JP2004099259A - モジュールベルトコンベヤのキット及びこれで組み立てられたモジュールベルトコンベヤ - Google Patents

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小林 秀光
Taku Oshima
大島 卓
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Abstract

【課題】組み立てを簡単にし且つ調整を不要とし、キット販売とユーザーによる組み立てを可能として大幅なコスト低減を達成し、また丸洗い及び分解洗浄を容易に行えて衛生管理能力を向上させたベルトコンベアを成立させる。
【解決手段】モータープーリ100と、モータープーリ支持脚200と、従動プーリ等の副部材300と、副部材支持脚400と、モータープーリの中心軸130と副部材の中心軸310とが平行になり両軸の距離が所定寸法になるようにモータープーリ支持脚と副部材支持脚とを接続するフレーム500と、モータープーリ支持脚と副部材支持脚との間に往路側のモジュールベルト700を下側で支えるように掛け渡されるレール600と、モータープーリと副部材との間に巻き掛けられるモジュールベルトとを備えたモジュールベルトコンベヤのキット。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モジュールを並べ、隣り合うモジュールを両端においてピンを介して回動可能に連結し、歯又は凹部よりなる噛み合い部が所定ピッチで設けられたモジュールベルトを用いたモジュールベルトコンベヤの技術分野に属し、円筒形のシェルの内方に駆動機構をおさめてなるモータープーリを駆動プーリとして用いたモジュールベルトコンベヤの組み立てに必要な部品一式を備えたキットに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ベルトコンベヤは、機体と、この機体に回転可能に設けられた駆動プーリ及び従動プーリと、駆動プーリと従動プーリとの間に巻き掛けられたベルトと、例えばチェーン及びスプロケット等を備えて駆動プーリを回転させる回転機構と備えている。このようなベルトコンベヤは、メーカーが組み立て及び調整を完了してからユーザーに納品するか、ユーザーの事業所等に部品で送ってからメーカーが組み立て及び調整を行うようにしている。このようにベルトコンベヤの組み立て及び調整をメーカーで行わざるを得ないのは、従動プーリと駆動プーリとの中心軸の平行度を出す作業、ベルトの張力を最適に調整する作業、回転機構の回転軸の駆動プーリとの中心軸の平行度を出す作業、回転機構のチェーンの張力を最適に調整する作業などが必要になるからである。これらの作業には熟練を要し、作業を誤るとベルトが蛇行したり、異音を発生したりするので、ユーザー任せにはできない。
【0003】
平ベルトを送るためのモータープーリが公知である(例えば特許文献1を参照)。このモータープーリは、円筒の両端が塞がれてなるシェルと、このシェルと同軸に設けられシェルの両端壁を貫通してシェルを支持する中心軸と、シェルの内方に設けられ中心軸に対してシェルを回転させる駆動機構とを備えている。このモータープーリを駆動プーリとしてベルトコンベヤの一端に配置し、中心軸をベルトコンベヤの機体に取り付け、モータープーリとベルトコンベヤの他端に設けた従動プーリとに平ベルトを巻き掛け、駆動機構によりシェルを回転させることで平ベルトを送ることが行われる。このようにモータープーリを用いると、駆動用プーリを外部に設けたモータ等により歯車、チェーン等を介して駆動するようにした場合に較べると、駆動機構がシェルの内方に収められているので、塵埃、水分、汚泥、有機物等の駆動機構への侵入を防止できること、省スペースを実現できること、安全性が高められることなどの利点がある。
【0004】
モジュールを並べ、隣り合うモジュールを両端においてピンを介して回動可能に連結し、スプロケットに噛み合う凹部が所定ピッチで設けられたモジュールベルトが知られている(例えば特許文献2を参照)。
【0005】
【特許文献1】
特表2000−508281号公報
【特許文献2】
特開2002−114349号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
先に説明したように、ベルトコンベヤの組み立て及び調整をメーカーで行わざるを得ないので、ベルトコンベヤの製造コスト、ユーザーに納品するための搬送費が高くつく。
【0007】
一方、例えば食品を搬送するベルトコンベヤの場合、ベルトコンベヤを丸洗いできることが衛生上望ましく、さらに分解して徹底的に洗浄できることが望ましい。
【0008】
本発明者は、モータープーリ及びモジュールベルトを用いてベルトコンベヤを構築し、スムーズな周回性能を確保した上で機体の長さを簡単に設定できるような機体構成を提案することにより、組み立てを簡単にし且つ調整を不要とし、キット販売とユーザーによる組み立てを可能として大幅なコスト低減を達成し、また丸洗い及び分解洗浄を容易に行えて衛生管理能力を向上させたベルトコンベアを成立させることに成功した。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1は、モジュールを並べ、隣り合うモジュールを両端においてピンを介して回動可能に連結し、歯又は凹部よりなる噛み合い部が所定ピッチで設けられたモジュールベルトを用いるモジュールベルトコンベヤのキットであって、円筒の両端が塞がれてなり、外周にモジュールベルトの噛み合い部と噛み合う噛み合い部が周方向に等間隔で設けられたシェル、このシェルと同軸に設けられシェルの両端壁を貫通してシェルを支持する中心軸、及びシェルの内方に設けられ中心軸に対してシェルを回転させる駆動機構を備えたモータープーリと、上部にモータープーリの中心軸を取り付けるモータープーリ取付部が設けられ、下端が接地するモータープーリ支持脚と、モジュールベルトの裏面に接触してモジュールベルトを中心軸のまわりに反転させる副部材と、上部に副部材を取り付ける副部材取付部が設けられ、下端が接地する副部材支持脚と、モータープーリの中心軸と副部材の中心軸とが平行になり両軸の距離が所定寸法になるようにモータープーリ支持脚と副部材支持脚とを接続するフレームと、モータープーリ支持脚と副部材支持脚との間に往路側のモジュールベルトを下側で支えるように掛け渡されるレールと、モータープーリと副部材との間に巻き掛けられるモジュールベルトとを備えたことを特徴としている。
【0010】
モータープーリ支持脚、副部材支持脚及びフレームの組み立て、モータープーリ支持脚のモータープーリ取付部へのモータープーリの取り付け、副部材支持脚の副部材取付部への副部材の取り付け、レールのモータープーリ支持脚及び副部材支持脚への掛け渡し、モジュールベルトのモータープーリ及び副部材への巻き掛け、ピン差しによる両端連結を行うことでモジュールベルトコンベヤが組み立てられる。その場合、モータープーリが駆動機構を内蔵しているので、駆動機構の調整が不要であること、モジュールベルトはモータープーリと噛み合い部で噛み合って周回するので、蛇行し難いことから、モータープーリと副部材との中心軸の平行度、ベルトの張力について厳密な調整を要しないこと、モータープーリ取付部及び副部材取付部はモータープーリ支持脚及び副部材支持脚において設置位置が確定していて変動の余地がないこと、などの理由から、モジュールベルトコンベヤの組み立てに熟練を要さず、ユーザーによる組み立てが可能である。しかも、モジュールベルトコンベヤの長さはフレーム及びレールの長さを変えることで簡単に対応することができる。そのため、モジュールベルトコンベヤのキット販売が可能となり、スムーズな周回性能を確保しながらベルトコンベヤの製造コストの低減、搬送費の低減による大幅なコスト低減が達成される。
【0011】
さらに、駆動機構がシェルの内方に収められたモータープーリを用いたことで丸洗いが可能となる。しかも、ピンを抜けば分解できるモジュールベルトを用いたこと、レールをモータープーリ支持脚、副部材支持脚の間に掛け渡したことでレールの脱着が容易であること、などの理由から、モジュールベルトコンベヤを簡単に分解して洗浄できることができる。そのため、衛生管理能力が向上する。さらに、組み立てと同様に分解も容易であるので、モジュールベルトコンベヤを分解して徹底的に洗浄できることができる。そうすれば、更に衛生管理能力が向上する。
【0012】
請求項2は、モジュールを並べ、隣り合うモジュールを両端においてピンを介して回動可能に連結してなるモジュールベルトを用いるモジュールベルトコンベヤのキットであって、円筒の両端が塞がれてなり、外周にモジュールベルトの噛み合い部と噛み合う噛み合い部が周方向に等間隔で設けられたシェル、このシェルと同軸に設けられシェルの両端壁を貫通してシェルを支持する中心軸、及びシェルの内方に設けられ中心軸に対してシェルを回転させる駆動機構を備えたモータープーリと、上部にモータープーリの中心軸を取り付けるモータープーリ取付部が設けられ、下端が接地するモータープーリ支持脚と、モジュールベルトの裏面に接触してモジュールベルトを中心軸のまわりに反転させる副部材と、上部に副部材を取り付ける副部材取付部が設けられ、下端が接地する副部材支持脚と、モータープーリ支持脚と副部材支持脚との間に配置される中継脚と、モータープーリの中心軸と副部材の中心軸とが平行になり両軸の距離が所定寸法になるようにモータープーリ支持脚、中継脚及び副部材支持脚のうち隣り合う脚を接続するフレームと、モータープーリ支持脚、中継脚及び副部材支持脚のうち隣り合う脚の間に往路側のモジュールベルトを下側で支えるように掛け渡されるレールと、モータープーリと副部材との間に巻き掛けられるモジュールベルトとを備えたことを特徴としている。
