JP2004101414A - 長尺光ファイバセンサー及びその製造方法 - Google Patents

長尺光ファイバセンサー及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】施工容易な長尺光ファイバセンサー及びその製造方法を実現する。
【解決手段】環境条件変動観測用の長尺光ファイバ10の複数条が横断面内一様な位置関係で連なるように複合化された長尺光ファイバセンサーであって、複数条の長尺光ファイバ10は、樹脂チューブ20又は筒状に組立て可能な樹脂ベルトの樹脂肉内に埋め込まれる構成を以て横断面内一様な位置関係に維持されるようにする。長尺光ファイバの必要な位置関係を確保したうえで長尺光ファイバセンサーを曲げてコンパクトにして運べるので、位置関係確保の準備作業も現場での施工作業も負担が軽減される。また、共押し出し方式等にて安価に製造できる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、長尺光ファイバを複列状態(並走状態)に組み立てた長尺光ファイバセンサー及びその製造方法に関し、詳しくは、光ファイバを条材にて固定支持する長尺光ファイバセンサー及びその製造方法に関する。
このような長尺光ファイバセンサーは、例えば、光ファイバのブリルアン散乱光を利用して光ファイバの長手方向の歪み分布を測定するBOTDR(Brillouin Optical Time Domain Reflectometry)等を行うに際して、測定端子(検出子・検出端)として有用である。
【0002】
【従来の技術】
地滑り等の環境条件変動を監視するために監視対象箇所に長尺光ファイバを設置する技術として、可撓性ケーシング管(支持条材)に光ファイバを挿入して充填材で固定したものや(例えば、特許文献1参照。)、塩ビパイプ(支持条材)を継ぎ足しながら外周に光ファイバをバンド等で固定したもの(例えば、特許文献2参照。)、光ファイバに長手方向の伸び歪を与えた状態で固定するもの(例えば、特許文献3参照。)、短尺管体(支持条材)を繋ぎ合わせながら光ファイバに張力を掛けた状態で固定するもの(例えば、特許文献4参照。)、光ファイバに張力を掛けたままで構造物表面に骨材入反応硬化性樹脂で覆装するものが(例えば、特許文献5参照。)、知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開平2−52222号公報 (第1頁、第6図)
【特許文献2】
特開平10−197298号公報 (第1頁、図4)
【特許文献3】
特開2001−296112号公報 (第1頁、図2−3)
【特許文献4】
特開2002−54956号公報 (第1頁、図3)
【特許文献5】
特開2002−131024号公報 (第1−2頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の長尺光ファイバセンサーでは、長尺光ファイバの配設や張設が施工現場で行われていた。支持条材の継ぎ足しも一緒に施工現場で行われていた。
このため、作業環境が一定しないうえ、使える道具や治具など作業上の制約も多くて、適正な施工を成すには作業負担が重かった。
【0005】
そこで、施工作業の負担を軽減し、しかも適切な施工結果が得られるよう、工場など環境の整ったところで施工準備してから現場へ運び込めるものに改良することが技術的な課題となる。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、施工容易な長尺光ファイバセンサーを実現することを目的とする。
また、この発明は、そのような施工容易な長尺光ファイバセンサーの製造方法を実現することも目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するためになされた本発明の長尺光ファイバセンサーは、環境条件変動観測用の長尺光ファイバが横断面内一様な位置関係で複列配置されるように支持されている長尺光ファイバセンサーであって、前記長尺光ファイバは、樹脂チューブ又は筒状に組立て可能な樹脂ベルトの樹脂肉内に埋め込まれた構成を以て前記横断面内一様な位置関係に維持されている、というものである。
ここで、上記の「横断面」は、樹脂チューブ又は樹脂ベルトの長手方向に直交する断面をいう。また、長尺光ファイバの「複列配置」は長手方向に複数並んで伸びている状態を意味し、これには、分離した完全な複数条が並走している状態はもちろん、支持条材である樹脂チューブ又は樹脂ベルトにて支持されているところが複数並んでいれば1本のファイバを曲げてUターンさせた状態も該当する。
【0007】
