JP2004102246A - 電気光学装置、配線基板及び電子機器 - Google Patents

電気光学装置、配線基板及び電子機器 Download PDF

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Hayato Nakanishi
中西 早人
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Abstract

【課題】陰極の配線抵抗による電圧降下を低減することにより、画像信号の供給を安定化してコントラスト低下等の画像表示の異常を引き起こすことがない電気光学装置及び、当該電気光学装置を備える電子機器を提供する。
【解決手段】実表示領域4内にマトリックス状に形成された発光素子に電流を供給する発光用電源配線103R,103G,103Bと、発光素子と陰極との間に設けられる陰極用配線12aとが形成されており、陰極用配線12aの線幅は発光用電源配線102R,102G,102Bの各々の線幅よりも幅広に形成されている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学装置及び電子機器、特に有機エレクトロルミネッセンス素子等の電流駆動型の電気光学素子を備えた電気光学装置及び当該電気光学装置を備える電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
画素電極と対向電極との間に設けられ、当該画素電極と当該対向電極との間に流れる電流によって発光する発光層を画素毎に備えたエレクトロルミネッセンス装置は、次世代の表示装置として期待されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】国際公開番号WO98/36407号パンフレット
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のエレクトロルミネッセンス装置のように電流が流れることにより発光する装置では、輝度が電流レベルに依存するため、画素に電流あるいは駆動電圧を供給するための配線構造及び配線レイアウトを最適化する必要がある。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、各画素に安定的に駆動電圧あるいは電流を供給することのできる電気光学装置及び、当該電気光学装置を備える電子機器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の電気光学装置は、基体上の有効領域に設けられた複数の第1電極と、前記複数の第1電極に対して共通に設けられた第2電極と、前記複数の第1電極と前記第2の電極との間に設けられた複数の電気光学素子と、前記第1電極に電源電圧を供給するための第1の配線と、前記第2電極と接続され、前記基体の外周をなす複数の辺のうち少なくとも1辺と前記有効領域との間に設けられた第2の配線と、を含み、前記第2の配線の、前記基体上における占有面積は、前記第1の配線のうち前記有効領域外に設けられた部分の、前記基体上における占有面積より大であること、特徴とする。
【0007】
上記の電気光学装置のように、前記複数の第1電極に対して共通に設けられていている前記第2電極に接続する前記第2の配線の前記基体上の占有面積を大きくすることにより、配線抵抗を低減し、前記複数の電気光学素子に供給される電流の電流レベルを安定化する。
【0008】
前記有効領域外の面積を最小限とする必要がある場合等には、前記第2の配線の前記基体上における占有面積を、前記第1電極に電源電圧を供給するための第1の配線のうち前記有効領域外に設けられた部分の、前記基体上における占有面積より大とすることが好ましい。
【0009】
上記の電気光学装置において、「有効領域」とは、例えば、電気光学機能を担う領域あるいは表示を行う領域に相当する。
また、上記の電気光学装置において、前記第2の配線の線幅が前記第1の配線の線幅よりも広く形成されている箇所を含むことことが好ましい。
上記の電気光学装置において、前記第2の配線は、配線全体に亘って、その線幅が前記第1の配線の線幅よりも広く形成されていてもよい。
上記の電気光学装置において、前記複数の電気光学素子の各々は前記複数の第1電極のうち対応する第1電極と前記第2電極との間に設けられ、当該対応する第1電極と前記第2電極との間に電圧が印加されることにより発光する発光層を有し、前記複数の電気光学素子は前記発光層の発光色が異なる複数の種類の電気光学素子を含み、前記第1の配線は、発光色毎に配線されていてもよい。
【0010】
上記の電気光学装置において、前記第2の配線の前記有効領域外における線幅は、前記電気光学素子の種類毎に配線された前記第1の配線のうち前記有効領域外の部分の線幅が最も広く形成されているものより大であってもよい。
上記の電気光学装置において、前記有効領域と、前記基体の外周をなす複数の辺のうち少なくとも1辺との間にダミー領域が設けられ、前記第1の配線及び前記第2の配線は、前記ダミー領域と前記基体の外周をなす複数の辺のうち少なくとも1辺との間に形成されていてもよい。
上記の電気光学装置において、前記第2電極は、少なくとも前記有効領域と前記ダミー領域とを覆うように形成されていてもよい。
上記の電気光学装置において、前記第2の配線と前記第2電極との接続部は、前記有効領域と前記基体の外周をなす複数の辺のうち少なくとも3辺との間に設けられていることが好ましい。
このように前記第2電極と前記第2の配線との接続部の面積を大とすることにより電流ムラ等の問題が軽減される。
上記の電気光学装置において、前記複数の第1電極の各々は、前記有効領域に設けられた、対応する画素回路に含まれ、前記画素回路を制御する信号を伝送する複数の制御線を有し、前記複数の制御線は、前記第1の配線及び前記第2の配線のうち少なくともいずれか一つとは、少なくとも前記基体上において交差しないように配置されていることが好ましい。
【0011】
前記制御線と前記第1の配線あるいは前記第2の配線とが交差することにより前記第1の配線あるいは前記第2の配線と前記制御線との間に寄生容量が生じ、前記制御線に伝送される信号の遅延や鈍り等の現象が生起することがあるが、上述のように前記制御線と前記第1の配線あるいは前記第2の配線とを交差しないように配置することにより、前記制御線に伝送される信号の遅延や鈍り等の問題が低減する。
上記の電気光学装置において、前記制御線は、前記画素回路に走査信号を供給するための走査線と、前記画素回路にデータ信号を供給するためのデータ線と、を含んでいてもよい。
上記の電気光学装置において、前記電気光学素子は、正孔注入/輸送層と、有機エレクトロルミネッセンス材料からなる発光層とを積層して形成したものであってもよい。
【0012】