【0013】
モータープーリ支持脚、副部材支持脚、中継脚及びフレームの組み立て、モータープーリ支持脚のモータープーリ取付部へのモータープーリの取り付け、副部材支持脚の副部材取付部への副部材の取り付け、レールのモータープーリ支持脚、中継脚及び副部材支持脚への掛け渡し、モジュールベルトのモータープーリ及び副部材への巻き掛け、ピン差しによる両端連結を行うことでモジュールベルトコンベヤが組み立てられる。その場合、モータープーリが駆動機構を内蔵しているので、駆動機構の調整が不要であること、モジュールベルトはモータープーリと噛み合い部で噛み合って周回するので、蛇行し難いことから、モータープーリと副部材との中心軸の平行度、ベルトの張力について厳密な調整を要しないこと、モータープーリ取付部及び副部材取付部はモータープーリ支持脚及び副部材支持脚において設置位置が確定していて変動の余地がないこと、などの理由から、モジュールベルトコンベヤの組み立てに熟練を要さず、ユーザーによる組み立てが可能である。しかも、モジュールベルトコンベヤの長さはフレーム及びレールの長さを変えることで簡単に対応することができる。そのため、モジュールベルトコンベヤのキット販売が可能となり、スムーズな周回性能を確保しながらベルトコンベヤの製造コストの低減、搬送費の低減による大幅なコスト低減が達成される。また、中継脚を設けたことで、モータープーリと副部材との距離が長いモジュールベルトコンベヤを成立させることが容易となる。モジュールベルトコンベヤの長さに応じて中継脚は間隔をあけて複数用いればよい。そのときは、フレームは隣り合う中継脚同士を接続し、レールは隣り合う中継脚同士に掛け渡されることがある。
【0014】
さらに、駆動機構がシェルの内方に収められたモータープーリを用いたことで丸洗いが可能となる。しかも、ピンを抜けば分解できるモジュールベルトを用いたこと、レールをモータープーリ支持脚、中継脚、副部材支持脚の間に掛け渡したことでレールの脱着が容易であること、などの理由から、モジュールベルトコンベヤを簡単に分解して洗浄できることができる。そのため、衛生管理能力が向上する。さらに、組み立てと同様に分解も容易であるので、モジュールベルトコンベヤを分解して徹底的に洗浄できることができる。そうすれば、更に衛生管理能力が向上する。
【0015】
請求項3のモジュールベルトコンベヤのキットは、請求項1又は請求項2のモジュールベルトコンベヤのキットにおいて、副部材が、中心軸のまわりに回転する従動プーリであり、中心軸方向の両端にモジュールベルトの側端をガイドするフランジが設けられている。
【0016】
このようにすれば、従動プーリが回転することでモジュールベルトが周回するので、モジュールベルトが受ける抵抗が少なくて済む。しかも、フランジがモジュールベルトの側端をガイドするので、これによって更に蛇行し難いことから、モータープーリと副部材との中心軸の平行度、ベルトの張力について更に大きな誤差が許容される。
【0017】
請求項4のモジュールベルトコンベヤのキットは、請求項1又は請求項2のモジュールベルトコンベヤのキットにおいて、副部材が、中心軸のまわりに回転する従動プーリであり、従動プーリの外周に、モジュールベルトの噛み合い部と噛み合う噛み合い部が周方向に等間隔で設けられている。
【0018】
このようにすれば、モジュールベルトはモータープーリに加えて従動プーリとも噛み合い部で噛み合って周回するので、これによって更に蛇行し難いことから、モータープーリと副部材との中心軸の平行度、ベルトの張力について更に大きな誤差が許容される。
【0019】
請求項5のモジュールベルトコンベヤのキットは、請求項1又は請求項2のモジュールベルトコンベヤのキットにおいて、副部材の中心軸が仮想的な軸であり、副部材は、この仮想的な中心軸のまわりに湾曲する円弧面を有しており、仮想的な中心軸方向の両端にモジュールベルトの側端をガイドするフランジが立ち上がっている。
【0020】
このようにすれば、従動プーリの半径に較べて円弧面の半径を更に小さくすることができ、副部材の側の終端をナイフエッジタイプにするときには好適である。しかも、フランジがモジュールベルトの側端をガイドするので、これによって更に蛇行し難いことから、モータープーリと副部材との中心軸の平行度、ベルトの張力について更に大きな誤差が許容される。
【0021】
請求項6のモジュールベルトコンベヤのキットは、請求項1ないし請求項5のうちいずれか1項のモジュールベルトコンベヤのキットにおいて、モータープーリ支持脚及び副部材支持脚、又はこれら両脚及び中継脚が、二本の柱部材と、この二本の柱部材を平行になるように連結し且つレールを乗せる梁部材とを備えており、レールの両端には、梁部材に乗る部位のレール長手方向に沿った両側から突出する一対のガイド突起がそれぞれ設けられている。
【0022】
このようにすれば、レールをモータープーリ支持脚と副部材支持脚との間、又はこれらと中継脚との間に掛け渡す場合、レールをモータープーリ支持脚等の上から置けばレールはガイド突起により梁部材に係止されて位置決めされ、レールをモータープーリ支持脚等から取り外すときは持ち上げればよいので、レールの脱着が容易である。
【0023】
請求項7のモジュールベルトコンベヤのキットは、請求項1ないし請求項6のうちいずれか1項のモジュールベルトコンベヤのキットにおいて、更に、中心軸のまわりに回転するエンドプーリ、又は仮想的な中心軸のまわりに湾曲する円弧面を有するエンド板を備え、モータープーリ取付部におけるモータープーリ中心軸を取り付ける部位よりも上側にエンドプーリ又はエンド板が、その中心軸がモータープーリ中心軸と平行になるように取り付けられるようになっており、エンドプーリもしくはエンド板及び副部材のうち少なくとも一方が、エンドプーリ又はエンド板の中心軸と副部材の中心軸との距離が調整可能となるようにモータープーリ支持脚又は副部材支持脚に対して移動可能に設けられている。
【0024】
駆動機構等を内蔵するモータープーリは直径を小さくすることが難かしいが、このようにすれば、エンドプーリの半径又はエンド板の円弧面の半径、或いは副部材の半径又は円弧面の半径を小さくすることで、終端をナイフエッジタイプにすることができる。その場合、エンドプーリもしくはエンド板及び副部材のうち少なくとも一方が、エンドプーリ又はエンド板の中心軸と副部材の中心軸との距離が調整可能となるようにモータープーリ支持脚又は副部材支持脚に対して移動可能に設けられているので、隣接する搬送路との間の隙間の微妙な調整が簡単に行え、隙間を極力詰めることができ、モジュールベルトコンベヤと隣接する搬送路との間の物品の乗り移りをスムーズに行うことができる。
【0025】
請求項8のモジュールベルトコンベヤのキットは、請求項1ないし請求項7のうちいずれか1項のモジュールベルトコンベヤのキットにおいて、モジュールベルトが、幅及び長さの組み合わせの異なる複数の設定品のなかから選択されており、モータープーリ支持脚及び副部材支持脚、又はこれら両脚及び中継脚が、モジュールベルトの幅に対応する幅を異なえた複数の設定品のなかから選択されており、フレーム及びレールが、長手方向の長さの異なる複数の設定品のなかから選択されている。
【0026】
このようにすれば、複数種類のモジュールベルトコンベヤのキットを提供できるようにしながら、大量生産に向き、部品管理が容易であり、コスト低減に寄与する。さらに、キットの発送も素早くできる。
【0027】
請求項9のモジュールベルトコンベヤのキットは、請求項1ないし請求項8のうちいずれか1項のモジュールベルトコンベヤのキットにおいて、モータープーリ支持脚が基本脚と、基本脚の上部において対向して取り付けられ、それぞれモータープーリ取付部を有する一対の駆動側ブラケットとを備え、副部材支持脚が基本脚と、基本脚の上部において対向して取り付けられ、それぞれ副部材取付部を有する一対の副部材側ブラケットとを備え、この基本脚と中継脚とが同一の構成である。
【0028】
このようにすれば、モータープーリ支持脚、副部材支持脚及び中継脚の間で部品の共通化ができ、大量生産に向き、部品管理が容易であり、コスト低減に寄与する。さらに、キットの発送も素早くできる。
【0029】
請求項10のモジュールベルトコンベヤのキットは、請求項1ないし請求項9のうちいずれか1項のモジュールベルトコンベヤのキットにおいて、モジュールベルトが、幅及び長さの組み合わせの異なる複数の設定品のなかから選択されており、基本脚、又は基本脚及び中継脚が、モジュールベルトの幅に対応する幅を異なえた複数の設定品のなかから選択されており、フレーム及びレールが、長手方向の長さの異なる複数の設定品のなかから選択されている。
【0030】
このようにすれば、複数種類のモジュールベルトコンベヤのキットを提供できるようにしながら、大量生産に向き、部品管理が容易であり、コスト低減に寄与する。さらに、キットの発送も素早くできる。
【0031】
