JP2004105875A - バグフィルター集塵機の点検装置 - Google Patents
バグフィルター集塵機の点検装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004105875A JP2004105875A JP2002273159A JP2002273159A JP2004105875A JP 2004105875 A JP2004105875 A JP 2004105875A JP 2002273159 A JP2002273159 A JP 2002273159A JP 2002273159 A JP2002273159 A JP 2002273159A JP 2004105875 A JP2004105875 A JP 2004105875A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- filter cloth
- dust collector
- ccd camera
- bag filter
- filter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
Abstract
【課題】人手による点検作業をなくすことができ、しかも確実にバグフィルター集塵機内のろ布の点検を行うことのできるバグフィルター集塵機の点検装置を提供する。
【解決手段】バグフィルター集塵機の内部に、2本のレールを互いに対向するように取り付け、それらのレール間に第1の駆動機構が設けられた梁材を架設する。この梁材に第2の駆動機構が設けられた台車を設け、台車に、旋回機構およびCCDカメラが取り付けられた昇降機構を固定する。
【選択図】 図2
【解決手段】バグフィルター集塵機の内部に、2本のレールを互いに対向するように取り付け、それらのレール間に第1の駆動機構が設けられた梁材を架設する。この梁材に第2の駆動機構が設けられた台車を設け、台車に、旋回機構およびCCDカメラが取り付けられた昇降機構を固定する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物焼却炉等にて発生する排ガスを集塵し清浄化するバグフィルター集塵機の点検装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、廃棄物焼却炉等より排出される排ガスを集塵する際には、電気集塵機やバグフィルター集塵機が用いられてきた。しかし、近年ダイオキシン類が再合成される指摘によって電気集塵機が敬遠されてからは、バグフィルター集塵機が多用されるようになっている。
【0003】
前記バグフィルター集塵機は、その内部に布製、またはガラス繊維製、またはPTFE製のろ布が複数個配列されて構成されており、焼却炉等の下流側に配置されている。このようなバグフィルター集塵機は、その下部から上流側の焼却炉等から発生する排ガスを内部に導入し、この排ガスをバグフィルター集塵機の内部に配列されたろ布によって除塵し清浄化した後、バグフィルター集塵機の上部より系外に排出するようにされている。
【0004】
ところで、前記ろ布が損傷した場合には、焼却炉等より発生するダストを含む排ガスが清浄化されないまま系外に排出され、大気汚染の原因となる。そこで、定期的にバグフィルター集塵機の点検を行い、内部に配されるろ布の状態を確認する必要がある。
【0005】
前記ろ布の点検を行うには、バグフィルター集塵機の運転を一旦停止し、一定時間放置して人間が耐えられる程度の温度に冷却させた後、点検者がバグフィルター集塵機内に入って目視によってその異常の有無を確認するようにされている。この場合、ガス出口側のクリーン室側からでは、ろ布の内面の点検が出来ないことから、通常、バグフィルター集塵機の下部から点検者が内部に入ってろ布の表面の状態を目視確認する方法が採られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の点検方法によれば、ろ布の表面に蓄積されるダストによって、ろ布の損傷が視覚的に遮蔽されてしまうため、損傷したろ布を発見することが極めて困難であり、また未処理の排ガスが残留しているため、ダスト、あるいは排ガスに含まれるダイオキシン類による悪影響を避けるために、点検者は保護具を装着して点検作業を行う必要があり、その作業そのものが困難であるという問題点がある。
【0007】
また、前記バグフィルター集塵機を過度に冷却した場合、除塵の際に用いられる消石灰が粘液状となり、運転再開への支障となるため、集塵機の温度を高温に保つ必要があることから、内部で作業をする点検者に対して過度の負担を強いるという問題点もある。
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、人手による点検作業をなくすことができ、しかも確実にバグフィルター集塵機内のろ布の点検を行うことのできるバグフィルター集塵機の点検装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前記目的を達成するために、本発明によるバグフィルター集塵機の点検装置は、
ろ布を内部に配し、そのろ布の外表面から内表面に向けてダストを含む排ガスを通過させて、そのダストをろ過し分離するように構成されたバグフィルター集塵機を点検するバグフィルター集塵機の点検装置であって、
a)前記ろ布の内表面の状態を監視する監視手段と、
b)前記監視手段を前記ろ布の上面に沿って水平方向に移動させる水平移動機構と、
c)前記監視手段を前記ろ布の内表面に沿うように昇降させる昇降機構と、
d)前記監視手段を前記ろ布の内表面に沿うように旋回させる旋回機構
を備えることを特徴とするものである。
【0010】
本発明においては、例えばCCDカメラ等の監視手段を、水平移動機構を用いて、所定のろ布の上面に沿って平行移動させ、所定のろ布の上方にセットし、昇降機構を用いてそのろ布の内表面に沿って下降させる。この後、前記監視手段による前記ろ布の内表面の監視を行いながら、前記昇降機構による下降(もしくは上昇)と、旋回機構による旋回を繰り返し行うことによってろ布の内表面の点検が行われる。
【0011】
