JP4356988B2 - エバポガスパージシステムのリーク診断装置 - Google Patents

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本発明は、燃料タンク内の燃料が蒸発して生じたエバポガス(燃料蒸発ガス)を内燃機関の吸気系にパージ(放出)するエバポガスパージシステムのリーク診断を行うエバポガスパージシステムのリーク診断装置に関するものである。
従来より、エバポガスパージシステムにおいては、燃料タンク内から発生するエバポガスが大気中に漏れ出すことを防止するために、燃料タンク内から発生したエバポガスをキャニスタ内に吸着し、このキャニスタと内燃機関の吸気系とを連通するパージ通路に設けたパージ制御弁を開弁することで、吸気系の負圧を利用してキャニスタ内に吸着されているエバポガスを吸気系へパージするようにしている。このエバポガスパージシステムから大気中にエバポガスが漏れる状態が長時間放置されるのを防止するために、エバポガスのリークを早期に検出する必要がある。
そこで、例えば、特許文献1(特開平5−125997号公報)に記載されているように、内燃機関の運転中にパージ制御弁を開弁して吸気系から燃料タンク内に負圧を導入した後、パージ制御弁を閉弁してパージ制御弁から燃料タンクまでのエバポ系を密閉した状態で、エバポ系内の圧力(例えば燃料タンク内の圧力)の変化量を測定し、その負圧導入時の圧力変化量をリーク判定値(例えば大気圧導入時の圧力変化量)と比較することで、エバポ系のリーク(漏れ)の有無を判定するようにしたものがある。
しかし、上記従来のリーク診断では、微小リークやリーク度合(リーク孔の大きさ)を精度良く判定することができないという欠点があった。
そこで、例えば、特許文献2(特開2002−4959号公報)に記載されているように、電動式の負圧ポンプで基準圧力検出部内に負圧を導入して該基準圧力検出部に形成した基準孔(微小リーク孔に相当する所定孔径の孔)で規制された圧力(基準圧力)を検出し、その後、通路切換弁で負圧ポンプの圧力導入経路を切り換えて、基準圧力検出時と同一の条件で負圧ポンプによりエバポ系内に負圧を導入してエバポ系内の圧力を検出し、基準圧力とエバポ系内の圧力とを比較することで、微小リークやリーク度合を判定できるようにしたものがある。
特開平5−125997号公報(第2頁等) 特開2002−4959号公報(第2頁等)
一般に、燃料タンク内の圧力が低下するほど(負圧が大きくなるほど)、燃料タンク内の燃料の沸点が低下するという特性がある。このため、上記特許文献1,2のように、エバポ系内に負圧を導入してリーク診断を行うシステムでは、リーク診断中にエバポ系内への負圧導入によって燃料タンク内の圧力が低下して燃料の沸点が低下したときに、燃料が沸騰する可能性があり、燃料が沸騰すると、多量のエバポガスが発生してエバポ系内の圧力挙動が変化する。しかし、上記特許文献1,2のリーク診断では、このような燃料タンク内の燃料の沸騰による影響が全く考慮されていないため、リークを誤判定してしまう可能性がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、従って本発明の目的は、燃料タンク内の燃料の沸騰によるリークの誤判定を防止することができ、リーク診断精度を向上させることができるエバポガスパージシステムのリーク診断装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のエバポガスパージシステムのリーク診断装置は、負圧導入手段によりエバポ系内に負圧を導入している際のエバポ系内の圧力又はそれに相関する情報に基づいてエバポ系のリーク診断を行うものにおいて、前記エバポ系のリーク診断を行う前に燃料タンク内の燃料がリーク診断中に沸騰する可能性がある領域(以下「燃料沸騰領域」という)を燃料沸騰領域判定手段により判定し、その燃料沸騰領域を考慮した実行条件でリーク診断を行うものであり、具体的には、燃料沸騰領域であると判定されたときには、エバポ系のリーク診断を禁止するようにしたものである。
このようにすれば、リーク診断中に燃料タンク内の燃料が沸騰する領域が存在することを考慮してリーク診断を行うことができるため、燃料タンク内の燃料の沸騰によるリークの誤判定を未然に防止することができ、リーク診断精度を向上させることができる。
この場合、請求項のように、燃料沸騰領域であると判定されたときにリーク診断を禁止するようにすれば、リーク診断中に燃料タンク内の燃料が沸騰する可能性がある領域では、リーク診断が実行されないため、燃料タンク内の燃料の沸騰によるリークの誤判定を確実に防止することができる。
また、請求項のように、燃料タンク内の温度と、リーク診断中の燃料タンク内の圧力及び/又は燃料タンク内の燃料の燃料性状とに基づいて、燃料沸騰領域であるか否かを判定するようにすると良い。例えば、燃料タンク内の燃料の温度が沸点よりも高くなると燃料が沸騰する。また、燃料の沸点は、リーク診断中の燃料タンク内の圧力(特に最低圧力)や燃料性状によって変化する。従って、燃料タンク内の温度と、リーク診断中の燃料タンク内の圧力(特に最低圧力)や燃料性状を用いれば、燃料沸騰領域であるか否かを精度良く判定することができる。
