JP2011516010A - モビリティエージェントのリカバリのための方法および装置 - Google Patents

モビリティエージェントのリカバリのための方法および装置 Download PDF

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Abstract

本明細書では、モバイルインターネットプロトコル(IP)ネットワークにおいてモビリティエージェントのモバイルIPセッションをリカバリするための技術が開示される。本発明の一実施形態では、モビリティエージェントに関する各モビリティセッションについて、モビリティエージェントが、モビリティエージェント特有情報を当該モビリティセッションに関するモビリティエージェントピアへと分散バックアップする。モビリティエージェント特有情報がモビリティエージェントピアによって使用されることはない。モビリティエージェントが意図せずに少なくとも1つのモビリティセッションを失った場合、モビリティエージェントは、それらのセッションに関して保存されているモビリティエージェント特有情報を、それらのセッションにそれぞれ関するモビリティエージェントピアから回復する。他の方法および装置も開示される。

Description

本発明の実施形態は、モバイルIPの分野に関し、さらに具体的には、モビリティエージェント情報のリカバリに関する。
モバイルIPは、ラップトップコンピュータまたは他のモバイルコンピューティング装置(本明細書において、モバイルノードと称される)がインターネットおよび/またはWANとの接続を保ちつつ、さまざまな場所の種々のサブネットワーク間をローミングすることを可能にするRFC(Request for Comments) 3344(2002年8月)に記載のプロトコルである。モビリティエージェント(例えば、ホームエージェント、外部エージェント)が、モバイルIPの機能を提供する。典型的なモバイルIPネットワークにおいては、各々のモバイルノードが、インターネットへの現時点の接続点にかかわらず、当該モバイルノードのホームアドレス(ホームエージェントによって割り当てられる)によって特定される。ホームから離れて位置しているとき、モバイルノードには、当該モバイルノードへのアクセスが可能であるように、当該モバイルノードの現時点の接続点を示す気付アドレス(外部エージェントによって提供される)も関連付けられる。モバイルノードは、自身のホームから離れ、外部のネットワークへと接続されるときに、外部エージェントを通じてホームエージェントへと登録を要求する。登録が成功すると、モバイルノードのホームネットワークが当該モバイルノードに宛てたパケットを受信したときに、ホームエージェントが、それらのパケットをトンネルを介して外部エージェントへと送信し、次いで外部エージェントがパケットをモバイルノードへと転送する。モバイルノードがパケットを送信するとき、外部エージェントは、リバーストンネリングを使用して、パケットをホームエージェントへと送信することができ、ホームエージェントが、パケットをそれらの宛て先へと転送する、または、外部エージェントが、パケットをそれらの宛て先へと直接転送してもよい。モバイルノードが成功裏に登録されたとき、そのモバイルノードは、モバイルIPセッションを開始している。モバイルノードの登録が解除されるとき(例えば、モバイルノードのバインディングが削除されたとき)、モバイルIPセッションは終了している。典型的には、モビリティエージェントの再起動時に、モビリティエージェントに保存されたモビリティバインディングが失われる。
モバイルIPプロトコルは、モビリティエージェント間の通信制御メッセージを記載している。例えば、モバイルノードの登録の際には、典型的に、モバイルIP登録要求メッセージおよびモバイルIP登録応答メッセージが、外部エージェントとホームエージェントとの間で送信される。任意の所与の時点において、モビリティエージェント(外部エージェントまたはホームエージェントのいずれか)が、モバイルノードへのサービスの提供を停止することができる。サービスの供給の停止を所望するモビリティエージェントが、RFC 3543(2003年8月)に記載の登録取り消しメッセージを、ピアのモビリティエージェントへと送信することができる(例えば、外部エージェントが、登録取り消しメッセージをホームエージェントへと送信することができる)。取り消しメッセージは、受け手のモビリティエージェントに、送り手のモビリティエージェントがモバイルノードへのサービスを停止していることを知らせる。モバイルノードに関する登録取り消しメッセージを受け取ったモビリティエージェントは、そのモバイルノードについてのモビリティバインディングを削除することができる。
本発明を、本発明のいくつかの実施形態を説明するために使用される以下の説明および添付の図面を参照することによって、最もよく理解することができる。
本発明の一実施形態によるモバイルIPセッションのリカバリをサポートする典型的なモバイルIPネットワークを示している。 本発明の一実施形態による外部エージェントのモバイルIPセッションのリカバリを説明するデータの流れの図である。 モバイルノードがある外部エージェントから別の外部エージェントへと移動している場合の本発明の一実施形態によるモバイルIPセッションのリカバリを説明するデータの流れの図である。 バックアップエージェントおよび/またはリカバリパートナを備えるモバイルIPネットワークにおける本発明の一実施形態によるモバイルIPセッションのリカバリを説明するデータの流れの図である。 モバイルIPのコンフリクトがモビリティエージェントにおいて検出される場合の本発明の一実施形態によるモバイルIPセッションのリカバリを説明するデータの流れの図である。 本発明の一実施形態によるモバイルIPセッションの検証を説明するデータの流れの図である。 本発明の一実施形態によるモバイルIPネットワークにおけるHelloプロトコルのケイパビリティを説明するデータの流れの図である。 本発明の一実施形態によるモバイルIPセッションのリカバリをサポートするように構成された典型的なモビリティエージェントを示している。 本発明の一実施形態によるモバイルIPネットワーク内のモビリティエージェントのリカバリデータの動的配布を説明している。
以下の説明においては、多数の具体的詳細が述べられる。しかしながら、本発明の実施形態を、それらの具体的詳細を備えずに実施できることを、理解されたい。他の例では、周知の回路、構造、および技術は、本明細書の理解を妨げることがないように、詳しくは示されていない。当業者であれば、本明細書に含まれている説明によって、適切な機能を過度の実験を必要とすることなく実施することができるであろう。
本明細書における「一実施形態」、「実施形態」、「典型的な実施形態」、などへの言及は、記載される実施形態が、特定の特徴、構造、または特性を備えることができるが、必ずしもすべての実施形態が、そのような特定の特徴、構造、または特性を備えなくてもよいことを示している。さらに、そのような文言は、必ずしも同じ実施形態を指してはいない。さらに、特定の特徴、構造、および特性が、ある実施形態に関して説明されるとき、そのような特徴、構造、または特性を他の実施形態に関連して実施することは、それが明示的に記載されているか否かにかかわらず、当業者の知識の範囲内である。
以下の説明および特許請求の範囲において、用語「組み合わせ(coupled)」および「接続(connected)」、ならびにこれらの派生語が、使用されることがある。これらの用語が、互いの同義語として意図されているわけではないことを、理解すべきである。むしろ、特定の実施形態において、「接続」は、2つ以上の構成要素が互いに直接に物理的または電気的に接していることを指して使用されることがある。「組み合わせ」は、2つ以上の構成要素が直接に物理的または電気的に接していることを意味することがある。しかしながら、「組み合わせ」は、2つ以上の構成要素が互いに直接には接していないが、依然として互いに協働またはやり取りすることを意味することもある。
図面に示される技術を、1つ以上の電子デバイス(例えば、コンピュータ、ネットワークエレメント、など)にて保存および実行されるコードおよびデータを使用して実施することができる。本明細書において使用されるとき、ネットワークエレメント(例えば、ルータ、スイッチ、ブリッジ、など)は、ネットワーク上の他の設備(例えば、他のネットワークエレメント、コンピュータエンドステーション、など)に互いに通信可能につながるハードウェアおよびソフトウェアを含むネットワーク設備の一部である。そのような電子デバイスは、マシンストレージ媒体(例えば、磁気ディスク、光ディスク、ランダムアクセスメモリ、読み出し専用メモリ、フラッシュメモリデバイス)およびマシン通信媒体(例えば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号、などの電気、光、音響、または他の形態の伝播信号)などの機械で読み取ることができる媒体を使用して、コードおよびデータの保存および通信を行う(内部的に行い、さらにはネットワークを介して他のデバイスと行う)。さらに、そのような電子デバイスは、典型的には、ストレージデバイス、1つ以上のユーザ入力/出力デバイス(例えば、キーボードおよび/またはディスプレイ)、およびネットワーク接続などの1つ以上の他のコンポーネントへと連結された1つ以上のプロセッサの組を含んでいる。プロセッサおよび他のコンポーネントの組の組み合わせは、典型的には、1つ以上のバスおよびブリッジ(バスコントローラとも称される)を介する。ネットワークトラフィックを担持するストレージデバイスおよび信号が、それぞれ1つ以上のマシンストレージ媒体およびマシン通信媒体の代表である。このように、所与の電子デバイスのストレージデバイスが、典型的には、その電子デバイスの1つ以上のプロセッサの組において実行されるコードおよび/またはデータを保存する。当然ながら、本発明の実施形態の1つ以上の部分を、ソフトウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアのさまざまな組み合わせを使用して実施することができる。
モバイルインターネットプロトコル(モバイルIP)ネットワークにおけるモビリティエージェントのモバイルIPセッションのリカバリのための技術について説明する。本発明の一実施形態においては、モビリティエージェントに関係する各々のモビリティセッションについて、モビリティエージェントが、モビリティエージェント特有情報を、当該モビリティエージェントに関係するモビリティエージェントピアへと分散バックアップする。モビリティエージェント特有情報は、モビリティエージェントピアによって使用されるわけではない。モビリティエージェントが何らかの事情で少なくとも1つのモビリティセッションを失う場合、モビリティエージェントは、そのようなセッションに関する保存済みのモビリティエージェント特有情報を、そのようなセッションにそれぞれ関するモビリティエージェントピアからリカバリする。
図1が、モバイルIPセッションのリカバリ(以下では、「リカバリ」)をサポートするモビリティエージェントを備えている典型的なモバイルIPネットワークを示している。図1において、モバイルノード110が、モバイルIP接続115を介して外部エージェント120に組み合わせられている。したがって、モバイルノード110のためのモバイルIPセッションが、外部エージェント120に存在し(例えば、外部エージェント型のモビリティセッション)、外部エージェント120が、この外部エージェントに特有のモバイルノード110に関するモバイルIP情報を保存している。本発明の一実施形態によれば、モバイルノードが、ホームエージェント140にアンカーされている。すなわち、モバイルノード110のためのモバイルIPセッションが、ホームエージェント140に存在し(例えば、ホームエージェント型のモビリティセッション)、ホームエージェント140が、このホームエージェントに特有のモバイルノード110に関するモバイルIP情報を保存している。外部エージェント120は、ホームエージェント140に組み合わせられている。モバイルIPデータトラフィック135が、外部エージェント120とホームエージェント140との間を通信リンク135にて運ばれる。例えば、モバイルIPデータトラフィック135が、外部エージェント120とホームエージェント140とを組み合わせているトンネルにて運ばれる。本発明の一実施形態によれば、外部エージェント120およびホームエージェント140が、本明細書において後述されるように、外部エージェント−ホームエージェントリカバリ138によって指定されるとおりに、それらのモビリティエージェント状態をリカバリすることができる。
外部エージェント120は、外部エージェント130にも組み合わせられている。本発明の一実施形態によれば、外部エージェント130は、外部エージェント120のバックアップ外部エージェントである。本発明の別の態様によれば、本明細書において後述されるように、外部エージェント130が、外部エージェント120のリカバリパートナである。外部エージェント120および外部エージェント130は、本明細書において後述されるように、外部エージェント−外部エージェントリカバリ125によって指定されるとおりに、それらのモビリティエージェント状態をリカバリすることができる。
ホームエージェント140は、ホームエージェント150にも組み合わせられている。本発明の一実施形態によれば、ホームエージェント150が、ホームエージェント140のバックアップホームエージェントである。本発明の別の実施形態によれば、本明細書において後述されるように、ホームエージェント150が、ホームエージェント140のリカバリパートナである。ホームエージェント140およびホームエージェント150は、本明細書において後述されるように、ホームエージェント−ホームエージェントリカバリ145によって指定されるとおりに、それらのモビリティエージェント状態をリカバリすることができる。さらに、本発明の一実施形態によれば、ホームエージェント140および外部エージェント130が、外部エージェント−ホームエージェントリカバリ165によって指定されるとおりに、それらのモビリティエージェント状態をリカバリすることができる。
外部エージェント130は、ホームエージェント150にも組み合わせられている。本発明の一実施形態によれば、外部エージェント130は、ホームエージェント150のピアである。例えば、外部エージェント130が、ホームエージェント150のために外部エージェント機能を提供している。外部エージェント130およびホームエージェント150は、外部エージェント−ホームエージェントリカバリ155によって指定されるとおりに、それらのモビリティエージェント状態をリカバリすることができる。
本発明の一実施形態によれば、モビリティエージェントは、それらのモビリティエージェント状態(例えば、モバイルIPセッション情報、モバイルノードに関する追加情報(例えば、QoSパラメータ、トラフィックフィルタ、セキュリティパラメータ、アクセス制御リスト、負荷バランス属性、など))をリカバリするために、リカバリメッセージを交換する。リカバリメッセージは、信頼性のサポートを有している要求/応答フォーマットである。例えば、本発明の一実施形態においては、確立されたセッションのみをリカバリすることができる。信頼性は、続き番号およびモビリティエージェントピアからの続き番号の受け取り確認を使用して達成される。本発明の一実施形態によれば、リカバリメッセージが、以下のフォーマットが後ろに続くUDPヘッダを有している。
Figure 2011516010
「Type」フィールドは、これがリカバリメッセージであることを示す。例えば、「Type」フィールドの各ビットが、RECOVERYを表示することができる。「Subtype」フィールドは、このメッセージにて運ばれるリカバリのサブタイプの種類を記述する。例えば、「Subtype」フィールドは、Helloメッセージ、ケイパビリティネゴシエーション(ケイパビリティネゴシエーション要求またはケイパビリティネゴシエーション応答であってもよい)、バルクセッションリカバリ要求、シングルセッションリカバリ要求、バルクセッションリカバリ応答、またはシングルセッションリカバリ応答が、この特定のメッセージにて運ばれていることを示すことができる。「Subtype」フィールドを、異なる機能または用途に応じて別のサブタイプ、より少ないサブタイプ、またはさらなるサブタイプを通信するために使用できる(例えば、QoSパラメータ、セキュリティパラメータ、負荷バランス属性、など)。
