JP2004096459A - ホームエージェント装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】故障等により、収容する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスとの対応情報を格納する気付処理モジュール内メモリの内容が消滅した場合には、複数の気付処理モジュールと、管理用メモリと、メモリの制御を行う管理部と、パケットを気付処理モジュールに振り向けるパケット分離部を備え、自動的に通信の再設定を行うことを可能とするホームエージェント装置を提供する。
【解決手段】気付処理モジュールで故障が発生した場合、管理部が故障した気付処理モジュール番号を認識し、管理用メモリから故障した気付処理モジュールの有する同一のメモリ内容を他の正常な気付処理モジュールにコピーし、故障した気付処理モジュールに関する管理用メモリの内容を更新することにより、故障した気付処理モジュールを使用することなしに通信を確保するように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】気付処理モジュールで故障が発生した場合、管理部が故障した気付処理モジュール番号を認識し、管理用メモリから故障した気付処理モジュールの有する同一のメモリ内容を他の正常な気付処理モジュールにコピーし、故障した気付処理モジュールに関する管理用メモリの内容を更新することにより、故障した気付処理モジュールを使用することなしに通信を確保するように構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モバイルIPを扱うホームエージェント装置に係り、特にいずれかの気付処理モジュールに故障が発生した場合にも、収容する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報を保持して通信を確保できるホームエージェント装置の構成に関する。
【0002】
近年のインターネットの急速な展開と移動通信の急速な普及に伴ない移動IP端末も急速に普及している。移動端末を使ってIP通信を行う場合、移動端末の移動をIPレベルで管理・制御する方式としてモバイルIPがある。
モバイルIPにおいては、IPネットワーク上で移動端末が移動した時に、IPアドレスの管理と移動先への通信パケットの転送を自動化する技術が重要である。このため、移動端末のホームアドレスである端末IPアドレスと移動端末の存在位置を示す気付IPアドレスの二つを管理し、アドレスの転送を実行するホームエージェント装置が配置される。移動端末は、IPネットワーク上で移動した際に新しい気付IPアドレスをホームアドレスが登録されているホームエージェント装置に登録し、ホームエージェント装置は移動を知らない通信相手からのメッセージ(パケット)をトンネリング技術で転送する。なお、トンネリング技術とは、下位層のプロトコルのパケットを上位層プロトコルでカプセル化することでネットワーク上の2点間で通信できるようにする技術である。
【0003】
【従来の技術】
図7、図8は従来技術を説明するネットワーク構成及びホームエージェント装置である。図7は、ホームエージェント装置に収容されるホームリンク上に、ホームポジションであると登録された移動端末30(以降、移動端末30a、30bを総称する場合の符号は30とする。)が収容されている場合のネットワーク構成及びホームエージェント装置である。なお、移動端末30aは移動端末30がホームリンクにいる場合を示している。図8は、移動端末30が該ホームリンク以外のリンク(これを外部リンクという。)に移動した場合のネットワーク構成及びホームエージェント装置である。なお、移動端末30bは移動端末30が外部リンクにいる場合を示している。
【0004】
以降、図7、図8における括弧付英字を用いてホームエージェントの動作原理を説明する。なお、現在の移動通信網において、ホームエージェント装置は交換局に設置され、移動端末からのパケットは該移動端末を収容する基地局を介して交換局とホームリンク回線にてインタフェースされる。また、企業LANにおいては、ホームエージェント装置はルータとしてインターネットに接続される。
【0005】
先ず、図7に示すように移動端末がホームリンクにいる場合について説明する。
(C)ホームエージェント装置10では、移動端末40からの移動端末30宛てのパケットを受信すると、宛先IPアドレスを基にBindingキャッシュメモリ2を検索する。
(E)移動端末がホームリンクにいる場合は、Bindingキャッシュメモリ2に気付IPアドレスが収容されていないので、ホームエージェント装置10は移動端末30がホームリンク上に収容されていることと判断し、収容するホームリンク上の移動端末30aに対してパケットを回送する。
【0006】
次いで、図8に示すように移動端末が外部リンクに移動した場合について説明する。
(A)移動端末30bは、外部リンクを管理する外部エージェント装置20より気付IPアドレスを取得し、
(B)ホームエージェント装置10に対して気付IPアドレスを、Binding Updateパケットを用いて通知する。
【0007】
ホームエージェント装置10では、該Binding Updateパケットをルータ部9で受信し、気付処理モジュール1にて、移動端末30の端末IPアドレスと該気付IPアドレスとの対応表をBindingキャッシュメモリ2上に生成し、該端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応表を管理部4の制御によりBinding情報管理メモリ3に登録する。
(C)次に、ホームエージェント装置10では、移動端末40からの移動端末30宛てのパケットを受信すると、宛先IPアドレスを基にBindingキャッシュメモリ2を検索する。
(D)移動端末が外部リンクに移動した場合は、気付IPアドレスが収容されているので、ホームエージェント装置10は移動端末30がホームエージェント装置10の収容するホームリンク以外へ移動していると判断し、Bindingキャッシュメモリ2にある気付IPアドレスでカプセル化し、外部エージェント装置20経由で移動端末30b宛てにパケットを回送する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ホームエージェント装置10に故障が発生し、収容する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスとの対応関係を格納するBindingキャッシュメモリ2の内容が消滅した場合、収容する移動端末が外部リンクに移動している場合には通信が確保できなくなる。
【0009】
ホームエージェント装置の故障により通信が確保できないことを回避する手段として、Dynamic HA Discovery(DHA)プロトコルが検討されている。DHAプロトコルでは、一つのホームリンク上に複数のホームエージェント装置を実装でき、移動端末が一つのホームエージェント装置を選択し、選択されたホームエージェント装置において通信を行いたい移動端末宛てのパケットの回送を行う。DHAプロトコルにおいて、ホームエージェント装置が故障した状態では、移動端末が通信を確保できないことを検出し、同一ホームリンク上の他のホームエージェント装置を選択し、新たにホームエージェント装置のBindingキャッシュメモリに移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応関係を生成させることにより、通信を確保させている。
【0010】
しかし、DHAプロトコルを用いた場合、移動端末に上記のようなホームエージェント装置を選択する等のインテリジェントな機能が必要であり、また上に述べた再設定を行う期間中は通信を確保できないこと、代替のホームエージェント装置では通信再設定処理が集中することとなり、高い処理能力が要求されるという問題があった。
【0011】
本発明は、モバイルIPを扱うホームエージェント装置に係り、特にいずれかの気付処理モジュールに故障が発生した場合にも、収容する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報を保持して通信を確保できるホームエージェント装置を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第一の発明は、収容する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報をメモリ内に格納し該移動端末へのパケットに対して気付IPアドレスの付加を行う複数の気付処理モジュールと、複数の該メモリの内容を一元的に保持する管理用メモリと、受信したパケットを該複数の気付処理モジュールの一つへ振り向けるパケット分離部と、少なくとも該管理用メモリの制御と障害発生時に該気付処理モジュール内の該メモリの制御を行う管理部を備え、いずれかの該気付処理モジュールが故障した時には、故障した気付処理モジュールがメモリ内に保持している移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報と同等な情報を、該管理用メモリからいずれか正常な気付処理モジュールのメモリに書き込むと共に、該パケット分離部に対し故障した気付処理モジュール向けのパケットを書き込み先の気付処理モジュールに振り向けさせることを特徴とするホームエージェント装置である。
【0013】
第一の発明によれば、気付処理モジュールで故障が発生した場合、管理部が故障した気付処理モジュール番号を認識し、管理用メモリから故障した気付処理モジュールが有するメモリ内容を他の正常な気付処理モジュールにコピーすると共に、コピーした対応情報を保持する管理用メモリの気付処理モジュールの番号を更新する。これにより、故障した気付処理モジュールが対応すべき移動端末からパケットを受信した場合でも、故障した気付処理モジュールを使用することなしに通信を確保することが可能となる。
【0014】
第二の発明は、収容する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報をメモリ内に格納し該移動端末へのパケットに対して気付IPアドレスの付加を行う複数の気付処理モジュールと、複数の該メモリの内容を一元的に保持する管理用メモリと、収容する移動端末のIPアドレスと該移動端末宛てのパケットの気付処理を行う該気付処理モジュールとの対応関係を保持するメモリを持ち、該メモリ内容により、受信したパケットを該複数の気付処理モジュールの一つへ振り向けるパケット分離部と、少なくとも該管理用メモリの制御と障害発生時に該気付処理モジュール内の該メモリの制御及び該パケット分離部内の該メモリの制御を行う管理部を備え、いずれかの該気付処理モジュールが故障した時には、故障気付処理モジュールがメモリ内に保持している移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報と同等な情報を、該管理用メモリからいずれか正常な気付処理モジュールのメモリに書き込むと共に、該パケット分離部が持つメモリ内に保持している故障した気付処理モジュールに対応した上記対応関係を正常な該気付処理モジュールに更新することで、故障した気付処理モジュール向けのパケットを正常な書き込み先の気付処理モジュールに振り向けさせることを特徴とするホームエージェント装置である。
【0015】
第二の発明によれば、パケット分離部が端末IPアドレスと気付処理モジュールの対応を示した方路表を有している。気付処理モジュールで故障が発生した場合、管理部が故障した気付処理モジュール番号を認識し、管理用メモリから故障した気付処理モジュールが有するメモリ内容を他の正常な気付処理モジュールにコピーすると共に、コピーした対応情報を保持する管理用メモリの気付処理モジュールの番号を更新する。更に管理部が方路表上で故障した気付処理モジュール番号をコピー先の気付処理モジュール番号に変更する。これにより、故障した気付処理モジュールが対応すべきパケットを受信した場合でも、既に方路表に登録された移動端末に対しては、パケット分離部のみにて故障した気付処理モジュールを使用することなしに気付処理モジュールを設定し、通信を確保することが可能となる。
【0016】
第三の発明は、収容する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報をメモリ内に格納し該移動端末へのパケットに対して気付IPアドレスの付加を行い、他の気付処理モジュール内のメモリまたは管理用メモリを制御する複数の気付処理モジュールと、複数の該メモリの内容を一元的に保持する管理用メモリと、該気付処理モジュール毎に運用状況と負荷分散の情報を保持するメモリを持ち、受信したパケットを該メモリの内容により該複数の気付処理モジュールの一つへ振り向けるパケット分離部と、少なくとも障害発生時にパケット分離部内のメモリの制御を行う管理部を備え、いずれかの該気付処理モジュールが故障した時には、該パケット分離部から故障した気付処理モジュール宛てのパケットを受け取った気付処理モジュールは、該管理用メモリを参照して該パケットを受信する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報を獲得して書き直すことで、正常な気付処理モジュールに振り向けさせることを特徴としたホームエージェント装置である。
【0017】
第三の発明によれば、パケット分離部に気付処理モジュールの運用状況情報と負荷分散機能を持たせ、気付処理モジュールにBinding情報管理メモリへの参照及び無効化する機能を持たせる。気付処理モジュールで故障が発生した場合、管理部がパケット分離部の気付処理モジュールの運用状況情報を更新し、故障した気付処理モジュールが気付処理を行うことができないことを登録する。これにより、パケット分離部において気付処理が行えない気付処理モジュールを認識でき正常な気付処理モジュールを選択できる。パケット分離部からのパケットを受けた気付処理モジュールは、Binding情報管理メモリにアクセスして、気付処理に必要な情報を参照することで通信を確保することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以降、図面を併用して、本発明の技術を詳細に説明する。