この場合、請求項のように、燃料タンク内の温度が高くなるほど又はリーク診断中の燃料タンク内の圧力が低くなるほど又は燃料性状が軽質になるほど(燃料の蒸発性が高くなるほど)、燃料沸騰領域であると判定するようにすると良い。この理由は、燃料タンク内の温度が高くなるほど燃料の温度が高くなり、リーク診断中の燃料タンク内の圧力が低くなるほど燃料の沸点が低下し、また、燃料性状が軽質になるほど(低沸点成分が多くなるほど)、燃料の沸点が低下するからである。
燃料タンク内の温度は、燃料タンク内に設置した温度センサで検出するようにしても良いが、請求項のように、内燃機関の冷却水温、吸気温、停止時間のうちの少なくとも1つに基づいて燃料タンク内の温度を推定するようにしても良い。機関温度、外気温、停止時間等によって燃料タンク内の温度が変化するため、機関温度の代用情報となる冷却水温や、外気温の代用情報となる吸気温や、停止時間を用いれば、燃料タンク内の温度を精度良く推定することができる。これにより、燃料タンク内の温度を検出する温度センサを省略することができ、低コスト化の要求を満たすことができる。
また、請求項のように、大気圧と、リークの有無を判定するための基準圧力のうちの少なくとも一方に基づいてリーク診断中の燃料タンク内の圧力を推定するようにしても良い。一般に、エバポ系内に負圧を導入してリーク診断を行う場合、燃料タンクを含むエバポ系内の圧力を、大気圧を基準にしたゲージ圧で基準圧力付近まで低下させてリークの有無を判定するため、大気圧や基準圧力によってリーク診断中の燃料タンク内の圧力(絶対圧)が変化する。従って、大気圧や基準圧力を用いれば、リーク診断中の燃料タンク内の圧力(絶対圧)を精度良く推定することができる。
更に、燃料性状は、燃料性状センサで検出するようにしても良いが、請求項のように、エバポ系内のエバポガス濃度、季節、地域のうちの少なくとも1つに基づいて燃料タンク内の燃料の性状を推定するようにしても良い。例えば、燃料性状によってエバポ系内のエバポガス濃度が変化し、また、季節や地域によって燃料メーカーが供給する燃料の性状が変更される。従って、エバポガス濃度、季節、地域を用いれば、燃料性状を精度良く推定することができる。これにより、燃料性状を検出する燃料性状センサを省略することができ、低コスト化の要求を満たすことができる。
また、負圧導入手段として、内燃機関の動力で駆動される負圧ポンプを用いるようにしても良いが、請求項のように、負圧導入手段として、電動式の負圧ポンプを用いるようにしても良い。このようにすれば、内燃機関の停止中でも、車載バッテリを電源として電動式の負圧ポンプを駆動してリーク診断を実行することができる。
また、エバポ系内の圧力は、圧力センサで検出するようにしても良いが、請求項のように、エバポ系内の圧力に相関する情報として、負圧導入手段の運動特性値(例えば、負圧ポンプの電流、電圧、回転速度等)を用いるようにしても良い。このようにすれば、エバポ系内の圧力を検出する圧力センサを省略することができ、低コスト化の要求を満たすことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、次の3つの実施例1〜3を用いて説明する。
本発明の実施例1を図1乃至図8に基づいて説明する。
まず、図1に基づいてエバポガスパージシステムの構成を説明する。燃料タンク11には、エバポ通路12を介してキャニスタ13が接続されている。このキャニスタ13内には、エバポガス(燃料蒸発ガス)を吸着する活性炭等の吸着体(図示せず)が収容されている。
一方、キャニスタ13とエンジン吸気系との間には、キャニスタ13内の吸着体に吸着されているエバポガスをエンジン吸気系にパージ(放出)するためのパージ通路14が設けられ、このパージ通路14の途中に、パージ流量を制御するパージ制御弁15が設けられている。このパージ制御弁15は、常閉型の電磁弁により構成され、通電をデューティ制御することで、キャニスタ13からエンジン吸気系へのエバポガスのパージ流量を制御するようになっている。
この燃料タンク11からパージ制御弁15までのエバポ系のリーク診断を行うために、キャニスタ13には、リークチェックモジュール17が接続されている。図2及び図3に示すように、リークチェックモジュール17は、キャニスタ13側に接続されるキャニスタ連通路18に、通路切換弁19を介して大気連通路20と負圧導入路21とが接続されている。大気連通路20は、大気側に直接連通するように設けられ、その先端付近にフィルタ22が設けられている。一方、負圧導入路21は、電動式の負圧ポンプ23(負圧導入手段)を介して大気連通路20の途中に接続されている。この負圧ポンプ23は、モータ37によって駆動され、負圧導入路21から大気連通路20の方向(大気側)へガスを排出するように配置されている。
通路切換弁19は、キャニスタ連通路18と大気連通路20とを接続する大気開放位置(図2に示す位置)と、キャニスタ連通路18と負圧導入路21とを接続する負圧導入位置(図3に示す位置)との間を切換動作可能な電磁弁により構成されている。この通路切換弁19は、例えば、通電OFF時には、スプリング等の付勢手段19aにより大気開放位置に保持され、通電をONすると、ソレノイド19bの電磁駆動力により負圧導入位置に切り換えられるようになっている。
