JP2004100324A - 防護柵 - Google Patents

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Toshihiro Akiyama
秋山 敏博
Hitoshi Asa
阿佐 人志
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Abstract

【課題】公園や美観地区に設置される防護柵の外観や触感を良くするとともに、メンテナンスを容易にする。
【解決手段】防護柵の支柱とビームを、鋼管の強度担当部材の外側に、木材の粉末をプラスチックで固めた人工木材の管をかぶせたもので構成する。人工木材の管は強度担当部材にすきまをもってかぶせているので汚れたり破損したときには容易に交換できる。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歩道と車道の境界あるいは自転車道と崖縁や水路との間などに設けられ、歩行者や自転車による通行者の安全な通行を図るためなどに用いる防護柵に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、歩道と車道の境界、水路と道路の境界、池の周囲などには、主として歩行者や自転車通行者の交通事故や転落を防止するために防護柵が設置されている。このような防護柵は、一定の間隔で地面に設置された複数の支柱の各支柱間部に、地面にほぼ平行に1本又は複数本の棒材(以下、ビームという)を取付けて構成されている。支柱の下端部は地中に埋設されていることが多い。
この防護柵に使用される素材は、木材、金属、プラスチック、プレキャストコンクリートなどである。
【0003】
一般の道路の車道と歩道の間に設けられる防護柵には亜鉛メッキ又は塗装を施した鋼管などの金属材料のみを用いる場合が多い。さらに公園や美観地区などでは、同じ用途のために防護柵に人が触れる場合が多いので感触のよい木材や木材を模した擬木としてのプラスチック、プレキャストコンクリートなどを材料として用いる場合が多い。
防護柵に使用する木質系材料として、チップ状にした木材を適量のプラスチックなどの凝固剤を用いて圧縮成型法によって成型する先行技術が、特許文献3に示されている。
防護柵を設置する場合には、設置する地面の形に合わせて設置する必要がある。例えば設置する地面に起伏や曲がりがあるときは、それに合わせて防護柵を3次元的に変化させて設置することが多い。
【0004】
前記の各材料を用いた防護柵において、ビーム材は基本的に直線構造を有することが多いので、3次元で変化する地形に追従させるためには、支柱とビームの結合部分において、支柱とビームの取付角度を自在に変えて対応することが多い。これによって複数の支柱の各支柱間を直線構造のビームで結合する場合に、複雑な地形の変化に対応させることがされて来た。
支柱とビームの取付角度を自在に変えるためには、特許文献1、2、4、5、6に開示されているように、支柱に取付けられるビームの端部と支柱の側面との間にブラケットを設けて両者を結合する取付方法が一般的である。この取付方法は従来から防護柵の取付けに用いられている。
【0005】
道路の縁に沿って防護柵が設置される場合などでは、複数の支柱間のビーム材を連結して設置した長い防護柵の端部において端の支柱近傍の防護域を若干拡大するために、支柱側面から張出したU字型のビームを支柱に取付ける場合がある。このU字型のビームは袖ビームと呼ばれ、通常端の支柱から30〜70cm程度の範囲で防護域を拡大するために設けられる。U字型の袖ビームは、U字型を横にした状態でU字型の開放端が支柱に取付けられる。U字型の湾曲部は空中にあるので、袖ビームが存在する空間に防護域が形成されることになる。袖ビームは、支柱を設置できない場所、例えば道路を横切る溝などの上方の空間に対して防護域を拡大することができ、道路用の防護柵にとっては要求の高いものとなっている。
【0006】
【特許文献1】
特許第3164787号公報
【特許文献2】
特許第2860757号公報
【特許文献3】
特開2001−198908号公報
【特許文献4】
特許第2711506号公報
【特許文献5】
特許第2766241号公報
【特許文献6】
特許第2869334号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
防護柵は、ほとんどが風雨にさらされる屋外で使用される。従って、定期的に保守作業(メンテナンス)を行って常に発錆や破損が生じないように管理しないと、歩行者の衣服を汚したり歩行者を負傷させたりする恐れがある。防護柵の材料が腐食しやすいと、長年の使用で傷みや汚れが激しくなるので、従来は古い防護柵を縦柱も共に完全に撤去し、再度新しいものを設置する方法がとられている。撤去作業では、地中に埋め込まれコンクリートで固定された支柱を抜き出すなど大きい手間の要る作業などが必要である。そのため撤去作業は新品の防護柵の設置工事と同等かそれ以上に手間と時間がかかり、長期のメンテナンスコストを押し上げる原因になっている。
【0008】
