JP2004100512A - 燃料蒸気処理システムのリーク診断装置 - Google Patents

燃料蒸気処理システムのリーク診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】リーク部分が液相中にある場合に簡単にリーク診断できる燃料蒸気処理システムのリーク診断装置を提供することを課題とする。
【解決手段】燃料蒸気処理システム1は、液体燃料を貯留する燃料タンク2と、燃料タンク2に収納され燃料タンク2内の燃料蒸気を吸着するキャニスタ3と、吸着した燃料蒸気を内燃機関の吸気通路90に導くパージ通路4と、を備える。リーク診断装置は、キャニスタ3の液体燃料中に表出する部位のリークを検出する液相中リーク検出手段71を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料蒸気が大気中に放出されるのを抑制する燃料蒸気処理システムのリーク診断装置、より詳しくはキャニスタが燃料タンクに収納された燃料蒸気処理システムのリーク診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置として、例えば、特許文献1には、単一の圧力センサを用いた燃料蒸気処理システムのリーク診断装置が紹介されている。
【0003】
まず、特許文献1に記載の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置の構成について説明する。図5に、特許文献1に記載のリーク診断装置を適用した燃料蒸気処理システムの概略図を示す。図に示すように、燃料蒸気処理システム100は、燃料タンク106とキャニスタ101とパージ通路103とエバポ通路104と新気導入通路105とを備える。
【0004】
キャニスタ101は、燃料タンク106に収納されている。燃料タンク106上壁外面には、圧力センサ102が固定されている。燃料タンク106内には、液体燃料が貯留されている。キャニスタ101は、活性炭112を備えている。エバポ通路104は、キャニスタ101と燃料タンク106内とを連通している。エバポ通路104の中程には、逆止弁111が配置されている。エバポ通路104の燃料タンク106側端には、カットオフ弁107が配置されている。パージ通路103は、キャニスタ101と吸気通路108とを連通している。パージ通路103の中程には、三方弁109が配置されている。三方弁109は、通常、キャニスタ101と吸気通路108とを連通する方向に、開いている。また、パージ通路103の吸気通路108側端には、パージ制御弁110が配置されている。新気導入通路105は、キャニスタ101と大気中とを連通している。
【0005】
次に、リーク診断時の動きについて説明する。リーク診断は、制御ユニット114が行う。リーク診断時においては、まず三方弁109を、燃料タンク106と吸気通路108とを連通する方向に、切り換える。次いで、パージ制御弁110を開ける。パージ制御弁110を開けると、吸気負圧が燃料タンク106内に導入される。それから、一定時間経過後、パージ制御弁110を閉じる。パージ制御弁110を閉じると、燃料タンク106内はある一定の負圧に保持される。ここで、キャニスタ101内は、新気導入通路105を介して、大気中に開放されている。したがって、キャニスタ101内の圧力は、常に大気圧である。
【0006】
リーク無しの場合、パージ制御弁110閉後、所定時間経過しても、キャニスタ101内の大気圧が燃料タンク106内に漏れることはない。このため、所定時間経過後における圧力センサ102の圧力値は、パージ制御弁110閉時の負圧のままである。
【0007】
これに対し、リーク有りの場合、キャニスタ101内の大気圧はリーク部分から燃料タンク106内に漏れてしまう。このため、パージ制御弁110閉後、所定時間経過すると、圧力センサ102の圧力値はパージ制御弁110閉時の負圧よりも大気圧に近づく。このようにして、特許文献1に記載の燃料蒸気処理システム100のリーク診断装置においては、キャニスタ101のリークを診断している。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−115915号公報(第4頁ー6頁、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の燃料蒸気処理システム100のリーク診断装置によると、リーク部分が液体燃料に液没している場合、すなわち液相中にある場合、リーク診断が困難になる。図6に、特許文献1に記載のリーク診断装置を適用した燃料蒸気処理システムにおいてリーク部分が液体燃料に液没している場合の模式図を示す。なお、図5に対応する部位については同じ符号で示す。また、配管類は省略して示す。図に示すように、リーク部分113が液没していると、キャニスタ101内の空気は、液体燃料の液圧に打ち勝たないと、燃料タンク106内に移動することができない。したがって、リーク部分113が気相中にある場合と比較して、燃料タンク106内の負圧が大気圧に近づくのに時間がかかる。このため、制御ユニット114が、リークが有るにも拘わらずリーク無しと誤認してしまうおそれがある。
