JP2004104338A - 電灯線通信機器設定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電灯線通信機器設定装置1にて電灯線通信で利用する周波数帯の信号を商用電源網に出力するのを阻止するブロッキングフィルタ7を備えることにより、商用電源網に電灯線通信で利用する信号成分を出すことなく、電灯線通信にて必要でセキュリティ上非常に重要である各種パラメータを容易、確実に、かつ高信頼性と保ちつつ設定するようにした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電灯線に接続される電灯線通信機器と通信可能な電灯線通信機器設定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電灯線を介して信号の授受を行う従来の電灯線通信機器は、実際にデータ通信する前に通信に必要な機器制御データやIPアドレス、セキュリティコード等の各種パラメータの設定を電灯線に接続した状態で行うことがあり、このようなパラメータの情報が電灯線を介して外部に漏洩しないようにブロッキングフィルタ等を用いて保護する必要がある。このブロッキングフィルタを用いた技術に関連して、例えば以下のようなものが知られている。
(イ)特許文献1には、電力および外部から入力される信号および外部へ出力する信号を受け渡す電力受給部と、前記電器受給部に接続される電灯線と、前記伝送路に接続され信号が渡される通信機器と、前記信号受渡部と前記伝送路に前記通信機器を接続する機器コネクタ受けとの間に前記信号を遮断するブロッキングフィルタなどの遮断器を備え、前記遮断器に並列に前記信号をバイパスさせるためのスイッチと、前記スイッチを開閉制御する開閉制御部を設けて、前記スイッチの開閉制御を行うようにした通信システムおよび電気機器が開示されている。(ロ)特許文献2には、電灯線と、この電灯線に搬送信号を注入する搬送信号注入装置と、前記電灯線の受電点電路に直列に挿入した少なくともインダクタを一つ備えたブロッキングフィルタと、前記受電点電路に流れる電流の零点を検出する電流零点検出部とを備え、前記電流零点検出部の検出信号を基準として前記電流の零点近傍の所定の固定区間に限定して前記搬送信号を注入するようにした電灯線搬送信号注入システムが開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−111555号公報
【特許文献2】
特開2002−135178号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の電灯線通信機器は以下のような課題を有していた。
(1)特許文献1に記載の通信システムは、複数の通信機器との通信効率を高めるためのものであり通信データをやりとりする度に遮断器を制御するスイッチ操作が必要であるため、個別の通信機器毎にデータの漏洩を防止するプログラムや装置構成が複雑になり、一般家庭に用いられる機器へのセキュリティ保護装置としての取り扱い性や汎用性、経済性に欠けるという課題があった。
(2)電灯線通信機器は家庭内等に張り巡らされた電灯線を利用するため、このような遮断器だけで電灯線通信機器に接続される設定機器を構成した場合、この電灯線に外部からアクセスして信号のモニターや信号解析が容易にでき、外部からの不正アクセスに対して十分対応ができないという課題があった。
(3)特許文献2に記載の電灯線搬送信号注入システムは、特定電圧範囲域の信号を注入するので、用途や仕様の異なる各種の電気通信機器に対応させることが困難で、特にマンション、アパート等の集合住宅においては、隣り合う他の世帯からのノイズが電灯線を介して入り込むことが予想され、通信効率を低下させる場合があるという課題があった。
(4)や特許文献2に記載の技術では、各世帯や事務所内に多数配置された電気製品からのデータ漏洩を確実に防止できない上、特殊な工事施工が必要となり一般ユーザーには受け入れがたいという課題があった。
【0005】
本発明は以上の課題を解決するためになされのもので、電灯線通信機器からのデータ漏洩を個別に阻止することができセキュリティの保護性や取り扱い性に優れ、特殊な工事が不要で汎用性に優れた電灯線通信機器設定装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電灯線通信機器の設定装置内にて電灯線通信で利用する周波数帯の信号を商用電源網に出力するのを阻止するブロッキングフィルタを備えることにより、商用電源網に電灯線通信で利用する信号成分を出すことなく、電灯線通信にて必要でセキュリティ上非常に重要である各種パラメータを容易、確実に、かつ高信頼性と保ちつつ設定するように構成したものである。
