JP2004097019A - 有害鳥獣等の駆除システム - Google Patents
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Abstract
【課題】猪等の有害鳥獣を捕獲するための捕獲器で捕獲した野生動物が有害鳥獣である場合、適正な駆除手段を速やかに選択行使できるようにする。
【解決手段】有害鳥獣を捕獲する捕獲器1の近傍に、該捕獲器1を監視する監視装置10を設置し、該監視装置10と遠隔通信可能な端末装置12とを備え、前記監視装置10による捕獲器1の監視情報を端末装置12で受信することによって、前記捕獲器1で捕獲された鳥獣の種類を確認し、以て当該有害鳥獣に適した駆除手段を選択行使できる有害鳥獣駆除システムを構成した。
【選択図】 図1
【解決手段】有害鳥獣を捕獲する捕獲器1の近傍に、該捕獲器1を監視する監視装置10を設置し、該監視装置10と遠隔通信可能な端末装置12とを備え、前記監視装置10による捕獲器1の監視情報を端末装置12で受信することによって、前記捕獲器1で捕獲された鳥獣の種類を確認し、以て当該有害鳥獣に適した駆除手段を選択行使できる有害鳥獣駆除システムを構成した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有害鳥獣を捕獲するために設置する檻、足括り罠等の捕獲器を遠隔監視可能に構成した有害鳥獣等の駆除システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、山林の伐採や、それに伴う林道の建設等によって餌場を失った猪、鹿、熊、狸等の野性動物や、異常繁殖したカラスや土鳩等の野鳥が人里近くの田畑の農作物を狙って出没し、該田畑に被害を与えたり人に危害を及ぼすこともあって、これらの行動が習慣化した野性動物を有害鳥獣と称している。
そして、上述した猪等の有害鳥獣を捕獲するために様々な檻(箱罠)や足括り罠等の捕獲器が提案されており、檻については、その入り口を塞ぐための落とし戸を正面と背面に設け、前記両落とし戸が落下しないように受け具のラッチボルトで受け止めると共に、該受け具に着設されたノブをワイヤを介して餌台に接続し、檻内に入った動物が餌台に触れワイヤが引っぱられてラッチボルトが解除されると、前記両落とし戸が落下して檻が閉鎖されるように構成したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
登録実用新案第3082984号公報(第8頁、第4図及び第5図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の猪等の有害鳥獣を捕獲するための檻(箱罠)や足括り罠等の捕獲器は、その設置効果を高めるために農作物の被害が発生する田畑近傍で人目に付き難い山中に設けられており、不便な捕獲器の設置場所に出向いての定期的な点検作業が必要になると共に、当該捕獲器の点検作業の際、その周辺に潜む野性動物に襲われて二次的な災害が発生する等の問題を有していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決することを目的として創案したものであって、有害鳥獣を捕獲する捕獲器の近傍に、該捕獲器を監視する監視装置を設置し、該監視装置と遠隔通信可能な端末装置とを備え、前記監視装置による捕獲器の監視情報を端末装置で受信することによって、前記捕獲器で捕獲された鳥獣の種類を確認し、以て当該有害鳥獣に適した駆除手段を選択行使する有害鳥獣等の駆除システムを構成したことを第1の特徴としている。
【0006】
そして、捕獲器で野性動物が捕獲されたことを検出すると監視装置が作動し、該監視装置による捕獲器の監視情報が端末装置に送信されるように構成したことを第2の特徴としている。
【0007】
そして、カメラと、該カメラで撮影した画像データを端末装置に向けて送信すると共に、該端末装置からの指示命令を受信可能な送受信装置を備えた監視装置であることを第3の特徴としている。
