JP2004101060A - 燃焼排ガス急冷却塔、冷却方法、ガス化溶融装置及びガス化溶融装置における燃焼排ガス冷却方法 - Google Patents

燃焼排ガス急冷却塔、冷却方法、ガス化溶融装置及びガス化溶融装置における燃焼排ガス冷却方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004101060A
JP2004101060A JP2002263230A JP2002263230A JP2004101060A JP 2004101060 A JP2004101060 A JP 2004101060A JP 2002263230 A JP2002263230 A JP 2002263230A JP 2002263230 A JP2002263230 A JP 2002263230A JP 2004101060 A JP2004101060 A JP 2004101060A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
combustion exhaust
quenching tower
gas
tower
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002263230A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikuo Nakanishi
仲西 郁郎
Kazuo Takano
高野 和夫
Masaaki Irie
入江 正昭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Priority to JP2002263230A priority Critical patent/JP2004101060A/ja
Publication of JP2004101060A publication Critical patent/JP2004101060A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/82Recycling of waste of electrical or electronic equipment [WEEE]

Landscapes

  • Incineration Of Waste (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Chimneys And Flues (AREA)
  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Abstract

【課題】内壁面に燃焼ガス中のダストが付着してもそれが大きな塊に成長する前に、内壁面から剥離し、ダストの付着が大きな塊とならないガス化溶融装置の溶融炉から排出される燃焼排ガスを冷却する燃焼排ガス急冷却塔、冷却方法、該ガス急冷却塔を用いてガス化溶融装置及びガス化溶融装置における燃焼排ガス冷却方法を提供すること。
【解決手段】急冷却塔10を具備し、該急冷却塔10内に高温のダストを含む燃焼排ガスG2を導入し、該燃焼排ガスG2中に水噴霧スプレーから水Wを噴霧して、冷却する燃焼排ガス急冷却塔において、急冷却塔10の少なくとも内壁面の急冷範囲16を炭化珪素材で形成した。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ごみ、廃プラスチック、シュレッダーダスト、汚泥、し尿、廃家電化製品、バイオマス、低品位炭などの石炭、産業廃棄物などの廃棄物に代表される不燃成分を含む可燃物を流動床ガス化炉でガス化し、該ガス化された生成ガスを溶融炉に高温燃焼させるガス化溶融装置における溶融炉から排出される高温燃焼排ガスを冷却する急冷却塔に特徴を有する燃焼排ガス急冷却塔、冷却方法、ガス化溶融装置及びガス化溶融装置における燃焼排ガス冷却方法に関するものである。更に、本発明は焼却炉排ガスの燃焼排ガス冷却用の冷却塔の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、廃棄物などの処理方法として、所謂「ガス化溶融方法」が着目されている。なかでも、廃棄物を最初に投入する炉、即ち前段の炉にガス化炉を用い、その後段の炉として高温溶融炉を配置した形式のガス化溶融炉の開発が進みつつある。例えば、前段に内部循環式流動床炉を採用し、後段に溶融炉を用いたタイプのものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−332614号公報
