JP2004096816A - 多出力dc−dcコンバータ - Google Patents

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Abstract

【課題】少ない部品点数で複数の出力を高効率に制御することができ、信頼性の高い多出力DC−DCコンバータの提供を目的とする。
【解決手段】本発明の多出力DC−DCコンバータは、インダクタ21と主スイッチ31を共有し、第1の整流手段101と第1の平滑手段102から第1の出力電圧を、第1の補助スイッチ200と第2の整流手段201と第2の平滑手段202から第2の出力電圧を、第2の補助スイッチ300と第3の整流手段301と第3の平滑手段302から第3の出力電圧Vo3を出力するよう構成されており、制御回路50が検出回路51と、発振回路52と、分周回路53と、補助スイッチ駆動回路54と、パルス幅制御回路55と、インダクタ検出回路56と、主スイッチ駆動回路57を有して複数の出力を高効率且つ高信頼に制御する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は各種電子機器に用いられ、バッテリ等の直流電圧が入力されて複数の負荷に制御された直流電圧を供給する多出力DC−DCコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多出力DC−DCコンバータとしては、図16に示すような回路構成の装置が用いられていた。図16に示した従来の多出力DC−DCコンバータには入力直流電圧源の入力直流電圧Eiが入力されており、NチャネルMOSFETからなる主スイッチ3、インダクタ2、ダイオード4及び第1の出力コンデンサ5が設けられている。この多出力DC−DCコンバータは入力直流電圧Eiが入力されて第1の出力コンデンサ5から負荷6へ入力直流電圧Eiを昇圧した第1の出力電圧Vo1が出力されるよう構成されており、昇圧コンバータが構成されている。制御回路7は第1の出力電圧Vo1を制御するように、主スイッチ3のオンオフ比を調整している。第1の出力電圧Vo1はシリーズレギュレータ8により降圧されて、第2の出力コンデンサ9から負荷10へ第2の出力電圧Vo2として出力される。また、第1の出力電圧Vo1はシリーズレギュレータ11により降圧されて、第3の出力コンデンサ12から負荷13へ第3の出力電圧Vo3として出力される。ここで、入出力電圧の大小関係は、Vo1>Vo2,Vo3>Eiであるものとする。
【0003】
以下に図16に示した従来の多出力DC−DCコンバータの動作を簡単に説明する。
まず、主スイッチ3がオン状態の時、入力直流電圧Eiはインダクタ2に印加される。この時、インダクタ2に電流が流れ、磁気エネルギーが蓄えられる。次に、主スイッチ3がオフ状態になると、インダクタ2に蓄えられた磁気エネルギーは、ダイオード4を介して第1の出力コンデンサ5を充電する電流として放出される。主スイッチ3が一定の周期でオンオフ動作しているものとすると、1周期ごとにインダクタ2を介して出力されるエネルギーは、主スイッチ3のオン期間が長いほど大きくなる。従って、第1の出力電圧Vo1は主スイッチ3のオン期間が長いほど高くなる。即ち、第1の出力電圧Vo1は、制御回路7が主スイッチ3のオンオフ期間比を調整することにより制御される。一方、第2の出力電圧Vo2は、第1の出力電圧Vo1からシリーズレギュレータ8を介して出力され、第3の出力電圧Vo3は、第1の出力電圧Vo1からシリーズレギュレータ11を介して出力される。
さて、上記のような構成の多出力DC−DCコンバータでは、シリーズレギュレータによる損失が発生して、変換効率が悪化する。また、多出力の目的で昇圧コンバータのようなスイッチングコンバータを複数構成することは部品点数の増大となり、装置の大型化、高価格化に繋がる。
【0004】
複数の出力を少ない部品点数で制御する手段として、例えば特公平7−40785号公報に示された技術がある。図17は特公平7−40785号公報の第1図に開示された3つの出力を有する昇圧コンバータの回路図である。図17において、インダクタLはスイッチS1が接点1に接する期間に入力V11から磁気エネルギーが蓄積され、スイッチS1が接点2に接する期間に出力へ磁気エネルギーを放出する。その際、スイッチS2によって磁気エネルギーが各出力に分配できる。特公平7−40785号公報では、スイッチS2が各接点に接するオン期間を制御して各出力電圧を安定化するとともに、スイッチS1を全負荷に過不足なく給電するように制御する方法が示されている。
【0005】
同様の技術思想に基づく構成で、異なる制御方法の発明もある。
例えば米国特許第5,400,239号明細書には、出力数Nの絶縁型フライバックコンバータが開示されており、トランスの1つの出力巻線に図17のスイッチS2に相当するスイッチを介してN個の整流平滑回路が接続される。そして主スイッチのスイッチング周波数をN分割して、各出力の制御に割当てるものである。即ち、スイッチS2はN分の1のスイッチング周波数で切換わり、各スイッチング周期ごとにスイッチS1のオン期間が調整されて各出力電圧が制御される。
以上のような技術を図16の従来の多出力コンバータに適用すれば、3つの昇圧コンバータが、インダクタを共用した構成が可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような図16に示した従来の多出力DC−DCコンバータにおいては、シリーズレギュレータによる損失が発生して、変換効率が悪化するという問題があった。また、多出力の目的で昇圧コンバータのようなスイッチングコンバータを複数構成することは部品点数の増大となり、装置の大型化、高価格化に繋がっていた。
【0007】
これに対し、図17に示した従来の多出力DC−DCコンバータのような構成とすることにより、インダクタを共用して部品点数の増加を抑えて、複数の出力を制御することが可能となる。図17に示した従来の多出力DC−DCコンバータのような構成においては、特公平7−40785号公報で開示された制御方法の場合、スイッチS1が接点2に接する期間にスイッチS2によってインダクタに蓄積された磁気エネルギーを各出力に分配する。しかしながら、例えば3つの出力がある場合、そのような制御方法では、スイッチS1の1スイッチング周期において、スイッチS1が接点1に接する期間、スイッチS1が接点2に接しスイッチS2が第1の出力にエネルギーを分配する期間、スイッチS1が接点2に接しスイッチS2が第2の出力にエネルギーを分配する期間、及びスイッチS1が接点2に接しスイッチS2が第3の出力にエネルギーを分配する期間の4つの期間を制御しなくてはならない。スイッチングコンバータはスイッチング周波数を高周波化することで小型化が可能となるが、前期のような制御方法ではスイッチング周波数の高周波化が困難である。また、スイッチS2が各接点に切り換る際のスイッチング損失やスイッチングノイズの発生も問題となる。
【0008】
米国特許第5,400,239号明細書で開示されているように、スイッチング周波数を分割して各出力の制御に割当てる制御方法を適用すれば、上記問題は解決できる。この場合、インダクタを流れる電流は、スイッチS1が接点2に接する期間にゼロになることが望ましい。例えば第3の出力へ流れる電流が前記期間内にゼロにならなかったとすると、インダクタに残された磁気エネルギーは、次の周期で他の出力、例えば第1の出力へ放出される。この結果、第1の出力電圧は上昇し、制御不能となってしまうからである。しかし、いずれかの出力が過負荷になるといった異常状態では該出力電圧が低下するため、インダクタを流れる電流は、スイッチS1が接点2に接する期間にゼロにならなくなるといった前記現象が避けられなくなるという問題があった。
【0009】
本発明は、スイッチング周波数を分割して複数の出力を制御することにより、高効率なスイッチングコンバータをインダクタを共有した少ない部品点数で構成するとともに、過負荷状態のような異常状態においても、インダクタに流れる電流をゼロにすることができる、信頼性の高い多出力DC−DCコンバータの提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る多出力DC−DCコンバータは、入力直流電圧源と、主スイッチと、前記主スイッチのオン状態に前記入力直流電圧源からの入力直流電圧を印加されるインダクタと、前記主スイッチのオフ状態に前記インダクタに発生する電圧を整流平滑するN(Nは2以上の整数)個の整流平滑回路と、制御回路とを具備し、
前記各整流平滑回路は、直列に接続された整流手段と平滑手段とを有するとともに、少なくとも(N−2)個の前記整流平滑回路が前記整流手段と直列に接続された補助スイッチを有し、前記平滑手段の電圧を出力電圧として負荷へ供給する構成を有し、
前記制御回路は、所定のスイッチング周期で前記主スイッチをオンオフする駆動パルスを出力するとともに、前記駆動パルスの1スイッチング周期に渡って補助スイッチを選択的にオフ状態とし、オン状態の補助スイッチを有する整流平滑回路からの出力電圧が所定電圧となるように前記駆動パルスのパルス幅を制御し、いずれの補助スイッチもオフ状態である場合は、補助スイッチを有さない整流平滑回路からの出力電圧が所定電圧となるように前記駆動パルスのパルス幅を制御するとともに、前記1スイッチング周期内において前記インダクタに流れる電流がゼロに至らない場合は、少なくとも前記インダクタに流れる電流がゼロになるまで前記主スイッチをオンしないよう構成されている。
【0011】
本発明の多出力DC−DCコンバータは、前記主スイッチと前記インダクタと前記整流平滑回路の全て又は一部が昇圧コンバータもしくは反転コンバータを構成してもよい。
本発明の多出力DC−DCコンバータは、前記主スイッチは、前記インダクタを挟んで配置された入力側主スイッチと出力側主スイッチとから構成され、前記インダクタと前記入力側主スイッチの接続点と入力直流電源との間に主整流手段を有し、前記主スイッチと前記インダクタと前記主整流手段と前記整流平滑回路の全て又は一部とにより2石式昇降圧コンバータを構成してもよい。
【0012】
本発明の多出力DC−DCコンバータは、前記主整流手段と直列に接続した入力側補助スイッチを有し、前記主整流手段と前記入力側補助スイッチとの直列回路と並列に、整流手段と平滑手段の直列回路を有して負電圧を出力するように構成してもよい。
本発明の多出力DC−DCコンバータは、前記主整流手段と前記入力側補助スイッチの直列回路と並列に、補助スイッチと整流手段と平滑手段との直列回路を有して負電圧を出力する構成してもよい。
【0013】
本発明の多出力DC−DCコンバータは、前記制御回路は、前記各出力電圧を検出して、それぞれの出力電圧に対応する誤差信号を出力する出力検出回路と、
所定の周波数のクロック信号を出力する発振回路と、
前記インダクタの電圧または前記インダクタに流れる電流を検出して、インダクタ検出信号を出力するインダクタ検出回路と、
前記インダクタ検出信号と前記クロック信号が入力されて、前記インダクタに流れる電流がゼロの場合の前記クロック信号を分周した分周信号を出力する分周回路と、
前記分周信号に従って前記各補助スイッチをオンオフ駆動する補助スイッチ駆動回路と、