本発明の電子機器は、上記の電気光学装置を備えることを特徴とする。
本発明の配線基板は、複数の第1電極の各々と前記複数の第1電極に対して共通に設けられた第2電極との間に設けられた電気光学素子を備えた電気光学装置のための配線基板であって、基体上に設けられた複数の第1電極と、前記第1の電極に電源電圧を供給するための第1の配線と、前記第2の電極と接続するための第2の配線と、を含み、前記第2の配線は、前記複数の第1電極が設けられた有効領域の外に配置され、前記第2の配線の前記基体上における占有面積は、前記第1の配線の部分のうち前記有効領域外に設けられた部分の、前記基体上における占有面積より大であること、を特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による電気光学装置及び電子機器について詳細に説明する。尚、以下の説明で参照する各図は、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。図1は、本発明の一実施形態による電気光学装置の配線構造を模式的に示す図である。
【0014】
図1に示した電気光学装置1は、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)を用いたアクティブマトリクス方式の有機EL装置である。図1に示す本実施形態の電気光学装置1は、複数の走査線101と、走査線101に対して交差する方向に延びる複数の信号線102と、信号線102に並行して延びる複数の発光用電源配線103とがそれぞれ配線されており、走査線101及び信号線102の各交点付近に、画素領域Aが設けられている。尚、上記走査線101及び信号線102は、本発明にいう制御線の一部に相当する。
【0015】
各信号線102には、シフトレジスタ、レベルシフタ、ビデオライン、及びアナログスイッチを備えるデータ側駆動回路104が接続されている。また、各信号線102には、薄膜トランジスタを備える検査回路106が接続されている。更に、各走査線101には、シフトレジスタ及びレベルシフタを備える走査側駆動回路105が接続されている。
【0016】
また、画素領域Aの各々には、スイッチング薄膜トランジスタ112、保持容量Cap、カレント薄膜トランジスタ123、画素電極(第1電極)111、発光層110、及び陰極(第2電極)12とにより構成される画素回路が設けられている。スイッチング薄膜トランジスタ112は、そのゲート電極に走査線101が接続されており、走査線101から供給される走査信号に応じて駆動されてオン状態又はオフ状態となる。保持容量Capは、スイッチング薄膜トランジスタ112を介して信号線102から供給される画像信号を保持する。
【0017】
カレント薄膜トランジスタ123は、そのゲート電極がスイッチング薄膜トランジスタ112及び保持容量Capに接続されており、保持容量Capによって保持された画像信号がゲート電極に供給される。画素電極111は、カレント薄膜トランジスタ123に接続されており、カレント薄膜トランジスタ123を介して発光用電源配線103に電気的に接続したときに発光用電源配線103から駆動電流が流れ込む。発光層110は画素電極111と陰極12との間に挟み込まれている。
【0018】
上記の発光層110には、赤色に発光する発光層110R、緑色に発光する発光層110G、及び青色に発光する発光層110Bの3種の発光層が含まれ、各発光層110R,110G,110Bがストライプ配置されている。そして、カレント薄膜トランジスタ123を介して各発光層110R,110G,110Bに接続される発光用電源配線103R,103G,103Bがそれぞれ、発光用電源回路132に接続されている。各色毎に発光用電源配線103R,103G,103Bが配線されているのは、発光層110R,110G,110Bの駆動電位が各色毎に異なるためである。
【0019】
また、本実施形態の電気光学装置においては、陰極12と発光用電源配線103R,103G,103Bとの間に第1の静電容量Cが形成されている。電気光学装置1が駆動するとこの第1の静電容量Cに電荷が蓄積される。電気光学装置1の駆動中に各発光用電源配線103を流れる駆動電流の電位が変動した場合には、蓄積された電荷が各発光用電源配線103に放電されて駆動電流の電位変動を抑制する。これにより、電気光学装置1の画像表示を正常に保つことができる。
【0020】
尚、この電気光学装置1においては、走査線101から走査信号が供給されてスイッチング薄膜トランジスタ112がオン状態になると、そのときの信号線102の電位が保持容量Capに保持され、保持容量Capに保持された電位に応じてカレント薄膜トランジスタ123のオン・オフ状態が決まる。そして、カレント薄膜トランジスタ123のチャネルを介して、発光用電源配線103R,103G,103Bから画素電極111に駆動電流が流れ、更に発光層110R,110G,110Bを介して陰極12に電流が流れる。このとき、発光層110を流れた電流量に応じた量の発光が発光層110から得られる。
【0021】
次に、本実施形態の電気光学装置1の具体的な構成について、図2〜図4を参照して説明する。図2は、本実施形態の電気光学装置の平面模式図であり、図3は、図2のA−A′線に沿う断面図であり、図4は、図2のB−B′線に沿う断面図である。図2に示すように、本実施形態の電気光学装置1は、基板2、不図示の画素電極群領域、発光用電源配線103(103R,103G,103B)、及び表示画素部3(図中一点鎖線の枠内)とから概略構成される。
【0022】
基板2は、例えばガラス等からなる透明な基板である。画素電極群領域は、図1に示したカレント薄膜トランジスタ123に接続された画素電極(図示省略)を基板2上にマトリックス状に配置した領域である。発光用電源配線103(103R,103G,103B)は、図2に示したように、画素電極群領域の周囲に配置され、各画素電極に接続されている。表示画素部3は、少なくとも画素電極群領域上に位置し、平面視略矩形形状である。この表示画素部3は、中央部分の実表示領域4(図中二点鎖線の枠内)と、実表示領域4(尚、有効表示領域ともいう)の周囲に配置されたダミー領域5(一点鎖線及び二点鎖線の間の領域)とに区画されている。
【0023】
また、実表示領域4の図中両側には、前述の走査線駆動回路105が配置されている。この走査線駆動回路105はダミー領域5の下側(基板2側)に位置して設けられている。更に、ダミー領域5の下側には、走査線駆動回路105に接続される走査線駆動回路用制御信号配線105aと走査線駆動回路用電源配線105bとが設けられている。また更に、実表示領域4の図中上側には、前述の検査回路106が配置されている。この検査回路106はダミー領域5の下側(基板側2)に位置して設けられており、この検査回路106により、製造途中や出荷時の電気光学装置の品質、欠陥の検査を行うことができる。