【0004】
従来、これらのガス化溶融装置に用いられる溶融炉から排出される高温排ガスを冷却する急冷却塔においては、縦形の形状であって、高温排ガス中に水を噴霧することにより、1000℃以上の高温排ガスを160〜200℃の低温まで冷却するものであった。このような急冷却塔では、高温排ガスが急に冷却されることによって、ガス状態又はミスト状で存在していた成分が、固形化又は微粒子などのダストとして生成することとなり、これが急冷却塔の内壁面に付着してしまうという問題があった。
【0005】
そしてこれらのダストは、微量であっても一旦内壁面に付着した場合、この付着部分が徐々に成長し、最悪の場合には、急冷却塔の排ガスの通る通路を閉塞するに至ることもあった。そうでなくとも、成長したダストの塊を除去するために、ガス化溶融装置全体の運転を一旦停止して塊を除去・清掃する必要があって、円滑な連続運転の妨げとなっていた。従って、急冷却塔の内壁面に付着するダストへの対策は、技術的に非常に重要となってくる。
【0006】
ダストが生成しないように生成源を断つことが先ず考えられるが、生成源を完全に断つことは無理である。不燃成分を多く含む可燃物をガス化溶融処理する目的のガス化溶融装置においては、生成してくる排ガスの性状は不燃性分がもっとも多く含まれてしまうから、1000℃程度の排ガス中においてミスト状態にある原因物質を冷却してやる時間をできるだけ短縮してやることにより、付着しやすいダストの存在を相対的に減らすという対策が考えられる。そこで急冷却塔を用いて高温の排ガスを短時間に急冷するのである。
【0007】
従って、ダストが微量でも生成してしまうことを前提とすれば、次に対策として考えられるのが、ダストが急冷却塔の壁面に付着することを防止することとなる。従来、耐熱性を持たせるために急冷却塔の内壁面には耐火物が用いられているが、単なる耐火物ではダストが内壁面に簡単に付着してしまうという問題があった。
【0008】
また、廃棄物を焼却するための焼却装置においても、焼却によって発生した燃焼排ガスの急冷却塔を採用した場合においては、同様の問題があった。燃焼排ガスの温度は、焼却炉出口部分においては1000℃程度となるが、被処理物の性状として不燃成分を多く含む場合には、燃焼排ガス中に多くの溶融塩などが発生するから、排ガス処理において閉塞等の問題が発生するからである。このような場合には、燃焼排ガスを急冷する急冷塔を設け、かつ急冷塔内部における閉塞を防止する必要が生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、内壁面に燃焼ガス中のダストが付着してもそれが大きな塊に成長する前に、内壁面から剥離し、ダストの付着が大きな塊とならないガス化溶融装置の溶融炉から排出される燃焼排ガスを冷却する燃焼排ガス急冷却塔、冷却方法、該ガス急冷却塔を用いてガス化溶融装置及びガス化溶融装置における燃焼排ガス冷却方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、急冷却塔を具備し、該急冷却塔内に高温のダストを含む燃焼排ガスを導入し、該燃焼排ガス中に水を噴霧して、冷却する燃焼排ガス急冷却塔において、急冷却塔の少なくとも内壁面の所定範囲を炭化珪素材で形成したことを特徴とする。
【0011】
上記のように急冷却塔の少なくとも内壁面の所定範囲を炭化珪素材で形成したことにより、該炭化珪素材で形成しても内壁面にダストが付着するが、炭化珪素材はその表面に形成された酸化皮膜は剥れ易いという性質を有するから、炭化珪素材の表面に酸化皮膜が形成されると、ダストが付着してもそれが大きく成長する前にダスト塊の自重で酸化皮膜が炭化珪素材の母材から剥離し、該ダストの塊りは落下する。従って、急冷却塔の内壁面に大きなダストの塊ができない。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の燃焼排ガス急冷却塔において、燃焼排ガス中に水を噴霧する手段として水噴霧スプレーを備えたことを特徴とする。
【0013】
上記のように水噴霧スプレーを備えて、該水噴霧スプレーから高温の燃焼排ガス中に水をスプレーすることにより、燃焼排ガスは効果的に冷却され、短時間に急冷されるから、付着性のあるダストの生成も少なくなる。この少ないダストが内壁面に付着しても上記のように大きな塊に成長する以前に剥離され、落下するので、急冷却塔の内壁面に大きな塊のダストができない。