図1は、第一の発明に係るホームエージェント装置構成である。
図1において、1a、1bは端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスの付加を行う気付処理モジュールであり、ホームエージェント装置が収容する移動端末の数に応じて複数設置する(以降、気付処理モジュールを総称する場合の符号は1とする。)。2a、2bは気付処理モジュール1a、1bが備えているBindingキャッシュメモリであり、端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを保持する(以降、Bindingキャッシュメモリを総称する場合の符号は2とする。)。3はBinding情報管理メモリであり、複数のBindingキャッシュメモリ2が保持する端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応情報と、その対応情報を保持するBindingキャッシュメモリを備えている気付処理モジュールの番号との対応関係を一元的に保持する。4はBinding情報管理メモリ及び障害発生時にBindingキャッシュメモリの制御を行う管理部。5は受信したパケットを複数ある気付処理モジュールの一つへ振り分けるパケット分離部。6は複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化するパケット多重部である。
【0019】
先ず、移動端末が新規にBinding情報を登録する場合について説明する。
移動端末が外部エージェント装置から気付IPアドレスを取得すると、ホームエージェント装置宛てにBinding Updateオプションヘッダが付加されたBinding Updateパケットを発行する。
ホームエージェント装置ではパケット分離部5で該パケットを受信し、Binding Updateパケットであることを判定し、管理部4に対し、どの気付処理モジュールに回送すべきかを問い合わせる。
【0020】
管理部4では、Binding情報管理メモリ3を検索し、この場合は該移動端末のエントリがないため、任意に一つの気付処理モジュールを選択し(ここでは気付処理モジュール1aを選択したものとする。)、該端末IPアドレスと該端末IPアドレスに対する気付IPアドレスと選択した気付処理モジュール番号をBinding情報管理メモリ3に登録する。そして、パケット分離部5に対して選択した気付処理モジュール1aへパケットを回送することを指示する。
【0021】
パケット分離部5では、指示された気付処理モジュール1aに対しパケットを回送する。
気付処理モジュール1aでは、回送されたパケットを解析し、端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応情報をBindingキャッシュメモリ2aへ登録し、Binding Updateに対する応答パケットを生成し、パケット多重部6へ回送する。
【0022】
パケット多重部6では、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへ出力する。
次に、既にBinding情報を登録した移動端末が別の外部リンクへ移動したために行われるBinding情報の更新について説明する。
移動端末が異なる外部エージェントから異なる気付IPアドレスを取得すると、ホームエージェント装置宛てにBinding Updateオプションヘッダが付加されたBinding Updateパケットを発行する。
【0023】
ホームエージェント装置ではパケット分離部5で該パケットを受信し、Binding Updateパケットであることを判定し、管理部4に対し、どの気付処理モジュールに回送すべきかを問い合わせる。
管理部4では、Binding情報管理メモリ3を検索し、この場合は該移動端末のエントリがあるため、既にBinding情報管理メモリ3に登録されている該端末IPアドレスに対する気付IPアドレスを更新する。そしてパケット分離部5へ割り当てられている気付処理モジュール(ここでは気付処理モジュール1aに当該移動端末のBinding情報が保持されているものとする。)へパケットを回送することを指示する。
【0024】
パケット分離部5では、指示された気付処理モジュール1aに対しパケットを回送する。
気付処理モジュール1aでは、回送されたパケットを解析し、Bindingキャッシュメモリ2aから該端末IPアドレスを検索し、該端末IPアドレスに対応する新たな気付IPアドレスを用いてBindingキャッシュメモリ2aを更新し、Binding Updateに対する応答パケットを生成し、パケット多重部6へ回送する。
【0025】
パケット多重部6では、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへ出力する。
次に、ホームエージェント装置のホームリンクに登録されている移動端末宛てのパケットを受信する場合について説明する。
ホームエージェント装置ではパケット分離部5で該パケットを受信し、Binding Updateパケットでないことを判定し、管理部4に対し、どの気付処理モジュールに回送すべきかを問い合わせる。
【0026】
管理部4では、Binding情報管理メモリ3を検索し、該移動端末のIPアドレスに関するエントリの有無を判定する。
エントリがない場合は、気付IPアドレスを取得しておらずにホームエージェント装置のホームリンクに登録されている移動端末宛てへのパケットであるため、該パケットをパケット多重部6へ回送し、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへ出力する。
【0027】
エントリがある場合は、気付IPアドレスを取得していてホームエージェント装置に登録され外部リンクに移動している移動端末宛へのパケットであるため、管理部4からパケット分離部5に対して割り当てられている気付処理モジュール(ここでは気付処理モジュール1aに当該移動端末のBinding情報が保持されているものとする。)へパケットを回送することを指示する。
【0028】
パケット分離部5では、指示された気付処理モジュール1aに対しパケットを回送する。
気付処理モジュール1aでは、回送されたパケットを解析し、Bindingキャッシュメモリ2aから該端末IPアドレスに対応する気付IPアドレスを検索し、Bindingキャッシュメモリ2aの登録情報に従い、該パケットのカプセル化処理を行い、パケット多重部6へ回送する。パケット多重部6は複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへ出力する。
【0029】
次に、気付処理モジュールで障害が発生した場合のホームエージェント装置の動作について説明する。
例えば、気付処理モジュール1aで障害が発生した場合、管理部4に対してアラームによって障害発生を通知する。
管理部4では、Binding情報管理メモリ3から、故障した気付処理モジュール1aに対応するBindingキャッシュメモリ2aが保持している端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応関係を認識し、Binding情報管理メモリ3から、故障した気付処理モジュール1aが備えるBindingキャッシュメモリ2a内に保持していたBinding情報と同じものを、他の正常な気付処理モジュール1bが備えるBindingキャッシュメモリ2bにコピーする。それと同時に、Binding情報管理メモリ3に保持されている気付処理モジュール番号である1aを、コピー先の気付処理モジュール番号である1bに更新する。
【0030】
これにより、以降、パケット分離部5で受信したパケットに対しては、気付処理モジュール1bのBindingキャッシュメモリ2bの内容に基いて管理部4から分離部5に対して回送先の指示を行うことが可能となる。
図2は、第一の発明に係るホームエージェント装置におけるパケット処理フローである。
【0031】
前記の移動端末が新規にBinding情報を登録する場合については、S1〜S13の処理となる。次の既にBinding情報を登録した移動端末が別の外部リンクへ移動したために行われるBinding情報を更新する場合については、S1〜S5,S14〜S17,S11〜S13の処理となる。また、ホームリンクに登録されている移動端末宛てのパケットを受信する場合で、移動端末が外部リンクに移動している場合はS1〜S2,S21〜S26,S12〜S13の処理となり、移動端末がホームリンクにいる場合にはS1〜S2,S21〜S23,S27,S12〜S13の処理となる。
【0032】
以降、図2における処理フローの各処理内容を説明する。
S1.パケット分離部5はパケットを受信する。
S2.パケット分離部5は受信したパケットがBinding Updateパケットであるかの判定をする。
S3.ステップS2で受信したパケットがBinding Updateパケットと判定する場合には、パケット分離部5は管理部4に対しどの気付処理モジュールに回送すべきかを問い合わせる。
S4.管理部4はBinding情報管理メモリ3を検索する。
S5.管理部4は移動端末のエントリの有無を判定する。
S6.ステップS5でBinding情報のエントリがない場合には、管理部4は任意に一つの気付処理モジュール1を選択する。
S6’.ステップS7で新規登録が不可能と判定された場合は、管理部4は別の気付処理モジュールを選択する。
S7.選択された気付処理モジュール1で新規登録が可能であるかを判定する。
S8.ステップS7で新規登録が可能と判定された場合は、管理部4は端末IPアドレスと端末IPアドレスに対する気付IPアドレスと選択された気付処理モジュール番号をBinding情報管理メモリ3に登録する。
S9.管理部4からパケット分離部5へ選択された気付処理モジュール1にパケットを回送することを指示し、パケット分離部5は指示された気付処理モジュール1に対しパケットを回送する。
S10.気付処理モジュール1は、回送されたパケットを解析し、端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応情報をBindingキャッシュメモリ2へ登録する。
S11.気付処理モジュール1は、Binding Updateに対する応答パケットを生成し、パケット多重部6へ回送する。
S12.パケット多重部6は、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化する。
S13.パケット多重部6は、ネットワークへパケットを出力する。
S14.ステップS5でBinding情報のエントリがある場合には、管理部4は、既にBinding情報管理メモリ3に登録されている移動端末に対する気付処理モジュール番号を更新する。
S15.管理部4からパケット分離部5へ割り当てられている気付処理モジュール1にパケットを回送することを指示し、パケット分離部5は、指示された気付処理モジュール1に対しパケットを回送する。
S16.気付処理モジュール1は、回送されたパケットを解析し、Bindingキャッシュメモリ2から端末IPアドレスを検索する。
S17.気付処理モジュール1は、検索された端末IPアドレスに対する変更となった気付IPアドレスの対応情報についてBindingキャッシュメモリ2を更新する。
S21.ステップS2で受信したパケットがBinding Updateパケットでないと判定する場合には、パケット分離部5は管理部4に対し、どの気付処理モジュールに回送すべきかを問い合わせる。
S22.管理部4は、Binding情報管理メモリ3を検索する。
S23.管理部4は、該移動端末のエントリの有無を判定する。
S24.ステップS23で該移動端末のエントリがある場合には、管理部4からパケット分離部5へ割り当てられている気付処理モジュール1にパケットを回送することを指示し、パケット分離部5は指示された気付処理モジュール1に対しパケットを回送する。
S25.気付処理モジュール1は、回送されたパケットを解析し、Bindingキャッシュメモリ2から該端末IPアドレスを検索する。
S26.気付処理モジュール1は、Bindingキャッシュメモリ2の登録情報に従い、パケットのカプセル化処理を行い、パケット多重部6へ回送する。
S27.ステップS23で該移動端末のエントリがない場合には、パケット分離部5はパケットをパケット多重部6へ回送する。
図3は、第二の発明に係るホームエージェント装置構成であり、パケット分離部に端末IPアドレスと気付処理モジュールの対応を示した方路表メモリを持たせた場合の装置構成である。
【0033】
図3において、1a,1bは端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスの付加を行う気付処理モジュールであり、ホームエージェント装置の収容する移動端末の数に応じて複数設置する(以降、気付処理モジュールを総称する場合の符号は1とする。)。2a,2bは気付処理モジュール1a,2bが備えているBindingキャッシュメモリであり、端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを保持する(以降、Bindingキャッシュメモリを総称する場合の符号は2とする。)。3はBinding情報管理メモリであり、複数のBindingキャッシュメモリ2が格納する端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応情報と、その対応情報を保持するBindingキャッシュメモリを備えている気付処理モジュールの番号との対応関係を一元的に保持する。4はBinding情報管理メモリ及び障害発生時にBindingキャッシュメモリと方路表メモリの制御を行う管理部。5は受信したパケットを複数ある気付処理モジュールの一つへ振り分けるパケット分離部。6は複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化するパケット多重部。7はパケット分離部が備える方路表メモリであり、端末IPアドレスと回送すべき気付処理モジュール番号の対応関係を格納する。
【0034】