前記クロック信号と前記分周信号と前記各誤差信号が入力されて、前記分周信号がオン状態とする補助スイッチに対応する出力電圧を制御するようにパルス幅制御した主パルス信号を出力するパルス幅制御回路とを有するよう構成してもよい。
【0014】
本発明の多出力DC−DCコンバータにおいて、前記インダクタ検出回路は、前記主スイッチがターンオフするタイミングでハイ(H)若しくはロー(L)になり、前記インダクタに発生するフライバック電圧が所定電圧値を下回るタイミングでロー(L)もしくはハイ(H)になるインダクタ検出信号を出力するよう構成してもよい。
本発明の多出力DC−DCコンバータにおいて、前記制御回路は、前記主スイッチ若しくは前記インダクタに流れる電流を検出し、前記電流値が所定値に至ると前記主スイッチをターンオフするようするよう構成してもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の多出力DC−DCコンバータに係る好適な実施の形態について添付の図面を参照しつつ説明する。
【0016】
《実施の形態1》
図1は本発明に係る実施の形態1の多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図である。図1に示すように、本発明に係る実施の形態1の多出力DC−DCコンバータには入力直流電源1から入力直流電圧Eiが入力されている。入力直流電源1と並列に、インダクタ21とNチャネルMOSFETからなる主スイッチ31との直列回路が接続されている。主スイッチ31と並列に、ダイオードからなる第1の整流手段101とコンデンサからなる第1の平滑手段102との直列回路が接続されており、第1の平滑手段102から第1の出力電圧Vo1が第1の負荷103へ出力されている。また、主スイッチ31と並列に、NチャネルMOSFETからなる第1の補助スイッチ200とダイオードからなる第2の整流手段201とコンデンサからなる第2の平滑手段202との直列回路が接続されており、第2の平滑手段202から第2の出力電圧Vo2が第2の負荷203へ出力されている。また、主スイッチ31と並列に、NチャネルMOSFETからなる第2の補助スイッチ300とダイオードからなる第3の整流手段301とコンデンサからなる第3の平滑手段302との直列回路が接続されており、第3の平滑手段302から第3の出力電圧Vo3が第3の負荷303へ出力されている。
【0017】
制御回路50は、検出回路51と発振回路52と分周回路53と補助スイッチ駆動回路54とパルス幅制御回路55とインダクタ検出回路56と主スイッチ駆動回路57を有している。
検出回路51は、第1の出力電圧Vo1と第2の出力電圧Vo2と第3の出力電圧Vo3の各電圧を検出して第1の誤差信号Ve1と第2の誤差信号Ve2と第3の誤差信号Ve3を出力する。発振回路52はクロック信号Vckを出力し、分周回路53はクロック信号Vckを分周する。補助スイッチ駆動回路54は、分周回路53の出力に従って第1の補助スイッチ200を駆動する駆動電圧Vgs20を出力する増幅器541と、第2の補助スイッチ300を駆動する駆動電圧Vgs30を出力する増幅器542とを有している。パルス幅制御回路55は、クロック信号Vckと分周回路53の出力を入力されて第1〜第3の誤差信号Ve1〜Ve3を基に主スイッチ31のオンオフ期間を設定した主パルス信号Vd1を出力する。インダクタ検出回路56は、インダクタ21の両端電圧を検出してインダクタ検出信号Vlを分周回路53へ出力する。主スイッチ駆動回路57は、主パルス信号Vd1が入力されて、主スイッチ31を駆動する駆動電圧Vgs1を出力する増幅器570を有している。
【0018】
図2は実施の形態1における制御回路50の構成をより詳細に示した回路図である。図2において、検出回路51は、基準電圧源510、抵抗511〜516、誤差増幅器517〜519から構成される。抵抗511と抵抗512は第1の出力電圧Vo1を検出し、抵抗513と抵抗514は第2の出力電圧Vo2を検出し、抵抗515と抵抗516は第3の出力電圧Vo3を検出する。検出された各検出電圧はそれぞれ誤差増幅器517と誤差増幅器518と誤差増幅器519によって基準電圧源510の基準電圧と比較される。この比較の結果、誤差増幅器517から誤差信号Ve1が出力され、誤差増幅器518から誤差信号Ve2が出力され、誤差増幅器519から誤差信号Ve3が出力される。このように出力された各誤差信号は、それぞれ対応する出力電圧が所望の電圧より高いと低下し、低いと上昇する電圧となる。
【0019】
発振回路52は、所定の周波数fのクロック信号Vckを出力する。分周回路53は、クロック信号VckをAND回路530を介して入力し、AND回路530の出力を周波数f/2の第1のパルス信号Vt1を出力する第1の分周器531と、この第1のパルス信号Vt1が入力されてさらに1/2になる周波数f/4の第2のパルス信号Vt2を出力する第2の分周器532と、第1のパルス信号Vt1と第2のパルス信号Vt2とのNORである第1の駆動信号Vd20を出力するNOR回路533と、第1のパルス信号Vt1と第2のパルス信号Vt2の反転信号とのNORである第2の駆動信号Vd30を出力するNOR回路534とから構成される。AND回路530のもう一方の入力は後述するインダクタ検出回路56の出力するインダクタ検出信号Vlである。
尚、説明の便宜上、分周回路53の各出力を第1のパルス信号Vt1、第2のパルス信号Vt2、第1の駆動信号Vd20、第2の駆動信号Vd30と命名したが、これらは分周信号のことである。
【0020】
補助スイッチ駆動回路54は、第1の駆動信号Vd20を電力増幅して駆動電圧Vgs20を出力する第1の駆動回路541と、第2の駆動信号Vd30を電力増幅して駆動電圧Vgs30を出力する第2の駆動回路542とから構成される。パルス幅制御回路55は、クロック信号Vckに同期して電位が増減する鋸波電圧Vtを出力する鋸波電圧発生器550と、第1の誤差信号Ve1と鋸波電圧Vtを比較する比較器551と、第2の誤差信号Ve2と鋸波電圧Vtを比較する比較器552と、第3の誤差信号Ve3と鋸波電圧Vtを比較する比較器553と、比較器551の出力と第1のパルス信号Vt1とのANDを出力するAND回路554と、比較器552の出力と第1の駆動信号Vd20とのANDを出力するAND回路555と、比較器553の出力と第2の駆動信号Vd30とのANDを出力するAND回路556と、AND回路554とAND回路555とAND回路556の各出力を入力されて主パルス信号Vd1を出力するOR回路557とから構成される。
【0021】
インダクタ検出回路56は、インダクタ21の両端電圧を検出する比較器560と、主パルス信号Vd1の立下りエッジを検出してワンショットパルスにして出力するインバータ561とNOR回路562のワンショットパルス回路と、比較器560の出力とNOR回路562の出力がそれぞれ入力されてフリップフロップを構成するNOR回路563とNOR回路564から構成される。NOR回路564からはインダクタ検出信号Vlが出力される。
主スイッチ駆動回路57は、主パルス信号Vd1を電力増幅して駆動電圧Vgs1を出力する増幅器570から構成される。
【0022】
図3の(a)は、実施の形態1の多出力DC−DCコンバータにおける各信号や電圧及び主スイッチ31の両端電圧Vqとインダクタ21を流れる電流I21の通常動作時における波形図である。ここで通常動作とは、主スイッチ31に流れる電流が所定値以下であって、入出力電圧が安定な状態をいう。まず、図1から図3(a)を用いて、本発明に係る実施の形態1の多出力DC−DCコンバータの通常動作を説明する。
【0023】
まず、時刻t10と時刻t30において、鋸波信号Vtが上昇を開始するとともに第1のパルス信号Vt1が“H”になるとする。この時、分周回路53のNOR回路533とNOR回路534の出力である第1の駆動信号Vd201と第2の駆動信号Vd202はともに“L”であるので、補助スイッチ駆動回路54から出力される駆動電圧Vgs20及びVgs30が“L”となって、第1及び第2の補助スイッチ200,300はともにオフ状態となる。
一方、第1から第3の誤差信号Ve1〜Ve3を鋸波信号Vtと比較するパルス幅制御回路55の比較器551〜553の出力の内、“H”である第1のパルス信号Vt1との論理積であるAND回路554の出力が、OR回路557を介して主パルス信号Vd1として主スイッチ駆動回路57に出力される。この結果、主スイッチ駆動回路57は駆動電圧Vgs1として“H”を出力し、主スイッチ31はオン状態となる。この時、インダクタ21には入力直流電圧Eiが印加され、磁気エネルギーが蓄えられていく。また、主スイッチ31がオン状態であるので、主スイッチ31の両端電圧Vqは短絡状態にあり、インダクタ検出回路56の比較器560の出力は“H”である。このためNOR回路564の出力、即ちインダクタ検出信号Vlは“H”になっている。
【0024】
時刻t11及びt31において、鋸波信号Vtが第1の誤差信号Ve1と交差すると、パルス幅制御回路55の比較器551の出力は“L”に反転し、主パルス信号Vd1も“L”となる。このため駆動電圧Vgs1は“L”となり、主スイッチ31はオフ状態となる。同時に、主パルス信号Vd1の立下りによってインダクタ検出回路56のNOR回路562から出力されたワンショットパルスは、NOR回路564に入力されてフリップフロップをリセットし、インダクタ検出信号Vlを“L”にする。
主スイッチ31のターンオフにより、主スイッチ31の電圧Vqは上昇して入力直流電圧Eiを越え、インダクタ検出回路56の比較器560の出力は“L”となるのでフリップフロップの状態は変わらず、インダクタ検出信号Vlは“L”を維持する。インダクタ21に蓄えられた磁気エネルギーは、第1及び第2の補助スイッチ200,300がともにオフ状態であるので、第1の整流手段101を介して第1の平滑手段102のコンデンサを充電する電流として放出される。
【0025】
時刻t12及びt32において、第1の整流手段101を流れるインダクタ21の電流I21がゼロとなると、インダクタ21の電圧は自身のインダクタンスと寄生容量との共振によって振動を始める。この振動によってインダクタ検出回路56の比較器560の出力は“H”と“L”を交互に繰返すようになる。比較器560の出力が最初に“H”となった時にフリップフロップはセットされ、NOR回路564はインダクタ検出信号Vlを“H”にする。
【0026】
時刻t20において、鋸波信号Vtが急減して上昇を開始するとともに、第1のパルス信号Vt1は“L”になる。第2のパルス信号Vt2は“H”のままであるとする。分周回路53のNOR回路533からの第1の駆動信号Vd20は“L”になり、NOR回路534からの第2の駆動信号Vd30は“H”になる。従って、補助スイッチ駆動回路54からの駆動電圧Vgs20は“L”となり、駆動電圧Vgs30は“H”となる。この結果、第1の補助スイッチ200がオフ状態となり、第2の補助スイッチ300がオン状態となる。
