JP2004096879A - 移動体搭載のケーブル巻取繰出装置 - Google Patents

移動体搭載のケーブル巻取繰出装置 Download PDF

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Toku Mizoguchi
溝口 十九
Toru Kashioka
柏岡 亨
Makoto Fukui
福井 良
Yasukatsu Kamihiro
上廣 泰克
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Abstract

【課題】移動体を左右へ操舵した場合にも、ケーブルの巻取り・繰出しの速度を、正確に制御できる移動体搭載のケーブル巻取繰出装置を提供する。
【解決手段】移動体1上に搭載したケーブル巻取繰出装置であって、このケーブル巻取繰出装置が、ケーブルCを巻設するケーブルドラム5と、このケーブルドラム5に巻設されたケーブルCの繰出し巻取りを行うための駆動モータ付きのピンチローラ6と、このピンチローラ6から繰出されたケーブルCの前後及び左右の位置を検出してこのピンチローラ6の回転数の補正又は制御を行う制御手段とを、具備する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体搭載のケーブル巻取繰出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の移動体(車両)として、例えば、有線遠隔操縦車両が知られており、産業廃棄物処理場、放射線区域、有毒ガス区域等で使用されている。
【0003】
ところで、移動体(車両)の前進・後退及び走行速度に対応して、ケーブル巻取繰出装置のケーブルドラムを速度制御して、自動的にケーブルを繰出したり巻取っていた。
しかしながら、ケーブルドラムではケーブル巻設径が刻々変動し、車両走行速度と同調させることは困難である。
【0004】
そこで、従来、図17に示すように、比較的重量のある金属棒を門型に折曲げた検知棒141 を使用し、その基端142, 142を左右水平軸心廻りに回転自在に枢着し、ケーブルドラム143 から繰出されたケーブルCの張力をリミットスイッチ144,145等で検出して、ケーブルドラム143 の回転数を増減制御していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図17に示したような従来の簡易的な検知棒141 では、ケーブルCの張力を上下方向146 のみで検出するだけで、移動体(車両)が左右に操舵した場合───曲進前進、曲進後退等───では、精度良く移動体(車両)走行速度と、ケーブルドラム143 の繰出し又は巻取速度とを、同調させることは、難しい。
【0006】
また、ケーブルCが、細く軽い場合や、床面が滑り易くケーブルCとの摩擦係数が小さい場合、移動体が曲がりつつ前進すると、繰出されたケーブルが、移動体の旋回方向内側へ引き寄せられてしまって、その後、移動体が後退する際に、ケーブルCを巻取りできず、移動体が遠隔操作でスタート位置へ戻れなくなるという問題がある。
【0007】
本発明は、従来のこのような問題を解決して、移動体の前進・後退・曲がり等に合わせて、自動的に、かつ、高精度に、ケーブルを繰出したり巻取ったりすることを、可能としたケーブル巻取繰出装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は、ケーブルを巻設するケーブルドラムを有し移動体に搭載されたケーブル巻取繰出装置に於て、上記ケーブルドラムに巻設されたケーブルの巻取り繰出しを行うための引取送出手段と、該引取送出手段によるケーブルの巻取り及び繰出しの速度を制御する速度制御手段とを、具備する。
【0009】
また、速度制御手段が、少なくとも、車速と、ハンドル角と、前・後進の入力値から、ケーブル送出・引取速度を演算する演算部を有する。若しくは、上記引取送出手段から繰出され及び巻取られるケーブルの左右前後の位置を検出する検出手段を設け、上記速度制御手段が、該検出手段からの出力信号により、ケーブル送出・引取速度を演算するように構成されている。又は、上記引取送出手段から繰出され及び巻取られるケーブルの左右前後の位置を検出する検出手段を設け、上記速度制御手段が、少なくとも、車速と、ハンドル角と、前・後進の入力値、及び、上記検出手段からの出力信号に基づき、ケーブル送出・引取速度を演算する演算部を有する。
