JP2004098068A - 鋼板の熱間圧延方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スケジュールフリー圧延において、圧延ロールの形状制御を安価に適切に実施し、板幅方向の厚み分布が揃った、製品品質の良好な鋼板を安定して製造する生産性が高く経済的な圧延方法を提供する。
【解決手段】熱間鋼板連続圧延機での圧延中に、圧延ロール1の表面を誘導加熱により、圧延ロールのサーマルクラウンを制御しながら鋼板を圧延する熱間圧延方法において、圧延ロ一ルの両端側部近傍に、L≦〔W−w)/2+100(ただし、W:当該圧延機における圧延ロールの胴長、w:当該圧延機で圧延する鋼板の最小板幅)を満足する長さLの誘導加熱装置を配設し、前記圧延機で圧延中の鋼板板幅b1と次回に圧延予定の銅板板幅b2とを予め比較し、b1<b2の場合、圧延中の鋼板板幅b1の両端部から圧延ロールの両端部側へ各々(b2−b1)/2の区間の圧延ロールの表面を加熱する。
【選択図】 図3
【解決手段】熱間鋼板連続圧延機での圧延中に、圧延ロール1の表面を誘導加熱により、圧延ロールのサーマルクラウンを制御しながら鋼板を圧延する熱間圧延方法において、圧延ロ一ルの両端側部近傍に、L≦〔W−w)/2+100(ただし、W:当該圧延機における圧延ロールの胴長、w:当該圧延機で圧延する鋼板の最小板幅)を満足する長さLの誘導加熱装置を配設し、前記圧延機で圧延中の鋼板板幅b1と次回に圧延予定の銅板板幅b2とを予め比較し、b1<b2の場合、圧延中の鋼板板幅b1の両端部から圧延ロールの両端部側へ各々(b2−b1)/2の区間の圧延ロールの表面を加熱する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼板圧延、特に熱間帯鋼連続圧延、すなわちホットストリップミルの仕上圧延機群を用いて、鋼板の板幅を変化させながら圧延する際において、板幅方向の鋼板の厚みおよび形状を制御する鋼板の熱間圧延方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、熱間仕上げタンデム圧延において鋼板の形状、すなわち板幅方向の厚み分布を目標値に精度良く圧延成形をすることは該鋼板の品質上重要であり、これは圧延荷重により圧延ロールの撓みや圧延ロールの摩耗および通板部での熱膨張(サーマルクラウン)により影響される。そこでこれらの影響を緩和させることができる、高い形状制御能力を有するベンダー圧延機、6重圧延機、クロス圧延機等が導入され、その精度が向上してきているが、前記圧延ロールのサーマルクラウンや摩耗の影響を解消することに対しては、充分でなかった。
【0003】
一方、前記ホットストリップミルの仕上げ圧延において圧延ロールのサーマルクラウンを制御する方法が、たとえば特開平10−192917号公報あるいは特開平5−192703号公報に開示されている。
【0004】
前記公報のうち、特開平10−192917号公報には、ロール軸方向に所定間隙離間して列設した複数の誘導加熱装置により鋼板形状および板幅に応じて、通板外部を独立して加熱制御し、通板外部も通板部と同様のサーマルクラウンを確保可能な圧延機が開示されている。これについて図9を用いて詳述する。
【0005】
図9において、1は圧延ロールであり、6は圧延ロールの通板外部を加熱する誘導加熱装置を示す。ここで、実際の圧延操業において、圧延機による圧延鋼板の板幅変化が図9(a)に示す板幅小のl1から図9(b)に示す板幅大のl3になる場合について説明する。図9(a)に示す如く、圧延鋼板が板幅小のl1の場合、圧延鋼板のl1の通板外部を加熱しているため、圧延時における圧延ロールのサーマルクラウンは、図中のハッチングに示す如くなり、これにより板幅小のl1の時の圧延において、圧延鋼板は板幅方向の厚み分布を目標値に精度良く圧延成形をすることが可能である。
【0006】
しかしながら、この圧延に引き続く圧延操業が、図9(b)に示すように板幅小のl1から板幅大のl3になる場合、板幅大のl3での圧延の当初において、圧延鋼板の板幅大のl3は板幅小のl1での(圧延+加熱)で生じた圧延ロールのサーマルクラウン幅l2より広く、そのため、この状態における圧延により、鋼板は、図9(b)中の楕円A部において板幅方向の厚み分布が不揃いとなり製品品質が極端に低下する。
【0007】
