JP3648139B2 - 分散型ルート設定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はモバイル(Mobile)IP(以下MoIPと記す)ネットワークで移動ノードと通信ホスト間の通信経路を最適化するルート設定方法に関し、特に大規模移動体ネットワーク環境下でスケーラブルに移動ノードへの最短トンネル経路を分散的に設定可能にしようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
ここで移動ノードは移動無線端末に限らず、携帯パーソナルコンピュータなど移動可能なもので、ネットワークには無線リンクや有線リンクを通じて接続されるものである。また通信ホストは固定端末、移動端末、ネットワーク上のサーバなどである。
移動体ネットワークの急激な進展にともない、移動環境下のIPモビリティ(IP層の移動)制御技術が注目を集めている。その中でもMoIP技術は移動ノードがIPネットワーク内で物理接続点を変更しても永続的にIPホームアドレスをつかって進行中のいかなる通信も保存できるため、大きな注目を集めている。MoIP技術の詳細はIETFのRFC2002、2003、2004、1701、2005、2006に規定されている。
【0003】
この規定の中では、移動ノードのIPモビリティを確保するためにホームエージェント、外部エージェント、気付アドレス、トンネル経路といった新しい概念を導入している。図7にMoIPの基本パケット転送動作を説明する。MoIPの世界では移動ノードにはホームアドレスとして永続的にIPアドレスが割り当てられる。このIPアドレスが登録されているのがホームエージェントであり、その自IPアドレスが登録されていないエージェントが外部エージェントである。従って、通信ホストと移動ノード間のIPパケット転送を考えた場合、移動ノードがホームエージェント配下のリンクに在圏している場合には通常のIPルーティングに従って移動ノードにパケットが転送される。しかしながらひとたび移動ノードが自身のIPアドレスが登録されていない外部エージェント配下のリンクに移動した場合には、移動ノードのIPアドレスをネットワークに登録し、その結果がネットワーク全体に配備された各ノードのルーティングテーブルに反映されない限り通常のIPルーティングは使用できない。
【0004】
そこでMoIPではこのような場合には在圏している外部エージェントとホームエージェントを用いたIPルーティングを行う。
(1)移動ノード(MN)が外部エージェント(FA)の在圏網に移動すると移動ノード(MN)はその外部エージェント(FA)が送出するエージェント広告を受信する。
(2)移動ノードは受信広告内の使用可能な気付アドレスを選択する。
【0005】
(3)移動ノードは選択した気付アドレスを登録するために、
(3a)気付アドレス登録メッセージを外部エージェント(FA)に送信する。外部エージェント(FA)はその移動ノード用の気付アドレスを登録する。この気付アドレスは移動ノードの在圏位置を示す。
(3b)さらにその移動ノードがその外部エージェントに登録したことを示すメッセージを(要確認)をホームエージェント(HA)に送信する。
【0006】
通信ホストと移動ノードの通信を考えると(4)移動ノード宛のパケットは移動ノードのホームアドレス宛に届く、(5)ホームエージェントは到着したパケットの外側に気付アドレス、つまり外部エージェントのアドレスをDA(Destination Address :着信アドレス)として付与したカプセル化パケットを生成し、ホームエージェント(HA)と外部エージェント(FA)間のトンネル経路に送出する。このような操作のもと、カプセル化されたパケットはトンネル経路(つまり移動ノードのIPアドレスがかくされた経路)を通じて外部エージェントに到達する。(6)外部エージェントに到達したカプセル化パケットは外部エージェントでデカプセル化の処理が施されて元のIPパケットに再生される(つまり元のパケットがトンネルから取り出される)。その後、再生されたパケットは外部エージェントにより登録された気付IPアドレスにもとづき移動ノードが在圏するリンクに送信される。このようにして移動ノードが自身宛のパケットを外部エージェントに在圏しながら受信可能となるのでネットワーク全体としてIPモビリティが確保される。
【0007】