本発明によれば、高温で、ダストやダイオキシン類等の有害物質が充満した、極めて劣悪な環境であるバグフィルター集塵機の内部に点検者が入って作業を行うことなく、バグフィルター集塵機の内部に配されるろ布の状態の監視を自動的に行うことができ、しかも、ろ布の内表面全領域を洩れなく監視することができる。そのため、損傷したろ布を確実に発見することができ、必要に応じて速やかに新たなろ布に交換することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明によるバグフィルター集塵機の点検装置の具体的な実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0013】
図1に、本発明による点検装置1が取り付けられるバグフィルター集塵機2の概略説明図が、図2に点検装置1および、その点検装置1が取り付けられたバグフィルター集塵機2の概略説明図がそれぞれ示されている。
【0014】
本実施形態において、バグフィルター集塵機2は、図1に示されるように、上部に脱着可能にされた蓋体3を有し、下部にホッパ4を有するケーシング5を備えている。このケーシング5の内部空間にはチューブシート6が配されており、このチューブシート6に複数個の筒型袋状のろ布7、7、7…が、その端部で支持されて吊下げられている。また、前記ケーシング5の下部側壁には、前記バグフィルター集塵機2の上流側に配置される焼却炉(図示せず)から発生するダストを含む排ガスを導入するためのガス導入口8が設けられており、前記蓋体3には、ろ布7によって清浄化された排ガスを系外に排出するためのガス導出口9が設けられている。
【0015】
前記チューブシート6の上方には、圧縮空気をろ布7に向けて噴出し、ろ布7に蓄積するダストを逆洗するためのブローチューブ10が配されており、ホッパ4の最下部には、その逆洗操作によって払い落とされたダストを回収するためのロータリーバルブ11が設けられている。なお、前記ろ布7はケーシング5の内部に縦にn段(nは1以上の整数)横にm列(mは1以上の整数)の格子状に配列されている(本実施形態においては、縦に10段、横に4列の格子状にろ布7が配列された場合について説明する)。
【0016】
このように構成されるバグフィルター集塵機2においては、前記ガス導出口8から、このバグフィルター集塵機2の上流側に配置される焼却炉より発生するダストを含む排ガスが内部に導入される。バグフィルター集塵機2の内部に導入された排ガスは、前記ろ布7によってダストが除去された後、蓋体3に設けられるガス導出口9より系外に排出される。また、このような除塵によって、排ガスに含まれるダストは、前記ろ布7の外周面に蓄積するため、定期的にブローチューブ10から圧縮空気(逆洗空気)をろ布7に向かって噴出し、ろ布7に蓄積したダストを払い落とすようにされている。
【0017】
前記バグフィルター集塵機2を点検する際には、バグフィルター集塵機2から、蓋体3およびブローチューブ10が取り外され、一定時間放置して冷却された後、点検装置1が取り付けられる。
【0018】
前記バグフィルター集塵機2に取り付けられる点検装置1は、図2に示されるように、前記ろ布7が支持されるチューブシート6より上方側におけるケーシング5の左右の内壁に、互いに対向するように水平に取り付けられる2本のレール21、21と、このレール21、21間に架設されるとともに、第1の駆動機構22(図4参照)によってレール21に沿う方向に縦行(図2中紙面に直交する方向の移動)可能にされた梁材23と、この梁材23上に取り付けられるとともに第2の駆動機構24(図4参照)によって梁材23上を横行(図中左右方向)可能にされた台車25と、この台車25に固定されるとともに、その内部に配されたラック26を上下に昇降させる機能を有する昇降機構27と、前記ラック26の下部先端部に旋回機構28を介して旋回可能に取り付けられるCCDカメラ29によって構成されている。なお、このCCDカメラ29には高輝度ライトが付設されており、ろ布7のクリーン側の表面を鮮明に撮影できるようにされている。
【0019】
次に、前記昇降機構27および旋回機構28について、図3を参照しつつ説明する。
【0020】
図3には、図2における前記昇降機構27および旋回機構28の概略説明図がそれぞれ示されている。
【0021】
前記昇降機構27は、図3に示されるように、ケーシング31と、このケーシング31の外部に設けられる第1のモーター32と、前記ケーシング31の内部に配されるとともに前記第1のモーター32に回転可能に取り付けられるウォーム33と、前記ケーシング31の内部に配置されて前記ウォーム33の歯部と互いに噛み合うようにされたウォームギア34によって構成されている。また、前記ラック26は、前記昇降機構27のケーシング31を上下に貫通するように配されるとともに、前記ウォームギア33の歯部と互いに噛み合うように配されている。こうして、前記第1のモーター32の回転によって、ウォーム33、ウォームギア34を介してラック26が上下動され、このラック26の下端に設けられる旋回機構28およびCCDカメラ29が上下方向に昇降される。
【0022】
前記ラック26の下端部に取り付けられる旋回機構28は、第2のモーター41と、この第2のモーター41の回転を伝達する減速機42から構成されており、この減速機42に前記CCDカメラ29が鉛直軸周りに旋回可能に取り付けられている。なお、この減速機42にはポテンショメーター43(図4参照)が取り付けられており、CCDカメラ29の位相を検知し、その位相に応じた信号を発信するようにされている。
【0023】
一方、前記バグフィルター集塵機2の外部には、前記点検装置1の水平移動制御、前記CCDカメラ29の昇降・旋回制御および画像処理を行う制御装置51が設けられている(図4のシステム構成図参照)。
【0024】
この制御装置51は、図4に示されるように、前記梁材23に設けられる第1の駆動機構22と、台車25に設けられる第2の駆動機構24と、昇降機構27に設けられる第1のモーター32と、旋回機構28に設けられる第2のモーター41と、前記減速機42に取り付けられるポテンショメータ43および、前記CCDカメラ29に電気的に接続される制御器(コントローラ)52を有し、更にCCDカメラ29によって撮影された画像の画像処理を行う画像処理器53を備えている。また、前記制御器52には、前記ろ布7の配列パターン、ろ布7の形状、前記CCDカメラ29のろ布点検時における後述の下降幅pおよび、前記点検装置1の制御プログラム等がインプットされているとともに、前記CCDカメラ24によって撮影された画像を保存するようにされたPC54が接続されている。また、前記画像処理器53には、CRTモニターやTVモニター等の表示装置55が付設されており、前記CCDカメラ29が撮影した画像をリアルタイムに表示できるようにされている。