また、特開平5−192703号公報には、圧延鋼板の両端部から50〜100mm内側に形成されるサーマルクラウンの変化部を解消するために、圧延ロールの軸方向に移動し、鋼板両端部の圧延ロールを誘導加熱する圧延機が開示されている。これについて図10を用いて簡単に説明する。本技術においても、実際の圧延操業において、圧延機による圧延鋼板の板幅の変化が図10(a)に示す板幅小のl1から図10(b)に示す板幅大のl3になる場合、前記特開平10−192917号公報に開示の技術で説明したのと同じ課題が生ずる。即ち、実際の圧延操業において、同じ圧延機での圧延板幅が、図10(a)に示す板幅小のl1の圧延に引き続き、図10(b)に示す板幅大の13になる場合、特に、前記板幅大のl3での圧延の当初において、圧延鋼板の板幅大のl3は圧延ロールでのサーマルクラウン幅l1より広く、そのためこの状態における圧延により、鋼板は、図10(b)中の楕円A部において板幅方向の厚み分布が不揃いとなり製品品質が極端に低下する。
【0008】
更に、特開平11−315331号公報には、前記の熱間圧延とは異なるが、連続熱処理プラントの冷却炉で未通板部のロール幅全体を加熱し、先行するストリップとロール間で生ずる摩擦熱によるロール膨張の影響を解消する方法が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記特開平10−192917号公報および特開平5−192703号公報に開示されている従来技術は、いずれも圧延時における鋼板端部での圧延ロールのサーマルクラウンを解消させ、圧延時の鋼板板厚の精度を向上させることを目的としているものである。
【0010】
したがって、最近頻繁に実施されているスケジュールフリー圧延、即ち、同一の圧延機において、圧延鋼板の幅が次の圧延鋼板で増加する圧延方法においては、前記両従来技術で説明した、図9及び図10に示す楕円A部での課題が頻繁に生じ、それにより板幅方向の厚み分布が不揃いとなり製品品質の良好な鋼板を安定して製造することが出来ない。
【0011】
また、前記特開平11−315331号公報において、ロール幅全体を加熱すべき容量は、先行する比較的低温の鋼板からの熱伝導および圧延を伴わない鋼板とロールとの接触による摩擦熱であり、またストリップの温度が低いために熱伝導も小さいために、必要な加熱容量は小さく、ロール幅全体を加熱しても実用的な問題とならない。しがしながら、本発明が対象とする、必要な加熱容量が著しく大きな熱間圧延方法ではロール幅の全体を加熱することは、経済的でなく実用的な技術ではない。
【0012】
以上の従来技術の課題に鑑み、本発明の課題は、圧延される鋼板の板幅が種々変わるスケジュールフリー圧延において、圧延ロールの形状制御を安価に適切に実施し、板幅方向の厚み分布が揃った、製品品質の良好な鋼板を安定して製造することができる、生産性が高く経済的な熱間圧延方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を達成するために、本発明の鋼板の熱間圧延方法は、熱間鋼板連続圧延機での圧延中に、圧延ロールの表面を誘導加熱により、圧延ロールのサーマルクラウンを制御しながら鋼板を圧延する熱間圧延方法において、圧延ロールの両端側部に、下記1式を満足する長さLの誘導加熱装置を前記圧延ロールの近傍に配設し、前記圧延機で圧延中の鋼板板幅b1と次回に圧延予定の鋼板板幅b2とを予め比較し、b1<b2の場合、圧延中の鋼板板幅b1の両端部から圧延ロールの両端部側へ各々(b2−bl)/2の区間の圧延ロールの表面を加熱することを特徴とする。
【0014】
L≦(W−w)/2+100 ・・・・・・1式
W:圧延機における圧延ロールの胴長
w:圧延機で圧延する鋼板の最小板幅
また、前記圧延ロールとして外層材がハイス材からなる複合ロールを使用することもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】
はじめに本発明の基本的な考えについて説明する。本発明においてはサーマルクラウンの生ずる基本的な原因である、先行する鋼板の圧延時において通板部分は加熱されるのに対して通板外部分は加熱されないことに起因する問題を、通板外部分を強制的に加熱することによって解消する。その結果、圧延鋼板の形状の改善、即ち、板幅方向の厚み分布が揃った製品品質の良好な鋼板を安定して製造することができる。
【0016】
特に、本発明の加熱方法においては、前記従来技術で開示されているように通板外部分のみを単に加熱するのではなく、加熱を実施する時期を、圧延中の鋼板の板幅と次に圧延予定の鋼板の板幅を比較して圧延予定の板幅が大なる場合のみとするとともに、加熱範囲についても両者の板幅の差の部分を加熱して、加熱コストを抑えて板厚を制御するものである。
【0017】