また、キャニスタ連通路18と負圧導入路21との間には、通路切換弁19をバイパスするバイパス通路24が接続され、このバイパス通路24の途中に、基準オリフィス25(基準孔)が設けられている。この基準オリフィス25は、通路内径がバイパス通路24の他の部位の通路内径よりも大幅に絞られて基準リーク孔径(例えば直径0.5mm)になるように形成されている。この基準オリフィス25と、バイパス通路24のうち基準オリフィス25から負圧導入路21につながる通路24aとによって基準圧力検出部26が構成され、この基準圧力検出部26に、圧力センサ27が設けられている。
図2に示すように、パージ制御弁15の閉弁時に通路切換弁19が大気開放位置に切り換えられているときには、バイパス通路24内(基準圧力検出部26内)がキャニスタ連通路18と大気連通路20を介して大気に開放されるため、圧力センサ27により基準圧力検出部26内の圧力を検出することで大気圧を検出することができる。
そして、通路切換弁19が大気開放位置に切り換えられてエバポ系内がキャニスタ連通路18と大気連通路20を介して大気に開放された状態で、負圧ポンプ23が駆動されると、基準オリフィス25の存在により基準圧力検出部26内が負圧になる。このとき、圧力センサ27により基準圧力検出部26内の圧力を検出することで、基準オリフィス25の基準リーク孔径に対応した基準圧力を検出することができる。
一方、図3に示すように、パージ制御弁15の閉弁時に通路切換弁19が負圧導入位置に切り換えられているときには、エバポ系が密閉されて、基準圧力検出部26の圧力センサ27の周辺部分が負圧導入路21とキャニスタ連通路18を介してエバポ系内に連通するため、圧力センサ27により基準圧力検出部26内の圧力を検出することでエバポ系内の圧力を検出することができる。
そして、通路切換弁19が負圧導入位置に切り換えられてエバポ系が密閉された状態で、負圧ポンプ23が駆動されると、エバポ系内のガスがキャニスタ連通路18→負圧導入路21→負圧ポンプ23→大気連通路20の経路で大気側に排出されて、エバポ系内に負圧が導入される。
尚、図1に示すように、燃料タンク11内には、燃料残量を検出する燃料レベルセンサ28が設けられている。その他、冷却水温を検出する水温センサ29、吸気温を検出する吸気温センサ30等の各種のセンサが設けられている。
これらの各種センサの出力は、制御回路(以下「ECU」と表記する)31に入力される。このECU31の電源端子には、メインリレー32を介して車載バッテリ(図示せず)から電源電圧が供給される。
この他、パージ制御弁15、通路切換弁19、負圧ポンプ23、圧力センサ27、燃料レベルセンサ28等に対しても、メインリレー32を介して電源電圧が供給される。メインリレー32のリレー接点32aを駆動するリレー駆動コイル32bは、ECU31のメインリレーコントロール端子に接続され、このリレー駆動コイル32bに通電することで、リレー接点32aがON(オン)して、ECU31等に電源電圧が供給される。そして、リレー駆動コイル32bへの通電をOFF(オフ)することで、リレー接点32aがOFFして、ECU31等への電源供給がOFFされる。
ECU31のキーSW端子には、イグニッションスイッチ(以下「IGスイッチ」と表記する)33のON/OFF信号が入力される。IGスイッチ33をONすると、メインリレー32がONされて、ECU31等への電源供給が開始され、IGスイッチ33をOFFすると、メインリレー32がOFFされて、ECU31等への電源供給がOFFされる。
また、ECU31には、バックアップ電源34と、このバックアップ電源34を電源として計時動作するソークタイマ35が内蔵されている。このソークタイマ35は、エンジン停止後(IGスイッチ33のOFF後)に計時動作を開始してエンジン停止後の経過時間を計測する。前述したように、IGスイッチ33をOFFすると、メインリレー32がOFFされて、ECU31等への電源供給がOFFされるが、エンジン停止中にリーク診断を行うために、ソークタイマ35の計測時間(エンジン停止後の経過時間)が所定時間(例えば3〜9時間)に到達すると、ECU31のバックアップ電源34を電源にしてECU31のメインリレーコントロール端子の駆動回路を作動させてメインリレー32をONさせ、ECU31、パージ制御弁15、通路切換弁19、負圧ポンプ23、圧力センサ27、燃料レベルセンサ28等に電源電圧を供給するようになっている。
ECU31は、マイクロコンピュータを主体として構成され、そのROM(記憶媒体)に記憶された燃料噴射制御プログラム、点火制御プログラム及びパージ制御プログラムを実行することで、燃料噴射制御、点火制御及びパージ制御を行う。
更に、ECU31は、後述する図5乃至図7に示すリーク診断用の各プログラムを実行することで、エンジン停止中にリークチェックモジュール17を制御して基準圧力とエバポ系内圧力を検出し、両者を比較してエバポ系のリークの有無を診断する。