【0024】
図2に示すように、発光用電源配線103R,103G,103Bは、ダミー領域5の周囲に配設されている。各発光用電源配線103R,103G,103Bは、基板2の図2中下側から走査線駆動回路用制御信号配線105bに沿って図2中上方に延在し、走査線駆動回路用電源配線105bが途切れた位置から折曲してダミー領域5の外側に沿って延在し、実表示領域4内にある図示略の画素電極に接続されている。また、基板2には、陰極12に接続される陰極用配線12aが形成されている。この陰極用配線12aは、発光用電源配線103R,103G,103Bを囲むように平面視略コ字状に形成されている。
【0025】
このように、陰極用配線12a及び発光用電源配線103R,103G,103Bにより、実表示領域4及びダミー領域5が、いわば囲まれるように形成されており、上述した実表示領域4内には、図1に示した走査線101が複数配列され、走査線101と交差する方向に延びるように信号線102が、配列されている。つまり、走査線101及び信号線102は、基板2上において陰極用配線12a及び発光用電源配線103R,103G,103Bにより3方向が取り込まれるように配線されている。
【0026】
ここで、本発明の特徴的な構成に相当する発光用電源配線103R,103G,103B及び陰極用配線12aについて説明する。図1に示すように、発光用電源配線103R,103G,103Bから発光層110に供給された電流は、陰極12(陰極用配線12a)に流れ込む。このため、特に配線幅が制限される陰極用配線12aの配線抵抗があると電圧降下が大となり、陰極用配線12aの位置に応じて電位が変化し、コントラスト低下等の画像表示の異常を引き起こす。
【0027】
かかる不具合を防止すべく、本実施形態では、陰極用配線12aの総面積が発光用電源配線103R,103G,103B各々の面積よりも大となるように形成されている。配線抵抗を極力低減するためには、陰極用配線12aが大面積であることが好ましい。しかしながら、図2に示すように、基板2上には種々の配線が配されるため、陰極用配線12aの面積はある程度制限される。
【0028】
そこで、発光用電源配線103R,103G,103B及び陰極用配線12aの長さ方向における単位長さ当たりの抵抗率が等しいと仮定して、陰極用配線12aの少なくとも一部において、線幅を発光用電源配線103R,103G,103Bの線幅よりも広くすることにより、陰極用配線12aの総面積が発光用電源配線103R,103G,103B各々の面積よりも大となるように設計している。図2に示した例では、陰極用配線12aの全体に亘って、その線幅を発光用電源配線103R,103G,103B各々の線幅よりも広くしている。
【0029】
ここで、仮に発光用電源配線103R,103G,103Bに印加される電圧値が同一であり、発光用電源配線103R,103G,103Bの線幅も同一であって各々に同一の電流が流れ、しかも発光層110全ての電気的特性が同一であると仮定する。このときに、陰極用配線12aには発光用電源配線103R,103G,103B、ひいては発光層110に流れる電流を加算した電流が流れる。従って、陰極用配線12aにおける電圧降下を発光用電源配線103R,103G,103Bでの電圧降下と同程度にするためには、陰極用配線12aの線幅を発光用電源配線103R,103G,103B各々の線幅を加算した線幅よりも広くすることが好ましい。
【0030】
しかしながら、本実施形態の電気光学装置では、発光層110各々の特性が各色毎に異なり、しかも発光用電源配線103R,103G,103Bに印加する電圧値も各色毎に異なり、流れる電流もそれぞれ異なってくる。このため、本実施形態では、陰極用配線12aの線幅を、最も高い電圧が印加され、最も多くの電流が流れる(換言すると、電圧降下が最も大きい)発光用電源配線の線幅よりも太くすれば良い。この発光用電源配線以外の配線は、より低い電圧が印加され、流れる電流も少なくなるため、線幅はより細く形成される。
【0031】
この結果、本実施形態では、陰極用配線12aの線幅が、発光用電源配線103R,103G,103B各々の線幅よりも広く形成される。このように発光用電源配線103R,103G,103Bと陰極用配線12aが設定される。尚、図2に示した例では、陰極用配線12aの全体に亘って、その線幅を発光用電源配線103R,103G,103Bよりも広く形成しているが、配線の配置に応じて少なくとも一部が発光用電源配線103R,103G,103Bよりも広くされていれば良い。
【0032】
また、図2に示したように、基板2の一端には、ポリイミドテープ130が貼り付けられ、このポリイミドテープ130上に制御用IC131が実装されている。この制御用IC131には、図1に示したデータ側駆動回路104、陰極用電源回路131、及び発光用電源回路132が内蔵されている。
【0033】
次に、図3及び図4に示すように、基板2上には回路部11が形成され、この回路部11上に表示画素部3が形成されている。また、基板2には、表示画素部3を取り囲む封止材13が形成されており、更に表示画素部3上に封止基板14が備えられている。封止基板14は、封止材13を介して基板2に接合されており、ガラス、金属、又は樹脂等からなるものである。この封止基板14の裏側には、吸着剤15が貼付され、表示画素部3と封止基板14との間の空間に混入した水又は酸素を吸収できるようになっている。尚、吸着剤15に代えてゲッター剤を用いても良い。また、封止材13は、例えば熱硬化樹脂又は紫外線硬化樹脂からなるものであり、特に熱硬化樹脂の一種であるエポキシ樹脂よりなることが好ましい。
【0034】
回路部11の中央部分には、画素電極群領域11aが設けられている。この画素電極群領域11aには、カレント薄膜トランジスタ123と、カレント薄膜トランジスタ123に接続された画素電極111が備えられている。カレント薄膜トランジスタ123は、基板2上に積層された下地保護層281、第2層間絶縁層283、及び第1層間絶縁層284に埋め込まれて形成され、画素電極111は、第1層間絶縁層284上に形成されている。カレント薄膜トランジスタ123に接続され、第2層間絶縁層283上に形成された電極の一方(ソース電極)には、発光用電源配線103(103R,103G,103B)が接続されている。尚、回路部11には、前述した保持容量Cap及びスイッチング薄膜トランジスタ112も形成されているが、図3及び図4ではこれらの図示を省略している。更に、図3及び図4においては、信号線102の図示を省略している。更に、図4においては、スイッチング薄膜トランジスタ112及びカレント薄膜トランジスタ123の図示を省略している。
【0035】