【0008】
そして、端末装置からの指示命令に応答して捕獲器を解放できるように構成したことを第4の特徴としている。
【0009】
そして、端末装置が、携帯電話等の携帯端末であることを第5の特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図面に基づいて以下説明する。図1は本発明の実施形態に係る有害鳥獣等の駆除システムの概略構成を示したものであって、有害鳥獣を捕獲するための捕獲器である檻(箱罠)1は、人間への危険性が少なく、且つ野性動物を傷つけることなく生け捕りにできるので広く利用されている。
そして、前記檻1は、矩形の枠体1aに格子状の金網1bを付設した頑丈な構造に形成されていて、檻1の正面には、該檻1の入り口1cを塞ぐための落とし扉2が設けてあり、おとり餌等で導かれた野性動物が檻1内に侵入したことを赤外線センサSが検出すると、前記落とし扉2が落下して当該野性動物が捕獲できるようになっている。
【0011】
即ち、前記落とし扉2は、蓄電池3を電源とする電動巻き上げ装置Mとワイヤ2aを介して連結されており、電動巻き上げ装置Mのワンウェイクラッチ機構を利用して落とし扉2の開閉がなされる。
【0012】
また、前記檻1の後部に設けた支柱4の上部には、自然エネルギー利用装置の一例である太陽電池5、及び充放電制御部6等を備えた太陽光発電装置7を設置し、該太陽光発電装置7の発電電力が前記蓄電池3に蓄えられるように構成してあり、当該駆除システムのコンパクト化が図られている。
【0013】
そして、前記太陽光発電装置7の下方には、蓄電池3を電源として作動する監視用CCDカメラ8と、該CCDカメラ8で撮影した画像データを遠隔送信可能な送受信装置9を備えた監視装置10が、檻1及びその周囲を的確に監視できるような位置に設置してある。
前記監視装置10は、おとり餌等で導かれた野性動物が檻1内に侵入したことを、上述した赤外線センサSが検出すると、それに連動して作動するように構成してあり、それによって適時檻1及びその周囲を監視することができると共に、前記蓄電池3の不要な電力消費を抑えることができる。
【0014】
更に、前記CCDカメラ8で撮影した画像データは、送受信装置9から無線通信回線(インターネット)11を介して檻1から遠く離れた場所にある端末装置12(本実施例では携帯電話等の携帯端末)まで送信され、該端末装置12で受信した画像データから檻1内に捕獲されている野性動物の種類が確認できるので、それによって捕獲された野性動物が有害鳥獣である場合は適正な駆除手段を速やかに選択行使できるように当該駆除システムを構成している。
【0015】
また、図2は上述した駆除システムの制御装置Cの構成を示すブロック図であり、制御装置Cは、装置電源の太陽光発電装置7の充放電制御部6、赤外線センサS、CCDカメラ8、電動巻き上げ装置M、及び電気ショック付与装置を制御するための制御回路21と、該制御回路21を作動させるプログラムや画像データを記憶するメモリ22と、CCDカメラ8で撮影した画像を静止画として取り出して記憶させる画像キャプチャ回路23と、送受信装置9から無線通信回線(インターネット)11を介して端末装置12に画像データを送信すると共に、前記端末装置12からの指示命令を送受信装置9に受信するための通信回路24等を備えている。
【0016】
次に、上述した駆除システムにより狩猟期間外に有害鳥獣を駆除する際の手順を、以下モデル的に図示した図3(A)〜(F)に基づいて説明する。
【0017】
先ず、(A)は、おとり餌等で導かれた野性の猪Wが檻1の入り口1cから侵入しようとしているところである。
【0018】
そして、(B)は、檻1内に侵入した野性の猪Wが赤外線センサSで検出され、それに連動する電動巻き上げ装置Mのワンウェイクラッチが解除されて落とし扉2が落下し、当該猪Wが檻1内に捕獲された状態となっている。
【0019】