【0010】
かかる問題を回避するためには、前出の図5において、パージ制御弁110閉〜タンク内圧検出までの時間を調整してやればよい。しかしながら、リーク部分113が気相中に有る場合とリーク部分113が液相中にある場合の双方に対応できるように時間設定するのは困難である。
【0011】
本発明の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置は、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、リーク部分が液相中にある場合に簡単にリーク診断できる燃料蒸気処理システムのリーク診断装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
(1)上記課題を解決するため、本発明の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置は、液体燃料を貯留する燃料タンクと、該燃料タンクに収納され該燃料タンク内の燃料蒸気を吸着するキャニスタと、該吸着した燃料蒸気を内燃機関の吸気通路に導くパージ通路と、を備えてなる燃料蒸気処理システムのリーク診断装置であって、該キャニスタの該液体燃料中に表出する部位のリークを検出する液相中リーク検出手段を備えることを特徴とする。
【0013】
つまり、本発明の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置は、液相中リーク検出手段を備えるものである。燃料タンクには例えばガソリンなどの液体燃料が貯留されている。このため、燃料タンク内には、液体燃料等による液相部と、燃料蒸気等による気相部と、が存在する。液相中リーク検出手段は、キャニスタのタンク内液相部に表出する部位、つまり液没部位におけるリークを検出する。本発明の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置によると、リーク部分が液相中にある場合に、簡単にリーク診断することができる。
【0014】
(2)好ましくは、前記液相中リーク検出手段は、前記キャニスタ内に漏入する液体の存在を検出する液体検出手段を用いることを特徴とする。つまり、本構成は、液相中リーク検出手段として液体検出手段を配置するものである。液体検出手段は、リーク部分を介して燃料タンク内からキャニスタ内に漏入する液体燃料を検出する。したがって、本構成によると、確実にリークを検出することができる。
【0015】
(3)好ましくは、前記液体検出手段は、前記キャニスタの内部に配置される内部サーミスタである構成とする方がよい。つまり、本構成は、液体検出手段として、キャニスタ内部に内部サーミスタを配置するものである。所定の電圧をサーミスタに印加すると、サーミスタは発熱する。ここで、サーミスタが気相中にある場合と液相中にある場合とでは、発生した熱の放熱速度が異なる。したがって、サーミスタが気相中にある場合と液相中にある場合とでは、抵抗値が異なる。本構成は、このサーミスタの特性を液体検出手段として利用するものである。本構成によると、比較的安価に液体検出手段を配置することができる。
【0016】
(4)好ましくは、前記液体検出手段は、前記燃料蒸気の凝集等による少量の滞留を誤検出しないように、前記キャニスタ底壁内面から所定距離だけ上方に離れて配置されている構成とする方がよい。
【0017】
キャニスタ内の燃料蒸気が凝集等すると液体燃料になる。そして、この液体燃料はキャニスタ内に滞留する。ここで、滞留した液体燃料に液体検出手段が液没していると、液体検出手段は液相中における検出値を発信してしまう。すなわち、液体燃料検出手段が誤検出してしまうおそれがある。
【0018】
この点、本構成の液体検出手段は、キャニスタ底壁内面から所定距離だけ上方に離れて配置されている。したがって、キャニスタ底壁内面に凝集等により液体燃料が滞留しても、液体検出手段は液没しない。このため、本構成によると、凝集等による液体検出手段の誤検出を抑制することができる。
【0019】