【0010】
また、上記検出手段が、引取送出手段から繰出されたケーブルに接触して全体が前後に揺動自在でありかつ下半部が左右に揺動自在なスウィングアームと、該スウィングアームの上記前後と左右の揺動角度を夫々検出する角度計と、から成る。若しくは、上記検出手段が、左右方向リニアガイド機構と前後方向リニアガイド機構により、左右前後に移動自在なケーブル挿通部を有する2次元移動部材と、該2次元移動部材の左右位置・前後位置を検知する検知器と、から成る。又は、上記検出手段が、ケーブルを前後・左右から包囲状に配設した光照射部と受光部から成る。
【0011】
また、引取送出手段が、駆動モータに連動連結された駆動ローラと、ケーブルを挟んで該駆動ローラ側へ弾発機構にて押圧される押えローラとを、有する。若しくは、引取送出手段が、ケーブルを両側から挾圧しつつ送りを与える一対の無限軌道体から成る。
そして、ケーブルドラムが左右にトラバースするのが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施の形態に基づき本発明を詳説する。
【0013】
図1に示した側面図に於て、1は複数の車輪2,3…を有する移動体であり、この移動体1は、図1では、右側が前方であり、左側が後方であるが、この移動体1の後方側上部には、本発明に係るケーブル巻取繰出装置4が搭載されている。
なお、前方側の車輪2,2は駆動輪とし、後方側の車輪3は操舵輪である。
【0014】
図2の側面図と、図3の平面図と、図4の正面図、及び、図1に於て、本発明のケーブル巻取繰出装置4は、ケーブルCを巻設するケーブルドラム5を有し、このケーブルドラム5に巻設されたケーブルCの巻取り繰出しを行うための引取送出手段47と、この引取送出手段47によるケーブルCの巻取り及び繰出し速度を制御する速度制御手段48とを、備えている。
そして、上記引取送出手段47は、ピンチローラ6を例示し、駆動モータM 付きの駆動ローラ8と、ケーブルCを挟んで駆動ローラ8側へ弾発機構9にて弾発的に押圧する押えローラ10とを、有している。
【0015】
図5,図6,図7は、夫々、ピンチローラ6とその近傍要部の正面図、断面正面図、側面図であり、これ等の図5,図6,図7から、ピンチローラ6は、駆動モータM に連動連結された駆動ローラ8と、ケーブルCを挟んで駆動ローラ8側へ弾発機構9にて押圧される(空転自在な)押えローラ10と、を有することが、具体的に示されている。
【0016】
また、押えローラ10には、その回転数を検出してケーブル送出量を測定する(計尺用の)アブソコーダ11を付設する。このアブソコーダ11は、押えローラ10の回転数を検出するが、この押えローラ回転数と、駆動ローラ8の回転数───つまりモータM の回転数───とを、比較して、ケーブルCが正常に送り出されているか否か(つまりケーブル滑りが発生していないかどうか)を、確認できる。
【0017】
具体的には、基板12上に、左右一対の支脚部13, 13を立設し、天板14にてこの一対の支脚部13, 13の上端を橋絡する。各支脚部13には、天板14を固着した状態で上下方向に細長い取付窓部15が形成され、この取付窓部15の下端に、駆動ローラ8の軸8aを枢支する軸受ブロック16が固着され、他方、取付窓部15の中間高さには、押えローラ10の軸10aを枢着する軸受ブロック17が上下動可能に保持され、しかも、天板14のネジ孔に螺進退自在にボルト18が挿通されて該ボルト18の下端に押下プレート19が連結されて、この押下プレート19と上方の軸受ブロック17との間に圧縮コイルバネ等の弾発機構9が介装されている。
【0018】
ボルト18の下端は、その軸心廻りに回転自在として、押下プレート19の孔部に、挿入保持されており、この押下プレート19は、取付窓部15, 15に沿って上下に案内されつつ移動し、弾発機構9を介して、上方の軸受ブロック17及び押えローラ10を、下方へ押圧し、押えローラ10と駆動ローラ8の間に、ケーブルCを弾発的に挾圧する。