撤去された古い防護柵はリサイクルして再利用されることが少なく、産業廃棄物として処理されることが多い。
公園や美観地区などで用いられる防護柵はもちろん、一般に市街地で用いられる防護柵も景観に与える影響が大きい。特に車道と歩道の境界に用いられる防護柵は歩行者の身近にあり、子供や高齢の歩行者が防護柵につかまることもあるので、触れても手を汚したりけがをしたりせず、人に安らぎを与える外観と触感があることが望ましい。例えば溶融亜鉛メッキを施した鋼管を使用した防護柵では、外観においても触感においても人に安らぎを与えるとは言い難い。
【0009】
外観と触感を重視して天然の木材を防護柵に用いる場合もある。しかし一般的な木材(杉、檜等)そのものを使用したものは風化などのため耐用年数が短い。特に屋外で使用する場合には短期間でひび割れ、ささくれ、生物劣化が起こり、素手で触れるとけがをするといった事故も発生している。天然木は自動車などが防護柵にぶつかったとき破断し破断面が鋭くぎざぎざになるとともに、破損して破片が飛散すると多くの歩行者を負傷させるなどの二次災害も予想される。
【0010】
上記のような欠点を有する木材の代わりに、プラスチックやプレキャストコンクリートを用いて木材を模した形状や表面状態に加工し防護柵の材料に使用することも多い。しかしプラスチックやコンクリートから木材に似た外観や触感を得ることは難しい。コンクリートを使用する場合には中に鉄筋を入れる必要がある。鉄筋は腐食することが多いが、鉄筋の腐食は外観からは判別しにくい。鉄筋の腐食によりいつの間にか防護柵が所定の強度以下の状態になると、人が寄りかかったとき倒壊するといった事態を招く恐れもある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の防護柵は、地面に間隔をおいて設置された金属などの支柱と、これらの支柱の側面に継手によって取付けられたビームを有し、少なくともその支柱が強度担当部材を木粉混入合成樹脂(以下、合成木材という)の被覆材で覆った柱状の部材であることを特徴とする。強度担当部材と、合成木材を用いた被覆材は分離可能な構造を有することを特徴とする。
本発明によれば、金属のパイプなどで構成される強度担当部材が合成木材によって覆われているため、直接雨水などがかからず腐食が起こりにくく、長寿命である。被覆材は強度担当部材から分離できるので、被覆材の表面が汚れたり痛んだりした場合には被覆材のみを交換すればよい。これによりメンテナンスに要する費用を低減することができる。
【0012】
本発明の防護柵に使用する合成木材は、乾燥した木材を200μm以下の粒径に粉砕した木粉を熱可塑性樹脂のバインダーで固めたものである。乾燥した木材は、元来の生木では水分や油分が存在していたところが空間になった、セルロースからなる骨格を持つ多孔質材である。この空間に合成樹脂を含ませることにより、水分を吸収しにくい特徴を持つ合成木材が得られる。
合成木材は木材に近い外観と触感を持つ。合成木材が破断したときの破断面は木材とは異なって鋭いぎざぎざ状にならず、長期間の使用によっても木材のようなささくれやひび割れを起こさない。従って人が触れても木材の場合のように破断面やささくれによってけがをする恐れが少なく安全である。
合成木材は木材粉とバインダーとしての熱可塑性樹脂を主成分とするので、古くなった合成木材を回収して再度粉砕して加熱成型することにより、再び同じ外観特性を有する製品に蘇らせて再使用することができる。すなわちリサイクルが容易である。リサイクル品の合成木材の持つ強度等の物性値の低下はきわめて少ないことが確認されている。
【0013】
防護柵の支柱にビームを取付けるためには継手を用いる。継手の具体例としては、支柱の強度担当部材を覆う合成木材の被覆材を貫通して、支柱の強度担当部材に形成された取付け穴に固定されるブラケットを用いる。前記ブラケットは支柱の強度担当部材に対する回転を防止する第一の回転防止手段を持つ。
合成木材はビームにも使用するのが望ましい。ビームに合成木材を用いる場合は、金属のパイプなどのビームの強度担当部材の外側を合成木材の被覆材で覆う。ビームの強度担当部材は前記ブラケットに回転しないように取付けられる。ビームの強度担当部材を覆う合成木材の被覆材が回転するのを防止するために第2の回転防止手段が設けられている。これによりビームに人が腰掛けたような場合でもビームの被覆材が回転せず滑落などが防止できて安全である。
【0014】
合成木材の被覆材を貫通するねじ等を用いて、支柱の強度担当部材に前記ブラケットを取付けるとき、ブラケットと強度担当部材との間に所定長の鋼管又は鋳造物などの締付圧耐力用カラー部品を挿入することを特徴とする。ブラケットは補強部品を介して強度担当部材に固定される。これにより、比較的強度の低い被覆材に締付圧による悪影響を与えることなく強度担当部材にブラケットを強固に取付けることができる。強度担当部材とブラケットとの取付けには一般にボルトとナットを使用するが、鋼管又は鋳造物などの剛性の高い補強部品を介することにより強固に締め付けることができる。