【0007】
これにより、電灯線通信機器設置者が意図しない者からセキュリティ上重要な各種パラメータの不正モニター、解析を阻止することが出来、セキュリティ上信頼性があり、かつ大掛かりな工事施工を必要とせず容易に各種パラメータ設定が可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の電灯線通信機器設定装置は、電灯線通信機器が接続される通信機器側端子部と、電灯線コンセントに接続される電灯線側端子部と、前記通信機器側端子部から発生する電灯線通信用周波数帯の信号が前記電灯線側端子部に出力されるのを阻止するブロッキングフィルタと、前記端子部と前記ブロッキングフィルタを収納するケース部と、を備えて構成されている。
【0009】
この構成によって、以下の作用を有する。
【0010】
(1)電灯線通信機器設定装置が接続された電灯線通信機器を、電灯線に接続された他の電気機器とは独立に簡単に防護システムを構成でき、データの漏洩を防止してセキュリティ保護性を確実に高めることができる。
【0011】
(2)電灯線側端子部から送られるノイズ等をブロッキングフィルタで遮蔽することもできるので、電灯線通信機器設定装置が接続される電灯線通信機器の動作安定性を向上させることができる。
【0012】
(3)電灯線通信機器から電灯線に向かう方向の信号成分がブロッキングフィルタで遮断され、この逆方向のデータ通信を許容して電灯線信号に方向性を持たせることもできるので、それ自体で独立した通信端末として有効に活用できる。
【0013】
(4)電灯線通信機器から別の電灯線通信機器に家庭内に張り巡らされた電灯線に信号をもらすことがないので、セキュリティ上重要な各種パラメータの設定を独立して確実に行うことが可能となる。
【0014】
(5)全体がケース部に収納され、これに複数の端子部を設けることもできるので、家庭内等の電灯線通信機器へ容易に接続して設定することができ、通信機器周りがたこ足配線状態となるのを防止して取り扱い性に優れた電灯線通信機器設定装置を提供できる。
【0015】
ここでブロッキングフィルタは、一般的にインダクタ単独もしくはインダクタとコンデンサ又はインダクタとコンデンサと抵抗体から構成される。例えば、このブロッキングフィルタはインダクタのみによるものであってインダクタはコイルと磁性体から構成されて、注入される搬送信号の周波数領域でハイインピ−ダンスとなるよう設定されている。電灯線を介して搬送される信号は数百kHz以上の周波数を有し、電灯線上に供給される商用周波数に重畳して注入される。
【0016】
電灯線通信機器は、電灯線を介して搬送される制御信号やデータのやりとりを行う通信手段を備えた装置であり、例えば、集中コントローラから電灯線経由で電灯線通信モデムを有する空気調和機や照明機器などをオンオフ制御するもの、家庭内の複数の機器における電気、ガス、水道等の各機器の使用量を電灯線通信により収集するロードサーベイシステム、パソコン、プリンタ、AV機器等のデータ送信を行う家庭内LANとしても活用されるデータ通信機器などがあげられる。このような電灯線システムのセキュリティを保護するためには、外部への信号漏れや外部からの信号進入を防止するためのブロッキングフィルタを屋外配線と分電盤間に接続することが必要とされる。
【0017】
ケース部は、複数の端子部などをまとめて配置、付加したようなブロッキングフィルタの収納部であり、これによって、多数の電灯線通信機器に対するセキュリティを個別に保護することが容易にでき、配線設定の際のケーブル類の取り扱いを簡単にできる。
【0018】
請求項2に記載の電灯線通信機器設定装置は、請求項1に記載の発明において、前記ケース部に、前記通信機器側端子部に接続された電灯線通信モデムと、前記電灯線通信モデムや前記電灯線通信機器の制御コードやIPアドレス、セキュリティコード等の通信パラメータを設定する設定コントローラとが配置されて構成されている。
【0019】
この構成によって、請求項1の作用に加えて以下の作用を有する。
【0020】
(1)設定コントローラがケース部に備えられているので、通信機器側端子部のコンセントに接続された電灯線通信機器に対して設定コントローラにより定めた一意的な設定が可能となり、使用条件に応じて個別にそれぞれの電灯線通信機器の設定条件を制御して、セキュリティ保護性をさらに高めることができる。
【0021】
(2)同一ケース部内に電灯線通信モデムと設定コントローラとが内蔵されているので、電灯線通信機器周りの配線を単純に構成でき、初期設定時における操作性やメンテナンス性に優れている。
【0022】
(3)通信パラメータを設定する設定コントローラが通信機器毎に接続して通信機器に依存することなく独立に配置できるので、これに接続されるブロッキングフィルタにより保護すべきデータの漏洩を確実に防止できる。