このような長尺光ファイバセンサーにあっては、支持条材に樹脂チューブ又は特定の樹脂ベルトを採用するとともに、その樹脂肉内に長尺光ファイバを埋め込むことで、横断面内一様な位置関係が確保される。その作業は、現場で行っても良いが、現場以外の工場等でも行える。そして、現場以外で準備作業を済ませたときには、支持条材が樹脂からなり可成りの程度まで曲げられることを利用して、長尺光ファイバセンサーをリール等で巻き取ったりドラム缶状大筒などの収納容器内に巻き込んだりしてから、現場へ運び込む。現場では、巻回を解除して、長尺光ファイバセンサーを真っ直ぐに展開しながら、あるいは環境に適合する他の形状に直しながら、設置する。
【0008】
なお、設置前に長尺光ファイバセンサーを曲げ伸ばししても、長尺光ファイバが樹脂肉内に埋め込まれていることから、横断面内一様な位置関係が設置後も維持されるので、測定は適切に行える。
このように長尺光ファイバの必要な位置関係を確保したうえで長尺光ファイバセンサーを巻回などにて曲げてコンパクトに纏めてから運べるようにしたことにより、位置関係確保の準備作業も、現場での施工作業も、負担が軽減される。
したがって、この発明によれば、施工容易な長尺光ファイバセンサーを実現することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
このような解決手段で達成された本発明の長尺光ファイバセンサーについて、これを実施するための形態を幾つか説明する。
【0010】
本発明の第1の実施形態は、上述した解決手段の長尺光ファイバセンサーであって、前記筒状に組立て可能な樹脂ベルトにおける筒状に組立る手段が、前記ベルトの両端縁に設けた噛み合わせ結合端同士の噛み合わせになっている、というものである。
支持条材をベルトに分解したことにより、巻回等にてコンパクトに纏め易くなる。また、そのように分解しても、噛合による結合は現場でも簡単かつ迅速に行えるので、現場での施工容易性が損なわれることもない。
【0011】
本発明の第2の実施形態は、上述した解決手段および実施形態の長尺光ファイバセンサーであって、前記樹脂チューブ又は前記樹脂ベルトには、前記長尺光ファイバが埋め込まれていない部分に貫通孔が無く、前記長尺光ファイバが埋め込まれていない部分に貫通孔が形成されている、というものである。
これにより、長尺光ファイバセンサーの設置に際して樹脂チューブ又は樹脂ベルト結合筒状体の中空内に土砂等を充填するとき、両端開口に加えて貫通孔からも投入できるうえ、邪魔な空気や水などが貫通孔から逃げるので、充填作業が迅速かつ的確に行える。また、樹脂内長手方向応力の分断緩和にも有用である。
【0012】
本発明の第3の実施形態は、上述した解決手段および実施形態の長尺光ファイバセンサーであって、前記樹脂チューブ又は前記樹脂ベルトは、前記長尺光ファイバを囲む部分の樹脂厚さと囲まない部分の樹脂厚さとが同等(すなわち同じか或いは長尺光ファイバ埋込箇所に応力集中を生じない程度に近い値)になっている、というものである。
これにより、長尺光ファイバの支持条材である樹脂肉内への埋込が確実になされるとともに、監視対象の環境条件変動が歪みであるときその歪みが長尺光ファイバへ的確に伝わることとなる。すなわち、長尺光ファイバを利用した測定が長手方向の伸縮に基づいて行われるところ、長尺光ファイバを囲まない部分の樹脂の存在は、上記歪みの長尺光ファイバへの伝達の効率を稀釈し、あるいは、この部分の樹脂に残留する圧縮応力等が伸縮データにノイズをもたらすという問題が生じうるが、上記構成によれば、この問題の発生を防止することができる。
【0013】
本発明の第4の実施形態は、上述した解決手段および実施形態の長尺光ファイバセンサーであって、前記樹脂チューブ又は前記樹脂ベルトが吸水膨張性の樹脂によって構成されている、というものである。
これにより、長尺光ファイバを樹脂肉内に埋め込んだ後の吸湿(吸水)に伴う膨張により常温下でも樹脂条材を伸長させることができる。そのため、加熱形成後の冷却により収縮した樹脂条材の収縮の解消や、樹脂条材の伸長による長尺光ファイバへの張力付与も、行える。
【0014】
本発明の第5の実施形態は、上述した解決手段および実施形態の長尺光ファイバセンサーを製造する長尺光ファイバセンサー製造方法であって、前記樹脂チューブ又は前記樹脂ベルトの製造に押し出し成形装置を用い、その際、前記樹脂チューブ又は前記樹脂ベルトの押し出しと同時に前記長尺光ファイバの送りも行って、前記樹脂チューブ又は前記樹脂ベルトの樹脂肉内に前記長尺光ファイバを埋め込む、という方法である。
このような共押し出し方式により、横断面内一様な位置関係を厳格に保った長い長尺光ファイバセンサーを安価に効率良く作ることができる。必要であれば長尺光ファイバへの張力付与を同時に済ませることもできる。
【0015】
本発明の第6の実施形態は、上述した第5実施形態の長尺光ファイバセンサー製造方法であって、前記押し出し成形装置が、既製の樹脂チューブ又は筒状に組立て可能な樹脂ベルトの送りを前記長尺光ファイバの送りに連動して行うとともに、その既製の樹脂チューブ又は樹脂ベルトの表面に押し出し成形を行うようになっている、ことを特徴とする
