JP2004102728A - Rfidリーダ/ライタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板41上にプリントパターンでアンテナコイル42が形成されたアンテナ基板4をペン型ケース3の先端部に配設するとともに、そのアンテナコイル42をドライブするドライブ回路14と、そのドライブ回路14及びアンテナコイル42を介して、ペン型ケース3の先端部の外側に近接するRFIDタグ2に対してデータの読み書きを行うCPU(制御部)10と、そのCPU10が使用するプログラムを格納するROM11および上記データを格納するRAM12と、これらが使用する電力を供給する電源部9とをペン型ケース3内に設けた。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、非接触型ID認識システムに用いるRFIDリーダ/ライタに関し、特にコイル・オン・チップ方式のトランスポンダであるRFIDタグに対してデータの読み書きを行うペン型のRFIDリーダ/ライタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の認識システムとしては、バーとスペースの配列で情報を符号化したバーコードを使用するシステムが最も一般的であるが、バーコードには、記憶容量(情報量)が少ない、紙などに印刷して使用するため書き換えができない等の欠点がある。そこで、これらの欠点を補った記憶媒体として、シリコンチップを用いた接触型ICカードなどの電子式データキャリアも普及されつつある。
しかし、バーコードが近距離ならば非接触で読取りできるのに対し、接触型ICカードなどのデータを読取るには、読取器との機械的及び電気的な接続が必要であるので、実用上不都合な場合もある。
【0003】
そのため近年、トランスポンダ(Transponder)又はRFIDタグと呼ばれる電子式データキャリアを用いた、高周波認識(RFID:RadioFrequency Identification)システム(以下「RFIDシステム」という)が注目されている。
RFIDシステムとは、電子式データキャリアであるRFIDタグと、その読取/書込装置であるRFIDリーダ/ライタの双方にアンテナコイルを設け、その各アンテナコイルによって発生する高周波(無線周波数)の磁界または電磁界を用いてデータ通信を行う非接触型の認識システムである。
【0004】
なお、RFIDタグには、例えば特許文献1又は2に記載されているように、バッテリや太陽電池などのエネルギー源(電源)を内蔵しているものと、例えば特許文献3に記載されているように、RFIDリーダ/ライタ(識別装置)から電力の供給を受けて稼動するものとがある。その場合、RFIDリーダ/ライタのアンテナから送信される信号に基いて、データの読み出し/書き込みを行うとともに電力の供給を受ける。
また、RFIDタグの形状は、円盤型(コイン型),ICカード型,厚さ0.1mm程度のシール状のものなど様々である。一方、RFIDリーダ/ライタについても、その方式や通信距離(0mから数mまで)などの用途に応じて、据置型や壁掛けタイプなどの定置式のものから、ハンディタイプのものまで様々なものがある。
【0005】
【特許文献1】
特表2002−522849号公報(0018)
【特許文献2】
特開2002−65418号公報(要約)
【特許文献3】
特開2002−49898号公報(0003)
【0006】
ところで近年、最新のハイブリッド技術を用いてCMOSウエハ上のチップにコイルを結合するコイル・オン・チップ方式により、RFIDタグ(以下単に「タグ」とも言う)の形状を直径5mm程度にまで小型化することが可能になった。しかし、コイル・オン・チップ方式のタグの通信距離は極めて短かい(0mmから数mm程度)であるため、このタグとデータ通信するRFIDリーダ/ライタは、そのアンテナ配設部をタグに密着できるようにする必要がある。