次に、図3において、画素電極群領域11aの図中両側には、前述の走査線駆動回路105が設けられている。また、図4において、画素電極群領域11aの図中左側には、前述の検査回路106が設けられている。走査線駆動回路105には、シフトレジスタに含まれるインバータを構成するNチャネル型又はPチャネル型の薄膜トランジスタ105cが備えられ、この薄膜トランジスタ105cは、画素電極111に接続されていない点を除いて上記のカレント薄膜トランジスタ123と同様の構造とされている。また、検査回路106にも同様に、薄膜トランジスタ106aが備えられ、この薄膜トランジスタ106aも、画素電極111に接続されていない点を除いてカレント薄膜トランジスタ123と同様の構造とされている。
【0036】
また、図3に示すように、走査線駆動回路105の図中外側の下地保護層281上には、走査線回路用制御信号配線105aが形成されている。更に、走査線回路用制御信号配線105aの外側の第2層間絶縁層283上には、走査線回路用電源配線105bが形成されている。更に、図4に示すように、検査回路路106の図中左側の下地保護層281上には、検査回路用制御信号配線106bが形成されている。また更に、検査回路用制御信号配線106bの左側の第2層間絶縁層283上には、検査回路用電源配線106cが形成されている。また、走査線回路用電源配線105bの外側には、発光用電源配線103が形成されている。この発光用電源配線103は、2つの配線からなる二重配線構造を採用しており、前述したように表示画素部3の外側に配置されている。二重配線構造を採用することで配線抵抗を軽減できる。
【0037】
例えば、図3中左側にある赤色用の発光用電源配線103Rは、下地保護層281上に形成された第1配線103Rと、第2層間絶縁層283を介して第1配線103R上に形成された第2配線103Rとから構成されている。第1配線103R及び第2配線103Rは、図2に示すように第2層間絶縁層283を貫通するコンタクトホール103Rにより接続されている。このように、第1配線103Rは、陰極用配線12aと同じ階層位置に形成されており、第1配線103Rと陰極用配線12aとの間は第2層間絶縁層283が配置されている。また、図3及び図4に示す通り、陰極用配線12aはコンタクトホールを介して第2層間絶縁層283上に形成された陰極用配線12bと電気的に接続されおり、いわば陰極用配線12aも二重配線構造になっている。よって、第2配線103Rは、陰極用配線12bと同じ階層位置に形成されており、第1配線103Rと陰極用配線12bとの間は第1層間絶縁層284が配置されている。このような構造をとることで、第1配線103Rと陰極用配線12aとの間、及び、第2配線103Rと陰極用配線12bとの間に第2の静電容量Cが形成されている。
【0038】
同様に、図3の右側にある青色及び緑色用の発光用電源配線103G,103Bも二重配線構造を採用しており、それぞれ下地保護層281上に形成された第1配線103G,103Bと、第2層間絶縁層283上に形成された第2配線103G,103Bとから構成され、第1配線103G,103B及び第2配線103G,103Bは、図2及び図3に示すように第2層間絶縁層283を貫通するコンタクトホール103G,103Bにより接続されている。そして、青色の第1配線103Bと陰極用配線12aの間、及び、青色の第2配線103Bと陰極用配線12bとの間に第2の静電容量Cが形成されている。
【0039】
第1配線103Rと第2配線103Rとの間隔は、例えば、0.6〜1.0μmの範囲が好ましい。間隔が0.6μm未満であると、信号線102及び走査線101のような異なる電位を有するソースメタルとゲートメタルとの間の寄生容量が増えるため好ましくない。例えば、実表時領域4内においては、ソースメタルとゲートメタルとが交差する箇所が多く存在し、かかる箇所の寄生容量が多いと画像信号の時間遅延を引き起こす虞がある。その結果として、定められた期間内に画像信号を画素電極111に書き込む事ができないため、コントラストの低下を引き起こす。第1配線103R及び第2配線103Rに挟まれる第2層間絶縁層283の材質は、例えばSiO等が好ましいが、1.0μm以上形成するとSiOの応力により基板2が割れる恐れが生じる。
【0040】
尚、図4に示したように、発光用電源配線103は二重配線構造とされているが、本発明にいう発光用電源配線103の面積とは、二重配線構造の一方の各々(例えば、電源用配線103R,電源用配線103G,電源用配線103B)の面積をいう。
【0041】
また、各発光用電源配線103Rの上側には、表示画素部3から延出した陰極12が形成されている。これにより、各発光用電源配線103Rの第2配線103Rが、第1層間絶縁層284を挟んで陰極12と対向配置され、これにより第2配線103Rと陰極12との間に前述の第1の静電容量Cが形成される。
【0042】
ここで、第2配線103Rと陰極12との間隔は、例えば、0.6〜1.0μmの範囲が好ましい。間隔が0.6μm未満だと、画素電極及びソースメタルのような異なる電位を有する画素電極とソースメタルとの間の寄生容量が増える為、ソースメタルを用いている信号線の配線遅延が生じる。その結果、定められた期間内に画像信号を書き込む事ができない為、コントラストの低下を引き起こす。第2配線103Rと陰極12に挟まれる第1層間絶縁層284の材質は、例えばSiOやアクリル樹脂等が好ましい。しかしながら、SiOを1.0μm以上形成すると応力により基板2が割れる恐れが生じる。また、アクリル樹脂の場合は、2.0μm程度まで形成することができるが、水を含むと膨張する性質があるため、その上に形成する画素電極を割る恐れがある。
【0043】
このように、本実施形態の電気光学装置1は、発光用電源配線103と陰極12との間に第1の静電容量Cが設けられるので、発光用電源配線103を流れる駆動電流の電位が変動した場合に第1の静電容量Cに蓄積された電荷が発光用電源配線103に供給され、駆動電流の電位不足分がこの電荷により補われて電位変動を抑制することができ、電気光学装置1の画像表示を正常に保つことができる。特に、発光用電源配線103と陰極12とが表示画素部3の外側で対向しているので、発光用電源配線103と陰極12との間隔を小さくして第1の静電容量Cに蓄積される電荷量を増大させることができ、駆動電流の電位変動をより小さくして画像表示を安定に行うことができる。更に、発光用電源配線103が第1配線及び第2配線からなる二重配線構造を有し、第1配線と陰極用配線との間に第2の静電容量Cが設けられているので、第2の静電容量Cに蓄積された電荷も発光用電源配線103に供給されるため、電位変動をより抑制することができ、電気光学装置1の画像表示をより正常に保つことができる。
【0044】