一方、パルス幅制御回路55の比較器551〜553の出力の内、“H”である第2の駆動信号Vd30との論理積であるAND回路556の出力が、OR回路557を介して主パルス信号Vd1として主スイッチ駆動回路57に出力される。この結果、主スイッチ駆動回路57は駆動電圧Vgs1として“H”を出力し、主スイッチ31はオン状態となる。このときインダクタ21には入力直流電圧Eiが印加され、磁気エネルギーが蓄えられていく。
【0027】
時刻t21において、鋸波信号Vtが第3の誤差信号Ve3と交差すると、パルス幅制御回路55の比較器553の出力は“L”に反転し、主パルス信号Vd1も“L”となる。このため主スイッチ駆動回路57からの駆動電圧Vgs1は“L”となり、主スイッチ31はオフ状態となる。同時に、主パルス信号Vd1の立下りによってフリップフロップはリセットされ、インダクタ検出回路56のインダクタ検出信号Vlを“L”にする。この結果、インダクタ21に蓄えられた磁気エネルギーは、第2の補助スイッチ300がオン状態であるので、第3の整流手段301を介して第3の平滑手段302のコンデンサを充電する電流として放出される。
【0028】
時刻t22において、インダクタ21の電流I21がゼロとなると、インダクタ21の電圧は振動を始め、この振動によって、比較器560の出力は“H”と“L”を交互に繰返すようになる。比較器560の出力が最初に“H”となった時にフリップフロップはセットされ、NORか色564はインダクタ検出信号Vlを“H”にする。
時刻t30〜t40の動作は、既に説明した時刻t10〜t20の動作と実質的に同じである。
【0029】
時刻t40において、鋸波信号Vtが急減した後、上昇を開始するとともに、第1のパルス信号Vt1は“L”になる。第2のパルス信号Vt2は“L”であるため、NOR回路533からの第1の駆動信号Vd20は“H”、NOR回路534からの第2の駆動信号Vd30は“L”になる。従って、駆動電圧Vgs20は“H”、駆動電圧Vgs30は“L”になり、第1の補助スイッチ200がオン状態、第2の補助スイッチ300がオフ状態となる。
一方、比較器551〜553の出力の内、“H”である第1の駆動信号Vd20との論理積であるAND回路555の出力が、OR回路557を介して主パルス信号Vd1として主スイッチ駆動回路57に出力される。この結果、主スイッチ駆動回路57は駆動電圧Vgs1として“H”を出力し、主スイッチ31はオン状態となる。このときインダクタ21には入力直流電圧Eiが印加され、磁気エネルギーが蓄えられていく。
【0030】
時刻t41において、鋸波信号Vtが第2の誤差信号Ve2と交差すると、比較器552の出力は“L”に反転し、主パルス信号Vd1も“L”となる。このため駆動電圧Vgs1は“L”となり、主スイッチ31はオフ状態となる。同時に、主パルス信号Vd1の立下りによってフリップフロップはリセットされ、インダクタ検出信号Vlを“L”にする。このときインダクタ21に蓄えられた磁気エネルギーは、第1の補助スイッチ200がオン状態であるので、第2の整流手段201を介して第2の平滑手段202のコンデンサを充電する電流として放出される。
【0031】
時刻t42において、インダクタ21の電流I21がゼロとなると、インダクタ21の電圧が振動を始め、この振動によって、比較器560の出力は“H”と“L”を交互に繰返すようになる。比較器560の出力が最初に“H”となった時にフリップフロップはセットされ、NORか色564はインダクタ検出信号Vlを“H”にする。
【0032】
以上のようなインダクタ検出回路56の動作から分かるように、インダクタ検出信号Vlはインダクタ21に第1の整流手段101若しくは第2の整流手段201を介して電流が流れている時に“L”となり、電流が流れなくなると“H”となる。そして、上記の説明において発振回路52のクロック信号Vckが“H”を出力する時には、インダクタ検出信号Vlは“H”であるので、分周回路53の第1の分周器531にはクロック信号Vckが入力される。第1の分周器531から出力された第1のパルス信号Vt1はVckの周波数fの1/2となる。
【0033】
以上のように、実施の形態1の多出力DC−DCコンバータにおいては、発振回路52のクロック信号Vckの周波数fで、インダクタ21の磁気エネルギーの蓄積と放出を繰返すことにより、入力直流電源1から第1から第3の負荷43,53,63のそれぞれに電力が供給される。
時刻t10〜t20及び時刻t30〜t40の期間、即ち周波数fの1/2の期間においては、第1の誤差信号Ve1に基づいて設定されたオン期間で主スイッチ31はオン状態とされ、オフ期間にインダクタ21の磁気エネルギーは第1の平滑手段102へ放出される。
時刻t20〜t30の期間、即ち周波数fの1/4の期間においては、第3の誤差信号Ve3に基づいて設定されたオン期間で主スイッチ31はオン状態とされ、オフ期間にインダクタ21の磁気エネルギーは第3の平滑手段302へ放出される。
時刻t40〜t50の期間、即ち周波数fの1/4の期間においては、第2の誤差信号Ve2に基づいて設定されたオン期間で主スイッチ31はオン状態とされ、オフ期間にインダクタ21の磁気エネルギーは第2の平滑手段202へ放出される。
【0034】
インダクタ21のインダクタンスをL、発振器52の発振周期をT、第1及び第2の補助スイッチ200と300がともにオフ状態における主スイッチ31のオン期間をTon1、第1の補助スイッチ200がオン状態における主スイッチ31のオン期間をTon2、第2の補助スイッチ300がオン状態における主スイッチ31のオン期間をTon3、第1の負荷103への出力電流をIo1、第2の負荷203への出力電流をIo2、第3の負荷303への出力電流をIo3とすると、次の式(1),(2)及び(3)の関係が成り立つ。
【0035】
Vo1=Ei+(Ei・Ton1)/(4L・T・Io1)   −−− (1)
【0036】
Vo2=Ei+(Ei・Ton2)/(8L・T・Io2)   −−− (2)
【0037】
Vo3=Ei+(Ei・Ton3)/(8L・T・Io3)   −−− (3)
【0038】
第1から第3の誤差信号Ve1,Ve2,Ve3はそれぞれ第1から第3の出力電圧Vo1,Vo2,Vo3を所望の電圧に安定化するように増減し、主スイッチ31のオン期間Ton1,Ton2,Ton3が調整される。即ち、主スイッチ31とインダクタ21を共有する3つの昇圧コンバータが、時分割制御されて第1から第3の出力電圧Vo1,Vo2,Vo3がそれぞれ所望の電圧に安定化される。
【0039】
少なくとも通常の動作においては、インダクタ21を流れる電流は、主スイッチ31のオフ期間中にゼロになるように設計することが望ましい。例えば第3の負荷303が重く、第3の整流手段301に流れる電流が主スイッチ31のオフ期間内にゼロにならなかったとする。この場合、直流励磁されたインダクタ21の磁気エネルギーは、次の周期では第1の整流手段101を介して放出され、第1の出力電圧Vo1は上昇する。第1の負荷103が軽負荷であると、Ton1=0であっても第1の出力電圧Vo1は上昇して制御不能となってしまう。
【0040】
上記において、図3の(a)の波形図を用いて、インダクタ21を流れる電流は、主スイッチ31のオフ期間中にゼロになる通常の動作を説明した。図3の(b)の波形図は第3の負荷303が異常に重くなり、第3の整流手段301に流れる電流が主スイッチ31のオフ期間内にゼロにならなかった場合の動作を示す。図3の(b)の波形図において、図3の(a)の波形図と異なる動作を行うのは時刻t20以降である。
図3の(b)に示すように、図3の(a)の時刻t21より遅れて、時刻t23において、主スイッチ31はオフ状態となり、インダクタ21は磁気エネルギーの放出を開始するとともにインダクタ検出信号Vlは“L”となる。
【0041】
時刻t30になってクロック信号Vckにパルスが発生する。しかし、インダクタ21の磁気エネルギーの放出は続いており、即ちインダクタ21の両端電圧に変化はなく、インダクタ検出信号Vlは“L”のままである。このため、クロック信号Vckとインダクタ検出信号Vlを入力される分周回路53のAND回路530は、クロック信号Vckが“H”となっても“L”を出力しており、第1の分周器531は状態を変えない。
【0042】
時刻t33において、インダクタ21の電流I21がゼロとなると、インダクタ検出信号Vlは“H”になる。時刻t40に至ってクロック信号Vckにパルスが発生すると、第1の分周器531は出力を反転し、次のスイッチング周期が開始される。時刻t40以降は第1の出力電圧Vo1を制御するように、主スイッチ31の駆動電圧Vgs1のパルス幅が設定されて出力される。
尚、インダクタ検出回路56において比較器560は、インダクタ21の両端電圧を直接比較するような構成としたが、これはもちろん抵抗等で分圧した電圧を入力して比較してもよい。特に起動直前時ではインダクタ21の両端電圧がゼロであっても主スイッチ31を駆動しなくてはならないので、単純にインダクタ21の両端電圧を比較するのではなく、例えば0.1V程度の微小電圧を比較器560の正入力側に加えるように分割抵抗の比を調整しておけばよい。
【0043】
以上のように、本発明に係る実施の形態1によれば、主スイッチ31とインダクタ21を共有することによる少ない部品点数で、高効率に3つの昇圧出力が安定化できるという効果が得られる。もちろん、実施の形態1の多出力DC−DCコンバータの出力数は3つに限定されるものではなく、補助スイッチと整流手段と平滑手段を追加し、スイッチング周波数の分割数を増やすことにより、理論上は任意の出力数に対応できる。
また、本実施の形態1の多出力DC−DCコンバータにおいて、1周期内でインダクタ21に流れる電流はゼロになることが望ましい。しかし、過負荷等の異常事態によって1周期内で電流がゼロに至らない場合においても、次のクロック信号Vckを無視することによってインダクタ21に流れる電流がゼロになる周期まで動作を延期させることができる。
【0044】
《実施の形態2》
次に本発明に係る実施の形態2の多出力DC−DCコンバータを添付の図面を参照しつつ説明する。図4は本発明に係る実施の形態2の多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図である。実施の形態2の多出力DC−DCコンバータにおいて、前述の実施の形態1の多出力DC−DCコンバータと主スイッチ31の周辺及び制御回路50の一部を除き、基本的な構成及び動作は同じである。図4において、実施の形態1と同じ機能、構成を有する要素には同じ符号を付与し、その説明は省略する。
【0045】
前述の実施の形態1の多出力DC−DCコンバータは、過負荷等の異常事態によって1周期内でインダクタ21に流れる電流がゼロに至らない場合においても、クロック信号Vckを無視することによって電流がゼロになる周期まで動作を延期させることができる。このことによって実施の形態1の多出力DC−DCコンバータは、インダクタ21に流れる電流が常にゼロに至る動作をさせることができるとともに、過電流保護回路との組合わせにより、その垂下特性を改善することができる。図4に示した実施の形態2の多出力DC−DCコンバータが、図1及び図2に示した実施の形態1の多出力DC−DCコンバータの構成と異なるところは、主スイッチ31の電流を検出する抵抗580を含む電流検出回路58を追加した点である。また、インダクタ検出回路56に電流検出回路58の出力である電流検出信号Vipと、主パルス信号Vd1の立下り検出ワンショットパルスであるNOR回路562の出力を入力され、フリップフロップを構成するNOR回路564にそれらの論理和を入力するOR回路565が追加されている。さらに、主スイッチ駆動回路57にはインダクタ検出信号Vlと主パルス信号Vd1とを入力されるAND回路571が追加されている。このAND回路571の出力は、増幅器570を介して駆動電圧Vgs1として主スイッチ31に出力され、主スイッチ31が駆動される。