以下、図を用いて、本発明の内容について詳細に説明する。図1(a)は本発明の誘導加熱方法を実施する圧延装置の概要図、(b)は誘導加熱装置の配置を示す概略図、(c)は加熱装置の部分拡大図であり、1は圧延ロール、2は誘導加熱装置、3は水冷装置、4は圧延鋼板、5は圧延ロール1を圧延時にサポートする補強ロールを各々示している。なお、誘導加熱装置2の構造としては、例えば図1(c)に示す如く、圧延ロール1の軸方向に加熱コイルが複数に分割されるか、もしくは加熱範囲を調節可能とした単一のものとし、必要に応じて2重以上に配設される。したがって、後述する本発明における通板外部における圧延ロール1の両任意個所を適宜加熱することが可能となる。
【0018】
次に、前記の誘導加熱装置2を用いて、本発明を実施する方法について、図2〜図4を用いて説明する。図2は本発明の誘導加熱を実施する圧延ロールの加熱範囲を示す図、図3は本発明において圧延鋼板の幅が大きくなる場合の説明図、図4は本発明において圧延鋼板の幅が小さくなる場含の説明図を各々示す。
【0019】
まづ、本発明の加熱方法を実施する時期は、図3に示すとおり、圧延機における一連の圧延操業において、圧延中の鋼板板幅b1に対して次回に圧延予定の鋼板板幅b2が大きくなる場合に実施する。また、加熱する範囲は、鋼板の板幅b1の両端部から圧延ロールの両端部側へ各々(b2−b1)/2の区間の圧延ロール表面の長さを加熱する。勿論経済的な範囲で、多少長くすることも可能である。
【0020】
また、誘導加熱装置の配設位置は、図2において圧延ロール1のハッチングの部分において、任意の区間を加熱可能となるように設けるとよく、具体的には下記1式を満足する長さLの誘導加熱装置を圧延ロール1の近傍に配設する。
L≦(W−w)/2+100 ・・・・・・1式
W:圧延機における圧延ロールの胴長
w:圧延機で圧延する鋼板の最小板幅
続いて、本発明の作用を前記従来技術と比較して、図5〜図7を用いて説明する。図5〜図7はいづれも、一連の圧延操業において圧延中の鋼板の板幅blに対し次回に圧延予定の鋼板の板幅b2が大きくなる場合について、種々のサーマルクラウン制御を実施した場合を示し、本発明の例として図5(a)、(b)に、前記従来技術で述べた特開平10−192917号公報に開示された従来技術▲1▼として図6(a)、(b)に、更に、前記特開平5−192703号公報で開示された従来技術▲2▼として図7(a)、(b)に、各々示す。各図の(a)は、サーマルクラウンの制御方法を示し、各図の(b)は、サーマルクラウンの制御方法を実施した場合のサーマルクラウンの推移を示している。サーマルクラウンは図3に示すように、先行鋼板の通板部で十分内側の(a)部、通板端部(b)、端部近傍の非通板部(c)および非通板部(d)について示した。なお、図6(a)の(c1)部は圧延予定の鋼板の圧延時に非通板部で加熱していた部分、図6(a)の(c2)部は加熱していなかった部分を示す。
【0021】
図5(a)、図6(a)、図7(a)に示すサーマルクラウンの制御方法は、サーマルクラウンを解消しようとする鋼板の圧延時に、従来技術▲1▼では図6(a)に示すように非通板部を、従来技術▲2▼では図7(a)に示すように通板端部を加熱するのに対し、本願発明では圧延中の鋼板の通板時(パス時と称す)および当該鋼板圧延前の冷却時(アイドル時と称す)に、圧延中の鋼板の通板外部分でかつ圧延予定の鋼板の通板相当部分を加熱するもので、本願発明と従来技術では全くその方法が異なる。
【0022】
その効果として、サーマルクラウンの時間的な推移を示す図5(b)、図6(b)、図7(b)の各図をみると、本発明の図5(b)においては、サーマルクラウンを小さくしようとした圧延予定の鋼板では(a)部,(b)部,(c)部ともに同じサーマルクラウン量となり、良好な形状を得ることができる。
【0023】
一方、図6(b)に示す従来例▲1▼では、圧延予定の鋼板の圧延時に非通板外で加熱していた(c1)部では同じサーマルクラウン量を確保できるが、加熱していなかった(c2)部では著しく異なるサーマルクラウン量となり、目標とした形状は得られない。常に非通板部の広い範囲で加熱した場合には目的を達することも予想されるが、著しく不経済であり実用的ではない。また、図7(b)に示す従来例▲2▼では(c)部のサーマルクラウン量を(a)部および(b)部と同等のサーマルクラウン量を確保することができず目標とした形状は全く期待できない。
【0024】
図8は、圧延ロールの圧延による摩耗とサーマルクラウンの相関を示す図である。実際の熱間鋼板連続圧延の操業において、該圧延用ロールの材質としては従来、高合金グレン鋳鉄ロールが長年使用されている。しかしながらこの材質のロールにおいては、圧延操業により、該ロールの表面は図に示す如く多量の摩耗が発生する。この摩耗量(深さ)は、図示している前記圧延によるサーマルクラウンの量ΔHよりも大きくなる場合があり、したがって、このような場合には本発明のサーマルクラウン制御を実施してもその効果が極端に減少する。したがって熱間鋼板連続圧延機の圧延ロールとして外層材がハイス材からなる複合ロールを使用すれば、前記圧延操業による該ロールの摩耗量は図示しているように極めて少なくなり本発明のサーマルクラウン制御が有効となる。なお、ハイス材とはCr、V、Mo、W、Nb他の合金を含有し、MC、M7C3、およびM6C等の炭化物を晶析出させた材料をいう。