【0014】
請求項3に記載の発明は、少なくとも内壁面の所定範囲を炭化珪素材で形成した急冷却塔を具備し、該急冷却塔内に高温の燃焼排ガスを導入し、該燃焼排ガス中に水を噴霧して、冷却する燃焼排ガス冷却方法にある。
【0015】
上記のように少なくとも内壁面の所定範囲を炭化珪素材で形成した急冷却塔内に高温の燃焼排ガスを導入し、該燃焼排ガス中に水を噴霧するので、燃焼排ガスは短時間に急冷されるから、付着性のあるダストの生成も少なくなり、この少ないダストが内壁面に付着しても上記のように大きな塊に成長する以前に剥離され、落下するので、急冷却塔の内壁面に大きな塊のダストができない。
【0016】
請求項4に記載の発明は、流動床ガス化炉、溶融炉及び急冷却塔を具備し、流動床ガス化炉内に投入された可燃物を熱分解ガス化し、該熱分解ガス化された灰及び未燃炭素成分を含む可燃生成ガスを溶融炉に導き、高温燃焼させて灰を溶融して溶融スラグとし、該溶融炉から排出される高温の燃焼排ガスを急冷却塔に導き、急速に冷却させるガス化溶融装置において、急冷却塔に請求項1又は2に記載の燃焼排ガス急冷却塔を用いることを特徴とする。
【0017】
上記のように、ガス化溶融装置の急冷却塔に請求項1又は2に記載の燃焼排ガス急冷却塔を用いることにより、溶融炉から排出される高温の燃焼排ガスは急激に冷却されるから、付着性のあるダストの生成が少なくなるが、この少ないダストが急冷却塔の内壁に付着することは避けられないため、ダストの付着が発生しても上記のように大きな塊となる前に剥離し、落下するから、急冷却塔内のガスの流れが阻害されることなく、ガス化溶融装置を長時間安定して連続運転することができる。
【0018】
請求項5に記載の発明は、流動床ガス化炉で投入された可燃物を熱分解ガス化し、該ガス化された灰及び未燃炭素成分を含む生成ガスを溶融炉に導き高温燃焼させ、灰を溶融スラグとすると共に、高温の燃焼排ガスを少なくとも内壁面の所定範囲が炭化珪素材で形成された急冷却塔に導き、該燃焼排ガス中に水を噴霧して急速に冷却させることを特徴とするガス化溶融装置における燃焼排ガス冷却方法にある。
【0019】
上記のようにガス化溶融装置の溶融炉からの高温の燃焼排ガスを少なくとも内壁面の所定範囲が炭化珪素材で形成された急冷却塔に導き、該燃焼排ガス中に水を噴霧して急速に冷却させる際に生成する少量のダストは急冷却塔の内壁に付着しても上記のように大きな塊となる前に剥離し、落下するから、急冷却塔内のガスの流れが壁面に付着形成されたダスト塊により、阻害されることなく、ガス化溶融装置を長時間安定して連続運転できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る燃焼排ガス急冷却塔の概略構成を示す図である。本燃焼排ガス急冷却塔10は図示するように縦形の筒状体からなる冷却塔本体11と、該冷却塔本体11の下端に配設されたスクリューコンベア等からなるダスト排出機構12を具備する。冷却塔本体11の頂部にガス導入口13、下部にガス排出口14が設けられている。冷却塔本体11の上部には複数の水噴霧スプレー15が設けられている。
【0021】
ガス導入口13から後述するガス化溶融装置の溶融炉からの1000℃以上の高温の燃焼排ガスG2を導入し、水噴霧スプレー15から水Wを噴霧することにより、燃焼排ガスG2の温度を160℃〜200℃程度まで急激に冷却する。本燃焼排ガス急冷却塔10では冷却塔本体11の燃焼排ガスG2がこの急激に冷却される急冷範囲16の耐火物からなる塔壁の内面に炭化珪素(SiC)材をライニングするか、又はこの急冷範囲16の塔壁自体を炭化珪素材で形成している。
【0022】
上記のように冷却塔本体11のガス導入口13から導入された燃焼排ガスG2中に水噴霧スプレー15から水Wを噴霧することにより、燃焼排ガスG2は急冷範囲16内で急冷され、冷却された燃焼排ガスG2は、ガス排出口14から低温の燃焼排ガスG2’となって排出される。ここでガス排出口14が短時間で冷却されることにより、上述のように生成されるダストの量は相対的に少なくなるが、それでも生成されたダストは急冷範囲16の塔壁内面に付着する。ここで、上記のように急冷範囲16の耐火物からなる塔壁の内面に炭化珪素(SiC)材をライニングするか、又は塔壁自体を炭化珪素材で形成しているから、後に詳述するように、付着したダストは大きな塊となる前に落下し大きな塊に成長することはない。