【0046】
電流検出回路58は、正入力端子に抵抗580の電圧が入力され、負入力端子に基準電圧源581の電圧を抵抗582を介して入力される比較器583と、駆動信号Vd20が抵抗584を介してベース端子に入力されるNPNトランジスタ585と、NPNトランジスタ585のコレクタ端子と比較器583の負入力端子の間に接続される抵抗586と、駆動信号Vd30を抵抗587を介してベース端子に入力されるNPNトランジスタ588と、NPNトランジスタ588のコレクタ端子と比較器583の負入力端子の間に接続される抵抗589とから構成される。
【0047】
以下に、図4に示した実施の形態2の多出力DC−DCコンバータが、図1及び図2に示した実施の形態1の多出力DC−DCコンバータの動作と異なる点である過電流保護動作について説明する。
抵抗580に発生する電圧は主スイッチ31に流れる電流に比例している。第1の駆動信号Vd20が“H”の場合、即ち、主スイッチ31が第2の出力電圧Vo2を制御するように割当てられた期間においては、NPNトランジスタ585がオン状態となっているので、比較器583の負入力端子には基準電圧源581の電圧が抵抗582と抵抗586で分圧された電圧が入力される。同様に第2の駆動信号Vd30が“H”の場合、即ち、主スイッチ31が第3の出力電圧Vo3を制御するように割当てられた期間においては、比較器583の負入力端子には基準電圧源581の電圧が抵抗582と抵抗589で分圧された電圧が入力される。第1の駆動信号Vd20と第2の駆動信号Vd30がともに“L”の場合、即ち、主スイッチ31が第1の出力電圧Vo1を制御するように割当てられた期間においては、比較器583の負入力端子には基準電圧源581の電圧が抵抗582を介して入力される。つまり、比較器583においては、各出力に応じて異なる所定値が適宜設定されて入力され、抵抗580に発生する電圧、即ち主スイッチ31に流れる電流が比較される。
【0048】
主スイッチ31に流れる電流が、設定された所定値に達すると比較器583の出力は“H”となり、主パルス信号Vd1が“H”であっても、インダクタ検出回路56内のOR回路565を介してフリップフロップをリセットし、インダクタ検出信号Vlを“L”にする。インダクタ検出信号Vlが“L”になると、主スイッチ駆動回路57内のAND回路571の出力も“L”となるので、駆動電圧Vgs1も“L”となって主スイッチ31はオフ状態となる。
次に主スイッチ31がオン状態となるのは、インダクタ検出信号Vlが“H”、即ちインダクタ21に流れる電流がゼロになって且つ、主パルス信号Vd1が“H”になる時である。
【0049】
図5に実施の形態2の多出力DC−DCコンバータの第1の出力電圧Vo1の過電流垂下特性(図中の実線)を示す。入力直流電圧Ei=5V、クロック信号Vckの周波数f=100kHz、通常時出力電圧をVo1=10Vとし、インダクタ21のインダクタンスL=50μH、主スイッチ31に流れる電流の過電流設定値を0.4Aとした場合の垂下特性である。図5中の破線は、従来の過電流垂下特性として、単出力DC−DCコンバータにおいて、インダクタに流れる電流が連続状態になる場合の過電流垂下特性を示す。この従来の過電流垂下特性を示した単出力DC−DCコンバータは、第2の出力電圧Vo2も第3の出力電圧Vo3も無く、クロック信号Vckの全周波数を第1の出力電圧Vo1の制御に使用できるので、インダクタンスL=100μH、主スイッチに流れる電流の過電流設定値を0.2Aとしている。従来の過電流垂下特性に比べ、インダクタに流れる電流が連続になろうとすると周期が延長されるために、出力電流が減少する。図5の中の実線のA部のように出力電流が急減する。
【0050】
以上のように実施の形態2の多出力DC−DCコンバータによれば、主スイッチ31とインダクタ21を共有することによる少ない部品点数で、高効率に3つの昇圧出力が安定化できるという効果に加え、過負荷時における出力電流が抑制されるので構成要素への電流ストレスを低減できるという効果が得られる。
尚、実施の形態1及び実施の形態2の多出力DC−DCコンバータは昇圧コンバータを構成していたが、本発明の多出力DC−DCコンバータはこの構成に限定されるものではない。図6に3つの反転コンバータの主スイッチ32とインダクタ22を共有した多出力DC−DCコンバータの構成を示す。図6に示した多出力DC−DCコンバータが、図4に示した多出力DC−DCコンバータの構成と異なるところは以下の通りである。
【0051】
図6に示した多出力DC−DCコンバータは、前述のように反転コンバータが構成されているので、主スイッチ32がPチャネルMOSFETからなる。また、この多出力DC−DCコンバータにおいては、第4の整流手段111と第4の平滑手段112から第4の負荷113に供給される第4の出力電圧Vo4と、第3の補助スイッチ210を介して第5の整流手段211と第5の平滑手段212から第2の負荷213に供給される第5の出力電圧Vo5と、第4の補助スイッチ310を介して第6の整流手段311と第6の平滑手段312から第6の負荷313に供給される第6の出力電圧Vo6がそれぞれ負電圧になる。図6に示した制御回路60においては、図4に示した制御回路との違いに応じてレベルシフト等による電位調整や一部論理の“H”と“L”の変更がなされている。しかし、基本となる動作はほとんど同様であり、以下の各部に関する簡単な説明にとどめ、詳細な説明は省略する。
【0052】
まず負電圧を検出する出力検出回路61は基準電圧源を有し、この基準電圧源と各出力端子の間の電圧を抵抗で分割して、それぞれ正電圧の検出電圧を生成する。出力検出回路61はさらに出力数に応じた比較器を有し、各比較器は前記各検出電圧を基準電圧源の電圧をさらに分圧した基準電圧と比較することにより、誤差電圧Ve4〜Ve6を出力する。誤差電圧Ve4は第4の出力電圧Vo4が所定の電圧値より低いと上昇し、第4の出力電圧Vo4が所定の電圧値より高いと下降する。他の誤差電圧Ve5及びVe6も同様である。発振回路62と分周回路63は、図2の発振回路52と分周回路53と同じである。
補助スイッチ駆動回路64は、負電圧側にある補助スイッチ210及び310を駆動するように、分周回路63からの出力を電力増幅するとともにレベルシフトし、駆動電圧Vgs21及びVgs31を出力する。パルス幅制御回路65は図2のパルス幅制御回路55と同じである。
【0053】
インダクタ検出回路66は、インダクタ22の一端が接地されるので主スイッチ32とインダクタ22の接続点電圧Vq2を検出し、その検出電圧値からインダクタ検出信号Vlの“H”と“L”を決定する。インダクタ検出信号Vlが分周回路63と主スイッチ駆動回路67へ出力される構成は図4の構成と同様である。
主スイッチ駆動回路67は、AND回路671と反転増幅器670から構成される。主スイッチ32がPチャネルMOSFETであるので、AND回路671の出力が反転増幅器670によって反転増幅されて駆動電圧Vgs2として出力されることを除き、その機能と構成は図4の主スイッチ駆動回路57と同様である。
電流検出回路68は主スイッチ32に流れる電流を検出し、電流検出信号Vipをインダクタ検出回路66へ出力する。その機能は図4の電流検出回路58と同様であり、各出力に応じて異なる所定値が適宜設定され、主スイッチ32に流れる電流との比較結果が電流検出信号Vipとして出力される。
【0054】
図6に示した多出力DC−DCコンバータによれば、主スイッチ32とインダクタ22を共有することによる少ない部品点数で、高効率に3つの負電圧の出力が安定化できるという効果に加え、過負荷時における出力電流が抑制されるので構成要素への電流ストレスを低減できるという効果が得られる。
本発明において、スイッチングコンバータとは、主スイッチのオンオフ動作によってインダクタに磁気エネルギーの蓄積と放出を繰返させ、インダクタに発生する電圧を用いて整流平滑して出力電圧を得るDC−DCコンバータのことである。本発明の要旨は、そのような複数のスイッチングコンバータの主スイッチとインダクタを共有して、補助スイッチを用いて整流平滑回路を適宜切換えることによって複数の各出力電圧を制御しようというものであり、さらには1スイッチング周期においてインダクタを流れる電流がゼロとなるような機能を設けることにより、信頼性を向上するものである。
【0055】
《実施の形態3》
次に、本発明に係る実施の形態3の多出力DC−DCコンバータを添付の図面を参照しつつ説明する。図7は本発明に係る実施の形態3の多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図である。
図7に示すように、本発明に係る実施の形態3の多出力DC−DCコンバータには入力直流電源1から入力直流電圧Eiが入力されている。入力直流電源1と並列に、PチャネルMOSFETからなる入力側主スイッチ33とダイオードからなる主整流手段41との直列回路が接続されている。主整流手段41と並列に、インダクタ23とNチャネルMOSFETからなる出力側主スイッチ34との直列回路が接続され、出力側主スイッチ34と並列にダイオードからなる第7の整流手段121とコンデンサからなる第7の平滑手段122との直列回路が接続され、第7の平滑手段122から第7の出力電圧Vo7を第7の負荷123へ出力する。また、出力側主スイッチ34と並列に、NチャネルMOSFETからなる補助スイッチ220とダイオードからなる第8の整流手段221とコンデンサからなる第8の平滑手段222との直列回路が接続され、第8の平滑手段222から第8の出力電圧Vo8を第2の負荷223へ出力する。
【0056】
制御回路70においては、検出回路71が第7の出力電圧Vo7と第8の出力電圧Vo8の各電圧を検出して第7の誤差信号Ve7と第8の誤差信号Ve8を出力し、発振回路72がクロック信号Vckを出力する。分周回路73はクロック信号Vckを分周し、補助スイッチ駆動回路74は分周回路73の出力に従って補助スイッチ220を駆動する駆動電圧Vgs31を出力する増幅器により構成されている。パルス幅制御回路75はクロック信号Vckと分周回路73の出力が入力されて第7と第8の誤差信号Ve7,Ve8を基に、入力側主スイッチ33のオンオフ期間を設定した主パルス信号Vd3と出力側主スイッチ34のオンオフ期間を設定した主パルス信号Vd4とを出力する。インダクタ検出回路76はインダクタ23の両端電圧を検出してインダクタ検出信号Vlを分周回路73へ出力する。主スイッチ駆動回路77は、主パルス信号Vd3が入力されて入力側主スイッチ33を駆動する駆動電圧Vgs3を出力し、主パルス信号Vd4が入力されて出力側主スイッチ34を駆動する駆動電圧Vgs4を出力する。