先ず、移動端末が新規にBinding情報を登録する場合について説明する。
移動端末が外部エージェント装置から気付IPアドレスを取得すると、ホームエージェント装置宛てにBinding Updateオプションヘッダが付加されたBinding Updateパケットを発行する。
ホームエージェント装置ではパケット分離部5で該パケットを受信し、方路表メモリ7を端末IPアドレスについて検索する。この場合は受信されたパケットの端末IPアドレスが方路表メモリ7にエントリされていないため、管理部4に対し、どの気付処理モジュールに回送すべきかを問い合わせる。
【0035】
管理部4では、任意に一つの気付処理モジュールを選択し(ここでは気付処理モジュール1aが選択されたものとする。)、該端末IPアドレスと該端末IPアドレスに対する気付IPアドレスと選択された気付処理モジュール番号をBinding情報管理メモリ3に登録する。
管理部4からパケット分離部5へ選択された気付処理モジュール1aへパケットを回送することを指示する。
【0036】
パケット分離部5では、指示された気付処理モジュール1aに対しパケットを回送すると共に、方路表メモリ7に該端末IPアドレスに対応する回送すべき気付処理モジュール番号を登録する。
気付処理モジュール1aでは、回送されたパケットを解析し、端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応情報をBindingキャッシュメモリ2aへ登録し、Binding Updateに対する応答パケットを生成し、パケット多重部6へ回送する。
【0037】
パケット多重部6では、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへ出力する。
次に、既にBinding情報を登録した移動端末が別の外部リンクへ移動したために行われるBinding情報の更新について説明する。
移動端末が異なる外部エージェント装置から異なる気付IPアドレスを取得すると、ホームエージェント装置宛てにBinding Updateオプションヘッダが付加されたBinding Updateパケットを発行する。
【0038】
ホームエージェント装置ではパケット受信部5で該パケットを受信する。パケット分離部5は、方路表メモリ7を端末IPアドレスについて検索し、この場合は受信されたパケットの端末IPアドレスが方路表メモリ7にエントリされており、ホームリンク宛てでないので、方路表メモリ7の内容から対応する気付処理モジュール(ここでは気付処理モジュール1aに当該移動端末のBindingが保持されているものとする)へパケットを回送する。
【0039】
気付処理モジュール1aでは、回送されたパケットを解析し、回送されたパケットがBinding Updateパケットであることを判定し、Bindingキャッシュメモリ2aから該端末IPアドレスを検索し、該端末IPアドレスに対する新たな気付IPアドレスを用いてBindingキャッシュメモリ2aを更新する。
管理部4では、既にBinding情報管理メモリ3に登録されている該端末IPアドレスに対する気付処理モジュール番号を更新する。
【0040】
気付処理モジュール1aでは、Binding Updateに対する応答パケットを生成し、パケット多重部6へ回送し、パケット多重部6は複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへパケットを出力する。
次に、ホームエージェント装置のホームリンクに登録されている移動端末宛てのパケットを受信する場合について説明する。
【0041】
ホームエージェント装置ではパケット受信部5でパケットを受信する。方路表メモリ7を端末IPアドレスについて検索し、この場合は受信されたパケットの端末IPアドレスが方路表メモリ7にエントリされており、受信したパケットがホームリンク宛てかを判定する。
ホームリンク宛へのパケットである場合は、パケット受信部5は該パケットをパケット多重部6に回送し、パケット多重部6は複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへパケットを出力する。
【0042】
ホームリンク宛へのパケットでない場合、気付IPアドレスを取得している移動端末宛てへのパケットであるため、パケット分離部5では、方路表メモリ7から対応する気付処理モジュール(ここでは気付処理モジュール1aに当該移動端末のIPアドレスが保持されているものとする)へパケットを回送する。
気付処理モジュール1aでは、この場合は移動端末が外部リンクに移動しているので、回送されたパケットを解析しBinding Updateパケットでないことを判定し、Bindingキャッシュメモリ2から該端末IPアドレスを検索する。Bindingキャッシュメモリ2の登録情報に従い、該パケットのカプセル化処理を行い、パケット多重部6へ回送し、パケット多重部6は複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへパケットを出力する。
【0043】
次に、気付処理モジュールで障害が発生した場合のホームエージェント装置の動作について説明する。
例えば、気付処理モジュール1aで障害が発生した場合、管理部4に対してアラームによって障害発生を通知する。管理部4はBinding情報管理メモリ3から、故障した気付処理モジュール1aに対応するBindingキャッシュメモリ2aに保持している端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応情報を認識する。
【0044】
管理部4では、Binding情報管理メモリ3から、故障した気付処理モジュール1aが備えるBindingキャッシュメモリ2a内に保持しているBinding情報と同じものを、他の正常な気付処理モジュール1bが備えるBindingキャッシュメモリ2bにコピーする。それと同時に、Binding情報管理メモリ3に保持されている気付処理モジュール番号である1aを、コピー先の気付処理モジュール番号である1bに更新する。
【0045】
さらに、管理部4はパケット分離部5に対して、方路表メモリ7内の故障した気付処理モジュール番号1aをコピー先の気付処理モジュール番号1bに更新する。
これにより、新規にパケット分離部5で受信したパケットに対しては、方路表メモリ7の内容に基いて回送先の指示を行うことが可能となる。
【0046】
図4は、第二の発明に係るホームエージェント装置におけるパケット処理フローである。
前記の移動端末が新規にBinding情報を登録する場合については、S31〜S42の処理となる。次の既にBinding情報を登録した移動端末が別の外部リンクへ移動したために行われるBinding情報を更新する場合については、S31〜S33,S43〜S48,S40〜S42の処理となる。また、ホームリンクに登録されている移動端末宛てのパケットを受信する場合で、移動端末が外部リンクに移動している場合はS31〜S33,S43〜S45,S51〜S52,S41〜S42の処理となり、移動端末がホームリンクにいる場合にはS31〜S33,S43,S41〜S42の処理となる。
【0047】
以降、図4における処理フローの各処理内容を説明する。
S31.パケット分離部5はパケットを受信する。
S32.パケット分離部5は方路表メモリ7を端末IPアドレスについて検索する。
S33.パケット分離部5は受信されたパケットの端末IPアドレスが方路表メモリ7にエントリされているかの判定をする。
S34.ステップS33でエントリがない場合には、パケット分離部5は管理部4に対しどの気付処理モジュール1に回送すべきかを問い合わせる。
S35.管理部4は任意に一つの気付処理モジュール1を選択する。
S35’.ステップS36で新規登録が不可能と判定された場合は、管理部4は別の気付処理モジュール1を選択する。
S36.選択された気付処理モジュール1で新規登録が可能であるかを判定する。
S37.ステップS36で新規登録が可能と判定された場合は、管理部4は端末IPアドレスと端末IPアドレスに対応する気付IPアドレスと選択された気付処理モジュール番号をBinding情報管理メモリ3に登録する。
S38.管理部4からパケット分離部5へ選択された気付処理モジュール1にパケットを回送することを指示し、パケット分離部5は、指示された気付処理モジュール1に対しパケットを回送すると共に、方路表メモリ7に端末IPアドレスに対応する回送すべき気付処理モジュール番号を登録する。
S39.気付処理モジュール1は、回送されたパケットを解析し、端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応情報をBindingキャッシュメモリ2へ登録する。
S40.気付処理モジュール1は、Binding Updateに対する応答パケットを生成し、パケット多重部6へ回送する。
S41.パケット多重部6は、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化する。
S42.パケット多重部6は、ネットワークへパケットを出力する。
S43.ステップS33でエントリがある場合には、パケット分離部5は受信したパケットがホームリンク宛てかを判定する。
S44.パケット分離部5は方路表メモリ7から対応する気付処理モジュール1に対しパケットを回送する。
S45.気付処理モジュール1は回送されたパケットがBinding Updateパケットであるかの判定をする。
S46.ステップS45でBinding Updateパケットと判定された場合には、気付処理モジュール1は、回送されたパケットを解析し、Bindingキャッシュメモリ2から該端末IPアドレスを検索する。
S47.気付処理モジュール1は、検索された該端末IPアドレスに対する変更となった気付IPアドレスの対応情報についてBindingキャッシュメモリ2を更新する。
S48.管理部4は既にBinding情報管理メモリ3に登録されている移動端末に対する気付処理モジュール番号を更新する。
S51.ステップS45でBinding Updateパケットでないと判定された場合には、気付処理モジュール1は、回送されたパケットを解析し、Bindingキャッシュメモリ2から端末IPアドレスを検索する。
S52.気付処理モジュール1は、Bindingキャッシュメモリ2の登録情報に従い、該パケットのカプセル化処理を行い、パケット多重部6へ回送する。
図5は、第三の発明に係るホームエージェント装置構成であり、パケット分離部に気付処理モジュールの運用状況情報と負荷分散機能を持たせ、気付処理モジュールにBinding情報管理メモリへの登録と参照及び無効化する機能を持たせた場合の装置構成である。
【0048】
図5において、1a,1bは端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスの付加を行う気付処理モジュールであり、管理部の処理を介さずに他の気付処理モジュールが備えているBindingキャッシュメモリの内容とBinding情報管理メモリの内容を更新する機能を具備し、ホームエージェント装置が収容する移動端末の数に応じて複数設置する(以降、気付処理モジュールを総称する場合の符号は1とする。)。2a,2bは気付処理モジュール1a,1bが備えているBindingキャッシュメモリであり、端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを保持する(以降、Bindingキャッシュメモリを総称する場合の符号は2とする。)。3はBinding情報管理メモリであり、複数の該Bindingキャッシュメモリが格納する端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応情報と、その対応情報を保持するBindingキャッシュメモリを備えている気付処理モジュールの番号との対応関係を一元的に保持する。4は障害発生時に気付処理モジュール制御情報メモリの制御を行う管理部。5は受信したパケットを複数ある気付処理モジュールの一つへ振り分けるパケット分離部。6は複数の気付処理モジュールからのパケットを多重するパケット多重部。8はパケット分離部が備える気付処理モジュール制御情報メモリであり、気付処理モジュール毎に対応した運用状況や障害の情報を保持する。
【0049】
先ず、移動端末が新規にBinding情報を登録する処理手順について説明する。移動端末が外部エージェント装置から気付IPアドレスを取得すると、ホームエージェント装置宛てにBinding Updateオプションヘッダが付加されたBinding Updateパケットを発行する。
ホームエージェント装置ではパケット分離部5で該パケットを受信し、移動端末のIPアドレスから算出したハッシュ値などを利用して回送すべき気付処理モジュールを選択する(ここでは気付処理モジュール1aを選択したものとする。)。パケット分離部5が備える気付処理モジュール制御情報メモリ8により、回送すべき気付処理モジュ−ル1aで障害などにより気付処理を行えない場合は、代替の気付処理モジュール1bを決定する。ここでは、選択された気付処理モジュ−ル1aに受信したパケットを回送する。
【0050】
選択された気付処理モジュール1aは、この場合は回送されたパケットがBinding Updateパケットであるので、Bindingキャッシュメモリ2aを検索し、受信したパケットの端末IPアドレスに対する気付IPアドレスのエントリがないことを判定する。
選択された気付処理モジュール1aは、Binding情報管理メモリ3を検索し、受信したパケットの端末IPアドレスに対する気付IPアドレスのエントリがないことを判定し、Binding情報管理メモリ3に対して、端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを登録すると共に、Bindingキャッシュメモリ2aに対しても、端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを登録する。
【0051】
選択された気付処理モジュール1aは、Binding Updateに対する応答パケットを生成しパケット多重部6へ回送し、パケット多重部6では複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへパケットを出力する。