【0025】
【実施例】
実施例として表1に示す化学成分の外層がハイス材料からなり、連続鋳掛け法にて鋳造した直径680mmの複合ロールを用いて、6基の仕上連続圧延機を有するホットストリップミルにおいて最終(6番目)圧延機に組み込み圧延作業に供した。
【0026】
【表1】
圧延鋼板は圧延機出側で2.3mm厚みの鋼板をパス時間60秒、アイドル時間30秒のピッチで900mmの幅を連続して圧延した後、1200mm幅の鋼材の圧延を行いロールに生じるサーマルクラウンを測定した。最終の900mm幅の鋼材を圧延開始した時の通板部と未通板部のサーマルクラウン差は250ミクロンあり、この鋼板を圧延中のパス時間内に生じる更に200ミクロンのサーマルクラウンが追加されて、圧延終了時には最大450ミクロンの差が生じた。
その後のアイドル中のロール冷却により300ミクロンに減少し、1200mm幅の鋼材の圧延を開始した。このため、1200mm幅の鋼材を圧延時には端部の未通板部であった両端部150mm範囲のロールのサーマルクラウンが300ミクロン小さいために、圧延中は両端部の厚みが大きくて、中央部より伸びが少なくなる傾向となり、いわゆる大きな中伸び状態での圧延となり、操業は著しく不安定となり、最終的に鋼板の厚み精度も低下した。
【0027】
そこで、本発明では図1で説明した誘導加熱装置を用いて、同様に圧延機出側で2.3mm厚みの鋼板をパス時間60秒、アイドル時間30秒のピッチで900mmの幅を連続して圧延する際に、1200mm幅鋼材の両端部150mm範囲をパス時間に相当する60秒間加熱した結果、圧延操業で確認された1200mm幅の鋼材を圧延開始した時に生じていた、通板部と未通板部のサーマルクラウン差の300ミクロンを与えることができた。また、加熱条件を調整することにより、実際の圧延において鋼材のパス時に生じる200ミクロンのサーマルクラウンにも一致させることができた。
【0028】
したがって、従来の方法では製品端部の形状を良くすることができず、そのために圧延作業そのものが不安定になっていたのに対して、本発明の方法を用いた場合は鋼板端部の変化が極めて少なく、したがって圧延作業も安定して行われ、板幅方向の厚み分布が揃った製品品質の良好な鋼板を製造することが可能となった。
【0029】
なお、ここでは従来一般に行われているとおり通板外部分も冷却を行ったが、前記のとおりこの部分の冷却を緩和もしくは行わない場合においても、誘導加熱の使用電力を減じることができ、本願発明の作用・効果が得られる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ホットストリップミルの仕上圧延で良好な形状の圧延製品を安定した操業下で生産が可能となり、さらに板幅により圧延順序を厳格に決めることなく自由な圧延順序で圧延が可能な、いわゆるスケジュールフリー圧延が経済的にでき、工業的に大きな価値を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の誘導加熱方法を実施する圧延装置の概要図、(b)は誘導加熱装置の配置を示す概略図、(c)は加熱装置の部分拡大図である。
【図2】本発明の誘導加熱を実施する圧延ロールの加熱範囲を示す図である。
【図3】本発明の圧延鋼板の幅が大きくなる場合の説明図である。
【図4】本発明の圧延鋼板の幅が小さくなる場合の説明図である。
【図5】(a)本発明のサーマルクラウンの制御図、(b)本発明のサーマルクラウンの推移図である。
【図6】(a)従来技術によるサーマルクラウンの制御図、(b)従来技術のサーマルクラウンの推移図である。
【図7】(a)従来技術によるサーマルクラウンの制御図、(b)従来技術のサーマルクラウンの推移図である。
【図8】圧延ロールの摩耗とサーマルクラウンの相関を示す図である。
【図9】従来技術の説明図で、(a)は圧延鋼板幅小l1の時、(b)は圧延鋼板幅大13の時の図である。
【図10】別の従来技術の説明図で、(a)は圧延鋼板幅小l1の時、(b)は圧延鋼板幅大13の時の図である。
【符号の説明】
1.圧延ロール 2.誘導加熱装置 3.水冷装置 4.圧延鋼板
5.補強ロール 6.誘導加熱部