「MD」フィールドは、リカバリメッセージのメッセージ方向を定義する。例えば、本発明の一実施形態によれば、「MD」フィールドが0という値を有する場合、メッセージは、ホームエージェントから外部エージェントへと送信されている。「MD」フィールドが1という値を有する場合、メッセージは、外部エージェントからホームエージェントへと送信されている。「MD」フィールドが2という値を有する場合、メッセージは、あるホームエージェントから別のエージェントへと送信されている。「MD」フィールドが3という値を有する場合、メッセージは、ある外部エージェントから別の外部エージェントへと送信されている。当然ながら、上述の値が任意であり、上述の値のいずれかを他の値と入れ換えてもよいことを、理解すべきである。
「A」ビットは、本発明の一実施形態によれば、リカバリメッセージの受け手がリカバリメッセージの受け取りを確認しなければならないか否かを示している。例えば、「A」ビットが1に設定されている場合、そのような確認が必要である。「A」ビットが0に設定されている場合、そのような確認は随意である。受け取り確認のメッセージによれば信頼性が向上するが、使用される帯域幅も増えることを理解すべきである。
本発明の一実施形態によれば、「R」、「V」、および「C」の各ビットは、受け手がリカバリメッセージを受け取ったときに実行しなければならない特定の動作を示している。例えば、「R」ビットが、モバイルIPセッション情報(例えば、モバイルIP構造からのモバイルIPレコード)のリカバリを行うべきであるか否か(例えば、モバイルIPを再取得する必要があるか否か)を示している。例えば、「R」ビットが1に設定されている場合、モバイルIP情報のリカバリが必要である。「R」ビットが0に設定されている場合、モバイルIP情報のリカバリは不要である。リカバリの動作については、図2、3、および9を参照してさらに詳しく説明される。「V」ビットは、モバイルIPセッション情報を検証すべきであるか否かを示している。例えば、「V」ビットが1に設定されている場合、モバイルIPセッション情報を検証する必要がある。「V」ビットが0に設定されている場合、モバイルIPセッション情報を検証する必要はない。検証の動作については、図3、6、および9を参照してさらに詳しく説明される。「C」ビットは、モバイルIP情報をクリアすべきか否かを示している。例えば、「C」ビットが1に設定されている場合、モバイルIP情報をクリアする必要がある。「C」ビットが0に設定されている場合、モバイルIP情報をクリアする必要はない。モバイルIP情報のクリアは、図3、4、および5を参照してさらに詳しく説明される。
「Reserved」フィールドは、0という値にて送信され、受信時に無視される。「Sender Address」フィールドは、送信者のアドレス(例えば、送信者のIPアドレス)を含んでいる。「Receiver Address」フィールドは、受信者のアドレス(例えば、このメッセージを受信するモビリティエージェントピアのIPアドレス)を含んでいる。「Identification」フィールドは、送信側のモビリティエージェントによって生成された64ビットの数であり、リカバリメッセージをRECOVERRY応答と照合し、通知メッセージのリプレイアタックを防ぐために使用される。「Identification」フィールドの一部を、続き番号として使用することも可能である。
「Extensions」フィールドは、リカバリメッセージフォーマットの機能を拡張することができる。1つ以上の拡張を、このリカバリメッセージならびにRFC 3344に定められるとおりの1つ以上の認証拡張において使用することができる。例えば、本発明の一実施形態によれば、以下の拡張、すなわちケイパビリティネゴシエーション拡張、バルクセッションリカバリ要求拡張、シングルセッションリカバリ要求拡張、バルクセッションリカバリ応答拡張、およびシングルセッションリカバリ応答拡張を、リカバリメッセージフォーマットの「Extensions」フィールドに含めることができる。
本発明の一実施形態によれば、モビリティエージェントは、他のモビリティエージェントと1つ以上のケイパビリティをネゴシエートすることができる。ケイパビリティは、アプリケーションフィーチャの機能を提供する1つ以上の動作の特定の組を表わす。各々のモビリティエージェントが、そのケイパビリティをサポートしている場合、モビリティエージェントは、そのケイパビリティに関するメッセージを送信することができる(すなわち、モビリティエージェントが、そのケイパビリティを利用することができる)。例えば、モビリティエージェントは、ネゴシエートされたときにHelloアプリケーションフィーチャの使用を可能にするHelloプロトコルケイパビリティをネゴシエートすることができる。例えば、ネゴシエートされたHelloケイパビリティは、リカバリメッセージフォーマットでのモビリティエージェント間のHelloパケットの送信を可能にする。モビリティエージェントがネゴシエートできるケイパビリティのさらなる例として、モバイルIPセッションリカバリケイパビリティ、モバイルIPセッション検証ケイパビリティ、および/またはモバイルIPセッションクリアケイパビリティが挙げられる。上述の例が例示にすぎず、ネゴシエート可能な多数の他のケイパビリティが存在できることを、理解すべきである。さらに、さらなる情報を、リカバリメッセージによって伝送することが可能である(例えば、QoSパラメータ、セキュリティ属性(例えば、AAAパラメータ)、負荷バランスケイパビリティ、レートポリシー、など)。
本発明の一実施形態によれば、ケイパビリティネゴシエーション拡張は、以下のフォーマットを採用する。
Figure 2011516010
「Type」フィールドは、拡張の種類を示し、今回の場合には、これがケイパビリティネゴシエーション拡張であることを示す。「Length」フィールドは、この拡張の全長を示す。「OPT」フィールドは、この拡張に何らかのオプションが存在するか否かを示す。「Capabilities Supported」フィールドは、送信側のモビリティエージェント(すなわち、このケイパビリティネゴシエーション拡張を送信しているモビリティエージェント)がどのケイパビリティをサポートしているかを示す。したがって、この情報によって、受信側のモビリティエージェントは、これらのケイパビリティを自身がサポートするケイパビリティと比較することができる。例えば、「Capabilities Supported」フィールドの値0x001は、Helloプロトコルケイパビリティがサポートされていることを示している。値0x002は、異なるリカバリモードがサポートされていることを示し、値0x004は、異なるリカバリタイプがサポートされていることを示し、値0x008は、異なるリカバリアクションがサポートされていることを示す。モビリティエージェントがサポートする種々のケイパビリティに応じて、さらなる値も本発明において想定されることを、理解すべきである。
「Hello Interval」フィールドは、次のHelloパケットの送信までの時間である。「Dead Interval」フィールドは、「Hello Interval」の倍数であり、不通として宣言されないためには、この期間内に受信側のモビリティエージェント(例えば、ピアのモビリティエージェント)が送信側のモビリティエージェントへとHelloパケットを送り返さなければならない。「Recovery Modes」フィールドは、定期的なリカバリケイパビリティがサポートされているか否か、および/またはイベントベースのリカバリケイパビリティがサポートされているか否かを示している。例えば、定期的モードにおいては、リカバリメッセージが、何らかの所定の時間間隔(例えば、1日に1回、1時間に1回、など)で送信される。対照的に、イベントベースのモードにおいては、リカバリメッセージが、動的なイベント(例えば、モビリティエージェントの再起動、モバイルIPセッションのコンフリクト、管理上のイベント(例えば、ネットワーク管理者によるモビリティバインディングの削除)、回復できないイベント、255未満の続き番号を有するHelloパケット、など)の結果として送信される。
「Recovery Types」フィールドは、本発明の一実施形態によれば、バルクセッションリカバリ(例えば、1つのリカバリメッセージでの2つ以上のモバイルIPセッションのリカバリ)がサポートされているか否か、および/またはシングルセッションリカバリがサポートされているか否かを示している。例えば、モビリティエージェントの再起動時に、そのモビリティエージェントが、再起動の発生前に当該モビリティエージェントに存在したすべてのモバイルIPセッション(例えば、各々のモバイルIPレコード)に関してリカバリメッセージの送信を望む可能性があり、したがってバルクセッションリカバリタイプが適当である。他方で、モバイルノードがある外部エージェントから別の外部エージェントへと移動した場合には、ホームエージェントが、古い方の外部エージェントに対してこのモバイルノードに関するモバイルIPセッション情報をクリアするように指示でき、したがって該当の特定のモバイルIPセッションだけが影響され、このような場合には、シングルセッションリカバリタイプが適当である場合がある。本発明の一実施形態によれば、バルクモバイルIPセッション情報を運ぶために、信頼できるチャネル(例えば、TCP、STCP、など)を使用することができる。本発明の一実施形態によれば、信頼できるチャネルの使用についてのサポートが、ケイパビリティのネゴシエーションの際にネゴシエートされる。
「Recovery Actions」フィールドは、モビリティエージェントによってサポートされるアクションの種類を示す。例えば、「Recovery Action」フィールドは、モバイルIPセッションの検証、モバイルIPセッションのリカバリ、および/またはモバイルIPセッションのクリアがサポートされている旨を示すことができる。「Options」フィールドは、この拡張にオプションが存在するか否かを示している。処理モジュールおよびデータ構造(例えば、ピアの存在およびケイパビリティの保存)は、本明細書において後述される。
Figure 2011516010

すでに述べたように、リカバリメッセージは、要求/応答フォーマットである。本発明の一実施形態によれば、モビリティエージェントが、特定のネットワークプレフィックスまたはネットワークアクセス識別子(NAI)部分文字列(例えば、ユーザまたはドメイン)について、バルクセッションリカバリを要求することができる。例えば、あるネットワークプレフィックスについてのバルクセッションリカバリ要求拡張は、以下のフォーマットを有することができる。
NAI部分文字列についてのバルクセッションリカバリ要求拡張は、以下のフォーマットを有することができる。
Figure 2011516010
本発明の一実施形態によれば、モビリティエージェントが、シングルセッションリカバリを要求することができる。シングルセッションリカバリ要求は、モバイルIPセッションを一意に特定しなければならない(例えば、NAI、Home Address(HoA)、セッション生成時刻スタンプ、など)。例えば、シングルセッションリカバリ要求拡張は、以下のフォーマットを有することができる。
Figure 2011516010
本発明の一実施形態によれば、モビリティエージェントが、バルクセッションリカバリ応答によって応答することができる。バルクセッションリカバリ応答は、複数のモバイルIPセッションに関する情報を含むことができる。モバイルIP情報を送信するときに、テンプレートベースのフォーマットを使用することができる。例えば、モバイルIPデータベースレコードの送信の場合には、各々のフィールドを独立したTLV(種類、長さ、値)としてエンコードする必要がないように、各々のパケットが、各々のレコードに含まれるフィールドの順序および種類を列挙するテンプレートTLVを有することができる。例えば、バルクセッションリカバリ応答拡張は、以下のフォーマットを有することができる。
Figure 2011516010
「T」ビットは、このレコードがテンプレートであるか、またはセッションレコードであるかを示している。「Template ID」フィールドは、現在のリカバリトランザクションの一意の識別子である。「Record SetID」フィールドは、「Template ID」フィールドの識別子と一致する識別子である。本発明の一実施形態によれば、セッションレコードが、「Template ID」フィールドの識別子に一致するテンプレートにもとづいて解読される。
本発明の実施形態によれば、モビリティエージェントが、シングルセッションリカバリ応答メッセージによってリカバリメッセージに応答することができる。シングルセッションリカバリ応答は、モバイルIPセッションを一意に特定しなければならない(例えば、NAI、Home Address(HoA)、セッション生成時刻スタンプ、など)。例えば、シングルセッションリカバリ応答拡張は、以下のフォーマットを有することができる。
Figure 2011516010

上述の拡張(例えば、ケイパビリティネゴシエーション拡張、バルクセッションリカバリ要求拡張、シングルセッションリカバリ要求拡張、バルクセッションリカバリ応答拡張、およびシングルセッションリカバリ応答拡張)が、モバイルノードの登録の一部として含まれてもよいことを、理解すべきである。例えば、ケイパビリティネゴシエーション拡張が、RFC 3344に定められるとおりの通常のモバイルIP登録要求/応答メッセージおよび/またはRFC 3543に定められるとおりのモバイルIP登録取り消しメッセージに含まれてもよい。上述のメッセージフォーマットが、例示にすぎず、他のフォーマットも本発明の技術的範囲に包含されることを、理解すべきである。
図2は、本発明の一実施形態による外部エージェントのモバイルIPセッションリカバリを説明するデータの流れの図である。図2の動作を、図8および9の典型的な実施形態を参照して説明する。しかしながら、図2の動作を、図8および9を参照して説明される実施形態以外の本発明の実施形態によって実行することも可能であり、図8および9を参照して説明される実施形態が、図2を参照して説明される動作以外の動作も実行できることを、理解すべきである。
図8が、本発明の一実施形態によるモバイルIPセッションリカバリをサポートするように構成された典型的なモビリティエージェントを示している。モビリティエージェント801は、外部エージェントまたはホームエージェントを代表している(すなわち、モビリティエージェント801が、外部エージェントまたはホームエージェントであってもよい)。さらに、モビリティエージェント801は、1つのネットワークエレメント内のモビリティエージェントの多数のインスタンスのうちの1つであってもよい。再び図1を参照すると、外部エージェント120および130ならびにホームエージェント140および150の各々を、モビリティエージェント801によって代表することができる。モビリティエージェント801は、パケット処理モジュール810、セキュリティモジュール820、モビリティエージェント−モビリティエージェント・ケイパビリティネゴシエーションモジュール830、モビリティエージェント−モビリティエージェント・ケイパビリティモジュール840、モバイルIPデータ構造850(ローカルモビリティエージェントモバイルIP構造852およびリモートモビリティエージェントモバイルIP構造854を含む)、リモートモビリティエージェント設定構造860(リモートモビリティエージェントサポートケイパビリティ862およびリモートモビリティエージェントタイプ864を含む)、および固定リモートモビリティエージェント構造870を含んでいる。
パケット処理モジュール810は、モビリティエージェント801が受信および送信するパケットの処理を担当する。セキュリティモジュール820は、メッセージおよびモバイルノードの認証(例えば、AAAの使用による)の際に使用される。モビリティエージェント−モビリティエージェント・ケイパビリティモジュール840は、モビリティエージェント801がサポートするリカバリのケイパビリティのための機能を提供する。例えば、モビリティエージェント−モビリティエージェント・ケイパビリティモジュール840は、ケイパビリティのうちの特定のケイパビリティのための新たなメッセージタイプを含んでいる。すでに述べたように、ケイパビリティは、アプリケーションフィーチャの機能をもたらす1つ以上の動作の特定の組を表わす。例えば、ケイパビリティは、高アベイラビリティを使用することなくモバイルIPセッションをリカバリするケイパビリティ(本明細書においてさらに詳しく後述される)を含むことができる。典型的な高アベイラビリティの仕組みは、モビリティエージェント(例えば、プライマリモビリティエージェント)が故障時に速やかにスタンバイモビリティエージェントへと切り換わることができることを必要とする。スタンバイモビリティエージェントは、冗長ストレージ、冗長処理モジュール、冗長制御カードおよび/またはラインカード、切り換えサポート、などを必要とする。スタンバイモビリティエージェントは、プライマリモビリティエージェントから離れて位置しても、プライマリモビリティエージェントと同じネットワークエレメントに位置してもよい。このように、高アベイラビリティが高価であり、モバイルIPネットワーク内の特定のモビリティエージェントが、必ずしも高アベイラビリティをサポートしないことを、理解すべきである。