【0025】
次に、ろ布7の点検作業を行う過程について図5に示されるフローチャートを参照しつつ詳細に説明する。なお以下の説明において、CCDカメラ29の感知幅をb、下降幅をp、位相をθでそれぞれ表し、下方向をzで表すこととする(ろ布の最上端をz=0とする。)。また、前記CCDカメラ29と制御器52とを接続する電気ライン(図示せず)のねじれによる負荷を考慮して、このCCDカメラ29の位相の範囲を0°≦θ≦360°とし、初期位相をθ0=0°とする(図6参照)。
【0026】
S1:まず前記PC54に予めインプットされているろ布7の配列パターンと、制御プログラムに基づき、制御器(コントローラ)52にて前記梁材23に備えられる第1の駆動機構22および、台車25に備えられる第2の駆動機構24の駆動制御を行い、前記CCDカメラ29を横方向および縦方向に移動(水平移動)させ、所定のろ布7の上方にセットする。
【0027】
S2:前記昇降機構27に設けられる第1のモーター32を制御して、ラック26をz方向に下降させ、このラック26の下部先端部に旋回機構28を介して取り付けられるCCDカメラ29を、1段1列目のろ布7の最上端よりb/2だけ下方(z=b/2)にセットする。ここでbは、CCDカメラ29の感知幅であり、CCDカメラ29をz=b/2の位置にセットすることで、ろ布の最上端の状態を撮影することができる(図7(a)参照)。この状態で、CCDカメラに付設される、図示されない高輝度ライトを点灯し撮影を開始する。
【0028】
S3:前記旋回機構28に設けられる第2のモーター32を制御し前記CCDカメラ29を初期位相θ0=0°から反時計回りに旋回させる(図6矢印A参照)。この際、CCDカメラ29の位相θは、前記減速機42に設けられるポテンショメータ43によって検知され、前記制御器52に送られる。
【0029】
S4:前記CCDカメラ29の位相がθ=360°に達した際、その位相に相当する信号がポテンショメータ43から制御器52に発信される。この信号を受け取った制御器52では、前記旋回機構28の第2のモーター51を制御し、前記CCDカメラ29の旋回を停止させる。
【0030】
S5〜S6:CCDカメラ29がろ布7の最下部にあるどうかを、今現在のCCDカメラ29のz座標(今現在のz座標は、今回までの下降回数に基づき計算することができる。)と前記PC54にインプットされたろ布7の形状データとを照らし合わせてチェックする。前記CCDカメラ29がろ布7の最下部にある場合、後述のステップS11に進む。CCDカメラ29がろ布7の最下部にない場合、前記第1のモーター32を制御し、CCDカメラ29をz方向に下降幅pだけ下降させる。なお、前記下降幅pは、CCDカメラ29の感知幅bと同一かそれよりやや幅狭に設定されている。こうすることで、図7(b)に示されるように、今回撮影される撮影領域と、次回に撮影される撮影領域と間に死角が生じることが防止されている。
【0031】
S7〜S8:CCDカメラ29を時計回り(図6矢印B)に旋回させ、位相θが0°になった時点(ポテンショメータからの信号により判明)で、その旋回を停止する。
S9〜S10:CCDカメラ29がろ布7の最下部にあるかどうかをチェックする。ろ布7の最下部にない場合、前記CCDカメラ29をz方向に下降幅pだけ下降させ前のステップS3に戻る。
S11:CCDカメラ29がろ布7の最下部にある場合、すなわち、ろ布7の最下部までの撮影が終了した場合、前記第1のモーター32を制御して、CCDカメラ29を上昇させ、ろ布7から引き抜いて、このフローを終了する。
【0032】
以上のようなろ布7のCCDカメラ29による点検は、前記バグフィルター集塵機2の内部に配列される10段4列のろ布7すべてについて行われる。以下その手順について図8を参照しつつ説明する。
【0033】
前記梁材23に備えられる第1の駆動機構22と、梁材23上の台車25に備えられる第2の駆動機構24の駆動制御を行い、CCDカメラ29を1段1列目のろ布7の上方にセットし、前述のフローに記載された手順でこのろ布7の点検を行う。ついで、台車25を横行(図上右方向)させ、1段2列目のろ布7の上方にセットする。以下同様の手順で1段4列目までのろ布の点検を行う。
【0034】
次いで、前記梁材23を縦行させ、CCDカメラ29を2段4列目のろ布7の上方にセットし、2段4列目のろ布7の点検を行った後、台車25を横行(図上左方向)させ、2段3列目のろ布7の上方にセットする。以下同様の手順で2段目のろ布7を順次点検した後、梁材23を縦行させ、前記CCDカメラ29を3段1列目のろ布7の上方にセットする。
【0035】
このような手順を前記バグフィルター集塵器2内に配された全てのろ布7の点検が終了するまで繰り返す。
【0036】
以上のような手順で順次点検されるろ布7の内周部の画像は、画像処理器53における画像処理を経てノイズ除去等が行われた後、表示装置55に表示される。同時に、前記ろ布7の内周部の画像は、展開図にされてPC54に保存される。
【0037】
ろ布の状態を確認するには、前記表示装置55に表示された画像または、PC54に保存された展開図をチェックすると良い。こうして、損傷したろ布7が発見されると、速やかに新たなろ布に交換される。ろ布7の点検および交換が終了すると、前記点検装置1をバグフィルター集塵機2より取り外し、前記蓋体3およびブローチューブ10を再びセットし、バグフィルター集塵機2の運転を再開する。
【0038】
なお、本実施形態においては、CCDカメラ29が本発明による監視手段に、レール21、21と梁材23と台車25が本発明による水平移動機構に相当する。
【0039】
本実施形態においては、以上のように、CCDカメラ29の水平方向の移動、昇降・旋回運動、およびろ布7の内周部の撮影が、バグフィルター集塵機2の外部から制御(コントロール)されている。したがって、劣悪な環境下で作業者が作業することなく、ろ布7の点検を行うことができる。また、従来の目視による点検では、ろ布7の内周部全領域を確認することは困難であったが、本実施形態においては、高輝度ライトが付設されたCCDカメラ29が用いられているため、簡便かつ明瞭にろ布7のクリーン側の表面全領域を点検することができる。