ここで、ECU31が実行するエバポ系のリーク診断について説明する。図4に示すように、エンジン運転停止(IGスイッチ33のOFF)から所定時間(例えば3〜9時間)が経過した時点t1 で、基準圧力検出処理を開始する。尚、圧力センサ27が絶対圧センサの場合には、基準圧力検出処理を開始する前に、パージ制御弁15を閉弁(OFF)状態に維持すると共に通路切換弁19を大気開放位置(OFF)に維持した状態で、圧力センサ27により検出される基準圧力検出部26内の圧力を大気圧Patm としてECU31のメモリに記憶する。
基準圧力検出処理では、パージ制御弁15を閉弁(OFF)状態に維持すると共に通路切換弁19を大気開放位置(OFF)に維持したまま負圧ポンプ23をONして、基準圧力検出部26内に負圧を導入し(図2参照)、基準圧力検出部26内への負圧導入開始から所定時間T1 が経過した時点t2 (又は基準圧力検出部26内の圧力が安定した時点)で、基準圧力検出部26内の負圧が基準オリフィス25に対応した基準圧力付近で安定したと判断して、圧力センサ27により検出される基準圧力検出部26内の圧力を基準圧力Pr としてECU31のメモリに記憶する。
基準圧力Pr の検出後、エバポ系内圧力検出及びリーク判定処理を開始する。このエバポ系内圧力検出及びリーク判定処理では、負圧ポンプ23をON状態に維持したまま通路切換弁19を負圧導入位置(ON)に切り換えて、負圧ポンプ23によりエバポ系内に負圧を導入する(図3参照)。このエバポ系内への負圧導入開始から所定時間T2 が経過する前に、圧力センサ27で検出したエバポ系内の圧力Pf がリーク判定値(例えば基準圧力Pr 又はそれよりも少し低い圧力に設定された値)よりも低くなれば、リーク無しと判定する。一方、エバポ系内への負圧導入開始から所定時間T2 が経過した時点t3 (又はエバポ系内の圧力が安定した時点)で、エバポ系内の圧力Pf がリーク判定値以上の場合には、リーク有りと判定する。その際、エバポ系内の圧力Pf が基準圧力Pr 付近に収束していれば、基準オリフィス25の基準リーク孔径(例えば直径0.5mm)相当のリーク孔と判定し、エバポ系内の圧力Pf が基準圧力Pr よりも高ければ、基準オリフィス25の基準リーク孔径よりも大きいリーク孔と判定する。
リーク有りと判定し場合には、運転席のインストルメントパネルに設けられた警告ランプ36を点灯したり、或はインストルメントパネルの警告表示部(図示せず)に警告表示して運転者に警告すると共に、その異常情報(異常コード等)をECU31のバックアップRAM(図示せず)等の書き換え可能な不揮発性メモリに記憶する。
また、ECU31は、このリーク診断中に基準圧力Pr を検出したときに、その基準圧力Pr が所定の正常範囲内(下限値Plow ≦Pr ≦上限値Phigh)であるか否かにより基準圧力検出部26、負圧ポンプ23等の異常の有無を判定する。そして、基準圧力Pr が正常範囲外であり、基準圧力検出部26、負圧ポンプ23等の異常の有りと判定された場合には、基準圧力を用いたエバポ系のリーク診断を中止したり、今回のリーク診断結果を無効にして、基準圧力検出部26、負圧ポンプ23等の異常によるリークの有無やリーク度合の誤判定を防止する。
ところで、エバポ系内に負圧を導入してリーク診断を行うシステムでは、リーク診断中にエバポ系内への負圧導入によって燃料タンク11内の圧力が低下して燃料の沸点が低下したときに、燃料が沸騰する可能性があり、燃料が沸騰すると、多量のエバポガスが発生してエバポ系内の圧力挙動が変化するため、リークを誤判定してしまう可能性がある。
そこで、ECU31は、リーク診断を行う際に、タンク内温度(燃料タンク11内の温度)を推定し、そのタンク内温度の推定値が沸騰領域判定値(リーク診断中の燃料タンク11内の圧力状態における燃料の沸点又はそれよりも少し低い温度)よりも高いか否かを判定することで、燃料タンク11内の燃料がリーク診断中に沸騰する可能性が高い領域(以下「燃料沸騰領域」という)であるか否かを判定し、燃料沸騰領域であると判定されたときに、リーク診断を禁止する。これにより、燃料タンク11内の燃料の沸騰によるリークの誤判定を防止するようにしている。
以下、ECU31が実行する図5乃至図7に示すリーク診断用の各プログラムの処理内容を説明する。
[リーク診断メイン制御]
図5のリーク診断メイン制御プログラムは、例えばIGスイッチ33のOFF後にソークタイマ35によってメインリレー32がONされた後に所定時間毎に実行され、特許請求の範囲でいうリーク診断手段としての役割を果たす。
本プログラムが起動されると、まず、ステップ101で、後述する図6の実行条件判定処理プログラムを実行して、リーク診断実行条件が成立しているか否かを判定する処理を行う。この後、ステップ102に進み、実行条件判定処理(ステップ101)の判定結果に基づいてリーク診断実行条件が成立しているか否かを判定する。
このステップ102で、リーク診断実行条件が不成立と判定された場合には、ステップ103以降のリーク診断に関する処理を実行することなく、本プログラムを終了する。
