位置に保持することができるので、作業者がツール装着台23に近づく必要がなく、安全に作業を行うことができる。また補充パイプ45によって複数のツールピン21を保持手段26に順次供給することによって、連続して摩擦撹拌接合を行うことができる。また作業者が保持手段26に近づく必要がなく、安全に作業を行うことができる。このように手動ではツールピン21を供給および供給することができない位置に摩擦撹拌接合装置20が移動しても、良好にツールピン21を保持手段26に供給することができ、利便性を向上することができる。
【0085】
またツール装着台23は、ショルダー面55が形成される。ショルダー面55が被接合物22a,22bに回転接触することによって、ツールピン21近傍の被接合物22a,22bをより確実に加熱することができ、被接合物22a,22bの流動化を促進させることができる。またツールピン21は、軸線方向一端部が円錐形状に形成されるので、被接合物22a,22bに埋没しやすく、埋没するのにかかる時間を短縮することができる。また円錐部の頂点52aが基準軸線状に配置されるので、接合位置がずれることを防止することができる。
【0086】
またツールピン21は、図9(1)に示すように上側の被接合物22aの表面に先端が当接した状態で保持される。ツール装着台23を被接合物22a,22bに向かう方向に変位駆動した場合に、ツール装着台23とツールピン21とが離脱することなく、確実にツールピン21を被接合物22a,22bに埋没させることができる。
【0087】
図12は、他の実施例として、図2に示すツールピン21とは異なる他のツールピン121が装着された状態のツール装着台23を示す図である。また図13は、他のツールピン121が装着されたときの接合動作を簡略化して示す断面図である。
【0088】
摩擦撹拌接合装置20は、図12に示す他のツールピン121が装着されてもよい。ツールピン121は、図2に示すツールピン21に対して、円柱部150および円錐部152の形状が異なる。円柱部150外径D10は、ツール装着台23の先端部端面53の外径D11とほぼ同じ形状に形成される。またツールピン121のその他の形状については、図2に示すツールピン21と同様の形状を示す。ツールピン121が装着状態において、ツール装着台23は、ツールピン121の外周面180とツール装着台23の外周面181とが滑らかに連なる。
【0089】
2つの保持用棒43,44は、ツールピン121の円錐部152の外周面182に当接してツールピン121を保持する。摩擦撹拌接合時において、ツールピン21が被接合物22aへ埋没するにつれて、各保持用棒43,44は、互いの間隔が押し拡げられて変形する。ツールピン121が埋没するにつれて、円錐部の外周面182に当接していた保持用棒43,44は、ツールピン121の円柱部150の外周面180に当接し、次にツール装着台23の外周面181に当接する。
【0090】
このとき円柱部150の外周面180とツール装着台23の外周面181とが滑らかに連なるので、保持用棒43,44は、ツール装着台23の端面53に引っ掛かることなく互いに離反する方向に円滑に拡がる。これによって保持用棒43,44が摩擦撹拌接合動作を阻害することを防止することができる。
【0091】
また本実施の形態では、ツール装着台23の外周面181とツールピン121の外周面180とを滑らかに形成するためにツールピン121の形状を変更したが、ツール装着台23の形状を変更してもよい。また図3に示すショルダー面55を、半径方向外方に向かうにつれて装着されるツールピン21から離反する方向に傾斜させてもよい。このようにツール装着台23の形状を変更することによっても、保持用棒43,44が摩擦撹拌接合動作を阻害することを防止することができる。
【0092】
図14は、本発明の他の実施の形態であるツール装着台223とツールピン221とを示す斜視図であり、図15は、ツール装着台223とツールピン221とを示す断面図である。図1に示す摩擦撹拌接合装置20は、図1に示すツール装着台23に換えて図14および図15に示すツール装着台223を有してもよい。
【0093】
ツール装着台223は、ツールピン221が部分的に嵌合する嵌合部248が形成される。嵌合部248には、突部249が形成される。突部249は、ツール装着台223の受け台30側となる先端部233の端面253から突出し、基準軸線L1と同軸に形成される。突部249は、たとえばピン状に形成される。
【0094】
ツールピン221は、軸線方向一方側にツール装着台223の突部249に嵌合する凹所251が形成される短円柱状の円柱部250と、円柱部250の軸線方向他方側に連なり、円錐状に形成される円錐部252とを有する。円柱部250の軸線方向一方側端面254は、円柱部250の軸線に垂直に形成される。凹所251は、円柱部150の軸線に沿って没入する。円柱部250の直径と円錐部252の底面の直径とは、同じ大きさに形成される。また円錐部252の頂点252aは、円柱部250の軸線上に位置する。
【0095】
ツール装着台223には、ツールピン221の軸線に対して垂直であり、被接合物122に当接するショルダー面255が形成される。摩擦撹拌接合装置20は、図1に示すツール装着台23に代えて図14および図15に示すツール装着台223を有してもよく、図14および図15に示すツールピン221を嵌合および嵌合解除することによってツールピン221を装着および装着解除することができる。
【0096】