樹脂は一般に硝子ファイバより熱膨張率が大きいため加熱成形時に長尺光ファイバが樹脂肉内に埋め込まれると成形後の降温に伴って樹脂が収縮すると同時に長尺光ファイバに不所望な圧縮力が掛かってしまう又は長尺光ファイバに付与済みの張力が減殺されてしまうところ、この場合は、成形時の加熱を局所に限定して成形後の樹脂条材全体の収縮を小さく抑えることができる。押し出し成形装置も小容量のもので済む。
【0016】
本発明の第7の実施形態は、上述した解決手段および実施形態の長尺光ファイバセンサーを製造する長尺光ファイバセンサー製造方法であって、前記樹脂チューブ又は前記樹脂ベルトへの前記長尺光ファイバの埋込に反応硬化性の樹脂が用いられることを特徴とする。
これにより、樹脂条材の加温・加熱を少なくすることができ、成形後の樹脂条材全体の収縮量が少なくなる。
【0017】
本発明の第8の実施形態は、上述した解決手段および実施形態の長尺光ファイバセンサーを製造する長尺光ファイバセンサー製造方法であって、前記樹脂チューブ又は前記樹脂ベルトに前記長尺光ファイバを内外から挟む多層のものを採用し、その内層部分の膨張と外層部分の収縮との何れか一方または双方を行って前記長尺光ファイバを前記樹脂チューブ又は前記樹脂ベルトの樹脂肉内に挟持させる、という方法である。
これにより、上述したような共押し出し方式を用いなくても、あるいはそれと併用することによっても、横断面内一様な位置関係を厳格に保った長い長尺光ファイバセンサーを安価に効率良く作ることができる。
【0018】
このような解決手段や実施形態で達成された本発明の長尺光ファイバセンサー及びその製造方法について、これを実施するための具体的な形態を、以下の第1〜第11実施例により説明する。
第1〜第7実施例は、長尺光ファイバセンサーに関するものであり、第8〜第11実施例は、長尺光ファイバセンサー製造方法に関する。
【0019】
図1〜図3に示した第1実施例は、上述した解決手段(出願当初請求項1)を具現化したものであり、図4に示した第2実施例、及び図5に示した第3実施例は、上述した第1実施形態(出願当初請求項2)を具現化したものであり、図6に示した第4実施例は、上述した第2実施形態(出願当初請求項3)を具現化したものであり、図7に示した第5実施例は、上述した第3実施形態(出願当初請求項4)を具現化したものであり、図8に示した第6実施例、図9に示した第7実施例は、上述した第4実施形態(出願当初請求項6)やその他の変形例を具現化したものである。
【0020】
また、図10に示した第8実施例は、上述した第5実施形態(出願当初請求項6)を具現化したものであり、図11に示した第9実施例は、上述した第6実施形態(出願当初請求項7)を具現化したものであり、図12に示した第10実施例は、上述した第7実施形態(出願当初請求項8)を具現化したものであり、図示を割愛した第11実施例は、上述した第8実施形態(出願当初請求項9)を具現化したものである。
【0021】
【第1実施例】
本発明の長尺光ファイバセンサーの第1実施例について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、全体構造を示し、(a)が長尺光ファイバ埋込樹脂チューブの横断面(A−A)図、(b)がその要部拡大図、(c)及び(d)が樹脂条材1本分の側面図、(e)が九十九折りに折り畳んだ状態の平面図、(f)が渦巻状に捲回した状態の平面図、(g)がコイル状に巻いた状態の斜視図である。図2は、長尺光ファイバの構造を示し、(a)が側面図、(b)がかしめていないところの横断面(B−B)の拡大図、(c)がかしめたところの横断面(C−C)の拡大図である。
【0022】
この長尺光ファイバセンサーは(図1参照)、BOTDRで土壌の歪み(環境条件変動)を測定するために、その測定端子となる複数条の長尺光ファイバ10を具えたものであって、それらを横断面内一様な位置関係におくために樹脂条材20に埋め込んだものである。この例の樹脂条材20は、長い円筒状の樹脂チューブからなり、耐候性や可撓性に富むポリエチレンやポリウレタン等の樹脂材料から後述の押出成形等にて作られる。応用目的により種々変形されるので、一概には言えないが、この樹脂条材20は、長さが100m、直径が40mm、肉厚が2mmである。
【0023】
長尺光ファイバ10は、例えば特許文献1〜5記載の公知のもので足りるが、測定目的に適うものであれば、それ以外のものでも良い。その典型的な直径は0.9mmである。その長さは、測定個所に応じて適宜選定され、数mの場合もあれば、数kmの場合もある。この例では(図2参照)、長尺光ファイバ10が、その保護および張力付与のために、鞘体11で覆装されている。鞘体11は、ステンレス製の薄いチューブであり、長尺光ファイバ10を中空内に納め、長尺光ファイバ10に張力を与えた状態で所定ピッチ毎に「かしめ」を行って、長尺光ファイバ10の張力および鞘体11の反力が恒常的に維持されるようになっている。鞘体11の外径は2mmで、「かしめ」ピッチは、1mであるが、これらは典型値であり、応用目的に応じて適宜設計変更される。
【0024】