そのため、RFIDリーダ/ライタを先細りしたペン型の形状にすると操作性がよく、そのアンテナも極力小型にして、ペン型ケースの先端部に内蔵したものが開発されている。そのアンテナは、プリント配線基板にパターンでアンテナコイル形成したアンテナ基板が使用される。
【0007】
図6はそのような従来のペン型のRFIDリーダ/ライタにおけるアンテナ基板装着部の一例を示す分解斜視図であり、図7はその組付状態における拡大横断面図である。
このRFIDリーダ/ライタ100は、ペン型ケース101の先端部にアンテナ基板110を配設し、そのアンテナ基板110を覆うように樹脂製のキャップ105を被せている。アンテナ基板110は、プリント配線基板である略正方形の基板111の一方の面上にプリントパターンでアンテナコイル112が形成されている。
ペン型ケース101の角筒状の先端部に、外周をキャップ105の側壁の肉厚分だけ小さくした方形台状のアンテナ基板保持部102を設け、その端面を外周部102aを周壁状に残して凹陥させ、アンテナ基板110の外形より僅かに大きい内形の略正方形の凹部102bを形成している。
【0008】
そして、図7に示すように、その凹部102bにアンテナ基板110を嵌入させて位置決め保持し、そのアンテナ基板110のアンテナコイル112の形成面を覆うようにキャップ105を被せ、その側壁部105bをアンテナ基板保持部102の外周面に嵌合させている。
このRFIDリーダ/ライタのペン型ケース101の図示を省略している後方部を、使用者が手で握ってキャップ105の先端面105aを図示していないRFIDタグに密着させ、アンテナ基板110のアンテナコイル112を使用して、そのタグからデータ読み取り、あるいはそのタグへデータを書き込む。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のペン型のRFIDリーダ/ライタは、一般にペン型ケースの後端部から延びるケーブルを有し、そのケーブルの先端のコネクタをパーソナルコンピュータ等の外部機器に接続し、そのケーブルを通して外部機器との間でデータの送受信を行うとともに、その外部機器から電力の供給を受けて稼働するようになっている。あるいは、専用のACアダプタを接続して、それによって商用電源からの交流を直流(5V)に変換して供給するようにしていた。
【0010】
そのため、その外部機器やACアダプタを含めると形状が大きく、且つ重くなるため操作性が悪くなる。しかも、使用できる範囲が、その外部機器を設置できてその電源を確保できる場所に限定されるという問題があった。
本願の各発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、ケーブルによる外部機器との接続を不要にして、極めて操作性がよく、且つ使用範囲が限定されることなく、どこでも種々の用途に使用できるペン型のRFIDリーダ/ライタを提供することを共通の目的とする。
【0011】
また、図6および図7に示したような、従来のペン型のRFIDリーダ/ライタにおけるペン型ケースの先端部のアンテナ基板保持部の構造では、アンテナ基板110の外周にアンテナ基板保持部102の外周部102aの厚さt2と、そのアンテナ基板保持部102の外周面と嵌合するキャップ105の側壁部105bの厚さt1とがある。そのため、アンテナ基板110の一辺の長さがSのとき、キャップ105の先端面(読取面)105aの一辺の長さL′は、
L′=S+t1×2+t2×2 となる。
【0012】
したがって、先端面の大きさがアンテナ基板の大きさ(面積)よりもふた回りも大きくなってしまう。このアンテナ基板より外側の先端面105aの周辺部をタグに密着させても、その部分ではアンテナコイル112とタグとが対向しないので、RFIDリーダ/ライタがタグと通信できないか、通信できても感度が大幅に低下する可能性がある。
そのため、ペン型ケースの先端面をタグに密着させるとき、その中央部がタグの中央部と対向するように位置合わせをする必要があり、手間がかかった。また、タグに対してペン型ケースを垂直にして、指先に強く力を入れて保持する必要があり、ケース上のスイッチボタンを操作し難いし、自分の指が邪魔になってタグを視認しにくいなどの操作性上の問題もあった。