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼板圧延、特に熱間帯鋼連続圧延、すなわちホットストリップミルの仕上圧延機群を用いて、鋼板の板幅を変化させながら圧延する際において、板幅方向の鋼板の厚みおよび形状を制御する鋼板の熱間圧延方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、熱間仕上げタンデム圧延において鋼板の形状、すなわち板幅方向の厚み分布を目標値に精度良く圧延成形をすることは該鋼板の品質上重要であり、これは圧延荷重により圧延ロールの撓みや圧延ロールの摩耗および通板部での熱膨張(サーマルクラウン)により影響される。そこでこれらの影響を緩和させることができる、高い形状制御能力を有するベンダー圧延機、6重圧延機、クロス圧延機等が導入され、その精度が向上してきているが、前記圧延ロールのサーマルクラウンや摩耗の影響を解消することに対しては、充分でなかった。
【0003】
一方、前記ホットストリップミルの仕上げ圧延において圧延ロールのサーマルクラウンを制御する方法が、たとえば特開平10−192917号公報あるいは特開平5−192703号公報に開示されている。
【0004】
前記公報のうち、特開平10−192917号公報には、ロール軸方向に所定間隙離間して列設した複数の誘導加熱装置により鋼板形状および板幅に応じて、通板外部を独立して加熱制御し、通板外部も通板部と同様のサーマルクラウンを確保可能な圧延機が開示されている。これについて図9を用いて詳述する。
【0005】
図9において、1は圧延ロールであり、6は圧延ロールの通板外部を加熱する誘導加熱装置を示す。ここで、実際の圧延操業において、圧延機による圧延鋼板の板幅変化が図9(a)に示す板幅小のl1から図9(b)に示す板幅大のl3になる場合について説明する。図9(a)に示す如く、圧延鋼板が板幅小のl1の場合、圧延鋼板のl1の通板外部を加熱しているため、圧延時における圧延ロールのサーマルクラウンは、図中のハッチングに示す如くなり、これにより板幅小のl1の時の圧延において、圧延鋼板は板幅方向の厚み分布を目標値に精度良く圧延成形をすることが可能である。
【0006】
しかしながら、この圧延に引き続く圧延操業が、図9(b)に示すように板幅小のl1から板幅大のl3になる場合、板幅大のl3での圧延の当初において、圧延鋼板の板幅大のl3は板幅小のl1での(圧延+加熱)で生じた圧延ロールのサーマルクラウン幅l2より広く、そのため、この状態における圧延により、鋼板は、図9(b)中の楕円A部において板幅方向の厚み分布が不揃いとなり製品品質が極端に低下する。
【0007】
また、特開平5−192703号公報には、圧延鋼板の両端部から50〜100mm内側に形成されるサーマルクラウンの変化部を解消するために、圧延ロールの軸方向に移動し、鋼板両端部の圧延ロールを誘導加熱する圧延機が開示されている。これについて図10を用いて簡単に説明する。本技術においても、実際の圧延操業において、圧延機による圧延鋼板の板幅の変化が図10(a)に示す板幅小のl1から図10(b)に示す板幅大のl3になる場合、前記特開平10−192917号公報に開示の技術で説明したのと同じ課題が生ずる。即ち、実際の圧延操業において、同じ圧延機での圧延板幅が、図10(a)に示す板幅小のl1の圧延に引き続き、図10(b)に示す板幅大の13になる場合、特に、前記板幅大のl3での圧延の当初において、圧延鋼板の板幅大のl3は圧延ロールでのサーマルクラウン幅l1より広く、そのためこの状態における圧延により、鋼板は、図10(b)中の楕円A部において板幅方向の厚み分布が不揃いとなり製品品質が極端に低下する。
【0008】
更に、特開平11−315331号公報には、前記の熱間圧延とは異なるが、連続熱処理プラントの冷却炉で未通板部のロール幅全体を加熱し、先行するストリップとロール間で生ずる摩擦熱によるロール膨張の影響を解消する方法が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記特開平10−192917号公報および特開平5−192703号公報に開示されている従来技術は、いずれも圧延時における鋼板端部での圧延ロールのサーマルクラウンを解消させ、圧延時の鋼板板厚の精度を向上させることを目的としているものである。
【0010】
したがって、最近頻繁に実施されているスケジュールフリー圧延、即ち、同一の圧延機において、圧延鋼板の幅が次の圧延鋼板で増加する圧延方法においては、前記両従来技術で説明した、図9及び図10に示す楕円A部での課題が頻繁に生じ、それにより板幅方向の厚み分布が不揃いとなり製品品質の良好な鋼板を安定して製造することが出来ない。
【0011】