モビリティエージェント−モビリティエージェント・ケイパビリティネゴシエーションモジュール830は、(例えば、ケイパビリティ要求/ケイパビリティ応答メッセージによって)モビリティエージェント間でケイパビリティをネゴシエートする。モビリティエージェント−モビリティエージェント・ケイパビリティネゴシエーションモジュール830は、新しい種類のネゴシエーションメッセージのサポートを含んでいる。例えば、すでに説明したネゴシエーション拡張メッセージタイプが、モビリティエージェント−モビリティエージェント・ケイパビリティネゴシエーションモジュール830によってサポートされる。リモートモビリティエージェント設定構造860は、モビリティエージェント801に連結されたリモートモビリティエージェント(例えば、バックアップモビリティエージェントおよび/またはピアのモビリティエージェント)についての設定情報を保存する。モビリティエージェント−モビリティエージェント・ケイパビリティネゴシエーションモジュール830に連結されたリモートモビリティエージェントサポートケイパビリティ862は、リモートモビリティエージェントがサポートするケイパビリティを特定する構造である。リモートモビリティエージェントタイプ864は、リモートモビリティエージェントの種類(例えば、バックアップおよび/またはピア)を特定するデータ構造である。本発明の一実施形態によれば、リモートモビリティエージェントサポートケイパビリティ862およびリモートモビリティエージェントタイプ864が、同じ構造である。リモートモビリティエージェントの種類およびサポートするケイパビリティが、モビリティエージェント801が当該モビリティエージェントへと送信し、または当該モビリティエージェントから受信するリカバリメッセージに含まれるアクションを決定できる。
モバイルIPデータ構造850は、モビリティエージェント801のモバイルIP情報をローカルモビリティエージェントモバイルIP構造852に保存し、リモートモビリティエージェントからのモバイルIP情報をリモートモビリティエージェントモバイルIP構造854に保存する。リモートモビリティエージェントモバイルIP構造854は、種々のリモートモビリティエージェントからのモバイルIP情報および/またはリモートモビリティエージェントに関連付けられたモバイルノードに関する他のさらなる情報(例えば、そのモバイルノードのQoS情報、そのモバイルノードのトラフィックフィルタ、そのモバイルノードのアクセス制御リスト、など)を保存することができる。モビリティエージェント801が外部エージェントである場合には、ローカルモビリティエージェントモバイルIP構造852が、ビジター構造であってもよい。モビリティエージェント801がホームエージェントである場合には、ローカルモビリティエージェントモバイルIP構造852は、バインディング構造であってもよい。本発明の一実施形態によれば、ローカルモビリティエージェントモバイルIP構造852およびリモートモビリティエージェントモバイルIP構造854が、同じ構造である。
図2において、モバイルノード110が、外部エージェント120に組み合わせられ、外部エージェント120が、ホームエージェント140に組み合わせられている。したがって、モバイルノード110は、ホームエージェント140にアンカーされ、外部エージェント120の外部ネットワークの範囲内にある。外部エージェント120およびホームエージェント140が、モビリティエージェントピアである。動作210において、ホームエージェント140および外部エージェント120が、ケイパビリティをネゴシエートする。例えば、図8を参照し、外部エージェント120およびホームエージェント140のモビリティエージェント−モビリティエージェント・ケイパビリティネゴシエーションモジュール830が、ケイパビリティをネゴシエートするために使用される。外部エージェント120およびホームエージェント140の各々がモバイルIPセッションリカバリケイパビリティをサポートしている場合、各々のモビリティエージェントが、本発明の一実施形態によるモビリティエージェント−モビリティエージェント・ケイパビリティモジュール840の1つとして、リカバリケイパビリティモジュールを含んでいる。さらに、外部エージェント120およびホームエージェント140のリモートモビリティエージェントサポートケイパビリティ862が、それぞれホームエージェント140および外部エージェント120がモバイルIPのリカバリのケイパビリティをサポートしているか否かを示す情報を保存している。さらに、外部エージェント120およびホームエージェント140のリモートモビリティエージェントタイプ構造864が、それぞれホームエージェント140および外部エージェント120について、モビリティエージェントの種類に関する情報を保存している。例えば、外部エージェント120のリモートモビリティエージェントタイプ構造864が、ホームエージェント140がモビリティエージェントピアである旨を示している。
本発明の一実施形態によれば、モビリティエージェントがモバイルIPセッションのリカバーケイパビリティをサポートしている場合に、そのモビリティエージェントは、モバイルIP情報および/またはリモートモビリティエージェントに関連付けられたさらなるモバイルノード情報を、リモートモビリティエージェントモバイルIP構造854に保存することができる。さらに、モビリティエージェントがモバイルIPセッションのリカバーケイパビリティをサポートしている場合、そのモビリティエージェントは、ローカルモバイルIP情報および/またはさらなるローカルモバイルノード情報を送信することができる。
本発明の一実施形態によれば、モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティが、RFC 3344に定められるとおりの通常の登録要求および登録応答のメッセージに便乗することによってネゴシエートされる。換言すると、モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティが、通常の登録要求/応答メッセージの拡張フィールドに含まれる。例えば、最初の登録要求において、外部エージェント120が、要求者たるモバイルノードを代理して、通常の登録要求をホームエージェント140へと送り、この登録要求にモバイルIPセッションのリカバーケイパビリティを便乗させる。同様に、ホームエージェント140は、登録応答を送信するときに、モバイルIPのリカバーケイパビリティを登録応答メッセージに便乗させることができる。本発明の他の実施形態によれば、モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティが、すでに述べたようにリカバリメッセージによってネゴシエートされる。
再び図2を参照すると、モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティをネゴシエートした後で、いくらか後に動作212において、外部エージェント120は、モバイルノード110から通常の登録要求を受信する。通常どおりの登録要求の処理(例えば、パケット処理モジュール810がセキュリティモジュール820を使用してモバイルノードを認証し、ローカルモビリティエージェントモバイルIP構造852にモバイルノードについてのレコードを生成する)に加えて、外部エージェント120は、動作214において、登録要求をホームエージェント140へと転送し、外部エージェント特有情報のフォーマットにてリカバリデータを便乗させる。外部エージェント特有情報は、不透明な情報である(すなわち、外部エージェント特有情報は、その特定の外部エージェントの特定の実装においてのみ有用である)。外部エージェント特有情報は、1つ以上のモバイルIPセッションの回復に必要なすべての情報を含んでいる。換言すると、外部エージェント120が自身のローカルモビリティエージェントモバイルIP構造内の情報を不注意または不意に失ってしまった場合に、外部エージェント特有情報が、この構造内のレコードを再建するための情報を含んでいる。外部エージェント特有情報は、モバイルノードに関連付けられたアクセスインターフェイス、モバイルノードの識別子(例えば、MACアドレス、NAI、IPアドレス)、第2層情報、第3層情報、セッションユーザ名、時刻スタンプ、実装特有情報、セキュリティ情報(例えば、AAA)、などを含むことができる。さらに、外部エージェント特有情報は、モバイルIPサービスの提供先のモバイルノードに関するさらなる情報(例えば、そのモバイルノードのQoS情報、そのモバイルノードのトラフィックフィルタ、そのモバイルノードのアクセス制御リスト、など)を含むことができる。本発明の一実施形態によれば、外部エージェント特有情報を、外部エージェント120上のペンディングテーブルから(例えば、外部エージェント120のローカルモビリティエージェントモバイルIP構造852から)得ることができる。本発明の一実施形態によれば、外部エージェント特有情報が、ホームエージェント140が外部エージェント特有情報を読解することができないような方法で暗号化される。
このように、本発明の一実施形態によれば、モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティがホームエージェントおよびピアの外部エージェントにおいてサポートされている(例えば、ピアの外部エージェントのリモートモビリティエージェントサポートケイパビリティ862によって示されている)場合に、当該ホームエージェントにアンカーされたモバイルノードが当該外部エージェントからモバイルIPサービスを要求(例えば、モバイルIP登録要求メッセージによって)するときに、外部エージェントが、当該モバイルノードに関する外部エージェント特有情報の当該ホームエージェントへの送信を動的かつ自動的に生じさせる。当該ホームエージェントにアンカーされた別のモバイルノードからの後のモバイルIP登録要求も、それらのモバイルノードに関する外部エージェント特有情報のホームエージェント140への送信を生じさせる。ホームエージェントが、外部エージェントとピアである複数のホームエージェントのうちの1つであってもよいことも、理解すべきである。モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティをサポートする残りのホームエージェントの各々についても、モバイルIP登録要求にて同様のプロセスが実行される。この方法で、外部エージェント120が、リカバリ情報を、外部エージェント特有情報の形態で、現時点の外部エージェントサービスの提供先であるピアのホームエージェント(ピアのホームエージェントがモバイルIPセッションのリカバーケイパビリティをサポートしているならば)の各々に保存させることができる。
リカバリ情報の動的な配布が、図9に示されている。図9を参照すると、ネットワークエレメント910が、外部エージェント920およびホームエージェント930を含んでいる。外部エージェント920は、通信リンク944A〜944Dによって示されるとおり、ホームエージェント940A〜940Dとピアである。通信リンク944Dは、ホームエージェント940Dが外部エージェント920のピアであるが、外部エージェント920が現時点においてホームエージェント940Dにアンカーされたいかなるモバイルノードにもモバイルサービスを提供していないことを示すために、破線で示されている。外部エージェント920は、ホームエージェント940Aにアンカーされたモバイルノード(NAI1)911、ホームエージェント940Bにアンカーされたモバイルノード(NAI2)912、およびホームエージェント940Cにアンカーされたモバイルノード(NAI3)にモバイルIPサービスを提供している。外部エージェント920は、モバイルノード911〜913に関する外部エージェント情報と、ホームエージェント940Aからのモバイルノード(NAI1)911に関するホームエージェント特有情報とを含むモバイルIPデータ構造922を含んでいる。
ホームエージェント940Aおよび940Bならびに外部エージェント920の各々は、モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティをサポートしている(例えば、ホームエージェント940Aおよび940Bが、上述のように外部エージェント920とモバイルIPセッションのリカバーケイパビリティをネゴシエートする)。本発明の一実施形態によれば、たとえモビリティエージェントがモバイルIPセッションのリカバーケイパビリティをサポートしていても、そのモビリティエージェントが、そのセッションについて当該ケイパビリティを利用しないことを選択してもよい。例えば、図9において、ホームエージェント940Bは、外部エージェント920から受信したモビリティエージェント特有情報を保存するが、ホームエージェント940Bに関するいかなるセッション情報も送信しない。モビリティエージェントは、自身のピアへのモビリティエージェント特有情報の送信を望まなくてもよく、または送信する必要がないかもしれないが(例えば、モビリティエージェントは、高アベイラビリティのリカバリ方法を採用できる。それでもなお、リモートモビリティエージェント特有情報を保存することを選択することができる。
本発明の一実施形態によれば、モバイルノードが外部エージェントから(例えば、モバイルIP登録要求メッセージによって)モバイルIPサービスを要求するとき、外部エージェントは、そのモバイルノードに対応する外部エージェント特有情報を登録要求に付加し、これを当該モバイルノードのアンカー点として働くホームエージェントへと転送する。このようにして、モバイルノード(NAI1)911が外部エージェント920からモバイルIPサービスを要求するとき、外部エージェント920が、モバイルノード(NAI1)911に対応する外部エージェント特有情報を登録要求に付加し、これをモバイルノード(NAI1)911のアンカー点として働くホームエージェント940Aへと転送する。同様に、モバイルノード(NAI1)912が外部エージェント920からモバイルIPサービスを要求するときは、外部エージェント920が、モバイルノード(NAI1)912に対応する外部エージェント特有情報をホームエージェント940Bへと送信する。送信される各々の外部エージェント特有情報は、外部エージェント920がセッションの関する情報を失ってしまったときに、外部エージェント920がそれぞれのモバイルノードに関するセッションを再建できるために必要なデータを含んでいる。
ホームエージェント940Aおよび940Bの各々は、それぞれ受信した外部エージェント特有情報をモバイルIPデータ構造942AおよびモバイルIPデータ構造942Bに保存する。モバイルIPデータ構造のレコード945Aおよび945Bは、それぞれホームエージェントデータおよび外部エージェントデータの形態のホームエージェント特有情報を含んでいる。ホームエージェントデータおよび外部エージェントデータが、特定のモバイルノード(モバイルノードのNAIによって典型的に示されている)に関連付けられている。ホームエージェントデータおよび外部エージェントデータが、同じレコード(例えば、レコード945Aおよび945B)として関連付けられるものとして示されているが、ホームエージェントデータおよび外部エージェントデータを、それぞれのモバイルノードへの関連付けを維持しながら別々に保存してもよい。
ホームエージェント940Cは、モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティをサポートしていない。したがって、モバイルIPデータ構造942Cは、モバイルノード(NAI3)913に関する外部エージェント特有情報を含んでいない。したがって、レコード945Cは、外部エージェントデータを含んでいない。
再び図2を参照すると、ホームエージェント140は、動作216において、通常の登録要求の処理(例えば、パケット処理モジュール810がセキュリティモジュール820を使用してモバイルノードを認証し、ローカルモビリティエージェントモバイルIP構造852にモバイルノード110についてのレコードを生成する)に加えて、外部エージェント特有情報を自身のモバイルIPデータ構造850に保存する。本発明の一実施形態によれば、外部エージェント特有情報が、リモートモビリティエージェントモバイルIP構造854に保存され、モバイルノード110についてのレコードに関連付けられる。本発明の別の実施形態によれば、外部エージェント特有情報が、ローカルモビリティエージェントモバイルIP構造852にレコードとともに保存される。このようにして、モバイルIPデータ構造850が、ローカルモビリティエージェントMIP情報(例えば、モバイルノード110についてのホームエージェントモビリティバインディング)および受信したモバイルノード110に関する外部エージェント特有情報を保存する。本発明の別の実施形態によれば、外部エージェント特有情報が、別の構造に保存され、モバイルノード100についてのレコードに関連付けられる。