この発明は、このような問題を解決し、RFIDリーダ/ライタの操作性を一層向上することも目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明によるペン型のRFIDリーダ/ライタは、上記の目的を達成するため、ペン型ケースの先端部に設けられ、基板上にプリントパターンでアンテナコイルが形成されたアンテナ基板と、そのアンテナ基板のアンテナコイルをドライブするドライブ回路(高周波通信回路)と、そのドライブ回路及びアンテナコイルを介して、ペン型ケースの先端部の外側に近接するRFIDタグに対してデータの読み書きを行う制御部と、その制御部が使用するプログラムおよび上記データを格納するメモリと、上記ドライブ回路と制御部とメモリが使用する電力を供給する電源部とを、前記ペン型ケース内に設けている。
したがって、外部機器とケーブルで接続して電力の供給を受ける必要がなく、単独でどこでも使用できる。
【0014】
また、このRFIDリーダ/ライタにおいて、上記アンテナ基板のアンテナコイルを形成した領域の内側に位置決め孔を設け、上記ペン型ケースの先端部に、端面に上記位置決め孔に嵌合する突起を形成したアンテナ基板保持部を設け、
その突起に上記位置決め孔を嵌合させて、上記アンテナ基板を上記アンテナ基板保持部の端面に位置決め保持し、樹脂製のキャップをそのアンテナ基板を覆うように上記アンテナ基板保持部の外周面に嵌合させる構成にすると、アンテナ基板を収納したペン型ケースの先端面(アンテナコイルと対向するようにRFIDタグに密着させる面)を小さくして、正確な位置で密着させやすくなる。
【0015】
さらに、上記アンテナ基板を、ペン型ケースの長手方向に直交する方向に対して傾けて配設するのが望ましい。それによって、このRFIDリーダ/ライタを操作する人は、その先端面をタグに密着させる際に自然に手前側に少し傾けて握ることができる。そのため、指先に強く力を入れてRFIDリーダ/ライタを保持しなくても済み、ペン型ケース上のスイッチボタンなども操作し易く、タグを視認しながらその位置を確認するのも容易になるなど、操作性が大幅に向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明によるペン型のRFIDリーダ/ライタの一実施形態をRFIDタグと共に示す側面図である。
この図1に示すRFIDリーダ/ライタ1は、先端部(図1で左側の端部)側が先細りしたペン型ケース3に全ての構成部品が装着あるいは収納されており、ユーザが片手に握って容易に操作できる大きさ(太さおよび長さ)である。
【0017】
このペン型ケース3の先端部内には、図6および図7によって前述した従来のRFIDリーダ/ライタに設けられているのと同様な、アンテナコイル42を形成したアンテナ基板4が配設されている。その先端部にはキャップ33を嵌着しており、その先端面をRFIDタグ2に密着させて、そのタグに対するデータの読み出し及び/又は書き込み(以下「読み書き」という)を行う。このアンテナ基板を配設した先端部の構造については、あとでその具体的な構造例を詳述する。
【0018】
また、このペン型ケース3の上部は複数個(図示の例では2個)の動作のON/OFFや機能を選択するためのスイッチボタン6a,6bを設け、側部には動作状態や通信するデータの内容などを表示するためのLCDによる表示器7を備えている。しかし、これらのスイッチボタン6a,6bおよび表示器7はこの発明に特有のものではなく、要求される機能や仕様に合わせて任意に設けることができる。また、これらの配設位置や数も任意に変更できる。また、表示器7を省略することもできる。
【0019】
さらに、このペン型ケース3の前方側面の上部に赤外線通信窓8が設られており、RFIDタグ2から読み取ったデータをパーソナルコンピュータ等の外部機器へ、赤外線通信によって送信できるようにしている。