請求項11のモジュールベルトコンベヤは、請求項1ないし請求項10のうちいずれか1項のモジュールベルトコンベヤのキットにより組み立てられたモジュールベルトコンベヤである。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るモジュールベルトコンベヤのキット及びこれで組み立てられたモジュールベルトコンベヤの実施形態を説明する。ここで用いるモジュールベルト700は、図8及び図9に示すように、モジュール710を並べ、隣り合うモジュール710を両端においてピン720を介して回動可能に連結し、歯又は凹部よりなる噛み合い部711が所定ピッチで設けられたものである。モジュール710は、例えば樹脂、金属などにより板状に形成されている。便宜上、前後左右の方向付けをして説明すると、各モジュール710の前端及び後端には前後に凹凸する連結部712、713が設けられ、この連結部712、713には左右に貫通する連通孔714、715が形成されている。このモジュール710を前後方向に沿って多数並べ、モジュール710の前側連結部712を直前のモジュール710の後側連結部713と噛み合わせ、両連結部712、713の連通孔714、715にピン720を貫通させ、またモジュール710の後側連結部713を直後のモジュール710の前側連結部712と噛み合わせ、両連結部713、712の連通孔715、714にピン720を貫通させ、この作業を並べた全てのモジュール710で行い、更に両端にあるモジュール同士を同様の方法でピン720により接続すれば、環状のモジュールベルト700ができる。モジュール710は噛み合い部711を有しており、これが後述するもモータープーリ等の噛み合い部と噛み合う。噛み合い部711の凹部はモジュール710を厚さ方向に貫通する孔であってもよい。また、モジュール710は上で説明した左右方向に複数に分割されていてもよい。
【0033】
図1ないし図3に示すように、第1実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットは、モータープーリ100と、モータープーリ支持脚200と、副部材300と、副部材支持脚400と、フレーム500と、レール600と、モジュールベルト700とを備えている。モータープーリ100、モータープーリ支持脚200、副部材300、副部材支持脚400、及びフレーム500の連結関係は以下に説明するが、これらの部材間は、例えばボルト、ナット等を使用してネジ止めすること、嵌合して係止することなどにより連結される。レール600は、後述するようにモータープーリ支持脚200と副部材支持脚400との間に掛け渡されるが、この掛け渡しには、単にモータープーリ支持脚200及び副部材支持脚400に乗せる形態と、乗せた上でモータープーリ支持脚200及び副部材支持脚400に、例えば例えばボルト、ナット等を使用してネジ止めしたり、嵌合して係止する形態との双方を含んでいる。このことは後述する中継脚800に対しても同様である。ここでキットとは、モジュールベルトコンベヤの組み立てに必要な部品一式を備えた集合物をいい、物のカテゴリとして捉えている。キットには、これらのボルト、ナット等も含まれるが、汎用性の高いボルト、ナット等であるときにはキットに含まないこともある。
【0034】
図4ないし図7に示すように、モータープーリ100は、円筒の両端が塞がれてなり、外周にモジュールベルト700の噛み合い部711と噛み合う噛み合い部122aが周方向に等間隔で設けられたシェル110と、このシェル110と同軸に設けられシェル110の両端壁を貫通してシェル110を支持する中心軸130と、シェル110の内方に設けられ中心軸130に対してシェル110を回転させるためのモータ、減速ギヤ等を有する駆動機構140とを備えている。この実施形態ではシェル110がベルト伝動部材120を備えており、このベルト伝動部材120が噛み合い部122aを有している。本発明は、このようなベルト伝動部材を備えずに、シェルの外周に直接に噛み合い部が設けられた実施形態を含んでいる。
【0035】
ベルト伝動部材120は、シェル110の外面に中心軸130と平行に延びるように固定された棒状部材121と、環状の噛み合い部材122とを備えている。棒状部材121は断面が矩形になるよう形成されており、長手方向に沿って一定の断面を有しているが、棒状部材121はこれに限定されるものではない。また、棒状部材121は図示するように一連に形成してもよいし、複数の棒状部材を一線上に且つ間隔をあけて配置してもよい。棒状部材121は、シェル110の外面に例えば溶接、接着等により固定されている。噛み合い部材122は、外周に噛み合い部122aとしての歯が設けられ、中心にシェル110に嵌合する嵌合孔122bが設けられている。この実施形態は凹部を有するモジュールベルト700を対象とするので、噛み合い部材122には歯が設けられているが、モジュールベルト700に歯があるときは、噛み合い部材122にはこれに噛み合う噛み合い部122aとしての凹部が設けられることになる。さらに、噛み合い部材122には、嵌合孔122bから外周側に凹陥して棒状部材121に嵌合する凹陥部122cが設けられている。
【0036】
更に、棒状部材121には、噛み合い部材122の端面を受け止めて噛み合い部材122の中心軸130に沿った移動を規制する規制部材123が設けられている。この実施形態では、規制部材123はボルトであり、棒状部材121に設けられた雌ネジにねじ込まれており、このボルトが噛み合い部材122の端面に接触してこれを受け止める。規制部材123は、図示するように噛み合い部材122の両端面を受け止めるように噛み合い部材122の両側に設けてもよいし、片側にのみ設けてもよい。
【0037】
噛み合い部材122は複数設けられている。ここでは、中心軸130に沿って等間隔で3個設けている。中央の噛み合い部材122の端面とこの噛み合い部材122に対応する規制部材123との間には隙間を設けていない。両側の噛み合い部材122の端面とこの噛み合い部材122に対応する規制部材123との間には隙間Rを設けている。この実施形態によって噛み合い部材122の数、配置、規制部材123の数、配置が限定されるものではない。従って本発明は、例えば噛み合い部材122を1個のみ備えた実施形態、2個備えた実施形態、4個以上備えた実施形態を含むものである。また、規制部材123を設けるときには、上記隙間を設けるか否か、隙間をどの噛み合い部材122において設けるかは使用状況に応じて適宜決定されるものである。
【0038】
このモータープーリ100を用いると、駆動用プーリを外部に設けたモータ等により歯車、チェーン等を介して駆動するようにした場合に較べると、駆動機構140がシェル110の内方に収められているので、塵埃、水分、汚泥、有機物等の駆動機構140への侵入を防止できること、省スペースを実現できること、安全性が高められることなどの利点がある。
【0039】
図1ないし図3に示すように、モータープーリ支持脚200は、上部にモータープーリ100の中心軸130を取り付けるモータープーリ取付部211が設けられ、下端が接地する。モータープーリ取付部211は中心軸130の両端を取り付ける構造を備えておればよく、例えばボルト、ナット等を使用してネジ止めすること、嵌合して係止することなどにより取り付けられる。
【0040】
副部材300は、モジュールベルト700の裏面に接触してモジュールベルト700を中心軸310のまわりに反転させる。図18に示すように、第1実施形態の場合、副部材300は、中心軸310のまわりに回転する従動プーリであり、従動プーリの外周に、モジュールベルト700の噛み合い部122aと噛み合う噛み合い部320が周方向に等間隔で設けられている。この実施形態は凹部を有するモジュールベルト700を対象とするので、噛み合い部320として歯が設けられているが、モジュールベルトに歯があるときは、噛み合い部にはこれに噛み合う凹部が設けられることになる。噛み合い部320は、中心軸310に沿う方向に2列以上設けるようにしてもよい。
【0041】
副部材300の変形例を説明する。図19に示すように、第1の変形例は中心軸310のまわりに回転する従動プーリであり、中心軸方向の両端にモジュールベルト700の側端をガイドするフランジ330が設けられている。図20に示すように、第2の変形例は、従動プーリのように回転することのない部材である。すなわち、副部材300の中心軸310が仮想的な軸であり、副部材300は、この仮想的な中心軸310のまわりに湾曲する円弧面340を有しており、仮想的な中心軸方向の両端にモジュールベルト700の側端をガイドするフランジ330が立ち上がっている。これは後述する第3実施形態におけるエンド板とほぼ同様の構成である。
【0042】
図1ないし図3に示すように、副部材支持脚400は、上部に副部材300を取り付ける副部材取付部411が設けられ、下端が接地する。この実施形態の場合、モータープーリ支持脚200及び副部材支持脚400により合計4箇所で接地している。必要なことは、モータープーリ支持脚及び副部材支持脚の接地箇所によりモジュールベルトコンベヤが安定的に自立できればよい。接地部分は点状であっても線状であっても面状であってもよい。副部材取付部411は副部材300を取り付ける構造を備えておればよく、例えばボルト、ナット等を使用してネジ止めすること、嵌合して係止することなどにより取り付けられる。
【0043】