また、(C)に示すように、前記赤外線センサSの検出に連動して監視装置10のカメラ8が作動し、該カメラ8で檻1及びその周囲を撮影した画像データは、直ちに送受信装置9から無線通信回線(インターネット)11を介して檻1の設置場所から遠く離れた端末装置(携帯電話)12まで送信される。
【0020】
そして、前記端末装置(携帯電話)12で受信した画像データから檻1内に捕獲さた野性動物の種類を的確に確認することができると共に、檻1周辺に潜む他の野性動物の存在についても把握することができる。
(C)の状態では、檻1内に野性の猪Wが捕獲された状態となっており、直ちに当該猪Wの駆除の可否について、有害鳥獣の駆除頭数を計画管理している所轄市町村役場に問い合わせ、許可が下りれば射殺等の駆除手段を速やかに行使することができる。
尚、前記端末装置12として採用した携帯電話は、持ち運びが容易で所轄市町村役場等に問い合わせや連絡をする際にも使用できて都合がよいが、小型パソコンのように持ち運びが容易な携帯端末であれば特に限定するものではない。
【0021】
また、所轄市町村の猪の駆除頭数が、その年度の計画駆除頭数達した場合は檻1で捕獲した猪Wの駆除は許可されないので、学習能力の高いとされる猪Wが嫌がる電気ショックや、爆音ショック等の更なる処置を施してから当該猪Wを解放するように構成してもよい。
【0022】
即ち、(D)に示すように、前記端末装置(携帯電話)12から無線通信回線(インターネット)11を介して監視装置10の送受信装置9に電気ショック付与の指示命令を送信し、次いで該送受信装置9から駆除システムの制御装置Cの制御回路21にその指示命令が入力されることにより、(E)〜(F)に示す如く電気ショック付与装置Kによって当該猪Wに電気ショックが施されると共に、該電気ショックを施した後に檻1の落とし扉2が開放されるように構成すればよい。
【0023】
また、上述した駆除システムは、端末装置(携帯電話)12と監視装置10の送受信装置9とを双方向遠隔通信可能に構成してあり、前記檻1内に人間が誤って入り落とし扉2が落下して閉じ込められた場合においても、前記CCDカメラ8で撮影した画像データを端末装置(携帯電話)12で受信することにより檻1内に閉じ込められた人間を確認でき、その際速やかに端末装置(携帯電話)12から監視装置10の送受信装置9に檻1の落とし扉2を開放するように指示命令を送信し、次いで前記送受信装置9から駆除システムの制御装置Cの制御回路21にその指示命令が入力されると、該指示命令に応答して檻1の落とし扉2が開放されるように駆除システムを構成しておけばより安全である。
【0024】
また、前記檻1内に熊の幼獣が錯誤捕獲された場合は、その親熊が檻1の周辺に潜んでいる可能性が高いので、前記端末装置(携帯電話)12で受信する監視装置10のカメラ8で撮影した画像データの、特に檻1の周辺状況を入念に確認し、しかる後に当該幼獣を解放するか、或いは駆除するかを所轄市町村役場に問い合わせて適正な駆除手段を速やかに選択行使すればよい。
【0025】
したがって、上述した一連の有害鳥獣等の駆除システムによれば、檻1から遠く離れた場所にある端末装置(携帯電話)12で受信した画像データによって、檻1内に捕獲されている野性動物の種類を的確に確認することができると共に、檻1の周辺に潜む他の野性動物の存在についても把握できるので、捕獲された野性動物が有害鳥獣である場合は適正な駆除手段を速やかに選択行使でき、しかも当該檻1の点検作業の際、その周辺に潜む野性動物に襲われて二次的な災害が発生する等の問題も大幅に減少させることができる。
尚、本発明の実施形態では、有害鳥獣を捕獲する捕獲器として檻(箱罠)1をを用いているが、当該捕獲器が潜り罠、足括り罠等であっても同様に駆除システムを構成することが可能である。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、有害鳥獣を捕獲する捕獲器1の近傍に、該捕獲器1を監視する監視装置10を設置し、該監視装置10と遠隔通信可能な端末装置12とを備え、前記監視装置10による捕獲器1の監視情報を端末装置12で受信することによって、前記捕獲器1で捕獲された鳥獣の種類を確認し、以て当該有害鳥獣に適した駆除手段を選択行使する有害鳥獣等の駆除システムを構成したので、前記捕獲器1に捕獲されている野性動物が有害鳥獣である場合は適正な駆除手段を速やかに選択行使でき、その際捕獲器1の周辺に潜む野性動物に襲われて二次的な災害が発生する等の問題も大幅に減少させることができる。