【0019】
なお、押えローラ10と駆動ローラ8の外周面にはV字形凹周溝を形成し、かつ、その凹周溝を形成する部位を、弾性部材(ゴムや軟質プラスチック)とする。(なお、半円形凹周溝としたり、あるいは、凹周溝の無いフラットな円筒面としてもよい。)
アブソコーダ11は、そのケーシングを取付具20を介して(上方の)軸受ブロック17に固着し、かつ、回転軸を軸10aに、連動連結して、取付けられる。
【0020】
なお、図2〜図7に示すように、ピンチローラ6の前方───ケーブルドラム5側───に前ガイドローラ群21が配設され、また、ピンチローラ6の後方に後ガイドローラ群22が配設されている。この両ガイドローラ群21, 22の各々は、水平左右軸心廻りに回転自在な水平ローラと、この水平ローラよりも上端が上方に位置する(鉛直軸心廻りに回転自在な)一対の縦ローラと、から成る。後ガイドローラ群22は実線と2点鎖線にて示すように、前後位置調整可能として、取付部材23に設けられている。
【0021】
次に、ケーブルドラム5について説明すると、図2と図3に示すように、左右方向の2本のレール部材24, 24に沿って左右方向Aにトラバースする。具体的には、移動台25上にケーブルドラム5を水平軸心B廻りに回転自在に枢支し、移動台25上のモータM にて正逆回転させる。このモータM は常時巻取方向へ定トルクをかけるもので、詳しくは、後述する。そして、移動台25の下面にはリニアベアリング部が付設され上記レール部材24, 24と共にリニアガイドを構成し、移動台25が左右方向Aへ往復動自在に、基板26上に搭載されている。
【0022】
27はスクリューシャフト・ナット機構であり、基板26上のトラバース用駆動モータM の回転を、無端チェーンやベルト等を介して伝達し、左右方向Aに、ケーブルドラム5を搭載した移動台25をトラバース(左右往復動)させる。前述のピンチローラ6の運転(回転)時に、ケーブルドラム5の回転速度に合わせて左右方向Aにトラバースする。図3に於て、左右の各リミットスイッチ28, 28がONすると、移動方向が逆転する。
【0023】
ところで、上記引取送出手段47から繰出され及び巻取られるケーブルCの左右前後の位置を検出する検出手段49を、移動体1に、設ける。上記速度制御手段48は、基本的には、車速と、ハンドル角と、前・後進の入力値等による演算部(演算指令部)から成るが、さらに、補正用制御手段7を、付加している。
【0024】
まず、ピンチローラ6から繰出されたケーブルCの(その直後の位置に於ける)前後及び左右の位置を上記検出手段49で検出して、ピンチローラ6の駆動モータM の回転数を増減するための補正用制御手段7について、説明する。
【0025】
図8〜図10、及び、図1〜図4に示すように、検出手段49は、ピンチローラ6から繰出されたケーブルCに接触して全体が前後に揺動自在であり、かつ、下半部が左右に揺動自在なスウィングアーム29を有し、かつ、このスウィングアーム29の前後揺動角度・左右揺動角度を夫々検出する第1・第2角度計31, 32を、有する。
【0026】
具体的には、ピンチローラ6を保持した前記基板12を支持する支持枠30の後面に、取付部材33を固着し、この取付部材33の後端に、軸受ボス部34を付設して、この軸受ボス34によって、左右水平方向の支軸35をその軸心L 廻りに揺動自在に、枢支する。
【0027】
スウィングアーム29はこの支軸35に取付けられた上半アーム29aと、この上半アーム29aの下部に、前後方向の支軸36にてその軸心L 廻りに揺動自在に枢結された下半アーム29bと、を有する。
【0028】
言い換えると、下半アーム29bは、上半アーム29aに対して、矢印Dの如く、下端が左右に揺動可能であるが、この下半アーム29bは上半アーム29aと共に前後方向へ一体状に、矢印Eの如く揺動する。
【0029】
上半アーム29aの上端近傍は2股に分岐した2股部37を有すると共に、この2股部37の上端には、バランスウェイト38…が、ボルト39にて、増減自在かつ後方水平方向に突出状に、付設されている。
【0030】