図1ないし図3に示すように、フレーム500は、棒状に設けられており、モータープーリ100の中心軸130と副部材300の中心軸310とが平行になり両軸の距離が所定寸法になるようにモータープーリ支持脚200と副部材支持脚400とを接続する。この実施形態では、フレーム500の両端がモータープーリ支持脚200と副部材支持脚400とにボルト及びナットを用いて接続されている。この実施形態では平行な2本のフレーム500が用いられており、一方のフレーム500により、モータープーリ支持脚200と副部材支持脚400とが一側において接続され、他方のフレーム500により、モータープーリ支持脚200と副部材支持脚400とが他側において接続されている。
【0044】
図3に示すように、レール600は、棒状又は板状に設けられており、モータープーリ支持脚200と副部材支持脚400との間に往路側のモジュールベルト700を下側で支えるように掛け渡される。モジュールベルト700はモータープーリ100と副部材300とに巻き掛けられて周回するが、モジュールベルト700がモータープーリ100と副部材300との間において上側を移動するときの道筋を往路といい、下側を移動するときの道筋を復路といっている。換言すれば、往路は物品を乗せて搬送する側であり、復路は戻り側である。
【0045】
図1ないし図3に示すように、モータープーリ支持脚200は、二本の柱部材221と、この二本の柱部材221を平行になるように連結し且つレール600を乗せる梁部材222とを備えている。副部材支持脚400は、二本の柱部材421と、この二本の柱部材421を平行になるように連結し且つレール600を乗せる梁部材422とを備えている。柱部材221、421は本数を限定されない。梁部材222、422の本数は一本であってもよいし、この実施形態のように上下に二本としてもよいし、三本以上としてもよい。一本としたときはモータープーリ支持脚200及び副部材支持脚400はH形又は門形に形成されるし、二本としたときは図のように鳥居形に形成される。梁部材222、422は柱部材221、421に対して溶接すること、ボルト、ナット等を使用してネジ止めすること、嵌合して係止することなどにより連結される。
【0046】
図16及び図17に示すように、レール600の両端には、梁部材222、422に乗る部位のレール長手方向に沿った両側から突出する一対のガイド突起601がそれぞれ設けられている。この場合、梁部材222、422には、ガイド突起601が梁部材222、422の長手方向に沿って移動することを阻止する突起等よりなるストッパを設けることが好ましく、そうすればレール600が梁部材長手方向に沿ってずれることを防止することができる。
【0047】
モータープーリ支持脚200は、図10及び図11に示す基本脚220と、基本脚220の上部において対向して取り付けられ、それぞれモータープーリ取付部211を有する一対の駆動側ブラケット210(図12及び図13を参照)とを備えている。一対の駆動側ブラケット210は勝手違いに設けられ、モジュールベルトコンベヤの完成状態でモジュールベルト700の幅方向に対向するように設けられる。副部材支持脚400は、図10及び図11に示す基本脚420と、基本脚420の上部において対向して取り付けられ、それぞれ副部材取付部411を有する一対の副部材側ブラケット410(図14及び図15を参照)とを備えている。一対の副部材側ブラケット410は勝手違いに設けられ、モジュールベルトコンベヤの完成状態でモジュールベルト700の幅方向に対向するように設けられる。この実施形態では、ブラケット210、410は基本脚220、420の上部にボルト及びナットを用いて取り付けられる。これらのブラケット210、410において中心軸130、310を入れる孔を真円にするか完成状態で水平方向に長い長孔にするかは適宜に決めればよいことである。また、副部材300を第2の変形例のようにしたときは、必ずしもこのような孔は必要ではない。駆動側ブラケット210は基本脚220に対して、また副部材側ブラケット410は基本脚420に対して、ボルト、ナット等を使用してネジ止めすること、嵌合して係止することなどにより連結される。モータープーリ支持脚200の基本脚220と、副部材支持脚400の基本脚420とは同一のものである。
【0048】
モジュールベルト700は、幅及び長さの組み合わせの異なる複数の設定品のなかから選択されている。モータープーリ支持脚200及び副部材支持脚400は、モジュールベルト700の幅に対応する幅を異なえた複数の設定品のなかから選択されている。フレーム500及びレール600は、長手方向の長さの異なる複数の設定品のなかから選択されている。特に、第1実施形態の場合、モータープーリ支持脚200及び副部材支持脚400が基本脚220、420を備えているので、基本脚220、420が、モジュールベルト700の幅に対応する幅を異なえた複数の設定品のなかから選択されている。
【0049】
モジュールベルト700はモータープーリ100と副部材300との間に巻き掛けられる。なお、1001はアイドラプーリであって、中心軸のまわりに回転するプーリである。このアイドラプーリ1001は、例えばモータープーリ支持脚200、副部材支持脚400の柱部材221、421に設けたフックに中心軸の両端を引っ掛けることでモータープーリ支持脚200、副部材支持脚400に支持され、戻り側のモジュールベルト700の表面に接触してこれを支えている。1002は棒状の補強部材であって、モータープーリ支持脚200と副部材支持脚400との間に掛け渡され、両端をモータープーリ支持脚200の梁部材222と副部材支持脚400の梁部材422とにクランプ部材等を用いて取り付けられている。1003は対向するフレーム間に渡された補強梁であって、両端を両フレーム500に対して、ボルト、ナット等を使用してネジ止めすること、嵌合して係止することなどにより取り付けられる。アイドラプーリ1001、補強部材1002及び補強梁1003は、いずれも必要に応じて設けられるものであり、必須の部材ではない。
【0050】
従って、第1実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットの場合、モータープーリ支持脚200、副部材支持脚400及びフレーム500の組み立て、モータープーリ支持脚200のモータープーリ取付部211へのモータープーリ100の取り付け、副部材支持脚400の副部材取付部411への副部材300の取り付け、レール600のモータープーリ支持脚200及び副部材支持脚400への掛け渡し、モジュールベルト700のモータープーリ100及び副部材300への巻き掛け、ピン差しによる両端連結を行うことでモジュールベルトコンベヤが組み立てられる。その場合、モータープーリ100が駆動機構140を内蔵しているので、駆動機構140の調整が不要であること、モジュールベルト700はモータープーリ100と噛み合い部122a、711で噛み合って周回するので、蛇行し難いことから、モータープーリ100と副部材300との中心軸130、310の平行度、ベルト700の張力について厳密な調整を要しないこと、モータープーリ取付部211及び副部材取付部411はモータープーリ支持脚200及び副部材支持脚400において設置位置が確定していて変動の余地がないこと、などの理由から、モジュールベルトコンベヤの組み立てに熟練を要さず、ユーザーによる組み立てが可能である。しかも、モジュールベルトコンベヤの長さはフレーム500及びレール600の長さを変えることで簡単に対応することができる。そのため、モジュールベルトコンベヤのキット販売が可能となり、スムーズな周回性能を確保しながらベルトコンベヤの製造コストの低減、搬送費の低減による大幅なコスト低減が達成される。
【0051】
さらに、駆動機構140がシェル110の内方に収められたモータープーリ100を用いたことで丸洗いが可能となる。しかも、ピン720を抜けば分解できるモジュールベルト700を用いたこと、レール600をモータープーリ支持脚200、副部材支持脚400の間に掛け渡したことでレール600の脱着が容易であること、などの理由から、モジュールベルトコンベヤを簡単に分解して洗浄できることができる。そのため、衛生管理能力が向上する。さらに、組み立てと同様に分解も容易であるので、モジュールベルトコンベヤを分解して徹底的に洗浄できることができる。そうすれば、更に衛生管理能力が向上する。
【0052】
本発明は、副部材300の構成を限定するものではなく、モジュールベルト700の裏面に接触してモジュールベルト700を中心軸310のまわりに反転させる機能を発揮する部材であれば、本発明の副部材300として用いることができる。そのなかで、第1実施形態では、副部材300を、中心軸310のまわりに回転する従動プーリとし、従動プーリの外周に、モジュールベルト700の噛み合い部711と噛み合う噛み合い部320を周方向に等間隔で設けた。このようにすれば、モジュールベルト700はモータープーリ100に加えて副部材300である従動プーリとも噛み合い部320、711で噛み合って周回するので、これによって更に蛇行し難いことから、モータープーリ100と副部材300との中心軸130、310の平行度、ベルト700の張力について更に大きな誤差が許容される。
【0053】