しかしながら、このようなルート設定方法では図7に示したように、通信ホスト→移動ノード間の転送ルートは必ずホームエージェント(HA)を経由することになるので、最適経路転送を実現できずネットワークリソースを浪費するという問題が生じる。また、ホームエージェント→外部エージェント間ではカプセル化パケットによるトンネル転送を行うため、大規模ネットワーク環境下ではホームエージェントに登録される移動ノード数が膨大になる場合があり、この場合はホームエージェントのパケットカプセル化処理が増大するために、ホームエージェントの処理ネックが生じ、ネットワークとして移動ノードへのパケット転送処理ネックが発生するという問題が生じる。
【0008】
また図8に示すように移動ノード(MN)が外部エージェントFA1とFA2間をまたがる移動を行う場合、従来のMoIP技術ではホームエージェント(HM)を経由するハンドオーバ処理が必要となる。このようなハンドオーバ処理は、大規模ネットワーク環境下では旧外部エージェントFA1とホームエージェントHA間のトンネル経路TR1に対し、新外部エージェントFA2とホームエージェントHA間のトンネル経路TR2が長くなる傾向があるので、ハンドオーバに伴うパケット転送遅延が増大する問題が生じる。
【0009】
このような問題意識のもとIETFではルートオプティマイゼーションと呼ばれるルート最適化手法が提案されている。これは図9に示すようにホームエージェントHAが通信ホストに外部エージェントFAの気付アドレスを通知することで通信ホストから直接移動ノードが在圏する外部エージェントFAにトンネル経路TR3を最適化経路で設定する方法である。しかしながら、この手法でも通信ホストと移動ノード間の通信経路は最適化されるものの大規模インタネット環境下で通信ホストが遠隔に位置し通信ホストと外部エージェントのルーティング経路が増大する場合には、トンネル経路距離が増大しネットワークリソースを浪費する問題が存在しつづける。つまり最適化された非常に長いトンネル経路をその都度求めることは大変なことであり、効率的でない。さらに図10に示すように移動ノードが外部エージェントFA1とFA2間をまたがる移動を行う場合には、移動を通知するホームエージェントと通信ホストの距離が離れるためトンネル経路の増大にともなうハンドオーバ処理の遅延増大を招く問題点が生じる。
【0010】
以上述べたように、従来議論されているIPモビリティ制御技術では大規模ネットワーク環境下におけるリソース最適化配分、移動端末の高速ハンドオーバ処理が実現できない問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
この発明はこのような背景をもとに行われたものであり、大規模ネットワーク環境下でも、ネットワークリソースを効率的に利用できるIPモビリティ制御技術を提供することを第一の目的とする。さらに従来のIPモビリティ制御技術では困難であった、高速ハンドオーバを可能とすることを第二の目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は、大規模ネットワーク環境下で分散的にルート最適化を行うルート設定方法である。
IPモビリティを確保するためにトンネル化経路を生成するノードとして、通信ホストと移動ノード間の通信パケットであるホームエージェント行きのパケットを捕捉して、これを、その移動ノードが在圏する外部エージェントにトンネル経路で直接送出する中継エージェントという新概念を導入したことが第一の主要な特徴である。さらに中継エージェントをネットワーク内に分散的に配置し、最適なトンネル経路を分散的に配置することでホームエージェントの負荷集中による通信ボトルネックを回避する分散的なトンネル経路設定法であることが第二の主要な特徴である。また、トンネル経路を設定するときにネットワーク内の最短経路を考慮し、最短経路内でトンネル経路を設定できることを第三の主要な特徴とする。
【0013】
つまり、この発明はホームエージェント、通信ホスト、移動ノードの位置にかかわらず、ネットワーク内で最適経路を構成するトンネル経路を設定可能な点が従来の技術と大幅に異なり、しかも、単一のエージェントではなくネットワークに分散的に配備された中継エージェントが分散的にトンネル経路を設定することでトンネル化処理の負荷分散を行う点が従来の技術と大きく異なる。また従来技術と違って、最短経路上でトンネル経路を最短化することが可能なので、ハンドオーバポイントを移動ノード近辺に設定可能となり高速なハンドオーバ処理を実現可能とする点が大きく異なる。
【0014】
【発明の実施の形態】
この発明の実施例を図1に示す。図1に示すようにこの発明では外部エージェントFAに在圏する移動ノードMNへのIPモビリティを確保するためにトンネル経路を設定する場合に、通信ホストと外部エージェントFA間の最短経路上のノードを中継エージェントTAとして登録し、通信ホストと移動ノード間の通信パケットでホームエージェントHA行きのパケットをその移動ノードMNが在圏していて外部エージェントFAへ、この中継エージェントTAよりトンネル経路TRを設定して送る。