一方、上記ステップ102で、リーク診断実行条件が成立していると判定された場合には、ステップ103以降のリーク診断に関する処理を次のようにして実行する。まず、ステップ103で、基準圧力検出期間中であるか否かを判定し、基準圧力検出期間中であれば、ステップ104に進み、図示しない基準圧力検出処理プログラムを実行することで、負圧ポンプ23により基準圧力検出部26内に負圧を導入し、圧力センサ27で検出した基準圧力検出部26内の圧力を基準圧力Pr としてECU31のメモリに記憶する。
この後、ステップ105に進み、図示しない異常判定処理プログラムを実行することで、基準圧力Pr が所定の正常範囲内(下限値Plow ≦Pr ≦上限値Phigh)であるか否かにより基準圧力検出部26、負圧ポンプ23等の異常の有無を判定する。
その後、基準圧力検出処理及び異常判定処理が終了して、上記ステップ103で、基準圧力検出期間中でないと判定されたときに、ステップ106に進み、エバポ系内圧力検出期間中であるか否かを判定し、エバポ系内圧力検出期間中であれば、ステップ107に進み、図示しないエバポ系内圧力検出及びリーク判定処理プログラムを実行することで、負圧ポンプ23によりエバポ系内に負圧を導入し、圧力センサ27で検出したエバポ系内の圧力Pf とリーク判定値(例えば基準圧力Pr 又はそれよりも少し低い圧力に設定された値)とを比較してリークの有無やリーク度合を判定する。
[リーク診断実行条件判定処理]
次に、図5のステップ101で実行される図6の実行条件判定処理プログラムの処理内容を説明する。本プログラムが起動されると、まず、ステップ201で、次の(1) 〜(4) の条件を全て満たしているか否かを判定する。
(1) バッテリ電圧VBが所定値(例えば10.5V)よりも高いこと
(2) 冷却水温と吸気温が所定値(例えば4.4℃)よりも高いこと
(3) 大気圧が所定範囲内(例えば70kPa<大気圧<110kPa)であること
(4) IGスイッチ33のOFFから所定時間(例えば5時間)が経過していること
上記(1) 〜(4) の条件を全て満たしていると判定された場合には、ステップ202に進み、後述する図7の燃料沸騰領域判定処理プログラムを実行して、燃料沸騰領域であるか否かを判定する処理を行う。この後、ステップ203に進み、燃料沸騰領域判定処理(ステップ202)の判定結果に基づいて燃料沸騰領域であるか否かを判定する。
上記ステップ201で、上記(1) 〜(4) の条件を全て満たしていると判定され、且つ、上記ステップ203で、燃料沸騰領域ではないと判定された場合には、ステップ204に進み、リーク診断実行条件が成立していると判定する。
一方、上記ステップ201で、上記(1) 〜(4) の条件のうち1つでも満たさない条件があると判定された場合、又は、上記ステップ203で、燃料沸騰領域であると判定された場合には、ステップ205に進み、リーク診断実行条件が不成立と判定する。
[燃料沸騰領域判定処理]
図6のステップ202で実行される図7の燃料沸騰領域判定処理プログラムは、特許請求の範囲でいう燃料沸騰領域判定手段としての役割を果たす。本プログラムが起動されると、まず、ステップ301で、エンジンの冷却水温、吸気温、停止時間のうちの少なくとも1つに応じたタンク内温度(燃料タンク11内の温度)の推定値をマップ又は数式等により算出する。エンジン温度、外気温、停止時間等によってタンク内温度が変化するため、エンジン温度の代用情報となる冷却水温、外気温の代用情報となる吸気温、停止時間を用いれば、タンク内温度推定値を精度良く算出することができる。
尚、エンジン停止中のリーク診断時、つまり、エンジン運転停止(IGスイッチ33のOFF操作)から所定時間(例えば3〜9時間)が経過したときに、冷却水温や吸気温がタンク内温度にほぼ一致するような車両の場合には、タンク内温度推定値の代用情報として、冷却水温又は吸気温を用いるようにしても良い。
タンク内温度推定値の算出後、ステップ302に進み、圧力センサ27(圧力センサ27が相対圧センサの場合には大気圧センサ)で検出した大気圧Patm と、圧力センサ27で検出した前回の基準圧力Pr (大気圧を基準にしたゲージ圧)とを用いてリーク診断中のタンク内圧力(燃料タンク11内の圧力)の推定値を次式により算出する。
リーク診断中のタンク内圧力推定値=Patm +Pr
リーク診断中は、燃料タンク11を含むエバポ系内の圧力を、大気圧Patm を基準にしたゲージ圧で基準圧力Pr 付近まで低下させてリークの有無を判定するため、大気圧Patm や基準圧力Pr によってリーク診断中のタンク内圧力(絶対圧)が変化する。従って、大気圧Patm や基準圧力Pr を用いれば、リーク診断中のタンク内圧力推定値(絶対圧)を精度良く算出することができる。尚、大気圧Patm の変化が少ない条件化では、基準圧力Pr のみに応じてリーク診断中のタンク内圧力推定値を算出するようにしても良い。また、基準圧力Pr の変化が少ない条件下では、大気圧Patm のみに応じてリーク診断中のタンク内圧力推定値を算出するようにしても良い。