また、第1の変形例の場合、副部材300を、中心軸310のまわりに回転する従動プーリとし、中心軸方向の両端にモジュールベルト700の側端をガイドするフランジ330を設けた。このようにすれば、副部材300である従動プーリが回転することでモジュールベルト700が周回するので、モジュールベルト700が受ける抵抗が少なくて済む。しかも、フランジ330がモジュールベルト700の側端をガイドするので、これによって更に蛇行し難いことから、モータープーリ100と副部材300との中心軸130、310の平行度、ベルト700の張力について更に大きな誤差が許容される。
【0054】
さらに、第2の変形例の場合、副部材300の中心軸310を仮想的な軸とし、副部材300を、この仮想的な中心軸310のまわりに湾曲する円弧面340を有し、仮想的な中心軸方向の両端にモジュールベルト700の側端をガイドするフランジ330が立ち上がっている部材とした。このようにすれば、従動プーリの半径に較べて円弧面340の半径を更に小さくすることができ、副部材300の側の終端をナイフエッジタイプにするときには好適である。しかも、フランジ330がモジュールベルト700の側端をガイドするので、これによって更に蛇行し難いことから、モータープーリ100と副部材300との中心軸130、310の平行度、ベルト700の張力について更に大きな誤差が許容される。
【0055】
本発明のモータープーリ支持脚200は、上部にモータープーリ100の中心軸130を取り付けるモータープーリ取付部211が設けられ、下端が接地する部材であればよく、副部材支持脚400は、上部に副部材300を取り付ける副部材取付部411が設けられ、下端が接地する部材であればよく、レール600は、モータープーリ支持脚200と副部材支持脚400との間に往路側のモジュールベルト700を下側で支えるように掛け渡される部材であればよい。そのなかで、第1実施形態では、モータープーリ支持脚200及び副部材支持脚400が、二本の柱部材221又は421と、この二本の柱部材221又は421を平行になるように連結し且つレール600を乗せる梁部材222又は422とを備えており、レール600の両端に、梁部材222又は422に乗る部位のレール長手方向に沿った両側から突出する一対のガイド突起601をそれぞれ設けた。このようにすれば、レール600をモータープーリ支持脚200と副部材支持脚400との間に掛け渡す場合、レール600をモータープーリ支持脚等の上から置けばレール600はガイド突起601により梁部材に係止されて位置決めされ、レール600をモータープーリ支持脚等から取り外すときは持ち上げればよいので、レール600の脱着が容易である。
【0056】
本発明のモジュールベルトコンベヤのキットは、各部材がそれぞれ1種類に限られ、1モデルしか設定のないキットであってもよい。そのなかで、第1実施形態では、モジュールベルト700が、幅及び長さの組み合わせの異なる複数の設定品のなかから選択されており、モータープーリ支持脚200及び副部材支持脚400が、モジュールベルト700の幅に対応する幅を異なえた複数の設定品のなかから選択されており、フレーム500及びレール600が、長手方向の長さの異なる複数の設定品のなかから選択されている。そして、基本脚220又は420が、モジュールベルト700の幅に対応する幅を異なえた複数の設定品のなかから選択されている。このようにすれば、複数種類のモジュールベルトコンベヤのキットを提供できるようにしながら、大量生産に向き、部品管理が容易であり、コスト低減に寄与する。さらに、キットの発送も素早くできる。
【0057】
本発明のモータープーリ支持脚200は、上部にモータープーリ100の中心軸130を取り付けるモータープーリ取付部211が設けられ、下端が接地する部材であればよく、副部材支持脚400は、上部に副部材300を取り付ける副部材取付部411が設けられ、下端が接地する部材であればよい。そのなかで、第1実施形態では、モータープーリ支持脚200が基本脚220と、基本脚220の上部に取り付けられてモータープーリ取付部211を有する駆動側ブラケット210とを備え、副部材支持脚400が基本脚420と、基本脚420の上部に取り付けられて副部材取付部411を有する副部材側ブラケット410とを備えている。このようにすれば、モータープーリ支持脚200及び副部材支持脚400の間で部品の共通化ができ、大量生産に向き、部品管理が容易であり、コスト低減に寄与する。さらに、キットの発送も素早くできる。
【0058】
さらに、第1実施形態で用いたモータープーリ100の場合、モータープーリ100は軽量化のためにシェル110が薄く形成されていることがあるが、棒状部材121をシェル110に溶接、接着等により固定するようにすれば、シェル110の肉厚が減ることがなく、シェル110に孔が開くこともないので、モータープーリ100の強度を落とすことなく、塵埃、水分、汚泥、有機物等の駆動機構140への侵入を防止できること、省スペースを実現できること、安全性が高められること等の利点を生かすことができる。しかも、モータープーリ100を簡単に且つ低コストで製造することができる。
【0059】
本発明は、規制部材123を設けない実施形態を含む。そのなかで、第1実施形態のモータープーリ100は、棒状部材121に規制部材123を設けた。このようにすれば、噛み合い部材122の中心軸130に沿った移動が規制されるので、モジュールベルト700の蛇行等が防止される。
【0060】
本発明は、噛み合い部材122の端面と規制部材123との間に隙間を設けた実施形態も隙間を設けない実施形態も含む。そのなかで、第1実施形態では、両側の噛み合い部材122においてその端面と規制部材123との間に隙間Rを設けた。このようにすれば、噛み合い部材122が隙間Rの分だけ中心軸130に沿って移動できるので、モジュールベルト700が幅方向に多少移動しても、モジュールベルト700の幅方向の寸法が変動しても、これに追従することができる。
【0061】
特に、第1実施形態では、噛み合い部材122を複数設け、中央の噛み合い部材122の端面とこの噛み合い部材122に対応する規制部材123との間には隙間を設けず、両側の噛み合い部材122の端面とこの噛み合い部材122に対応する規制部材123との間には隙間Rを設けた。このようにすれば、規制部材123との間に隙間のない中央の噛み合い部材122は、中心軸130に沿って移動しないので、モジュールベルト700が幅方向に移動することがない。規制部材123との間に隙間Rのある噛み合い部材122は隙間Rの分だけ中心軸130に沿って移動するので、モジュールベルト700の幅方向の寸法が変動しても、これに追従することができる。そのため、例えばモジュールベルト700が、熱膨張により幅方向の寸法が大きく変動しやすいときであっても、モジュールベルト700と噛み合い部材122との噛み合いに異常をきたすことがなく、作動が確実である。従って、モジュールベルト700の蛇行等を防止しつつ、モジュールベルト700の幅方向の寸法変動を許容して、モジュールベルト700を正確に且つ安定的に動作させることができる。
【0062】
棒状部材121はシェル110の外面に周方向に間隔をあけて複数固定し、これに対応して噛み合い部材122に凹陥部122cを周方向に間隔をあけて複数形成してもよい。これらの間隔は等間隔であることがバランス上好ましい。このようにすれば、モジュールベルト700から噛み合い部材122にかかった荷重が複数の棒状部材121に分散してかかるので、強度面で有利である。規制部材123を設けるか否かは任意であり、また設けるときは棒状部材121ごとに設けてもよいし、そうしなくてもよい。
【0063】
また、モータープーリ100のシェル110の外面に中心軸130と平行に延びるように溝を設け、噛み合い部材122に、嵌合孔122bから内周側に突出して溝に嵌合する突部を設けてもよい。そのときには、溝底におけるシェル110の肉厚が強度的に十分な寸法になるように設定するが望ましい。
【0064】
次に、図21ないし図23は、本発明のモジュールベルトコンベヤのキットの第2実施形態を説明する。第1実施形態のときと同一の構成の部材には同一の符合を付して説明を省略することにする。第2実施形態では、モータープーリ支持脚200と副部材支持脚400との間に中継脚800を配置している。そして、フレーム500は、モータープーリ100の中心軸130と副部材300の中心軸310とが平行になり両軸130、310の距離が所定寸法になるようにモータープーリ支持脚200、中継脚800及び副部材支持脚400のうち隣り合う脚を接続する。この実施形態では、フレーム500の両端が、これらの脚にボルト及びナットを用いて接続されている。さらに、レール600は、モータープーリ支持脚200、中継脚800及び副部材支持脚400のうち隣り合う脚の間に往路側のモジュールベルト700を下側で支えるように掛け渡される。
【0065】
中継脚800は、二本の柱部材811と、この二本の柱部材811を平行になるように連結し且つレール600を乗せる梁部材812とを備えている。柱部材811は本数を限定されない。梁部材812の本数は一本であってもよいし、この実施形態のように上下に二本としてもよいし、三本以上としてもよい。一本としたときは中継脚800はH形又は門形に形成されるし、二本としたときは図のように鳥居形に形成される。梁部材812は柱部材811に対して溶接すること、ボルト、ナット等を使用してネジ止めすること、嵌合して係止することなどにより連結される。レール600の両端には、梁部材812に乗る部位のレール長手方向に沿った両側から突出する一対のガイド突起601がそれぞれ設けられている。この場合、梁部材812には、ガイド突起601が梁部材812の長手方向に沿って移動することを阻止する突起等よりなるストッパを設けることが好ましく、そうすればレール600が梁部材長手方向に沿ってずれることを防止することができる。