【0015】
この一連の動作を図2の中継エージェント選択シーケンスを用いて説明する。まず始めに、図2に示すように移動ノードMNがホームエージェントHAの配下のリンクから外部エージェントFAの配下のリンクに移動する場合を考える。
まず始めに、
(1)移動ノードMNが外部エージェントFAの在圏網に移動すると移動ノードMNは外部エージェントFAが送出するエージェント広告を受信する。
(2)移動ノードMNは受信した広告内の使用可能な気付アドレスを選択する。
(3)移動ノードMNは選択した気付アドレスを登録するために、
(3a)気付アドレス登録メッセージを外部エージェントFAに送信する。外部エージェントFAはその移動ノードに対する気付アドレスを登録する。
(3b)さらにその移動ノードMNが外部エージェントに気付アドレスを登録したメッセージ(要確認)をホームエージェントHAに送信する。
【0016】
(4)このメッセージを受信したホームエージェントHAは後で述べる通信ホストアドレス検索法によって移動ノードMNと通信を行っている通信ホストアドレスを検知すると、通信ホストと移動ノードMNが在圏している外部エージェントFA間の最短経路Rmin 1を検索する。
同時に通信ホストとホームエージェントHAの最短経路(通常のMoIPでのホームエージェントまでの通信経路)Rmin Hを検索し、これと先に検索した外部エージェントFA迄の最短経路Rmin 1との接点(=分岐点)を検索する。検索した接点を中継点として新たにトンネル経路TR1を外部エージェントFAまで設定できれば、通信ホストと移動ノードMN間の最短経路を確定できる。そこで検索した接点を中継エージェントTAとして登録する。
【0017】
(5)その後、選択した中継エージェントTAに移動ノードMNのホームアドレスと気付アドレスの関係を通知する。
(6)通信ホストと移動ノードMNの通信が始まると、通信ホスト→移動ノードの通信パケットは移動ノードMNのホームエージェントHAに向けて送出される。送出されたパケットは中継エージェントTAが存在する転送経路を通過するので中継エージェントTAが移動ノードMN宛のパケットを受信するとこれを捕捉し、移動ノードMNが在圏する外部エージェントFAの宛て先IPアドレスを付与したカプセル化パケットを生成しトンネル経路TR1を用いて外部エージェントFAまでパケットを転送する。
【0018】
(7)転送されたパケットは外部エージェントFAでデカプセル化されて元の移動ノードMNの宛て先IPアドレスを再生する。再生されたパケットは移動ノードMNが在圏するリンクに送信される。こうして送信されたパケットは移動ノードで捕捉され、通信ホストと移動ノードMNの通信が確立する。
このときホームエージェントHAが外部エージェントFAに到達できる中継エージェントTAを選択可能なのは以下の理由に基づく。この発明は同一AS(Autonomous System:自律的にルート計算するネットワーク)内で動作することを前提にしており同一AS内はリンクステート型のルーティングアルゴリズムが動作していることを前提にしている。このため同一AS内の全ホームエージェントHAはAS内のネットワークトポロジ情報を保持しているため、移動ノードが在圏する外部エージェントFAと通信ホストの間の最短経路Rmin 1を計算でき、ホームエージェントHAと通信ホストの最短経路Rmin Hの情報とあわせることで中継エージェントTAを検索できる。図3、図4に中継エージェントの選択動作概念を示す。図3は通信ホストCN(Coresponding Node)がAS外部にある場合を想定している。このとき通信ホストCNと外部エージェントFA間、通信ホストCNとホームエージェントHA間の最短経路は各BG(Border Gateway)からFA間、HA間の最短経路に焼き直される。このため、各ホームエージェントHAがAS内のルーティングトポロジ情報をもとにホームエージェントHA対応毎の中継エージェントを計算できる。図3では左下のホームエージェントHA1が計算する最短経路を示しており、ホームエージェントHA1に登録されている移動ノードMNが各外部エージェントFAに移動した場合に必要となる中継エージェントの場所を示している。BGk(CN)とホームエージェントHA1間の最短経路Rmin Hに対し、移動ノードMNが外部エージェントFA1の配下のリンクに在圏した場合は、そのFA1とBGk(CN)の最短経路との接点が中継エージェントTA1となり、TA1とFA1間にトンネル経路TR1が設定され、移動ノードが外部エージェントFA2の配下のリンクに在圏すると、そのFA2とBGk(CN)間の最短経路との接点が中継エージェントTA2となり、TA2とFA2間にトンネル経路TR2が設定される。