ところで、このペン型ケース3内には後述する制御部やメモリ、ドライブ回路、その他が設けられており、それらを動作させるための電力を供給する電源部9も内蔵している。その電源部9の電源として一次電池(小型のマンガン電池やアルカリ電池、ボタン電池など)を使用する場合には、それを容易に交換できるようにする必要がある。
【0020】
そのため、この実施形態では、ペン型ケース3後端部(図1では右端部)に、ヒンジ部37によって矢示A方向に回動して開閉可能な電池交換用の蓋36を設けており、その蓋36は閉じたときにペン型ケース3後端部に嵌合する。ユーザがこの蓋36を開けて、電源部9に電池を挿入して蓋36を閉めると、その電池がペン型ケース3内に固定される。
なお、電源部の電源として、太陽電池と小型の二次電池(バッテリ)又は大容量コンデンサなどを内蔵することもできる。その場合は蓋を設けないか、設けてもねじ止めにすることができる。
【0021】
次に、このRFIDリーダ/ライタ1のペン型ケース3内に設けられている各部の構成を図2によって説明する。
このRFIDリーダ/ライタ1は、この装置全体を統括制御する制御部であるCPU10と、そのCPUが使用するプログラムを格納したメモリであるROM11およびデータを格納するメモリであるRAM12と、それらを接続するCPUバス13とによってマイクロコンピュータ5を構成している。
そして、アンテナ基板4のアンテナコイル42をドライブしてタグ2との間で高周波(無線周波)通信を行うドライブ回路(高周波通信回路)14と、外部機器との間で赤外線通信を行う赤外線通信ユニット15、前述したスイッチボタン6a,6bを備えた操作部6と、前述の表示器7とを、それぞれ内部のインターフェース回路を介して、CPUバス13に接続している。これらの各部と前述した電源部9とをペン型ケース3内に設けている。
【0022】
これらの各部は殆どプリント基板上に設けられ、そのプリント基板には、CPUバス13のほかに、上述したCPU10、ROM11、RAM12、ドライブ回路14、赤外線通信ユニット15、操作部6、および表示器7に、それぞれ動作に必要な電力を電源部9から供給するための給電線(図示は省略している)も形成している。
電源部9は、前述したペン型ケース3の後端から電池を取り外し可能に保持する電池ホルダと、その電池の電圧を安定化して所定電圧の直流を上記給電線に供給する給電部とからなる。
【0023】
制御部であるCPU10は、ROM11に格納されているプログラムによって動作し、操作部6からの指示によって、ドライブ回路14及びアンテナコイル42を介して、ペン型ケース3の先端部の外側に近接するタグ2に対してデータの読み書きを行い、そのタグ2のメモリから読み出したデータをRAM12に格納し、あるいはRAM12に格納しているデータをタグ2のメモリに書き込む。RAM12はCPUのワーキングメモリとしても使用される。また、記憶データを保存するため、電源部9から常時給電されてバックアップされている。
【0024】
このRFIDリーダ/ライタ1の動作状態や、タグ2から読み取ったデータ等は、表示器7によって表示することができる。また、操作部6のスイッチボタン6a,6b等の操作によって動作のON/OFFや機能の選択などが可能である。
赤外線通信ユニット15は図1に示した赤外線通信窓8の内側に送信ポートと受信ポートを配設しており、CPU10に制御されて送信ポートから赤外線による光信号を発射し、受信ポートで外部からの赤外線による光信号を受光し、パーソナルコンピュータ等の外部機器との間でIrDA規格による赤外線通信を行うことができる。そして、タグ2から読み取ったデータを外部機器へ送信したり、タグに書き込むデータを外部機器から受信したりすることができる。
【0025】
このように構成したRFIDリーダ/ライタ1は、アンテナ基板4と、そのドライブ回路14と、データの読み書きを行うための制御部であるCPU10と、そのプログラムメモリであるROM11およびデータメモリであるRAM12と、それらが使用する電力を供給する電源部9とを、全てペン型ケース3内に設けている。したがって、ケーブルで外部機器と接続して電力の供給を受けたり、専用のACアダプタを接続して商用電源から給電を受けたりする必要がないので、場所を選ばずどこでも容易に使用することができる。