タンク内圧力推定値の算出後、ステップ303に進み、図8に示す沸騰領域判定値Bの算出マップを用いて、リーク診断中のタンク内圧力推定値に応じた沸騰領域判定値Bを算出する。この沸騰領域判定値Bは、リーク診断中の燃料タンク11内の圧力状態における燃料の沸点又はそれよりも少し低い温度であり、一般に、リーク診断中の燃料タンク11内の圧力が低くなるほど燃料の沸点が低下するため、図8に示す沸騰領域判定値Bの算出マップは、リーク診断中のタンク内圧力推定値が低くなるほど沸騰領域判定値Bが低くなるように設定されている。
沸騰領域判定値Bの算出後、ステップ304に進み、タンク内温度推定値が沸騰領域判定値Bよりも高いか否かを判定する。その結果、タンク内温度推定値が沸騰領域判定値Bよりも高いと判定された場合には、ステップ305に進み、燃料沸騰領域(燃料タンク11内の燃料がリーク診断中に沸騰する可能性が高い領域)であると判定する。この場合は、他の実行条件が全て成立しても、リーク診断実行条件が不成立と判定されて、リーク診断が禁止される。
一方、上記ステップ304で、タンク内温度推定値が沸騰領域判定値B以下であると判定された場合には、ステップ306に進み、燃料沸騰領域ではない、つまり、燃料タンク11内の燃料がリーク診断中に沸騰しない領域(又は沸騰の影響が無視できる領域)であると判定する。この場合、他の実行条件が全て成立していれば、リーク診断実行条件が成立していると判定されて、リーク診断が実行される。
以上説明した本実施例1では、燃料沸騰領域(リーク診断中の沸騰の影響が無視できない領域)であると判定されたときにリーク診断を禁止し、燃料タンク11内の燃料がリーク診断中に沸騰しない領域(又はリーク診断中の沸騰の影響が無視できる領域)であると判定されたときにリーク診断を行うようにしたので、燃料タンク11内の燃料の沸騰によるリークの誤判定を未然に防止することができ、リーク診断精度を向上させることができる。
更に、本実施例1では、燃料タンク11内の燃料の温度が沸点よりも高くなると燃料が沸騰し、また、燃料の沸点は、リーク診断中のタンク内圧力によって変化することを考慮して、タンク温度推定値と、リーク診断中のタンク内圧力推定値に応じた沸騰領域判定値Bとを比較して燃料沸騰領域であるか否かを判定するようにしたので、燃料沸騰領域を精度良く判定することができる。
また、本実施例1では、エンジンの冷却水温、吸気温、停止時間のうちの少なくとも1つに基づいてタンク内温度推定値を算出するようにしたので、燃料タンク11内の温度を検出する温度センサを省略することができ、システム構成を簡単化することができる。
また、本実施例1では、負圧導入手段として、電動式の負圧ポンプ23を用いるようにしたので、エンジン停止中でも電動式の負圧ポンプ23によりリーク診断を実施することができる。
本発明に関連する参考例としての実施例2では、図9に示す実行条件判定処理プログラムを実行することで、燃料沸騰領域であると判定されたときにリーク診断を実行してリーク有りと判定された場合に、燃料沸騰領域ではないと判定されたときにリーク診断を実行し直すようにしている。
本実施例2で実行される図9の実行条件判定処理プログラムは、前記実施例1で説明した図6の実行条件判定処理プログラムのステップ203の後に、ステップ203a,203bの処理を追加したものであり、これ以外の処理は図6の各ステップの処理と同じである。
図9の実行条件判定処理プログラムでは、ステップ203で、燃料沸騰領域であると判定された場合に、ステップ203aに進み、今回沸騰領域フラグFBPを、今回のリーク診断時に燃料沸騰領域であると判定されたことを意味する「1」にセットする。この今回沸騰領域フラグFBPが「1」にセットされた場合には、次回のリーク診断時に、前回沸騰領域フラグFBOが、前回のリーク診断時に燃料沸騰領域であると判定されたことを意味する「1」にセットされる。
この後、ステップ203bに進み、前回沸騰領域フラグFBO=1であり(つまり前回のリーク診断時に燃料沸騰領域であると判定され)、且つ、前回のリーク診断でリーク有りと判定されたか否かを判定する。
その結果、前回のリーク診断時に燃料沸騰領域ではないと判定された場合、又は、前回のリーク診断でリーク無しと判定された場合には、ステップ204に進み、リーク診断実行条件が成立していると判定する。これにより、今回のリーク診断時に燃料沸騰領域であると判定された場合でも、リーク診断が実行される。
一方、上記ステップ203bで、前回のリーク診断時に燃料沸騰領域であると判定され、且つ、前回のリーク診断でリーク有りと判定された場合には、ステップ205に進み、リーク診断実行条件が不成立と判定する。これにより、前回のリーク診断時に燃料沸騰領域であると判定されたときにリーク診断を実行してリーク有りと判定された場合に、今回のリーク診断時も燃料沸騰領域であると判定された場合には、リーク診断を禁止する。
これにより、前回のリーク診断時に燃料沸騰領域であると判定されたときにリーク診断を実行してリーク有りと判定された場合には、今回のリーク診断時に燃料沸騰領域ではないと判定されたときにリーク診断を実行し直す。この場合、前回のリーク診断結果を無効にする。尚、今回のリーク診断結果が前回と異なる場合には、再度、リーク診断を実行し直すようにしても良い。