ホームエージェント140は、動作218において、外部エージェント120へと通常の登録応答メッセージを送信し、ホームエージェント140の特有情報を便乗させる。ホームエージェント140の特有情報は、モバイルノード110に関連付けられている(例えば、ホームエージェント140の特有情報は、ローカルモビリティエージェントモバイルIP構造852内のモバイルノード110についてのレコードから導出される)。すでに述べた外部エージェント特有情報と同様に、ホームエージェント140の特有情報は、不透明な情報であり(すなわち、ホームエージェント140の特有情報は、ホームエージェント140の特定の実装においてのみ有用である)、モバイルIP構造852内のモバイルノード110に関するセッションを再建するために必要な情報を含んでいる。ホームエージェント140の特有情報は、モバイルノード110に関するアクセス回路、モバイルノード110の識別子(例えば、MACアドレス、NAI、IPアドレス)、第2層情報、第3層情報、セッションユーザ名、時刻スタンプ、実装特有情報、セキュリティ情報(例えば、AAA)、などを含むことができる。さらに、ホームエージェント140の特有情報は、モバイルノード110に関するさらなる情報(例えば、QoS情報、トラフィックフィルタ、アクセス制御リスト、など)を含むことができる。本発明の一実施形態によれば、ホームエージェント140の特有情報を、外部エージェント120がホームエージェント140の特有情報を解読できないような方法で暗号化することができる。
図9を参照すると、ホームエージェント940Aが、モバイルノード(NAI1)911に関するホームエージェント940Aの特有情報を外部エージェント920へと送信しており、外部エージェント920が、この情報をモバイルIPデータ構造922に保存している。
外部エージェント120は、動作220において、通常どおりの登録応答の処理に加えて、ホームエージェント140の特有情報を自身のモバイルIPデータ構造850に保存する。本発明の一実施形態によれば、ホームエージェント140の特有情報が、リモートモビリティエージェントモバイルIP構造854に保存され、モバイルノード110についてのレコードに関連付けられる。本発明の別の実施形態によれば、外部エージェント特有情報が、ローカルモビリティエージェントモバイルIP構造852にレコードとともに保存される。このようにして、モバイルIPデータ構造850が、ローカルモビリティエージェントMIP情報(例えば、モバイルノード110のビジター情報)および受信したモバイルノード110に関するホームエージェント140の特有情報を保存する。本発明の別の実施形態によれば、ホームエージェント140の特有情報が、別の構造に保存され、モバイルノード110についてのレコードに関連付けられる。
外部エージェント120は、動作222において登録応答を通常どおりにモバイルノード110へと送信し、モバイルノードの登録プロセスが完了する。本発明の一実施形態によれば、モビリティエージェント特有拡張が、登録応答メッセージをモバイルノード110へと送信する前に取り除かれる。
その後に、動作224において、外部エージェント120が、自身のローカルモビリティエージェントモバイルIPデータ構造852に保存された情報の喪失を生じさせる不具合および/またはエラー(例えば、再起動、管理上の誤り(例えば、管理者によるモバイルIPデータ構造のクリア)、システムエラー、などに起因する)を抱える。本発明の一実施形態によれば、外部エージェント120が高アベイラビリティを採用しておらず、したがって不具合またはエラーの際に、自身のモバイルIPデータ構造852に保存された情報を失い、高アベイラビリティによる情報の回復は不可能である。しかしながら、ホームエージェント140が、外部エージェント特有情報を保存しており、この情報を、本明細書においてさらに詳しく後述されるように、モバイルIPデータ構造の再建に使用することができる。
後の時点で、外部エージェント120およびホームエージェント140は、動作226において、モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティをネゴシエートする。図2には示されていないが、外部エージェント120がモバイルIPセッションのリカバーケイパビリティをネゴシエートする前に、外部エージェント120は、ホームエージェント140がモビリティエージェントピアである旨を確認する。本発明の一実施形態によれば、固定的なピア(例えば、外部エージェント120のピアとして手動で設定、および/または固定的に設定されたモビリティエージェント)のリストが、外部エージェント120上の固定のリモートモビリティエージェント構造に含まれている。例えば、図8を参照すると、固定のリモートモビリティエージェント構造870が、固定のピアの情報を保存している。本発明の一実施形態によれば、固定のリモートモビリティエージェント構造870は、ローカルモビリティエージェントモバイルIPデータ構造852内の情報の喪失を引き起こした不具合および/またはエラーの影響を受けない。したがって、外部エージェント120は、固定のリモートモビリティエージェント構造870を使用して、ホームエージェント140がモビリティエージェントピアであることを確認することができる。
ホームエージェント140が、固定のリモートモビリティエージェント構造870に示されていない場合、ホームエージェント140が、動的なモビリティエージェントピアであり得る。動的なモビリティエージェントピアは、手動または固定的に設定されたピアではなく、モバイルノードの要求に起因してピアにされるピアである。例えば、モバイルノード110(固定のリモートモビリティエージェント構造870には含まれていないホームエージェント140にアンカーされている)が、外部エージェント120の外部ネットワークへと移動して、モバイルIPサービスを要求する可能性がある。モバイルノードへと成功裏にモバイルIPサービスを提供したとき、外部エージェント120およびホームエージェント140はピアである。典型的には、不具合および/またはエラーに起因して外部エージェント120が再起動する場合、外部エージェント120は、動的なモビリティエージェントピアについての認識を失う。本発明の一実施形態によれば、動的なモビリティエージェントピアの確認を、本明細書においてさらに詳しく後述されるHelloプロトコルの使用によって実行することができる。本発明の一実施形態によれば、動的なモビリティエージェントピアのリストを、リモートのデータベース(例えば、AAA(認証、認可、課金)サーバ、ポリシーサーバ、など)から得ることができる。
モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティは、外部エージェント120が不具合および/またはエラーの後で異なるケイパビリティを有する可能性があるため、不具合および/またはエラーの後でネゴシエートされる。例えば、不具合および/またはエラーの前の外部エージェント120が、モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティを含むソフトウェアのバージョン(例えば、2.0)を動作させることができるが、不具合および/またはエラーの後で、外部エージェントが、モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティを含まない古いバージョン(例えば、1.0)のソフトウェアで再起動する必要がある。ケイパビリティが存在しない場合、リカバリは、従来技術と同様に取り扱われる。すなわち、本発明の一実施形態においては、モビリティエージェントが、不具合および/またはエラーの後でも依然としてそれまでのケイパビリティが存在しているとは仮定しない。本発明の別の実施形態によれば、不具合および/またはエラーの後で、モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティのネゴシエートを、不具合および/またはエラーが外部エージェント120の再起動を引き起こしていない場合には行わない。
外部エージェント120およびホームエージェント140がモバイルIPセッションのリカバーケイパビリティをサポートしていると仮定し、外部エージェント120は、動作228において、モバイルIPセッションのリカバー要求メッセージをホームエージェント140へと送信する。モバイルIPセッションのリカバー要求メッセージは、外部エージェント120が自身のモバイルIPデータ構造の再建を可能にする情報を、ホームエージェント140に要求する(すなわち、保存済みの外部エージェント120の特有情報を要求する)。モバイルIPセッションのリカバー要求メッセージは、すでに述べた1つ以上のモバイルIPセッションリカバー要求拡張(例えば、バルクモバイルIPセッション要求拡張、リカバリすべき各セッションについてのシングルモバイルIPセッション要求拡張)を有するリカバリメッセージのような形態をとることができる。外部エージェント120が不具合および/またはエラーを抱えており、自身のモバイルIPセッション情報を失っているため、外部エージェント120は、おそらくはバルクモバイルIPセッション要求拡張(そのようなケイパビリティがホームエージェント140においてサポートされている場合)を送信するであろう。
図2には示されていないが、すでに述べたように、外部エージェント120は、複数のホームエージェントのピアであってもよい。外部エージェント120が、自身のモバイルIPセッション情報のすべてまたは一部を失い、どのホームエージェントについての情報を失ったか判断できない場合、外部エージェント120は、モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティをサポートするピアのホームエージェントの各々へとモバイルIPセッションのリカバリ要求メッセージを送信する。外部エージェント120は、モバイルIPセッションのリカバー要求を、固定のピア構造870において特定される(例えば、リモートモビリティエージェントサポートケイパビリティ862において特定される)モバイルIPセッションリカバーケイパビリティをサポートするピアへと送信でき、または他の手段によって(例えば、Helloプロトコルによって)特定される動的なモビリティエージェントピアへと送信できる。例えば、図9を参照すると、外部エージェント920が、ホームエージェント940Aおよびホームエージェント940BのそれぞれにモバイルIPセッションリカバー要求を送信する。
ホームエージェント140は、モバイルIPセッションリカバー要求メッセージを処理し、動作230において、保存済みの外部エージェント特有情報を含むモバイルIPセッションリカバー応答メッセージを送信する。モバイルIPセッションリカバー応答メッセージは、すでに述べたモバイルIPセッションリカバー拡張(例えば、バルクモバイルIPセッションリカバー拡張、シングルモバイルIPセッションリカバー拡張)を有するリカバリメッセージのような形態をとることができる。このようにして、ホームエージェント140が、外部エージェント120が自身のローカルモビリティエージェントモバイルIP構造852を再建するために必要な情報を、外部エージェント120へと送信する。外部エージェント120は、動作232において、リカバリ応答メッセージを受け取った旨の確認をホームエージェント140へと送信する。この受け取りの確認は、外部エージェント120が保存済みの外部エージェント情報のすべてを受信したという信頼性を向上させる。例えば、ホームエージェント140は、受け取り確認が届かない場合に、モバイルIPセッションリカバー応答メッセージを再送信することができる。本発明の一実施形態によれば、モバイルIPセッションリカバー応答メッセージの再送信の回数が、ケイパビリティのネゴシエーションの際にネゴシエートされる。
図9を参照すると、外部エージェント920は、それぞれホームエージェント940A、940Bのレコード945A、945Bに保存済みの外部エージェント情報を受信することができる。ホームエージェント940Aが、モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティをサポートしておらず、外部エージェント920の特有情報を保存していないため、外部エージェント920が、ホームエージェント940Cから外部エージェント情報を受信することはないことに、留意すべきである。
再び図2を参照すると、ホームエージェント140から受信された情報が、動作234において、ローカルモビリティエージェントモバイルIP構造852を再建するために外部エージェント120によって使用される。このようにして、高アベイラビリティを使用することなく(すでに述べたように、一部のモビリティエージェントは、高アベイラビリティを採用していない可能性があり、リソースのコストゆえに高アベイラビリティの利用を望まない可能性がある)、外部エージェント120が、不具合および/またはエラーによって自身のローカルモビリティエージェント構造内の情報を失った後で、ホームエージェント140から受信した情報(例えば、モバイルノード110に関する外部エージェント120の特有情報)によって自身のローカルモビリティエージェント構造852を回復することができる。図9を参照すると、ホームエージェント940A、940Bから受信される外部エージェント920の特有情報を、モバイルIPデータ構造922の再建に使用することができる。モバイルノード(NAI3)913に関するモバイルIP情報は、モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティの使用によって回復することができないことに、留意すべきである。したがって、モバイルノード(NAI3)913に関する情報を、従来技術において取り扱われているとおりに回復させることができ、または図4に関して説明されるとおりに回復させることができる。
図2、8、および9に関して説明したようにモバイルIP情報のリカバリを行うことで、高アベイラビリティによるリカバリに比べて、リソースをより効率的に使用することができる。例えば、すでに述べたように、別途のスタンバイモビリティエージェントを、高アベイラビリティを提供するためにモバイルIPネットワークに配置することができる。しかしながら、図2、8、および9に関して説明したようなモバイルIP情報のリカバリは、別途のモビリティエージェントを必要としないだけでなく、冗長のストレージ、冗長の処理、冗長のラインカード、なども必要としない。さらに、モバイルIP情報を、ただ1つのノードにではなく、複数のノードに分配することは、リソースのより効率的な使用である。加えて、リカバリ情報を複数の場所に分配することで、リカバリ情報が多様化され、いずれかの情報を回復できなくなる恐れが少なくなる。例えば、リカバリ情報のすべてが1つの場所に保存され、リカバリが失敗する場合、いかなる情報も回復されない。しかしながら、リカバリ情報が複数の場所に保存され、それらの場所のいくつかでリカバリが失敗するが、他の少なくとも一部で成功する場合、少なくとも情報の一部を回復することができる。
さらに、モビリティエージェントは、リモートモビリティエージェントのモバイルIP情報を、そのような情報がモビリティエージェントのモバイルIPサービスの提供先のモバイルノード(例えば、モビリティエージェントのカスタマ)に関係している場合に、より保存する傾向にある。例えば、ホームエージェント940Aは、サービス提供者Aに属することができ、ホームエージェント940Bは、サービス提供者Bに属することができ、外部エージェント920は、サービス提供者Cに属することができる。たとえホームエージェント940Aおよび外部エージェント920が異なるサービス提供者に属することが可能であっても、ホームエージェント940Aは、エラーの場合にカスタマ(例えば、モバイルノード911)についてより迅速なリカバリを可能にするために、モバイルノード(NAI)911に関する外部エージェント920の特有情報を保存することができる(逆もまた同様)。換言すると、ホームエージェント940Aおよび外部エージェント920が協働してモバイルノード(NAI1)911にモバイルIPサービスを提供するときに、ホームエージェント940Aおよび外部エージェント920は、モバイルノード(NAI1)911についてリカバリを提供するためにも協働することができる。しかしながら、このケイパビリティは、ホームエージェント940Aのリソース(例えば、メモリ、処理、帯域幅、など)を犠牲にするため、ホームエージェント940Aは、無関係のモバイルノード(例えば、ホームエージェント940Bにアンカーされたモバイルノード(NAI2)912)に関する外部エージェント920の特有情報については、保存を可能にしなくてもよい。換言すると、ホームエージェント940Aは、モバイルノード(NAI2)912に関連付けられておらず、ホームエージェント940Bと同じサービス提供者に属してはいないため、ホームエージェント940Aは、他のサービス提供者のカスタマ(例えば、モバイルノード(NAI2))についてのリカバリの提供に自身のリソースを使用することを望まない。