(5)好ましくは、前記キャニスタが前記液体燃料中にあるか前記燃料蒸気中にあるかを検出するキャニスタ位置検出手段と、該キャニスタの該燃料蒸気中に表出する部位のリークを検出する気相中リーク検出手段と、を備えることを特徴とする構成とする方がよい。
【0020】
つまり、本構成は、液相中リーク検出手段に加えて、キャニスタ位置検出手段と気相中リーク検出手段とを備えるものである。キャニスタ位置検出手段は、キャニスタが気相中にあるか液相中にあるかを検出する。気相中リーク検出手段は、キャニスタのタンク内気相部に表出する部位におけるリークを検出する。
【0021】
本構成によると、キャニスタ位置検出手段による検出結果に対応させて、気相中リーク検出手段と液相中リーク検出手段とを適宜使い分けることができる。このため、リーク診断精度が向上する。
【0022】
(6)好ましくは、前記キャニスタ位置検出手段は、前記キャニスタの外部に配置される外部サーミスタである構成とする方がよい。つまり、本構成は、キャニスタ位置検出手段として、キャニスタ外部に外部サーミスタを配置するものである。本構成は、上記(3)で説明したように、気相中と液相中とでは抵抗値が異なるというサーミスタの特性をキャニスタ位置検出手段として利用するものである。本構成によると、比較的安価にキャニスタ位置検出手段を配置することができる。
【0023】
(7)好ましくは、前記キャニスタ位置検出手段は、前記キャニスタの最下端部に配置されている構成とする方がよい。本構成のキャニスタ位置検出手段は、キャニスタの最下端部に配置されている。このため、キャニスタ位置検出手段が液没していなければ、キャニスタ全体が液没していないことが判る。したがって、本構成によると、キャニスタが気相中にあるか液相中にあるかを、より精度良く検出することができる。
【0024】
(8)好ましくは、前記キャニスタ位置検出手段により前記キャニスタが前記液体燃料中にあると判断される場合には前記気相中リーク検出手段を使わない構成とする方がよい。
【0025】
キャニスタが液相中にある場合に気相中リーク検出手段を使うと、気相中リーク検出手段の検出機構によっては、リークの有無を誤検出してしまうおそれがある。この点、本構成は、キャニスタが液相中にある場合は、気相中リーク検出手段を用いないこととしている。したがって、本構成によると、キャニスタが液相中にある場合における誤検出のおそれが小さくなる。
【0026】
(9)好ましくは、前記キャニスタ位置検出手段により前記キャニスタが前記燃料蒸気中にあると判断される場合には前記液相中リーク検出手段を使わない構成とする方がよい。
【0027】
上記(8)とは反対に、キャニスタが気相中にある場合に液相中リーク検出手段を使うと、液相中リーク検出手段の検出機構によっては、リークの有無を誤検出してしまうおそれがある。この点、本構成は、キャニスタが気相中にある場合は、液相中リーク検出手段を用いないこととしている。したがって、本構成によると、キャニスタが気相中にある場合における誤検出のおそれが小さくなる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置の実施の形態について説明する。
【0029】
(1)第一実施形態
まず、本実施形態の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置の構成について説明する。図1に、本実施形態のリーク診断装置を適用した燃料蒸気処理システムの概略図を示す。燃料蒸気処理システム1は、燃料タンク2とキャニスタ3とパージ通路4とエバポ通路5と新気導入通路6と負圧供給通路8とを備える。
【0030】
燃料タンク2は、樹脂製であって箱状を呈している。燃料タンク2はブロー成形により作製されている。燃料タンク2内には、液体燃料が貯留されている。燃料タンク2内には、液相20と気相21とが存在している。燃料タンク2の上壁には、キャニスタ取付口22が開設されている。また、燃料タンク2の上壁には、タンク内圧を測定する圧力センサ70が取り付けられている。なお、圧力センサ70は、本発明の気相中リーク検出手段に含まれる。
【0031】
キャニスタ3は、燃料タンク2に収納されている。キャニスタ3の外殻は、フランジ30とケース31とプレート32とから形成されている。フランジ30は、樹脂製であって円板状を呈している。フランジ30が前記キャニスタ取付口22に取り付けられることにより、キャニスタ3は燃料タンク2に固定されている。フランジ30の上面からは、それぞれL字状のパージポート300と大気ポート301とが突設されている。フランジ30の下面からは、隔壁302が下方に延びて立設されている。
【0032】