【0026】
また、赤外線通信ユニット15と赤外線通信窓8による赤外線通信手段も備えているため、外部機器とデータのやり取りをするためのケーブルも不要である。
しかし、外部機器とのデータ通信は赤外線通信に限るものではなく、他の方法(例えばブルートゥースを使用した無線通信など)を用いてもよい。また、メモリカードなどの記憶媒体を介してデータのやり取りなどを行うようにしてもよい。これらの場合には、ブルートゥースやメモリカードなどを挿入するスロットをペン型ケース3に設けておく必要がある。
【0027】
さて、この実施形態のRFIDリーダ/ライタ1は、ペン型ケース3の先端部に配設したアンテナ基板4は、図1に示すようにペン型ケース3の長手方向に直交するa−a線に沿う方向ではなく、そのa−a線に対して上側を前方へ倒して角度θだけ下向きに傾けて配置されている。この角度θは10°〜30°程度で、20°程度が好ましい。したがって、ペン型ケース3の長手方向に対しては90°−θ=70°程度の傾斜になる。この傾斜に合わせて、キャップ33の先端面33aも同じ角度だけ傾けてある。
【0028】
それによって、このRFIDリーダ/ライタ1を操作する人は、その先端面33aをタグ2に密着させる際に、自然にRFIDリーダ/ライタ1を手前側に少し(垂直に対して20°程度/水平に対して70°程度)傾けて握ることができる。そのため、指先に強く力を入れてRFIDリーダ/ライタ1を保持しなくても済み、ペン型ケース3上のスイッチボタン6a,6bなども操作し易く、タグ2を視認しながらその位置を確認するのも容易になるなど、操作性が大幅に向上する
しかし、これはこの発明に必須の要件ではなく、従来のペン型のRFIDリーダ/ライタと同様に、アンテナ基板4をペン型ケース3の長手方向に直交するa−a線に沿う方向に配置し、ペン型ケース3の先端面もa−a線に沿う方向にしても、多少操作性が悪くはなるが、場所を選ばすどこでも手軽に使用できる利点には変わりがない。
【0029】
次に、ペン型ケース3の先端部におけるアンテナ基板装着部の構造の詳細を図3と図4によって説明する。
図3は、図1に示したRFIDリーダ/ライタのアンテナ基板装着部を拡大して示す分解斜視図、図4はその組付状態での拡大横断面図である。
このRFIDリーダ/ライタ1のペン型ケース3の先端部には、アンテナ基板保持部31を設け、その端面31aにアンテナ基板4を保持し、その上からアンテナ基板4を覆うように樹脂製のキャップ33を被せている。ペン型ケース3のアンテナ基板保持部31を含む全体も樹脂製である。
【0030】
アンテナ基板4は、従来のアンテナ基板と同様に、プリント配線基板である略正方形の基板41の一方の面上にプリントパターンでアンテナコイル42が形成されている。そして、その基板41のアンテナコイル42を形成した領域の内側に、方形の位置決め孔41aを設けている。
一方、ペン型ケース3の角筒状の先端部に、外周をキャップ33の側壁の肉厚分だけ小さくした方形台状のアンテナ基板保持部31を設け、その端面31aの外形寸法をアンテナ基板4の基板41の外形寸法と同じにしている。また、その端面31aをペン型ケース3の長手方向に直交する面に対して約20°下向きに傾けている。なお、このペン型ケース3のアンテナ基板保持部31の基部の周囲との間で段差を形成する端面3aは、長手方向に直交する面になっている。
【0031】
さらに、アンテナ基板保持部31の端面31aの中央部にアンテナ基板4の位置決め孔41aに嵌合する方形の位置決め用の突起31bを形成している。この突起31bの高さは、アンテナ基板4の基板41の厚さと同等か、それより若干低くする。この突起31bの端面は、アンテナ基板保持部31の端面31aと平行にする。
その突起31bにアンテナ基板4の位置決め孔41aを嵌合させて、アンテナ基板4をアンテナ基板保持部31の端面31aに位置決め保持する。このとき、アンテナ基板4の基板41の裏面はアンテナ基板保持部31の端面31aに密着し、アンテナ基板4はペン型ケース3の長手方向に直交する面に対して約20°下向きに傾いて保持される。