以上のようにツール装着台223に突部249が形成され、ツールピン221に凹所251が形成される場合であっても、図1に示す摩擦撹拌接合装置20と同様の効果を得ることができる。さらに接合部分には、ツールピン221から突出する突起がなく、2つの被接合物22a,22bが接合された接合体22の表面を滑らかに形成することができる。
【0097】
図16は、ツールピン221を示す平面図である。ツールピン221とツール装着台223とが嵌合する嵌合部分の形状は、ツール装着台223に装着されたツールピン221がツール装着台223に対してまわり止めされる形状であればよい。
【0098】
たとえば図16(1)に示すようにツールピン221aの凹所251aの形状が軸線を中心とする四角柱形状に形成され、ツールピン221aの凹所251aに嵌合するツール装着台223の突部249の形状が、凹所251aに対応する四角柱形状に形成されてもよい。
【0099】
また図15(2)に示すように、ツールピン221bの凹所251bの形状が軸線を中心とする多角柱形状、たとえば星形柱状に形成され、ツールピン221bの凹所251bに嵌合するツール装着台223の突部249の形状が、凹所251bに対応する多角柱形状、たとえば星形柱状に形成されてもよい。
【0100】
また図15(3)に示すように、ツールピン221cの凹所251cの形状が軸線を中心とする曲線で囲まれる形状の柱形状、たとえばヒトデ形状に形成され、ツールピン221bの凹所251cに嵌合するツール装着台223の突部249の形状が、凹所251cに対応する形状に形成されてもよい。
【0101】
またツールピン221の凹所251およびツール装着台223の突部251は、さらに他の形状であってもよく、まわり止めして互いに嵌合する形状であればどのような形状であってもよい。また図2に示すようにツールピン21に突部51が形成され、ツール装着台23に凹所49が形成される場合も同様である。すなわちツールピン21の突部51およびツール装着台23の凹所51は、まわり止めして互いに嵌合する形状であればどのような形状であってもよい。
【0102】
以上のような形状にツールピン21,221およびツール装着台23,223が形成されることによって、ツールピン21,221をツール装着台23,223に対してまわり止めすることができ、ツールピン21,221をツール装着台23,223とともに確実に回転させることができる。これによって回転接触時にツールピン21,221の空回りを防止して、摩擦撹拌接合を良好に行うことができる。
【0103】
また上述する摩擦撹拌接合装置20の構成は、本発明の例示に過ぎず発明の範囲内において構成を変更することができる。本発明の実施の形態では、ツールピン21,221をツール装着台23,223に嵌合および嵌合解除することによって、ツールピン21,221を装着および装着解除したが、ツールピン21,221を被接合物22a,22bに埋没した状態でツールピン21,221との装着状態を解除する構成であれば他の構成であってもよい。
【0104】
たとえばツール装着台23,223がツールピン21,221を把持し、ツールピン21,221が被接合物221,22bに埋没した状態で把持状態を解除する機構であってもよい。また保持手段26および供給手段27も他の構成に変更してもよい。ツールピン21の形状についても本実施例に限定されない。
【0105】
また基準軸線L1が鉛直方向に延びるとしたが、ツールピン21,221を自重に抗して装着、装着解除、保持および供給する構成にすることによって、基準軸線L1を鉛直方向に交差する方向に延びてもよい。これによって鉛直方向に交差する方向に重なる被接合物22a,22bを互いに接合することができる。
【0106】
また本発明は、ツールピン21を回転させながら被接合物22a,22bに挿入し、被接合物22a,22bを軟化させて流動させる撹拌工程と、ツールピン21が被接合物22a,22bに埋没される状態で、ツールピン21の回転を停止し、ツールピン21を被接合物22a,22bに固着させる埋没工程とを有する摩擦撹拌接合方法も含み、摩擦撹拌接合動作について一部を手動で行ってもよい。
【0107】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、被接合物に埋没される状態で接合ツールを離脱することによって、形成される接合孔を埋めて複数の被接合物を接合することができる。接合孔が埋められることによって被接合物の強度を向上することができる。また被接合物の表面を滑らかに形成することができ、美観を向上することができる。さらに1つの接合ツールによって繰り返し接合が行なわれることがないので、接合ツールの摩耗を考慮する必要がなく、接合ツールの摩耗による接合不良をなくすことができる。
【0108】
また請求項2記載の本発明によれば、ツール装着台を軸線方向に変位させることによって、接合ツールの装着および離脱を実現することができる。これによってツール装着台に接合ツールの装着および離脱のための複雑な機構を構成する必要がない。すなわち簡単な構成によって接合ツールをツール装着台に装着および装着解除させることができる。これによって安価にツール装着台を実現することができるとともに、故障が少なくメンテナンスの容易なツール装着台を実現することができる。
【0109】
請求項3記載の本発明によれば、保持手段によって接合ツールを保持位置に保持することによって、接合ツールをずれなく確実にツール装着台に装着することができる。これによって手動で保持位置に接合ツールを配置させる必要がなく利便性を向上することができる。たとえば手動では接合ツールを保持することができない位置に摩擦撹拌接合装置が移動しても、良好に接合することができる。また作業者がツール装着台に近づく必要がなく、安全に作業を行うことができる。