さらに、IETFの草案「draft−ietf−mip4−generic−notification−message−02.txt」に記載されているような通知メッセージは、モバイルセッションの最中にモビリティエージェントのピアに何らかを通知することができるが、この通知メッセージは、既存のモバイルセッションに結び付けられているため、モバイルIPセッションを回復させることはできない。換言すると、通知メッセージは、現時点において確立されているセッションについてのみ有用であり、セッションのリカバリに使用することはできない。このように、モバイルIP情報(モバイルセッションの存在を含む)の喪失を引き起こす不具合および/またはエラーの際に、通知メッセージをモバイルIPセッションの回復に使用することができない。
図2には示されていないが、外部エージェント120の不具合またはエラーに起因して、外部エージェント120のローカルモビリティエージェントモバイルIP構造852に保存されているホームエージェント140の特有情報も、おそらくは失われる。したがって、外部エージェント120がホームエージェント140についてリカバリケイパビリティを提供する(すなわち、ホームエージェント140の特有情報を保存する)ために、ホームエージェント140が、ホームエージェント140の特有情報を外部エージェント120に再送信するように求められる。同様に、図9においては、ホームエージェント940Aが、ホームエージェント940Aの特有情報を外部エージェント920へと再送信する。
図2において実行される動作が、外部エージェント120による自身のローカルモビリティエージェントモバイルIP構造852のリカバリに関係しているが、これらの動作を、ホームエージェント140によるセッションのリカバリにおいても同様に実行できることを、理解すべきである。すなわち、図9において、ホームエージェント930が、通信リンク954A〜954Dをそれぞれ介して外部エージェント950A〜950Dとピアである。通信リンク954Dは、外部エージェント950Dがホームエージェント930のピアであるが、外部エージェント950Dが現時点においてホームエージェント930にアンカーされたいかなるモバイルノードにもモバイルサービスIPを提供していないことを示すために、破線で示されている。外部エージェント950A〜950Cが、それぞれモバイルノード914〜916にモバイルIPサービスを提供している。モバイルノード914〜916の各々は、ホームエージェント930にアンカーされている。外部エージェント950Aおよび950Bならびにホームエージェント930の各々は、モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティをサポートしている。外部エージェント950Cは、モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティをサポートしていない。ホームエージェント930は、モバイルノード914〜916のそれぞれについてのレコード(モバイルノードのNAIによって特定される)を含んでいるモバイルIPデータ構造932を含んでいる。モバイルノード(NAI4)914について、モバイルIPデータ構造932は、ホームエージェント930の特有情報および外部エージェント950Aの特有情報を保存している。モバイルノード(NAI5)915について、モバイルIPデータ構造932は、ホームエージェント930の特有情報および外部エージェント950Bの特有情報を保存している。モバイルノード(NAI6)916について、モバイルIPデータ構造932は、ホームエージェント930の特有情報を保存している。外部エージェント950Aは、自身のモバイルIPデータ構造952Aに、レコード955Aによって示されるとおり、外部エージェント950Aの特有情報および受信したホームエージェント930の特有情報を保存している。外部エージェント950Bは、自身のモバイルIPデータ構造952Bに、レコード955Bによって示されるとおり、外部エージェント950Bの特有情報および受信したホームエージェント930の特有情報を保存している。外部エージェント950Cは、自身のモバイルIPデータ構造952Cに、レコード955Cによって示されるとおり、外部エージェント950Cの特有情報を保存している。
図3は、モバイルノードがある外部エージェントから別の外部エージェントへと移動している場合について、本発明の一実施形態によるモバイルIPセッションのリカバリを説明するデータの流れの図である。図3において、ホームエージェント140が、外部エージェント120および外部エージェント130に組み合わせられている。外部エージェント120および外部エージェント130は、どちらもホームエージェント140のピアである(例えば、外部エージェント120および外部エージェント134の各々が、ホームエージェント140に属する特定のモバイルノードに気付アドレスを提供している)。動作300において、モバイルノード110(NAI=1)が、時刻1において外部エージェント120に関連付けられる。動作302において、モバイルノード110(NAI=1)が、時刻2(ここで、時刻2>時刻1)において外部エージェント120に組み合わせられる。このように、モバイルノード110が、外部エージェント120から外部エージェント130へと移動している。動作304において、ホームエージェント140が、自身のローカルモビリティエージェントモバイルIP構造852の情報の喪失を引き起こす不具合および/またはエラーを抱える。さらに、ホームエージェント140は、不具合またはエラーを抱える前にモバイルノード110へのモバイルIPサービスの提供を停止させるように外部エージェント120に(例えば、登録取り消しメッセージによって)通知することができなかった。さらに、モバイルノード110のモバイルIP情報に関する寿命が、外部エージェント120において未だ尽きていない。したがって、外部エージェント120は、モバイルノード110に関するモバイルIP情報(例えば、モバイルノード110のバインディング)を保存し続けている。
外部エージェント120および外部エージェント130のどちらもホームエージェント140のピアであるため(外部エージェント120および130がピアである旨の判断は、本明細書において上述したのと同様に実行される)、ホームエージェント140は、動作310において外部エージェント130とケイパビリティをネゴシエートし、動作312において外部エージェント120とケイパビリティをネゴシエートする。本発明の一実施形態によれば、ホームエージェント140が、従来技術において公知の手段によって(例えば、高アベイラビリティによって)ローカルモバイルIP構造852の情報を回復する。しかしながら、ホームエージェント140は、回復されたモバイルIP構造852の情報が正確であるか、検証を望むであろう。したがって、ネゴシエートされるケイパビリティは、モバイルIPセッション検証ケイパビリティを含むことができる。しかしながら、ホームエージェント140が従来技術において公知のリカバリ方法(例えば、高アベイラビリティ)を採用しない場合、ネゴシエートされるケイパビリティは、モバイルIPセッションのリカバーケイパビリティを含む。さらに、ネゴシエートされるケイパビリティは、本明細書においてさらに詳しく後述されるモバイルIPセッションのクリアケイパビリティを含む。
ひとたびケイパビリティがネゴシエートされると、ホームエージェント140は、動作314において外部エージェント130へとリカバリ要求メッセージ(例えば、バルクセッションリカバリ要求、シングルセッションリカバリ要求)(このメッセージに含まれるアクションは、ホームエージェント140が1つ以上のセッションを検証しているのか、または1つ以上のセッションをリカバリしているのかに依存する)を送信し、動作316において外部エージェント120へとリカバリ要求メッセージ(例えば、バルクセッションリカバリ要求、シングルセッションリカバリ要求)を送信する。外部エージェント120が、動作318において、リカバリ応答メッセージ(例えば、バルクセッションリカバリ応答、シングルセッションリカバリ応答)をホームエージェント140へと送信する。動作316におけるリカバリ要求メッセージが、モバイルIPセッションリカバーアクションを含んでいた場合、動作318におけるリカバリ応答メッセージは、モバイルノード110に関する外部エージェント120の特有情報を含む。外部エージェント120の特有情報は、外部エージェント120がモバイルノード110にサービスを提供している旨を示しており、外部エージェント120がいつモバイルノード110へのサービスの提供を開始したかについての時刻スタンプ(例えば、T1)を含んでいる。ホームエージェント140は、自身のローカルモビリティエージェントモバイルIP構造を、動作318において受信した外部エージェント120の特有情報によって再建することができる。
動作316におけるリカバリ要求メッセージが、モバイルIPセッション検証アクションを含んでいた場合、動作318におけるリカバリ応答メッセージは、外部エージェント120が要求されたモバイルノードにモバイルIPサービスを提供している旨を検証する情報を含む。例えば、リカバリ要求が、モバイルノード110についてのシングルセッションリカバリ要求である場合、外部エージェント120は、外部エージェント120がモバイルノード110にモバイルIPサービスを提供している旨を検証する情報にて応答する。リカバリ要求が、バルクセッションリカバリ要求である場合、外部エージェント120は、外部エージェント120が任意の数のモバイルノードにモバイルIPサービスを提供している旨を検証する情報にて応答する。換言すると、バルクセッションリカバリ要求メッセージは、外部エージェントがモバイルIPサービスを提供しているホームエージェントにアンカーされた各々のモバイルノードについての検証を要求する。動作318におけるリカバリ応答メッセージに、モバイルノードを一意に特定する情報、および外部エージェント120がモバイルノードへのサービス提供を開始した時刻が含まれる(例えば、NAI、IPアドレス、および時刻スタンプ)。この情報が、外部エージェント120に特有の不透明な情報ではないことに、留意すべきである。動作318におけるリカバリ応答メッセージは、外部エージェント120がモバイルノード110にモバイルIPサービスを提供している旨を示しており、時刻スタンプT1を示している。ホームエージェント140は、動作320において外部エージェント120へと受け取りの確認を送信する。
外部エージェント120と同様に、外部エージェント130も、リカバリ応答メッセージを送信する(このメッセージに含まれるアクションは、ホームエージェント140が1つ以上のセッションを検証しているのか、または1つ以上のセッションをリカバリしているのかに依存する)。外部エージェント130は、動作322においてホームエージェント140へとリカバリ応答メッセージ(例えば、バルクセッションリカバリ応答、シングルセッションリカバリ応答)を送信する。動作314のリカバリ要求メッセージにモバイルIPセッションリカバーアクションが含まれていた場合には、動作322におけるリカバリ応答は、モバイルノード110に関する外部エージェント130の特有情報を含む。外部エージェント130の特有情報は、外部エージェント130がモバイルノード110にサービスを提供している旨を示しており、外部エージェント130がいつモバイルノード110へのサービスの提供を開始したかについての時刻スタンプ(例えば、T2(T2>T1))を含んでいる。ホームエージェント140は、動作324において外部エージェント130へと受け取りの確認を送信する。外部エージェント130が、外部エージェント120よりも後の時点でモバイルノード110へのサービスの提供を開始しているので、ホームエージェントは、モバイルノード110が外部エージェント120から外部エージェント130へと移動したものと推定する。このようにして、ホームエージェント140は、動作322において受信された外部エージェント130の特有情報に従って、自身のローカルモビリティエージェントモバイルIP構造を再建することができる。例えば、ホームエージェント140が、動作318において受信された外部エージェント120の特有情報に従ってローカルモビリティエージェントモバイルIP構造を再建済みである場合、ホームエージェント140は、外部エージェント130の特有情報によってローカルモビリティエージェントモバイルIP構造を修正する。
動作314におけるリカバリ要求メッセージが、モバイルIPセッション検証アクションを含んでいた場合、動作322におけるリカバリ応答メッセージは、動作318のリカバリ応答メッセージに関して説明したのと同様の様相で、外部エージェント130が要求されたモバイルノードにモバイルIPサービスを提供している旨を検証する情報を含む。動作322におけるリカバリ応答メッセージに、要求されたモバイルノード(存在する場合)を一意に特定する情報、および外部エージェント130がそれらのモバイルノードへのサービス提供を開始した時刻が含まれる(例えば、各々のモバイルノードのNAI、IPアドレス、および時刻スタンプ)。この情報が、外部エージェント130に特有の不透明な情報ではないことに、留意すべきである。動作322におけるリカバリ応答メッセージは、外部エージェント130がモバイルノード110にモバイルIPサービスを提供している旨を示しており、時刻スタンプT2(ここで、T2はT1よりも大きい)を示している。ホームエージェント140は、動作324において外部エージェント130へと受け取りの確認を送信する。
このようにして、動作324の時点において、ホームエージェント140は、2つの異なる外部エージェントから同じモバイルノード(すなわち、同じNAIによって特定されるモバイルノード110)に関してリカバリ応答を受け取っている。すでに述べたように、動作322における外部エージェント130からのリカバリ応答が、外部エージェント130がモバイルノード110へのモバイルIPサービスの提供を外部エージェント120よりも遅い時点に開始させたことを示しているため、ホームエージェント140は、モバイルノード110が外部エージェント120から外部エージェント130へと移動したと推定する。したがって、ホームエージェント140は、外部エージェント120がもはやモバイルノード110についてのモバイルIP情報の保存を必要としていないと推定する。したがって、ホームエージェント140は、モバイルIPセッションクリアアクションを含むリカバリメッセージを、動作326において外部エージェント120へと送信する。このクリアアクションを含むリカバリメッセージは、外部エージェント120に対して、保存されているモバイルノード110に関するモバイルIP情報を削除するように指示する。本発明の一実施形態によれば、リカバリメッセージは、外部エージェント120がリカバリメッセージがホームエージェント140からのものであって、詐称者からのものではないことを確信できるようにする認証情報を含んでいる。次いで、外部エージェント120は、モバイルノード110に関するモバイルIP情報をクリアすることができる。例えば、外部エージェント120は、自身のローカルモビリティエージェントモバイルIP構造852内のモバイルノード110に対応するエントリをクリアすることができる。さらに、外部エージェント120は、リモートモビリティエージェントモバイルIP構造854に保存されている可能性のあるモバイルノード110に対応する情報をクリアすることができる。このようにして、外部エージェント120は、モバイルノードについてのエントリの寿命が尽きるまで待たなくても、ホームエージェント140がそのエントリを削除するように外部エージェントに指示できるため、そのエントリを削除することができる。