【0023】
炭化珪素(SiC)材は、酸素分圧の高い高温雰囲気下では下記の反応により、表面にSiOの皮膜を形成する。
SiC+2O→SiO+CO
このSiOの皮膜は母材である炭化珪素材から剥れやすい性質を有している。炭化珪素材からなる急冷範囲16の塔壁の内面は高温の燃焼排ガスに曝されているので酸化皮膜(SiO)が形成され、酸化皮膜にダストが付着してもある程度の大きさになると、ダスト塊の自重により、酸化皮膜から剥離し、冷却塔本体11の下方に落下する。従って、冷却塔本体11の急冷範囲16の塔壁内面には、ダストが付着してもある程度の塊になると自重で落下するから、塔壁内面にはある程度以上のダスト塊が形成されないことになる。
【0024】
図2は上記急冷範囲16の塔壁に付着したダストがある程度以上の大きさになると落下することを説明するための模式図である。図2(a)に示すように、急冷範囲16の塔壁である炭化珪素からなる母材17の表面に酸化皮膜(SiO)18が形成され、同図(b)に示すように、該酸化皮膜の表面にダストの塊D1〜D4が付着し、該ダストの塊D1〜D4は同図(c)に示すように時間の経過と伴に成長し、更に時間が経過するとダストの塊D4が大きくなりすぎその重さで同図(d)に示すようにダストの塊D4が付着している部分の酸化皮膜18が母材17から剥離し、ダストの塊D4と伴に落下する。更に時間が経過するとダストの塊D1が大きくなりすぎその重さで同図(e)に示すようにダストの塊D1が付着している部分の酸化皮膜18が母材17から剥離し、ダストの塊D1と伴に落下する。剥離落下した後の母材17の表面には再び酸化皮膜18が形成され、ダストの塊D5が付着する。このようにして、炭化珪素材で形成された冷却塔本体11の急冷範囲16の塔壁内面にはダストの大きな塊ができない。なお、急冷範囲16の塔壁内面から落下したダスト塊はダスト排出機構12により、燃焼排ガス急冷却塔10の外に排出される。
【0025】
図3は本発明に係るガス化溶融装置の概略システム構成を示す図である。ガス化溶融装置は図示するように、流動床ガス化炉20、溶融炉30、急冷却塔10、バグフィルタ40を具備する。流動床ガス化炉20には、炉床下方から吹き込む流動化ガス22により硅砂等の流動媒体が流動する流動層21を具備し、可燃物投入口23から投入される可燃物(都市ごみ、廃プラスチック、シュレッダーダスト、汚泥、し尿、廃家電化製品、バイオマス、石炭、産業廃棄物などの廃棄物に代表される不燃成分を含む可燃物)を流動層21で熱分解ガス化し、灰及び未燃炭素(チャー)を含む生成ガスG1を生成し、ガス排出口24から溶融炉30に排出する。
【0026】
溶融炉30は、上記流動床ガス化炉20で生成された灰及び未燃炭素を含む生成ガスG1を高温燃焼させる溶融炉であり、1次燃焼室32、2次燃焼室33及び3次燃焼室34から構成される。上記流動床ガス化炉20で生成された灰及び未燃炭素を含む生成ガスG1は、ガス流入口31から流入し、1次燃焼室32で燃焼空気(図示せず)と混合し、生成ガスG1及びその中の未燃炭素成分は該1次燃焼室32及び2次燃焼室33で高温燃焼する。この高温により、生成ガスG1中の灰は溶融して溶融スラグ102となる。更に燃焼排ガスは3次燃焼室34で燃焼空気(図示せず)と混合し、高温(1000℃)燃焼し、高温の燃焼排ガスG2となって、ガス排出口35から急冷却塔10に排出される。また、溶融スラグは炉底に設けた溶融スラグ排出口36から排出され、水砕スラグ生成機構50のスラグ冷却水中に投入される。
【0027】
急冷却塔10は図1に示す急冷却塔10と同じ構成の急冷却塔で、図1に示すように、ガス導入口13から導入された溶融炉30からの高温の燃焼排ガスG2中は水噴霧スプレー15から噴霧された水Wにより急冷され、低温(温度は160℃〜200℃程度)燃焼排ガスG2’となってガス排出口14からバグフィルタ40に排出される。バグフィルタ40でダストの除去された燃焼排ガスG3は図示しない煙突から大気中に放出される。
【0028】
上記のように、ガス化溶融装置の急冷却塔10に図1に示す構成の本発明に係る燃焼排ガス急冷却塔を用いることにより、冷却塔本体11の急冷範囲16の塔壁の内面に炭化珪素材をライニングするか、又は塔壁自体を炭化珪素材で形成しているから、ダストが付着してもある程度の塊になると自重で落下し、塔壁内面にはある程度以上のダスト塊が形成されないことになる。従って、急冷却塔内のガスの流れが阻害されることなく、ガス化溶融装置を長時間安定して運転することができる。