【0040】
本実施形態においては、CCDカメラ29を上下に昇降する手段として、第1のモーター32およびウォーム33およびウォームギア34およびラック26を用いるようにされているが、この機構に特に限定されることはなく、他の機構を用いることも可能である。
【0041】
また、前記各実施形態においては、ろ布7の内部を確認する手段として、CCDカメラ29が使用されているが、CCDカメラ29の代わりに、赤外線カメラ、センサー等、他の検知手段を用いることも可能である。
【0042】
本実施形態においては、バグフィルター集塵機2に設けられるレール21、21に縦行自在に取り付けられた梁材23に設けられる第1の駆動機構22と、この梁材上に横行自在に取り付けられた台車25に設けられる第2の駆動機構とに24よって、前記CCDカメラ29の水平方向への移動が行われているが、プラントの天井部にクレーンを設け、このクレーンを用いてCCDカメラ29の水平移動を行うようにしても良い。この場合、クレーンに旋回機構28およびCCDカメラ29を取り付けるようにする。こうした場合であっても、CCDカメラ29の水平移動と昇降・旋回運動を繰り返して、前記バグフィルター集塵器2の内部に配列される全てのろ布7を確実に点検することができる。
【0043】
なお、本実施形態においては、バグフィルター集塵機2の内部に10段4列の格子状に配列されたろ布7を点検する場合について説明したが、他の段数および/または他の列数の格子状にろ布7が配列されたバグフィルター集塵機2であっても、それら全てのろ布7の点検を行うことができる。
【0044】
また、前記各実施形態においては、格子状に配列された複数個のろ布を点検する場合について説明したが、他の配列パターン(例えば、格子状の配列パターンから、横列または縦列を交互に列方向に移動させたオフセットパターン等)にろ布を配列した場合であっても、前記第1の駆動機構22と第2の駆動機構24の制御パターンを変更することによって、全てのろ布7の点検を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、その点検時において、本発明の一実施形態に係る点検装置が取り付けられるバグフィルター集塵機の概略説明である。
【図2】図2は、点検装置および、この点検装置が取り付けられたバグフィルター集塵機の概略説明図である。
【図3】図3は、昇降機構および旋回機構の概略説明図である。
【図4】図4は、本実施形態に係るシステム構成図である。
【図5】図5は、ろ布を点検する過程を示すフローチャートである。
【図6】図6は、CCDカメラの旋回を示す説明図である。
【図7】図7は、CCDカメラによるろ布の撮影を説明するための説明図(a)および、ろ布の展開図(a)である。
【図8】図8は、バグフィルター集塵機に配列されるろ布の点検手順を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 点検装置
2 バグフィルター集塵機
7 ろ布
22 第1の駆動機構
23 梁材
24 第2の駆動機構
25 台車
26 ラック
27 昇降機構
28 旋回機構
29 CCDカメラ
51 制御装置
54 PC
55 表示装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物焼却炉等にて発生する排ガスを集塵し清浄化するバグフィルター集塵機の点検装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、廃棄物焼却炉等より排出される排ガスを集塵する際には、電気集塵機やバグフィルター集塵機が用いられてきた。しかし、近年ダイオキシン類が再合成される指摘によって電気集塵機が敬遠されてからは、バグフィルター集塵機が多用されるようになっている。
【0003】
前記バグフィルター集塵機は、その内部に布製、またはガラス繊維製、またはPTFE製のろ布が複数個配列されて構成されており、焼却炉等の下流側に配置されている。このようなバグフィルター集塵機は、その下部から上流側の焼却炉等から発生する排ガスを内部に導入し、この排ガスをバグフィルター集塵機の内部に配列されたろ布によって除塵し清浄化した後、バグフィルター集塵機の上部より系外に排出するようにされている。
【0004】
ところで、前記ろ布が損傷した場合には、焼却炉等より発生するダストを含む排ガスが清浄化されないまま系外に排出され、大気汚染の原因となる。そこで、定期的にバグフィルター集塵機の点検を行い、内部に配されるろ布の状態を確認する必要がある。
【0005】
前記ろ布の点検を行うには、バグフィルター集塵機の運転を一旦停止し、一定時間放置して人間が耐えられる程度の温度に冷却させた後、点検者がバグフィルター集塵機内に入って目視によってその異常の有無を確認するようにされている。この場合、ガス出口側のクリーン室側からでは、ろ布の内面の点検が出来ないことから、通常、バグフィルター集塵機の下部から点検者が内部に入ってろ布の表面の状態を目視確認する方法が採られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の点検方法によれば、ろ布の表面に蓄積されるダストによって、ろ布の損傷が視覚的に遮蔽されてしまうため、損傷したろ布を発見することが極めて困難であり、また未処理の排ガスが残留しているため、ダスト、あるいは排ガスに含まれるダイオキシン類による悪影響を避けるために、点検者は保護具を装着して点検作業を行う必要があり、その作業そのものが困難であるという問題点がある。
【0007】
また、前記バグフィルター集塵機を過度に冷却した場合、除塵の際に用いられる消石灰が粘液状となり、運転再開への支障となるため、集塵機の温度を高温に保つ必要があることから、内部で作業をする点検者に対して過度の負担を強いるという問題点もある。
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、人手による点検作業をなくすことができ、しかも確実にバグフィルター集塵機内のろ布の点検を行うことのできるバグフィルター集塵機の点検装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前記目的を達成するために、本発明によるバグフィルター集塵機の点検装置は、