地面に間隔をおいて埋込まれる支柱の下端部においては、被覆材と地面との間にある隙間を設ける。この隙間は支柱内部の強度担当部材を直接目視点検することのできる可視部となる。可視部を設けることにより最も腐食しやすい強度担当部材の埋込部の近傍を、被覆材を取り外すなどの作業をしなくても点検できる。
【0015】
連続して立てられた支柱の最端のものの防護域を拡大するために、屈曲若しくは湾曲させた強度担当部材をその端部の少なくとも一方を支柱の側面に取付けて袖ビームを構成する。屈曲した強度担当部材の少なくとも一部を被覆材で覆うことにより、長寿命で安全性の高い袖ビームが得られるとともに、メンテナンス性の向上、コストの低減、リサイクル性の向上が実現される。
以上に説明したように、本発明によれば、安全性が高く長寿命で、容易にメンテナンスができるのでメンテナンスコストが少なく、繰り返し使用できるので産業廃棄物を排出せず、木材と同様の外観と触感を有する防護柵を提供できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
請求項1に記載の発明の防護柵は、間隔をもって地面に実質的に鉛直に固定された複数の柱状の強度担当部材を有する支柱、前記複数の支柱間を連結して実質的に地面に平行に設けられた棒状の強度担当部材を有するビーム、及び前記支柱の前記強度担当部材及び前記ビームの前記強度担当部材のいずれか一方の外側に設けられ、木材の粉末と熱可塑性樹脂との混合物を加熱成型した、管状の被覆材を備える。
【0017】
請求項2に記載の発明の防護柵は、間隔をもって地面に実質的に鉛直に固定された複数の柱状の強度担当部材、及び前記強度担当部材のそれぞれの外側に設けられた、木材の粉末と熱可塑性樹脂との混合物を加熱成型した管状の被覆材を有する支柱、及び前記複数の支柱間を連結して実質的に地面に平行に設けられた棒状の強度担当部材、及び前記強度担当部材の外側に設けられ、木材の粉末と熱可塑性樹脂との混合物を加熱成型した、管状の被覆材を有するビームを備える。
【0018】
木材の粉末と熱可塑性樹脂との混合物を加熱成型した被覆材は天然木に近い外観と触感を持っている。本発明ではこのような被覆材を強度担当部材の外側に設けることにより、強度担当部材によって得られる強度と被覆材に得られる良好な質感とを合わせ持つ防護柵が得られる。被覆材は長期間戸外で使用しても天然木のようにひび割れしたり、ささくれが生じたりしない。従って本発明の防護柵を車道と歩道の境界などの通行人が触れる場所に設置しても人を負傷させる恐れはほとんどなく、木材に近い質感が通行人に良い印象を与えるという特徴がある。
【0019】
請求項3に記載の発明の防護柵は、前記支柱の前記管状の被覆材は前記強度担当部材に着脱可能に設けられており、前記ビームの管状の被覆材が前記ビームの強度担当部材に着脱可能に設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明の防護柵は、前記ビームの強度担当部材は、前記支柱の強度担当部材に、前記支柱の被覆材を貫通する第1の回転防止手段によって回転しないように取付けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明の防護柵は、前記第1の回転防止手段が、前記ビームの強度担当部材に、ビームの中心軸回りの回転を防止する手段によって取付けられたブラケット、及び前記ブラケットを前記支柱の強度担当部材に取付ける少なくとも2本のボルトを含むことを特徴とする。
【0020】
請求項6に記載の発明の防護柵は、前記ブラケットの、前記ブラケットを支柱の強度担当部材に取付ける少なくとも2本のボルトが通る穴が水平方向に長い長穴であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明の防護柵は、前記ブラケットと前記支柱の強度担当部材との間に、前記支柱の被覆材を貫通する補強部材を設け、前記ボルトを前記支柱の強度担当部材にねじ込んだとき、ブラケットは補強部材を介して支柱の強度担当部材に固定されることを特徴とする。
請求項8に記載の発明の防護柵は、前記補強部材は円筒状の金属のカラーであることを特徴とする。
【0021】
請求項9に記載の発明の防護柵は、前記ビームの被覆材は、ビームの強度担当部材に、ビームの軸の回りの回転を防止する第2の回転防止手段により取付けられていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明の防護柵は、前記第2の回転防止手段は、前記ビームの被覆材を強度担当部材に固定するボルトであることを特徴とする。
請求項11に記載の発明の防護柵は、前記支柱の地面に固定する下端部近傍において、支柱の強度担当部材の外側に設けられた被覆材の下端は、地面との間に所定の間隔を有するようになされていることを特徴とする。
【0022】
請求項12に記載の発明の防護柵は、前記支柱は、下端部近傍を覆う下部カバーを有することを特徴とする。
請求項13に記載の発明の防護柵は、前記下部カバーの内面と支柱の強度担当部材の外面との間に前記下部カバーの内面及び前記強度担当部材の内面に接する補強材を設けたことを特徴とする。