【0027】
また、捕獲器1で野性動物が捕獲されたことを検出すると監視装置10が作動し、該監視装置10による捕獲器1の監視情報が端末装置12に送信されるように構成してあるので、適時捕獲器1を監視することができる。
【0028】
そして、カメラ8と、該カメラ8で撮影した画像データを端末装置12に向けて送信すると共に、該端末装置12からの指示命令を受信可能な送受信装置9を備えた監視装置10であることから、捕獲器1内に捕獲されている野性動物の種類を的確に確認することができると共に、捕獲器1の周辺に潜む他の野性動物の存在についても把握することができる。
【0029】
また、端末装置12からの指示命令に応答して捕獲器1を解放できるように構成してあるので、該捕獲器1に人間が誤って捕獲された場合も安全である。
【0030】
更に、端末装置12が、携帯電話等の携帯端末であることから、持ち運びが容易で所轄市町村役場等に問い合わせや連絡をする際にも使用できて都合がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】有害鳥獣等の駆除システムの実施形態を示す概略構成図である。
【図2】同上システムの制御装置Cの構成を示すブロック図である。。
【図3】有害鳥獣を駆除する際の手順をモデル的に図示したものである。
【符号の説明】
1 捕獲器(檻)
8 カメラ
9 送受信装置
10 監視装置
12 携帯端末
【発明の属する技術分野】
本発明は、有害鳥獣を捕獲するために設置する檻、足括り罠等の捕獲器を遠隔監視可能に構成した有害鳥獣等の駆除システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、山林の伐採や、それに伴う林道の建設等によって餌場を失った猪、鹿、熊、狸等の野性動物や、異常繁殖したカラスや土鳩等の野鳥が人里近くの田畑の農作物を狙って出没し、該田畑に被害を与えたり人に危害を及ぼすこともあって、これらの行動が習慣化した野性動物を有害鳥獣と称している。
そして、上述した猪等の有害鳥獣を捕獲するために様々な檻(箱罠)や足括り罠等の捕獲器が提案されており、檻については、その入り口を塞ぐための落とし戸を正面と背面に設け、前記両落とし戸が落下しないように受け具のラッチボルトで受け止めると共に、該受け具に着設されたノブをワイヤを介して餌台に接続し、檻内に入った動物が餌台に触れワイヤが引っぱられてラッチボルトが解除されると、前記両落とし戸が落下して檻が閉鎖されるように構成したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
登録実用新案第3082984号公報(第8頁、第4図及び第5図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の猪等の有害鳥獣を捕獲するための檻(箱罠)や足括り罠等の捕獲器は、その設置効果を高めるために農作物の被害が発生する田畑近傍で人目に付き難い山中に設けられており、不便な捕獲器の設置場所に出向いての定期的な点検作業が必要になると共に、当該捕獲器の点検作業の際、その周辺に潜む野性動物に襲われて二次的な災害が発生する等の問題を有していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決することを目的として創案したものであって、有害鳥獣を捕獲する捕獲器の近傍に、該捕獲器を監視する監視装置を設置し、該監視装置と遠隔通信可能な端末装置とを備え、前記監視装置による捕獲器の監視情報を端末装置で受信することによって、前記捕獲器で捕獲された鳥獣の種類を確認し、以て当該有害鳥獣に適した駆除手段を選択行使する有害鳥獣等の駆除システムを構成したことを第1の特徴としている。