【0032】
さらに、そのアンテナ基板4を覆うようにキャップ33を被せて、アンテナ基板保持部31の外周面31cに嵌合させる。それによって、アンテナ基板4をキャップ33で押えつけて保持することができる。このキャップは、アンテナコイル42の磁束密度に影響しないように、樹脂によって側面がややくさび状の箱形に成形されており、アンテナコイル42と対向する内面およびその外側の先端面33aも、アンテナ基板保持部31に嵌合した状態で、その端面31aおよびアンテナ基板4と平行になるように形成されている。その先端面33aは、タグに密着させたとき、アンテナコイル42とタグとの距離がなるべく小さくなるように、強度上必要な範囲でなるべく薄肉にした方がよい。
【0033】
この構成によれば、図4に明示するように、アンテナ基板4のアンテナコイル42とキャップ33の内面とは密着するとともに、アンテナ基板4の外周にはキャップ33のアンテナ基板保持部31の外周面31cと嵌合する側壁部33bの厚さt1があるだけである。そのため、アンテナ基板4の一辺の長さがSのとき、キャップ33の先端面(読取面)33aの一辺の長さLは、L=S+t1×2となる。
したがって、図7に示した従来のRFIDリーダ/ライタの先端面105aの一辺の長さL′よりも(t2×2)だけ短くなり、先端面の面積はその長さL′とLの各二乗の差(数1によって求められる)だけ小さくなる。
【0034】
【数1】
L′2−L2=(S+2t1+2t2)2−(S+2t1)2
=4t2(S+2t1)+4t1 2
【0035】
つまり、この実施形態のRFIDリーダ/ライタ1によれば、その先端面のアンテナコイル42と対向しない部分、すなわち通信に寄与しない部分の面積を小さくすることができ、通信に必要なアンテナ基板4の面積を小さくすることなく、先端面の面積を小さくできる。そのため、先端面33aをタグ2に密着させるときに精密な位置合わせが不要になるため、タグに対するデータの読み書き操作を簡単かつ迅速に行えるようになる。
なお、アンテナ基板4およびキャップ33の先端面33aを、ペン型ケース3の長手方向に直交する方向に対して傾けたことによる作用効果は前述したとおりであるが、アンテナ基板4を傾けずに配設して、その他の構成は図3及び図4に示したのと同様にしてもよい。
【0036】
次に、ペン型ケース3の先端部におけるアンテナ基板装着部の構造の他の例を図5によって説明する。図5はその図3と同様な分解斜視図であり、図3と対応する部分には同一の符号を付してあり、それらの説明は省略する。
この例においては、アンテナ基板4の基板41のアンテナコイル42を形成した領域の内側に、4個の円形の位置決め孔41bを正方形の4隅に対応する位置に設けている。
【0037】
一方、ペン型ケース3の先端部のアンテナ基板保持部31の端面31aには、アンテナ基板4の各位置決め孔41bと嵌合する位置にその位置決め孔41bより僅かに小さい径の円柱状の位置決め用突起31dを設けている。その4個の各突起31dの高さはアンテナ基板4の基板41の厚さと同等かそれ以下にする。また、その各突起31dの端面はアンテナ基板保持部31の端面31aと平行にする。
そして、この各突起31dにアンテナ基板4の各位置決め孔41bを嵌合させて、アンテナ基板4をアンテナ基板保持部31の端面31aに位置決め保持する。このとき、アンテナ基板4の基板41の裏面はアンテナ基板保持部31の端面31aに密着し、アンテナ基板4はペン型ケース3の長手方向に直交する面に対して約20°下向きに傾いて保持される。
【0038】
その他の構成は図3によって説明した例と同じであり、その作用効果も同じであるから説明を省略する。
アンテナ基板4に設ける位置決め孔と、アンテナ基板保持部に設ける位置決め用突起は、互いにガタなく嵌合するように設ければよく、それらの形状や個数は上述の2つの例に示したものに限らず適宜に変更できる。