次に、既にBinding情報を登録した移動端末が別の外部リンクへ移動したために行われるBinding情報を更新する場合について説明する。
【0052】
移動端末が異なる外部エージェント装置から異なる気付IPアドレスを取得すると、ホームエージェント装置宛てにBinding Updateオプションヘッダが付加されたBinding Updateパケットを発行する。
ホームエージェント装置ではパケット分離部5で該パケットを受信し、移動端末のIPアドレスから算出したハッシュ値などを利用して回送すべき気付処理モジュールを選択する(ここでは、気付処理モジュール1aが選択されたものとする。)。パケット分離部5が備える気付処理モジュール制御情報メモリ8により、回送すべき気付処理モジュ−ル1aが障害などにより気付処理を行えない場合は、代替の気付処理モジュール1bを決定する。ここでは、選択された気付処理モジュ−ル1aに受信したパケットを回送する。
【0053】
選択された気付処理モジュール1aは、回送されたパケットがBinding Updateパケットであることを判定し、Bindingキャッシュメモリ2を検索し、受信したパケットの端末IPアドレスに対する気付IPアドレスのエントリがあることを判定する。
選択された気付処理モジュール1aは、Bindingキャッシュメモリ2aに対して、端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを更新する。
【0054】
選択された気付処理モジュール1aは、他の気付処理モジュール1のBindingキャッシュメモリ2に対して、該端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを無効化する。
選択された気付処理モジュール1aは、Binding Updateに対する応答パケットを生成しパケット多重部6へ回送し、パケット多重部6では複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへパケットを出力する。
【0055】
次に、ホームエージェント装置のホームリンクに登録されている移動端末宛てのパケットを受信する場合について説明する。
ホームエージェント装置ではパケット分離部5で該パケットを受信し、移動端末のIPアドレスから算出したハッシュ値などを利用して回送すべき気付処理モジュールを選択する(ここでは気付処理モジュール1aが選択されたものとする。)。パケット分離部5が備える気付処理モジュール制御情報メモリ8により、回送すべき気付処理モジュ−ル1aで障害などにより気付処理を行えない場合は、代替の気付処理モジュール1bを決定する。ここでは、選択された気付処理モジュ−ル1aに受信したパケットを回送する。
【0056】
選択された気付処理モジュール1aは、回送されたパケットがBinding Updateパケットでないことを判定し、Bindingキャッシュメモリ2aを検索し、受信したパケットの端末IPアドレスに対する気付IPアドレスのエントリの有無を判定する。この判定結果に応じて、下記の(1)(2−1)(2−2)の処理となる。
【0057】
(1)エントリがない場合は、該端末IPアドレスを処理していた気付処理モジュールは故障などにより気付処理を行えない場合であり、
選択された気付処理モジュール1aでは、Binding情報管理メモリ3を検索し、受信したパケットの端末IPアドレスに対する気付IPアドレスのエントリがあることを確認し、Bindingキャッシュメモリ2aに対して、Binding情報管理メモリ3で確認した端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを登録する。
【0058】
選択された気付処理モジュール1aは、登録したBindingキャッシュメモリ2の登録情報に従い、該パケットのカプセル化処理を行い、パケット多重部6へ回送する。
パケット多重部6では、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへパケットを出力する。
【0059】
(2−1)エントリがある場合において、ホームリンク宛てでない場合は、外部リンクにいる移動端末へのパケットであるため、選択された気付処理モジュール1aでは、Bindingキャッシュメモリ2aの登録情報に従い、該パケットのカプセル化処理を行い、パケット多重部6へ回送する。
パケット多重部6では、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへパケットを出力する。
【0060】
(2−2)エントリがある場合において、ホームリンク宛てである場合は、該ホームエージェント装置に登録されている移動端末宛てへのパケットであるため、選択された気付処理モジュール1aでは、パケット多重部6へ回送する。
パケット多重部6では、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへパケットを出力する。
【0061】
次に、気付処理モジュールで障害が発生した場合のホームエージェント装置の動作について説明する。
例えば、気付処理モジュール1aで障害が発生した場合、管理部4に対して障害発生を通知し、管理部4では、気付処理モジュール1aが気付処理を行うことができないことを登録するため、パケット分離部5が備える気付処理モジュール制御情報メモリ8が保持している気付処理モジュール1aに対応する障害情報の更新を行う。
【0062】
これにより、パケット分離部5において気付処理が行えない気付処理モジュール1を認識でき、パケット分離部5からのパケットを受けた気付処理モジュール1がBinding情報管理メモリ3へアクセスして、気付処理に必要な情報を参照することで通信を確保することが可能となる。
図6は、第三の発明に係るホームエージェント装置におけるパケット処理フローである。
【0063】
前記の移動端末が新規にBinding情報を登録する場合については、S61〜S76の処理となる。次の既にBinding情報を登録した移動端末が別の外部リンクへ移動したために行われるBinding情報を更新する場合については、S61〜S68,S77,S73〜S76の処理となる。また、ホームリンクに登録されている移動端末宛てのパケットを受信する場合は,S61〜S66,S81〜S87,S75〜S76の処理となる。
【0064】
以降、図6における処理フローの各処理内容を説明する。
S61.ホームエージェント装置はパケット分離部5でパケットを受信する。
S62.パケット分離部5は、移動端末のIPアドレスから算出したハッシュ値などを利用して回送すべき気付処理モジュール1を選択する。
S63.パケット分離部5が備える気付処理モジュール制御情報メモリ8を検索する。
S63’.ステップS64で気付処理モジュールが処理不可能な場合には、パケット分離部5は別の気付処理モジュール1を選択する。
S64.回送すべき気付処理モジュ−ル1で障害などにより気付処理の可能性を判断する。
S65.ステップS64で気付処理モジュールが処理可能な場合には、パケット分離部5は、選択された気付処理モジュ−ル1に受信したパケットを回送する。
S66.選択された気付処理モジュール1は、回送されたパケットがBinding Updateパケットであるかを判定する。
S67.ステップS66でBinding Updateパケットと判定された場合には、選択された気付処理モジュール1は、Bindingキャッシュメモリ2を検索し、受信したパケットの端末IPアドレスに対する気付IPアドレスのエントリがあるかを確認する。
S68.選択された気付処理モジュール1は、気付IPアドレスのエントリがあるかを判定する。
S69.ステップS68でエントリがない場合には、選択された気付処理モジュール1は、Binding情報管理メモリ3を検索し、受信したパケットの端末IPアドレスに対する気付IPアドレスのエントリがあるかを確認する。
S70.選択された気付処理モジュール1は気付IPアドレスのエントリがあるかを判定する。
S71.ステップS70でエントリがない場合には、選択された気付処理モジュール1は、Binding情報管理メモリ3に対して、端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを登録する。
S72.選択された気付処理モジュール1は、Bindingキャッシュメモリ2に対して、端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを登録する。
S73.選択された気付処理モジュール1は、他の気付処理モジュール1のBindingキャッシュメモリ2に対して、該端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを無効化する。
S74.選択された気付処理モジュール1は、Binding Updateに対する応答パケットを生成し、パケット多重部6へ回送する。
S75.パケット多重部6は、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化する。
S76.パケット多重部6は、ネットワークへパケットを出力する。
S77.ステップS68でエントリがある場合には、選択された気付処理モジュール1は、Bindingキャッシュメモリ2に対して、端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを更新する。
S81.ステップS66でBinding Updateパケットと判定された場合には、選択された気付処理モジュール1は、Bindingキャッシュメモリ2を検索し、受信したパケットの端末IPアドレスに対する気付IPアドレスのエントリがあるかを確認する。
S82.選択された気付処理モジュール1は気付IPアドレスのエントリがあるかを判定する。
S83.ステップS82でエントリがない場合には、選択された気付処理モジュール1は、Binding情報管理メモリ3を検索し、受信したパケットの端末IPアドレスに対する気付IPアドレスのエントリがあるかを確認する。
S84.選択された気付処理モジュール1では、Bindingキャッシュメモリ2に対して、Binding情報管理メモリ3から検索した端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを登録する。
S85.選択された気付処理モジュール1は、登録したBindingキャッシュメモリ2の登録情報に従い、該パケットのカプセル化処理を行い、パケット多重部6へ回送する。
S86.選択された気付処理モジュール1は受信したパケットがホームリンク宛てであるかを判定する。
S87.ステップS82でエントリがある場合には、選択された気付処理モジュール1は、Bindingキャッシュメモリ2の登録情報に従い、該パケットのカプセル化処理を行い、パケット多重部6へ回送する。
【0065】
【発明の効果】
モバイルIPを扱うホームエージェント装置において、移動端末がホームリンクから外部リンクへ移動した場合の気付処理は必須機能であり、気付処理を行う気付処理モジュールが故障等により、端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応関係を保持しているBindingキャッシュメモリの内容が消滅した場合、今までは通信中の移動端末からの申告により通信の再設定を行ってきた。
【0066】
本発明によれば、気付処理モジュールを冗長化して、気付処理モジュールの故障時に、自動的に端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応情報を保持しているBindingキャッシュメモリ、及びその対応情報と気付処理モジュール番号の対応関係を保持しているBinding情報管理メモリの内容を制御することで、通信の再設定を自動的に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の発明に係るホームエージェント装置構成。
【図2】第一の発明に係るホームエージェント装置におけるパケット処理フローチャート
【図3】第二の発明に係るホームエージェント装置構成。
【図4】第二の発明に係るホームエージェント装置におけるパケット処理フローチャート
【図5】第三の発明に係るホームエージェント装置構成。
【図6】第三の発明に係るホームエージェント装置におけるパケット処理フローチャート
【図7】従来技術を説明するネットワーク構成及びホームエージェント装置(その1)
【図8】従来技術を説明するネットワーク構成及びホームエージェント装置(その2)
【符号の説明】
1 気付処理モジュール
(1a,1b 気付処理モジュール)
2 Bindingキャッシュメモリ
(2a,2b Bindingキャッシュメモリ)
3 Binding情報管理メモリ
4 管理部
5 パケット分離部
6 パケット多重部
7 方路表メモリ
8 気付処理モジュール制御情報メモリ
9 ルータ部
10 ホームエージェント装置
20 外部エージェント装置
30 移動端末
(30a,30b 移動端末)
40 移動端末
【発明の属する技術分野】
本発明は、モバイルIPを扱うホームエージェント装置に係り、特にいずれかの気付処理モジュールに故障が発生した場合にも、収容する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報を保持して通信を確保できるホームエージェント装置の構成に関する。
【0002】
近年のインターネットの急速な展開と移動通信の急速な普及に伴ない移動IP端末も急速に普及している。移動端末を使ってIP通信を行う場合、移動端末の移動をIPレベルで管理・制御する方式としてモバイルIPがある。
モバイルIPにおいては、IPネットワーク上で移動端末が移動した時に、IPアドレスの管理と移動先への通信パケットの転送を自動化する技術が重要である。このため、移動端末のホームアドレスである端末IPアドレスと移動端末の存在位置を示す気付IPアドレスの二つを管理し、アドレスの転送を実行するホームエージェント装置が配置される。移動端末は、IPネットワーク上で移動した際に新しい気付IPアドレスをホームアドレスが登録されているホームエージェント装置に登録し、ホームエージェント装置は移動を知らない通信相手からのメッセージ(パケット)をトンネリング技術で転送する。なお、トンネリング技術とは、下位層のプロトコルのパケットを上位層プロトコルでカプセル化することでネットワーク上の2点間で通信できるようにする技術である。