【0019】
また図4は通信ホストCNが同一AS内にある場合を示している。このとき通信ホストとHA,FA間の通信経路は同一AS内に閉じることになるので、ホームエージェントHAはその両者の最短経路Rmin HとRmin 1を計算できる。図4にはCNを通信ホストとした場合に左下のホームエージェントHA1に登録される移動ノードが各外部エージェントFA1〜FA4まで順次移動した場合に選択される中継エージェントのトポロジ関係も示してある。
【0020】
またAS内でリンクステート型のルーティングアルゴリズムが動作していない場合、AS間をまたがる処理が必要となる場合でも中継エージェントを固定的に配置し、中継エージェントを経由するように通信をおこなうようにすれば同様の効果が得られる。
次に(4)で前述した、移動ノードと通信する通信ホストアドレス検索法を説明する。検索法には(1)トラヒックドリブン方式と(2)トポロジードリブン方式が存在する。(1)のトラヒックドリブン方式はその名の通り移動ノードと通信ホストの通信が開始され、実際にトラヒックが流れたことを契機に通信ホストアドレスを検索する方法である。移動ノードと通信ホストとの通信が開始されると通信ホスト→移動ノードのトラヒックは通信当初は通常のモバイルIPの通信プロセスに従うのでまず始めにホームエージェントHAに到達する。このため、ホームエージェントHAは移動ノード宛のトラヒックを捕捉できるので捕捉したパケットより、通信ホストを特定可能となる。よって(4)以降に述べたルート最適化が可能となる。つまりこの方式では最初、通常のモバイルIPプロセスにあるようにホームエージェントHA経由で転送されていたパケットが、ホームエージェントHAが通信途中で中継エージェントを設定することにより、途中から最適化経路に切り替える方法である。
【0021】
また(2)のトポロジードリブン方式はその名の通りネットワークにノードが新たに追加された場合などの様にネットワークトポロジが変化した場合にその変化を契機にルート計算を行う方式である。しかしながらこの方式では通信が始まる前に通信ホストを特定することは原理的に不可能なので、ネットワーク内の全ノードが通信ホストとなってもよいように予め中継エージェントとHA、FAの関係を計算しておく。しかしながら組み合わせの数が膨大となる大規模移動体ネットワークではスケーラビリティに問題がある。
【0022】
図5に、移動ノードMNが通信中に外部エージェントFA1からFA2へ移動した場合のハンドオーバ処理を示す。
この例では、移動ノードがFA1の気付アドレスを取得し(1)、これをFA1に登録し(2)、FA1はこれにもとづき気付アドレスをHAに登録し(3)、その登録応答がFA1へ(4)、更に移動ノードへ行われ(5)、HAはHAと通信ホストCN間の最短経路Rmin H上の、CNとFA1間の最短経路Rmin 1上の接点を中継エージェントTA1とし(6)、そのTA1に移動ノードのホームアドレスと現気付アドレスの関係を通知し(7)、CNからの移動ノードのホームアドレスj宛のパケットはTA1で捕捉されて(8)、FA1の気付アドレスにカプセル化してFA1に送信され(9)、FA1でデカプセル化してMNに送信される(10)。
【0023】
MNがFA2の配下に移動し(11)、気付アドレスを取得し(12)、気付アドレス登録を同様に行い(13)、(14)、その登録応答を行い(15)、(16)、またCNとFA2間の最短経路Rmin 2とRmin Hとの接点を検索して中継エージェントTA2を検索し(17)、MNのホームアドレスと現気付アドレスの関係を、TA2に通知し(18)、TA2はMNのホームアドレスj宛のパケットを捕捉し(19)、FA2の気付アドレスでカプセル化してFA2へ送り(20)FA2でデカプセル化してMNに送信する(21)。
【0024】
このように前述したアルゴリズムを利用すれば、図3、図4に示したように通信ホストからFA1迄と通信ホストからFA2迄の送信経路ツリーのツリー上流部が重なっている場合には、ツリー上流部の中継エージェントの位置をTA1からTA2に変更するだけで新外部エージェントであるFA2までのトンネル経路TR2を構築できる。このように同一ツリー内経路の移動となり、HAとFA1間からHA,FA2内への変更と比較して経路長が短かく高速のハンドオーバ処理が実現できる。また通信ホストからみた最短経路Rmin 1、Rmin 2のFA1、FA2のネットワーク内でのトポロジー変化が小さい場合にはFAが変更されていても同一中継エージェントからのアクセスが期待できるので、この場合も高速のハンドオーバ処理が期待できる。