このような長尺光ファイバ10は(図1(a)参照)、樹脂条材20に複数条が埋め込まれ、樹脂条材20の何処の横断面内でも複数条の長尺光ファイバ10が一様になるような位置関係に維持される。歪み測定では、大抵、図示のように、4本が横断面上において直交する4方向で等しい距離のところに配置されるが、このような正四角形の隅点配置は一つの典型例であり、その他、測定の目的や制約等に応じて、多角形状や、放射状、一軸対称、線対称、点対称など、適宜な位置関係が採用される。
【0025】
この第1実施例の長尺光ファイバセンサーについて、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図3は、設置現場の縦断模式図であり、長尺光ファイバセンサーの設置状況を示している。
この長尺光ファイバセンサーは、工場で製造し、巻回して保管や運搬を行い、現場で展開して設置し、測定装置に接続して使用に供するようになっているので、以下、その順に説明する。
【0026】
工場での製造では、それぞれが現場の測定長をカバーする長さの長尺光ファイバ10を4本と、やはりその長さをカバーする樹脂条材20とを、後述の製造方法等にて、上述した一体構造の長尺光ファイバセンサーに仕立て上げる。その際、鞘体11を利用して及び/又は後述する張力調整機利用の手法等にて、長尺光ファイバ10に張力を付与する。張力付与は、測定目的に応じて必要なとき必要なだけ行うが、一般に、歪み測定では、長尺光ファイバ10を例えば0.5%伸ばす程度にする。そうすることで、伸びだけでなく縮みも測定可能となる。出来上がった長尺光ファイバセンサーはリール30(巻回具、保管兼運搬用具)に巻き取ってコンパクトにし、その状態で保管する。
【0027】
現場への搬入では、安全で而も嵩張らないよう、長尺光ファイバセンサーをリール30に巻回したまま運搬する。
現場での設置では、長尺光ファイバセンサーを、先頭部分から少しずつ展開して真っ直ぐに伸ばしながら、土壌40に掘削済みのボアホール41に射し込んで、埋設する。
こうして、この長尺光ファイバセンサーにあっては、製造も運搬も設置も楽に行える。そして、設置が済んだら、長尺光ファイバ10の端部をBOTDRの測定装置に接続して、土壌歪み等を測定する。その測定手法や,測定装置は、公知のもので足りるので、繰り返しとなる詳細な説明は割愛する。
なお、長尺光ファイバセンサーの折り畳みは、上述したリール巻きの他、九十九折りや(図1(e)参照),渦巻き(図1(f)参照),コイル状巻き取り(図1(g)参照)などが、容易に行える。
【0028】
【第2実施例】
図4に樹脂ベルト組立前後の斜視図を示した本発明の長尺光ファイバセンサーが上述した第1実施例のものと相違するのは、樹脂条材20が樹脂チューブから樹脂ベルトになった点である。樹脂条材20において長手方向に延びた両端縁には、押し出し成形等にて噛合結合部22が形成され(図4(a)参照、なお、図示のものは実際より長さが短く且つ噛合結合部が大きく描かれている)、樹脂条材20を丸めて両側の噛合結合部22を噛み合わせると、樹脂条材20が筒状になるとともに、1枚の樹脂条材20に埋め込まれた4本の長尺光ファイバ10が横断面内一様な位置に来るようになっている(図4(b)参照)。
【0029】
この場合、製造・保管・運搬はベルトの状態で行い(図4(a)参照)、設置直前に現場で筒状に組み立ててから又は組み立てながら(図4(b)参照)、監視対象土壌への埋設等を行う。樹脂ベルトは展開状態で平たいので無理なくコンパクトに巻回収納できる。また、現場での作業であっても噛合は容易かつ迅速に行える。
こうして、この長尺光ファイバセンサーにあっても、製造も運搬も設置も楽に行える。
【0030】
【第3実施例】
図5に樹脂ベルト組立前後の斜視図を示した本発明の長尺光ファイバセンサーが上述した第2実施例のものと相違するのは、樹脂ベルト20の幅が狭くなっている点と、1枚の樹脂条材20には1本の長尺光ファイバ10だけが埋め込まれている点である(図5(a)参照)。
【0031】
この場合、4枚の樹脂条材20を噛合させて組み立てると、やはり円筒形の筒状体が出来上がる(図5(b)参照)。
長尺光ファイバ10の本数が異なる例えば3本や6本の筒状長尺光ファイバセンサーも同様にして容易に作ることができる。
何れの場合も、製造・運搬・設置が楽に行える。
【0032】
【第4実施例】
図6に樹脂チューブの横断面と側面外観を示した本発明の長尺光ファイバセンサーが上述した第1実施例のものと相違するのは、樹脂条材20に多数の貫通孔23が形成されている点である。
貫通孔23は、ホールソー(穴のこぎり)やプレス打ち抜き等にて、並走する長尺光ファイバ10の中間に所定ピッチで、形成されている。長尺光ファイバ10のところは避けて穿孔されている。貫通孔23の径は、この例では20mmであるが、樹脂条材20のサイズや,形状,材質等によって適宜設計変更される。
【0033】