また、ケーブルCを摺接案内する上下ガイド孔40, 41を夫々有する上下ガイド片42, 43が、スウィングアーム29の上端近傍、下端に、夫々付設されている。即ち、上半アーム29aの2股部37の下部近傍に、上ガイド片42が後方突出状に固着され、他方、下半アーム29bの下端に、下ガイド片43が後方突出状に固着されている。
【0031】
図8から明らかな如く、支軸35は、スウィングアーム29の前方に偏在するので、スウィングアーム29が自由状態で略鉛直状を保ち、軽快にかつスムースに矢印Eのように前後方向にスウィング(揺動)しやすくするため、バランスウェイト38の重心が後方へ偏在するように、後方突出状に、付設されている。なお、図8と図9に於て、1点鎖線はケーブルC(の中心線)を示しており、上ガイド孔40と下ガイド孔41を、挿通して、下方へ繰出される。
【0032】
ところで、図2と図3及び図14に於て、44は、移動体の前進・後退、車速、ハンドル角等の入力信号I を基準として、ケーブルCの(送出又は巻取の)方向、ケーブルCの送出速度又は引取(巻取)速度を、演算して、ピンチローラ6の駆動モータM へ指令信号I を送信する基本演算部である。つまり、移動体(車両)の走行状況に合わせて、基本的には、この基本演算部44からの指令で、自動的にケーブルCの送出と引取りを行う。
【0033】
しかも、本発明の前記速度制御手段48は、前記検出手段49から、具体的には、第1・第2角度計31, 32から、スウィングアーム前後揺動角度・左右揺動角度の検出信号(出力信号)I を受けて、補正値を演算して、上記基本演算部44へ補正指令信号I を送る補正演算部45を、具備する。(補正用制御手段7を有する。)
【0034】
なお、この補正値を演算する補正演算部45と基本演算部44とは、図2と図3と図14のブロック図では、区別して描いたが、現実には、一体状に電子回路を構成するも、自由である。
あるいは、図15に示す如く、演算部45に、検出手段49(角度計31, 32)からの前記検出信号I を受けて、ケーブルCの前後位置と左右位置とを検出し、直接に、この演算部45からピンチローラ6の駆動モータM へ、指令信号I を送ることも、可能である。(このときには、図14にて述べた基本演算部44を省略可能である。)
言い換えると、速度制御手段48は、検出手段49からの出力信号(検出信号)I により、ケーブル送出・引取速度を演算して、(直接的に)駆動モータM ───引出送出手段47───を制御するように、構成されている。
【0035】
このように、ピンチローラ6から繰出されたケーブルCに(上下の)先端(近傍)が接触して、前後・左右に揺動するスウィングアーム29と、その前後・左右の揺動角度を夫々検出する角度計31, 32と、この角度計31, 32からの角度検出信号によってピンチローラ6の回転数───引出送出手段47のケーブル送出速度───の補正値又は回転数を演算する演算部45, 45aを、備えている。
【0036】
図11に模式的に示した説明図(平面図)に於て、右側が前方であり、前輪2輪、後輪1輪(操舵輪)として、ケーブル送出速度は、次式(1) で示される。
【0037】
【数1】
Figure 2004096879
【0038】
但し、V:車速、θ:ハンドル角、d:ホイールベース、x:ケーブル送出位置、Vc :ケーブル送出速度、θ :スウィングアームの前後角(第1角度計31による計測値)、θ :スウィングアームの左右角(第2角度計32による計測値)、K ,K :定数,但しK >K 。
【0039】
本発明では、スウィングアーム29と角度計31, 32等によって、上記θ とθ の値を計測して、上記式(1) により、ケーブル送出速度Vc を演算できる。
上記式(1) を演算式として、前述の演算部45,45a及び/又は基本演算部44へ予め入力しておけばよい。
【0040】
なお、図16はさらに別の実施の形態を示すブロック図であって、速度制御手段48が、車速と、ハンドル角と、前・後進を示す入力値I を、基本演算部44へ入力し、上記式(1) の右辺の第1項のみにて演算して、駆動モータM (引出送出手段47の駆動部)を、制御する。
【0041】
次に、ケーブルドラム5の作動等について説明すると、上述のように、ケーブルCの送出・巻取はピンチローラ6にて行い、その送出・巻取の各速度もピンチローラ6で決定され、ケーブルドラム5は、このピンチローラの動作に関係なく、常時巻取方向へ定トルクTd をかけている。つまり、Td =(一定)とする。