【0066】
中継脚800は、モータープーリ支持脚200及び副部材支持脚400の一部をなす基本脚220、420と同一の構成である。
【0067】
モジュールベルト700は、幅及び長さの組み合わせの異なる複数の設定品のなかから選択されている。モータープーリ支持脚200、副部材支持脚400及び中継脚800は、モジュールベルト700の幅に対応する幅を異なえた複数の設定品のなかから選択されている。フレーム500及びレール600は、長手方向の長さの異なる複数の設定品のなかから選択されている。特に、第2実施形態の場合、モータープーリ支持脚200及び副部材支持脚400が基本脚220、420を備えているので、基本脚220、420及び中継脚800が、モジュールベルト700の幅に対応する幅を異なえた複数の設定品のなかから選択されている。
【0068】
従って、第2実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットの場合、モータープーリ支持脚200、副部材支持脚400、中継脚800及びフレーム500の組み立て、モータープーリ支持脚200のモータープーリ取付部211へのモータープーリ100の取り付け、副部材支持脚400の副部材取付部411への副部材300の取り付け、レール600のモータープーリ支持脚200、中継脚800及び副部材支持脚400への掛け渡し、モジュールベルト700のモータープーリ100及び副部材300への巻き掛け、ピン差しによる両端連結を行うことでモジュールベルトコンベヤが組み立てられる。この第2実施形態の場合も、第1実施形態と同様にモジュールベルトコンベヤの組み立てに熟練を要さず、ユーザーによる組み立てが可能である。しかも、モジュールベルトコンベヤの長さはフレーム500及びレール600の長さを変えることで簡単に対応することができる。そのため、モジュールベルトコンベヤのキット販売が可能となり、スムーズな周回性能を確保しながらベルトコンベヤの製造コストの低減、搬送費の低減による大幅なコスト低減が達成される。また、中継脚800を設けたことで、モータープーリ100と副部材300との距離が長いモジュールベルトコンベヤを成立させることが容易となる。モジュールベルトコンベヤの長さに応じて中継脚800は間隔をあけて複数用いればよい。そのときは、フレーム500は隣り合う中継脚800同士を接続し、レール600は隣り合う中継脚800同士に掛け渡されることがある。
【0069】
さらに、駆動機構140がシェル110の内方に収められたモータープーリ100を用いたことで丸洗いが可能となる。しかも、ピン720を抜けば分解できるモジュールベルト700を用いたこと、レール600をモータープーリ支持脚200、中継脚800、副部材支持脚400の間に掛け渡したことでレール600の脱着が容易であること、などの理由から、モジュールベルトコンベヤを簡単に分解して洗浄できることができる。そのため、衛生管理能力が向上する。さらに、組み立てと同様に分解も容易であるので、モジュールベルトコンベヤを分解して徹底的に洗浄できることができる。そうすれば、更に衛生管理能力が向上する。
【0070】
副部材300は、第1実施形態と同一の構成であるが、第1及び第2の変形例のようにしてもよい。その場合の作用及び効果は第1実施形態のときと同様である。
【0071】
また、中継脚800はモータープーリ支持脚200と副部材支持脚400との間に配置される部材であればよいが、第2実施形態では、中継脚800を二本の柱部材811と、この二本の柱部材811を平行になるように連結し且つレール600を乗せる梁部材812とを備えるものとし、レール600の両端に、梁部材812に乗る部位のレール長手方向に沿った両側から突出する一対のガイド突起601をそれぞれ設けた。このようにすれば、レール600をモータープーリ支持脚200と中継脚800との間、中継脚800と副部材支持脚400との間に掛け渡す場合、レール600をモータープーリ支持脚等の上から置けばレール600はガイド突起601により梁部材812に係止されて位置決めされ、レール600をモータープーリ支持脚等から取り外すときは持ち上げればよいので、レール600の脱着が容易である。
【0072】
本発明のモジュールベルトコンベヤのキットは、各部材がそれぞれ1種類に限られ、1モデルしか設定のないキットであってもよい。そのなかで、第2実施形態では、モジュールベルト700が、幅及び長さの組み合わせの異なる複数の設定品のなかから選択されており、モータープーリ支持脚200、副部材支持脚400及び中継脚800が、モジュールベルト700の幅に対応する幅を異なえた複数の設定品のなかから選択されており、フレーム500及びレール600が、長手方向の長さの異なる複数の設定品のなかから選択されている。そして、基本脚220、420及び中継脚800が、モジュールベルト700の幅に対応する幅を異なえた複数の設定品のなかから選択されている。このようにすれば、複数種類のモジュールベルトコンベヤのキットを提供できるようにしながら、大量生産に向き、部品管理が容易であり、コスト低減に寄与する。さらに、キットの発送も素早くできる。
【0073】
本発明のモータープーリ支持脚200は、上部にモータープーリ100の中心軸130を取り付けるモータープーリ取付部211が設けられ、下端が接地する部材であればよく、副部材支持脚400は、上部に副部材300を取り付ける副部材取付部411が設けられ、下端が接地する部材であればよい。また、中継脚800とモータープーリ支持脚200、副部材支持脚400との間に部品の共通性がなくてもよい。そのなかで、第2実施形態では、モータープーリ支持脚200が基本脚220と、基本脚220の上部に取り付けられてモータープーリ取付部211を有する駆動側ブラケット210とを備え、副部材支持脚400が基本脚420と、基本脚420の上部に取り付けられて副部材取付部411を有する副部材側ブラケット410とを備え、この基本脚220、420と中継脚800とが同一の構成である。このようにすれば、モータープーリ支持脚200、副部材支持脚400及び中継脚800の間で部品の共通化ができ、大量生産に向き、部品管理が容易であり、コスト低減に寄与する。さらに、キットの発送も素早くできる。
【0074】
第1実施形態で説明したアイドラプーリ1001は、同様の構成でもって中継脚800にも支持され、ここでも戻り側のモジュールベルト700の表面に接触してこれを支える。補強部材1002は、モータープーリ支持脚200と副部材支持脚400との間に掛け渡され、両端及び中途部をモータープーリ支持脚200、副部材支持脚400、中継脚800にクランプ部材等を用いて取り付けられている。補強梁1003も用いられる。アイドラプーリ1001も補強部材1002も補強梁1003も、必要に応じて設けられるものであり、必須の部材ではない。
【0075】
次に、図24ないし図27は、本発明のモジュールベルトコンベヤのキットの第3実施形態を説明する。第1実施形態のときと同一の構成の部材には同一の符合を付して説明を省略することにする。第3実施形態では、更に、仮想的な中心軸910のまわりに湾曲する円弧面920を有するエンド板900を備えている。エンド板900は、モータープーリ取付部211におけるモータープーリ中心軸130を取り付ける部位よりも上側に、その中心軸910がモータープーリ中心軸130と平行になるように取り付けられている。エンド板900及び副部材300のうち少なくとも一方が、エンド板900の中心軸910と副部材300の中心軸310との距離が調整可能となるようにモータープーリ支持脚200又は副部材支持脚400に対して移動可能に設けられている。その場合、エンド板900を、モータープーリ取付部211又は駆動側ブラケット210に対して移動可能に設けてもよいし、エンド板900を、モータープーリ取付部211又は駆動側ブラケット210に対して移動可能には設けず、モータープーリ取付部211又は駆動側ブラケット210をモータープーリ支持脚200に対して移動可能に設けてもよい。また、副部材300を、副部材取付部411又は副部材側ブラケット410に対して移動可能に設けてもよいし、副部材300を、副部材取付部411又は副部材側ブラケット410に対して移動可能には設けず、副部材取付部411又は副部材側ブラケット410を副部材支持脚400に対して移動可能に設けてもよい。ここでは、モータープーリ側ではエンド板900を駆動側ブラケット210に対して移動可能に設けると共に、副部材側では副部材側ブラケット410を副部材支持脚400に対して移動可能に設けている。すなわち、図27に示すように、エンド板900は平面視が矩形である板状に形成されており、モジュールベルトコンベヤの完成状態で水平になるように配置されている。そして、対向する2辺においてそれぞれ一対の駆動側ブラケット210の内面に連結され、この連結位置をモジュールベルト700の往路又は送り方向に沿って変更できるようになっている。これは、例えば駆動側ブラケット210にモジュールベルト700の往路又は送り方向に沿って長孔を形成し、ボルトをこの長孔に通してエンド板900に螺合することで行う。エンド板900の残りの2辺はモジュールベルト700の往路又は送り方向に沿って対向するように配置され、副部材300から遠い方の辺となる端縁に、仮想的な中心軸910のまわりに湾曲する円弧面920が形成されている。エンド板900には、仮想的な中心軸方向の両端にモジュールベルト700の側端をガイドするフランジ930を立ち上げることがモジュールベルト700の蛇行を防止する上で好ましい。エンド板900に代えて中心軸910のまわりに回転するエンドプーリ(図示省略)を用いてもよい。このエンドプーリは、一般的なプーリであるが、中心軸方向の両端にモジュールベルト700の側端をガイドするフランジを設けることがモジュールベルト700の蛇行を防止する上で好ましい。なお、1004は駆動側ブラケット210に取り付けられたアイドラプーリであり、必要に応じて設けられるものであって必須の部材ではない。また、レール600は第1実施形態と同様にモータープーリ支持脚200と副部材支持脚400との間に掛け渡すだけでもよいが、図に示すように、レール600を長手方向に分割し、一方を第1実施形態と同様にモータープーリ支持脚200と副部材支持脚400との間に掛け渡し、他方を副部材側ブラケット410に設けて副部材側ブラケット410と一緒に移動できるようにするようにしてもよい。