また、前記特開平11−315331号公報において、ロール幅全体を加熱すべき容量は、先行する比較的低温の鋼板からの熱伝導および圧延を伴わない鋼板とロールとの接触による摩擦熱であり、またストリップの温度が低いために熱伝導も小さいために、必要な加熱容量は小さく、ロール幅全体を加熱しても実用的な問題とならない。しがしながら、本発明が対象とする、必要な加熱容量が著しく大きな熱間圧延方法ではロール幅の全体を加熱することは、経済的でなく実用的な技術ではない。
【0012】
以上の従来技術の課題に鑑み、本発明の課題は、圧延される鋼板の板幅が種々変わるスケジュールフリー圧延において、圧延ロールの形状制御を安価に適切に実施し、板幅方向の厚み分布が揃った、製品品質の良好な鋼板を安定して製造することができる、生産性が高く経済的な熱間圧延方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を達成するために、本発明の鋼板の熱間圧延方法は、熱間鋼板連続圧延機での圧延中に、圧延ロールの表面を誘導加熱により、圧延ロールのサーマルクラウンを制御しながら鋼板を圧延する熱間圧延方法において、圧延ロールの両端側部に、下記1式を満足する長さLの誘導加熱装置を前記圧延ロールの近傍に配設し、前記圧延機で圧延中の鋼板板幅b1と次回に圧延予定の鋼板板幅b2とを予め比較し、b1<b2の場合、圧延中の鋼板板幅b1の両端部から圧延ロールの両端部側へ各々(b2−bl)/2の区間の圧延ロールの表面を加熱することを特徴とする。
【0014】
L≦(W−w)/2+100 ・・・・・・1式
W:圧延機における圧延ロールの胴長
w:圧延機で圧延する鋼板の最小板幅
また、前記圧延ロールとして外層材がハイス材からなる複合ロールを使用することもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】
はじめに本発明の基本的な考えについて説明する。本発明においてはサーマルクラウンの生ずる基本的な原因である、先行する鋼板の圧延時において通板部分は加熱されるのに対して通板外部分は加熱されないことに起因する問題を、通板外部分を強制的に加熱することによって解消する。その結果、圧延鋼板の形状の改善、即ち、板幅方向の厚み分布が揃った製品品質の良好な鋼板を安定して製造することができる。
【0016】
特に、本発明の加熱方法においては、前記従来技術で開示されているように通板外部分のみを単に加熱するのではなく、加熱を実施する時期を、圧延中の鋼板の板幅と次に圧延予定の鋼板の板幅を比較して圧延予定の板幅が大なる場合のみとするとともに、加熱範囲についても両者の板幅の差の部分を加熱して、加熱コストを抑えて板厚を制御するものである。
【0017】
以下、図を用いて、本発明の内容について詳細に説明する。図1(a)は本発明の誘導加熱方法を実施する圧延装置の概要図、(b)は誘導加熱装置の配置を示す概略図、(c)は加熱装置の部分拡大図であり、1は圧延ロール、2は誘導加熱装置、3は水冷装置、4は圧延鋼板、5は圧延ロール1を圧延時にサポートする補強ロールを各々示している。なお、誘導加熱装置2の構造としては、例えば図1(c)に示す如く、圧延ロール1の軸方向に加熱コイルが複数に分割されるか、もしくは加熱範囲を調節可能とした単一のものとし、必要に応じて2重以上に配設される。したがって、後述する本発明における通板外部における圧延ロール1の両任意個所を適宜加熱することが可能となる。
【0018】
次に、前記の誘導加熱装置2を用いて、本発明を実施する方法について、図2〜図4を用いて説明する。図2は本発明の誘導加熱を実施する圧延ロールの加熱範囲を示す図、図3は本発明において圧延鋼板の幅が大きくなる場合の説明図、図4は本発明において圧延鋼板の幅が小さくなる場含の説明図を各々示す。
【0019】
まづ、本発明の加熱方法を実施する時期は、図3に示すとおり、圧延機における一連の圧延操業において、圧延中の鋼板板幅b1に対して次回に圧延予定の鋼板板幅b2が大きくなる場合に実施する。また、加熱する範囲は、鋼板の板幅b1の両端部から圧延ロールの両端部側へ各々(b2−b1)/2の区間の圧延ロール表面の長さを加熱する。勿論経済的な範囲で、多少長くすることも可能である。
【0020】
また、誘導加熱装置の配設位置は、図2において圧延ロール1のハッチングの部分において、任意の区間を加熱可能となるように設けるとよく、具体的には下記1式を満足する長さLの誘導加熱装置を圧延ロール1の近傍に配設する。
L≦(W−w)/2+100 ・・・・・・1式
W:圧延機における圧延ロールの胴長
w:圧延機で圧延する鋼板の最小板幅