【0042】
これによって、ピンチローラ6とケーブルドラム5の間で、ケーブルCを弛ませないようにできる。
あるいは、Td =K Vc +To としても良い。ここで、Td:ドラム巻取トルク、K :定数、Vc :ケーブル送出速度、To :基準トルク、とする。
【0043】
いずれにせよ、ドラム巻取トルクTd は、ピンチローラ6の引取力よりも小さく設定する。これによって、ケーブル送出時、ケーブルドラム5は、ピンチローラ6に引張られる形で、送出方向に回転する。逆に、ケーブル巻取時、ケーブルドラム5は、ピンチローラ6が巻き取った分だけ、ケーブルCを順次巻取方向に回転する。
【0044】
次に、図1〜図10と図14で図示した本発明に係るケーブル巻取繰出装置4を搭載した移動体1の自動運転で前進する場合を説明すると、ピンチローラ6は、車速とハンドル角を基準とし、基本演算部44にて基本演算し、かつ、スウィングアーム29の第1・第2角度計31, 32による検出角度(振れ角の検出信号I )によって、補正演算部45で補正を行いながら、回転してケーブルCを送出す。このとき、ケーブルドラム5は、ピンチローラ6の引取力よりも小さい定トルクTd を巻取方向に常時かけて、ケーブルCを弛まないようにする。このように、ピンチローラ6に引張られる形で、ケーブルドラム5はケーブル送出方向へ回転する。
【0045】
このとき、ケーブルドラム5の回転速度に合わせて、左右交互にケーブルドラム5はレール部材24, 24に沿ってトラバース(移動)する。左右のリミットスイッチ28がONすると、モータM が逆転して、反対方向へ移動する。
このようにして、ケーブル巻取繰出装置4は自動送出運転を行う。
【0046】
次に、移動体1を自動運転で後進させる場合を説明すると、ピンチローラ6は、車速とハンドル角を基準とし、基本演算部44にて基本演算し、かつ、スウィングアーム29の振れ角(検出信号I )によって、補正演算部45で補正をかけながら、ケーブルCを巻取る。このとき、ケーブルドラム5は、ピンチローラ6の引取力よりも小さい定トルクTd を巻取方向にかけて、ピンチローラ6との間でケーブルCを弛ませない。このようにして、ピンチローラ6にて引き戻されるケーブルCをケーブルドラム5にて巻取る。なお、トラバースは同様に作動する。
このようにして、ケーブル巻取繰出装置4は、自動巻取運転を行う。
【0047】
このように、ケーブルドラム付移動体1は、3個乃至4個等の複数の車輪2,3…を備え、ケーブルドラム5が能動的に巻取・繰出を行うのではなく、ピンチローラ6が主として巻取り・繰出を行って、ケーブルドラム5がそれに追随する。
【0048】
スウィングアーム29は、ピンチローラ6から繰出されたケーブルCの前後及び左右の位置、及び、緊張状態と弛緩状態を、判別(検出)する。このスウィングアーム29は、通常、中立姿勢を保ち、図2と図9と図8のように、鉛直状を保持する。
【0049】
このような構成にて、ケーブルCのテンション(張力)を略零に近い状態で床面へ接触させ得るので、車両の軌道に沿ったケーブル布設が可能となる。
また、ケーブルCが光ファイバ等の軽いものであっても、また、床面状態に関係なく、車両の軌道に沿った布設が可能となるが、仮に、ケーブルCが車両旋回方向内側へ引き寄せられたとしても、スウィングアーム29の下半アーム29b等によってそれを検出して、巻取・繰出速度を正確に、コントロールできる利点がある。
【0050】
なお、上述の実施の形態に於て、引出送出手段47は、ピンチローラ6を主として説明したが、本発明は、これ以外に、種々の機構・構造のものを使用可能である。例えば、ケーブルCを(上下の)両側から挾圧しつつ送りを与える一対の無限軌道体───キャタピラ───から構成しても良い(図示省略)。ケーブルCを、柔らかく、小さな面圧で挾圧することが可能で、傷付き易い(光ファイバ等の)ケーブルCに好適である。
【0051】
次に、図12の平面図に於て、検出手段49の他の実施の形態を示す。即ち、図12では、ケーブルCを上下方向に挿通させるケーブル挿通部(窓部)50を有する2次元移動部材51と、この移動部材51を、左右方向Xと前後方向Yにガイドする左右方向リニアガイド機構52と前後方向リニアガイド機構53と、この移動部材51の左右位置・前後位置を各々検知する検出器54, 55と、を検出手段49が、具備する。