【0003】
【従来の技術】
図7、図8は従来技術を説明するネットワーク構成及びホームエージェント装置である。図7は、ホームエージェント装置に収容されるホームリンク上に、ホームポジションであると登録された移動端末30(以降、移動端末30a、30bを総称する場合の符号は30とする。)が収容されている場合のネットワーク構成及びホームエージェント装置である。なお、移動端末30aは移動端末30がホームリンクにいる場合を示している。図8は、移動端末30が該ホームリンク以外のリンク(これを外部リンクという。)に移動した場合のネットワーク構成及びホームエージェント装置である。なお、移動端末30bは移動端末30が外部リンクにいる場合を示している。
【0004】
以降、図7、図8における括弧付英字を用いてホームエージェントの動作原理を説明する。なお、現在の移動通信網において、ホームエージェント装置は交換局に設置され、移動端末からのパケットは該移動端末を収容する基地局を介して交換局とホームリンク回線にてインタフェースされる。また、企業LANにおいては、ホームエージェント装置はルータとしてインターネットに接続される。
【0005】
先ず、図7に示すように移動端末がホームリンクにいる場合について説明する。
(C)ホームエージェント装置10では、移動端末40からの移動端末30宛てのパケットを受信すると、宛先IPアドレスを基にBindingキャッシュメモリ2を検索する。
(E)移動端末がホームリンクにいる場合は、Bindingキャッシュメモリ2に気付IPアドレスが収容されていないので、ホームエージェント装置10は移動端末30がホームリンク上に収容されていることと判断し、収容するホームリンク上の移動端末30aに対してパケットを回送する。
【0006】
次いで、図8に示すように移動端末が外部リンクに移動した場合について説明する。
(A)移動端末30bは、外部リンクを管理する外部エージェント装置20より気付IPアドレスを取得し、
(B)ホームエージェント装置10に対して気付IPアドレスを、Binding Updateパケットを用いて通知する。
【0007】
ホームエージェント装置10では、該Binding Updateパケットをルータ部9で受信し、気付処理モジュール1にて、移動端末30の端末IPアドレスと該気付IPアドレスとの対応表をBindingキャッシュメモリ2上に生成し、該端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応表を管理部4の制御によりBinding情報管理メモリ3に登録する。
(C)次に、ホームエージェント装置10では、移動端末40からの移動端末30宛てのパケットを受信すると、宛先IPアドレスを基にBindingキャッシュメモリ2を検索する。
(D)移動端末が外部リンクに移動した場合は、気付IPアドレスが収容されているので、ホームエージェント装置10は移動端末30がホームエージェント装置10の収容するホームリンク以外へ移動していると判断し、Bindingキャッシュメモリ2にある気付IPアドレスでカプセル化し、外部エージェント装置20経由で移動端末30b宛てにパケットを回送する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ホームエージェント装置10に故障が発生し、収容する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスとの対応関係を格納するBindingキャッシュメモリ2の内容が消滅した場合、収容する移動端末が外部リンクに移動している場合には通信が確保できなくなる。
【0009】
ホームエージェント装置の故障により通信が確保できないことを回避する手段として、Dynamic HA Discovery(DHA)プロトコルが検討されている。DHAプロトコルでは、一つのホームリンク上に複数のホームエージェント装置を実装でき、移動端末が一つのホームエージェント装置を選択し、選択されたホームエージェント装置において通信を行いたい移動端末宛てのパケットの回送を行う。DHAプロトコルにおいて、ホームエージェント装置が故障した状態では、移動端末が通信を確保できないことを検出し、同一ホームリンク上の他のホームエージェント装置を選択し、新たにホームエージェント装置のBindingキャッシュメモリに移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応関係を生成させることにより、通信を確保させている。
【0010】
しかし、DHAプロトコルを用いた場合、移動端末に上記のようなホームエージェント装置を選択する等のインテリジェントな機能が必要であり、また上に述べた再設定を行う期間中は通信を確保できないこと、代替のホームエージェント装置では通信再設定処理が集中することとなり、高い処理能力が要求されるという問題があった。
【0011】
本発明は、モバイルIPを扱うホームエージェント装置に係り、特にいずれかの気付処理モジュールに故障が発生した場合にも、収容する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報を保持して通信を確保できるホームエージェント装置を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第一の発明は、収容する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報をメモリ内に格納し該移動端末へのパケットに対して気付IPアドレスの付加を行う複数の気付処理モジュールと、複数の該メモリの内容を一元的に保持する管理用メモリと、受信したパケットを該複数の気付処理モジュールの一つへ振り向けるパケット分離部と、少なくとも該管理用メモリの制御と障害発生時に該気付処理モジュール内の該メモリの制御を行う管理部を備え、いずれかの該気付処理モジュールが故障した時には、故障した気付処理モジュールがメモリ内に保持している移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報と同等な情報を、該管理用メモリからいずれか正常な気付処理モジュールのメモリに書き込むと共に、該パケット分離部に対し故障した気付処理モジュール向けのパケットを書き込み先の気付処理モジュールに振り向けさせることを特徴とするホームエージェント装置である。
【0013】
第一の発明によれば、気付処理モジュールで故障が発生した場合、管理部が故障した気付処理モジュール番号を認識し、管理用メモリから故障した気付処理モジュールが有するメモリ内容を他の正常な気付処理モジュールにコピーすると共に、コピーした対応情報を保持する管理用メモリの気付処理モジュールの番号を更新する。これにより、故障した気付処理モジュールが対応すべき移動端末からパケットを受信した場合でも、故障した気付処理モジュールを使用することなしに通信を確保することが可能となる。
【0014】
第二の発明は、収容する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報をメモリ内に格納し該移動端末へのパケットに対して気付IPアドレスの付加を行う複数の気付処理モジュールと、複数の該メモリの内容を一元的に保持する管理用メモリと、収容する移動端末のIPアドレスと該移動端末宛てのパケットの気付処理を行う該気付処理モジュールとの対応関係を保持するメモリを持ち、該メモリ内容により、受信したパケットを該複数の気付処理モジュールの一つへ振り向けるパケット分離部と、少なくとも該管理用メモリの制御と障害発生時に該気付処理モジュール内の該メモリの制御及び該パケット分離部内の該メモリの制御を行う管理部を備え、いずれかの該気付処理モジュールが故障した時には、故障気付処理モジュールがメモリ内に保持している移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報と同等な情報を、該管理用メモリからいずれか正常な気付処理モジュールのメモリに書き込むと共に、該パケット分離部が持つメモリ内に保持している故障した気付処理モジュールに対応した上記対応関係を正常な該気付処理モジュールに更新することで、故障した気付処理モジュール向けのパケットを正常な書き込み先の気付処理モジュールに振り向けさせることを特徴とするホームエージェント装置である。
【0015】
第二の発明によれば、パケット分離部が端末IPアドレスと気付処理モジュールの対応を示した方路表を有している。気付処理モジュールで故障が発生した場合、管理部が故障した気付処理モジュール番号を認識し、管理用メモリから故障した気付処理モジュールが有するメモリ内容を他の正常な気付処理モジュールにコピーすると共に、コピーした対応情報を保持する管理用メモリの気付処理モジュールの番号を更新する。更に管理部が方路表上で故障した気付処理モジュール番号をコピー先の気付処理モジュール番号に変更する。これにより、故障した気付処理モジュールが対応すべきパケットを受信した場合でも、既に方路表に登録された移動端末に対しては、パケット分離部のみにて故障した気付処理モジュールを使用することなしに気付処理モジュールを設定し、通信を確保することが可能となる。
【0016】
第三の発明は、収容する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報をメモリ内に格納し該移動端末へのパケットに対して気付IPアドレスの付加を行い、他の気付処理モジュール内のメモリまたは管理用メモリを制御する複数の気付処理モジュールと、複数の該メモリの内容を一元的に保持する管理用メモリと、該気付処理モジュール毎に運用状況と負荷分散の情報を保持するメモリを持ち、受信したパケットを該メモリの内容により該複数の気付処理モジュールの一つへ振り向けるパケット分離部と、少なくとも障害発生時にパケット分離部内のメモリの制御を行う管理部を備え、いずれかの該気付処理モジュールが故障した時には、該パケット分離部から故障した気付処理モジュール宛てのパケットを受け取った気付処理モジュールは、該管理用メモリを参照して該パケットを受信する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報を獲得して書き直すことで、正常な気付処理モジュールに振り向けさせることを特徴としたホームエージェント装置である。
【0017】
第三の発明によれば、パケット分離部に気付処理モジュールの運用状況情報と負荷分散機能を持たせ、気付処理モジュールにBinding情報管理メモリへの参照及び無効化する機能を持たせる。気付処理モジュールで故障が発生した場合、管理部がパケット分離部の気付処理モジュールの運用状況情報を更新し、故障した気付処理モジュールが気付処理を行うことができないことを登録する。これにより、パケット分離部において気付処理が行えない気付処理モジュールを認識でき正常な気付処理モジュールを選択できる。パケット分離部からのパケットを受けた気付処理モジュールは、Binding情報管理メモリにアクセスして、気付処理に必要な情報を参照することで通信を確保することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以降、図面を併用して、本発明の技術を詳細に説明する。
図1は、第一の発明に係るホームエージェント装置構成である。
図1において、1a、1bは端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスの付加を行う気付処理モジュールであり、ホームエージェント装置が収容する移動端末の数に応じて複数設置する(以降、気付処理モジュールを総称する場合の符号は1とする。)。2a、2bは気付処理モジュール1a、1bが備えているBindingキャッシュメモリであり、端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを保持する(以降、Bindingキャッシュメモリを総称する場合の符号は2とする。)。3はBinding情報管理メモリであり、複数のBindingキャッシュメモリ2が保持する端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応情報と、その対応情報を保持するBindingキャッシュメモリを備えている気付処理モジュールの番号との対応関係を一元的に保持する。4はBinding情報管理メモリ及び障害発生時にBindingキャッシュメモリの制御を行う管理部。5は受信したパケットを複数ある気付処理モジュールの一つへ振り分けるパケット分離部。6は複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化するパケット多重部である。
【0019】
先ず、移動端末が新規にBinding情報を登録する場合について説明する。
移動端末が外部エージェント装置から気付IPアドレスを取得すると、ホームエージェント装置宛てにBinding Updateオプションヘッダが付加されたBinding Updateパケットを発行する。
ホームエージェント装置ではパケット分離部5で該パケットを受信し、Binding Updateパケットであることを判定し、管理部4に対し、どの気付処理モジュールに回送すべきかを問い合わせる。
【0020】
管理部4では、Binding情報管理メモリ3を検索し、この場合は該移動端末のエントリがないため、任意に一つの気付処理モジュールを選択し(ここでは気付処理モジュール1aを選択したものとする。)、該端末IPアドレスと該端末IPアドレスに対する気付IPアドレスと選択した気付処理モジュール番号をBinding情報管理メモリ3に登録する。そして、パケット分離部5に対して選択した気付処理モジュール1aへパケットを回送することを指示する。
【0021】
パケット分離部5では、指示された気付処理モジュール1aに対しパケットを回送する。