【0006】
そして、捕獲器で野性動物が捕獲されたことを検出すると監視装置が作動し、該監視装置による捕獲器の監視情報が端末装置に送信されるように構成したことを第2の特徴としている。
【0007】
そして、カメラと、該カメラで撮影した画像データを端末装置に向けて送信すると共に、該端末装置からの指示命令を受信可能な送受信装置を備えた監視装置であることを第3の特徴としている。
【0008】
そして、端末装置からの指示命令に応答して捕獲器を解放できるように構成したことを第4の特徴としている。
【0009】
そして、端末装置が、携帯電話等の携帯端末であることを第5の特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図面に基づいて以下説明する。図1は本発明の実施形態に係る有害鳥獣等の駆除システムの概略構成を示したものであって、有害鳥獣を捕獲するための捕獲器である檻(箱罠)1は、人間への危険性が少なく、且つ野性動物を傷つけることなく生け捕りにできるので広く利用されている。
そして、前記檻1は、矩形の枠体1aに格子状の金網1bを付設した頑丈な構造に形成されていて、檻1の正面には、該檻1の入り口1cを塞ぐための落とし扉2が設けてあり、おとり餌等で導かれた野性動物が檻1内に侵入したことを赤外線センサSが検出すると、前記落とし扉2が落下して当該野性動物が捕獲できるようになっている。
【0011】
即ち、前記落とし扉2は、蓄電池3を電源とする電動巻き上げ装置Mとワイヤ2aを介して連結されており、電動巻き上げ装置Mのワンウェイクラッチ機構を利用して落とし扉2の開閉がなされる。
【0012】
また、前記檻1の後部に設けた支柱4の上部には、自然エネルギー利用装置の一例である太陽電池5、及び充放電制御部6等を備えた太陽光発電装置7を設置し、該太陽光発電装置7の発電電力が前記蓄電池3に蓄えられるように構成してあり、当該駆除システムのコンパクト化が図られている。
【0013】
そして、前記太陽光発電装置7の下方には、蓄電池3を電源として作動する監視用CCDカメラ8と、該CCDカメラ8で撮影した画像データを遠隔送信可能な送受信装置9を備えた監視装置10が、檻1及びその周囲を的確に監視できるような位置に設置してある。
前記監視装置10は、おとり餌等で導かれた野性動物が檻1内に侵入したことを、上述した赤外線センサSが検出すると、それに連動して作動するように構成してあり、それによって適時檻1及びその周囲を監視することができると共に、前記蓄電池3の不要な電力消費を抑えることができる。
【0014】
更に、前記CCDカメラ8で撮影した画像データは、送受信装置9から無線通信回線(インターネット)11を介して檻1から遠く離れた場所にある端末装置12(本実施例では携帯電話等の携帯端末)まで送信され、該端末装置12で受信した画像データから檻1内に捕獲されている野性動物の種類が確認できるので、それによって捕獲された野性動物が有害鳥獣である場合は適正な駆除手段を速やかに選択行使できるように当該駆除システムを構成している。
【0015】
また、図2は上述した駆除システムの制御装置Cの構成を示すブロック図であり、制御装置Cは、装置電源の太陽光発電装置7の充放電制御部6、赤外線センサS、CCDカメラ8、電動巻き上げ装置M、及び電気ショック付与装置を制御するための制御回路21と、該制御回路21を作動させるプログラムや画像データを記憶するメモリ22と、CCDカメラ8で撮影した画像を静止画として取り出して記憶させる画像キャプチャ回路23と、送受信装置9から無線通信回線(インターネット)11を介して端末装置12に画像データを送信すると共に、前記端末装置12からの指示命令を送受信装置9に受信するための通信回路24等を備えている。
【0016】
次に、上述した駆除システムにより狩猟期間外に有害鳥獣を駆除する際の手順を、以下モデル的に図示した図3(A)〜(F)に基づいて説明する。