ケース31は、樹脂製であって円筒状を呈している。ケース31は、フランジ30の下面に固定されている。ケース31の側周壁外面からは、燃料蒸気導入管310が突設されている。燃料蒸気導入管310の内周側には、前記エバポ通路5が区画されている。燃料蒸気導入管310の突端には、バルブモジュール311が取り付けられている。前記隔壁302に仕切られたケース31の内部には、活性炭312が収納されている。
【0033】
プレート32は、樹脂製であって円板状を呈している。プレート32は、ケース31の下端を塞いでいる。プレート32の上面からは、ステー320が突設されている。ステー320は、プレート32と一体に形成されている。ステー320の頂面には、内部サーミスタ71が配置されている。また、プレート32の上面と前記活性炭312の下面との間には、スプリング321が介装されている。スプリング321は、付勢力により活性炭312を固定している。プレート32の下面、すなわちキャニスタ3の最下端部には、外部サーミスタ72が配置されている。
【0034】
パージ通路4は、パージポート300と吸気通路90とを連通している。パージ通路4の中程には、三方弁40が介装されている。パージ通路4の吸気通路側端には、パージ制御弁41が配置されている。
【0035】
負圧供給通路8は、三方弁40と燃料タンク2とを連通している。言い換えると、負圧供給通路8は、パージ通路4の中程に、三方弁40を介して分岐接続されている。新気導入通路6は、大気ポート301と大気中91とを連通している。
【0036】
ECU92は、リーク診断に関わる一連の制御、信号処理を行う。ECU92内のCPUは、三方弁40、パージ制御弁41を駆動する。また、CPUは、プログラム所定条件下で、車室内のメータパネル(図略)に組み込まれた警告灯93を点灯させる。
【0037】
次に、燃料蒸気の流れについて説明する。燃料蒸気は、燃料タンク2→バルブモジュール311→エバポ通路5の順に流れ、活性炭312に一時的に吸着される。したがって、新気導入通路6を介して大気中に放出されるのは、空気のみである。吸着された燃料蒸気は、新気導入通路6を介してキャニスタ101に導入される新気により、活性炭312から放出される。放出された燃料蒸気は、パージポート300→パージ通路4キャニスタ側→三方弁40→パージ通路4吸気通路側→パージ制御弁41の順に流れ、吸気通路90に流入する。流入した燃料蒸気は、インテークマニホールド(図略)を介して、内燃機関の燃焼室に導入される。
【0038】
次に、リーク診断時の動きについて説明する。図2に、本実施形態の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置のフローチャートを示す。ステップ1(図中、S1と略称する。以下、同様)においては、例えば内燃機関(エンジン)の運転状態などから、リーク診断の条件が成立しているか否かを判別する。ステップ1の判別結果がNOの場合は、診断を終了する。一方、ステップ1の判別結果がYESの場合は、ステップ2に進む。
【0039】
ステップ2においては、外部サーミスタ72の抵抗値をチェックする。そして、チェックした抵抗値と、予めECU92に記憶されている抵抗値データと、を比較する。その結果、チェックした抵抗値が液相20中のデータレンジに含まれる場合は、外部サーミスタ72が液相20中にあると判断し、ステップ3に進む。
【0040】
ステップ3においては、内部サーミスタ71の抵抗値をチェックする。そして、チェックした抵抗値と、予めECU92に記憶されている抵抗値データと、を比較する。その結果、チェックした抵抗値が液相20中のデータレンジに含まれる場合は、内部サーミスタ71が液相20中にあると判断し、ステップ5に進む。すなわち、リーク有りと判断される。その後、ステップ6に進み、警告灯93が点灯され、診断を終了する。一方、チェックした抵抗値が、気相21中のデータレンジに含まれる場合は、内部サーミスタ71が気相21中にあると判断するが、気相中に表出する部位のリーク診断のためステップ4に進む。
【0041】
一方、ステップ2において、チェックした抵抗値が、気相21中のデータレンジに含まれる場合は、外部サーミスタ72が気相21中にあると判断し、ステップ4に進む。すなわち、ステップ3をバイパスする。
【0042】
ステップ4においては、燃料タンク2内を減圧する。具体的には、まず、三方弁40を、パージ通路4と負圧供給通路8とが連通する方向に切り換える。次いで、パージ制御弁41を開ける。パージ制御弁41を開けると、吸気通路90の吸気負圧が、パージ通路4と負圧供給通路8とを介して、燃料タンク2内に導入される。なお、キャニスタ3内は、新気導入通路6を介して、大気中91に開放されている。また、バルブモジュール311に配置される逆止弁(図略)により、燃料タンク2内とキャニスタ3内とが隔離されるため、キャニスタ3内の圧力は、常に大気圧である。