【0057】
図8は制御回路70の構成をより詳細に示した回路図である。図8において、検出回路71は、基準電圧源710、抵抗711,712,713,714、誤差増幅器717,718から構成される。抵抗711と抵抗712は第7の出力電圧Vo7を検出し、抵抗713と抵抗714は第8の出力電圧Vo8を検出する。検出された各検出電圧はそれぞれ誤差増幅器717及び誤差増幅器718によって基準電圧源710の基準電圧と比較され、誤差増幅器717から誤差信号Ve7が出力され、誤差増幅器718から誤差信号Ve8が出力される。即ち、各誤差信号はそれぞれ対応する出力電圧が所望の電圧より高いと低下し、低いと上昇する。
発振回路72は、所定の周波数fのクロック信号Vckを出力する。分周回路73は、クロック信号VckがAND回路730を介して入力され、周波数f/2の第1のパルス信号Vt1を出力する分周器731を有している。AND回路730へのもう一方の入力は後述するインダクタ検出回路76が出力するインダクタ検出信号Vlである。尚、説明の便宜上、分周回路73の出力を第1のパルス信号Vt1と命名したが、これは分周信号のことである。
補助スイッチ駆動回路74は、第1のパルス信号Vt1を電力増幅して駆動電圧Vgs31を出力する。
【0058】
パルス幅制御回路75において、鋸波電圧発生器750はクロック信号Vckに同期して電位が増減する鋸波電圧Vtを出力し、比較器751は第7の誤差信号Ve7と鋸波電圧Vtを比較し、比較器752は第8の誤差信号Ve8と鋸波電圧Vtを比較する。減算回路753は第7の誤差信号Ve7から所定の電圧を減算して(Ve7−Vos)を出力する。減算回路754は第8の誤差信号Ve8から所定の電圧Vosを減算して(Ve8−Vos)を出力する。比較器755は(Ve7−Vos)と鋸波電圧Vtを比較し、比較器756は(Ve8−Vos)と鋸波電圧Vtとを比較する。AND回路757は比較器751の出力と第1のパルス信号Vt1の反転信号とのANDを出力し、AND回路758は比較器752の出力と第1のパルス信号Vt1とのANDを出力し、AND回路759は比較器755の出力と第1のパルス信号Vt1の反転信号とのANDを出力する。AND回路75Aは比較器756の出力と第1のパルス信号Vt1とのANDを出力し、OR回路75BはAND回路757とAND回路758との各出力が入力されて主パルス信号Vd3を出力し、そして、OR回路75CはAND回路759とAND回路75Aとの各出力を入力されて主パルス信号Vd4を出力する。
【0059】
インダクタ検出回路76はインダクタ23の両端電圧を検出する比較器760と、比較器760の出力の立上がりエッジを検出してワンショットパルスを出力するインバータ761とAND回路762と、主パルス信号Vd3の立下りエッジを検出してワンショットパルスを出力するインバータ763とNOR回路764と、主パルス信号Vd4の立下りエッジを検出してワンショットパルスを出力するインバータ765とNOR回路766と、NOR回路764とNOR回路766との出力を入力されるOR回路767と、NOR回路762の出力とOR回路767の出力をそれぞれ入力してフリップフロップを構成するNOR回路768とNOR回路769から構成される。NOR回路769からはインダクタ検出信号Vlが出力される。主スイッチ駆動回路77は、主パルス信号Vd3を反転して電力増幅して駆動電圧Vgs3を出力する増幅器773と主パルス信号Vd4を電力増幅して駆動電圧Vgs4を出力する増幅器774とから構成される。
【0060】
図9は、上記のように構成された実施の形態3の多出力DC−DCコンバータにおける各信号や電圧及びインダクタ23の両端電圧(Vq3−Vq4)とインダクタ23を流れる電流I23の通常動作時における波形図である。ここで通常動作とは、入力側主スイッチ33に流れる電流が所定値以下であって、入出力電圧が安定な状態をいう。まず、図7から図9を用いて、本発明に係る実施の形態3の多出力DC−DCコンバータの通常動作を説明する。
【0061】
まず、図9の時刻t10において、鋸波信号Vtが上昇を開始するとともに第1のパルス信号Vt1が“H”になるとする。この時、駆動電圧Vgs22も“H”となって、補助スイッチ220はオン状態となる。
一方、パルス幅制御回路75の比較器751、752,755,756の出力の内、“H”である第1のパルス信号Vt1との論理積であるAND回路758及びAND回路75Aの出力が、それぞれOR回路75B及びOR回路75Cを介して主パルス信号Vd3及び主パルス信号Vd4として出力される。主スイッチ駆動回路77は駆動電圧Vgs3として“L”を出力し、入力側主スイッチ33をオン状態にするとともに、駆動電圧Vgs4として“H”を出力し、出力側主スイッチ34をオン状態にする。この時、インダクタ23には入力直流電圧Eiが印加され、磁気エネルギーが蓄えられていく。また、インダクタ検出回路76のNOR回路769の出力、即ちインダクタ検出信号Vlは“H”になっているものとする。
【0062】
図9の時刻t11において、鋸波信号Vtと電圧(Ve8−Vos)が交差すると、比較器756の出力は“L”に反転し、主パルス信号Vd4も“L”となる。このため駆動電圧Vgs4は“L”となり、出力側主スイッチ34はオフ状態となる。同時に、主パルス信号Vd4の立下りによってNOR回路766から出力されたワンショットパルスは、NOR回路769に入力されてフリップフロップをリセットし、インダクタ検出信号Vlを“L”にする。出力側主スイッチ34のターンオフにより、出力側主スイッチ34の電圧Vq4は上昇する。この時、第8の出力電圧Vo8は入力直流電圧Eiよりも低いものとすると、補助スイッチ220がオン状態であるので、インダクタ23には入力直流電圧Eiと第8の出力電圧Vo8との電圧差が印加される。インダクタ23には第8の整流手段221を介して第8の平滑手段222のコンデンサを充電する電流が流れ、磁気エネルギーはさらに蓄積される。
【0063】
図9の時刻t12において、鋸波信号Vtと第8の誤差信号Ve8が交差すると、比較器752の出力は“L”に反転し、主パルス信号Vd3も“L”となる。このため駆動電圧Vgs3は“H”となり、入力側主スイッチ33はオフ状態となる。同時に、主パルス信号Vd3の立下りによってNOR回路764から出力されたワンショットパルスは、NOR回路769に入力されるが、フリップフロップは既にリセットしており、インダクタ検出信号Vlを“L”のままである。入力側主スイッチ33のターンオフにより、入力側主スイッチ33の電圧Vq3は低下し、主整流手段41が導通するようになる。インダクタ23には第8の出力電圧Vo8が印加され、第8の整流手段221を介して第8の平滑手段222のコンデンサを充電する電流が流れ、磁気エネルギーは放出される。
【0064】
図9の時刻t13において、第8の整流手段221を流れるインダクタ23の電流I23がゼロとなると、インダクタ23の電圧は自身のインダクタンスと寄生容量との共振によって振動を始める。この振動によって比較器760の出力は“H”と“L”を交互に繰返すようになる。比較器760の出力が最初に“H”となった時に、その立上がりエッジを検出したワンショットパルスがAND回路762から出力される。この時フリップフロップはセットされ、NOR回路769はインダクタ検出信号Vlを“H”にする。
【0065】
図9の時刻t20において、鋸波信号Vtが急減して上昇を開始するとともに、第1のパルス信号Vt1は“L”になる。従って、駆動電圧Vgs22は“L”になり、補助スイッチ220がオフ状態となる。一方、比較器751,752,755,756の出力の内、“H”である第1のパルス信号Vt1の反転信号との論理積であるAND回路757及びAND回路759の出力が、それぞれOR回路75B及びOR回路75Cを介して主パルス信号Vd3及び主パルス信号Vd4として出力される。主スイッチ駆動回路77は駆動電圧Vgs3として“L”を出力し、駆動電圧Vgs4として“H”を出力し、入力側主スイッチ33と出力側主スイッチ34はともにオン状態となる。このため、インダクタ23には入力直流電圧Eiが印加され、磁気エネルギーが蓄えられていく。
【0066】
図9の時刻t21において、鋸波信号Vtが電圧(Ve7−Vos)と交差すると、比較器755の出力は“L”に反転し、主パルス信号Vd4も“L”となる。このため駆動電圧Vgs4は“L”となり、出力側主スイッチ34はオフ状態となる。同時に、主パルス信号Vd4の立下りによってフリップフロップはリセットされ、インダクタ検出信号Vlを“L”にする。この時、第7の出力電圧Vo7は入力直流電圧Eiよりも高いものとすると、インダクタ23に蓄えられた磁気エネルギーは、第2の補助スイッチ220がオフ状態であるので、第7の整流手段121を介して第7の平滑手段122のコンデンサを充電する電流として放出される。
【0067】
図9の時刻t22において、鋸波信号Vtが第7の誤差信号Ve7と交差すると、比較器751の出力は“L”に反転し、主パルス信号Vd3も“L”となる。このため駆動電圧Vgs3は“H”となり、入力側主スイッチ33はオフ状態となる。入力側主スイッチ33の電圧Vq3は低下し、主整流手段41が導通するようになり、インダクタ21に蓄えられた磁気エネルギーは、第7の整流手段121を介して第7の平滑手段122のコンデンサを充電する電流としてさらに放出される。
【0068】
図9の時刻t23において、インダクタ23の電流I23がゼロとなると、インダクタ23の電圧が振動を始め、この振動によって、比較器760の出力は“H”と“L”を交互に繰返すようになる。比較器760の出力が最初に“H”となった時にフリップフロップはセットされ、インダクタ検出信号Vlは“H”になる。
以上のように、本実施の形態3の多出力DC−DCコンバータは、2つの2石式の昇降圧コンバータが、入力側主スイッチ33と出力側主スイッチ34とインダクタ23を共有した構成となっていることが分かる。
【0069】
図10は第7の出力電圧Vo7がさらに高く、第7の誤差信号Ve7が鋸波電圧Vtと交差せず、また、第8の出力電圧Vo8がさらに低く、電圧(Ve8−Vos)が鋸波電圧Vtと交差しない場合の各部の動作波形図である。
図10に示した動作の場合、パルス幅制御回路75において、比較器751の出力は常時“H”であるので、第1のパルス信号Vt1が“L”の場合、AND回路757の出力は“H”となる。このため、OR回路75Bを介して出力される主パルス信号Vd3も“H”となり、駆動電圧Vgs3は“L”となる。第7の出力電圧Vo7は、入力側主スイッチ33が1周期にわたってオン状態となり、出力側主スイッチ34のオンオフ動作によって制御される。即ち、第7の出力電圧Vo7を出力する2石式昇降圧コンバータは、昇圧コンバータとして動作する。
一方、比較器756の出力は常時“L”であるので、AND回路75Aの出力も“L”となる。第1のパルス信号Vt1が“H”の場合、AND回路759の出力も“L”となるので、OR回路75Cを介して出力される主パルス信号Vd4も“L”となり、駆動電圧Vgs4は“L”となる。第8の出力電圧Vo8は、出力側主スイッチ34が1周期にわたってオフ状態となり、入力側主スイッチ33のオンオフ動作によって制御される。即ち、第8の出力電圧Vo8を出力する2石式昇降圧コンバータは、降圧コンバータとして動作する。