【0023】
ここで電灯線通信モデムは電灯線を介して搬送されるアナログ信号をデジタル信号に変換及び逆変換する機能を有した変復調装置である。
【0024】
設定コントローラは、電灯線通信モデムや電灯線通信機器の制御コード、IPアドレス、セキュリティコード等の通信パラメータを設定する装置であり、例えばマイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific
Integrated Circuit)等で構成される。
【0025】
請求項3に記載の電灯線通信機器設定装置は、請求項2に記載の発明において、前記通信パラメータの入力表示部を備えて構成されている。
【0026】
この構成によって、請求項2の作用に加えて以下の作用を有する。
【0027】
(1)電灯線通信機器設定装置のケース部に入力表示部を設けられているので、電灯線通信機器に対して個別に任意のパラメータ設定が可能となり、セキュリティコード等の保護性をさらに向上させることができる。
【0028】
(2)入力表示部を用いて電灯線通信機器設定装置側でデータを確認しながらデータの設定操作を確実かつ安全に行うことができ、設定操作の信頼性に優れている。
【0029】
ここで、入力表示部は、例えばキーボードやタッチパネル、液晶表示パネル、などを備えた入力装置であり、ケース部に電灯線通信モデムや設定コントローラと共に配置される。
【0030】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図2を用いて説明する。
【0031】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における電灯線通信機器設定装置の機能ブロック図である。
【0032】
図1において、1は実施の形態1の電灯線通信機器設定装置、2は電灯線通信機器設定装置1のケース部、3、4はケース部2に設けられ電灯線通信機器5、6のACプラグと接続されるコンセントからなる通信機器側端子部、7は電灯線通信で利用する周波数帯の信号を商用電源網に出力するのを阻止するためのケース部2に内蔵されたブロッキングフィルタ、8は商用電源網のコンセントとブロッキングフィルタ7とを接続する電灯線側端子部、9は通信機器側端子部3、4及びブロッキングフィルタ7を結線するワイヤである。
【0033】
以上のように構成された電灯線通信機器設定装置1を用いて、設定元とする電灯線通信機器5から設定先とする電灯線通信機器6へ電灯線通信を利用してIPアドレス、セキュリティコード等の各種パラメータ設定を行う方法について説明する。
【0034】
電灯線通信機器設定装置1の通信機器側端子部3に接続された電灯線通信機器5は、電灯線通信機能を利用し信号をワイヤ9経由して電灯線通信機器設定装置1の通信機器側端子部4に接続された電灯線通信機器6に対し出力する。
【0035】
電灯線通信機器6はこの信号の受信を行い、設定されたパラメータを解読し、その内容に従って各種設定を行うことができる。
【0036】
ここで、電灯線通信機器5から出力された信号はワイヤ9と結線されたブロッキングフィルタ7にも到達するが、ブロッキングフィルタ7からは信号成分が電灯線側端子部8のケーブルに出力されない。つまり、電灯線側端子部8のケーブルはあくまでも商用電源網からの電源供給としての機能のみを持つので、信号成分は電灯線通信機器設定装置1の内部で閉じる形となり外部に信号成分が漏れるのを防げる。
【0037】
実施の形態1の電灯線通信機器設定装置1は以上のように構成されているので以下の作用を有する。
【0038】
(1)電灯線通信機器設定装置1が設けられているので、電灯線通信によるパラメータ設定を電灯線通信機器5、6で個別に行っても、この情報を含む信号成分が外部にもらされることがなく、電灯線に接続された他の電気機器とは独立に各通信器毎のセキュリティの信頼性を向上させることができる。
【0039】
(2)電灯線側端子部8からのノイズをブロッキングフィルタ7で遮蔽することもできるので、電灯線通信機器設定装置1が接続される電灯線通信機器5、6の動作の安定性を向上させることができる。
【0040】
(3)電灯線通信機器5、6から電灯線に向かう方向の信号成分がブロッキングフィルタ7で遮断して電灯線信号に方向性を持たせることもでき、それぞえれ独立した通信システムを構成することもできる。
(4)全体がケース部2に収納されているので、家庭内等の電灯線通信機器へ容易に接続でき、取り扱い性に優れた電灯線通信機器設定装置を提供できる。
【0041】
(実施の形態2)
図2は本発明の実施の形態2における電灯線通信機器設定装置の機能ブロック図である。
【0042】