【0017】
先ず、(A)は、おとり餌等で導かれた野性の猪Wが檻1の入り口1cから侵入しようとしているところである。
【0018】
そして、(B)は、檻1内に侵入した野性の猪Wが赤外線センサSで検出され、それに連動する電動巻き上げ装置Mのワンウェイクラッチが解除されて落とし扉2が落下し、当該猪Wが檻1内に捕獲された状態となっている。
【0019】
また、(C)に示すように、前記赤外線センサSの検出に連動して監視装置10のカメラ8が作動し、該カメラ8で檻1及びその周囲を撮影した画像データは、直ちに送受信装置9から無線通信回線(インターネット)11を介して檻1の設置場所から遠く離れた端末装置(携帯電話)12まで送信される。
【0020】
そして、前記端末装置(携帯電話)12で受信した画像データから檻1内に捕獲さた野性動物の種類を的確に確認することができると共に、檻1周辺に潜む他の野性動物の存在についても把握することができる。
(C)の状態では、檻1内に野性の猪Wが捕獲された状態となっており、直ちに当該猪Wの駆除の可否について、有害鳥獣の駆除頭数を計画管理している所轄市町村役場に問い合わせ、許可が下りれば射殺等の駆除手段を速やかに行使することができる。
尚、前記端末装置12として採用した携帯電話は、持ち運びが容易で所轄市町村役場等に問い合わせや連絡をする際にも使用できて都合がよいが、小型パソコンのように持ち運びが容易な携帯端末であれば特に限定するものではない。
【0021】
また、所轄市町村の猪の駆除頭数が、その年度の計画駆除頭数達した場合は檻1で捕獲した猪Wの駆除は許可されないので、学習能力の高いとされる猪Wが嫌がる電気ショックや、爆音ショック等の更なる処置を施してから当該猪Wを解放するように構成してもよい。
【0022】
即ち、(D)に示すように、前記端末装置(携帯電話)12から無線通信回線(インターネット)11を介して監視装置10の送受信装置9に電気ショック付与の指示命令を送信し、次いで該送受信装置9から駆除システムの制御装置Cの制御回路21にその指示命令が入力されることにより、(E)〜(F)に示す如く電気ショック付与装置Kによって当該猪Wに電気ショックが施されると共に、該電気ショックを施した後に檻1の落とし扉2が開放されるように構成すればよい。
【0023】
また、上述した駆除システムは、端末装置(携帯電話)12と監視装置10の送受信装置9とを双方向遠隔通信可能に構成してあり、前記檻1内に人間が誤って入り落とし扉2が落下して閉じ込められた場合においても、前記CCDカメラ8で撮影した画像データを端末装置(携帯電話)12で受信することにより檻1内に閉じ込められた人間を確認でき、その際速やかに端末装置(携帯電話)12から監視装置10の送受信装置9に檻1の落とし扉2を開放するように指示命令を送信し、次いで前記送受信装置9から駆除システムの制御装置Cの制御回路21にその指示命令が入力されると、該指示命令に応答して檻1の落とし扉2が開放されるように駆除システムを構成しておけばより安全である。
【0024】
また、前記檻1内に熊の幼獣が錯誤捕獲された場合は、その親熊が檻1の周辺に潜んでいる可能性が高いので、前記端末装置(携帯電話)12で受信する監視装置10のカメラ8で撮影した画像データの、特に檻1の周辺状況を入念に確認し、しかる後に当該幼獣を解放するか、或いは駆除するかを所轄市町村役場に問い合わせて適正な駆除手段を速やかに選択行使すればよい。
【0025】
したがって、上述した一連の有害鳥獣等の駆除システムによれば、檻1から遠く離れた場所にある端末装置(携帯電話)12で受信した画像データによって、檻1内に捕獲されている野性動物の種類を的確に確認することができると共に、檻1の周辺に潜む他の野性動物の存在についても把握できるので、捕獲された野性動物が有害鳥獣である場合は適正な駆除手段を速やかに選択行使でき、しかも当該檻1の点検作業の際、その周辺に潜む野性動物に襲われて二次的な災害が発生する等の問題も大幅に減少させることができる。