続いて、本発明の作用を前記従来技術と比較して、図5〜図7を用いて説明する。図5〜図7はいづれも、一連の圧延操業において圧延中の鋼板の板幅blに対し次回に圧延予定の鋼板の板幅b2が大きくなる場合について、種々のサーマルクラウン制御を実施した場合を示し、本発明の例として図5(a)、(b)に、前記従来技術で述べた特開平10−192917号公報に開示された従来技術▲1▼として図6(a)、(b)に、更に、前記特開平5−192703号公報で開示された従来技術▲2▼として図7(a)、(b)に、各々示す。各図の(a)は、サーマルクラウンの制御方法を示し、各図の(b)は、サーマルクラウンの制御方法を実施した場合のサーマルクラウンの推移を示している。サーマルクラウンは図3に示すように、先行鋼板の通板部で十分内側の(a)部、通板端部(b)、端部近傍の非通板部(c)および非通板部(d)について示した。なお、図6(a)の(c1)部は圧延予定の鋼板の圧延時に非通板部で加熱していた部分、図6(a)の(c2)部は加熱していなかった部分を示す。
【0021】
図5(a)、図6(a)、図7(a)に示すサーマルクラウンの制御方法は、サーマルクラウンを解消しようとする鋼板の圧延時に、従来技術▲1▼では図6(a)に示すように非通板部を、従来技術▲2▼では図7(a)に示すように通板端部を加熱するのに対し、本願発明では圧延中の鋼板の通板時(パス時と称す)および当該鋼板圧延前の冷却時(アイドル時と称す)に、圧延中の鋼板の通板外部分でかつ圧延予定の鋼板の通板相当部分を加熱するもので、本願発明と従来技術では全くその方法が異なる。
【0022】
その効果として、サーマルクラウンの時間的な推移を示す図5(b)、図6(b)、図7(b)の各図をみると、本発明の図5(b)においては、サーマルクラウンを小さくしようとした圧延予定の鋼板では(a)部,(b)部,(c)部ともに同じサーマルクラウン量となり、良好な形状を得ることができる。
【0023】
一方、図6(b)に示す従来例▲1▼では、圧延予定の鋼板の圧延時に非通板外で加熱していた(c1)部では同じサーマルクラウン量を確保できるが、加熱していなかった(c2)部では著しく異なるサーマルクラウン量となり、目標とした形状は得られない。常に非通板部の広い範囲で加熱した場合には目的を達することも予想されるが、著しく不経済であり実用的ではない。また、図7(b)に示す従来例▲2▼では(c)部のサーマルクラウン量を(a)部および(b)部と同等のサーマルクラウン量を確保することができず目標とした形状は全く期待できない。
【0024】
図8は、圧延ロールの圧延による摩耗とサーマルクラウンの相関を示す図である。実際の熱間鋼板連続圧延の操業において、該圧延用ロールの材質としては従来、高合金グレン鋳鉄ロールが長年使用されている。しかしながらこの材質のロールにおいては、圧延操業により、該ロールの表面は図に示す如く多量の摩耗が発生する。この摩耗量(深さ)は、図示している前記圧延によるサーマルクラウンの量ΔHよりも大きくなる場合があり、したがって、このような場合には本発明のサーマルクラウン制御を実施してもその効果が極端に減少する。したがって熱間鋼板連続圧延機の圧延ロールとして外層材がハイス材からなる複合ロールを使用すれば、前記圧延操業による該ロールの摩耗量は図示しているように極めて少なくなり本発明のサーマルクラウン制御が有効となる。なお、ハイス材とはCr、V、Mo、W、Nb他の合金を含有し、MC、M7C3、およびM6C等の炭化物を晶析出させた材料をいう。
【0025】
【実施例】
実施例として表1に示す化学成分の外層がハイス材料からなり、連続鋳掛け法にて鋳造した直径680mmの複合ロールを用いて、6基の仕上連続圧延機を有するホットストリップミルにおいて最終(6番目)圧延機に組み込み圧延作業に供した。
【0026】
【表1】
圧延鋼板は圧延機出側で2.3mm厚みの鋼板をパス時間60秒、アイドル時間30秒のピッチで900mmの幅を連続して圧延した後、1200mm幅の鋼材の圧延を行いロールに生じるサーマルクラウンを測定した。最終の900mm幅の鋼材を圧延開始した時の通板部と未通板部のサーマルクラウン差は250ミクロンあり、この鋼板を圧延中のパス時間内に生じる更に200ミクロンのサーマルクラウンが追加されて、圧延終了時には最大450ミクロンの差が生じた。
その後のアイドル中のロール冷却により300ミクロンに減少し、1200mm幅の鋼材の圧延を開始した。このため、1200mm幅の鋼材を圧延時には端部の未通板部であった両端部150mm範囲のロールのサーマルクラウンが300ミクロン小さいために、圧延中は両端部の厚みが大きくて、中央部より伸びが少なくなる傾向となり、いわゆる大きな中伸び状態での圧延となり、操業は著しく不安定となり、最終的に鋼板の厚み精度も低下した。
【0027】