図2において、10は実施の形態2の電灯線通信機器設定装置、11は電灯線通信機器12が接続され全体を収納するケース部2に設けられた通信機側端子部のコンセント、13はコンセント11に接続されケース部2内に配置された電灯線通信モデム、14は電灯線通信モデム13に設定データを入力する設定コントローラ、15は設定データの入力及び/又は表示を行うための入力表示部、16はブロッキングフィルタ7と電灯線通信モデム13とをそれぞれコンセント11に結線するワイヤである。
【0043】
なお、実施の形態2の電灯線通信機器設定装置10は実施の形態1の電灯線通信機器設定装置1のケース部2に電灯線通信モデム13、設定コントローラ14、入力表示部15を付加したものでありその他の構成は略同様であるので、同一の機能を有するものについては同一の符号を付してその説明を省略する。
【0044】
電灯線通信機器設定装置10は、電灯線通信機能をサポートし通信信号の変復調および入出力を行う電灯線通信モデム13と、電灯線通信に必要な任意のパラメータ設定をユーザーが入力したり、設定したパラメータを表示したりする入力表示部15と、入力表示部15で入力されたデータを解釈し電灯線通信機器12へパラメータ設定できるように制御し入力表示部15に対しディスプレイ制御を行う設定コントローラ14とを備え、これらがケース部2に配置されている。
【0045】
以下、設定先とする電灯線通信機器12へ電灯線通信機器設定装置10を用いてそのIPアドレス、セキュリティコード等のパラメータ設定を行う方法について説明する。
【0046】
ユーザーは電灯線通信機器12に設定しようとするIPアドレス、セキュリティコード等のパラメータを電灯線通信機器設定装置10の入力表示部15によって入力を行う。入力を受け付けた入力表示部15は設定コントローラ14によってその情報を解析し、電灯線通信機器12に対して設定を行うよう命令する。電灯線通信モデム13は、電灯線通信機能を利用しワイヤ16を経由して電灯線通信機器設定装置10のコンセント11に接続された電灯線通信機器12に対し信号を出力する。
【0047】
電灯線通信機器12はこの信号の受信を行い、設定されたパラメータを解読し、その内容に従って各種設定を行う。確実に設定した旨を設定コントローラ14に確認させるために、電灯線通信機器12は電灯線通信モデム13に対し確認コマンドを出力し、その確認信号を設定コントローラ14が読み取り、解析を行い、その解析結果を入力表示部15に対して表示することにより、設定者に対して設定完了したのか否かが分かるようにする。
【0048】
電灯線通信モデム13、および電灯線通信機器12から出力された信号はワイヤ16と結線されたブロッキングフィルタ7にも到達するが、ブロッキングフィルタ7は信号成分を電灯線側端子部8に出力しない。つまり、電灯線側端子部8に接続されたケーブルはあくまでも商用電源網からの電源供給としての機能のみを持つので、信号成分は電灯線通信機器設定装置10の内部で閉じる形となり外部に信号成分が漏れるのを防ぐことができる。
【0049】
実施の形態2の電灯線通信機器設定装置10は以上のように構成されているので、実施の形態1の作用に加えて以下の作用を有する。
【0050】
(1)電灯線通信機器設定装置10に複数のコンセントを設けることもできるので、設定コントローラ14により複数の電灯線通信機器の設定を行って、同時一斉に複数の電灯線通信機器のパラメータ設定を行うこともできる。
【0051】
(2)設定コントローラ14がケース部2に備えられているので、コンセント11に接続された電灯線通信機器12に対して一意的な設定が可能となり、使用条件に応じて個別にそれぞれの電灯線通信機器の設定条件を制御して、セキュリティ保護性をさらに高めることができる。
(3)同一のケース部2内に電灯線通信モデム13と設定コントローラ14とが内蔵されるので、電灯線通信機器周りの配線を単純に構成でき、初期設定時における操作性やメンテナンス性に優れている。
【0052】
(4)通信パラメータを設定する設定コントローラ14が通信機器毎に接続でき、他の通信機器に依存することなく独立に配置できるので、これに接続されるブロッキングフィルタ7により保護すべきデータの漏洩を確実に防止できる。
【0053】
(5)電灯線通信機器設定装置10のケース部2に入力表示部が設けられているので、電灯線通信機器12に対して個別に任意のパラメータ設定が可能となり、セキュリティコード等の保護性をさらに向上させることができる。
【0054】
(6)入力表示部15を用いて電灯線通信機器設定装置10側でデータを確認しながらデータの設定操作を確実かつ安全に行うことができ、設定操作の信頼性に優れている。
【0055】
【発明の効果】