請求項14に記載の発明の防護柵は、前記下部カバーは、地面との接触部に、前記強度担当部材の外径より若干大きい穴を有する底部を有し、前記底部の穴に支柱の強度担当部材の下端部が挿入されていることを特徴とする。
請求項15に記載の発明の防護柵は、前記複数の支柱の端の支柱に取付けて突出させ、防護域を拡大するための袖ビームを更に有し、前記袖ビームの少なくとも直線部分が、被覆材で覆われていることを特徴とする。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の防護柵の好適な実施例について、図1から図11を用いて説明する。
《第1実施例》
以下、本発明の第1実施例の防護柵について図1から図5を用いて説明する。
まず本発明の防護柵に使用する合成木材について説明する。合成木材は、重量比で20〜80%の木材の粉末と80〜20%のバインダーとしてのプラスチックの混合成形物である。
一般に木材は約90%の主成分と約10%の副成分から構成されている。主成分はセルロース、リグニン、ヘミセルロースである。副成分は樹種によっても異なるが、脂肪、窒素化合物、無機質等である。木材は生木の状態では多量の水分を含んでいる。その含水率は樹種や部位によって大きく異なるが、JAS規格による表示で30〜230%程度である。このような木材を乾燥させると、細胞壁に存在するセルロースが骨格として残り、セルロースの間隙の水分が減少して多孔質になる。
【0024】
合成木材に使用する木材は、自然乾燥した状態の含水率(平衡含水率)と同じかそれ以下の含水率の、例えば15%以下のものを使用する。含水率15%以下では先に述べたように多孔質になっている。
多孔質の木材の水分が除去された間隙に、溶融した熱可塑性プラスチックを含浸させることで合成木材ができる。木材を約200μmの粒径になるように粉砕することによって木材粉の表面積が大きくなり含浸が容易になる。
含水率が高いとき水分が存在するはずの間隙に、プラスチックを含浸させることによって合成木材は水分を吸収しにくくなる。合成木材は水分を含みにくいので耐久性が向上する。間隙がプラスチックで充填されることにより合成木材の比重は木材の比重より大きくなる。比重は木粉とプラスチックの配合比率によって異なり、使用するプラスチックの比重よりも大きくなる場合もある。木材の配合比率を50%程度に高くすると、合成木材の表面は天然木並みの質感になる。成型後の合成木材の表面にサンダー加工を施して長手方向に細かい傷をつけると、更に天然木の質感に近くなる。
【0025】
バインダーのプラスチックが熱可塑性であるので、合成木材は押出成型、射出成型、又は注型成型で成型可能である。成型加工後の製品を粉砕して再成型しても合成木材の強度等の特性がほとんど変化しないことが確認されている。
本実施例に用いる合成木材は、天然木のように、含水率の変化によるひび割れや、ささくれ等を起こさないので、直接人が触れる場所にも使用できる点で安全性が高い素材である。プラスチックが含まれていることと吸水率及び含水率が低いことから生物劣化などを起こさないので、特に屋外において用いる場合に耐久性に優れた素材である。合成木材の表面にUV光を遮る塗料を塗布すると、耐久性が更に向上する。
図1は本発明の実施例の、合成木材を使用した防護柵を示す側面図である。図において防護柵は地面Gに所定の間隔をおいて設置された複数の支柱1と、各支柱1の間に継手2によって取付けられた複数のビーム3とを有する。前記支柱1とビーム3には、金属パイプなどの強度担当部材を合成木材で覆った管状部材を用いることを特徴とする。
【0026】
図2は、ビーム3の基本構造を示す、図1のII−II面での断面図である。図において、例えば亜鉛メッキを施した鉄パイプである強度担当部材14が、人工木材をパイプ状に成型した被覆材15の中に挿入されている。被覆材15は内周面に複数のリブ5Aを有し、強度担当部材14と被覆材15はリブ5Aの先端で接している。リブ5Aを設けることで被覆材15と強度担当部材14との接触面積が減り、被覆材15内に強度担当部材14を挿入するときの摩擦抵抗を減らすことができる。支柱1の基本構造は図3に示されているが、本実施例では、ビーム3と支柱1は、直径が異なる点を除いて実質的に同一の構成を有する。本実施のビーム3の強度担当部材14は外径が42.7mm、板厚が2.3mmの鋼管であり、支柱1の強度担当部材4は外径が60.5mm、板厚が3.2mmの鋼管である。強度担当部材4及び14は強度を担当できるものであれば金属以外の材質の部材であってもよい。
合成木材は通常押出し成型法によって製造されるが、射出成型、注型成型などいかなる成型方法によって製造してもよい。
本実施例の支柱1とビーム3では、強度担当部材は被覆材に単に挿入されているのみなので、強度担当部材と被覆材の組立分解は簡単にできる。
【0027】