図3における動作の順序が例示であることを、理解すべきである。例えば、ホームエージェント140が、外部エージェント120からリカバリ応答318を受信する前に、外部エージェント130からリカバリ応答322を受信してもよい。しかしながら、ホームエージェント140が、依然として自身のローカルモビリティエージェントモバイルIP構造を受信した外部エージェント130の特有情報に従って再建することを、理解すべきである。例えば、ホームエージェント140は、自身のローカルモビリティエージェントモバイルIP構造を、動作322において受信される外部エージェント130の特有情報にて再建することができ、動作318において外部エージェント120からリカバリ応答を受け取ったときに、外部エージェント120が外部エージェント130よりも後の時点でモバイルノード110へのモバイルIPサービスの提供を開始したと判断する。このように、ホームエージェント140は、1つのモバイルノードに関して複数の外部エージェントから外部エージェントの特有情報を受信する場合に、外部エージェント特有情報の受信の時期にかかわらず、該当のモバイルノードへのモバイルIPサービスの提供を最も遅い時点に開始した外部エージェントに従って、自身のローカルモビリティエージェントモバイルIP構造を再建する。
図4は、バックアップエージェントおよび/またはリカバリパートナを有するモバイルIPネットワークにおける本発明の一実施形態によるモバイルIPセッションリカバリを説明するデータの流れの図である。図4において、ホームエージェント140が、ホームエージェント150および外部エージェント120に組み合わせられている。外部エージェント120は、ホームエージェント140および外部エージェント130に組み合わせられている。図2における動作210と同様に、ホームエージェント150およびホームエージェント140は、動作402においてケイパビリティをネゴシエートし、ホームエージェント140および外部エージェント120が、動作404においてケイパビリティをネゴシエートし、外部エージェント120および外部エージェント130が、動作406においてケイパビリティをネゴシエートする。本発明の一実施形態によれば、ホームエージェント150が、ホームエージェント140のバックアップである。例えば、ホームエージェント150が、ホームエージェント140に含まれる情報(モバイルIP情報を含む)の冗長コピーを保存する。同様に、本発明の一実施形態によれば、外部エージェント130が、外部エージェント120のバックアップである。例えば、外部エージェント130が、外部エージェント120に含まれる情報の冗長コピーを保存する。
動作408において、外部エージェント120が、(例えば、特定のモバイルノードについての)典型的な登録要求メッセージをホームエージェントへと送信する。ホームエージェント140は、動作410において、登録要求の通常の処理に加えて、ホームエージェント150とホームエージェント140との間の冗長性を維持するためにホームエージェント150が当該モバイルノードについてのエントリをホームエージェント150のモバイルIP構造(例えば、バインディング構造)に追加すべきである旨を示すリカバリメッセージを、ホームエージェント150へと送信する。動作412において、ホームエージェント150は、リカバリメッセージを受け取った旨を知らせる。
ひとたびホームエージェント140がホームエージェント150から受け取り確認を受信すると、ホームエージェント140は、ホームエージェント150が冗長状態にあると推定する。動作414において、ホームエージェント140は、通常の登録応答メッセージを外部エージェント120へと送信する。外部エージェント120は、登録応答メッセージの通常の処理(例えば、当該モバイルノードについてのエントリを自身のモバイルIP構造に追加する)に加えて、外部エージェント120と外部エージェント130との間の冗長性を維持するために外部エージェント130が当該モバイルノードについてのエントリを外部エージェント130のモバイルIP構造に追加すべきである旨を示すリカバリメッセージを、外部エージェント130へと送信する。動作418において、外部エージェント130は、リカバリメッセージを受け取った旨を知らせる。
その後に、動作420において、外部エージェント120が、特定のモバイルノードについて0に等しい寿命の登録要求(例えば、登録取り消しメッセージ)をホームエージェント140へと送信する。ホームエージェント140は、動作422において、0に等しい寿命の登録要求の処理(例えば、自身のモバイルIPデータ構造内の当該モバイルノードについてのエントリを削除する)に加えて、クリアアクションを含むリカバリメッセージをホームエージェント150へと送信し、ホームエージェント150とホームエージェント140との間の冗長性を維持するためにホームエージェント150に対して当該モバイルノードについてのエントリをホームエージェント150のモバイルIPデータ構造から削除するように指示する。動作424において、ホームエージェント150は、リカバリメッセージを受け取った旨をホームエージェント140に送信する。
ひとたびホームエージェント140がホームエージェント150から受け取り確認を受信すると、ホームエージェント140は、ホームエージェント150が冗長状態にあると推定する。動作426において、ホームエージェント140は、典型的な登録応答メッセージを外部エージェント120へと送信する。外部エージェント120は、動作428において、登録応答メッセージの処理(例えば、当該モバイルノードについてのエントリを自身のモバイルIP構造から削除する)に加えて、外部エージェント120と外部エージェント130との間の冗長性を維持するために外部エージェント130が当該モバイルノードについてのエントリを外部エージェント130のモバイルIP構造から削除すべきである旨を示すクリアアクションを含むリカバリメッセージを、外部エージェント130へと送信する。動作430において、外部エージェント130は、リカバリメッセージを受け取った旨を知らせる。
ホームエージェント140または外部エージェント120が自身のモバイルIP構造内の情報を失った場合、ホームエージェント140または外部エージェント120は、その情報を、それぞれホームエージェント150または外部エージェント130から図2に関して上述した方法と同様の方法で回復することができる。
図9を参照すると、ネットワークエレメント960が、ネットワークエレメント910に組み合わせられ、本発明の一実施形態に従ってネットワークエレメント910のバックアップとして機能する。ネットワークエレメント960は、ネットワークエレメント910が送信する情報を保存する構造962を備えている。構造962は、ホームエージェント930および外部エージェント920からのデータを含んでいる。構造962は、少なくとも外部エージェント920およびホームエージェント930のそれぞれに特有のデータを含んでいる。さらに、構造962は、外部エージェント920および/またはホームエージェント930へと送信されたリモートモビリティエージェント情報を保存することができる。例えば、構造962は、外部エージェント920によって保存されたホームエージェント940Aの特有情報を。ホームエージェント930および/または外部エージェント920が自身のモバイルIP構造内の情報を失った場合、ホームエージェント930および/または外部エージェント920は、その情報を、図2に関して上述した方法と同様の方法でネットワークエレメント960から回復することができる。
再び図4を参照すると、本発明のいくつかの実施形態においては、ホームエージェント150が、ホームエージェント140のリカバリパートナである。同様に、外部エージェント130が、外部エージェント120のリカバリパートナである。例えば、動作408において、外部エージェント120が、ホームエージェント140へと登録要求を転送し、リカバリデータを図2の動作214において説明したのと同様に外部エージェント特有情報のフォーマットで便乗させることができる。ホームエージェント140は、外部エージェント特有情報をローカルに保存することを望まない(例えば、ホームエージェント140が、利用可能な内部リソースを有していない)が、それでも外部エージェント120へのリカバリサービスの提供を望む場合には、自身のリカバリパートナ(ホームエージェント150)に外部エージェント特有情報を保存するように要求することができる。したがって、ホームエージェント140が、動作410において、外部エージェント特有情報の保存をホームエージェント150に要求するリカバリメッセージを、ホームエージェント150へと送信することができる。すでに説明したのと同様に、ホームエージェント150が、リカバリメッセージの受け取りを知らせる。
動作414において、ホームエージェント140は、外部エージェント120へと通常の登録応答メッセージを送信し、リカバリデータを図2の動作218において説明したのと同様にホームエージェント特有情報のフォーマットで便乗させる。ホームエージェントのリカバリパートナに関して上述したのと同様に、外部エージェント120は、自身のリカバリパートナ(外部エージェント130)にホームエージェント特有情報を保存するように要求することができる。したがって、外部エージェント120が、動作416において、ホームエージェント特有情報の保存を外部エージェント140に要求するリカバリメッセージを、外部エージェント130へと送信することができる。動作418において、外部エージェント130が、リカバリメッセージの受け取りを知らせる。
その後に、動作420において、外部エージェント120が、特定のモバイルノードについて0に等しい寿命の登録要求(例えば、登録取り消しメッセージ)をホームエージェント140へと送信する。ホームエージェント140は、動作422において、0に等しい寿命の登録要求の処理に加えて、クリアアクションを含むリカバリメッセージをホームエージェント150へと送信し、ホームエージェント150に対して当該セッションに関する外部エージェント特有情報を削除するように指示する。動作424において、ホームエージェント150は、リカバリメッセージを受け取った旨をホームエージェント140に知らせる。
動作426において、ホームエージェント140は、典型的な登録応答メッセージを外部エージェント120へと送信する。外部エージェント120は、動作428において、登録応答メッセージの処理に加えて、クリアアクションを含むリカバリメッセージを外部エージェント130へと送信し、外部エージェント130に当該セッションに関するホームエージェント特有情報を削除するように指示する。動作430において、外部エージェント130は、リカバリメッセージを受け取った旨を知らせる。
図5は、モバイルIPのコンフリクトがモビリティエージェントにおいて検出された場合の本発明の一実施形態によるモバイルIPセッションのリカバリを説明するデータの流れの図である。図5においては、外部エージェント120が、ホームエージェント140のピアである。動作510、512、および514は、図2に示した動作210、214、および218に関してすでに説明したのと同様に実行される。ネゴシエートされるケイパビリティは、少なくともモバイルIPセッションのクリアケイパビリティを含む。
登録応答メッセージの処理の際に、外部エージェント120が、動作516において、モバイルIPセッションのコンフリクトを検出する。例えば、外部エージェント120のローカルモビリティエージェントモバイルIP構造において、モバイルノード(例えば、M1)が、現時点においてIPアドレス1.2.3.4に関連付けられている(例えば、ホームエージェント140が、モバイルノードM1をIPアドレス1.2.3.4に関連付けられるように割り当てている)。しかしながら、別のモバイルノード(例えば、M2)が、IPアドレス1.2.3.4で外部エージェント120との登録を試みている(例えば、ホームエージェント140が、モバイルノードM2をIPアドレス1.2.3.4に関連付けられるように割り当てている)。その結果、外部エージェントは、どちらのモバイルノードをIPアドレス1.2.3.4に関連付けるべきであるか不明である(すなわち、コンフリクトが存在する)。本発明の一実施形態によれば、外部エージェント120が、盲目的に新たな登録を受け入れ、古いエントリを削除することができ、または盲目的に新たな登録を拒絶し、古いエントリを保つことができる。
本発明の他の実施形態によれば、外部エージェント120が、コンフリクトを検出したときにホームエージェント140へとクリアアクションを含むリカバリメッセージを送信し、ホームエージェント140が、そのIPアドレスをどちらのモバイルノードに関連付けるべきかを決定することができる(すなわち、ホームエージェント140が、コンフリクトの解決策を決定できる)。例えば、動作518において、外部エージェント120は、クリアアクションを含むリカバリメッセージをホームエージェント140へと送信する。本発明の一実施形態において、このメッセージは、ホームエージェント140に新しい方のモバイルノード(例えば、モバイルノードM2)をホームエージェント140のモバイルIPデータ構造から削除するように指示する。ホームエージェント140が、当該モバイルノードを自身のモバイルIPデータ構造から除去するか否か、独立した決定を行う。ホームエージェント140は、当該モバイルノードを自身のモバイルIPデータ構造から除去すると決定した場合、動作220において外部エージェント120へと容認の確認を送信する。ホームエージェント140は、当該モバイルノードを自身のモバイルIPデータ構造に維持すると決定した場合、動作220において外部エージェント120へと否定の確認(例えば、nak)を送信する。次いで、外部エージェント120は、ホームエージェント140から受信されたメッセージに応じて、現在のモバイルノードを自身のモバイルIPデータ構造から削除して、新しいモバイルノードをモバイルIPデータ構造へと追加でき、または新しいモバイルノードの登録を拒絶することができる。
このようにして、外部エージェント120が、モバイルIPセッションのコンフリクトを、リカバリメッセージのやり取りを使用することによって賢く管理することができる。さらに、外部エージェント120は、ホームエージェント140がコンフリクトに気付いていない可能性があるときに、コンフリクトをホームエージェント140に知らせることができる。例えば、コンフリクトは、管理上の誤りに起因して生じる可能性がある。ネットワーク管理者が、ホームエージェント140におけるバインディングをクリア(例えば、モバイルIP構造をクリア)してしまい、ホームエージェントがアドレス1.2.3.4が空いており割り当て可能であると判断してしまう可能性がある。しかしながら、ホームエージェント140がアドレス1.2.3.4をモバイルノードに割り当てるとき、外部エージェント120には、2つの異なるモバイルノードが同じIPアドレスに割り当てられている(すなわち、コンフリクトが存在する)ように見える。クリアアクションを含むリカバリメッセージをホームエージェントへと送信することで、ホームエージェントが、コンフリクトの存在の理由およびコンフリクトの解決策を決定することができる(例えば、ホームエージェントが、どのモバイルノードを当該IPアドレスに関連付けるべきかを外部エージェントに指示することができる)。
さらに、モビリティエージェントピアにモバイルIPサービスが特定のモバイルセッションについて停止した旨を通知する登録取り消しメッセージ(RFC 3543に記載されているような)と異なり、モバイルIPセッションクリアメッセージは、モビリティエージェントピアに、モバイルセッションに直接には関係しない値(例えば、QoSパラメータ、AAAパラメータ、負荷バランス属性、レートポリシー、など)を更新または変更するように指示することができる。例えば、ホームエージェントが、外部エージェントへとモバイルIPセッションクリアメッセージを送信し、レートポリシーがホームエージェントと外部エージェントとの間で矛盾しないように、外部エージェントにレートポリシー(例えば、ダウンロード/アップロード速度)を変更するように指示することができる。
図6は、本発明の一実施形態によるモバイルIPセッションの検証を説明するデータの流れの図である。図6において、外部エージェント120が、ホームエージェント140のピアである。動作610において、ホームエージェントが、自身のモバイルIPデータ構造に保存された情報の喪失を引き起こす不具合またはエラー(例えば、再起動、管理上の誤り(例えば、管理者によるモバイルIPデータ構造のクリア)、システムエラー、などに起因する)を抱えている。ホームエージェント140および外部エージェント120が、動作612において、図2に関して説明した動作210と同様の方法でケイパビリティをネゴシエートする。ネゴシエートされるケイパビリティは、少なくともモバイルIPセッション検証ケイパビリティを含む。動作614において、ホームエージェント140が、自身のモバイルIPデータ構造(例えば、バインディング構造)を再建する。本発明の一実施形態によれば、ホームエージェント140は、高アベイラビリティによって自身のモバイルIPデータ構造を再建する。