気付処理モジュール1aでは、回送されたパケットを解析し、端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応情報をBindingキャッシュメモリ2aへ登録し、Binding Updateに対する応答パケットを生成し、パケット多重部6へ回送する。
【0022】
パケット多重部6では、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへ出力する。
次に、既にBinding情報を登録した移動端末が別の外部リンクへ移動したために行われるBinding情報の更新について説明する。
移動端末が異なる外部エージェントから異なる気付IPアドレスを取得すると、ホームエージェント装置宛てにBinding Updateオプションヘッダが付加されたBinding Updateパケットを発行する。
【0023】
ホームエージェント装置ではパケット分離部5で該パケットを受信し、Binding Updateパケットであることを判定し、管理部4に対し、どの気付処理モジュールに回送すべきかを問い合わせる。
管理部4では、Binding情報管理メモリ3を検索し、この場合は該移動端末のエントリがあるため、既にBinding情報管理メモリ3に登録されている該端末IPアドレスに対する気付IPアドレスを更新する。そしてパケット分離部5へ割り当てられている気付処理モジュール(ここでは気付処理モジュール1aに当該移動端末のBinding情報が保持されているものとする。)へパケットを回送することを指示する。
【0024】
パケット分離部5では、指示された気付処理モジュール1aに対しパケットを回送する。
気付処理モジュール1aでは、回送されたパケットを解析し、Bindingキャッシュメモリ2aから該端末IPアドレスを検索し、該端末IPアドレスに対応する新たな気付IPアドレスを用いてBindingキャッシュメモリ2aを更新し、Binding Updateに対する応答パケットを生成し、パケット多重部6へ回送する。
【0025】
パケット多重部6では、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへ出力する。
次に、ホームエージェント装置のホームリンクに登録されている移動端末宛てのパケットを受信する場合について説明する。
ホームエージェント装置ではパケット分離部5で該パケットを受信し、Binding Updateパケットでないことを判定し、管理部4に対し、どの気付処理モジュールに回送すべきかを問い合わせる。
【0026】
管理部4では、Binding情報管理メモリ3を検索し、該移動端末のIPアドレスに関するエントリの有無を判定する。
エントリがない場合は、気付IPアドレスを取得しておらずにホームエージェント装置のホームリンクに登録されている移動端末宛てへのパケットであるため、該パケットをパケット多重部6へ回送し、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへ出力する。
【0027】
エントリがある場合は、気付IPアドレスを取得していてホームエージェント装置に登録され外部リンクに移動している移動端末宛へのパケットであるため、管理部4からパケット分離部5に対して割り当てられている気付処理モジュール(ここでは気付処理モジュール1aに当該移動端末のBinding情報が保持されているものとする。)へパケットを回送することを指示する。
【0028】
パケット分離部5では、指示された気付処理モジュール1aに対しパケットを回送する。
気付処理モジュール1aでは、回送されたパケットを解析し、Bindingキャッシュメモリ2aから該端末IPアドレスに対応する気付IPアドレスを検索し、Bindingキャッシュメモリ2aの登録情報に従い、該パケットのカプセル化処理を行い、パケット多重部6へ回送する。パケット多重部6は複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへ出力する。
【0029】
次に、気付処理モジュールで障害が発生した場合のホームエージェント装置の動作について説明する。
例えば、気付処理モジュール1aで障害が発生した場合、管理部4に対してアラームによって障害発生を通知する。
管理部4では、Binding情報管理メモリ3から、故障した気付処理モジュール1aに対応するBindingキャッシュメモリ2aが保持している端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応関係を認識し、Binding情報管理メモリ3から、故障した気付処理モジュール1aが備えるBindingキャッシュメモリ2a内に保持していたBinding情報と同じものを、他の正常な気付処理モジュール1bが備えるBindingキャッシュメモリ2bにコピーする。それと同時に、Binding情報管理メモリ3に保持されている気付処理モジュール番号である1aを、コピー先の気付処理モジュール番号である1bに更新する。
【0030】
これにより、以降、パケット分離部5で受信したパケットに対しては、気付処理モジュール1bのBindingキャッシュメモリ2bの内容に基いて管理部4から分離部5に対して回送先の指示を行うことが可能となる。
図2は、第一の発明に係るホームエージェント装置におけるパケット処理フローである。
【0031】
前記の移動端末が新規にBinding情報を登録する場合については、S1〜S13の処理となる。次の既にBinding情報を登録した移動端末が別の外部リンクへ移動したために行われるBinding情報を更新する場合については、S1〜S5,S14〜S17,S11〜S13の処理となる。また、ホームリンクに登録されている移動端末宛てのパケットを受信する場合で、移動端末が外部リンクに移動している場合はS1〜S2,S21〜S26,S12〜S13の処理となり、移動端末がホームリンクにいる場合にはS1〜S2,S21〜S23,S27,S12〜S13の処理となる。
【0032】
以降、図2における処理フローの各処理内容を説明する。
S1.パケット分離部5はパケットを受信する。
S2.パケット分離部5は受信したパケットがBinding Updateパケットであるかの判定をする。
S3.ステップS2で受信したパケットがBinding Updateパケットと判定する場合には、パケット分離部5は管理部4に対しどの気付処理モジュールに回送すべきかを問い合わせる。
S4.管理部4はBinding情報管理メモリ3を検索する。
S5.管理部4は移動端末のエントリの有無を判定する。
S6.ステップS5でBinding情報のエントリがない場合には、管理部4は任意に一つの気付処理モジュール1を選択する。
S6’.ステップS7で新規登録が不可能と判定された場合は、管理部4は別の気付処理モジュールを選択する。
S7.選択された気付処理モジュール1で新規登録が可能であるかを判定する。
S8.ステップS7で新規登録が可能と判定された場合は、管理部4は端末IPアドレスと端末IPアドレスに対する気付IPアドレスと選択された気付処理モジュール番号をBinding情報管理メモリ3に登録する。
S9.管理部4からパケット分離部5へ選択された気付処理モジュール1にパケットを回送することを指示し、パケット分離部5は指示された気付処理モジュール1に対しパケットを回送する。
S10.気付処理モジュール1は、回送されたパケットを解析し、端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応情報をBindingキャッシュメモリ2へ登録する。
S11.気付処理モジュール1は、Binding Updateに対する応答パケットを生成し、パケット多重部6へ回送する。
S12.パケット多重部6は、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化する。
S13.パケット多重部6は、ネットワークへパケットを出力する。
S14.ステップS5でBinding情報のエントリがある場合には、管理部4は、既にBinding情報管理メモリ3に登録されている移動端末に対する気付処理モジュール番号を更新する。
S15.管理部4からパケット分離部5へ割り当てられている気付処理モジュール1にパケットを回送することを指示し、パケット分離部5は、指示された気付処理モジュール1に対しパケットを回送する。
S16.気付処理モジュール1は、回送されたパケットを解析し、Bindingキャッシュメモリ2から端末IPアドレスを検索する。
S17.気付処理モジュール1は、検索された端末IPアドレスに対する変更となった気付IPアドレスの対応情報についてBindingキャッシュメモリ2を更新する。
S21.ステップS2で受信したパケットがBinding Updateパケットでないと判定する場合には、パケット分離部5は管理部4に対し、どの気付処理モジュールに回送すべきかを問い合わせる。
S22.管理部4は、Binding情報管理メモリ3を検索する。
S23.管理部4は、該移動端末のエントリの有無を判定する。
S24.ステップS23で該移動端末のエントリがある場合には、管理部4からパケット分離部5へ割り当てられている気付処理モジュール1にパケットを回送することを指示し、パケット分離部5は指示された気付処理モジュール1に対しパケットを回送する。
S25.気付処理モジュール1は、回送されたパケットを解析し、Bindingキャッシュメモリ2から該端末IPアドレスを検索する。
S26.気付処理モジュール1は、Bindingキャッシュメモリ2の登録情報に従い、パケットのカプセル化処理を行い、パケット多重部6へ回送する。
S27.ステップS23で該移動端末のエントリがない場合には、パケット分離部5はパケットをパケット多重部6へ回送する。
図3は、第二の発明に係るホームエージェント装置構成であり、パケット分離部に端末IPアドレスと気付処理モジュールの対応を示した方路表メモリを持たせた場合の装置構成である。
【0033】
図3において、1a,1bは端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスの付加を行う気付処理モジュールであり、ホームエージェント装置の収容する移動端末の数に応じて複数設置する(以降、気付処理モジュールを総称する場合の符号は1とする。)。2a,2bは気付処理モジュール1a,2bが備えているBindingキャッシュメモリであり、端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを保持する(以降、Bindingキャッシュメモリを総称する場合の符号は2とする。)。3はBinding情報管理メモリであり、複数のBindingキャッシュメモリ2が格納する端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応情報と、その対応情報を保持するBindingキャッシュメモリを備えている気付処理モジュールの番号との対応関係を一元的に保持する。4はBinding情報管理メモリ及び障害発生時にBindingキャッシュメモリと方路表メモリの制御を行う管理部。5は受信したパケットを複数ある気付処理モジュールの一つへ振り分けるパケット分離部。6は複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化するパケット多重部。7はパケット分離部が備える方路表メモリであり、端末IPアドレスと回送すべき気付処理モジュール番号の対応関係を格納する。
【0034】
先ず、移動端末が新規にBinding情報を登録する場合について説明する。
移動端末が外部エージェント装置から気付IPアドレスを取得すると、ホームエージェント装置宛てにBinding Updateオプションヘッダが付加されたBinding Updateパケットを発行する。
ホームエージェント装置ではパケット分離部5で該パケットを受信し、方路表メモリ7を端末IPアドレスについて検索する。この場合は受信されたパケットの端末IPアドレスが方路表メモリ7にエントリされていないため、管理部4に対し、どの気付処理モジュールに回送すべきかを問い合わせる。
【0035】
管理部4では、任意に一つの気付処理モジュールを選択し(ここでは気付処理モジュール1aが選択されたものとする。)、該端末IPアドレスと該端末IPアドレスに対する気付IPアドレスと選択された気付処理モジュール番号をBinding情報管理メモリ3に登録する。
管理部4からパケット分離部5へ選択された気付処理モジュール1aへパケットを回送することを指示する。
【0036】
パケット分離部5では、指示された気付処理モジュール1aに対しパケットを回送すると共に、方路表メモリ7に該端末IPアドレスに対応する回送すべき気付処理モジュール番号を登録する。
気付処理モジュール1aでは、回送されたパケットを解析し、端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応情報をBindingキャッシュメモリ2aへ登録し、Binding Updateに対する応答パケットを生成し、パケット多重部6へ回送する。
【0037】
パケット多重部6では、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへ出力する。
次に、既にBinding情報を登録した移動端末が別の外部リンクへ移動したために行われるBinding情報の更新について説明する。
移動端末が異なる外部エージェント装置から異なる気付IPアドレスを取得すると、ホームエージェント装置宛てにBinding Updateオプションヘッダが付加されたBinding Updateパケットを発行する。
【0038】
ホームエージェント装置ではパケット受信部5で該パケットを受信する。パケット分離部5は、方路表メモリ7を端末IPアドレスについて検索し、この場合は受信されたパケットの端末IPアドレスが方路表メモリ7にエントリされており、ホームリンク宛てでないので、方路表メモリ7の内容から対応する気付処理モジュール(ここでは気付処理モジュール1aに当該移動端末のBindingが保持されているものとする)へパケットを回送する。
【0039】