【0043】
ステップ8においては、燃料タンク2の内圧が目標圧力以下に到達したか否かを判別する。NOの場合は、ステップ9に進む。ステップ9において、所定時間が経過している場合は、ステップ5に進む。すなわち、リーク有りと判断される。その後、ステップ6に進み、警告灯93が点灯され、診断が終了する。一方、ステップ9において、所定時間が経過していない場合は、燃料タンク2の内圧が目標圧力以下に到達するまで、ステップ8とステップ9との間で、繰り返し処理が行われる。
【0044】
一方、ステップ8において、YESの場合は、ステップ10に進み燃料タンク2の内圧が保持される。具体的には、パージ制御弁41を閉める。そして、ステップ11に進む。ステップ11において、所定時間が経過している場合は、ステップ12に進む。
【0045】
ステップ12においては、圧力センサ70の圧力値と、ECU92に予め記憶された基準値とを比較する。比較の結果、圧力値が基準値以下の場合は、ステップ7に進む。すなわち、リーク無しと判断され、診断を終了する。一方、圧力値が基準値を超える場合は、ステップ5に進む。ステップ5においては、キャニスタ3内の大気圧が燃料タンク2内に漏れていると判断される。すなわち、リーク有りと判断される。その後、ステップ6に進み、警告灯93が点灯され、診断を終了する。以上のようにして、本実施形態の燃料蒸気処理システム1のリーク診断装置においては、リーク診断が行われる。
【0046】
次に、本実施形態の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置の効果について説明する。本実施形態の燃料蒸気処理システム1のリーク診断装置は、気相中リーク検出手段(圧力センサ70)と液相中リーク検出手段(内部サーミスタ71)とを備えている。圧力センサ70は、キャニスタ3の気相21に表出する部位におけるリークを検出できる。また、内部サーミスタ71は、キャニスタ3の液相20に表出する部位におけるリークを検出できる。このため、本実施形態の燃料蒸気処理システム1のリーク診断装置によると、リーク部分が気相中にある場合のみならず、リーク部分が液相中にある場合も簡単にリーク診断することができる。
【0047】
また、本実施形態の燃料蒸気処理システム1のリーク診断装置は、キャニスタ位置検出手段として、外部サーミスタ72を備えている。このため、圧力センサ70と内部サーミスタ71との選択を、より適切に行うことができる。したがって、リーク診断精度が向上する。
【0048】
また、本実施形態の燃料蒸気処理システム1のリーク診断装置は、液相中リーク検出手段として内部サーミスタ71を用いている。このため、比較的安価に液相中リーク検出手段を配置することができる。
【0049】
また、内部サーミスタ71は、ステー320頂面に配置されている。このため、キャニスタ3内の燃料蒸気が凝集滞留しても、この滞留燃料に内部サーミスタ71が浸るおそれが小さい。したがって、リーク有りと誤診断されるおそれが小さい。
【0050】
また、本実施形態の燃料蒸気処理システム1のリーク診断装置は、キャニスタ位置検出手段として外部サーミスタ72を用いている。このため、比較的安価にキャニスタ位置検出手段を配置することができる。
【0051】
また、外部サーミスタ72は、キャニスタ3の最下端部に配置されている。このため、外部サーミスタ72が液没していなければ、キャニスタ3全体が液没していないことが判る。したがって、キャニスタ3が気相21中にあるか液相20中にあるかを、より精度良く検出することができる。
【0052】
(2)第二実施形態
本実施形態と第一実施形態との相違点は、外部サーミスタつまりキャニスタ位置検出手段が配置されていない点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
【0053】
まず、構成上の相違点について説明する。図3に、本実施形態のリーク診断装置を適用した燃料蒸気処理システムの概略図を示す。なお、図1と対応する部位については、同じ符号で示す。図に示すように、キャニスタ3のプレート32には、第一実施形態のような外部サーミスタが配置されていない。
【0054】
次に、リーク診断時の動きについて説明する。図4に、本実施形態の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置のフローチャートを示す。ステップ100(図中、S100と略称する。以下、同様)においては、リーク診断の条件が成立しているか否かを判別する。ステップ100の判別結果がNOの場合は、診断を終了する。一方、ステップ100の判別結果がYESの場合は、ステップ102に進む。