モバイルIPデータ構造が回復されたが、ホームエージェント140は、モバイルIPデータ構造に保存された情報が正確であるか否か、または最新であるか否かを、承知していない。例えば、ホームエージェント140が不具合またはエラーに起因して動作不能であった際に、モバイルノードがネットワークから離れたり、外部エージェントを変えたりした可能性がある。したがって、動作616において、ホームエージェント140は、検証アクションを含むリカバリメッセージを外部エージェント120へと送信する。本発明の一実施形態によれば、このメッセージが、バルクリカバリ要求メッセージである一方で、本発明の別の実施形態においては、このメッセージが、シングルセッションリカバリ要求メッセージである。本発明の一実施形態によれば、外部エージェント120が、動作618において、検証された各々のモバイルIPセッションについてホームエージェント140へと確認を送信する。本発明の別の実施形態によれば、外部エージェント120が、検証されなかった各々のモバイルIPセッションについてホームエージェント140へと否定の確認を送信する。
図6は、モバイルIPセッションを外部エージェントによって検証するホームエージェントを示しているが、モバイルIPセッションを他のホームエージェントによって検証するホームエージェント、モバイルIPセッションをホームエージェントによって検証する外部エージェント、またはモバイルIPセッションを他の外部エージェントによって検証する外部エージェントに関しても、同様の動作を実行できることを、理解すべきである。
さらに、検証を、モバイルIPネットワークの各所に分布した複数のモビリティエージェントについても実行できることを、理解すべきである。例えば、図9を参照すると、外部エージェント920および/またはホームエージェント930が、(例えば、モバイルIP情報を失った後で)ネットワークエレメント960に保存されたモバイルIP情報を要求する場合に、外部エージェント920および/またはホームエージェント930は、それらのそれぞれのモバイルIPデータ構造を再建することができ、さらには再建したセッションをモバイルIPセッションの検証ケイパビリティをサポートするモビリティエージェントピアによって検証することができる。例えば、外部エージェント920がネットワークエレメント960からモバイルIP情報を受け取って、モバイルIPデータ構造922内の情報を再建またはリカバリした後で、外部エージェント920は、再建したセッションを検証する。例えば、ホームエージェント940A〜940Cの各々がモバイルIPセッションの検証ケイパビリティをサポートしている場合、外部エージェント920は、モバイルノード911、912、および913に関するセッションをホームエージェント940A、940B、および940Cによってそれぞれ検証することができる(例えば、図6に関する動作616および618と同様の検証アクションを含むリカバリメッセージおよびリカバリ確認メッセージによって)。
図7は、モバイルIPネットワークにおける本発明の一実施形態によるHelloプロトコルケイパビリティを説明するデータの流れの図である。図7において、外部エージェント120が、ホームエージェント140のピアである。本発明の一実施形態によれば、ホームエージェント140が、外部エージェント120の動的なピアである。換言すると、ホームエージェント140は、外部エージェント120の固定のピアではない(例えば、ホームエージェント140が、外部エージェント120の固定のリモートモビリティエージェント構造870に含まれていない)。典型的には、モビリティエージェントが何らかのエラーに起因して再起動するとき、固定のピアの存在および特定は回復可能であるが、動的に設定されるピアの存在は、通常は回復することができない。
動作712において、外部エージェント120およびホームエージェント140が、図2に関して説明した動作210と同様にケイパビリティをネゴシエートする。ネゴシエートされるケイパビリティは、少なくともHelloプロトコルのケイパビリティおよびモバイルIPセッションのリカバーのケイパビリティを含む。ひとたびHelloプロトコルのネゴシエートに成功すると、外部エージェント120およびホームエージェント140は、Helloメッセージを定期的に交換することができる。その後に、動作714において、外部エージェント120が、外部エージェント120の特有情報をホームエージェント140へと送信し、ホームエージェント140が、動作716において自身のモバイルIP構造に外部エージェントの特有情報を保存する。動作718において、外部エージェント120とホームエージェント140との間でHelloメッセージが送信される。本発明の一実施形態によれば、Helloメッセージが、モビリティエージェントの不具合の速やかな検出を可能にする。例えば、外部エージェント120がホームエージェント140へのHelloメッセージの送信を停止した場合、ホームエージェント140は、外部エージェント120に不具合が生じたと推定することができる。
その後に、動作720において、外部エージェント120が、自身のモバイルIP構造に保存された情報の喪失を引き起こす不具合および/またはエラー(例えば、再起動、管理上の誤り(例えば、管理者によるモバイルIPデータ構造のクリア)、システムエラー、などに起因する)を抱える。本発明の一実施形態によれば、外部エージェント120が高アベイラビリティを採用しておらず、したがって不具合またはエラー時に外部エージェント120が自身のモバイルIPデータ構造850内に保存された情報を失い、高アベイラビリティによる情報の回復が不可能である。しかしながら、ホームエージェント140が、外部エージェントの特有情報を保存しており、この情報を、モバイルIPデータ構造の再建に使用することができる。
しかしながら、ホームエージェント140が動的なピアであるため、外部エージェント120の不具合の際に、外部エージェント120が、おそらくはホームエージェント140がピアであることを理解しない。したがって、外部エージェント120が、ホームエージェント140からの外部エージェント特有情報の回復を要求できないと考えられる。しかしながら、ホームエージェント140は、外部エージェント120へとHelloメッセージを送り続けている。動作722において、そのようなHelloメッセージが外部エージェント120によって受信される。ホームエージェント140からのHelloメッセージを受信したとき、外部エージェント120は、ホームエージェント140がピアであるに相違ない(例えば、外部エージェントが、このホームエージェントとHelloプロトコルのケイパビリティを以前にネゴシエートしたに相違なく、外部エージェントが、自身のピアとのみネゴシエートを行っている)と判断する。動作724において、外部エージェント120およびホームエージェント140が、図2の動作226に関して説明したのと同様にして、ケイパビリティをネゴシエートする。ネゴシエートされるケイパビリティは、少なくともHelloプロトコルのケイパビリティおよびモバイルIPセッションのリカバーのケイパビリティを含む。
動作726において、外部エージェント120が、255未満の続き番号を有するHelloメッセージを送信する。典型的なHelloパケットは、255を超える続き番号を有している。255未満の続き番号を有するHelloメッセージの受信は、ホームエージェント140に保存済みの外部エージェント特有情報を外部エージェント120へと送信するように知らせている。したがって、動作728において、ホームエージェント140が、保存されている外部エージェント特有情報を外部エージェント120へと(例えば、リカバリ応答メッセージを使用することによって)送信する。動作730において、外部エージェント120は、ホームエージェント140へと受け取り確認を送信する。外部エージェント120は、動作732において、受信した情報によって自身のモバイルIPデータ構造(例えば、ビジター構造)を再建する。
このように、Helloプロトコルのケイパビリティを、2つのモビリティエージェントの間でネゴシエートすることができる。Helloプロトコルによって、モビリティエージェントの不具合をより迅速に検出することができる。さらに、Helloプロトコルを、動的なピアである(例えば、動的なトンネルを使用している)任意のモビリティエージェントピアを割り出すために使用することもできる。加えて、Helloプロトコルを、モビリティエージェントにリカバリが要求されている旨を知らせるために使用することができる(例えば、255未満の続き番号を有するHelloメッセージ)。
本発明の一実施形態においては、ケイパビリティが、モビリティエージェントの間でネゴシエートされない。例えば、各々のモビリティエージェントが特定のケイパビリティをサポートしていると仮定できる場合、そのケイパビリティをネゴシエートする必要はない。例えば、モバイルIPネットワーク内のモビリティエージェントが、同じベンダーからのものであり、または類似の動作をする(例えば、類似のソフトウェアをサポートする)場合に、ケイパビリティをネゴシエートする必要がない。さらに、モビリティエージェントが、所定の数のリカバリ要求メッセージ(例えば、3つのメッセージ)の後でもリカバリ応答メッセージを受信しない場合、モビリティエージェントは、そのケイパビリティがサポートされていないと仮定する。
本発明の一実施形態においては、ケイパビリティがネゴシエートされるか否かが、ネットワーク管理者による設定によって決定される。例えば、特定のケイパビリティについて、大部分のモビリティエージェントがそのようなケイパビリティをサポートしていると仮定できる場合(例えば、一般的にサポートされるケイパビリティ)には、ネットワーク管理者が、モビリティエージェントを、そのような特定のケイパビリティについてケイパビリティのネゴシエーションを行わないように設定する。他方で、特定のケイパビリティについて、大部分のモビリティエージェントがサポートしていないと考えられる場合(例えば、まれにしかサポートされないケイパビリティ)には、ネットワーク管理者が、モビリティエージェントを、そのような特定のケイパビリティについてケイパビリティのネゴシエーションを実行するように設定する。
図面における流れの図は、本発明の特定の実施形態によって実行される動作について、特定の順序を示しているが、そのような順序が例示にすぎないことを理解すべきである(例えば、別の実施形態は、これらの動作を別の順序で実行してもよく、特定の動作を結合させてもよく、あるいは特定の動作を重畳させてもよい)。
本発明をいくつかの実施形態に関して説明したが、本発明が上述した実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲の技術的思想および技術的範囲の範疇において変更および変形を伴って実行できることを、当業者であれば理解できるであろう。したがって、本明細書は、本発明を限定するものとしてではなく、例示として解釈されるべきである。

Claims (25)

  1. モバイルIP情報をリカバリするためにコンピュータによって実施される方法であって、
    複数のモビリティエージェントの各々が、当該モビリティエージェントに通信可能に連結された複数のモバイルノードのために外部エージェントとして働き、該複数のモバイルノードのために複数の外部エージェント型のモビリティセッションを生成すること、
    前記複数のモビリティエージェントの各々に、外部エージェントとして働く当該モビリティエージェントによってのみ使用される外部エージェント特有情報を、当該モビリティエージェントの複数の外部エージェント型のモビリティセッションの各々について保存し、ここで前記複数のモバイルノードの各々が、前記複数のモビリティエージェントのうちの別のモビリティエージェントを、自身のホームエージェントとして有すること、
    前記複数の外部エージェント型のモビリティセッションの各々について、前記外部エージェント特有情報を、当該セッションの生成対象のモバイルノードの前記ホームエージェントに保存することによって、前記外部エージェント特有情報を前記ホームエージェントへと分散バックアップし、ここで前記外部エージェント特有情報が前記ホームエージェントによって使用されないこと、並びに
    前記複数のモビリティエージェントのうちの1つが、自身の複数の外部エージェント型のモビリティセッションのうちの1つ以上について自身の外部エージェント特有情報を失ったときに、当該失われた外部エージェント特有情報を、前記複数のホームエージェントのうちの当該外部エージェント特有情報をバックアップしてなるホームエージェントからリカバリすること
    を含む方法。
  2. 前記複数のモビリティエージェントの各々に、前記複数のモバイルノードのうちの該当のホームエージェントに係るモバイルノードについてのホームエージェント特有情報を保存すること、
    該当のホームエージェントに係るモバイルノードの各々について、前記ホームエージェント特有情報を、対応する外部エージェント型のモビリティセッションを生成してなる前記モバイルノードの前記外部エージェントに保存することによって、前記ホームエージェント特有情報を前記外部エージェントへと分散バックアップし、ここで前記ホームエージェント特有情報が前記外部エージェントによって使用されないこと、並びに
    前記複数のモビリティエージェントのうちの1つが、自身のモバイルノードのうちの1つ以上について自身のホームエージェント特有情報を失ったときに、当該失われたホームエージェント特有情報を、前記複数の外部エージェントのうちの当該ホームエージェント特有情報をバックアップしてなる外部エージェントからリカバリすること
    をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータによって実施される方法。
  3. 前記外部エージェント特有情報の分散バックアップが、該外部エージェント特有情報をモバイルIP登録要求メッセージに便乗させることを含んでおり、前記ホームエージェント特有情報の分散バックアップが、該ホームエージェント特有情報をモバイルIP登録応答メッセージに便乗させることを含んでいる、請求項2に記載のコンピュータによって実施される方法。
  4. モバイルインターネットプロトコル(IP)ネットワークにおいてモビリティエージェントのモバイルIPセッションをリカバリするためにコンピュータによって実施される方法であって、
    前記モビリティエージェントが、第1および第2のモバイルノードにそれぞれ由来する第1および第2のモバイルIP登録要求メッセージを受信し、ここで前記第1および第2のモバイルIP登録要求メッセージは、前記第1および第2のモバイルノードが、前記モバイルIPネットワーク内の前記モビリティエージェントの複数のモビリティエージェントピアのうちの第1および第2のモビリティエージェントピアのそれぞれに関してモバイルIPサービスを要求している旨を示しており、前記第1および第2のモバイルIP登録要求は、前記モバイルIPネットワークにおける前記第1および第2のモバイルノードの位置に応じて動的に受信されること、
    第1および第2のモバイルIP登録応答メッセージを、前記第1および第2のモバイルノードへのモバイルIPサービスの提供に応答して送信すること、
    1つ以上のモバイルIPセッションを、前記モビリティエージェントのモバイルIPデータ構造に保存し、ここで第1のセッションは前記第1のモバイルノードに関係しており、第2のセッションは前記第2のモバイルノードに関係しており、前記モバイルIPセッションの情報は前記モビリティエージェントに特有であること、
    前記第1のセッションに由来するモバイルIP情報を前記第1のモビリティエージェントピアへと送信し、前記第2のセッションに由来するモバイルIP情報を前記第2のモビリティエージェントピアへと送信すること、
    前記モビリティエージェントが意図せず前記第1および第2のセッションを失った場合に、
    前記第1および第2のモビリティエージェントピアに対して、前記モビリティエージェントに関する前記モバイルIP情報を要求し、
    前記要求されたモバイルIP情報の少なくとも一部を受信し、かつ
    前記受信されたモバイルIP情報から前記第1および第2のセッションを再建すること
    を含む方法。
  5. 前記第1および第2のノードに関する前記特有のモバイルIP情報を前記第1および第2のモビリティエージェントピアへそれぞれ送信する前に、1つ以上のケイパビリティからなる一式のケイパビリティを、前記第1および第2のモビリティエージェントピアとネゴシエートし、ここで各ケイパビリティは、アプリケーションフィーチャの機能を提供する1つ以上の動作からなる特定の一式の動作を表わしており、前記ネゴシエートされるケイパビリティに、モバイルIPセッションのリカバーのケイパビリティが含まれており、モバイルIPセッションのリカバーのケイパビリティが、前記モビリティエージェントならびに前記第1および第2のモビリティエージェントピアによってサポートされていることをさらに含む、請求項4に記載のコンピュータによって実施される方法。