【0070】
インダクタ検出回路76は、主パルス信号Vd3若しくは主パルス信号Vd4の立下りエッジを検出して出力されるワンショットパルスによってフリップフロップをリセットし、インダクタ検出信号Vlとして“L” を出力する。そして、インダクタ23の電圧の立上がりエッジを検出して出力されるワンショットパルスによってフリップフロップをセットし、インダクタ検出信号Vlとして“H” を出力する。
図10においては、第1のパルス信号Vt1が“H”となっている時刻t10〜t20、即ち、第8の出力電圧Vo8を制御する降圧コンバータとして動作している期間では、入力側主スイッチ33がオフする時刻t11でインダクタ検出信号Vlは“L”となり、インダクタ23に流れる電流がゼロとなってインダクタ23の電圧が反転する時刻t12で“H”となる。
次に、第1のパルス信号Vt1が“L”となっている時刻t20〜t30の期間、即ち、第7の出力電圧Vo7を制御する昇圧コンバータとして動作している期間では、出力側主スイッチ34がオフする時刻t21でインダクタ検出信号Vlは“L”となり、インダクタ23に流れる電流がゼロとなってインダクタ23の電圧が反転する時刻t22で“H”となる。
【0071】
以上のようなインダクタ検出回路76の動作から分かるように、インダクタ検出信号Vlはインダクタ23に第7の整流手段121若しくは第8の整流手段221を介して電流が流れている時に“L”となり、電流が流れなくなると“H”となる。そして、上記の説明において発振回路72のクロック信号Vckが“H”を出力する時には、インダクタ検出信号Vlは“H”であるので、分周回路73の第1の分周器731にはクロック信号Vckが入力され、第1の分周器731から出力される第1のパルス信号Vt1はVckの周波数fの1/2となる。
【0072】
実施の形態3の多出力DC−DCコンバータにおいても、前述の実施の形態1の多出力DC−DCコンバータと同様に、通常動作においては、インダクタ23を流れる電流が1周期の間にゼロになるように設計することが望ましい。しかし、インダクタ23を流れる電流が1周期の間にゼロにならない場合がある。図11は第7の負荷123が異常に重くなり、第7の整流手段121に流れる電流が1周期の間にゼロにならなかった場合の動作を示す。
【0073】
図11の時刻t20において、図10の時刻t20と同様に、第1のパルス信号Vt1が“L”になり、駆動電圧Vgs3が“L”、駆動電圧Vgs4が“H”となって入力側主スイッチ33と出力側主スイッチ34がともにオン状態になる。図11の動作においては、第7の負荷123が異常に重いので、この状態が図10のt21より遅れてt23まで続く。時刻t23で出力側主スイッチ34がターンオフし、インダクタ23に蓄えられた磁気エネルギーが第7の整流手段121を介して第7の平滑手段122を充電する電流として放出される。同時に、インダクタ検出信号Vlは“L”にリセットされる。
【0074】
図11の時刻t30において、クロック信号Vckにパルスが発生するが、インダクタ23の磁気エネルギーの放出は続いており、即ちインダクタ23の両端電圧に変化はなく、インダクタ検出信号Vlは“L”のままである。このため、クロック信号Vckとインダクタ検出信号Vlを入力されるAND回路730は、クロック信号Vckが“H”となっても“L”を出力しており、第1の分周器731は状態を変えない。
【0075】
図11の時刻t31において、インダクタ23の電流I23がゼロとなると、インダクタ検出信号Vlは“H”になる。時刻t40に至ってクロック信号Vckにパルスが発生すると、第1の分周器731は出力を反転し、次のスイッチング周期が開始される。時刻t40以降は第8の出力電圧Vo8を制御するように、駆動電圧Vgs3及び駆動電圧Vgs4のパルス幅が設定されて出力される。
【0076】
以上のように、実施の形態3によれば、入力側主スイッチ33と出力側主スイッチ34と主整流手段41とインダクタ23を共有することによる少ない部品点数で、高効率に2つの昇降圧出力が安定化させることができるという効果が得られる。もちろん本実施形態における出力数は2つに限定されるものではなく、補助スイッチと整流手段と平滑手段を追加し、スイッチング周波数の分割数を増やすことにより、理論上は任意の出力数に対応できる。
また、実施の形態3によれば、1周期内でインダクタ23に流れる電流はゼロになることが望ましい。しかし、過負荷等の異常事態によって1周期内で電流がゼロに至らない場合においても、次のクロック信号Vckを無視することによって電流がゼロになる周期まで動作を延期させることができる。このようなインダクタ23を常に電流不連続で動作させることができるという機能は、過電流保護回路との組合わせにより、その垂下特性を改善することができ、前述の実施の形態1の多出力DC−DCコンバータに対する実施の形態2の多出力DC−DCコンバータと同様の効果を有する。
【0077】
《実施の形態4》
次に、本発明に係る実施の形態4の多出力DC−DCコンバータを添付の図面を参照しつつ説明する。前述の実施の形態1及び実施の形態2では複数の昇圧出力または反転出力を制御し、実施の形態3では複数の昇降圧出力を制御する本発明の多出力DC−DCコンバータを説明した。さらに本発明によれば、これら種類の異なる複数の出力を制御することも可能である。
図12は本発明に係る実施の形態4の多出力DC−DCコンバータの構成を示す回路図である。図12において、前述の実施の形態1〜3において説明したものと同じ機能構成を有するものには同じ符号を付してその説明は省略する。
【0078】
図12に示すように、本発明に係る実施の形態4の多出力DC−DCコンバータには入力直流電源1から入力直流電圧Eiが入力されている。入力直流電源1と並列に、PチャネルMOSFETからなる入力側主スイッチ33とダイオードからなる主整流手段41と入力側補助スイッチ40とからなるの直列回路が接続されている。主整流手段41と入力側補助スイッチ40との直列回路と並列に、インダクタ24とNチャネルMOSFETからなる出力側主スイッチ34との直列回路が接続されている。また、主整流手段41と入力側補助スイッチ40との直列回路と並列に、ダイオードからなる第4の整流手段111とコンデンサからなる第4の平滑手段112との直列回路が接続され、第4の平滑手段112から第4の出力電圧Vo4を第4の負荷113へ出力する。また、主整流手段41と入力側補助スイッチ40との直列回路と並列に、NチャネルMOSFETからなる補助スイッチ210とダイオードからなる第5の整流手段211とコンデンサからなる第5の平滑手段212との直列回路が接続され、第5の平滑手段212から第5の出力電圧Vo5を第5の負荷213へ出力する。また、出力側主スイッチ34と並列に、ダイオードからなる第7の整流手段121とコンデンサからなる第7の平滑手段122との直列回路が接続され、第7の平滑手段122から第7の出力電圧Vo7を第7の負荷123へ出力する。また、出力側主スイッチ34と並列に、NチャネルMOSFETからなる補助スイッチ220とダイオードからなる第8の整流手段221とコンデンサからなる第8の平滑手段222との直列回路が接続され、第8の平滑手段222から第8の出力電圧Vo8を第2の負荷223へ出力する。
【0079】
制御回路80において、検出回路81は第4の出力電圧Vo4と第5の出力電圧Vo5と第7の出力電圧Vo7と第8の出力電圧Vo8の各電圧を検出してそれぞれ第4の誤差信号Ve4と第5の誤差信号Ve5と第7の誤差信号Ve7と第8の誤差信号Ve8を出力する。発振回路82はクロック信号Vckを出力し、分周回路83はクロック信号Vckを分周する。補助スイッチ駆動回路84は分周回路83の出力に従って入力側補助スイッチ40、補助スイッチ210及び補助スイッチ220を駆動する駆動電圧Vgs40、駆動電圧Vgs41及び駆動電圧Vgs42をそれぞれ出力する。パルス幅制御回路85は、クロック信号Vckと分周回路83の出力を入力されて、第4の誤差信号Ve4と第5の誤差信号Ve5と第7の誤差信号Ve7と第8の誤差信号Ve8を基に、入力側主スイッチ33のオンオフ期間を設定した主パルス信号Vd3と出力側主スイッチ34のオンオフ期間を設定した主パルス信号Vd4とをそれぞれ出力する。インダクタ検出回路86はインダクタ24の両端電圧を検出してインダクタ検出信号Vlを分周回路83へ出力する。主スイッチ駆動回路87は、主パルス信号Vd3が入力されて入力側主スイッチ33を駆動する駆動電圧Vgs3を出力し、主パルス信号Vd4が入力されて出力側主スイッチ34を駆動する駆動電圧Vgs4をそれぞれ出力する。
【0080】
図13は制御回路80の構成をより詳細に示した回路図である。図13において、検出回路81は、各出力電圧Vo4,Vo5,Vo7,Vo8を抵抗等で分割して基準電圧と比較増幅し、各出力電圧Vo4,Vo5,Vo7,Vo8に応じた各誤差信号Ve4,Ve5,Ve7,Ve8を出力する。従ってその構成は前述の図2や図8で既に説明してきたものと同様なので詳細な説明は省略する。各誤差信号Ve4,Ve5,Ve7,Ve8はそれぞれ対応する出力電圧Vo4,Vo5,Vo7,Vo8が所望の電圧より高いと低下し、低いと上昇する。分周回路83は、クロック信号VckがAND回路830に入力され、第1の分周器831はAND回路830からの出力を周波数f/2として第1のパルス信号Vt1を出力し、第2の分周器832は第1のパルス信号Vt1が入力されてさらに1/2の周波数f/4の第2のパルス信号Vt2を出力する。また、分周回路83は、第1のパルス信号Vt1と第2のパルス信号Vt2とが入力されるAND回路833と、第1のパルス信号Vt1と第2のパルス信号Vt2の反転信号とが入力されるNOR回路834と、第1のパルス信号Vt1と第2のパルス信号Vt2の反転信号とが入力されるAND回路835と、第1のパルス信号Vt1と第2のパルス信号Vt2とが入力されるNOR回路836とを有している。
【0081】
実施の形態4において、AND回路833の出力は第3のパルス信号Vt3、NOR回路834の出力は駆動信号Vd21、AND回路835の出力は第4のパルス信号Vt4、そしてNOR回路836の出力は駆動信号Vd22とする。AND回路830のもう一方の入力は後述するインダクタ検出回路86の出力するインダクタ検出信号Vlである。
尚、説明の便宜上、分周回路83の各出力を第1のパルス信号Vt1、第2のパルス信号Vt2、第3のパルス信号Vt3、第4のパルス信号Vt4、駆動信号Vd21、駆動信号Vd22と命名したが、これらは分周信号のことである。
【0082】
補助スイッチ駆動回路84は、分周回路83の第2のパルス信号Vt2を反転して電力増幅して駆動電圧Vgs40を出力する増幅器840と、分周回路83の駆動信号Vd21を電力増幅して駆動電圧Vgs21を出力する増幅器841と、分周回路83の駆動信号Vd22を電力増幅して駆動電圧Vgs22を出力する増幅器842とから構成される。
【0083】