図3は支柱1にビーム3を連結するための継手2の構成を示す断面図であり、図4は継手2を図3の左から見たときの図である。継手2は、相当の(好ましくは2〜3mm)厚さを持つ亜鉛メッキ鋼板を成型してなるブラケット6、ブラケット6を支柱1の強度担当部材4に取付けるための2本のボルト8、及びブラケット6にビーム3の強度担当部材14を取付けるためのボルト7を有する。図4に示すように、ブラケット6は、被覆材5に接する部分には長穴13を有し、2本のボルト8はこの長穴を通って強度担当部材4に形成されためねじにねじ込まれる。2本のボルト8で取付けるのでブラケット6が支柱1の側面で回転することはない。2本のボルト8及び取付ねじ穴を「第1の回転防止手段」という。ブラケット6と強度担当部材4との間には円筒形の金属(好ましくは鋼管又は鋳鉄製)のカラー20が設けられており、ボルト8を強度担当部材4にねじ込んだとき、ブラケット6はカラー24を介して強度担当部材4に固定される。カラー20の長さを、被覆材5のリブを含む厚さに等しく、又は若干長くしておけば、被覆材5自体には締付の圧縮力を与えることなくブラケット6を強度担当部材4に強固に固定することができる。逆にカラー20を、被覆材5のリブを含む厚さより若干短くしておけば、被覆材5にある締付力を与えることができる。従って被覆材5が固定されてがたつきを生じることはない。カラー20を設けることにより、比較的強度の低い合成木材の被覆材5を破損させずにブラケット6を強度担当部材4に強固に固定することができる。
【0028】
本実施例における継手6の特徴を明瞭にするために、対比例として従来の継手の例を図12に挙げて説明する。
図12に断面図を示した従来の継手40では、継手40のブラケット41は、1本だけのボルト48を被覆材45をはさんで強度担当部材44のねじ穴44Aにねじ込むことにより支柱50に取付けられている。被覆材45の合成木材は木粉とプラスチックの混合物なので金属より柔らかくかつ強度が低い。また合成木材は応力がかかった状態で時間の経過とともにクリープ変形を起こす欠点がある。従って図12のように合成木材の被覆材45をはさんでブラケット41と強度担当部材44を1本だけのボルト48で締め付けた場合、長期間の使用で合成木材が変形しボルトが緩んでしまうことがある。ボルトが緩むと、ブラケット41は、1本のボルト48で取付けられているので、ボルト48を軸にして回転するおそれがある。
【0029】
このような図12に示した1本ボルト式の従来例に対し、次に図3を用いて本発明による2本のボルトによるブラケット6とビーム3との取付けについて説明する。図3の右側のブラケット6にビーム3が取付けられている。ビーム3の強度担当部材14の先端部14Aは被覆材15の端部より所定寸法(図3においては左側に)突出しており、先端部14Aがブラケット6に挿入される。強度担当部材14の端面を蓋14Dで覆ってもよい。先端部14Aに形成された穴14Bを貫通してボルト7を通し、ボルト7をブラケット6に設けられためねじ6Aにねじ込むことにより、強度担当部材14はブラケット6に連結される。このめねじ6Aは、鋼板の成形物のブラケット6に設けた内側への押圧変形穴の内面にねじ溝を設けて作ってある。ビーム3の端部には円筒状の端末カバー9が設けられ、被覆材15の端部とブラケット6を覆っている。端末カバー9は、被覆材15を貫通する2本のねじ12を強度担当部材14のねじ穴にねじ込むことにより固定される。2本のボルト12は被覆材15の回転を防止する働きをし、これらを「第2の回転防止手段」という。被覆材15のボルト12の貫通孔は、ボルト12の外径より若干大きくするか、被覆材15の長手方向に長い長穴にするのが望ましい。長穴にすることで、周囲温度が変化したときにも強度担当部材14と被覆材15の線膨張係数の差による伸び量の差が吸収され被覆材15の長手方向に歪が生じるのを防止できる。
【0030】
図3に示す実施例では、ボルト12を用いて被覆材15を取付けることで被覆材15の回転防止をした。しかし別案として、強度担当部材14として、外面にスプライン溝を持つ鋼管を使用し、被覆材15の内面に設けたリブ5A(図2)を前記スプライン溝に係合させて歯車がかみ合うような状態にして回転防止をしてもよい。鋼管の強度担当部材14の外面に凹凸を設け、合成木材の被覆材15の内面に設けた凹凸と係合させてもよい。また、円形でない断面を持つ強度担当部材14と被覆材15を組み合わせて回転防止をしてもよい。強度担当部材14の鋼管にキー溝を設け合成木材の被覆材15にキーを挿入して回転防止にしてもよく、強度担当部材14の鋼管と被覆材15の合成木材が回転しない構造であればよい。このような回転防止の構造により、被覆材15の上に座るなどしたときでも被覆材15が回転して座った人が落ちることが防がれる。
【0031】
支柱1の基部1Aは図1に示すように、地中10に埋め込まれている。埋込部分の詳細な構造を図5の断面図に示す。支柱1の基部1Aでは、被覆材5から強度担当部材4が突出している。強度担当部材4の下端部4Dは、地面Gと被覆材5の端との間に5cm程度の隙間ができるようにして、地中10に流し込まれたモルタルなどの基礎11に埋め込まれる。地面Gと被覆材5の下端近傍との間を円筒状の下部カバー17により覆っている。下部カバー17はねじ18により被覆材5に固定されている。強度担当部材4の地面Gに埋め込まれた部分の近傍は管状の部材の内外から水の接触を受けるので最も腐食しやすい。しかしねじ18を外して下部カバー17を持上げることにより強度担当部材4の腐食の状態を容易に目視で点検できる。なお支柱1の上端にはプラスチック製等の蓋16を取付けて支柱1の内部に雨水などが浸入しないようにしている。