ここで、カレント薄膜トランジスタ123を含む回路部11の構造を詳細に説明する。図5は、画素電極群領域11aの要部を示す断面図である。図5に示すように、基板2の表面には、SiOを主体とする下地保護層281が積層され、この下地保護層281上には島状のシリコン層241が形成されている。また、シリコン層241及び下地保護層281は、SiO及び/又はSiNを主体とするゲート絶縁層282により被覆されている。そして、シリコン層241上には、ゲート絶縁層282を介してゲート電極242が形成されている。
【0045】
尚、図5においては、カレント薄膜トランジスタ123の断面構造を示しているが、スイッチング薄膜トランジスタ112も同様の構造である。また、ゲート電極242及びゲート絶縁層282は、SiOを主体とする第2層間絶縁層283によって被覆されている。尚、本明細書において、「主体」とする成分とは最も含有率の高い成分のことをいうものとする。
【0046】
次に、シリコン層241のうち、ゲート絶縁層282を介してゲート電極242と対向する領域がチャネル領域241aとされている。また、シリコン層241のうち、チャネル領域241aの図中左側には低濃度ソース領域241b及び高濃度ソース領域241Sが設けられる。チャネル領域241aの図中右側には低濃度ドレイン領域241c及び高濃度ドレイン領域241Dが設けられており、いわゆるLDD(Light Doped Drain)構造が形成されている。カレント薄膜トランジスタ123は、このシリコン層241を主体として構成されている。
【0047】
高濃度ソース領域241Sは、ゲート絶縁層282と第2層間絶縁層283とに亙って開孔するコンタクトホール244を介して、第2層間絶縁層283上に形成されたソース電極243に接続されている。このソース電極243は、上述した信号線102の一部として構成される。一方、高濃度ドレイン領域241Dは、ゲート絶縁層282と第2層間絶縁層283とに亙って開孔するコンタクトホール245を介して、ソース電極243と同一層に形成されたドレイン電極244に接続されている。
【0048】
ソース電極243及びドレイン電極244が形成された第2層間絶縁層283上に第1層間絶縁層284が形成されている。そして、ITO等からなる透明な画素電極111が、この第1層間絶縁層284上に形成されるとともに、第1層間絶縁層284に設けられたコンタクトホール111aを介してドレイン電極244に接続されている。即ち、画素電極111は、ドレイン電極244を介して、シリコン層241の高濃度ドレイン電極241Dに接続されている。尚、図3に示すように、画素電極111は実表示領域4に対応する位置に形成されているが、実表示領域4の周囲に形成されたダミー領域5には、画素電極111と同じ形態のダミー画素電極111′が設けられる。このダミー画素電極111′は、高濃度ドレイン電極241Dに接続されない点を除き、画素電極111と同一の形態である。
【0049】
次に、表示画素部3の実画素領域4には、発光層110及びバンク部(バンク)122が形成されている。発光層110は図3〜図5に示すように、画素電極111上の各々に積層されている。また、バンク部122は、各画素電極111及び各発光層110の間に備えられており、各発光層110を区画している。バンク部122は、基板2側に位置する無機物バンク層122aと基板2から離れて位置する有機物バンク層122bとが積層されて構成されている。尚、無機物バンク層122aと有機物バンク層122bとの間に遮光層を配置してもよい。
【0050】
無機物、有機物バンク層122a,122bは、画素電極111の周縁部上に乗上げるまで延出形成されており、また無機物バンク層122aは、有機物バンク層122bよりも画素電極111の中央側に延出形成されている。また、無機物バンク層122aは、例えば、SiO、TiO、SiN等の無機材料からなることが好ましい。また無機物バンク層122aの膜厚は、50〜200nmの範囲が好ましく、特に150nmがよい。膜厚が50nm未満では、無機物バンク層122aが後述する正孔注入/輸送層より薄くなり、正孔注入/輸送層の平坦性を確保できなくなるので好ましくない。また膜厚が200nmを越えると、無機物バンク層122aによる段差が大きくなって、正孔注入/輸送層上に積層する後述の発光層の平坦性を確保できなくなるので好ましくない。
【0051】
更に、有機物バンク層122bは、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の通常のレジストから形成されている。この有機物バンク層122bの厚さは、0.1〜3.5μmの範囲が好ましく、特に2μm程度がよい。厚さが0.1μm未満では、後述する正孔注入/輸送層及び発光層の合計厚より有機物バンク層122bが薄くなり、発光層が上部開口部から溢れるおそれがあるので好ましくない。また、厚さが3.5μmを越えると、上部開口部による段差が大きくなり、有機物バンク層122b上に形成する陰極12のステップカバレッジを確保できなくなるので好ましくない。また、有機物バンク層122bの厚さを2μm以上にすれば、陰極12と画素電極111との絶縁を高めることができる点でより好ましい。このようにして、発光層110は、バンク部122より薄く形成されている。
【0052】
また、バンク部122の周辺には、親液性を示す領域と、撥液性を示す領域が形成されている。親液性を示す領域は、無機物バンク層122a及び画素電極111であり、これらの領域には、酸素を反応ガスとするプラズマ処理によって水酸基等の親液基が導入されている。また、撥液性を示す領域は、有機物バンク層122bであり、4フッ化メタンを反応ガスとするプラズマ処理によってフッ素等の撥液基が導入されている。
【0053】
次に、図5に示すように、発光層110は、画素電極111上に積層された正孔注入/輸送層110a上に積層されている。尚、本明細書では、発光層110及び正孔注入/輸送層110aを含む構成を機能層といい、画素電極111、機能層、及び陰極12含む構成を発光素子という。正孔注入/輸送層110aは、正孔を発光層110に注入する機能を有するとともに、正孔を正孔注入/輸送層110a内部において輸送する機能を有する。このような正孔注入/輸送層110aを画素電極111と発光層110の間に設けることにより、発光層110の発光効率、寿命等の素子特性が向上する。また、発光層110では、正孔注入/輸送層110aから注入された正孔と、陰極12からの電子とが結合して蛍光を発生させる。発光層11bは、赤色(R)に発光する赤色発光層、緑色(G)に発光する緑色発光層、及び青色(B)に発光する青色発光層の3種類を有し、図1及び図2に示すように、各発光層がストライプ配置されている。
【0054】