【0055】
ステップ102においては、内部サーミスタ71の抵抗値をチェックする。そして、チェックした抵抗値と、予めECU92に記憶されている抵抗値データと、を比較する。その結果、チェックした抵抗値が液相20中のデータレンジに含まれる場合は、内部サーミスタ71が液相20中にあると判断し、ステップ103に進む。すなわち、リーク有りと判断される。その後、ステップ104に進み、警告灯93が点灯され、診断を終了する。一方、チェックした抵抗値が、気相21中のデータレンジに含まれる場合は、内部サーミスタ71が気相21中にあると判断し、ステップ105に進む。
【0056】
ステップ105においては、燃料タンク2内を減圧する。具体的には、まず、三方弁40を、パージ通路4と負圧供給通路8とが連通する方向に切り換える。次いで、パージ制御弁41を開ける。パージ制御弁41を開けると、吸気通路90の吸気負圧が、パージ通路4と負圧供給通路8とを介して、燃料タンク2内に導入される。なお、キャニスタ3内は、新気導入通路6を介して、大気中91に開放されている。また、バルブモジュール311に配置される逆止弁(図略)により、燃料タンク2内とキャニスタ3内とが隔離されるため、キャニスタ3内の圧力は、常に大気圧である。
【0057】
ステップ106においては、燃料タンク2の内圧が目標圧力以下に到達したか否かを判別する。NOの場合は、ステップ107に進む。ステップ107において、所定時間が経過している場合は、ステップ103に進む。すなわち、リーク有りと判断される。その後、ステップ104に進み、警告灯93が点灯され、診断を終了する。一方、ステップ107において、所定時間が経過していない場合は、燃料タンク2の内圧が目標圧力以下に到達するまで、ステップ106とステップ107との間で、繰り返し処理が行われる。
【0058】
一方、ステップ106において、YESの場合は、ステップ108に進み燃料タンク2の内圧が保持される。具体的には、パージ制御弁41を閉める。そして、ステップ109に進む。ステップ109において、所定時間が経過している場合は、ステップ110に進む。
【0059】
ステップ110においては、圧力センサ70の圧力値と、ECU92に予め記憶された基準値とを比較する。比較の結果、圧力値が基準値以下の場合は、ステップ111に進む。すなわち、リーク無しと判断され、診断を終了する。一方、圧力値が基準値を超える場合は、ステップ103に進む。ステップ103においては、キャニスタ3内の大気圧が燃料タンク2内に漏れていると判断される。すなわち、リーク有りと判断される。その後、ステップ104に進み、警告灯93が点灯され、診断を終了する。以上のようにして、本実施形態の燃料蒸気処理システム1のリーク診断装置においては、リーク診断が行われる。
【0060】
次に、本実施形態の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置の、第一実施形態とは異なる特有の効果について説明する。本実施形態の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置は、外部サーミスタを備えていない。すなわち、内部サーミスタ71の抵抗値により、内部サーミスタ71が液相中にあると判別された場合は、そのままリーク有りと診断している。一方、内部サーミスタ71が気相中にあると判別された場合は、圧力センサ70を用いた診断機構にリーク診断を委ねている。このため、本実施形態の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置によると、部品点数が少なくて済む。また、プログラム構成が単純になる。
【0061】
(3)その他
以上、本発明の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
【0062】
例えば、上記実施形態においては、液相中リーク検出手段として内部サーミスタ71を使用した。しかしながら、液相中リーク検出手段の機構は特に限定しない。例えば、液体燃料に浮くフロートをキャニスタ内に配置し、このフロート位置によりキャニスタ内に液体燃料が滞留しているか否かを検出してもよい。
【0063】
また、第一実施形態においては、キャニスタ位置検出手段として外部サーミスタ72を使用した。しかしながら、液相中リーク検出手段と同様に、キャニスタ位置検出手段の機構も特に限定しない。この場合も、フロートを燃料タンク内に配置し、このフロート位置によりキャニスタが液体燃料に液没しているか否かを検出してもよい。また、上記実施形態においては、気相中リーク検出手段として圧力センサを用いた。しかしながら、気相中リーク検出手段の機構も特に限定しない。