【0032】
防護柵は長年の使用で支柱1の被覆材5やビーム3の被覆材15が劣化して汚れる場合がある。また自転車が当たったりするとひび割れが生じる場合もある。このような場合には、図3に示す、ボルト7、8、12を取り外すことによってビーム3を支柱1から取り外し、被覆材15を交換すればよい。同様にして支柱1についても、被覆材5を交換すればよい。本実施例の防護柵は、上記のようにして被覆材5及び15を交換するという簡単な作業で保守を行うことができるので、保守に要する時間と費用が節減される。
図1から図4に示す実施例では支柱1及びビーム3に円形断面の強度担当部材4及び14、被覆材5、15を用いているが、支柱及びビームの断面形状は円形に限られるものではない。例えば長円形、四辺形、三角形の断面を有する管を用いてもよい。
【0033】
本実施例の防護柵では、図3に示すようにブラケット6は実質的に水平に並行に配置した2本のボルト8を支柱1の強度担当部材4のそれぞれのねじ穴にねじ込むことによって取付けられている。従ってブラケット8は回転しない。2本のボルト8及び強度担当部材4のそれぞれのねじ穴で第1の回転防止手段を構成している。ボルト8の数は好ましく2本でよい。その理由は傾斜のある坂道などにおいて、実質的に垂直な縦支柱1に対して道路面に平行なビーム3を取りつけるとき、2本のボルト8を用いていれば、ブラケット6として同一の形のものを用いても無理なくビーム3を取りつけられるからである。またボルトと、ピンや突起を併用してもよい。角孔と角ボルトを用いて第1の回転防止手段を構成してもよい。ビーム3の強度担当部材14はボルト7によってブラケット6に取付けられ、かつ被覆材15はねじ12によって強度担当部材14に取付けられているので、ブラケット6に対して被覆材15は回転しない。従って、ビーム3の最上段のものに人が座った場合に被覆材15が回転して人が転落するようなことはない。
【0034】
図4に示すようにブラケット6は長穴13を有し、長孔13の中央部分に2本のボルト8が挿入される。従って長孔13の両端部には隙間があり、ボルト8を緩めた状態でブラケット6を図3の上下に移動させることができる。このことは、図3に示すように、ブラケット6を縦支柱1の被覆材5の外周に沿って支柱1の中心軸Cのまわりに移動させ、つまり被覆材5の中心軸を軸としてそのまわりに20度から45度の範囲で回転させることができる。このブラケット6の中心軸まわりの回転により、ブラケット6に取付けられるビームの平面図内での方向を20度から45度の範囲で変えることができる。ブラケット6の回転により、本実施例の防護柵を曲った道路に沿って設置することが可能となる。
【0035】
一般に防護柵は、長期間使用されるが、防護柵の各構成部品を結合するためのボルト類は取付時の規定トルクが長期間にわたって保たれる必要がある。図3に示す本実施例のブラケット6は、鋼管などの金属カラー20を介在させて鋼管の強度担当部材4に締付けられている。カラー20を介在させることで、組立て時にボルト8を高いトルクで強度担当部材4に締め付けることができ、長期間使用後でもボルトの緩みを防止できる。カラー20の長さを、被覆材5のリブを含めた厚さより僅かに短くしておけば、ブラケット6をボルト8で締め付けたとき被覆材5とブラケット6が密着して雨水などの浸入を防止できる。カラー20を挿入する代わりに、カラー20と同じ構成のものをブラケット6又は支柱1に一体に構成してもよい。カラー20の材料は金属以外の材料でもよい。いずれの構成でも、合成木材に力を与えずにトルクの高い締め付け状態で、ブラケット6を支柱1の内部の強度担当部材4に取付けることができればよい。
【0036】
《第2実施例》
以下、本発明の防護柵の第2実施例について図6を用いて説明する。第2実施例は防護柵の支柱1の基部1Aの構成に関するものである。図6は本実施例の支柱1の基部1Aの断面図である。図において、支柱1の構成、及び支柱1の強度担当部材4の下端部4Dがモルタルなどの基礎11と共に地中10に埋設された構成は前記図5のものと実質的に同じである。本実施例では、基礎11に強度担当部材4の下端部14Dを埋設するとき、地面Gと被覆材5の下端との間の強度担当部材4に、リング状のスペーサ19を取付ける。スペーサ19は、金属、プラスチック、合成木材などで作られている。スペーサ19の内径は強度担当部材4の外径より若干大きくなされ、外径は下部カバー17の内径より若干小さくなされている。下部カバー17をスペーサ19にねじ18により固定してもよい。スペーサ19を設けたことにより、下部カバー17の強度が高くなりかつ固定が確実になる。例えば、通行人が下部カバー17を蹴飛ばした場合、図5に示す構成では下部カバー17の地面近傍が凹むことがある。図6に示すスペーサ19を設けたものでは、通行人が蹴飛ばしても下部カバー17はその内側をスペーサ19に保持されているので凹みにくい。
【0037】
《第3実施例》