本発明により、電灯線通信機器設置者の意図しない者から、セキュリティ上非常に重要で機密性を保たなければならない各種パラメータの不正モニター、解析を阻止することが出来、セキュリティ上信頼性があり、かつ大掛かりな工事施工を必要とせず容易に各種パラメータ設定が可能となり、大きな効果を奏する。
【0056】
請求項1に記載の電灯線通信機器設定装置によれば、以下の効果を有する。
【0057】
(1)電灯線通信機器設定装置が接続された電灯線通信機器を、電灯線に接続された他の電気機器とは独立に簡単に防護システムを構成でき、データの漏洩を防止してセキュリティ保護性を確実に高めることができる。
【0058】
(2)電灯線側端子部から送られるノイズ等をブロッキングフィルタで遮蔽することもできるので、電灯線通信機器設定装置が接続される電灯線通信機器の動作安定性を向上させることができる。
【0059】
(3)電灯線通信機器から電灯線に向かう方向の信号成分がブロッキングフィルタで遮断され、この逆方向のデータ通信を許容して電灯線信号に方向性を持たせることもできるので、それ自体で独立した通信端末として有効に活用できる。
【0060】
(4)電灯線通信機器から別の電灯線通信機器に家庭内に張り巡らされた電灯線に信号をもらすことがないので、セキュリティ上重要な各種パラメータの設定を独立して確実に行うことが可能となる。
【0061】
(5)全体がケース部に収納され、これに複数の端子部を設けることもできるので、家庭内等の電灯線通信機器へ容易に接続して設定することができ、通信機器周りがたこ足配線状態となるのを防止して取り扱い性に優れた電灯線通信機器設定装置を提供できる。
【0062】
請求項2に記載の電灯線通信機器設定装置によれば、請求項1の効果に加えて以下の効果を有する。
【0063】
(1)設定コントローラがケース部に備えられているので、通信機器側端子部のコンセントに接続された電灯線通信機器に対して設定コントローラにより定めた一意的な設定が可能となり、使用条件に応じて個別にそれぞれの電灯線通信機器の設定条件を制御して、セキュリティ保護性をさらに高めることができる。
【0064】
(2)同一ケース部内に電灯線通信モデムと設定コントローラとが内蔵されているので、電灯線通信機器周りの配線を単純に構成でき、初期設定時における操作性やメンテナンス性に優れている。
【0065】
(3)通信パラメータを設定する設定コントローラが通信機器毎に接続して通信機器に依存することなく独立に配置できるので、これに接続されるブロッキングフィルタにより保護すべきデータの漏洩を確実に防止できる。
【0066】
請求項3に記載の電灯線通信機器設定装置によれば、請求項2の効果に加えて以下の効果を有する。
【0067】
(1)電灯線通信機器設定装置のケース部に入力表示部を設けられているので、電灯線通信機器に対して個別に任意のパラメータ設定が可能となり、セキュリティコード等の保護性をさらに向上させることができる。
【0068】
(2)入力表示部を用いて電灯線通信機器設定装置側でデータを確認しながらデータの設定操作を確実かつ安全に行うことができ、設定操作の信頼性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における電灯線通信機器設定装置の機能ブロック図
【図2】本発明の実施の形態2における電灯線通信機器設定装置の機能ブロック図
【符号の説明】
1 実施の形態1の電灯線通信機器設定装置
2 ケース部
3、4 通信機器側端子部
5、6 電灯線通信機器
7 ブロッキングフィルタ
8 電灯線側端子部
9 ワイヤ
10 実施の形態2の電灯線通信機器設定装置
11 コンセント
12 電灯線通信機器
13 電灯線通信モデム
14 設定コントローラ
15 入力表示部
16 ワイヤ
Claims (3)
- 電灯線通信機器が接続される通信機器側端子部と、電灯線コンセントに接続される電灯線側端子部と、前記通信機器側端子部から発生する電灯線通信用周波数帯の信号が前記電灯線側端子部に出力されるのを阻止するブロッキングフィルタと、前記端子部と前記ブロッキングフィルタを収納するケース部と、を備えたことを特徴とする電灯線通信機器設定装置。
- 前記ケース部に、前記通信機器側端子部に接続された電灯線通信モデムと、前記電灯線通信モデムや前記電灯線通信機器の制御コードやIPアドレス、セキュリティコード等の通信パラメータを設定する設定コントローラとが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電灯線通信機器設定装置。
- 前記通信パラメータの入力表示部を備えたことを特徴とする請求項2に記載の電灯線通信機器設定装置。
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