【0110】
またツール装着台が接合動作のために被接合物に近接および離反する動作によって、接合ツールの装着および装着解除することができるので、接合ツールの装着および装着解除を別途制御する必要がない。
【0111】
また請求項4記載の本発明によれば、供給手段によって接合ツールを保持手段に供給することによって、保持手段に接合ツールを手動で供給することなくさらに利便性を向上することができる。たとえば手動では接合ツールを供給することができない位置に摩擦撹拌接合装置が移動しても、良好に接合ツールを保持手段に供給することができる。また作業者が保持手段に近づく必要がなく、安全に作業を行うことができる。
【0112】
請求項5記載の本発明によれば、撹拌工程後に埋没工程が行われることによって、撹拌工程時に形成される接合孔を埋めて複数の被接合物を接合することができる。これによって接合される接合体の強度を向上することができ、接合体を用いて製造される製品の強度を向上することができる。また別途接合孔を埋める工程を必要としないので、工程数を減らすことができ製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である摩擦撹拌接合装置20を示す斜視図である。
【図2】ツール装着台23とツールピン21とを拡大して示す斜視図である。
【図3】ツールピン21を装着した状態のツール装着台23を示す断面図である。
【図4】摩擦撹拌接合装置20の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】ツールピン21を保持位置に保持する保持手段26を簡略化して示す図である。
【図6】ツールピン21を供給する動作を説明するための図である。
【図7】摩擦撹拌接合装置20の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図8】摩擦撹拌接合時における制御手段57の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】図9は、摩擦撹拌接合装置20の摩擦撹拌接合動作を説明するための図である。
【図10】摩擦撹拌接合装置20によって2つの被接合物22a,22bが接合された接合体22を示す断面図である。
【図11】2つの被接合物122a,122bを部分的に流動させた状態からツールピン21を離脱して、各被接合物122a,122bが接合された比較例の接合体122を示す断面図である。
【図12】他のツールピン121が装着された状態のツール装着台23を示す図である。
【図13】他のツールピン121が装着されたときの摩擦撹拌接合を簡略化して示す断面図である。
【図14】本発明の他の実施の形態であるツール装着台223とツールピン221とを示す斜視図である。
【図15】ツール装着台223とツールピン221とを示す断面図である。
【図16】ツールピン21,221を示す平面図である。
【図17】従来の技術の摩擦撹拌接合装置1を示す図である。
【図18】接合された2つの被接合物8a,8bを拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
20 摩擦撹拌接合装置
21,121,221 ツールピン
22 被接合物
23,223 ツール装着台
24 ツール回転駆動手段
25 ツール変位駆動手段
26 保持手段
27 供給手段
28 基台
29 ロボットアーム
30 受け台
31 受け台形成部
32 受け台駆動手段
48 嵌合部
49 凹所
50 円柱部
51 突部
52 円錐部
55 ショルダー面
56 補充パイプ駆動手段
L1 軸線

Claims (5)

  1. 複数の被接合物を接合する摩擦撹拌接合装置であって、
    予め定める基準軸線まわりに回転自在にかつ基準軸線に沿って変位自在に設けられ、接合ツールが着脱自在に装着され、接合ツールが被接合物に埋没される状態で、接合ツールを離脱するツール装着台と、
    ツール装着台を基準軸線まわりに回転駆動するツール回転駆動手段と、
    ツール装着台を基準軸線に沿って変位駆動するツール変位駆動手段とを含むことを特徴とする摩擦撹拌接合装置。
  2. 前記ツール装着台には、接合ツールが部分的に嵌合する嵌合部が形成され、この嵌合部は、接合ツールをツール装着台の軸線方向に変位させることによって、嵌合および嵌合解除自在に形成され、接合ツールが嵌合されることによってツール装着台に装着され、接合ツールが嵌合解除されることによってツール装着台から離脱されることを特徴とする請求項1記載の摩擦撹拌接合装置。
  3. ツール装着台と被接合物との間の保持位置に、接合ツールを、その軸線が基準軸線と一致する状態で保持する保持手段をさらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の摩擦撹拌接合装置。
  4. 接合ツールを保持位置に供給する供給手段をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の摩擦撹拌接合装置。
  5. 複数の被接合物を接合する摩擦撹拌接合方法であって、
    接合ツールを回転させながら被接合物に挿入し、被接合物を軟化させて流動させる撹拌工程と、
    接合ツールが被接合物に埋没される状態で、接合ツールの回転を停止し、接合ツールを被接合物に固着させる埋没工程とを含むことを特徴とする摩擦撹拌接合方法。
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