以下、本発明の防護柵の第3実施例について図7を用いて説明する。第3実施例は防護柵の支柱1の基部1Aに取付ける下部カバー27に関するものである。図7は基部1Aに下部カバー27を取付けた支柱1の断面図であり、図8は前記下部カバー27の斜視図である。図8において、下部カバー27は円筒状の胴部27Aと、リング状の底部27Bから構成されている。底部27Bの穴27Cの直径は、支柱1の強度担当部材4の外径より若干大きく作られている。支柱1の下端部4Dを基礎11に埋設するとき強度担当部材4に下部カバー27を、底部27Bが地面Gに接するように取付ける。本実施例の下部カバー27は、リング状の底部27Bで強度担当部材4に同心で保持される。下部カバー27の下部が底部27Bの穴27Cで強度担当部材4に接しているので下部カバー27の強度が高く、人が蹴飛ばした場合などに凹みにくくなる。
【0038】
《第4実施例》
以下、本発明の防護柵の第4実施例を図9から図11を参照して説明する。図9は本実施例の防護柵の側面図である。本実施例は、端の支柱1Eに設けた袖ビーム35に関するものである。図10は袖ビーム35の強度担当部材22、23、24の拡大側面図であり、図11は図10の強度担当部材22、24にそれぞれ被覆材30、31を取付けた袖ビーム35の拡大側面図である。
図9に示すように、連結して設置された防護柵の端の支柱1Eに、防護域を拡大するために支柱1Eの側面から張出した袖ビーム35を設けている。袖ビーム35は、防護柵の端部において支柱1を設置できない場所、例えば道路を横切る溝などの上方の空間において防護域を拡大することができる。
【0039】
図10の袖ビーム21は、鋼管等の、2本の強度担当部材22とやや短い1本の強度担当部材24を、一般に「エルボ」の名称で市販され、配管工事で直角に配管するときに用いるコーナー部品23によって連結してコの字形にしている。強度担当部材22の端部22A及び強度担当部材24の両端部24Aの各外面にはおねじが形成されており、コーナー部品23にあらかじめ形成されているめねじにねじ込まれる。2本の強度担当部材22の端部22Bは、ブラケット26の凸出部26Aにねじ38により取付けられている。2つのブラケット26は蓋16を有する支柱1Eに沿ってそれぞれのねじ28によって取付けられる。
【0040】
図11は、図10に示す袖ビーム21の強度担当部材22及び強度担当部材24にそれぞれ人工木材の被覆材30及び被覆材31を取付けた袖ビーム35の側面図である。コーナー部品23と被覆材30の連結部には好ましくは金属製のリング25を設けて、雨水の浸入を防止している。被覆材30の支柱1E側の端部には円筒状の金属カバー31が設けられている。金属カバー31はねじ29によって被覆材30に固定されている。
図10及び図11では、袖ビーム21又は35を支柱1Eにブラケット26を用いて取付けているが、ブラケット26の代わりに、図3に示すブラケット6を用いて取付けてもよい。ブラケット6を用いる方がデザインの統一の点で望ましい。
【0041】
【発明の効果】
以上の各実施例で詳細に説明したように、本発明によれば、鉄・ステンレス等の強度担当部材を木粉とプラスチックとの混合物である合成木材の被覆材で覆う構造とした。これにより、強固な構造になり支柱間距離を長くできるという効果が得られるとともに、強度担当部材が水に濡れないので長寿命になる。
被覆材が合成木材であるので天然木と同等の質感を持ち、長期間使用してもささくれなどが出ないので、直接人が手で触れる場合でも安全である。被覆材の表面に傷や汚れがついたり破損したときには被覆材のみを交換すれば新品のようになり、長期間の使用における保守コストが低減される。交換により取り外した古い被覆材は粉砕して再成型すれば再利用が可能であるので、産業廃棄物の排出を抑制する効果を有する。
第2の回転防止手段を設けたことにより、防護柵に人が腰掛けた場合でもビームの被覆材が回転しない。したがって腰掛けた人が転落するなどの事故を防ぐことができる。
【0042】
支柱とビームの結合は、ボルトを使用して強固に締め付けられているので長期間の使用時にも緩みにくい。
強度担当部材を合成木材の被覆材で覆っているので、内部の強度担当部材の鋼管の状態は判り難い場合があるが、最も腐食が進みやすい地面近傍の基部には被覆材を設けずに移動可能な下部カバー17、27を設けたので容易に点検ができる。これにより長期間の使用においても高い安全性を保つことができる。
連続して設置された防護柵の最端部において防護域を拡大するために取付ける袖ビームにおいても、合成木材で被覆し水が浸入しにくい構造にしたので長い寿命が得られるとともに、安全性の向上、メンテナンス性の向上、ローコスト、リサイクル性の向上をもたらす効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における防護柵の側面図
【図2】本発明の第1実施例におけるビームの断面図
【図3】本発明の第1実施例における支柱、ビーム及び継手2の取付けを示す断面図
【図4】図4は図3に示す継手2の左側面図
【図5】本発明の第1実施例における支柱下端部の埋込み部の断面図