この場合、長尺光ファイバセンサーを縦穴等に設置して、樹脂条材20の上端開口から中空内に土砂等を投入すると、その土砂に押されて中空内の空気や水が貫通孔から樹脂条材20の外へ出るので、土砂の充填が隙間を残さずに而も素早く行える。それから、長尺光ファイバセンサーの外側の間隙も土砂で埋めることで、変形しやすい樹脂条材20でも、適切な形状を維持したまま、埋設することができる。これにより、施工が更に容易になる。
しかも、樹脂条材20において或る長尺光ファイバ10のところに生じた変形がそれと並走する他の長尺光ファイバ10に中間部分の樹脂部材を介して伝達されるが、貫通孔23の存在によって中間部分の剛性が弱められているので、不所望な変形や応力の伝搬が抑制されて、測定精度が向上する。
また、貫通孔23は、周方法の目印としても役立つ。さらに、貫通孔23に棒材を通して樹脂条材20を固定するのにも役立つ。
【0034】
【第5実施例】
図7に樹脂チューブの横断面とその要部拡大図を示した本発明の長尺光ファイバセンサーが上述した第1実施例のものと相違するのは、樹脂条材20において長尺光ファイバ10の埋め込まれていないところの肉厚が薄くなっている点である。
長尺光ファイバ10の埋め込まれているところの肉厚t1も、長尺光ファイバ10の埋め込まれていないところの肉厚t2も、製造上の誤差は別として、設計上は同じにされている。肉厚t1,t2も、樹脂条材20の径や,形状,材質,更には長尺光ファイバ10の剛性や,離間距離等によって適宜設計変更されるが、樹脂テューブ20の材料がポリエチレンやポリウレタンで、長尺光ファイバ10が上述したステンレス鞘体11付きの場合、0.5mm〜3mm程度が好ましい。
【0035】
この場合、樹脂条材20において或る長尺光ファイバ10のところに生じた変形がそれと並走する他の長尺光ファイバ10に中間部分の樹脂部材を介して伝達されるという現象に関して、その中間部分の剛性が薄肉化によって弱められていることから、不所望な変形や応力の伝搬が抑制されるので、測定精度が向上する。これは、上述した第4実施例における貫通孔23形成と併用することで、更なる向上も期待できる。
【0036】
【第6実施例】
図8に樹脂チューブの横断面を示した本発明の長尺光ファイバセンサーが上述した第1実施例のものと相違するのは、長尺光ファイバ10に加えて反力部材24(圧縮に抗するダミー)も樹脂条材20の樹脂肉内に埋め込まれている点と、樹脂条材20の材料に吸水膨張性の樹脂が用いられている点である。
反力部材24は、長尺光ファイバ10と並走する状態で設けられ、これには、剛性値は大きくて熱膨張率は小さい線材が適している。例えば、ステンレス線やアンバ合金線が用いられる。
また、吸水膨張性の樹脂としては、例えば、ポリウレタンやポリアミドが用いられる。これらは吸水によって1vol%以上膨張する。
【0037】
この場合、樹脂条材20が加熱成形時等に降温と共に収縮しかけたとき、その収縮を阻止するよう反力部材24が働くことから、樹脂条材20の収縮が緩和抑制される。
また、成形後に樹脂条材20を自然吸湿あるいは水に漬けて吸水させる。そうすると、樹脂条材20が吸水膨張によって伸びる。そのため、樹脂条材20にたるみが有れば、それが相殺され、樹脂条材20にたるみが無い又は少なければ、樹脂条材20が長手方向に引っ張られる。
これにより、条材20が熱膨張率の大きな樹脂からできており成形時に加熱や加温を行ったとしても、長尺光ファイバに不所望な圧縮が生じないようにすることができ、さらには長尺光ファイバに張力を付与することもできる。しかも、容易かつ確実に行える。
【0038】
【第7実施例】
図9に樹脂チューブの横断面を2つ示した本発明の長尺光ファイバセンサーが上述した第1実施例のものと相違するのは、何れも樹脂条材20に既製樹脂管25を含んでいる点である。
既製樹脂管25は、ポリエチレンやポリウレタン等からなる筒状体であり、長尺光ファイバ10を直には埋め込まれていない。複数条の長尺光ファイバ10は、既製樹脂管25の外周面上に配置される。
【0039】
一方の樹脂条材20にあっては(図9(a)参照)、長尺光ファイバ10の辺りだけ局所的に、4箇所に分散して、封止部材26が既製樹脂管25外周面上に付加されている。封止部材26は、後述する押し出し成形装置を利用した溶封方式等にて効率良く安価に形成されて、長尺光ファイバ10を包み込みながら既製樹脂管25に強く融着接合する。封止部材26には、既製樹脂管25に相融性を具えた材料、好ましくは同一材質のものが用いられる。
【0040】
他方の樹脂条材20にあっては(図9(b)参照)、既製樹脂管25に加えて長尺光ファイバ10も一緒に外層部28によって包み込まれている。これにより、樹脂条材20は二重管となり、既製樹脂管25は樹脂条材20における内層部となっている。内外二重層25,28は密着しており、その間に挟まれて長尺光ファイバ10は樹脂肉内に埋め込まれたものとなっている。なお、この例では層間に熱融性接着剤27も挟み込まれている。
【0041】