次に、図3及び図4に示したように、表示画素部3のダミー領域5には、ダミー発光層210及びダミーバンク部212が形成されている。ダミーバンク部212は、基板2側に位置するダミー無機物バンク層212aと基板2から離れて位置するダミー有機物バンク層212bとが積層されて構成されている。ダミー無機物バンク層212aは、ダミー画素電極111′の全面に形成されている。またダミー有機物バンク層212bは、有機物バンク層122bと同様に画素電極111の間に形成されている。そして、ダミー発光層210は、ダミー無機物バンク212aを介してダミー画素電極111′上に形成されている。
【0055】
ダミー無機物バンク層212a及びダミー有機物バンク層211bは、先に説明した無機物、有機物バンク層122a,122bと同様の材質、同様の膜厚を有するものである。また、ダミー発光層210は、図示略のダミー正孔注入/輸送層上に積層されており、ダミー正孔注入/輸送層及びダミー発光層の材質や膜厚は、前述の正孔注入/輸送層110a及び発光層110と同様である。従って、上記の発光層110と同様に、ダミー発光層210はダミーバンク部212より薄く形成されている。
【0056】
ダミー領域5を実表示領域4の周囲に配置することにより、実表示領域4の発光層110の厚さを均一にすることができ、表示ムラを抑制することができる。即ち、ダミー領域5を配置することで、表示素子をインクジェット法によって形成する場合における吐出した組成物インクの乾燥条件を実表示領域4内で一定にすることができ、実表示領域4の周縁部で発光層110の厚さに偏りが生じる虞がない。
【0057】
次に、陰極12は、実表示領域4とダミー領域5の全面に形成されるとともにダミー領域5の外側にある基板2上まで延出され、ダミー領域5の外側、即ち表示画素部3の外側で発光用電源配線103と対向配置されている。また陰極12の端部が、回路部11に形成された陰極用配線12aの全面に亘って接続されている。陰極12は、画素電極111の対向電極として発光層110に電流を流す役割を果たす。この陰極12は、例えば、フッ化リチウムとカルシウムの積層体からなる陰極層12bと、反射層12cとが積層されて構成されている。陰極12のうち、反射層12cのみが表示画素部3の外側まで延出されている。反射層12cは、発光層110から発した光を基板2側に反射させるもので、例えば、Al、Ag、Mg/Ag積層体等からなることが好ましい。更に、反射層12b上にSiO、SiN等からなる酸化防止用の保護層を設けても良い。
【0058】
次に、本実施形態の電気光学装置1の製造方法について説明する。図6〜図9は、本発明の一実施形態による電気光学装置の製造方法を説明する工程図である。まず、図6〜図8を参照して、基板2上に回路部11を形成する方法について説明する。尚、図6〜図8に示す各断面図は、図2中のA−A′線に沿う断面に対応している。また、以下の説明において、不純物濃度は、いずれも活性化アニール後の不純物として表される。
【0059】
まず、図6(a)に示すように、基板2上に、シリコン酸化膜などからなる下地保護層281を形成する。次に、ICVD法、プラズマCVD法などを用いてアモルファスシリコン層を形成した後、レーザアニール法又は急速加熱法により結晶粒を成長させてポリシリコン層501とする。その後、ポリシリコン層501をフォトリソグラフィ法によりパターニングし、図6(b)に示すように島状のシリコン層241,251,261を形成し、更にシリコン酸化膜からなるゲート絶縁層282を形成する。
【0060】
シリコン層241は、実表示領域4に対応する位置に形成されて画素電極111に接続されるカレント薄膜トランジスタ123(以下、「画素用TFT」と表記する場合がある)を構成するものであり、シリコン層251,261は、走査線駆動回路105内のPチャネル型及びNチャネル型の薄膜トランジスタ(以下、「駆動回路用TFT」と表記する場合がある)をそれぞれ構成するものである。
【0061】
ゲート絶縁層282の形成は、プラズマCVD法、熱酸化法等により、各シリコン層241,251,261及び下地保護層281を覆う厚さ約30nm〜200nmのシリコン酸化膜を形成することにより行う。ここで、熱酸化法を利用してゲート絶縁層282を形成する際には、シリコン層241,251,261の結晶化も行い、これらのシリコン層をポリシリコン層とすることができる。チャネルドープを行う場合には、例えば、このタイミングで約1×1012cm−2のドーズ量でボロンイオンを打ち込む。その結果、シリコン層241,251,261は、不純物濃度が約1×10−17cm−3の低濃度P型のシリコン層となる。
【0062】
次に、図6(c)に示すように、シリコン層241,261の一部にイオン注入選択マスクMを形成し、この状態でリンイオンを約1×1015cm−2のドーズ量でイオン注入する。その結果、イオン注入選択マスクMに対してセルフアライン的に高濃度不純物が導入され、シリコン層241,261中に高濃度ソース領域241S,261S及び高濃度ドレイン領域241D,261Dが形成される。
【0063】
その後、図6(d)に示すように、イオン注入選択マスクMを除去した後に、ゲート絶縁層282上にドープドシリコン、シリサイド膜、或いはアルミニウム膜やクロム膜、タンタル膜といった厚さ約200nm程度の金属膜を形成し、更にこの金属膜をパターニングすることにより、Pチャネル型の駆動回路用TFTのゲート電極252、画素用TFTのゲート電極242、Nチャネル型の駆動回路用TFTのゲート電極262を形成する。また、上記パターニングにより、走査線駆動回路用信号配線105a、発光用電源配線の第1配線103R,103G,103B、陰極用配線12aの一部を同時に形成する。
【0064】
更に、ゲート電極242,252,262をマスクとし、シリコン層241,251,261に対してリンイオンを約4×1013cm−2のドープ量でイオン注入する。その結果、ゲート電極242,252,262に対してセルフアライン的に低濃度不純物が導入され、図6(d)に示すように、シリコン層241,261中に低濃度ソース領域241b,261b、及び低濃度ドレイン領域241c,261cが形成される。また、シリコン層251中に低濃度不純物領域251S,251Dが形成される。
【0065】
次に、図7(a)に示すように、ゲート電極252の周辺を除く全面にイオン注入選択マスクMを形成する。このイオン注入選択マスクMを用いて、シリコン層251に対してボロンイオンを約1.5×1015cm−2のドープ量でイオン注入する。結果として、ゲート電極252もマスクとして機能し、シリコン層252中にセルフアライン的に高濃度不純物がドープされる。これにより251S及び251Dがカウンタードープされ、P型チャネル型の駆動回路用TFTのソース領域及びドレイン領域となる。
【0066】