【0076】
一方、副部材300は、副部材側ブラケット410に対して移動可能には設けず、副部材側ブラケット410を副部材支持脚400に対して移動可能に設けている。これは、例えば副部材側ブラケット410にモジュールベルト700の往路又は送り方向に沿って長孔を形成し、ボルトをこの長孔に通して副部材支持脚400に螺合することで行う。副部材300には、先に第1実施形態で説明した3つの形態が含まれる。
【0077】
駆動機構等を内蔵するモータープーリ100は直径を小さくすることが難かしいが、第3実施形態のようにすれば、エンドプーリの半径又はエンド板900の円弧面920の半径、或いは副部材300の半径又は円弧面340の半径を小さくすることで、終端をモジュールベルト反転部の曲率の小さいナイフエッジタイプにすることができる。その場合、エンドプーリもしくはエンド板900及び副部材300のうち少なくとも一方が、エンドプーリ又はエンド板900の中心軸910と副部材300の中心軸310との距離が調整可能となるようにモータープーリ支持脚200又は副部材支持脚400に対して移動可能に設けられているので、隣接する搬送路との間の隙間の微妙な調整が簡単に行え、隙間を極力詰めることができ、モジュールベルトコンベヤと隣接する搬送路との間の物品の乗り移りをスムーズに行うことができる。
【0078】
本発明は、以上の実施形態の特徴を適宜組み合わせてなる実施形態を含むものである。
【0079】
【発明の効果】
請求項1及び請求項2のモジュールベルトコンベヤのキットを用いれば、モジュールベルトコンベヤの組み立てに熟練を要さず、ユーザーによる組み立てが可能である。しかも、モジュールベルトコンベヤの長さはフレーム及びレールの長さを変えることで簡単に対応することができる。そのため、モジュールベルトコンベヤのキット販売が可能となり、スムーズな周回性能を確保しながらベルトコンベヤの製造コストの低減、搬送費の低減による大幅なコスト低減が達成される。また丸洗い及び分解洗浄を容易に行えて衛生管理能力を向上させることができる。請求項2のように中継脚を設ければ、モータープーリと副部材との距離が長いモジュールベルトコンベヤを成立させることが容易となる。
【0080】
請求項3のようにすれば、モジュールベルトが受ける抵抗が少なくて済む。しかも、フランジがモジュールベルトの側端をガイドするので、これによって更に蛇行し難いことから、モータープーリと副部材との中心軸の平行度、ベルトの張力について更に大きな誤差が許容される。
【0081】
請求項4のようにすれば、モジュールベルトはモータープーリに加えて従動プーリとも噛み合い部で噛み合って周回するので、これによって更に蛇行し難いことから、モータープーリと副部材との中心軸の平行度、ベルトの張力について更に大きな誤差が許容される。
【0082】
請求項5のようにすれば、従動プーリの半径に較べて円弧面の半径を更に小さくすることができ、副部材の側の終端をナイフエッジタイプにするときには好適である。しかも、フランジがモジュールベルトの側端をガイドするので、これによって更に蛇行し難いことから、モータープーリと副部材との中心軸の平行度、ベルトの張力について更に大きな誤差が許容される。
【0083】
請求項6のようにすれば、レールをモータープーリ支持脚と副部材支持脚との間、又はこれらと中継脚との間に掛け渡す場合、レールをモータープーリ支持脚等の上から置けばレールはガイド突起により梁部材に係止されて位置決めされ、レールをモータープーリ支持脚等から取り外しときは持ち上げればよいので、レールの脱着が容易である。
【0084】
請求項7のようにすれば、エンドプーリの半径又はエンド板の円弧面の半径、或いは副部材の半径又は円弧面の半径を小さくすることで、終端をナイフエッジタイプにすることができる。その場合、エンドプーリもしくはエンド板及び副部材のうち少なくとも一方が、エンドプーリ又はエンド板の中心軸と副部材の中心軸との距離が調整可能となるようにモータープーリ支持脚又は副部材支持脚に対して移動可能に設けられているので、隣接する搬送路との間の隙間の微妙な調整が簡単に行え、隙間を極力詰めることができ、モジュールベルトコンベヤと隣接する搬送路との間の物品の乗り移りをスムーズに行うことができる。
【0085】
請求項8のようにすれば、複数種類のモジュールベルトコンベヤのキットを提供できるようにしながら、大量生産に向き、部品管理が容易であり、コスト低減に寄与する。さらに、キットの発送も素早くできる。
【0086】
請求項9のようにすれば、モータープーリ支持脚、副部材支持脚及び中継脚の間で部品の共通化ができ、大量生産に向き、部品管理が容易であり、コスト低減に寄与する。さらに、キットの発送も素早くできる。
【0087】
請求項10のようにすれば、複数種類のモジュールベルトコンベヤのキットを提供できるようにしながら、大量生産に向き、部品管理が容易であり、コスト低減に寄与する。さらに、キットの発送も素早くできる。
【0088】
請求項11のモジュールベルトコンベヤは、請求項1ないし請求項10のモジュールベルトコンベヤのキットを組み立ててできたものであるから、各請求項で説明した効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットで組み立てたモジュールベルトコンベヤの斜視図である。
【図2】第1実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットで組み立てたモジュールベルトコンベヤの正面図である。
【図3】第1実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットで組み立てたモジュールベルトコンベヤの平面図である。モジュールベルト、アイドラプーリは取り外している。
【図4】第1実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットにおけるモータープーリの拡大平面図である。
【図5】第1実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットにおけるモータープーリの拡大側面図である。
【図6】第1実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットにおけるモータープーリの拡大正面図である。
【図7】第1実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットにおけるモータープーリの拡大斜視図であり、シェルの一部を破断して内部をみせている。
【図8】第1実施形態で用いたモジュールベルトの一部を示す拡大斜視図である。
【図9】第1実施形態で用いたモジュールベルトの一部を示す分解斜視図である。
【図10】第1実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットにおける基本脚の正面図である。
【図11】第1実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットにおける基本脚の側面図である。
【図12】第1実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットにおける一対の駆動側ブラケットのうち一方の正面図である。
【図13】第1実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットにおける一対の駆動側ブラケットのうち他方の正面図である。
【図14】第1実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットにおける一対の副部材側ブラケットのうち一方の正面図である。
【図15】第1実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットにおける一対の副部材側ブラケットのうち他方の正面図である。
【図16】第1実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットにおけるレールの底面図である。