【0029】
なお、上記例では、急冷却塔10の炭化珪素で形成された塔壁面に付着したダストの塊が付着したその自重で酸化皮膜が剥離し、自然に落下する例を示したが、例えば塔壁面に機械的振動を加えることにより、ダストの塊を容易に落下させることもできる。
【0030】
また、本発明においては、廃棄物を焼却するための焼却施設において急冷塔(ないし冷却塔)を設けた場合にも、その冷却塔の構造として図1に示すような構成を採用してよい。また、本発明は、前述した所謂内部循環式流動床ガス化炉と溶融炉の組み合わせだけでなく、外部循環式流動床ガス化炉と溶融炉の組み合わせにも採用することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上、説明したように各請求項に記載の発明によれば、下記のような優れた効果が得られる。
【0032】
請求項1に記載の発明によれば、急冷却塔の少なくとも内壁面の所定範囲を炭化珪素材で形成したことにより、ダストが付着してもそれが大きく成長する前に該炭化珪素材の表面に形成された酸化皮膜がダスト塊の自重で剥離し、落下するから、長時間運転しても急冷却塔の内壁面に大きなダスト塊が形成されない燃焼排ガス急冷却塔を提供できる。
【0033】
請求項2に記載の発明によれば、水噴霧スプレーを備えて、該水噴霧スプレーから高温の燃焼排ガス中に水をスプレーすることにより、燃焼排ガスは効果的に冷却され、短時間に急冷されるから、付着性のあるダストの生成も少なくなり、この少ないダストが内壁面に付着しても上記のように大きな塊に成長する以前に剥離し、落下するので、更に長時間運転しても急冷却塔の内壁面に大きなダスト塊が形成されない燃焼排ガス急冷却塔を提供できる。
【0034】
請求項3に記載の発明によれば、少なくとも内壁面の所定範囲を炭化珪素材で形成した急冷却塔内に高温の燃焼排ガスを導入し、該燃焼排ガス中に水を噴霧するので、燃焼排ガスは短時間に急冷されるから、ダストの生成も少なく、この少ないダストが内壁面に付着しても大きな塊に成長する以前に剥離し、落下するので、急冷却塔の内壁面に大きな塊のダストができない燃焼排ガス冷却方法を提供できる。
【0035】
請求項4に記載の発明によれば、ガス化溶融装置の急冷却塔に請求項1又は2に記載の燃焼排ガス急冷却塔を用いることにより、溶融炉から排出される高温の燃焼排ガスは急激に冷却されるから、付着性のあるダストの生成が少なくなり、この少ないダストが急冷却塔の内壁に付着しても大きな塊となる前に剥離し、落下するから、急冷却塔内のガスの流れが阻害されることなく、長時間安定して連続運転できるガス化溶融装置を提供できる。
【0036】
請求項5に記載の発明によれば、ガス化溶融装置の溶融炉からの高温の燃焼排ガスを少なくとも内壁面の所定範囲が炭化珪素材で形成された急冷却塔に導き、該燃焼排ガス中に水を噴霧して急速に冷却させるので、付着性のあるダストの生成が少なくなり、この少ないダストが急冷却塔の内壁に付着しても上記のように大きな塊となる前に剥離し、落下するから、急冷却塔内のガスの流れが阻害されることなく、長時間安定して連続運転できるガス化溶融装置における燃焼排ガス冷却方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃焼排ガス急冷却塔の概略構成を示す図である。
【図2】燃焼排ガス急冷却塔の塔壁面からダストの塊が自重により落下する状態を説明するための図である。
【図3】本発明に係るガス化溶融装置の概略システム構成を示す図である。
【符号の説明】
10      急冷却塔
11      冷却塔本体
12      ダスト排出機構
13      ガス導入口
14      ガス排出口
15      水噴霧スプレー
16      急冷範囲
17      母材
18      酸化皮膜(SiO
20      流動床ガス化炉
21      流動層
22      流動化ガス
23      可燃物投入口
24      ガス排出口
30      溶融炉
31      ガス流入口
32      1次燃焼室
33      2次燃焼室
34      3次燃焼室
35      ガス排出口
40      バグフィルタ
50      水砕スラグ生成機構
51      スラグ冷却水