ろ布を内部に配し、そのろ布の外表面から内表面に向けてダストを含む排ガスを通過させて、そのダストをろ過し分離するように構成されたバグフィルター集塵機を点検するバグフィルター集塵機の点検装置であって、
a)前記ろ布の内表面の状態を監視する監視手段と、
b)前記監視手段を前記ろ布の上面に沿って水平方向に移動させる水平移動機構と、
c)前記監視手段を前記ろ布の内表面に沿うように昇降させる昇降機構と、
d)前記監視手段を前記ろ布の内表面に沿うように旋回させる旋回機構
を備えることを特徴とするものである。
【0010】
本発明においては、例えばCCDカメラ等の監視手段を、水平移動機構を用いて、所定のろ布の上面に沿って平行移動させ、所定のろ布の上方にセットし、昇降機構を用いてそのろ布の内表面に沿って下降させる。この後、前記監視手段による前記ろ布の内表面の監視を行いながら、前記昇降機構による下降(もしくは上昇)と、旋回機構による旋回を繰り返し行うことによってろ布の内表面の点検が行われる。
【0011】
本発明によれば、高温で、ダストやダイオキシン類等の有害物質が充満した、極めて劣悪な環境であるバグフィルター集塵機の内部に点検者が入って作業を行うことなく、バグフィルター集塵機の内部に配されるろ布の状態の監視を自動的に行うことができ、しかも、ろ布の内表面全領域を洩れなく監視することができる。そのため、損傷したろ布を確実に発見することができ、必要に応じて速やかに新たなろ布に交換することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明によるバグフィルター集塵機の点検装置の具体的な実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0013】
図1に、本発明による点検装置1が取り付けられるバグフィルター集塵機2の概略説明図が、図2に点検装置1および、その点検装置1が取り付けられたバグフィルター集塵機2の概略説明図がそれぞれ示されている。
【0014】
本実施形態において、バグフィルター集塵機2は、図1に示されるように、上部に脱着可能にされた蓋体3を有し、下部にホッパ4を有するケーシング5を備えている。このケーシング5の内部空間にはチューブシート6が配されており、このチューブシート6に複数個の筒型袋状のろ布7、7、7…が、その端部で支持されて吊下げられている。また、前記ケーシング5の下部側壁には、前記バグフィルター集塵機2の上流側に配置される焼却炉(図示せず)から発生するダストを含む排ガスを導入するためのガス導入口8が設けられており、前記蓋体3には、ろ布7によって清浄化された排ガスを系外に排出するためのガス導出口9が設けられている。
【0015】
前記チューブシート6の上方には、圧縮空気をろ布7に向けて噴出し、ろ布7に蓄積するダストを逆洗するためのブローチューブ10が配されており、ホッパ4の最下部には、その逆洗操作によって払い落とされたダストを回収するためのロータリーバルブ11が設けられている。なお、前記ろ布7はケーシング5の内部に縦にn段(nは1以上の整数)横にm列(mは1以上の整数)の格子状に配列されている(本実施形態においては、縦に10段、横に4列の格子状にろ布7が配列された場合について説明する)。
【0016】
このように構成されるバグフィルター集塵機2においては、前記ガス導出口8から、このバグフィルター集塵機2の上流側に配置される焼却炉より発生するダストを含む排ガスが内部に導入される。バグフィルター集塵機2の内部に導入された排ガスは、前記ろ布7によってダストが除去された後、蓋体3に設けられるガス導出口9より系外に排出される。また、このような除塵によって、排ガスに含まれるダストは、前記ろ布7の外周面に蓄積するため、定期的にブローチューブ10から圧縮空気(逆洗空気)をろ布7に向かって噴出し、ろ布7に蓄積したダストを払い落とすようにされている。
【0017】
前記バグフィルター集塵機2を点検する際には、バグフィルター集塵機2から、蓋体3およびブローチューブ10が取り外され、一定時間放置して冷却された後、点検装置1が取り付けられる。
【0018】
前記バグフィルター集塵機2に取り付けられる点検装置1は、図2に示されるように、前記ろ布7が支持されるチューブシート6より上方側におけるケーシング5の左右の内壁に、互いに対向するように水平に取り付けられる2本のレール21、21と、このレール21、21間に架設されるとともに、第1の駆動機構22(図4参照)によってレール21に沿う方向に縦行(図2中紙面に直交する方向の移動)可能にされた梁材23と、この梁材23上に取り付けられるとともに第2の駆動機構24(図4参照)によって梁材23上を横行(図中左右方向)可能にされた台車25と、この台車25に固定されるとともに、その内部に配されたラック26を上下に昇降させる機能を有する昇降機構27と、前記ラック26の下部先端部に旋回機構28を介して旋回可能に取り付けられるCCDカメラ29によって構成されている。なお、このCCDカメラ29には高輝度ライトが付設されており、ろ布7のクリーン側の表面を鮮明に撮影できるようにされている。
【0019】
次に、前記昇降機構27および旋回機構28について、図3を参照しつつ説明する。
【0020】
図3には、図2における前記昇降機構27および旋回機構28の概略説明図がそれぞれ示されている。
【0021】
前記昇降機構27は、図3に示されるように、ケーシング31と、このケーシング31の外部に設けられる第1のモーター32と、前記ケーシング31の内部に配されるとともに前記第1のモーター32に回転可能に取り付けられるウォーム33と、前記ケーシング31の内部に配置されて前記ウォーム33の歯部と互いに噛み合うようにされたウォームギア34によって構成されている。また、前記ラック26は、前記昇降機構27のケーシング31を上下に貫通するように配されるとともに、前記ウォームギア33の歯部と互いに噛み合うように配されている。こうして、前記第1のモーター32の回転によって、ウォーム33、ウォームギア34を介してラック26が上下動され、このラック26の下端に設けられる旋回機構28およびCCDカメラ29が上下方向に昇降される。
【0022】