パルス幅制御回路85において、鋸波電圧発生器850はクロック信号Vckに同期して電位が増減する鋸波電圧Vtを出力する。また、比較器851は第4の誤差信号Ve4と鋸波電圧Vtを比較し、比較器852は第5の誤差信号Ve5と鋸波電圧Vtを比較し、比較器853は第7の誤差信号Ve7と鋸波電圧Vtを比較し、そして比較器854は第8の誤差信号Ve8と鋸波電圧Vtを比較する。減算回路855は第7の誤差信号Ve7から所定の電圧を減算して電圧(Ve7−Vos)を出力し、減算回路856は第8の誤差信号Ve8から所定の電圧Vosを減算して電圧(Ve8−Vos)を出力する。比較器857は減算された電圧(Ve7−Vos)と鋸波電圧Vtを比較し、比較器858は減算された電圧(Ve8−Vos)と鋸波電圧Vtを比較する。パルス幅制御回路85において、AND回路859には比較器851の出力と第3のパルス信号Vt3とが入力され、AND回路85Aには比較器852の出力と駆動信号Vd21とが入力され、AND回路85Bには比較器853の出力と第4のパルス信号Vt4とが入力され、AND回路85Cには比較器854の出力と駆動信号Vd22とが入力され、AND回路85Dには比較器857の出力と第4のパルス信号Vt4とが入力され、そしてAND回路85Eには比較器858の出力と駆動信号Vd22とが入力される。OR回路85FはAND回路859とAND回路85AとAND回路85BとAND回路85Cとの各出力が入力されて主パルス信号Vd3を出力する。OR回路85Gは第2のパルス信号Vt2とAND回路85DとAND回路85Eとの各出力が入力されて主パルス信号Vd4を出力する。
【0084】
インダクタ検出回路86は、前述の図8に示した実施の形態3の多出力DC−DCコンバータのインダクタ検出回路76とその構成、動作が同様であり、その説明は省略する。
主スイッチ駆動回路87は、主パルス信号Vd3を反転して電力増幅して駆動電圧Vgs3を出力する増幅器873と主パルス信号Vd4を電力増幅して駆動電圧Vgs4を出力する増幅器874とから構成される。
【0085】
図14は、以上の各信号や電圧及びインダクタ24の両端電圧(Vq3−Vq4)とインダクタ24を流れる電流I24の通常動作時における波形図である。ここで通常動作とは、入力側主スイッチ33に流れる電流が所定値以下であって、入出力電圧が安定な状態をいう。
まず、図12から図14を用いて、本発明に係る実施の形態4の多出力DC−DCコンバータの通常動作を説明する。
【0086】
図14の時刻t10において、鋸波信号Vtが上昇を開始するとともに第1のパルス信号Vt1と第2のパルス信号Vt2とがともに“H”になるものとする。この時、分周回路83からの他の出力では第3のパルス信号Vt3のみが“H”となり、駆動信号Vd21と第4のパルス信号Vt4と駆動信号Vd22は“L”となる。従って、駆動電圧Vgs40と駆動電圧Vgs21と駆動電圧Vgs22はいずれも“L”となって、入力側補助スイッチ40と補助スイッチ210と補助スイッチ220はオフ状態となる。駆動電圧Vgs4は“H”であるので、出力側主スイッチ34はオン状態となる。一方、比較器851〜854の出力の内、“H”である第3のパルス信号Vt3との論理積を取る比較器851の出力のみが、OR回路85Fを介して主パルス信号Vd3として出力される。主スイッチ駆動回路87は駆動電圧Vgs3として“L”を出力し、入力側主スイッチ33をオン状態にする。この時、インダクタ24には入力直流電圧Eiが印加され、磁気エネルギーが蓄えられていく。またこの時、インダクタ検出回路86のインダクタ検出信号Vlは“H”になっているものとする。
【0087】
図14の時刻t11において、鋸波信号Vtと第4の誤差信号Ve4が交差すると、比較器851の出力は“L”に反転し、主パルス信号Vd3も“L”となる。このため駆動電圧Vgs3は“H”となり、入力側主スイッチ33はオフ状態となる。同時に、主パルス信号Vd3の立下りによって、インダクタ検出信号Vlは“L”になる。入力側主スイッチ33のターンオフにより、入力側主スイッチ33の電圧Vq3は下降し、第4の整流手段111が導通する。インダクタ24には負電圧である第4の出力電圧Vo4が印加され、インダクタ24には第4の整流手段111を介して第4の平滑手段112のコンデンサを充電する電流が流れ、磁気エネルギーは放出される。
【0088】
図14の時刻t12において、第4の整流手段111を流れるインダクタ24の電流I24がゼロとなると、インダクタ24の電圧(Vq3−Vq4)は自身のインダクタンスと寄生容量との共振によって振動を始める。このインダクタ24の電圧の最初の立上がりによってインダクタ検出信号Vlは“H”になる。
【0089】
図14の時刻t20において、鋸波信号Vtが急減した後、上昇を開始するとともに、第1のパルス信号Vt1は“L”になり、第2のパルス信号Vt2は“H”のままである。この時、分周回路83からの他の出力では駆動信号Vd21のみが“H”となり、第3のパルス信号Vt3と第4のパルス信号Vt4と駆動信号Vd22は“L”となる。従って、駆動電圧Vgs40と駆動電圧Vgs22はいずれも“L”となって、入力側補助スイッチ40と補助スイッチ220はオフ状態となる。駆動電圧Vgs21と駆動電圧Vgs4は“H”であるので、補助スイッチ210と出力側主スイッチ34はオン状態となる。一方、比較器851〜854の出力の内、“H”である駆動信号Vd21との論理積を取られる比較器852の出力のみが、OR回路85Fを介して主パルス信号Vd3として出力される。入力側主スイッチ33はオン状態になり、インダクタ24には入力直流電圧Eiが印加され、磁気エネルギーが蓄えられていく。
【0090】
図14の時刻t21において、鋸波信号Vtと第5の誤差信号Ve5が交差すると、比較器852の出力は“L”に反転し、主パルス信号Vd3も“L”となる。このため駆動電圧Vgs3は“H”となり、入力側主スイッチ33はオフ状態となる。同時に、主パルス信号Vd3の立下りによって、インダクタ検出信号Vlは“L”になる。入力側主スイッチ33のターンオフにより、入力側主スイッチ33の電圧Vq3は下降し、補助スイッチ210がオン状態であるので、第5の整流手段211が導通する。インダクタ24には負電圧である第5の出力電圧Vo5が印加され、インダクタ24には第5の整流手段211を介して第5の平滑手段212のコンデンサを充電する電流が流れ、磁気エネルギーは放出される。
【0091】
図14の時刻t22において、第5の整流手段211を流れるインダクタ24の電流I24がゼロとなると、インダクタ24の電圧(Vq3−Vq4)は自身のインダクタンスと寄生容量との共振によって振動を始める。このインダクタ24の電圧の最初の立上がりによってインダクタ検出信号Vlは“H”になる。
【0092】
図14の時刻t30において、鋸波信号Vtが急減した後、上昇を開始するとともに、第1のパルス信号Vt1は“H”になり、第2のパルス信号Vt2は“L”になる。この時、分周回路83からの他の出力では第4のパルス信号Vt4のみが“H”となり、第3のパルス信号Vt3と駆動信号Vd21と駆動信号Vd22は“L”となる。従って、駆動信号Vd21と駆動電圧Vgs22はいずれも“L”となって、補助スイッチ210と補助スイッチ220はオフ状態となる。駆動電圧Vgs40は“H”なので、入力側補助スイッチ40はオン状態になる。一方、比較器851〜854の出力の内、“H”である第4のパルス信号Vt4との論理積を取られる比較器853の出力のみが、OR回路85Fを介して主パルス信号Vd3として出力される。また、比較器857〜858の出力の内、“H”である第4のパルス信号Vt4との論理積を取られる比較器857の出力が、OR回路85Gを介して主パルス信号Vd4として出力される。入力側主スイッチ33と出力側スイッチ34はともにオン状態になり、インダクタ24には入力直流電圧Eiが印加され、磁気エネルギーが蓄えられていく。
【0093】
図14の時刻t31において、鋸波信号Vtが電圧(Ve7−Vos)と交差すると、比較器857の出力は“L”に反転し、主パルス信号Vd4も“L”となる。このため駆動電圧Vgs4は“L”となり、出力側主スイッチ34はオフ状態となる。同時に、主パルス信号Vd4の立下りによって、インダクタ検出信号Vlは“L”になる。この時、第7の出力電圧Vo7は入力直流電圧Eiよりも高いものとすると、インダクタ24に蓄えられた磁気エネルギーは、第7の整流手段121を介して第7の平滑手段122のコンデンサを充電する電流として放出される。
【0094】
図14の時刻t32において、鋸波信号Vtが第7の誤差信号Ve7と交差すると、比較器853の出力は“L”に反転し、主パルス信号Vd3も“L”となる。このため駆動電圧Vgs3は“H”となり、入力側主スイッチ33はオフ状態となる。入力側主スイッチ33の電圧Vq3は低下し、主整流手段41が導通するようになり、インダクタ24に蓄えられた磁気エネルギーは、第7の整流手段121を介して第7の平滑手段122のコンデンサを充電する電流としてさらに放出される。
図14の時刻t33において、インダクタ24の電流I24がゼロとなると、インダクタ検出信号Vlは“H”になる。
【0095】
図14の時刻t40において、鋸波信号Vtが急減した後、上昇を開始するとともに、第1のパルス信号Vt1は“L”になり、第2のパルス信号Vt2は“L”のままである。この時、分周回路83からの他の出力では駆動信号Vd22のみが“H”となり、第3のパルス信号Vt3と駆動信号Vd21と第4のパルス信号Vt4は“L”となる。従って、駆動信号Vd21は “L”となって、補助スイッチ210はオフ状態、駆動電圧Vgs22は“H”となって補助スイッチ220はオン状態となる。駆動電圧Vgs40は“H”なので、入力側補助スイッチ40はオン状態になる。一方、比較器851〜854の出力の内、“H”である駆動信号Vd22との論理積を取られる比較器854の出力のみが、OR回路85Fを介して主パルス信号Vd3として出力される。また、比較器857〜858の出力の内、“H”である駆動信号Vd22との論理積を取られる比較器858の出力が、OR回路85Gを介して主パルス信号Vd4として出力される。入力側主スイッチ33と出力側スイッチ34はともにオン状態になり、インダクタ24には入力直流電圧Eiが印加され、磁気エネルギーが蓄えられていく。
【0096】
図14のt41において、鋸波信号Vtと電圧(Ve8−Vos)が交差すると、比較器858の出力は“L”に反転し、主パルス信号Vd4も“L”となる。このため駆動電圧Vgs4は“L”となり、出力側主スイッチ34はオフ状態となる。同時に、主パルス信号Vd4の立下りによって、インダクタ検出信号Vlは“L”になる。出力側主スイッチ34のターンオフにより、出力側主スイッチ34の電圧Vq4は上昇する。この時、第8の出力電圧Vo8は入力直流電圧Eiよりも低いものとすると、補助スイッチ220がオン状態であるので、インダクタ24には入力直流電圧Eiと第8の出力電圧Vo8との電圧差が印加される。インダクタ24には第8の整流手段221を介して第8の平滑手段222のコンデンサを充電する電流が流れ、磁気エネルギーはさらに蓄積される。
【0097】