【0052】
2次元移動部材51は例えば正方形枠型として、4辺各々にガイドローラ56…を空転自在に枢着して、ケーブル挿通部50を上下方向に移動するケーブルCとの接触抵抗を軽減する。なお、これ以外に滑り易いプラスチック部材等を挿通部50の内面に付設するも、好ましい。
【0053】
そして、57は前後方向Yに移動自在な枠体であり、上記左右リニアガイド機構52の一部を構成するレール部材52a,52aがこの枠体57に固着されていて、移動部材51の裏面の滑り部材(図示省略)がこのレール部材52a,52aに沿って左右方向へ案内される。58は、ベース部材であり、例えば、正方形枠型として、(図2に示した)移動体1の支持枠30に、後方へ突出状に固着される。このベース部材58の対辺には、前後方向レール部材53a,53aが固着され、枠体57の裏面に付設された滑り部材(図示省略)がこのレール部材53a,53aに沿って、前後方向Yへ案内される。前記前後リニアガイド機構53は、例えば、このようなレール部材53a,53aと上記滑り部材とから、成る。
【0054】
検出器54, 55としては、例えば、レール部材52a,53aに接触して回転するローラと、このローラの回転の数をカウントするエンコーダから構成したり、あるいは、レール部材52a,53aに付設した多数の小スリットやバーコードを、光学的に検出する構成とする等の各種方式を採用できる。
【0055】
次に、図13に示した別の検出手段49では、ケーブルCを前後・左右から包囲状に配設した光照射部59と受光部60から、成る。例えば、図13では、光照射部59, 59から面(膜)状に、左方向及び前方向Yに光を照射し、対辺側の受光部60, 60にて、受光し、ケーブルCにて遮断された影を検知して、前後方向Yの位置、及び、左右方向Xの位置を、検出する。
なお、検出手段49としては、これ以外にも設計変更自由であり、各種の機械的検出方式や、CCDカメラを用いる方式や、また、距離センサーを用いた光学的や超音波検出方式も、採用可能である。
【0056】
上述した本発明の装置を搭載した移動体を、放射線環境下や有毒ガス等の悪環境下でも、使用可能である。特に、操縦基地の操縦装置により、ケーブルCを介して、遠隔操作される車両に好適な発明である。
なお、ケーブルCは、自走のための動力ケーブルであっても、あるいは、測定や観察や検査用の通信ケーブルであっても、若しくは、両者を兼ねたものであっも、適用自由である。
【0057】
【発明の効果】
本発明は次のような著大な効果を奏する。
(請求項1によれば、)移動体1の走行状況に合わせて、高精度にケーブルCを送出したり巻取ることが可能となる。直進で増減速したり、前後進したときは勿論のこと、左右に操舵した場合にも、移動体から緊張し過ぎず、かつ、緩み過ぎずに、適正な状態に、ケーブルCを送出したり巻取ることが、できる。
(請求項2又は3によれば、)一層確実に、適正な状態でケーブルCを送出したり巻取りできる。
(請求項4によれば、)ケーブルCが細く軽い場合や、床面が滑り易い場合等に、曲がりつつ前進した移動体の旋回方向内側へケーブルCが引き寄せられた状況下で、移動体が後進しつつ正確にケーブルCを巻取り可能となる。
【0058】
(請求項5,6又は7によれば、)比較的コンパクトかつ簡易な構造とでき、かつ、ケーブルCの左右方向への位置ずれを、正確に検出できて、正確なケーブルCの送出・巻取りの速度制御を実現する。
(請求項8によれば、)ケーブルCを滑りなく高精度に引取ったり、送出したりできる。
(請求項9によれば、)ケーブルCを傷付けずに小さな面圧で挾圧しつつ、確実に、引取りと送出しができる。
(請求項10によれば、)ケーブルドラム5に整然とケーブルCが巻設されることは勿論のこと、ピンチローラ6によるケーブル送出・巻取速度制御を、さらに、正確なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す側面図である。
【図2】要部の側面図及び構成説明図である。
【図3】要部の平面図及び構成説明図である。