【0025】
図6にこの発明で説明したルート最適化の効果を示す。図中の左上に示すネットワークにおいてネットワークサイズS(単位a)を変化させた時の経路長Lの変化の様子を示し、線A1は図6に示した従来法における転送経路長を示し、B1は従来法におけるトンネル経路の経路長を示し、A2はこの発明を適用した場合の転送経路長を示し、B2はその場合のトンネル経路の経路長を示す。図に示すように通常のモバイルIPプロセスに比較してルート最適化効果が見込まれると共に、トンネル経路の最適化も実行可能となっている。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のルート設定方法によれば、従来ホームエージェントで集中的にIPモビリティ制御を行っていた所を、中継エージェントにより分散的なIPモビリティ制御が可能となる。従って大規模移動通信網を実現できる。さらに通信ホストと移動ノード間でホームエージェント位置に関わらない最適ルートを設定できる。さらにネットワーク内で分散した効率的なトンネル経路を設定できるのでネットワークリソースを効率的に使用できるので経済的な移動通信網を実現できる。つまり、その都度、通信ホストと在圏する外部エージェント間の最適化経路を求める必要がなくホームエージェントと通信ホスト間の最短経路上の中継エージェントを変更すればよく、いままでの経路の一部をそのまま利用でき、効率的である。また移動ノードの在圏網変化時に同一ツリー内の経路変更が実行可能なので高速ハンドオーバが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の方法を適用した機能システム構成例を示す図。
【図2】この発明における中継エージェントの設定を説明するための図。
【図3】通信ホストがAS外部に在る場合の移動ノードの最適化経路と中継エージェントを示す図。
【図4】通信ホストがAS内に存在する場合の図3と同様な図を示す図。
【図5】この発明によるハンドオーバのシーケンスを説明するための図。
【図6】この発明の効果を例示するための電子計算機によるシミュレーションの結果を示す図。
【図7】従来のMoIPの基本動作を示す図。
【図8】従来のMoIPにおけるハンドオーバ処理を説明するための図。
【図9】従来のMoIPルート最適化処理を説明するための図。
【図10】従来のMoIPルート最適化におけるハンドオーバ処理を説明するための図。
Claims (3)
- モバイル(Mobile)IPネットワークで、外部エージェントのリンクに在圏している移動ノードに対して、その移動ノードと通信ホストとの間のルーティング経路の最短経路上に中継エージェントを設け、その中継エージェントは、到達した通信ホストと移動ノード間の通信パケットであるホームエージェント行きのパケットに、その移動ノードが在圏する上記外部エージェントの宛て先IPアドレスを付与したカプセル化パケットを生成し、その移動ノードが在圏する上記外部エージェントへのトンネル経路を設定して上記カプセル化パケットを送出して、上記移動ノードと通信ホスト間のルーティング経路を分散的に最適化する分散型ルート設定方法において、
ホームエージェントは移動ノードからの在圏位置変化の通知を受けて、
移動ノードのホームエージェントと通信ホスト間の最短経路と通信ホストと移動ノードまでの最短経路との接点(分岐点)をリンクステート型ルーチィングアルゴリズムの経路情報より求めて、接点(分岐点)を中継エージェントとし、前記ホームエージェントはその中継エージェントに移動ノードのホームアドレスと気付アドレスを通知することを特徴とする分散型ルート設定方法。 - 請求項1記載のルート設定方法において、
移動ノードの在圏位置の変化にともない外部エージェントが変更になった場合、中継エージェントは移動ノードの在圏位置変化の通知を前記ホームエージェントから受けて、移動ノードが在圏する新外部エージェントに直接トンネル経路を設定しカプセル化パケットを送出することで送信データをハンドオーバすることを特徴とする分散型ルート設定方法。 - 請求項2記載のルート設定方法において、
移動ノードの在圏位置の変化にともない最短経路上の中継エージェント位置が変更となった場合、新中継エージェントからトンネル経路を設定し移動ノードへの送信データをハンドオーバすることを特徴とする分散型ルート設定方法。
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