そして、図7(b)に示すように、イオン注入選択マスクMを除去した後に、基板2の全面に第2層間絶縁層283を形成し、更にフォトリソグラフィ法により第2層間絶縁層283をパターニングして、各TFTのソース電極及びドレイン電極並びに陰極用配線12aに対応する位置にコンタクトホール形成用の孔Hを設ける。次に、図7(c)に示すように、第2層間絶縁層283を覆うように、アルミニウム、クロム、タンタル等の金属からなる厚さ約200nmないし800nm程度の導電層504を形成することにより、先に形成した孔Hにこれらの金属を埋め込んでコンタクトホールを形成する。更に導電層504上にパターニング用マスクMを形成する。
【0067】
次に、図8(a)に示すように、導電層504をパターニング用マスクMによってパターニングし、各TFTのソース電極243,253,263、ドレイン電極244,254、各発光用電源配線の第2配線103R,103G,103B、走査線回路用電源配線105b、及び陰極用配線12aを形成する。上記のように、第1配線103R及び103Bを陰極用配線12aと同じ階層に離間して形成することで、第2の静電容量Cが形成される。
【0068】
以上の工程が終了すると、図8(b)に示すように、第2層間絶縁層283を覆う第1層間絶縁層284を、例えばアクリル系などの樹脂材料によって形成する。この第1層間絶縁層284は、約1〜2μm程度の厚さに形成されることが望ましい。次に、図8(c)に示すように、第1層間絶縁層284のうち、画素用TFTのドレイン電極244に対応する部分をエッチングによって除去してコンタクトホール形成用の孔Hを形成する。このとき、同時に陰極用配線12a上の第1層間絶縁層284も除去する。このようにして、基板2上に回路部11が形成される。
【0069】
次に、図9を参照して、回路部11上に表示画素部3を形成することにより電気光学装置1を得る手順について説明する。図9に示す断面図は、図2中のA−A′線に沿う断面に対応している。まず、図9(a)に示すように、基板2の全面を覆うようにITO等の透明電極材料からなる薄膜を形成し、この薄膜をパターニングすることにより、第1層間絶縁層284に設けた孔Hを埋めてコンタクトホール111aを形成するとともに、画素電極111及びダミー画素電極111′を形成する。画素電極111は、カレント薄膜トランジスタ123の形成部分のみに形成され、コンタクトホール111aを介してカレント薄膜トランジスタ123(スイッチング素子)に接続される。尚、ダミー電極111′は島状に配置される。
【0070】
次に、図9(b)に示すように、第1層間絶縁層284、画素電極111、及びダミー画素電極111′上に無機物バンク層122a及びダミー無機物バンク層212aを形成する。無機物バンク層122aは、画素電極111の一部が開口する態様にて形成し、ダミー無機物バンク層212aはダミー画素電極111′を完全に覆うように形成する。無機物バンク層122a及びダミー無機物バンク層212aは、例えばCVD法、TEOS法、スパッタ法、蒸着法等によって第1層間絶縁層284及び画素電極111の全面にSiO、TiO、SiN等の無機物膜を形成した後に、当該無機物膜をパターニングすることにより形成する。
【0071】
更に、図9(b)に示すように、無機物バンク層122a及びダミー無機物バンク層212a上に、有機物バンク層122b及びダミー有機物バンク層212bを形成する。有機物バンク層122bは、無機物バンク層122aを介して画素電極111の一部が開口する態様にて形成し、ダミー有機物バンク層212bはダミー無機物バンク層212aの一部が開口する態様にて形成する。このようにして、第1層間絶縁層284上にバンク部122を形成する。
【0072】
続いて、バンク部122の表面に、親液性を示す領域と、撥液性を示す領域を形成する。本実施形態においてはプラズマ処理工程により、各領域を形成するものとしている。具体的に、このプラズマ処理工程は、画素電極111、無機物バンク層122a、及びダミー無機物バンク層212aを親液性にする親液化工程と、有機物バンク層122b及びダミー有機物バンク層212bを撥液性にする撥液化工程とを少なくとも有している。
【0073】
即ち、バンク部122を所定温度(例えば70〜80℃程度)に加熱し、次いで親液化工程として大気雰囲気中で酸素を反応ガスとするプラズマ処理(Oプラズマ処理)を行う。続いて、撥液化工程として大気雰囲気中で4フッ化メタンを反応ガスとするプラズマ処理(CFプラズマ処理)を行い、プラズマ処理のために加熱されたバンク部122を室温まで冷却することで、親液性及び撥液性が所定箇所に付与されることとなる。
【0074】
更に、画素電極111上及びダミー無機物バンク層212a上にそれぞれ、発光層110及びダミー発光層210をインクジェット法により形成する。発光層110並びにダミー発光層210は、正孔注入/輸送層材料を含む組成物インクを吐出・乾燥した後に、発光層材料を含む組成物インクを吐出・乾燥することにより形成される。尚、この発光層110及びダミー発光層210の形成工程以降は、正孔注入/輸送層及び発光層の酸化を防止すべく、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気等の不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。
【0075】
次に、図9(c)に示すように、バンク部122、発光層110、及びダミー発光層210を覆う陰極12を形成する。陰極12は、バンク部122、発光層110、及びダミー発光層210上に陰極層12bを形成した後に、陰極層12bを覆って基板2上の陰極用配線12aに接続される反射層12cを形成することにより得られる。このように、反射層12cを陰極用配線12aに接続させるべく反射層12cを表示画素部3から基板2上に延出させることにより、反射層12cが第1層間絶縁層284を介して発光用電源配線103に対向配置され、反射層12c(陰極)と発光用電源配線103との間に第1の静電容量Cが形成される。最後に、基板2にエポキシ樹脂等の封止材13を塗布し、この封止材13を介して基板2に封止基板14を接合する。このようにして、図1〜図4に示すような電気光学装置1が得られる。
【0076】
このようにして製造された電気光学装置、CPU(中央処理装置)等を備えたマザーボード、キーボード、ハードディスク等の電子部品を筐体内に組み込むことで、例えば図10に示すノート型のパーソナルコンピュータ600(電子機器)が製造される。図10は、本発明の一実施形態による電気光学装置を備える電子機器の一例を示す図である。尚、図10において601は筐体であり、602は液晶表示装置であり、603はキーボードである。図11は、他の電子機器としての携帯電話機を示す斜視図である。図11に示した携帯電話機700は、アンテナ701、受話器702、送話器703、液晶表示装置704、及び操作釦部705等を備えて構成されている。
【0077】