前記ラック26の下端部に取り付けられる旋回機構28は、第2のモーター41と、この第2のモーター41の回転を伝達する減速機42から構成されており、この減速機42に前記CCDカメラ29が鉛直軸周りに旋回可能に取り付けられている。なお、この減速機42にはポテンショメーター43(図4参照)が取り付けられており、CCDカメラ29の位相を検知し、その位相に応じた信号を発信するようにされている。
【0023】
一方、前記バグフィルター集塵機2の外部には、前記点検装置1の水平移動制御、前記CCDカメラ29の昇降・旋回制御および画像処理を行う制御装置51が設けられている(図4のシステム構成図参照)。
【0024】
この制御装置51は、図4に示されるように、前記梁材23に設けられる第1の駆動機構22と、台車25に設けられる第2の駆動機構24と、昇降機構27に設けられる第1のモーター32と、旋回機構28に設けられる第2のモーター41と、前記減速機42に取り付けられるポテンショメータ43および、前記CCDカメラ29に電気的に接続される制御器(コントローラ)52を有し、更にCCDカメラ29によって撮影された画像の画像処理を行う画像処理器53を備えている。また、前記制御器52には、前記ろ布7の配列パターン、ろ布7の形状、前記CCDカメラ29のろ布点検時における後述の下降幅pおよび、前記点検装置1の制御プログラム等がインプットされているとともに、前記CCDカメラ24によって撮影された画像を保存するようにされたPC54が接続されている。また、前記画像処理器53には、CRTモニターやTVモニター等の表示装置55が付設されており、前記CCDカメラ29が撮影した画像をリアルタイムに表示できるようにされている。
【0025】
次に、ろ布7の点検作業を行う過程について図5に示されるフローチャートを参照しつつ詳細に説明する。なお以下の説明において、CCDカメラ29の感知幅をb、下降幅をp、位相をθでそれぞれ表し、下方向をzで表すこととする(ろ布の最上端をz=0とする。)。また、前記CCDカメラ29と制御器52とを接続する電気ライン(図示せず)のねじれによる負荷を考慮して、このCCDカメラ29の位相の範囲を0°≦θ≦360°とし、初期位相をθ0=0°とする(図6参照)。
【0026】
S1:まず前記PC54に予めインプットされているろ布7の配列パターンと、制御プログラムに基づき、制御器(コントローラ)52にて前記梁材23に備えられる第1の駆動機構22および、台車25に備えられる第2の駆動機構24の駆動制御を行い、前記CCDカメラ29を横方向および縦方向に移動(水平移動)させ、所定のろ布7の上方にセットする。
【0027】
S2:前記昇降機構27に設けられる第1のモーター32を制御して、ラック26をz方向に下降させ、このラック26の下部先端部に旋回機構28を介して取り付けられるCCDカメラ29を、1段1列目のろ布7の最上端よりb/2だけ下方(z=b/2)にセットする。ここでbは、CCDカメラ29の感知幅であり、CCDカメラ29をz=b/2の位置にセットすることで、ろ布の最上端の状態を撮影することができる(図7(a)参照)。この状態で、CCDカメラに付設される、図示されない高輝度ライトを点灯し撮影を開始する。
【0028】
S3:前記旋回機構28に設けられる第2のモーター32を制御し前記CCDカメラ29を初期位相θ0=0°から反時計回りに旋回させる(図6矢印A参照)。この際、CCDカメラ29の位相θは、前記減速機42に設けられるポテンショメータ43によって検知され、前記制御器52に送られる。
【0029】
S4:前記CCDカメラ29の位相がθ=360°に達した際、その位相に相当する信号がポテンショメータ43から制御器52に発信される。この信号を受け取った制御器52では、前記旋回機構28の第2のモーター51を制御し、前記CCDカメラ29の旋回を停止させる。
【0030】
S5〜S6:CCDカメラ29がろ布7の最下部にあるどうかを、今現在のCCDカメラ29のz座標(今現在のz座標は、今回までの下降回数に基づき計算することができる。)と前記PC54にインプットされたろ布7の形状データとを照らし合わせてチェックする。前記CCDカメラ29がろ布7の最下部にある場合、後述のステップS11に進む。CCDカメラ29がろ布7の最下部にない場合、前記第1のモーター32を制御し、CCDカメラ29をz方向に下降幅pだけ下降させる。なお、前記下降幅pは、CCDカメラ29の感知幅bと同一かそれよりやや幅狭に設定されている。こうすることで、図7(b)に示されるように、今回撮影される撮影領域と、次回に撮影される撮影領域と間に死角が生じることが防止されている。
【0031】
S7〜S8:CCDカメラ29を時計回り(図6矢印B)に旋回させ、位相θが0°になった時点(ポテンショメータからの信号により判明)で、その旋回を停止する。
S9〜S10:CCDカメラ29がろ布7の最下部にあるかどうかをチェックする。ろ布7の最下部にない場合、前記CCDカメラ29をz方向に下降幅pだけ下降させ前のステップS3に戻る。
S11:CCDカメラ29がろ布7の最下部にある場合、すなわち、ろ布7の最下部までの撮影が終了した場合、前記第1のモーター32を制御して、CCDカメラ29を上昇させ、ろ布7から引き抜いて、このフローを終了する。
【0032】
以上のようなろ布7のCCDカメラ29による点検は、前記バグフィルター集塵機2の内部に配列される10段4列のろ布7すべてについて行われる。以下その手順について図8を参照しつつ説明する。
【0033】
前記梁材23に備えられる第1の駆動機構22と、梁材23上の台車25に備えられる第2の駆動機構24の駆動制御を行い、CCDカメラ29を1段1列目のろ布7の上方にセットし、前述のフローに記載された手順でこのろ布7の点検を行う。ついで、台車25を横行(図上右方向)させ、1段2列目のろ布7の上方にセットする。以下同様の手順で1段4列目までのろ布の点検を行う。
【0034】
次いで、前記梁材23を縦行させ、CCDカメラ29を2段4列目のろ布7の上方にセットし、2段4列目のろ布7の点検を行った後、台車25を横行(図上左方向)させ、2段3列目のろ布7の上方にセットする。以下同様の手順で2段目のろ布7を順次点検した後、梁材23を縦行させ、前記CCDカメラ29を3段1列目のろ布7の上方にセットする。
【0035】
このような手順を前記バグフィルター集塵器2内に配された全てのろ布7の点検が終了するまで繰り返す。
【0036】