Claims (5)

  1. 急冷却塔を具備し、該急冷却塔内に高温のダストを含む燃焼排ガスを導入し、該燃焼排ガス中に水を噴霧して、冷却する燃焼排ガス急冷却塔において、
    前記急冷却塔の少なくとも内壁面の所定範囲を炭化珪素材で形成したことを特徴とする燃焼排ガス急冷却塔。
  2. 請求項1に記載の燃焼排ガス急冷却塔において、
    前記燃焼排ガス中に水を噴霧する手段として水噴霧スプレーを備えたことを特徴とする燃焼排ガス急冷却塔。
  3. 少なくとも内壁面の所定範囲を炭化珪素材で形成した急冷却塔を具備し、該急冷却塔内に高温の燃焼排ガスを導入し、該燃焼排ガス中に水を噴霧して、冷却する燃焼排ガス冷却方法。
  4. 流動床ガス化炉、溶融炉及び急冷却塔を具備し、前記流動床ガス化炉内に投入された可燃物を熱分解ガス化し、該熱分解ガス化された灰及び未燃炭素成分を含む可燃生成ガスを前記溶融炉に導き、高温燃焼させて灰を溶融して溶融スラグとし、該溶融炉から排出される高温の燃焼排ガスを前記急冷却塔に導き、急速に冷却させるガス化溶融装置において、
    前記急冷却塔に請求項1又は2に記載の燃焼排ガス急冷却塔を用いることを特徴とするガス化溶融装置。
  5. 流動床ガス化炉で投入された可燃物を熱分解ガス化し、該ガス化された灰及び未燃炭素成分を含む生成ガスを溶融炉に導き高温燃焼させ、灰を溶融スラグとすると共に、高温の燃焼排ガスを少なくとも内壁面の所定範囲が炭化珪素材で形成された急冷却塔に導き、該燃焼排ガス中に水を噴霧して急速に冷却させることを特徴とするガス化溶融装置における燃焼排ガス冷却方法。
JP2002263230A 2002-09-09 2002-09-09 燃焼排ガス急冷却塔、冷却方法、ガス化溶融装置及びガス化溶融装置における燃焼排ガス冷却方法 Pending JP2004101060A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002263230A JP2004101060A (ja) 2002-09-09 2002-09-09 燃焼排ガス急冷却塔、冷却方法、ガス化溶融装置及びガス化溶融装置における燃焼排ガス冷却方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002263230A JP2004101060A (ja) 2002-09-09 2002-09-09 燃焼排ガス急冷却塔、冷却方法、ガス化溶融装置及びガス化溶融装置における燃焼排ガス冷却方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004101060A true JP2004101060A (ja) 2004-04-02