図14の時刻t42において、鋸波信号Vtと第8の誤差信号Ve8が交差すると、比較器854の出力は“L”に反転し、主パルス信号Vd3も“L”となる。このため駆動電圧Vgs3は“H”となり、入力側主スイッチ33はオフ状態となる。入力側主スイッチ33のターンオフにより、入力側主スイッチ33の電圧Vq3は低下し、主整流手段41が導通するようになる。インダクタ24には第8の出力電圧Vo8が印加され、第8の整流手段221を介して第8の平滑手段222のコンデンサを充電する電流が流れ、磁気エネルギーは放出される。図14の時刻t43において、第8の整流手段221を流れるインダクタ24の電流I24がゼロとなると、インダクタ検出信号Vlは“H”になる。
【0098】
以上のように、実施の形態4の多出力DC−DCコンバータは、2つの反転コンバータと2つの2石式の昇降圧コンバータが、入力側主スイッチ33と出力側主スイッチ34とインダクタ24を共有した構成となっていることが分かる。
実施の形態4の多出力DC−DCコンバータにおいても、前述の他の実施の形態の多出力DC−DCコンバータと同様に、通常動作においては、インダクタ24を流れる電流は、1周期の間にゼロになるように設計することが望ましい。しかし、インダクタ24を流れる電流が1周期の終わりまでにゼロにならない場合がある。図15は第4の負荷113が異常に重くなり、第4の整流手段111に流れる電流が1周期の間にゼロにならなかった場合の動作を示す波形図である。
【0099】
図15の時刻t10において、駆動電圧Vgs3が“L”、駆動電圧Vgs4が“H”となって入力側主スイッチ33と出力側主スイッチ34がともにオン状態になる。第4の負荷113が異常に重いので、この状態は図14のt11より遅れてt13まで続く。時刻t13で入力側主スイッチ33がターンオフし、インダクタ24に蓄えられた磁気エネルギーを第4の整流手段111を介して第4の平滑手段112を充電する電流として放出する。同時に、インダクタ検出信号Vlは“L”にリセットされる。
【0100】
図15の時刻t20において、クロック信号Vckにパルスが発生する。しかし、インダクタ24の磁気エネルギーの放出は続いており、即ちインダクタ24の両端電圧に変化はなく、インダクタ検出信号Vlは“L”のままである。このため、クロック信号Vckとインダクタ検出信号Vlを入力されるAND回路830は、クロック信号Vckが“H”となっても“L”を出力しており、第1の分周器831は状態を変えない。
【0101】
図15の時刻t23において、インダクタ24の電流I24がゼロとなると、インダクタ検出信号Vlは“H”になる。時刻t30に至ってクロック信号Vckにパルスが発生すると、第1の分周器831は出力を反転し、次のスイッチング周期が開始される。時刻t30以降は第5の出力電圧Vo5を制御するように、駆動電圧Vgs3及び駆動電圧Vgs4のパルス幅が設定されて出力される。
【0102】
以上のように、実施の形態4によれば、入力側主スイッチ33と出力側主スイッチ34とインダクタ24を共有することによる少ない部品点数で、高効率に2つの反転出力と2つの昇降圧出力が安定化できるという効果が得られる。もちろん本実施形態の多出力DC−DCコンバータの出力数は2つずつに限定されるものではなく、補助スイッチと整流手段と平滑手段を追加し、スイッチング周波数の分割数を増やすことにより、理論上は任意の出力数に対応できる。
また、実施の形態4によれば、1周期内でインダクタ24に流れる電流はゼロになることが望ましいが、過負荷等の異常事態によって1周期内で電流がゼロに至らない場合においても、次のクロック信号Vckを無視することによって電流がゼロになる周期まで動作を延期させることができる。このようなインダクタ24を常に電流不連続で動作させることができるという機能は、過電流保護回路との組合わせにより、その垂下特性を改善することができ、実施の形態1の多出力DC−DCコンバータに対する実施の形態2の多出力DC−DCコンバータと同様の効果を有する。
【0103】
【発明の効果】
以上、実施の形態について詳細に説明したところから明らかなように、本発明の多出力DC−DCコンバータは、主スイッチとインダクタを共有することによる少ない部品点数で、高効率に複数且つ任意の出力が制御できるという優れた効果を有する。また、1周期内でインダクタに流れる電流がゼロになることが望ましいが、過負荷等の異常事態によって1周期内で電流がゼロに至らない場合においても、本発明の多出力DC−DCコンバータは電流がゼロになる周期まで動作を延期させることができる。このような本発明の機能は、過電流保護回路との組合わせにより、その垂下特性を改善することができ、信頼性が大幅に向上するという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態1の多出力DC−DCコンバータを示す回路構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1における多出力DC−DCコンバータの制御回路の構成を示す回路図である。
【図3】本発明の実施の形態1における多出力DC−DCコンバータの動作を示す動作波形図である。
【図4】本発明の実施の形態2における多出力DC−DCコンバータを示す回路構成図である。
【図5】本発明の実施の形態2における多出力DC−DCコンバータの過電流垂下特性を示す特性図である。
【図6】本発明の実施の形態2における多出力DC−DCコンバータの他の適用例を示す回路構成図である。
【図7】本発明の実施の形態3における多出力DC−DCコンバータを示す回路構成図である。
【図8】本発明の実施の形態3における多出力DC−DCコンバータの制御回路の構成を示す回路図である。
【図9】本発明の実施の形態3における多出力DC−DCコンバータの動作を示す動作波形図である。
【図10】本発明の実施の形態3における多出力DC−DCコンバータの動作を示す動作波形図である。
【図11】本発明の実施の形態3における多出力DC−DCコンバータの動作を示す動作波形図である。
【図12】本発明の実施の形態4における多出力DC−DCコンバータを示す回路構成図である。
【図13】本発明の実施の形態3における多出力DC−DCコンバータの制御回路の構成を示す回路図である。
【図14】本発明の実施の形態4における多出力DC−DCコンバータの動作を示す動作波形図である。
【図15】本発明の実施の形態4における多出力DC−DCコンバータの動作を示す動作波形図である。
【図16】従来の多出力DC−DCコンバータを示す回路構成図である。
【図17】従来の多出力DC−DCコンバータを示す回路構成図である。
【符号の説明】
1 入力直流電源
21 インダクタ
31 主スイッチ
50 制御回路
51 出力検出回路
52 発振回路
53 分周回路
54 補助スイッチ駆動回路
55 パルス幅制御回路
56 インダクタ検出回路
57 主スイッチ駆動回路
101 第1の整流手段
102 第1の平滑手段
200 第1の補助スイッチ
201 第2の整流手段
202 第2の平滑手段
300 第2の補助スイッチ
301 第3の整流手段
302 第3の平滑手段

Claims (8)

  1. 入力直流電圧源と、主スイッチと、前記主スイッチのオン状態に前記入力直流電圧源からの入力直流電圧を印加されるインダクタと、前記主スイッチのオフ状態に前記インダクタに発生する電圧を整流平滑するN(Nは2以上の整数)個の整流平滑回路と、制御回路とを具備し、
    前記各整流平滑回路は、直列に接続された整流手段と平滑手段とを有するとともに、少なくとも(N−2)個の前記整流平滑回路が前記整流手段と直列に接続された補助スイッチを有し、前記平滑手段の電圧を出力電圧として負荷へ供給する構成を有し、
    前記制御回路は、所定のスイッチング周期で前記主スイッチをオンオフする駆動パルスを出力するとともに、前記駆動パルスの1スイッチング周期に渡って補助スイッチを選択的にオフ状態とし、オン状態の補助スイッチを有する整流平滑回路からの出力電圧が所定電圧となるように前記駆動パルスのパルス幅を制御し、いずれの補助スイッチもオフ状態である場合は、補助スイッチを有さない整流平滑回路からの出力電圧が所定電圧となるように前記駆動パルスのパルス幅を制御するとともに、前記1スイッチング周期内において前記インダクタに流れる電流がゼロに至らない場合は、少なくとも前記インダクタに流れる電流がゼロになるまで前記主スイッチをオンしないよう構成したことを特徴とする多出力DC−DCコンバータ。
  2. 前記主スイッチと前記インダクタと前記整流平滑回路の全て又は一部が昇圧コンバータもしくは反転コンバータを構成する請求項1記載の多出力DC−DCコンバータ。
  3. 前記主スイッチは、前記インダクタを挟んで配置された入力側主スイッチと出力側主スイッチとから構成され、前記インダクタと前記入力側主スイッチの接続点と入力直流電源との間に主整流手段を有し、前記主スイッチと前記インダクタと前記主整流手段と前記整流平滑回路の全て又は一部とにより2石式昇降圧コンバータを構成する請求項1記載の多出力DC−DCコンバータ。
  4. 前記主整流手段と直列に接続した入力側補助スイッチを有し、前記主整流手段と前記入力側補助スイッチとの直列回路と並列に、整流手段と平滑手段の直列回路を有して負電圧を出力するように構成された請求項3記載の多出力DC−DCコンバータ。
  5. 前記主整流手段と前記入力側補助スイッチの直列回路と並列に、補助スイッチと整流手段と平滑手段との直列回路を有して負電圧を出力する構成を有する請求項4記載の多出力DC−DCコンバータ。
  6. 前記制御回路は、
    前記各出力電圧を検出して、それぞれの出力電圧に対応する誤差信号を出力する出力検出回路と、
    所定の周波数のクロック信号を出力する発振回路と、
    前記インダクタの電圧または前記インダクタに流れる電流を検出して、インダクタ検出信号を出力するインダクタ検出回路と、
    前記インダクタ検出信号と前記クロック信号が入力されて、前記インダクタに流れる電流がゼロの場合の前記クロック信号を分周した分周信号を出力する分周回路と、
    前記分周信号に従って前記各補助スイッチをオンオフ駆動する補助スイッチ駆動回路と、
    前記クロック信号と前記分周信号と前記各誤差信号が入力されて、前記分周信号がオン状態とする補助スイッチに対応する出力電圧を制御するようにパルス幅制御した主パルス信号を出力するパルス幅制御回路と、を有する請求項1記載の多出力DC−DCコンバータ。
  7. 前記インダクタ検出回路は、前記主スイッチがターンオフするタイミングでハイ(H)若しくはロー(L)になり、前記インダクタに発生するフライバック電圧が所定電圧値を下回るタイミングでロー(L)もしくはハイ(H)になるインダクタ検出信号を出力する請求項6記載の多出力DC−DCコンバータ。
  8. 前記制御回路は、前記主スイッチ若しくは前記インダクタに流れる電流を検出し、前記電流値が所定値に至ると前記主スイッチをターンオフするよう構成された請求項1または請求項6記載の多出力DC−DCコンバータ。
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