以上のような手順で順次点検されるろ布7の内周部の画像は、画像処理器53における画像処理を経てノイズ除去等が行われた後、表示装置55に表示される。同時に、前記ろ布7の内周部の画像は、展開図にされてPC54に保存される。
【0037】
ろ布の状態を確認するには、前記表示装置55に表示された画像または、PC54に保存された展開図をチェックすると良い。こうして、損傷したろ布7が発見されると、速やかに新たなろ布に交換される。ろ布7の点検および交換が終了すると、前記点検装置1をバグフィルター集塵機2より取り外し、前記蓋体3およびブローチューブ10を再びセットし、バグフィルター集塵機2の運転を再開する。
【0038】
なお、本実施形態においては、CCDカメラ29が本発明による監視手段に、レール21、21と梁材23と台車25が本発明による水平移動機構に相当する。
【0039】
本実施形態においては、以上のように、CCDカメラ29の水平方向の移動、昇降・旋回運動、およびろ布7の内周部の撮影が、バグフィルター集塵機2の外部から制御(コントロール)されている。したがって、劣悪な環境下で作業者が作業することなく、ろ布7の点検を行うことができる。また、従来の目視による点検では、ろ布7の内周部全領域を確認することは困難であったが、本実施形態においては、高輝度ライトが付設されたCCDカメラ29が用いられているため、簡便かつ明瞭にろ布7のクリーン側の表面全領域を点検することができる。
【0040】
本実施形態においては、CCDカメラ29を上下に昇降する手段として、第1のモーター32およびウォーム33およびウォームギア34およびラック26を用いるようにされているが、この機構に特に限定されることはなく、他の機構を用いることも可能である。
【0041】
また、前記各実施形態においては、ろ布7の内部を確認する手段として、CCDカメラ29が使用されているが、CCDカメラ29の代わりに、赤外線カメラ、センサー等、他の検知手段を用いることも可能である。
【0042】
本実施形態においては、バグフィルター集塵機2に設けられるレール21、21に縦行自在に取り付けられた梁材23に設けられる第1の駆動機構22と、この梁材上に横行自在に取り付けられた台車25に設けられる第2の駆動機構とに24よって、前記CCDカメラ29の水平方向への移動が行われているが、プラントの天井部にクレーンを設け、このクレーンを用いてCCDカメラ29の水平移動を行うようにしても良い。この場合、クレーンに旋回機構28およびCCDカメラ29を取り付けるようにする。こうした場合であっても、CCDカメラ29の水平移動と昇降・旋回運動を繰り返して、前記バグフィルター集塵器2の内部に配列される全てのろ布7を確実に点検することができる。
【0043】
なお、本実施形態においては、バグフィルター集塵機2の内部に10段4列の格子状に配列されたろ布7を点検する場合について説明したが、他の段数および/または他の列数の格子状にろ布7が配列されたバグフィルター集塵機2であっても、それら全てのろ布7の点検を行うことができる。
【0044】
また、前記各実施形態においては、格子状に配列された複数個のろ布を点検する場合について説明したが、他の配列パターン(例えば、格子状の配列パターンから、横列または縦列を交互に列方向に移動させたオフセットパターン等)にろ布を配列した場合であっても、前記第1の駆動機構22と第2の駆動機構24の制御パターンを変更することによって、全てのろ布7の点検を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、その点検時において、本発明の一実施形態に係る点検装置が取り付けられるバグフィルター集塵機の概略説明である。
【図2】図2は、点検装置および、この点検装置が取り付けられたバグフィルター集塵機の概略説明図である。
【図3】図3は、昇降機構および旋回機構の概略説明図である。
【図4】図4は、本実施形態に係るシステム構成図である。
【図5】図5は、ろ布を点検する過程を示すフローチャートである。
【図6】図6は、CCDカメラの旋回を示す説明図である。
【図7】図7は、CCDカメラによるろ布の撮影を説明するための説明図(a)および、ろ布の展開図(a)である。
【図8】図8は、バグフィルター集塵機に配列されるろ布の点検手順を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 点検装置
2 バグフィルター集塵機
7 ろ布
22 第1の駆動機構
23 梁材
24 第2の駆動機構
25 台車
26 ラック
27 昇降機構
28 旋回機構
29 CCDカメラ
51 制御装置
54 PC
55 表示装置
Claims (1)
- ろ布を内部に配し、そのろ布の外表面から内表面に向けてダストを含む排ガスを通過させて、そのダストをろ過し分離するように構成されたバグフィルター集塵機を点検するバグフィルター集塵機の点検装置であって、
a)前記ろ布の内表面の状態を監視する監視手段と、
b)前記監視手段を前記ろ布の上面に沿って水平方向に移動させる水平移動機構と、
c)前記監視手段を前記ろ布の内表面に沿うように昇降させる昇降機構と、
d)前記監視手段を前記ろ布の内表面に沿うように旋回させる旋回機構
を備えることを特徴とするバグフィルター集塵機の点検装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002273159A JP2004105875A (ja) | 2002-09-19 | 2002-09-19 | バグフィルター集塵機の点検装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002273159A JP2004105875A (ja) | 2002-09-19 | 2002-09-19 | バグフィルター集塵機の点検装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004105875A true JP2004105875A (ja) | 2004-04-08 |
Family
ID=32269982