【図6】本発明の第2実施例における支柱下端部の埋込み部の断面図
【図7】本発明の第3実施例における支柱下端部の埋込み部の断面図
【図8】下部カバーの斜視図
【図9】本発明の第4実施例の袖ビームを有する防護柵の側面図
【図10】本発明の第4実施例の袖ビームの強度担当部材を示す側面図
【図11】本発明の第4実施例の袖ビームの側面図
【図12】本発明の防護柵における支柱とビームの継手と比較するための、従来の継手の断面図
【図13】図12に示す従来の継手の左側面図
【符号の説明】
1、1E 支柱
1A  基部
2   継手
3   ビーム
4、14、22、24   強度担当部材
4D  下端部
5、15、30、31   被覆材
6、26、40   ブラケット
7   ボルト
8   ボルト
9、31   ブラケットカバー
10  地中
11  基礎
12  ボルト
13  長孔
16  蓋
17  下部カバー
18、28、29  ビス
19  スペーサ
20  カラー
21、35  袖ビーム
23  コーナー部品
25  リング
48  ボルト
50  支柱
G   地面

Claims (15)

  1. 間隔をもって地面に実質的に鉛直に固定された複数の柱状の強度担当部材を有する支柱、
    前記複数の支柱間を連結して実質的に地面に平行に設けられた棒状の強度担当部材を有するビーム、及び
    前記支柱の前記強度担当部材及び前記ビームの前記強度担当部材のいずれか一方の外側に設けられ、木材の粉末と熱可塑性樹脂との混合物を加熱成型した、管状の被覆材
    を備える防護柵。
  2. 間隔をもって地面に実質的に鉛直に固定された複数の柱状の強度担当部材、及び前記強度担当部材のそれぞれの外側に設けられた、木材の粉末と熱可塑性樹脂との混合物を加熱成型した管状の被覆材を有する支柱、及び
    前記複数の支柱間を連結して実質的に地面に平行に設けられた棒状の強度担当部材、及び前記強度担当部材の外側に設けられ、木材の粉末と熱可塑性樹脂との混合物を加熱成型した、管状の被覆材を有するビーム
    を備える防護柵。
  3. 前記支柱の前記管状の被覆材は前記強度担当部材に着脱可能に設けられており、
    前記ビームの管状の被覆材が前記ビームの強度担当部材に着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の防護柵。
  4. 前記ビームの強度担当部材は、前記支柱の強度担当部材に、前記支柱の被覆材を貫通する第1の回転防止手段によって回転しないように取付けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の防護柵。
  5. 前記第1の回転防止手段が、前記ビームの強度担当部材に、ビームの中心軸回りの回転を防止する手段によって取付けられたブラケット、及び
    前記ブラケットを前記支柱の強度担当部材に取付ける少なくとも2本のボルトを含むことを特徴とする請求項4記載の防護柵。
  6. 前記ブラケットの、前記ブラケットを支柱の強度担当部材に取付ける少なくとも2本のボルトが通る穴が水平方向に長い長穴であることを特徴とする請求項5記載の防護柵。
  7. 前記ブラケットと前記支柱の強度担当部材との間に、前記支柱の被覆材を貫通する補強部材を設け、前記ボルトを前記支柱の強度担当部材にねじ込んだとき、ブラケットは補強部材を介して支柱の強度担当部材に固定されることを特徴とする請求項5又は6記載の防護柵。
  8. 前記補強部材は円筒状の金属のカラーであることを特徴とする請求項7記載の防護柵。
  9. 前記ビームの被覆材は、ビームの強度担当部材に、ビームの軸の回りの回転を防止する第2の回転防止手段により取付けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の防護柵。
  10. 前記第2の回転防止手段は、前記ビームの被覆材を強度担当部材に固定するボルトであることを特徴とする請求項9記載の防護柵。
  11. 前記支柱の地面に固定する下端部近傍において、支柱の強度担当部材の外側に設けられた被覆材の下端は、地面との間に所定の間隔を有するようになされていることを特徴とする請求項1又は2記載の防護柵。
  12. 前記支柱は、下端部近傍を覆う下部カバーを有することを特徴とする請求項11記載の防護柵。
  13. 前記下部カバーの内面と支柱の強度担当部材の外面との間に前記下部カバーの内面及び前記強度担当部材の内面に接する補強材を設けたことを特徴とする請求項12記載の防護柵。
  14. 前記下部カバーは、地面との接触部に、前記強度担当部材の外径より若干大きい穴を有する底部を有し、前記底部の穴に支柱の強度担当部材の下端部が挿入されていることを特徴とする請求項1又は2記載の防護柵。
  15. 前記複数の支柱の端の支柱に取付けて突出させ、防護域を拡大するための袖ビームを更に有し、前記袖ビームの少なくとも直線部分が、被覆材で覆われていることを特徴とする請求項1又は2記載の防護柵。
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