以上説明した本実施例2では、前回のリーク診断時に燃料沸騰領域ではないと判定された場合や前回のリーク診断でリーク無しと判定された場合には、今回のリーク診断時に燃料沸騰領域であると判定された場合でも、リーク診断を実行するため、リーク診断の実行頻度をある程度多くすることができる。
更に、前回のリーク診断時に燃料沸騰領域であると判定されたときにリーク診断を実行してリーク有りと判定された場合には、今回のリーク診断時に燃料沸騰領域ではないと判定されたときにリーク診断を実行し直すようにしたので、燃料タンク11内の燃料の沸騰によるリークの誤判定を防止することができる。
尚、前記実施例1の方法(燃料沸騰領域であると判定されたときにリーク診断を禁止する方法)において、最初は、リーク診断の実行条件が緩くなるように燃料沸騰領域の判定条件を設定しておき(例えば沸騰領域判定値Bを高くしておき)、リーク診断を実行してリーク有りと判定された場合に、それ以降のリーク診断時にリーク診断の実行条件が厳しくなるように燃料沸騰領域の判定条件を変更して(例えば沸騰領域判定値Bを低くして)、リーク診断を実行し直すようにしても良い。このようにしても、リーク診断の実行頻度をある程度多くしながら、燃料タンク11内の燃料の沸騰によるリークの誤判定を防止することができる。
前記各実施例1,2では、リーク診断中のタンク内圧力推定値に応じて沸騰領域判定値Bを算出するようにしたが、図10に示す本発明の実施例3では、燃料性状の情報であるリード蒸気圧(液体対空気が1:4の容積割合の場合の37.8℃における蒸気圧)の推定値を算出し、このリード蒸気圧推定値とリーク診断中のタンク内圧力推定値とに応じて沸騰領域判定値Bを算出するようにしている。
具体的には、まず、エバポガス濃度、季節、地域のうちの少なくとも1つに応じたリード蒸気圧推定値をマップ又は数式等により算出する。燃料タンク11内の燃料の燃料性状(リード蒸気圧)によってエバポ系内のエバポガス濃度が変化する。また、季節や地域によって燃料メーカーが供給する燃料の燃料性状(リード蒸気圧)が変更される。従って、エバポガス濃度、季節、地域を用いれば、燃料性状の情報であるリード蒸気圧推定値を精度良く算出することができる。
ここで、エバポガス濃度は、例えば、エンジン運転中にエバポガスを吸気系にパージするパージ実行時のパージ流量、空燃比フィードバック補正量等に基づいて推定することができる。また、季節や地域は、例えば、車両に搭載されたGPS等からのカレンダー情報や位置情報から検出することができる。
リード蒸気圧推定値を算出した後、図10に示す沸騰領域判定値Bの算出マップを用いて、リード蒸気圧推定値とリーク診断中のタンク内圧力推定値とに応じた沸騰領域判定値Bを算出する。一般に、燃料のリード蒸気圧が高くなるほど燃料の沸点が低下し、リーク診断中のタンク内圧力が低くなるほど燃料の沸点が低下するため、図10に示す沸騰領域判定値Bのマップは、リード蒸気圧推定値が高くなるほど沸騰領域判定値Bが低くなり、リーク診断中のタンク内圧力推定値が低くなるほど沸騰領域判定値Bが低くなるように設定されている。
以上説明した本実施例3では、燃料沸騰領域の判定に用いる沸騰領域判定値Bを、燃料性状の情報であるリード蒸気圧推定値と、リーク診断中のタンク内圧力推定値とに応じて算出するようにしたので、燃料性状の影響を受けずに、燃料沸騰領域を精度良く判定することができる。
また、本実施例3では、燃料性状の情報であるリード蒸気圧推定値を、エバポガス濃度、季節、地域のうちの少なくとも1つに基づいて算出するようにしたので、燃料性状を検出する燃料性状センサを省略することができ、システム構成を簡単化することができる。
しかしながら、本発明は、燃料性状センサで燃料性状を検出するようにしても良いことは言うまでもない。
また、上記各実施例1〜3では、エンジンの冷却水温、吸気温、停止時間のうちの少なくとも1つに基づいてタンク内温度推定値を算出するようにしたが、温度センサでタンク内温度を検出するようにしても良い。更に、タンク内温度の推定値又は検出値のみに基づいて燃料沸騰領域を判定するようにしても良い。
また、上記各実施例1〜3では、基準圧力検出処理の前に、燃料沸騰領域判定処理を実行するようにしたが、基準圧力検出処理の後に、燃料沸騰領域判定処理を実行するようにしても良い。このようにすれば、圧力センサ27で検出した今回の基準圧力Pr を用いてリーク診断中のタンク内圧力推定値を算出することができる。
また、上記各実施例1〜3では、負圧導入手段として、電動式の負圧ポンプ23を用いるようにしたが、負圧導入手段として、エンジン動力で駆動される負圧ポンプを用いるようにしても良い。
また、上記各実施例1〜3では、圧力センサ27で基準圧力やエバポ系内の圧力を検出するようにしたが、基準圧力やエバポ系内の圧力の代用情報として負圧ポンプ23の電流、電圧、回転速度等の負圧ポンプ23の運動特性値を用いたり、負圧ポンプ23の吐出量を用いるようにしても良い。このようにすれば、圧力センサ27を省略することができ、構成を簡単化することができる。