気付処理モジュール1aでは、回送されたパケットを解析し、回送されたパケットがBinding Updateパケットであることを判定し、Bindingキャッシュメモリ2aから該端末IPアドレスを検索し、該端末IPアドレスに対する新たな気付IPアドレスを用いてBindingキャッシュメモリ2aを更新する。
管理部4では、既にBinding情報管理メモリ3に登録されている該端末IPアドレスに対する気付処理モジュール番号を更新する。
【0040】
気付処理モジュール1aでは、Binding Updateに対する応答パケットを生成し、パケット多重部6へ回送し、パケット多重部6は複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへパケットを出力する。
次に、ホームエージェント装置のホームリンクに登録されている移動端末宛てのパケットを受信する場合について説明する。
【0041】
ホームエージェント装置ではパケット受信部5でパケットを受信する。方路表メモリ7を端末IPアドレスについて検索し、この場合は受信されたパケットの端末IPアドレスが方路表メモリ7にエントリされており、受信したパケットがホームリンク宛てかを判定する。
ホームリンク宛へのパケットである場合は、パケット受信部5は該パケットをパケット多重部6に回送し、パケット多重部6は複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへパケットを出力する。
【0042】
ホームリンク宛へのパケットでない場合、気付IPアドレスを取得している移動端末宛てへのパケットであるため、パケット分離部5では、方路表メモリ7から対応する気付処理モジュール(ここでは気付処理モジュール1aに当該移動端末のIPアドレスが保持されているものとする)へパケットを回送する。
気付処理モジュール1aでは、この場合は移動端末が外部リンクに移動しているので、回送されたパケットを解析しBinding Updateパケットでないことを判定し、Bindingキャッシュメモリ2から該端末IPアドレスを検索する。Bindingキャッシュメモリ2の登録情報に従い、該パケットのカプセル化処理を行い、パケット多重部6へ回送し、パケット多重部6は複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへパケットを出力する。
【0043】
次に、気付処理モジュールで障害が発生した場合のホームエージェント装置の動作について説明する。
例えば、気付処理モジュール1aで障害が発生した場合、管理部4に対してアラームによって障害発生を通知する。管理部4はBinding情報管理メモリ3から、故障した気付処理モジュール1aに対応するBindingキャッシュメモリ2aに保持している端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応情報を認識する。
【0044】
管理部4では、Binding情報管理メモリ3から、故障した気付処理モジュール1aが備えるBindingキャッシュメモリ2a内に保持しているBinding情報と同じものを、他の正常な気付処理モジュール1bが備えるBindingキャッシュメモリ2bにコピーする。それと同時に、Binding情報管理メモリ3に保持されている気付処理モジュール番号である1aを、コピー先の気付処理モジュール番号である1bに更新する。
【0045】
さらに、管理部4はパケット分離部5に対して、方路表メモリ7内の故障した気付処理モジュール番号1aをコピー先の気付処理モジュール番号1bに更新する。
これにより、新規にパケット分離部5で受信したパケットに対しては、方路表メモリ7の内容に基いて回送先の指示を行うことが可能となる。
【0046】
図4は、第二の発明に係るホームエージェント装置におけるパケット処理フローである。
前記の移動端末が新規にBinding情報を登録する場合については、S31〜S42の処理となる。次の既にBinding情報を登録した移動端末が別の外部リンクへ移動したために行われるBinding情報を更新する場合については、S31〜S33,S43〜S48,S40〜S42の処理となる。また、ホームリンクに登録されている移動端末宛てのパケットを受信する場合で、移動端末が外部リンクに移動している場合はS31〜S33,S43〜S45,S51〜S52,S41〜S42の処理となり、移動端末がホームリンクにいる場合にはS31〜S33,S43,S41〜S42の処理となる。
【0047】
以降、図4における処理フローの各処理内容を説明する。
S31.パケット分離部5はパケットを受信する。
S32.パケット分離部5は方路表メモリ7を端末IPアドレスについて検索する。
S33.パケット分離部5は受信されたパケットの端末IPアドレスが方路表メモリ7にエントリされているかの判定をする。
S34.ステップS33でエントリがない場合には、パケット分離部5は管理部4に対しどの気付処理モジュール1に回送すべきかを問い合わせる。
S35.管理部4は任意に一つの気付処理モジュール1を選択する。
S35’.ステップS36で新規登録が不可能と判定された場合は、管理部4は別の気付処理モジュール1を選択する。
S36.選択された気付処理モジュール1で新規登録が可能であるかを判定する。
S37.ステップS36で新規登録が可能と判定された場合は、管理部4は端末IPアドレスと端末IPアドレスに対応する気付IPアドレスと選択された気付処理モジュール番号をBinding情報管理メモリ3に登録する。
S38.管理部4からパケット分離部5へ選択された気付処理モジュール1にパケットを回送することを指示し、パケット分離部5は、指示された気付処理モジュール1に対しパケットを回送すると共に、方路表メモリ7に端末IPアドレスに対応する回送すべき気付処理モジュール番号を登録する。
S39.気付処理モジュール1は、回送されたパケットを解析し、端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応情報をBindingキャッシュメモリ2へ登録する。
S40.気付処理モジュール1は、Binding Updateに対する応答パケットを生成し、パケット多重部6へ回送する。
S41.パケット多重部6は、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化する。
S42.パケット多重部6は、ネットワークへパケットを出力する。
S43.ステップS33でエントリがある場合には、パケット分離部5は受信したパケットがホームリンク宛てかを判定する。
S44.パケット分離部5は方路表メモリ7から対応する気付処理モジュール1に対しパケットを回送する。
S45.気付処理モジュール1は回送されたパケットがBinding Updateパケットであるかの判定をする。
S46.ステップS45でBinding Updateパケットと判定された場合には、気付処理モジュール1は、回送されたパケットを解析し、Bindingキャッシュメモリ2から該端末IPアドレスを検索する。
S47.気付処理モジュール1は、検索された該端末IPアドレスに対する変更となった気付IPアドレスの対応情報についてBindingキャッシュメモリ2を更新する。
S48.管理部4は既にBinding情報管理メモリ3に登録されている移動端末に対する気付処理モジュール番号を更新する。
S51.ステップS45でBinding Updateパケットでないと判定された場合には、気付処理モジュール1は、回送されたパケットを解析し、Bindingキャッシュメモリ2から端末IPアドレスを検索する。
S52.気付処理モジュール1は、Bindingキャッシュメモリ2の登録情報に従い、該パケットのカプセル化処理を行い、パケット多重部6へ回送する。
図5は、第三の発明に係るホームエージェント装置構成であり、パケット分離部に気付処理モジュールの運用状況情報と負荷分散機能を持たせ、気付処理モジュールにBinding情報管理メモリへの登録と参照及び無効化する機能を持たせた場合の装置構成である。
【0048】
図5において、1a,1bは端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスの付加を行う気付処理モジュールであり、管理部の処理を介さずに他の気付処理モジュールが備えているBindingキャッシュメモリの内容とBinding情報管理メモリの内容を更新する機能を具備し、ホームエージェント装置が収容する移動端末の数に応じて複数設置する(以降、気付処理モジュールを総称する場合の符号は1とする。)。2a,2bは気付処理モジュール1a,1bが備えているBindingキャッシュメモリであり、端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを保持する(以降、Bindingキャッシュメモリを総称する場合の符号は2とする。)。3はBinding情報管理メモリであり、複数の該Bindingキャッシュメモリが格納する端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応情報と、その対応情報を保持するBindingキャッシュメモリを備えている気付処理モジュールの番号との対応関係を一元的に保持する。4は障害発生時に気付処理モジュール制御情報メモリの制御を行う管理部。5は受信したパケットを複数ある気付処理モジュールの一つへ振り分けるパケット分離部。6は複数の気付処理モジュールからのパケットを多重するパケット多重部。8はパケット分離部が備える気付処理モジュール制御情報メモリであり、気付処理モジュール毎に対応した運用状況や障害の情報を保持する。
【0049】
先ず、移動端末が新規にBinding情報を登録する処理手順について説明する。移動端末が外部エージェント装置から気付IPアドレスを取得すると、ホームエージェント装置宛てにBinding Updateオプションヘッダが付加されたBinding Updateパケットを発行する。
ホームエージェント装置ではパケット分離部5で該パケットを受信し、移動端末のIPアドレスから算出したハッシュ値などを利用して回送すべき気付処理モジュールを選択する(ここでは気付処理モジュール1aを選択したものとする。)。パケット分離部5が備える気付処理モジュール制御情報メモリ8により、回送すべき気付処理モジュ−ル1aで障害などにより気付処理を行えない場合は、代替の気付処理モジュール1bを決定する。ここでは、選択された気付処理モジュ−ル1aに受信したパケットを回送する。
【0050】
選択された気付処理モジュール1aは、この場合は回送されたパケットがBinding Updateパケットであるので、Bindingキャッシュメモリ2aを検索し、受信したパケットの端末IPアドレスに対する気付IPアドレスのエントリがないことを判定する。
選択された気付処理モジュール1aは、Binding情報管理メモリ3を検索し、受信したパケットの端末IPアドレスに対する気付IPアドレスのエントリがないことを判定し、Binding情報管理メモリ3に対して、端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを登録すると共に、Bindingキャッシュメモリ2aに対しても、端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを登録する。
【0051】
選択された気付処理モジュール1aは、Binding Updateに対する応答パケットを生成しパケット多重部6へ回送し、パケット多重部6では複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへパケットを出力する。
次に、既にBinding情報を登録した移動端末が別の外部リンクへ移動したために行われるBinding情報を更新する場合について説明する。
【0052】
移動端末が異なる外部エージェント装置から異なる気付IPアドレスを取得すると、ホームエージェント装置宛てにBinding Updateオプションヘッダが付加されたBinding Updateパケットを発行する。
ホームエージェント装置ではパケット分離部5で該パケットを受信し、移動端末のIPアドレスから算出したハッシュ値などを利用して回送すべき気付処理モジュールを選択する(ここでは、気付処理モジュール1aが選択されたものとする。)。パケット分離部5が備える気付処理モジュール制御情報メモリ8により、回送すべき気付処理モジュ−ル1aが障害などにより気付処理を行えない場合は、代替の気付処理モジュール1bを決定する。ここでは、選択された気付処理モジュ−ル1aに受信したパケットを回送する。
【0053】
選択された気付処理モジュール1aは、回送されたパケットがBinding Updateパケットであることを判定し、Bindingキャッシュメモリ2を検索し、受信したパケットの端末IPアドレスに対する気付IPアドレスのエントリがあることを判定する。
選択された気付処理モジュール1aは、Bindingキャッシュメモリ2aに対して、端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを更新する。
【0054】
選択された気付処理モジュール1aは、他の気付処理モジュール1のBindingキャッシュメモリ2に対して、該端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを無効化する。
選択された気付処理モジュール1aは、Binding Updateに対する応答パケットを生成しパケット多重部6へ回送し、パケット多重部6では複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへパケットを出力する。
【0055】
次に、ホームエージェント装置のホームリンクに登録されている移動端末宛てのパケットを受信する場合について説明する。
ホームエージェント装置ではパケット分離部5で該パケットを受信し、移動端末のIPアドレスから算出したハッシュ値などを利用して回送すべき気付処理モジュールを選択する(ここでは気付処理モジュール1aが選択されたものとする。)。パケット分離部5が備える気付処理モジュール制御情報メモリ8により、回送すべき気付処理モジュ−ル1aで障害などにより気付処理を行えない場合は、代替の気付処理モジュール1bを決定する。ここでは、選択された気付処理モジュ−ル1aに受信したパケットを回送する。