尚、本発明の実施形態では、有害鳥獣を捕獲する捕獲器として檻(箱罠)1をを用いているが、当該捕獲器が潜り罠、足括り罠等であっても同様に駆除システムを構成することが可能である。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、有害鳥獣を捕獲する捕獲器1の近傍に、該捕獲器1を監視する監視装置10を設置し、該監視装置10と遠隔通信可能な端末装置12とを備え、前記監視装置10による捕獲器1の監視情報を端末装置12で受信することによって、前記捕獲器1で捕獲された鳥獣の種類を確認し、以て当該有害鳥獣に適した駆除手段を選択行使する有害鳥獣等の駆除システムを構成したので、前記捕獲器1に捕獲されている野性動物が有害鳥獣である場合は適正な駆除手段を速やかに選択行使でき、その際捕獲器1の周辺に潜む野性動物に襲われて二次的な災害が発生する等の問題も大幅に減少させることができる。
【0027】
また、捕獲器1で野性動物が捕獲されたことを検出すると監視装置10が作動し、該監視装置10による捕獲器1の監視情報が端末装置12に送信されるように構成してあるので、適時捕獲器1を監視することができる。
【0028】
そして、カメラ8と、該カメラ8で撮影した画像データを端末装置12に向けて送信すると共に、該端末装置12からの指示命令を受信可能な送受信装置9を備えた監視装置10であることから、捕獲器1内に捕獲されている野性動物の種類を的確に確認することができると共に、捕獲器1の周辺に潜む他の野性動物の存在についても把握することができる。
【0029】
また、端末装置12からの指示命令に応答して捕獲器1を解放できるように構成してあるので、該捕獲器1に人間が誤って捕獲された場合も安全である。
【0030】
更に、端末装置12が、携帯電話等の携帯端末であることから、持ち運びが容易で所轄市町村役場等に問い合わせや連絡をする際にも使用できて都合がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】有害鳥獣等の駆除システムの実施形態を示す概略構成図である。
【図2】同上システムの制御装置Cの構成を示すブロック図である。。
【図3】有害鳥獣を駆除する際の手順をモデル的に図示したものである。
【符号の説明】
1 捕獲器(檻)
8 カメラ
9 送受信装置
10 監視装置
12 携帯端末
Claims (5)
- 有害鳥獣を捕獲する捕獲器(1)の近傍に、該捕獲器(1)を監視する監視装置(10)を設置し、該監視装置(10)と遠隔通信可能な端末装置(12)とを備え、前記監視装置(10)による捕獲器(1)の監視情報を端末装置(12)で受信することによって、前記捕獲器(1)で捕獲された鳥獣の種類を確認し、以て当該有害鳥獣に適した駆除手段を選択行使する構成としたことを特徴とする有害鳥獣等の駆除システム。
- 捕獲器(1)で野性動物が捕獲されたことを検出すると監視装置(10)が作動し、該監視装置(10)による捕獲器(1)の監視情報が端末装置(12)に送信されるように構成したことを特徴とする請求項1記載の有害鳥獣等の駆除システム。
- カメラ(8)と、該カメラ(8)で撮影した画像データを端末装置(12)に向けて送信すると共に、該端末装置(12)からの指示命令を受信可能な送受信装置(9)を備えた監視装置(10)であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の有害鳥獣等の駆除システム。
- 端末装置(12)からの指示命令に応答して捕獲器(1)を解放できるように構成したことを特徴とする請求項3記載の有害鳥獣等の駆除システム。
- 端末装置(12)が、携帯電話等の携帯端末であることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか一項記載の有害鳥獣等の駆除システム。
Priority Applications (1)
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