また、本発明は、エンジン停止中にリーク診断を行うシステムに限定されず、エンジン運転中にリーク診断を行うシステムに本発明を適用しても良い。
その他、本発明は、エバポガスパージシステムや、リークチェックモジュール17等のリーク診断システムの構成を適宜変更したり、上記各プログラムに用いる各種の判定値を適宜変更したり、リーク診断の方法を適宜変更しても良く、要は、負圧ポンプ等の負圧導入手段でエバポ系内に負圧を導入してリーク診断を行うシステムであれば、本発明を適用して実施することができる。
本発明の実施例1におけるエバポガスパージシステムの構成を示す図である。 基準圧力検出処理時の状態を示すリークチェックモジュール及びその周辺の構成図である。 エバポ系内圧力検出処理時の状態を示すリークチェックモジュール及びその周辺の構成図である。 リーク診断の実行例を示すタイムチャートである。 リーク診断メイン制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の実行条件判定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 燃料沸騰領域判定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の沸騰領域判定値の算出マップを概念的に示す図である。 実施例2の実行条件判定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例3の沸騰領域判定値の算出マップを概念的に示す図である。
符号の説明
11…燃料タンク、12…エバポ通路、13…キャニスタ、14…パージ通路、15…パージ制御弁、17…リークチェックモジュール、18…キャニスタ連通路、19…通路切換弁、20…大気連通路、21…負圧導入路、23…負圧ポンプ(負圧導入手段)、24…バイパス通路、25…基準オリフィス、26…基準圧力検出部、27…圧力センサ、31…ECU(リーク診断手段,燃料沸騰領域判定手段)

Claims (8)

  1. 燃料タンク内の燃料が蒸発して生じたエバポガスを内燃機関の吸気系にパージするエバポガスパージシステムに適用され、前記燃料タンクを含むエバポ系内に負圧を導入する負圧導入手段と、該負圧導入手段により前記エバポ系内に負圧を導入している際の前記エバポ系内の圧力又はそれに相関する情報に基づいて前記エバポ系のリーク診断を行うリーク診断手段とを備えたエバポガスパージシステムのリーク診断装置において、
    前記エバポ系のリーク診断を行う前に前記燃料タンク内の燃料が前記リーク診断中に沸騰する可能性がある領域(以下「燃料沸騰領域」という)を判定する燃料沸騰領域判定手段を備え、
    前記リーク診断手段は、前記燃料沸騰領域判定手段により前記燃料沸騰領域であると判定されたときに前記エバポ系のリーク診断を禁止することを特徴とするエバポガスパージシステムのリーク診断装置。
  2. 前記燃料沸騰領域判定手段は、前記燃料タンク内の温度と、前記リーク診断中の前記燃料タンク内の圧力及び/又は前記燃料タンク内の燃料の性状とに基づいて、前記燃料沸騰領域であるか否かを判定することを特徴とする請求項に記載のエバポガスパージシステムのリーク診断装置。
  3. 前記燃料沸騰領域判定手段は、前記燃料タンク内の温度が高くなるほど又は前記リーク診断中の前記燃料タンク内の圧力が低くなるほど又は燃料性状が軽質になるほど前記燃料沸騰領域であると判定することを特徴とする請求項1又は2に記載のエバポガスパージシステムのリーク診断装置。
  4. 前記燃料沸騰領域判定手段は、内燃機関の冷却水温、吸気温、停止時間のうちの少なくとも1つに基づいて前記燃料タンク内の温度を推定することを特徴とする請求項又はのいずれかに記載のエバポガスパージシステムのリーク診断装置。
  5. 前記燃料沸騰領域判定手段は、大気圧と、リークの有無を判定するための基準圧力のうちの少なくとも一方に基づいて前記燃料タンク内の圧力を推定することを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載のエバポガスパージシステムのリーク診断装置。
  6. 前記燃料沸騰領域判定手段は、前記エバポ系内のエバポガス濃度、季節、地域のうちの少なくとも1つに基づいて燃料性状を推定することを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載のエバポガスパージシステムのリーク診断装置。
  7. 前記負圧導入手段は、電動式の負圧ポンプであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のエバポガスパージシステムのリーク診断装置。
  8. 前記リーク診断手段は、前記エバポ系内の圧力に相関する情報として、前記負圧導入手段の運動特性値を用いて前記エバポ系のリーク診断を行うことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のエバポガスパージシステムのリーク診断装置。
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