また、上記実施形態では、電子機器としてノート型コンピュータ及び携帯電話機を例に挙げて説明したが、これらに限らず、液晶プロジェクタ、マルチメディア対応のパーソナルコンピュータ(PC)及びエンジニアリング・ワークステーション(EWS)、ページャ、ワードプロセッサ、テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、電子手帳、電子卓上計算機、カーナビゲーション装置、POS端末、タッチパネルを備えた装置等の電子機器に適用することが可能である。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、陰極用配線の総面積を電源配線の面積よりも大として陰極用配線の配線抵抗を小さく設定しているため、電源配線から第1電極を介して発光素子に供給された電流が陰極用配線に流れるときに生ずる電圧降下を小さく抑えることができるという効果がある。この結果として、画像信号の供給が安定化してコントラスト低下等の画像表示の異常を抑えることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による電気光学装置の配線構造を模式的に示す図である。
【図2】本発明の一実施形態による電気光学装置の平面模式図である。
【図3】図2のA−A′線に沿う断面図である。
【図4】図2のB−B′線に沿う断面図である。
【図5】画素電極群領域11aの要部を示す断面図である。
【図6】本発明の一実施形態による電気光学装置の製造方法を説明する工程図である。
【図7】本発明の一実施形態による電気光学装置の製造方法を説明する工程図である。
【図8】本発明の一実施形態による電気光学装置の製造方法を説明する工程図である。
【図9】本発明の一実施形態による電気光学装置の製造方法を説明する工程図である。
【図10】本発明の一実施形態による電気光学装置を備える電子機器の一例を示す図である。
【図11】他の電子機器としての携帯電話機を示す斜視図である。
【符号の説明】
4……実表示領域(有効表示領域)
5……ダミー領域
12……陰極(第2電極)
12a……陰極用配線
101……走査線(制御線)
102……信号線(制御線)
103,103R,103G,103B……発光用電源配線
110,110R,110G,110B……発光素子
110a……正孔注入/輸送層
110……発光層
111……画素電極(第1電極)
112……スイッチング薄膜トランジスタ(スイッチング素子)
123……カレント薄膜トランジスタ(スイッチング素子)

Claims (13)

  1. 基体上の有効領域に設けられた複数の第1電極と、
    前記複数の第1電極に対して共通に設けられた第2電極と、
    前記複数の第1電極と前記第2の電極との間に設けられた複数の電気光学素子と、
    前記第1電極に電源電圧を供給するための第1の配線と、
    前記第2電極と接続され、前記基体の外周をなす複数の辺のうち少なくとも1辺と前記有効領域との間に設けられた第2の配線と、を含み、
    前記第2の配線の、前記基体上における占有面積は、前記第1の配線の部分のうち前記有効領域外に設けられた部分の前記基体上における占有面積より大であること、
    を特徴とする電気光学装置。
  2. 前記第2の配線は、その線幅が前記第1の配線の線幅よりも広く形成されている箇所を含むことを特徴とする請求項1記載の電気光学装置。
  3. 前記第2の配線は、配線全体に亘って、その線幅が前記第1の配線の線幅よりも広く形成されていることを特徴とする請求項1記載の電気光学装置。
  4. 前記複数の電気光学素子の各々は、前記複数の第1電極のうち対応する第1電極と前記第2電極との間に設けられ、当該対応する第1電極と前記第2電極との間に電圧が印加されることにより発光する発光層を有し、
    前記複数の電気光学素子は前記発光層の発光色が異なる複数の種類の電気光学素子を含み、
    前記第1の配線は、発光色毎に配線されていることを特徴とする請求項1記載の電気光学装置。
  5. 前記第2の配線の前記有効領域外における線幅は、前記電気光学素子の種類毎に配線された前記第1の配線のうち前記有効領域外の部分の線幅が最も広く形成されているものより大であること特徴とする請求項4記載の電気光学装置。
  6. 前記有効領域と、前記基体の外周をなす複数の辺のうち少なくとも1辺との間にダミー領域が設けられ、
    前記第1の配線及び前記第2の配線は、前記ダミー領域と前記基体の外周をなす複数の辺のうち少なくとも1辺との間に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の電気光学装置。
  7. 前記第2電極は、少なくとも前記有効領域と前記ダミー領域とを覆うように形成されていることを特徴とする請求項6記載の電気光学装置。
  8. 前記第2の配線と前記第2電極との接続部は、前記有効領域と前記基体の外周の複数の辺のうち少なくとも3辺との間に設けられていることを特徴とする請求項7記載の電気光学装置。
  9. 前記複数の第1電極の各々は、前記有効領域に設けられた、対応する画素回路に含まれ、
    前記画素回路を制御する信号を伝送する複数の制御線を有し、
    前記複数の制御線は、前記第1の配線及び前記第2の配線のうち少なくともいずれか一つとは、少なくとも前記基体上において交差しないように配置されていること請求項1から請求項8の何れか一項に記載の電気光学装置。
  10. 前記制御線は、前記画素回路に走査信号を供給するための走査線と、前記画素回路にデータ信号を供給するためのデータ線と、を含むことを特徴とする請求項9記載の電気光学装置。
  11. 前記電気光学素子は、正孔注入/輸送層と、有機エレクトロルミネッセンス材料からなる発光層とを積層して形成したものであることを特徴とする請求項1から請求項10の何れか一項に記載の電気光学装置。
  12. 請求項1から請求項11の何れか一項に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
  13. 複数の第1電極の各々と前記複数の第1電極に対して共通に設けられた第2電極との間に設けられた電気光学素子を備えた電気光学装置のための配線基板であって、
    基体上に設けられた複数の第1電極と、
    前記第1の電極に電源電圧を供給するための第1の配線と、
    前記第2の電極と接続するための第2の配線と、を含み、
    前記第2の配線は、前記複数の第1電極が設けられた有効領域の外に配置され、
    前記第2の配線の前記基体上における占有面積は、前記第1の配線の部分のうち前記有効領域外に設けられた部分の、前記基体上における占有面積より大であること、
    を特徴とする配線基板。
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