なお、以上述べた実施形態では、ペン型ケースの先端部が略四角柱状になっているが、アンテナ基板が円形あるいは多角形であれば、その形状に合わせた円柱状あるいは多角柱状にすればよい。
【0039】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明によるRFIDリーダ/ライタ1は、電源部を含むRFIDタグに対するデータの読み書きに必要な全てをペン型ケースに内蔵しているので、ケーブルで外部機器と接続して電力の供給を受けたり、専用のACアダプタを接続して商用電源から給電を受けたりする必要がないので、場所を選ばずどこでも容易に使用することができ、操作性が著しく向上する。
また、ペン型ケースの先端部のアンテナ基板装着部の構造を実施形態で説明したようにすれば、その操作性が一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるRFIDリーダ/ライタの一実施形態をタグと共に示す側面図である。
【図2】同じくそのRFIDリーダ/ライタのペン型ケース内に設けられている各部の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示したRFIDリーダ/ライタのアンテナ基板装着部を拡大して示す分解斜視図である。
【図4】同じくその組付状態における拡大横断面図である。
【図5】この発明によるRFIDリーダ/ライタのアンテナ基板装着部の他の例を示す図3と同様な分解斜視図である。
【図6】従来のペン型のRFIDリーダ/ライタのアンテナ基板装着部の一例を示す分解斜視図である。
【図7】同じく、その組付状態における拡大横断面図である。
【符号の説明】
1:RFIDリーダ/ライタ 2:RFIDタグ
3:ペン型ケース 4:アンテナ基板
5:マイクロコンピュータ
6:操作部 6a,6b:スイッチボタン
7:表示器 8:赤外線通信窓
9:電源部 10:CPU(制御部)
11:ROM(プログラムメモリ)
12:RAM(データメモリ)
13:CPUバス 14:ドライブ回路
15:赤外線通信ユニット
31:アンテナ基板保持部 31a:端面
31b,31d:位置決め用突起
33:キャップ 31a:先端面
36:電池交換用の蓋 37:ヒンジ部
41:基板 41a,41b:位置決め孔
42:アンテナコイル
Claims (3)
- ペン型のRFIDリーダ/ライタであって、
ペン型ケースの先端部に設けられ、基板上にプリントパターンでアンテナコイルが形成されたアンテナ基板と、
該アンテナ基板のアンテナコイルをドライブするドライブ回路と、
該ドライブ回路及び前記アンテナコイルを介して、前記ペン型ケースの先端部の外側に近接するRFIDタグに対してデータの読み書きを行う制御部と、
該制御部が使用するプログラムおよび前記データを格納するメモリと、
前記ドライブ回路と制御部とメモリが使用する電力を供給する電源部とを
前記ペン型ケース内に設けたことを特徴とするRFIDリーダ/ライタ。 - 請求項1記載のRFIDリーダ/ライタにおいて、
前記アンテナ基板の前記アンテナコイルを形成した領域の内側に位置決め孔を設け、
前記ペン型ケースの先端部に、端面に前記位置決め孔に嵌合する突起を形成したアンテナ基板保持部を設け、
その突起に前記位置決め孔を嵌合させて、前記アンテナ基板を前記アンテナ基板保持部の端面に位置決め保持し、
該アンテナ基板を覆う樹脂製のキャップを、前記アンテナ基板保持部の外周面に嵌合させてなることを特徴とするRFIDリーダ/ライタ。 - 請求項1又は2記載のRFIDリーダ/ライタにおいて、
前記アンテナ基板を、前記ペン型ケースの長手方向に直交する方向に対して傾けて配設したことを特徴とするRFIDリーダ/ライタ。
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JP2002264664A JP4124431B2 (ja) | 2002-09-10 | 2002-09-10 | Rfidリーダ/ライタ |
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