  6. 前記モビリティエージェントが、前記第1および第2のモバイルノードへのアクセスが可能であるように前記第1および第2のモバイルノードの現時点の接続点を示す気付アドレスを前記第1および第2のモバイルノードに提供する外部エージェントであり、前記第1および第2のモビリティエージェントピアの各々がホームエージェントであり、前記第1のモビリティエージェントピアが前記第1のモバイルノードにホームアドレスを割り当て、前記第2のモビリティエージェントピアが前記第2のモバイルノードにホームアドレスを割り当てる、請求項4に記載のコンピュータによって実施される方法。
  7. 前記モビリティエージェントが、前記第1および第2のモバイルノードの各々にホームアドレスを割り当てるホームエージェントであり、前記第1および第2のモビリティエージェントピアがそれぞれ外部エージェントであり、前記第1のモビリティエージェントピアが前記第1のモバイルノードに気付アドレスを提供し、前記第2のモビリティエージェントピアが前記第2のモバイルノードに気付アドレスを提供する、請求項4に記載のコンピュータによって実施される方法。
  8. 前記第1および第2のモビリティエージェントピアに対して前記モビリティエージェントに関するモバイルIP情報を要求することが、前記モビリティエージェントがモバイルIPデータ構造内に保存されたモバイルIP情報を失ったことを示す前記モビリティエージェントによって送信されたHelloパケットによって実行される、請求項4に記載のコンピュータによって実施される方法。
  9. 前記モビリティエージェントがもはや前記第2のモバイルノードにモバイルIPサービスを提供しないときに前記第2のセッションを削除することと、
    前記モビリティエージェントが自身の保存済みのモバイルIPセッションを再び意図せずに失った場合に、
    前記複数のモビリティエージェントピアに対して、各モビリティエージェントピアが前記モビリティエージェントに関して有しているモバイルIPセッション情報を要求し、
    前記第1のモビリティエージェントピアから前記モビリティエージェントに関するモバイルIP情報を受信し、
    前記受信したモバイルIP情報によって前記第1のセッションを再建することと
    をさらに含む、請求項4に記載のコンピュータによって実施される方法。
  10. 前記第1のモバイルノードに由来するメッセージであって、該第1のモバイルノードがもはや前記モビリティエージェントによるモバイルIPサービスの提供を必要としない旨を示すメッセージを受信したときに、前記モビリティエージェントが前記第1のモバイルIPセッションを削除すること、
    前記モビリティエージェントにおいて前記第1のモバイルノードから第3のモバイルIP登録要求を受信し、ここで該第3のモバイルIP登録要求は、前記第1のモバイルノードが第3のモビリティエージェントピアに関してモバイルIPサービスを要求している旨を示しており、該第3のモビリティエージェントピアは外部エージェントであり、前記第3のモバイルIP登録要求は、前記第1のモバイルIP登録要求よりも時間的に後であること、
    モバイルIP登録応答の付与およびモバイルIPサービスの提供に応答して、前記モバイルIP登録応答を前記第1のモバイルノードへと送信すること、
    前記モビリティエージェントの前記モバイルIPセッションデータ構造に、前記第1のモバイルノードに関する第3のモバイルIPセッションを保存すること、
    前記第3のモバイルIPセッションから導出されたモバイルIP情報を、前記第3のモビリティエージェントピアへ送信すること、並びに
    前記モビリティエージェントが自身のモバイルIPセッションを意図せず失った場合に、
    前記モビリティエージェントに関するモバイルIP情報を、前記複数のモビリティエージェントピアに対して要求し、
    前記第1のモビリティエージェントピアから、前記モビリティエージェントが過去に送信した前記第1のモバイルノードに関するモバイルIP情報を受信し、前記第3のモビリティエージェントピアから、前記モビリティエージェントが過去に送信した前記第1のモバイルノードに関するモバイルIP情報を受信し、
    前記第3のモビリティエージェントピアが前記第1のモバイルノードにモバイルIPサービスを提供しており、前記第1のモビリティエージェントピアがもはや前記第1のモバイルノードへとモバイルIPサービスを提供していないことを決定し、
    前記第3のモバイルIPセッションをリカバリするように前記モバイルIPデータ構造を再建し、かつ
    前記第1のモビリティエージェントピアに対して前記第1のモバイルノードに関するモバイルIP情報を削除するように指示すること
    をさらに含む、請求項7に記載のコンピュータによって実施される方法。
  11. 前記モバイルIPデータセッションから導出されたモバイルIP情報を、モバイルIP登録応答メッセージと一緒に送信する、請求項4に記載のコンピュータによって実施される方法。
  12. 前記第1および第2のモビリティエージェントピアへモバイルIP情報を送信する前に、該モバイルIP情報を前記第1および第2のモビリティエージェントにとって読解不能にすることを意図するような方法で該モバイルIP情報を暗号化し、前記複数のモビリティエージェントのうちの少なくとも1つから前記モバイルIP情報を受信したときに、前記モバイルIP情報を暗号解読することをさらに含む、請求項4に記載のコンピュータによって実施される方法。
  13. モバイルインターネットプロトコル(IP)ネットワークにおいてネットワークエレメントのモバイルIPセッションをリカバリするためにコンピュータによって実施される方法であって、
    モバイルノードが前記ネットワークエレメント内に用意されたホームエージェントからモバイルIPサービスを要求している旨を示す第1のモバイルIP登録要求メッセージを、前記ホームエージェントのモビリティエージェントピアである第1の外部エージェントから受信すること、
    前記モバイルノードへのモバイルIPサービスの提供を決定したときに、前記モバイルノードについてのモバイルIPセッションを、前記ホームエージェントに特有のモバイルIP情報を含むモバイルIPデータ構造に保存し、ここで前記特有のホームエージェントモバイルIP情報は、前記第1の外部エージェントには適用不可能であること、
    第1のモバイルIP登録応答メッセージを前記第1の外部エージェントへ送信すること、
    前記モバイルノードが前記ホームエージェントからモバイルIPサービスを要求している旨を示す第2のモバイルIP登録要求メッセージを、前記ホームエージェントのモビリティエージェントピアである第2の外部エージェントから受信すると、前記モバイルIPセッションデータ構造内の前記モバイルノード関する前記モバイルIPセッションを修正し、ここで前記第2のモバイルIP登録要求が前記第1のモバイルIP登録要求よりも時間的に後であること、
    第2のモバイルIP登録応答メッセージを前記第2の外部エージェントへ送信すること、
    前記ホームエージェントが、前記モバイルノードに関して前記モバイルIPデータ構造に保存された情報の少なくとも一部を意図せず失ったときに、
    モバイルIPセッションをリカバリし、
    前記第2の外部エージェントが前記モバイルノードにモバイルIPサービスを提供しており、前記第1の外部エージェントはもはや前記モバイルノードにモバイルIPサービスを提供していないことを決定し、かつ
    前記第1の外部エージェントに対して前記モバイルノードに関するモバイルIP情報の削除を指示すること
    を含む方法。
  14. 前記ホームエージェント特有のモバイルIP情報を、前記第1および第2の外部エージェントそれぞれへの前記第1および第2のモバイルIP登録応答メッセージの送信に便乗させ、ここで前記モバイルIPセッションのリカバリが、
    前記ホームエージェントに関する前記特有のホームエージェントモバイルIP情報を、前記第1および第2の外部エージェントに対して要求することと、
    前記ホームエージェントが過去に送信した前記特有のホームエージェントモバイルIP情報を、前記第1および第2の外部エージェントから受信することと、
    前記第2の外部エージェントから受信したモバイルIP情報によって、前記モバイルノードに関する前記モバイルIPセッションを再建することと
    をさらに含んでいる、請求項13に記載のコンピュータによって実施される方法。
  15. 前記ホームエージェント特有情報を第2のネットワークエレメントに送信し、ここで該第2のネットワークエレメントが前記ネットワークエレメントのバックアップであり、前記モバイルIPセッションのリカバリが、
    前記ホームエージェント特有情報を、前記第2のネットワークエレメントに対して要求することと、
    前記要求したホームエージェント特有情報を受信し、当該ホームエージェント特有情報によって前記モバイルノードに関する前記モバイルIPセッションを再建することと
    をさらに含んでいる、請求項13に記載のコンピュータによって実施される方法。
  16. 前記第2の外部エージェントが前記モバイルノードにモバイルIPサービスを提供しており、前記第1の外部エージェントはもはや前記モバイルノードにモバイルIPサービスを提供していないことを決定することが、
    前記第2の外部エージェントが前記第1の外部エージェントよりも後の時点で前記モバイルノードへのモバイルIPサービスの提供を開始したことを決定すること
    をさらに含んでいる、請求項13に記載のコンピュータによって実施される方法。
  17. 前記ホームエージェントが、前記外部エージェントに対して、前記モバイルノードに関する外部エージェント特有情報および前記モバイルノードに関するホームエージェント特有情報の削除を指示する、請求項13に記載のコンピュータによって実施される方法。
  18. 前記第1および第2の外部エージェントに前記ホームエージェント特有情報を送信する前に、該ホームエージェント特有情報を前記第1および第2の外部エージェントにとって読解不能にすることを意図するような方法で該ホームエージェント特有情報を暗号化し、前記ホームエージェント特有情報が前記第1および第2の外部エージェントから受信したときに、該ホームエージェント特有情報を暗号解読することを更に含む、請求項14に記載のコンピュータによって実施される方法。
  19. 1つ以上のケイパビリティからなる一式のケイパビリティを前記第1および第2の外部エージェントとネゴシエートすることをさらに含み、ここで各ケイパビリティは、アプリケーションフィーチャの機能を提供する1つ以上の動作からなる特定の一式の動作を表わしており、前記ネゴシエートされるケイパビリティに、モバイルIPセッションのリカバーのケイパビリティが含まれ、モバイルIPセッションのリカバーのケイパビリティが、前記ホームエージェントならびに前記第1および第2の外部エージェントによってサポートされている、請求項13に記載のコンピュータによって実施される方法。
  20. 1つ以上のモバイルノードにモバイルIPサービスを提供するモバイルIPネットワーク内のモビリティエージェントであって、
    前記モビリティエージェントが受信および送信するモバイルIPパケットを処理するためのパケット処理モジュールと、
    前記パケット処理モジュールに連結されて、認証、認可、および課金のサービスを実行するセキュリティモジュールと、
    前記パケット処理モジュールに連結された1つ以上のモビリティエージェント−モビリティエージェント・ケイパビリティモジュールであって、各ケイパビリティモジュールが、1のモビリティエージェントと別のモビリティエージェントとの間にアプリケーションフィーチャの機能を提供するための1つ以上の動作からなる特定の一式の動作であるモビリティエージェント−モビリティエージェント・ケイパビリティモジュールと、
    前記パケット処理モジュールと、前記モビリティエージェント−モビリティエージェント・ケイパビリティモジュールの少なくとも一部とに連結されたモバイルIPデータ構造であって、
    前記モビリティエージェントによるモバイルIPサービスの提供先である各モバイルノードについて前記モビリティエージェントに特有のモバイルIP情報を含むレコードを保存するローカルモビリティエージェントモバイルIP構造、および
    前記1つ以上のモバイルノードにモバイルIPサービスを提供している前記モビリティエージェントとは無関係なリモートモビリティエージェントの特有情報を保存する、リモートモビリティエージェントモバイルIP構造
    を含んでいるモバイルIPデータ構造と、
    前記モビリティエージェントの1つ以上の固定のモビリティエージェントピアの表示を保存する固定ピア構造と、
    リモートモビリティエージェント設定構造であって
    リモートモビリティエージェントのケイパビリティを示すリモートモビリティエージェントサポートケイパビリティ構造、および
    各リモートモビリティエージェントの種類を示すリモートモビリティエージェントタイプ構造
    を含んでいるリモートモビリティエージェント設定構造と
    を備えているモビリティエージェント。
  21. 前記パケット処理モジュールおよび前記リモートモビリティエージェント設定構造に連結されたモビリティエージェント−モビリティエージェント・ケイパビリティモジュールであって、1つ以上のリモートモビリティエージェントと1つ以上のケイパビリティからなる一式のケイパビリティをネゴシエートし、ネゴシエートされたケイパビリティの表示を、リモートモビリティエージェント設定構造に保存させるモビリティエージェント−モビリティエージェント・ケイパビリティモジュールをさらに備えている、請求項20に記載のモビリティエージェント。
  22. 前記モビリティエージェント−モビリティエージェント・ケイパビリティモジュールの少なくとも1つが、モバイルIPセッションのリカバーアプリケーションの機能を提供し、前記モビリティエージェントが、前記ローカルモビリティエージェントモバイルIP構造に保存されたモビリティエージェント特有情報を、前記リモートモビリティエージェントサポートケイパビリティ構造によって示されるモバイルIPセッションのリカバーアプリケーションをやはりサポートする1つ以上のモビリティエージェントピアへ送信する、請求項21に記載のモビリティエージェント。
  23. 前記ローカルモビリティエージェントモバイルIP構造に保存された情報が意図せず失われた場合に、前記モバイルIPセッションのリカバーアプリケーションが、前記固定ピア構造において示される1つ以上の固定のモビリティエージェントピアのうちの少なくとも一部に対して、前記ローカルモビリティエージェントモバイルIP構造を再建するためのモビリティエージェント特有情報を要求する、請求項22に記載のモビリティエージェント。
  24. 前記要求に先立ち、前記モビリティエージェント−モビリティエージェント・ケイパビリティネゴシエーションモジュールが、前記固定ピア構造において示される前記少なくとも1つ以上の固定のモビリティエージェントピアと、1つ以上のケイパビリティからなる一式のケイパビリティを再ネゴシエートし、ネゴシエートされる1つ以上のケイパビリティのうちの1つに、モバイルIPセッションのリカバーアプリケーションが含まれ、前記要求が、モバイルIPセッションのリカバーアプリケーションをサポートする前記1つ以上の固定のモビリティエージェントピアのうちの少なくとも1つに対して行われる、請求項23に記載のモビリティエージェント。
  25. 前記モビリティエージェント−モビリティエージェント・ケイパビリティモジュールのうちの少なくとも1つがHelloプロトコルアプリケーションの機能を提供し、前記モビリティエージェントが、やはり前記HelloプロトコルアプリケーションをサポートするリモートモビリティエージェントピアとHelloメッセージを定期的に送受信し、前記モビリティエージェントが再起動して、前記ローカルモビリティエージェントモバイルIP構造内の情報が失われる場合に、前記モビリティエージェントが、前記固定ピア構造において示されていないリモートモビリティエージェントピアからHelloメッセージを受信し、当該リモートモビリティエージェントピアに対して、ローカルモビリティエージェントモバイルIP構造を再建するためのモビリティエージェント特有情報を要求する、請求項22に記載のモビリティエージェント。
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