この場合、何れも、樹脂条材20の成形に際して既製樹脂管25の加熱を回避または抑制することで、成形後の樹脂条材20全体の収縮を小さくすることができる。
また、図9(a)の樹脂条材20は、その断面形状より明らかに、上述した第5実施例の作用効果も奏するものである。
【0042】
【第8実施例】
本発明の第8実施例である長尺光ファイバセンサー製造方法について、図面を引用して具体的に説明する。図10は、張力付与を伴った共押し出し方式を示し、(a)が押し出し成形装置のブロック構成図、(b)が金型の断面図および長尺光ファイバ埋込機構の模式図、(c)及び(d)が共押出成形の進行状況説明図である。
【0043】
この長尺光ファイバセンサー製造方法にあっては、上述した樹脂条材20の形成に押し出し成形装置50を用いる。押し出し成形装置50は(図10(a)参照)、投入された樹脂ペレットを加熱溶融させてスクリューポンプで加圧送給する押出部51と、その溶融樹脂を注入管53経由で受け入れる金型54とを具えたものである。金型54は、受け入れた樹脂を等断面状に賦形しながら押し出して連続成形を行うためのものであり、図示は割愛したが、樹脂温度を保持する加熱手段が上流部分に付設され、樹脂を固化させる冷却手段が下流部分に付設されている。
【0044】
この構成は一般的であるが、この装置では更に(図10(b)参照)、樹脂条材20の押し出しと同時に長尺光ファイバ10の送りも行って、樹脂条材20の樹脂肉内に長尺光ファイバ10を埋め込むようになっている。そのため、金型54(ファイバ埋込機構)には、樹脂の流路に重畳して長尺光ファイバ10の走路も、長尺光ファイバ10の本数分だけ形成されている。各長尺光ファイバ10はリールから供給されて、ファイバ送り込みユニット55(ファイバ埋込機構、張力調整機)にて金型54に送り込まれるとともに、ファイバ引き出しユニット56(ファイバ埋込機構、張力調整機)にて金型54から引き出される。その際、ファイバ送り込みユニット55とファイバ引き出しユニット56との協動により、必要であれば長尺光ファイバ10に引っ張りをかけて、長尺光ファイバ10に適度な張力を付与することもできるようになっている。
【0045】
この場合、ファイバ引き出しユニット56で長尺光ファイバ10を引っ張りながら樹脂条材20の押し出し成形を行う(図10(c))参照)。そうすると、ファイバ引き出しユニット56の進行に伴って、樹脂条材20が長手方向に成長するとともに、長尺光ファイバ10に必要な張力も付与される(図10(d)参照)。そして、樹脂条材20が必要な長さに達したら樹脂条材20の形成を止める。
こうして、所望の長さの長尺光ファイバセンサーが効率良く安価に出来上がる。この製造方法は、ポリウレタンを樹脂材料にして第1〜6実施例の樹脂条材20を製造するのに好適であるが、他の実施例の樹脂条材20の製造にも他の樹脂材料にも適用することができる。
【0046】
【第9実施例】
図11に金型断面とファイバ埋込機構を示した本発明の長尺光ファイバセンサー製造方法は、上述の第7実施例において図9(a)に示した樹脂条材20すなわち既製樹脂管25の外周面上に封止部材26の付いたものの形成に好適な例である。そのために、この長尺光ファイバセンサー製造方法に用いられる押し出し成形装置にあっては、上述した第8実施例における押し出し成形装置50が一部改造されている。特に、金型54が、改造されている。
【0047】
具体的には、金型54の中央を貫いて既製樹脂管25が通過できるよう貫通穴が金型54に形成され、注入管53を介して注入された樹脂が長尺光ファイバ10と共に既製樹脂管25の外周面上をその長手方向に走って封止部材26を形成するよう、樹脂流路用溝が金型54の貫通穴の壁面に彫り込み形成されている。また、既製樹脂管25が、ファイバ送り込みユニット55及び/又はファイバ引き出しユニット56によって或いは他の送り機構によって、長尺光ファイバ10の送りと連動して、同じ向きに送られるようにもなっている。
【0048】
この場合、既製樹脂管25と長尺光ファイバ10とが一緒に進行しているときに、長尺光ファイバ10を包み込みながら、既製樹脂管25の外周面上に、封止部材26が押し出し形成される。これにより、溶融固化のために200℃近い昇温降温を行うのは、封止部材26とその溶融結合部分に限られ、既製樹脂管25の大部分は穏やかな温度変化で済む。そのため、各部材に大きな熱膨張率の差が有っても(ちなみにポリエチレンの線膨張率は約2×10−4、金属は10−5のオーダー、ガラスは10−6のオーダー)、それが樹脂条材20全体に及ぼす影響はさほど大きくない。
【0049】
【第10実施例】
図12に吹付具および吹付状態の要部断面図を示した本発明の長尺光ファイバセンサー製造方法が上述した第9実施例の方法と相違するのは、封止部材26の形成に反応硬化性の樹脂が用いられている点である。そのため、押出成形装置50でなく吹付具57が使用される。