【図4】要部の正面図である。
【図5】要部正面図である。
【図6】要部一部断面正面図である。
【図7】要部側面図である。
【図8】要部側面図である。
【図9】要部正面図である。
【図10】要部平面図である。
【図11】作用説明用平面図である。
【図12】他の実施の形態を示す平面図である。
【図13】別の実施の形態を示す平面図である。
【図14】制御系を示すブロック図である。
【図15】制御系の他の実施の形態を示すブロック図である。
【図16】制御系の別の実施の形態を示すブロック図である。
【図17】従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 移動体
4 ケーブル巻取繰出装置
5 ケーブルドラム
6 ピンチローラ
8 駆動ローラ
9 弾発機構
10 押えローラ
29 スウィングアーム
31 第1角度計
32 第2角度計
44  基本演算部
45 補正演算部
47  引出送出手段
48  速度制御手段
49  検出手段
50  ケーブル挿通部
51  2次元移動部材
52  左右リニアガイド機構
53 前後リニアガイド機構
54, 55  検出器
59  光照射部
60  受光部
C  ケーブル

Claims (10)

  1. ケーブルを巻設するケーブルドラムを有し移動体に搭載されたケーブル巻取繰出装置に於て、上記ケーブルドラムに巻設されたケーブルの巻取り繰出しを行うための引取送出手段と、該引取送出手段によるケーブルの巻取り及び繰出しの速度を制御する速度制御手段とを、具備することを特徴とする移動体搭載のケーブル巻取繰出装置。
  2. 速度制御手段が、少なくとも、車速と、ハンドル角と、前・後進の入力値から、ケーブル送出・引取速度を演算する演算部を有する請求項1記載の移動体搭載のケーブル巻取繰出装置。
  3. 上記引取送出手段から繰出され及び巻取られるケーブルの左右前後の位置を検出する検出手段を設け、上記速度制御手段が、該検出手段からの出力信号により、ケーブル送出・引取速度を演算するように構成された請求項1記載の移動体搭載のケーブル巻取繰出装置。
  4. 上記引取送出手段から繰出され及び巻取られるケーブルの左右前後の位置を検出する検出手段を設け、上記速度制御手段が、少なくとも、車速と、ハンドル角と、前・後進の入力値、及び、上記検出手段からの出力信号に基づき、ケーブル送出・引取速度を演算する演算部を有する請求項1記載の移動体搭載のケーブル巻取繰出装置。
  5. 上記検出手段が、引取送出手段から繰出されたケーブルに接触して全体が前後に揺動自在でありかつ下半部が左右に揺動自在なスウィングアームと、該スウィングアームの上記前後と左右の揺動角度を夫々検出する角度計と、から成る請求項3又は4記載の移動体搭載のケーブル巻取繰出装置。
  6. 上記検出手段が、左右方向リニアガイド機構と前後方向リニアガイド機構により、左右前後に移動自在なケーブル挿通部を有する2次元移動部材と、該2次元移動部材の左右位置・前後位置を検知する検知器と、から成る請求項3又は4記載の移動体搭載のケーブル巻取繰出装置。
  7. 上記検出手段が、ケーブルを前後・左右から包囲状に配設した光照射部と受光部から成る請求項3又は4記載の移動体搭載のケーブル巻取繰出装置。
  8. 引取送出手段が、駆動モータに連動連結された駆動ローラと、ケーブルを挟んで該駆動ローラ側へ弾発機構にて押圧される押えローラとを、有する請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の移動体搭載のケーブル巻取繰出装置。
  9. 引取送出手段が、ケーブルを両側から挾圧しつつ送りを与える一対の無限軌道体から成る請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の移動体搭載のケーブル巻取繰出装置。
  10. ケーブルドラムが左右にトラバースする請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9記載の移動体搭載のケーブル巻取繰出装置。
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