Family

ID=32263046

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002263230A Pending JP2004101060A (ja) 2002-09-09 2002-09-09 燃焼排ガス急冷却塔、冷却方法、ガス化溶融装置及びガス化溶融装置における燃焼排ガス冷却方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004101060A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014210297A1 (en) * 2013-06-28 2014-12-31 Uop Llc High temperature quench system and process
JP2015148398A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 Jx日鉱日石金属株式会社 冷却塔内壁の耐火物構造及び冷却塔の操業方法
CN105258126A (zh) * 2015-11-30 2016-01-20 蓝宜建 一种环保型垃圾焚烧炉
US9328038B2 (en) 2013-06-28 2016-05-03 Uop Llc High temperature quench system and process
US9567268B2 (en) 2013-06-28 2017-02-14 Uop Llc High temperature quench system and process

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014210297A1 (en) * 2013-06-28 2014-12-31 Uop Llc High temperature quench system and process
US9328038B2 (en) 2013-06-28 2016-05-03 Uop Llc High temperature quench system and process
US9567268B2 (en) 2013-06-28 2017-02-14 Uop Llc High temperature quench system and process
EA036290B1 (ru) * 2013-06-28 2020-10-22 Юоп Ллк Система и способ для быстрого охлаждения высокотемпературного потока
EA036290B9 (ru) * 2013-06-28 2020-11-09 Юоп Ллк Система и способ для быстрого охлаждения высокотемпературного потока
JP2015148398A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 Jx日鉱日石金属株式会社 冷却塔内壁の耐火物構造及び冷却塔の操業方法
CN105258126A (zh) * 2015-11-30 2016-01-20 蓝宜建 一种环保型垃圾焚烧炉

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4434752B2 (ja) 廃棄物のガス化溶融システム
JP2007271204A (ja) ガス化溶融システムの運転制御方法及び該システム
JP2004101060A (ja) 燃焼排ガス急冷却塔、冷却方法、ガス化溶融装置及びガス化溶融装置における燃焼排ガス冷却方法
JP2003004214A (ja) ガス化溶融炉設備の溶融炉及び溶融炉燃焼用ガス投入方法
WO2003087669A1 (fr) Incinerateur, incinerateur de gazeification et procede de traitement des dechets
JPH11241817A (ja) ガス化溶融システム
JP2006097918A (ja) 燃焼炉および廃棄物処理設備
JP5162285B2 (ja) ガス化溶融方法およびガス化溶融装置
JP2004077118A (ja) 廃棄物ガス化溶融炉の操業方法
JP3270457B1 (ja) 廃棄物の処理方法及びガス化及び熔融装置
JP2003262319A (ja) ガス化溶融システム及びガス化溶融方法
JP2005308231A (ja) 廃棄物溶融炉及び廃棄物溶融炉の気体吹込方法
JP3825263B2 (ja) ガス化溶融装置
JP2003042417A (ja) ガス化炉装置、ガス化溶融炉装置及びその運転停止方法
JP2005273975A (ja) 廃棄物処理装置及び廃棄物処理方法
JP2004169955A (ja) 廃棄物焼却炉及びその操業方法
JP2010236733A (ja) 廃棄物のガス化溶融方法およびガス化溶融設備
JP2004183914A (ja) ガス化溶融装置の溶融炉温度補償装置及び溶融炉温度補償方法
JP2002089818A (ja) ガス化炉シール方法及び該方法を用いる可燃物供給装置
JP2001289420A (ja) 塵芥のガス化溶融方法
JPH09217920A (ja) 燃焼溶融炉および廃棄物処理装置
JP2002115830A (ja) 廃棄物の処理方法及びガス化及び熔融装置
JP2001165416A (ja) 廃棄物の処理方法及びガス化及び熔融燃焼装置並びに廃棄物のガス化炉
JP2004196904A (ja) ガス変換溶融炉
JP2002130630A (ja) 廃棄物の処理方法及びガス化及び熔融装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040305

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040305

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060620

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061017