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002273159A Withdrawn JP2004105875A (ja) | 2002-09-19 | 2002-09-19 | バグフィルター集塵機の点検装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004105875A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108854295A (zh) * | 2018-06-29 | 2018-11-23 | 靳瑞 | 一种新式布袋除尘器 |
CN109126322A (zh) * | 2018-11-07 | 2019-01-04 | 中冶节能环保有限责任公司 | 一种袋式除尘器检修装置和方法 |
CN112316583A (zh) * | 2020-10-14 | 2021-02-05 | 涂永永 | 一种车间清灰装置 |
CN113230768A (zh) * | 2021-06-09 | 2021-08-10 | 中冶节能环保有限责任公司 | 一种袋式除尘器的检修系统和检修方法 |
CN114797309A (zh) * | 2022-04-08 | 2022-07-29 | 中冶节能环保有限责任公司 | 袋式除尘器检修方法、装置、袋式除尘器及存储介质 |
-
2002
- 2002-09-19 JP JP2002273159A patent/JP2004105875A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108854295A (zh) * | 2018-06-29 | 2018-11-23 | 靳瑞 | 一种新式布袋除尘器 |
CN108854295B (zh) * | 2018-06-29 | 2020-12-04 | 京鼎工程建设有限公司 | 一种布袋除尘器 |
CN109126322A (zh) * | 2018-11-07 | 2019-01-04 | 中冶节能环保有限责任公司 | 一种袋式除尘器检修装置和方法 |
CN109126322B (zh) * | 2018-11-07 | 2024-03-15 | 中冶节能环保有限责任公司 | 一种袋式除尘器检修装置和方法 |
CN112316583A (zh) * | 2020-10-14 | 2021-02-05 | 涂永永 | 一种车间清灰装置 |
CN113230768A (zh) * | 2021-06-09 | 2021-08-10 | 中冶节能环保有限责任公司 | 一种袋式除尘器的检修系统和检修方法 |
CN114797309A (zh) * | 2022-04-08 | 2022-07-29 | 中冶节能环保有限责任公司 | 袋式除尘器检修方法、装置、袋式除尘器及存储介质 |
CN114797309B (zh) * | 2022-04-08 | 2024-01-09 | 中冶节能环保有限责任公司 | 袋式除尘器检修方法、装置、袋式除尘器及存储介质 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN101294915B (zh) | 热处理炉窑内壁缺陷的检测系统及检测方法 | |
JP2004105875A (ja) | バグフィルター集塵機の点検装置 | |
WO2003102475A1 (fr) | Module d'assemblage propre, appareillage de production le contenant, robot industriel et systeme antipollution | |
JPH0868622A (ja) | 煙突筒身検査システム | |
KR102107416B1 (ko) | 실시간 사물인터넷을 이용한 정화장치의 동시 감시에 의한 동시 제어방법 | |
EP2884065A1 (de) | Verfahren zur automatisierten Wiederaufbereitung eines verunreinigten Gegenstandes sowie Vorrichtung zur Durchführung desselben | |
JP2010216116A (ja) | 機械式駐車場のトレイ横行装置の検査方法 | |
US4292052A (en) | Air pollution control device and method | |
JP2008046032A (ja) | 再処理施設のカメラ点検システム及び点検カメラ | |
CN115792138A (zh) | 一种深基坑作业场所环境安全检测装置及方法 | |
EP2543836B1 (de) | Verfahren und Vorrichtung zum Reinigen von Filtern und Katalysatoren | |
US20170370257A1 (en) | Apparatus and methods for cleaning and maintenance of diesel exhaust filters and diesel particulate matter | |
CN115264252A (zh) | 一种建筑工程环境监控设备 | |
CN104857782A (zh) | 一种双层高效袋式除尘器 | |
JP3853608B2 (ja) | 作業施設内面の清掃自動装置 | |
DE102018208557A1 (de) | Verfahren, und Verwendung einer mobilen Überwachungseinrichtung, zum Betrieb einer hüttentechnischen Anlage | |
CN113680156A (zh) | 一种用于布袋除尘器的破损布袋封堵设备及工艺 | |
JP2549413B2 (ja) | 漏洩検知システム | |
JP2005068758A (ja) | 煙突洗浄解体装置 | |
JP2006138572A (ja) | ボイラ水管の清掃方法 | |
CN219666703U (zh) | 一种输煤厂用机器人监管系统 | |
JP2007333279A (ja) | 設備点検装置及び設備点検方法 | |
CN1122846C (zh) | 一种铁路槽车内壁检测方法及设备 | |
CN2444834Y (zh) | 一种铁路槽车内壁检测设备 | |
JPH01138445A (ja) | 容器の内部点検装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060110 |