【0056】
選択された気付処理モジュール1aは、回送されたパケットがBinding Updateパケットでないことを判定し、Bindingキャッシュメモリ2aを検索し、受信したパケットの端末IPアドレスに対する気付IPアドレスのエントリの有無を判定する。この判定結果に応じて、下記の(1)(2−1)(2−2)の処理となる。
【0057】
(1)エントリがない場合は、該端末IPアドレスを処理していた気付処理モジュールは故障などにより気付処理を行えない場合であり、
選択された気付処理モジュール1aでは、Binding情報管理メモリ3を検索し、受信したパケットの端末IPアドレスに対する気付IPアドレスのエントリがあることを確認し、Bindingキャッシュメモリ2aに対して、Binding情報管理メモリ3で確認した端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを登録する。
【0058】
選択された気付処理モジュール1aは、登録したBindingキャッシュメモリ2の登録情報に従い、該パケットのカプセル化処理を行い、パケット多重部6へ回送する。
パケット多重部6では、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへパケットを出力する。
【0059】
(2−1)エントリがある場合において、ホームリンク宛てでない場合は、外部リンクにいる移動端末へのパケットであるため、選択された気付処理モジュール1aでは、Bindingキャッシュメモリ2aの登録情報に従い、該パケットのカプセル化処理を行い、パケット多重部6へ回送する。
パケット多重部6では、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへパケットを出力する。
【0060】
(2−2)エントリがある場合において、ホームリンク宛てである場合は、該ホームエージェント装置に登録されている移動端末宛てへのパケットであるため、選択された気付処理モジュール1aでは、パケット多重部6へ回送する。
パケット多重部6では、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化して、ネットワークへパケットを出力する。
【0061】
次に、気付処理モジュールで障害が発生した場合のホームエージェント装置の動作について説明する。
例えば、気付処理モジュール1aで障害が発生した場合、管理部4に対して障害発生を通知し、管理部4では、気付処理モジュール1aが気付処理を行うことができないことを登録するため、パケット分離部5が備える気付処理モジュール制御情報メモリ8が保持している気付処理モジュール1aに対応する障害情報の更新を行う。
【0062】
これにより、パケット分離部5において気付処理が行えない気付処理モジュール1を認識でき、パケット分離部5からのパケットを受けた気付処理モジュール1がBinding情報管理メモリ3へアクセスして、気付処理に必要な情報を参照することで通信を確保することが可能となる。
図6は、第三の発明に係るホームエージェント装置におけるパケット処理フローである。
【0063】
前記の移動端末が新規にBinding情報を登録する場合については、S61〜S76の処理となる。次の既にBinding情報を登録した移動端末が別の外部リンクへ移動したために行われるBinding情報を更新する場合については、S61〜S68,S77,S73〜S76の処理となる。また、ホームリンクに登録されている移動端末宛てのパケットを受信する場合は,S61〜S66,S81〜S87,S75〜S76の処理となる。
【0064】
以降、図6における処理フローの各処理内容を説明する。
S61.ホームエージェント装置はパケット分離部5でパケットを受信する。
S62.パケット分離部5は、移動端末のIPアドレスから算出したハッシュ値などを利用して回送すべき気付処理モジュール1を選択する。
S63.パケット分離部5が備える気付処理モジュール制御情報メモリ8を検索する。
S63’.ステップS64で気付処理モジュールが処理不可能な場合には、パケット分離部5は別の気付処理モジュール1を選択する。
S64.回送すべき気付処理モジュ−ル1で障害などにより気付処理の可能性を判断する。
S65.ステップS64で気付処理モジュールが処理可能な場合には、パケット分離部5は、選択された気付処理モジュ−ル1に受信したパケットを回送する。
S66.選択された気付処理モジュール1は、回送されたパケットがBinding Updateパケットであるかを判定する。
S67.ステップS66でBinding Updateパケットと判定された場合には、選択された気付処理モジュール1は、Bindingキャッシュメモリ2を検索し、受信したパケットの端末IPアドレスに対する気付IPアドレスのエントリがあるかを確認する。
S68.選択された気付処理モジュール1は、気付IPアドレスのエントリがあるかを判定する。
S69.ステップS68でエントリがない場合には、選択された気付処理モジュール1は、Binding情報管理メモリ3を検索し、受信したパケットの端末IPアドレスに対する気付IPアドレスのエントリがあるかを確認する。
S70.選択された気付処理モジュール1は気付IPアドレスのエントリがあるかを判定する。
S71.ステップS70でエントリがない場合には、選択された気付処理モジュール1は、Binding情報管理メモリ3に対して、端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを登録する。
S72.選択された気付処理モジュール1は、Bindingキャッシュメモリ2に対して、端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを登録する。
S73.選択された気付処理モジュール1は、他の気付処理モジュール1のBindingキャッシュメモリ2に対して、該端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを無効化する。
S74.選択された気付処理モジュール1は、Binding Updateに対する応答パケットを生成し、パケット多重部6へ回送する。
S75.パケット多重部6は、複数の気付処理モジュールからのパケットを多重化する。
S76.パケット多重部6は、ネットワークへパケットを出力する。
S77.ステップS68でエントリがある場合には、選択された気付処理モジュール1は、Bindingキャッシュメモリ2に対して、端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを更新する。
S81.ステップS66でBinding Updateパケットと判定された場合には、選択された気付処理モジュール1は、Bindingキャッシュメモリ2を検索し、受信したパケットの端末IPアドレスに対する気付IPアドレスのエントリがあるかを確認する。
S82.選択された気付処理モジュール1は気付IPアドレスのエントリがあるかを判定する。
S83.ステップS82でエントリがない場合には、選択された気付処理モジュール1は、Binding情報管理メモリ3を検索し、受信したパケットの端末IPアドレスに対する気付IPアドレスのエントリがあるかを確認する。
S84.選択された気付処理モジュール1では、Bindingキャッシュメモリ2に対して、Binding情報管理メモリ3から検索した端末IPアドレスに対応した気付IPアドレスを登録する。
S85.選択された気付処理モジュール1は、登録したBindingキャッシュメモリ2の登録情報に従い、該パケットのカプセル化処理を行い、パケット多重部6へ回送する。
S86.選択された気付処理モジュール1は受信したパケットがホームリンク宛てであるかを判定する。
S87.ステップS82でエントリがある場合には、選択された気付処理モジュール1は、Bindingキャッシュメモリ2の登録情報に従い、該パケットのカプセル化処理を行い、パケット多重部6へ回送する。
【0065】
【発明の効果】
モバイルIPを扱うホームエージェント装置において、移動端末がホームリンクから外部リンクへ移動した場合の気付処理は必須機能であり、気付処理を行う気付処理モジュールが故障等により、端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応関係を保持しているBindingキャッシュメモリの内容が消滅した場合、今までは通信中の移動端末からの申告により通信の再設定を行ってきた。
【0066】
本発明によれば、気付処理モジュールを冗長化して、気付処理モジュールの故障時に、自動的に端末IPアドレスと気付IPアドレスの対応情報を保持しているBindingキャッシュメモリ、及びその対応情報と気付処理モジュール番号の対応関係を保持しているBinding情報管理メモリの内容を制御することで、通信の再設定を自動的に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の発明に係るホームエージェント装置構成。
【図2】第一の発明に係るホームエージェント装置におけるパケット処理フローチャート
【図3】第二の発明に係るホームエージェント装置構成。
【図4】第二の発明に係るホームエージェント装置におけるパケット処理フローチャート
【図5】第三の発明に係るホームエージェント装置構成。
【図6】第三の発明に係るホームエージェント装置におけるパケット処理フローチャート
【図7】従来技術を説明するネットワーク構成及びホームエージェント装置(その1)
【図8】従来技術を説明するネットワーク構成及びホームエージェント装置(その2)
【符号の説明】
1 気付処理モジュール
(1a,1b 気付処理モジュール)
2 Bindingキャッシュメモリ
(2a,2b Bindingキャッシュメモリ)
3 Binding情報管理メモリ
4 管理部
5 パケット分離部
6 パケット多重部
7 方路表メモリ
8 気付処理モジュール制御情報メモリ
9 ルータ部
10 ホームエージェント装置
20 外部エージェント装置
30 移動端末
(30a,30b 移動端末)
40 移動端末
Claims (3)
- 収容する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報をメモリ内に格納し該移動端末へのパケットに対して気付IPアドレスの付加を行う複数の気付処理モジュールと、
複数の該メモリの内容を一元的に保持する管理用メモリと、
受信したパケットを該複数の気付処理モジュールの一つへ振り向けるパケット分離部と、
少なくとも該管理用メモリの制御と障害発生時に該気付処理モジュール内の該メモリの制御を行う管理部と、
を備え、
いずれかの該気付処理モジュールが故障した時には、故障した気付処理モジュールがメモリ内に保持している移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報と同等な情報を、該管理用メモリからいずれか正常な気付処理モジュールのメモリに書き込むと共に、該パケット分離部に対し故障した気付処理モジュール向けのパケットを書き込み先の気付処理モジュールに振り向けさせることを特徴とするホームエージェント装置。 - 収容する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報をメモリ内に格納し該移動端末へのパケットに対して気付IPアドレスの付加を行う複数の気付処理モジュールと、
複数の該メモリの内容を一元的に保持する管理用メモリと、
収容する移動端末のIPアドレスと該移動端末宛てのパケットの気付処理を行う該気付処理モジュールとの対応関係を保持するメモリを持ち、該メモリ内容により、受信したパケットを該複数の気付処理モジュールの一つへ振り向けるパケット分離部と、
少なくとも該管理用メモリの制御と障害発生時に該気付処理モジュール内の該メモリの制御及び該パケット分離部内の該メモリの制御を行う管理部と、
を備え、
いずれかの該気付処理モジュールが故障した時には、故障気付処理モジュールがメモリ内に保持している移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報と同等な情報を、該管理用メモリからいずれか正常な気付処理モジュールのメモリに書き込むと共に、該パケット分離部が持つメモリ内に保持している故障した気付処理モジュールに対応した上記対応関係を正常な該気付処理モジュールに更新することで、故障した気付処理モジュール向けのパケットを正常な書き込み先の気付処理モジュールに振り向けさせることを特徴とするホームエージェント装置。 - 収容する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報をメモリ内に格納し該移動端末へのパケットに対して気付IPアドレスの付加を行い、他の気付処理モジュール内のメモリまたは管理用メモリを制御する複数の気付処理モジュールと、
複数の該メモリの内容を一元的に保持する管理用メモリと、
該気付処理モジュール毎に運用状況と負荷分散の情報を保持するメモリを持ち、受信したパケットを該メモリの内容により該複数の気付処理モジュールの一つへ振り向けるパケット分離部と、
少なくとも障害発生時にパケット分離部内のメモリの制御を行う管理部と、
を備え、
いずれかの該気付処理モジュールが故障した時には、該パケット分離部から故障した気付処理モジュール宛てのパケットを受け取った気付処理モジュールは、該管理用メモリを参照して該パケットを受信する移動端末のIPアドレスと気付IPアドレスの対応情報を獲得して書き直すことで、正常な気付処理モジュールに振り向けさせることを特徴としたホームエージェント装置。
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- 2002-08-30 JP JP2002255415A patent/JP2004096459A/ja not_active Withdrawn
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