そこで、本発明では図1で説明した誘導加熱装置を用いて、同様に圧延機出側で2.3mm厚みの鋼板をパス時間60秒、アイドル時間30秒のピッチで900mmの幅を連続して圧延する際に、1200mm幅鋼材の両端部150mm範囲をパス時間に相当する60秒間加熱した結果、圧延操業で確認された1200mm幅の鋼材を圧延開始した時に生じていた、通板部と未通板部のサーマルクラウン差の300ミクロンを与えることができた。また、加熱条件を調整することにより、実際の圧延において鋼材のパス時に生じる200ミクロンのサーマルクラウンにも一致させることができた。
【0028】
したがって、従来の方法では製品端部の形状を良くすることができず、そのために圧延作業そのものが不安定になっていたのに対して、本発明の方法を用いた場合は鋼板端部の変化が極めて少なく、したがって圧延作業も安定して行われ、板幅方向の厚み分布が揃った製品品質の良好な鋼板を製造することが可能となった。
【0029】
なお、ここでは従来一般に行われているとおり通板外部分も冷却を行ったが、前記のとおりこの部分の冷却を緩和もしくは行わない場合においても、誘導加熱の使用電力を減じることができ、本願発明の作用・効果が得られる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ホットストリップミルの仕上圧延で良好な形状の圧延製品を安定した操業下で生産が可能となり、さらに板幅により圧延順序を厳格に決めることなく自由な圧延順序で圧延が可能な、いわゆるスケジュールフリー圧延が経済的にでき、工業的に大きな価値を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の誘導加熱方法を実施する圧延装置の概要図、(b)は誘導加熱装置の配置を示す概略図、(c)は加熱装置の部分拡大図である。
【図2】本発明の誘導加熱を実施する圧延ロールの加熱範囲を示す図である。
【図3】本発明の圧延鋼板の幅が大きくなる場合の説明図である。
【図4】本発明の圧延鋼板の幅が小さくなる場合の説明図である。
【図5】(a)本発明のサーマルクラウンの制御図、(b)本発明のサーマルクラウンの推移図である。
【図6】(a)従来技術によるサーマルクラウンの制御図、(b)従来技術のサーマルクラウンの推移図である。
【図7】(a)従来技術によるサーマルクラウンの制御図、(b)従来技術のサーマルクラウンの推移図である。
【図8】圧延ロールの摩耗とサーマルクラウンの相関を示す図である。
【図9】従来技術の説明図で、(a)は圧延鋼板幅小l1の時、(b)は圧延鋼板幅大13の時の図である。
【図10】別の従来技術の説明図で、(a)は圧延鋼板幅小l1の時、(b)は圧延鋼板幅大13の時の図である。
【符号の説明】
1.圧延ロール 2.誘導加熱装置 3.水冷装置 4.圧延鋼板
5.補強ロール 6.誘導加熱部
Claims (2)
- 熱間鋼板連続圧延機での圧延中に、圧延ロールの表面を誘導加熱により圧延ロールのサーマルクラウンを制御しながら鋼板を圧延する熱間圧延方法において、
圧延ロールの両端側部に、下記1式を満足する長さLの誘導加熱装置を前記圧延ロールの近傍に配設し、前記圧延機で圧延中の鋼板板幅b1と次回に圧延予定の鋼板板幅b2とを予め比較し、b1<b2の場合、圧延中の鋼板板幅b1の両端部から圧延ロールの両端部側へ各々(b2−bl)/2の区間の圧延ロールの表面を加熱することを特徴とする鋼板の熱間圧延方法。
L≦(W−w)/2+100 ・・・・・・1式
W:圧延機における圧延ロールの胴長
w:圧延機で圧延する鋼板の最小板幅 - 熱間鋼板連続圧延機の圧延ロールとして外層材がハイス材からなる複合ロールを使用することを特徴とする請求項1記戴の鋼板の熱間圧延方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002259204A JP2004098068A (ja) | 2002-09-04 | 2002-09-04 | 鋼板の熱間圧延方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007203317A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-08-16 | Jfe Steel Kk | サーマルクラウン制御装置、圧延機及びその圧延機を用いた金属帯の製造方法 |
KR101009040B1 (ko) | 2008-12-19 | 2011-01-17 | 주식회사 포스코 | 워크롤의 열적 크라운 보상 방법 |
-
2002
- 2002-09-04 JP JP2002259204A patent/JP2004098068A/ja not_active Withdrawn
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