【図17】第1実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットにおけるレールの正面図である。
【図18】第1実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットにおける副部材の平面図である。
【図19】副部材の第1の変形例を示す平面図である。
【図20】副部材の第2の変形例を示す斜視図である。
【図21】第2実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットで組み立てたモジュールベルトコンベヤの斜視図である。
【図22】第2実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットで組み立てたモジュールベルトコンベヤの正面図である。
【図23】第2実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットで組み立てたモジュールベルトコンベヤの平面図である。モジュールベルト、補強部材は取り外している。
【図24】第3実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットで組み立てたモジュールベルトコンベヤの斜視図である。
【図25】第3実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットで組み立てたモジュールベルトコンベヤの正面図である。
【図26】第3実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットで組み立てたモジュールベルトコンベヤの平面図である。モジュールベルト、補強部材は取り外している。
【図27】第3実施形態のモジュールベルトコンベヤのキットで組み立てたモジュールベルトコンベヤのモータープーリ側において手前側の駆動側ブラケットを取り外し、拡大して示した正面図である。梁部材を断面し、アイドラプーリは取り外している。モジュールベルトは二本線により略して表している。
【符号の説明】
100 モータープーリ
110 シェル
122a 噛み合い部
130 中心軸
140 駆動機構
200 モータープーリ支持脚
210 駆動側ブラケット
211 モータープーリ取付部
220 基本脚
221 柱部材
222 梁部材
300 副部材
310 中心軸
320 噛み合い部
330 フランジ
340 円弧面
400 副部材支持脚
410 副部材側ブラケット
411 副部材取付部
420 基本脚
421 柱部材
422 梁部材
500 フレーム
600 レール
601 ガイド突起
700 モジュールベルト
710 モジュール
711 噛み合い部
800 中継脚
811 柱部材
812 梁部材
900 エンド板
910 中心軸

Claims (11)

  1. モジュールを並べ、隣り合うモジュールを両端においてピンを介して回動可能に連結し、歯又は凹部よりなる噛み合い部が所定ピッチで設けられたモジュールベルトを用いるモジュールベルトコンベヤのキットであって、円筒の両端が塞がれてなり、外周にモジュールベルトの噛み合い部と噛み合う噛み合い部が周方向に等間隔で設けられたシェル、このシェルと同軸に設けられシェルの両端壁を貫通してシェルを支持する中心軸、及びシェルの内方に設けられ中心軸に対してシェルを回転させる駆動機構を備えたモータープーリと、
    上部にモータープーリの中心軸を取り付けるモータープーリ取付部が設けられ、下端が接地するモータープーリ支持脚と、
    モジュールベルトの裏面に接触してモジュールベルトを中心軸のまわりに反転させる副部材と、
    上部に副部材を取り付ける副部材取付部が設けられ、下端が接地する副部材支持脚と、
    モータープーリの中心軸と副部材の中心軸とが平行になり両軸の距離が所定寸法になるようにモータープーリ支持脚と副部材支持脚とを接続するフレームと、
    モータープーリ支持脚と副部材支持脚との間に往路側のモジュールベルトを下側で支えるように掛け渡されるレールと、
    モータープーリと副部材との間に巻き掛けられるモジュールベルトとを備えたことを特徴とするモジュールベルトコンベヤのキット。
  2. モジュールを並べ、隣り合うモジュールを両端においてピンを介して回動可能に連結してなるモジュールベルトを用いるモジュールベルトコンベヤのキットであって、
    円筒の両端が塞がれてなり、外周にモジュールベルトの噛み合い部と噛み合う噛み合い部が周方向に等間隔で設けられたシェル、このシェルと同軸に設けられシェルの両端壁を貫通してシェルを支持する中心軸、及びシェルの内方に設けられ中心軸に対してシェルを回転させる駆動機構を備えたモータープーリと、
    上部にモータープーリの中心軸を取り付けるモータープーリ取付部が設けられ、下端が接地するモータープーリ支持脚と、
    モジュールベルトの裏面に接触してモジュールベルトを中心軸のまわりに反転させる副部材と、
    上部に副部材を取り付ける副部材取付部が設けられ、下端が接地する副部材支持脚と、
    モータープーリ支持脚と副部材支持脚との間に配置される中継脚と、
    モータープーリの中心軸と副部材の中心軸とが平行になり両軸の距離が所定寸法になるようにモータープーリ支持脚、中継脚及び副部材支持脚のうち隣り合う脚を接続するフレームと、
    モータープーリ支持脚、中継脚及び副部材支持脚のうち隣り合う脚の間に往路側のモジュールベルトを下側で支えるように掛け渡されるレールと、
    モータープーリと副部材との間に巻き掛けられるモジュールベルトとを備えたことを特徴とするモジュールベルトコンベヤのキット。
  3. 副部材が、中心軸のまわりに回転する従動プーリであり、中心軸方向の両端にモジュールベルトの側端をガイドするフランジが設けられている請求項1又は請求項2のモジュールベルトコンベヤのキット。
  4. 副部材が、中心軸のまわりに回転する従動プーリであり、従動プーリの外周に、モジュールベルトの噛み合い部と噛み合う噛み合い部が周方向に等間隔で設けられた請求項1又は請求項2のモジュールベルトコンベヤのキット。
  5. 副部材の中心軸が仮想的な軸であり、副部材は、この仮想的な中心軸のまわりに湾曲する円弧面を有しており、仮想的な中心軸方向の両端にモジュールベルトの側端をガイドするフランジが立ち上がっている請求項1又は請求項2のモジュールベルトコンベヤのキット。
  6. モータープーリ支持脚及び副部材支持脚、又はこれら両脚及び中継脚が、二本の柱部材と、この二本の柱部材を平行になるように連結し且つレールを乗せる梁部材とを備えており、
    レールの両端には、梁部材に乗る部位のレール長手方向に沿った両側から突出する一対のガイド突起がそれぞれ設けられている請求項1ないし請求項5のうちいずれか1項のモジュールベルトコンベヤのキット。
  7. 請求項1ないし請求項6のうちいずれか1項のモジュールベルトコンベヤのキットにおいて、更に、
    中心軸のまわりに回転するエンドプーリ、又は仮想的な中心軸のまわりに湾曲する円弧面を有するエンド板を備え、
    モータープーリ取付部におけるモータープーリ中心軸を取り付ける部位よりも上側にエンドプーリ又はエンド板が、その中心軸がモータープーリ中心軸と平行になるように取り付けられるようになっており、
    エンドプーリもしくはエンド板及び副部材のうち少なくとも一方が、エンドプーリ又はエンド板の中心軸と副部材の中心軸との距離が調整可能となるようにモータープーリ支持脚又は副部材支持脚に対して移動可能に設けられているモジュールベルトコンベヤのキット。
  8. モジュールベルトが、幅及び長さの組み合わせの異なる複数の設定品のなかから選択されており、
    モータープーリ支持脚及び副部材支持脚、又はこれら両脚及び中継脚が、モジュールベルトの幅に対応する幅を異なえた複数の設定品のなかから選択されており、
    フレーム及びレールが、長手方向の長さの異なる複数の設定品のなかから選択されている請求項1ないし請求項7のうちいずれか1項のモジュールベルトコンベヤのキット。
  9. モータープーリ支持脚が基本脚と、基本脚の上部において対向して取り付けられ、それぞれモータープーリ取付部を有する一対の駆動側ブラケットとを備え、
    副部材支持脚が基本脚と、基本脚の上部において対向して取り付けられ、それぞれ副部材取付部を有する一対の副部材側ブラケットとを備え、
    この基本脚と中継脚とが同一の構成である請求項1ないし請求項8のうちいずれか1項のモジュールベルトコンベヤのキット。
  10. モジュールベルトが、幅及び長さの組み合わせの異なる複数の設定品のなかから選択されており、
    基本脚、又は基本脚及び中継脚が、モジュールベルトの幅に対応する幅を異なえた複数の設定品のなかから選択されており、
    フレーム及びレールが、長手方向の長さの異なる複数の設定品のなかから選択されている請求項9のモジュールベルトコンベヤのキット。
  11. 請求項1ないし請求項10のうちいずれか1項のモジュールベルトコンベヤのキットにより組み立てられたモジュールベルトコンベヤ。
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