吹付具57では、2本の注入管57a,57bが吹き出し口の直前で合流しており、不使用時はストップ弁57cで吹き出し口が塞がれている(図12(a)参照)。そして、使用時にストップ弁57cを後退させると、注入管57a,57bから送り込まれた2液が、吹き出し口のところで混合しながら、噴出するようになっている(図12(b)参照)。
【0050】
ウレタンは、ポリオールとイソシアネートとの2液を混合すると100℃以下の温度で成形することができるので、反応性を高めた2液を混合と同時にスプレイして成層しながら硬化させる方式により、40℃の温度でも成形することができる。具体的には、既製樹脂管25の外周面上に長尺光ファイバ10を仮止めし、そこに目掛けて混合液を吹き付けて(図12(b)参照)封止部材26を成長させ、長尺光ファイバ10を樹脂肉内に埋め込むのである(図9(a)参照)。
これにより、樹脂の熱膨張率の影響が緩和抑制される。
【0051】
【第11実施例】
図示は割愛したが、本発明の長尺光ファイバセンサー製造方法について、上述した方法とは異質の他の手法を述べる。これは、上述の第7実施例において図9(b)に示した樹脂条材20の形成に好適な例である。
具体的には、既製樹脂管25に加えて長尺光ファイバ10も一緒に、熱収縮チューブからなる外層部28によって包み込む、という製法である。外層部28には径の大きな公知の熱収縮チューブが用いられ、その中空に既製樹脂管25及び長尺光ファイバ10を遊挿させてから、外層部28を加熱して収縮させることで、外層部28は既製樹脂管25に密着する。
【0052】
これにより、複数条の長尺光ファイバ10は、内外二重層25,28の間に挟まれて、樹脂肉内に埋め込まれたものとなる。なお、図9(b)の例では、既製樹脂管25の外周面上に接着剤27を適宜塗布して、長尺光ファイバ10を横断面内一様な位置関係で配置するのを容易にするとともに、収縮前の外層部28を仮止めしている。
この場合、外層部28の熱収縮は、全体に行っても良いが、所定ピッチ等で間欠的に行っても良い。また、外層部28を収縮させる代わりに、あいるはそれに加えて、既製樹脂管25を膨張させても良い。そのような径方向の伸縮に代えて又はそれと組み合わせて、加熱により長手方向に伸びる樹脂を用いるのも良く、それには、例えば、形状記憶の特性を具備したポリエチレンが使える。
【0053】
【その他】
なお、上記の各実施例では、監視対象の環境条件変動の具体例として土壌の歪みを挙げたが、本発明の応用は、これに限られるものでなく、構造物の変形など、光ファイバケーブルの光学的状態に影響を及ぼす環境条件であれば良い。
また、第2実施例以降では第1実施例との相違を中心に説明したが、これは説明の簡明化のためにすぎない。各実施例の特徴は適宜組み合わせて良いものであり、そうすることで加重効果を享受することができる。
さらに、上記の各実施例では、複数条の長尺光ファイバ10が複列配置されている場合を述べたが、長尺光ファイバ10は樹脂条材20の端部等で折り返してから逆走することで複列配置状態になっていても良い。
【0054】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の長尺光ファイバセンサーにあっては、長尺光ファイバの必要な位置関係を確保したうえで長尺光ファイバセンサーを曲げてコンパクトにして運べるようにしたことにより、位置関係確保の準備作業も現場での施工作業も負担が軽減され、その結果、施工容易な長尺光ファイバセンサーを実現することができたという有利な効果が有る。
【0055】
また、本発明の長尺光ファイバセンサー製造方法にあっては、横断面内一様な位置関係を厳格に保った長い長尺光ファイバセンサーを安価に効率良く作れるようにしたことにより、施工容易な長尺光ファイバセンサーの製造方法を実現することができたという有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の長尺光ファイバセンサーの第1実施例について、全体構造を示し、(a)が長尺光ファイバ埋込樹脂チューブの横断面(A−A)図、(b)がその要部拡大図、(c)及び(d)が樹脂条材1本分の側面図、(e)が九十九折りに折り畳んだ状態の平面図、(f)が渦巻状に捲回した状態の平面図、(g)がコイル状に巻いた状態の斜視図である。
【図2】長尺光ファイバの構造を示し、(a)が側面図、(b)がかしめていないところの横断面(B−B)の拡大図、(c)がかしめたところの横断面(C−C)の拡大図である。
【図3】長尺光ファイバセンサーの設置状況を示しす設置現場の縦断模式図である。
【図4】本発明の長尺光ファイバセンサーの第2実施例について、(a)が樹脂ベルトの斜視図であり、(b)がそれを筒状に組み立てたものの斜視図である。
【図5】本発明の長尺光ファイバセンサーの第3実施例について、(a)が樹脂ベルトの斜視図であり、(b)がそれらを筒状に組み立てたものの斜視図である。
【図6】本発明の長尺光ファイバセンサーの第4実施例について、(a)が樹脂チューブの横断面図、(b)がその側面図である。