【0064】
【発明の効果】
本発明によると、リーク部分が液相中にある場合に簡単にリーク診断できる燃料蒸気処理システムのリーク診断装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施形態のリーク診断装置を適用した燃料蒸気処理システムの概略図である。
【図2】第一実施形態の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置のフローチャートである。
【図3】第二実施形態のリーク診断装置を適用した燃料蒸気処理システムの概略図である。
【図4】第二実施形態の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置のフローチャートである。
【図5】従来のリーク診断装置を適用した燃料蒸気処理システムの概略図である。
【図6】従来のリーク診断装置を適用した燃料蒸気処理システムにおいてリーク部分が液体燃料に液没している場合の模式図である。
【符号の説明】
1:燃料蒸気処理システム、2:燃料タンク、20:液相、21:気相、22:キャニスタ取付口、3:キャニスタ、30:フランジ、300:パージポート、301:大気ポート、302:隔壁、31:ケース、310:燃料蒸気導入管、311:バルブモジュール、312:活性炭、32:プレート、320:ステー、321:スプリング、4:パージ通路、40:三方弁、41:パージ制御弁、5:エバポ通路、6:新気導入通路、70:圧力センサ(気相中リーク検出手段)、71:内部サーミスタ、72:外部サーミスタ、8:負圧供給通路、90:吸気通路、91:大気中、92:ECU、93:警告灯。

Claims (9)

  1. 液体燃料を貯留する燃料タンクと、該燃料タンクに収納され該燃料タンク内の燃料蒸気を吸着するキャニスタと、該吸着した燃料蒸気を内燃機関の吸気通路に導くパージ通路と、を備えてなる燃料蒸気処理システムのリーク診断装置であって、
    該キャニスタの該液体燃料中に表出する部位のリークを検出する液相中リーク検出手段を備えることを特徴とする燃料蒸気処理システムのリーク診断装置。
  2. 前記液相中リーク検出手段は、前記キャニスタ内に漏入する液体の存在を検出する液体検出手段を用いることを特徴とする請求項1に記載の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置。
  3. 前記液体検出手段は、前記キャニスタの内部に配置される内部サーミスタである請求項2に記載の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置。
  4. 前記液体検出手段は、前記燃料蒸気の凝集等による少量の滞留を誤検出しないように、前記キャニスタ底壁内面から所定距離だけ上方に離れて配置されている請求項2または請求項3に記載の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置。
  5. 前記キャニスタが前記液体燃料中にあるか前記燃料蒸気中にあるかを検出するキャニスタ位置検出手段と、該キャニスタの該燃料蒸気中に表出する部位のリークを検出する気相中リーク検出手段と、を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置。
  6. 前記キャニスタ位置検出手段は、前記キャニスタの外部に配置される外部サーミスタである請求項5に記載の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置。
  7. 前記キャニスタ位置検出手段は、前記キャニスタの最下端部に配置されている請求項5または請求項6に記載の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置。
  8. 前記キャニスタ位置検出手段により前記キャニスタが前記液体燃料中にあると判断される場合には前記気相中リーク検出手段を使わない請求項5または請求項6に記載の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置。
  9. 前記キャニスタ位置検出手段により前記キャニスタが前記燃料蒸気中にあると判断される場合には前記液相中リーク検出手段を使わない請求項5または請求項6に記載の燃料蒸気処理システムのリーク診断装置。
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