【図7】本発明の長尺光ファイバセンサーの第5実施例について、(a)が樹脂チューブの横断面図、(b)がその要部拡大図である。
【図8】本発明の長尺光ファイバセンサーの第6実施例について、樹脂チューブの横断面図である。
【図9】本発明の長尺光ファイバセンサーの第7実施例について、(a),(b)何れも樹脂チューブの横断面図である。
【図10】本発明の第8実施例の長尺光ファイバセンサー製造方法について、(a)が押し出し成形装置のブロック構成図、(b)が金型の断面図および長尺光ファイバ埋込機構の模式図、(c)及び(d)が共押出成形の進行状況を示している。
【図11】本発明の第9実施例の長尺光ファイバセンサー製造方法について、金型の断面図および長尺光ファイバ埋込機構の模式図である。
【図12】本発明の第10実施例の長尺光ファイバセンサー製造方法について、(a)が吹付具の要部断面図、(b)が吹き付け状態図である。
【符号の説明】
10 長尺光ファイバ
11   鞘体(保護鞘、張力付加手段)
20 樹脂条材(樹脂チューブ又は樹脂ベルト、支持条材)
22   噛合結合部(筒状組立手段)
23   貫通孔
24   反力部材(抗テンション用ダミー)
25   既製樹脂管(既製の樹脂チューブ又は既製の樹脂ベルト、内層)
26   封止部材(溶融押出封止部、反応硬化封止部)
27   接着剤
28   外層部
30 リール(巻回具、保管用具、運搬用具、コンパクト収納手段)
40 土壌(監視対象環境)
41   ボアホール(長尺光ファイバセンサー設置穴)
50 押し出し成形装置
51   押出機
52   ギヤポンプ
53   注入管
54   金型
55   ファイバ送り込みユニット(張力調整機、ファイバ埋込機構)
56   ファイバ引き出しユニット(張力調整機、ファイバ埋込機構)
57 吹付具

Claims (9)

  1. 環境条件変動観測用の長尺光ファイバが横断面内一様な位置関係で複列配置されるように支持されている長尺光ファイバセンサーであって、前記長尺光ファイバは、樹脂チューブ又は筒状に組立て可能な樹脂ベルトの樹脂肉内に埋め込まれた構成を以て前記横断面内一様な位置関係に維持されていることを特徴とする長尺光ファイバセンサー。
  2. 前記筒状に組立て可能な樹脂ベルトにおける筒状に組立る手段は、前記ベルトの両端縁に設けた噛み合わせ結合端同士の噛み合わせであることを特徴とする請求項1記載の長尺光ファイバセンサー。
  3. 前記樹脂チューブ又は前記樹脂ベルトには、前記長尺光ファイバが埋め込まれていない部分に貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された長尺光ファイバセンサー。
  4. 前記樹脂チューブ又は前記樹脂ベルトは、前記長尺光ファイバを囲む部分の樹脂厚さと囲まない部分の樹脂厚さとが同等であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載された長尺光ファイバセンサー。
  5. 前記樹脂チューブ又は前記樹脂ベルトが吸水膨張性の樹脂によって構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載された長尺光ファイバセンサー。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れかに記載された長尺光ファイバセンサーを製造するに際して前記樹脂チューブ又は前記樹脂ベルトの製造に押し出し成形装置を用いる長尺光ファイバセンサー製造方法であって、前記樹脂チューブ又は前記樹脂ベルトの押し出しと同時に前記長尺光ファイバの送りも行って、前記樹脂チューブ又は前記樹脂ベルトの樹脂肉内に前記長尺光ファイバを埋め込むことを特徴とする長尺光ファイバセンサー製造方法。
  7. 前記押し出し成形装置が、既製の樹脂チューブ又は筒状に組立て可能な樹脂ベルトの送りを前記長尺光ファイバの送りに連動して行うとともに、その既製の樹脂チューブ又は樹脂ベルトの表面に押し出し成形を行うものであることを特徴とする請求項6記載の長尺光ファイバセンサー製造方法。
  8. 請求項1乃至請求項5の何れかに記載された長尺光ファイバセンサーを製造する長尺光ファイバセンサー製造方法であって、前記樹脂チューブ又は前記樹脂ベルトへの前記長尺光ファイバの埋込に反応硬化性の樹脂が用いられることを特徴とする長尺光ファイバセンサー製造方法。
  9. 請求項1乃至請求項5の何れかに記載された長尺光ファイバセンサーを製造する長尺光ファイバセンサー製造方法であって、前記樹脂チューブ又は前記樹脂ベルトに前記長尺光ファイバを内外から挟む多層のものを採用し、その内層部分の膨張と外層部分の収縮との何れか一方または双方を行って前記長尺光ファイバを前記樹脂チューブ又は前記樹脂ベルトの樹脂肉内に挟持させることを特徴とする長尺光ファイバセンサー製造方法。
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